【決算特別委員会・総括質疑】
(2015年9月18・24日)

中野区議会議員 羽鳥だいすけ

○羽鳥委員 2015年第3回定例会に当たって、日本共産党議員団の立場から総括質疑を行います。
 初めに、残りの時間の関係で、通告から順番を変えまして、1、2番の前に3番、4番、6番をやっていきたいと思いますので、どうぞよろしくお願いいたします。
 初めに、白鷺せせらぎ公園等の利用についてお尋ねをいたします。
 白鷺せせらぎ公園がオープンしまして、私もオープニングセレモニーに行きました。多くの区民が公園を利用されていまして、また先日、公園のそばを通ったときも、子どもたちが遊具で遊んでいたりして、やっぱり区民に愛される公園になってほしいなというふうに思います。その上でですが、利用者の方々から幾つか訴えがありましたので、ちょっとその気になる点について質問をいたします。
 初めに、ある少年野球チームのコーチをやられている方からお話があったんですけども、白鷺せせらぎ公園を利用した際に、コーチが見ていると、子どもが素振りをやっていたそうなんですよ。そのときに、管理人の人に、素振りはバッターボックス周辺じゃないとと注意されたというふうに言うんですね。試合をしているのに、バッターボックス付近でしか素振りできないというふうになってしまえば、練習にもならないじゃないかと。確かに利用ルールを見てみますと、バットはホームベース付近で振るものとしますと書いてはあるんです。ただ、そういった厳しいルールが何であるのかなというのをちょっとお尋ねしたいと思います。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 少年野球チームのバッティング練習ですとか、試合のとき、それから、指導者等のトスバッティング等につきまして、自由利用の一般の利用者と同様に禁止指導をしていたことにつきましては、管理委託をお願いしております自治会に対し、私どもの説明不足により生じたものでございます。施設利用を申請している少年野球団体への利用のルールにつきましては、現在改善し、団体利用時によって、バッターボックス周辺以外でもバットの使用と指導者のトスバッティング等も可としているところでございます。しかしながら、自由利用の時間帯におけます一般利用につきましては、引き続きバッターボックス周辺以外でのバットの使用は禁止とさせていただいているものでございます。

○羽鳥委員 改善をされたということで、よかったなというふうに思います。
 また、白鷺せせらぎ公園には、ほかの運動施設にはないルールとして、原則として水以外による水分補給を除き、飲食は禁止です。水以外(スポーツドリンク等)の飲み物をとる場合は、人工芝部分以外でお願いしますというものがありますが、なぜこのようなルールがあるのでしょうか、お答えください。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 原則、多目的広場内への水以外の飲料水の持ち込みを制限しております理由といたしまして、人工芝上にジュース等をこぼした場合、水洗浄をせずに放置した場合、パイル間に充?されておりますゴムチップ同士がくっつきまして、そこからカビの発生源となり、劣化が進むということからでございます。これは同等の人工芝を導入しております他の自治体におきましても同様の利用形態となっております。より長く快適に御利用していただくためにも、御理解をいただきたい。また、ちなみに、上高田グラウンドにつきましては、パイル間に砂を充?する旧タイプの人工芝を使用しておりますことから、飲料の可となっているものでございます。

○羽鳥委員 そのように、これまでの人工芝とは違うタイプだということで、そういうルールがあるのだということだと思います。
 今後も(仮称)本町五丁目公園や(仮称)南部防災公園にも運動施設がつくられていくということなんですけども、ここにもこの人工芝というのが導入されていくのでしょうか。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 新規開園いたします(仮称)本町五丁目公園と(仮称)南部防災公園におきましても、白鷺せせらぎ公園と同等のゴムチップを充?するロングパイル人工芝を導入することになってございます。

○羽鳥委員 ということは、これから新たに整備される運動施設も同じような、水以外禁止というルールがやっぱり課せられてしまうんでしょうか。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 今申し上げましたように、ロングパイルの人工芝を使用いたしますので、同様のルールということにさせていただきます。

○羽鳥委員 先ほど話に出しました野球チームのコーチからは、ふだんは小学校の校庭とかで練習をしているけれども、たまにはきれいなところを使わせてやりたいと、子どもたちにとってもそのほうが張り合いが出るんだと、楽しみにして利用したところ、素振りの話、これは改善をされたということなんですけども、水以外禁止ということを注意され、こんなに使いにくいのでは、もう二度と使わないというふうに言っていらっしゃいました。そして、同時に、夏などは、スポーツしているときのやはり熱中症を心配されるわけで、白鷺せせらぎ公園の多目的運動場では、スポーツドリンクとか、せめて麦茶とかを飲ませてあげたいというのは当然の要求なんじゃないかなというふうに思います。例えば一部にスポーツドリンクが飲める部分を設けることとか、そういった工夫はできないものでしょうか。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 先ほども御答弁いたしましたように、より長く快適に御利用していただくためにも、水以外のものにつきましては、多目的運動場外でお飲みいただくということを引き続きお願いしてまいります。

○羽鳥委員 わざわざ多目的運動場の外に行ったり、コンクリートの端っこのほうに行くというのは大変なことだし、全面禁止というふうにしているとやっぱり、どなたかおっしゃっていましたが、黙って飲んでしまうみたいなルール違反とかも発生してしまうんじゃないかなというふうな心配もあるわけです。そもそも子どもたちが遊ぶところでこんなに厳しいルールが必要な人工芝自体が必要だったのかなというのが問われてくるんじゃないかなと思います。今後の整備においても、利用する人にとってやっぱり使いやすい設備を整えるように求めたいというふうに思います。
 白鷺せせらぎ公園の利用に関してなんですけれども、この公園では、施設予約で「ないせすネット」が使えないです。また別の少年スポーツチームの保護者の方からなんですけれども、予約の際にその都度やっぱり区役所に行かねばならず、とても負担だというふうな声が寄せられていまして、まず、なぜ白鷺せせらぎ公園では「ないせすネット」が使えないということになっているんでしょうか。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 白鷺せせらぎ公園の開設に向けて、多目的運動場の予約につきましても、「ないせすネット」の利用を検討してまいりましたけれども、システムの大幅な変更が必要になるため、「ないせすネット」には組み込めなかったというものでございます。

○羽鳥委員 多額の費用がかかるということなんですけれども、例えば、じゃあ、今後整備されていく本町五丁目公園であるだとか南部防災公園に付随する運動施設は、「ないせすネット」に接続をされていくんでしょうか。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) (仮称)本町五丁目公園と南部防災公園とも、本年度開設を予定してございますけども、開園時から「ないせすネット」を利用することができませんけれども、システムの更新がありますときに、白鷺せせらぎを含め、「ないせすネット」の利用ができるようにしていきたいというふうに考えているところです。

