【本会議・代表質問】
(2014年6月30日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 区長の政治姿勢について
    1. 施政方針説明について
    2. 社会保障の大改悪と財政再建について
    3. 基本構想と10か年計画の改定について
    4. 原発再稼動止し止めについて
    5. 教育委員会制度の改定について
    6. 集団的自衛権の行使について
  2. 子ども・子育て支援新制度について
    1. 保育について
    2. 学童クラブについて
  3. 生活保護と就学援助について
  4. 高齢者の福祉・住まいの施策について
  5. 西武新宿線連続立体事業について


 2014年第2回定例会にあたり日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。

1.区長の政治姿勢について


(1)施政方針説明について

(選挙結果について)
○この度の区長選挙は、29.49%と前回を下回る低投票率でした。田中区長が当選されましたが、得票は30,751票、得票率は41.06%と、前回よりも減らしました。
 低投票率についていえば、区政に対する区民の信頼が失墜しているのではないでしょうか。区長が公約を破って出馬したことへの批判も大きく、絶対得票率が11.8%であったことからも、区長が選挙で誇ってきた実績や政策が、絶大な支持を得たとは言い難いと思います。
 リーダーシップと称されるトップダウンのやり方や、情報提供・公開、意見交換会のあり方、区民参加と住民自治といった民主主義的な課題といえるこれらの点では、「多選自粛」の公約破棄を含め、12年間にのぼる区長の舵取りへの批判はたいへん大きかったと言えます。
 施政方針説明で、「不支持あるいは批判的な立場の区民…についても常に念頭に置きながら仕事を進めて行きたい」と述べ、「誠実・着実・謙虚を心掛けていきたいと考えて(いる」」と結んでいます。是非、そのような姿勢での区政運営を望みます。見解をうかがいます。

○区長は施政方針説明で、「高齢化と生産年齢人口の減少」のもとで、「社会保障のコスト」の増加と、「国内…需要の減少、総所得を下げる要因」といい、「この難題の解決に向けた道筋を構築し、実施していくことが求められ(る)」と言及しています。 そのために、「国は、…社会保障制度の維持やその財源を生み出す経済成長戦略の実行に取り組んでい(る)」とも述べられました。
 問題は、そのことが国民・区民、そして国にとって正しい道筋なのかということです。
 区長選挙を前後して、区民に多大な影響を及ぼす事がありましたので、その点を例にうかがいます。
 1つは、4月から行われた消費税増税です。安倍政権は「影響は多少である」「想定内」との認識を示しました。しかし、物価は上昇し、その一方で、国民の賃金は増えていません。4月の勤労者世帯の実収入は7.1%減。非正規雇用も57万人増えています。懐具合が温まらない中での消費税増税によって、国民は支出を切り詰めています。
 我が党は、野方商店街振興組合の協力も得て、消費税増税前後にアンケート調査と取材を行いました。経営への影響に54%の方が「悪くなる」と答え、「価格に転嫁できない」「10%になったら閉店する」など、厳しいご商売の実態が語られました。すでに4月以降、店を閉めたところも散見されます。安倍政権は、来年10月には更に10%への増税をおこなうことを年内に決めるとしています。
 区内の商店や中小業者の生業、区民の生活実態を見聞きすれば、厳しさを知ることは容易いですし、選挙戦において、区長も区民の声を聞いてきたと思います。
 区長は、区内業者をはじめ区民への消費税増税の影響をどのように感じているのか。
また、10%への増税に対して反対の意思表示をすべきではないですか。うかがいます。


