【本会議・代表質問】
(2011年9月28日)

中野区議会議員 来住和行

  1. 区長の政治姿勢と2010年度決算について
    1. 東日本大震災の復旧・復興支援について
    2. 原発依存から脱却し、エネルギー政策を転換することについて
    3. 2010年度決算について
    4. その他
  2. 福祉を優先し区民の命を守る防災について
    1. 木造住宅の耐震補強工事への助成について
    2. 家具転倒防止器具助成について
    3. 緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成制度について
    4. 防災・減災対策の強化・拡充について
    5. 地域防災計画の見直しについて
    6. その他
  3. 保育園の保育水準を維持・拡充することについて
    1. 待機児をなくすことについて
    2. 認可園の面積基準緩和をしないことについて
    3. その他
  4. 区立学校の学校再編計画の問題について
  5. 障害者福祉の充実について
    1. 中野区移動支援サービス事業について
    2. すこやか福祉センターの相談支援について
    3. その他
  6. 自殺者を出さない取り組みについて
  7. 東中野地域のまちづくりの問題について
  8. その他

○議長(大内しんご) 来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕
○41番(来住和行) 2011年第3回定例区議会に当たり、日本共産党議員団を代表し一般質問を行います。

1 区長の政治姿勢と2010年度決算について


(1)東日本大震災の復旧・復興支援について

 区長の政治姿勢と2010年度決算について。
 まず、東日本大震災の復旧・復興支援について伺います。
 東日本大震災から半年が過ぎ、地震・津波で亡くなられた方、行方不明で2万人にも及び、親を失い、悲しみと困難を背負った子どもたちが2,000人とも言われています。避難所となっていた被災地の学校、体育館、公民館が閉鎖される中、それでも約7万5,000人が避難生活を送っておられます。私はボランティアとして宮城県石巻市に5月と9月の2回、行ってきました。大きな違いは、瓦れきが撤去・集約され、生活の場が仮設住宅へと移ってきていることでした。その仮設住宅での被災者からの声は、「現金収入がなく、税金・保険料の負担が重い、網戸がない、物干しがない、浴槽が深くふろに入れない、食料、衣類、トイレットペーパーが欲しい」などの切実なものでした。
 多くの人が暮らしと営業の見通しが持てないいら立ちの中、2年後には仮設住宅を出なくてはならない不安と、「復興だ」、「自立だ」と言っても、「生活再建なくして復興も自立もない」というのが半年たった被災地に行っての私の実感です。
 被災地にはまだまだ全国規模の物資の支援、ボランティアの支援が欠かせません。日本共産党も全党挙げて継続した支援を行っていきます。
 全国の地方自治体からは、ぎりぎりまで職員が削減され、厳しい労働環境の中にありながら、被災地の行政を支援するため駆けつけています。
 中野区も東松島市をはじめ12の自治体に職員を派遣しています。派遣された職員と、それを現場で支えておられるすべての職員の皆さんに敬意を表したいと思います。
 区長は被災地、被災者の現状をどう見ておられるのか、被災者の生活再建と被災自治体への支援に国と地方自治体は何をすべきとお考えか、お聞きします。
 国難とも言うべき地震、津波、原発事故の重大かつ深刻な事態が進行し、迅速で根本的な打開策が政治に求められているときに、野田首相は、民、自、公と連携し、震災復興に乗じて財界主導の「社会保障・税一体改革」の名による社会保障改悪と消費税大増税への道へ突き進もうとしています。その中身は、消費税10%への増税と法人税の減税を柱とし、医療費では現行の3割負担に加え、外来受診のたびに定額負担の上乗せ、年金は支給開始年齢を68歳ないし70歳まで引き上げようというものです。
 復興財源と言うなら、空前の規模に膨らんだ大企業の内部留保の活用、法人実効税率5%引き下げをやめれば、10年間で約12兆円の財源を生み出し、庶民増税は必要ないことも財務省の試算でも明らかです。原発の建設・推進予算の削減、政党助成金の廃止など、歳入歳出を見直し、被災地と国民の願いにこたえるべきです。区長の見解をお聞きします。


