【本会議・代表質問】
(2014年11月26日)

中野区議会議員 岩永しほ子

  1. 区長の政治姿勢について
    1. 安倍政権の国民への影響について
    2. 真に女性が活躍できる社会について
  2. 国保問題について
  3. 介護保険と高齢者サービスの拡充について
  4. 教育行政について
  5. 木密地域の不燃化について

○議長(伊東しんじ) 岩永しほ子議員。

〔岩永しほ子議員登壇〕

1 区長の政治姿勢について


(1)安倍政権の国民への影響について

○42番(岩永しほ子) 2014年第4回定例会本会議におきまして、日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。
 最初に、区長の政治姿勢についてお聞きをします。
 まず、安倍政権の国民への影響についてお尋ねをします。
 衆議院が解散しました。安倍首相は消費税増税実施を18カ月延期、集団的自衛権行使の法制化や原発再稼働を公約に書き込み、政権を継続させようとしています。しかし、国民は、消費税増税で生活が圧迫され、集団的自衛権行使容認や秘密保護法の強行で日本が戦争できる国への道を進むことに危険を感じ、国民の命より原発再稼働ありきの姿勢を強く批判しています。加えて、安倍政権を足元からすくった政治と金問題では、閣僚の資質が問われました。こうした国民の世論と運動が、増税と格差拡大、憲法そっちのけで暴走する安倍内閣が政権を維持できなくなるほどに追い詰めた結果の解散・総選挙です。
 先般の沖縄の基地問題が問われた沖縄県知事選挙は、投票した県民の6割以上が「普天間返還・移設問題を重視した」と回答し、普天間基地の県外移設、辺野古に新たな基地はつくらせないなどの建白書の立場に立った翁長さんが現職知事に10万以上の大差で勝利しました。ところが、安倍政権は、「辺野古移設を粛々と進める」と説明し、工事を再開する暴挙に出ました。民主主義国家として、地方自治として許されません。
 区長は、沖縄県民が示した新基地建設ストップ、普天間基地の閉鎖・撤去を選択した選挙結果は、民主主義と地方自治の立場から尊重されるべきだとは思われませんか。お聞きします。
 今、平和協力の枠組みでは、東南アジア諸国57カ国、世界人口の72%が参加する東南アジア友好協力条約があります。主権尊重、紛争の平和解決、武力行使の放棄を明記しています。北東アジアなど平和な世界の構築に、日本政府の歴史認識を逆行する態度が問題になっています。安倍政権は、過去の侵略戦争や日本軍慰安婦問題など歴史の事実を認めようとしないばかりか、捏造すらしようとしていることは日本をアジアで孤立させようとするものです。これでは外交戦略を持っていないと同じです。
 中野区は、中国の西城区、韓国の陽川区などの友好姉妹都市と交流しています。外交の影響を受け、交流事業が実施されないこともありました。政府が歴史の事実をとらえた外交が求められているのではないでしょうか。見解をお聞きします。
 また、来年は終戦70年を迎えます。区の平和事業は特段の取り組みにすべきです。いかがですか。お尋ねいたします。
 安倍政権は、金融緩和や財政出動などのアベノミクス戦略を推進し、景気が回復していると4月に消費税8%へと増税しました。ところが、アベノミクス効果はなく、実質賃金は15カ月連続マイナスとなってしまいました。雇用でふえたのは非正規労働者です。中小企業も経営を直撃され、倒産は円安の影響も受け、前年に比べ2.8倍も増加しています。期待していた人たちからも、アベノミクスで景気がよくなることはなく、国民所得も消費も拡大せず、労働者の賃上げや雇用の改善が図られていないとの声が大きくなっています。さきの国会での廃案になった雇用破壊の労働者派遣法や労働法制の改悪が引き続き狙われています。労働組合はその違いを超えて、「廃案・撤回しかない」と共闘しています。東京新聞社説では、「この道を続けるのか」、毎日新聞風知草では、「この道は貧困を救うか」とアベノミクスを問うています。
 区民はアベノミクス効果を実感できず、雇用破壊が深刻で、賃金が上がらず、こんなに苦しくなっているのですから、アベノミクスは破たんしたと言わざるを得ません。それでもまだアベノミクス効果が期待できるでしょうか。見解をお聞きします。
