【本会議・代表質問】
(2008年11月27日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 区長の政治姿勢について
    1. 政府の追加経済対策について
    2. 生活不安を和らげる施策について
    3. 安定した雇用を保障することについて
    4. 後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化について
    5. 憲法擁護の立場を堅持することについて
  2. 金融危機・物価高騰から区民の暮らしと営業を守ることについて
  3. 警察大学校等跡地と中野駅周辺まちづくりについて
  4. 第4期介護保険事業計画について
  5. 保育行政について
  6. 教育行政について

○副議長(やながわ妙子) 長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕
○30番(長沢和彦) 2008年第4回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して質問します。

1 区長の政治姿勢について


(1)政府の追加経済対策について

 初めに、区長の政治姿勢について伺います。
 最初に、政府の追加経済対策についてです。
 政府は、追加経済対策を発表しましたが、その中心は大企業・大銀行、大資産家への救済措置です。国民向けには総額2兆円の「定額給付金」を目玉にしていますが、発表してから所得制限などをめぐり、右往左往する始末です。結果、その判断は自治体に投げ出す無責任さを露呈し、全国の自治体の長から批判と怨嗟の声が挙がっています。政府の迷走ぶりはあきれるばかりです。しかも、この「定額給付金」は、3年後の消費税増税とセットの代物です。「ばらまきは一瞬、増税は一生」といったもので、各種世論調査でも「定額給付金」は歓迎されていません。景気対策にも役立たないと言われています。
 この間、雇用破壊や総額年間約13兆円もの負担増で内需を痛めつけてきた政府の責任は重大です。政府は、追加経済対策の中で「内需主導の持続的成長が可能となるよう、経済の体質転換を進めていく」と明言しました。外需依存型経済から内需主導型経済への転換は、もはや政府も認めざるを得ない共通認識です。ところが、内需主導を言いながら、個人消費対策はお寒い限りで、大企業優遇税制は一層拡充しようとするなど、景気低迷打開の処方せんが間違っています。
 今、求められるのは、庶民の懐を温め、GDP55%を占める個人消費を伸ばす対策ではないでしょうか。景気対策を言うのであれば、雇用をふやし、1兆6,000億円も切り下げられてきた社会保障費をもとに戻すなど充実させること。2兆円ものお金を使うのであれば、消費を温め、生活不安を取り除くことに使うべきです。また、消費を冷やし、将来不安を拡大する消費税増税などはもってのほかと言うべきでしょう。区長の見解を伺います。


(2)生活不安を和らげる施策について

 次に、生活不安を和らげる施策について伺います。
 中野区が政府の失政や行き過ぎに物を申さず、構造改革、規制緩和を進めてきた責任はやはり重いと言えます。3定の我が党議員団の質問に区長は、「まだ改革や規制緩和は必要」との認識を示し、「その成果の社会全体への波及に配慮する必要がある」と述べられました。しかし、労働者や庶民、中小企業に負担を負わせて一部の大企業には恩恵を与える、これが「構造改革・規制緩和」の目的です。ですから、大企業が空前の利益を上げていても、労働者の賃金は10年連続して下がりっぱなし。中小企業の経営悪化と倒産は激増です。今では本家の政府も「構造改革」を推進することも修正することもできず、混迷状態と言えます。
 区長、破綻した路線をこれ以上続けることなく、改めるべきです。そうでなければ、区民の生活不安は解消されません。当然持続可能な社会などほど遠いと言えます。後に触れる緊急経済対策資金などの積極的な施策は歓迎するものですが、経済的効果に首をかしげざるを得ない、また、区の膨大な負担にもなりかねない中野駅周辺の大規模開発は、この時期においても進めていく。これほど行き過ぎた規制緩和が問題になっているのに、事業の民営化、民間委託をさらに行い、公的責任の後退と区民不安を広げているのでは、一体何を見て区政運営をしているのか、その根本姿勢が問われます。
 サンプラザには「当初の方針を変更することも積極的に判断できる」と、基金からぽんと約14億円も出しながら、景気悪化と相次ぐ社会保障改悪にあえぐ区民は置き去りでは、区民の理解は得られないでしょう。自治体としての使命を果たし、その役割を発揮すべきです。来年度予算編成に当たっては、思い切った財政支出が期待されます。ため込んだ基金を今こそ暮らしと福祉を守るために使うことを強く求めます。区長の見解を伺います。