(2)原発依存から脱却し、エネルギー政策を転換することについて

 次に、原発依存から脱却し、エネルギー政策を転換することについてお聞きします。
 福島の原発事故はいまだ収束に至らず、放射能汚染は被害を拡大し、見通しの立たない原発事故による避難生活者は10万人を超えています。
 今回の事故で放出された放射能物質の線量は、広島型原爆の20個分の恐るべき量に達しています。原発推進の政府と企業は、これまでIAEA(国際原子力機関)から過酷事故対策をとることを勧告されていながら、「日本では過酷事故は起こり得ない」と対策をとってきませんでした。歴代の政権が原発企業からの政治献金に手を染め、「原発安全神話」にどっぷりとつかって原発を推進してきたこと、さらに原子力の規制機関とされてきた原子力安全・保安院が、県・国主催の説明会で「やらせ」までやっていたことです。
 第2回定例区議会で区長は、「原子力発電をゼロにするという判断は、原発事故の収束過程や今後の安全対策など明らかでない現時点では語ることができないと考える」との答弁でした。
 杉並区長は、「大きな危険を伴う原子力発電については、過渡的なエネルギーであるべきであり、将来的には再生可能エネルギーへ切りかわるよう段階的に縮小していくことが重要」と、エネルギー政策の転換の姿勢を明らかにしています。私たちは、危険な原発に依存したエネルギーから再生可能エネルギーへの転換で原発ゼロを目指すべきと考えますが、改めてお聞きします。区長の原子力発電とエネルギー政策の転換についてのお考えをお答えください。


(3)2010年度決算について

 2010年度決算についてお聞きします。
 構造改革、規制緩和の政治によって社会・経済のゆがみが中小企業の倒産と雇用破壊を生み、失業と貧困層を拡大させたのが2010年度でした。
 この年度は、警察大学校等跡地地区整備関係48億円余、中野駅地区基盤整備、東中野駅前広場関連で次年度への繰り越しを含め9億3,000万円余となるなど、本格的に大規模開発に乗り出す年度になりました。区民の暮らしはと言えば、中野区がハローワークと連携し開設した離職者への支援相談窓口には4,500件以上の相談が殺到しました。区税収入の中心となる特別区民税は前年度と比べ18億円の減、納税できる人の減少と、納税する区民1人当たりの所得が10年前より年間36万8,000円もマイナスとなっていること、中でも、給与生活者の1人当たりの給与が前年度より年間14万円余も減収となりました。
 これまで区長は、構造改革と規制緩和をリードすることを区政運営の基本姿勢とされてきました。しかし、この流れは区民生活を苦境に追い込み、格差を拡大することとなったのではありませんか。私たちは、国民の懐を暖め、消費と内需拡大で不況を打開する道筋を繰り返し提案してきました。区民にとっての暮らし応援として、認可保育園の増設で子育て支援、高齢者特定健診の無料化で健康支援、商店街支援で地域支援などの施策を大胆に進めるべきではなかったでしょうか。答弁を求めます。
 2010年度も予算化しながら、41億円余も不用額として残すことになりました。歳入歳出のより一層の精査が求められます。積立基金については、「新しい中野をつくる10か年計画」の改定で出された財政見直しでは、財政調整基金と主要な目的基金で329億円を基金残高として見込んでいましたが、決算年度末現在高は374億円にもなりました。中でも財政調整基金は見込みを大きく超え、204億円にもなっています。
 そこでお聞きします。新年度の予算編成に当たっては、基金を生かし、区民の暮らしを優先した編成とすべきです。答弁を求めます。

2 福祉を優先し区民の命を守る防災について


(1)木造住宅の耐震補強工事への助成について

 次に、福祉優先に区民の命を守る防災についてお聞きします。
 まず、「木造住宅の耐震補強工事の助成」について。
 中野区において東日本大震災の発生から簡易耐震診断の希望がふえています。しかし、一般診断や補強工事へと結びついている状況ではありません。これまでも老朽化による木造住宅の建てかえはあるものの、耐震補強工事へとなかなか進んでまいりませんでした。その理由には、資金がない、高齢のみ世帯であるなどから、耐震補強工事が進んでいません。
 区はこれまで、「耐震改修工事については、個人のお住まいの安全性を確保するという目的であり、個人の財産形成につながることから助成しない」との立場を繰り返しています。中野区のように住宅密集地域において大切なことは、家をまず崩れない、倒れない建物にすることで自分の命を守ってもらう、倒壊家屋が火災の発生源とならないようにすることが、地域における防災・減災の基本です。個々の安全確保は、地域にとっての安全・安心のよりどころであり、地域社会にとっては公共性そのものです。特に経済的理由で耐震改修がおくれることがあってはなりません。区が誘導していくことによって、より安全な住宅へと改修できる制度となります。同時に、そのことが地元業者への仕事確保にもなります。
 国は大震災を教訓に、リフォームにも一体として生かせる制度をスタートすると言います。区として耐震補強工事助成を早急に制度として確立すべきです。お答えください。


