2016年第2回定例会本会議において、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。質問項目は通告の通りで、6番のその他の項はございません。

1.区民の暮らしを守ることについて

①広がる相対的貧困と生活保護について

現在、「子どもの貧困」「ワーキングプア」「下流老人」「老後破産」など、さまざまな角度から「貧困」問題が取り上げられています。昨年末に内閣府なども「相対的貧困率等に関する調査分析結果」を発表し、「格差に関する議論が高まってい」るとしています。相対的貧困率は、2012年の国民生活基礎調査では16.1%です。約6人に1人が相対的な貧困層となっているのです。その中でも高齢者であること(特に単身)、母子家庭であることが相対的貧困率を押し上げています。
生活保護は憲法第25条の「生存権保障」に基づくものであり、現に生活に困っていれば誰でも権利として受けられるものです。現在、生活保護の受給者は216.5万人(162万世帯)に及んでいます。しかし、生活保護基準以下の生活状態の人のうち実際に生活保護を受給している人の割合である「捕捉率」は、諸外国に比べて極端に低い状況です。スウェーデンでは82%、ドイツでは65%ですが、日本では政府統計でも3割強、研究者の推計でも2割弱に過ぎません。低所得者層には、そうした生活保護基準以下の生活状態でありながら生活保護を受給していない生活困窮者が多数存在しています。
そうした方にアプローチし、捕捉率を上げるために、生活保護制度リーフレットを作成してはいかがでしょうか。「年金受給していたら申請できない」などの誤解をされている方もおられます。制度の趣旨や対象者、申請の仕方、窓口の場所など分かりやすく記載し、対象者であれば申請ができることを啓発する内容とし、それを区の窓口に置いたり、国民年金受給者に配布したりするのはいかがでしょうか。
そこでお聞きします。中野区においては最低生活を下回っている世帯員にもかかわらず、何らかの事情で申請につながらない状況の中でどのような取り組みを行っていますか。先ほど申し上げた生活保護制度リーフレットの作成・活用について、答弁を求めます。
私が関わった相談の中で、担当地区をまたがる受給者相互のトラブル事例がありました。それぞれのケースワーカーが遠慮し合う、連携がとれていないなと感じることが複数回あったのです。お金の貸し借りについては担当の方は「民法のことだから関与できない」と聞き置くだけに留めている場合もありました。
区全体での人員削減や生活保護申請数の急増による担当ケースの増加、ケースの事情の複雑化、訪問業務に伴う危険など、現場で働くケースワーカーの負担は非常に重たいものになっています。不安定な受給者への接し方はとても難しく、重い責任が伴います。
そうしたもとで、それぞれの事例は原則、担当ケースワーカーの裁量で行われておられます。ケースワーカーの仕事はどこの市町村でも特殊でハードな業務なため、生活保護の担当部署への配属を希望する職員は少ないといわれています。熱意をもって取り組んでいても燃え尽き症候群などになり、精神的な疾患となり、休職になる方もおられると思います。
中野区では、ケースワーカーが62人、そのうち指導監督を行う査察指導員が12人います。社会福祉法では80世帯につき1人のケースワーカーを配置させる基準があります。中野区では現在96.6世帯に1人の配置の体制で、平均より担当世帯が多くなっています。
加えてお聞きします。ケースワーカーを増やし、社会福祉法の基準に合わせるべきだと思います。答弁を求めます。
区のケースワーカーでは社会福祉主事の資格を所持している方が7割おられます。社会福祉主事は福祉事務所現業員として任用される者に要求される資格(任用資格)です。62名のうち社会福祉士が現在少数おられます。
お聞きします。能力開発や人材育成の観点から、ケースワーカーが社会福祉士などの資格を自主的に取得し、能力向上に努めるよう区として支援すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

