【本会議・代表質問】
(2012年6月6日)

中野区議会議員 岩永しほ子

  1. 区長の政治姿勢について
    1. 消費税増税問題について
    2. 社会保障の拡充について
    3. 地域防災計画について
    4. 原発ゼロを目指すことについて
  2. 中野駅周辺まちづくりについて
    1. 駅地区開発について
    2. 区役所・サンプラザ地区の一体的開発について
  3. 業務委託・指定管理者制度活用の問題について
  4. 子育て・教育関連の施策について
    1. 放射能被害から子どもを守ることについて
    2. 少人数学級と区の学校再編計画について
  5. 弥生町地域の防災まちづくりについて

○42番(岩永しほ子) 2012年第2回定例区議会本会議において、日本共産党議員団を代表して質問いたします。

1 区長の政治姿勢について


(1)消費税増税問題について

 まず、区長の政治姿勢について。
 消費税増税問題について、お聞きします。
 野田内閣は、消費税増税のために問責決議を受けた閣僚をはじめ5人の閣僚を交代させ、修正協議に臨もうとしています。しかし、増税反対の国民の声は6割に達しています。勤労者は可処分所得がふえず、子育て世帯は子ども手当の減額、年少扶養控除廃止による住民税増税などと合わせると月給一月分が、年金世帯では年金の減額、介護保険料引き上げなどが重なり、世帯によっては年金一月分が消えてしまいます。所得が低い人ほど負担が重く、障害者や高齢者などが必要な介護を受ければ受けるほど負担増となるのです。収入が減っても生活に必要な費用や預貯金を取り崩して使う生活費にも消費税増税が及びます。区民の声は、「増税では暮らしが成り立たない」ということではないでしょうか。見解をお聞きします。
 商店や中小企業はもうけがなくても仕事はあったほうがよいと仕事を引き受けざるを得ません。日本商工会議所や全国商店街振興組合連合会などの中小企業4団体の調査では、消費税を販売価格に転嫁できないとの回答は売上高1,000万円から1,500万円の企業で7割以上、1億円から2億円でも5割です。赤字になれば法人税や所得税はゼロになりますが、消費税は納税しなければなりません。結局、身銭を切って納税することになります。
 ところが、自動車産業をはじめとした輸出企業は、輸出売り上げに必要な仕入れに5%を乗じた消費税分を差し引く輸出戻し税のおかげで納税ゼロということもあります。2010年度にトヨタは2,200億円もの還付を受け取っています。消費税は不公平な格差を生み出しています。
 さらに政府は、税率引き上げに加え、事業者の免税点制度も簡易課税制度もなくし、根こそぎ課税対象にしようとしています。全国商工団体連合会の調査では、税率10%になれば廃業を考えざるを得ないと回答した事業者は14%近くにもなります。中野区内には小規模な事業者が多く、増税によって深刻な影響を受けることは明らかです。区内事業者を守るにも「増税やめよ」の姿勢を持つことが肝心です。お答えください。
 増税5%のうち4%分を社会保障の安定化財源に充てるとのことですが、単に社会保障予算の財源を消費税に置きかえるだけのことであり、浮かした分は社会保障以外の財源に回されます。残り1%分は社会保障の充実に充てると言いながら、一体改革によって年金の減額や子ども手当減額などの負担増が押しつけられ、事実上、社会保障の充実には結びつきません。
 日本共産党は、課税対象の全世帯でわずか0.1%に過ぎない大資産家への富裕税導入、大企業への優遇税制度見直しを提起しました。
 昨年12月に、経済協力開発機構は貧富の差が拡大したことを指摘し、政府は富裕層に公平な比率の税を負担させるために所得再配分における租税の役割を再検討する必要があると提言。日銀総裁は、大企業は資金は潤沢。問題は資金を使う場所がないことを認めています。そして、ニッセイ基礎研究所のリポートには、大企業の内部留保の活用について、企業に滞留する余剰金の有効活用が経済政策を考える上で重要と指摘しています。こうした提言や指摘に対する見解を伺います。


