【本会議・一般質問】
(2009年12月2日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 地方分権改革の問題について
  2. 中野区の市場競争原理について
  3. 不況から区民生活を守る方途について
    1. 住民税の納税猶予について
    2. 国民健康保険の資格証明書発行問題と一部負担金の減免について
    3. その他
  4. 子どもの貧困を克服することについて
    1. 就学援助の拡充と支給改善について

○副議長(江口済三郎) 次に、長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕
○30番(長沢和彦) 2009年第4回定例会に当たりまして、日本共産党議員団の立場で一般質問を行わせていただきます。

1 地方分権改革の問題について

 初めに、地方分権改革の問題について伺います。
 内閣府の地方分権改革推進委員会が鳩山総理大臣に対して矢継ぎ早に勧告を提出したことで、地方分権の議論に拍車がかかっています。今回の地方分権の検討は、福祉や教育などの水準を不十分ながら保障するために設けられてきた国の基準を取り払い、国の責任の放棄と財政負担を削減し、それを消費税増税で補わせることをねらっていると思われます。これでは自治体が独自の施策を充実させ地方自治を発展させるどころか、福祉・教育など住民施策の最低基準(ナショナルミニマム)を確保することも難しくなってしまうことは必至です。
 国も自治体もその本来的任務は人権保障のための統治機構であり、日本国憲法の描く国家・自治体の役割は国民の暮らしが成り立つような生存配慮を基軸にしているはずです。福祉や教育の分野では、今、重要なのは分権化が進んでいない点にあるのではなく、むしろナショナルミニマムが危機に陥っている点にあります。ナショナルミニマム保障に立脚した地方自治の視点が欠落していてはだめです。国の責任放棄を容認してはならないと考えますが、いかがですか、お聞きします。
 本来進めるべき地方分権は、住民の福祉の増進を図るという自治体本来の役割を果たしていくための地方の財源を保障すること、国の勧告、是正要求、代執行など不当な地方への支配の仕組みをなくし、自治体が文字どおり国と対等で自主的な判断ができるように改めることです。
 区長は、身近な地域の問題については、身近な単位で自己決定・自己責任を持って、それぞれの地域がそれぞれに主体性を持って地域を運営していく、地域間、自治体間競争の中で国全体が栄えていくことが望ましいとの見解を述べられています。しかし、保育や医療、介護、障害者、生活保護といった社会保障分野などの国の基準の多くは、全国どこでも一定の水準の福祉を受けることのできるように定めた憲法に基づくものであり、現在でも都や特別区が独自の基準を加算しているように、基準を上回ることは自治体の裁量に任されています。
 国基準を廃止し、基準を地方にゆだねることは、自公政権の三位一体改革のもとで地方財政が痛めつけられ、深刻な状況のもとで基準を下回ることを許容するものとなってしまいます。また、自治体に自己決定・自己責任を迫り、受益と負担についてはそれぞれの自治体単位で責任を持てといった議論では、結果、住民への負担増とサービスの切り捨てにつながりかねないと考えますが、いかがですか、見解を伺います。

