2017年(平成29年)第3回定例本会議において、日本共産党の議員団の立場から一般質問を行います。質問項目は通告通りで、その他の項はございません。

1. 第7期介護保険事業計画の策定について

今年5月、改悪介護保険関連法が成立しました。佛教大学の岡崎教授は、今回の介護保険改革は負担増や給付カットで住民を苦しめ、包括的サービス保障を放棄する改革と言わざるを得ないと、国・自治体の公的責任後退の仕組みを厳しく批判しています。
第7期計画の策定に向けていくつか伺います。
1つに保険料の引き下げについてです。第1回定例会で保険料の引き下げについて取り上げました。第6期計画期間では「介護保険料の上昇幅を抑えるため、3年間で(介護給付費準備基金積立金の)8億円の取り崩しを予定している」としながら、実際には同積立金を積み立て今年度末で25億円以上となる見通しです。これは過去最大の積立額です。これは保険給付額の増加が見込みより増えなかったとしても、そもそも介護保険料額の設定の精度が甘く、多くもらいすぎたためです。そこで伺います。
第7期の保険料額の決定を行うために、健康福祉審議会で検討がされる予定です。第1回定例会で被保険者が必要な給付を受けられるよう受給権を保障するとともに、介護給付費準備基金積立金を活用するなど介護保険料を極力引き下げるよう努めることなど十分に検討することを求めましたが、第7期の保険料額がどのようになるのか、区としての見解を求めます。お答え下さい。

2つに利用料負担の増加による実態把握についてです。2015年(平成27年)8月に年間収入単身280万円以上の場合に利用者負担割合が1割から2割に増えました。来年8月には年間収入単身340万円以上の場合、負担割合を2割から3割に引き上げられます。収入に応じた「応能」負担の形をとっていますが、狙いは将来の原則2割負担化への地ならしと思われます。年金が切り下げられる中で、この8月には高額介護サービス費も住民税課税者の上限額が引き上がりました。利用者負担割合が2割になった方でも所得が下位の方は「生活が成り立たない」という声が多く寄せられています。そこで伺います。
利用料の引き上げなど負担増による高齢者の家計への影響を把握していくべきと思われます。利用者負担割合や上限額と介護給付の受給状況の変化を把握したり、年金の切り下げや医療の保険料の増加など高齢者の暮らしの実態を総合的に把握し、区として低所得高齢者への特別な支援を行うことを検討すべきと考えます。お答え下さい。

3つに自立支援・重度化防止への保険者機能強化についてです。「自立支援・重度化防止」に向けて、国が示す評価指標にもとづいて市町村が目標を設定し、その成果に応じて財政支援(財政的インセンティブの付与)を行います。具体的な評価指標として、現在の国の説明では介護予防の取り組み状況や地域ケア会議の開催頻度などが挙げられています。しかし、要介護認定率の引き下げに「成功」している埼玉県和光市や大分県などが「好事例」として紹介されている点から見ても、最終的に要介護認定率や1人当たり介護給付費を勘案した評価指標が作成され、自治体間のばらつきを明確化させ、それを是正させる方向に向かうのは確実と思われます。
厚生労働委員会の参考人質疑でも、こうした仕組みにより自治体が介護認定を厳しくするおそれがあり、事業者も改善する可能性のある利用者を選別することにつながると批判が出されています。以前、北区では独自の認定基準による認定ランクの切り下げが実施され、施設を退所せざるを得ない、必要な介護サービスが受けられないという事態となり、結果として介護給付費が3年で百億円も計画と乖離する結果となりました。そこでお聞きします。
要介護認定率や1人当たりの介護給付費を勘案した評価指標を設定しないよう国に求めべきではないでしょうか。お答え下さい。

地域医療構想では病床の2025年(平成37年)における必要量を推計することになっていましたが、この8月に政府は第7期市町村介護保険事業計画の策定に当たり、介護施設、在宅医療との必要量を追加して盛り込むことを決めました。2025年(平成37年)には現在の病床数を133万床から119万床に圧縮する一方で介護施設、在宅医療等を約30万人分増やすことを見込んでいます。
今まで医療保険で見られていた在宅医療や医療療養病床の代替まで介護保険で見ろという、地方自治体に対する乱暴な押しつけは許されません。そこで伺います。
国の突然のこの提案に対し、区としてきちんと意見すべきではないでしょうか。お答え下さい。

