【本会議・一般質問】
(2009年6月4日)

中野区議会議員 山口かおり

  1. 高齢者施策について
    1. 入所施設整備について
    2. 区独自のヘルパー派遣について
    3. 高齢者の住宅施策の拡充について
  2. 中小企業支援について
    1. 区内の中小企業・商店街支援について
    2. 融資制度の改善について
    3. 小規模事業者登録制度の活用について
  3. 障害者・障害児の施策について
    1. 新事業体系移行に向けての支援について
    2. 療育センターアポロ園について
  4. NTT社宅跡地の活用について
  5. 保育園と学校の給食について
  6. その他

○副議長(江口済三郎) 次に、山口かおり議員。

〔山口かおり議員登壇〕
○8番(山口かおり) 2009年第2回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

1 高齢者施策について


(1)入所施設整備について

 最初に、高齢者施策について3点お聞きします。
 1点目、入所施設整備についてです。中野区では、特別養護老人ホームの入所待機者は1,000人に及び、そのうち在宅生活に多くの困難を抱える要介護度4、5の方が半数近くにのぼっています。特別養護老人ホームについては、国が三位一体改革のもと、04年に基盤整備の予算を大幅に削減し、東京都においても石原都政のもとで、運営費補助、用地費補助が削減されてきました。こうした背景のもと、需要に比べ、施設整備の遅れから待機者が急増し、入居まで数年待ちという状況が常態化しています。
 第4期中野区介護保険事業計画では、「介護老人福祉施設(特別養護老人ホーム)について、平成23年度をもって廃止される介護療養病床の受け皿としてさらに需要が多くなると見込まれる。東京都標準整備率1.25%を目標として、100床程度の規模で公有地の活用や補助金の活用を行い、特に整備数が不足している「南部・中部圏域」での整備を目指す」とあります。また、定員30名規模の小規模特別養護老人ホームの設置に関しては、平成26年度までに各生活圏域の中で1カ所ずつ、計4カ所の整備がうたわれていましたが、いまだに一つも整備ができていません。今後3カ年の整備目標として、特別養護老人ホーム、小規模特別養護老人ホーム、それぞれ1カ所ずつの整備目標がうたわれていますが、地価の高い中野区において区が計画的に整備を実現するためには、住吉保育園跡地など区有地の活用、土地代補助など積極的な支援を行うべきではありませんか。お答えください。国や都に対しても助成を求めるべきです。
 また、戦後ベビーブーム世代が高齢になるまでに施設待機者の解消をいかに図っていくか、現状を踏まえた中長期計画を持つことが必要ではないでしょうか。お答えください。
 3月に起こった群馬県渋川市の高齢者施設「たまゆら」の火災では、入所者10名の死者を出しました。この施設は入居者の多くが生活保護を受けており、都内の生活保護受給者が越境し、無届け施設で暮らしている実態が明らかになりました。東京都では、都内の未届けの有料老人ホームなどを対象に、緊急点検を5月に実施し、その結果、老人福祉法に基づく届け出が行われていないものが46件あったと報告されています。中野区にも2件該当する施設があり、現在都と申請を協議中とのことです。
 こうした無届け施設が発生する問題の背景には、特別養護老人ホームに入れず、また、高額な有料老人ホームにも入れず、困窮し、行き場のないお年寄りを入所させる施設が不足していることが挙げられます。また、生活保護受給者が入れる施設が都内になく、高齢者を食い物とする貧困ビジネスが横行している問題もあります。介護が必要で在宅での生活が困難な高齢者、特に所得が低い方々の問題は深刻です。現在、事業者を募集している新井の認知症の共同生活介護(グループホーム)では、低所得者も入居できるように検討されているとのことです。今後の特別養護老人ホームの整備においても、必要とするすべての区民が申請し、利用できるように検討すべきではないでしょうか。所見を伺います。