(3)安定した雇用を保障することについて

 次に、安定した雇用を保障することについて伺います。
 労働法制の規制緩和で、低賃金で「使い捨て」ができる非正規雇用=「働く貧困層」を拡大させたことは、内需低迷の大きな原因です。しかも、今、景気悪化を理由に大企業が競い合って、大規模な労働者の「首切り」、「雇いどめ」を進めています。カジノ資本主義によってつくられた景気悪化のツケを国民に回すことは許されません。大企業の身勝手なリストラをやめさせることが必要です。
 政府が労働者派遣法の改定案を国会に提出するなど、見直しが焦点となっています。問題となった日雇い派遣については、30日以内の短期派遣を禁止するだけです。しかし、30日を超えていれば、不安定な短期派遣は幾らでも可能といった内容です。日雇い派遣が急増したのは、雇用が不安定な「登録型派遣」を認め、対象業務についても、1999年に原則自由化したためです。それ以前に戻し、派遣労働は常用雇用を基本に、日雇い派遣は全面禁止とし、登録型派遣は例外として厳しく規制すべきです。
 派遣労働者の待遇改善や不安定雇用の是正について、派遣先労働者との「均等待遇」は盛り込まれず、「考慮」するにすぎません。登録型派遣の常用雇用化も「努力義務」にとどまっています。期間の定めのない派遣労働者について、派遣先が労働者を特定・選別することを認め、直接雇用の申し込み義務から除外します。これは法の原則にそむく改悪です。改定をいうなら、「みなし雇用」の導入など、派遣労働者に対する派遣先の直接雇用責任を強化することが重要です。政府に派遣法の抜本改正を求めていただきたい、答弁を求めます。
 官製ワーキングプアをつくってはならない、その立場から伺います。
 区は、民営化・民間委託を推し進め、さらにことし1月に「職員2,000人体制に向けての方策」を出し、今後も2,000人体制に固執した区政運営を行おうとしています。ことし1定の質問への答弁で、「人事政策については、30年から40年のスパンの展望を持って進めるべき」だとし、「人口減少や高齢化がさらに進み、公的資源の減少は避けられない」、「それを見越した定数管理が必要」だと述べられました。人口減少や高齢化が進むことはそのとおりだとしても、公的資源は今の政治の枠内の話であって、固定的にとらえるものではないでしょう。区が直接の区民サービスを行わず、2,000人体制に固執するおおもとに、人件費の削減と安上がりな労働に切りかえる方針があることは、やはり問題です。民営化・民間委託を進めることは、働く貧困層を拡大しかねません。本来、安定的で安心できる区民サービスを維持することと、働く貧困層を生まないことが必要です。そのためにも、自治体行政が範となることが大事です。
 同時に、指定管理者や業務委託、民営化した事業の事業所で働く労働者の実態把握も欠かせません。やはり区民サービスの維持とともに、適正な労働環境と職員待遇となっているかを把握し、改善すべきところは改善を図るべきです。
 入札契約の不調が続いていますが、原因は原材料高騰だけではありません。まともに暮らせる賃金が保障できずにいます。事は、区民サービスに直結する事柄です。また、区のアルバイトやパートなどの臨時職員、非正規職員の待遇改善を図ることも大切です。
 以上、3点について答弁を求めます。


(4)後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化について

 次に、後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化について伺います。
 今月の19日から国会の衆院厚生労働委員会で、野党4党が提出した後期高齢者医療制度廃止法案の質疑が行われています。我が党は民意にこたえて、この制度を廃止させるために引き続き力を尽くすことを述べておきます。
 後期高齢者健診を含め、今月11月末までだった受診期間が来年1月まで延長されました。第3回定例会では、後期高齢者健診については、75歳未満の健診と同様の健診項目とすることを「検討する」旨の御答弁でした。「胸部レントゲンと心電図をやってもらえなかった。先生や看護師さんに尋ねると、『ことしからなくなったんですよ』と言われた。去年まではやってもらえたのに。帰りにはお金まで取られた」、健診を受けた何人もの方からこうした声が聞かれます。改めて健診項目の検討状況を伺います。
 23区では中野区だけが取り残された75歳以上の後期高齢者健診の無料化についても伺います。
 昨年度まで70歳以上は無料で行っていたものです。中野区の「本来は500円の負担をしてもらうもの」だといったかたくなな態度はどうしてでしょう。健診事業は、やはり多くの区民に受けてもらうことにこそ意義と、また効果があるのではありませんか。そのために受診機会の妨げとなることは極力除くことが必要です。現在の受診者数も決して多いとは伺っていません。だからこそ、期間の延長を図ったのだと理解しています。
 区長、無料化に戻してください。答弁を求めます。


(5)憲法擁護の立場を堅持することについて

 次に、憲法擁護の立場を堅持することについて伺います。
 前航空幕僚長の田母神氏が、日本が侵略国家だったというのは「濡れ衣」だと戦前の日本のアジア侵略を否定する論文を発表したことで、日本とアジア諸国で批判が噴出しています。しかも、論文と同様の考えで職務権限を使い、自衛官に教え込んでいた実態が明るみになりました。
 政府・防衛省は、イラクでの自衛隊の活動を違憲と断罪した名古屋高裁判決に田母神氏が「そんなの関係ねえ」と暴言をはいたときにもかばい立てし、今回も田母神氏を懲戒処分にできず、6,000万円もの退職金を渡しました。田母神氏自身の責任とともに、政府・防衛省の責任を明らかにすることが真相究明と再発防止に不可欠です。「偏った歴史観を持つ自衛隊幹部が量産される」とマスコミも危険性を指摘し、「自衛隊内幹部教育の実態究明」の必要性を述べています。
 背景には、政府が自衛隊の増強を続け、海外派兵などの任務を与え、自衛隊の発言力の増大を認めてきたことがあります。政府は、自衛隊の給油活動を継続させる新テロ特措法の延長案の成立に執念を燃やしていますが、この戦争がテロをなくすどころか、さらに事態を悪化させています。その自衛隊のトップの人間が、憲法にも政府の公式見解にも反する行為を行ったのですから、事は重大です。
 憲法擁護・非核都市の宣言を持つ中野区の長として、歴史をゆがめる逆流と憲法をないがしろにする動きに対しては、積極的に発言していくことを求めます。見解を伺います。

