【本会議・一般質問】
(2013年9月11日)

中野区議会議員 浦野さとみ

  1. よりよい子育て支援について
    1. 子どもの貧困問題と就学援助について
    2. 学童クラブとキッズ・プラザの民間委託について
  2. 若者が置かれている雇用の現状とブラック企業対策について
  3. 高齢者施策の拡充について
    1. 介護保険要支援者への給付はずしについて
    2. 特別養護老人ホームの増設について
    3. 高齢者のいきがいの場について
  4. 住民参加での再生可能エネルギー普及・促進について
  5. 中野駅周辺地区等整備について
  6. 平和行政について

○議長(伊東しんじ) 次に、浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕

○20番(浦野さとみ) 2013年第3回定例会本会議において、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

1 よりよい子育て支援について


(1)子どもの貧困問題と就学援助について

 質問は通告どおりで、その他の項はありません。

 初めに、よりよい子育て支援について。

 子どもの貧困問題と就学援助について伺います。

 日本の子どもの貧困は、深刻な状況となっています。日本全体では300万人以上、6人から7人に1人の子どもが親の低所得によって経済的な不利にさらされています。貧困率が急速に高まったのは、非正規雇用がふえ、子育て世代の所得が減ったことにあります。特に子どもがいる現役世帯のうち大人が1人の世帯の相対的貧困率は、OECD経済協力開発機構加盟国の中で最も高くなっています。女性の方が非正規の仕事につく割合が高いことから、母子世帯の母親の収入が激減していることが大きな要因にもなっています。

 そのような中、先月、8月から生活保護基準の大幅引き下げが行われました。今回の減額は、食費や光熱水費などに充てられる生活扶助費です。たとえ数千円でも、ぎりぎりで生活している方にとっては、耐えがたいことです。そのため、この夏の厳しい猛暑の中でもエアコンの使用を控えざるを得ない状況だった、エアコン使用分を捻出するために食費を節約して生活したという方もおられました。この削減は、今回だけにとどまらず、来年、再来年と3年かけて総額670億円も削減される予定ですが、ここまでの規模は、現在の生活保護制度発足後、一度もありません。減額されたのは生活保護利用世帯の9割以上にも上り、人数が多い世帯ほど減額幅が大きく、特に子どもが多くなればなるほど削減率も高くなっています。

 そこで伺います。

 今回引き下げとなった18歳以下の子どもがいる世帯は、区内で何世帯になりますか。また、一番影響が大きかった子ども2人以上の世帯構成とその引き下げ額はどの程度だったか、答弁を求めます。

 この生活保護基準の引き下げは、生活保護利用者の暮らしを直撃するだけでなく、就学援助をはじめ最低賃金や年金など多岐にわたる分野に影響を及ぼす大問題です。これでは、格差はますます広がるばかりです。就学援助は、経済的に苦しい児童・生徒の就学を区市町村が援助する制度です。厚労省は、生活保護基準と就学援助を切り離して影響のないようにしてもらいたいという趣旨の通達を出しましたが、それを裏付ける財政的な保証は何もしていません。そのため、就学援助の実施主体である各地方自治体からは、影響は出るという意見が続出しています。

 8月20日の都政新報によると、世田谷区では、就学援助について、来年度以降も現行の水準を維持し、生活保護基準引き下げの影響が出ないように対応する考えであることが報道をされました。しかし、23区ほとんどの区で対応が未定となっており、区によっては、対象が狭くなり、就学援助から締め出される区民が出ることも懸念されています。中野区においても、来年度、この就学援助について、生活保護基準の引き下げの影響が出ないように対応すべきです。見解を伺います。

 一方、中野区では、事業見直しの一環として、その先取りのような形で、昨年度から就学援助の基準を生活保護基準の1.2倍から1.15倍へ引き下げを行いました。今年度、就学援助の認定を受けた小・中学生は2,958人であり、実に全体の4人に1人の小・中学生が対象となっています。中学生に至っては、3人に1人に近い児童が対象となっています。所得はふえていないのに、区の引き下げで認定の対象外になった小・中学生がいます。教育費を軽減するためにも、基準を1.2倍にすべきではありませんか、答弁を求めます。