(2)社会保障の拡充について

 次に、社会保障の充実についてお尋ねします。
 国会では、消費税増税の道、年金改悪と公的保育制度解体を狙った税と社会保障の一体改革が審議入りしました。既に今年4月から年金の物価下落を理由にした支給額0.3%カット、国保や介護、後期高齢者の各保険料の引き上げなど、社会保障の各分野で負担増、給付切り下げが進められています。低年金や無年金の人がふえ、生活保護の水際対応などで社会保障の手が届かず、高齢者や障害者家族の孤立死が社会問題になっています。社会保障の充実によってこそ将来不安がなくなり、お金が使われるようになれば消費が生まれ、地域に経済効果を生み出すのではありませんか。見解をお聞きします。
 国保事業を広域化する動きの中で、保険料が旧ただし書きに変更され大幅な引き上げとなりました。低所得者への負担増を抑えるため2年間の経過措置がとられましたが、今年度で終了予定です。しかし、区民生活は好転せず、所得もふえていません。軽減策を継続させるべきです。お答えください。
 子育て新システムの検討では、総合子ども園の企業参入が見込めず、待機児対策の解消が図られない可能性が高くなり、穴埋めのために、自治体が指定すれば保育施設を整備できることが盛り込まれました。これは東京都が進めている認証保育所を政府が全国的に広げ補助金を出すというもので、保育の後退は明らかです。国会では、自民党の議員も保育の潜在的需要の把握や保育の質を確保することは難しく、新システム導入は問題だと指摘されました。認可園増設などで保育需要にこたえ待機児を解消する自治体の努力を無にし、保育の公的責任を放棄することになる子育て新システムの導入には保守、革新を問わず全国の幅広い層に反対が広がっています。中野区も反対を表明すべきです。お答えください。
 保育園の一人当たり面積基準を都は3.3平米から2.5平米にと、この新システムの先取りとなる緩和を決めました。しかし、施設の状況や保育士の配置など新たな問題も生じる上に、待機児解消にもならず、23区では19区が導入しないと決めています。中野区も導入しないことを決めるべきです。お答えください。


(3)地域防災計画について

 次に、地域防災計画についてお尋ねします。
 東京都防災計画会議の被害想定が発表されました。3.11東日本大震災を踏まえ、新たな被害想定をどう見るのかが問われています。これまでの被害想定には、被害の過小性、人命より首都機能優先、一たん事故となればその影響が広範囲に及ぶことになる原発、高速道路など、被害想定に反映してこなかったゆがみと欠陥がありました。今回の被害想定では、予測段階で想定外を生み出す可能性があることを指摘する研究者もいます。中野区での被害想定も都の予測の影響を受けます。重要なことは、地震の発生想定を含め、科学的知見により想定外を生じさせず、区独自に地形や地質、危険要因を調査し、地域特性を踏まえた被害想定とすべきです。お答えください。
 地域防災計画の改定に当たっては、予防の原則に立脚することも大切です。この点では、国連世界防災会議が予防の文化の醸成を掲げたことを重く受けとめる必要があります。ところが、国や都の災害対策は、全体として災害発生後の応急対策とその後の開発型の復旧・復興に基本が置かれ、災害を未然に防ぐという予防の立場は不十分です。予防第一の防災計画となるよう求めます。お答えください。
 また、すべての災害に備えることは非現実的だとして減災の考え方が強調されています。この問題で留意しなければならないことは、行政の努力によって被害をなくすことが可能なものにまでこの考えを導入し、対策を後退させ、改善を歩どまりにして済ませようとすることです。住宅の耐震化が急務であるのに、自己責任とした上で責任を果たそうとしていないのはその一例です。都は耐震改修促進計画を改定し、2020年度末までに耐震化率を95%にするため、木造住宅には速やかな耐震診断の実施とリフォーム工事などとの連携による耐震化の促進を図ります。中野区も木造住宅耐震化計画目標値は平成27年度末に90%としているこの目標値を改め、耐震化促進のため、木造住宅耐震化助成を実施する必要があります。お答えください。


