【本会議・代表質問】
(2010年2月19日)

中野区議会議員 岩永しほ子

  1. 区長の政治姿勢と新年度予算案について
    1. 所信表明について
    2. 新年度予算案について
  2. 10か年計画(第2次)案について
    1. 地域センターについて
    2. 学校再編と少人数学級について
    3. 耐震改修助成について
    4. その他
  3. 山手通りの問題について

○議長(伊藤正信) 岩永しほ子議員。

〔岩永しほ子議員登壇〕
○42番(岩永しほ子) 2010年第1回定例本会議におきまして、日本共産党議員団を代表して質問いたします。

1 区長の政治姿勢と新年度予算案について


(1)所信表明について

 区長の政治姿勢と新年度予算案について、初めに、所信表明についてお聞きします。
 区長は、5月の区長選挙について、引き続きみずからこの中野区政に責任を果たすと立候補の決意を表明されました。そして、1期目、2期目の成果を上げられています。しかし、高裁で争われた非常勤保育士解雇撤回裁判、区長が上告してまで争った出勤簿不正打刻裁判と、いずれも原告が勝利しました。現在は警察大学校等跡地が都市マスをめぐって訴えられています。このような裁判が三つも起きたことに区民は驚き、出勤簿不正打刻は幹部職員が実行したことに怒り、横領や不正、不祥事など深刻な職員のモラルハザードに失望し、取り下げたとはいえ、区長が野方警察に氏名不詳で職員を告発したことにあきれています。かつてなかった事態に区長の自浄能力が問われましたが、区長の対応は納得できず、区政運営に不満と不信が広がっています。こうした区政の状況に区長は責任をどう受けとめられておられるのか、お聞きします。
 区長は、2期8年を公約に掲げ、1期目は市民派100%で当選されました。3期目の立候補は公約違反ではないかとの声に、区長任期は「3期を超えて在任しないよう努めるもの」とした自治基本条例に照らして公約違反ではない旨の説明をされます。しかし、この条例は1期目のさなかに区長みずから提案したものです。こんな詭弁はないわけですから、2期8年を守らないことを区民に説明すべきではないでしょうか。また、2期目は民主に加え、自民・公明が相乗りの選挙でしたが、3期目は政党との関係はどうなさるのか、お聞きします。
 所信表明では、日本経済のあり方と財源問題にも触れています。国民は大企業中心の政治をつくった経済の大きなゆがみが正されることを期待しています。そのためには雇用破壊をやめさせ、削減され続けた社会保障費をもとに戻すことが大事です。国民の勤労者所得は下がり続け、この10年間で27兆円も減っています。一方、大企業などは、同じ10年間で200兆円もの内部留保をふやしました。これを雇用や中小企業対策、国民生活に還元せよとの国民運動に、鳩山首相も大企業の内部留保を還元させる方法を検討してみたいと言っています。将来不安を解消するには景気回復が一番重要です。消費税増税論議が報道されていますが、消費税増税は景気を冷え込ませます。やはり聖域化している大企業・大資産家への行き過ぎた減税を改め、内需拡大を図り、国民の所得を高めて購買力を拡大することが必要です。区長の見解をお聞きします。
 区長の区政運営は、構造改革と規制緩和の流れをリードするというものでした。この構造改革が貧困と格差を生み出した政治を変えたいと国民は思っています。
 昨年、第一定本会議の区長答弁は、改革なくして成長なく、成長がなければ失業や貧困はもっと広がっていた。だから、構造改革や規制緩和が生み出したとは考えられないというものでした。今年の賀詞交歓会では、戦後復興や高度経済成長を進めた社会システムの行き詰まりや劣化の終着点として政権交代が行われたとあいさつされ、施政方針では、産業全体の生産性の向上に資する規制緩和や投資誘導策による経済のパイの拡大が大事と、相変わらず行き詰まった新自由主義的構造改革と規制緩和の道を進もうとしています。しかし、その道こそ中小企業の倒産を引き起こし、正規雇用を破壊して非正規労働とワーキングプアを増大させ、社会保障制度を後退させました。だからこそ、国民の怒りが自・公政権を退場させ、政権交代が実現しました。区民が望む区政の進むべき道を間違えず、構造改革と規制緩和路線は国民・区民から否定されている道だとの認識を持つべきです。見解をお聞きします。
 さらに、国がかじ取りをする護送船団方式の国から、地方が自己決定・自己責任でみずからの地域の将来に責任を持ち、自由闊達に成果を競い合う地方分権がこれからの日本の国の形として必要と述べられています。これは、構造改革を新たな方向に進めようとする民主党が掲げる地域主権国家構想の理念と同じ方向です。
 民主党は、地域主権実現のために、国から自治体への義務付け・枠づけを可能な限り廃止する地方分権一括法を制定し、一括交付金制度に変えようとしています。この法律による義務付け、枠づけ廃止の対象とされているのは、児童福祉施設の設備・運営基準など、保育、学校教育、医療、老人福祉など、国民を支えてきた領域です。長妻厚労大臣が認めた保育園の面積最低基準の緩和はこうした地方分権改革を具体化したものの一つです。国の義務的責任を後退させ、地方財政への国家負担を減らすものです。結局、国と自治体の構造再編も進み、ナショナル・ミニマムを後退させることになります。これを促進する補完性の原理に基づく統治の仕組みは、区長が表明されたように、身近な単位で解決できなければ自治体へ、手に余るなら広域自治体へ、それでだめなら国へという日本型補完性の原理であり、住民に自己責任・家族責任・地域責任を押しつけ、公的責任を放棄する行政になります。地方分権、補完性の原理と国や自治体の責任が投げ出されることを福祉作業所の保護者は、障害者をどの法律が守ってくれるのかと肩を震わせて告発します。高齢の男性は子どもや区民が見えないから切り捨てられるのかと怒ります。
 中野区は、自治と参加の区政、準公選などの教育改革、福祉都市を目指し、憲法擁護・非核都市など、地方分権の先駆的役割を持っています。補完性の原理では、住民の福祉の増進に責任を果たすべき自治体が姿を消し、住民のためになりません。見解をお聞きします。