 さきの6月の通常国会で、子どもの貧困対策の推進に関する法律案が全会一致で成立しました。これは、年1回、子どもの貧困や対策の実施状況を公表することや、政府が大綱を作成し、その大綱には、貧困率や生活保護世帯の子どもの高校進学率などの指標を改善するための施策を定めるとしています。また、各自治体は、貧困家庭の就学や学費の援助、学習支援に取り組むとされています。中野区として、子どもの貧困問題について、実態の把握をしながらどのように取り組んでいくのか、現状と法制定を受けての目標、具体的施策について答弁を求めます。


(2)学童クラブとキッズ・プラザの民間委託について

 次に、学童クラブとキッズ・プラザの民間委託について伺います。

 区内には、現在、25の公設学童クラブと5カ所の民設民営の学童クラブがあります。公設学童クラブは、区の運営が8カ所、民営が17カ所となっていますが、2016年度までに区の運営の全てが民間委託される予定です。その中で、来年度、白桜と塔山学童クラブについては、キッズ・プラザの運営と同時に一括で民間委託される予定で、これは、区で初めてとなります。その点において、保護者からは、大きな不安の声が出されています。これまでに民間委託された学童クラブは、併設された児童館の職員が残っており、委託後も併設する児童館の館長(区職員)が学童クラブ所長を兼務し、業務終了後に作成される業務日誌を点検しながら現場での状況を管理してきました。しかし、今回の一括委託では、白桜小学校内には、区職員は1人も残らない計画です。また、一括委託でありながら、引き継ぎ期間もこれまでと同様の1カ月半弱という計画になっています。あわせて民間事業者が職員を配置する際、常勤2名の配置バランス、一定の経験者採用を規定していくことを明確にしてほしいとの要望も出されています。こういった地域から出ている不安や要望に丁寧に対応していくことが必要と考えますが、どう対応されていくのか答弁を求め、この項の質問を終わります。

2 若者が置かれている雇用の現状とブラック企業対策について

 次に、若者が置かれている雇用の現状とブラック企業対策について伺います。

 深刻なデフレ不況のもと、東京では15歳から24歳の失業率が7.4%になり、非正規雇用の若者は2人に1人、その8割は、年収150万円未満です。中野区内でも例外でないと考えます。ある区民の方は、区内にも営業所がある配送業者に息子が勤めているが、8年働いても非正規社員のまま、休みもほとんどなく、朝7時過ぎには出社をして、帰宅は夜の11時近くで、家には寝に帰ってくるだけの状態になっています。また、薬品メーカー会社に勤務する方は、社会人2年目で、正社員ではあるが、残業をつけると会社幹部に怒られるため、サービス残業で賃金には反映されていない、同僚の離職率が非常に高いとの相談も寄せられました。これは、ごく一部の例にすぎません。昨年の国際労働機関、ILO第101回総会では、若者雇用の危機が中心課題となり、若者に投資を、そうでなければ一つの世代が失われるという呼びかけが各国政府、関係機関に発せられました。

 そこで伺います。

 こうした若者が置かれている雇用の現状について、区の認識、見解をお聞かせください。

 一方、若者を酷使し、使い捨てにするブラック企業対策として、厚生労働省は、初めてこの9月を集中月間に設定し、取り組みを実施しています。長時間労働やパワーハラスメントに苦しむ若者たちが泣き寝入りせず、勇気ある告発運動に立ち上がったことが社会問題になり、政府を動かしたと言えます。厚労省は、今月を過重労働重点監督月間として、一つ、長時間労働の抑制に向けて、若者の使い捨てが疑われる企業に対する集中的な監督指導を行う、二つ目として、初日に9月1日、「全国いっせいの電話相談」を実施する、三つ目、職場のパワハラ予防の周知啓発、この3点をこの集中月間で取り組んでいます。初日の全国いっせい無料電話相談では、一時なかなか電話がつながらない状態にもなり、1日で1,000件を超える相談が寄せられたとのことです。相談の半数が20代、30代の若者にかかわるもので、主な相談の内容は、賃金不払い残業(サービス残業)についてが5割、長時間労働や過重労働が4割、また、パワーハラスメントに関する相談も寄せられたとのことです。労働者本人からの相談が7割近く、また、家族からの相談も2割を超えたとのことです。この2日以降も、全国の労働局や労働基準監督署にある総合労働相談コーナーなどで相談や情報を受け付け、それを踏まえて、企業への監督指導を実施するとしています。

