【本会議・一般質問】
(2010年2月22日)

中野区議会議員 山口かおり

  1. 保育行政について
    1. 待機児童の解消について
    2. 保育料の負担軽減について
    3. 区立保育園における調理、用務業務の民間委託について
  2. 障害者施策について
  3. 融資制度の拡充について
  4. 旧中野富士見中学校の跡地活用について
  5. 地域スポーツ活動の実技指導員の報酬について
  6. その他

○議長(伊藤正信) 次に、山口かおり議員。

〔山口かおり議員登壇〕
○8番(山口かおり) 2010年第1回定例区議会におきまして、日本共産党議員団の立場から質問いたします。

1 保育行政について


(1)待機児童の解消について

 最初に、保育行政について3点お聞きします。
 1点目は、待機児の解消についてです。
 昨年4月、中野区内で認可保育園に希望しても入れない子どもたちは327人いました。新しい中野をつくる10か年計画では、今年度中に待機児童が解消されることがうたわれていました。これまで日本共産党議員団が、待機児解消のため区有施設を活用するなどして認可保育園をふやすこと、既に保育施設としていつでも使える状態にある旧桃丘小学校跡地を活用して、早急に待機児童解消を図るよう再三求めてきましたが、区はこれら要望に背を向けてきました。
 ことし4月の入園申請は第1次募集が1月8日に終わり、昨年より203人も申請者が増加しているとのことです。申し込み数1,067人に対して受け入れ枠が876人、定員数よりも191人多い応募状況です。区はこれまで、来年度、待機児童は大幅に解消されるとしてきましたが、区の認識に変更はありませんか。待機児童は大幅に解消されるのですか。
 日本共産党議員団にも、保育園に入りたいのに入れないという保護者の切実な声が日々寄せられています。中には、保育園に入れないため、育児休暇も打ち切られ、リストラされ、就職活動もできないため失業保険も出ないという方や、企業内託児所がいっぱいで入れない、認証保育所にすら入れないといった実態です。区長あてに認可保育園をふやしてくださいという要望書も出されていますが、次年度の予算にも認可保育園の増設、あるいは区有施設を使った保育施設としての活用などの緊急措置は盛り込まれていません。
 他区では、待機児解消のために来年度予算で認可保育園の増設を打ち出しているところが少なくありません。世田谷区では認可保育園の分園を区内5カ所に設置するなどして1,484人の定員枠を確保、江東区では来年度中に認可保育園の整備により定員565人拡大、品川区では小学校の余裕教室などを利用し234人拡大、目黒区ではマンションなどの施設を借り上げ、4月に2カ所の認可保育園を開設し160名の定員拡大、墨田区も4月に認可保育園を開設、台東区でも小学校跡地に緊急の保育施設を設置、足立区も以前区立保育園のあった都営住宅の1階を改修し、認可保育園をふやすなど、緊急の措置を講じています。杉並区ではことし10月に50人定員の認可保育園を開所、今後4年間で4カ所の認可保育所を増設するなどで、1,200人分の定員を拡大する予定です。
 中野区においても、認可保育園の定員数の絶対量が少ないわけですから、既に廃校となった小学校跡地や児童館跡地などを使って、緊急に保育施設をつくるべきではありませんか。また、10か年計画(第2次)案では、平成26年には待機児童をゼロにするとしていますが、どのように定員枠をふやし解消を図っていくのか、具体的な保育計画を持つべきです。お答えください。
 さて、厚生労働省は待機児解消のためと称し、4月から認可保育園の定員を超えて子どもを受け入れられる、上限の枠を撤廃する通知を2月17日に各都道府県に通知しました。1999年から始まった定員を超えた受け入れは、年度当初は115%、年度途中からは125%までとなっています。2001年からは毎年10月以降の無制限の受け入れを認めています。今回の通知は、115%、125%という上限を廃止するものであり、詰め込みに拍車をかけるものです。保育施設での事故で子どもを亡くした家族などでつくる「赤ちゃんの急死を考える会」の調べでは、毎年10月からの無制限の受け入れを認めた2001年度以降、認可保育園での乳幼児の死亡事故が急増しています。中野区においても、既に定員を超えた弾力化が行われています。ほとんどの保育所が、食べること、寝ること、遊ぶことを一つの部屋で行っています。まだ昼食を食べている子がいても、お昼寝のために残飯処理などの後片づけを始めなければならないような状態です。ことし4月、さらに保育園の定員弾力化が行われるということですが、これ以上の詰め込みによる待機児解消を行うべきではありません。
 さらに国は、東京などに限り保育室などの居室面積基準の緩和を容認し、待機児童解消までの一時的措置として、地方自治体による条例化の方針を示しています。一時的措置といいますが、期間は不明です。国の面積基準は先進国では最低レベルですが、例えば2歳児の場合ですと、7畳に子ども6人と保育士1人が、収納スペースも含めた狭いところで保育しなければなりません。中野区ではこの国基準をぎりぎりクリアしているという施設が少なくありません。厚生労働省が行った施設面積についての委託調査結果では、「現在の保育面積をさらに切り下げることは、子どもの成長発達を保障する保育をさらに困難なものとする」として、面積基準の設定を地方自治体にゆだねる動きには批判的な見解が示されています。国の方針について、港区長などは、最低基準を引き下げることはしない考えを示しています。中野区としても、子どもの発達を保障する立場に立てば、国の考え方に合わせて面積基準の緩和は決してすべきではありません。お答えください。