(2)家具転倒防止器具助成について

 次に、家具転倒防止器具助成について伺います。
 中野区が配布した「中野区のお知らせ」によると、「大きな地震が発生したときに、建物の倒壊は免れても、家具類の転倒、落下によりけがをしたり、命を落とすケースがあり、東京消防庁の想定では、家具類の転倒、落下により、約5万4,500人の負傷者を予想しています」と、対策をとることを推奨啓発しています。
 簡単にできる地震対策でありながら、思うように進みません。西東京市では、7月の1カ月間、家具転倒防止器具を無償での支給受け付けを行った結果、4,430件の申請があったとのことです。この制度は、もともと東京都が器具の取りつけと器具代の半額を補助しています。中野区は取りつけ代の半額の補助を都から受けながら、器具代の補助制度を持たないために、補助を受けられないでいます。区民は不利益をこうむっています。中野区はこれまで「家具転倒防止器具は安価なものであり、工事費の助成で十分」との態度をとり続けていますが、直接家具でけがをしなくても、出入り口をふさがれ、避難の妨げとなるなどの二次災害を防ぐ上でも重要です。3・11以降、取りつけ件数が若干ふえている今こそ、この制度が活用されるよう器具の無償支給に踏み出すべきです。答弁を求めます。


(3)緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成制度について

 次に、緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成制度についてお聞きします。
 東京都は「緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」を4月に施行しました。条例は、首都直下型地震の切迫性を指摘されている中、震災時において避難、救急消火活動、緊急支援物資の輸送及び復旧・復興活動を支える緊急輸送道路が建築物の倒壊により交通網が遮断されることを防止するため、沿道の建築物の耐震化を推進し、震災から都民の命と財産を保護することを目的としています。
 今回、特定緊急輸送道路に指定された環七、青梅街道、新青梅街道、目白通りの沿道の建物は、耐震診断が義務化されます。診断費用は、基準金額の全額は国と東京都負担となります。改修工事は努力義務です。中野区が補強設計、改修工事費の基準金額の6分の1を負担することで、建物所有者は6分の1負担で改修ができる制度です。中野区も助成制度として立ち上げるべきではないでしょうか。答弁を求めます。


(4)防災・減災対策の強化・拡充について

 次に、防災・減災対策の強化・拡充についてお聞きします。
 東日本大震災から、中野区は「緊急対策」を6月に実施しました。緊急地震速報受信機設置など、評価できるものです。当面考えられる4点についてお聞きします。
 第1に、3月11日当日は、保育園、幼稚園、障害者通所施設など保護者との連絡が絶たれる状況となりました。このことから、大災害時の保護者との連絡が確実にできるシステムを通信事業者と協力して確立することが必要になっています。東京都にも要望しつつ、システムの確立をすべきと考えますが、お答えください。
 第2に、電源、通信網遮断を想定し、今回、避難所としての学校に設置されたデジタル防災行政無線システムを公私立保育園、幼稚園、福祉施設にも設置し、非常時に災害対策本部と連絡がとれるようにすること。答弁を求めます。
 第3に、3月11日の当日、区立小中学校では子どもの帰宅判断は学校の判断とされました。家族が自宅にいない中、また、余震が続く中での家や学童クラブ等への移動判断が安全であるかは悩むところであります。保護者が引き取りに来るまでは学校に子どもをとめ置くなどの統一基準を教育委員会は持つべきではないでしょうか、お答えください。
 第4に、同報系無線について。公園など区内113カ所に設置された屋外スピーカー、避難勧告などの災害情報を区庁舎から直接区民に発信するものです。このスピーカーの音が聞き取りにくい、反響して何を言っているのかわからないとの苦情が依然として寄せられています。スピーカーの位置、高さ、設置箇所を含めて検討し、解決を図るべきです。答弁を求めます。


(5)地域防災計画の見直しについて

 次に、地域防災計画の見直しについてお聞きします。
 報道によると、東京大学地震研究所の解析では、首都圏でマグニチュード7級の地震が「直近のデータを踏まえると、今後30年間で98%になる」と想定しています。国の新たな被害想定を考慮するとしても、地域防災計画の見直しに当たっては、立川断層地震、東京直下型のほかに、東海・東南海・南海の3連動地震を想定したものとすることが重要です。これを想定して長周期地震動、大停電、帰宅困難者対策を盛り込むことを求めます。
 さらに、足立区は防災計画の見直しでは、大規模停電等に加え、原発事故、放射線対策を早急に組み込むとしています。世田谷区も放射能事故対応を盛り込む準備を始め、大田区では既に事故対応が計画されています。
 中野区でも原発事故への対応策を取り入れて見直すとともに、区民参加で区民の意見を反映させることもあわせてお答えください。