(2)区独自のヘルパー派遣について

 2点目、区独自のヘルパー派遣について伺います。
 06年の改定介護保険法のもとで、軽度者や同居家族のいるケースからの介護の取り上げが大きな問題となりました。これを受けて厚生労働省は、同居家族の生活援助について一律に禁止すべきものではないと各都道府県に通知を出しました。しかし、区内での同居家族へのヘルパー利用が抑制される状況はほとんど改善されていません。また、4月から介護報酬の改定により、これまで利用上限枠いっぱいに利用していた方が限度額を超えてしまい、それ以上は全額自己負担となってしまうため、サービスを下げさせないようケアマネが大変苦労しているとのことです。また、全額自己負担になるケースは要介護度が重い人ほど多く、その分の実費負担は重度者ほど重い傾向にあります。
 区民の実態に即し、既に23区中14区では、介護保険で不足する生活支援のサービスを補う自治体独自の事業が行われています。特に病院内の付添ヘルパーについては、介護認定者の多くが医療機関を利用していることからも非常に高い要望があります。渋谷区が昨年より独自に実施している外出介助のサービスは、そのほとんどが院内の付き添いに利用されているとのことです。ことし3月には1カ月間で延べ793人が利用。そのうち新規の申請者が68件に及んでいます。また、同居家族がいる要介護、要支援の方に対して提供されている訪問介護の生活援助サービスは、3月の1カ月間で延べ963人の方が利用されており、利用者は増加傾向にあるとのことです。中野区でも、こうした同居家族がいる場合の生活援助サービスや病院内の付き添いに利用できる外出介助サービスなど、介護保険で不足するサービス、また、既に民間で利用されている方もいらっしゃいます。そうした方に対しての助成制度を実施することが必要です。お答えください。


(3)高齢者の住宅施策の拡充について

 3点目に、高齢者の住宅施策の拡充についてお聞きします。
 先日、大和町にお住まいの70代後半の男性で、要介護度4で足腰が立たず、ひとり暮らしをされている方が失禁し、転んだまま動けなくなっていたところをヘルパーに発見されました。デイサービスでは車いすの対応がされますが、自宅は畳の部屋で移動が困難です。介護保険の制度で補助具を取りつけようとしても、大家の了承がとれず、福祉住宅に毎年応募しても一向に入れないとのことでした。区の高齢者福祉住宅の空き状況は、世帯向けについては近年一、二戸とほとんどなく、単身世帯向けですと、昨年は17戸に対して103人が応募するなど、入居に至るには厳しい状況となっており、需要に応じ切れていません。
 高齢者のための住宅・居住施設に関しては、収入とともに身体の特性に配慮した、緊急時などの対応ができる住宅の確保が必要となってきます。入居系の介護施設が圧倒的に不足している状況のもとでは、在宅で介護を受けられている高齢者の住宅のバリアフリー化を促進することや、また、区が運営している福祉住宅の拡充が必要です。2001年に策定された第2次中野区住宅マスタープランでは、福祉住宅の整備目標が4棟95戸とされていましたが、7年前にのがた苑1棟20戸が開設されただけにとどまっており、目標達成には遠く及びませんでした。そればかりか、区が借り上げ方式で運営してきた高齢者アパートは、老朽化を理由として昨年度までに完全に廃止され、何十年とその地域に住み続けてこられた方も含め、平均年齢80歳という高齢者93人が転居を余儀なくされ、民間住宅、あるいは、遠く離れた親戚のもとに引き取られました。
 ことし4月に策定された第3次マスタープランでは、区の評価として、「セーフティネットの考え方から一定戸数の福祉住宅は維持することが必要であるが、財政負担を考慮し、区が直接建設し運営する方式ではなく、区有地に定期借地権を設定し、民間活力を活用した高齢者向け賃貸住宅の整備に着手した」と、財政負担を理由に区が直接運営する住宅の供給には消極的な姿勢が示されています。今後10年間の区による高齢者福祉住宅の目標値では、全く拡充はありません。また、高齢者の入居者が多い区営住宅も20倍の応募倍率が近年続いていますが、増設する目標はありません。需要はあっても目標自体、持たないということでしょうか。第2次マスタープランと比べても、高齢者の住宅施策に関する区の姿勢は明らかに後退しています。高齢者の住宅施策について公的な住宅の供給を増設すべきです。お答えください。
 また、高齢者住宅のバリアフリー化率については、10年間で30%の引き上げが目標とされています。マスタープランの中では、バリアフリー化が遅れている民間賃貸住宅で共同住宅の建設に当たっては、段差をなくすか、手すりを設置させるか、どちらかを満たす一定のバリアフリー化を義務付ける方針が示されています。区としてどのように対応していくのですか。また、「どちらの条件も満たす住宅の普及にも努めていく」とありますが、さらに一歩踏み込んで、民間の賃貸住宅業者に対して、共同住宅を建設する場合に高齢者仕様のバリアフリー住宅を一定の割合で付置するよう義務付けるべきです。お答えください。