4つに「介護予防・日常生活支援総合事業」についてです。
この仕組みは、新総合事業の総額の伸びを75歳以上の高齢者の伸びの範囲に納めようと意図しており、より費用の低い「基準緩和サービス」、そしてさらに安上がりな「住民主体サービス」に利用者を移行させていくものです。
中野区では4月から同事業を開始しました。介護予防訪問型・通所型サービスである「現行相当サービス」については、介護サービス事業者から「これではやっていけない」などの声が区に寄せられ、今年度については加算が前年の実績に応じることを理由に減算を適用せず、「報酬を現行と同額」としました。
わが会派が視察に行った岡山県倉敷市は、「基準緩和サービス」を設けず、2016年(平成28年)から「現行相当サービス」のみで、報酬100%で実施しています。倉敷市は『サービス作り』より、『地域作り』を主眼としてきました。サービスは高齢者が元気で暮らすツールと考えてきました。そうした中で介護報酬の改定を踏まえ、同事業を検討したら、2015年(平成27年)3月時点では現行相当サービスを行うことが有利であったため、基準緩和サービスを行うのではなく、現行相当サービスを行うと判断しました、とのことです。案内チラシには「必要な方は従来と同様のサービスが受けられます」「サービス利用料金は変更ありません」と書かれ、市民に安心感を与えています。
なお、このような独自な判断をしても、倉敷市に対し「国や県からの指導は特にない」そうです。そこで伺います。
区民に安心した介護を保障するのなら、介護労働者が安心して働けてこそそれらが実現できます。中長期的には優秀な介護人材も確保できます。次年度以降も「現行相当サービス」の介護報酬は100%を継続させることを求めます。お答え下さい。

「基準緩和サービス」は事業所85件中27件が登録しています。8月にわが会派が在宅介護支援事業所に対してアンケートを行いました。回答者の多くが「基準緩和は見送りをしています」「現行サービスを利用されているのであまり変わっていません」など未実施、見合わせるところが目立ちました。
一方で「質の維持の前に量の確保の方が問題。サービスが必要でも受けられない人が増えている」「報酬が安すぎるのが問題だ」「サービスの質にバラツキがひどい。基準緩和サービスは不安だ」など、介護の内容の低下を懸念される声が多く寄せられました。
4月、5月の介護報酬の請求件数は、「現行相当サービス」「基準緩和サービス」ともに1桁の件数に留まっています。「基準緩和サービス」の仕組みはまさに「たこが自分の足を食う」ような抑制を強いるものです。
これでは未来を担う若者らが例え介護に魅力を感じても、希望を持って踏み出すことはできないのではないでしょうか。倉敷市のように魅力ある介護を行う環境を整えることが何よりもの行政がとるべき姿勢なのではないのかと考えます。
2015年(平成27年)の介護報酬改定では2.7%の大幅引き下げが実施されました。区内事業所からは、来年度の報酬改定でさらなる引き下げとなれば経営が立ち行かない、身近なところでも事業所を畳むところが出てきているとの切実な声が出されています。
東京都は介護施設職員に家賃補助を1人7万円までを行う事業を開始しています。区で率先して介護職員への処遇改善策を行う必要があると考えます。そこで伺います。
「基準緩和サービス」は実施を中止する判断を行うとともに、区として介護労働者の処遇改善策を独自に行うことを求めます。また、次年度介護報酬の改定では介護労働者の処遇改善などを行うよう国に要望することを求めます。区の見解を伺い、この項の質問を終わります。

2. 認知症施策の推進について

認知症の人の数は2012年(平成24年)462万人であったものが、2025年(平成37年)には800万人に増加します。
近年介護に関わって痛ましい事件が発生しています。日本福祉大学の湯原悦子教授の著書「介護殺人の予防」によると、1996年(平成8年)から20年間で介護殺人の件数は754件、1年30件~50件ほど起こっているそうです。そうした事件を起こした経緯を調べると、介護者自身がうつ病などの精神疾患や認知症の発症が疑われる事例が多くあったと報告しています。
またNHKの「私は家族を殺した」という番組では「一緒に死にたい」「手にかけてしまいたい」と思うときが「ある」「時々ある」と答えた介護者は合わせて回答者の24%、4人に1人の割合でおられたと紹介しています。
認知症施策推進総合戦略(新オレンジプラン)では介護者への支援も新たに位置づけました。介護する人が介護者としてだけでなく、社会に活きる一人の市民として、自分自身の人生をも大切にできる支援システムの構築が求められています。そこで伺います。
新オレンジプランで位置づけられた、介護者への支援策について今後どのように進めていくのか、区としての認識を伺います。