3 保育園の保育水準を維持・拡充することについて


(1)待機児をなくすことについて

 次に、保育園の保育水準を維持・拡充することについてお聞きします。
 まず、待機児をなくすことについて。
 中野区は、4月には保育園待機児をゼロにすることを約束してきました。しかし、認可保育園を希望しながら待機児となった児童は4月1日で356人になっています。
 これからの半年間、区内の認可園だけでなく、認証保育所を含め、ゼロ歳から1歳児の保育園希望者は入所できる園はないという状況になっています。
 待機児ゼロを言いながら待機児をなくせないのは、専ら認可園での詰め込みと、認証保育所、保育ママ制度に頼るなどして、認可保育所を思い切って増設してこなかった区の姿勢にあります。保育園の待機児童を本気でなくすには、認可保育園を増設する以外にはありません。お答えください。


(2)認可園の面積基準緩和をしないことについて

 次に、認可園の面積基準緩和をしないことについてお聞きします。
 待機児童が深刻な地域においては、「地域主権改革」一括法で来年4月から3年間に限り、最低基準の引き下げが可能となり、ゼロ歳から1歳児をさらに詰め込むというものです。23区では、中野区をはじめ15区がその対象自治体となっています。東京都は第4定から第1定で面積基準緩和の条例を提出すると言われています。しかし、東京都が決めたとしても、その面積基準を導入するかどうかは、自治体、すなわち中野区の判断です。既に中央・文京・北・板橋・葛飾の5区は、緩和の予定はないと明言しています。対象区の北区は4月に認可園6園を整備し、待機児を解消してきました。保育関係者からは、諸外国と比較し、日本の最低基準はとても低い。「食寝分離」など、現在の基準でも課題が多いのに、切り下げられれば日常保育をもっと困難にするとの声が上がっています。
 中野区も「子どもにしわ寄せが行く」基準緩和はすべきではないと考えます。見解をお聞きします。

4 区立学校の学校再編計画の問題について

 次に、区立学校の学校再編計画の問題についてお聞きします。
 区教育委員会は、2005年度に策定した学校再編計画の中後期について、今年度中に計画を策定するとしています。05年の再編計画では、1クラスの基準を40人と定めてきましたが、東京都も昨年度より小1問題、中1ギャップの防止解決から、小・中とも1クラス40人になったら2クラスにできるとし、今年度からは39人で2クラスに編制できることになりました。
 その結果、中野区においても昨年度、5校でクラス増となっています。文科省も今年度から小1を対象に35人学級とし、来年度は同じ2年生にも拡大します。私たちは、30人以下学級が世界の流れであることを指摘してきました。
 区教委が進めた前期計画では、地域の結びつきが壊されてしまった地域も少なからず生まれました。
 1クラス40人の基準も変わり、東日本大震災における学校の役割にも新たな視点が向けられようとしています。区教育委員会の教育ビジョン(第2次)においても、今後の学校再編については、「学校間の連携や地域・家庭との連携などを踏まえて検討します」としており、これまでの学校再編計画の根拠も崩れています。学校再編計画の中後期計画そのものをまず撤回すべきではありませんか。答弁を求めます。

5 障害者福祉の充実について


(1)中野区移動支援サービス事業について

 次に、障害者、福祉の拡充についてお聞きします。
 まず、中野区移動支援サービス事業についてお聞きします。
 この事業は障害者自立支援法に基づき、屋外の移動が困難な障害者等に対し外出のための支援を行うことで、地域での自立・社会生活を促すことを目的としています。買い物、新規就業時の通勤、介護者の不在による通所及び通学その他の外出の際のヘルパーの付き添いです。委託事業として実施されています。昨年度の年間実績は、利用者300人を超え、義務教育通学等支援事業の利用者も50人を超えています。
 移動支援サービス事業の中で、中学生等への支援として、プールを利用する際に送迎時間は認められても、プール利用時間は除外されていることです。中学生ともなると、遠距離のプール利用となるなど生活圏が広がることから、プール事業内も支援サービス事業としてカウントできるよう改善すべきではないでしょうか。障害者にとって、プールなど身体を使っての活動は心身の成長に効果的な役割を果たしています。制度を拡充・充実することで、利用者もさらに積極的になると考えられます。せっかくの自立支援のための事業です。改善拡充されることを求め、答弁を求めます。
 さらに移動支援サービスの認定において、中野区では区分認定の5の障害者が「身体介護なし」とされるケースがあると聞きます。杉並区では、区分3以上の認定を受けている障害者はすべて「身体介護あり」とし、さらに基準単価に初期加算を上乗せするなどして、希望の多い短時間の移動支援サービスの利便性を図っています。移動支援サービスの支給決定に当たっては、利用者の実態をしっかり把握し、少なくとも区分3以上の方は「身体介護あり」となるよう支給決定基準を改善すべきではないでしょうか。答弁を求めます。


