【決算特別委員会・総括質疑】
(2009年10月1日)

中野区議会議員 せきと進

  1. 警大跡地大規模再開発の問題について
  2. 雇用と住宅の施策について
  3. 資源化事業について
    1. 蛍光管について
    2. 剪定枝、落ち葉について
    3. その他
  4. 哲学堂公園と野方配水塔について

○せきと委員 2009年第3回定例会決算特別委員会に当たり、日本共産党の立場から、総括質疑を行います。

1 警大跡地大規模再開発の問題について

 初めに、警大跡地大規模再開発の問題について伺います。
 私たちは、これまで警大跡地の大規模再開発は、中野駅周辺の巨大開発の呼び水であり、開発が開発を呼ぶ、とめどない開発の連鎖によって、区の費用負担は際限なく膨らむのではないか。だから、警大跡地の再開発に踏み出してはならないと繰り返し主張してきました。
 まず伺います。警大跡地の事業費総額は幾らになりますか。

○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 警察大学校跡地の整備費ということで、まず中野区が整備をいたします都市計画公園と道路がございます。都市計画公園につきましては、現在設計作業中でございます。ちなみに、この都市計画公園と道路、用地取得につきましては、約132億円を要したところでございます。整備費につきましては、現在設計作業中でございまして、具体の数値は現在お示しすることはできません。

○せきと委員 では、中野駅地区の事業費総額は幾らになりますか。

○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 中野駅地区についてでございますが、こちらは今年度中に具体的な整備の計画でございます。中野駅地区整備計画案を作成する予定でございます。整備費につきましても、この検討の中で深めてまいりたいと思っております。現時点では、そちらにつきましても、具体的な数値でお示しすることはできません。

○せきと委員 全体の規模がいまだ明確でないものに突き進もうということであります。
 次に、開発協力金について伺います。
 2008年度決算に関連いたしまして、財政運営の考え方(2008改定)の中で、2008年改定の説明で、2008年度、開発事業者から40億円の開発協力金が入る見込みと承りましたが、これは支払われましたか。

○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 平成20年度でございますが、こちらについては開発協力金、これはまだ御協力をいただいてございません。

○せきと委員 なぜ入ってこなかったのですか。

○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 開発協力金につきましては、御協力いただく時期等につきまして、開発事業者と協定を結ぶこととしてございます。平成20年度はまだそちらの協定を結ぶ段階に至っていなかったということでございます。

○せきと委員 2007年改定の財政運営の考え方でも、同じように2007年度、19年度中に入金見込みと書かれていたものが入ってこなくて、結局20年度に回ったものであります。
 それでは、ことし21年度、2009年度は入ってくるのでしょうか。

○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 現在、開発事業者とこの協定につきまして協議をしているところでございます。

○せきと委員 開発者負担の原則というのが最初に議事録にあらわれるのは、2003年6月でありました。道路や公園等の都市基盤の施設整備につきましては、開発者による整備の手法を追求していきたいと区は述べておりました。途中から、中野区も開発者の一員であるとの見解が示されるなど、形を変えてきた開発者負担の原則ですけれども、最終的には2006年12月に開発協力金として条例と要綱がつくられました。開発協力金の問題点については、任意の寄附金に過ぎないこと。金額が妥当かどうか、検証するすべが何もないこと。警大跡地の開発事業者が支払う協力金であるのに、その協力金は警大跡地では使うことができないことなど、これまでも指摘をしてきたところであります。警大と中野駅の事業費、まだ未定というお答えをいただきましたけれども、今後はそれに加えて区役所やサンプラザと、開発がどんどん波及していって、開発の総額がどれほどに膨らむかは想像もつきません。改定されましたグランドデザイン、バージョン2、全体構想の第2版を見ますと、策定範囲をこれまでの80ヘクタールから110ヘクタールへと大幅に拡張してしまっております。これは、私たちが指摘してきたとおり、開発の規模がどんどん膨らんでいくということの証左だと思っております。
 一方、その財源はというと、2年続けて開発協力金の見込みが外れた問題ですとか、今後の区役所整備には国や東京都の交付金が期待できないなど、将来、区民に負担が転嫁されることは間違いないのであって、到底認めることができません。
 さて、グランドデザイン、バージョン、全体構想のこの第2版では、10か年計画の改定素案にも見られますけれども、これまで「中野の顔づくり」としていたのを、「東京の新たな活動拠点」と、範囲だけではなく、その志も大きく拡張しております。第2版で区は、次のように述べています。「中野駅周辺は、(中略)多摩方面からセンターコア再生ゾーンへ向けたにぎわいの玄関口を形成している」、このように書いてあります。この描写が本当にふさわしいのは中野駅周辺だろうかと疑問に思います。大半の人が「多摩方面からの玄関口」と聞いて思い描くのは、新宿ではないでしょうか。大体、玄関口は敷地内になければおかしいのであって、中野駅はセンターコア再生ゾーンの外にあるのですから、玄関口という位置付けは間違っております。玄関先が正しい描写であります。東京の新しい活動拠点は、身の丈に合わない大風呂敷であり、区民の理解は得られないと思いますが、いかがでしょうか。

○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) グランドデザインにつきましては、これまで数多くの意見交換会を実施させていただきました。その中で、区民の方々からは、期待をする声も大変多くちょうだいしているところでございます。私どもは、この中野駅周辺のまちづくりを通じて、東京の新たな活動拠点となることで、より力強く中野区全体の経済や活力を牽引するものだというふうにとらえております。グランドデザインで示したまちづくりを着実に進めることで、実現できるものと考えております。