(2)社会保障の大改悪と財政再建について

○2つ目に、社会保障の大改悪と財政再建です。消費税増税の口実に社会保障の財源のためといわれてきましたが、まったくのデタラメです。年金給付が下がり続ける中、医療・介護の負担増とサービス給付の削減が目白押しです。
 財政再建もまた消費税増税の理由にされましたが、庶民に巨額の負担増を強いながら、大企業・大資産家には復興特別法人税廃止・投資減税など、大減税の大盤振る舞いを進めるという異常さです。
 安倍政権が24日に示した「骨太の方針」で、法人税減税については、来年度から税率引き下げを開始し、35%前後の「実効税率」を数年間で20%台まで引き下げることが明記されました。1%引き下げただけでも5千億円です。トヨタ自動車が「5年間法人税ゼロ」だったことに見られるように、大企業の多くは、各種の優遇税制によって、実効税率よりはるかに低い税負担しかしておらず、巨額の内部留保をためている大企業に、さらに減税のバラマキをしようというものです。
 これまでに消費税が導入されてからの税収額と同じ程度の額が、法人税減税により消えてしまっています。
 大資産家と大企業へのバラマキ減税を正して、公平・公正な税収確保が必要です。それでこそ、社会保障費の充実と財政再建を両立させて進めることができます。見解をうかがいます。

○区長は、区長選挙の結果を得て、「区民から評価・信任していただいた」と述べられました。しかし、大規模開発に偏重した区政運営がまるごと評価されたとは言い難いと思います。別のところで、「2020年に開催される東京オリンピック・パラリンピック」に触れて、「オリンピックの成功には、外国人を受け入れる観光の振興、都市交通の整備…(など)など、さまざまな対応が必要」といい、「グローバルな都市活動拠点の形成など、オリンピックが生み出す貴重な資産をレガシーとして将来のまちの発展に生かし、時代の要請にマッチした持続可能なまちづくりにつなげていく」と述べられました。オリンピック開催を梃子に大規模開発を推進したいということでしょう。外来者に長く滞在してもらうためには、ホテルの誘致・建設も計画され、そのために区役所・サンプラザを壊して高層ビルを作るのでしょうか。品川区の北品川再開発もホテルの誘致です。都心部で進めようとしているまちづくりの模倣によって、「実力が試され(る)」というのでしょうか。
 東京都では、舛添都知事が東京オリンピック・パラリンピックに向けて、都議会での所信表明で、競技場の整備計画を見直して再検討する考えを示しました。近隣県の施設の活用にも触れています。巨額をかけて、都民の憩いの場や自然を壊す計画に、多くの都民、競技団体などから見直しを求める声があがっていました。
 1964年の東京オリンピックの時は、高度経済成長のさなかということもあって、幹線道路、インフラ整備など公共事業が進められました。同時に国債が発行され、それ以降、日本は借金漬けです。
 中野区でのサンプラザ・区役所の解体・一体開発など新たなハコモノ計画は、浪費と環境破壊につながるのではないですか。見解をうかがいます。

○区長は、「基礎的自治体は、国や都道府県に依存し、政策や財源を求めるばかりではおよそ立ち行かない状況になってい(く)」といいます。しかし、国や東京都に慮って、財政の責任を免罪したうえで、区がその責任をきちんと果たすのでもなく、区民に負担を押し付けるのでは本末転倒です。
 400億円の基金を積立てたことを誇っていますが、どのように貯めてきたかが問題です。12年間、景気の浮沈はあっても、区民の所得は下がりっぱなし。それでも税収が上下したのは、庶民増税が繰り返されたからです。さらに、あれもこれもと区民施策が削減・廃止されました。職員削減による人件費減少がいわれますが、要は、安上がりな労働力に置き換えただけの話です。
 実体論からしてできない基金を積立てないとか、基金を全部取り崩せとか言っているのではありません。勿論、区民に犠牲を押し付けずに財政規律を守ることも可能です。今日の区民生活の実態を見据えれば、取り崩して福祉・教育の支援に活用することが必要ではないですか。見解をうかがいます。