2 中小企業支援について


(1)区内の中小企業・商店街支援について

 次に、中小企業支援についてお聞きします。
 初めに、区内の中小企業・商店街支援についてお聞きします。
 昨年からの金融不安に端を発する不況の波は、区内の中小企業にも色濃く影響が出ています。昨年7月から12月期の区内中小企業における景気動向をまとめた景況調査を見ますと、すべての業種が大きく下降しており、今後もさらなる下降が予測されています。売り上げの急激な減少に対し、経費節減でしのごうとする区内業者のあえぐ姿が浮かび上がっています。しかしながら、中野区としてこうした中小企業の苦難、不況の波に対して、今後どういった援助や支援を行っていこうとしているかが見えません。事業主が食い詰めて資金繰りの相談に来たはずが、どうにも手が打てず生活保護を申請せざるを得ない、あるいは、労働相談が生活相談に、こうしたケースが増えています。区内に仕事を回すように本気で考えてほしいというのが業者の声です。経営のさらなる悪化、倒産により、リストラや解雇も進んでおり、区内に失業者があふれ返る前に手を打つことが必要です。
 商店街も同じ状況です。支出を少しでも抑えるために何を削るかと、切り詰めて商売しています。南台でも今度、島忠が出店することに不安の声が商店街から聞かれています。中長期的にどのように地域経済の活性化を図っていくか、基本的な計画も条例も中野区は持っていません。区内の商店、商店街の育成、地域経済の活性化を実施するうえで、その根拠となる中小企業振興基本条例の制定、基本計画の策定を検討すべきと考えます。都内自治体では同趣旨の条例が18区で制定されており、それぞれ地域の実情に応じて活用が図られています。中野区でも検討すべきです。お答えください。


(2)融資制度の改善について

 次に、融資制度の改善についてお聞きします。
 運転資金の欠乏が原因で倒産する企業が、昨年1年間で、過去10年間で最多となっています。緊急の中小企業対策としては、減収にあえぐ企業が当面の運転資金を確保し、資金ショートを起こさせないことが何より重要です。区が1月より実施している緊急経営応援資金制度については、5月末時点であっせんが703件、金融機関の審査結果などが出ているものが500件、実行は472件となっており、1日平均20件程度の相談が行われているとのことです。区は、受け付け業務を迅速にとの要望を受けて、2カ所の相談室をフル活用するなど努力をされていますが、いまだにあっせん状の発行に至るまでにはかなり待たされるという声が聞かれています。保証協会の審査も含め、お金がおりるのは1カ月近くかかるとのことです。1カ月待っていたら、その間に倒れてしまう事業所もあります。受け付けからあっせん状発行に至るまでの業務をさらに迅速にすべきです。お答えください。
 景況調査にもあるように、今後もさらに厳しい状況が見込まれる中、本当に大変な中小業者はこれから相談に来ます。金融機関に紹介されて相談に来る企業は中堅どころ、経営が一定安定している企業です。零細な事業所はこの制度自体を知りません。さらなる制度の周知に努めるとともに、需要がかなりあるわけですから、実施期間を延長するなど必要な対応をとるべきではないでしょうか。また、期間を延長するに当たり、現制度では返済期間が6年間となっていますが、1カ月の返済額の負担を軽減する意味で、返済期間を10年間とするよう、期間の延長も検討すべきです。お答えください。


(3)小規模事業者登録制度の活用について

 次に、小規模事業者登録制度の積極的活用についてお聞きします。
 昨年より実施されている小規模事業者登録制度については、事業者の登録数が55件とのことですが、最近は月に一、二社程度しか登録がありません。広報、周知の徹底がされていないこともあり、一層の働きかけが求められます。また、この制度の受注状況ですが、08年度は物品購入が全体で3,987件あるうち3件、工事物件では643件中2件のみと、ほとんどありません。年度途中の開始で各部局への周知ができていなかったとのことですが、昨年始まったときよりも不況は深刻になっており、景気対策として登録業者に積極的に仕事を回すことが必要です。
 ことし2月から中野区緊急経済・雇用対策事業として、商店街の空き店舗の補助事業が実施されましたが、この中には店舗の改装費用に対して補助する制度があります。この制度を活用する事業者が店舗改装にかかわる工事を業者に委託する場合、区の補助を受けるに当たって区内事業者に発注することが要件となっており、この小規模事業者登録制度の活用が図られました。現在1件の実績があるとのことです。こうした区が行っている事業の中で制度の活用を図るなど、区が制度の普及、発展に向けてイニシアチブをとることが重要です。お答えください。

