【本会議・代表質問】
(2009年9月16日)

中野区議会議員 来住和行

  1. 区長の政治姿勢と2008年度決算について
  2. 介護保険サービスの改善と高齢者福祉について
  3. 震災からいのちを守る施策について
  4. 保育園待機児を早期に解消することについて
  5. ぜんそく、肺がんの原因となる「PM2.5」対策について
  6. 飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成について

○議長(伊藤正信) 来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕
○41番(来住和行) 2009年第3回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。

1 区長の政治姿勢と2008年度決算について

 区長の政治姿勢と2008年度決算について。
 8月30日に投開票が行われた衆議院選挙の結果について、まずお聞きします。
 国民の審判は、暮らしや平和を壊してきた自民・公明政権が国民の厳しい批判を受け、歴史的大敗を喫し、退場することになり、今日、新しい政権にとって変わりました。日本共産党は、今度の選挙では自公政権を退場させようと訴え続け、民主党中心の政権に対して、良いことには協力、悪いことにはきっぱり反対、問題点はただすという立場で、どんな問題でも国民の利益に立って積極的に働きかけ、建設的野党として現実政治を前に動かすために奮闘します。同時に、財界中心、軍事同盟中心という旧来の政治の問題点を根本から正し、国民が主人公の新しい日本へとさらに政治を前進させるために力を尽くします。劇的な結果をもたらした大もとには、後期高齢者医療制度、障害者自立支援法などの高齢者、弱者への差別と負担への怒り、完全失業率が5.7%と過去最高となるなど、雇用や社会保障を破壊してきた10年来の自公政権の規制緩和と構造改革路線に下された厳しい審判です。区長は、これまで国のありようとして、構造改革や規制緩和の一層の推進が必要との立場を表明し、区政運営で先取りすることを政治手法としてこられたのではないでしょうか。今回の選挙結果はまさに弱肉強食の改革に国民の審判が下されたと思いますが、区長はどのような認識をお持ちか、お聞かせください。
 新政権が国民に約束した後期高齢者医療制度廃止、障害者自立支援法の見直し、高校授業料無償化、労働者派遣法改正、生活保護の母子加算復活など、区民生活を直接応援することとなるこれらの施策が今後実現の方向で進んでいくことになりますが、区長はこのことをどのようにお考えか、お聞かせください。
 2008年度決算についてお聞きします。
 この年度は、米国発の世界金融危機と世界同時不況で日本経済と産業が死活問題に直面し、銀行の貸し渋り、貸しはがしによる中小企業の倒産、非正規雇用労働者の大量解雇、大失業が大きな政治・社会問題となりました。年収200万円以下の給与所得者が1,000万人を超え、区内の若者、20~30代の55%が200万円以下となり、10年前より年間10万円以上も給与所得が低くなり、貧困と格差が拡大しました。特別区民税は、納税義務者数は増加したものの、納入率は前年度と比べ0.5ポイント下回り、国民健康保険料も、後期高齢者医療制度で75歳以上の方が移行したこともあり、収入率が低下しました。決算では、中野駅周辺調査委託費で2億400万円余。04年度からの中野駅・サンプラザ周辺の調査委託費総額だけで4億2,000万円余と、規模も対象地域も、我々が指摘してきたとおり、年ごとに膨らんできました。これに加え、株式会社まちづくり中野21の株式取得及び追加出資13億7,000万円余が出資金として執行されました。改定中の基本構想、10か年計画も今後の大規模開発を誘導する方向で改正することから、とめどもない財政負担とならざるを得ないでしょう。財政運営の考え方で、中野駅周辺、警大跡、東中野駅周辺などで246億円の負担を見込んできましたが、これ以上の負担になるのか、さらに、その額はどこまで膨れていくのか、お聞きします。
