06.20
2025年第2回定例会 本会議・第38号陳情「丸山塚公園再整備事業について」に対する反対討論 いさ哲郎 2025/6/19第38号陳情「丸山塚公園再整備事業について」について、日本共産党議員団の立場で反対の討論を行います。
この陳情は、中野区公園再整備計画に基づき本年度に実施設計が予定されている丸山塚公園再整備事業において、現計画には設置予定の遊具として示されていないブランコの設置を求めるものです。
この整備事業においては、本年度の実施設計へ向けオープンハウス形式の説明会と、3回のワークショップにより地域の声を集め、限られた公園面積の中、遊具の配置について検討をしてきたことが建設委員会で報告されています。子どもたちには遊具が何もない白紙の公園の図を見せて、ここにどんな遊具があったらよいか、という聞き取りも行ってきたとのことです。遊具の選定に当たっては、グループ討議の中でこれが欲しいという人気の高かったものから順番に配置したこと、さらに工夫をして余剰スペースに少しでも遊具を設置するよう検討もしたとも聞きしました。トイレのバリアフリー化のために園路も設け、町会のお祭りでの利用も考慮し、誰にとっても使いやすい公園整備へ努力をしてきたことがうかがえます。
建設委員会における陳情審査では、陳情者から、この公園にブランコを設置してほしいという子どもたちの声が紹介されました。独自に近隣を回り、88筆の署名も添えてありました。子どもの中には、遊具の選定においては、今ある遊具に加えて何がほしいかと聞かれていた、という理解をしていた児童もいたとのことでした。
現在の公園にはブランコが設置されています。再整備にあたってもブランコを設置してほしいという陳情者の思いは十分理解できますし、そうした声があったのも事実であると思います。丁寧に聞き取りを行ってきた陳情者には頭が下がる思いです。
当該公園再整備においては、あらためて地域、子どもたちに対する計画のフィードバックを行い意向を確認するなど、より丁寧な対応が求められています。この点については委員会でも要望した通りです。この場でも改めて要望しておきます。
しかし、本来こうした公園整備事業は、あくまで地域の要望・意向で決定するもので、前提は地域合意・住民合意であるべきです。今回のように、陳情者の努力によってブランコが欲しいという声を集め、その声を陳情という形で議会に届けたとしても、オープンハウスやワークショップによる議論の積み重ねが議会の判断によって覆るとなると、民意による合意形成そのものを揺るがすことになりかねません。
よって、本陳情に反対いたします。