3 障害者・障害児の施策について


(1)新事業体系移行に向けての支援について

 次に、障害者・障害児施策についてお聞きします。
 初めに、施設系事業の新体系移行に向けての支援についてお聞きします。
 ことし3月に策定された第2期中野区障害福祉計画では、運営基盤の整備を図っていくうえで、障害者自立支援法で定められた新事業体系への円滑な移行支援が課題として挙げられています。自立支援法では、平成24年度までに新事業体系への移行を完了することになっています。中野区では、現在、精神障害者共同作業所、知的障害者の通所・入所施設の事業者である愛成会、弥生福祉作業所、東部福祉作業センターがそれぞれ移行の準備をしています。中野区は、移行を進めるに当たって障害者のニーズと区内全体のサービスのバランスを考慮した施設配置を目指しているとのことですが、各施設に対してそれぞれの要望を聞き、区の意向も伝えるという調整はどこまで進んでいるのでしょうか。
 唯一の小規模作業所である東部作業所は、高次脳機能障害、中途障害者など、制度の谷間にある障害のある方たちを受け入れてきた作業所です。移行支援に当たり、法人化が課題とされていますが、条件となる20名以上という人数の要件を満たすには、現状の施設の広さでは入り切れません。南部地域の利用者が多いことから、弥生福祉作業所の分場、あるいは、中野富士見中学校の跡地活用などの要望が出ていますが、区側の意向が見えないため、具体的な準備に入ることもできていません。また、精神障害者共同作業所であるすばる作業所も、移行に当たり施設の移転を早くから望んでおり、新宿区で実施しているような区の施設整備補助を要望していますが、区の意向が見えないとのことです。これら移行を準備している施設に対して早急に方向性を示すべきです。お答えください。
 また、精神障害者作業所にしろ、東部作業所にしろ、自立支援法の法内施設に移行した場合、利用者の利用料負担が発生します。既に既存の法人施設では、働いて得た賃金がそのまま利用料としてなくなってしまうといった自体が発生しています。これでは移行に向けて前向きな姿勢で取り組むことも困難です。移行を促進するうえでは、所得保障に向けた区の努力が何より必要です。平成20年度の自治法改正により、地方公共団体が随意契約できる範囲について、「障害者施設から役務の提供を受ける場合」が追加されました。そのことを受け、なかの障害者就労支援ネットワークに参加している共同受注部会が、区の発注業務の拡充を要望しています。第2期中野区障害者福祉計画にも、福祉施設における支援を強化する項目の一つに、区の業務の委託増、発注増を進め、大幅な工賃アップを目指すとあります。発注増に向けて保健福祉部が積極的に各部局に呼びかけていくことが必要ではありませんか。お答えください。


(2)療育センターアポロ園について

 次に、療育センターアポロ園についてお聞きします。
 療育センターアポロ園は、来年度から社会福祉法人に業務委託することが予定されています。既にことしの4月から一部の業務については引き継ぎを目的とした委託が実施されています。この業務の一つに保育園や幼稚園などの施設への巡回指導があります。近年、巡回指導の対象児童は増えており、平成19年度484人であったのが、平成20年度には540人、現在では660人のケースを担当しているとのことで、年間100人程度の増加となっています。この事業は、保育園側からは障害児の対応に非常に有効な助言指導が与えられると、現在1年に二、三回程度で巡回されているところを月1回程度に増やしてほしいといった要望が寄せられています。業務委託に当たってこうした要望にどのようにこたえていかれるのか、お聞かせください。
 また、南部地域で療育センターアポロ園のような療育事業を展開することについて検討されているとのことで、南部地域の障害児、また、その保護者にとっては朗報です。具体的な事業内容はどうなりますか。また、これまでの事業実績や、具体的なケースを引き継いでいくに当たっては区の職員が業務に当たるべきと考えますが、いかがでしょうか。
 障害を持った乳幼児は、アポロ園での療育から、卒園後は小・中学校や養護学校へと成長の場を移していくことになります。アポロ園でデイサービスを利用していた子どもさんが小学校に入り、保護者の方がアポロ園に登録をするようにと呼び出されていったが、いまだに連絡一つないといった声も聞かれています。アポロ園が学齢期に入った子どもたちに対して見守り支援を行っていくことも、障害児の療育支援として必要なことです。こうした学齢期にある障害児童の療育支援という観点から、アポロ園と教育委員会とが協議の場を持つなど、連携を図ることも必要と考えます。お答えください。