2 金融危機・物価高騰から区民の暮らしと営業を守ることについて

  次に、金融危機・物価高騰から区民の暮らしと営業を守ることについて伺います。
 初めに、融資制度の拡充と改善についてです。
 三菱UFJ、みずほ、三井住友の3メガバンクグループの中小企業向け貸し出しが1年間で約3兆3,200億円も減少したことが各グループの中間決算でわかりました。3メガバンクを先頭に貸し渋り・貸しはがしが激しさを増しています。そのため、中小企業の資金繰り悪化が深刻になり、倒産も増加しています。
 我が党議員団は、10月23日に区長に「原材料高の影響から区民生活と営業を守るための緊急要望」を提出しました。景気悪化に苦しむ区民と中小業者に対する暮らしと営業の支援を求めたものです。今月11月18日より区の緊急経済対策資金の受付が始まりました。売上が一定以上減少している区内中小企業に期間限定で無利子の融資あっせんを行うというものです。区には約500人もの区内業者の方が相談申し込みに見えていると聞きます。このことは高く評価したいと思います。さらに一層の拡充と改善を求め、3点伺います。
 一つは、10億円の規模としていますが、十分とは言えません。もっとふやすべきです。また、来年度においても行うことを求めます。
 二つ目に、大銀行の貸し渋り・貸しはがしの実態は本当にひどいものです。この緊急対策を実施するに当たっても、みずほ銀行とりそな銀行は融資窓口になっていません。銀行窓口での相談も敬遠するなどの実態もあると聞きます。金融機関に対して、貸し渋り・貸しはがしを改めるよう強く働きかけを行ってください。
 三つ目に、融資の借りかえについても行ってください。さらに区として一層の支援策を行ってほしいと思います。御答弁を求めます。
 次に、民間の社会福祉施設への支援について伺います。
 物価高騰によって民間の社会福祉施設の運営はとても厳しくなっています。区内の介護保険施設の事業者の方は、「介護報酬が引き下げられ、ヘルパーの確保が大変になった。そのため、不足分を自分がこなしている。ケアマネジャーと両方で身体が持たない。その上、物価が上がって、事業所の経営は大変。閉めようかと悩んでいる」と話します。介護や障害者など社会福祉施設などへの運営を支援することが求められていますが、検討すべきです。伺います。
 「東京緊急対策・」の活用について伺います。
 東京都は、10月31日、金融危機と景気低迷を受けた「緊急対策・」を2,000億円規模の事業費で実施することを発表しました。都民の生活応援施策を盛り込んでいるのが特徴です。区の積極的な活用を求め、伺います。
 福祉施設における安心・安全対策の一つに、福祉施設の耐震化対策が挙げられています。大地震から入所者等を守るため、新たな補助制度により耐震化を促進するというものです。現在、区では区有施設の耐震化については、計画を策定して行っています。しかし、民間施設については、誘導や指導などが述べられているだけで、支援策らしきものはありません。関係者からは、費用の面で耐震補強工事に踏み出せないと聞いています。この対策事業を活用して、私立の保育園、幼稚園など、区内の民間施設の耐震化を図ることを求めます。お答えください。
 都の「緊急対策II」では、そのほかにも失業対策としての緊急雇用対策や生活困難者への緊急自立支援として、離職者支援緊急融資などが盛り込まれています。その中では、悪化する雇用環境への対応として、「50万人分の公的雇用を生み出す緊急雇用対策」を新規に実施するとし、区市町村との連携で延べ30万人分の雇用創出効果を期待しています。区として、例えば樹木剪定や自転車放置対策、通学安全指導員を増員するなど、積極的に活用されることを重ねて求めます。御答弁ください。

3 警察大学校等跡地と中野駅周辺まちづくりについて

 次に、警察大学校等跡地と中野駅周辺まちづくりについて伺います。
 区は、明治大学と帝京平成大学及び中野駅前開発特定目的会社の開発を受託している東京建物株式会社の3事業者から、それぞれ中野四丁目地区計画の変更に関する企画提案書を受理し、その内容を確認の上、東京都に既に送付しています。今後は、2大学が整備する区域、東京建物が整備する区域の地区計画変更の手続に入ることになります。今回示された警察大学校等跡地の全体建設基本計画図は、東京警察病院と野方警察署は現状の建物、他の区域については、現時点で想定される建物を地権者の了解のもとで策定されています。
 そこで、示された建設基本計画図をもとに伺います。
 公園の南側に横幅140メートル、高さ100メートルの超高層ビル、東西には高さ50メートルを超える高層ビルに囲まれた公園では、安全で快適な公園にはなり得ないのではないですか。複合日影図は開発地域周辺への影響でしかありません。なぜ公園への影響線を書き込まなかったのでしょうか。100メートルの高い壁からの日影は大きく伸び、直近の北側の公園を覆い尽くすことになるのではないですか。また、風洞実験の結果についても詳細な報告はありません。答弁を求めます。
 中学校の教育環境への影響も問題です。校庭の3分の1は、冬至の3時間以上は日影になります。教育環境の整備・改善を言いながら、こんな計画でいいのですか。また、公園への避難路についても確保できていません。答弁を求めます。
 東京建物が整備する区域の特例について伺います。
 この区域については、地域の活性化やまちのにぎわい創設など、建物施設の一部を公益性の高い利用に供する場合、容積率をさらに10%も上乗せしています。しかし、マンション、不動産不況の中で、このような計画で問題はないのでしょうか。他の再開発で見られるような、自治体が売れ残った余剰床を買い取り、不要な施設を整備するはめにならないと確約できるのか、伺います。
 次に、地域住民との関係について伺います。
 中野四丁目と高円寺北の住民からは、計画に関する問題提起がされています。ところが、区からはまともな回答がないと不満は増すばかりです。近隣住民と関係者を交えた話し合いの場を早急に持つべきではありませんか、伺います。
 次に、中野駅地区整備構想について伺います。
 2008年度中に南北通路の四つのパターンを一つに絞り込み、駅前広場の役割分担を再度検討し、中野駅地区整備構想素案を取りまとめることにしています。我が党議員団は、開発については必要最小限とすることを主張してきました。中野駅地区に関していえば、中野駅改築については、事業者のJRの負担と責任が明らかにならないうちから、区が突き進むのは時期尚早であることを述べてきました。周辺まちづくりについても、既存の商店街への影響や交通渋滞などの環境への影響、そして、区が支出する負担などを問題にしてきたところです。
 区の負担は一体どれほどになるのか、南北通路の四つのパターンのどれをとっても、そして、重層構造の北口広場整備など、大規模開発にならざるを得ません。区の負担が大きくなるのは自明のことです。出されている「中野駅地区整備構想のたたき台」において、想定する区の負担責任と負担割合について伺います。
 一つは、自由通路の建設費用と維持管理の負担はどうなるのでしょうか。二つ目に、駅舎改築で区の負担はあるのですか。三つ目に、重層構造の北口広場、駐車場、駐輪場の建設費用の総額と維持・管理の負担はどうですか。以上お答えください。
 今日、景気悪化が進む中では、区の財政にも多大な影響を及ぼすことになります。そんなときに、こうした大規模開発事業が優先されてよいのかが厳しく問われています。また、「中野駅地区整備構想のたたき台」をもとに、住民説明会を4度行ったと伺っていますが、延べ67人しか参加していません。情報が行き届いていないのが現状です。地元商店会からは、商売に影響することから不安の声が挙げられています。住宅ビルから業務・商業ビルに変更になったことで心配は一層強まっていると言えます。立ちどまって検討し直すべきではないですか。答弁を求めます。