(2)新年度予算案について

 新年度予算案についてお聞きします。
 新年度は大幅な税収の落ち込みが避けられない中で、予算編成に当たっては相対的に必要度や効果が薄れたサービスを廃止・縮小し、真に必要な施策を展開するとしていました。そうした中でも、区民の暮らしへの影響を最小限にすると施政方針で述べられました。区長の予算提案の中身が問われます。例えば、学校の耐震補強工事では、診断がCランクの学校は今年度中に工事を完了し、耐震化が必要になった谷戸小学校の改修・改築工事と、Bランクで学校再編の野方、丸山小は予算が計上されています。しかし、Bランク8校を22年度から23年度には完了させるとしていたはずの予算が計上されていません。これらの耐震補強工事が計上されていない理由をお聞きします。
 区は、児童・生徒の安全・安心を第一に考え、避難所としての機能強化のためにもBランクの学校も耐震工事を実施するとしていました。計画を遂行すべきですが、いつの段階で工事に着手し、いつまでに完了されるのか、お聞きします。
 また、区内事業者の仕事確保にも直結する生活道路整備工事の経費や道路改良工事、公園の維持管理費などが軒並み削減されています。区民の要望にこたえられる予算の確保はもちろんのこと、この経費削減によって区内業者がどれだけ影響を受けるかはかり知れません。区民の暮らしを守るとか、区内産業の活性化と言いながら、このような予算削減では区の責任を果たせません。区長の見解をお聞きします。
 私たちは、今年度予算は「本格的な大規模開発に乗り出す予算」と特徴づけました。さらに、第6次補正では、東中野駅前広場整備の前倒しや中野駅地区整備を新たに始めるために予算が計上され、(仮称)仲町すこやか福祉センターの太陽光パネル設置は予定した補助金が確保できないからと減額されました。新年度では、中野駅周辺や東中野駅のまちづくり推進、警大跡地開発のほか、新たに西武線沿線まちづくりなど、次々と大規模開発事業に手を広げています。一方、ひとり暮らし要介護高齢者・重度障害者を対象とした配食サービスの廃止、特別支援学級連合宿泊学習の廃止、要望の強い70歳以上の健診無料化や保育園待機児ゼロ実現の認可保育園の増設なども予算化していません。区民要望が強い中野駅北口の改善は理解できるものの、先行きの見通しも立たないと言われる経済状況のもとで、区に膨大な額の財政負担が生じるような中野駅周辺整備に着手する必要はありません。区民の暮らしを守り支え、真に必要な事業や施策を展開するのであれば、こうした大規模開発を聖域化した予算こそ改めるべきです。見解をお聞きします。

