【本会議・一般質問】
(2012年2月21日)

中野区議会議員 かせ次郎

  1. 事業見直しと新年度予算(案)について
    1. 高齢者施策について
    2. 障害者施策について
    3. 子育て・教育施策について
  2. 中野区地域防災計画の改定について
  3. 中野駅周辺まちづくりについて

○40番(かせ次郎) 日本共産党議員団の立場から、2012年第1回定例区議会において一般質問をさせていただきます。

1 事業見直しと新年度予算(案)について


(1)高齢者施策について

 まず1番目に、事業見直しと新年度予算(案)についてでございます。
 まず、高齢者施策について伺います。
 高齢者福祉センターについてでございます。高齢者福祉センターは、各種の相談、機能訓練や教養の向上、趣味、レクリエーションなどの事業を行うほか、介護予防の拠点として、地域の高齢者が健康で生きがいある生活ができるよう援助をするための施設となっております。年間延べ人数で約14万6,000人が利用し、サークル活動も、各センターとも37から55団体もあり、高齢者が健康で生きがいある生活ができるよう援助するための施設となっております。
 ところが、12月5日に発表された事業見直しでは、4カ所の高齢者福祉センターを廃止することといたしました。区民からの意見提出は12月15日までと、わずか10日間。利用者説明は運営委員会の場を短時間提供してもらって行い、その内容は、「今後どのようにしたらいいのか」と相談されるわけでもなく、一方的に「廃止ありき」というものだったと訴えられました。利用者や地域での活用状況を十分にしんしゃくしないやり方に、不満と不信の声が広がっております。「意見があれば15日までに出してください」というような説明の仕方や、今後の方向を示さないままでは、不安や不信が広がるのは当然でありませんか。見解を求めます。
 2002年の「行財政5か年計画」で、堀江高齢者福祉センターの運営が民間委託されようとしたとき、利用者から「直営を守ってほしい」旨の陳情が出されました。区は、「実施されてきた事業は継続し、質を低下させることはない」との見解を示し、今日に至っております。
 せんだって、堀江高齢者福祉センターを訪問いたしました。大広間では40人ほどの方が、地下のホールでは20人ほどの方が、将棋を指すなど、くつろぐ姿がありました。「ここに来れば友達がおり、楽しい時間が過ごせ、生きる喜びがわいてくる」と大変な評判です。どこの高齢者福祉センターでもそうですが、その成果は地域福祉にも還元され、介護予防につながり、地域での支えあいネットワークをつくっております。
 廃止発表以来、継続や存続を求める声が相次いで出されてもおります。弥生高齢者福祉センターからは運営委員長、町会長、商店街理事長連名で、また堀江高齢者福祉センターでは利用者の有志で、松が丘高齢者福祉センターでは運営委員長名で要望も出されております。利用者からの声を受け、区は「高齢者も含め、広く保健福祉、介護予防の場として活用する」とか、「高齢者会館的な機能は確保する」などの考え方を示しています。利用者の負担にならず、4カ所での活動の場を保障することが求められております。どのように答えるかをお聞きいたします。
 2番目に、高齢者会館での入浴困難高齢者支援入浴について伺います。
 入浴困難高齢者支援入浴は、身体機能の低下により入浴機会の確保が困難となった高齢者に対して、入浴の場を提供し、高齢者の健康の増進と福祉の向上に寄与するために高齢者会館で実施されています。もともと「ふれあい入浴」などと言われ、幅広い方たちに開放され、無料で実施されていましたが、平成21年の事業廃止計画に対し、区民から「おふろ屋さんの相次ぐ廃業で、高齢者会館の入浴が頼みの綱。何とか継続してほしい」といった陳情の議会採択を受け、利用料300円の導入など現在の形で事業が継続されてきました。
 今回、高齢者会館での事業を廃止し、銭湯を利用しての介護予防事業に移行するとのことですが、実現の可能性はどうでしょうか。銭湯が減少している中で、営業時間に影響を与えない範囲で施設を提供できるおふろ屋さんが幾つあるのか、身体機能の低下した高齢者を介助できるスタッフの確保は可能なのかといった問題があります。また、近所におふろ屋さんがない方はどうなるのかといった根本問題もあります。こういった問題をどうするのか。入浴困難者の入浴の機会と提供を奪うような計画は中止すべきと思いますが、あわせてお答えください。