○羽鳥委員 そこでお尋ねするんですけども、「ないせすネット」に接続されている施設、区内の運動施設と、あと、接続されていない施設、これは今、現状では白鷺せせらぎ公園だけということなんですけども、それぞれ稼働率というのはどのように違いがあるのでしょうか、お答えください。

○志賀都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 私から白鷺せせらぎ公園の多目的運動場の稼働率について御答弁させていただきます。6月中旬の開園から8月末までの利用状況は、平日の利用は33件で14.2%、土・日・祝日の利用は68件で81%、全体で101件で31.9%となってございます。

○石濱健康福祉部副参事(健康・スポーツ担当) 「ないせすネット」に接続されている施設ですけれども、中野体育館、鷺宮体育館、上高田運動施設、哲学堂運動施設、妙正寺川公園運動広場でございまして、それぞれ利用率ですけれども、中野体育館が95.5%、鷺宮体育館が91.2%、上高田運動施設が81.6%、哲学堂運動施設が82.8%、妙正寺川公園運動広場が71.5%でございます。

○羽鳥委員 「ないせすネット」につながっていないことだけが原因ではないでしょうし、白鷺せせらぎ公園は開園したばかりで、認知度がまだ低いということとか、あとは、やっぱり鷺宮が遠いということもあるとは思うんですけれども、それを勘案しても、白鷺せせらぎ公園、「ないせすネット」につながっていない施設も、稼働率ってやっぱり低い数値なんじゃないのかなというふうに感じます。建設にも多額のお金が使われているわけですから、施設をつくったのになかなか利用されないというのは、区にとっても本意ではないと思います。区民に利用され、愛される公園にしていくためにも、施設のルールや設備の見直し、「ないせすネット」の早急な改善を求めて、この項の質問を終わりにしたいと思います。
 続きまして、福祉住宅「昴館」についてお尋ねをいたします。
 この障害者福祉住宅「昴館」は、1990年、平成2年に、区が中野区立身体障害者福祉住宅条例を制定し、つくったものです。条例を審議した委員会では、当時の福祉部長が、今回の障害者住宅が従来型の住宅と違うのは、区が責任を持って管理・運営していく点である。具体的には、管理人を置き、区費をもってエレベーター等の整備をする点が異なるというふうに述べています。2006年、平成18年に区営住宅全体が指定管理に移行しましたが、この福祉住宅の理念に照らしても、現在も中野区に相当の管理・運営などの責任はあるという考えに変わりはございませんでしょうか。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当) 福祉住宅ですが、これは区の事業でございますので、維持管理・運営についても、最終的に区に責任があると思います。

○羽鳥委員 この間、昴館の利用者の方からは、最初のほうは住み込みの管理人さんがいて、24時間、何かあったときには対応してもらえたが、現状では日曜日には管理人がいないと。また、平日いるときも、9時から5時というふうに制限があると。何かあったときにはやっぱり不安だという声が上がっています。区として、このような声を把握はしているでしょうか。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当) 一部の居住者の方から住み込みの管理人配置の御要望があることは承知をしております。

○羽鳥委員 現在は、生活援助員(LSA)は区が配置をしてやっていらっしゃるということなんですけども、住んでいる人の高齢化や、あるいは障害の進行、それと、当初想定されていなかった知的障害者の方の入居などがある中で、やっぱり以前のような住み込みも含めて、24時間の対応が可能な体制をとっていく必要があるのではないでしょうか、お尋ねをいたします。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当) こういったLSAの配置につきましては、国あるいは東京都においても、管理人からLSAへの転換、そういったことを奨励しておるところでございます。したがいまして、区といたしましては、こういった対応をしていきたいと考えております。

○羽鳥委員 また、現在やっぱりそもそも福祉住宅がもっと欲しいということ、そういうことも今の時代とても求められているというふうに思います。障害者福祉住宅には、2012年から2014年の3年間に1戸も空きがありませんでしたが、毎年希望者がいらっしゃいます。また、区内にある高齢者福祉住宅では、補欠で当選した人を除いた実質の入居の申し込み倍率は70倍に達することもあります。区としてこのような状況を見て、増設に足を踏み出すべきではないでしょうか、お尋ねをいたします。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当) 福祉住宅でございますけども、これは住宅セーフティーネット、こういった観点から、住宅に困窮する高齢者や障害者等への対応のために、今後も一定数の維持は必要ではないかと考えております。しかしながら、基本的に住宅の確保といいますのは、民間のストックを活用して行われるべきでございまして、今後、戸数の増加ではなくて、民間と適切に連携しながら進めていきたいと考えております。

○羽鳥委員 昴館の隣には都営住宅、白鷺一丁目第3アパートをはじめ、たくさんの都営住宅が建ち並んでいます。こういったところを一部でもシルバーピアへの指定をしてもらって、昴館とともによりきめ細やかな生活指導員であるだとかによる援助ができるのではないでしょうか、お尋ねをいたします。

○豊川都市基盤部参事(都市計画担当) 都営住宅ですとか、東京都住宅供給公社の賃貸住宅の建て替えに当たりましては、今、委員御指摘のシルバーピアをはじめ、さまざまな世帯が居住できるよう、東京都に対して要望を行っているところでございます。

○羽鳥委員 衣食住と言われるように、やっぱり住む場所が確保されるということは、生きる上での基礎だというふうに思います。住宅の政策というのは、やっぱり民間だけに任せておけばいいというふうになかなかいかないものだというふうに思います。やっぱり今後の高齢化の進展でありますだとか、そういう状況を見て、区のほうには福祉住宅の増設ということを改めて求めておきたいと思います。そして、この項の質問を終わりにさせていただきます。
 続きまして、区内交通の充実についてお伺いをいたします。
 私、鷺宮でいろいろと住んでいまして、その地域の住民の方々の声を聞きますと、本当に多くの方が、コミュニティバスの「なかのん」のことについて今も触れられます。「なかのん」は、多くの区民の方が何とか実現できないかというふうに運動を広げ、実現をしたものです。中野駅方面に出にくい鷺宮の地域の住民にとっては、まさに悲願であったというふうに思います。しかし、中野区はわずか3年間の補助で打ち切ってしまい、「なかのん」はなくなってしまい、関東バスの一路線になってしまいました。今も、何で補助を打ち切ってしまったのかと、1時間に1本のバスは使いにくいと、終バスもせめて7時台までならないものかというふうな声が寄せられていて、本当にささやかな願いだなというふうに思います。
 初めに伺いますが、区が補助を行っていたときの運行状況はどうだったのでしょうか。また、3年間でどのくらいの補助額だったのでしょうか、お答えください。