2 中野区の市場競争原理について

 次に、中野区の市場競争原理について伺います。
 国においては、新自由主義の構造改革・規制緩和が進められ、一方、地方自治体では、自治体版構造改革として新しい公共経営論などが言われてきました。そこで、市場競争原理の活用も強調されました。大ざっぱに言えば、一つは官から民へとさまざまな手法を使いながら、区民サービスの民営化・民間委託を推進し、もう片方で、区直営サービスも効率・採算最優先で見直しを図るというものです。
 さて、中野区では、保育園の民営化や福祉・教育施設などの指定管理者制度の導入など民間委託を次々行ってきました。施設をゼロベースから見直すことを掲げ、学校をはじめさまざまな教育・福祉施設の廃止や再編を行っていることも、根底に市場競争原理が据えられています。区政運営の手法としてきた市場競争原理、官から民へ、小さな区役所は、安心・安全を脅かし、サービスの安定と継続の確保を困難とし、公正・公平さえも危機に陥らせかねない状況を生んだのではありませんか、伺います。
 区はサービスの拡大を図ったと言いますが、当然ながら区直営でできないわけではありません。経費を削減できたと誇りますが、何が違うかといえば専ら人件費の違いであって、継続性・安定性の確保が難しくなりました。
 例えば2007年度の財政援助団体等監査結果報告において、指定管理者による施設管理で協定書に定めた職員配置基準と相違する状態があったと指摘されたことがありました。また、受託者は、次回も受託できるという見通しが全く持てない中で、行政に意見が言えない、少ない受託料で応募しなければ指定されないのではないかなどの問題にぶつかっています。しかも、委託先で専ら有期雇用の非正規職員しか雇用できないなど官製ワーキングプアをつくり出しています。官製ワーキングプアを生み出している現状をどう見ていますか、伺います。
 関係者からは、区の公的責任の後退を指摘する声が出されています。例えば保育園の民営化は、区の公的責任の放棄であり、保護者や区民はもとより、公的保育を願う私立保育園からも、全園民営化は区の責任放棄であると反対が表明されています。精神障害回復者のデイケアを来年度から民間委託することも、作業所などからは、保健師との連携によって成り立っていた、区の責任が弱まる、と心配されています。福祉・教育分野においては、官から民へをやみくもに進めるのではなく、区の公的責任をきちんと確保することが必要ではないですか、伺います。
 区の内部ではどうでしょう。成果主義を用いて職員の意欲向上を図るはずが、逆に減退しています。職員の不祥事や事故の多発などモラルハザードはきわみにあります。病気休暇・休職の増加、しかもメンタルの疾病がふえています。事業部制によるフラット化や3名の副区長制におけるトップマネジメントも、職員を削減し続けてきたゆえにとってきた手法だと考えますが、責任の所在がわかりにくく、区民から見れば全く理解しがたいものと言えます。成果主義やさまざまな組織の改編が、区民生活を守ることや住民自治の発展に役立ったと言えるのですか、伺います。

3 不況から区民生活を守る方途について


(1)住民税の納税猶予について

 次に、不況から区民生活を守る方途について伺います。
 住民税の納税猶予についてお聞きします。
 税を徴収することばかりに偏重していることが目立つ昨今の徴収業務ですが、税法にはそのことだけが書かれているわけではありません。どうしても払えないときには、ちゃんと納税者が救済されるようにもなっています。ここが公的債権と民間の一般債権が異なる最大の特徴です。なぜなら、憲法30条の納税義務は25条の生存権を達成するためにあるからだと考えます。
 ところが、生活困窮者からも税を取り立てる自治体がふえ、差し押さえを禁止している児童手当や出産一時金を差し押さえるなど、全国的にひどい実態があります。さらに、地方税等の滞納状況によって、地方自治体が実施する行政サービスを制限することも全国に広がっています。滞納者は悪人と言わんばかりに生存権的財産まで差し押さえる。行政サービスを制限する。取るためには何でもありなのか。もっと血の通った行政が求められます。
 中野区では、電話による催告や幹部職員による戸別訪問などを行っています。徴収の成果だけでなく、幹部職員による区民の暮らしの実態把握につながることを期待したいし、その視点が欠かせないと考えます。区民の生活困難の解決に対して具体的に支援を行うことが必要ではありませんか、見解を求めます。
 地方税の納税の猶予は、一定の要件に該当するときに適用されます。徴収猶予、換価の猶予、滞納処分の停止、これらは憲法の定める生存権、財産権、幸福追求権などの要請により、徴収という場面で納税者の権利を保障する貴重な制度であり、積極的な活用が求められます。納税者である区民が権利として理解していることが大切です。どのように広報し、周知を図っているのか、伺います。