(2)障害者施策について

 次に、障害者施策について伺います。
 厳しい経済状況と的確な政策が持たれない中で、苦しい立場に置かれている障害者に対し、負担を和らげ、生きる希望を抱かせることこそ自治体の役割です。ところが、今回の事業見直しでは、福祉タクシー券の支給に所得制限を加えたり、知的障害者の方の「いずみ教室」の自動車使用料の一部負担金の導入など、負担増を押しつける内容になっております。そこで伺います。
 まず、福祉タクシー券支給に所得制限を加える問題です。
 この制度は、車いす等を使用する歩行困難な肢体不自由者等に福祉タクシーを供給することにより、社会生活の利便を図ることを目的としています。対象者は、「身体障害者手帳の下肢、体幹、または移動機能障害1~3級の方、上肢に係る障害の程度が身体障害者手帳1級の者」など、障害の重い方に支給されています。こういった方たちは、この制度があるからこそ安心して外出することができ、趣味を生かし、社会的な活動に参加することが保障され、生きる希望と力を養うことにもつながっております。福祉タクシー券に所得制限を加えることは、障害者の社会参加を抑制し、家庭に押し込める結果にはなりませんか。したがって、所得制限の導入はやめるべきと思いますが、答弁を求めます。
 また、自動車を利用している方からは、ガソリン代にも助成するよう強い要望も出ています。既に20区で実施しており、渋谷区では年間1人当たり3万9,000円余、杉並区でも3万7,000円余の助成がされています。中野区でも実施すべきではありませんか。答弁を求めます。
 次に、いずみ教室について伺います。
 いずみ教室は、特別支援学校や特別支援学級を卒業した知的障害のある方の仲間づくりや自立した活動、余暇の充実のために開設されたものです。中野特別支援学校と第四中学校を会場にクラブ活動や調理実習を行うとともに、宿泊学習も実施しております。中でも宿泊学習は、自立した生活力を養う上で大きな効果が期待できるものとされてきました。この宿泊学習の交通費まで自己負担を強いるなど、あまりにも冷た過ぎます。中野区には、「障害のある人、ない人みな区民」といった標語もあります。障害のある方が生き生きと暮らせるまちこそ、目指すべきまちの姿ではありませんか。
 自動車使用料に一部負担金を課すことはやめるべきです。答弁を求めます。


(3)子育て・教育施策について

 3番目に、子育て・教育施策について伺います。
 まず、社会科見学・遠足代公費負担の継続についてでございます。
 社会科見学は、区役所や議会、京王バス中野営業所、東京メトロ中野工場等、区内施設の見学や東京都の中央防波堤、国会見学など、各学年で学ぶ社会科のテーマに応じて実施されており、地域を知り、社会の仕組みを知るための大切な授業となっております。また、中学校で実施している高尾山や鎌倉への遠足は、グループ行動を通して責任ある行動を実践できる機会として、子どもたちの成長に大きく貢献しています。平成22年度の公費負担の実績では、小学校で1人当たり2,385円、中学校で3,872円となっています。ところが、この事業について、バスの借り上げ代などの交通費の公費負担分を廃止し、全額自己負担にしようとしております。
 参加が義務付けられた正規の授業であるならば、義務教育の無償化を進めることこそ重要です。教育の機会均等という立場からも、経済的な理由にかかわらず、だれもが安心して参加できるよう社会科見学・遠足代の公費負担を継続すべきです。答弁を求めます。
 「就学援助があるではないか」という議論もあります。ところが、この基準を、生活保護基準の1.2倍の所得を1.15倍に引き下げ、受給対象者を縮小しようとしています。教育費の負担感が大きくなっているとき、就学援助の拡大こそ図られるべきであり、基準引き下げはやめるべきです。答弁を求めます。

