【本会議・代表質問】
(2012年12月3日)

中野区議会議員 来住和行

  1. 脱原発と区長の政治姿勢について
    1. 来年度予算編成について
    2. 平和行政について
  2. 中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】について
  3. 障害者施策の充実について
    1. 障害者就労支援について
    2. その他
  4. 保育所の待機児解消と保育料について
    1. 認可保育所の増設について
    2. 保育料の値上げ問題について
    3. 認証保育所保護者補助について

○議長(大内しんご) 次に、来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕

○41番(来住和行) 2012年第4回定例区議会に当たり、日本共産党議員団を代表し、一般質問を行います。

1 脱原発と区長の政治姿勢について


(1)来年度予算編成について

 まず、脱原発と区長の政治姿勢についてお伺いします。

 あす、総選挙の公示を迎えます。自民党の政権から有権者は民主党に政治を変えてほしいとの思いを「政権交代」に託しました。しかし、国民の期待を完全に裏切ることとなった消費税の大増税、日本医師会や全国農業協同組合連合会がこぞって反対している環太平洋経済連携協定(TPP)への参加表明、原発再稼働のごり押しや、沖縄が島ぐるみで反対しているオスプレイの配備強行など、国民世論に背を向けた結果、解散に追い込まれました。

 国内総生産(GDP)も国民所得も20年前の水準に落ち込み、国民の所得が減り続け、経済成長も止まり、財政危機の要因ともなっています。民主党政権がアメリカ言いなり、財界中心という自民党型政治から抜け出す意思も立場も持ち合わせていなかったということではないでしょうか。

 日本共産党は、国民の所得をふやし、内需を活発にし、デフレ不況から抜け出すこと、消費税増税に頼らないで財政危機を打開する道など、改革ビジョンを掲げ、実現のために行動しています。

 区長は、この間の政治のありようについてどのような見解をお持ちか、お聞きします。

 東京電力福島第一原発の事故から1年8カ月を経てなお16万人以上が避難生活を余儀なくされている原発問題。民主党政権が口では「原発ゼロ」を言いながら、大飯原発の再稼働を強行しました。避難町民の先頭に立って奮闘する馬場有浪江町長は、「原発の再稼働や建設工事再開の許可など考えられない。家族が壊され、隣近所や社会のきずなが壊され、町民の暮らしやなりわい全てが崩壊させられ、憲法に明記されている幸福追求権、生存権、財産権まで失ってしまった。原発即時ゼロが当たり前です」と語っておられます。原発事故は、一旦起きると抑え込む手段もなく、人間の生きる権利を奪い去る異質・最悪のものとなることを教えました。

 第3回定例会において長沢議員が、原発再稼働反対と即時原発ゼロを表明することを求めた質問に、区長は、十分な検証や安全対策の再構築、代替エネルギーの供給の可能性、その行方を見守るとし、原発再稼働反対や原発稼働ゼロというような一見して耳ざわりのよいような主張に危惧を持つとの趣旨を答弁されました。しかし、毎週金曜日の首相官邸前での「原発ゼロ」を要求する声は、全国各地にも広がり続けています。

 原発事故での避難生活の人々、子ども内部被曝を不安に思う人たち、政府のパブコメに原発即時ゼロを求めた8割の世論など、原発稼働ゼロを願い求める声は耳ざわりのよい主張とする区長の見識が問われるのではありませんか。

 再度お聞きします。新たな内閣に、予算を再生可能エネルギーの普及に転換するとともに、原発再稼働方針を撤回し、原発ゼロを政治決断するよう求めるべきです。答弁を求めます。

 来年度予算編成についてお聞きします。

 総務省の「家計調査年報」によると、2人以上の世帯のうち勤労者世帯の勤め先からの月収が12年前より毎月平均5万400円下落し、月収の低い人ほど下落幅が大きくなり、格差が拡大しています。中野区内においても、昨年の納税者1人当たりの年間所得が10年前より37万円も減少し、生活困窮度は増し続けています。

