【決算特別委員会・総括質疑】
(2009年9月30日)

中野区議会議員 山口かおり

  1. 障害者施策について
    1. 障害者自立支援法について
    2. 所得保障について
    3. 通所施設への送迎補助について
    4. その他
  2. 保育施策について
    1. 認可保育園の待機児解消について
    2. 本郷保育園について
    3. 私立保育園への支援について
    4. その他
  3. 学校施設の環境整備について
    1. 学校間格差の解消について
    2. 心の相談室について
    3. その他
  4. 公共施設のバリアフリー化について
    1. なかのZERO小ホールへのエレベーター設置について
    2. その他
  5. 環境対策について
    1. 太陽光熱利用機器の設置促進について

○山口委員 第3回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場から総括質疑をいたします。

1 障害者施策について


(1)障害者自立支援法について

 質問は通告どおり行わせていただきます。
 最初に、障害者施策についてお聞きしたいと思います。
 まず、障害者自立支援法について伺います。
 新政権のもとで、障害者自立支援法についても廃止する旨の発言が大臣からありました。応益負担については人権侵害ということで、全国各地で今、裁判で争われています。自立支援法の最大の欠陥である応益負担の廃止と、事業者に大変な減収をもたらしている日額払いのこの方式を月額払いに戻すこと、こういったことは、これから始まる臨時国会で速やかに決めていただきたいところですけれども、新事業体系への移行については現在進行中の課題でもあります。
 決算書では民営福祉作業所に対して障害者自立支援法移行支援の補助金が支給されておりますし、個々の作業所施設でも現在移行準備中のところが少なからずあります。今後は障害者権利条約の批准を視野に入れた新法が制定されることになろうかと思いますけれども、どのような制度変更があろうとも、いずれにしても地方自治体として、障害のある方の働く場や暮らしの場が成り立っていくような行政支援が必要と考えます。
 まだ新事業体系への移行が一つもされていない精神障害者共同作業所の移行支援についてお聞きいたします。第2回定例議会での私の質問に対して区は、東京都の助成制度の活用など、事業者が障害者自立支援法のもとで主体的に運営していけるよう支援をし、施設の確保については作業所が民間等の建物を借用して行うことを考えているというお答えでございました。その後どうなっておりますでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) その後、現在お示しをしております新しい中野をつくる10か年計画(第2次)の素案の中で、民営の障害者自立支援施設などに御利用いただける場としまして、東中野小学校跡地、中野五丁目の用地などを計画化しております。精神共同作業所についても、機能強化のための移転先として御検討いただき、御活用いただければと考えております。

○山口委員 東中野にありますあとりえふぁんとむなどは、移行する上でメンバーをふやさなきゃいけない。そうなると、当然、今のスペース上は手狭になっていくために、やっぱり場所の確保が課題となっております。先ほど言われた自立支援施設も当然選択肢となってくるかというふうに思うんですけれども、一方で、地理的に、すばる作業所、工房なんかは野方にありまして、地域でこれまで地道に、地域に根差した運営をしてきたという実績もあるかというふうに思います。現在も、今既に狭いスペースで、作業する上で支障が出ているということなんですけれども、区有施設の提供がここで無理であるということであれば、新しい移転先で引き続き家賃の補助等も必要になってくるかと思いますが、その点についてどうでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) すべての施設が今回お示しをした中でやっていくということは無理でありまして、引き続き民間の建物を活用して作業所運営されるといった施設もあろうかと考えております。そういった場合の家賃の助成につきましては、自立支援法移行後の施設への助成制度全体の中で検討したいと考えております。

○山口委員 移転をして補助がなくなってしまったということになると、何のための移転かよくわからなくなってしまいますので、ぜひ前向きな検討をお願いしたいというふうに思います。
 前回も質問させていただいたんですけれども、もう1点、唯一まだ区内で法人化されていない東部作業所の問題です。小規模作業所として、この作業所は特別に困難を抱えていると思うんですけれども、区としてはこの作業所に対してどうしていくべきであるというふうにお考えでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 東部福祉作業センターにつきましても、今回計画化をしました施設の活用、それからまた、都の助成制度の活用などによりまして、事業者の方が主体的に運営をしていけるような、そういった方向に基づきまして、引き続き相談と支援をさせていただきたいと考えております。

○山口委員 主体的にというお言葉だったんですけれども、どうも事業所の方とお話をしていると、新事業体系のイメージ自体があまり持てていらっしゃらないようにも見受けられます。区のほうでも同じくイメージが持てていないとなかなか事が前に進みませんので、ぜひ、十分に作業所の意向を聞きながらも、一定の方向性なりは示していただきたいと思うんですが、この点いかがでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 制度のことなどにつきまして、区のほうではきめ細かく情報提供するとともに、相談についてもさらに充実した相談というものをしていきたいというふうに考えております。

○山口委員 ぜひ、どういった事業体系が本当に可能であるのか、採算がとれるのかというようなことを、具体的な相談で支援のほうをお願いしたいというふうに思います。
 東部作業所の利用者の方ですとか、知的の障害をお持ちの方でも重度重複の方など、ほかの施設の利用者の方からは、身体的な機能障害が時間の進行とともに成人期だんだん重くなってしまうということで、二次障害が生まれてしまうということをお聞きしています。そういう意味で、やはり区のほうでもリハビリ活動に対しての支援が必要となってくると思うんですけれども、この点いかがでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 作業所に通所されている利用者さんの中でリハビリが必要な方への対応といたしましては、障害者福祉会館で行っています自立訓練、リハビリなどを相談支援の中で御紹介させていただくなど、個別の方々の状況に合わせた支援をしていきたいというふうに考えております。

○山口委員 こうした方たちは、現状ある障害者福祉会館でのサービスがなかなかちょっと時間の制限もあって不十分だというようなことなんです。現在、障害者福祉会館は送迎バスを出されておりますけれども、ここも定員の関係で利用できたりできなかったりということもあるそうなので、ぜひ実態のほうをよく把握していただいて、手を打っていただきたいというふうに思います。
 また、東部作業所の移行支援に当たっては、そういったOTさん、PTさんの配置ですとか、プログラムを組めるような人材配置、スペースの確保も視野に入れた上での検討のほうをよろしくお願いしたいというふうに思います。