2 中野区地域防災計画の改定について

 2番目に、中野区地域防災計画の改定について伺います。
 東日本大震災では、マグニチュード9という巨大地震に加え、原発事故という最悪の事態を経験しました。この大震災と原発事故から学ぶ教訓として、「想定外」という責任回避をしてはならないということです。
 研究者の警告では、「マグニチュード7クラスの直下地震の発生確率は70%」という報告もあり、東京都防災会議地震部会では、東京を襲う地震像として、これまでの東京湾北部地震(マグニチュード7.3)、プレート境界多摩地震(マグニチュード7.3)の二つの首都直下地震に海溝型地震(マグニチュード8程度)と立川断層帯地震(マグニチュード7.4)が加えられました。また、連鎖的被害が懸念される地震として、東海・東南海・南海連動地震、東北地方太平洋沖地震、新潟県中越沖地震を挙げています。これらの地震で、中野区にとって重大な影響を与えるのは、埼玉県飯能市から青梅市、立川市、調布市に至る立川断層で、まさに直下地震になります。また房総沖の海溝型地震では、直下地震と長周期地震が同時に襲い、甚大な被害が想定され、これまでの被害想定は大きく書きかえられることになります。
 東京都は4月中に被害想定を出す予定だと聞いています。中野区でも、この被害想定をもとに、中野区内で起こり得るあらゆるタイプの地震、最大の規模・地震の震度を想定した地域防災計画の見直しが必要と思いますが、いかがでしょうか。
 その際、「地震の発生は抑えられないが、震災被害は最小限に抑える」という震災予防の観点に立った見直しがされるべきと思いますが、あわせて認識と見解を求めます。
 原発事故への対応についてもお聞きします。
 東京電力福島第一原子力発電所の事故はいまだに収束せず、不安は後を絶ちません。茨城県の東海原発や静岡県の浜岡原発が事故を起こせば、福島原発の被害を超える大惨事になりかねません。東京都でも検討中ですが、中野区においても地域防災計画に位置付けるべきです。答弁を求めます。
 2番目に、「倒れない・燃えない」まちづくりについて伺います。
 中野区は木造密集地域が多く、何よりも倒壊による被害を防止することが重要です。倒壊を防止すれば、住民による初期消火も可能となり、延焼も防止できます。住民合意を大原則とし、不燃化・耐震化の促進、狭隘道路の解消や避難路、避難場所の確保を推進することは重要な課題です。そこで伺います。
 まず、木造密集地域の不燃化促進についてであります。
 中野区では、防災街区整備事業や地区計画により不燃化事業を進めています。しかし、この制度では都市計画決定による地区の指定が条件で、中野区全体をカバーするものではありません。防災まちづくりを進めるためには、地区を越えて利用できる助成制度や、まちづくり勉強会への支援が必要でございます。
 計画区域以外の小さな街区でも活用できる「個別建物不燃化建てかえ」に対し、都の助成が受けられるよう働きかけること。また、上高田地域などで自主的な勉強会が行われています。今後、他の地域での立ち上げを含め、支援を強めることが必要だと思いますが、あわせてお答えください。
 墨田区では、木造住宅の外壁に耐火性のボードを張りつけるなどの改修工事費を助成する事業を始めるとし、2012年度予算案に事業費1,000万円を計上しました。今後5年間で280棟の改修を見込んでいます。中野区でもこのような制度を導入してはどうでしょうか。区の見解を求めます。
 中野区は、耐震改修助成制度のうち、ただ一つ実施されている耐震補強設計助成も、「制度が変わったから」との理由で廃止しようとしています。これまで政府は木造住宅の耐震化率を引き上げるために、区市町村の行う耐震改修助成制度の活用を促進する目的でとられた減税策「耐震化促進減税」制度を運用してきました。さらに促進することをねらいとし、この制度を利用するための条件であった「地方公共団体の行う耐震改修事業の活用」を緩和しました。本来ならば、さらに木造住宅の耐震化を促進するため、耐震助成制度を拡充すべきではありませんか。答弁を求めます。
 次に、消防水利について伺います。
