第三回中野区議会は9月20日~10月22日まで開かれました。党区議団は23年度決算をはじめ、区の施策を質しました。

23年度決算についての見解


宝仙寺三重塔(中央2-33)
塔ノ山公園(現在の区立第十中学校)にあった塔が1945年(昭和20年)の戦災で焼失。現在の塔は1992年(平成4年)に再建されたもの。中野村役場跡の碑もある。

区民の暮らしの実態は前年度と比較すると5億1000万円余の減となった特別区民税の歳入にはっきりと示されました。納税義務者数の減少と一人当たりの平均所得が2万円も落ち込んだためです。区内納税者一人当たりの年間所得が10年前より37万円も減少していることも見逃すことができません。
問題の第一は、中野駅周辺まちづくりをはじめとした大規模開発優先の予算執行となっていることです。
当初予算規模を区政史上最高の1115億円規模としながら、区民には「財政が厳しい」「財政非常事態」を口実にして区民要求にまともにこたえず、区は大規模開発に邁進しています。中野駅地区、東中野駅等の整備費に35億5千万円余を予算化しながら、10億9千万円余も次年度に繰越しました。事業ありきのため、精査を怠った結果と言えます。
第二に、歳出削減を至上命題としているために、区民施策を後退させていることです。
中野区リサイクルプラザを廃止して、施設から環境、消費者団体を追い出し、温暖化支援推進オフィスを開設するとしながら、施設を貸付ける契約締結の候補者を決定できませんでした。環境対策の拠点を長期に閉鎖する事態を招いている区の責任が厳しく問われます。
第三に、切実な区民要求に応えてこなかったことにあります。
区立小中学校の耐震化の先送りとともに、学校間の格差が拡大した施設・設備の改善は遅れたままです。毎年のように「保育園待機児の解消」を掲げながら、待機児解消もできずじまいです。生活保護受給者の増加と、区内の孤独・孤立死が年間200人を超えるなど、貧困と格差が一段と拡大しています。
23年度決算は、財政調整基金は14億2700万円余を積立て、残高は204億円となりました。歳入では、適正な国と都の補助金等の確保に努めるとともに、歳出については、不用額が前年度と同様に41億円にもなるなど、行き過ぎた進行管理と執行統制を見直すべきです。何より区民生活の実態をきちんととらえ、暮らしに向き合い支える施策として生かすことが必要です。新年度予算は防災、子育て、福祉充実に転換すべきです。