 来年度の中野区予算編成に当たっては、党議員団が各団体と懇談し、227項目の要望を既に区長に提出させていただきました。予算編成に当たり区民生活の実態に向き合い、住民福祉の増進を図るべき自治体の役割をしっかり踏まえ、福祉、教育、環境、防災の充実を中心に編成すべきです。

 新年度予算編成に先立って示された検討中の主な取り組み(案)及び平成24年度見直し内容(案)によると、肺がん検診の廃止、胃部エックス線検査及び大腸がん検診の開始対象年齢の引き上げ、キッズ・プラザを学童クラブとともに順次民間委託、療育センターアポロ園と弥生福祉作業所を指定管理へ移行するなど、見直しの多くは子ども教育、健康福祉に及ぶものが多く、自治体本来の住民福祉の増進を図る区の役割と責任が問われます。答弁を求めます。

 案の中で示された障害者福祉手当についてお聞きします。

 昭和49年に障害者の福祉、生活向上を目的として、障害者福祉手当(第一種)を東京都が、第二種手当を中野区が開始しました。第二種は所得制限ありで、身体障害者手帳3級、愛の手帳4度の方を対象としたものです。しかし、今回の案では、月額5,000円支給の要件を見直し、来年8月1日から65歳以上の方については1年間半額支給とし、その1年後から支給を廃止するというものです。当初は中野区も月額7,750円だったものを5,000円に引き下げてきました。その結果、23区の中で8区が1万円以上支給していますが、中野区は下から3番目です。難病手当に至っては、他区は平均1万5,500円であるのに対し、中野区は1万円の支給で最低ランクです。

 二種手当受給者1,194人のうち所得100万円未満は923人で77%を占めており、障害者の手にする収入が長引く不況の中でより厳しいものとなっています。障害は、年齢が高くなるにつれ障害部位のみならず、その他の機能も低下するというのが一般的な傾向と言えます。

 第二種手当の見直し廃止の理由として、介護サービスや障害者福祉サービス等の格段の充実を挙げていますが、障害者の自立への展望や親なき後の不安は解消されていません。年齢で廃止される福祉制度などあり得ません。5,000円の手当は、障害者にとっては生活費としての一つです。減額、廃止するなど、あまりにもむご過ぎるのではありませんか。手当廃止のかわりとなる措置はあるのでしょうか、お答えください。

 見直しの理由に、65歳からの新規受給を認めていないことを不公平感の理由としています。不公平というのであれば、65歳以上の新規を受給対象とすべきです。さらに不公平というなら、身体、知的の二つの障害に限定していることも問題です。既に杉並区、品川区では精神障害者も二種手当の対象としているように、3障害を一つのものとして位置付けるのは当然です。区市町村独自で決めることのできる第二種手当は、見直しを機会に支給額を少なくとも23区平均に引き上げるとともに、支給対象を精神障害まで拡大する。難病手当についても他区並みを目指すことを検討すべきではありませんか。答弁を求めます。


(2)平和行政について

 次に、平和行政についてお聞きします。

 ことしは中野区憲法擁護・非核都市宣言30周年の記念の年です。平和行政の基本に関する条例の原則に「中野区は、世界の平和を求める区民の意志を表明した憲法擁護・非核都市の宣言の精神に基づき、日本国憲法の基本理念である恒久平和の実現に努めて、平和行政を推進する」としています。

 さらに平和事業の推進の第1に、日本国憲法に規定する平和の意義の普及を挙げています。非核都市宣言30周年の記念事業は区の取り組みとしても行われました。今後も憲法擁護・非核都市の宣言の精神を発揮した取り組みを積極的に企画されることを望みます。

 区役所正面には、宣言10周年を記念して、1992年に「憲法擁護・非核都市宣言のまち中野」の宣言塔が建設されました。ところが、宣言塔の表示が読み取れないほど汚れており、30周年にふさわしい状態にすべきと考えます。答弁を求めます。