○せきと委員 玄関口は新宿がよりふさわしいのではないかということを申し上げましたが、その新宿で、新築ビルの空室が今大変に目立って仕方がありません。都心の五つの区における業務施設の空室率は18カ月も悪化を続け、ことし8月にようやく横ばいの7.57%となりました。ただし、新築に限った場合、空室率は25.11%になります。中でも新宿は見るにたえない惨状を呈しており、区全体で8.74%、新築の場合は何と48.35%、人ごとながら、本当に心配になってしまいます。警大跡地に建築される業務・商業施設について、区は入居率をどれぐらい見込んでいるのでしょうか。土地所有者である中野駅前開発特定目的会社は、つくった建物の入居率まで面倒見るのでしょうか。その責任はありますか。空室が余りに多かった場合、どういうことになりますか。お答え願います。

○松前まちづくり推進室副参事(拠点まちづくり担当) 特定目的会社の事業責任等についてでございますが、民間企業が建設する建物、その入居率ですとか、空室が多く出た場合の対処、これにつきましては、各企業の事業性にかかわることとなってしまいます。これについて、区としてはお答えできるものではないというふうに考えております。
 ただ、事業者は、この厳しい環境下におきまして、懸命に戦略を練り、みずからの責任や判断で計画を推進しているものでございます。警大跡地の開発につきましては、まさに中野区の活力を牽引するリーディングプロジェクトだという認識を区も、事業者も持っているところでございます。よりよいまちづくりを目指して、ともに計画を推進しているというところでございます。

○せきと委員 区は、来年度早々にも第三セクターを設立すると言っております。よその自治体を見る限り、貸しビル業が失敗した際には、このタウンマネジメント、まち管理会社が責任を負っております。この例が当てはまるならば、警大跡地の事業不振のツケは、結局中野区に回ってくるということではありませんか。新宿で半分しか埋まらないものが、中野で埋まるとはとても思えません。
 区が警大跡地に超高層建築を呼び込もうとしていることについて、我々は機会あるごとに見直すよう求め、立ちどまるよう忠告してきました。開発者負担の原則や、際限なく広がる事業規模と中野区負担の問題は、2003年から何一つ解決しておりません。そればかりか、経済危機にまつわる空室の問題など、問題はむしろふえる一方なのではないでしょうか。このまま突き進んではならないことを声高に訴え、この項の質問を終わります。

2 雇用と住宅の施策について

 次に、雇用と住宅の施策について伺います。
 米証券大手のリーマンブラザーズが破綻したのは、昨年9月15日、リーマンショックから1年が経過しました。内需を壊し、外需に頼った日本経済のゆがみが顕現した1年でもありました。2008年10月~12月期における国内総生産の落ち込みについて、日・米・独・仏・英5カ国を比べますと、日本13.1%の減少、アメリカ5.4%減、ドイツ9.4%減、フランス5.5%減、イギリス7.0%減、震源地の米国よりも日本のほうが大きな損失を出したことがわかります。聖域なき構造改革路線が、極端な外需頼み、外貨依存の道をたどりました。よく「アメリカがくしゃみをしたら、日本が風邪を引く」と言いますが、風邪で済まない体質にみずから改変してしまったため、外貨が崩れたあのとき、ただならぬ打撃をこうむったわけであります。
 厚労省によれば、派遣切りや雇いどめに遭った人は、昨年10月からの推計で23万人にも上ります。寮を追い出されて住居を失った人は3,400人、緊急対策が迫られる中、本日10月1日から厚労省が設置した「失業した人に住宅手当を支給する制度」が始まりました。これはどんな制度なのか、御紹介ください。

○黒田保健福祉部副参事(生活援護担当) 国の住居喪失離職者などに対する支援の概要について、御説明をいたします。
 国の制度は、三つの支援策が柱となっております。第1の支援策は、住宅手当特別支援措置事業といいまして、先ほど委員が説明をされましたように、離職者であって、就労能力及び就労意欲のある方のうち、住宅を喪失したり、または喪失のおそれのある方に対して住宅手当を支給するということで、住宅及び就労の機会の確保を目的としたものでございます。また、この支援については、就労相談員を配置しまして、生活や就労の支援を行うといったものでございます。
 次に、第2の支援策としまして、先ほどの住宅手当を支給すると説明いたしましたが、この住宅手当を支給するまでの間に生活費が必要な方には、臨時特例つなぎ資金といった制度で資金の貸し付けを行うといったことも行います。
 また、第3の支援策としましては、総合支援策として、就職が決まるまでの生活支援費や一時生活再建費を貸し付けるといったようなものもございます。
 この第1に御説明しました住宅手当を支給するものにつきましては、市区町村の福祉事務所が中心となって担い、第2、第3の生活資金の貸し付けなどにつきましては、社会福祉協議会が担うという仕組みとなっている制度でございます。

○せきと委員 ありがとうございます。この制度は、9月20日の区報でも紹介されておりますが、問い合わせは多いのではありませんか。

○黒田保健福祉部副参事(生活援護担当) 問い合わせは多く、就労相談員を1名配置しておりますか、その相談員とあらかじめ就労面接を行うことになっております。この面接の予約も、もう既に二日ほどいっぱいとなっております。

○せきと委員 もう大変問い合わせも、予約もいっぱいであるということであります。離職によって、住居を喪失、またはそのおそれのある方へ住宅手当緊急特別措置事業、こういう制度でありますけれども、区はこれをどのように評価していらっしゃいますか。

○黒田保健福祉部副参事(生活援護担当) 生活困窮に陥る前の方を対象とした新たなセーフティネットの施策としての構築は、評価に値するものと考えております。区としましては、こういった動きと連動しまして、今年度補正予算のほうで区の単独事業として入居初期費用の給付についても実施したところでございます。