 そこで伺います。

 この問題では、国や東京都が大きな役割を果たすことが重要と考えますが、区としても取り組めることがあれば実施していくことが必要です。生活援護分野や就労相談窓口で区民から相談を受けた際には、国や都の関連機関につなぐこととあわせ、区としても社会全体で啓発に取り組むといった対応の一つとして、区報やホームページ等を通じて労働基準法や最低賃金法などの遵守について積極的にPRをしていくことが必要と考えますがいかがでしょうか。見解を伺い、この項の質問を終わります。

3 高齢者施策の拡充について


(1)介護保険要支援者への給付はずしについて

 次に、高齢者施策の拡充について。

 初めに、介護保険の要支援者への給付はずしについて伺います。

 政府の社会保障制度改革国民会議は、8月にまとめた報告書で、介護保険の要支援1、2の人、約154万人の保険給付外しを打ち出し、さらに、今月の4日には、要支援と認定された高齢者に対する保険給付を廃止し、市区町村に任される新しい地域支援事業に段階的に移行し、丸投げする方針を明示しました。中野区内では、この要支援1、2と認定された方は、ことし7月末現在で4,195人となります。これまでも、政府は、要支援者をサービスから外す仕組みを何年も前から準備し、2005年・2011年改定時にも実施をしてきましたが、サービスが必要と認められた要支援者を外すのは、受給権の大きな侵害です。

 この新しい地域支援事業は、市区町村が地域の実情に応じ、住民主体の取り組み等を積極的に活用して行うとしています。つまり、サービスメニューも事業者も、区市町村の判断になります。よくも悪くも自治体次第となり、財政面が厳しければ、サービスメニューは介護予防サービスより減る可能性も大きくなります。また、任意で委託した事業者に、サービスの質の確保など、責任の所在が曖昧になることも懸念されます。要支援者の多くは、自宅でかろうじて生活できる方々です。サービスがあるからこそ生活できる方も多くいます。そういった現在保険給付を受けている要支援1、2の方を対象から外してしまうのは問題です。こうした懸念される問題を含め、要支援者に与える影響をどのように認識されているのか、見解を伺います。


(2)特別養護老人ホームの増設について

 次に、特別養護老人ホームの増設について伺います。

 8月末の厚生委員会で、旧富士見中学校跡地に整備が予定されている特別養護老人ホームについて、事業者が決定し、68名の入所定員であることが報告されました。しかし、これは第4期介護保険事業計画分に当たる整備であり、第5期で示された100床整備については、まだ予定が立っておりません。第6期の改定に向け、今後東京都の名寄せが行われると思いますが、2010年の都の名寄せでは、区内の特養ホーム待機者は1,200名を超えています。第5期分の一刻も早い整備が求められますがいかがでしょうか。

 また、区長会や議長会でも、財政措置の拡充、都有地の廉価提供など用地取得に関する支援を要望されていますが、東京都に対して用地確保に対する財政支援を引き続き求めると同時に、公有地等で適する場所があれば、第5期整備分にこだわらず、大幅な計画目標の引き上げ、整備拡充も必要と考えます。見解を伺います。


(3)高齢者のいきがいの場について

 この項の最後で、高齢者の生きがいの場について1点伺います。

 昨年度、区内四つの高齢者福祉センター廃止が条例で決定され、ことし4月には松が丘と弥生が、また、来年度には堀江と鷺宮の各高齢者福祉センターも廃止となる予定です。この問題については、高齢者施策の後退につながるとして繰り返し問題点を指摘し続け、廃止すべきではないと求めてきました。先月、8月6日に堀江高齢者福祉センターで開催された利用者説明会では、会場の大広間がぎっしりと埋まり、100人を超える方が参加、大半の参加者からは、40を超える自主グループの活動がこれまで同様に可能なのか、現在の利用者は介護保険を利用していない人が大半であり、ここに来ること自体が介護予防になっているのに、高齢者の生きがいの場、よりどころの場を奪わないでほしいなど廃止の見直しを求める声が多数出されました。区は、サークルの利用については、利用時間帯を細分化させて、より多くのサークルの利用してもらう、また、桃園区民活動センターや中部すこやか福祉センターを利用していただくことで活動の場は確保したいとしていますが、利用頻度や距離の問題等も含め、課題は多く残されます。実際、ことし既に廃止になった弥生高齢者福祉センターでは、ここを活動の場としていたサークル団体において、時間や場所の面で活動の制限が生じています。これらの問題をどう解決していくのか、高齢者の生きがいの場がなくなっていくことをどう考えているのか、答弁を求め、この項の質問を終わります。