(2)所得保障について

 次に、所得保障の支援について伺います。
 昨年行われた区の保健福祉サービス意向調査によりますと、就労による定期的な収入があるとする障害のある方が3割を切っている状況です。ほとんどの方が就労からはまともに所得を得ていないという状況が依然続いております。決算書では雇用促進事業委託費用、これは平成20年度、2,800万円余の支出と、19年度に比べますと400万円ほどふえているんですけれども、残念ながら就職者数を見ますと、39人が22人とかなり減っている状況がございます。これはどのような原因ととらえていらっしゃいますでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 平成20年度に障害者福祉事業団への委託料を増額いたしまして、就労支援員を1名増員しましたが、経済危機の影響から、全国的にも障害者の就職・雇用が減少いたしまして、中野区民の就職者数についても同様に減少したというふうに分析しております。

○山口委員 障害のある方の一般就労というところでは、昨今の雇用情勢の悪化でもろに影響を受けられていることであろうと思います。また、定着支援のためにも、生活支援の分野、異性の問題から金銭管理の分野からかなり労力を割かれてしまうということを担当者の方もお話しされておりました。今後、平成23年度の2年後には、昨年の倍以上の50人に一般就労者を伸ばすと福祉基本計画の中にあったかと思いますけれども、どのような方策をとるおつもりでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 引き続きまして民間企業への雇用の働きかけを強めますとともに、特例子会社の誘致、それから、作業所の方で就職のできる方へのきめ細かなそういった訓練ですとか支援を行いまして、多方面の取り組みによりましてぜひ目標を達成したいというふうに考えております。

○山口委員 今おっしゃられた民間企業への働きかけですけれども、牛崎議員のほうで昨年、企業の採用増に向けての取り組みを質問しましたところ、就職準備フェアですとか、企業への採用の相談会を実施していて、こういった事業をさらに拡充させていきたいというようなお答えがあったかと思います。その点で、現状、検討状況はどうなっておりますでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 経済団体との懇談会も開いておりますが、経済界といいますか、雇用する側にとっても、どういったことがあれば障害者の方の雇用がしやすいのか、そういったことも十分研究しながら進めていかなければならないと思っております。新しい中野をつくる10か年計画(第2次)の素案の中では、中小企業の障害者雇用を奨励する仕組みの創出というふうに掲げてございますが、何か区独自で新たな仕組みをつくることはできないか、そういったことも含めて検討しているところでございます。

○山口委員 経済団体との懇談会等を開かれていたら、もう十分御承知おきかと思いますけれども、やはり東京中小企業家同友会の調査でも、なかなか障害のある方との接点を持つことが難しいというような結果も出されています。そういった意味では、区が障害者雇用を一企業任せにせずに、フォロー体制、互いに理解を深め合う、そういった接点の場を持っていくこともやっぱり必要ではないかなというふうに思っております。
 来年からは雇用納付金、法定雇用率の未達成企業の対象ですけれども、それが300人から200人と下がる、対象がふえることもございますから、そういった意味ではインセンティブが働いていくかとは思いますけれども、実際に昨今の経済情勢の中ではなかなか厳しいものがあると思います。
 具体的にお聞きしますが、区は区内の障害者を雇用創出するという目的で、昨年、IT関連企業であるアイエスエフネットハーモニーという特例子会社を商工会館に誘致されたと思います。商工会館のトイレの改修費用などに2,000万円余支出したことに決算ではなっておりますけれども、その後、区民の障害者雇用はこの特例子会社において進んだんでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) ことし3月にその特例子会社を開設しておりますが、その後、区民の雇用というのはふえてはいない状況でございます。

○山口委員 まだふえていらっしゃらないということなんですけれども、区内の障害者の就労、雇用を進めていくということでの誘致をされたというふうに記憶をしております。せっかくお金をかけて、それまでの利用者の方にも一定移動してもらうといったことがあったかというふうに思っております。ほかの作業所施設や障害者福祉事業団とも連携を図りながら、ぜひ雇用のほうを進めていっていただきたいと思います。いかがでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 当該の特例子会社につきましては、雇用自体をふやしていく予定だったところが、経済危機の影響からか、雇用をふやしておりません。そのため区民もふえていない状況でございますが、今後、雇用をふやすに当たりましては、区民の雇用をしていただくよう働きかけをしていきたいと考えております。

○山口委員 先ほどのお話の中で、やはり区として、行政として民間の事業所との接点を、障害のある方との接点をつくっていくべきではないかということを言わせていただいたんですけれども、体験実習というのも一つの方策であるというふうに思います。この特例子会社において、区内の障害のある方の実習の受け入れはどのようになっていますでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 実習の受け入れなどにつきましては、積極的に行われているところでございます。

○山口委員 東京コロニーでは、福祉系の事業所などに実習を受け入れられている経験がかなりあるということで、ほかの作業所や施設では区の体験実習だけというところがほとんどであります。こうした経験交流もぜひ自立支援協議会などで行っていただきたいというふうに思うんですけれども、区としても、区内にほかにも特例子会社があるかというふうに思います。ここでの体験実習の受け入れについて働きかけるということはできますでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 作業所などに行かれている方の就職に関しましては、事前に企業での実習を行われることが大変役に立つものとなっております。区内の他の特例子会社においても、そういった企業実習の受け入れを進めていただけるよう働きかけをしていきたいと思っております。

○山口委員 特例子会社に限らず、杉並や練馬といったところでは、区が業務委託している民間の事業所にも実際に働きかけを区がやって、体験実習の受け入れ先を毎年定期的に確保しているというようなことをお聞きしています。就労移行支援事業を行う事業所の数をさらにふやしていくことを区は障害者福祉計画の中で見込んでおりますし、そうした事業を展開していく環境を整える意味でも、ぜひ民間事業所への働きかけも積極的にお願いしたいというふうに思います。
 次に、区の発注拡大について伺います。
 障害のある方の就労の場としては区内の作業所が大きな役割を担っております。こうした福祉的就労の場での工賃は、皆さん十分御承知おきと思いますが、大変厳しいものがあります。中野区福祉作業所では5年前9,000円台であった月額の工賃が年々下がって、昨年は6,000円台にまで落ち込みました。ここから利用料負担としてまた1,500円何がし取られることになりますから、手元に残るのは本当にわずかです。
 第2回定例会で私の質問、作業所に受注拡大をということに対しては、発注業務の拡大については、昨年度、区から障害者就労支援施設などへの物品及び器具の発注状況について調査を行った。この調査結果をもとにして、現在、区の発注業務の促進に向けて検討を行っているところというお答えをいただいています。現在、どのような状況になっているんでしょうか。