(2)保育料の負担軽減について

 2点目、保育料の負担軽減についてお聞きします。
 4月に入園を申請している方のうち、共働き家庭の申し込み数が定員の3倍に上っているとのことです。区が必要な数の認可保育園を整備しないために、認証保育所に預けざるを得ない、あるいは認証保育園にすら入れないという方たちがふえています。認証保育所の平均月額保育料は約6万1,000円、保護者補助が出されても約4万円となっています。認可保育園の平均保育料が1万8,000円であることを考えると、いまだに経済的負担は大きいと言えます。時限的措置ですが、目黒区では今年度、認可保育園、認証保育園に入れなかった待機児世帯に対し、1人当たり月額2万円の補助を行っています。また渋谷区では、この4月から、400万円以下の収入の世帯は認証保育所も含めて、保育園の保育料は無料にするとのことです。中野区においても認証保育料のさらなる軽減、あるいは保育園に入れない家庭に対して補助を行うべきではないですか。お答えください。


(3)区立保育園における調理、用務業務の民間委託について

 3点目は、区立保育園の調理、用務業務の委託についてお聞きします。
 区立保育園の調理、用務の民間委託の方針が、文教委員会で昨年12月8日に示されました。その時点で4園はまだ決まっておらず、年が明けて1カ月後の1月8日、どの4園に委託するかが発表され、同時に事業者の募集が1月22日まで行われました。保護者への説明会が行われたのは事業者募集後の1月20日から25日の間でした。こうした区の進め方は、委託の方針について、また業者選定について、子どもたちの利益を代弁する立場の保護者から全く意見を聞く気はないことを示すものであり、問題です。民間委託を実施することについて、保護者が意見する場をなぜ設けなかったのか、お聞かせください。
 民間委託する理由は、「専門事業者によるノウハウの活用により、サービスの向上を図るため」と説明がされました。保護者説明会では、むしろこれまでと同水準のサービスが提供されるのかという点に、不安の声が多く出されたとお聞きしています。台東区、品川区では民間委託後に食中毒の事件が発生しており、保護者から不安の声が出るのは当然です。業者も既に決定したとのことですが、どのようなサービス向上が図られるのか、具体的にお答えください。
 今回委託する園は、中野、白鷺、江原、もみじやまの4園ですが、この4園はどれも産休明け保育を実施しており、離乳食を提供しています。離乳食は月齢によってどんどん切りかわります。特にアレルギーやアトピーの子どもたちがふえる中では、一人ひとりの子どもたちに応じた対応が必要です。今は子どもの状態を見て、保育士が調理師に野菜をやわらかくすることや、おなかを壊していればおかゆをつくる、などの直接指示ができます。保育園の給食業務は保育の一環として、調理師だけでなく、保育士や看護師、栄養士が一体となって子どもの成長を支える立場で実施がされてきました。区は、調理する人が変わるだけで、何も変更はないと保護者に説明したそうですが、離乳食やアレルギー食への対応、日々の子どもたちへの体調に合わせた対応はどのような形でされるのでしょうか。また、委託先の調理師がこれまでのように園外保育に参加したり、保育園会議に参加することはできるのでしょうか。
 区は昨年6月の一般質問で私がこの問題を取り上げた際に、「乳幼児の健康状態に応じた離乳食の提供につきましては、委託業務上、仕様をきめ細かく定めるなどの工夫によって対応は可能である」と答えていました。しかし、詳細な指示書による委託は偽装請負に当たるというのが厚生労働省の見解です。
 昨年4月に学校給食調理の民間委託を強行した埼玉県鳩ヶ谷市では、「市が詳細にわたる作業基準書を示すことは派遣労働であり、請負ではない」と、労働局が是正指導を行っています。労働局が調査に入り、是正指導が行われ、8月に契約変更になりました。その結果、委託のために市が作成した衛生管理や調理方法を示した「調理業務作業基準」が全文削除されたほか、業務従事者の異動や交代に関する事項や、業務完了報告書の確認欄などが削除されています。市のチェックは事実上働かなくなりました。労働局が調査に入れば、区が作成する詳細な作業基準書などは偽装請負に当たり、契約内容が変更となるのではないですか。是正すれば委託された業務についてチェックはできなくなります。これで質を確保することはできるのですか、お答えください。
 また今回、調理業務、用務業務の一括での委託となりますが、その配置については業者の裁量によるとのことです。これまで別々の人を配置してきた調理・用務業務ですが、業者がコスト減のために調理師に用務を兼務させる可能性も否定できません。