 日本共産党議員団は、区長提案の予算案に対し、増税、負担増から区民生活を守るとの立場から、障害者や高齢者など弱者への負担軽減策、子育て世代と青年の暮らし応援と中小業者の営業支援などの48項目総額24億円の予算組み替え動議を提案するとともに、不要不急の開発優先を改めることを強く求めてきました。区政を区民生活第一に舵を切るべきではありませんか。
 一方、積立基金残高は、義務教育、財政調整、減債、まちづくりなどの取り崩しはあるものの、この年度、すなわち2008年度だけで70億円余を積み立て、区政史上最高となる400億9,000万円余を超える基金となりました。私たちは、暮らしに安心を与え、家計を温め、健康で文化的な生活を保障することを中心に区政運営を行うべきと考えますが、区長の考えをお聞きします。
 次に、平和行政を推進させることについて。
 戦後64周年の8月6日の平和記念式典で、広島の秋葉市長は、「ことし4月には米国のオバマ大統領がプラハで「アメリカは、核兵器を使った唯一の国として、核兵器のない世界実現のため努力する道義的責任がある」ことを明言しました。それにこたえて、私たちはオバマ大統領を支持し、核兵器廃絶のために活動する責任があります」と平和宣言をしました。9日には、田上長崎市長もオバマ演説を「核超大国アメリカが核兵器廃絶に向けてようやく一歩踏み出した歴史的な瞬間でした」と長崎平和宣言を行いました。
 この夏、全国の自治体の首長が核兵器廃絶の行動に立ち上がっています。宮崎県の都城市長は、関係団体代表と共同の呼びかけ人となって、来年5月に核不拡散条約(NPT)再検討会議を目標に核廃絶の大きな世論をつくろうと、核廃絶の署名の先頭に立っています。また、再検討会議に代表を送る自治体も出てくるなど、核廃絶の機運が大きな広がりと盛り上がりを見せています。核不拡散条約には既に190カ国が締結しており、再検討会議でいよいよ核廃絶の明確な約束が実現できるかが最大の課題です。それだけに世界が注目し、期待しているのです。憲法養護・非核都市の宣言の中野区がイニシアチブをとっていく時ではないでしょうか。新政権のもとで、日米核密約の真相も解明されることになるでしょう。世界中で核兵器廃絶の機運を盛り上げるためにも、田中区長が核廃絶の署名や運動に賛同を表明するとともに、核廃絶の区民の意思を世界に発信することなどを検討してみてはいかがでしょうか。お答えください。
 この項の最後に、幹部職員の不正打刻事件の判決について伺います。病気で欠勤中の幹部職員のタイムカードを当時の総務部長と総務課長が出勤していたかのように装いタイムカードを打刻し82万円余を不当に支出したとして、10名の区民が区を相手に争ってきたものです。区長にも責任ありとした高裁判決を中野区は不服として最高裁に上告の申し立てを行っていましたが、7月10日、最高裁は不受理を決定し、高裁判決が確定しました。確定後、田中区長は個人として102万円余を支払い、対応されたとのことです。本事件は、中野区監査委員の勧告に区長が従っておれば、4年以上も争うことはなかったのです。
 そこで伺います。本決定は区財政に損害を与えたことが確定した今、区長は区民に対してどのような形で謝罪をされるのか。この事件に係った2人の幹部職員も高裁判決が確定し、中野区に損害を与えた責任は免れません。高裁判決が確定した今、新たな処分は検討されないのか、お聞きします。