○長田経営室参事(契約担当) お答えを申し上げます。
 ここ数年の傾向ということで、平成17年度から20年度にかけての4カ年についての実績を件数、契約金額、事業数によってお示しをさせていただきたいと思います。平成17年度15件、5,128万円余でございます。4事業者でございます。平成18年度12件、4,310万円余、3事業者でございます。平成19年度14件、7,305万円余、4事業者でございます。平成20年度15件、5,560万円余、5事業者、以上でございます。

○山口委員 事業所の数については、公園清掃などの仕事は障害者福祉事業団のほうで調整して、それぞれの作業所等に仕事を分配されていると思いますので、実際には事業所の数はそれよりも多いというふうに思いますけれども、それにしても、金額でありますとか件数などは、あまり経年で見ても変化がないというふうに言えるかというふうに思います。今後の発注増に向けて、区は具体的に優先発注の仕組みをつくっていくべきと考えますけれども、この点いかがでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 区は既に、発注可能なものについてはなるべく施設のほうに発注をするようにということで働きかけをしてございますが、今後さらにその方向を強めまして、施設への発注をふやして、施設の利用者の工賃アップにつなげていきたいというふうに考えております。

○山口委員 今年度に入りまして、公園清掃の委託事業が清掃回数1割カットされたというふうにお聞きしています。この件で、障害のある方の所得にかなり響いているということです。第2期中野区障害福祉計画では、今言われましたように、区の業務の委託増ですとか発注増を進めて、大幅な工賃アップを目指していくということがうたわれております。一方で、実際には既存の業務委託まで削減されるというのは、やはり矛盾したお話ではないかなというふうに思います。次年度の予算編成に向けては、既存の事業についても検討されることと思いますけれども、障害者の所得保障、あるいは直接区民の生活にかかわる部分がサービス低下することのないように、最低限維持していただきたいと思います。


(3)通所施設への送迎補助について

 次に、通所作業所への送迎補助の充実についてお聞きいたします。
 障害の重い方たちが通所する生活介護事業所からは、送迎に対する補助を行ってほしいという声が寄せられています。江古田の森で行っている生活介護の事業では、国から通所サービス利用促進事業補助金300万円が支出されておりますけれども、区単独の補助はございません。これはすべて送迎のための費用として消えるということです。ほかに行き場がないため、本来入院するような医療ケアが必要な方も5人受け入れているため、特殊なケアが必要な車いす利用者も含めますと、送迎は4台、2往復、朝夕ピストン輸送で何とか回していると。入所の事業から補てんしてやりくりをしているということです。送迎でかなりの赤字が出ているようですけれども、採算がとれるだけの必要な送迎補助を行うべきと思いますが、いかがでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 現在のところ、江古田の森の生活介護の送迎事業につきましては、国の臨時特例交付金事業による補助があるところでございまして、区としてもその補助によって、事業者の努力と工夫によって運営をしていただきたいというふうに考えているところです。

○山口委員 努力と工夫はもう既にされていると思いますけれども、開所以来2年でさらに重度化が進んでいるということです。今後、送迎を手厚くしていただきたいという要望でございますので、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。
 あわせて、社会福祉法人あいいく会からも、高齢化に伴って歩行が困難になるといい、通所に支障を来しているという声をお聞きしています。新事業体系への移行に伴って、南中野にある第五杉の子作業所が第一に移転してきますので、ここでも送迎の問題が出てくるということです。ここも必要な補助は検討すべきではないでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) 区内の作業所などの障害者施設に通所する方のうち、移動の困難な方につきましては、障害者福祉会館を中心に運営しております送迎バスを区内各地のほうに運行いたしまして対応しています。今後、そういったバスへの需要の増加はあるというふうに考えておりますが、送迎バスの運行の工夫によりまして、今後も需要の増加については対応していきたいというふうに考えております。

○山口委員 こぶし園では送迎費用補助を含んだ委託料を出されていますし、障害者福祉会館の通所利用者についても7,000万円余の会館バス費用が出されているかというふうに思います。同じ生活介護事業者であるあいいく会さんですとか江古田の森については、区として送迎の補助はありません。障害者の通所を支援する体制を各事業所任せというのではなく、区として実態を把握して援助する方策を検討すべきと考えますけれども、いかがでしょうか。

○朝井保健福祉部副参事(障害福祉担当) それぞれの実態に合わせた、それぞれの利用者が通所できる仕組みを整えなければならないと思っております。それで、小さいあいいく会の一つひとつの作業所が通所バスを持つというのは事実上困難なところもございますので、障害者会館の送迎バスを区全体の送迎バスとして運用することによって対応していきたいというふうに考えております。

○山口委員 障害者福祉会館のバス、現在7台運行ということで、かなり今でもいっぱいだということですので、こちらの見直し自体が必要であるということであれば、それぞれの利用実態に見合った形で見直していただくようによろしくお願いしたいというふうに思います。
その他の項目はございません。

2 保育施策について


(1)認可保育園の待機児解消について

○山口委員 保育施策についてお聞きいたします。
 初めに、認可保育園の待機児解消についてお聞きいたします。
 9月7日の厚生労働省の調査では、認可保育所に申し込みながら満員で入所できない待機児童がことし4月1日時点で2万5,000人余と1.3倍、昨年の3割増しに急増しているという報道がございました。中野区でも、ことしの4月時点で認可保育園に希望しても入れない子どもたちの数は327人でした。これだけ待機児が発生している原因としては、やはりこれまでの区の需要の見積もりが誤っていたと言わざるを得ません。
 少子化を理由に保育園の増設は区は行ってきませんでした。平成19年度時点で認可保育園の待機児数は184人、平成20年度になると待機児童はさらにふえまして259人です。その解決策として区がとった手だての一つが区立保育園の民営化です。決算書では多額のお金が区立保育園の民営化に使われております。しかし、結果的に今年度また待機児童が旧基準で327人発生しております。区は、待機児解消の方策が果たして有効であったというふうにお考えでしょうか、どうでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) お答えいたします。
 本会議でも答弁してございますけれども、待機児童の解消については、区立保育園の建てかえ民営化による定員増や、認証保育所の開設誘致、それから家庭福祉員の増員など、さまざまな対策を組み合わせて総合的に行っていく考えでございます。特にゼロ歳児から2歳児までの待機児が多い状況の中では、今までの政策は基本的な方向性としては間違っていないというふうに考えてございます。