○せきと委員 緊急一時の施策とはいえ、いよいよ家賃補助に踏み切らざるを得ない状況が生まれたと言えます。蕨市のように、ネットカフェへ寝泊まりする人へ、その店の住所で住民票を置くことを認める自治体もあらわれました。こうしたせっかくの救済措置も、安定雇用をふやさない限り、長続きはしません。
 そこで、就労支援について伺います。
 まず、生活援護の窓口へ就労関係の相談がふえているのではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○黒田保健福祉部副参事(生活援護担当) 就労関係の相談はふえておりまして、厚生28の資料をごらんになってください。それをお示ししながら御説明したいと思いますけれども、稼働者の離別や手持ち金の減少といったようなものはふえております。こういった項目の中に、就労の相談業務がふえているということがございます。

○せきと委員 この厚生28の資料を見ましても、相談件数全体がぐんと上がっているとともに、手持ち金の減少が相談原因であるといった方の数もぐっと上がってきております。手持ち金がないということは、おそらく仕事がないということでありましょうから、こうした就労支援の緊急性がいよいよ高まっているのではないかと、このように思います。
 先日の総括質疑でも、幾ら探しても仕事につくことのできない社会状況が、この1年間で生活保護受給世帯が急増している大きな理由として挙げられる、こういう報告でありました。ことし7月の完全失業者数は、1年前と比べ103万人増の359万人であり、そのうち会社都合で失職した人は前年比2倍近くふえて121万人に上ります。完全失業率は、全体で5.7%でありますが、25歳未満では9.9%、25歳未満の男に絞ると12.0%、青年が多く住むまち中野区として深刻な事態であると言えましょう。中野区は、ことし2月、合同就職面接会を行いましたが、その結果をお聞かせください。

○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 2月13日にハローワーク新宿と共催で合同就職面接会を開催いたしました。会場は、勤労福祉会館となってございます。求人事業者は20社、人材確保に苦労する介護保険事業者を10社という内訳で、実施をいたしました。求職者は184人、採用人数は13名という結果でございます。

○せきと委員 半数が介護関係という話でありました。応募が184名という多さも驚きますけれども、そのうち就職に13名しか結びつかなかったという少なさも、大変な心配事であります。20年度の補正予算で、無資格者が訪問看護員の資格を取得するときに、中野区が10万円まで手当を出す制度ができました。今年度も続いておりますが、区民の利用状況はどうか、お知らせください。

○遠山保健福祉部副参事(介護保険担当) 当該の資格取得助成は、無資格者の新規採用、または資格を取得することを条件に新規採用の内定を行った介護事業者に対しまして助成を行うことにより、雇用を促進するというものでございます。昨年度の実績は、助成の活用をした人数は8名でございます。今年度は、9月末現在、5事業者、5名の申請を受けてございます。

○せきと委員 昨年度8名、今年度5名というお話しでした。昨年度の区が見込んだといいますか定員枠、予算をつけた人数は、昨年度、今年度、それぞれ何人ずつでしたか。

○遠山保健福祉部副参事(介護保険担当) 昨年度は10名で予算措置をしてございます。今年度は45名を想定して、予算措置をしてございます。

○せきと委員 昨年度は10分の8でしたけれども、今年度は、今のところですけれども、45分の5と、大変就職につながっていないと言わざるを得ない状況だと思います。就労希望者が多い一方で、介護の現場では人手不足が続いております。介護職の就労がふえない、あるいは長続きしない理由は何だと考えますか。

○遠山保健福祉部副参事(介護保険担当) 介護職の就労につきましては、夜勤があるとか、それから多忙な業務であるとか、労働条件が厳しい。その割には、他の業種に比べて賃金が安いのではないかということが一般的に言われていること。こういった実態がございまして、介護職の雇用、あるいは定着につながりにくい状況かなというふうに認識してございます。

○せきと委員 私もそのとおりだと思います。国の介護報酬が低過ぎることが、まず最大の原因だろうと思っております。また、介護労働現場がいかに過酷かと、こういう番組をこれでもかと放送しているテレビの悪影響もあるかもしれません。区として、この制度の周知や事業者への働きかけということはされておいでですか。

○遠山保健福祉部副参事(介護保険担当) この制度を活用して、その従事者をふやしていくということにつきましては、対象事業者にこの助成制度を活用するよう働きかけているところでございます。
 また、先ほど御質問にもございました合同面接会、昨年2名の実績がございますので、そういったことも期待しているところでございます。

○せきと委員 ありがとうございます。ますますの御努力を期待いたします。
 その就職面接会ですが、杉並は昨日、9月30日に就職面接会を実施いたしました。杉並区は、今年度合計3回、来年度はさらに回数をふやしたいと申しております。中野区としても、年1回と言わずに面接会を年度内に複数回開催すべきではありませんか。また、昨今の厳しい就労条件をかんがみるに、就労支援のさらなる体制強化が必要と考えます。お答えください。

○高橋区民生活部副参事(産業振興担当) 就職面接会につきましては、21年度、今年度につきましては2月に予定をしてございます。また、今後につきましても、ハローワークと調整をしながら、ミニ就職面接会の開催など、検討してまいりたいと考えてございます。

○せきと委員 ぜひ多くの方が就労につながるような施策の充実をお願いしたいと思います。
 次に、住宅施策に移ります。
 住む場所を失った人への家賃助成は、麻生政権、よくやったと思います。しかしながら、他方、生存権を保障する目的で新家賃を助成するのであるなら、住む場所を失ってからではなく、住む場所を失わせない施策こそがまことのセーフティネット(安全網)ではないかとも思うものであります。
 中野区住宅白書2008には、区民が中野区外へ引っ越してしまう転出の理由として、「家賃・地代が高いから」というのが第2位に挙がっていますが、家賃が高過ぎるために中野区に住んでいられなくなった人が多いと考えて間違いありませんか。