4 NTT社宅跡地の活用について

 次に、NTT社宅跡地の活用についてお聞きします。
 区が今後取得を予定している本町五丁目にあるNTT社宅跡地について、周辺の住民の皆さんにアンケート調査を実施したところ、緑の広場としての活用に大変な期待を抱いていらっしゃることがわかりました。区は防災公園に整備する方向ですが、南部地域に大きな公園がないことから、特に子育て世代が、子どもたちが駆け回れる空間にと希望されています。また、高齢者や車いすの方からも、安心して車の心配なくゆったりと休める、散歩できる広場にしてほしいと期待をされています。また、防災機能についても、災害を心配していたので賛成だと、おおむね肯定的な意見が見られます。今ある大きな樹木は残してほしい、余計な建物は建てず、遊具は少な目に、地域のイベント、朝市など区民のための活用をと、さまざまな声が寄せられています。今後区民の声を聞く機会を年度末ごろに予定されているとのことですが、区民は早く開放されることを願っています。事業スケジュールとの兼ね合いもあるかと思いますが、周辺住民の声を聞く場を早期に持ち、地域住民の意見を取り入れた計画を策定することを求めます。お答えください。
 また、暫定利用についても検討されているとのことですが、緊急時の避難場所としての活用、また、公園として早期の活用をぜひ検討していただきたい。今後、杉山公園が駐輪場の建設工事に伴って使えなくなることもあり、子どもたちの遊び場にその期間活用したいという要望が寄せられています。お答えください。

5 保育園と学校の給食について

 次に、保育園と学校の給食についてお聞きします。
 近年、輸入食品による食の安全が脅かされる中、食育の観点からも学校給食の提供は、子どもたちの健全な心身の発達にとって非常に重要な取り組みです。学校給食法では、学校給食が教育の一環であり、行政の責任で給食を充実させていくことが明記されています。中野区では98年度から小・中学校の調理業務の委託が開始され、現在では沼袋小学校以外のすべての学校で委託がされています。
 中野区が現在調理を委託している業者は17社にのぼりますが、そのほとんどが日本給食サービス協会に所属し、理事などの役職についています。当協会が90年に発行した集団給食経営合理化のマニュアルによれば、1、つくり手の負担を考えない強化磁器の使用はやめる、2、作業の大変な手づくりはほどほどに、3、食材の一括購入と冷凍食品の活用を、4、献立が複雑過ぎては採算が合わない、とあります。このマニュアルからは、食の安全よりも効率化、コスト重視の方針が見てとれます。区が委託している当協会の加入業者からも、献立が複雑過ぎるといったクレームが来る。あるいは、手づくりパンの献立を栄養士が立てても、調理業者への委託料が高くなることから、区が取りやめるように指示することもあったとお聞きしています。これは、区が目指す学校給食の方針、食育の取り組みとも相容れないものではないでしょうか。お答えください。
 区が作成している「平成20年度中野区学校給食標準献立の作成方針」の食材料の選定基準には、1、できる限り地産地消や国産の旬の食材料を使用し、良質で新鮮なものを選定することが望ましい。しかし、今年度は給食費を据え置いた中で都給食会パン、牛乳が値上がりしているため、食材の端境期や市場価格の動向によっては国内産だけでは賄いきれないことも考えられるが、その場合には、品質を十分に確認してから用いること。2、不必要な食品添加物(着色料、漂白剤、発色剤、保存料)を使用した食品や遺伝子組み換え食品は可能な限り避ける、とあります。国産か否か、また、添加物の不使用などについては、「可能な限り」、「原則として」と努力規定となっており、例外を認めています。こういうことを認めれば、これまで中野が築きあげてきた給食の水準が後退します。給食費を値上げしないためとありますが、材料分の価格上昇分を区が負担してでも、中野の給食の質や水準を落とさないで、子どもたちに安全な給食を提供していくべきです。世田谷区では、お米に関して昨年度より食材費の高騰分は補助する制度を実施しています。また、遺伝子組み換えの食材、食品添加物については使用を禁止するよう徹底すべきです。お答えください。
 また、3月31日、厚生労働省は各都道府県労働局長あてに、「労働者派遣事業と請負により行われる事業との区分に関する基準に係る疑義応答集について」を通知しています。この中で、「発注者が請負業務の作業工程に関して、仕事の順序・方法等の指示を行うことは、請負労働者が自ら業務の遂行に関する指示その他の管理を行っていないので偽装請負と判断されることになります。こうした指示は口頭に限らず、発注者が作業の内容、順序、方法等に関して文書等で詳細に示し、そのとおりに請負事業主が作業を行っている場合も、発注者による指示その他の管理を行わせていると判断され、偽装請負と判断されることになります」とあります。中野区は、学校給食調理業務委託に関する仕様書の中で、調理業務指示書に従って調理するように業務内容を規定しています。今回の通知によれば、これは偽装請負として抵触するのではないですか。
 学校給食の民間委託には、以上のような問題がありますが、区は来年度より区立保育園での調理業務まで委託を検討しているとのことです。保育園の給食については、離乳食の調理業務もあり、乳幼児の健康状態に配慮し、さらにきめ細かい対応が必要となってきます。保育士や園が直接調理師に指示、命令できないとなると、契約業者に指示を出し、そこから派遣されている業者に指示が行く形になりますが、これではとっさの対応もできません。区としてどうするのでしょうか。区直営の保育園の給食業務を維持するために、必要であれば職員を採用すべきです。お答えください。