 中野区地域防災計画「平成19年度修正版」と「23年度修正版」を比較すると、5トンの防火水槽が62基から58基に減少しています。特に鷺宮地域では10基あったものが7基に減少しています。また消防水利については、まとまった貯水量を維持する区内のプールについて、中野・野方両消防署管内の貯水量は1万7,540トンが1万7,344トンと196トンも減少しています。火災被害を最小限に食いとめるための消防水利の拡大は最優先の課題です。消防水利が減少してきたのは、小・中学校の廃校によるプールの廃止、区有施設の廃止などによる減少が最大の原因です。この間、仲町小学校や桃丘小学校、第六中学校の廃校によりプールが廃止され、重要な消防水利がなくなり、不安が拡大しています。大規模な火災被害が想定されている中野区です。消防水利を確保すべきです。また、そのための方策をお示しください。
 3番目に、超高層ビルの震災対策について伺います。
 東日本大震災でもろさを見せたのは超高層建築物でした。新宿副都心の超高層ビルでは、最大片幅60センチ以上の揺れが10分以上も続き、エレベーターの停止や配管破壊による水漏れ、家具の転倒などのほか、中層階ではコンクリートの剥離や天井落下などの被害が続出し、超高層ビルの地震を経験した方からは、「生きた心地がしなかった」との感想が述べられています。今回の地震でも、電気やガス、水道がとまるという事態が発生した場合の一時避難、水や食料などの備蓄、高齢者や障害者の見守りと支援など、超高層住宅の問題も明らかになりました。マグニチュード7程度の直下地震が発生した場合には、この程度の被害ではおさまりません。突き上げるような短周期地震に横揺れの長周期地震が加われば、途方もない大被害をもたらすことが想定されます。
 そこで伺います。都に対し、長周期地震動、連動型の直下地震と超高層ビルとの関係について、早急な調査を求めるべきだと思いますが、いかがでしょうか。また、「中野区地域防災計画の改定に向けた課題整理と対応の方向性(案)」でも示されていない長周期地震動については、地域防災計画に位置付けることが大切だと思いますが、あわせて答弁を求めます。
 4番目に、震災ハザードマップの策定について伺います。
 私は、昨年第3回定例会の総括質問で、渋谷区の「渋谷区地震防災マップ」策定の取り組みについて質問しました。渋谷区では、建築確認申請時の地質調査など、データや建物や地形の目視調査などの情報を集約して、「揺れやすさマップ」と「地域危険度マップ」にまとめ上げています。避難場所や帰宅困難者支援(受入)施設など、緊急時に必要な情報を記載するとともに、今後の安全なまちづくりに生かせる内容となっています。
 「検討する」との答弁でしたが、今回、改めてお聞きします。中野区でも、渋谷区の取り組みを参考に、新たな被害想定をもとに地震防災マップを策定すべきではありませんか。その際に、地域ごとの調査では区民が参加できれば、防災意識の向上にもつながります。あわせて答弁を求めます。
 5番目に、帰宅困難者対策について伺います。
 3・11東日本大震災の日、主要幹線道路や中野駅周辺など駅前は、帰宅困難者や帰宅断念者で深夜に及ぶ大混乱を呈していました。東京都は、鉄道事業者に早期復旧と折り返し運転などの協力を求めており、駅周辺の防災機能の強化が求められることになります。
 帰宅困難者対策としては、一時滞在施設や帰宅支援ステーションが重要となります。東京都では、都立高校やホール、スポーツ施設を一時滞在施設に指定し、道路沿いのコンビニやガソリンスタンド、ファミリーレストランなどと協定を結び、帰宅支援に充てられます。
 中野区でも、中野サンプラザやなかのZEROホールを一時滞在施設に指定し、水、食料、毛布などの備蓄品を保管しておくべきです。また、規模の大小を問わず、協力協定を結び、周知を図るべきと思いますが、答弁を求めます。
 外来者にとって、地域情報を知ることは混乱を回避するために重要です。まちにある案内地図に広域避難場所や一時滞在施設を書き込むことも必要ではないでしょうか。答弁を求めます。