(4)原発ゼロを目指すことについて

 次に、原発ゼロを目指すことについてお尋ねします。
 5月5日こどもの日、泊原発が停止し、42年ぶりに原発稼働がゼロになりました。このほど政府は大飯原発を再稼働する意思を固め、その無責任ぶりが国民の怒りを買っています。原発災害への防災対策重点地域に住む人口は1,100万人に上りますが、防災・避難対策は自治体任せです。大飯原発の使用済み核燃料貯蔵庫はあと7年半で限界を迎えます。六ヶ所再処理工場での未処理の核ごみは貯蔵能力のほぼ満杯であり、全国の行き場のない使用済み核燃料は広島型原爆の50から60万発分にもなっています。再稼働は夏の電力不足を口実にしていますが、過大な需要見積もりとの批判が続出です。例えば、特別区協議会でも講演された環境エネルギー政策研究所は、原発停止でも電力を賄える試算を提出し、原発再稼働問題と電力供給問題は切り離し、再稼働は安全性と社会合意により判断すべきと提言しています。当然と思いますが、この提言についての見解をお聞きします。
 東電が10.28%もの値上げを予定しています。福島から東京に避難している人にも値上げとなり、被害者が加害者に賠償金を払っているようなものです。総括原価方式で決める電気料金で既に昨年2月にも値上げされていますが、値上げ案には放射能汚染水処理費用や損害賠償対応費用のほか、原子力損害賠償機構負担金など原発推進費用まで含み、区民や区が払う電気料金に上乗せされてきます。原発推進費の負担をせず、補償などには4兆8,000億円にもなる使用済み核燃料再処理等積立金などの原発埋蔵金、積立金や引当金と80兆円にも上る原子炉メーカーや銀行など原発利益共同体が原発建設などでため込んだ利益剰余金を活用すべきです。見解をお聞きします。
 福島県浪江町が行った子どもアンケートでは、5割近くが「別に住む家族がいる」、8割近くが「友達と会えなくなった」、そして4割近い子どもたちは「放射能のせいで病気にならないか不安」と答えています。悩み、苦しんでいる子どもたちの姿があらわれています。4月28日には「脱原発をめざす首長会議」が設立し、住民の命・財産を守る首長の責務を自覚し、安全な社会を実現するため、原子力発電所をなくすことを目的にしています。東京では、世田谷区長や元国立市長が呼びかけ人になっていますが、区長も参加されてはいかがでしょうか。お答えください。

2 中野駅周辺まちづくりについて


(1)駅地区開発について

 次に、中野駅周辺まちづくりについて。
 最初に、駅地区開発についてお尋ねします。
 5月29日の都政新報、「利用者急増、どうさばく?」の記事で2万人増の昼間人口への安全性の確保を問題にしており、区は2期整備を急ぎたいと答えています。この2期整備に関する事業費や負担割合などは協議中と繰り返されますが、予定している事業費と区負担分をお答えください。また、間もなく供用が開始される北口駅前エスカレーター・エレベーターの維持費についてもお答えください。
 中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3には次々と膨れ上がるグランドデザインが示され、事態は着々と抜き差しならない歳出増の道へと進んでいこうとしています。新たに、駅ビル、税務署用地、自転車・自動車駐車場、区役所・サンプラザの大街区検討、南口駅前広場の拡張などなど、2012年から2031年までの20年間に進めたい事業が目白押しです。中野駅周辺は東京の新たなエネルギーを生み出す活動拠点にするとの意気込みですが、今、区民に必要なことは、中野駅周辺の一極集中の開発に税をつぎ込むことではありません。防災対策で区民の命を守るための施策や、厳しい経済状況から暮らしを守る施策に全力を注ぐときです。次々と開発計画で誘導し、税投入を拡大することは見直すべきです。見解をお聞きします。


(2)区役所・サンプラザ地区の一体的開発について

 次に、区役所・サンプラザ地区の一体的開発についてお聞きします。
 2011年3月にまちづくり中野21のリファイナンスが実施されました。西武信金から約49億円の融資を受け、10年の間に再整備の基本構想案を策定し、再整備の時期が確定すればその時点で清算し、新たな資金調達をすることになりました。そして、雇用能力開発機構の指定用途期間内にまちづくり中野21が再整備の基本構想案を策定する話もリセットされました。まちづくり中野21が土地を保有しつつ必要な資金調達をするとしていた計画は、この5月に報告された中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3の案によって区役所・サンプラザ地区を大街区として検討することとしています。お聞きしますが、まちづくり中野21が受けた10年契約の融資、まちづくり中野21がどのようにかかわるのか、あわせてお答えください。
 5月30日、読売新聞には、庁舎移転について駅南側もあり得るとの区長発言があり、移転場所が振り出しに戻ったと報道しています。庁舎移転用地拡張のため36億円で土地を購入したばかりですが、2月の議会で突然南口への移転の可能性が示唆されました。グランドデザインVer.3には、区役所は周辺地域のにぎわいへの配慮やまちづくりに寄与する最適な配置を検討すると記されています。他の自治体では庁舎移転や建てかえに専門家や区民が参加する検討会などが設置されていますが、中野区はコンサルタントと検討しています。そもそも区役所の場所は住民の利用に最も便利であるように考慮することが自治法第4条第2項に規定されているのは、限られた地域や住民だけを対象にしていないからです。にぎわいやまちづくりに寄与することは付加価値的なことで、区役所の場所を決める第一義的なことではありません。今求められることは庁舎の耐震性です。予定している補強工事でIs値0.6を確保し、補強の方法では0.7を確保できる可能性があると聞きます。区役所の建てかえを検討するなら、移転ありきではなく、庁舎の耐震性と防災活動拠点の耐震性の確保をすること。そのためには庁舎と防災活動拠点が一体でなければならないのか、災害応急活動をどうするのかなどの視点で検討が必要です。見解をお聞きします。