2 10か年計画(第2次)案について


(1)地域センターについて

 10か年計画(第2次)案についてお聞きします。
 区は、駅周辺や大規模まちづくりの開発計画を進めるため、10か年計画を見直し、計画期間を延長した「10か年計画(第2次)」をつくるため、案のパブリックコメントを行っています。計画の財政フレームをつけた素案の意見交換会は2日間しか行われず、日・月をかけて案を作成し、議会に提出しましたが、区民意見を反映するには無理な日程だったと言わざるを得ません。
 示された案では、4カ所のすこやか福祉センターのうち、中部地域だけが実現し、残り3カ所の計画は3年以上先送りです。そのため、地域子ども家庭支援センターを現在の保健福祉センターに間借りするなど、地域間格差が生じかねません。そもそも、第1次10か年計画で統廃合後の学校を活用すると説明されましたが、この計画で子どもたちは狭い学校に追いやられただけです。区立保育園の新たな民営化を盛り込み、肝心の待機児をゼロにする目標年次は大きく後退しています。待機児の増加が深刻になっていますが、認可保育園を減らして高い保育料を払い、託児的な認証保育所をふやすのでは子どもの健やかな成長と安心・安全は守れません。10か年計画で子どもたちにしわ寄せが行っていることを区長は認識すべきです。
 具体的な問題として何点かお聞きします。
 地域センター問題についてお聞きします。
 区は、来年7月に一斉に地域センターを(仮称)区民活動センターに転換し、自治活動支援とセンターの管理・運営を委託すること、行政窓口を5カ所に集約することを進めるための準備を行っています。委託は地域でつくる運営委員会で行い、施設維持・管理が負担になるところではシルバー人材センターに委託する計画です。準備の中で、この2月から東部、大和、桃園、新井が先行実施し、行政窓口は従来どおりですが、地域広報、市民活動の援助、地域事業の実施に関することを委託しました。運営委員会準備会規約を作成し、勤務が月18日の事務局長、16日の事務局員の2人を配置しました。センターの地域担当職員と準備会の事務局スタッフでは地域活動支援のかかわり方はどのようになるのか、お聞きします。
 区は、地域課題は地域で解決することで地域自治が発展し、(仮称)区民活動センターはそのための実践活動の拠点、より地域が力をつけていけると説明しています。今日において地域センターに配置された職員はさまざまな形で地域課題を解決するためにかかわりを持ち、住民から信頼される自治体職員として住民と力を合わせて自治の発展に寄与しています。「住民だけで解決を。区は手を出さない」では区の責任を果たそうとせず問題であり、地域自治の発展に期待するほうが誤りです。職員がいるからこそ参加と協働、自治を進めることができるのではありませんか、見解をお聞きします。
 5カ所に集約される(仮称)地域事務所は職員の専門性を高めてサービスの提供をする一方で、10カ所の(仮称)区民活動センターにはサポート職員の2名配置です。そのため、転入・転出の届け出と戸籍などの各種証明、申請書などの受付・取り次ぎはせず、窓口サービスの地域展開を図るため自動交付機の設置を同時に行うので区民サービスは後退しないとの説明でした。ところが、国が進めているコンビニの端末機を活用した住民票と印鑑証明書の発行が可能になったとのことで、22年度の予算に自動交付機関連の予算が計上されず、その設置が先送りになっています。また、行政窓口対応が予定されているすこやか福祉センターの整備も変更され、23年7月からの一斉転換には無理が生じてきました。改めてこの計画を見直すことを求めます。そして、地域センターでの窓口対応ができるよう、必要な職員体制を維持すべきです。見解をお聞きします。