4 第4期介護保険事業計画について

 次に、第4期介護保険事業計画について伺います。
 初めに、今日の段階で政府・厚生労働省に求めていただきたい事項について伺います。
 1点目は、介護報酬の引き上げについてです。
 政府・与党は、10月30日に来年4月からの介護報酬3%引き上げ方針を決定しました。しかし、まだ不十分との声が医療・介護関係団体や労働組合などから相次いで上がっています。介護報酬は3年に一度改定されますが、これまでは2003年にマイナス2.3%、2006年にマイナス2.4%と連続の引き下げでした。事業者の経営は圧迫され、賃金の低迷と過重労働から、介護労働者の離職が進行、人材不足が深刻化しました。日本医師会は3%の引き上げでは過去のマイナス分も取り戻せないと指摘、少なくとも5%以上の引き上げが必要だと訴えています。他の医療団体や組合からも4%から5%以上が必要、そうでなければ、2万円の賃上げはできないとも言います。また、利用者・高齢者の負担増につながらないよう、国庫負担をふやすことも要求しています。区内の事業者においても、介護ヘルパーが集まらない状況があります。利用者へのサービス低下になりかねません。介護報酬の引き上げと保険料・利用料に連動しない国の負担の増額を求めていただきたい。答弁を求めます。
 2点目に、要介護調査認定の調査項目の削減です。
 厚生労働省が「要介護認定」のための調査項目を削減する検討を進めています。現行の82項目のうち、14項目を削減する案を提示しました。現場からは「介護度が軽度に認定されるのではないか」、「特に認知症高齢者の認定が軽度となることが心配」など、不安の声が上がっています。削除される項目には、じょくそう、火の不始末など、ケアマネジャーから、命にかかわる内容であり、介護負担や介護量に影響を与えると指摘されるものが含まれています。項目がなくなれば、調査員が特記事項を記入する欄もなくなるため、認定審査会に重要な情報が伝わりにくくなります。今でも要介護2だった高齢者が要支援2になるなど、判定が軽くなり、必要なサービスが受けられなくなる事態が広がっています。調査項目の削減でますます高齢者の健康と生活の実態からかけ離れた認定結果が続出するおそれがあります。調査項目の削減をやめるよう要望すべきです。お答えください。
 保険料と利用料について伺います。
 この間、第4期計画の策定に当たって、保険料の負担軽減を求めてきました。保健福祉審議会の答申では、「おおむね12段階の設定を軸に保険料率を定める必要がある」と述べ、「介護保険部会の中での十分な審議を踏まえて、適切な決定が望まれる」としています。より負担能力に応じた保険料に改善することが必要です。また、介護給付費準備基金を取り崩して活用することも欠かせません。介護保険改定後の第3期計画では、2006年度に2億2,700万円余り、2007年度にはおよそ3億円を積み増ししました。2008年度においても積み増すことになるでしょう。介護サービスが利用できていないことと、介護保険料を取り過ぎたということです。保険料の引き下げを検討すべきです。
 低所得者を対象とした区独自の減額制度について伺います。
 第3回定例会本会議で現行の減額制度は「今後も必要」と答弁されています。ただ、活用している高齢者が少ないことは、要件の緩和などの改善が待たれていると考えます。介護保険料の普通徴収の収納状況を見ても、本制度の対象となる第2段階と第3段階は収納率が70%台、しかも第3期計画の平成18年度、19年度と連続した落ち込みです。収納の8割を占める特別徴収は年金からの天引きのため、数値にはあらわれませんが、老年者控除や非課税限度額の廃止など年金課税が強まったことで厳しい状況にあることは疑いのないことです。これまでにも資産要件の緩和などの改善を求めてきました。また、一般財源の投入も否定することなく行うことも要望してきたところです。減額制度の改善を改めて求めます。お答えください。
 利用料の軽減策について伺います。
 「高齢福祉・介護保険サービス意向調査報告書」を見ますと、「介護保険制度全体をよくするため、区が力を入れるべきこと」の設問に対し、サービス利用者も未利用者も「利用料を補助するなど、利用者の負担を軽減する」は23%強の数値です。しかし、サービス利用者で世帯収入別で見ると、80万円以下が40%強と高く、やはりここでも低所得者向けの対策が必要であることが見てとれます。ケアマネジャーへの「供給不足以外で必要なサービスが提供できない場合」の設問に、「経済的な事情により費用負担が困難」との回答が34.5%と2番目に多いことでも、軽減策が待たれていることがわかります。また、未利用者からは、「介護保険料を納めているが、利用料負担ができず、必要な介護サービスが使えない」との訴えも聞きます。都内の区市でも介護保険法改定後に軽減策の取り組みがふえています。第4期計画に当たっては、利用料の軽減策を検討すべきではありませんか。答弁を求めます。

