【本会議・代表質問】
(2009年12月1日)

中野区議会議員 岩永しほ子

  1. 区政運営について
    1. 「貧困と格差」から区民を守る姿勢について
    2. 保育の公的責任を果たすことについて
    3. 公契約条例の実現について
  2. 新年度予算編成と「10か年計画(第2次)」について
  3. 図書館行政について
  4. その他
    1. 弥生町三丁目都営住宅跡について
    2. 補助金のあり方について

○議長(伊藤正信) 次に、岩永しほ子議員。

〔岩永しほ子議員登壇〕
○42番(岩永しほ子) 2009年第4回定例区議会本会議におきまして、日本共産党を代表し、質問を行います。

1 区政運営について


(1)「貧困と格差」から区民を守る姿勢について

 最初に、区政運営の「貧困と格差」から区民を守る姿勢についてお聞きします。
 国民の新自由主義的「構造改革」への怒りは政権を交代させました。ところが、区長は区民を幸福にするには構造改革が必要だとし、構造改革が深刻にした貧困の実態を、産業構造の転換の中では、成長する分野、後退する分野も出てくるのは当然と済ましています。
 しかし、構造改革は国際競争力強化を名目に各種の規制を緩和・撤廃し、市場競争原理を公共サービスにまで持ち込んで競争させた結果、大企業のますますの繁栄と中小・零細企業や農業などの衰退、雇用と社会保障破壊という結果をもたらしました。政府が公的資金の投入や税制、金融面での優遇などで幾重にも大企業を支援したため、日本経済は外需依存のいびつなものとなり、国民にとっては貧困と格差を拡大させることになりました。
 ことしも暮れには90万人以上が失業給付さえ打ち切られようとしています。生み出されたのは雇用と生活破壊だからこそ国民が否定したのです。改めて見解をお聞きします。
 雇用破壊は、正規雇用を非正規雇用に置きかえることから始まり、08年9月のリーマン・ショック後は、金融・経済危機を口実とした派遣切りなど、非正規労働者を使い捨てのように大量解雇し、それは正規労働者にも及びました。日本のように社会保障が不十分な上に削減してきた国では、雇用破壊は生活破壊に直結します。大企業は労働者を苦しめる一方で、深刻な不況下でも内部留保を依然増加させています。派遣労働が原則自由化された1999年から10年間で、実に218兆7,000億円もふやし、倍加させました。異常な内部留保のため込みは内需を縮小させます。
 この急増分を企業としての社会保障や雇用などに還元すれば、3%を超える経済成長が上積みとなり、また、税収増も国の補正予算の公債費発行額に匹敵すると試算されています。内部留保を還元し、内需を拡大するようにできるのは国の責任でもあります。その役割を果たすよう区長には国に求めていただきたい。見解をお聞きします。
 区長には、今こそ実効ある「憲法を生かそうくらしに中野のまちに」を実現し、25条「健康的で文化的な最低限度の生活を営む権利」を保障する立場で、「貧困と格差」のない社会に取り組む姿勢を求めたいと思います。
 特に女性の貧困問題の中でも母子家庭は深刻です。就業構造基本調査によると、女性労働者の非正規率は1997年から10年間で男性の9.3ポイントを大きく上回り、11.3ポイントにもふえています。国民運動で生保の母子加算復活が確実になろうとしているものの、子どもが希望する進路・進学がさせられるか、人並みに教育を受けさせられるかなどの不安にこたえるには、同一労働で男性の65%しかない賃金の同一化、各種福祉手当の充実、教育費の無料化など、セーフティーネットの充実が図られなければなりません。区として女性の就職相談、生活資金相談の実施などを含めた母子家庭支援のワンストップ対応が求められます。見解をお聞きします。
 政府は、12月までに失業給付が切れる人は90万人以上に達すると発表しました。雇用保険の失業給付期間を延長する全国延長給付は閣議決定で変えられます。所定日数を超えた給付措置を現行のすべての受給資格者を対象に最大90日延長となり、財源となる失業給付積立金は2010年度末で4兆4,000億円も見込まれています。その措置ができるよう国に求めてください。
 また、昨日の臨時区議会では離職者支援のための補正予算が組まれました。現在、週3回実施の離職者支援への相談は34日間で400人とのことですから、さらにきめ細かい対応ができることを期待します。この支援事業は年末年始の対応がありません。区として年末年始の対応をとることを求めます。お答えください。


