第1回中野区議会は2月15日~3月21日まで開かれました。
党区議団は予算組替え動議を提出し区の姿勢を資しました。

日本共産党議員団の平成25年度予算案に対する反対討論の要旨を紹介します。

25年度予算について

新年度一般会計予算案には、認可保育園の新設、長寿健診の住民税非課税者に対する減免措置、災害対策として備蓄物資購入の拡充などが盛り込まれています。これらはいずれも、党議員団が毎年の予算要望や組み替え動議などでとりあげてきた、区民の切実な要求に応えたものであり評価できます。しかし、全体として予算案には重大な問題点があります。

アンケートに表れる切実な要望

第一に、区民の暮らしの実態を踏まえ、区民を支えるものとなっていません。
党区議団が行なった「区政アンケート」では「中野区にやってほしいこと」として43%が「保育園待機児童の解消」を、51%が「特別養護老人ホームの増設」をあげています。認可保育園では待機児が増え続け、新年度4月からの入園に対して一次募集では申し込みが680人以上オーバーしています。区の待機児対策は、保育需要の増大に追いつくどころか、引き離されています。特別養護老人ホームの増設も、計画自体きわめて不充分ですが、その計画に対してさえ大幅に遅れ、区内の待機者は1200人以上となっています。

さらなる区民福祉の切り捨て

第二に、区民の福祉の切捨てをいっそう進めるものです。
区は「事業見直し」によって就学援助の基準を引き下げ、生活保護の法外援護の一部を廃止しました。新年度はさらに、障害者にとって生活の支えとなっている障害者福祉手当第二種を、65歳以上の対象者について半減し、再来年度には廃止しようとしています。
高齢者会館で行われてきた入浴事業が昨年7月から廃止され、代替措置として計画された、公衆浴場を利用する通所入浴事業も、見通しの甘さから放棄されました。新年度以降は年間のべ3万人以上が利用している高齢者福祉センターの入浴事業も廃止されます。教育の負担軽減の流れに反して、小中学校の遠足・社会科見学等のバス代補助が廃止されます。
区民一人当たりの年間所得が10年前より32万6千円も減少しているなかで、とりわけ厳しい条件に置かれている障害者、高齢者、子育て世帯への施策を後退させて、負担増を強いるのは、住民の福祉を増進する区の使命を投げ出すものです。

区民犠牲の上に基金を確保

第三に、区はこのような区民の犠牲の上に基金の確保を進めています。
区はこの間「財政運営上の非常事態」を言い立て、「基金もやがて底をつく」などとして、区民サービスの削減を進めてきました。
2012年度の当初予算は財政調整基金の取り崩しを57億円としていましたが、年度末の見込みの取り崩しは38億円にとどまり、逆に当初予算にはなかった10億円の積立てが行なわれました。新年度予算案では、繰越金4億円を区民サービスの維持・拡充にあてるのではなく、財政調整基金に積み立て、まちづくり基金も1億3千万円積み立て、さらに、前例のない措置として土地開発公社への貸付を約19億円おこなうとしています。これらは財政の余裕があるからこそできることです。
区民を守るための基金のはずが、基金のために区民が犠牲になるのは本末転倒です。

中野駅周辺開発は聖域化

第四に、中野駅周辺の大規模再開発は聖域化しています。
中野駅周辺地区の整備や、区役所・サンプラザ地区の一体整備、新区役所の整備などの計画・検討だけで1億円余りが計上されています。区民合意のない中野駅地区整備には新年度から5年間で155億円の事業費を見込んでいます。
党区議団は障害者、高齢者、子育て世代を支え、防災・安全対策をさらに拡充するため、組み替え動議を提出しました。
区民のいのちと暮らしを守ることを最優先に、区は自治体としての責任をはたすべきです。