今年3月、区議会に対し、区立学校に「常時国旗掲揚」を求める請願が日本会議中野支部から提出され、第1回定例区議会最終日に子ども文教委員会に付託されました。そのことを知った区民の間に「区議会が教育の内容にかかわることを押しつけないで」という声が広がりました。

6月6日から始まった区議会第2回定例会は、「国旗掲揚を押しつけないで」「学校の自律性・自主性を守って」など6本の請願・陳情がだされました。子ども文教委員会は7本を一括して審査しました。

傍聴者60人強

2日間かけて審議した子ども文教委員会は、6月11日は60人以上、12日は30人以上の傍聴者が詰めかけ、その中で、採決を求める自民と公明、継続を求める共産と無所属が同数となったため、委員長判断となり、委員長はすべての請願・陳情を「一括して継続」と決めました。
19日の区議会最終日、「常時国旗掲揚」を求める日本会議中野支部の請願者は、請願主旨から「学校玄関または校庭などの一番目立つ場所に国旗柱・架台を設置し」を削除する訂正を出しました。
4時過ぎにようやく開会された本会議は議案や意見書などの採決が順次行われ、最後のほうで委員会が継続扱いした「常時国旗掲揚」に関する請願・陳情の取り扱いが諮られました。結果は、出席議員全員の賛成で継続となり、次は10月に開かれる子ども文教委員会で審査されることになります。

自、公委員退場

子ども文教委員会では、採決を求め継続に反対した自民党や公明党が、なぜ継続に賛成したのか、傍聴者から事情が良く分からないとの疑問が出されました。本会議では、継続に反対した自民党、公明党の子ども文教委員はそれぞれ退場していました。
区議会は42人います。
議長を除けば、自民党13人、公明党9人、共産党6人、民主党4人、みんなの党2人、無所属7人です。採決をした場合「常時国旗掲揚」に賛成か反対か、微妙な情勢だったと考えられます。そのため、請願主旨の訂正などで時間を稼ぎ、議会内の賛成を多数にすることを狙った「継続」だったことになります。

教育の自主性守れ

この間、区民は請願・陳情を提出するほか、区議会の「不当な介入を許さず、子どもと教育・学校を守る区民のつどい」を開催し60人以上が参加しています。また、大学教授や元教員・弁護士などによる「不当な介入をゆるさず、教育の自主性を守りましょう」とのアピールを発表するなど、この問題の本質を明らかにする取り組みが展開されました。こうして、区議会の慎重な対応と不当な介入をしないよう求めた区民の取り組みは、「常時掲揚」の請願だけ残して他は不採択にしようという動きを押しとどめました。

「常時掲揚」の危険

日本会議中野支部は、学校での「常時掲揚」が採択されれば、次は保育園や児童館などの子ども施設に「国旗掲揚」を求めていきかねません。このような動きは、区民と区議会の良識でストップさせることが望まれます。