3 中野駅周辺まちづくりについて

 大きな3番目として、中野駅周辺まちづくりについて伺います。
 まず1番目、警大跡地・中野駅周辺整備について伺います。
 区長は施政方針説明の中で、「基盤整備などの大規模な投資的事業については、計画的に特定財源を確保するなどの対策を講じた上で行っているので、一般財源への負荷はほとんどない」と言っております。しかし、区長が警大跡地の土地利用計画の見直しに着手した平成14年、2002年度以来、各種調査・業務委託、設計・工事、用地取得に要した費用は147億7,000万円に上ります。この間、交付を受けたまちづくり交付金、現在の社会資本整備総合交付金でございますが、それと都市計画交付金は約77億5,000万円です。他の財源は、起債の発行や基金の取り崩しなどであり、区民の税金が使われたことに変わりありません。「開発協力金」なるものも、その金額が適正か否かを議会や区民がチェックできるものとはなっていません。つまり、開発者たちに、より便宜を図ってあげることを前提にした「協力金」だったのではありませんか。
 今後、予測される中野駅地区整備計画では、新北口広場と中野三丁目を結ぶ南北自由通路と西口改札、橋上駅舎です。これらの施設の費用負担の割合と施設管理者の負担はどうなるのか。また、三層構造の新北口広場整備の費用負担と施設管理の費用、だれが管理、運営を負うのか、これらの問題について答弁を求めます。
 さらに区長は、旧警大跡地地区に建設中のオフィスビル、「セントラルパークイーストには水処理関係の栗田工業、セントラルパークサウスには、ビール、飲料のキリングループが、本社機能全体が移転してくる」と得意げに述べております。ところで、本社機能が来たからといって、法人税は国税、法人事業税は都税、固定資産税や法人住民税は調整三税の中に入っていますから、直接、区の財源にはなりません。これでどれだけの税収増があるのでしょうか。また、これまでしばしば発言のあった「にぎわい」や「地域の活性化」ですが、さきに触れたオフィスビルに加え、明治大学や帝京平成大学、早稲田大学の施設が来ることによってどれほどの財政効果を見込んでいるのか、その目標値を示していただきたいと思います。答弁を求めます。
 2番目に、中野駅周辺まちづくりVer.3の検討について伺います。
 区長は、現時点での整備の進捗状況や社会経済状況などを踏まえ、より具体的な将来像を示す「中野駅周辺まちづくりグランドデザインVer.3」を、新年度第1・四半期には策定するとしています。しかし、実際のところ区民の意識との差異を感じざるを得ません。現在、中野駅周辺まちづくり推進会議の議論でさえ、「現在、建て壊す時代ではなく、あるものを生かす時代」という指摘や、区役所位置や駅ビルの導入についての不安が語られ、短期間での住民合意など不可能だと思います。中でも重要なことは、区役所・中野サンプラザの一体整備です。「中野のランドマークタワーになっている中野サンプラザは残してほしい」「中野区役所を建てかえる緊急性はない」という声も広がっています。
 地元商店街からは、「中野駅という一番の立地に有力な店舗がふえることは、商店街にとって脅威であることに間違いない」と、中野駅に駅ビルを導入する不安の声が上がっています。駅ビルができれば、商店街に足を伸ばさなくても、買い物はそこで済んでしまいます。南北自由通路やペデストリアンデッキができれば人の流れが大きく変わり、買い物客が来なくなると警戒心を抱くのは当然であります。商店街の存続と活性化なくして、まちづくりはありません。中野駅地区の第2期整備計画を急いで実施するのではなく、いま一度じっくりと検討するときではありませんか。駅ビル導入の検討はやめるべきです。答弁を求めます。
 中野二丁目地区や中野三丁目地区は商店街や住宅地を含む地域であり、とりわけ慎重な対応が求められます。南口商店街では、「中野二丁目市街地再開発地区・中野郵便局街区一帯の再編を見据え、業務・商業・住宅・公共公益施設の集積を図り、南口ににぎわいの核を形成する」という文言から、「中野郵便局はどうなるのか」「営業や住居はどうなるのか」といった不安が広がっています。また、中野三丁目地域では、「駅直近でありながら、閑静な住宅街と文化施設が混在する環境を守りたい」という意見が多く、駅直近の再開発の機運も高いとは言えません。
 結論を急がず、国の動向や区の財政力を精査し、計画の根本的な見直しをすることこそ必要です。答弁を求めます。
 以上で、私のすべての一般質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) かせ議員の御質問にお答えいたします。
 高齢者福祉センターについての御質問がありました。利用者説明会のあり方についてといった御質問です。12月の説明会では、運営委員会や利用者の方々に対し、事業見直し内容の案に基づいて説明を行ったところであります。転換後の施設におきましては、高齢者会館的機能の確保や、自主グループなどの活動の場の維持について検討を行っていきたいと考えております。今後とも意見交換会など、運営委員会や利用者の声を聞きながら丁寧に進めていきたいと、こう考えております。