中野区内には認知症の人や家族が集う認知症カフェ(オレンジカフェ)が8カ所あります。認知症の人と介護者を支援する人らが自主的に行っているものです。こうした小さな火を絶やさないことが必要です。ある方は「認知症の方など居場所のない方が安心して過ごせる場所がありません。行政が高齢者の居場所作りや外出支援を率先して進めてほしい」と期待されています。そこで伺います。
中野区内にあるオレンジカフェの活動内容や場所や有料老人ホームなどレスパイトできる施設の場所を案内するリーフレットを発行することで、認知症高齢者とその介護者を孤立化させないことにつながると考えます。ぜひリーフレットの発行などを検討して下さい。見解を伺い、この項の質問を終わります。

3. がん検診の充実について

国は、がんとのたたかいに終止符を打つため、がんの一次予防の推進、二次予防であるがん検診の受診率の向上を図るとしています。東京都は受診率50%を目指しています。
しかし、日本のがん検診の受診率はOECD諸国の70~80%と比べて、30~40%ととても低い状況です。
東京都がん検診精度管理評価事業によると、中野区では2015年(平成27年度)、男女計で胃がん4.2%で23区内中17位、肺がんは未実施、大腸がん30.7%で7位、子宮がん19.4%で17位、乳がん21.5%で16位でした。大腸がん以外はみな23区の中で下位の状況です。
今年度、中野区では乳がん、子宮頸がんの対象者に対し、受診券を送付し受診率向上を目指します。そこで伺います。
乳がん、子宮頸がんに受診券を送付し、それが受診にどれだけつながったかその効果をきちんと評価し、がん検診の受診率向上をいっそう推進させる力にしてほしいのですが、見解を求めます。

東京都が2015年(平成27年)に発行した「がん検診受診率向上の手引き」には、国が推奨する取り組みを紹介しています。実際に都内市町村が取り組んでいる取り組みの1つとして「自己負担額の設定について」見直した自治体が16自治体(区内では7自治体)あることが分かりました。
区内の4自治体は有料化に伴い所得制限を設けたものでしたが、3自治体で自己負担の無料化もしくは軽減を実行していました。
墨田区は「2011年(平成23年)から実施をしてきた国の無料クーポン事業の終了に伴い区独自で延長させた。その理由は受診率が上がり効果が見られたからだ」と答えました。豊島区では2012年(平成24年)に区長が選挙公約でがん検診の無料化を掲げ当選。がん検診すべて無料にし、以前は23区中22位であった5がん検診が2014年度(平成26年度)7位となった」と喜ばれていました。杉並区では区独自で「がん対策推進計画」を策定し、受診率の向上や自己負担の軽減を掲げ、以前自己負担1000円を500円にそろえ、受診率は上がった」そうです。
受診率を上げるにはさまざまな方法があります。わが会派は無料化によってがん検診の受診率を向上させることを求めてきました。そこで伺います。
がん検診の無料化を、まずは受診率が区内中17位である胃がん検診で試行し、その効果を評価してみてはいかがか。区の見解を伺い、この項の質問を終わります。

がん検診による早期発見・早期治療で区民の負担を減らす――区民にはがん検診の意義を分かりやすく伝える努力を引き続き、区に求めるものです。

4. 障害者施策の拡充について

ここでは「いずみ教室」の廃止と新たな知的障害者等生涯学習事業に限って伺います。
戦後、知的障害児対象の特殊学校が設置され、その後「いずみ教室」は知的障害児の青年教室として活動されてきました。しかし、いずみ教室は、今年3月31日をもって廃止になりました。代わりに、新たな知的障害者等生涯学習事業「(仮称)まなビーバーくらぶ」として6月から事業を開始する方向でした。2月に企画提案公募型方式で事業者の公募を行いましたが、「人材の確保が課題」との理由で事業者選定をすることができず、開始時期を延期することになりました。そこで伺います。
「いずみ教室」を廃止するに当たって利用者や支援者に十分な説明もなく、どういう理由で廃止し、新事業に変える必要があったのでしょうか。お答え下さい。

2014年(平成26年)12月に区が実施したアンケートによると、いずみ教室の年間回数、開催時間については、学級生、家族、支援者の8割以上が「ちょうど良い」と、学級生と家族8割以上が「楽しい」「とても楽しい」と回答しています。
昨年9月の決特総括で我が会派の長沢から事業を早急に検討する必要があるのかとの質問を行いや当事者、関係者にきちんと意見を聞くべきと求めました。
新事業では従来の参加者がそのまま移行できることを十分配慮されたのでしょうか。このままではただ単に「いずみ教室」を廃止しただけになるのでは。
知的障害者を支援し、ともに喜び合う、ともに成長し合うのは福祉文化だと思います。これを規格化し、サービスに置き換えることがそもそもできるのでしょうか。そこで伺います。
いずみ教室に参加されていた学級生、家族、支援者の希望がかなえるように、新たな事業に従来の参加者が無理なく参加できるように責任を果たしていただきたい。区の見解を伺い、この項の質問を終わります。