 区は委託する理由を、「来年度は保育園の調理業務職員に欠員が生じることが予測されるため」、つまり職員の人件費削減のためとしています。これによる経費削減はどれだけ見込まれているのでしょうか。
 職員を採用せず、人減らしをしてお金を浮かせるために子どもたちの食の安全を犠牲にすべきではないことを重ねて申し上げ、次の質問に移ります。

2 障害者施策について

 次に、障害者施策についてお聞きします。
 まず、障害者自立支援法にかかわるサービスについてお聞きします。1月7日、障害者自立支援法の違憲訴訟の原告団・弁護団と厚生労働省は、障害者自立支援法廃止までの間、応益負担制度の速やかな廃止のため、平成22年4月から、市町村民税非課税の低所得の障害者及び障害児の保護者につき、障害者自立支援法及び児童福祉法による障害福祉サービス及び補装具に係る利用者負担を無料とする措置を講じる、という基本合意文書を取り交わしました。障害者のサービス利用に応益負担を課すことは国の誤りであることを事実上認めたことになります。低所得者に対するサービス無料化は4月からの措置となりますが、申請しなければできません。該当する方たちへ区の周知は徹底されているのでしょうか。
 さて、今回の基本合意は廃止に向けた第一歩ですが、いまだ応益負担の仕組みは残されており、自立支援医療費の負担は依然ありますし、アポロ園で行っている児童のデイサービスに至っては、本人ではなく保護者の収入による利用料負担が課せられており、今回の軽減策はほとんど適用されません。
 また、事業所報酬の日払い方式も、多くの事業所がそのために運営費の減収に苦しんでいる中、その仕組みを残したままとなっています。障害者自立支援法では、新事業体系への移行は来年までとなっています。区内の精神障害者の事業所は、区の独自の支援策もないまま、利用料負担や日払い方式の問題などから新事業体系への施設移行をちゅうちょせざるを得ない状況にあります。現在の国の施策では、新事業体系に移行する前から自立支援法によるサービス提供をしていた場合に限り、運営費が日払いによって減収したとしても9割の保障が行われますが、自立支援法の枠外で事業を行っている精神障害の作業所などは保障がされません。本町五丁目にある精神障害者の作業所であるカサデオリーバがことし4月、新事業体系への移行を予定しているとのことです。
 精神障害者は通院の必要性や、日々の精神的な調子によって出勤率が他の障害よりも低い傾向にあり、日割り方式となると減収は避けられません。減収が生じた際、区として事業所にどのような支援を行う予定でしょうか。また、現在区として家賃補助を行っていますが、それは維持されるのでしょうか、お答えください。
 次に、4月から実施が予定されている生活保護受給者の精神障害者の退院促進事業についてお聞きします。
 現在、区内には精神障害の方が入院できる病院はありません。中野区に住民票を持ち、生活保護受給者で他の地域に入院している精神障害の方は100名ほどいらっしゃるとのことですが、そのうち退院が可能と医師から判断されている方は20名から30名とのことです。現在、委託する事業所を選考中とのことですが、退院後の精神障害者については、長期入院者であれば社会的な訓練の必要性や服薬管理など、自立支援に向けたきめ細やかなケアが必要となってきます。地域で生活していくには、それに対応できる、精神保健福祉士や看護師といった専門職が配置された施設も必要です。
 区内で関係者の会議を昨年一度持たれたと聞いていますが、今後どのような形で関係者との連携を図り、事業を展開していくのでしょうか。また、第2期中野区障害福祉計画では、平成23年度末までに社会的な精神障害者の入院患者を43人減らすことが目標値として掲げられています。生活保護受給者に限らず、今後、社会的入院患者の退院促進、地域移行をどのように進めていかれるのか、お答えください。
 また、障害者が地域に戻るといっても、相談支援やホームヘルプ事業の派遣、作業所など、一連の社会復帰に向けた受け皿が必要です。中でもショートステイは社会資源として大きな役割を発揮します。現在、区内にはショートステイは3カ所存在しますが、精神障害の事業所が運営する施設はありません。第2期中野区障害福祉計画での整備見込み数は6カ所となっており、区として退院促進事業での活用も視野に入れ、精神障害のある方が利用しやすいショートステイの整備を進めていくべきです。東京都にショートステイ事業の申請を検討している事業所も、区の積極的な支援を要望しています。ショートステイ整備のため区として積極的に支援を行うという立場で、事業所に働きかけてはいかがでしょうか。お答えください。