(3)基本構想と10か年計画の改定について

○基本構想と10か年計画の改定について1点うかがいます。
 現行の10か年計画には、区民の財産である区有施設の売却等が29か所も示されていました。すでに売却が行われた施設もあります。しかし、基本構想の改定や10か年計画の策定当時に言われていた「財政の裏づけのある」というロジックは破綻していますし、財政計画はあってないような扱いです。新たな行政需要を考えても既存施設・土地の活用を真剣に検討し、売却ありきは見直すべきではありませんか。見解をうかがいます。


(4)原発再稼動止し止めについて

○次に、原発再稼動に反対する立場でおききします。
 5月に、関西電力大飯原発3,4号機の安全性が確保されていないと、住民が再稼動の差し止めを求めていた裁判で、福井地裁が住民側の訴えを認め、関西電力に運転再開の差し止めを命じました。判決文は冒頭「ひとたび深刻な事故が起これば多くの人の生命、身体やその生活基盤に重大な被害を及ぼす事業に関わる組織には、その被害の大きさ、程度に応じた安全性と高度の信頼性が求められて然るべきである」と指摘しています。
 指摘されたことは大飯原発に限らず、全国の原発に当てはまることです。電力会社も国も判決を受け止め、原発の再稼動を断念すべきです。区長の見解を求めます。


(5)教育委員会制度の改定について

○次に、教育委員会制度の改定についてお尋ねします。
 先の国会で、政治が教育を支配することを可能にする教育委員会制度を変える法律が成立しました。「首長からの独立性」が崩されることで、政治的中立が脅かされることに危惧の声があがっています。自治体の教育政策の大本になる「大綱」を定める権限を首長に与え、教育委員会はその「大綱」に即して教育行政を行わなければならない仕組みにし、「大綱」は国の方針を参考にしてつくることになっています。
 一方で、首長が「大綱」に書き込んだことであっても、教育委員会は同意していなければ、従う義務がないことも明確になりました。教育長が教育委員会の決定に従わなければならないことも確認されています。教育委員会がこれまでの取り組みを生かしながら、教育委員会の自主性が尊重されることが大切です。
 区長の見解をうかがいます。


(6)集団的自衛権の行使について

○この項の最後に、集団的自衛権の行使についてうかがいます。
 区長は、昨年の第3回定例会での我が会派の質問に「我が国が専守防衛を前提として有効な防衛力を行使する権利を有する、…。その具体的内容の一つとして、集団的自衛権のあり方を議論することは重要だ」との認識を示されました。
 しかし、集団的自衛権の行使とは、日本の国を守ることでも、国民の命を守ることでもないことが、国会論戦のなかで明白となりました。日に日に、集団的自衛権の行使容認に反対の国民世論が広がっているのも、その正体が知られてきているからです。アフガニスタン戦争やイラク戦争のような戦争をアメリカが起こした際に、これまでの自衛隊派兵法に明記されていた「武力行使をしてはならない」「戦闘地域に行ってはならない」という歯止めが外され、自衛隊が戦地にまで行って軍事支援を行う アメリカの戦争のために日本の若者の血を流させるとことが、その正体だということが明らかになりました。集団的自衛権の行使容認の閣議決定に反対の意思表示をすべきです。見解をうかがいます。

2.子ども・子育て支援新制度について


(1)保育について

○新制度の施行にあたって、条例制定や子ども・子育て支援事業計画の策定が義務づけられています。条例や「支援事業計画」に盛り込むべきことを中心に3点うかがいます。
 (1) 区が定める保育料については、現在、国が定める額を減額して保育料を設定・徴収していますが、新制度施行後も現行の保育料設定を維持すること。また、その他の軽減措置や多子減免など、現行実施している事項を継続することを求めます。
 (2) 内閣府令では、保育料外負担について示されていますが、施設・事業を利用する子どもに係る日用品・文房具・行事参加費・質の改善に係る費用などは保護者負担とすることは避けるべきです。
 (3) 新制度の実施においても、現在、中野区の認可保育園で行われている1歳児クラスへの対応、5:1による保育士の配置や障害児対応の加配など、国の施策に上乗せ・横だししている施策の継続をおこなうこと。
 以上3点について、答弁を求めます。