4 住民参加での再生可能エネルギー普及・促進について

 次に、住民参加での再生可能エネルギー普及促進について伺います。

 きょうは、東日本大震災及び福島第1原発事故の重大事故からちょうど2年半となりました。今もなお避難者は29万人になり、原発事故による避難者も10万人を超えています。原発事故は、汚染水流出など危機的状況は回避されていません。福島の漁業者は、9月から全面開始予定だった試験操業も8月末に急遽中断、延期となりました。全国及び福島、宮城、各県の漁業協同組合連合会は、汚染水流出を一刻も早くとめる対策をと経済産業省に要請しています。岩手県の漁民組合も、農林水産省に対し、漁船漁業支援の強化を求めています。また、首相官邸前での毎週の抗議行動をはじめ全国各地で原発ゼロや再稼働反対を求める運動が続けられています。原発事故は収束していないとの認識に立って、一刻も早い解決が求められます。

 同時に、エネルギー全体のあり方も問われ続けています。区は、これまで再生可能エネルギーの普及促進については、第2次アクションプログラムや中野区環境基本計画の改定の中で検討していきたいと答弁してきました。9月4日、区民委員会にて、環境基本計画第2次アクションプログラム(案)が示され、今月中にこのプログラムの決定をし、今定例会中に報告するとしています。示された案の中では、小・中学校への太陽光発電機器の設置とあわせ、年間100件ずつ、3年間で計300件の太陽光発電機器等の新規設置を目指すとしていますが、区としての助成制度はなく、情報提供を進めるのみとなっています。これまでも、区として助成制度開始を求めてきましたが、その際、なかのエコポイント制度の拡充を通して、太陽光発電機器の導入等につながるインセンティブづくりに努めていくとの答弁でした。しかし、このエコポイント制度の参加登録は、目標の2,000世帯に対し、1,300世帯ほどにとどまっており、設置へのインセンティブになっているとは言いがたいと考えますが、現時点でのなかのエコポイント制度についての区の評価はいかがでしょうか。やはり普及を進める上では、設置についての直接の助成制度が必要と考えます。あわせて答弁を求めます。

 党議員団では、7月末に静岡市を訪れ、地域主導による再生可能エネルギー導入事業の取り組みについて視察に伺いました。静岡発!コミュニティーソーラー みんなで創る地域発電所として、地域主導、市民参加、地域のエネルギーを地域のみんなでつくるをキーワードに、2年前から事業化に向け、市と民間が協働で取り組みを開始したとのことです。市民ファンドを形成し、それを財源にしながら、日本平動物園、清水エスパルスのホームスタジアム等、市内の公共施設3カ所に太陽光発電を設置、固定価格買い取り制度を利用し、電力会社への売電収入を市民に分配するという仕組みです。担当者は、市民が多く集う場所に設置することで自然エネルギーに対する啓発を進めながら、今後さらに発展させていきたいと意欲を示されていました。

 また、東京都内では、多摩市において、市民の力に依拠して、自然エネルギーで多摩の未来をつくろうと多摩電力合同会社が市民団体を母体に設置され、ことし7月から売電を開始しています。多摩電力合同会社が発足した当時から、多摩市、地域の金融機関、専門家に地域住民が参加する検討協議会がスタートし、バックアップ機運も広がり、今後、都市型のモデルにしようと精力的に取り組まれています。

 ことしの予算特別委員会総括質疑でも紹介、提案をさせていただいた杉並区や世田谷区の事例等もあわせ、また、区民の出資型で行うことへの支援も含めて、地域主体、住民参加のあり方についても積極的に取り組みを進めていくべきです。そのためにも、今回の第2次アクションプログラムや今後の環境基本計画の中に盛り込むべきと考えますがいかがでしょうか、答弁を求めて、この項の質問を終わります。