(2)保育の公的責任を果たすことについて

 次に、保育の公的責任を果たすことについてお聞きします。
 経済状況を反映して、さらに入園希望がふえ、区の待機児は毎年ふえ続け、今年度も4月当初、旧定義で327人の待機児がいました。これは児童福祉法24条に基づいた保育実施責任を区が果たしていないことになります。
 先日、昨年の1月に出産し、4月からの保育園入園ができず、認証保育所も定員オーバー、育児休暇もなくなり、泣く泣く退職せざるを得なかった。最近、ベビーホテルに入園したが、月8万4,000円の支払いは大変。10月にやっと認証保育所に入園できたが、保育料が高く、自営業の手伝いに加え、パートも始めた。認可保育園に入園できるようにしてほしいなど、保護者からの訴えがありました。
 このたび、区は来年3月に本郷保育園を廃止した跡を、弥生保育園の分園として活用する提案をしました。これまで区立園での対策を拒否していたことに照らせば前進です。町田市は、保育所を新設する20年間期間限定認可保育所制度を創設しました。土地所有者が建物を建て、社会福祉法人が借りて運営します。市の補助金は、通常開設時の財政負担より5分の1で済むそうです。23区でも次々と認可園の増設が打ち出されています。区も、桃丘小学校跡の活用など、認可園の増設を急ぐべきです。あわせて、11月1日に旧定義で400人にもなる待機児が来年の4月には全員入園できるようにすべきです。あわせてお答えください。
 厚生労働省委託研究の「保育所の環境・空間に係る研究事業」では、現行の最低基準以上になるよう求めていますが、民主党政権は保育分野での構造改革をさらに進めようとしていることは問題です。
 内閣府の地方分権改革推進委員会は、保育所などの最低基準の義務付けを廃止することを提起しました。長妻厚生労働大臣は、保育園の2歳児以上1人当たり1.98平米以上という設置面積基準を東京都など待機児童の深刻な都市部の一部に限り、地方自治体に基準を定める権限を移譲すると打ち出しました。10月30日には、認可基準に達しなくても新たに指定保育所と認める改悪案も出されました。
 保育所の規制緩和が進んだ01年を境に、認可保育園での死亡事故がふえているとの調査報告が報道されています。面積基準の引き下げは待機児解消までの時限的措置とのことですが、子どもにとっては一日一日がかけがえのない生活の場です。区は、このような面積基準の引き下げで待機児対策を行うべきではありません。見解をお聞きします。
 国基準は、全国どこでも一定水準の福祉が受けられるよう最低レベルを定めたものですが、60年前のままです。現状でも極めて低く、3歳以上の面積比では、ストックホルムの4分の1、パリの半分以下です。これを廃止し、自治体裁量にと地方にゆだねることは、厳しい自治体の財政状況から見て、今より基準が下回ることが予測されます。その結果、保育所をふやして待機児を解消するのではなく、今でも狭い既存の保育園に子どもを詰め込み、安全確保の問題や子どもの成長・発達の権利を脅かし、一人ひとりの子どもの発達に応じた保育をさらに困難にしてしまいます。
 国は、保育水準のあり方を示しながら、自治体が地域性を踏まえながら国の水準を超える多様な保育、子育て支援を展開できるよう、財政援助などの環境整備に責任を持つべきです。区の見解をお聞きします。
 さらに、東京都が推進する認証保育所制度をモデルに、保育措置制度を廃止し、自治体の保育実施責任をなくし、保護者と保育園が直接入所契約を結び、応益負担の保育料制度にとの検討も問題です。認証保育所は、保育所認可の東京都の基準をなくして、企業に独自の財政的支援をする制度で始めたものです。所管の都福祉局は、この制度は待機児対策ではない。保育の市場化を推進していくものであり、現行の保育システムそのものを変えていくものと位置付けを明確にしているように、児童福祉法が適用されない託児施設です。
 07年12月、都は法人事業税の一部を国税とすることを容認するかわり、認証保育所制度を支援するよう国に約束させた経過があります。保育制度の改悪は、あすを担う子どもの育ちを保障することにはなりません。国に保育制度改悪中止を求めるべきです。見解をお聞きします。
 都福祉局は、認証保育所創設にあわせ、認可保育園の水準引き下げを進めました。あわせて、田中区長の、より快適で安全な保育環境を計画的に整えていくとの全園民営化方針で、指定管理者園や民営化園がふえました。現在、私立保育園10園ですが、その私立保育園園長会から、保育士レベルアップなど研修制度向上の補助金、一時預かり保育制度の見直しと園単独事業としての予算措置、園舎建てかえ時の用地あっせんや必要経費の補助などが要望されています。これらの要望は当然であり、区はこたえなければなりません。対応についてお答えください。