 条例の平和事業推進第3には、国内及び国外の諸都市との平和に関する交流を取り組むこととあります。私は11月に北京市西城区を日中友好協会中野支部メンバーの1人として表敬訪問を行ってきました。西城区人民政府副区長、外事弁公室副主任と懇談し、その中で、日本と中国の国の関係は厳しい状況にあるが、民間、区民レベルの交流は積極的に取り組みたい。来年夏の中野区、西城区の少年野球チームの交流も実施したいとの考えが示され、友好交流事業の一層の協力を確認する機会となりました。

 区としても、日中間、日韓間をはじめとした民間交流についても、平和事業の推進の立場から区民・市民同士の交流が発展、前進できるよう積極的支援を行うべきです。答弁を求めます。

2 中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】について

 次に、中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】についてお聞きします。

 これまで区教育委員会は、第2次再編に関係した考え方は「教育だより」で示してきました。今回のこの素案は、来年1月には案として、3月には計画にするスケジュールです。2005年の再編計画前期計画の終了をもって、新たな第2次を策定するとしています。素案によると、小学校の統合対象校は12校で、6校を廃校に、中学校は4校を統合対象校として、3校を廃校とします。通学区域の変更も行います。

 素案に関する意見交換会が開かれてきました。教育委員会は各学校を中心に案内チラシを配布したということですが、案内チラシ内容では、児童・生徒の通学している学校が統合されるのか、通学区域が変更になるものなのか不明です。自分の子どもの学校がどうなるのか、地域の学校がどう変更されようとしているのかが理解できる情報を事前に届けてこそ、意見が交換できるものではないでしょうか。前期計画の執行段階において、事前の説明と周知が問題になっただけに、十分な時間と丁寧な説明が大切です。

 そこでお聞きします。まだ保護者、地域に情報が提供されたにすぎない現状を踏まえ、今後、地域説明会を行うとともに、地域の説明会には教育委員も出席し、地域、保護者の生の声を直接聞かれてはいかがでしょうか。素案に対して、保護者、地域の理解は得られていません。理解が得られない中で計画にすべきではありません。答弁を求めます。

 前期における再編の検証について、一定規模の学校が確保され、集団の活動を通して活気が引き出され、学校行事も活気あるものとなったなど評価がなされています。しかし、検証内容は表面的で、問題、課題については深まっていないばかりか、小規模校の解消が前期計画の最大目標とされ、適正規模となる学校づくりが理由とされた昭和小と東中野小の統合、仲町小、桃三小、桃丘小との統合結果についての検証がありません。小学校PTA連合会から検証が不十分との意見書が6月に提出されています。前期計画の統合結果の検証に問題はなかったのか。東中野小、昭和小の統合についての問題点と現状をどう評価しているのか、答弁を求めます。

 素案でも、適正規模の学校をつくると、小規模校のメリット、デメリットが引用されています。しかし、いずれも中央教育審議会の資料が示されているにすぎません。意見交換会の説明において、ことさら小規模校のデメリットが強調されています。その一つとして、教職員の数が小規模校は少ないため、バランスのとれた配置が行いにくいなどを挙げています。教育上必要な教職員の配置は、国や東京都にその責任があります。区教育委員会は、必要な教職員の配置を国・東京都に要求すべきです。同時に、区として独自に配置できるものであり、教育上必要な教職員は区として配置すべきではありませんか。答弁を求めます。

 学校規模についても、国連機関である世界保健機構(WHO)は、学校は「小さくなくてはならない。生徒100人を上回らない規模」とはっきり述べています。区教育委員会の素案は、学校規模について生徒数ではなくクラス数を強調しています。これまで区教育委員会は前期計画において、1クラス40人規模を適正と進めてきました。私たちは当時、35人学級を基準にすべきことを主張し、今回、国もこの35人学級を打ち出し、区教育委員会も今回の基準に1クラス35人としたものです。区教育委員会は、独自に1クラスの児童数、学級規模について教育的見地から深めたものを示していません。