○山口委員 区としては頑張ってきたというような認識であろうかというふうに思います。10か年計画では既にゼロになっていることになっております。さまざまな経済情勢ですとか要因はあるかというふうに思いますけれども、結果できませんでしたというのでは、児童福祉法に照らしても、行政責任を果たしているとは言えません。
 区は待機児解消の解決策として認証保育所も誘致しておりましたけれども、昨年10月、東中野に誘致したハッピースマイルが開設後2カ月して経営破綻を起こして廃園となりました。区は補助金1,300万円余を支出していたわけですけれども、このお金は今後返ってくる見込みはほとんどありません。全く無駄なお金の使い方と言えます。経営破綻したら、即刻子どもたちや保護者の方たちに影響があるようなリスクの高い認証保育所を認可保育園のかわりに待機児解消の施策とする区の考え方にそもそも無理があるのではないでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) ハッピースマイルの東中野駅前園の突然の閉鎖を踏まえまして、東京都の認証保育所の認証手続が厳格化されてございます。財務状況につきまして、区が都に推薦する段階で確認を行うとともに、東京都におきましても、会計の専門家が参加して認証審査会を行いまして、都と区で二重にチェックするように手続が改められてございます。また、区では、推薦に当たりまして現地調査を行うなど、事業者の運営能力や保育の実態の把握に努めてございます。したがって、事業の破綻のリスクについては、現在とり得る最善の努力が行われていると考えてございます。

○山口委員 地方自治体としてできる施策は限界があるかというふうにも思います。現在認証保育所に入られている方が現状に満足されているかということもあるかと思います。現在入所中の認証保育所の保護者の方で、認可保育園のほうに入所を希望されている方の数を教えていただけますか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 本年の4月1日時点での数字でございますが、区内及び区外の認証保育所に入所している児童数は209人でございまして、そのうち認可保育所に入所申請していた児童数は58人でございます。

○山口委員 実際に認証保育所に入っていても、やはり認可保育園に希望されている方がこれだけいらっしゃるということです。ことし3月に発行した中野区子育て支援アンケート調査の中で、今後利用したい、または足りていないと思う保育サービスの1番に認可保育所33%とあります。区が対策としている認証保育所についてはわずか6.9%です。調査結果で明らかなように、保護者の利益は第一に認可保育園です。認可保育園を増設することが親の願いであり、また、子どもさんの利益を第一に考えたときにまず区がやるべき仕事のはずです。
 東京都議会第3回定例議会では、待機児解消に向けて認可保育園の増設計画をつくるように求めた日本共産党議員の質問に対して東京都は、平成22年度移行の整備計画については、今年度策定する次世代育成支援後期行動計画の中で具体的に定めていくと答弁しております。東京都も計画的に増設していく方針を示しておりますけれども、中野区もこれを受けて必要な数を増設する計画を持つべきではないでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 認可保育園の開設につきましては、基本的に10か年計画(第2次)の素案にお示しした計画に沿って建てかえ民営化を進めていく考えに変わりはございません。

○山口委員 今後の定員数のほうが年度ごとに資料で示されておりますけれども、それを見ますと、私立保育園への民営化ということで、大規模化するということでややふえてはおりますけれども、新規の建設はないように見受けられます。
 児童福祉法24条には、保育所の入所申し込みに対しては、自治体が保育所に入所させる責務が明記されています。ただし書きに「付近に保育所がない等やむを得ない事由があるときは、その他の適切な保護をしなければならない」とありますけれども、あくまでやむを得ない場合です。区が責任を持って必要な認可園を増設し、定数分を確保すべきであることを申し上げておきます。
 次に、待機児解消のための緊急避難的な施策として、空き施設の活用について伺います。
 現状、直近の保育園の待機児童数、どうなっておりますでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 直近の8月時点でのデータでは、新定義で169人、旧定義では289人でございます。

○山口委員 区長は10か年計画の改定の意見交換会の中でも、待機児童は何年間もかけて解消するよりもすぐに解消すべき問題という趣旨の御発言をされておりました。また、担当者のほうからも、委員会の中で、待機児解消として空き施設の活用に努力していきたいという御発言もたびたび聞かれております。すぐできる手だてとして、旧桃丘小学校跡地の暫定活用を復活させるべきではないですか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) これにつきましては、桃丘小学校の跡につきましては、本来事業の目的がございまして、これを害しない範囲ということでございますので、待機児対策として活用する考えはございません。

○山口委員 文化的な施設活用というのも大変結構でございますけれども、今、大変に困っている方がいるわけですから、優先順位を考えて利用のほうを御検討いただきたいというふうに思います。
 南中野地域では南台児童館が10月中旬から空き施設となります。ここで暫定利用として保育園の分園としてでも活用できないでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 南台児童館につきましては、耐震性能や施設規模が十分でないことから、待機児対策としての活用は考えてございません。

○山口委員 耐震性能は改修すればいいかというふうに思うんですが、この地域には、通園できる距離に待機児童がことし4月時点で20名以上発生しております。ぜひ活用のほうを御検討していただくよう要望を申し上げておきます。
 さて、来年度ですけれども、さらなる待機児が生まれないための方策が必要です。区が示している来年度の保育所の定員増について伺いたいと思います。来年度はどのように定員増を見込んでいるんでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 来年の4月1日時点でございますが、本年の4月1日と比較して265人の定員増を見込んでいるところでございます。内訳につきましては、認可保育園が、本年7月に開園した陽だまりの丘保育園の分園、それから新井保育園の開園、それから聖ピオ保育園の建てかえによる定員増、区立やよい幼稚園跡の認定こども園の認可保育園の開園、合計で229人の増となってございます。それから、認可外保育所でございますが、南台と東中野への認証保育所の開設、それから、龍の子保育室の認証保育所への転換、区立みずのとう幼稚園跡の認定こども園の認可外保育施設、合計で82人の増を見込んでございます。ただ、私立保育園の定員減と本郷保育園の廃園で46人の減がございますので、差し引き265人の増を見込んでいるところでございます。