(3)公契約条例の実現について

 次に、公契約条例の実現についてお聞きします。
 党議員団は繰り返し条例制定を求めてきましたが、区は業務委託などの事業者選定に当たり、事業実績、正規・非正規の割合などを評価し、選定し、区内の雇用をふやしているとの態度をとり続けています。その間に条例制定の自治体がふえています。
 千葉県野田市は、自治体の低入札価格が下請事業者や業務従事労働者の賃金低下を招く状況が起きていると、国に公契約に関する法律の整備と速やかに必要な措置を講ずることを求める一方、市の公契約条例では、公契約にかかわる労働者の賃金は、農水省や国交省の労務単価や市職員給与を勘案して決定。契約受注者には労働者のさらなる福祉の向上を求め、最低賃金額などを徹底すること、下請業者への支払い賃金が最低賃金を下回った場合、契約受注者が連帯して労働者に賃金を支払うことを義務付けています。
 ことし8月に区内小学校での工事を契約した会社が、その工事の下請業者に区の工事完了検査前に会社を整理すると通告しました。区の契約金の7割近い工事をした下請業者は約束どおりに契約金を払ってもらえず、困って区に相談しましたが、区は民民のことであり、区との契約者に支払いを済ませています。こうした区発注事業で起きた問題を救済できる何らかの仕組みとして、また、公契約事業従事者の労賃の保障など、公契約条例が必要です。お答えください。