5 保育行政について

 次に、保育行政について伺います。
 9月1日に東中野にオープンしたばかりの認証保育所「ハッピースマイル」が突如閉鎖する事態となりました。ハッピースマイルに子どもを預ける親や職員が閉園を知らされたのは前日の10月30日、同園を経営していたエムケイグループから送られてきた1枚のファクスによってです。理由は、経営難で会社が清算手続に入るというだけ、あまりにも無責任です。
 東京都と中野区の責任も重いものです。保育の市場化を進めてきました。しかも、エムケイグループは情報産業に始まり、リフォーム業など、もうけのために業態変更を繰り返してきた会社です。そんなところに保育を投げ出しました。区は今年度ここに1,500万円の補助金を出しています。それがほかに流用された、子どもたちが借金の担保にされたということです。認証した都ばかりか、都から意見を求められる区も、態度を決めるに当たって、きちんとした調査が必要でした。区の責任も問われます。お答えください。
 今回の事件で、「民間に任せればよくなる」という幻想が見事に打ち砕かれました。保育を企業にゆだねるとどうなるのか、保育の市場化の姿を鮮明にしたと言えます。このように、もうかると思って飛びついたが、もうからなければ撤退や倒産ということになる。今回のような企業による認証保育の不正や倒産は、この1年だけでも都内で3件目です。安定的な保育を営利企業に求めることは間違いです。
 今や区内の待機児は、11月1日現在で305人にも上っています。2010年度までには解消すると抗弁されていますが、その保障はありません。しかも、認証保育所や家庭福祉員の活用などは、本来、保護者が望む保育とは違います。認可保育園の拡充ではない扱いでは、根本的に待機児解消を解決することにはなりません。事は、区が中野の子どもたちをどのように見ているのか、保育をどうとらえているのかにかかわる問題です。どの子にも安心して安定的な保育を実施することが区の義務であることを自覚し、公的保育制度を守る立場から、認可保育園の増設計画を持つべきです。答弁を求めます。