(認可保育園の増設)
○今年の4月1日現在の待機児童(速報値)が公表されました。旧基準、つまり認可保育園を希望しながら入園できなかった子どもは635名と昨年よりさらに155名も増加しました。ちなみに新基準においても241名と、こちらも94名増えています。待機児童は、解決が待たれる喫緊の課題です。
 新制度になっても認可保育園の役割が変わるわけではありません。ニーズ調査でも現れている区民・保護者が求めている認可保育園の思い切った増設が必要です。
廃止となった学校跡などの施設を活用して、認可保育園の増設をはかるべきではありませんか。うかがいます。


(2)学童クラブについて

○新制度では、市区町村が学童保育(=学童クラブ)の基準について条例で定めることになりました。「その基準は、児童の身体的、精神的及び社会的な発達のために必要な水準を確保するものでなければならない」としています。
 学童クラブは、新制度において区の実施責任を強化することになり、「事業計画」で学童クラブの整備計画も義務づけられることで、中野区で発生している待機児問題の解決が進むことが期待されます。
 学童クラブの条例化や事業計画策定にあたっては、国基準を上回る基準によって、指導員の有資格者を複数配置することや、指導員の処遇の改善を図ること、専用的に使う施設の広さを「1人当たり1.65m2以上」の最低ラインを超える広さを確保することや、児童の集団の規模は概ね40人までとすることが求められます。

○厚生労働大臣が「放課後対策の総合的な推進」として文部科学省の推進する「放課後子供教室」と厚生労働省が推進する学童保育の「一体型を中心とした放課後児童クラブ・放課後子供教室の計画的な整備」が必要との考えが示され、文部科学大臣も「放課後子どもプランのさらなる充実について」と言う資料を提出し、同じ考えを示しています。共働き・一人親家庭などの子どもたちの毎日の生活の場である学童クラブは、「専用室」、「専任指導員」、「入所申込みして毎日利用する子どもたち」という3点が保障されなければ、その役割が果たせません。
 条例・「事業計画」においては、学童クラブの目的を明確にして、学童クラブを全ての児童を対象とする「放課後子供教室」型の全児童対策にすることなく、学童クラブの量的・質的な拡充を図るべきです。見解をうかがいます。

(施行時期の見直し)
○区では、内閣府令「特定教育・保育施設及び特定地域型保育事業の運営に関する基準」にもとづいて「確認の基準」を条例で定めることになりますが、当初予定より遅れて「府令」が交付されました。
 また、国の子ども子育て会議の議論ではさまざまな意見が出ており、保育関係者や地方自治体の担当者から、準備の時間が余りにも少ないうえに、新制度に向けた新たな事務作業の量が多いことから、新制度の拙速な実施の中止を求める声も広がっています。4月からの実施を見直すよう国に求めるべきではないですか。うかがいます。

3.生活保護と就学援助について

(生活保護について)
○改定生活保護法が7月から本格施行となります。当初、生活保護法省令改正案は、国会での決議や答弁を骨抜きにするものが示されました。生存権を守れと闘ってきた団体・個人から批判の声が広がり、国会で激しい追及があり、さらに、短期間に1100件を超えるパブコメが厚生労働省に集中。そのほとんどが国会審議を尊重したものに改めるよう求めるものでした。世論に押され大幅修正がされました。例えば、扶養義務者への照会は具体的な厳しい条件がつけられることになりました。
 そこでうかがいます。施行にあたり現場での周知徹底をはかることを求めます。

○今年4月からの実施要領の改定で、高校生のアルバイト収入の取り扱いが変わりました。大学や各種学校の進学、自動車免許の取得経費、就労や就学に伴って転居する場合の費用、国や地方自治体の貸付金の償還金が、収入認定除外になりました。
 中野区での現在の保護受給者は、平成25年度で単身者が87.4%を占めています。2人以上の世帯が少ないため、高校生がいる世帯の把握は難しくありません。今後、申請される対象世帯への対応もふくめ、周知徹底を図ることを求めます。
また、このことによって生活保護受給世帯の子どもの進学への環境が改善されるのですから、進学の支援に対していっそう力を入れるべきではないですか。うかがいます。