3 業務委託・指定管理者制度活用の問題について

 次に、業務委託・指定管理者制度の活用の問題について、お尋ねします。
 区の施設は、田中区長が予算編成をした10年の間に90施設が委託されました。区が2004年度に導入した指定管理者制度活用は2012年度までに33施設に導入しています。民営化は2011年度までに20施設に及びます。これらの施設の多くは、区民活動センター、障害者施設、図書館、高齢者会館、学童クラブ、保育園、文化・スポーツ施設です。例えば、区民活動センターでは、人がいるのに対応が悪い、確定申告時期に用紙がないままになっている、情報が共有されていないなど、半年もたたないうちに不満が広がっています。人がいても雇用形態が違えば当然起きてくる問題だと指摘してきました。打越保育園では子どもへの対応が虐待マニュアルに抵触すると問題が提起されても、区は問題なしと結論づけています。管理・運営を民間に任せた施設と直営では区の責任と区民が受けるサービスの質に格差が生じていることを認識していますか。お聞きします。
 自治体での委託をめぐる問題が広がり、今年1月に請負契約の対策手引きが内閣府から出ました。自治法第244条の2では、指定管理者が管理する施設の実施について調査をすることができるとしています。
 総務省では、指定管理者制度導入5年を経過した2008年に運用についての留意点やあり方の検証及び見直しを行うことを通知しています。その内容は、選定の基準設定は公共サービスの水準を確保する、適切な評価を行うため公共サービスの専門的知見を有する外部有識者などの視点を導入する、適切な積算に基づくというものです。中野区はこの通知に基づく検証が実施されていません。監査委員会の監査以外は担当分野任せになっています。区として指定管理者制度の調査や外部有識者などの視点で評価をすること、委託金の積算根拠を示し、委託金の清算など指定管理の事業者任せにしないためのルールなどを明確にする必要があります。お答えください。

4 子育て・教育関連の施策について


(1)放射能被害から子どもを守ることについて

 次に、子育て・教育関連の施策について。
 最初に、放射能被害から子どもを守ることについてお尋ねします。
 子どもを放射能汚染からどのように守っていくのかが問われ続けています。そうした中、国の安全・安心のための学校給食環境整備事業によって、東京都は食品汚染検査の機器を購入し都の各自治体からの検査を受け始めました。独自に検査機を購入した自治体もある中、中野区は独自の食品検査を一度もしていません。さきの議会での陳情採択もあります。まず、都の検査を活用し、学校給食食材の検査を後期から実施すべきです。また、保育園の食材検査もできるよう調整をとるべきです。お答えください。


(2)少人数学級と区の学校再編計画について

 次に、少人数学級と区の学校再編計画について、お聞きします。
 この3月に、国立教育政策研究所は学級編成と少人数指導形態が児童の学力に与える影響についての調査を発表しました。それによれば、少人数指導やTTよりも少人数を2年間継続したほうが6年生になって下から上の学力層に移動する率が高くなり、上位層の維持率も高いことがわかりました。少人数学級を実施している県では学力・学習状況調査での平均点を上回る結果が出ていることも報告されているところです。国の35人学級は徐々にですが学年を拡大し、東京都も一クラスの人数を減らす検証を3年間行いました。中野区教育委員会は子どもたちの学力・体力向上を教育ビジョンの重点にしていますが、こうした動きと区教委の目的を実現するには少人数学級への取り組みは避けられません。区教委として国や都に積極的に働きかけることが求められます。お答えください。
 学校再編計画を改定する考え方について区民説明会が行われました。次々に出された意見には、前期計画で生じた問題が反映されていないこと、統合したにもかかわらず1学級であること、地域コミュニティが壊れ、地域子育てに弊害が生じていることなどがあり、教育委員会が真摯に受けとめ、今後の教育環境整備にどう生かしていくのかが問われています。前期計画遂行の中でも常に出ていた声でしたが、残念ながら示されている考え方にはそれに対する区の受けとめがないと言わざるを得ません。
 新たな視点として、中学校区単位に小学校の通学区域を見直すこともあります。通学区域を安全性や子どもの関係、地域特性などより効率を優先させることがあってはなりません。9月には再編する学校名を具体的に出す予定ですが、こうした問題が解決される見通しが明らかにならないまま再編計画を改定することは区民の声を無視したことになりかねません。再編計画の改定は見送るべきです。見解をお聞きします。