 旧文部省から教育長に出されている通達でも、「学校規模を重視するあまり、無理な学校統合を行い、地域住民等との間に紛争を生じたり、通学上著しい困難を招いたりすることは避けなければならない。また、小規模校には教職員としての教育上の利点も考えられるので、総合的に判断した場合、なお小規模学校として存置し、充実するほうが好ましい場合もあることに留意すること」。この通達は全国の教育委員会教育長に出されたもので、その後、これを変更する通達は出されていません。素案確定の段階において、これらの指摘についてどのように検討され、議論の素材とされたのか、答弁を求めます。

 次に、意見交換会も100人を超える出席となった第三中学校についてお聞きします。

 第三中と第十中を統合し、第十中に新校を設置し、第三中を廃校するとなっています。意見交換会では、意見を述べた全員が第三中を存続すべきとの意見となり、この春卒業の高校生たちからも存続の熱い気持ちが語られました。第三中の存続については、これまで7,200筆の署名が提出され、ことし6月にも2町会長連名での要望に加え、地域・団体からも同趣旨の署名が教育委員会に届けられています。

 さらに意見交換会後3週間で3,000筆を超えて、東中野に学校を残す会から区教育委員会への陳情署名が提出されています。区教育委員会の資料に示された第三中の生徒数推計は、10年後には85人増の301人にふえると見ています。第三中の歴史には、教育委員会が言う適正規模をはるかに超える20クラスが現況の学校で運営されていたとも聞きます。

 意見交換会では素案の変更条件を問われ、区教育委員会は「合理的な理由があれば変更はある」との答えでした。合理的理由には地域の合意が素案変更の大きな理由になるのではありませんか。区教育委員会は、第三中に関する統合は地域の理解が得られている、地域の合意はとれているとの認識なのか、お答えください。

3 障害者施策の充実について


(1)障害者就労支援について

 次に、障害者施策の充実についてお聞きします。

 障害者就労支援についてお聞きします。

 障害者の一般就労は、社会経済状況の中にあって福祉的就労等から一般就労への就職者数は、支援の効果もあり増加傾向にあります。とはいえ、厳しい状況には変わりありません。中野区においては「魅力的な福祉就労からさらに魅力的な企業就労へ」を目指して、23カ所の障害者関係施設全体でネットワークを構成し、なかの障害者就労支援ネットワークとして、就労の場の確保、共同受注の体制、企業就労に関する支援を目的とした取り組みを進めています。

 来年度から民間企業における障害者の法定雇用率が現行の1.8%から2%に引き上げられることから、障害者雇用を進める好機と言えます。この改正により、従業員50人に1人の割合で障害者を雇用しなければいけないことになります。中野区内約1万6,000社のうち、従業員が50人以上56人未満に該当する事業所は約150社と言われています。中野区は、なかの障害者就労支援ネットワークと協力し、身近な地域で障害者雇用が拡大するよう区内事業者に働きかけるべきではないでしょうか。どのような取り組みをしているのか、伺います。また、新たに中野セントラルパークに進出する企業に対しても、区内障害者の雇用を確保することを働きかけるべきだと考えます。答弁を求めます。

 この項の最後に、商工会館に誘致している特例子会社アイエスエフネットハーモニー中野事業所についてお聞きします。

 中野区民の障害者を雇用することを条件の一つとして契約して4年が経過します。これまで党議員団は、3から4名の区内障害者しか雇用していないことを問題として指摘してきました。最近になって区内障害者の雇用を3名ふやし、6名にしたと聞きます。内容は、他区の障害者を雇用し中野区内に転居させたとの話もあります。そこで聞きます。当初言われていた規模での雇用が達成されてこなかったことをどう評価しているのか。また、中野区との賃貸契約が来年度終了を迎えることから、更新にはこれまでの経過を踏まえ慎重な対応が求められます。答弁を求めます。