(2)国民健康保険の資格証明書発行問題と一部負担金の減免について

 二つ目に、国民健康保険の資格証明書発行問題と一部負担金の減免について伺います。
 まず、資格証明書の発行についてです。この分野でも機械的に資格証明書の発行を行っています。しかし、支払い能力がある者と支払い能力がない者を明確に区分して対応しなければなりません。負担の公平性の観点から今後も資格証明書を活用するなどは、実態を把握していない証拠です。さらに、納付相談の機会を確保することが目的であるのなら、相談の機会を確保できていない現状をどう認識しているのでしょう。まずは資格証明書の発行をやめて、実態把握に努めるべきです。伺います。
 政府はことしの1月20日に、我が党の小池晃参議院議員の質問主意書に対して、当時の麻生総理大臣名で、成人であっても、病気など特別な事情があれば資格証明書の発行はしない旨の見解を示しました。この見解を踏まえた対応が必要です。被保険者への周知はどのように行ったのか、伺います。
 また、改正国保法は、その対象を中学生以下としましたが、高校生にも無条件で短期証が交付されるべきでした。現在は保険者である自治体にその裁量はゆだねられているため、区の判断で高校生も対象にすることを求めます。
 保険料の滞納がふえ続けている問題とともに、医療機関の窓口で発生する未収金も大きな問題となっています。景気の悪化でこの未収金が増加しています。2008年7月10日にまとめられた厚生労働省の「医療機関の未収金問題に関する検討会報告書」では、その状況が記され、最大の理由は、患者が医療費を支払うだけの資力がないほど生活が困窮していることだと報告されました。こうした中、厚生労働省の担当課長3者連名による「生活に困窮する国民健康保険の被保険者に対する対応について」と題した通知がことしの7月1日付で出されました。この通知では、一部負担金減免などの適切な運用を指示しています。
 中野区では、条例と施行規則で実施の要件・基準を設けていますが、運用は災害などに限られ、制度が十分に活用されていません。
 通知は、医療機関、市町村の国保部局、福祉事務所等に、国民健康保険の保険料や一部負担を支払うことが困難である被保険者が相談に訪れた場合には、いずれの窓口においても、必要に応じて一部負担金減免制度、生活保護制度、無料低額診療事業などについて十分な情報提供ときめ細かな相談対応ができるようにすることを指示しています。
 窓口に申請用紙を置き、医療機関からも支払いが困難な状態の患者には、制度の活用を勧めるよう徹底することが必要です。いかがですか。また、実施基準の緩和も検討すべきではないですか、伺います。
 次に、無料低額診療事業について伺います。
 この事業は、社会福祉法に定める生計困難者のために、無料または低額な料金で診療を行う事業で、各医療機関が実施主体となり、医療費自己負担分を無料または低額で診療する制度のことです。しかし、厚生労働省によって不当な抑制も行われてきました。さきの厚生労働省の報告書では、無料低額診療事業の紹介を提言しています。政府も昨年10月7日付で、小池晃参議院議員の質問主意書への答弁書で、この事業が低所得者の医療を確保する上で重要であることを認め、届け出があった場合は都道府県により受理されるべきものであるとしました。
 区内でも、本事業の実施を検討している医療機関があると聞きます。しかし、東京都の対応は冷たく、受理することを拒んでいるとも聞きます。政府の見解や今回の通知の意義をとらえ、東京都に申請を受理し認めるよう働きかけることを求めます。お答えください。

