【予算特別委員会・動議提案】
2008年度予算案に対する組み換え動議(3月7日長沢和彦)


○長沢委員 ただいま提出しました第5号議案、平成20年度中野区一般会計予算の組み替えを求める動議について、日本共産党議員団提出者の7名を代表し、提案理由の説明を行います。
 国の構造改革・規制緩和路線のもとで、貧困と格差が劇的に拡大し、多くの区民があえいでいます。雇用の破壊と相次ぐ社会保障の改悪、4月からは75歳という年齢を重ねただけで、負担増・給付減を強いるという世界に類のない差別医療、後期高齢者医療が始まります。
 このような状況のもとで、区民にとって最も身近な政府である中野区がその痛みを少しでも取り除くことに務めず、新たな負担までも押しつけていることは見過ごせません。まして、今日原油や原材料の高騰によって、物価が上がっていることを見ても、切実、かつ緊急な区民要望にこたえることが肝要です。
 私たちは、来年度の予算が一歩でも二歩でも区民に寄り添い、暮らしを応援するものとなるよう予算の組み替えを求める動議を提出するものです。
 地方自治の本旨に立てば、改善と充実を求めたいことは多々ありますが、まずこれだけは踏み出すべきという項目に絞り込み、本委員会で可決されるならば、実現可能であると同時に区民要望に正面からこたえる予算の組み替えになっています。
 その特徴の第1は、国の税制改正や社会保障制度の見直し等による増税・負担増を軽減することです。これまで、70歳以上は無料で行っていた健康診査に自己負担が持ち込まれ、新たな特定健診については、現行の健診から見て負担の増額です。23区の多くの自治体が決断した無料での実施が必要と考えます。
 来年度は、65歳以上の非課税措置廃止の緩和策もなくなり、またもや区民税の増税です。障害者や高齢者、低所得者など弱者への負担軽減策の実施を求めます。
 第2に、区民の命と安全を守り、暮らしと営業を応援することです。
 がん検診の充実を図ることは、区民の命と健康を守る上で大切です。そして、障害者・高齢者の通院・通所をはじめ、外出の機会、社会参加を保障することは大事なことだと考えます。
 また、大震災から区民の命と安全を守る仕事は、自治体行政にとって欠かすことのできない課題です。木造密集地域を多く抱える中野区において、その緊急性と必要性は言うに及びません。倒壊度の高い個人住宅への耐震改修助成など積極的に区民要望にこたえ、暮らしと営業を応援します。
 第3に、福祉・教育を拡充し、子どもの豊かな成長・発達を促すことについてです。
 安心して子育てと教育ができる環境を整えることは、待ったなしの課題です。トイレ改修や机・いすの対応などの学校環境の整備・改善は、全小・中学校で一気に進めるべきです。30人学級に踏み出すことをはじめ、子ども一人ひとりに目を行き届かせることや、子どもを真ん中に据えて、専門家や関係機関、保護者との連携強化も欠かせません。
 第4に、子育て世代と青年の暮らし・就労を支えることです。
 子育て世代は、増税と負担増による家計への直撃に加え、子育てや教育にかかわる出費の増大に不安を募らせています。しかも、子育て世代の賃金・所得の落ち込みは目を覆うような状況です。そうした時だからこそ、家計を直接温める経済的給付が必要です。医師確保を含めた小児救急医療体制の支援をはじめ、出産前からの子育て支援の充実によって、子育て世代への暮らし応援の一助になると考えます。
 青年をめぐる実態は、青年層の多い中野区ではより深刻です。日雇い派遣に見られるように、企業からもののように使い捨てにされている青年たちに寄り添い、就労や家賃補助をすることで、青年の暮らしを応援します。
 第5に、不要不急、開発優先の歳出を見直すことです。
 10か年計画の見直しと検討は必要と考えますが、調査委託費用は必要性を感じません。
 また、その10か年計画は、内容も手続も住民の合意が得られているとは言いがたい状況です。さまざまな事件、事故が勃発するもとで、立ちどまることもなく、さらなる民営化や民間委託など公的責任の後退と市場開放を進めるのは問題が大き過ぎます。
 中野駅周辺整備については、内容もさることながら、なぜこの時期に行う必要があるのか、全く説明がつきません。抜本的な見直しが必要です。
 最後に、不足する財源については、財調基金やまちづくり基金の減額と基金からの繰り入れによって補います。無駄を改め、不要不急、開発優先の予算を見直して、福祉・教育を優先した予算に組み替えるべきと考えます。
 以上、組み替えの規模は、一般会計予算の約2.5%程度ですが、区がこの方向に踏み出すならば、必ずや区民の願いにこたえるものになると確信します。
 委員の皆様のご賛同をお願い申し上げまして、提案理由の説明といたします。