○山口委員 旧基準ですと、認可保育所の定員増だけ見ることになりますので、認可保育園を希望する方たちの受け皿として、今年度の申込数で考えますと、来年度の定員ではまだ100人分は足りないということになります。例年夏を境にして、また待機児童、だんだんと数がふえていきます。現在の待機児童数、先ほどお答えいただきました289人ということですから、昨年の待機児童数、9月以降139人分ふえておりますので、単純計算で上乗せいたしますと、待機児童の数は来年400人を軽く超えることになります。来年度、この計画で本当に待機児解消ができるのか疑わしいと言えます。
 9月25日付読売新聞の記事には、公立保育園の民営化が停滞しているという記事が掲載されていました。行革の一環として各地で進められてきた公立保育園の民営化をことしに入って延期、凍結する自治体が相次いでいる。民営化は保護者の反発が強く、運営を引き受ける民間事業者も不足している。保育園に入れない待機児が急増する中、時間がかかる民営化より、新規の保育園開設を優先したいという事情があるようだと記事にはあります。
 中野区も、昨年夏に新しく委託先が決まった新井保育園は福岡県の社会福祉法人ですし、また、ことし1月に決まった南江古田保育園は大分県の社会福祉法人と、いずれも遠方を本拠地とする法人となっております。手を挙げる法人自体が少なくなっている中で、本当に保育の質を保つことができるのか、待機児解消に有効な手だてであるのかは疑問が残ります。
 全国的にこうした民営化を見直す傾向がありますけれども、区の全園民営化という方針を見直すお考えのほうはおありでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) これまでも区立保育園の民営化につきましては、保護者の理解を得ながら進めてきているところでございますので、確かに時間がかかるという点はございます。また、民営化の事業者の募集に関しても、全国から応募があったことも事実でございます。しかし、事業者が運営する認可保育園の視察を行いまして、また、財務診断も行って総合的に評価をしているところでございますので、保育の質や運営能力の高い事業者を選定できているというふうに考えてございます。したがって、多様な保育サービスを拡充するため、区立保育園の民営化を着実に進めていく区の方針に変更はございません。

○山口委員 今年度から開園している桃が丘さゆり保育園の園長さんも、地域に根付いていくのには長年かかる、時間が非常にかかる、保護者の不安は率直に感じているというふうにお話をされております。コスト削減のための民営化ですけれども、お認めになりましたように、大変時間がかかる。また、職員が全員入れかわることで、子どもたちにも一番やはり負担がいきます。乳幼児の生育環境はその後の人生に大きく影響いたします。この代償はあまりに高いと思います。立ちどまって見直すべきであることを申し上げて、次の質問に移りたいと思います。


(2)本郷保育園について

 次に、本郷保育園について伺います。
 決算では園舎のリース料に1,600万円余の支出がされております。現在、区は10か年計画のもとで、来年3月には本郷保育園を廃止するとしています。弥生町五丁目の仮園舎にいる子どもたちのうち、卒園する園児を除いて17名の子どもたちがおります。半年先のことですので、保護者の方たちは日々不安の中にあると園長先生もおっしゃっております。私自身も保護者の方から、一体どうなるんだろうかと不安の声を随分前からお聞きしております。保護者の方に説明会を開催し、アンケートをおとりしたと聞いておりますが、その結果はどうだったでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 本郷保育園の園児の定員に関しましてアンケート調査を実施してございます。結果は、定員の対象となる現在2歳児クラスから4歳児クラスの園児のうち、本郷保育園が現在地に移転する以前から入所していた園児12人のうち、弥生保育園への転園を希望している園児が9人、それから、他の保育園への転園を希望している園児が5人という結果でございます。

○山口委員 本郷保育園については、保護者の方たちから昨年2月に保育園の存続を望む陳情のほうが出され、3月に区議会で採択がされております。弥生保育園への継続希望が9人というお話でした。定員の弾力化でも限界があるかというふうに思います。本郷保育園を廃止せず、継続して続けてほしいというのが親の願いでありますけれども、ぜひこの願いに沿う形で対応していただきたいというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 本郷保育園の廃止に関しては変更ございませんが、保護者の方の転園の希望につきましては、さまざまな工夫を行いまして、できる限り実現できるように努力してまいりたいと考えてございます。

○山口委員 陳情を議会として採択したことの重みや保護者の願いのほうをぜひぜひよく酌んでいただいて、御判断していただきたいと思います。要望にしておきます。


(3)私立保育園への支援について

 次に、私立保育園への支援について伺います。
 私立保育園の中でも、新しく園舎を建てかえた保育園と違いまして、区立保育園の園舎をそのまま引き継ぎ民営化した園については、施設の老朽化が問題になっています。先日、その中の一つ、あけぼの保育園を見てきましたら、施設を利用する上で支障が出ておりました。ドアの取りつけ部分を紙やテープで補強しているような状況で、外壁塗装については20年来手がつけられていない、空調もメンテナンスが必要というふうな状況でした。施設から要望書も出されているとのことなんですが、どのように回答されておりますか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 区立保育園の園舎の譲渡を受けた私立保育園4園の施設については、老朽化が著しいという現状は把握してございます。建てかえあるいは耐震工事につきまして私立保育園の側から要望が出てございますけれども、それにつきましては、民間保育所の施設整備費補助要綱に基づきまして、経費の一部の補助等支援をしていきたいという回答をしてございます。

○山口委員 古い園舎を撤去し仮園舎を建設する費用となりますと、かなりの金額になってまいります。決算書では、旧桃が丘保育園の仮園舎に対して改修工事に3,700万円余、区立保育園営繕費用として支出がされておりました。桃が丘さゆりや陽だまりの丘保育園といった新しく民営化したところについては、区が古い園舎を撤去し仮園舎を建設する費用も負担している。園の自己負担は新しい園舎の建築のみで済みました。そういう意味では、同じ民間委託でもかなり不平等が生じております。必要な施設整備については区として助成すべきと思いますけれども、古い園舎を撤去する費用、あるいは建てかえの際の仮園舎の用地、建物の費用、これについて区の支援はどのようにお考えでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 古い園舎の撤去の費用につきましては、国の補助制度もございますので、その活用をしていきたいというふうに考えてございます。
 それから、仮園舎を建てて建てかえ工事等行う場合につきましては、仮園舎の設置場所等につきまして、区として支援をしていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 園舎を建てかえるに当たっては、都の補助制度を活用しても自己負担が2億円近くなるというお話でした。準備資金を積み立てる期間もなく、本当に困っていらっしゃるということです。ぜひ区からの援助をよろしくお願いしたいというふうに思います。