2 介護保険サービスの改善と高齢者福祉について

 次に、介護保険サービスの改善と高齢者福祉についてお聞きします。
 この項の最初に、70歳以上の健診を無料化することについてお聞きします。貧困と格差が広がる中、介護や医療を必要とする高齢者の抱える問題はますます深刻で複雑になっています。にもかかわらず、中野区は、後期高齢者健診で、23区で唯一自己負担させている自治体となっています。有料化の理由を、自らの健康管理を意識してもらうことから必要と繰り返しています。健康への自覚と意識は、健康、予防、病気に関する知識を持ち、自分自身の健康を健診などによって全身検査のデータで自覚し、それを理解することによって高まるものです。有料化は、その入り口となる受診の機会を妨げることにもつながるものです。住民の福祉の増進を図ると定める地方自治体の一番の仕事は、住民の生活を支え、健康を守る役割にあります。健診の無料化を直ちに実施すべきです。お答えください。
 次に、介護保険は、ことし4月に発足から10年目を迎えました。この間、再々改悪され、保険料だけを取り立てて介護なしと言われるように、家族介護の負担が非常に重くなってきました。この4月から要介護認定の基準が大幅に修正され、中野区内でも4月からの新基準認定で約500人が要介護度を軽く判定される状態が生まれるとともに、軽く判定され介護サービスを使えなくなる人が出るとの声が挙がっていました。厚労省も、希望すれば従来の認定を継続できる経過措置をとってきました。関係者の運動や日本共産党の国会での追及によって、厚労省も4月からの制度変更の誤りを認め、10月1日より調査基準を大幅に見直して認定を開始します。4月から9月までのこの間に新規に申請を行った方で非該当と判定された方は区内で32人となっており、この方々は再申請を行うことができることになります。この10月からの大幅な調査基準の見直しについてどのように知らせ、必要な介護が受けられるようにするのか、お聞きします。
 次に、在宅介護の問題です。在宅で進む介護取り上げは深刻です。06年の改悪で、介護ベッド、車いすなど福祉用具は、軽度者の利用は原則禁止されています。また、要支援の人が訪問介護を利用できるのは、本人や家族ができず、介護保険以外のサービス利用も困難な場合に限るという原則までつくられました。また、1時間を超える清掃、洗濯、調理などの生活援助については介護報酬の加算がなくなり、ホームヘルプは細切れになっています。今、在宅介護を支えるポイントは、介護保険で不足する生活支援サービスを補うことにあります。渋谷区、杉並区など14区で既に実施しているものです。特に、同居家族がいる要介護、要支援の方に対し、生活援助サービスや病院内の付き添いなどに欠かせないものです。これまで、区は、介護保険の対象とならないニーズには区独自には行わないとの立場を繰り返してきています。しかし、在宅の介護を支える重要な柱として、ホームヘルプサービスを区独自の施策として位置付けるべきではありませんか。答弁を求めます。
 さらに、在宅介護を支えるショートステイの整備も大変急がれる切実な課題です。希望してもなかなか確保できない、特に区内では困難な状態が続いています。家族介護の負担軽減、緊急一時保護などで要望の強いショートステイのベッド確保で、中野区はこの9月から新たな整備補助事業をスタートさせ、20床を確保する予定です。しかし、不足しているショートステイを充足するために、第4期計画、2012年までにショートステイをどこでどのように確保するのか、お聞きします。
 次に、区内で1,000人の待機者が入所を待ち望んでいる特養ホームの増設を急ぐことです。群馬県の無届け高齢者施設の火災事故に学び、一刻も早く整備しなくてはなりません。区の計画は100床程度の規模を整備目標としていますが、これでは現在でも3年から5年も待たされる現状の打開策とはなり得ません。東京都が打ち切った特養ホーム建設の用地取得費の補助の復活はどうしても必要です。区長会として要望している用地費補助の復活要望、国への施設整備の促進支援の強化などのため、具体的行動をとるべきではありませんか。お答えください。
 特養ホーム待機者をなくすため、区有地、区有施設の有効活用などによって、高齢者が住みなれた地域に20~30人の小規模特養ホームを新設するなど、特別の手だてが必要ではありませんか。東中野地域新設計画に加え、どこでどれだけの増設、新設を行うのか、具体的にお示しください。