2 新年度予算編成と「10か年計画(第2次)」について

 新年度予算編成と「10か年計画(第2次)」についてお聞きします。
 政府の行政刷新会議は、2010年度予算に向けた点検の事業仕分けを行いました。これはもともと小泉内閣時代の行政改革推進法によって規定されたものであり、民間の仕分け人には小泉構造改革を推進した人も多く含まれています。
 仕分けにより、最先端の研究などを含む国立大学運営費交付金削減に九つの大学長が連名で反対を表明。全国老人クラブ連合会理事は、無差別じゅうたん爆撃だと、一般病床への食費・居住費の新たな負担を批判。また、パート労働者の均等待遇推進等助成金の削減、延長保育事業の見直しなど、生活に直結するものまで削減の対象にした問題があります。聖域を設けないとしながらも、政党助成金や1,200億円もするヘリ空母などの軍事費を除外。思いやり予算は基地労働者の賃金水準を対象にし、グアム新基地建設予算は対象外。本当にただすべきむだな事業が対象になっていません。
 何がむだか見直しは必要ですが、効率性の観点ばかりで仕分けし、現場の意見を反映しない乱暴なやり方に批判が高まったのは当然です。今度の事業仕分けについての区長の見解をお聞きします。
 区の新年度予算編成方針では、第二次10か年計画の初年度に当たるため、計画の着実な推進を基本に経常的経費を抑制するとしています。とにかく新規事業はおろか、拡充事業も認めないという意気込みのようです。10か年計画の団体意見交換会では、計画実行の財源はすべて税金、計画を実行するための財源確保は難しいのではと問われ、国庫補助金など流動的な要素があり、現時点では盛り込めないと答弁しています。確かに新年度の財政状況は、税収の落ち込みや国の動向による財源確保など厳しさが十分予測されます。その中で駅周辺再開発などを進めれば、それだけ区民生活へのしわ寄せを受けるのは必至です。
 既に08年23区高齢者1人当たり老人福祉費では、中野区は119円、16位という結果です。区内事業者からは、区の発注が大幅に削減され、会社が成り立たなくなるのではないかとの不安が出ています。駅周辺のまちづくりはあるが、地域まちづくりが抜けているとか、北口開発に重きを置き過ぎている。まち活性化には既存のまちの発展が欠かせない。駅から離れた地域の施策が十分考えられていないとの批判も出されています。区民にこたえるためには、10か年計画で計画している駅周辺などの再開発をストップして、暮らし応援に努める予算編成を基本にすべきです。見解をお聞きします。
 区は、今年度中にサンプラザの再整備構想案をまとめ、それをもとに、まちづくり中野21が24年5月末までに再整備計画を作成するとしています。区長は箱物行政を否定して当選されましたが、区の身の丈に合った箱物は否定しないとの見解を示し、区民合意ができていた警大等跡地利用計画を一方的に転換し、今日のような大規模再開発を推進しています。この計画地の用地費が2倍に膨れ、民間主体であったサンプラザの出資が2億円から13億円に膨れ上がるなど、到底身の丈に合っているとは言えません。
 区に決定権があっても、金融団との協議がなければ、サンプラザ再整備計画も成り立ちません。計画立案を急ぐべきではありません。加えて、財政状況を勘案すれば、再開発を推進する10か年計画の改定は見送るべきです。見解をお聞きします。
 新年度の具体的な施策についてお聞きします。
 国民健康保険には、窓口負担を軽減する限度額適用認定証があります。このような減免制度は国保、住民税、介護保険など、事業ごとに紹介されています。区や都の減免制度がわかる手引き書の作成を求めます。
 次に、民主党が国民に約束した後期高齢者医療制度の廃止を先送りしたことに国民の不満が広がっています。加えて、来年度は後期高齢者医療制度の保険料改定に当たり、12%負担増との報道もあります。都にはオリンピック招致費用として積み立てた4,000億円があり、その活用方法が注目されています。そうした都に財政支出を求めることも含め、保険料の引き上げはやめるべきです。
 次に、65歳以上の死因の4番目が肺炎です。8,000円ほどかかる肺炎球菌ワクチン接種助成は、現在九つの区に広がっています。また、ヒブワクチンは区が実施すれば、都からの補助金があり、既に5区が実施し、実施決定や検討区もふえています。区の助成を求めます。
 さらに、区の保育園臨時職員の時給や税務事務アルバイト時給は830円、交通費別と募集しています。他区と比較しても低く、人材確保するためにもアルバイト賃金の引き上げを求めます。