(2)学校再編と少人数学級について

 次に、学校再編と少人数学級についてお聞きします。
 東京都だけが未実施だった少人数学級が第一歩を踏み出すことになりました。小1問題、中1ギャップの予防・解決のための教員加配という形で、都民の願いからすれば不十分ではありますが、都民の粘り強い運動と日本共産党が共同して切り開いた成果です。
 2010年度は、小・中とも1クラス40人になると2クラスにして教員配置ができます。例えば、79人の場合、現在は39人と40人の2クラスになりますが、40人を2クラスに分けられるので、79人で3クラスできることになります。80人だと3クラスです。2011年度はこの基準人数が、39人だと2クラスに、2012年度は38人だと2クラスにです。クラスを分けるか否かは学校長の判断によるとされています。
 区教委としては、習熟度別指導やチーム・ティーチングの活用とのことですが、教師加配は都教委が対応するので4月からのクラス編成がどうなるかによりますが、学校から要望が出ればふえる教室の確保など必要な対応ができるようにしていなければなりません。都教委は3年間の取り組みを検証して方向を出すそうですが、全国的な動きを見れば40人のままとは考えられません。こうした取り組みが始まるわけですから、現在の学校再編計画の40人を基準にした再編は見直すべきです。また、今年度中に策定予定の中・後期の学校再編計画に影響が生じることが考えられますから、計画策定は中止すべきです。お答えください。
 学校再編が行われた学校の施設改修は統合されてから行われているため、子どもに負担をかけています。桃花小は、体育の授業は1週間に1度、半日か1日かけて学年全体で体育の授業をしています。子どもたちは旧桃丘小学校に登校し、そのまま下校します。そうした中で救急車を呼ぶ事態が起きています。聞こえとことば教室は不備な設備の中で学習し、これが来年度末まで続きます。旧桃丘小には養護教諭の配置はありません。旧東中野小学校では新宿の学校に通わざるを得ない子どもがいます。沼袋小のびのび学級は上高田小学校に移転しますが、活動スペースが狭くなり、三、四年後には若宮小学校に転校しなければならない子どもがいます。野方小は計画がくるくる変わり、子ども・保護者・地域の人々が振り回されています。武蔵台小の校庭にキッズ・プラザを開設することがことしに入ってから説明され、校庭の体育授業用砂場や芝生倉庫を移設させると、全く現場無視の乱暴さです。緑野中では廊下や職員室の改修を2年度にわたって実施しています。いずれも再編を急ぐあまり改修計画に伴う事前調査と計画が不十分であり、最小限の予算で実施しようとすることから生じる問題です。子どもたちや学校への負担をあまりにも軽んじています。見解をお聞きします。