○登都市整備部副参事(住宅担当) 家賃そのものはいわゆる市場関係、マーケットメカニズムによって形成されておりまして、中野区内がほかと比べて特に高いというようなことは一概には言えないと思いますが、借りている人にとっては高いと感じている方が多いのかなと思います。

○せきと委員 中野区だけが特別高いというわけではないというのは、もちろん承知しております。都内23区が特に全国と比較しても高いという傾向は出ています。また、家賃が高いこと自身は中野区の責任ではありませんが、そこに住んでもらうためにいろんなことが考えられるのではないかと、このように思います。
 新宿区は、学生・単身勤労者向け家賃助成制度をやっておりますけれども、こうした制度はやはり必要ではないかと思うのですが、いかがでしょうか。

○登都市整備部副参事(住宅担当) 学生ですとか、あるいは勤労単身者、若い層でございますけども、こういった方に対する家賃助成、新宿区がやっておりますけども、月1万円、30人の方に支給しているということでございますけども、中野区としましては、区独自でこういった家賃助成については考えていません。

○せきと委員 2008年の住宅土地統計調査が発表されました。空き家率は、平成15年の12.2%から13.1%に上昇し、過去最高。空き家が全体でふえてはいるが、家賃が安い住宅はむしろ不足と、このように出ております。神戸大学大学院の平山洋介教授は、次のように述べます。「家賃補助を制度化し、供給すれば、たくさんあいている家を住宅に困っている世帯に配分でき、大きな政策効果が上がると思う。欧米で家賃補助が拡大したのは、住宅ストックを有効に利用し、住宅保証に役立てるためである。日本政府が家賃補助制度に踏み切った意義は大きい。住宅施策の流れは、家賃補助の方向に向かっていくに違いない」と、このように考えております。
 さて、生存権を保障する上での家賃助成とは別に、子育て支援兼定住応援といった性質の家賃助成もあります。
 まず伺います。子育て世帯の人口動態、定住か、転出かといった傾向について、区は把握していらっしゃいますか。

○登都市整備部副参事(住宅担当) 中野区の動向でございますけども、18歳以下の子どもを持っている世帯、特に30歳代の世帯につきましては、転出が多いという傾向が見られます。

○せきと委員 第3次中野区住宅マスタープランにもそのとおりの記載がされておるとおり、区内へ引っ越してきた人、転入者よりも、出ていく転出者が多い。子育て世帯にはそういう傾向があると言えると思うんです。中野区住宅白書に戻りますと、30代男女の7割が「ずっと、または今のところ住み続けるつもり」と回答しているのに、実際には住み続けることができずに、子育て世帯は転出超過、転出のほうが多くなっているという様子になってしまっております。中野区は、子育て世帯の定住支援、住み続け応援のためにどんな施策を行っていますか。

○登都市整備部副参事(住宅担当) 定住への支援ですけども、住宅政策に限りますと、例えば区営住宅ですとか区民住宅のような、区が直接住宅を提供するという施策がございます。それ以外に、都営住宅や住宅供給公社の住宅の建てかえの際に、ファミリー向け住宅の供給の促進、これを要望しておりますし、また、現在区有地を活用して民活への供給ということにも取り組んでいるところでございます。

○せきと委員 先ほども指摘しましたが、家賃が高過ぎることが転出理由の上位であります。これらの人たちは、7割が住み続けるつもりだったのに、転出してしまったというわけです。
 賃貸住宅にお住まいの中野区民に、子どもが生まれたとしましょう。子どもは地域の宝であるし、親御さんにも先々地域活動の面で期待がかかります。こういう御家族が区外に出ていってしまうのを、ただ手を振って見送ってはいけません。どこかに引っ越そう、どこに引っ越そうかと考える際、中野区に住みかえ支援があったなら、中野区かそうでないかという二択が先に頭にあると考えます。北区、新宿区、台東区、豊島区、文京、目黒が子育て世帯に対し、家賃助成や同じ区内での住みかえに限り手当を支給する。所得制限等はありますけれども、こうした制度を実施しております。子育て支援、区内定住応援の観点は多分にあると考えます。中野区にはそれがないから、引っ越し先を考える人は、真っさらに近い状態で検討を始めていないだろうかと、このことであります。中野区も家賃助成を検討すべきと考えますが、いかがですか。

○登都市整備部副参事(住宅担当) 家賃は生活費の一部でありまして、区独自でそういったところに助成するということは、現在のところは考えておりません。

○せきと委員 今後とも、この問題については求めていきたいと思います。ありがとうございました。

3 資源化事業について


(1)蛍光管について

 次に、資源化事業について伺います。最初に、蛍光管についてであります。
 私がことし2月20日の本会議質問で、蛍光管の資源化に取り組むよう求めたところ、区は、「不燃ごみとして家庭から排出される蛍光管は、清掃一部事務組合の不燃ごみ処理センターで資源の回収処理がされております。区としては、資源回収は考えていないところであります」とお答えになりました。蛍光管の物質構成を見てみますと、重量比でガラス92.2%、電極ほか3.9%、口金1.6%、このようであります。
 まずお尋ねします。経済産業省の品目別廃棄物処理リサイクルガイドラインでは、使用済み蛍光管についてどのように記述されていましたか。