(2)その他

 この項のその他で2点伺います。

 障害者福祉会館における生活介護の定員増についてお聞きします。

 障害者福祉会館では、障害者自立支援法に基づく生活介護事業が実施されています。生活介護事業は、利用者が自立した日常生活または社会生活を営むことができるよう、入浴、排せつ及び食事の介護、創作的活動または生産活動の機会の提供などを行っています。現在の利用者数は、定員24人に対して23人です。ところが、中野特別支援学校や永福特別支援学校の今年度末の卒業予定者数は合計で30人を超え、そのうち数名の方が障害者福祉会館への通所を希望されていると聞きます。保護者の方からは、学校を卒業した後に受け入れてもらえる施設があるのか、今後、定員がいっぱいになってしまったらどうなるのかといった不安の声もあり、区に要望も出されています。施設上の制約にも配慮が必要ですが、職員体制を拡充し、定員を拡大するなどして要望、不安に応えるべきです。どのように対応していくのか伺います。

 次に、障害者の避難対策について伺います。

 障害者福祉会館は、利用者と職員合わせて全体で100名程度が利用している施設です。東日本大震災の被災地では、福祉施設において車椅子の方など全員の利用者を担ぎおろすのに30分以上もかかったというような話もあります。中野区の障害者福祉会館では、幸いにして大きな混乱やけが人が出るというようなことはなかったと聞きますが、利用者や保護者の間からは災害時の避難についての関心が非常に高まり、不安の声も上がっています。

 障害者福祉会館に設置されている避難器具はかなり旧式で老朽化もしていることから、身体に障害のある方は使うことができず、避難訓練においてさえも、避難器具を使った訓練は実施できないというのが実情です。このため、区では今年度予算で避難のために外階段設置の設計を行ったと聞いていますが、いつ来てもおかしくない首都直下型地震に備えるためにも、早期に設置工事を実施すべきではありませんか。答弁を求めます。

4 保育所の待機児解消と保育料について


(1)認可保育所の増設について

 次に、保育所の待機児解消と保育料についてお聞きします。

 認可保育所の増設について、まず伺います。

 長引く不況のもと、生活を支えるために共働きを選択する家庭がふえており、仕事と子育ての両立を支える保育園の存在意義はますます高まっています。しかし、実際には保育園に入園させたくてもできない状況が続いており、日中は預けられないので夜中に働いている、預けられないので産むのを諦めたなどの保護者の悲痛な声が上がっています。中野区も待機児ゼロを宣言しても達成できず、この4月も認可園を希望しながら入所できなかった待機児は442人となりました。来年3月までに区立園の建てかえ・民営化等での定員増、新規の認証保育所、家庭福祉員等で定員を233人増員しても、10月度の待機児は旧定義で410人と、来年4月も待機児ゼロは望めません。

 待機児解消のために東京都は、ゼロ歳・1歳児の面積基準3.3平米を認証保育所と同様の2.5平米に緩和できる条例を強行しました。人生の中で最も劇的に成長する乳幼児期こそ最も豊かな環境が必要であり、乳幼児期の保育を大事にすることは、子どもだけでなく、その保護者も大事にすることにつながります。

 待機児ゼロを本気でやり切るには、認可保育所を希望した人が全員入所できることが待機児ゼロと言えます。認可保育所の増設こそが保護者の要求に沿った最優先の解決策ではありませんか。答弁を求めます。