②安心できる住まいの確保のための家賃補助の実施について

「中野区住生活基本に関する条例」に基づき、今年度「住宅白書」がまとめられます。それらを踏まえ、次年度から第4次「中野区住宅マスタープラン」の改定に向けた議論が行われます。
現在、ハウジング・リスクを持つ人々が増えています。非正規雇用が4割に増える厳しい雇用状況が広がり、高齢者の年金はとりわけ脆弱なものとなっています。いつでも誰にとっても必要とされる「住まい」が、いつでも簡単に失われてしまう可能性と裏腹に暮らしがあります。戦後から日本は持ち家政策が中心であった中で、公営住宅が住宅セーフティネットとして一定の役割を果たしてきました。
2007年制定された住宅セーフティネット法では、低額所得者、被災者、高齢者、障害者、子ども育成家庭などの住宅確保要配慮者に対し、賃貸住宅の供給の促進に関する基本方針の策定、公的賃貸住宅の供給の促進、民間賃貸住宅への円滑な入居の促進などを行うとしました。
近年の区市町村の取り組みとしては、東京都内では14区7市が民間賃貸住宅への入居にあたる家賃補助を実施しています。中野区は「家賃は生活費の一部であり、補助は個人資産の形成になるため行わない」との見解を示しています。他区の状況を見ると、同法の趣旨を踏まえ対象者や入居期間を限定しながら民間賃貸住宅に入居支援を行う位置づけとなっています。
そこでお聞きします。安心できる住まいを確保するためには、住宅確保要配慮者を対象にした家賃補助や公営住宅の新規建設が必要であり、今後改定されるマスタープランの中でしっかりと位置づけをしていただきたいと考えます。答弁を求めます。
近年、単身高齢者世帯の増加が言われています。高齢者、子育て世帯、障害者等の住宅確保要配慮者に対する入居が拒否される状況は、日本賃貸住宅管理協会によるこの5年を比較した調査でも改善が何ら見られていません。杉並・江東両区では引っ越し時の仲介手数料や契約金の一部に対し助成を行っていますが、中野区では実施していません。
加えてお聞きします。中野区においても、住宅の取り壊しや立ち退き要求などの理由により住み替えを余儀なくされた方を対象にした、転居費用や敷金等についての一部助成を実施すべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求め、この項を終えます。

2.国民健康保険の保険料について

1月に国民健康保険の都道府県化のガイドライン(案)が示されました。これはあくまで技術的助言と言われるものですが、都道府県の「統一保険料率」にも踏み込んでいます。都道府県と市町村に国保を一体的に運営させ、2017年度以降、毎年1,700億円の公費を投入し、代わりに厚労省も「区市町村の裁量でできる」とされる一般会計法定外繰り入れを計画的に解消させる方向です。
そこでお聞きします。2015(平成27)年度に保険者支援制度による約1,700億円の財政支援が行われ、区においては補正予算として約3億円を入れました。国は被保険者1人当たり5,000円程度の財政支援効果があることを示しています。区長会や区はこの歳入の増加分を原資として国民健康保険料の引き下げを行う考えはなかったのでしょうか。答弁を求めます。
以前から申し上げていますが、国保制度は高齢者や低所得者、無職者の加入者が集中していることで財政が赤字になる構造になっています。政府も市町村も認める国保の構造問題を解消させずに、ただ単に国は区市町村の法定外繰り入れなどの財政補填を廃止させることしか考えていません。区市町村が行ってきた財政補填は被保険者の保険料をできるだけ下げ、きちんと支払えて、必要な医療を受けさせるためではなかったのではないでしょうか。特別区の統一保険料率もそうした意図があったのではないでしょうか。厚労省自らが認める「保険料負担が重い」という現実はきちんと踏まえてください。
加えてお聞きします。区長会としても保険料の抑制に努められていると思います。それでも23区の平均保険料は14年連続して値上げです。被保険者の負担を軽減するために努力していただきたいがいかがでしょうか。答弁を求めます。
毎年6月中頃に被保険者へ保険料の引き上げの通知が届き、それを見た区民から問い合わせや要望が寄せられます。しかし、そうした件数や内容を区は記録に残していません。常日頃から相談は懇切丁寧に行うことが求められます。
お聞きします。保険料の当初賦課通知が届いた際に、被保険者から電話や窓口等で受けたすべての苦情や相談等の件数及び項目別に分けた内容を把握し、今後の対応に生かすべきではないでしょうか。答弁を求めます。
次に被保険者の実態把握についてです。第1回定例会の総括質疑において、この問題を取り上げました。この14年間で平均の保険料が49%値上げされ、所得が350万円の家庭で税などを含め全体の36%の負担になってしまう異常な事態であると紹介しました。これは具体的に試算したから実態が分かりましたが、例えば、決算特別委員会で示された、区民委員会14の「国民健康保険料ランク別収納率一覧」の表では区分が4つに過ぎません。「10万円未満」「10~20万円未満」「20万円~限度額未満」「限度額」だけです。東京都が行う「都民の暮らし向き調査」では生計支出を7つの階層に分けて分析しています。
最後にお聞きします。被保険者の保険料の金額別の支払い状況をより詳しく把握し、被保険者の実情を把握して対応すべきではないでしょうか。答弁を求め、この項を終えます。