(4)その他

 その他で1点お聞きいたします。
 ことし3月には「区民の声」に2件、認可保育園に申し込んだが不承諾となり困っている方のお声が届いております。どちらもかなり切実ですけれども、その一つに、ベビーホテルを利用しており、月額約9万円かかるが、4月から家族総出で働くことになり、約23万円の費用になっている。ベビーホテルの利用者は補助の対象外となっていて、これでは認可保育園や認証保育所を利用したいのにベビーホテルを利用しているというような、本当に困っている区民に対する制度にはなっていない。私たちは今、保育を必要としている。今回入園できなかった待機児への対応をどのように考えているのかということがあって、それに対して区は、認可保育所に入所できず、ベビーホテルを利用せざるを得ない方への補助などのあり方については、他自治体の情報を収集するなど対応を検討しているとあります。どのような検討状況になっているんでしょうか。

○白土子ども家庭部副参事(保育園・幼稚園担当) 23区の状況を調査いたしました。ベビーホテルの利用者に対して保護者補助を実施しているのは杉並区のみでございました。杉並区の場合には、都などが定める認可外保育施設指導監督基準を満たすことが条件でございます。保護者の負担の公平性の問題については認識してございますけれども、財政状況が大変厳しい中、財政状況を踏まえて検討する必要があると考えてございます。また、ベビーホテルに関しましては、ほかにも難しい問題があるというふうに考えてございますので、十分検討したいと考えてございます。

○山口委員 保護者に対しての補助については、ぜひ、ひとしく保育を受ける権利を持っている御家庭に対して、公平性の観点から前向きに御検討いただきたいというふうに思います。
 以上でこの項の質問は終わります。ありがとうございました。

3 学校施設の環境整備について


(1)学校間格差の解消について

 次に、学校教育施設について質問いたします。
 本会議で牛崎議員がお聞きした中学校の施設整備の件での質問です。
 決算では、中学校の施設整備費に1億4,000万円余の支出がされており、そのほとんどが体育館、校舎の耐震補強に充てられています。施設維持補修に関しては1億5,000万円余となっておりました。
 実際に見て回った学校施設についてなんですけれども、写真を撮ってまいりました。これは北中野中学校の女子トイレです。ドアが腐食し、ひび割れ、壁もかなり傷んでいます。そもそも生徒数に見合うだけのトイレの数になっておらなくて、生徒にかなり不便を強いているということでした。
 二中のトイレは下水管のにおいが上がってきて、何年も悪臭がひどいということです。換気扇を回していると、そのすぐ隣の教室に風で悪臭が流れていって、生徒が気分が悪いと言って保健室に体調不良を訴えるということでございました。
 これは北中野中学校の教室の窓枠、上の部分の窓枠なんですけれども、ガラスが外れやすくなっているため、「さわるな危険」と張り紙がしてありました。廊下も塗装がはげていて、体育館の裏手の階段は両端部分が崩れているような状況です。裏門なんですけれども、電気錠が壊れていて、手動での開閉となっていました。
 体育館についてでございますが、第四中学校は照明が暗くて体育の授業に差しさわっている。
 これは区内で最も古い第五中学校の体育館の天井ですけれども、資材の剥落があって、テープで継ぎはぎをしてパッチワーク状になっています。詳しく見るとわかるんですけど、何か穴があいたような、そういったような状況に、大分手を入れていらっしゃいます。床面も一部浮いたような状態になっておりました。
 実際に4校だけ見てきたわけなんですけれども、これはほんの一部でございました。以上の施設整備は授業や生徒の安全上にも支障が出ていることですから、校割などではなく、早急に改善すべきかと思います。
 牛崎議員が本会議で聞いておりましたけれども、計画的に施設整備を進めていくというお答えでした。どういう計画で、どういう手順で、順番で進めていくのでしょうか。まず、トイレについてお聞きしたいと思います。

○合川教育委員会事務局参事(教育経営担当) 本会議で次長のほうから御答弁を申し上げましたとおり、施設改善につきましては、毎年実施をしてございます学校施設の安全点検等の結果を踏まえ、財産管理分野と連携をしながら、危険度、緊急度に応じて改善を進めていきたいというふうに考えてございます。トイレについても、その計画の中で進めていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 毎年同じ要望が出されているのに改善されていないというのはどういうことでしょうか。北中野中学校では1階の来客用トイレだけ工事がされていたんですけれども、ふだん生徒が使うところこそ優先してきれいにすべきではないかなというふうに思います。ぜひ来年度には整備をしていただきたいというふうに思います。
 次に、体育館の施設整備についてはどうでしょうか。

○合川教育委員会事務局参事(教育経営担当) 体育館の施設整備につきましても、点検等を踏まえて計画的に、危険度、緊急度に応じて改善を進めていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 地域開放もされておりまして、非常に公共性の高い設備かと思います。耐震化とあわせて必要な整備をお願いしたいというふうに思います。
 最後、特別教室の冷房化についてはいかがでしょうか。

○合川教育委員会事務局参事(教育経営担当) 特別教室の冷房化につきましては、統合の際の新校の施設整備等にあわせて今まで実施をしてきてございます。これにつきましても、施設整備全体の枠の中で考えていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 冷房化することの必要性についてはそもそもどのようにお考えでしょうか。