6 教育行政について

 教育行政について伺います。
 初めに、小中学校再編計画について伺います。
 中・後期の小中学校の再編計画の改定作業が行われています。現在、前期の再編計画の実施中ですが、「仲町小を残して」、「東中野小を廃止しないで」と、児童・保護者だけでなく、地域挙げて存続を望む要求が出されたように、この間の教訓が生かされなければなりません。つまり、再編・統合廃止が先にありきの計画ではだめだということです。学校再編計画の改定において大事だと思われる点について伺います。
 1点目に、子どもの教育への影響はどうかという点です。
 通学区域が広がれば、通学が困難な児童が出てきます。事故多発の幹線道路を小学1年生が渡ることになり、長い距離の通学路は、犯罪から子どもたちを守る上でも心配です。さきの東中野小の廃校は、この心配を如実にあらわしました。教育上は、丁寧できめ細かい指導が難しくなります。勉強面もそうですが、学校と家庭との関係も希薄になりかねません。
 教育委員会は、「適正規模」を強調するだけで、具体的に子どもの教育にとって何がプラスなのかを示せません。しかも、その「適正規模」も、子どもの教育にとって適正という意味ではなく、国と同様に財政効率の面で言っているに過ぎない。子どもの教育にとっていい規模とは、もっと小さいサイズだというのが世界の流れです。
 地域の中で子どもたちが育ち、学校では一人ひとりの子どもに目が行き届いて、学ぶ喜びを実感し、教員と子どもとの人間的に温かい関係がつむがれる、そんなサイズが適正と言えます。
 例えば、小規模校のデメリットとしてよく言われるのは、「単学級などにより固定化して切磋琢磨できない」というものです。学校教育での切磋琢磨は、多人数と勝負していくようなものとは違い、一人ひとりの子どもが学力を身につけたり、人間的な面で成長することが目的です。また、教員数を十分に確保できないとも言われます。確かに現行では、小規模であれば専科教員をはじめ教員の配置が限られます。しかし、それは国と東京都の政策の誤りから生じているもので、国は2010年までに「1万人の教員削減」を決めています。東京都は、今も全国でただ一つ少人数学級に背を向けたままです。教育委員会は、その解決にこそ力を注ぐべきであって、矛盾を子どもと保護者に押しつけるのはあんまりです。
 しかも、小規模校のよさは、現在の中野区の学校においても十分発揮されています。教育委員会は、小規模校であることを再編・統合廃止の理由にしていますが、仲町小でも東中野小でも「小規模でいい」と児童や保護者、地域の関係者からは言われていたではありませんか。
 1973年に当時の文部省が出した通達「公立小中学校の統合について」でも、「小規模校としての教育上の利点も考えられるので、総合的に判断した場合、なお小規模校として存置し、充実するほうが好ましい場合もある」と、「小規模校の尊重」を述べています。教育委員会がこの通達をきちんと検討したのですか、伺います。さらに、計画の改定に当たっては、小規模校を否定することは改めるべきです。見解を伺います。
 計画の改定では、相変わらず40人学級を前提に考えていることも問題です。「よりよい教育環境を目指す」と言いながら、学習面でも生活面でも既に成果が出ている少人数学級の取り組みは全く視野に入っていません。先ほど触れたように、少人数学級に取り組んでいないのは東京都だけです。しかし、その東京都下の自治体では、世田谷区や杉並区が独自に少人数学級の実施に踏み出し、足立区、品川区では区独自に教員を採用してクラスに配置するなどの取り組みが広がっています。中野区においても検討すべきではありませんか。伺います。
 二つ目に、地域の核としての役割についてです。
 子どもたちは、学校や家庭だけでなく、地域でも育てられ、成長していきます。それは、地域に子どもたちが見えているからです。また、学校は運動会やお祭り、文化祭などを含め、「地域の核」としての役割を担っています。そこに学校があるから、地域に残って子育てができるという点で、地域を維持するために欠かせない施設でもあります。子どもが少なくなったからといって、安易に統廃合を進めれば、地域の養育力やコミュニティの崩壊、地域社会の荒廃という取り返しのつかない事態を招きかねません。こうした不安や懸念は既に廃止された地域からも出ています。実際に、仲町小や東中野小に通っていた子どもたちも、統合校に集めたい教育委員会の意図に反して、指定校を選ぶ子どもは少ないと聞いています。旧仲町小の子どもたちは、同じ町に住みながら、通学路の坂道を上っている子、下っている子がいます。計画の改定に当たっては、こうしたことを繰り返してはなりません。答弁を求めます。
 三つ目に、住民の合意が欠かせないという点です。
 地域の子育て、地域の存続にも深くかかわることだけに、学校の再編・統合廃止は行政が一方的に進めてはならず、徹底した住民合意が欠かせません。前期の計画においても、これが一番教育委員会に欠落していた点です。
 「区民との意見交換会など、適正な手続をとってきた」から問題はない、「既に決定している計画」だとする教育委員会の態度は、およそ学校教育をあずかるものとして感心しません。何か形式的なことではなく、どういう学校をつくるかは住民が決めていくという、教育における地方自治の本質的な問題としてとらえなければならないはずです。
 教育委員会では、これまでの統合・廃止の検証を行っていると聞きます。しかし、区民には情報が出されない。これでは中・後期計画に生かされようもありません。前期の計画においては、住民参加の形骸化が問題となりました。そのことを繰り返さないためにも、住民参加を保障しなくてはなりません。その際、再編計画の検討であっても、現状維持も選択肢に残し、自由な議論を保障すべきです。また、子どもも住民であり、最大の当事者です。その子どもたちの意見表明権を大切にすることが求められます。
 計画の改定については、住民参加の保障と住民合意の尊重、そして、子どもの権利条約と区民参加条例を生かすことを区民に約束しているのですから、きちんと果たすべきです。御答弁ください。
 次に、学習指導要領の改訂について伺います。
 文部科学大臣は、ことし3月に改悪した教育基本法と学校教育法に基づいて学習指導要領を改訂・告示しました。文部科学省は、学校教育法第33条の「教育課程に関する事項は…文部科学大臣が定める」の規定により学習指導要領を編成し、これを官報に告示することによって、その法的拘束力の根拠としています。そのため、これに従わない教員は処分を受けることになりました。実際に最近でも「国旗・国歌」の扱いや特定の授業にかかわって、少なくない教員が処分され、争いとなっています。
 しかし、告示は本来的には法的拘束力が伴うものではありません。学習指導要領についていえば、教育が本来的に人間の内面的価値に関する文化的営みであることから、教育内容に対する国家の介入は極力抑制的であることが大原則です。したがって、日本国憲法のもとにあっては、国が一方的に指導助言の範囲を超えて強制することは不当です。最高裁も、学習指導要領について、教育の機会均等と全国的な一定の水準維持の目的のために、必要かつ合理的な範囲での大綱的基準ととらえており、さきの原則を前提に、実際に子どもの教育に具体的にかかわる教員の専門的知見を生かした創意工夫の余地を認めるべきである旨を判示しています。
 そこで伺います。学習指導要領は「教師の手引き」、今もそうした位置付けだと理解しますが、教育委員会の見解を伺います。
 以上で私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の御質問にお答えいたします。
 政府の経済対策をめぐって、個人消費を伸ばす対策について等々の御意見があったところであります。
 内需主導の持続的成長が可能となるような経済の体質転換を進めていくといった考え方に関連して、民にできることは民に任せるといった考え方についての御意見もあったところです。今後、こうした内需主導の経済の体質転換を進めていくというためにも、やはり民間にできることはしっかりと民間にゆだねていく。政府は、行政は行政にしかできない役割をしっかりと担って、市場が間違いを犯すといったようなことに対して適切に対策を講じていくといったような役割分担がこれからも重要であると、このように考えているところであります。
 経済対策についてですが、雇用や金融資本市場の安定対策、また、中小企業の支援、住宅投資の促進など、経済対策は総合的に行う必要があると考えております。それぞれの政策の成果が結果として直接的あるいは間接的に個人消費の拡大、内需の拡大へとつながっていくべきと考えているところであります。