3.地域における医療需要と病床について

5月17日、「医療介護総合確保推進法」に基づき、東京都は「地域医療構想」(案)を提示しました。これらは団塊の世代が後期高齢者となる2025年に向けて、地域に存在する病院等の病床機能の分化・連携を進めるために、高度急性期・急性期・回復期・慢性期の医療機能ごとに将来の医療需要と病床の必要量を推計しています。また病院からは現在の病床と6年後の見込み病床を報告させています。
今後は東京都全体では、二次医療圏の中で病院の病床を管理・抑制し、回復期や慢性期の患者さんはできるだけ地域で療養することを想定しています。
中野区は身近な地域の中で、支援が必要な「すべての区民を対象とする」とし、区の役割として緊急時一時入院病床確保事業や在宅療養推進事業などを行うこととしています。
2007年には実際に医療費削減により、小児科や産婦人科が不足する問題が発生しました。将来的には医療や介護、福祉からこぼれ落ちてしまう方がおられるのではないかと懸念がされています。
同構想(案)では、地域で不足することが見込まれる医療の確保等については、都全域の組織である地域医療構想調整会議で地域の医療関係者等が十分に意見交換を行いながら、対応を検討するとしています。
そこでお聞きします。中野区として地域包括ケアシステムの中で役割を発揮することはもちろんのこと、地域での医療機関や地域住民の医療を確保していく観点から、医療現場や区民から特定の病床が必要であるとの要望については、東京都任せにせずに区としてはきちんと伝えていくという姿勢を持つべきです。答弁を求めます。
都地域医療構想策定部会は、東京都の病床の推移について、2013年と2025年の病床数との対比で8,000床強不足する見込みとされ、都外への患者流出入を加味すると9,000床程度不足すると見通しています。
二次医療圏である区西部(新宿・中野・杉並各区)においては、2014年7月時点での病院報告制度の病床は合計10,259床となっていますが、2025年には12,116床が必要とされています。人口10万あたりの回復期リハ病床や医療療養病床数がそれぞれ都平均の約9割、8割と低い状況となっています。中野区だけで見ますと1,609床しかなく、新宿や杉並両区に頼っている状況です。
加えてお聞きします。2025(平成37)年の病床数の必要量に比べ比較的少ない、回復期リハ病床などの回復機能の病床を中野区内の地域に増やしていくことは地域包括ケアシステムの視点からも必要と考えますがいかがでしょうか。答弁を求め、この項を終えます。

4.障害者差別解消の実現について

障害者の権利条約の批准を踏まえ、障害者差別解消法が制定され、この4月に施行されました。同法で規定される「社会的障壁」を解消させることがいま求められています。

①視覚障害者における学習権の保障について

視覚障害者や視力の衰えた高齢者、発達障害者、学習障害者、身体的な機能障害者、知的障害者など、文字の読み書きに支障がある方は約1,000万人もおられます。健常者にとって読書は当たり前にできますが、これらの方々にとっては非常に困難なものです。その1つの解消法が大活字図書です。高齢や障害などの理由から本を読むことを諦めたり、読めなくなる不安を抱えたりする人たちにとって大活字図書は改めて読書の喜びを感じることができるものです。通常の図書に比べ文字が22ポイントで大きく、ゴシック体で見やすいものとなっていますが、大きく分厚いものとなります。その結果、一般書籍に比べおおよそ2.5倍の費用になり、視覚障害者にとって経済的な負担となっています。
重度障害者(児)等の「日常生活用具給付事業」に点字図書が位置づけられ、給付の対象になっていますが、大活字図書は現在のところ対象となっていません。
そこでお聞きします。中野区においても視覚障害者が大活字図書を購入するに当たって、「日常生活用具給付事業」の対象に位置づけ、経済的負担を軽減することを求めたいと思います。答弁を求めます。

