【本会議・討論】
2008年度一般会計予算、国保会計予算および後期高齢者医療特別会計予算に対する反対討論(3月10日かせ次郎)


○31番(かせ次郎) ただいま上程されました第5号議案、2008年度中野区一般会計予算、第7号議案、2008年度中野区国民健康保険事業特別会計予算並びに第9号議案、2008年度中野区後期高齢者医療特別会計予算に対し、日本共産党議員団の立場から、反対の討論を行います。
 貧困と格差拡大が進み、大企業が昨年度バブル期の1.7倍に当たる33兆円もの利益を上げる一方、労働者、高齢者、障害者、中小業者などあらゆる層の暮らしと営業が、底が抜けてしまったかのような不安と危機に見舞われております。
 青年の二人に一人はパートや派遣といった非正規雇用であり、中野区の実態から見ても100万円台と200万円台の給与水準に占める20歳代と30歳代の比率は、100万円台が55%、200万円台が66%を占めております。また、就学援助も年々増加し、現在、小学校で24%、中学校で26%になっており、生活保護受給世帯は4,300世帯を超え、1,000人のうち17人が生活保護を受けているように、区民の暮らし向きは深刻です。
 しかも、4月からは後期高齢者医療制度が発足し、高齢者への新たな負担と差別医療が押しつけられようとしています。こういったときだからこそ、最も身近な政府である区政は、区民の生活に寄り添い、暮らしや福祉を温めるものでなければなりません。ところが、そうはなっていません。
 第1に、区民の声に背を向けた予算だということです。後期高齢者医療保険の健診費用の負担は、都内62市区町村のうち47自治体が無料としているのに、中野区は「制度上の前提だ」といって頑として500円の費用を徴収する方針の再検討すらしないという冷たさは異常です。
 区立小・中学校の統廃合では、仲町小学校の児童の多くが統合新校の桃花小学校ではなく、指定外の学校への編入を希望し、これまで培われてきた地域の子ども社会が壊されようとしています。また、来年度に中野昭和小学校と統合予定の東中野小学校では、「このままでは子どもの安全が確保されない」と住民から不安の声が上がっています。このようなことが起こるのは、区政のあり方が専ら人件費の削減と財政の効率化から出発し、区民・子どもの立場に立っていないあかしではないでしょうか。区立保育園の民営化や学童クラブの民間委託が進めば、安全性や継続性が損なわれ、地域センターの廃止は、区民サービスの低下につながりかねません。
 第2の問題は、今年度予算が大型開発優先の区政に踏み出すという点です。今年度、132億円で警大跡地の道路・公園用地が取得され、新年度予算では道路・公園の設計・管理費に加え警大跡地や中野駅地区など、中野駅周辺整備に2億3,000万円の予算が計上され、駅周辺90ヘクタールの広大な地域の開発計画が進められようとしています。東中野駅についても、駅前広場の軌道上空基本設計区負担分として約1億円が計上され、駅周辺のまちづくりの検討もあわせて実施されようとしています。
 田中区政誕生以来、区民サービスを削って毎年多額の基金を積み増しし、今年度末にはバブル期91年度の290億円をはるかに上回る史上最高の363億円余の基金残高になる見込みです。増税・負担増に苦しむ区民の福祉・教育にこそ、お金を使うべきです。
 こういった中でも、妊婦健康診査が5回から14回に拡大されたこと、障害児の学童クラブ等の通所介助を支援する義務教育通学支援事業の創設、野方駅の南北自由通路、駅舎・駅前広場の整備費など、私たちも提案し、区民の要望にこたえた施策があることは評価します。
 しかし、総体からすれば、区民の暮らしを守る予算とはならず、ため込み・開発優先の予算と言わざるを得ません。
 そうしたことから、日本共産党議員団は予算特別委員会で、区民生活を守る立場から一般会計予算の組み替え動議を提案しました。
 次に、2008年度中野区国民健康保険事業特別会計予算、2008年度中野区後期高齢者医療特別会計予算について一言しておきます。
 国民健康保険の保険料は、均等割で1,800円、一人当たりの平均で3,300円もの値上がりになり、払いたくとも払えない人がさらにふえることになります。
 後期高齢者医療制度は、年齢を理由に75歳以上の高齢者を別立ての医療保険に加入させるもので、多くの人は現行の国保料より高い保険料となり、診療内容が制限されます。保険料は年金から天引きされ、払えなければ保険証を取り上げるという制裁もあり、世界に類を見ない冷酷な制度となっています。今、全国から「後期高齢者医療の4月実施を中止し、廃止すべきだ」との声があり、本予算案に賛成するわけにはいきません。
 以上申し述べ、第5号議案、第7号議案並びに第9号議案の3案について、反対の討論といたします。