【決算特別委員会・総括質疑】
(2007年10月1日)

中野区議会議員 岩永しほ子

  1. 2006年度決算と区政運営について
    1. 区民のくらしを支える施策について
      (ア)介護保険料・利用料の負担増の軽減について
      (イ)子育て世帯・母子家庭の支援について
      (ウ)区民の健診を充実することについて
    2. 区政に対する信頼の回復について
      (ア)中野サンプラザ問題について
      (イ)幹部職員の不正打刻について
  2. 施設使用料について
  3. 地域センターの問題について
  4. 図書館行政について
  5. 山手通り問題と地域課題について

○岩永委員 おはようございます。2007年第3回定例会決算特別委員会において、日本共産党の立場から総括質疑をさせていただきます。よろしくお願いいたします。

1 2006年度決算と区政運営について


(1)区民のくらしを支える施策について

まず最初に、1番目の質問項目、06年度決算と区政運営についてお聞きをいたします。
まず、区民の暮らしを支える施策をということにつきまして、決算の観点からお尋ねをしていきたいと思います。
決算では、特別区民税の現年課税分が22億6,800万円の増収となり、そのうち定率減税の半減、老年者控除の廃止と公的年金等控除引き下げ、老年者非課税措置廃止が要因となって、区への増収は15億900万円になっています。実に68%にもなる状況です。さらに、今年度は住民税率のフラット化、定率減税の全廃などでの増税が行われました。
そこで、お聞きをいたします。05年度に非課税だった人は何人だったでしょうか。また、06年度決算では、非課税から新たに均等割課税になった人は何人、均等割と所得割の課税になった人は何人か。そして、非課税の方は何人だったのか、お答えください。

○中井税務担当係長 平成17年度の非課税者数でございますが、9万8,588人になります。また、平成18年度に新たに課税となった数につきましては、平成17年度決算の納税者数と増減の比較になりますが、均等割のみの方が11名の減、それから、均等割と所得割が8,883人の増になります。差し引きいたしまして、8,872の増となってございます。
また、平成18年度非課税者数でございますが、9万995名になってございます。

○岩永委員 それでは、06年度の予算では、老年者控除などの廃止によって、当初4億2,000万円の増収を見込んでおりましたが、決算ではどうなったでしょうか。あわせて、老年者非課税措置の廃止では、年度当初幾らを見込み、決算では幾らになったでしょうか。

○中井税務担当係長 まず最初のお答えでございますが、4億9,100万円で、7,100万円の増となってございます。また、経過措置の対象とならなかった人数が多く、3,000万円を見込んでいたところでございますが、1億5,800万円となってございます。

○岩永委員 本当に今の数字をお聞きしただけでも、高齢者への負担が大きかったということがうかがえますが、区民の平均所得は06年度は、その前の年05年度に比べて上がったでしょうか。それから、23区で比較をすると、中野区民の所得の状況はどうでしょうか。さらに、この5年間の推移はどうなっているでしょうか。

○中井税務担当係長 中野区の所得割課税者の平均で見ますと、平成17年度の397万8,000円に対しまして、平成18年度は388万2,000円となっており、額では9万6,000円、率で2.4%ほどの減となってございます。また、23区平均では、平成17年度の424万5,000円に対しまして、平成18年度は417万8,000円となっておりまして、額で6万7,000円、率で1.6%の減となっております。いずれも前年度に比べて減少しているのは、老年者非課税措置廃止に伴い、新たに課税となった65歳以上の方の影響があるというふうに考えてございます。
また、この5年間の状況といたしましては、中野区では毎年、前年より所得が下がっている状況にございます。23区平均では、平成14年度と平成17年度が若干前年に比べて上昇いたしましたが、その他の年度につきましては、前年に比べて減少をしているところでございます。