②福祉タクシー券・ガソリン券の申請・交付について

これらの事業は、障害を持つ方が保険医療機関や福祉施設を利用する機会を確保する貴重な制度です。中野区でも、今年度からガソリン券との選択が可能となりました。
先日、福祉タクシー券等について、区民からこの申請・交付は郵送でも対応してほしいとの意見が寄せられました。中野区では平成27年度までは区役所などの窓口での申請・交付であったものを、今年度から対象区民に郵便での申請と交付を行うようにしました。対象者に送付した結果4200件のうち78%が郵送で申請をされました。その後、区役所か区民活動センターの窓口まで取りに来られる方もいたそうです。
しかし、申請されなかった方の中には忘れていた、気づかなかった方もおられる可能性があります。交付を希望するのならば申請に来させるという従来の延長線上で考えるのではなく、対象者の中でまだ申請がされていない方で郵送での申請・交付を希望する場合は対応してあげるのが本来の制度の趣旨ではないでしょうか。近隣区の新宿・渋谷両区では年度途中に申請する場合も郵送での申請・交付を行うようにしているそうです。
お聞きします。障害を持つ対象者の事情や制度の趣旨を十分に配慮し、郵送を希望するすべての対象者に対して年度途中であっても郵送での申請・交付も可能とすべきではないでしょうか。答弁を求め、この項を終えます。

5.羽田空港の着陸航路変更に伴う区民への影響について

国土交通省は2015年現在1,974万人の訪日外国人を、2030年に6,000万人に増やそうと、羽田空港の航路を変更しようとしています。変更案では南風時に中野区の上空を航空機が15時~19時まで1時間あたり44機が飛ぶことを想定しています。中野区では現在、飛行している航空機は上空5,000㍍以上です。それが中野区の上空915㍍の高さを飛ぶようになります。
現在時点で騒音被害を受けているどうかによって自治体間で温度差があります。現在、航空機が飛行している千葉県は「首都圏空港機能強化の具体化に向けた協議会」の中で、「騒音の影響を首都圏全体でどのように分担していくか」「陸域を通過しない海上ルートのさらなる活用など従来から求めている騒音軽減策を検討してほしい」と騒音の負担の軽減や落下物への不安に触れています。
そして江戸川区、千葉市、木更津市などは航空機騒音測定を独自に行っています。航空機騒音に係る住宅地の環境基準である「Lden」は57㏈以下ですが、江戸川区では昨年、それを超えたのが26回に上り、日間値64.9㏈、週間値57.2㏈と高い数字になりました。苦情も154件寄せられ、江戸川区は今後も「騒音の常時測定・飛行状況の監視を行い、騒音の軽減に向けて関係機関への働きかけを続けていく」としています。
中野区は担当者3名が木更津市を視察し、騒音の調査を行ったそうです。その視察では、暮らしている住民から「生活に支障がないか」「夜は眠れているのか」など話を聞いたのでしょうか。中野区では、公害防止のために区民に騒音計を貸し出し、測定結果を知らせています。
そこでお聞きします。実際に航空機が上空915㍍を飛ぶところを区民参加で視察し、環境計量士に騒音計で測定してもらい、それを動画にする、ニュースにするなど、区民に暮らしへの影響がリアルに実感できる周知がいま必要ではないでしょうか。答弁を求めます。
そして落下物の対策です。成田空港周辺で航空機からの落下物が過去10年で18件、昨年1年で4件ありました。住宅密集地である中野区内に航空機から部品や氷塊が落ちてきたら、命にも関わります。完全に落下物がなくなることはありませんし、対処は限界があると思います。
加えてお聞きします。区民が望んでいるのはこの中野で安全にそして平穏に暮らすことです。区が羽田空港の航路変更の撤回を求めることを改めてうかがいます。答弁を求め、この項を終えます。