(2)保育料の値上げ問題について

 次に、保育料の値上げ問題についてお聞きします。

 中野区は、保育サービス利用者負担額適正化審議会の答申を経て、2013年度に保育料条例を改定するとしています。保育所の運営費の大半は保育士などの人件費です。ところが、国・都の支出金では人件費を賄うことができないことから、区の持ち出しが多くなるのは当然です。また、保育料を国の基準に合わせようとしていることも問題です。今後の保育料の検討に当たっては、子育て世代の生活や就業状況を調査し、保育料のあり方を公費負担の割合で比較するのではなくて、保護者の生活現状から支援を考えなくてはなりません。

 消費税増税が実施されれば、低所得者層ほど負担がふえます。また、子ども・子育て関連3法が国会で可決し、2015年実施で準備が進んでいます。これが実施されると複雑な保育料になります。それによって、基本時間以外の延長時間の延長保育などがオプション料金になれば保護者負担はふえます。子育て世代の思いの多くは「子育てにお金がかかる」との声です。審議会では、子育て世代の暮らしの現状を見据えて保護者負担軽減の立場から検討が行われているのかどうか、お聞きします。


(3)認証保育所保護者補助について

 最後に、認証保育所保護者補助についてお聞きします。

 利用者負担の不均衡論が言われ、認証保育所などの保育料が高く認可保育所の保育料が低く、不公平というものです。実態は、認可園に入りたくても認可園不足から認証保育所を選んでいるのが現状で、問題は認可保育所が少ないことです。

 このことを踏まえ、認証保育所保護者補助の引き上げは、審議会答申を待たずに引き上げるべきではありませんか。また、認可外保育施設利用者の保護者は一切補助がありません。杉並区は認可外も対象としており、中野区も補助の対象とすべきではありませんか。答弁を求めます。

 以上で全ての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕

○区長(田中大輔) 来住議員の御質問にお答えいたします。

 脱原発と区長の政治姿勢についてという御質問、一番最初の御質問が民主党政権の行ってきたことについてというような御質問でありました。来住議員の言われた共産党の考え方というものと私の考え方は異なっているということをまず申し上げた上での答弁ということになります。

 民主党政権ですけれども、財源の裏付けがないマニフェストを掲げて、それに固執し続けたこと。また、沖縄の基地の問題や原子力発電の問題などでは思いつきの方針提示と簡単な前言撤回を繰り返して、国民の政治不信を招いたといったようなことがあると考えております。また、少子高齢化と人口減少の時代にある中で税と社会保障の一体改革をうたいながら、社会保障の将来像を示し得ず、日本の経済成長のための構造改革の道筋も示すことができず、さらに未曽有の被害をもたらした東日本大震災からの復興の取り組みも停滞したままといったことで、国民生活や経済活動に先の見えない閉塞感と不安を与えることになってしまったというふうに考えております。こうした経験から、社会保障等の国の支出について、十分な裏付けのない、耳ざわりのいいことを政策として掲げる。それを行おうとするというようなことがどれだけ危ういかということがますます明らかになったと思っているところでございます。

 このように国政が機能しない状況においては、自治体の果たすべき役割はますます重要になっております。地方分権改革をさらに推し進めていかなければならない、このように考えているところであります。

 それから、原発ゼロにすることについての御質問でありました。御質問の中であった、さきに申し上げた私の考え方については、全く変わっておりません。今後の原子力発電については、十分な検証や、それを踏まえた安全対策の再構築などが必要であります。代替エネルギー供給の可能性なども踏まえて、一定の時間をかけながら、今後の原発のあり方、エネルギー政策のあり方ということについて、国民的な合意を形成していくということが重要だと考えているところでありまして、一見して耳ざわりのいいような「原発ゼロ」といったようなスローガンをただ掲げるということについては、私は反対だと言わざるを得ないと思っております。

 それから、事業の見直しの関連で、自治体としての役割と責任についてという御質問がありました。区の全ての事業はPDCAサイクルに基づいて常に見直しを行っております。より効果のある事業内容への改善や、効率的な執行方法の工夫などに取り組み、持続可能で、区民により価値の高い施策を展開することができる区政としていくことが自治体としての責任であると考えているところであります。