○合川教育委員会事務局参事(教育経営担当) 特別教室の中ではその必要性のあるところもあるというふうに考えてございますので、これからの施設整備の中で考えていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 必要性のあるところもあるというお答えなんですが、特別教室については、冷房がついていないところで、暑さのために夏の間その教室が使えないで、カリキュラムを変更したり、あるいは熱中症で倒れたりする先生もいるとお聞きしています。実際に授業を行う上で支障が出ていると言えます。教育環境を整えることが行政の一番の責任であるはずです。格差が出ないように早急な対応を求めたいというふうに思います。お言葉にもありましたように、統合新校には既に冷房がついております。学校統廃合の関係で冷房のついているところ、ついていないところと出てくるのは、やはりこれはあからさまに格差を生んでいると言わざるを得ません。
 現在の維持補修の予算ですけれども、財政難の当時に抑制した低い額のままで配分がなされております。中学校について言いますと、維持補修の予算に、10年前の98年度までの額を見ますと、現在の倍の4億円以上の予算が立てられておりました。その後は大体この半分の額に落ち込んでおります。施設整備について言えば、98年度は3億円の予算規模であったのが、2000年から3,000万円台とその1割に落ち込み、ずっと抑えられておりましたけれども、08年度、ようやく耐震化により2億円台に戻っております。
 一方で、08年の決算を見ますと、義務教育施設整備基金、ここに7億円以上が積み立てられております。統廃合計画を前提として予算を立てるのではなく、現在学んでいる生徒の教育環境を整えることをまずもって優先していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○合川教育委員会事務局参事(教育経営担当) 何度も御答弁を申し上げておりますけれども、学校の施設整備につきましては、全体の施設整備の枠の中で計画的に実施をしていきたいというふうに考えてございます。

○山口委員 統廃合計画を前提としてということを申し上げましたけれども、やはり生徒の毎日使っている環境ですから、優先順位を考えて予算を立てていただきたいというふうに思います。
 以上でこの項の質問を終わります。


(2)心の相談室について

 次に、心の相談室について伺います。
 心の相談室は、小・中学校に配置されて以来、学校にとっては頼れる存在です。決算では生活指導相談事業となっています。南中野中学校では、開校後、昨年1年間で子どもの相談回数が660回、半年で電話相談は24件あったということです。第二中学校では、週に1回来るスクールカウンセラーへの相談に昨年1年間で757回子どもの相談があったということです。そのうちの8割、569回が単なる話し相手だったということですが、そのうち2割の約200件は不登校やいじめ、情緒不安定など悩み事の相談になっているということです。気軽に話せることで信頼関係ができ、悩み事を打ち明けることにつながっているということです。
 保護者からの相談は、電話相談や不登校の子どもと保護者が一緒に来校して相談するケースも含めると、二中で昨年137回スクールカウンセラーが受けていたということでした。その前年には違うスクールカウンセラーの方がいらっしゃったそうなんですが、年間数十件しかなかったということで、その方の人柄に負うところがかなり大きいようです。
 電話での相談については保護者からが一番多く、学校に来て相談はしにくいので、職場から保護者がかけてくるケースが多いということです。相談したことを子どもに聞かれたくない、授業中なので聞かれないので安心ということですが、現在、保護者や生徒が心の相談室に電話をかけますと、まず、学校の代表電話につながってから心の相談室につながる仕組みになっております。これでは、自分が相談することを先生など学校関係者には秘密にしておきたい方については、相談したくてもできません。学校とも相談して、心の相談室に直通でかかる電話を設置されてはいかがでしょうか。

○喜名教育委員会事務局指導室長 お答えいたします。
 教育相談室に改めて直通電話を敷設するということになりますと、新たな回線を引くということになります。この場合、当初の経費がかなり高額になるほか、後年度予算も相当額発生し続けることになりますので、このような状況から、新たな回線を敷設するということではなく、スクールカウンセラーが勤務している時間のうち一定時間を電話相談に充てるとか、スクールカウンセラーへの相談の際は匿名で取り次いだりするというような工夫をもちまして、既存の電話を活用する方法を考えてまいりたいと思います。

○山口委員 既にそういった工夫はされております。費用的に非常に厳しいということでしたら、携帯電話も検討していただきたいんですが、どうでしょうか。

○喜名教育委員会事務局指導室長 その辺も検討しておりますけれども、実はスクールカウンセラーの第一義的なねらいは、子どもたちから直接話を聞くということでありますので、電話相談が主になってしまいますと、子どもたちがスクールカウンセラーの部屋に来たときに相談ができないというような状況になってしまうということもありますので、改めて、電話相談であれば教育センターの電話相談がございますので、そういうのも御活用いただきたいというふうに思います。

○山口委員 秘密にしておきたいという方の要望には、では、こたえられないということでしょうか。

○喜名教育委員会事務局指導室長 今お話ししましたように、例えば一定時間、この時間はスクールカウンセラーが電話をとるというような仕組みをつくるとか、もう既にやっておりますけれども、スクールカウンセラーの電話については匿名で取り次ぐとか、そういうことができますので、改めてその部分をやっていけば、匿名性は担保されるというふうに思います。

○山口委員 声でわかってしまうんですよね。それは本当にそのとおりなんですよ。わかってしまうので、匿名にしてもやっぱり……。携帯電話の検討については、学校のほうからも要望をお聞きしていますので、ぜひ前向きに御検討していただくようにお願いしまして、この項の質問は終わりたいというふうに思います。

4 公共施設のバリアフリー化について


(1)なかのZERO小ホールへのエレベーター設置について

 次に、公共施設のバリアフリー化についてお聞きいたします。
 まず、なかのZEROの件で伺います。
 なかのZERO小ホールについては、年間の利用者も22万人と多く、公共性の高い施設です。年5回は利用するという老人大学の参加者からは、小ホールに至るまでの階段の上りおりがつらいということをお聞きいたしました。建物の横手の入り口から入るとエレベーターがありますが、この小ホールは中2階に位置しておりまして、エレベーターがとまりません。このエレベーターを利用しても、やはり階段を上るかおりるかしないといけません。小ホールに至るまでにエスカレーターかエレベーターをぜひ設置してほしいという要望が出されておるんですが、検討していただきたいですが、どうでしょうか。

○飯塚教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) お答えいたします。
 小ホール内に新たにエレベーター、エスカレーター設置ということになりますと、本体、控室のスペース確保とか、非常に難しいと。それから、多額の工事費用が必要となると考えておりまして、非常に困難であろうと思います。今ちょっとお話がありました東側の入り口から入った正面のエレベーターでございますけれど、これは一たん階段で地下におりていただかなければならないんですけれど、数段おりましてエレベーターに乗ってしまえば、全く階段を上ることなく小ホールに入ることができるわけでございます。大変だという方については、こちらを利用していただくように御案内を申し上げていきたいと、そのように考えてございます。