5 中野駅周辺地区等整備について

 次に、中野駅周辺地区等整備について伺います。

 8月30日の中野駅周辺地区等整備特別委員会において、新しい区役所整備方針(案)について報告がありました。既にこれまでに報告があったように、中野駅周辺地区のまちづくりにおいては、第1期整備が完了し、中野区役所の配置については、現在の中野体育館を含む中野四季の都市区域3区有地で、地権者や庁内での調整検討を進めているとのことです。しかし、施設規模や事業手法、また、区民が一番関心のある事業にかかわる建設費などは、いまだ具体的に示されていません。区の財政が厳しいと区民生活に大きな影響を及ぼす分野の事業見直しを一方で行いながら、今後も予定される中野駅周辺まちづくり等の総事業費は明らかにされていません。

 そこで、3点、伺います。

 今後計画が予定される中野駅周辺まちづくりにかかわる総事業費は一体どの程度を見込んでいるのでしょうか。

 また、今回報告のあった新しい区役所整備方針(案)に基づいて、10月の下旬に区民意見交換会が開催される予定です。資金計画や事業手法、施設配備等はその後の整備構想の策定の段階で区民にも示していくとのことですが、区民合意のあり方として十分と言えるのでしょうか。区民が一番知りたいこれらの情報を明らかにした上で説明会を開催し、賛否も含めて区民の意見を今後の計画に反映すべきではないでしょうか。

 さらに、これまで区が繰り返し言ってきた経済効果についてですが、既に整備が完了した四季の都市部分と第1期整備について、経済波及効果はどの程度あったのか、数値で具体的にお示しください。

 最後に、1点、中野駅構内のホームドア設置について伺います。

 6月にJR中野駅構内ホームにて視覚障害者がホームに転落する事故が起きました。幸い大事には至らずではありましたが、駅構内の安全対策は急務と考えます。視覚障害者団体からもJRに要望書が提出をされ、今月中には、視覚障害者の方とJR職員が駅構内の安全対策について一緒に検証する予定と伺っています。今回の事故を受け、区としてもより積極的にホームドア設置を要望すべきと考えますが、見解を伺い、この項の質問を終わります。

6 平和行政について

 最後に、平和行政について伺います。

 ことしは終戦から68年、日本政府に被爆国としての原点に立ち返ることを繰り返し求めた長崎市長の平和宣言は、私たち一人ひとりにも、平和とは何か、核兵器のない社会を本気でどうつくっていくのかを強く問うものでした。全国自治体の90%近くが非核宣言をしており、中野区も、1982年8月に憲法擁護・非核都市の宣言を行っています。この宣言は、区民の平和を希求する声を背景に、約1万2,000人の請願を区議会が採択したことによって生まれたものです。8月5日付のなかの区報は、「伝えることが平和への第一歩~記憶を受け継ぎ、未来へ引き継ぐ~」と題して、特集が組まれました。

 区では、年1回の平和のつどいや年4回の平和企画展示等を行っており、私も、平和の森公園事業所併設の平和資料展示室の常設展示やこの期間開催されていた広島・長崎の原爆記録写真展示へ行ってまいりました。なかのZERO小ホールで毎年開催される平和のつどいは、ここ3年間では一番多い参加者で、200名を超えたと伺いました。憲法改正議論もある中、平和への取り組みはより一層重要となってきます。今後、区の平和事業をどう発展させていくのか、見解を伺います。

 最後に、1点、区役所前にある平和の宣言塔は、文字が判読できない状態となっています。汚れではなく、塔の素材の性質上の風化で、やむを得ないとのことですが、新しいものにするなど、宣言塔にふさわしい状態にすべきと考えますがいかがでしょうか、答弁を求めます。

 以上で全ての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 浦野議員の御質問にお答えをいたします。

 若者の雇用の現状認識についてということであります。失業率が高く、非正規雇用が多い状況が固定化している、こうした現状についてどういう認識を持っているかということであります。現在国が景気回復として進めているように、企業経営の改善による雇用機会の創出や成長産業へ労働者が移りやすくなる環境整備等が重要であると考えております。また、変化する社会状況の中で、雇用のミスマッチを解消したり、みずから適していて将来性のある職業のスキルを身につけられるような相談や教育、訓練の充実が求められていると考えております。

 また、区の雇用に関する対策についての御質問であります。現在、就労求人支援サイト「ぐっJOBなかの」のリンクや区窓口のパンフレット等でハローワーク新宿や東京しごとセンターなどの相談機関を紹介しているところであります。今後ともこうした取り組みを引き続き継続してまいります。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 就学援助についての御質問がございました。生活保護基準の引き下げに伴う就学援助の対応につきましては、対象となる世帯の状況等について把握をした上で、対応の必要性について検討してまいります。