6.その他

①備蓄食料の管理と有効活用について

3月に毎日新聞が都道府県と政令市に対して行った調査で、そのうち3割の17自治体が管理していた備蓄食料を過去5年で176万食を廃棄していたと報道されました。東京都は88万6,000食を廃棄しており、担当者は「畜産団体に飼料用として無償提供する工夫もしたが相手側のニーズと一致せず、すべてを有効活用できなかった」と廃棄の理由を述べたそうです。
中野区では、備蓄物資の食料品については東京都の委託として管理しているものと区が管理しているものがあります。区のものはクラッカー22万食、アルファ米7万2千食、おかゆ6万7千食、シチュー5千食、のべ36万6千食を備蓄しています。そのうち、2013(平成25)年度~15(27)年度までで、廃棄したものが9万6千食(84%)、町内会などの訓練で使用したものが1万8千食(16%)です。区は8割以上の備蓄食料を賞味期限切れ前に廃棄業者を通じて廃棄しています。
そこでお聞きします。中野区はこうした現状についてどのようにお考えでしょうか。答弁を求めます。
8割以上廃棄している備蓄食料を有効に活用するために、フードバンクに無償提供したらいかがでしょうか。現在、日本では約2,000万人の方が貧困線以下で暮らしており、農林水産省の発表でも食品ロスが年間500〜800万トンに上っています。年間のコメ生産量が839万トンなのでこれは相当な量です。
セカンドハーベスト・ジャパンというフードバンクは「食品ロスをお預かりし、食べ物に困る方へお届けするフードバンク活動」を行っています。すでに都内の数区で契約し、備蓄食料を必要な方に届けているそうです。同社によると、自治体はロットが大きいため、量によっては賞味期限切れ直前ではなく、計画的に支援いただきたいと言われていました。
備蓄食料を処分せずに有効に活用できるのなら中野区としてとても誇れることではないでしょうか。日本郵政やソフトバンクグループ通信3社などの企業も同社に協力していることを自社のホームページで紹介しています。
備蓄食料を処分せずに有効に活用するのは、引取先を探すだけでなく、先方のニーズを踏まえた対応が必要など、十分な検討が必要と思われます。
加えてお聞きします。中野区においては備蓄食料の廃棄量を極力減らすために、フードバンクなどを通じて有効に活用することをご検討いただきたいと考えます。答弁を求めます。
以上ですべての質問を終えます。