○橋本区民生活部参事(ごみ減量担当) お尋ねの経済産業省の品目別廃棄物処理リサイクルガイドラインでございますが、そこでは「事業者は「3R」に配慮して設計を進め、蛍光ランプの小型化、長寿命化、水銀使用量の減量化を進めること」などが記されていることは承知してございます。また、自治体による回収・リサイクルの支援、広報普及活動の実施及びリサイクル技術の開発等の取り組みの推進なども記述されてございます。

○せきと委員 この自治体による回収・リサイクルとあるからには、一般家庭から排出される使用済み蛍光管を自治体が回収し、リサイクルすることが、経済産業省としては望ましいと考えているというふうに読み取ることができると思います。
 さて、清掃一組の不燃ごみ処理センターに電話で確認しました。ここで行っている資源回収とは、まず破砕して、次に自動選別機にかけて鉄とアルミを回収することであって、蛍光管の9割を組成しているガラスは一向に回収されません。蛍光管には口金にわずかにアルミが使用されているものの、これは全体で見ればごく微量であります。蛍光管の資源化とは何かと申しますと、日本電球工業会は、使用済み蛍光管の資源有効利用に当たっては、まず封入されている水銀の回収と、資源としてリサイクルすることが優先されなければならないとしております。ところが、清掃一組不燃ごみ処理センターでは、口金のアルミが回収されているかもしれないといった程度であって、電球工業会が優先されなければならないとした水銀はもとより、蛍光管の9割を占めているガラスさえも有効利用はされていないというのが実態ではありませんか。これで資源の回収がされておりますという御答弁は、本当に残念でなりません。
 そこで伺いますが、中野区環境基本計画が2008年5月に、中野区一般廃棄物処理基本計画が2006年にそれぞれ改定され、蛍光管の取り組みが大きく後退してしまっておりました。特に、一般廃棄物処理基本計画は、これまで「蛍光管や水銀体温計等の拠点回収及び資源化を検討します」と書いてあったものがそっくりなくなってしまいましたが、この理由をお聞かせください。

○橋本区民生活部参事(ごみ減量担当) 蛍光管の資源回収につきましては、回収したものを安全に集積しておきますストックヤードが必要なことから、区では清掃工場の建設計画の中で、こうした資源化施設の整備を考えてございました。しかしながら、工場の建設計画自体が見直され、資源化のための環境整備ができなくなったという経過がございます。こうした状況の変化や、蛍光管を行政が回収し、資源化することには財政負担も大きいことから、平成16年に改定しました一般廃棄物処理基本計画では、記述を削除したところでございます。

○せきと委員 日本電球工業会によりますと、この蛍光管に使用される水銀は無機水銀であって、人体への影響は少ないとされております。しかし、これが川や海に放出された場合、微生物によってメチル水銀に変化をし、食物連鎖を通じて魚介類に取り込まれ、行く行く人体へも影響を及ぼす。こういう指摘もされているところです。経済産業省が憂慮しているのは、水銀を回収してほしいということであります。国産の蛍光管に含まれる水銀の全体の量、総量は、国内年間需要の水銀量の23%という大きな比率を占めております。これを有効に活用し、再利用すればよいものを、このうち85%も埋め立て処分しているという状況であり、もったいないし、毒であると、このように私は考えます。
 蛍光管の資源化は、予算上の問題があるとおっしゃいましたけれども、私はそうは思いません。資源の曜日に集積所に出して、収集車がスプレー缶を集める要領で回収する。清掃事務所など拠点の角に蛍光管だけを一まとめにしておいて事業者に渡せば、それで済む話であります。品川区が集積所で、中央区は小学校、江東区は事業所で、蛍光管の拠点回収を行っております。中野区にも蛍光管の資源化の検討をお願いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○橋本区民生活部参事(ごみ減量担当) それぞれの自治体では、資源化施設の整備状況、財政状況、それからごみの排出実態、こうしたものを踏まえまして、資源として回収する品目の優先順位を決めてございます。ストックヤードがない、資源化施設のない当区では、蛍光管の資源回収につきましては、費用対効果の面、それからごみ減量・資源化の推進という観点から、現時点では実施は適切ではないと考えてございます。
 なお、蛍光管の回収につきましては、基本的には拡大生産者責任のもとで、事業者などがリサイクルすることが望ましいとも考えてございます。

○せきと委員 私は、第2次10か年計画の素案に、ステップ2、段階2のところで「新たな資源回収事業の実施」とありまして、これに蛍光管が入ってくるのではないかと期待していたのですが、そうではなさそうであります。では、この10か年計画の素案では、どんな品目の新たな資源回収を検討しておいでか、御紹介ください。

○橋本区民生活部参事(ごみ減量担当) 10か年の素案では、厨芥類などの生ごみ、これを回収しまして、堆肥化とかバイオガス化、そういったものを現在想定してございます。

○せきと委員 それは10か年計画のところで、ステップ1ではないですか。私がお尋ねしたのは、ステップ2の「新たな資源回収事業の実施」でありますが、いかがですか。

○橋本区民生活部参事(ごみ減量担当) ステップ1では、モデル実施という形でもって進めまして、その試行・実証を受けて、ステップ2でもって事業化を進めるというふうに考えてございます。

○せきと委員 当会派としてたびたび取り上げてまいりました廃食用油の再資源化、それと、私が先ほど求めました蛍光管につきましても、検討を深めていただきたい。こうしたことをお願いしまして、廃食用油についての質疑は割愛いたします。


(2)剪定枝、落ち葉について

 次に、剪定枝葉について伺います。
 区道や区立公園で集めた木の葉、木の枝は、現在どのように処理していますか。

○石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当) 公園や街路樹の剪定は事業者へ委託しており、その使用についてはすべて民間リサイクル施設へ搬入するよう、仕様書で義務付けられておりまして、リサイクルされているということでございます。