5 弥生町地域の防災まちづくりについて

 最後に、弥生町地域の防災まちづくりについてお尋ねします。
 5月に、弥生町一丁目から四丁目までのまちづくりについての説明会が実施されました。一方、弥生町三丁目周辺は不燃化率が低く、国の重点密集市街地に位置付けられていることから、都の木密地域不燃化10年プロジェクトの整備地域を対象とした不燃化特区制度の先行実施に応募する準備を始めていることに関し、地域説明会が実施されていません。4月にまちづくりの会を立ち上げて協議をされていますが、6月末応募までには1カ月を切っているのですから住民説明会を開くべきです。
 また、この事業の活用に当たっては、区やデベロッパーなどの方針押しつけや開発誘導ではなく、隅切りなどで消防車が入れるようにすることや「倒れない、燃えないまち」へ住民合意を大原則にすることが大事です。さらに、高齢者など災害弱者世帯や借家人などが多く、関係住民の各実情に合わせた助成と支援策を都に求めることも必要です。あわせてお答えください。
 以上で私の質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 岩永議員の質問にお答えをいたします。
 消費税の増税に関連しての御質問でありました。
 人口減少と少子高齢化が同時進行する中で、給付に比べて負担が少ないままの現状を見ますと、給付の削減や消費税を含む負担の増加は避けることができないものと考えております。一方、経済成長の見通しなしに税負担だけをふやしても成長しない、このように考えています。産業構造の転換による新規の成長分野の喪失や地方分権改革による地方の活性化などの成長戦略に向けた具体的な政策プログラムと税社会保障制度の一体改革が同時に行われること、このことが必要だというふうに考えております。
 それから、社会保障の充実、区内での消費を活性化させるためにも社会保障の充実が必要だといった御意見でありました。
 将来への不安が国民の経済活動や消費を委縮させていると言われていますが、社会保障制度が将来にわたって安定的で持続的なものとするためには、これは一定の負担増は避けて通れないということであります。したがいまして、そのことが消費の活性化という、そういうふうにどういうプロセスで成り立つのかということは定かではないだろうというふうに思っております。
 それから、国民健康保険料の経過措置の延長についてであります。
 所得割の旧ただし書き方式への移行に伴って、激変緩和策として平成23、24年度の2年間経過措置を実施しております。激変緩和の措置につきましては、それを賄うための財源負担などもありますことから期間の延長は避けたほうがよいと考えております。
 それから、子ども・子育て新システムについての見解ということでした。子ども・子育て新システムについては、2月13日に行われた基本制度の取りまとめについて、3月2日に閣議決定され、本通常国会に関係3法案が提出されていると聞いています。法案については一定の評価すべき内容も含まれていると思いますが、全体として実現可能なところまで議論が成熟しているとは思っておりません。
 それから、認可保育所の面積基準の緩和についてであります。
 平成24年4月1日に東京都児童福祉施設の設備及び運営の基準に関する条例が施行され、平成26年度までの間、待機児童数が一定以上などの自治体に限り、年度の途中に2歳未満の乳幼児の定員を超えて入所させる場合に面積基準を緩和できるという規定が盛り込まれていると承知をしております。中野区もこの対象自治体であります。さまざまな定員増対策を行ってきたところであります。今回の基準緩和についても保育環境を健全に保つことを前提として導入の可否を検討していきたい、こう考えております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 子育て・教育関連の施策につきましてお答えをいたします。
 まず、給食食材の放射性物質測定検査についてです。
 この4月から国の新たな基準により生産や流通段階で検査や規制等が行われております。区立小中学校や保育園の給食の実施に際しましては、引き続き原則として都内の卸売市場を通った食材を使用することとし、産地の把握、国の出荷規制品目に該当していないことの確認とともに、国や各都道府県などが公表している食品中の測定結果等の確認を行った上で給食を実施しております。
 東京都が実施いたします安全・安心のための学校給食環境整備事業につきましては、東京都のスキームが示されてから実施までの期間が短かったこと、また事前検査の結果によって万一食材の使用を中止する場合などの対応など調整・検討する課題がありましたため、1学期分の実施については参加をしていません。2学期以降につきましては、東京都の事業スキームで実施可能かどうか検討中でございます。
 次に、少人数学級と区の学校再編計画についてでございます。
 学校事業など集団活動を活性化し多様な子ども同士の触れ合いにより社会性をはぐくむためには、学級数だけではなく一定の集団規模を確保することは必要でございます。また、子どもたちに集団教育のよさを生かしたよりよい教育環境を整備するため、再編計画を進めてまいりました。この結果を踏まえまして、さらに小学校と中学校の連携、学校と地域との連携など、学校教育の向上を目指して再編計画の改定に取り組んでおります。したがいまして、学校再編計画の改定を見送る考えはございません。
 また、少人数学級につきましては、国や東京都の動向を引き続き注視してまいります。