6 その他

 その他で、最後に、自立生活資金貸付制度についてお聞きします。
 昨年度から開始された自立生活資金貸付制度については、5種類の貸付制度を統廃合し、旧応急資金貸付制度を名称変更し、一部貸付要件などの緩和を図り、貸し付けが受けやすい仕組みとしたと、発足当初、制度の説明を受けました。しかし、昨年度の実績を見ますと、相談件数が105件あるにもかかわらず、そのうち貸付決定に至ったのがたったの4件となっています。要件に該当しないケースが相談件数のうち86件と、8割を占めています。一番多い相談が生活費に困っているケースで、41件ですが、これはこの制度の対象外となります。昨今の経済状況から生活困窮者が急激にふえています。こうした方たちの要望にどのようにこたえていくのか、お答えください。
 また、2番目に多い相談が医療費で、37件。これは制度の対象となりますが、そのうち決定に至ったのは2件のみとなっています。区は、以前の応急資金貸付制度を廃止するに当たり、当制度の活用がないためとしていました。この制度が貸し付けまでに至らなかった要因として、相談者の多くが、住民税の滞納がない、連帯保証人を立てるといった要件を満たせない例が数多くあったということでした。利用しやすい福祉資金制度への移行を図ったといいますが、その部分での要件緩和が十分でなく、結局貸し付けが受けやすい仕組みにはなっていないために、相談に行ってもほとんど制度の利用ができていません。連帯保証人を外すなど、要件のさらなる改善が必要と考えます。お答えください。
 以上ですべての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 山口議員の御質問にお答えをいたします。
 特別養護老人ホームの整備をどのように進めていくのかという御質問であります。特別養護老人ホームにつきましては、今後も整備が必要だと考えているところでありまして、第4期介護保険事業計画におきましては、23年度までに2カ所、100床の整備を計画化しているところであります。この実現に努めていきたいというところであります。
 低所得者についても入れるようにするべきではないかということであります。低所得者については、施設の居住費及び食費の負担について所得に応じた軽減制度があり、対応できていると考えているところであります。
 それから、区独自のヘルパー派遣について考えるべきではないか、また、民間のサービス利用に助成するべきではないかといったような御質問がありました。区では、介護保険の対象とならないニーズについては、社会福祉協議会のほほえみサービスや、シルバー人材センターの家事援助サービス等のサービスを利用していただいているところであります。介護保険に関して区独自のサービスとしては、短期入所に伴う送迎費用の支給や訪問理美容サービス、寝具乾燥サービスを行っているところであります。区独自のホームヘルプサービスを実施することは考えておりません。
 高齢者の住宅施策の拡充についての御質問がありました。今後の区の住宅施策としては、福祉住宅や公営住宅等の公的住宅を直接供給し、その戸数を増やしていくという方法ではなく、民間活力の活用や規制・誘導という手段を通じて、高齢者の入居を拒まない民間賃貸住宅の登録制度や、高齢者専用賃貸住宅などの普及促進を図り、さまざまな供給主体がそのような住宅を広く供給していくことが望ましいと考えているところであります。
 また、住宅のバリアフリー化についてでありますが、住宅のバリアフリー化については、第3次住宅マスタープランで、一定規模以上の共同住宅についてはすべての住戸において一定のバリアフリー化を行うという方向を打ち出しているところであります。今後、現行の共同住宅等建築指導要綱の条例化を検討する中で、バリアフリーの促進の具体化も図っていきたいと考えております。
 中小企業振興基本条例の制定についての御質問がありました。現在、中長期的な展望に立った産業施策の進め方をまとめる、(仮称)産業振興プログラムの策定を進めているところであります。区が行う地域産業の振興は、条例の形で固定的に定めるということではなく、地域の実情に合った施策を進めていくものであり、御提案のような条例をつくる考えはありません。