3 融資制度の拡充について

 次に、融資制度の拡充についてお聞きします。
 一昨年来のリーマン・ショックに続き、円高とデフレが進行する不況のもと、多くの中小企業が経営難、資金繰りに苦労しています。区内の中小業者からも、「職人に対して支払いができない」、「もう何カ月も仕事がない」、「売り上げが極端に減ってローンの支払いができない」といった声が聞かれます。国は、3月末で期限が切れる緊急保証制度にかわり、対象業種が全業種に拡大する「景気対応緊急保証制度」を2月15日から前倒しで実施しています。この制度は、2年前に比べて売り上げが3%減少しているところを認定しており、中野区においても「緊急経営応援資金事業」で既にこの制度に対応した形で事業が拡充されています。しかし、区の緊急経営応援資金制度は、昨年7月に期間延長して事業を実施してきましたが、ことし3月には終了します。緊急経営応援資金制度はこれまで1,756件の申し込みに対し1,392件が実行され、区民に活用されています。今も窓口に相談に来る方は多くいらっしゃいます。
 今後いまだに景気回復が見込まれない中、4月以降も、こうした国の景気対応緊急保証制度に対応する融資制度を区としても実施すべきではないでしょうか。また保証料については、目黒区、台東区、江東区、豊島区、中央区、江戸川区、足立区などが補助を実施しており、区としても検討すべきと考えます。お答えください。
 昨年12月に施行された金融円滑化法では、金融機関に返済猶予、新規の融資や金利の引き下げなどの努力義務が課されることになりました。中野区が行っている融資事業についても、返済猶予などの条件変更は可能となっています。区としても、区内事業者の実態を把握するために、金融機関がどのように対応しているかなど把握するとともに、区内事業者に対しても金融円滑化法を踏まえて相談に応じられるよう、担当職員にも法の趣旨を理解・徹底すべきではないでしょうか。お答えください。