3 震災からいのちを守る施策について

 次に、震災からいのちを守る施策についてお聞きします。
 阪神・淡路大震災で亡くなった方の9割が倒れた建物などによる圧迫死でした。中越沖地震でも、家屋倒壊などによる死者11名、負傷者1,834名の大きな被害となりました。また、この8月11日には、静岡を中心に発生した地震で、7,000戸以上の家屋で屋根がわらが落ちるなどの被害となりました。
 中野区でも耐震診断、耐震改修支援を進め、区報で「地震への備え」特集を発行するなどの啓発を行っています。05年、06年度に3万9,000戸を対象に直接訪問を実施するなどして、耐震診断の戸数は大きく伸ばしてきました。しかし、それに伴う耐震補強改修は思うように進みません。08年度決算では、耐震補強設計費助成は、30件、150万円の予算に対し、執行は10件で50万円、執行率33%。耐震改修融資あっせんは利用はなく0件。何とも寂しい限りです。新しい制度を提供しても耐震診断から耐震補強改修に結び付かないのは、耐震補強改修工事に直接助成が必要ということではないでしょうか。墨田区では、昨年10月から、簡易改修工事助成限度額を指定地域によっては一般で80万円、高齢者世帯で100万円に引き上げたことで、耐震改修工事が3倍に増えています。家屋全体の改修ではなく、一部屋と逃げ道だけを耐震改修工事することで、少ない経費で命だけは守られるというものです。中野区も耐震改修工事助成に踏み出すべきではありませんか。答弁を求めます。また、これらの助成事業が区内事業者の振興にも結び付くよう、中野区耐震改修促進協議会などとよく連携して、耐震改修、リフォーム事業の成果が上がるように区として努力すべきであります。答弁を求めます。
 いのちを守る二つ目として、家具の転倒を防止する器具の取り付けを飛躍的に進めることです。しかし、助成も一向に進みません。08年度決算では、150件、225万円を見込みながら15件、37万円余と、16%の執行率です。04年度から5年間で193件にとどまっています。東京都の補助が2分の1あるのですから、取り付け器具も無料にして、家具転倒から区民の命を守る施策として位置付けるべきではありませんか。お答えください。

4 保育園待機児を早期に解消することについて

 次に、保育園待機児を早期に解消することについてお聞きします。
 ことし4月1日時点で、認可保育所に申し込みながら満員で入所できない待機児童が全国で2万5,000人を超え、過去最多となり、大きなニュースになっています。自民・公明政権が認可保育所の増設を怠り、定員を超えた子どもの詰め込みや認可外の保育サービス活用など、安上がりの対策に頼ってきたためです。中野区においても、327人が認可保育所を希望しながら入所できませんでした。不況の中で働きに出たいと望む女性がふえていること、この傾向は、昨年も260人の待機児となっていたもので、ことしになって突然ふえたわけではありません。中野区は、10か年計画で、待機児ゼロとすべき目標年度を21年度としていました。しかし、待機児が急増しているにもかかわらず二つの区立園を廃園にするなど、子育てとその支援に自治体としての責任を投げ出してきたとの批判は免れません。
 そこでお聞きします。認可保育園を希望しながら待機児がふえ続けている事態は、中野区が区立園廃園と民営化、定員の弾力化による子どもの詰め込み、認証保育所頼みで保育行政を進めてきたことに根本の原因があるのではないですか。お答えください。
 さらに、営利を目的にした保育園の参入は、昨年9月開園し2カ月で閉園したハッピースマイル東中野駅前園。区が交付した1,563万円の運営費補助金は返還させることができたのでしょうか。決算ではどのように処理されたのか、お答えください。
 中野区は、来年4月には新井保育園の民間園での建て替えや認定こども園の新設と認証保育所の誘致などによって265人の定員増を見込み、2014年には保育所待機者をゼロにするとしています。ここでも民間頼みです。それでも1歳児の待機児は解消される見込みはありません。計画では2014年には待機児ゼロを目標としていますが、今後の保育需要を年度ごとにどのように見ているのか、具体的数字でお答えください。
 現在行われている10か年計画素案の地域説明会において、保育園待機児を何とかしてほしいとの要望は強く出されています。これに対し、すぐにでもゼロにできる状態、いつでもゼロの状態にしておくことが大切と答えておられます。保育園を希望しながら待機しているお父さん、お母さん、子どもの切実な願いにこたえ、認可保育所を増設することです。旧桃丘小跡で運営していた区立保育園を再開することです。すぐにでもできることではありませんか。お聞きします。
 東京都も08年度から3年間で1万5,000人分を整備する計画です。港区では補正予算で100名の保育室、江東区では2園開設し240名の確保など、各区とも待機児解消に直接乗り出しています。旧桃丘小学校跡の再開、分園方式や緊急的処置として本郷保育園を引き続き活用するなど、保育園待機児の解消に全庁挙げて対策をとるべきです。お答えください。