 また、就学援助の認定基準の見直しにつきましては、認定率や区内小・中学校に在籍する児童・生徒の世帯の経済状況などを勘案して行ったものでございまして、就学援助の認定率を戻す考えはございません。

〔健康福祉部長野村建樹登壇〕

○健康福祉部長(野村建樹) 子育て支援の中の生活保護関係の御質問でございますが、平成25年8月1日現在で、母子世帯も含めまして、18歳以下の子どもがいる被保護世帯は284世帯となってございます。

 また、今回の基準改定で最も引き下げ額が大きかった、影響が大きかった世帯はということの御質問でございますが、30代の御夫婦と18歳以下の子どもが6人、合計8人世帯というのがございますが、この世帯で1万301円という引き下げになってございます。

 次に、高齢者施策の拡充の項で、第5期介護保険事業計画の特養100床の整備ということでの御質問でございます。現在これについて具体化には至ってございませんが、公有地の活用などにより、整備の推進を図ってまいりたいというふうに思ってございます。

 また、この整備計画の前倒しあるいは数値の引き上げということでございますが、特別養護老人ホーム等の介護保険施設の整備につきましては、介護給付費に大きく影響を与えるということから、3年ごとに策定をいたします介護保険事業計画に基づいて取り組みを進めてまいりたいというふうに思ってございます。

〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕

○子ども教育部長(髙橋信一) 子どもの貧困対策の推進に関する法律への対応についてお答えいたします。

 今後、政府が定める子どもの貧困対策に関する大綱や東京都の動向などを見きわめ、適切な対応を図ってまいります。

 続きまして、キッズ・プラザの委託についてでございます。運営委託に当たり、キッズ・プラザ及び学童クラブの保護者、地域の方々等を対象に説明会を数回開催して、丁寧な説明を行っているところでございます。委託後の運営につきましては、事業者と調整を図りながら、サービスの維持向上に努めてまいります。

〔区民サービス管理部長白土純登壇〕

○区民サービス管理部長(白土純) 私からは、介護保険要支援者のサービスについての御質問にお答えいたします。

 要支援1、2の認定を受けている方の介護保険サービスを区市町村の事業に移行することにつきましては、社会保険審議会で議論されている段階でございます。国の案では、要支援者に対する予防給付については、市町村が地域の実情に応じ、住民主体の取り組みを含めた多様な主体による柔軟な取り組みにより、効果的かつ効率的にサービスを提供できるよう地域支援事業の形式に見直すことを検討するとされております。今後は、国の介護保険制度の改正の動向を注視しながら、要支援1、2の方を対象にしたサービスについて検討していくことになりますが、その検討の中で、必要なサービスが受けられるよう留意してまいりたいと考えてございます。

〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕

○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、堀江高齢者福祉センターでの自主活動の活動継続についての御質問にお答えをいたします。

 現在同センターでは42団体が活動しておりますが、新たな施設活用が始まる際には、今までの午後の利用時間帯を2区分に分けることで活動の時間枠をふやす対応を考えてございます。また、自主団体の皆様には、中部すこやか福祉センターや桃園区民活動センターなどの近隣施設の御利用を勧めることで、高齢者の自主的な活動が継続できるものと考えております。

〔環境部長小谷松弘市登壇〕

○環境部長(小谷松弘市) 私からは、住民参加での再生可能エネルギーの普及促進につきましてお答えをいたします。

 初めに、再生可能エネルギーの普及となかのエコポイントへの区の評価についてでございます。このエコポイントにつきましては、平成23年7月に制度を開始いたしまして、家庭における電気使用量の削減率に応じ、ポイントを付与してまいりました。それを平成24年度には都市ガスも加えまして、CO削減量に応じたポイント付与としたものでございます。これは、家庭におけます太陽光発電設備の設置も含めCO削減の取り組みを支援する制度でございまして、太陽光発電機器設置のインセンティブにもなっていると考えております。インセンティブとなるポイント付与につきましては、平成24年度から始まったばかりでございます。今後の実施状況を見ながら、さらなる制度の改善を検討してまいります。