(3)耐震改修助成について

 次に、耐震改修助成の実施を求めます。
 日本での地震発生メカニズムに対する研究が注目されていますが、首都直下や東海地震がカウントダウンに入る状況にあると言われています。耐震化への取り組みを推進するためには、住民と行政の取り組みが相乗的な効果をもたらすようにすることが重要です。
 区は、新年度に緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成を新規事業化しましたが、木造住宅の耐震化に対する助成に踏み切っていません。2014年度までに住宅耐震化率を9割、2019年度までにはすべての住宅に安全性を確保する目標を持ちました。区は助成制度がなくても耐震性が進んでいるとの見解を示していますが、進んでいるのは非木造住宅の9割近くです。木造住宅は68%とおくれています。木造住宅は建てかえやリフォームでの耐震化が多いとのことですが、自力で耐震化できない区民もいます。どのようにして目標を実現するおつもりか、お聞きします。
 ことし1月17日には中野区と区内団体が共催して耐震フォーラムを開催され、そこでは耐震工事助成の実施が強く求められました。区は、個人住宅の財産価値を高める助成はしないとの見解をとり続けています。しかし、国は耐震化緊急対策方針による補助や融資、減税措置を設け、全国の自治体も助成制度などを実施しているように、区のような言い分はとっくに崩れています。大体最も公共性が高いことは区民の命と安全を守ることです。最近は、助成制度による耐震化の成果が上がっていないと指摘を持ち出されますが、実際に効果を上げている自治体の取り組みを教訓にした制度にすることが肝要です。助成制度を拒む理由になりません。
 耐震補強工事助成は、命を守ることにつながることはもちろん、地元業者の仕事確保にもなり、地域経済効果を高めると、耐震も合わせた住宅のリフォーム助成に取り組む自治体がふえています。秋田県横手市は10倍以上の経済効果を生んだと全国が注目しています。区としても、こうした全国の取り組みを検討し、区民の要望にこたえた助成制度を実施すべきです。見解をお聞きします。


(4)その他

 この項目の中のその他で2点お聞きします。
 図書館行政の拡充についてです。ことしは衆参両院の全会派が一致して決議した国民読書年です。国を挙げた文字・活字を受け継ぎ、さらに発展させ、心豊かな社会の実現につなげていく努力が求められています。建築家の安藤忠雄氏が座長を務める国民読書年推進会議も設置されました。ところが、民主党政府の事業仕分けでは、子どもの読書活動の推進事業を廃止とされました。国の予算編成において存続されましたが、額は概算要求2億1,000万円から4,900万円と大幅に縮小されてしまいました。中野区は直接の影響は受けないとのことですが、もともと少ない国の図書活動予算ですからこのような削減は疑問です。
 さて、読書を通して心豊かな社会にするための取り組みが国を挙げて行われようとしているとき、中野区の図書館行政はどうでしょう。図書・資料購入費は8館で7,500万円と今年度より大きく減額しています。また、子ども読書活動推進費も半減しています。図書館は区民利用の指標として図書の貸し出し冊数を挙げています。それ自体は否定しませんが、図書館利用実態を知るには在住・在勤者など登録数がどうであるかを把握する必要があります。貸し出し冊数では、ベストセラーなどの借り筋本に傾斜した本のそろえ方が懸念されますし、インターネットなどで貸し出し冊数をふやすなど、数合わせがひとり歩きしかねません。常に区民に近い距離で知的財産文化施設としての役割を果たす努力が大事です。また、図書館に区民の関心を寄せてもらうには魅力ある図書・資料が提供できることが基本です。今年度の予算額でもさまざまな工夫で図書・資料の確保をしていると聞きます。それがさらに削減されるのでは区民が求める図書館の魅力が半減します。購入費の増額を求めます。また、数年前まで指標として示されていた利用登録数を図書館活動の指標に取り入れてはどうでしょうか、お答えください。
 障害者の親なき後の不安にこたえる施策について、お聞きします。
 障害者がおられる家族と話すと、「あと何年元気に面倒が見られるだろうか。自分も子どもも年をとったらどうしよう」という不安の声を多くお聞きします。その心配を軽くするため、「自立訓練の場が身近にあれば」、「日中一時支援事業の時間を延長してほしい」、「緊急一時保護利用を利用する場合、親の休養のためというのはつらい」、「親は高齢者で、子どもは障害者で入れる特養ホームのような施設が欲しい」などたくさんの悩みが語られます。中野特別支援学校・旧中野養護学校は生徒がふえ、教室が不足する状態になっています。卒業後の就労、地域生活や社会参加など、区としても対応すべき多くの課題があります。
 そこで、廃校になった富士見中でしばらく活用しない部分を使った臨時の日中一時支援事業などを検討していただき、実施していただきたいと思います。見解をお聞きします。