○伊東都市基盤部副参事(交通対策担当) 旧「なかのん」でございますが、平成17年の11月30日から運行してございます。当初3年間の運行状況でございますが、中野駅から鷺宮、上鷺宮を経由しまして、杉並区の八成小学校までの路線でございました。1日に往復で51便を運行してございました。
 区の補助でございます。3年間ですが、まず、初期投資ということで、車両の購入費約3,400万、それと、バス停の整備費が320万、そして、運行経費でございますが、こちらが3年間で合計で4,500万円を補助したというものでございます。

○羽鳥委員 この3年間の間の「なかのん」の利用実績というのは、当初の予想と比べてどうだったのでしょうか、お尋ねをいたします。

○伊東都市基盤部副参事(交通対策担当) 当初の予測では、1便当たり平均で9.4人ということで予測をしてございました。実際、実績としましては、平成17年でございますが、11月からでございますけども、年度末までが1便当たり約8人、18年度は約11人、19年度は約13人、そして、20年度でございますが、補助は途中まででございますが、20年度は約14人でございました。

○羽鳥委員 当初の予想よりは上回ったということで、この地域からはやっぱり「なかのん」、コミュニティバスが求められていたのかなというあかしだというふうに思います。しかし、そうした利用実績があっても、やはり黒字にはなっていなかったと思います。そこでお尋ねをしますが、コミュニティバスが黒字になっている自治体、いろんな自治体がコミュニティバスをやられていますが、そういう自治体はあるのでしょうか。

○伊東都市基盤部副参事(交通対策担当) 調べた23区内におきましては、区の補助を除いて、黒字で運営されているというコミュニティバスはございません。

○羽鳥委員 やはりしっかりと運営をしていくためには、コミュニティバスには区費など、いろんな行政からの補助が必要なんだということだと思います。中野区のほかにコミュニティバスをなくした23区の自治体はあるのでしょうか、お答えください。

○伊東都市基盤部副参事(交通対策担当) そのような例はございません。

○羽鳥委員 ないというふうなことで、中野区だけがなくしてしまったということにも驚きをちょっと感じます。先日、障害者団体の方からお話を伺いました。中野駅周辺には、スマイルなかのであるだとか、さまざまな公共施設が集中している現状があります。野方あたりに住んでいれば、まだ中野駅に出るバスというのはたくさんありますけども、鷺宮や上鷺宮周辺に住んでいると、中野駅周辺に出るのは本当に不便だということでした。「なかのん」については、国の補助金など活用できるものはないかなど検討して、区費の投入を行って、改めて実施していくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○伊東都市基盤部副参事(交通対策担当) 当初は区の補助によりコミュニティバスとして運行を開始しましたが、現在は民間バス事業者が運営するバス路線の一つとして運行してございまして、区が補助金を支出するということは考えてございません。

○羽鳥委員 もう一つ、オンデマンド交通についてお尋ねをしていきます。オンデマンド交通について、中野区は2008年に中野区オンデマンド交通検討報告書というものを出して以降、それ以降ずっと検討しているというふうに繰り返していらっしゃいます。この報告書では最後に、オンデマンド交通を導入する意義は高いという総合評価を下すとともに、同時に、交通事業者の努力によって収支が大きく改善する余地は小さいため、区が継続的に財政支援することが事業者が参入する条件として述べられています。一体この7年間、何をどう検討していたのでしょうか、お答えください。

○伊東都市基盤部副参事(交通対策担当) オンデマンド交通につきましては、利用者のニーズですとか、運行方法、それに伴う経費、さまざまな課題がございまして、そういったことを中心にこの間検討を行ってきてございました。また、オンデマンド交通を含めましたさまざまな交通手段につきましても、例えば国が主催する研修会ですとか、そういったところに職員が参加をしたり、他市区町村の導入事例等の情報、そういったものを参考にする、そして、交通事業者とも情報の共有や意見交換をこの間行ってきたというところでございます。

○羽鳥委員 情報収集などをいろいろ行ってきたり、検討してきたという答えなんですけども、そろそろ検討を前に進めて、オンデマンド交通を実施をしていくべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○伊東都市基盤部副参事(交通対策担当) 実現に向けましては、解決しなくてはならないさまざまな課題がございます。そういった課題を解決しなければならないこともございますので、引き続き検討していきたいというふうに考えてございます。

○羽鳥委員 地域の公共交通というのは、区民の交通権を保障する大事な手段だというふうに思います。交通権が保障されないと、憲法で述べられている基本的人権というものにアクセスできなくなり、絵に描いた餅となってしまうと思います。中野区は、区民が自由に安心・安全に移動できる権利である交通権を基本的人権として保障する責務を負っていると思います。今後、高齢化や格差の拡大などに伴って、移動制約者というものはますますふえていくでしょう。そのときにコミュニティバスやオンデマンド交通などの手段があることが、区民の健康づくり、また、生活の質向上にも役立っていくと思います。中野区においては、そのような大きな視点に立ってこの問題に当たっていってもらいたいと申し上げまして、この項目の質問としたいと思います。

○若林委員長 羽鳥委員の質疑の途中ですが、5時になりますので、今後の運営について協議するため、理事会を開会します。委員会を休憩します。

○羽鳥委員 おはようございます。先週に引き続いて質問を行います。
 先週は、通告番号の3番、4番、6番をやりましたので、今週は、残りの1番、2番、5番をやらせていただきます。残った順番をちょっとかえまして、5番からやらせていただきます。
 保育施策の充実について伺います。
 首都圏の都市部では、保育サービスを利用する子どもの数が増加傾向にあって、今、保育所が増加をしています。それに伴い、保育所で働く保育士の不足が大きな課題となっています。建物はできたのに働く人がいないために、保育園が開けないということもあるようです。
 初めに、中野区に保育士が不足しているという認識はあるか、お伺いいたします。

○古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 保育士の問題ですけれども、保育士の採用に関しましては、保育事業者によってさまざまと認識しているところでございます。また、保育事業者と連携を図り、実態把握に努めているところでございます。

○羽鳥委員 待機児童の解消を行うために、今中野区では、保育園の誘致をいろいろと行っていると思います。来年度には500人分の保育園を誘致するとのことでしたが、この規模で児童を受け入れるためには、一体どれだけの保育士が必要であるとお考えでしょうか。お答えください。