 障害者福祉手当(第二種)についての御質問がありました。障害者福祉手当を開始した当時は、障害福祉サービスの内容が極めて少なく、限られておりました。また、65歳以上の方は介護保険サービスが受けられるようになりました。その後、障害者自立支援法などに基づいて各種サービスが拡充され、必要に応じて必要な自立支援給付が上限を設けることなく提供されるという体制もでき上がってまいりました。また、中野区では地域生活支援事業の利用者負担を他区に先駆けて実質無料化するなど、障害福祉サービスの充実に取り組んできたところであります。このような現物給付、実際のサービスの給付の充実を踏まえ、現金給付のあり方について見直しているということを御理解いただきたいと思います。

 障害者福祉手当(第二種)の現行制度では、64歳までに障害者手帳を取得された方は手当を継続受給できるのに対して、65歳以上で取得された方は手当が受けられない、このことは不公平だと考えております。二種手当は国や都の制度とは要件や対象が異なる区独自の事業でありますことから、制度の趣旨に照らして見直しを行ったものであります。

 廃止に伴って、かわる措置を考えているかということですが、新たな措置については考えておりません。

 それから、精神障害者も対象とするべきではないか、難病患者福祉手当についても支給額を増額するべきではないかといったようなことについてであります。障害者福祉手当(第二種)は、都の基準によって始まった第一種手当と同様に、身体障害者、知的障害者を対象として制度設計されたものであります。今のところ、支給対象に精神障害者を加えることについては考えておりません。難病手当についても変更は考えておりません。

 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕

○教育長(田辺裕子) 中野区立小中学校再編計画(第2次)【素案】について、初めに、意見交換会の周知と計画の撤回についての御質問がございました。

 周知につきましては、「教育だより」や教育委員会ホームページに意見交換会の開催と素案を掲載しております。また、学校や保育園、幼稚園を通じて配布した開催通知やチラシにも素案が閲覧できる場所を記載するなど、十分な周知に努めたところでございます。

 地域での意見交換会に教育委員が出席してはという御質問でしたが、教育委員会が出席することは考えてございませんが、来年の1月には区民と教育委員の意見交換会を開催する予定でございます。こうした取り組みによりまして、子どもたちによりよい教育環境を提供していくため、保護者や地域の理解を得られるよう努めてまいります。

 次に、前期の再編計画の検証と評価についての御質問がございました。統合新校では、児童・生徒数の増加により、学級や集団が活性化され、多様な人間関係の中で子どもたちの社会性が育まれ、教員数の増加により、一人ひとりの実態に応じた指導も可能となるなど、施設面も含め良好な学校環境を整えることができたと考えてございます。

 旧中野昭和小学校と東中野小学校の統合新校である白桜小学校は、想定した学級数になりませんでしたが、一定の規模の学校として充実した学校教育が行われていると考えてございます。

 次に、教職員の配置についての御質問がございました。教職員の配置につきましては、国のいわゆる教職員定数の標準に関する法律に基づき、都が定めてございます。教員の定数の改善や人事、教員定数に関する権限につきましては区に移譲するよう、区長会、教育長会として、国や東京都に既に要望しているところでございます。区独自の教員採用については、さまざまな問題があるため考えてございません。

 次に、旧文部省の通達の検討についての御質問でした。素案の検討に当たりましては、小中学校の小規模化の状況や通学区域の整合性、通学距離、各学校の施設の状況、町会・自治会の区域など総合的に判断し、一定規模の学校としていくこと、小中学校の通学区域の整合性を可能な限り図ることで、子どもたちによりよい教育環境が提供できると判断したものでございます。

 最後に、素案を変更する場合の条件についての御質問がございました。意見交換会では、コミュニティへの影響や通学の安全の確保、小中学校の連携の推進、跡地の利用、避難所機能の確保など、さまざまな意見が寄せられてございます。計画の策定に当たりましては、区全体の教育環境の整備のため総合的に判断する考えでございます。