 消費税増税は、消費税を価格に転嫁できない上に材料費は上がり、6割も売り上げが落ち込んだ商店や中小零細事業者が廃業を考えざるを得ないところまで追い込まれています。たとえ実施を18カ月先延ばしたとて、税率が10%になれば深刻な影響が出るのは必至です。8%になって、国内総生産は2期続いて悪化、消費税増税の影響で実質消費支出マイナス5.6%と落ち込み、6カ月連続マイナスです。首相は、8%への増税が個人消費を押し下げる重石となったと認めざるを得ません。また、テレビなどを活用して社会保障がよくなったと宣伝がされていますが、3%のうち1%しか社会保障に回っていません。それどころか、年金保険料納付期間と受給年齢引き上げによる新たな負担増など、さらなる社会保障改悪が狙われています。
 日本共産党は、富裕層への増税、大企業の内部留保活用で中小企業を応援し、賃金を上げ税収を確保するなど、消費税に頼らなくても財源が確保でき、雇用の安定に取り組める道を提案しています。区内経済を疲弊させず、区民の暮らしを守るには消費税増税は先送りではなく、中止しかありません。
 区長は、消費税増税は必要との見解を示されてきましたが、4月からの消費税増税が予想を超えた深刻な景気悪化を引き起こしているとの認識はお持ちでしょうか。お聞きします。
 アベノミクスが破たんし、消費税増税と円安、失業などによる生活苦で年を越せるのかとの不安を抱えている区民や事業者に対し、暮らしと生業が成り立つ支援が必要です。区は、リーマンショック後に区民の暮らしを支援するためにプレミアム商品券、緊急経営応援資金などの施策を補正予算で事業化しました。このたびも区としての緊急対策を実施し、国へも要望することを求めます。お答えください。
 次に、区民施策についてお尋ねします。
 党議員団は、10月、11月と区政アンケートに取り組んでいます。現在1,800を超える回答を寄せていただいています。アンケートには、障害者施策としてバリアフリーのまちづくり、区がアンケートで把握して家庭の要望をまとめてほしい、グループホームをふやしてほしいなど、切実な声が寄せられています。その中で、これまでも弥生福祉作業所の保護者と区の担当に要望してきたグループホーム増設、地域生活支援整備についてお聞きします。
 区は、来年度から2017年度を期間とした、第4期障害福祉計画の素案を発表しました。3カ年の成果目標に盛り込まれているグループホームの整備は、身体・知的が5施設、精神が1施設となっています。ことし9月末現在、区内の身体・知的の利用者数は108人となり、年々増加しています。5カ所の増設で足りるとは思えません。また、地域生活支援拠点の整備は、3カ年の中で1カ所の計画です。今後、関係団体や民間などの取り組みにだけ任せることなく、区として積極的に誘致すること、開設場所も北部に偏ることなく整備されるようにすることが肝要です。いかがですか。お答えください。
 区は、施設白書をまとめ、これを踏まえて区有施設全体の中長期的で財政的な視点に立った公共施設等総合管理計画の策定を予定しています。それによって、区有施設の更新・保全・長寿命化を図ることにしていますが、その際、施設利用需要の変化、民間サービス等の動向などを踏まえた総合管理計画にするとしています。財政見通しでは更新経費がかかり、全ての施設での対応は困難と判断して、公共施設の機能見直し、統廃合などによる圧縮、削減が必要とし、今後見直される10か年計画で具体的に示す予定です。
 財政効果ばかりに着目した見直しが図られることは問題です。機能の見直しや統廃合で思い起こすのは、児童館の統廃合と学校内への移行、環境リサイクルプラザや高齢者福祉センターの廃止です。いずれも区民が追い出されました。小中学校の統廃合は、児童生徒にとって最もよい教育環境が整えられたとは言えません。区民から施設を奪う機能見直し、統廃合ありきの統合管理計画と10か年計画にすべきではありません。見解をお聞きします。
 保育園、児童館、学校の関係者から、アルバイトやパート、学校夏休みプール指導員などの賃金が近隣自治体よりも低く、確保が大変との声を聞きます。実際に働いているアルバイトからも、「中野の時給が低い」と苦情が寄せられます。現場では人が必要ですから、何とか確保する努力がされています。区の人事も努力され、この10月から20円引き上げています。例えば保育士のアルバイト時給を近隣4区と比較した場合、中野区よりも低い時給がありますが、資格あり、なしでも1,100円の区があります。区は職員を減らしてきていますから、アルバイト、パートなしでは区民施策が滞ります。本気で近隣区並みに賃金を引き上げることを求めます。お答えください。