○口子ども教育部、教育委員会事務局副参事(幼児施策整備担当) 平成28年4月開設予定の保育施設は、認可保育所6園、認可小規模保育事業所2施設でございます。各施設とも、現在、開設に向け準備を進めているところでございまして、職員体制につきましては、各施設それぞれ工夫を凝らしまして、配置基準を上回る場合もあることから、現時点で保育士人数を想定することは難しいと考えております。

○羽鳥委員 正確な人数はなかなか把握できないというふうには思うんですけれども、やはりそれなりの人数が要ると思います。昨年から、区では、保育士の就職説明会のパンフレットを発行して、私立保育園とともに保育士の就職説明会を行っているというふうに思います。この説明会には、昨年度、そして、今年度、それぞれ何園の保育園が参加をし、また、何名の方が説明会に来られたのでしょうか。それぞれお答えください。

○古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 中野区私立保育園合同就職説明会の参加施設数でございます。昨年度は23施設、今年度は29施設でございます。また、来場者でございますが、昨年度は29人、今年度は25人ということでございます。

○羽鳥委員 ありがとうございます。就職説明会は行ったけれども、29園が園として参加しつつも、来場者は25人ということで、1園につき1人以下という状況だというふうに思います。これではなかなか保育士不足が解消できないのではないかなというふうに思います。今、全国各地では、保育士不足に対して、さまざまな自治体が対策に乗り出しています。愛媛県では、1年間保育園に勤めたら、養成学校の学費を上限30万円、2分の1まで助成する事業を行っているそうです。また、横浜市も、市のホームページに保育士の求人情報を載せたり、就職説明会を、山梨県や長野県、新潟県など保育士が足りていると思われるところまで行き、説明会を行っているそうです。まさに保育士の争奪競争といった状況にあると思います。中野区では、先ほどお答えいただいた就職説明会以外にも保育士確保に取り組んでいることがあるでしょうか。お答えください。

○古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 中野区の就労求人支援サイト「ぐっJOB なかの」の活用を進めているほか、昨年度は、区と私立保育園が一緒に保育士養成校を回りまして、区の保育施設のアピールに努めたところでございます。

○羽鳥委員 保育士の置かれた状況を見てみますと、保育士の免許を持っているにもかかわらず、それを活用するに至っていない、いわゆる潜在保育士と言われる人がかなりの数いらっしゃいます。なぜそうしたことがあるのかといえば、やはり労働環境や賃金が条件と合わないということが多いと思います。23区内では、保育士の待遇改善の一環として、世田谷区と大田区が家賃補助の事業を行うことにしたそうです。中野区内の保育園で働く保育士のための家賃補助制度を整え、保育士や保育士を目指す人の処遇改善を図るべきだと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

○古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 現在、各保育施設にアンケートを行い、保育士確保の実態を調査しているところでございます。各区の実施状況や課題の把握などの調査もあわせて行い、その政策効果について検討を進めているところでございます。

○羽鳥委員 ぜひ実施にも足を踏み出していただきたいと思います。
 最後に、保育所運営充実費について、1点、お尋ねをいたします。
 2012年度から保育所運営充実費が引き下げられ、児童1人当たり1,300円から1,000円になってしまいました。園長の方からは、杉並区では、例えばごみ処理費や遠足代、アレルギー食代の補助などもやっている、子どもたちの健康管理と保育環境の充実が図られるように配慮してほしいと要望が出されています。なぜ保育所運営充実費を引き下げてしまったのでしょうか。また、単価を引き上げるべきではないでしょうか。お答えください。

○古川子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 保育所運営充実費のお話でございますが、区の財政状況を踏まえて、平成23年度の事業見直しにより、私立保育園長会で説明を重ね、理解を求めながら見直しを行ったものでございます。子ども・子育て支援新制度における私立保育園は、これまで以上に職員の処遇改善が図られることや職員の配置を充実した場合に加算を行うなど、これまでより充実した保育園運営ができる状況となっていることから、保育所運営充実費を拡充することは考えてございません。

○羽鳥委員 実際に引き下げてみたら本当に大変だったという声があるわけですから、ぜひそういった声もきっちりと受けとめてほしいなというふうに思います。
 以上でこの項の質問を終わりにさせていただきます。
 続きまして、家庭ごみの有料化の方針についてお尋ねをいたします。
 私自身、ごみ問題の解決というものは非常に重要だというふうに思っています。一言でごみ問題と言ってもさまざまな分野にまたがっていますが、きょうは、ごみ減量の観点からお尋ねをいろいろしていきたいと思います。23区では、ごみの最終処分場、新海面処分場があと50年ということで、減らすことは、まさに今からやらなければいけない課題だというふうに思います。その認識は共有をしていると思います。
 そこでまずお伺いいたしますが、現在、中野区では、どのような計画で、どのような目標を立てているのでしょうか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 新しい中野をつくる10か年計画(第2次)に基づきまして、区民1人1日当たりのごみ量や資源化率について、平成31年度の目標値として、区民1人1日当たりのごみ量を371グラムに、資源化率を44.8%となるよう目標を設定しております。また、一般廃棄物処理基本計画におきましても、ごみ半減を目指すこととしております。

○羽鳥委員 資源化率40%という目標もなかなか大事なことだというふうに、驚かされるものですけれども、ごみ量半減という目標も本当に大変、高い目標であると思います。目標は大事だというふうには思うんですが、現在の達成状況はいかがでしょうか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 平成26年度の区民1人1日当たりのごみ量は523グラム、資源化率は28.3%でございます。

○羽鳥委員 今の中野区の水準は、確かに23区平均よりは1人当たりのごみ量はわずかに少ないものの、そこまで抜きん出たという状況ではありませんし、目標と比べてもまだ差があるなというふうに感じます。今はこのような達成状況ではありますが、中野区は、この間、目標を達成するためにどのような施策を実行してきたのでしょうか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 従来から行っておりますびん、缶、ペットボトル等の資源回収に加えまして、昨年度から、粗大ごみに含まれております金属の資源化や使用済みの蛍光管、食用油、小型家電などの回収を開始いたしました。また、ごみ減量、適正排出の促進のため、出前講座や環境学習、3R推進月間の展示などの普及啓発や清掃事務所職員による排出指導に加え、昨年度から、監視カメラの設置や有料集積所認定制度などの導入にも取り組んでおります。