3 図書館行政について

 次に、図書館行政についてお聞きします。
 教育委員会は、図書館への指定管理者制度導入を10か年計画で突然打ち出しました。導入自治体がふえていると言いますが、図書館設置自治体の1割にもなっていません。一方、導入しないと表明しているところは35%以上に上ります。23区では、荒川区、豊島区、渋谷区など9区が導入しないことを明らかにしています。図書館長は導入しない理由として、自主事業で収益を上げることを想定したこの制度が公共図書館になじむのか。5年程度のサイクルで交代することで、選書やレファレンスに欠かせない事例や経験の蓄積が継続できるかなど、たくさんの懸念が出されています。参議院では全会派一致の「なじまない」との附帯決議を出していますが、導入を否定したものではないと区教育長は答弁しています。
 中野区教育委員会として、指定管理者制度を導入する場合の問題点をどのようにとらえておられるか、お聞きします。また、窓口の民間委託による図書購入費の増額などと言われてきましたが、いまだに区民要望にこたえたものになっていません。今度も同じようにサービス拡充を図れると説明します。
 2006年の毎日新聞に載った図書館受託事業者が、図書館法に無料貸し出しの原則があり、入館者がふえれば赤字になる。全くうまみのない事業だと言っています。これが民間企業の本質です。教育委員会は、この制度により一層区民サービスの向上に寄与すると言われますが、それは教育委員会の怠慢です。この制度でなければ、質の高い、区民に開放された図書館サービスが提供できないのでしょうか、お聞きします。
 さらに、図書館の設置は、区内どこでも図書館と位置付け、身近なところで触れるよう充実するとしながら、交通至便なところでの整備をとも言います。これは矛盾します。本当に身近なところに図書館を整備するならば、少なくとも現在の8館体制を維持すべきです。お答えください。

4 その他


(1)弥生町三丁目都営住宅跡について

 その他についてお聞きします。まず弥生三丁目都営住宅跡の管理と活用についてです。
 弥生町三丁目にある都営川島町アパートは、ことしの3月末で廃止されました。跡地について、地域住民が利用できるよう区が購入することを求めた陳情が出された経過があります。あの密集地域にせっかくできた用地ですから、活用についてさまざまな期待があります。例えば区がいまだに具体化できない南部地域での特別養護老人ホーム建設と、すぐそばにある弥生福祉作業所保護者からは、親なき後に活用できる、そうした複合施設になどとの期待です。
 都が跡地利用を計画しなければ、売却ということになりますから、区として情報収集するなど、住民の切実な期待にこたえる努力を求めたいと思います。また、住民がいたときには、花が咲き、実がなる樹木などで区の緑化に貢献していましたが、現在はフェンスで囲まれて、雑草が生い茂り、町会などからの要請で都が草刈りをしました。街灯が残され、夜の暗さは解消されていますが、定期的な敷地の管理と安全対策を都に求めてください。あわせての御答弁を下さい。