(2)真に女性が活躍できる社会について

 次に、真に女性が活躍できる社会についてお尋ねします。
 政府や経団連は、女性が輝く社会をと喧伝しますが、ジェンダーギャップ指数は142カ国中104位と、先進国として恥ずべき状況にあります。実際に働く女性の2人に1人が非正規雇用、4割以上が年収200万円以下という状態です。また、仕事と家庭の両立では、子育て世代の30代男性は、5人に1人が週60時間以上の長時間労働という状態のため、専ら女性が家事・育児を担うことになります。働こうにも保育園が不足、成果主義が横行する中、マタハラと言われる妊婦いじめのような職場環境も問題になっています。女性の活躍をというのであれば、雇用は正規雇用に、男女ともに子育てなどにかかわれる働き方ができるような労働環境にすることではありませんか。見解をお聞きします。
 女性の老後を考えた場合も深刻です。NHKスペシャル「老人漂流社会“老後破産”の現実」は、憲法25条の生存権保障にもかかわらず、人間の尊厳が守られていないと指摘していました。もともと低い年金をさらに2.5%も引き下げているため、全国で12万人以上の年金受給者が自分の年金引き下げ決定に異議ありの審査請求を提出しています。2012年度における公的年金の平均受給額は、男性179万4,000円、女性は約94万3,000円となり、男性の39%、女性の59%が月10万円未満の年金です。男性に比べても自立した生活が厳しい状況がわかります。女性が輝く社会というならば、安心できる最低保障年金額にすることも欠かせません。見解をお聞きします。
 中野区では、副参事級以上における女性の割合が低くなっています。私はこれまでに、区の幹部に女性の比率を高めるため、区の特段の配慮と対策を求めました。区は、試験を受ける人が少ないことが女性の比率が低い理由として挙げられました。大事なことは、受験しないことを個人の理由にしてしまわず、なぜ少ないのか分析し、区として必要な手だてを立てることではないでしょうか。見解をお聞きします。

2 国保問題について

 次に、国保問題についてお尋ねします。
 区長会では、来年度の国保料の検討に入っている時期です。保険料は、加入者の収入が下がっていても、賦課率などが上げられるために12年間連続して引き上げられてきました。1990年度と2010年度を比較した厚労省の国保世帯主職業構成によれば、自営業の28%が16%弱に、非正規雇用の23%が35%に、年金などの無職36%弱から41%になっています。加入者の所得水準が下がっていることは明らかです。ところが、保険料は毎年引き上がりますから、払いたくても払えない状況が生み出され、徴収強化が進められています。
 高額療養費については、23区独自の保険料負担の抑制策として、保険制度の枠外措置としてきました。2017年度には廃止するとして、今回も保険算入で対応する検討をされているようですが、一般財源での措置を縮小・廃止すべきではありません。国保の広域化に向け、来年度から都が財政共同安定化事業を1円のレセプトから対象になることで区への影響は拠出金、医療費給付とも概算で3倍になることが見込まれているようです。
 今月21日、日本共産党都議団と都内自治体議員団は、保険料の算定、財政共同安定化事業に伴う制度の変更や検討事項などの情報公開などを区長会に申し入れました。そこで、2点お聞きします。
 住民税非課税者が対象の軽減策の対象範囲を広くし、減額率も引き上げられるべきです。また、保険料も払える保険料に引き下げることも検討すべきです。区長会における田中区長の御奮闘を期待し、見解をお聞きします。
 区長会は、検討内容の情報提供を各区長に任せています。区民とともに考える制度にするには、国保運営協議会からの答申を待つだけでなく、議会で議論するための情報提供を求めます。お答えください。