 それから、融資制度の迅速な事務処理についての御質問がありました。緊急資金の発動後は融資希望の方が集中し、迅速な審査をするために相談室の枠を拡大したり、土曜日などの閉庁時にも審査を行うことで対応してまいりました。予約状況に応じて、迅速に対応できていると考えております。
 それから、緊急経営応援資金の零細な事業者への周知に努めることが必要だと、こういう御質問がありました。この融資制度につきまして、区報、ホームページ、チラシ等を通じてPRを行って、一定の周知が図られてきていると考えております。今後も継続的に制度の周知に努めていきたいと考えております。
 それから、緊急経営応援資金の期間延長等についての御質問がありました。昨年11月に発動しました緊急経済対策資金及び今年1月に発動した緊急経営応援資金につきましては、中小企業の資金調達に際して大きな効果があったものと認識をしております。緊急経営応援資金は、7月末で受け付けを終了いたしますが、現在区は国の新たな経済危機対策を受けた内容での対策を検討しているところであります。緊急融資についてもその中で考えていきたいと考えているところであります。
 それから、小規模事業者登録制度の活用についてということであります。もっと普及、発展をさせるべきではないかということであります。区もホームページのほか、産業情報メールマガジン、チラシなどによって周知を図っているところであります。各分野に制度の周知を図って、受注機会の拡大にも努めているところであります。
 私からは以上です。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 私からは、障害者・障害児の施策についてのうち、新事業体系移行に向けての支援について、それから、貸付制度についてお答えいたします。
 まず、新事業体系移行に向けての支援についての御質問で、法内移行に向けて障害者福祉にかかわる各施設の調整はどのように進んでいるのかというお尋ねでございます。第2期障害福祉計画の策定に当たりまして、昨年11月に区内の作業所などの移行予定のサービスと時期について希望を調査いたしました。その後も個別に作業所ごとの課題などをヒアリングしているところでございます。
 次に、施設に対する支援の方向性について。一つは、具体的に東部福祉作業センターについてのお尋ねがございました。東部福祉作業センターにつきましては、運営上のさまざまな課題を抱えているところでございます。事業者として今後のあり方や施設の継続方策についても考えていただいていると受けとめておりますので、十分に相談に応じていきたいと考えています。
 また、精神障害者共同作業所の移行に当たって御質問がございました。この移行に当たりましても都の助成制度の活用など、事業者が障害者自立支援法のもとで主体的に運営していけるよう支援をしてまいります。施設の確保については、作業所が民間等の建物を借用して行うことを考えております。
 次に、移行に伴って区の発注業務の拡大についての御質問がございました。発注業務の拡大につきましては、昨年度、区から障害者就労支援施設等への物品及び器具の発注状況について調査を行いました。この調査結果等をもとにいたしまして、現在区の業務発注の促進に向けて検討を行っているところでございます。
 次に、自立生活資金貸付制度についてお答えいたします。貸付要件などについてのお尋ねでございます。この貸付制度につきましては、区の貸付制度だけではなくて、社会福祉協議会の貸し付けなど、公的機関の貸付制度全体でニーズを満たしていくことが重要だと考えております。区の貸付制度といたしましては、一時的に必要な医療費や転居費用などについて貸し付けを行っている実績がございます。ただ、お尋ねのありました生活費に困窮する場合というのがございます。この場合は毎月の生活費ということもございますので、一時的な貸し付けで解決するのではなくて、他の施策も含めて対応が必要となってまいります。就労支援なども含め、生活全般の相談を行いながら、適切なサービスを紹介することで対応しております。
 以上でございます。