5. 学校教育について

1つに、学校給食の無償化・負担軽減についてです。
7月31日付東京新聞が、低所得層の子どもはそうでない子に比べ、成長に欠かせないタンパク質や鉄の摂取量が少ないなど栄養面の格差があるが、その差を学校給食が解消させているとの研究調査を報じました。「貧困と格差」の責任は子どもにはありません。給食費が払えずに肩身の狭い思いをしたり、生活費を切り詰めて給食費を捻出したりするなど、子どもたちや家庭に大きな負担となっています。
1月の時点で少なくとも362の自治体で学校給食費に対する一部補助を行っています。都内では23区で港、荒川、足立、葛飾各区4区で、多摩地区では16市町村で学校給食に対して補助が行われています。葛飾区や品川区では「中学生以下の子が3人以上いる多子世帯に給食費補助をしています。そこで伺います。
学校給食費の無償化を見通しながら、子どもの貧困と格差是正策、子育て支援策として学校給食費の負担軽減を実施することを求めるものです。見解を伺います。

2つに就学援助の拡充についてです。
就学援助については、わが会派が再三取り上げてきました。中野区は「前年の所得額に基づき当該年度の認定を行っている。所得額が確定するのは6月であるため、認定時期の前倒しは難しい」と答えています。
要保護者の予算単価は、小中学ともほぼ2倍に引き上げられましたが、準要保護者に対しては据え置かれ、大幅に低いものとなっています。
3月31日の文部科学省初等中等教育局長通知は「援助が必要な時期にすみやかな支給が行えるよう」に「要綱」を改定するとの趣旨を鑑みれば、支給額を引き上げ、支給時期を入学前に変更すべきです。「援助が必要な時期」は通常、入学前の秋から冬であり、その対象者を選定する基準はその前年の所得になるのではないでしょうか。
すでに支給時期を入学前にしたのは、都内で中学では15区市、小学では8区市の各自治体にまで広がっています。従前の考え方にこだわらず、変える必要があるのではないでしょうか。そこで伺います。
今年度からの支給額の引き上げと支給開始の時期を入学前に行うべきです。文科省の通知にある「要綱」を改定するとの趣旨に対する区の認識と対応について伺います。

3つに少人数学級の推進についてです。
子どもの豊かな学びを保障する少人数学級は、保護者、学校関係者の強い要望で、国会では35人学級の全学年実施が全会一致で決議されました。しかし、安倍政権は5年間も完全実施を見送り続け、いまだに小学校1、2年、中学校1年のみの実施に留まっています。
我が会派からの少人数学級実施を求める質問に対し、区は「教科によっては一定規模の学習集団による指導が効果的。少人数学級より少人数指導の充実に取り組むことが重要」「都の学級編制基準にのっとり進めていく」と少人数学級を拒み続けてきました。
しかし、2012年(平成24年)に再開された文科省の検討会議は、同年9月の報告で、「すべての教科等でより一層きめ細かい指導を充実させるためには、学級規模そのものの縮小が必要」として、全学年での35人学級を推進することが不可欠としています。そこで伺います。
区として、小中学校のすべての学年で35人学級を実施し、さらに30人学級を目指すことを東京都に求めるべきです。見解を伺います。

4つに教員の多忙解消について、教員の勤務実態の把握と長時間労働の規制、休憩時間の保障について伺います。
2016年度(平成28年度)、文科省は「教員勤務実態調査」を行い、中学校では1週間当たり平均勤務時間は10年前より5時間12分増え、56%が過労死ラインを超えていました。教員の平均勤務時間は、平日1人当たり、小学校が11時間15分、中学校が11時間32分で、所定内労働時間を大きく上回っています。
8月末に文科省中央教育審議会の特別部会が教員の働き方改革を提言しました。学校現場へのタイムカードや留守番電話の導入など、勤務時間の管理徹底を図ることが柱となっています。ICカードなどタイムレコーダーで勤務時間を把握し、改善を試みる自治体が増えています。
23区でも世田谷区、品川区がすでに導入しているICカードシステムを、今後は勤務時間の把握や統計に活用する検討をしており、港区、大田区も導入を検討しています。中野区でも導入してはいかがでしょうか。お答え下さい。