3 介護保険と高齢者サービスの拡充について

 次に、介護保険と高齢者サービスの拡充について、まず最初に保険料についてお尋ねをいたします。
 第6期事業計画素案では、保険料を国の動向に合わせることにしています。また、給付費が増加することが予測されるため、今期5,260円の基準額を増額することを想定されています。2025年を見越した保険料に設定するのでは、今の制度を変えるつもりも、国や都に財政負担を求める考えもないことになります。
 区の1号、2号合わせた要介護認定者のサービス利用率は80%程度と、決して高い状況ではありません。また、居宅介護、施設介護、介護予防を合わせた利用者1人当たりの給付費を見ても、2009年度64万9,000円が13年度には61万5,000円と下がっています。国は低所得者対策を行うとしていますが、それは保険料を引き上げる理由にはなりません。
 また、区の介護保険会計決算では、2012年度1億6,700万円、13年度1億5,700万円と実質収支額を出しています。また、介護給付費準備基金は、今期は取り崩しがなく、その残高は14億7,800万円にもふえています。23区比較では、昨年3月末の高齢者1人当たり2万円の基金残高は、23区で上から3番目です。介護保険利用状況を見ても、基金残高を見ても、第6期の保険料を引き上げる根拠はなく、準備基金を活用し、保険料を据え置くべきです。また、保険料段階のさらなる細分化を求めます。お答えください。
 次に、地域包括ケアシステムについてお尋ねします。
 国の介護保険制度改定に合わせた重点化・効率化のため、特養ホーム新規入所者は、要介護3以上にすると報告されています。要介護2までの人は予防訪問介護など総合事業で地域の多様な事業主体を活用して対応することを想定しています。基盤整備の特養ホームは、2025年を見据えてもたったの2カ所、定員170人。介護老人保健施設は、1カ所100人というものです。都の福祉保健局の資料で、23区特養ホームと老健施設の定員状況は、ことし7月現在で中野区の高齢者1人当たりの定員順位は、特養ホームは13位、老健が21位、合計では22位と低過ぎます。国に合わせ要介護3以上にする考えは改めること、特養ホーム、老健とも目標値をふやすべきです。お答えください。
 区は、健康福祉総合推進計画2015と介護保険事業計画を一体的にし、来年度から5年間を期間とした高齢福祉に関する計画の素案を報告しました。個別計画では、認知症対策が重視されています。ことし1月現在、区内の介護保険要支援・要介護認定者の半数以上が認知症高齢者とのことです。また、65歳未満の若年認知症も増加傾向にあると指摘されています。認知症相談体制の強化など、七つの取り組みが上げられています。必要に応じて直接高齢者宅の訪問もすることが計画されているようです。
 認知症ケアの原点は、本人の声を聞き、その生活の流れに沿った対応が重要と指摘されています。そうした対応を可能にするには、人的体制の充実が必要です。また、本人や身内からの相談でなくても、様子を心配する近所の人からの相談を受け、直接訪問し、対処することも視野に入れていくことが必要です。いかがですか。お答えください。
 介護事業者からは、認知症の人が地域で暮らせるようになるには、中野区の計画が具体的に見えないとの声が寄せられています。例えば、デイサービスの利用者さんが突然夜、高熱を出したとき、病院は応急処置をしますが、肺炎の発症はなく、認知症ということもあり、病院では急な対応がとれず入院できない場合があります。入院できず、ひとり暮らしや老老介護で自宅には心配で帰せない人の行き場は、現状では事業者の善意と負担で面倒を見ることになります。こうした緊急事態に民間事業者任せで対応するだけでは限界です。区としての計画の具体化を示すべきです。お答えください。
 中野区は、今後、地域全ての人に対する総合的、包括的な地域ケアの仕組みを構築していきます。高齢者に対する地域包括ケアシステムの一翼を担うのは、8カ所の地域包括支援センターですが、全てを六つの民間事業者に委託しています。区の介護保険サービスの充実を図り、介護施策のスキルが同じような質で区民に提供されるかどうかは事業者の努力任せになりかねません。
 また、設置場所も担当地域のはずれにあります。上高田の方が指定されている中野地域包括支援センターよりも自宅に近い中野北地域包括支援センターに行くと、管轄が違うので指定の地域包括支援センターに行くよう指示されます。委託事業者が違っていることで起きる問題とも言えます。遠過ぎるとの声は無視できません。
 都の地域包括支援センター設置数の資料では、ことし5月現在、中野区は23区中18位です。中野より低いところでは、多くの在介支援センターがあり補完する体制がとれています。すると、中野が最低ということになりかねません。質の確保や委託事業者へのバックアップも不十分です。すこやか福祉センターが地域包括支援センターにかわるものではありません。これまでも地域包括支援センターをふやすことと直営設置を求めてきました。決断を求めます。お答えください。
 また、地域包括支援センターの役割と存在が区民に知られていないことも改善する必要があります。「介護認定相談はどこにしたらよいのか」と聞かれることが多々あります。いざというときの相談先が知られていないのでは、その役割を果たせません。それなりに周知する努力はされておられますが、全区民を視野に入れた工夫もして、一層の周知を求めます。お答えください。
 住居系サービスの充実として高齢者向け民間住宅の整備計画が示されています。最近、病気になったときなど賃貸住宅に関する高齢者世帯の深刻な相談が寄せられます。医療費と家賃の支払いが重なり、月の年金では賄えなくなるとか、長期化すれば蓄えでも持ちこたえられなくなるのです。都営や区民、福祉住宅入居も簡単ではありません。自分たちで何とかするというには低家賃の高齢者向け住宅が少な過ぎます。私が区議になったのはバブルの始まりのころで、区の高齢者アパートがあっても住宅を確保するのに苦労していました。いつのときでも、高齢者は住宅の心配から解放されません。区の計画は、有料老人ホーム、ケアハウス、サービスつき高齢者向け住宅の整備を進める具体的数値を示していますが、年金暮らしの人も入れる住宅の確保を視野に入れた取り組みを求めます。いかがですか。お答えください。
 また、ケアハウスもサービスつき高齢者向け住宅は、建物全体を高齢者住宅対応にすることにとどまらず、複数の建物で部屋を連携する確保の仕方も視野に、住宅とケアを提供できるシステムの整備も検討することを求めます。お答えください。