5 ぜんそく、肺がんの原因となる「PM2.5」対策について

 次に、ぜんそくや肺がんを引き起こす微小粒子状物質「PM2.5」対策についてお聞きします。
 国は、9月9日、ぜんそくや肺がんの増加など健康に悪影響を与える微小粒子状物質「PM2.5」の環境基準を初めて告示しました。告示されたPM2.5の環境基準は、米国と同水準の年平均値が大気1立方メートル当たり15マイクログラム以下ということであります。PM2.5は主に自動車排ガスが発生源であります。粒子状の大気汚染物質は毒性が強く、肺の奥深くまで達し、循環器系の疾患や肺がんの原因とされています。区内小学校におけるぜんそく児童数は東京都平均よりもかなり高く、6年生では11%を占めています。大気汚染健康障害認定者数は、既に中野区で1,575人となりました。ぜんそく医療費助成もPM2.5基準告示も、各地で闘われてきた大気汚染公害裁判の和解で国や自治体、企業の責任が追及され、その和解条件で約束させたことを受けてのことです。08年2定での岩永議員の質問に対し、PM2.5は、国、東京都が対策を検討しているからと、区としては考えていないという答弁でした。
 そこで、中野区として東京都に対し、PM2.5の測定を、弥生、東部の測定局に東京都として測定器を設置すること、また、中央環状新宿線地下換気所の測定にPM2.5を加えること、さらに、来年予定されている中央環状新宿線の全区間で実施される環境アセスの調査対象項目に入れるべきではないでしょうか。必要なことは中野区独自でも測定場所を特定し、測定できる体制を検討すべきです。答弁を求めます。