4 子どもの貧困を克服することについて


(1)就学援助の拡充と支給改善について

 子どもの貧困を克服することについてです。
 この間、子どもの貧困の克服について、特に教育費の問題となっている私費負担の過剰と公的負担の責任についてただしてきました。教育費の無償化を目指し、同時に今日の事態を解消するために、たとえ保護者が経済的に困難な状況であったとしても、子どもたちが心配しないで学校で学ぶことができるよう最善の努力をすることが必要です。
 就学援助の拡充と支給改善について伺います。
 さきの3定総括質疑の場でも行わせていただきました。就学援助の費目の拡大については、眼鏡代の支給あるいは補助を準要保護者にも適用することを求めたところ、就学援助の目的や経済状況、財政状況に照らして検討したいとの答弁でした。要保護者に支給され、準要保護者に支給されていない費目は他にもあります。ぜひ拡大を図っていただきたい。また、費目単価についても実費相当額にすべきです。改めて伺います。さらに、所得基準そのものを、現行の生活保護基準のおよそ1.2倍を引き上げることを求めます。お答えください。
 所得額を認定基準としていますが、認定の決定が6月末か7月初旬ごろになります。そのため、認定までの期間、給食費や移動教室、修学旅行費などを保護者が一時的に支払わなければなりません。4月から6月も一時的に保護者の負担とならないように配慮することが必要ではないですか。
 板橋区では、就学援助を受けている人が希望する場合には仮認定を行い、次年度の4月から6月の給食費などを立てかえ支給する就学援助仮認定制度があります。中野区でも検討すべきではないですか、伺います。
 就学援助は本人からの申請が原則と言われますが、文部科学省の「平成14年度要保護及び準要保護児童生徒援助費補助金の事務処理について」で「保護者の申請の有無のみによって認定することのないようにすること」とされています。さまざまな理由で保護者が申請できないことも考えられます。
 中野区の教育委員会が保護者向けに出している就学援助費のお知らせでは、「希望の方はこの制度を御利用ください」となっています。仮に希望しないとされていても、必要な子どもに受けさせることが大切なのではありませんか。子どもたちの学習権保障の観点から、申請の有無にかかわらず、教育委員会と学校、生活援護分野などが連携して、必要な子どもへの就学援助に取り組んでいく必要があります。見解を求めます。
 その保護者へのお知らせも、特別な事情の場合は相談してくださいと優しく呼びかけることも必要です。また、文部科学省通知にもあるように、日本語以外での就学援助の説明も行うことを求めます。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の御質問にお答えをいたします。
 地方分権改革の問題についての御質問であります。
 分権改革とナショナルミニマムを確保していくことが必要なのではないか、また、住民の負担増やサービス切り捨てになることについてのさまざまな御懸念からの御質問があったところです。
 地方分権改革推進委員会の勧告で、今回の地方分権改革は自治行政権、自治立法権、自治財政権を有する地方政府を確立することを基本理念としているところであります。国民の身体・生命を保護するために、全国的に統一して定めることが必要な場合、こういうことも当然あると思いますけれども、このことを除いて、国から地方への過剰な義務付け、枠付けを廃し縮小し、地域の実情に合ったよりよいサービスが提供できるように、自治行政権、自治立法権を拡充していくこと、このことは必要だと、こう考えております。
 ただし、自治体が自己決定・自己責任を果たしていくためには、その財源、自治財政権というのは確保されなければならないということであります。国と地方との役割分担、また、それに見合った国と地方との税財源の配分、この改革がなければならないと思っておりますし、国がやっても地方がやっても、福祉や社会保障にかかわる経費というのはふえていくんですね。国も大変赤字の状況になっております。
 したがいまして、そうした財源をどのように確保していくのか。国や地方の無駄をなくしていくにはどうしたらいいのか。また、そうした無駄を排除した上で、どうしても必要な負担というものをどのように国民の皆さんにお願いしていくのか。そういった議論が当然なされなければならない、こういうことなわけでありまして、地方分権改革を進めると、このことと同時に、負担と給付の問題というものをあわせて議論していくことが私は必要だと考えております。真の地方分権改革が実現できるように、私どもとしても積極的に行動していきたいと考えております。
 中野区の市場競争原理について、これは御質問者の言葉でありますけれども、御質問がありました。
 区はこれまで効果的かつ柔軟な区民サービスを提供するために、民間活力を生かした施策展開を推進して、区民の安全・安心の確保やサービスの質の向上と安定化を図ってまいりました。こうした取り組みを今後も区政運営の基本としていかなければならないと思っております。
 それから、施設等を民間にゆだねていくという中で、官製ワーキングプアを生み出したじゃないかと、こういった御質問もありました。官の業務のうち、民間でできる業務を積極的にアウトソーシングしたことによって、着実に民間での雇用も増加をしているという現状がありますので、指摘にあるようなワーキングプアを生み出したとは考えておりません。
 それから、保育園などの運営や障害者のデイケアなどの委託に当たって、区としてそのサービスの質の確保のための指導や、あるいは区の施策との連携支援を十分図るなど、区としての公的責任は十分に果たしている。また、今後とも果たしていかなければならないと考えているわけであります。
 それから、成果主義についてであります。目標と成果による区政運営の考え方のもとで、職員一人ひとりが区政目標を踏まえてみずからの目標を設定し、成果が上がった職員に対して処遇で報いるというようなことで、職員の意欲向上を図っているところでありまして、こうした取り組みがそのことにつながっていると考えております。事業部制導入やこうしたことの結果として区民生活の向上に寄与していると考えているわけであります。
 それから、住民税の納税猶予に関連する御質問がありました。
 滞納者から納付困難である旨の相談があった場合には、収支や財産の状況がわかる資料の提出を求め、状況に応じて分割納付などを認めているところであります。また、差し押さえなどの処分を行う場合にも、滞納者の財産の状況などを十分に調査した上で行っております。納税の義務は一律にどなたにも課せられているということであります。したがいまして、この義務については、適切に履行していただいている方とそうでない方が不公平感を抱くということがやはり私はいけないことだと思っておりますので、適切な対応が必要だと思っております。
 地方税法に基づく納税猶予については、一定の要件がある場合に区が納税を猶予することができるという制度でありまして、個々の滞納者の状況に応じて区が判断をするものであります。区といたしましては、滞納者に個別に送付する督促状や催告書及び区報や税のお知らせなどに、期限までに納付ができない場合には連絡をしていただく旨を記載して、まずは担当に相談していただくと、このことについて周知を図っているところであります。
 私からは以上です。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 国民健康保険における資格証明書の発行、また、一部負担金減免等の質問についてお答えいたします。
 まず、国民健康保険の資格証明書発行世帯の実態把握ということでございますが、保険料を滞納されている世帯につきましては、保険料の督促、催告や訪問等により状況の把握に努めているところでございます。資格証明書を発行する世帯につきましては、短期保険証の交付やその更新の都度、相談機会を設けており、さらに、資格証明書の発行前には弁明書の用紙を送付し、保険料が納められない特別の事情がある方は相談するよう促しているところでございます。
 また、高校生に対して短期証を発行すべきであるという御質問でございます。高校生に対して一律に短期保険証を交付することは考えておらず、特別な事情がある場合に対応したいと思います。
 次に、医療機関の窓口での一部負担金の減免についての御質問でございます。
 この一部負担金減免制度については、災害や失業等により生活困難に陥った場合に、6カ月以内の徴収猶予や3カ月以内の減免を行うものでございます。これには該当する方が少ないことから、窓口で申し出があれば申請書をお渡ししております。
 また、医療機関への周知ということでございますが、医療機関につきましては、厚生労働省の通知が既に東京都から各病院管理者あてに送付されているところでございます。
 次に、実施基準の緩和ということでございます。中野区が定めております一部負担金減免の実施基準については適正なものと認識しておりまして、緩和することは考えていないところでございます。
 次に、無料低額診療についての御質問でございます。この無料低額診療事業への届け出とその受理ということでございますが、東京都の対応が国の通知等と相違していると、仮にそういうことであるとすれば、東京都と国において解決すべきことだと考えております。
 また、ホームレスなどの生活困難者が医療を受けられないときにつきましては、路上生活者対策事業や生活保護制度で医療を含めて対応を行っているところでございます。