4 教育行政について

 教育行政についてお尋ねします。
 さきに紹介しました党議員団実施アンケートには、35人学級の充実を望む多くの回答があります。現在中野区では、国、都の学級編制基準による増学級をしています。クラス数をふやすかどうかの判断は校長が行いますが、いずれの対象校もクラス数をふやしています。教育効果があるからです。35人学級が教育効果を上げ、区民や教師の実施要望になっていることをどのように受けとめていますか。また、継続するために国に働きかけることを求めます。お答えください。
 維持補修費の決算値に対する不用額割合は、2009年度から2013年度の5年間を平均すると、小学校4.1%、中学校7%となります。また、車いすトイレや階段手すりなど、移動円滑化対応がおくれている小中学校があります。アンケート回答では、トイレの改善が求められています。トイレが薄暗いことや擬音がないことなども影響していると考えられます。移動円滑化対応やトイレの改善を求めます。お答えください。
 学校再編計画の影響と思えますが、新年度の上高田小学校の新入学児童50人予定のところ、就学児検診受診は20人であったと聞きます。2学級予定が単学級となり、教師も減ります。一方、平和の森小は、教室数や校庭などの教育施設が不十分にもかかわらず、新1年生は4学級になりそうだと聞きます。さらに問題は新校整備時期が計画どおりにならず、一層おくれる可能性があります。
 学級整備計画では、校舎改築、大規模改修に当たり、向台小学校跡に行く本郷小、上高田小学校跡に行く桃二小、北中野中跡に行く西中野小など、仮校舎の使い回しの中で幾つもの問題点が浮かんでいます。上高田小と新井小の計画説明会では、「中野通りを渡り、新井薬師前駅の踏切を渡る。車の往来も激しく、通学路が心配」との声が出されています。教育委員会は、仮校舎への通学や安全対策、負担軽減の方策を検討するとしていますが、今のところ何も示されず、工事説明会に合わせて行うという姿勢です。
 また、小学校が仮校舎になる中学校は、中学生活3年間のうち2年間も狭い仮校舎で過ごすことになります。延べ床面積では、二中は1万920平米ですが、仮校舎になる向台小は5,865平米と半分ほどです。北中野中でも、七中でも現状より狭くなります。
 以前から再編計画の問題として、校庭面積の不足を指摘してきました。中学校では新しく改築されても、設置基準を満たさない学校があります。教育委員会は、「特別の事情があり」云々の条文を用いて正当化しますが、児童生徒の教育環境が第一にして考えられたのか疑問です。この仮校舎活用に伴って心配される小学生の通学路の問題、中学校の施設、校庭の狭さはどのように改善されるのか、お聞きします。お答えください。
 学校図書館指導員の安定的・継続的配置についてお尋ねします。
 決算総括において、専任の学校図書館司書配置などを進める学校図書館法改正に関してお聞きしたところ、法律改正の趣旨などを踏まえて充実を図っていきたいとの答弁でした。ところが、継続的・安定的な常勤化の必要性は考えていないと、法の趣旨に沿わない答弁でした。中野区の学校図書館指導員の方々は、非常勤でありながら職務への意欲や取り組みは高く評価されています。その取り組みをさらに高め、学校司書が継続的・安定的に職務に従事できるようにすることが、さらに学校図書館の活動の充実を図ることになります。教育委員会が今のままでよいというのでは困ります。国会の学校図書館議員連盟は、財政措置のあり方の検討、継続的・安定的に従事できる環境の整備などを含む提案をしています。区も積極的な対応が必要です。また、現在の指導員が研修を受けながら努力をされておられますが、教育委員会内にその職務をバックアップできる体制を検討することが必要です。お答えください。