〔子ども家庭部長竹内沖司登壇〕
○子ども家庭部長(竹内沖司) 療育センターアポロ園についての御質問にお答えいたします。
 まず、巡回指導の回数増についてでございますが、アポロ園では保育園などの巡回訪問はおおむね3カ月に1回程度行い、保育者に対し指導・助言を行っているところでございますが、頻度につきましてはケースの状況などにより柔軟に行っております。業務委託においても同様の対応としたいと考えております。
 次に、南部地域に展開予定の障害児療育施設についてでございますが、事業内容は基本的にはアポロ園と同様に現在考えているところでございます。運営につきましては、委託によって適切な専門性を確保していきたいと考えております。
 次に、教育委員会との連携についてのお尋ねでございますが、小学校就学時において特別な支援を必要とする児童につきましては、ケースごとに学校への引き継ぎのために申し送り連絡会を行っております。このほか、発達障害のある児童の対応について検討・調整するために、発達障害者支援推進会議を設けて連携を図っているところでございます。
 それから、保育園給食調理業務の委託化についての御質問にお答えをいたします。
 乳幼児へのきめ細かい対応ができるのか、また、直営を維持すべきではないかとのお尋ねでございました。委託の実施に当たりましては、円滑に行われている学校給食の委託や他区の事例を参考にしながら、今後十分に検討し、進めていきたいと考えております。
 乳幼児の健康状態に応じた離乳食の提供につきましては、委託業務上、仕様をきめ細かく定めるなどの工夫によって対応は可能であると考えております。
 また、来年度は保育園の調理業務職員に欠員が生じることが予測されるため、給食調理業務の委託が必要であると考えているところでございます。

〔まちづくり推進室長川崎亨登壇〕
○まちづくり推進室長(川崎亨) NTT社宅跡地の活用について、お答えを申し上げます。
 この跡地につきましては、今年度中に公園の都市計画決定及び事業認可の手続を行いたいと考えており、その過程では十分に区民の皆様へ情報提供をし、意見交換をしながら手続を進めていく予定としております。
 また、暫定利用の考え方につきましては、公園の整備方針が定まった後でないとお示しすることはできませんが、緊急時の避難場所としての活用についてもあわせ検討しているところでございます。
 以上でございます。

〔教育委員会事務局次長田辺裕子登壇〕
○教育委員会事務局次長(田辺裕子) 保育園と学校の給食につきまして、学校給食の問題点についてお答えをいたします。
 給食費が据え置かれている中で、教育委員会が手づくりパンをつくることをやめろというような指示をしているというような御質問の趣旨だったと思いますが、教育委員会では手づくりパンも提供してございます。その回数につきましては、献立作成の中で判断し、指示をしているところでございます。献立作成に当たりまして、定められたコストの範囲内におさめることは当然のことというふうに考えてございます。
 また、業者団体のマニュアルと区の方針が異なるということの御質問でございますが、区はこれまでと同様、学校給食の栄養摂取及び献立内容につきましては、国の基準に照らして中野区での学校給食作成方針を定め、実施しております。安全確保に努めているところでございます。また、可能な限り国産の旬の食材、特に関東近県の食材を使用しているところでございます。
 最後に、調理業務の指示書による指示は偽装請負ではないかという御質問でございました。偽装請負とは、契約上は請負という形をとってございますが、その実態は労働者を注文主の管理下に常駐させ、注文主の指揮・命令のもとに業務させる行為でございます。調理従事者を学校長の管理下で業務させているわけではございませんので、偽装請負には当たらないと考えております。

○ 副議長(江口済三郎) 以上で山口かおり議員の質問を終わります。