 以上でございます。

〔政策室長竹内沖司登壇〕

○政策室長(竹内沖司) 平和行政の御質問にお答えいたします。

 まず、庁舎前の宣言塔についてでございますが、清掃は日常的に行っておりますが、汚れではなく、塔の素材の性質上の風化といったものについては、やむを得ない面があるところでございます。

 それから、諸外国との民間交流についてでございますが、現在、日中、日韓ともに関係改善の方向性は見えておりませんが、区民や民間レベルでの友好交流を妨げることが妥当とは思わないところでございます。区としては、区民や区民団体の交流活動については可能な限り支援をしていきたいと考えております。

〔健康福祉部長田中政之登壇〕

○健康福祉部長(田中政之) 私からは、障害者施策の充実についての幾つかの御質問にお答えいたします。

 まず、障害者就労支援の今後の取り組みについてでございます。区はこれまで障害者の雇用先となる企業を地域の中から開拓するコーディネーターを中野区障害者福祉事業団に配置いたしまして、中小企業障害者雇用奨励金制度を活用して、区内の企業に対する障害者雇用の促進を行ってきたところでございます。今後はこれらの取り組みに加えまして、なかの障害者就労支援ネットワークとも連携をいたして、区内の事業者を対象とした障害者雇用に関するセミナーを実施したいと考えているところでございます。

 次に、中野セントラルパーク進出企業への働きかけについてでございます。中野セントラルパークへの進出企業に対して、障害者雇用の働きかけをはじめ、区内の障害者就労施設への発注の依頼などを行ってきたところでございます。その結果、就労に向けた実習生を受け入れていただいた事例もございまして、今後とも進出企業に対しまして働きかけを行ってまいります。

 次に、商工会館誘致の特例子会社についてでございます。商工会館1階を貸し付けている特例子会社における障害者雇用につきましては、徐々にではございますけれども、増加してきております。さらなる増加を期待しているところでございます。来年、契約期間満了となる賃貸借契約の更新につきましては、今後検討してまいります。

 最後に、障害者福祉会館の生活介護及び避難対策についてでございます。障害者福祉会館の生活介護事業につきましては、これまで定員を超えたということはございませんで、受け入れの対応はできているところでございます。今後につきましては、特別支援学校の卒業生など需要見込み数を踏まえ、必要に応じて定員増の対応を検討してまいります。

 避難用外階段の設置につきましては、今年度既に設計を終えたところでございます。

 以上でございます。

〔子ども教育部長髙橋信一登壇〕

○子ども教育部長(髙橋信一) 私からは、保育所の待機児の解消と保育料について、そのうち1点目、認可保育所の増設についてでございます。

 認可保育所にはない長時間保育サービスを必要としている人など、保護者のニーズはさまざまでございます。一概に認可保育所のみにより保育ニーズに応えられるとは考えてございません。認可保育所や認証保育所、家庭福祉員など、さまざまな保育サービスによって対応を図ってまいりたいと考えてございます。

 次に、中野区保育サービス利用者負担額適正化審議会の内容でございます。保育料について、学識経験者、事業者代表者及び公募によります子育て世代の区民の方を委員として、認可保育所、認証保育所など、さまざまな保育サービスの利用者全体の視点で、負担額の公平性、適切性について審議していただいているところでございます。平成17年度に行われました保育料改定時から認証保育所が増加するなど、保育環境等が変化していることから、子ども・子育て関連3法の進捗状況等にかかわらず、負担額の見直しは必要であるというふうに考えてございます。

 次に、認証保育所保護者補助の引き上げについてでございます。現在、保育サービス負担額を総合的に審議会で検討しているところでございます。その答申を待って考えていくことから、認証保育所等の利用者の負担額のみを捉えた対応は考えてございません。

 以上でございます。

○議長(大内しんご) 以上で来住和行議員の質問は終わります。