 それから、公衆浴場を利用した通所入浴事業についての御質問がありました。こういった計画は中止すべきだという御質問であります。公衆浴場を利用した通所型入浴事業は、現在の高齢者会館、入浴困難高齢者支援入浴事業と同様に、二次予防事業対象や要支援認定の虚弱層の高齢者を対象とした、介護予防・日常生活支援総合事業として区が実施する事業であります。この事業では、1回の利用を3時間以内と設定して、介護予防プログラムと入浴機会のサービス提供を行うものとして、浴場始業前の時間帯を活用した事業展開を想定しております。また、この利用には送迎サービスも含まれております。
 事業の運営主体につきましては、浴場経営者がみずから運営することも可能でありますが、より実際的には、浴場経営者が通所事業の運営ノウハウや人材を有する事業と提携し、施設を時間を限って提供するといった手法を想定しているところであります。実現性も高く、事業化を取りやめるつもりはありません。
 それから、福祉タクシーの所得制限の導入を撤回すべきと、こういう御質問でありました。福祉タクシー事業は交付対象者の増加等によりまして、毎年度予算規模が拡大し続けている状況であります。事業を継続するために所得制限を導入することといたしました。タクシー運賃等の一部を助成する事業でありまして、一定の所得以上の区民への交付を行わないものとしたということでありまして、障害のある方の社会参画を抑制するものというふうには考えておりません。
 それから、ガソリン代の助成もするべきだと、こういう御質問でした。自家用車は障害者の移動のためだけではなく、障害者以外の家族の日常生活や余暇等にも併用することができるものであります。自家用車のガソリン代のうち、どの部分までが障害者の移動のために使用されたものであるかを特定するということはなかなか難しいと考えております。こうしたことから、現在のところ中野区において、ガソリン代の助成というものを導入する、そうした予定はありません。
 それから、いずみ教室の宿泊学習における交通費一部自己負担についての御質問がありました。厳しい財政状況を背景に、区全体で事業を見直す中、いずみ教室におきましても、受益者負担の考え方から、事業参加者に一定の自己負担をお願いすることは必要だと考えております。今後とも一層の経費節減に努めながら事業の運営を行っていきたい、こう考えております。
 それから、地域防災計画の改定についてであります。地震の発生は抑えられないが、震災被害は最小限に抑えるという震災予防の観点に立つべきだという御意見でありました。現在、東京都が行っている被害想定の見直しでは、現行の東京湾北部地震のほか、多摩直下型地震や海溝型地震も被害想定の対象になる予定と聞いております。区といたしましても、発生し得る最大規模の地震を想定した検討が必要だと考えております。言うまでもなく、区民の生命・財産への被害を最小限にとどめることが一番重要なことであり、そのためには被害の予防、軽減の観点に立った計画の見直し、防災対策を進めてまいります。
 それから、原発事故についても中野区の地域防災計画に位置付けるべきではないかと、こういう御質問でありました。地域防災計画は、遠隔地で発生する原発事故などにつきましては計画の対象として取り扱うものではありません。
 私からは以上です。そのほか、それぞれ担当のほうからお答えをいたします。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 事業見直しと新年度予算(案)につきまして、まず、社会科見学・遠足代の公費負担の継続についての御質問がございました。
 社会科見学・遠足代につきましては、これまで保護者の負担軽減を図るため、政策的観点から公費で負担してきたものであり、平成22年度の児童・生徒1人当たりの実績額から見ても、保護者に十分負担していただける金額であると考えてございます。義務教育の無償化は授業料の無償化であり、教育に必要な一切の費用の無償化を意味するものではございません。また、社会科見学・遠足代は就学援助の対象になりますため、経済的理由から社会科見学や遠足に参加できない児童・生徒が出ることは考えてございません。
 次に、同じ項で、就学援助の認定基準の引き下げはやめるべきであるという御質問でした。就学援助は学校教育法第19条に基づき、各市町村が、経済的理由により就学困難と認められる児童・生徒の保護者に対して行う援助の仕組みでございます。生活保護の要保護世帯に準ずる世帯の認定基準につきましては、区民の経済状況や教育に係る保護者負担などを総合的に勘案して区が決定すべきものだと考えております。こうした制度趣旨から、生活保護基準額の1.15倍といたしたものでございます。