(2)すこやか福祉センターの相談支援について

 次に、すこやか福祉センターの相談支援についてお聞きします。
 区内4カ所のすこやか福祉センターは、子育て、保健、福祉、支えあいの地域拠点として、相談、各種事業をワンストップで提供を行うとしてきました。障害者の相談・支援については、ケースワーカーの配置は欠かせません。しかし、配置されているのは中部すこやか福祉センターのみで、北部、南部、鷺宮には配置していないことから、相談はできても、その人に応じたプログラムの構成や各種給付の交付は、結局、区役所まで行くことなしには完結しません。障害者の方々にとって、1カ所で完結できるシステムが望まれます。すこやか福祉センターでの相談機能が事業と一体となってこそワンストップと言えます。サービスの向上が図れるよう、今後の取り組み改善方について答弁を求めます。
 すこやか福祉センターによっては、子育てに関係する案内の表示、掲示が十分でないところもあります。センターが子育て、保健、福祉の地域拠点と認識できるよう、工夫・改善が必要です。あわせて答弁を求めます。

6 自殺者を出さない取り組みについて

 次に、自殺者を出さない取り組みについてお聞きします。
 自殺者数は1995年から増勢に転じ、98年以降、3万人を超えています。原因は、うつ病を含む気分感情障害の疾患数の推移と一致していると、「救える死」の著者、精神科医の天笠崇医師は警告しています。最近では、「年越し派遣村」が開村した2009年1月から6月にかけて最も多い自殺者数が記録されたと言います。さらに3月11日の東日本大震災後の5月は全国で3,329人と急増し、月別自殺者数が公表されるようになって最悪の数字となったこと、月別自殺者数は、その時々の政治、経済、社会的な状況と密接に関連して動いていると指摘しています。
 中野区の本庁舎正面にも自殺防止の横断幕が掲げられています。自殺を減らすには、社会的要因を取り除く粘り強い取り組みがあってこそ、キャンペーン型の事業での成果も出るのではないでしょうか。自殺対策基本法は、「自殺対策は、自殺が個人的な問題としてのみとらえられるべきものではなく、その背景にさまざまな社会的な要因があることを踏まえて、社会的な取り組みとして実施されなければならない」とし、行政、事業主、国民の責務を規定しています。
 自殺総合対策大綱では、自殺対策の数値目標として、2016年までに2005年の自殺死亡率を20%減少させることを掲げています。中野区も数値目標を持って積極的な取り組みが必要となっていると考えます。自殺の予防・防止のためにどのような取り組みをしていくのか、お答えください。