4 旧中野富士見中学校の跡地活用について

 次に、中野富士見中学校の跡地活用についてお聞きします。
 新しい中野をつくる10か年計画(第2次)案では、旧中野富士見中学校の跡地整備がステップ2から3に先送りされました。昨年、学校が閉鎖されてから、体育館や校庭などでスポーツ利用をしていた地域の団体は、南中野中学校などに活動場所を移動するなどして利用ができなくなりましたが、スポーツできる場所が少ない区内の状況は変わっておらず、依然、跡地利用についての要望が出されています。また、待機児童を抱えている保護者からは、保育園として使えないかといった声もお聞きします。今年度は南中野中学校の生徒がクラブ活動で校庭を使用する、また選挙の際には投票所として使用しましたが、それ以外は地域での利用はできず空き施設となっています。本格利用までは、整備工事に入る1年を抜いても3年間あります。区民は地域のために使ってほしいと願っています。有効活用するためにも、早期に地域の住民から声を聞く場を設け、暫定利用を検討すべきではないですか。お答えください。

5 地域スポーツ活動の実技指導員の報酬について

 次に、スポーツ活動への実技指導員の報酬についてお聞きします。
 これまで区は長年にわたって、全中学校施設と都立中野特別支援学校において学校開放を行い、卓球やバドミントンなど6種目のスポーツについては、地域のスポーツサークルなどの利用者に対して、毎週一度、あるいは月に一度、実技指導員を派遣してきました。中には実技指導員になって30年になる方もいらっしゃるそうです。来年度から区からの実技指導員の派遣がなくなるということを聞いた区民の方から、ぜひ続けてほしいという要望が寄せられました。
 「区民は、指導員が来る日をとても楽しみにしている。ないせすを見て指導員が来る日だけ顔を出す人もとても多い。指導員は、連盟や愛好者と何年間もスポーツをともにしてきており、報奨金が出なくなるなら4月から来ませんというわけにはいかない。無償で指導してもらうのでは、プロに対して失礼に当たるし、参加者から受講料を徴収するのでは人が離れてしまう。報酬はなくさないでほしい」という御意見です。
 現在、区は各協会に対して無報酬ボランティアとして派遣してもらえないか交渉中とのことですが、報酬額は全体で年間350万円程度とのことです。区が実技指導員を各サークルに派遣してきたことは、区としてスポーツ振興に力を入れてきたことへのあらわれであり、区民の健康や文化的な生活にも貢献してきたのではないでしょうか。区としてはこれまでどのようにこの事業を評価されているのか、また、なぜ廃止されるのかお聞かせください。また、区民から強い要望のある実技指導員の派遣に対して報酬を打ち切るべきではありません。お答えください。