〔都市基盤部長服部敏信登壇〕
○都市基盤部長(服部敏信) 私からは、中野区地域防災計画の改定にかかわりまして、倒れない・燃えないまちづくり等の御質問にお答え申し上げます。
 まず、個別建物の不燃化、住民の勉強会等への支援でございます。区内の建物の個別の不燃化を無条件に助成することは考えてございません。不燃化促進事業や密集事業など、一定の条件のもとに面的に取り組む整備に対する助成が基本と考えてございます。また、勉強会の支援についてでございますけども、中野区地区まちづくり条例におきまして、地区住民等が主体的に取り組むまちづくり活動に対する支援について規定しておりまして、必要な対応を図っていきたいと考えてございます。
 次に、木密地域の住宅不燃化改修助成につきましての御質問でございました。住宅の耐火性能向上によりますまちの安全向上につきましては、東京大学附属中等教育学校周辺の不燃化を図るべき地域で、耐火建築物に建てかえる際に助成を行っておりまして、先ほどの御答弁でございますが、区内全域で不燃化改修への助成を行う予定はございません。
 次に、木造住宅の耐震改修助成の御質問がございました。みずからの生命や財産の安全は、基本的にはみずからの手で守っていただくのが原則であると考えてございます。耐震改修助成と住宅リフォーム助成につきましては、改修を行う際の資金を区として直接助成することは考えてございません。なお、住宅の改修につきまして、融資あっせんを行っているところでございます。
 次に、消防水利の確保の御質問をいただきました。震災時の消防水利の基準につきましては、東京消防庁では、区内を250メートル四方のメッシュに区分けし、そのメッシュごとに火災危険度に応じまして、40トン、または100トンの消防水利を必要としてございます。中野区内では、消防水利が不足しているメッシュは2カ所、東中野二丁目の一部、新井一丁目の一部でございますが、聞いてございますけども、これにつきましては、早急に対応できるよう引き続き消防署と連携して取り組んでまいります。
 次に、超高層ビルの地震対策の関係で、長周期地震対策についての御質問をいただきました。長周期地震対策につきましては、国などでさまざまに検討されているところでございまして、その検討状況や対応方針に沿って必要な措置を講じたいと考えてございます。
 次に、長周期地震動の地域防災計画への位置付けでございます。御質問でございました。現在、高さ60メートルを超える超高層建築物の数は、建築予定のものを含めまして、中野区内で10棟ございます。超高層ビルの防災対策につきましては、基本的には各施設がみずから講じるべきものであると考えてございますが、長周期地震動をはじめとして、超高層ビルの防災上の課題につきましては、さまざまな検討がされているところでございまして、区といたしましても、そういった内容につきまして研究してまいりたいと考えてございます。
 次に、地震ハザードマップの策定をという御質問でございました。現在、区で作成しておりますパンフレット「中野の防災」(地震に備える)の中に、広域避難場所の地域割りや避難所の位置等を記載した中野区防災地図を掲載してございます。今後、地域防災計画の見直しにあわせまして、新たなパンフレット等を作成する際には、渋谷区が作成しているような地図の内容につきましても、参考として考えていきたいと思っております。
 次に、帰宅困難者対策の関係で、一時滞在施設の確保という御質問をいただきました。現在、東京都では、帰宅困難者対策につきまして条例化を進めていると聞いてございます。その中には、一時滞在施設を確保することが盛り込まれてございます。区といたしましても、区有施設、民間の規模の大きい施設等につきまして協定を締結するなど、今後、一時滞在施設を確保するよう検討を進めていきたいと考えてございます。
 最後に、帰宅困難者の方々への情報提供の御質問をいただきました。帰宅困難者に対する適切な情報提供は、発災時には極めて重要なことと考えてございます。区といたしましては、災害時の情報提供手段として、近々、NTTドコモの緊急速報メール、いわゆるエリアメールでございますが、その運用を始める予定でございまして、他の通信会社とも検討を進めているところでございます。こうしたこれらの手段のほかに、必要な情報を提供していくことを考えていきたいと、そう思ってございます。
 以上でございます。