○羽鳥委員 普及啓発に非常に力を入れているということでしたが、逆に言えば、資源化は普通に、ふやしてきてはいるけれども、なかなかまだそれぐらい、普及啓発ぐらいしか実施していないんじゃないかなという印象も受けました。先ほどお答えされた中野区の現状、1人当たり523グラム、資源化率は28.3%は達成を今してきたけれども、私は、やっぱりさらなる資源化の努力が必要なのではないかなというふうに思います。ごみゼロプランの中では、誰もが参加しやすく効率的な資源回収を進めるために、行動への働きかけという項目があります。しっかりと分別されたごみは、まさに資源として宝で引き取ってもらえます。たくさんしっかり分別をされることが大事だと思いますが、今、中野区でごみ資源の分別はどのくらいの種別で行われているのですか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 区が現在関与し、実施しております分別としては、ごみは3種類、資源は17種類になります。

○羽鳥委員 この間、今おっしゃられたように、小型家電の問題、食用油の問題など、いろいろと資源化に努めているというふうに思います。しかし、例えば資源化率74.9%で、全国の市の中でトップをしている鹿児島県の志布志市では資源だけで27品目、その隣町で、自治体の中でトップの資源化率79.2%の大崎町では、28品目の分類をしているそうです。しかし、こんなに多くの品目で回収をしながら、1人当たりのごみ処理コストは8,120円というふうになっているように、中野区もこういった例に学びながら、さらなる資源化推進に努めていってほしいと思います。
 資源化とともに大事なのが、生ごみの減量であるというふうに思います。生ごみは家庭から出るごみの中でもかなりの割合を占めるものであり、生ごみの減量のための施策を行うことは重要であると思います。まず、区が生ごみ減量のために現在行っている施策は何か、伺います。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 区民の集まりに出向きまして、生ごみの減量等、テーマを設定し、区民へ啓発を行う出前講座の実施や生ごみ処理機やコンポスト化容器のあっせん、水切り器をイベント時に配布するなど、さまざまな方法で普及啓発に取り組んでおります。

○羽鳥委員 生ごみの処理機あっせんなどいろいろされているということなんですけど、問題は、それがどれだけ区民に浸透し、どれだけ効果があらわれているかだと思います。この何年間かのあっせん件数や、それによって減ったと見込まれるごみの量はどれくらいでしょうか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 平成26年度のあっせん件数でございますが、生ごみ処理機が1台、コンポスト化容器が1台でございました。仮にこの2世帯が毎日生ごみを処理することを前提にした場合、減らせる生ごみの量は、年間で144キログラムと推計いたします。ここで減らせたごみの量は、それぞれの世帯のごみ量の35%程度となります。

○羽鳥委員 それぞれ1台ということで、この実績を見ると、事業メニューとしてはあるけれども、実際にはほとんど活用されていないというのが現状だと思います。やっぱりあっせんにとどまらず、生ごみコンポスト化容器、処理機への助成をすべきではないかというふうに私は考えますが、いかがでしょうか。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 生ごみ処理機については、ごみの減量効果が高く、また、衛生的にもすぐれていることから、区としても、区民にあっせんをしているところでございます。ごみ減量をさらに推進していくため、生ごみ処理機の購入費助成を行うにしても、購入が一部の区民にとどまることなく、広く区民に普及させることが必要であり、ごみ減量についての区民の理解や協力が相当程度高まっていることが必要になるというふうに考えております。

○羽鳥委員 また、住宅地が多い中野区では、生ごみの処理を行ってできた堆肥を果たしてどこに持っていけばよいのだろうかという疑問もあるかと思います。生ごみ処理機でできた堆肥の活用に協力してくださる学校とか保育園のリストをつくって、ホームページで公開できるようにしたらいかがでしょうか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 中野区でこれまでコンポスト化容器を購入された方は、御自身で堆肥として使用できることが購入の前提であるというふうに考えます。堆肥を第三者が使用する際には、重金属等の有害物が含まれていないかなどの安全性の確認が必要になります。したがいまして、御質問のように、リストを区が御紹介するというようなことは困難であるというふうに存じます。

○羽鳥委員 第3期中野区廃棄物減量等推進審議会は、中野区が出しているごみ量半減を達成するためとして、区の諮問に基づいて答申を出しています。諮問事項は、家庭ごみと事業系ごみの発生抑制と減量化、資源の再利用を進めるための具体的な仕組みの考え方についてということになっています。有料化は決して既定事項ではないはずですが、この審議会の議事録を読んでみましたが、有料化を行えばごみが減るという認識が委員の間では前提となっていて、だから、有料化をしなければならない、その上でどんな制度設計を行うか、そして、資源の再利用を進めるか、事業系ごみの行政回収をやめるかという話になっており、有料化ありきじゃないかという印象を強く受けました。中野区は、なかのごみゼロプラン06では、ごみ量半減と資源化率50%を目標に掲げました。その中には、家庭ごみを有料化することが検討事項に入っています。そもそもなぜ家庭ごみの有料化を行おうとしているのでしょうか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) まずは、限りある最終処分場を延命化する必要に迫られております。ごみの発生を抑制し、資源化を推進することで環境への負荷を減らしていくためには、ごみを大幅に減量していく必要があると認識しております。また、ごみの排出量に応じ、費用を負担していただくことで、ごみ減量に取り組んでいる区民の皆さんとの公平性を確保することが可能になると認識しております。

○羽鳥委員 そもそも区が言っているごみ有料化でごみが減るという根拠は何なのでしょうか。お答えください。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 全国の6割を超える自治体で、家庭ごみに費用負担を導入しております。導入した自治体では、導入と同時に実施した資源化施策の有無等によりごみの減量効果に差はございますが、公表された資料によりますと、ごみの減量率が約1割から4割というふうに減るなど、大幅なごみの減量を実現しているというところでございます。

○羽鳥委員 有料化をごみ減量の切り札のように考えているのかもしれませんが、有料化によってごみが減るとは必ずしも言えません。これまで多くの自治体が有料化に乗り出して、導入直後こそごみは減りますが、その後、リバウンドというふうに言って、ごみが増加傾向に向かったり、中には有料化以前よりごみ総量がふえてしまったところさえあります。
 また、審議会で話し合われて、多くの委員からごみ減量に有効という意見が出されていた戸別収集について、中野区で実施する考えはないのでしょうか。他区では、ごみ有料化とともに戸別収集を実施してごみ減量を図ったところもあると聞きます。戸別収集は、区民の意識向上を行わせ、ごみ減量を図りたいなら実施すべきだと考えます。いかがでしょうか。