〔教育委員会事務局次長田辺裕子登壇〕
○教育委員会事務局次長(田辺裕子) 子どもの貧困を克服することについての中で、就学援助の拡充と支給の改善についての御質問でございました。
 まず、就学援助の費目の拡大等についての御質問でございます。
 就学援助の範囲につきましては、就学に必要な経費の援助をするという趣旨に照らしまして、社会状況や財政状況などを総合的に考えながら運用しているところでございます。こうしたことを前提にいたしまして、現在の中野区の支給費目につきましては、都区財政調整基準に従って設定をしておりまして、現段階では新たな費目の追加、あるいは実費支給の上限額の見直しについては考えておりません。
 さらに、現行の生活保護基準の1.2倍という所得基準そのものを引き上げる御要望がございました。これにつきましては、他区も同様の水準でございますので、1.2倍を変えることは考えてございません。
 続きまして、就学援助費の立てかえ給付につきましての御質問でございました。
 これにつきましては、収入が確定するのが6月になるため、事務処理上、実際に支給されるのは7月という状況でございます。それまであらかじめ一時立てかえは支給をするというようなことについては考えてございません。
 それから、就学援助費の申請につきまして、申請の有無にかかわらず、関係者が連携をして必要な子どもへの就学援助に取り組んではどうかという御質問でございました。
 保護者につきましては、新学期の保護者会で制度説明を行うほか、今後も教育だより、区報での広報や窓口での制度の周知を広く図っていきたいというふうに考えております。具体的には、お子さんの状況や家庭の状況に応じまして、担任が個別に御説明をするというようなこともまま行っているということを把握しております。
 最後に、就学援助費の保護者への説明について、特別な場合は相談してくださいというような呼びかけが必要だというようなこと、また、日本語以外での就学援助の説明をというような御質問でございました。
 保護者への御説明の文言につきましては、今後ともわかりやすい表現に努めてまいりたいというふうに考えております。
 また、外国人の就学につきましては、教育委員会窓口で申請をお願いしております。その際は、外国語版転入学のしおり、英語、中国語、ハングルで紹介をするとともに、窓口での案内を行っております。今後はさらに外国語版区報等へも掲載を行っていきたいというふうに考えております。

○副議長(江口済三郎) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。