〔都市政策推進室長遠藤由紀夫登壇〕
○都市政策推進室長(遠藤由紀夫) 私からは、中野駅周辺まちづくりについての御質問にお答え申し上げます。
 まず、南北通路及び橋上駅舎、新北口駅前広場の整備についてでございます。南北自由通路、西口改札、橋上駅舎、新北口駅前広場の費用負担や管理につきましては、関係機関との協議も含めまして、今後検討する中で明らかにしていくべきものと考えております。
 警大跡地開発の経済効果についてでございます。区内の事業所数は、都区財政調整制度における需要額算定の根拠となることから、事業所数の増加、特に関連企業の流入も見込まれる本社の移転は、財調交付額の増要因となると言えます。また、その他の一般財源として、人口と従業者数に応じて配分されます地方消費税交付金がふえるほか、移転に伴う波及効果といたしまして、人口増や地域経済活性化による所得増が見込まれ、基幹的な税収である区民税にも寄与するものと考えます。
 大学の進出による経済効果につきましては、学生や教職員が純増することに加え、関連する学会や研究会による来街者の増加、それに伴う周辺商店街での消費の増加が期待でき、地域経済の活性化が見込まれるものでございます。
 加えまして、大学や大企業の本社が立地することによる中野区全体のイメージや存在感の向上、地域と連携したさまざまな取り組みによる発信力、集客力の向上など、中長期的な波及効果も大いに期待でき、区の持続可能性に大きく寄与するものであります。
 グランドデザインVer.3の検討についての御質問でございます。駅ビルにつきまして、中野駅の上空を活用した駅ビルにつきましては、周辺地区への回遊性を高めるだけでなく、地域の活性化にもつながることから、誘導するべきものと考えております。新たなにぎわいや利便性の要素となると同時に、既存商店街に対してもよりよい波及効果をもたらすことも可能になると思ってございます。地域をはじめ、区民の皆さんとともに検討し、JR東日本にも働きかけていきたいと考えております。
 南口のまちづくりについての御質問でございます。区民の方々、特に中野駅南側地域の皆様からは、中野駅周辺の南北均衡ある発展を強く要望されているところでございます。中野二丁目市街地再開発事業は、南口の活力拠点になると考えており、隣接する郵政街区も含め、さらに魅力を高められるまちづくりを検討してまいりたいと考えております。
 また、中野三丁目駅直近地区につきましては、西側南北通路とつながる南口の回遊性、活力向上に必要なまちづくりであります。これらの取り組みを地域の皆さんとともに着実に進めてまいりたいと考えております。
 以上です。

○議長(大内しんご) 以上でかせ次郎議員の質問は終わります。