〔都市基盤部長尾﨑孝登壇〕
○都市基盤部長(尾﨑孝) 私からは、地域防災計画についての御質問にお答えをいたします。
 まず、区独自の被害想定の調査についてでございますけども、東京都の被害想定は、客観的なデータや科学的な裏付けに基づき、地震モデルや火災の想定手法の改良等、より実態に即した被害想定へと見直されたものでございます。区単位の影響についても、住宅の構造分布やインフラ整備等、新たな都市データを用いて詳細な想定がなされているところでございます。
 区といたしましては、東京都の新たな被害想定を前提としながら地域防災計画の改定を予定しており、独自に被害の想定を行うことは考えておりません。今後、災害対策に当たっては、想定外の被害にも対応し得るものを構築するよう検討してまいりたいと思っております。
 また、地域防災計画では、予防対策をはじめ、応急対策、復旧・復興対策、すべてについてしっかりと取り組んでまいりたいと思っております。
 次に、木造住宅の耐震改修助成でございます。
 みずからの命や財産の安全はみずからの手で守っていただくのが原則であると考えております。木造住宅の耐震改修助成につきましては、改修を行う際の資金を区として直接助成することは考えておりませんが、耐震改修資金融資あっせんを行っているところでございます。
 次に、中野駅周辺まちづくりに関しまして中野駅北口駅前のエスカレーター、エレベーターの維持管理費についての御質問でございます。
 中野駅北口駅前のエスカレーター、エレベーターの維持管理費につきましては、年間約600万円ぐらいと見込んでいるところでございます。
 弥生町地域の防災まちづくりについても御質問をいただいております。
 地域住民に対する説明会の開催についてでございますが、弥生町一丁目から四丁目地域につきましては、区は防災まちづくりに向けた取り組みを始めることとし、去る5月10日、11日に弥生町一丁目から四丁目全域の全世帯に呼びかけ、防災まちづくり説明会を開催いたしました。都の木密地域不燃化10年プロジェクト不燃化特区の先行実施地区の応募が6月末となっておりますので、区はその応募に向けた準備を進めているところでございます。弥生町三丁目周辺地区のまちづくりに際して、既に関係する町会に呼びかけてまちづくりの会を開催し、課題の共有化やまちづくりのあり方について議論を始めているところでございます。今後、地区住民全体に対して情報をお伝えするとともに、住民の皆さんの御意見を伺うために各町会での意見交換会、全世帯に呼びかけた意見交換会やアンケート調査などを実施していきたいと考えているところでございます。
 それから、住民合意を原則とするまちづくりの取り組みについてでございますが、弥生町三丁目周辺地区の整備に当たっては、関係権利者、住民の皆さんの意向を十分に伺いながら災害に強いまちの実現が図られるよう取り組んでまいりたいと考えております。
 最後に、不燃化特区のまちづくりに関して東京都への支援策の要望についての御質問でございます。
 木密地域不燃化10年プロジェクトの実施に際して、東京都は個人向けの支援策について打ち出しているとは承知していないところでございますが、災害弱者等に対する支援については区として進めてきたところであり、今後とも進めてまいりたいと考えております。
 私からは以上でございます。