○せきと委員 それでは、都道や都立公園ではどのようにされていますか。

○石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当) 都道や都立公園でも、剪定枝葉は民間リサイクル施設に搬入していると聞いております。

○せきと委員 ありがとうございます。一昨年の12月に、区が桜の枯れ葉から腐葉土をつくり、樹木の土壌改良剤として活用する取り組みを、明星大学吉澤教授らと連携して実施したとの報道があり、早速私もそのとき中野清掃車庫を見に参りました。堆肥づくりはうまくいったのか、どのように活用したのか、お答えください。

○齋木清掃事務所長 この試みは、清掃車庫内の樹木の落ち葉から腐葉土をつくり、これを敷地内の植え込みの堆肥として活用しているものでございます。

○せきと委員 ありがとうございます。この腐葉土を囲みの中で攪拌している作業中に私お邪魔いたしまして聞いたお話では、中野区花と緑の祭典等ででき上がった腐葉土については区民の方にお配りしたいというようなこともおっしゃっていたんですが、それはどうなりましたか。

○齋木清掃事務所長 よそのところへ供給するほどの量にはなりませんので、先ほど申し上げましたとおり、敷地内の植え込みの堆肥として活用していると、こういうことでございます。

○せきと委員 そのとき、現場の方がおっしゃっておりましたように、秋には枯れ葉を燃やすごみに出して、春には腐葉土を購入する。こうした区民が随分おりますけれども、こうした方々に枯れ葉から腐葉土をつくるのを一緒にやるような取り組みを区が行えば、区民が排出するごみがまた減るのではないかと思います。堆肥・腐葉土と聞くと真っ先に気になるのはにおいですけれども、私がかいだ限り、においは一切ありませんでした。吉澤教授は偉い、このように感服した次第であります。改定されたみどりの基本計画に、「落ち葉・剪定枝葉のリサイクル促進」として、「街路樹・公園から発生する剪定枝葉は、チップや堆肥にして公園等で利用するほか、区民や事業者も利用できるような仕組みづくりに努めます」とありますけれども、これはいつから実施するのですか。

○石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当) 委員御指摘のみどりの基本計画との関係でございます。今年度から試行的に、平和の森公園で落ち葉の一部を中野区造園緑化業協会の協力によりまして堆肥化し、先々花と緑の祭典等で一般の区民に無料配布をする予定をしており、既にこの取り組みを始めているところであります。このような取り組みをさらに広げていきたいというふうに考えているところでございます。

○せきと委員 みどりの基本計画は、今御紹介いただいた部分の、そこの続きなんですけれども、「また、地域住民との連携協力のもと、民有地の落ち葉等を堆肥にしてリサイクルするよう努めます」、このように書いておりますが、これは家庭系の落ち葉や剪定枝葉を今後は燃やすごみとしてでなく、資源として回収するような方策を研究なさると解してよろしいでしょうか。

○石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当) 現在、条例に基づく民有地の保護樹林から発生する落ち葉は、昨年から試行的に無料回収して、民間リサイクル施設に搬入しているところでございます。今後、今委員御指摘の一般民有地の落ち葉、もしくは剪定枝葉についても、例えば場所を特定し、その場所に持ち込んでいただくような仕組みといいましょうか、そのシステムを研究していきたいというふうに考えているところでございます。

○せきと委員 ありがとうございます。


(3)その他

 次に、その他として伺います。
 古紙や鉄くずの価格が暴落し、一部の資源化市場は食うや食わずの目に遭っております。要求資料の区民19、びん・缶、乾電池、ペットボトルの分別回収における経費と財源の内訳一覧を示します。アルミ缶・スチール缶の売却益が2007年度は6,100万円余であったのに対し、2008年度は4,700万円余、2割以上も減っております。では、回収量はというと、資料の区民20、2007年度と比べ、2008年度はアルミ・鉄とも1割前後ふえております。昨年秋、北京五輪特需の終了による大幅な値下がりと、さらに追い打ちとばかりに米国発の金融危機が起こり、価格が一気に暴落いたしました。鉄は10分の1、紙も2分の1という恐ろしい急落ぶりであります。伺いますが、区はこうした現状を承知しておられますか。

○橋本区民生活部参事(ごみ減量担当) こうしたリサイクル品目につきましては、市況が事業者に大きく影響を与えるということにつきましては承知してございます。

○せきと委員 中野区の古紙は、2007年度から全量集団回収に移行しており、業者にではなく、集団回収実施団体に対して区は報奨金を支払う仕組みになっていることは存じております。そうはいっても、相場の暴落によって、業者が倒れてしまわないよう、区として何か手だてを講じることはできないものかと思うのですが、いかがでしょうか。

○橋本区民生活部参事(ごみ減量担当) 御案内のとおり、古紙の集団回収は実践団体と、それから回収事業者との間での民民の契約で成り立っております。したがいまして、区が直接的にそこに入っていくということにつきましては、慎重になる必要があるのかなというふうには思っております。
 なお、将来にわたって集団回収が安定的・継続的に展開できるような、そういった方策、これにつきましては、回収団体、それから回収事業者、区を交えまして、どんな方策が考えられるのか、そういった話し合いの機会を設けていきたい、このように考えてございます。

○せきと委員 報奨金は、相場と連動しているわけでは決してないので、業者がお手上げをしてしまえば、行政回収へ後戻りとなりかねません。何よりも、暮らしと業者を、営業をにぎわすために、よろしくお願いしたいと思います。ありがとうございました。