3 山手通りの問題について

 最後に、山手通りの問題についてお聞きします。
 現在、山手通り中野坂上交差点から南側の歩道整備工事が進んでいます。既にカラー舗装の歩道になっているところがあります。車道側の樹木も植えられ始めました。ところが、この樹木の植栽間隔が広く、山手通りの工事前より樹木の本数が減少しているようです。また、茂った高木になるには何年かかるでしょうか。山手通りの整備が完成しても、この状態では交差点付近の風害対策を果たすには不十分です。
 また、区道などの接道部分は、山手通りが高く整備されているため傾斜が大きくなっています。そこでは、強い雨が降ると山手通りから流れた雨がたまり、民家に浸水するという状況があります。首都高は道路が完成すれば山手通りの雨は流れ込まない対策にすると言いますが、まだ続く工事期間にこのような問題が起きないようにすべきです。
 以上の2点を都・首都高と協議し、改善していただくよう求めます。お答えください。
 以上で私の質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 岩永議員の御質問にお答えをいたします。
 所信表明をめぐる幾つかの御質問であります。
 裁判が起こされたけれども、どうなのかということでありました。裁判はそれぞれのケースの事情で起きているところであります。また、職員のモラルの問題の話もありましたけれども、このことと職員のモラルに関係があるとは思っておりません。
 それから、2期8年というふうに言った、このことと3期目に対して責任を果たしたいと、こう考えている私の考え方とどういうことなのかという御質問でありました。2期8年というふうに申し上げたこと、これは重く受けとめているところであります。また、自治基本条例において、連続して3期を超えて在任しないよう努めるものとする旨の規定を提案し、議決をいただいたところでありまして、これによって、区における規範としての多選制限については一定の決着がついたと考えているところであります。私が2期8年と申し上げたこと、そして自治基本条例で定めたこと、これらを勘案し十分に熟慮をした上で、引き続き私は区政の中で責任を果たしてまいりたいと申し上げているところであります。そうしたことを踏まえて、有権者の皆様が御判断されることだと考えております。
 それから、消費税について、消費を冷やすのでやめるべきで、むしろ大企業等に増税するべきだと、こういう御質問でありました。消費税を社会保障の財源として確保するということは、日本の社会全体が人口減少、少子・高齢化というふうになっていく、この現状からすれば避けられないと私は考えております。消費税の増税ということを考えるについては、将来にわたって社会保障の給付をどうするのかといった議論を十分に踏まえて行われるべきものだと考えております。
 それから、規制緩和に関連する御質問がありました。少子・高齢化や人口減少が進む、こうした中でグローバルな競争に国民一人ひとりがさらされていると、このことが現状であります。こうしたことは今後長期的な流れとして変わらないということであります。さらに、このことが強まっていくということにもなるだろうと思います。そういう中で、我が国が一定の豊かさや経済力を維持し続け、持続可能な国をつくり上げていくため、また区民の将来を見据えて持続可能な地域社会を実現していくためにも、産業全体の生産性向上に資する構造改革や規制緩和などが必要であると、こう考えております。
 それから、地方分権についてであります。地方分権を進めていくことによって、国から地方への過剰な義務付け、枠づけを廃止・縮小していくということともに、地方の自治行政権、自治立法権、自治財政権を拡充していくべきだと考えております。こうしたことも私が再三申し上げている地方分権推進という考え方から申し上げているところであります。そうすることによって地域の実情に合ったよりよいサービスを提供することが可能となり、区民の福祉の向上と持続可能な地域社会の実現が可能になってくると、こう考えております。
 それから、学校の耐震補強工事についてであります。耐震性能Bランクとは、東京都都市計画局策定の建築物の耐震診断システムマニュアルに書かれているところであります。耐震性能は比較的高いランクですが、補強されることをお勧めいたしますと、こういう内容です。