7 東中野地域のまちづくりの問題について

 次に、東中野地域のまちづくりの問題についてお聞きします。
 東中野駅を中心としたまちづくりに関連して、これまで東中野一丁目58番街区開発に関連し、550万円のコンサルへの支出、山手通りから駅舎までの線路上空を活用したJR東中野駅ビルへの区負担、「東中野まちづくり計画、素案」、2005年から2010年度までの委託費3,100万円の問題。この検討会については、住民を傍聴させないなどの問題点を指摘してきました。中野区は今後、「東中野まちづくり検討計画案」をもって地域での説明会を開くとのことです。
 東中野地域では、説明会を前に、東中野駅直近の山手通りに面する研修ホテル施設が来年3月で閉店・売却すると発表し、地元では、雇用されてきた方々の働く場が失われる問題が起き、不安が広がっています。この土地売買には「東中野まちづくり計画」が関係しているのではとの関係者の声も伝わり、見過ごすことができません。
 発表された東中野まちづくり検討素案によると、駅周辺の土地利用を高度化することから、「駅から見える雑多な街並みは東中野の魅力やイメージを低下させている」と断定しています。まち並みにはそれぞれの歴史があり、誇りもあります。まちづくりで大切なことは、そこに住み、暮らす住民自身の意思を尊重することが大前提です。「東中野のことはそこに暮らす住民自身が決める」、このことをしっかりと踏まえて説明会に中野区は臨むべきと考えますが、見解をお聞きいたします。
 これですべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 来住議員の御質問にお答えいたします。
 復旧・復興の現状と国、地方公共団体の役割についてということです。
 被災地では国や地方自治体からの派遣職員、また警察、消防、自衛隊をはじめ民間事業者、ボランティアなどの協力によって、被災者の仮設住宅への入居や瓦れきの撤去、主なライフラインの復旧などが進んできております。今後、被災自治体の市町村復興計画が策定され、復興に向けた事業が本格的に展開されていくことと認識しております。復旧・復興へ向けた息の長い取り組みというのが求められていると思いますし、国や地方が挙げて被災地を支援していく、ともに復興の道を歩んでいくことが大事だと考えております。
 国は、被災者の方が再起に向けて安定した基盤を確立できるよう、復旧・復興に向けた財政的な支援と地域特性を踏まえた規制緩和などの制度的支援を確実に行っていくべきだと思います。地方自治体は、被災者へのきめ細やかな直接的支援をはじめとして、被災自治体の復興に向けたさまざまな行政活動について、同じ地方事務を扱う自治体として、できる限りの支援をこれからも引き続き行っていく必要がある、こう考えております。
 復興財源についての御意見並びにお尋ねがありました。
 復興に要する直接・間接の負担は、最終的には、どのような形であったとしても国民全体が負うものであります。これを避けて通ることはできない、このように思います。企業の内部留保をどのように活用するのかということについての方法のお示しはありませんでしたけれども、どのように活用したとしても、国民全体が負うものであることには間違いないということであります。
 本格的な復興予算の財源については、国の歳出削減と復興債によって賄われ、復興債償還のために臨時増税が検討されているとの報道を見ているところであります。復興財源の検討に当たりましては、現在の経済状況への対応に加えて、将来に向けた産業経済の構造改革、また社会保障制度の再構築などを見据えて、国の歳入歳出全体の見直しを図っていく必要があると考えております。増税の時期や、あるいは経済対策など、大変微妙で難しい段階にある、こう考えているところです。
 それから、原発とエネルギー政策についての御質問がありました。
 地球環境全体の問題などを踏まえますと、将来的に再生可能エネルギーの活用を拡大していくということは言うまでもないことだと考えております。その一方で、それには高度な技術開発、あるいは大変な時間が必要だということも事実だと思っております。そのため、原子力発電を含む現在のエネルギー供給構造を短時間で、短期間で変更するということは難しいと考えております。
 今後の原子力発電のあり方につきましては、これから十分に行われるであろう検証や、それを踏まえた安全対策の再構築など、その行方を見守っていくべきだと考えております。
 再生可能エネルギーが大幅に活用できるようになるために、さまざまな技術開発や期間が必要だとすれば、同じような期間や同じような手間暇が原子力発電のあり方の中で検討されていくということになれば、また別の見方も出てくる、そういうことも考える必要があるのではないかと考えております。
 それから、区民の暮らしは1人当たりの所得が減になるなどして厳しい生活になっているということで、暮らしの支援として、まず認可保育園の増設をするべきだという御質問であります。
 ここ数年の保育需要は増加傾向にありますことから、早急な対応を行わなければならない、こう考えております。今後、女性の働き方や子どもの育ち方に対する親のニーズが多様化することが考えられることから、認可保育園のみではなく、さまざまな保育施設による受け入れ拡大を進めているところであります。
 また同じように、高齢者特定健診の無料化で長生きの支援を進めていくべきではなかったのか、こういう御質問であります。
 後期高齢者の長寿健診は、受診者が一定の自己負担をすることで制度がつくられており、現在の自己負担金は妥当な金額と考えております。受診料につきましては、健康増進法で定める、区民みずからが健康状態を自覚し健康増進に努めなければならないという考え方に基づき徴収をしているものであります。自分の健康は自分で守るという観点からも、無料化する考えはありません。
 それから、商店街支援で地域支援を進めていくべきではなかったかといった項目もありました。
 平成22年度においては、商店街が自主的に行うイベントや、商店街街路灯の改修などに対する支援、また、中野区商店街連合会が行う事業のうち、商店街に中小企業診断士を派遣し、経営に関する助言、指導などを行うといった商店街の組織力強化にかかわる事業への支援を行うなど、商店街に対して支援を行ってまいりました。
 それから、2010年度の決算で41億円余りが不用額として残ったと。不用額はなくすべきで、また財調基金も全部使うべきだと、こういう御質問でありました。とんでもない考え違いだと思っております。
 予算編成に当たりましては、区民にとっての価値と満足度を高めるため、常に事業の効果を検証しながら、的確な経費の積算に努めております。また、事業の執行段階においても、一定の成果を確保しながら、執行方法の工夫や見直しを行うなど、めり張りをきかせた機動的な事業執行によって経費の節減を図るなど、堅実な財政運営を行ってまいりました。
 財政調整基金については、これまでも財政運営の考え方で明らかにしているとおり、年度間の財源の不均衡を補う年度間調整機能として活用し、持続可能な財政運営を行っていく上で、この基金の積み立て、できるだけこの基金を長もちさせるということも本当に大事なことだと、このように考えております。
 リーマンショック以降、中野区は一般財源を投入するべき事業の経費、これをなかなか削減することができずにおります。その一方で、一般財源の収入というものは大幅に低下している現状にあります。そうした中で、足りない分を足りないだけ財政調整基金の取り崩しで賄うなどというようなことがあっては、財政調整基金は直ちに底をついてしまう、そういうことになるわけであります。基金もない、一般的な歳出を一般的な歳入で賄えない、そのようなことになれば、自治体の財政破綻というようなものも見えてくるわけでありまして、区民のために、持続可能な区政運営を行っていく上で、これからも適切な財政運営に努めていきたい、このように考えております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 震災時の学校の対応についてお答えいたします。
 教育委員会として、今後、震度5強以上の地震が発生した場合は、小学校は原則として保護者に引き渡しを行うこととするよう、既に方針を示しているところです。
 次に、学校再編計画についての御質問もございました。
 これまで推進してきました再編計画により、統合新校では児童・生徒数の増加により学級や集団が活性化され、多様な人間関係の中で子どもたちの社会性や、一人ひとりの実態に応じた指導も可能になるなど、施設面も含め、良好な学校環境が整っているというふうに考えております。
 教育委員会として引き続き学校再編を進めていく考えでございまして、今年度中には中後期の学校再編計画の基本的な考え方の案をお示ししたいと考えております。