4 哲学堂公園と野方配水塔について

 次に、哲学堂公園と野方配水塔について伺います。
 ことし2009年2月19日、区立哲学堂公園が東京都の名勝に指定されました。また、みずの塔の愛称で親しまれる野方配水塔について、現在、区は国の有形文化財への登録を申請中とのことであります。インターネットで「みずの塔」を検索すると、遠方から見物に来られる愛好家が随分いらっしゃることがわかります。哲学堂野球場の照明に照らし出される夜のみずの塔は荘厳で、とても美しいですね。中野区のみずの塔が建造されたのは1930年でありますが、翌年には板橋の大谷口にうり二つの配水塔が建造され、両者は同じ水かさを保って周辺を潤していたと言います。大谷口のみずの塔は2005年に解体されてしまっただけに、我らがみずの塔は長く残ってほしいと願ってやみません。
 さて、みずの塔は、空襲時の弾丸の傷跡を残す中野区の平和史跡であります。みずの塔公園内の説明板にもそう記載されております。
 まず伺いますが、みずの塔が被弾したとされるのはどの場所か、お答えください。

○小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当) 野方配水塔の階段室部分に弾丸を受けたことを示す説明板をみずの塔公園内に設置してございます。この説明板は、2005年3月に、当時の平和担当が、空襲を実際に経験された方のお話を聞き取り、お伺いした上で、作成したものでございます。

○せきと委員 これがその説明板の――みずのとう幼稚園側に示されておりますが、これで間違いありませんか。

○小田政策室副参事(平和・人権・国際化担当) 当時、空襲を経験された方のお話を複数伺いまして、作成させていただいたものでございます。

○せきと委員 説明板には、これは拡大ですけれども、みずのとう幼稚園側というふうに書いてあります。ところが、みずのとうの愛好家がブログの内で、傷跡の位置について故障を申し立てているではありませんか。かれらによれば、幼稚園側ではなく公園側、ふすまの穴を補修したような幾つかの白い正方形こそが真の被弾箇所であると言っております。しかも、中野区教育委員会に問い合わせた回答であったと、こういうふうに書いてありました。2008年1月に教育委員会からそのような回答を得たと書いてありますが、教育委員会はこれに間違いありませんか。

○飯塚教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) 中野区の歴史にかかわる質問というのは、生涯学習担当で答えております。御質問の件は、その一つとして電話で照会されたものであると思われます。ただ、その際に、弾痕の位置について、ここがそうであるというような断定的なお答えはいたしておりません。配水塔の銃弾の跡につきましては、地域で古くから言われていることでもありますし、これは事実だと思いますが、塗装されているということもありまして、その正確な位置につきまして、生涯学習では正確に把握していないということでございます。

○せきと委員 公園側ではなく、幼稚園側が正しいということでありました。
 さて、このブロガーは、みずの塔が、今お話にありました塗り直される前の30数年前にも訪ねており、そのとき塔の写真を何枚か撮影なさいました。教育委員会は、戦後から塗り直しまでの間のみずの塔の写真は持っておられないということだったんですが、このブログを書いた方は個人的に写真を撮って、保存しておるということでありました。これがその写真です。塗り直される前の写真を見ると、区が指している幼稚園側の2カ所は、銃弾跡とおぼしき傷は全く見当たらず、どうも区は旗色が悪いのではないか、このように思います。区はこの2カ所を指しておりますけれども、塗り直し前の同じ場所はのっぺりとしておって、そうした穴は一切あいておりません。また、塗り直し前の写真を見ると、区が指し示している場所からわずかに外れた場所に、小さな丸い穴が10個ほどついていて、こちらのほうがよほどそれらしい。現在の銃弾跡は、塗り直した際に銃弾跡らしくつけた模造ではないのかと、このブロガーは展開しておられるんです。その赤丸が区が指し示した部分であり、赤丸のところには穴はあいておりません。白く囲ってある部分は、塗り直し前には穴がたくさんあいていのが、塗り直し後はきれいになってしまっていると、こういうお話でありました。この点について、区はどのようにお考えですか。

○飯塚教育委員会事務局副参事(生涯学習担当) まず、私は、生涯学習としては把握していないと申し上げましたので、幼稚園側だというふうに申し上げてはございません。
 それと、この銃弾痕が確認できる当時の写真等、これは区では保管しておりません。保管されておりません。この30年前に撮影されたという写真につきましては、30年前に撮影されたかどうかも含めまして、確認はできません。

○せきと委員 確認は区としてはしようがないということだろうと思います。みずの塔が国の有形文化財に指定されれば、来年度にも補修の設定に入ると聞きました。そこで補修を機に、銃撃の跡を特定するとともに、復元して露出させ、文化価値を一層高めたらいかがかと思うが、どうでしょうか。

○石田都市整備部副参事(公園・道路整備担当) 配水塔の補修設計は、原則として建造当時の姿に戻すということが前提でありまして、外壁の傷や穴は躯体への影響があるため、埋めるということを前提に考えております。具体的な方法につきましては、東京都の教育庁並びに文化庁の指導を仰いでまいりたいと、そのように考えているところでございます。

○せきと委員 先ほど来の区の説明を聞きましても、ここが銃撃を受けたというのは、近隣の住民の方からのお話によって推定したものであり、確認をすることは難しいという話でした。また、そうであっても、近隣の住民の方の話から、このみずの塔が米軍の銃撃を受けたという事実は間違いなかろうと。だからこそ、みずの塔は平和史跡に指定されているんだと思います。今後、そうした補修によって銃撃の跡が復元されることを私は望みますけれども、仮に埋められてしまったとしても、引き続き平和史跡としての位置付けは変えずにいただきたい、このように願っております。
 次に、哲学堂公園について伺います。
 このたび、哲学堂公園にワグナー・ナンドールの彫刻作品「哲学の庭」がやってくる運びとなりました。老子道徳経を愛読する者として、「哲学の庭」は老子が最前列、イエスや釈尊と並んで配列されているという点でも大歓迎であり、早く来ないかと心待ちにしているところであります。
 さて、第2次10か年計画の素案を開くと、哲学堂公園周辺の景観計画なるものが載っておりますが、これはどういったことか御紹介願えますか。