 次に、太陽光発電機器の区の助成についてでございます。再エネ、省エネの取り組みにつきましては、太陽光発電のような機器によるものだけではなく、多様にまたさまざまな形で普及してございます。また、一定の条件で持ち家しか対象としにくい太陽光発電の設置そのものへの助成は考えておりません。今後も太陽光発電機器に関する情報提供やなかのエコポイント制度の改善などを通じまして、太陽光発電機器の導入等につながるインセンティブづくりに努めてまいりたいと考えてございます。

 それから、住民参加によります再生エネルギー普及、また、太陽光発電機器設置促進、これを第2次アクションプログラム、それから、環境基本計画改定へ明記をしてはというお尋ねでございますが、区では、これまで、ホームページや環境イベント等により、太陽光発電機器等に関する情報や国や東京都の支援制度につきまして情報提供を行ってきたところでございます。ちなみに設置件数の目標と実績で見ますと、第1次アクションプログラムにおきまして、平成20年度から3年間で計180件の新規設置の目標を掲げておりましたが、その後の2年間も含めまして5年間で860件の新規設置がございまして、総計で1,150件と、この設置件数は目標を超えて着実に増加してございます。こうしたことから、第2次アクションプログラムにおきましても、積極的な情報提供を進めてまいりたいと考えてございます。

〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕

○都市政策推進室長(長田久雄) 中野駅周辺地区等整備についてのうち、2点についてお答えを申し上げます。

 まず、中野駅周辺まちづくりの総事業費についてでございますが、区の実施する中野駅周辺のまちづくり事業費は、それぞれの事業の詳細が決まってまいりませんと定まってまいりません。道路や公園、駅前広場等の整備につきましては、都市計画事業として実施するなど極力一般財源の歳出を抑制しながら実施をしてまいりたいというふうに考えているところでございます。

 次に、中野駅周辺整備の経済波及効果についてでございます。まちづくりの経済波及効果といたしましては、就労・就学者の純増に加え、関連するビジネス来街者の増加、それに伴う周辺商店街等での消費増加、幅広い地域事業者の活力向上などが考えられるというところでございます。

 私からは以上でございます。

〔経営室長川崎亨登壇〕

○経営室長(川崎亨) 新しい区役所整備基本方針(案)の説明会についてお答えをいたします。

 新しい区役所整備基本方針(案)は、学識経験者による検討会の意見などを踏まえ、新しい区役所に必要な機能の方向性についてまとめたものでございます。こうした段階から区民の皆様に御説明することで、さまざまな角度から御意見をいただけるものと考えております。移転整備の場所が明らかになった段階で、施設規模、事業手法、事業費なども含めて整備基本構想として取りまとめることとしておりますが、その際にも、区民の皆様に御説明をし、御意見をいただく予定でございます。建設に至るまでの各段階で、区民の皆様に丁寧に御説明をしていく考えでございます。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕

○都市基盤部長(尾﨑孝) 中野駅ホームドアの設置についてお答えいたします。

 ホームドア等の設置による転落防止対策につきましては、国が定めた移動等円滑化の促進に関する基本方針により、優先的に整備すべき駅を検討し、地域の支援のもと、可能な限りホームドアの設置を促進することとされております。具体的には、1日の利用客10万人以上の駅について、ホームドアの設置、またはホームの端が容易に判断できるよう工夫した点字ブロックの設置による転落防止対策を優先して速やかに実施するよう努めるものとされております。中野駅は転落防止対策の対象駅となっており、当面の対策として、このような点字ブロックの設置がJRにより行われております。区といたしましては、今後、中野駅の整備の進捗にあわせ、鉄道事業者としてホームドアを早期に設置するようJRに強く働きかけていきたいと考えております。

〔政策室長竹内沖司登壇〕

○政策室長(竹内沖司) 平和行政についての御質問にお答えをいたします。

 まず、平和事業についてでございますが、平和事業は、平和基金の運用益を財源とし、区のその時々の財政状況に大きく影響を受けることなく、毎年度継続して一定の取り組みを行っているところでございます。今後もこうした枠組みの中で、より効果的な取り組みを行ってきたいというふうに考えております。

 次に、庁舎前の宣言塔についてでございますが、清掃は日常的に行っておりますが、塔の素材の性質上、風化といったことについてはやむを得ないと考えておりまして、文字盤を新しく改修する考えはございません。