○高橋環境部副参事(ごみゼロ推進担当) 現在、区では、集積所方式を基本としつつ、やむを得ない事情がある場合等は戸別収集も実施しているところでございます。戸別収集の拡大につきましては、適正排出の推進に資するというメリットもございますが、効率的な収集作業を実施する上では、課題がございます。収集方式につきましては、今後、費用対効果等も踏まえて、さらに検討を重ねていきたいと考えております。

○羽鳥委員 区にとって欲しかった有料化は必要という答申は受け取っておいて、ごみ減量のために多くの委員が必要と言ってきた戸別収集はやらない、これでは、いいとこどりのつまみ食いではないかというふうに思います。
 ごみ減量のために区民への啓発が大事だというのは私も同感であり、区も、最新の区報などでは1面トップにごみのことが載っているなど、いろいろ努力もされていると思います。私は、その中でも、子どもにしっかりとごみ分別やごみ減量の大切さを教えることが重要であり、環境学習の積極的な展開が必要だと思います。環境学習の現在の実施状況はどうでしょうか。学校では、やっているときはどのようなカリキュラムの中で実施しているのでしょうか。お答えください。

○滝瀬環境部清掃事務所長 小学校4年生を対象に、総合的な学習の時間の中で、ごみの量や流れ、分別の仕方、清掃車両の構造などの学習をする機会といたしまして、清掃事務所職員を派遣して実施しているところでございます。昨年度の件数でございますが、17回でございます。

○羽鳥委員 多くの小学校では実施されていると思いますが、やはり全小学校で取り組むようにしていくことが求められているのではないかと思います。お隣の練馬区では、区内の全小学4年生を対象に実施し、昨年度の参加児童数は1万1,500人にもなっているそうです。また、学校開放の日とあわせて保護者の参加に努力されている学校もあるとのことです。清掃労働者からもお話を伺いましたが、環境学習をした日には、多くの子どもたちがその環境学習の楽しさを保護者に語るとともに、子どもが清掃労働者を見る目も変わり、良好な関係を築くきっかけになっているそうです。中野区でも、全小学校で環境学習を行われるように校長会等で積極的に実施を求めていくべきと考えますが、いかがでしょうか。

○滝瀬環境部清掃事務所長 現在、各小学校長向けの環境学習の案内等、そういったものを行っているようでございますけれども、カリキュラムの内容の充実を図りながら、周知強化も行ってまいりたいと考えております。

○羽鳥委員 ぜひ実施校をふやしていっていただきたいというふうに思います。
 また、環境学習の中では、ごみ回収車の横の部分を透明なアクリルなどで覆って中身をよく見えるようにしたスケルトン車が好評だというふうに言います。23区では、千代田区と中野区だけが導入していないそうです。環境学習のためのスケルトン車の導入を求めますが、いかがでしょうか。

○滝瀬環境部清掃事務所長 環境学習へのスケルトン車の活用でございますけれども、各区で実績があるところもございますが、車両構造を視覚的に理解しやすいというふうに聞いてございます。実際の導入につきましては、以前、同様の御要望などもございまして、スケルトン車の啓発効果だけでなく、ごみ減量、それから、資源化の推進といった効果的な啓発のあり方の全体を考える中で、費用対効果を含めまして、現在検討をしているところでございます。

○羽鳥委員 ぜひとも導入をしていただきたいというふうに思います。
 ごみ減量の根本的解決のためには、やはり拡大生産者責任による生産段階からの対策がどうしても必要です。厚労省もこう言ってきたのに、出てきた政策は、むしろ有料化一本やりと言ってもいいような状況です。中野区も、ごみ減量のためと言い、効果が必ずしも定かではない有料化を、ほかの自治体がやっているからと安易に導入しようとしているのではないかという印象を受けます。しかも、戸別収集については、費用対効果などから実施しないようです。結局は、環境のためというふうに言いながら、区が責任を負うべきごみ行政の費用を専ら区民に押しつけるためにする有料化であるというふうに考えます。家庭ごみの有料化方針には反対であることを述べ、この項の質問を終わりにします。
 最後に、地球温暖化対策について伺います。
 IPCC、気候変動に関する政府間パネルが提出をした第5次評価報告書では、人間活動による現在の気温上昇を産業革命以降2度以内に抑えることが必要と指摘しています。温暖化対策については、各自治体に計画策定なども義務付けられています。
 そこで伺いますが、中野区は、地球温暖化を抑止するに当たってどのような数値目標を掲げているのでしょうか。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 現在の区のCO2削減目標でございますが、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)におきまして、目標といたしましては、平成31年度の目標値、これは、実際には平成28年度の実績値になりますが、78万6,000トンとしてございます。これは、具体的には、平成17年度の実績値92万5,000トンと比較をいたしまして、約15%、13万9,000トンを削減するとしているものでございます。

○羽鳥委員 それに対して、現在の達成状況はどれほどになっているでしょうか。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 中野区のCO2排出量の推計でございます。直近の数字は3年前の平成24年度のものになりますが、106万2,000トンでございます。

○羽鳥委員 現状では、二酸化炭素排出量の減少を目指していたのに、こうやって増加というふうになっています。中野区ではどんな施策を行って、どれほどの二酸化炭素排出量を削減しようとお考えでしたか。区が示したプロジェクトごとにお答えください。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 区では、地球温暖化対策を推進するために、中野区の環境基本計画で定めました四つのプロジェクトに取り組んでまいりました。一つ目が環境エネルギープロジェクトでございます。環境負荷の少ないエネルギーの効率的な利用が進んだまち、これを目指しまして、排出削減目標は、約8万3,100トンでございます。太陽光発電設備や太陽熱利用設備設置などを進めたところでございます。二つ目が、緑を守り、自然を生かすプロジェクトでございまして、緑豊かで自然を生かす取り組みが進んだまちを目指してございます。CO2の削減目標は約73トンでございます。主に、小・中学校全校に緑のカーテン設置、あるいはみなかみ町での植林等を進めたところでございます。三つ目の環境に配慮した快適なまちづくりプロジェクトでは、環境に配慮した快適な暮らしが営まれているまち、これを目指しました。CO2排出につきましては、約4,900トンの削減を目指してございます。主にプラスチック製容器包装回収の展開などを進めたところでございます。四つ目が、区役所の二酸化炭素排出ゼロプロジェクトでございます。率先して二酸化炭素排出ゼロを目指す区役所、これでございまして、削減目標は、CO2約3,000トンでございます。具体的には、清掃工場廃熱利用電力の購入あるいは太陽光発電設備・太陽熱利用設備設置などを進めたところでございます。