小杉一男議員への答弁

○区長(田中大輔) 小杉議員の質問にお答えいたします。
 生活保護制度の周知について。生活保護制度の周知については、制度に関する案内情報や相談窓口などを区報により定期的に掲載をしているほか、区のホームページにおいても常時掲載をしております。また、民生・児童委員とケースワーカーとの情報連絡会にて生活保護制度などについて説明し、相談に対して活用していただくようお願いをしております。
 それから、人的資源の配分について。複雑で高度化しているさまざまな行政需要、区政課題等に迅速かつ的確に対応するため、限りある人的資源を最大限有効に活用できるよう、適材適所の配置を行っております。ケースワーカーの担当世帯数についてもできる限り社会福祉法が示す標準世帯数に近づけるよう取り組んでまいります。
 資格取得による人材育成についてであります。職員一人ひとりの職務経験に加えて、専門性を高めることが職場全体の業務遂行能力の向上につながるものと認識をしております。現在、複合的な課題を持つ被保護者の自立支援を的確に行うため、中野区人材育成ビジョンで定めているエキスパート職員を配置して、ケースワークに必要な知識と技術を生かし、全職員のスキルアップに努めているところであります。また、エキスパート職員育成支援制度を活用し、社会福祉士などの資格取得に要する費用の一部を助成して専門性を高めるための支援を行っております。
 家賃補助及び公営住宅の新規建設について。家賃補助については、家賃は生活費の一部であることから直接補助を行うことは考えておりません。公営住宅は、住宅セーフティーネットの観点から一定の住戸数を維持していくことが必要であると考えていますが、住宅の確保は基本的に民間のストックを活用して行われるべきものであり、住宅に困窮する区民が安心して住むことのできる住宅の確保について、今後も民間と適切に連携をしながら進めてまいりたいと考えております。
 なお、今後発足する第6次住宅政策審議会において、公営住宅のあり方等についても御審議をいただきながら、中野区住宅マスタープランの改定作業を進めていきたいと考えております。
 各種助成の実施について。住宅の取り壊しや立ち退き等で住み替えを余儀なくされた方々に対し、転居費用等の一部助成を行うことは考えておりません。なお、区は、不動産関係団体と協定を結んでおり、住み替え時に住宅を探すことが困難な方への情報提供を行っております。また、保証人がいないなどの理由により住み替えができない高齢者や障害者世帯の方に対して、民間の保証会社を紹介するとともに、その保証料の一部助成を実施しているところであります。
 国民健康保険の保険料について。保険者支援制度の拡充と国民健康保険料の引き下げに関連しての御質問です。保険者支援制度の拡充は、国民健康保険の保険者の広域化に向けて財政基盤を強化し、法定外繰り入れを解消することを目的としております。したがいまして、区としては、財政支援を原資に保険料の引き下げを行う考えはありません。また、区長会でも、こうしたことについて議論はありませんでした。
 それから、被保険者の負担軽減についてであります。23区は統一保険料方式をとっており、基準保険料率等を区長会で決定をしております。低所得者の負担軽減についても区長会で議論し、軽減策を実施しているところであります。
 被保険者への対応について。これまでも窓口等での苦情、相談、問い合わせ等の件数及び内容を把握し、被保険者への対応に生かしているところであります。今後も、電話や窓口などにおける詳細な聞き取りなどを通して、被保険者個々の実情を踏まえた対応に努めてまいります。
 私からは以上です。
〔健康福祉部長瀬田敏幸登壇〕
○健康福祉部長(瀬田敏幸) 私からは、地域における医療需要と病床についてと、障害者差別の解消にかかわる御質問にお答えをいたします。
 まず、地域における必要な病床の整備についてでございます。現在、東京都は都の地域医療構想策定部会で東京都地域医療構想について検討していると聞いております。今後、東京都次期保健医療計画の改定に向けまして区の意向照会などがある機会には、区民ニーズや関係団体の意見等を十分に把握した上で東京都へ区としての意見を伝えてまいります。地域包括ケア体制に向けた病床機能や医療提供のあり方などにつきましては、今後東京都から示される地域医療構想を踏まえまして、区としても十分検討してまいります。
 次に、障害者差別の解消の関連について、視覚障害者の学習権保障についてでございます。視覚障害者への学習支援として、重度障害者(児)等日常生活用具給付事業におきまして、拡大読書器や活字文書読み上げ装置のほか、点字図書を一人年間6タイトルまたは24巻を限度に給付しております。給付品目については、ニーズや新製品の開発状況、国等の動向を踏まえて見直しを行ってきたところでございます。厚生労働省が例示する日常生活用具では、点字図書に加えまして大活字本とデイジー図書が追加されており、今年度行う9品目の見直しの中で検討しているところでございます。
 次に、福祉タクシー券・ガソリン券の申請・交付についてでございます。福祉タクシー券等の郵送交付は、利用者の利便性を高めるため本年度から導入したもので、1月に対象となる4,200名に申請書を郵送し、返信のあった3,300名、約8割の方に3月下旬に郵送交付したところでございます。4月以降、新たに申請する方及び手帳の新規取得者等につきましては、区役所やすこやか福祉センターなど区内11カ所の窓口で即日交付しております。一度申請書等を送付した方に対して重ねて郵送により手続を行うことは、新たなコスト負担となるため、現在は行っておりません。今年度の状況を見極めた上で、必要があれば来年度の予算の確保について検討してまいります。
〔環境部長戸辺眞登壇〕
○環境部長(戸辺眞) 私からは、羽田空港の着陸航路変更に伴う区民への影響についてお答えいたします。
 区民の暮らしの影響について実感が伴う周知、また航路変更の撤回を区として求めるべきというものでございます。
 ことし1月に、中野区内で開催されました国土交通省主催の羽田空港機能強化に関するオープンハウス型説明会におきましては、他の空港の飛行高度に応じた騒音等の状況を画像と音により体感できるコーナーが設けられ、説明会参加者の多くが騒音等の状況等を実感できたと考えてございます。そうしたことから、区独自の体験施設は考えてございません。
 区は、羽田空港増便による輸送力の増大は首都圏の国際競争力の向上や地域活性化のために必要であると認識しておりまして、国に対して航路変更の撤回を求める考えはございません。国は、この夏までに環境影響に配慮した方策を策定するとしておりますので、その動向を注視し、東京都と関係自治体とも連携し、騒音や安全性について十分対応するよう、国に要請してまいりたいと考えてございます。
〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕
○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、備蓄食料の管理と有効活用についての御質問にお答えをいたします。
 災害用備蓄食料の廃棄の現状についてでございます。更新により廃棄する備蓄食料について、期限の残っているものにつきましては防災訓練等で使うなど、備蓄食料の廃棄量削減に取り組んでいるところでございます。
 次に、廃棄する災害用備蓄食料を減らすことについてでございます。都の環境局により備蓄食料のフードロス対策について要請されていることから、防災訓練での活用に加え、フードバンクへの提供等も含め、その方策について研究しているところでございます。