○田中都市整備部副参事(都市計画調整担当) 中野区では、御指摘のように、10か年計画の素案のところに記述をいたしました。魅力ある都市景観の形成を図るために、景観法に基づく景観行政団体となる。あるいは、景観計画を策定し、景観行政を進めていく。そういったことを目指しまして、取り組みを始めようと考えているものでございます。
 それで、先ほども御紹介ありましたように、東京都の名勝にも指定を受け、さらにナンドール氏の彫刻も新たに設置される哲学堂公園。さらに、国の文化財登録の予定をされている野方配水塔につきましては、中野区を代表する文化的な遺産、あるいは歴史的な遺産でございますので、中野区にとって景観上も重要な場所であるというふうに考えてございます。これらの遺産のすぐれた風致と、調和のとれた周辺の景観を保全し、あるいは整備をしていくために、計画策定を計画しているというものでございます。

○せきと委員 こうした景観計画を策定することによって、どういった効果が期待できますか。

○田中都市整備部副参事(都市計画調整担当) 景観整備を進めることによりまして、周辺の風致、あるいは潤いを高めることができます。それが地域の住民の方々、あるいは区民の誇りや愛着につながると思いますし、あるいはまちの魅力の向上につながること。さらに、区外から訪れる人たちが哲学堂公園に多く訪れていただく。いわゆる都市観光にもつながる等々の効果があると考えております。

○せきと委員 観光資源としても期待しているというお答えでありました。お話の中にも出てきましたが、確認しておきたいのですか、みずの塔公園もこの計画区域に含まれますね。

○田中都市整備部副参事(都市計画調整担当) 両公園ともにすぐれた価値を持っているということでございますし、互いに近くにございますので、訪れる方が回遊も想定されますので、これら両地区の周辺を一体的に取り扱っていくことが適当だろうと考えております。

○せきと委員 この質問に当たりまして、みずの塔の写真を撮ろうとしたんですけれども、必ず電線が入ってしまって、きれいに撮れません。景観上も電線はないに越したことはないと思いますけれども、この点はいかがでしょうか。

○田中都市整備部副参事(都市計画調整担当) 御指摘のように、電柱・電線は景観上の阻害の要因になっているというふうに言えるかと思います。景観の阻害要因を排除したり、あるいは潤いを高めて町並みを形成をする。あるいは、快適に歩けるような道づくりをしていく。そういったようなところは、検討の対象になるんではないかと考えております。

○せきと委員 電線のなくすことを検討の対象になろうかというのは、大変踏み込んだ御答弁だったと思います。しかし、哲学堂公園は、新宿区との区境でありますので、中野区だけで実現するものとはちょっと思えませんし、かなり難題がたくさんあるんではなかろうかと思います。
 景観のことで、もう一つ質問いたします。
 新青梅街道は、不動産の捨て看板が大変多く、これも景観を台なしにしている要因となっております。中野区の捨て看板対策は、回収処分作業委託と2008年度から始まった除却協力員制度があります。決算書を見ると、2008年度は約1万5,000の違反広告物を除却したと、このように書いてありました。それでも哲学堂公園の周りは、捨て看板が耐えません。対策を研究し、景観計画に明記していただきたいと思いますが、区の考えをお聞かせください。

○滝瀬都市整備部副参事(交通・道路管理担当) いわゆる捨て看板などの違反広告物の対策についてでございますが、区においてはこれまで、職員による道路パトロール、それから事業者への委託による撤去回収処分、さらには除却協力員により撤去・指導の対策を講じてまいりました。委員御指摘の点につきましては、今後パトロールの強化、また不動産業界等においては、既に自主規制を行っているところもございますけれども、申し入れを行うなど、さらなる促進を促していきたいと考えているところでございます。
 なお、哲学堂公園の東側の区道でございますけれども、新宿区の管理道路となってございます。新宿区へ撤去等の強化を促すとともに、連携を図った対策を講じていきたいと、そのように考えているところでございます。

○田中都市整備部副参事(都市計画調整担当) 景観計画への明記ということにつきまして、お答えをさせていただきます。
 捨て看板は、景観計画の対象に盛り込む以前に、東京都屋外広告物条例、あるいは軽犯罪法等の法令に違反している行為でございますので、防止されなくてはいけないというふうに認識をしているものでございます。
 それから、平成17年になるんですけれども、東京都屋外広告物審議会によりまして、東京における今後の広告物規制のあり方という答申が行われてございますが、その中で、捨て看板は景観を阻害するだけではなく、歩行者の安全を妨げるなどの交通安全上の問題も引き起こしており、根絶が必要と、そういった指摘がされているところでございます。
 これらを踏まえますと、哲学堂公園周辺の景観整備の計画を考えるときに、捨て看板も含めましたいわゆる屋外広告物の取り扱い、あるいは誘導といったようなところについて検討していく対象になるんであろうというふうに考えてございます。

○せきと委員 電線と電信柱がなくなれば、捨て看板も同時に大いに減るんだろうと思います。こうした電線をなくしていくといった事業は、せいのでみんな一遍になくすということはできません。必ずどこかから始まって、広がっていくという性質のものであります。それが必ずしも哲学堂公園周辺でなくてもよいのですけれども、哲学堂公園周辺の景観計画に大きく期待をしております。
 以上で私のすべての質問を終わります。その他はありません。ありがとうございました。