○羽鳥委員 いろいろとプロジェクトごとに目標をお示しいただきました。これらの施策の達成状況は今どうなっているのでしょうか。お答えください。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 具体的には、第1次と第2次のアクションプログラムを定めまして進めてございました。CO2削減効果につきましては、今回、資料要求で、区民38ということで御提出申し上げたところでございます。まず、20年度から3年間の第1次アクションプログラム、これにおきましては、新たにこの3年間で取り組んだ事業実績によりまして推計できます22年度単年度のCO2削減効果は8,908.4トンでございます。次に、第2次アクションプログラムでございます。これは25年度から3年間のものでございますが、うち25年度と26年度のもので申し上げますと、この事業実績によりまして推計できる26年度時点での単年度のCO2削減効果は、4,191.4トンでございます。

○羽鳥委員 目標に対して、特に第1次アクションプログラムで言えば、10%の削減量にしか至っていないということになります。これ自体、区にやる気があったのかということが問われる問題だと思います。また、私がさらに大問題だというふうに思いますのが、そもそも検証のできない項目を入れていることです。提出いただいた特別委員会区民委員会38番で削減効果が出されていますが、第1次アクションプログラム1の環境エネルギープロジェクトでは、もともと省エネ機器への買いかえ40%で3万8,300トン、エコドライブの普及率80%で3万5,500トンもの削減効果を見込んでいました。しかし、削減効果は、この達成状況を見ても、検証できないというふうになっています。一体どうやって検証するつもりだったのでしょうか。しかも、この第1次アクションプログラムにおいては、これら二つの項目で全体の83%もの削減量を見込んでいます。数合わせと言われても仕方のないものだと思います。
 また、中野区10か年計画(第2次)に載せている中野区がCO2削減に取り組むまちづくりという箇所の施策のところをお尋ねします。
 環境リサイクルプラザの機能転換が載っています。民間活力を活用して、幅広い区民や事業者等によるCO2削減の取り組みを実際に推し進める拠点としての機能へ転換しますとなっていますが、機能転換をしてどうなっているのでしょうか。また、当初の予定がどのような経過でそのようなことになっているのでしょうか。お答えください。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 温暖化対策推進オフィスでございますが、当初、区内の地球温暖化対策を推進するため、事業活動を通じまして区民等が行うCO2排出量の削減に貢献することができる民間事業所に施設を貸し付けることとしてございました。しかしながら、平成23年度、24年度の2回の公募におきまして事業者が決まらなかったということを踏まえまして、条件等を見直しまして、一般競争入札によりまして落札した現在の民間事業者と契約を締結してございます。現在、このオフィスにつきましては、区が実施いたしますCO2排出量の削減に係る取り組みを促進するため、平成25年4月から5年間の定期建物賃貸借契約によりまして貸し付けを行ってございまして、その得られた賃料でございますが、オフィスの保守など経常的な経費を除きまして、中野区環境基金の財源として積み立ててございまして、これによりまして、地球温暖化対策を推進してございます。なかのエコポイントや緑化推進などの特定財源として活用しているという状況でございます。

○羽鳥委員 温暖化対策推進オフィスというふうに、いろいろと大変なことはあったと思いますが、銘打っているわけですから、募集要項などには何か特色があるのでしょうか。お答えください。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 契約につきましては、まず、5年間の定期建物賃貸借という点が条件としてございます。それから、借り主の条件といたしまして、地球温暖化防止の必要性に対する理解が深く、その事業活動に関し、地球温暖化防止対策を自主的かつ積極的に実施するように努めている事業者というふうにしてございまして、具体的には、節電、節水、紙の減量、ごみの減量、省エネ機器の導入、エコ活動、自動車対策の七つの取り組みのうち複数を行っている事業者というふうな条件にしております。

○羽鳥委員 今は結局どのような団体に貸しているのでしょうか。お答えください。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 借り主は、株式会社千雅というところでございまして、事業内容としましては、有料老人ホームの運営、グループホームの運営、居宅介護支援事業、訪問介護、通所介護などをしてございます。

○羽鳥委員 借りている団体も、結局は、地球温暖化の対策推進などとは関係のないところとなっています。先ほど説明いただいた項目も、例えば紙の減量のところでは、両面印刷をしているかや、蛇口に節水こまを設置しているかなど、誰でもやっているようなものばかりです。到底温暖化対策推進オフィスなどと胸を張れる状況ではありません。本当に区民の温暖化対策のための拠点として活用するよう転換することを求めたいと思います。
 中野区の排出の45%が家庭部門です。家庭部門からの排出削減を図るのは大事なことだと思います。ただ、発電における二酸化炭素の排出係数が悪化してしまえば、幾ら区民が節電やエネルギー消費量の節減に努めても、努力はかき消されてしまうこともあります。それならば、発電における排出係数が悪化しても、それに影響されないよう、再生可能エネルギーの大幅普及に中野区として取り組むことが目標達成には必要なのではないでしょうか。現在、23区中21区では、何らかの形で太陽光発電機器や太陽熱利用機器への補助金や助成金を導入しています。中野区も実施すべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 太陽光のような再生可能エネルギーの利用や省エネの取り組みにつきましては、こうした機器の設置によるものだけではございませんで、多様な形で普及をしてきてございます。また、助成につきましては、一定の条件があり、持ち家しか対象にはしにくいという面がございますので、太陽光発電機器の設置そのものへの助成は考えてございません。区といたしましては、国や東京都の助成制度がある場合には、それを区のホームページ等で十分周知を図るとともに、なかのエコポイント制度を通じまして、太陽光発電機器も含む省エネルギー機器や再生可能エネルギー機器等の普及につながるインセンティブづくりに努めてまいりたいと思ってございます。