5 木密地域の不燃化について

 最後、木密地域の不燃化についてお尋ねします。
 都は、震災時に大きな被害を想定される木造住宅密集地域を対象に、2020年度までに延焼による焼失ゼロを実現する目標を設定しています。その具体策の重点が不燃化特区制度です。弥生町三丁目と大和町中央通り沿道の特区に指定された地域では、老朽化した住宅の解体費全額助成、建てかえの補助金制度と建てかえ後の固定資産税を5年間免除されます。
 木密事業のその他の地域は南台、平和の森公園周辺で実施されています。区には老朽化した木造住宅の不燃化や耐震化の助成制度がなく、個人の努力を待っているのでは、区内全面に不燃化や耐震化を実現するのは困難です。首都直下型地震などの危険性が高まっていることが指摘されている中、木密地域などの安全性を確保するための対策をとることは喫緊の課題です。都は、防災都市づくり推進計画における整備地域を、国では、地震時等に著しく危険な密集市街地の見直しが行われているとも聞いています。
 区内においては、南台や平和の森公園周辺、特区指定地域以外にも木密地域が多くあり、区内全域にも老朽化した木造住宅があります。防災まちづくりを進めるためには、区内の不燃化や耐震化の具体的な対策を立てるべきです。いかがですか。お答えください。
 その際、不燃化特区との格差を生じないためにも、木造住宅不燃化、耐震化の助成制度を区としても実施することを求めます。お答えください。
 以上で私の質問は終わります。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 岩永議員の御質問にお答えをいたします。
 政治姿勢について。沖縄県知事選の結果についてであります。知事選における今回の沖縄県民の選択は、沖縄の持つ歴史、経済等、さまざまな事柄を背景とした中での一つの結果であり、このことに関して感想を述べる立場にはないと考えております。
 一方で、一国民として考えたとき、国土防衛や安全保障の問題は国政の重要な課題であります。基地負担の軽減を進める一方で、日本国として基地が必要という判断には理解をお願いしたいと考えているところです。
 外交に対する見解についてであります。政府の外交においては、過去の国の姿勢を継承しており、捏造云々という質問は、まことに不見識と言うべきだと思います。この2年間、戦略的な視点に立った多様な外交努力が実を結んでおり、多くのアジア諸国との連携も密になってきています。したがって、日本はアジアの中で孤立しているとは考えておりません。国際社会全体では良好な状況であると考えております。
 中国との関係においても、つい先日、首脳同士の間で戦略的互恵関係に基づく外交を進めることで合意を見たところであります。また、西城区や陽川区との交流については、両区との間で、さまざまな形で一貫して友好交流の意思を確認し合っているところであります。国政の影響を受けたといった指摘が区議会の場でなされること自体が、自治体間交流への政治の持ち込みとなるのではないでしょうか。ベテランの岩永議員としては、私は残念な御発言だと思います。
 終戦70周年の平和事業についてということです。来年は、終戦70年という節目の年であることを踏まえながら、戦争体験を語り継いでいく事業等を検討していきたいと思っております。
 いわゆるアベノミクスの効果についてであります。7月から9月期の国内総生産の速報は、予想以上の落ち込みでしたが、アベノミクス3本の矢のうち、大胆な金融緩和や財政政策によって固定化したデフレ状態が改善し、円安・株高で企業の景況感が改善されており、雇用者数の増加や有効求人倍率の上昇など、雇用統計では改善の傾向が見られています。また、大手企業を中心ではありますが、賃金上昇の動きも出てきているところであります。しかしながら、区民の大半がその効果を実感するまでにはもう少し時間が必要であるとの印象を持っているところです。
 消費税の増税についてであります。消費税の増税につきましては、国の財政構造の改革や将来の社会保障負担の増加への対応などのため不可避のことであると考えております。11月25日の政府の月例経済報告では、「景気はこのところ弱さが見られるが、緩やかな回復基調が続いている」とし、先行きについては、「当面弱さが残るものの、雇用、所得環境の改善が続く中で各種政策の効果もあって、緩やかに回復していくことが期待されている」とされております。こうしたさまざまな状況を勘案した上で、当面の経済状況を踏まえた増税の延期については妥当な判断であると考えているところであります。
 年越しの緊急対策についてであります。有効求人倍率の上昇には一服感が見られるものの、一部企業での賃金の上昇など、現在は景気回復の途上にあると考えられ、リーマンショックによって一気に景気の悪化をもたらした当時の状況とは明らかに異なっております。区としては、当面の状況を踏まえて、景気、経済対策について、必要があれば機動的に行う考えは持っておりますが、年越しの緊急対策といったことについては、特に考えておりません。
 女性の働き方改革についてであります。お示しされました指数については、一定の考え方に基づくものだと思います。私どもとして論じるべき立場ではない、このように思っております。
 生産年齢人口減少社会において日本が発展し続けるためには、女性が活躍できる社会の実現が必要であると考えております。さまざまな状況に応じた働き方のスタイルが用意され、一人でも多くの方が参加できるよう、雇用機会を増加させる基盤整備が大切であると考えております。
 女性の年金の引き上げについてであります。全体的な年金額を増加させることについては、年金制度の持続可能性を勘案して議論されるべきではないか、このように考えております。
 区の女性管理職についてであります。中野区の女性管理職員の割合は、現在17.6%であり、特別区平均の14.8%を上回っております。管理職選考を受験しない理由は、男女を問わず、「管理職の職責への不安」が最も多く、次いで、「仕事に拘束され、プライベート面への影響が大きいから」などとなっております。特別区人事委員会においても、より多くの職員が挑戦しやすい昇任制度等の見直しを検討中であり、区としてもより一層実態の把握に努めながら、具体的な対応策を講じていきたいと考えております。
 なお、平成26年度管理職選考の結果については、Ⅰ類、Ⅱ類を合わせて5名合格をしております。そのうち女性は3名であり、区の管理職に占める女性の割合が向上する見込みとなっております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 教育行政につきまして。まず、35人学級の拡大及び意義につきましての御質問です。学級編制基準は国により定められているところでございまして、中野区としては、定められた基準の中で対応していく考えでございます。
 次に、学校施設の整備についてです。バリアフリーのための段差スロープ、階段手すりについては、ほとんどの学校で設置を行っており、今後も整備に努めてまいります。また、トイレの改修は計画的に行っておりまして、その際、バリアフリーへの対応も行っているところです。
 次に、中学生が小学校を仮校舎として使う場合と、仮校舎への施設整備についての課題についての御質問がありました。中学生が小学校を仮校舎として使う場合は、必要な改修を行い、学校生活に支障がないようにしてまいります。また、施設整備計画の標準仕様は、校舎や体育館などの規模や施設構成の考え方でございまして、校庭面積については対象にしてございません。校庭面積につきましては、学校設置基準第8条のただし書きで、地域実態、その他特別の事情があり、教育上支障がない場合、校庭面積が設置基準を満たさなくても認められてございます。
 なお、新校舎建設に当たりましては、校舎の配置や施設配置などを工夫することにより、できる限り校庭の面積を確保していく考えでございます。
 次に、仮校舎へ通学する際の安全対策についてです。通学路の安全対策については、これまでも地域住民やPTAの協力による見守り、そして必要に応じて交通安全施設の設置等を行ってきたところでございます。再編やそれ以外、大規模改修、改築の際の仮校舎への通学につきましても、こうした安全対策を講じたいと考えてございます。
 次に、学校図書館指導員の常勤化についての御質問です。学校図書館指導員の職務は、図書等の分類、整理に関すること、貸し出し、返却に関すること、購入及び廃棄の計画に関すること、図書等のPR及び図書館内の環境整備に関すること等でございまして、現在の配置時間数の中で対応できてございます。したがいまして、常勤化する考えはございません。