〔政策室長竹内沖司登壇〕
○政策室長(竹内沖司) 私からは、原発ゼロを目指すこと、それから業務委託指定管理者制度の活用の問題についての御質問にお答えをいたします。
 まず、今後の原子力発電の再稼働についてでございますが、これについては十分な検証やそれを踏まえた安全対策の再構築が必要であるというふうに考えてございます。
 それから次に、電気料金の値上げに関しましては、十分な企業情報の交換に基づいて議論されるべきものであるというふうに考えております。
 それから、脱原発をめざす首長会議への区長の参加につきましては考えておりません。
 次に、業務委託化などを行ったサービスの実態を把握しているのかとの御質問がございました。
 これにつきましては、各所管におきまして委託事業者や指定管理者からの事業実施報告書や利用者アンケートなどにより受託事業者等の業務内容の把握に努めております。
 それから、指定管理者等の運用や評価についてでございますが、監査結果報告の中でも指摘をされているところでございまして、統一的な指針を取りまとめていく考えでございます。

〔都市政策推進室長長田久雄登壇〕
○都市政策推進室長(長田久雄) 中野駅周辺まちづくりについての御質問にお答えをいたします。
 まず、中野駅地区第2期整備の事業費等についての御質問がございました。
 中野駅地区第2期整備は、中野駅西側橋上駅舎及び南北通路、中野三丁目駅前広場等の整備であり、事業費を含め、今後具体的な検討を行ってまいります。財源として国の社会資本整備総合交付金や都の都市計画交付金を活用するほか、都区財政調整交付金における財産費措置、またこれまで積み立ててきたまちづくり基金を活用することで、実質的な区の負担は少ないものというふうに考えております。
 次に、駅地区開発に関する税の投入についての御質問がございました。
 中野駅周辺のまちづくりは、防災性や安全性、快適性を向上させるためのものであると同時に地域経済の活性化を図っていくものであり、まさに全力を注いで取り組んでいくものでございます。
 私からは以上でございます。

〔経営室長川崎亨登壇〕
○経営室長(川崎亨) 区役所・サンプラザ地区の一体的開発に関する御質問にお答えをいたします。
 まず初めに、所有会社の資金調達のことでございますが、区役所・サンプラザ地区の再整備の計画が定まった段階で新たな融資等について必要な調整を行っていくことになると考えております。
 次に、所有会社の再整備への関与でございます。区が平成20年に議会の議決を経て定めましたサンプラザ地区に係るまちづくり整備の方針において、株式会社まちづくり中野21に区役所・サンプラザエリア周辺一帯のまちづくりの中心として主体的に取り組ませるとしており、現時点においても所有会社の役割について何ら変更はございません。
 最後に、区役所の建てかえに関してでございますが、新しい区役所に求められる機能を現在検討しているところでございまして、この中で防災拠点機能についても重要な要素として考えているところでございます。
 以上でございます。

〔岩永しほ子議員登壇〕
○42番(岩永しほ子) 再質問いたします。
 最初の消費税の問題について区長のほうから御答弁をいただきました。しかし、総体的なというか、全体的な消費税の考え方等が示されていて、私が3点お聞きした中で、そういう中で1点再質問しますが、区内業者との関係です。
 今度の増税等の関係で受ける影響は本当に大きなものがあるというのは、これは一般にマスコミなどでも取り上げられております。私は質問で、区内事業者を守るためにも「増税やめよ」の姿勢を持つことが肝心です。そのことについてお答えをくださいというふうにお聞きをしましたので、全体的なお答えもいただきましたけれども、この点について再度御答弁をお願いします。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 社会保障制度の持続性、また適正な給付と負担ということを考えていきますと、給付の減あるいは負担の増、両方とも私はやむを得ないというふうに考えているところです。
 この場合、増税という手段によって負担が増加をするという場合には、これは国民等しく同じように負担をするということでありまして、増税そのものを区内の中小企業のために反対するといったような立場にはならないだろうと思います。増税をする中での消費税を的確に適切に転嫁をする方策をどのように確保するかであるとか、さまざまな不公平が生じないような対策をどのように講じるかであるとかといったような、そうした議論の中で考えられていくべきものと、こういうふうに考えております。

○副議長(久保りか) 以上で岩永しほ子議員の質問は終わります。