〔都市基盤部長服部敏信登壇〕
○都市基盤部長(服部敏信) 私からは、防災関係、その他の関係の御質問にお答え申し上げます。
 まず、木造住宅の耐震化、耐震改修工事助成に関する御質問でございます。
 木造住宅の耐震化促進につきましては、耐震診断を中心に助成を行っているものでございまして、耐震改修工事そのものの助成は考えてございません。今回の大震災を受けまして、耐震診断の助成の枠の拡大を図っているところでございます。
 続きまして、家具転倒防止器具の助成の御質問でございます。
 家具転倒防止器具取りつけにつきましては、高齢者の方々など自力で取りつけが困難な方を対象に、取りつけ業者を無料で派遣しているものでございまして、今回の震災を受けまして、御要望の数もふえてございます。しかし、器具につきましては比較的安価であることから、個人負担の範囲でお願いしてございます。
 次に、緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成の御質問でございます。
 緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進につきましては、区では現在、耐震診断及び耐震改修工事にかかわります費用の助成を行っているところでございます。今回、都の特定緊急輸送道路につきましては、区内でも該当する道路があることから、その沿道におきましてその制度が適用できるよう、検討を行っているところでございます。
 続きまして、保護者との連絡手段の確保につきましてでございます。
 保育園、幼稚園、通所施設等々、保護者との連絡手段の確保につきましては、災害伝言ダイヤルやホームページ等を活用する方法を検討してございます。
 また、幼稚園や保育園等への移動系無線の設置の御質問でございました。移動系無線につきましては、割り当ての周波数帯が限られているために、避難所となります区立小・中学校や、地域本部となります区民活動センターなど、災害時に活動の拠点となります施設に限定して設置しているものでございまして、保育園、幼稚園、福祉施設等への設置は考えてございません。
 次に、同報系防災行政無線の調整につきましての御質問でございました。
 同報系防災行政無線につきましては、今後デジタル化等の再構築を行う際に、スピーカータイプの変更や、屋外拡声子機の設置等、移設等を行いまして、放送の聞こえにくい区域の解消を図ってまいりたいと考えてございます。
 続きまして、長周期地震動対策等につきましての御質問でございます。
 地域防災計画の見直しに当たりましては、長周期地震動対策、大規模停電対策及び帰宅困難者対策なども含めて、幅広く課題としてとらえていきたいと考えてございます。
 もう1点、防災関係で放射能事故の対策の御質問でございました。
 地域防災計画では、遠隔地で発生する原発事故などにつきましては、計画の対象として扱うものではないわけでございますが、区内で発生する放射能事故対策につきましては、現行の地域防災計画でも大規模事故等対策計画として位置付けてございます。今後、地域防災計画の見直しに当たりましては、そうした事故の対策につきましても視野に入れまして検討していきたいと考えてございます。
 最後に、東中野地域のまちづくりの問題につきましての御質問でございました。
 本年3月にまとめられました東中野地域まちづくり検討素案を受けまして、現在、区ではまちづくり構想の素案の取りまとめを行っておりまして、素案がまとまった段階で意見交換会を開く予定でございます。このまちづくり構想は区の上位計画に基づくとともに、住む方、働く方、業を営む方、土地を持っている方など、各エリアの関係する方々の意向に沿ったものとすることが必要であると考えてございます。そういった考え方に基づきまして、今後意見交換会を進めていきたい、そう考えてございます。
 以上でございます。