(2)補助金のあり方について

 補助金のあり方についてお聞きします。
 区は、予算編成方針で、補助金・助成金の見直しを指示していますが、どのような視点で行うのかが肝心です。例えば前議会で問題にされた納税貯蓄組合は、毎年26万円程度が補助されています。区は、年1回提出される会報で事業を確認しているとのことです。06年度に会員名簿が作成されていますが、例年とほぼ同額の補助です。この組合への交付金条例は、申請内容の錯誤または虚偽があったときは返還させることができるとし、現在、補助金をめぐって住民監査請求が出されています。区は、組合員が4,000人と報告されましたが、その中には本人に承諾なしの人もいます。そうしたことが判明した場合、申告内容に錯誤または虚偽があるということになりませんか、お聞きします。
 現在、町会には、公益活動として、町会の加入・未加入にかかわらず、1世帯150円×世帯数を上限に補助が出ています。新たな事業委託をしようとする区に対し、町会への財政支援を考えるのかとの声もあります。区の補助金のあり方についての答申では、区当局は特定の区民や団体に特別の援助を行うことによって自由な批判を妨げるような結果を生じないようにしなければならない。補助金のあり方は、効果があること、重要性の優先、平衡を失わないこと、公平であること、範囲を限定することの5点が挙げられています。区はこの基準で補助金を実行してきたはずですが、見直しはこの基準を堅持して行われるものと思いますが、見解をお聞きします。
 以上で私の質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 岩永議員の御質問にお答えをいたします。
 いわゆる構造改革に対する見解についてという御質問がありました。構造改革ということが、大資本を支援して日本経済をいびつにさせたという、そういった御認識のようでありますけれども、グローバリズムという考え方があるのではなくて、私は世界がグローバル化している現状があると、こういうふうに認識をしています。お金も人も物も国境を越えて自由に動き回っている、そういう社会であります。そういう中にあって、日本の企業は、私たち日本人一人ひとりは、世界じゅうの人と、世界じゅうの国と競争を強いられる、そういう環境に生きているわけであります。そういう中で日本という国が将来にわたって安心して暮らしていくことができるような国にしていく。そのことが大切だというふうに考えております。そういう意味で、産業全体が強くなり、経済が強くなっていく。そのために改革をしていくことも必要だということがあると、こういうふうに考えているわけであります。そうした中で、経済が強くなっていくという中で、分野によって強くなっていくものがあったり、あるいは衰退をしていく。このこと、これもやむを得ないことだろう。こんなふうに思っております。
 そういうことの一方で、大切なのはやはりセーフティーネットをきちんと確立をすると、こういうことだと思っております。例えば同一労働・同一賃金といった労働賃金の仕組みをきちんとつくっていくであるとか、あるいは失業した方に対する給付、あるいは職業訓練の制度、そうしたものをきちんと機能するものにしていくと。そういったことも大変重要なことだと、こんなふうに考えているわけであります。
 それから、大企業がたくさん内部留保を現在持っているんだから、それを吐き出させるように国に求めるようにと、こういった御質問でありましたけれども、およそそういったことを国に要望することが区の役割とは到底考えておりません。少なくとも考えはということでいいますと、例えば企業の内部留保にいたしましても、一度に吐き出させれば企業の体力が失われて、新しい投資であるとか、あるいは企業運営の原資を損なうと、こういうことにもなっていくわけでありまして、そう簡単に、持っているんだから全部使っちゃいなさいと、こんなことを言って企業が強くなるとは思いませんし、企業が弱くなって企業が破綻すれば、またたくさんの失業者が出てくると、こういったようなことにもなるわけであります。
 それから、母子家庭支援のワンストップ対応についてという御質問がありました。区役所3階の子ども総合相談窓口では、母子家庭の相談窓口としてさまざまな相談を受けております。就職相談、生活資金相談などは関連分野や関連機関との連携を図り、相談内容の取り次ぎや紹介などを行って、母子家庭が必要な支援を受けられるように努めているところであります。
 それから、失業給付の期間の延長を国に要望するべきだと、こういったことであります。国が固有に持っている国の事務であります。そういう意味で国が現在の状況、また制度の目的等を十分に踏まえて判断をするべきだと、このように考えております。
 それから、年末年始の対応をということでの求めでありました。昨年の例も含めて年末年始の休業期間中の急迫保護、急迫する状態の方に対する保護ということですけれども、急迫の保護については、中野区の場合、多くの件数が出るとは、これまでのことなどを含めて考えられないというふうに考えております。例年どおり宿直等の対応や連絡体制をもって十分に対応していきたいと、このように考えております。
 それから、待機児解消対策についての御質問がありました。待機児童の解消につきましては、区立保育園の建てかえ・民営化による定員増や認証保育所の開設誘致、家庭福祉員の増員など、さまざまな対策を組み合わせて総合的に行っていく考えでありまして、来年の4月までに大幅な定員増を見込んでいるところです。