〔健康福祉部長野村建樹登壇〕

○健康福祉部長(野村建樹) 私からは、まず区民施策のうち、障害者グループホームの整備についての御質問です。障害のある方が安心して地域で生活ができるよう、区内に25カ所のグループホームを整備してまいりました。今後も、南部地域を含め、計画的にグループホームを誘導、整備してまいりたいというように思ってございます。
 次に、介護保険と高齢者サービスということで、特別養護老人ホームの整備についての御質問です。今後の計画の重点は、24時間に対応したサービスや訪問看護等の医療系サービスを充実するなど、地域で医療と介護が連携した地域包括ケアシステムを構築することでございます。住みなれた家や地域で暮らし続けられるようにしていくこと、これとあわせて、認知症高齢者グループホームや介護保険事業と連携した高齢者の住まいを充実すること、その上でさまざまなサービスを組み合わせても在宅での生活が難しい方のために、計画素案では、二つの特別養護老人ホームなどの整備をお示ししているところでございます。
 それから、認知症高齢者につきまして、まず訪問を視野に入れた支援体制についてという御質問でございます。10月から始めました早期発見の取り組みでは、地域包括支援センター、すこやか福祉センターに寄せられた案件について、区の認知症コーディネーターが都の認知症アウトリーチチームと調整を行い、必要に応じて直接高齢者宅を訪問し、認知症の診断や対応方法について助言を行うこととしてございます。
 次に、老老介護などで、入院するほどではないが、応急対応が必要な事例という御質問がございました。家族の介護力が弱い世帯でも、一時的な病気などの際にも安心して在宅で暮らせるよう、定期巡回、随時訪問介護・看護サービスなど、医療と介護が連携して必要な支援を行える体制を整備していくことでございます。
 次に、年金でも負担できる低料金のサービスつき高齢者向け住宅の取り組みという御質問でございます。有料老人ホームでは、入居一時金の負担をなくした賃貸型のものに加え、一般的な厚生年金受給者の利用を想定したサービスつき高齢者住宅も増加してきてございます。今後、高齢者の住まいのあり方とその確保策につきましては、多様な方法を検討してまいりたいというふうに思ってございます。
 また、空き室等を利用したケア体制とも言えるサービスつき住宅の取り組みについての検討はということでございますが、空き家や空き室を活用したサービスつき高齢者住宅の取り組みにつきましては、国も検討を始め、実態調査等を行っているところと聞いております。今後、情報収集を継続しながら研究してまいりたいというふうに思ってございます。