休憩時間についてです。都教組「働き方」緊急アンケートによると、「教職員の働き方を改善するために『縮減(または簡素化)してほしい』と思う業務」の1位は「休憩時間や勤務時間外にかかる会議・業務」(77.8%)でした。
本来、休憩時間は労働基準法では使用者側が与えなければならない義務ですが、休憩時間や勤務時間外に会議や研修、打ち合わせを恒常的に行っているとの実態があると聞いています。そこで伺います。
休憩時間や勤務時間にかかる会議等が行われているとしたら直ちに改善すべきと考えます。教職員の勤務時間と、休憩時間についてのどのような問題意識をお持ちでしょうか。区の見解を伺い、この項の質問を終わります。

6. 住宅施策の拡充について

安心して住み続けられる住宅困窮世帯への支援について3点伺います。
第1に、居住支援協議会の設置についてです。いわゆる住宅セーフティネット法に基づく同協議会の設置について、これまでも繰り返し提案してきましたが、区は、不動産団体と協定を結び、連携しながら、高齢者、低額所得者、障害者、子育て世帯等の住宅確保要配慮者への居住支援を行ってきたと回答してきました。
しかし、区内の住宅確保要配慮者は、高齢などを理由にアパートが見つからない、障害者・LGBを理由に拒否されたなど、困難な状況を抱えたままです。区が行う住み替え住宅の情報提供や居住安定支援事業だけでは困難な状況を改善させるに至りません。
昨年11月末時点で全都道府県と17区市町が同協議会を設置しています。都内では、江東、豊島、板橋、千代田、杉並各区の5区と調布、八王子両市です。
豊島区は2012年(平成24年)に立ち上げ、空き家実態調査や空き家バンク、居住支援を行うNPO団体等への補助事業やセミナーの実施等、多彩な活動を行っています。
杉並区は昨年立ち上げましたが、メリットは行政内部の福祉と住宅部門の連携、区と業界団体と居住支援団体との連携をより一層深めることのできること、現行の事業をより使いやすくするための検討や、要配慮者へ貸し出すための家主への支援強化策を検討する中で、空き家改修の補助事業を新たに始めました。国も同協議会の取り組みに対し、支援策を事業化しています。
そこで伺います。
中野区においても、これまでの事業に留まらず、居住支援協議会を設立し、高齢者や障害者に寄り添いながら、区民の安全・安心な生活の基本となる住まいの確保をいっそうに推進させるべきと考えますが、いかがでしょうか。お答え下さい。

第2に、区営住宅の改善です。
2017年(平成29年)4月現在、区営住宅453戸のうち築年時の古い約340戸については入居者が浴槽及び給湯設備を自費で設置し、退去する際に居住者が設備の撤去を行っており、次の入居者が新たな浴槽及び給湯設備を自費で設置しています。そして浴槽や給湯設備が故障した際には自費で改修や取り替え工事をしています。その費用は40万円~50万円ほどかかることもあります。これは区営住宅にお住まいの方にとっては大変困難なことで、お風呂は壊れたままで銭湯通いをしているという方もいるそうです。
都営住宅においては、居住者が退去した際には新たな浴槽及び給湯設備の設置を都が行うこととしており、新しい入居者には設置の負担がなくなっています。また、東京都住宅供給公社では、居住者が自費設置した浴槽や給湯設備が故障した際に公社が取り替え工事を実施しています。
国は、今年3月に閣議決定した住環境基本計画において、住宅の最低居住面積水準を満たしていない住宅の早期解消を定めました。この最低居住面積水準を満たす条件に、浴槽及び給湯設備の設置が定められており、それらが自己負担の区営住宅は最低居住面積水準さえ満たしていないということになります。
公営住宅法に基づく区営住宅だからこそすみやかに実施しなければいけないと考えます。そこで伺います。
区営住宅においても、居住者が退去した際には浴槽及び給湯設備の設置を区が行い、また、現在入居中の居住者が自費設置した浴槽や給湯設備についても、その改修や取り替え工事を区が負担すべきであると考えるがどうか。区の見解を伺います。

第3に公営住宅の新増設についてです。高齢者や障害者にとって住まい探しは困難であり、こうした住宅確保要配慮者のために整備されている公営住宅は戸数が十分であるとは言えず、入居時の抽選倍率が非常に高くなっています。こうした住宅に困窮する世帯に対して、安心して住み続けられる住宅を確保することは、自治体の責務です。
区はこれまで、民間の住宅を活用することにより、区営住宅の新設は必要ないとの見解を示してきたが、今こそこうした住宅政策を転換し、今後は十分な量の公営住宅戸数の確保を目的に、区営住宅の立て替え計画を示すとともに、東京都に対しても、都営住宅を新設整備を求めていくべきと考えるがいかがでしょうか。

区の見解を伺い、全ての質問を終わります。