〔子ども教育部長村木誠登壇〕
○子ども教育部長(村木誠) 私からは、保育園の水準確保に関する御質問にお答えをさせていただきます。
 まず、待機対策でございますが、区は昨年8月に、今後の保育需要への対応方針を策定いたしまして、将来需要を推計して、計画的に対応を進めてきたところでございますが、需要が予測を上回る状況となりました。つきましては、今年度の需要の増加を踏まえて対応方針を早急に改定いたしまして、区立保育園の建てかえ・民営化による定員増を基本といたしまして、需要に見合った保育サービスの量、認証保育所や家庭福祉員など、多様な施策により提供し、待機の解消を図ってまいりたい、このように考えております。
 次に、面積基準の緩和についてでございます。
 認可保育園の面積基準の緩和につきましては、地方分権推進の一環として法で定められた児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を都道府県の条例に委任するものである、このように認識しておりまして、地域の実情に合わせた判断を自治体がみずから行うために進めるべき改革であると、このように認識しているところでございます。認可保育園の面積基準の緩和につきましては、今後、都が定める条例の内容を踏まえまして、区としての検討を行ってまいりたい、このように考えております。

〔健康福祉部長田中政之登壇〕
○健康福祉部長(田中政之) 私からは、障害者の移動支援サービスについての御質問にお答えいたします。
 まず、プールでの利用時間の算定についてでございます。
 移動支援は、自宅から目的地までの移動介助及び目的地における移動、食事、排せつ等の介助や危険回避のために必要な支援でございます。個々の障害状況などを判断し、支給決定を行っているところでございまして、一律にプール利用の時間を移動支援の対象とすることは考えてございません。
 次に、支給決定基準の改善についてでございます。
 移動支援につきましては、障害者自立支援法の居宅介護の基準を準用いたしまして、個々の障害状況を踏まえ、身体介護あり、身体介護なしの区分により支給決定を行っているところでございます。このことから、障害程度区分を指標として一律に移動支援サービスの身体介護あり・なしの判断を行うことは適当ではないと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

〔地域支えあい推進室長長田久雄登壇〕
○地域支えあい推進室長(長田久雄) 私からは、すこやか福祉センターの相談支援についての御質問と、それから、自殺者を出さない取り組みについての御質問についてお答えをさせていただきます。
 まず、すこやか福祉センターの障害者相談支援事業についての御質問でございます。
 すこやか福祉センターでは、すべての圏域で同質の区民サービスを提供することを目標として、施設面の整備を待つことなく、窓口開設時間の延長など、ソフト面の充実に着手しているところでございます。障害者への相談支援事業につきましても同様であり、中部すこやか福祉センター以外の圏域への拡大について、現在検討を行っているところでございます。
 それから、子育て支援事業について、地域住民にとってわかりやすい広報が必要であるという趣旨の御質問をいただきました。
 すこやか福祉センターは、身近な地域で妊娠から出産、子育てが安心して行われるように、各種相談及び各種サービスの提供、事業の実施により総合的に子育て支援を実施しているところでございます。各種相談やサービス提供、事業の実施に当たっては、子育て支援ハンドブック「おひるね」や、区報、ホームページ、区のお知らせ版へのポスター掲示、児童館等、地域にある施設でのチラシの配布等により区民への周知を行っているところでございます。また、民生児童委員、次世代育成委員や地域で子育て支援活動をしている団体等への情報提供や、連携して地域での子育て支援に取り組んでいるところでございます。
 今後とも広報を活発に行うほか、職員のアウトリーチ、つまり地域に出向いての実態把握でございますが、こういった取り組みや、子育て支援事業の実施を通して、すこやか福祉センターの子育て支援機能の地域住民への周知を図っていきたいと考えているところでございます。
 続きまして、社会的要因も踏まえた区の自殺防止の取り組みについての御質問にお答えをさせていただきます。
 問題を抱えた人に相談窓口等を周知するために、ホームページでのPR、自殺予防リーフレットの配布のほか、中野駅ガード下でのパネル展示等を実施しているところでございます。今後、実施予定でございます区民向けの講演会で周知をさらに広げるとともに、すこやか福祉センターにおいて保健師等による心の健康支援を継続して実施してまいります。
 私から以上でございます。

○議長(大内しんご) 以上で来住和行議員の質問は終わります。