6 飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成について

 次に、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成についてお聞きします。
 中野区はペット等飼養に関する条例制定に向けた考え方を示し、来年3月を目途に罰則、罰金を科す条例を制定しようとしています。中野区がこの間行った関係団体との意見交換会においては、条例は必要でないとの意見が圧倒的です。区が条例制定の根拠にしているのは、ペットと共生を考える懇談会の提言を持ち出していますが、提言では条例については一言も触れていません。しかも、この懇談会は、要綱設置で8人の部課長がメンバーとして出席しており、飼い主のいない猫の数を減らすためには、不妊・去勢手術に対する自主的取り組みの推進と不妊・去勢手術に対する助成を行うというのが提言の中心で、08年3月に田中区長に提出しているものです。区議会も、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術に対する助成を行うとの陳情を、全会一致で昨年12月に趣旨採択しました。既に区民的合意ができ上がっているものを条例制定を口実にこれ以上の先送りは、動物愛護法の観点からも許されません。条例化の検討を中止し、飼い主のいない猫の不妊・去勢手術の助成に直ちに踏み出すべきです。お答えください。
 以上ですべての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 来住議員の御質問にお答えいたします。
 総選挙の結果と私の政治姿勢についての御質問がありました。弱肉強食の改革手法に国民の審判が下されたものだという来住議員の御意見でありました。その結果についてどう思うかと、こういうことであります。今後とも改革が必要なのかどうかといったような御質問でもあるのかと、こう思いました。少子高齢化や人口減少が進む中、グローバルな競争に国民一人ひとりがさらされているというのが現在の状況であります。このことは今後の長期的な流れとして変わらないと考えております。そういう中で、我が国が一定の豊かさや経済力を維持し続け、持続可能な国をつくり上げていくためには、社会の将来と国民の幸福を見通した構造改革が必要であると考えているところであります。
 それから、後期高齢者医療制度の廃止などの政策についての御質問がありました。後期高齢者医療制度の廃止など新政権がマニフェストに基づいて打ち出す新しい政策については、具体的な内容や財源構成、また、基本となる理念などが明らかになっているとは思っておりません。今後示される内容を見ながら的確に判断をしていきたいと思っております。
 それから、中野駅周辺のまちづくりに係る経費の額等についての御質問がありました。中野駅周辺整備に関連しまして、「財政運営の考え方」の中で示している経費は現時点における概算額であります。中野駅周辺整備の経費につきましては、今後の調査や詳細な設計を行うことにより段階的に明らかになっていくと考えております。国の補助金、交付金、都の負担など特定財源の確保に努めるとともに、基金や起債を活用するなど計画的な財政運営で対応すれば、過度な負担とならないよう進めていくことが可能だと考えているところであります。区政運営を担う者として、将来にわたって区民の暮らしの安全・安心などを確保していくためには、中野駅周辺などのまちづくりの推進によるまちの活性化や、その結果としての税収増などが欠かせないと考えて、取り組みを進めているところであります。
 核廃絶に関する取り組みという御質問で、米国、オバマ大統領の演説についての御質問がありました。オバマ大統領のプラハでの演説については、一国の指導者のこの発言の背景にはさまざまな要素もあるものであります。政治的に多様な意図が総合されているこうした他国の指導者の発言に対して、自治体の首長が賛意や反対を求めるような立場にあるとは考えておりません。中野区は、憲法擁護・非核都市の宣言を行った自治体として、毎年さまざまな平和事業に取り組んでおります。私としては、こうした日常的な活動を通じて平和に関する理念の表明、実現に努めていくのが適当であると考えております。
 それから、裁判での最高裁の結果が出て、高裁判決が確定したという件についてであります。裁判所の判決が区の見解と異なったということは誠に遺憾であります。私としては、その損害とされた額について支払いをし、区に納付をしたところであります。住民訴訟に係るこれまでの経過及び判決確定後の区の対応については、ホームページや区報に掲載し、説明責任を果たしてきていると考えております。また、当該幹部職員については、平成16年度に地方公務員法による懲戒処分を既に行っているため、同じ事案で新たな処分を行うことはありません。
 それから、高齢者の健診無料化についての御質問もありました。70歳以上の方の健診については自己負担金を500円いただいているところでありますが、金額について妥当なものと考えております。有料にすることは、自分の健康は自分で守るという意識を啓発することからも、意味があると考えております。70歳以上の方の健診を無料にする考えはありません。
 それから、要介護認定についての御質問がありました。平成21年10月から調査テキストについて改訂があり、調査項目の一部が変更されます。この内容については、既に地域包括支援センターなど、関係機関や事業者への情報提供を行っているところであります。区といたしましては、地域包括支援センターや居宅支援事業者のケアマネジャー等が今後適切な対応をとるよう指導をしていきたいと考えております。また、区独自のホームヘルプサービスについては、これまでも申し上げてきているとおり、実施することを考えておりません。
 それから、ショートステイの増設についてであります。ショートステイの整備については、これまでは特別養護老人ホームや老人保健施設との併設で整備を図ってまいりました。特養等への併設による整備も図ると同時に、敷地が広くなくても建設可能な小規模な単独ショートステイの整備なども促進していきたいと考えております。新井四丁目の区営住宅跡に認知症グループホームを誘致するに当たって、ショートステイも併設できるよう、新たに建設費補助を行う仕組みを創設したところです。
 それから、特養ホーム整備の具体策についてであります。現在策定中の10か年計画素案の中で、東中野地区の未利用地を活用した特別養護老人ホームの整備をお示ししているところであります。こうした区有地の活用も整備促進の手法として考えていきたいというふうに認識をしております。小規模の特養ホームの整備も予定をしているところでありますが、場所等についてはまだ定まっておりません。
 私からは以上です。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、震災からいのちを守る施策についての中で、まず、木造住宅の耐震改修補強工事費助成制度の創設についてのお尋ねがございました。区は、木造住宅の耐震診断の中で、施工方法等の補強設計までを含めて無料で実施をしておるところでございます。また、耐震改修補強設計費用については5万円の助成をし、耐震改修を促進しているというところでございます。耐震補強工事など、みずからの財産と命を守るというこの対策については、基本的には区民自らの責任でとるべきである、というふうに考えておるところでございます。今後、木造住宅の耐震化率の向上に向けまして、区登録の木造住宅耐震診断士の協力を得まして、戸別訪問、それから、耐震相談会を実施するなど、きめ細かい対応をしていく予定でございます。
 それから次に、家具転倒防止器具の助成についてでございますが、器具の取り付けは自分自身、独力では取り付けが困難な高齢者のみの世帯、あるいは、身体障害者のみの世帯等を対象として実施をしているところでございます。器具の代金は比較的安価で、個人負担の範囲内であるというふうに考えており、区民の負担を求めることにしているというものでございます。今後さらにこの普及啓発を図ってまいりたいというふうに考えております。