(就学援助について)
○生活保護引き下げに連動した就学援助への影響についてうかがいます。
 昨年8月の生活保護基準切り下げに連動し、今年度から就学援助の支給認定が引き下げられることになりました。政府は影響が及ばないよう対応する方針を決め、影響回避の要請をおこなっています。
 党議員団はこの間、定例会での質問や今年度の予算編成にあたっての要望書提出の際にも区長に、生活保護引き下げによる就学援助への影響を回避するよう求めてきましたが、区は影響を回避する措置を講じてきませんでした。
 生活保護引き下げによる影響を受けた就学援助児童生徒は何人いたのか。うかがいます。
 6月10日付けの東京新聞朝刊では「約200人が対象から外れる」の見出しが踊りました。東京都内で影響回避の措置を講じなかったのは中野区だけです。
 そのことへの区の見解をうかがいます。
○就学援助費支給額への消費税増税分の上乗せについて、うかがいます。
 日本共産党都議団の「就学援助の消費税増税への対応について」の調査で、23区と市部それぞれの6月10日時点での自治体の対応が明らかとなりました。市部は、国が示したとおりに上乗せしている自治体が多いことがわかりましたが、その後、議会の場で、対応を約束・検討する区も出ています。
 国は要保護児童生徒を対象にした「事務連絡」で、「消費税増税等を踏まえ、平成25年度に比べ、単価を増額することとしている費目が(ある)」としています。
 要保護世帯の就学援助については国が自治体に対して補助を行っており、今年度は消費税増税を踏まえて補助の対象となる学用品費などの費目単価が増額となりました。したがって、国の単価増額にならい、準要保護世帯の就学援助の費目についても増額すべきではありませんか。うかがいます。

4.高齢者の福祉・住まいの施策について

○介護保険の改悪により、要支援者への訪問・通所介護が介護保険給付費から外されました。保険給付による訪問・通所介護はやめるかわりに、現在、市区町村で実施している「地域支援事業」に新たなメニューを設け、「新しい総合事業」として要支援者には「見守り」「配食」「緊急時対応」などの代替サービスを提供すると、厚生労働省は説明しています。しかし、これらのサービスには人員基準も運営基準もなく、サービスの内容は市区町村の裁量任せである。しかも事業予算には上限がつけられ、これらに必要な費用を後期高齢者の伸び率の範囲内に抑制するというもので、これでは、サービスが後退するのは明らかです。
 昨年12月に提出した特別区長会の緊急要望を踏まえ、法改定のもとでも現行のサービス給付水準を確保し、利用者の負担増とならないようにすべきではないですか。
 うかがいます。

○要支援の中には、認知症の症状が疑われる方も多くいるといわれています。食事は配食業者、ゴミ出しはボランティア、掃除はハウスクリーニング業者と、細切れに提供するバラバラの支援では、生活全体を視野に入れた援助は困難です。心身の状況が悪化し、家族の負担も増大しかねません。認知症の方は初期の対応がとても大事だといわれています。初期に専門職が関わって適切な対応をとることで、進行を遅らせて穏やかに過ごすことができます。しかし、介護保険給付からはずされると、要支援であった初期の認知症の方たちが、専門職に対応してもらえなくなります。
 国のオレンジプラン(認知症施策推進5か年計画)でも、「早期発見・早期対応」ということで初期の対応が大事だとしています。
 区は、どう対応されていくおつもりなのか、うかがいます。