 中野区区有施設耐震改修計画では、BからDランクの施設について新耐震基準を満たすよう耐震改修を行うものとしてあったわけですが、長期的な財政見通しを踏まえて検討を行いまして、結果として、個々の学校の耐震診断の結果によります建物の強度、このことも十分勘案しながら計画の変更を行ったものであります。学校施設の安全確保については十分認識をしておりますし、今後とも安全を確保してまいりたいと思っております。
 それから、道路補修、公園等で予算が削減されていると、このことについての御質問がありました。21年度については、緊急雇用対策として道路改良工事等の前倒しを行いました。また、警大跡地の新設道路の整備工事なども含まれておりました。そうしたことから、新年度予算案については、工事量は減りましたが、契約に当たっての緊急雇用対策としての区内事業者の取り扱いやJV方式の運用など、できるだけ区内事業者の受注機会の確保に努めていきたいと考えております。
 それから、中野駅周辺整備の必要性についてであります。中野駅周辺のまちづくりは、警察大学校等跡地開発を契機に新たなにぎわいを創出し、さまざまな人々の活動が中野区全域に波及効果を及ぼし、活性化につながるものと考えております。このような持続可能な活力あるまちづくりを力強く推進するため、中野駅地区整備にも着手をするものであります。財政的な観点からは、整備年次計画を慎重に立て、特定財源の確保にも努めていくこととしているところであります。区内産業への経済波及効果も期待できる中野駅周辺整備事業は先送りせず、着実に推進をしていきたいと、こう考えております。
 私からは以上であります。そのほかはそれぞれ担当のほうからお答えいたします。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 学校再編と少人数学級についてお答えをさせていただきます。
 東京都の小1、中1教員加配についての御質問でございました。平成22年度から始まる本制度を受けまして、教育委員会としては各校の新1年生の状況を把握し、遺漏なく事務手続きを進めていく考えでございます。
 また、この制度に伴いまして、中野区の学校再編計画を見直す必要があるのではないか、中・後期の計画をどのように進めていくのかというお尋ねでございました。学校再編は、子どもたちに集団教育のよさを生かしたよりよい教育環境を整備するために進めているものであり、今後もこれを着実に実施していく考えでございます。未着手の中・後期の再編計画につきましては、教育環境の変化や「これからの中野の教育検討会議」での検討結果を踏まえ、教育ビジョン(第2次)改定作業を行う中で今後検討していくことになるというふうに考えてございます。
 また、統合新校の改修工事などについての御質問がございました。統合に限らず、教育環境の整備をする際には子どもたちの生活に何らかの影響を与えることは避けられないというふうに考えておりますが、できるだけその影響を最小限に抑えるよう努力をしてまいりたいというふうに思っております。
 また、図書館行政についての御質問がございました。図書資料購入費の減少につきまして、その対応についてということでございます。これにつきましては、いわゆるベストセラー等の予約件数が集中するため、複数冊を購入する複本購入の基準を精査する一方、購入図書の種類、タイトル数はできる限り維持するなど、工夫・努力を行い、知的資産の収集・保存し、継承していくという図書館としての役割を十分果たす区民サービスに努めていく考えでございます。
 また、10か年計画(第2次)案での成果指標でございますが、これにつきまして登録率を採用したほうがいいのではないかということです。区民の利用登録者数は6万3,000人でありまして、例年約1万6,000人の新規登録者がいる一方で、転出等でほぼ同数の無効登録者も出ていまして、登録率はほぼ横ばいの状況にございます。しかし、この指標では図書館の施策の変化が見えにくいことなどから、区民1人当たりの年間資料貸出冊数に変更したものでございます。登録率の向上も引き続き努力をしていきたいというふうに考えてございます。

