【本会議・討論】
第14号陳情「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」についての賛成討論(2014年12月5日岩永しほ子)

 日本共産党議員団を代表し、第14号陳情「川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し廃炉とし、原発ゼロ政策への転換に向けた意見書の提出」について、賛成の討論を行います。
 本陳情は、川内原発をはじめ停止中の原発の再稼働に反対し、廃炉を求めること。原発をベース電源にしたエネルギー政策を転換し、早期の原発ゼロのために再生可能エネルギーの普及促進、電力事業の自由化などに取り組むことを求める意見書を国に提出するよう、中野区議会に求めたものです。本陳情には87筆の署名も提出されています。
 原子力規制委員会は、川内原発をめぐる住民の避難計画や活断層・火砕流、使用済み核燃料の処理など、多くの課題についてのまともな対応もないまま、「新規制基準」に基づく再稼働の事実上の「合格証明書」を出したのは7月16日でした。しかし「新規制基準」については規制委員会委員長自身、「安全を確認したという言い方は必ずしも正しい表現だとは思っていない」「規制の基本的考え方として、リスクが常にのこっている」と述べていました。「新しい規制基準さえ満たせば事故は起きない」というのは、新たな「安全神話」そのものです。
 また、規制委員会は、原発から半径160キロ圏内に活火山がある場合は「立地不適」と判断する案を提示していました。川内原発160キロ圏内には桜島、薩摩硫黄島、雲仙岳、阿蘇山、新燃(しんもえ)岳が存在しています。政府の地震調査研究推進本部の調査委員会は、九州電力による活断層評価が「とにかくひどいものである」と強く批判し、大幅に見直しています。川内原発30キロ圏内には、約23万人もの住民が暮らしています。「環境経済研究所」の試算では、避難時間は21時間から43時間もかかるとしています。昨年秋の「原子力総合防災訓練」の際、5キロ圏内にある高齢者福祉施設では、第一報の電話連絡が来ず、救急車もそろわず、第一陣が出発できたのは避難指示が出てから70分経っていました。原発過酷事故の場合、20分後には「メルトダウン」が始まり、1時間半前後で「格納庫からの放射能漏えい」が始まると九州電力自身認めています。きわめて限られた時間内の中でどう避難するのか、現在の避難計画は「机上の空論」に過ぎません。

 再生可能エネルギー普及促進・活用に関しては、2011年に鹿児島県が報告した再生可能エネルギーの潜在的な力の試算によると、太陽光発電と風力発電を合計した「利用可能量」は、川内原発のこの間の発電最大実績に相当しています。
 どの世論調査でも、原発の今後について「今すぐ廃止」「将来は廃止」を合わせると7割から8割にのぼります。
 大飯原発の運転差し止め裁判で出された福井地裁の判決は、原発事故から受ける影響は250キロ圏内に及び、その範囲の住民のいのちと生活を維持する権利が守られることが国富であるとしました。また、安倍政権が「世界一厳しい基準」と繰り返している「新規制基準」は、福島第一原発事故の教訓を反映していません。しかも、核燃料溶融時の対応設備や格納容器の強度、電源系統の独立性などの重要事案について、欧州連合の基準で実施されているものすら盛り込まれておらず、「世界最高水準」とは言えません。
 よって、川内原発をはじめとする原発再稼働に反対し、廃炉とし、原発ゼロに向けた再生可能エネルギー政策に転換することを求める意見書提出に賛成し、討論を終わります。