○山口委員 東側の入り口からというお答えだったんですけれども、お年寄りの方たちにとってはかなり遠回りになるという苦情が出ております。技術的に費用的な問題はあるかと思いますけれども、ぜひ検討していただきたいというふうに思います。要望です。
 もう1点、放置自転車の問題についてお聞きいたします。
 駐車場に人が配置されなくなってから、かなりの放置自転車がとめられるようになっております。駐輪場よりも放置されている台数のほうが日中は多いくらいで、目に余るものがございます。人を置くようにすべきではないでしょうか。

○飯塚教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) 歩道上に自転車が放置されていることでございますけど、地下駐輪場に本来はとめていただくということになってございます。この地下駐輪場に誘導するための掲示物を数カ所に設置して、警備員を巡回させるなどしてきたわけなんですが、今後さらに対策を強化して、地下駐輪場のほうに誘導していきたいと考えています。

○山口委員 誘導するにしても人がいないと、誘導する方がいないので、なかなか進まないかというふうに思います。ぜひ検討していただきたいというふうに思います。


(2)その他

 その他で、方南町駅のバリアフリー化について伺います。
 交通バリアフリー整備構想によりますと、2016年を最終目標年次としてバリアフリーを進めることになっておりますけれども、この達成状況はどのようになっていますでしょうか。

○登都市整備部副参事(都市計画担当) バリアフリーですけど、鉄道駅のバリアフリーということからしますと、区内に16駅ございますけども、バリアフリーに全く未対応なのが、きのう佐野委員から御質疑がありましたけども、中野新橋駅でございます。その他の駅につきましては、現在整備中または、十分とは言えないにしても一定の対応はなされているものというふうに考えております。

○山口委員 駅のバリアフリー化あるいは放置自転車対策も、ここ近年で整備のほうがかなり進められているかというふうに思います。未着手の早急な整備が必要な箇所については、重点的に整備のほうをお願いしたいというふうに思います。
 この整備対象駅とはなっていないんですけれども、南台や弥生町にお住まいの方が杉並区にある方南町駅もよく利用されております。整備案の中では年間1万5,000人余りの方たちが利用されているということです。しかしながら、この方南町駅にはエレベーター、エスカレーター、多目的トイレ、いずれも設置がされておらず、安全対策もされておりません。
 南台の都営住宅にお住まいの車いすを利用されている方は、方南町駅にはエレベーターが設置されていないので、中野富士見町駅まで行かなければならない。電動車いすでも20分から30分かかる。アップダウンも激しく、途中の道も障害物がたくさんあり、夜道は危ないし、ぜひ方南町駅に設置してほしいと話されています。丸の内沿線では、支線では中野新橋駅が現在工事中になっており、方南町駅だけがいまだに残されております。中野区としても杉並区と連携しながら、東京メトロにバリアフリー化を働きかけてはいかがでしょうか。

○登都市整備部副参事(都市計画担当) 方南町駅は杉並区にございまして、杉並区側は現在、東京メトロに対し、再三エレベーターの設置等を要望しているというところでございます。中野区としても、必要があれば、メトロあるいは杉並区にはお伝えをしていきたいというふうに思っております。

○山口委員 ぜひ後押しをして、実現に至るようよろしくお願いしまして、この項の質問を終わりたいというふうに思います。

5 環境対策について


(1)太陽光熱利用機器の設置促進について

 最後に、環境対策について伺います。
 私たちは太陽光熱利用機器への設置助成を直ちに行うようにと繰り返し求めてまいりました。2005年度末で打ち切られた国の補助金制度ですけれども、2009年度には復活しておりますし、1世帯当たり約20万円の補助金を受けることができます。また、東京都も2009年度から1キロワット当たり10万円を助成する制度が始められております。
 要求資料、区民分科会関係の29番、省エネ機器等設置助成制度の有無、23区の状況を見ますと、他区ではほとんど何らかの省エネ機器等設置助成制度を設けております。中でも一番左にあります太陽光発電システムについては、すべての区が助成を行っております。融資を行っている区が3区ございますけれども、個人に対しての融資助成を行っていないのは中野区だけというふうになっております。ほかの区では既にほとんどが始めている中で、早期に助成すべきと思いますけれども、いかがでしょうか。

○横山区民生活部副参事(環境と暮らし担当) ただいまのお尋ねでございますけれども、これまで本特別委員会でもお答えしてまいりましたことの繰り返しになりますが、現在準備検討してございます中野地域エコポイント制度、こういった仕組みを構築する中で、お尋ねの件も含めまして考えてまいりたいというふうに考えてございます。

○山口委員 東京都の助成制度の期限が2011年度までと時限措置となっております。来年度その制度ができましても、実際に区民が助成制度を受けられるだけの原資を積み立てられるのか、見通しもまだ具体的に示されておりません。来年度から一般財源を使って太陽光機器設置への助成制度を開始すべきと考えますが、いかがですか。

○横山区民生活部副参事(環境と暮らし担当) これも既にお答えしてきたことにダブりますけれども、(仮称)環境基金、こういったものを創設いたしまして、そちらを原資としましてこういったポイント制度、助成制度の原資に充てていきたい、こういう考えでございます。

○山口委員 新政権のもとで、90年度比で温室効果ガスを25%削減すると宣言がされております。しかしながら、前政権のもとで、2007年には90年度比9%まで京都議定書の目標基準から逆にふやしている現状がございます。目標に対してどのように近づいていくのか、とれる手だてを尽くすことが各自治体レベルで求められていると思います。国内屈指の住宅都市である中野だけが23区の中で一般家庭用の太陽光熱設置の助成を実施していないのはおかしいと思いますけれども、いかがでしょうか。

○横山区民生活部副参事(環境と暮らし担当) 先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、中野エコポイント制度といったような助成、ポイント付与制度、こういったものを創設しまして対応していく考えでございます。

○山口委員 この資料にもありますように、既に中野区はおくれを他区と比べましてもとっております。ぜひ一歩前に踏み出していただきますようにお願いをいたしまして、私のすべての質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。