〔区民生活部長鈴木由美子登壇〕
○区民生活部長(鈴木由美子) 私のほうからは、地域センターを「(仮称)区民活動センター」と「(仮称)地域事務所」へ再編することについてのお尋ねにお答えいたします。
 まず、(仮称)区民活動センターの先行実施の内容ですけれども、これは地域センター業務の一部業務である地域広報と地域事業、それから区民活動の援助に関する、このことの3点を運営委員会準備会に委託するというものでございます。
 実際の業務の実施に当たりましては、運営委員会の準備会が事務局スタッフを雇って、その事務局スタッフは運営委員会の意向に沿ってより地域の実情を反映し、総意工夫を凝らしていくことになるというふうに考えています。そうした意味で、事務局スタッフの地域へのかかわり方というのは職員以上にきめ細かいものになるというふうに考えているところです。
 また、区がこれまで行ってきたこういった業務を運営委員会に委託するからといって、職員が地域自治の推進に関与しないということではありません。区は地域と区のパイプ役となる組織を設けるなど、地域自治の推進に向けて適切な支援を行ってまいりたいというふうに考えています。
 それからもう一つでは、(仮称)地域事務所の開設等の時期についてのお尋ねがございました。地域センターの今回の(仮称)区民活動センターと(仮称)地域事務所への再編というものは地域自治の一層の推進と安定的な財政基盤を築くために行うものでございます。これらの取り組みは、(仮称)区民活動センターにつきましては2月1日から4カ所で先行実施が始まり、また他の地域でも準備会の立ち上げが進んでいるというふうに地域での機運が高まっていること、また(仮称)地域事務所につきましては職員2,000人体制を目指す中で財政基盤を築くことが急務であることから、地域センターの(仮称)区民活動センターと(仮称)地域事務所への再編方針でお示ししたとおり、平成23年7月を目途に進めていきたいというふうに考えてございます。
 証明書自動交付につきましては、新たにコンビニ交付というような取り組みが始まることから、その動向を踏まえ、検討を進め、早期に導入することで準備を進めてまいりたいというふうに考えてございます。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、まず初めに、耐震改修についてのお尋ねがございました。
 木造住宅の耐震改修の一層の促進のために、区としては今後、アパート等の所有者、これも含めた戸別訪問によります啓発活動の強化、また区登録の耐震診断士等によります専門的な相談への対応の充実、それから安価で信頼できる耐震改修工法・装置の紹介などの情報提供、これらの充実を図ってまいるという考えでございます。
 また、高齢者などの自力での耐震改修が困難な方につきましては、耐震改修資金の低利融資あっせん制度の紹介などの対応とともに、今後もさらに有効な支援策についても検討をしていく予定でございます。
 これらさまざまな取り組みによりまして、中野区耐震改修促進計画でお示しをした耐震化率の目標、これは十分に達成可能であるというふうに考えております。なお、個人の財産の保全については基本的にはみずからの責任で対策をとるべきというふうに考えておりまして、補強工事費の助成を実施する考えはございません。
 次に、山手通りの問題についてのお尋ねがございました。山手通りの街路樹や植栽につきましては、地域の意見も聞きながら東京都や首都高速道路株式会社で計画がつくられております。中野駅坂上付近では、歩行者に対する風よけ効果を考慮いたしまして、高木の植栽のほかに生け垣や中木も配置する計画となっております。これによりまして一定の効果があるというふうに考えております。
 それから、道路から隣接地への雨水の流入など工事に伴います問題につきましては、これまでも区として首都高等に対応を求めてきております。今後もそのように対応をしていく考えでございます。
 以上でございます。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 中野富士見中跡施設の一時活用についての御質問にお答えいたします。
 障害者の自立の促進に向けましては、作業施設での訓練や宿泊による訓練のための施設などが必要であると考えております。そうした場合につきましては、障害者自立支援法の位置付けも踏まえつつ、計画的に整備していく必要がございます。一時的、臨時的な対応ということになってしまいますと事業の安定性や継続性が確保できないと考えるところでございます。
 したがいまして、中野富士見中の跡施設をすこやか福祉センターとして整備するまでの間に障害者の施設として一時活用するということは考えていないところです。

○議長(伊藤正信) 以上で岩永しほ子議員の質問は終わります。