6 その他

 最後に、高齢者福祉についてお聞きします。
 独居老人や高齢者夫婦世帯など高齢者のみの世帯がふえる中で、高齢者施設の整備が切望されています。新年度予算では特別養護老人ホーム関係の予算計上がされている区も見受けられます。700人の特養入所待機者を抱える荒川区では、2011年、12年に開設を目指す特養老人ホーム2カ所の誘致費用に9億円余、また用地取得に8億円余を計上しています。また、目黒区では特養老人ホームの契約職員を正規職員化するための費用6,000万円余を計上しています。
 特別養護老人ホームの整備計画について、区は第4期介護保険事業計画で南部・中部圏域に2カ所、100床程度の増床を計画しています。東中野地域については10か年計画案で候補地が盛り込まれていますが、南部地域の候補地の選定についてはどのような進捗状況になっていますか。
 また、昨年3月に起きた高齢者施設「たまゆら」の火災事故を機に、都市部で低所得者の方が入居できる施設整備の問題も表面化しました。東京都は2010年度に従来の施設区分を見直し、設置基準などを緩和した都市型ケアハウスの整備に独自助成を行うことが報じられています。国の助成制度に加え、都が改修など独自に上乗せ助成をするというものです。都市型ケアハウスは60歳以上の単身者などが対象で、所得や年金の低い人も入居できるとされています。施設面積については、入居者の人権を守るためにも一定の要件を満たす必要がありますが、低所得の方も入居できる施設が都内にできることは朗報です。墨田区は事業者誘致などの費用を新年度予算に計上しています。区としてもこの事業について検討すべきと考えます。お答えください。
 以上ですべての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 山口議員の御質問にお答えをいたします。
 保育園の待機児の問題についてであります。
 待機児童の解消につきましては、区立保育園の建てかえ・民営化による定員増や、認証保育所の開設誘致、また家庭福祉員の増員など、さまざまな対策を組み合わせて総合的に行っていきたいと考えております。昨年4月からことしの4月までの間で認可保育園については244人、認証保育所等については86人、それぞれ定員増を確保しております。このことによって、昨年4月時点の待機児童数190人の規模への対応は確実に行ったところです。しかし、今年4月の認可保育園への申し込み件数は、現時点で昨年度より203件の大幅な増となっていることから、特に低年齢児の待機児童の発生は避けられない状況にあると現在見込んでいるところです。
 それから、保育計画と保育所の面積基準の緩和についてであります。保育需要の予測が大変難しい状況にあるわけですが、10か年計画の目標値、26年度に待機児ゼロ人、これを達成するための具体的な手だてについて、今後明らかにしていきたいと考えております。
 それから、保育所の居室面積基準を条例によって緩和するかどうかという御質問ですけれども、条例で設置基準よりも緩和するかどうかにつきましては、今後、保育園の現状を踏まえて検討していきたいと考えております。
 それから、認証保育所の保護者補助増額と、待機児のいる世帯への補助ということであります。認証保育所の保護者補助の増額、あるいは新たな待機児のいる世帯への補助等については考えておりません。
 それから、障害施策の関連で、自立支援法によるサービスの利用者の低所得者に対する所得軽減が拡大をするわけでありますけれども、この周知についてという御質問であります。
 現在、国において政省令の改正が進められているところであります。正式決定後、速やかに利用者全員に個別通知によって周知を行う準備を進めております。区内の障害福祉サービス提供事業者及び補装具の契約事業者に対しても、個別通知を行う予定であります。
 それから、精神障害者の共同作業所に対する移行後の支援についてであります。障害者自立支援法に基づくサービス体系に移行した事業所に対しては、一定の期間、他の障害者の作業所と同様に、都の包括補助を活用して補助金などの必要な支援を行っていく考えであります。家賃補助についても当面は必要な状況であると考えております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 体育館個人開放の実技指導員の御質問にお答えいたします。
 中学校等の個人開放の実技指導員の方々につきましては、基本技術の指導や利用の調整をお願いしてきております。それぞれの種目の技術の向上など、区民スポーツの推進に貢献していただいたというふうに評価をしております。しかし、今後は利用者相互の自立的な利用を進めていただくとともに、既存の実技教室を含め、各連盟、協会の御協力を得ながら、地域スポーツクラブの推進にあわせて区民スポーツの活動の広がりを図ってまいりたいというふうに考えております。