○虐待・貧困など「処遇困難」の高齢者が増えていることが報じられています。こうした「処遇困難」高齢者の支援は、本来、老人福祉法にもとづく自治体の仕事です。
 困難を抱えた高齢者を救済する、自治体の福祉・保健・公衆衛生の機能を再構築することが必要だと考えます。その立場から1点、うかがいます。
 地域包括ケアを進めることにしている現在、地域包括支援センターの役割はたいへん大きいといえます。地域包括支援センターを、少なくとも1か所は区直営で運営して、貧困や社会的孤立など高齢者の実態把握と相談事業、サービスに繋ぐ役割を果たすべきではないですか。併せて、地域包括支援センターの委託事業者の体制強化をはかることを検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

(住まい)
○2011年に成立した「高齢者の居住安定確保法改正」によって、各住戸で一定の床面積・設備・バリアフリーといった物的な整備と「安否確認」と「生活相談」の二つのソフトサービスなどが具備されると「サービス付高齢者住宅」として都道府県に登録され、供給される制度が創設されました。
 1定の本会議質問でも触れた、この「サービス付高齢者住宅」については、低所得者向けには必ずしもなりませんが、今日の高齢者の住宅問題を考えたとき、中野区においても誘導をはかることを検討してはいかがでしょうか。うかがいます。

○社会的格差がひろがり、住まいの貧困化がすすんでいます。
 民営借家に住む最低居住水準未満の世帯の状況は、平成15年住宅・土地統計調査では、60歳以上の単身者は2,300世帯であったのが、平成20年では、65歳以上に年齢が引き上げられているにも係らず2,700世帯と増えています。最低居住水準未満の住まいに住んでいる高齢者が、中野区内において増えていることがみてとれます。
 我が党議員団は、これまで区の住宅対策が専ら民間まかせになっているため、量・質ともに充足していない状況を指摘し、公営住宅の整備や家賃補助などの提案をしてきました。2010年度にこれまでの個別の補助金が廃止となり「社会資本整備総合交付金」が創設され、住宅対策事業や公営住宅の整備に関する自治体の裁量が拡大しました。改めて、公営住宅の確保や家賃助成の検討を求めます。
 また、区としての住宅対策、特に高齢者向けの住宅対策については、具体的な考え方や方針を持ちあわせていないのか。うかがいます。

○この項の最後に、高齢者の住まいに限ったことではありませんが、1点うかがいます。
 最近では、「脱法ハウス」と称される違法・脱法の建物に非正規雇用の若者などの生活困窮者を住まわせ、利益を上げる「貧困ビジネス」が東京などで急速に広がり社会問題になっています。
 「脱法ハウス」の件数が全体の7~8割を占める東京都は、住宅セーフティネット法第10条による「居住支援協議会」を設置することを決めました。「都が広域的自治体の立場として、自ら居住支援協議会を設置することは、区市町村による居住支援協議会の設置促進と活動支援を行う上で効果的」としています。
 東京都でもすすめているのですから、中野区で居住支援協議会の設置を検討すべきではないですか。うかがいます。

5.西武新宿線連続立体事業について

○西武新宿線野方駅から井荻駅間の踏切渋滞解消についてうかがいます。
 先般、野方駅から井荻駅間の連続立体交差化に係る構造形式の委託調査検討の結果が報告されました。3条件を勘案してメリット・デメリットが記されています。
 西武新宿線踏み切り渋滞解消促進期成同盟の目的は、地下化の促進です。区民へも地下化での構造形式を説明してきました。
 そもそも、地下化であれば、北側関連側道の敷設整備は必要がなく、当該地域住民の立ち退き被害が少なくすみますし、住環境の保全に役立ちます。地下化の場合の上部活用、例えば遊歩道の整備や緑と防災のベルトラインよる延焼遮断帯の形成など、環境に配慮して防災機能を高められることにもなります。地下化での事業整備は、総合的には有効性が高いといえるのではないでしょうか。
 区は、事業主体である東京都に地下化を強く求めるべきだと思いますが、いかがですか。うかがい、すべての質問を終わります。