〔政策室長髙橋信一登壇〕

○政策室長(髙橋信一) 私からは、区民施策のうち施設白書と10か年計画のかかわりの中での既存施設の存続についてお答えいたします。
 限られた財源の中で必要な施設の更新等を行い、区民サービスを向上させていく必要があると考えており、区有施設を区の資産として有効に活用するために、複合化や余剰施設の売却による財源の確保といった手法も検討すべき課題であると認識してございます。現在、施設で提供してございますサービスについて、今後の人口の変化や区民ニーズの変化を踏まえた、効率的かつ効果的な提供方法について検討してまいりたいと考えます。

〔経営室長竹内沖司登壇〕

○経営室長(竹内沖司) 私からは、保育園等のアルバイト賃金についての御質問にお答えをいたします。
 アルバイト賃金は、毎年職員の給与及び他の自治体の賃金を考慮して決めておりまして、特に低いとの認識はしていないところでございます。
 臨時職員については、区報を始めホームページでの募集を行っております。また、人事担当と各所属との連携を密にとり、採用情報を交換しながら確保に努めているところでございます。

〔区民サービス管理部長白土純登壇〕

○区民サービス管理部長(白土純) 私からは、国民健康保険と介護保険に関する御質問にお答えをいたします。
 まず、国民健康保険料についてでございます。国民健康保険制度を持続的に運営していくためには、低所得者に配慮しつつも応分の負担を求めていく必要があると考えており、減額措置の拡大は考えてございません。また、保険料率は、23区全体で積算しており、27年度についても適正に算定されるものと考えてございます。
 次に、保険料算定の検討状況の情報提供についてでございます。国民健康保険料については、特別区長会の協議により、23区同一の保険料率等を定めており、協議が整う前に検討内容を明らかにすることはできないと考えております。
 次に、介護保険等高齢者サービスの拡充についての御質問のうち、まず介護保険料段階区分の細分化について、でございます。第6期の介護保険料算定に当たっては、今後、保健福祉審議会の答申などを踏まえ、準備基金の活用や保険料段階区分、料率について検討を行う予定でございます。
 次に、特別養護老人ホームの入所基準の変更について、でございます。特別養護老人ホームにつきましては、限られた資源の中で、より入所の必要性の高い方々が入所しやすくなるよう、入所基準を原則要介護3以上に変更することになりますが、要介護1、2の方であっても、やむを得ない事情により生活が著しく困難であると認められる場合には入所が可能とされております。中野区では、見直しの趣旨に基づき、入所の必要性の高い方々が入所できるよう適切に対応してまいります。

〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕

○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは地域包括支援センターについてお答えをいたします。
 地域包括支援センターの1カ所当たりの担当地域面積は、23区で10番目に狭く設置数は少ないとは考えておりません。このため、設置箇所数の増は考えておりません。
 また、すこやか福祉センターが高齢者への支援機能を果たしていることから、区直営の地域包括支援センターを設置することは考えておりません。
 地域包括支援センターの案内につきましては、今年度介護認定されていない65歳以上の区民に、二次予防事業対象者把握のために郵送しました基本チェックリストに同封したところでございます。今後とも区報やホームページなどによりPRに努めてまいります。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 木密地域の不燃化についての御質問にお答えをします。
 まず、区内木密地域の防災まちづくりについてでございます。区は既に木密事業を導入し、防災まちづくりに取り組んでいる地区以外にも、木造住宅密集地域の解消を図り、防災まちづくりに取り組むべき地区があることは十分に認識しているところでございます。今後、区全体の防災性を高めていく観点から、国や都が示した地域危険度等を十分勘案しつつ、優先度を見きわめ、順次計画的な防災まちづくりを進めていくよう検討を行っていく考えでございます。
 次に、木造住宅の不燃化助成についての御質問でございます。不燃化につきましては、区として不燃化促進事業や木造住宅密集地域整備事業等を実施している地域では、地区の防災性を向上させるという公共的な目的で、耐震性能の低い木造住宅や耐火建築物等への建てかえ促進を図るための助成を行っているところでございます。

○議長(伊東しんじ) 以上で岩永しほ子議員の質問は終わります。