〔子ども家庭部長竹内沖司登壇〕
○子ども家庭部長(竹内沖司) 保育園待機児を早期に解消することについての御質問にお答えをいたします。
 まず、待機児増加の原因ということでございますが、御質問の中にございました定員の弾力化や区立保育園の民営化は定員の拡大やサービスの向上を目指して行っているものでございまして、待機児童の増加の原因とは考えておりません。
 次に、ハッピースマイル東中野駅前園への運営費補助金の返還についてでございますが、現在、同園を運営していた会社が破産手続中でございまして、区が交付した運営費補助金については返還されておりません。平成20年度の決算上は、認証保育所に対する運営費補助金として支払った支出のみ決算額の中に含まれております。未返還金につきましては、破産管財人に対し破産債権として届け出を行ったところでございまして、破産手続の状況を見ながら適切に処理をしてまいります。
 次に、待機児解消対策についての御質問でございます。待機児の解消につきましては、区立保育園の建て替え、民営化における定員増や認証保育所の開設の誘致、家庭福祉員の増員など、さまざまな対策を組み合わせて総合的に行っていく考えでございまして、来年の4月までに大幅な定員増を見込んでいるところであり、待機児について大きく改善を図ることができると考えております。

〔区民生活部長鈴木由美子登壇〕
○区民生活部長(鈴木由美子) ぜんそく、肺がんの原因となる微小粒子状物質「PM2.5」の対策についてお答えいたします。
 これにつきましては、東京都は昨年度から独自の対策の検討を本格化させております。22年度にはこのPM2.5の濃度目標等を設定して、23年度から対策を開始すると聞いております。また、今般の環境基準につきましては、今後、国から測定方法等の処理基準が示されまして、これを受けて大気汚染防止法にかかわる事務を受託する都道府県の対応が決定されてくるものと承知しておりますので、区としてはこれらの動きを踏まえて対応してまいりたいと考えております。

〔保健所長田原なるみ登壇〕
○保健所長(田原なるみ) 飼い主のいない猫の不妊・去勢手術代の助成についての御質問にお答えいたします。
 飼い主のいない猫に関する対策の考え方につきましては、現在、ペット等の飼養に関する区の考え方を取りまとめ、これを条例の形で明確にしようとしているところでございます。条例の考え方を定めた上で、不妊・去勢手術の費用助成の事業化について検討する考えでございます。

○議長(伊藤正信) 以上で来住和行議員の質問は終わります。