 本年4月時点での認証保育所等へ入園している児童を除いた待機児童数は190人でした。この規模への対応は十分できるようになると、こう考えております。
 それから、保育所の最低基準についての見解についての御質問がありました。地方分権改革推進委員会の第3次勧告に対して、公表された厚生労働省の対応方針では、施設等の基準についてはすべて条例に委任した上で、人員配置基準、居室面積基準及び人権に直結する運営基準に限り、全国一律の最低基準を維持することとされております。なお、東京等に限り、このうちの居室面積基準だけは待機児童解消までの一時的措置として自治体が合理的な内容を定めることができるとしているわけであります。こうした自治体の自主性と、また実情に応じた対応、自治体なりの工夫を凝らした対応をしていけるような形にしていくと。このことについては、私としては歓迎していきたいと、こういうふうに考えております。
 しかしながら、厚生労働省の対応方針は、まだ今のところ方針ということであります。この考え方は、子どもの成長や発達、人権の保障、そういったことに配慮したものであると考えているわけでもありますので、具体的に制度変更になった場合には、区として適切に対応していきたい、こう思っております。
 それから、保育制度の改悪を中止することを求めるようにと、こういうことであります。保育制度につきましては、地方分権改革推進委員会のほか、規制改革会議や社会保障審議会少子化対策特別部会などでそれぞれ議論されてきていたわけでありますけれども、現在、国として保育制度改革の内容の取りまとめが行われているわけではありませんので、中止を求める対象がないと、こう考えております。
 それから、私立保育園からの要望に当然対応していくべきだと、こういう御質問であります。私立保育園に対しましては、私立保育園側と十分な協議を行って、必要な支援を行っていきたいと、こう考えております。
 それから、公契約条例の実現についてという御質問がありました。契約は、区と元請会社が行うものであります。下請と元請との関係等については、民民の関係となります。直接区が立ち入ることはできません。しかし、下請業者に対して工事代金の支払いを遅延しないようにといった元請事業者に対して文書によって適切な指導を行っているところであります。こうした取り組みを具体的に行っておりますところから、公契約条例を制定していきたいという考えは現在は持っておりません。
 それから、事業仕分けについての考え方についてという御質問がありました。これは先ほど申し上げたとおりでありますけれども、現在のやり方を見ておりますと、これがどのように予算に反映されていくのかというのは不明なところだと思っておりますので、今後その推移を見守っていきたいと、こう思っております。
 国民の目に見えるところで財政のむだが議論され、評価されるようになった。このことは大変歓迎すべきことだと考えております。しかし、事業仕分け全体のあり方については、先ほど申し上げましたように個別の事業だけを取り上げて、そして、いいか悪いかといったような形で見ていくと。そういうやり方では行政活動の全体を改善する見直しにはつながっていかないのでありまして、先ほども言いましたように中野区の取り組みなどもぜひ勉強していただいて、PDCAサイクルを国の運営に取り入れていただきたいと、こう思う次第であります。
 それから、財政調整交付金の認識についてであります。過去に例を見ないほどの厳しい経済状況であります。そういう意味で緊縮財政を基本とせざるを得ない。このことはどなたも認識していただいていることだと思っております。そういった中でも事業の優先順位を明確にして、区民の暮らしを守るために必要な施策は着実に実行していきたいと、こう考えております。
 サンプラザ地区の再整備については、昨年区議会で議決をいただいたサンプラザ地区にかかわるまちづくり整備の方針の議決時における区議会の付帯意見も踏まえ、サンプラザ地区再整備構想案の策定に取り組んでいるところであります。
 中野駅周辺開発の優先をしている10か年計画の改定ならば、やめたほうがいいのではないかと、こういう御質問でありました。改定中の10か年計画も現行の10か年計画と同様、優先的に取り組む戦略としてまち活性化、地球温暖化防止、元気いっぱい子育て戦略、健康・生きがい戦略といったようなことを位置付けているところでありまして、10年後の中野に向けてバランスよく取り組みを進めていきたいと考えております。
 それから、さまざまな制度の減免制度がわかる手引をつくるべきだと、こういう御質問でありました。特別区民税及び国民健康保険料、介護保険料については、それぞれ法、条例によって減免の要件が定められております。対象者からの申請によって、個々の事情を判断して決定しているものでありまして、第1に直接窓口または電話で担当に相談してもらうことがスムーズな手続につながると考えております。
 それから、納税貯蓄組合に関連してであります。納税貯蓄組合連合会に対する補助金交付に当たっては、同連合会を構成する納税貯蓄組合の組合員数、これについては交付の要件とはなっておりません。
 それから、団体の補助金のあり方についてであります。現在、この補助金については、公益性の観点から行っているわけでありまして、町会・自治会活動について交付している助成についても、活動の実績を反映した内容となっておりまして、適切な補助であると、こう考えております。
 補助金については、対象事業の目的や成果等を勘案し、実情や評価も踏まえ、区民の多様な公益活動を生かし、地域で役立てていく上で適切な補助となるように実施をしているところであります。
 私からは以上です。