 消費税についての御意見もあったところですけれども、個人の社会保障、福祉の充実ということが中長期的に見て、国民の生活に対する安心感を守るという上で欠かせないところであり、それがひいては経済の活性化にもつながっていくと考えております。一方、そのためには、行政の無駄を徹底的に排除するということを前提とした上で、御意見にもありましたような消費税も含む総合的かつ抜本的な税制の見直しの中で、一定の負担増を国民にお願いする、そうした議論をしていくことも欠かせないのではないか、私はそう考えております。
 それから、ため込んだ基金を今こそ暮らしと福祉を守るために使うことを強く求めるという御質問がありました。これまで基金をためることを悪であるというような考え方に立っておられたお立場からの御意見であるということについて、いささか当惑をしているものであります。御意見のとおりに、仮に歳入をすべて歳出として使ってしまった、そういう過去があったとしたらば、現在このようなことが言えるのかどうか、十分に考えていただきたい、このように思うわけであります。
 特定目的基金については、義務教育施設や社会福祉施設の整備、まちづくり、特別区債の償還財源など、それぞれの目的のために計画的に積み立てているものであり、目的外に使うことはできないのであります。また、基金をいたずらに取り崩し、事業を拡大することは、財政の悪化を招くことになるわけであります。区民サービスの維持、向上を図るため、民間の力を活用するなど、効果的、効率的な行政運営に努めることが自治体としての使命であり、区民生活を守ることであると考えているところです。しかし、昨今の国内外の経済状況を見ますと、100年に一度と言われるような大変な経済危機が訪れているというような状況でもあり、来年度の区の歳入見通しは大変に厳しいものとなるだろう、このことは明らかなわけであります。
 財政調整基金については、こうした景気変動が区の財政に与える影響を抑える、そのために活用していくことと同時に、適切な施策を着実に打っていくために活用していくということも必要であると考えているところであります。
 それから、労働者派遣法についての御質問がありました。
 労働者派遣法の一部改正については、国会提出に向け、11月4日に閣議決定をして改正案が示されたところであります。今後も国会での論議を注視してまいりたいと思います。
 それから、区の事業における委託先等の職員の処遇についての御質問がありました。
 事業者が雇用する労働者の待遇については、基本的には使用者と労働者の問題であると考えております。区といたしましては、過度な価格競争が労働者の賃金へのしわ寄せやサービスの低下につながるということがないよう、内容と価格の両面から事業者を選定する総合評価方式の入札、あるいはプロポーザル方式の導入、また、最低制限価格の設定など、サービスの内容に見合った調達方法をとっているところであります。
 また、区の非正規雇用職員--という表現をされたわけですけれども、非正規雇用職員の待遇の改善を図ることについてであります。
 区において、いわゆる常勤の職員以外の職員の待遇に問題があるとは考えておりません。
 それから、後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化という御質問もありました。
 後期高齢者健診、長寿健診ですけれども、これにつきましては、区が国民健康保険の保険者として行う特定健診とは異なりまして、東京都後期高齢者医療広域連合の委託を受けて行っているものでありまして、健診項目も異なっているところであります。区として独自に行う健診項目があるかどうか、検討しているところであります。特定健診や後期高齢者健診、長寿健診については、受診者が一定の自己負担をすることで制度がつくられているわけであります。現行の自己負担は妥当なものであり、みずからの健康づくりについて、みずから責任を持っていただくといった意識を持っていただくという上でも一定の意味がある、このように考えております。
 それから、前航空幕僚長による発言についての御質問がありました。
 政府見解と異なる主張を自衛隊の幹部の立場で発表したということにつきましては、既に政府としての対応が行われたところであります。このことに対して、中野区の区長として発言することはありません。
 それから、融資制度の拡充と改善についてであります。
 現時点、10億円規模ではもう不十分ではないかという御質問でありますが、さきの御質問にもお答えしておりますように、現時点で既に想定の2倍を超えているところであります。今後の融資実行額により不足額が見込まれる場合--恐らくそうなるわけでありますが、その場合には予算の補正措置を講じることを考えているところであります。財政調整基金の活用を行うわけであります。来年度に向けては、経済状況を十分踏まえながら、必要な見直しを行ってまいります。
 今回の緊急経済対策資金のあっせんに当たっては、大銀行の貸し渋り・貸しはがしの実態といったようなことが御質問の中で触れられたわけですけれども、そうしたことにならないよう十分趣旨を踏まえ、指定金融機関の協力をお申し出いただいているところでもあります。円滑な融資が実行されるよう、引き続き協議・協力要請を行ってまいります。
 融資の借りかえなどにも支援策をという御質問もありました。一定の条件の中で融資の借りかえにも対応しているところであります。
 社会福祉施設等への支援についてであります。
 区は、介護報酬の大都市の状況を考慮した引き上げや介護職員への報酬増などを要望してきたところであります。また、区といたしましても、研修等により介護サービスに従事する人材の育成・確保に努めているところであります。
 それから、都の「緊急対策II」の活用についての御質問がありました。
 現在のところ、まだ東京都から「緊急対策II」をもとにした区市町村への通知は届いておりません。したがって、具体的な内容については、まだ把握できていない状況であります。正式な通知を待って対応を検討してまいります。
 それから、警察大学校跡地の都市計画公園についての御質問がありました。
 区が報告をしてまいりました内容は、警大等跡地の事業者の建築基本計画について、区域外への複合日影等、ガイドラインで定めたところの地区全体で遵守するべき事項、これについての確認を行った結果であります。こうしたものを報告してまいりました。公園と事業者の建築物の関係でありますとか、風洞実験の結果等につきましては、今後、事業者からの説明を求め、協議をしていくことにしているところでありまして、協議の過程で適切に説明してまいりたい、こう考えております。
 それから、中央中学校の教育環境への影響についてということであります。
 中央中学校敷地の冬至日における日影の影響は、教育環境に悪影響を及ぼすというものではないと考えております。また、統合中学校敷地を含む区域におきましては、今後、歩行者通路等の地区施設を地区計画に定めてまいります。その中で避難路の確保について図ってまいりたいと考えております。
 それから、区域4と5について、余剰な床が生じたら区が買い取って不要な施設を整備するのではないかという御質問でありますが、全くそのようなことは考えておりません。
 それから、地域住民の皆さんとのお話し合いについてであります。区として必要な説明や意見交換の場を設定してまいりたいと考えております。
 それから、中野駅地区の整備構想についてであります。
 JR中野駅を中心とする直近の地区につきましては、その整備の方向を示す整備構想素案、これを今年度中には作成したいと考えているところです。交通結節点機能を高める上で不可欠な各施設の整備費用でありますとか、その負担割合、また、管理の方法等につきましては、その構想素案を踏まえて、今後、整備の内容を具体化する中で検討することになるわけであります。その検討に当たっては、区民の負担が最小となるような事業手法等を採用してまいりたいと考えております。
 それから、景気悪化が進んでいる中で、区の財政にも影響を及ぼすことになる駅の整備のあり方、急ぐ必要はないのではないか、こういう御質問がありました。
 中野駅周辺のまちづくりは、警察大学校等跡地のまちづくりを契機として、新たなにぎわいをつくり出し、その経済活動が中野区全域に波及効果を及ぼし、活性化を進めていくことを目的の一つとしているところであります。その実現に向けて、にぎわいと活力にあふれた中野駅周辺のまちづくりを推進する、そのためのまちづくりということであります。そのために必要となる中野駅の交通結節点機能の整備・向上は欠かせないものと考えております。また、このまちづくりは、30年あるいは50年といった長いスパンで効果を求めていく息の長い取り組みになるというものであります。したがいまして、目先の経済環境等もあるわけでありますけれども、そうしたことを踏まえながら、長期にわたる大規模な事業に今後とも着実に検討を進めてまいりたい、このように考えております。
 私からは以上であります。そのほか、それぞれ担当のほうからお答えいたします。

〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 教育行政につきましてお答えいたします。
 まず、学校再編と子どもの教育への影響についてでございます。
 学校統合に関します1973年の国の通知について検討したかという問題、それから、小規模校を否定する考えは改めるべきだという御質問でございました。
 御指摘の通達は35年前に出されたものでございますけれども、その後の児童・生徒数の一貫した減少傾向に対応して、児童・生徒の学習環境を維持・向上させ、学校の活力を高めていくために、文部科学省は本年6月に学校の規模や適正配置につきまして、中央教育審議会に審議を要請し、同審議会では作業部会を設置して検討を行っているところでございます。学校が一定規模の集団となることで多様な児童・生徒及び教職員相互の触れ合いが可能となりまして、教員配置数の増によって児童・生徒の習熟度に応じた複数のグループ分けによるきめ細かい指導が可能となることなど、利点があると考えております。学校再編は集団教育のよさを生かした教育環境の充実のために進めているものでございまして、学校再編計画の改定に当たりましても、小規模校を適正規模にすることを目的に行ってまいります。
 それから、区独自でも少人数学級の実施をという御質問でございます。
 これまでも少人数指導によって児童・生徒一人ひとりに応じたきめ細かな指導をしておりまして、学力の向上に結びついているところでございます。少人数学級よりも、教科の特性に応じて柔軟に対応できる習熟度別指導やチームティーチングなど少人数指導の充実に今後とも取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、2番目の学校再編と学校の役割についてでございます。
 学校統合により地域社会の荒廃を招くことのないようにすべきだという御質問でございました。
 学校が地域に支えられ、地域の核としての役割を果たすのは大切なことであると考えております。新校が統合によりまして広くなった地域全体の核となるよう、従来の学校と地域との関係を継承し、発展させながら、さらに連携を進めてまいりたいと思います。
 それから、3番目に学校再編計画の改定と住民合意についてでございます。再編計画の改定に当たりまして、住民意見の表明をどう保障していくのかという御質問でございました。
 再編計画の改定に当たりましては、適宜適切な方法で住民の意見を聞く機会を持ちたいと、このように考えております。
 最後に、学習指導要領の改訂につきまして、御質問がございました。
 学習指導要領は、学校教育法施行規則52条及び74条に基づき、文部科学大臣が公示する教育課程の国の基準でありまして、各学校は教育課程の基準として、これによらなければならないものでございます。判例におきましても、法規としての性格を有するものと認められております。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 第4期介護保険事業計画についての質問にお答えいたします。
 まず、介護報酬の引き上げについて、国に求めるようにということでございますが、介護報酬の引き上げにつきましては、区としても、これまでも全国市長会等を通じて国に要望してきたところでございます。今回、国としては、こうした要望を受けとめ、介護報酬について引き上げを示したものと考えており、今後の動向を見きわめながら、必要があれば働きかけを行っていきたいと思います。
 次に、要介護認定調査の調査項目の削減についてでございます。
 国の案に従ってチェック項目に仮に変更があったといたしましても、認定申請者の問題状況を記載する欄や他の項目、あるいは主治医の意見書によって申請者の健康や生活実態の把握が可能であると考えております。国に調査項目削減をやめるよう要望することは考えておりません。
 次に、介護保険料の設定についてでございます。
 介護保険料につきましては、保険料の段階設定を見直すほか、介護給付費準備基金の活用も検討し、保険料の増が大幅なものとならないようにしたいと思います。
 次に、介護保険料について、区独自の減額制度についてのお尋ねでございます。
 区独自の減額制度につきましては、介護保険財政の枠内で第4期計画期間中も継続することとしております。この制度の利用要件につきましては、現在見直す考えは持っておりません。
 次に、利用料の軽減策についての御質問でございます。
 介護サービスの利用料について、区が一般財源を投じて独自の施策を講じるということは考えておりません。介護保険では、所得の低い方を対象に、介護保険施設利用の際の居住費や食費負担を軽減する制度や、生計困難者に対する利用者負担額減額制度がございます。低所得で利用者負担が困難な人に対しましては、こうした制度を紹介しているところでございます。

〔子ども家庭部長田辺裕子登壇〕
○子ども家庭部長(田辺裕子) 東中野の認証保育所につきましてのお尋ねでございます。認証に際して都から意見を求められる区の調査をきちんとすべきではなかったかという御質問でございます。
 認証申請の際に都から地元の区市町村に対して意見照会がございますが、事業者の提出した事業計画書や地域の保育需要、利用者の利便性などを考慮して推薦をするかどうか判断をしています。今回の事態を踏まえまして、区として行うべき調査のあり方につきまして、東京都とも協議しているところでございます。
 次に、認可保育園の増設計画を持つべきではないかというお尋ねでございます。
 長期的に見ますと、乳幼児の人口が減少していく中で、待機児解消のために認可保育園を増設していくことは考えてございません。民間活力の活用により多様な保育需要にこたえていくという考え方は変わりませんが、認証保育所制度の諸課題について、東京都と十分協議をして必要な対策を講じることなど、安定的な保育を実現してまいります。

○副議長(やながわ妙子) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。