〔子ども家庭部長竹内沖司登壇〕
○子ども家庭部長(竹内沖司) 区立保育園におけます調理、用務業務の民間委託についての御質問にお答えをいたします。
 まず、保護者への説明についてですが、事業者の公募と同時に委託対象園を発表し、委託対象園で保護者説明会を開催いたしました。また委託対象園では、事業者も出席した保護者説明会を今後開催する予定でして、サービス向上の具体的な内容も含めて保護者に説明することとしております。
 それから次に、委託によるサービス向上の具体的な内容についてでございますけれども、これにつきましては、企画提案の内容をもとに、事業者と現在協議をしているところでございます。
 次に、委託後の対応ということについてでございますが、委託後は事業者に食育活動ですとか、保育園の行事への協力を求めることにしております。しかし、職員会議への参加ということについては考えておりません。業務に関する事業者等の連絡調整につきましては、基本的に事業者の業務責任者と園長、栄養士との間での打ち合わせにより行うものでございます。
 それから、子どものアレルギーや離乳食への対応、子どもの健康状態に応じた給食の提供につきましては、委託後もこれまでと同様に行ってまいります。
 次に、偽装請負と経費節減効果ということについての御質問がございました。
 業務の委託に当たりましては、厚生労働省の告示、通知等の内容を踏まえて、請負契約の内容が適正なものとなるようにいたします。仕事の完成を目的とする請負契約において、仕事の完成の判断基準を示すものとして、詳細な作業基準書は必要であるというふうに考えております。なお3月には、約3週間程度でございますが、現場での引き継ぎを行うことを予定しておるところでございます。
 それから、調理、用務業務の委託による経費節減効果でございますけれども、1園当たり年間で約880万円、4園合計では年間約3,500万円の削減になると試算をしております。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 私からは、まず障害者施策についての質問のうち、退院促進についてお答えいたします。
 今年度、区が都や区内精神障害者の作業所などに呼びかけ、退院後の地域生活移行を促進するための支援連絡会を開催しております。東京都の東京都精神障害者退院促進事業の退院促進コーディネート事業の中で、都が委託した退院促進コーディネーターが病院訪問を行い、精神障害者の退院に向けて区内関係機関と連携し、退院を進めております。退院後、精神障害者の地域生活移行がスムーズに行われるよう、区は居住サポートやデイケア事業等で支援を行っていくことにしております。
 生活保護者以外への退院促進でございますが、生活保護受給者につきましては、平成22年度から退院促進事業を始めますが、それ以外の方については、都の退院促進コーディネート事業と連携しながら、退院後の地域生活移行支援に取り組んでいくことにいたします。
 次に、精神障害者の社会復帰のためのショートステイの整備についての御質問でございます。区は障害福祉計画に沿って、ショートステイの整備を行う事業者に対して、都の整備補助の活用を支援するほか、開設のための備品購入費の補助など必要な支援を行っていく考えでございます。
 次に、富士見中学校跡地の活用についての御質問でございます。まず活用時期でございますが、10か年計画(第2次)案における第3ステップは、26、27の2年度を想定しておりますので、このステップにすこやか福祉センターの開設を考えております。
 それまでの間ですが、中野富士見中跡のグラウンドは22年度末まで南中野中学校が使用しており、一般団体への開放は行うことができない状況でございます。また体育館につきましては、耐震性能が劣るため利用できない状況でございます。こうした現状では、地域の利用などに開放することは難しいと考えておりますが、こうしたことを前提に、今後につきましては、区有財産の有効活用の視点を含めて検討を行っていきたいと思います。
 次に、その他の項で、特別養護老人ホームの整備及びケアハウスについての御質問でございます。特別養護老人ホームについては、新しい中野をつくる10か年計画(第2次)案に、東中野五丁目の(仮称)東中野区民活動センター等用地を活用して整備することとしており、早期に事業者公募を始められるよう準備を進めているところでございます。そのほかの場所については、まだ候補地が定まっておりません。
 次に、新しいタイプのケアハウスでございますが、昨年の「たまゆら」火災事故を踏まえ、東京都は低所得で身寄りがなく、ひとり暮らしが困難な高齢者を対象として、従前のケアハウスと異なり、大都市の実情に合わせて施設基準等を緩和した小規模タイプのケアハウスの整備を進めることとしております。今月末には東京都が社会福祉法人等を対象とした説明会を開催し、事業参入を呼びかける予定でございます。区に事業者から相談があれば、都と連携して対応していきたいと考えます。

〔区民生活部長鈴木由美子登壇〕
○区民生活部長(鈴木由美子) 融資に関する御質問にお答えいたします。
 区の行っています緊急経営応援資金の延長も含めまして、現在、来年度の制度融資につきまして検討しているところでございます。
 また、保証料についても助成をすべきではないかというふうなお尋ねでございますけれども、区としては利子補給を手厚くすることで利用者の便宜を図っていきたいと考えており、保証料を助成する考えはございません。
 また、金融円滑化法への対応についてのお尋ねですけれども、金融円滑化法は金融機関に対しまして、借り手である中小企業者とか、住宅ローンの借り手から申し込みがあった場合には、できる限り貸付条件の変更等、適切な処置をとるよう努力義務を課したものでございます。具体的な内容については各金融機関の判断によるものとなっておりまして、区としては個々の金融機関の対応状況を把握する考えはございません。ただ、区におけます融資に関するさまざまな相談の際には、これら金融円滑化法の趣旨を踏まえまして、借り手である中小企業の方々へは十分な情報提供を行ってまいりたいというふうに考えてございます。

○議長(伊藤正信) 以上で山口かおり議員の質問は終わります。