〔副区長石神正義登壇〕
○副区長(石神正義) アルバイト賃金の引き上げについてお答えいたします。
 アルバイト賃金につきましては、毎年、職員の給与及び他の自治体の賃金を考慮して決めているところでございます。来年度については現在、検討、調査をしているところでございます。

〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 図書館行政につきまして、お答えいたします。
 まず、中野区として指定管理者制度の問題点はどう考えているかということでございます。現行の業務委託につきましても適切な運営が行われておりまして、指定管理者制度が導入された場合も、効率的、効果的な運営が適切になされるものと考えております。
 それから、指定管理者制度以外に、本当に区民サービスの向上はできないのかという御質問でございます。常に最小の経費で最大の効果を上げることを念頭に置かなければならないと思います。指定管理者制度におきましては、事業者によります主体的なマネジメントが可能となりまして、さまざまな経営や事業執行としての工夫改善が生かされ、区民サービの向上に資するものと考えております。
 次に、8館体制を維持すべきだという御質問でございます。さきに取りまとめました「図書館の新しいあり方」に示したとおり、今後、地域図書館の整備を図っていく場合、多くの区民にとって利用しやすい交通の利便性の高いところで、必要な施設規模、内容と機能を有するものとして整備を進めていく考えでございます。

〔副区長西岡誠治登壇〕
○副区長(西岡誠治) 私からは、弥生町三丁目都営住宅に福祉施設等の整備を要望することについてお答えいたします。
 当該都営住宅跡の活用方針については、いまだ都から何ら方向性が示されていない段階でございます。都に要望することに意義がございますのは、都が公有地として保有をする場合でございます。都も私ども中野区と同様に財政状況が一層厳しくなっており、都が直接活用を行うことが可能かどうかについては、都の判断によるものでございます。今後の推移を見守ってまいりたいというふうに考えております。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 後期高齢者医療における保険料の改定についての御質問にお答えいたします。
 現在、広域連合では、国の概算要求ベースで保険料改定の検討をしているところでございます。負担の軽減につきましては、今後、国の措置などの考え方が示されていくことになります。広域連合としても保険料の負担軽減について、国、都、関係機関に要望していく考えであると承知しているところでございます。

〔保健所長田原なるみ登壇〕
○保健所長(田原なるみ) ワクチン接種の公費負担についてお答えいたします。
 まず、肺炎球菌ワクチンにつきましては、国の検討会が治験を収集しつつ、有効性・安全性等の研究を進め、国としての考え方が示されることとなりますので、その検討の推移を見守りたいと考えております。
 次に、ヒブワクチンにつきましては、区議会からも国に意見書を出していただいておりますが、予防接種法上の位置付けがなされていない状況でございます。財政状況が極めて厳しくなっていることを踏まえまして、助成の実施につきましては慎重に判断してまいります。

〔区民生活部長鈴木由美子登壇〕
○区民生活部長(鈴木由美子) 弥生町三丁目都営住宅跡の管理についてお答えいたします。
 これまでも適切な管理について申し入れを行ってきたところですけれども、今後とも地域の声は適切に伝え、対応を求めてまいりたいと考えております。

○議長(伊藤正信) 以上で岩永しほ子議員の質問は終わります。