○羽鳥委員 23区のほとんどの区では、そういった持ち家に条件が限られているんだからというような意見を乗り越えて助成や補助金などを行っているわけですから、ぜひ実施してほしいというふうに思います。また、いわゆる再生可能エネルギーというものは、太陽光発電だけではありません。最近では、地中熱などにも注目が集まっています。そして、このようなみずからエネルギーをつくり出す創エネとともに節エネも非常に大事な視点です。例えば冬は窓からたくさんのエネルギーが逃げ出し、エネルギー消費量を引き上げる大きな要因となっています。断熱サッシや断熱窓の普及がどうしても必要です。これにも省エネリフォーム助成などの事業を行い、中野区のエネルギー消費量を減らしていく取り組みが必要だと考えます。
 そして、家庭部門とともに、民間業務部門の排出削減も大きな課題です。東京は、ヒートアイランド現象によって、温暖化が周辺地域よりも顕著です。これを防いでいくには、都市計画などで厳しい省エネ基準や温室効果ガスを排出しないまちづくりが必要です。区は、中野駅周辺ではエネルギー利用の効率化が方針ではあるようですが、幾ら効率化しても、CO2の総排出量が増加してしまっては、温暖化抑止には意味がありません。現行の都市の排出量を上回らない都市計画を行うことが必要だと考えます。これには、総排出量の削減のために、例えばビルの大きさの制限にまで踏み込むことも私としては含まれると考えていますが、いかがでしょうか。お答えください。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) 中野駅周辺のまちづくりに当たりましては、都市機能の集約化、あるいはエネルギーの面的利用、建築物の低炭素化を誘導するなどして、低炭素のまちづくりを進めていく考えでございます。

○羽鳥委員 ちょっともう一度。総排出量の削減の点でどうだったのか、ちょっとよく聞こえなかったんですけど。

○石井都市政策推進室副参事(中野駅周辺計画担当) さまざま都市機能の集約化、エネルギーの面的利用、そういった取り組みに基づきまして、低炭素のまちづくりを進めていって、総排出量を削減していく方向で考えております。

○羽鳥委員 また、中野駅周辺でなく、今後、各地の都市計画策定の際も、このような総排出量削減を視野に入れたものにするべきであるというふうに思います。
 ここまでは、中野区の目標に対する達成率がどうであったかとか、中野区が実施してきた施策がどうだったのかということだったんですけれども、私は、そもそもこの中野区が立てている目標そのものが適切なものなのかどうかが問われなければいけないと思っています。そもそも10か年計画でなぜこの目標を立てたのでしょうか。根拠は何でしょうか。お答えください。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 現在の目標でございますけれども、10か年計画(第2次)の策定作業を行っていた際、平成21年6月のことでございますが、国のほうから新たな数値目標の発表がございました。これは、平成32年におきまして、平成17年度比で温室効果ガス排出量を15%削減するというものでございました。これを受けまして、区としても、目標についての再検討を行ったということでございます。その時点では、平成20年5月の中野区環境基本計画において定めたCO2削減目標がございました。これは、16年度のCO2削減量と比較して9.6%、9.1万トンを10年後に減らしていくというものでございましたが、これを上方修正するというふうにいたしまして、10か年計画では、先ほど申し上げました15%、13.9万トン削減という目標に変更したというものでございます。

○羽鳥委員 上方修正したというふうにおっしゃいますが、しかし、その目標そのものが、多くの環境のNGOから先進国としての責任を放棄した目標だというふうに非難をされているものです。世界は今温暖化抑止のためにどういう到達点に立っているかといえば、それは、気温上昇を産業革命以後2度以内に抑えなければ地球環境に対してはかり知れない悪影響があり、何としてもそれを防がなければいけないという到達点に立っています。
 2009年に行われたラクイラサミットでは、気温上昇2度を超えないようにするべきとし、先進国全体では2050年までに1900年比で80%削減をすると宣言をしました。2013年から2014年にかけて発表された、先ほども紹介をしましたIPCC、第5次評価報告書では、温暖化が人間活動によって引き起こされていること、それによって世界にさまざまな影響が出ており、今後もその影響はどんどんと大きくなっていくことが述べられています。そのためには、温室効果ガスの総排出量の削減が決定的な鍵であり、気温上昇を2度以内に抑えるためには、CO2、二酸化炭素の世界の歴史上の排出量を7,900億トン以内にしなければならず、現状の排出量からいけば、その枠をあと30年で使い切ってしまいます。これを超えたら、気温上昇を2度以内におさめることは不可能になると言ってもいい状況です。IPCCのこのような2度以内に抑えなければいけないという知見についてどのように認識をしているのでしょうか。また、この科学の知見に基づいて削減目標を立てるべきだと考えますが、いかがでしょうか。

○鳥井環境部副参事(地球温暖化対策担当) 委員御紹介のIPCCの第5次評価報告書でございますが、私どもといたしましては、これは、気候変動の現状及び今後の見通しについての最新の知見が参加国のコンセンサスでまとめられたものでございまして、今後、国連気候変動枠組条約をはじめとする地球温暖化対策のためのさまざまな議論に科学的根拠を与える重要な資料であるという受けとめでございます。こうした評価報告書の内容も踏まえまして、CO2の削減に関する国際的な枠組みが今後協議をされ、また、国の削減目標も決められてきたというふうに認識をしているところでございます。区といたしましては、こうした国などの動きも踏まえまして、区の削減目標を確定していくこととなるというふうに考えてございます。

○羽鳥委員 IPCCは、今後、温暖化対策をとらないで受ける損害額のほうが対策をとる費用よりも大きくなることを指摘しています。重要なのは、この報告書が、世界が決断し、しっかりとした温室効果ガス削減の政策をとれば、この目標達成は実現可能だというふうにしていることです。しかし、先日政府が提出をした2030年に2013年比26%、1999年比では18%にしかならない温室効果ガス排出削減という目標では、とても科学の要請に応えたものとは言えません。中野区だけが取り組めば物事が解決するわけではありませんが、しかし、真剣に対策をとらなければいけない課題だと思います。
 総排出量をマイナスにしていくというのは、本当に尋常ならざることです。例えば、マイナスにするためには、バイオガスで発電をして、その発電で出たCO2をCCS、炭素貯留技術などで地下に埋めるだとか、そういった対策が必要になってくるわけです。中野区でそういった対策がとれるかといえば、私は、とれないと思うんです。また、今後、世界中がCO2の削減、二酸化炭素の削減というものに向かっていくときに、炭素の値段、カーボンオフセットなどでいろいろとやるとは言っていますが、炭素の値段だってやっぱり上がっていくと。そのときに、その排出枠を買えるのかという問題だって出てくるわけです。今対策をとらなければ、今まさに選挙権もない子どもや生まれてもいない世代に対して、どうしようも、防ぎようもない、こうした課題を押しつけてしまうことになると私は考えます。
 なので、中野区がこの分野でほかの自治体の模範となってリードする積極的な目標と施策展開をやっぱり行っていかなければいけないと思います。そのことを求めまして、この項とともに、私の全ての質問を終わりにさせていただきます。どうもありがとうございました。

○若林委員長 以上で羽鳥だいすけ委員の質疑を終了します。