○岩永委員 やはり、今の状況をお聞きしても、中野区民の状況は23区の中でも一層世帯などの状況との反映もあろうかと思うんですが、高齢者への影響が大きいというふうに言えます。
厚生の資料51、53を見ますと、傷病を理由とした生活保護の受給がふえて、保護率は年々増加をしているということがわかります。国民健康保険では、保険証の一斉更新時の短期証発行は、国保加入者の1割を超えているという状況もあります。区民への増税や負担増は、所得が落ち続けている上に、特に高齢者には、かぶっている布団をはがすように取り立てて、痛みとなって襲ってきていることは明白です。区民は、暮らしを支えてほしい、新たな負担は苦しいという声を上げています。住民税が区民に知らされてから、昨年は900人を超え、ことしは1万3,000人を超える区民からの電話、来庁などなどでの苦情や問い合わせが殺到していると聞きました。そうした声はどのように受けとめておられるでしょうか。

○中井税務担当係長 今年度の税制改正つきましては、三位一体改革による所得税からの税源移譲による住民税の税率改正――定率減税の廃止と老年者非課税措置廃止に伴う経過措置による3分の2から3分の1の税額控除でありました。今回の改正は、多くの区民に影響がありました。例えば、前年度非課税、もしくは均等割4,000円だけであった方々が、年税額が例えば5万円から10万円になるなどの例も中にはございました。そのようなことからも、今回の改正は、低所得者層にかなりの影響・反響があったのかなというふうに考えてございます。
昨年来よりさまざまな広報媒体を活用しまして、税務としては周知に努めてまいりましたが、なおかつことし6月の通知前には、区内全戸配付ということで、改正の内容を案内させていただきましたものを配付いたしました。それでもなかなか理解が得られなかったというふうに考えてございます。また、委員おっしゃるような苦情というよりも、区民の方からは、「なぜ税額が前年度を大きく上回って請求が来てしまったのか」というような問い合わせが多かったのかなというふうに税務担当としては認識をしてございます。窓口や電話の御説明で多くの方の御理解をしていただき、また納付相談を受けていただきまして、納得して納付をしていただいたというようなところで、また分割納付などの手続もとっていただきながら、御納付の方に応じていただいたというようなところもございました。

○岩永委員 この人数というのはそれだけ大きくて、「この程度では我慢をするか」という範囲を越えていて、生活そのものを圧迫している。それがこういう数字となってあらわれてきた。そして、今課長がお答えになられたように、区民にとってはなかなか理解もできない、納得もできない。いきなりこういう金額が自分のところに来たという、ある意味では怒りもその中にあったということは十分にうかがえます。本来で言えば、こうした区民に対して、どういう施策を自治体として進めていくのかということがここで問われて、そして区として必要な施策をすべきだったのではないかというふうに思っています。そのことはまた後にしまして、続きまして、区は06決算年度において39億円の剰余金を出した上に、当初予算から約44億円も積み立てを行ったばかりか、ことしの1定の最終補正で約61億円も積み増しをしました。単年度で105億円、基金総額は年度末に280億円を超えました。私たちは、基金へのため込み主義を指摘してきましたが、区は適正な積み立てだったと言っています。歳出の1割以上が基金の積み立てになっている、果たしてこれが適正と言えるのでしょうか。仮に、06年度最終補正で約61億円も積まなかった場合、最終補正であるから時期的にも新たな事業を実施する経緯にすることにはなじまないし、難しいという状況もあります。一体、これを仮に61億円積まなかった場合には、結果的には39億円の剰余金がさらに大きくなったのではないかと思うんですが、いかがでしょう。

○長田計画財務担当課長 委員の御指摘のとおりでございます。

○岩永委員 そうしますと、積み立てなかった場合、区政史上最大と言われた05年度決算の約42億円の剰余金をやすやすと更新することになってしまったと、こういうことでしょうか。

○長田計画財務担当課長 計算上は、積立金を積まなければ剰余金ということになりますので、そのとおりでございます。

○岩永委員 課長は、事務的にお答えをいただいていますけれども、この剰余金というのは、区民の暮らしとまた大きくかかわってくるものです。剰余金と積立金は、そういう意味では表裏一体の関係にあります。05年度には最後に約16億円を積み増し、単年度で約52億円の基金積立額となりました。42億円の剰余金とあわせ、区の財政規模から見ても、途方もない余らせ方だったと思います。剰余金を新年度で基金に積み立てるために、区民のための仕事をどれだけしないか、どれだけ恣意的・意図的に余らせていくか。基金に積む財源を確保するために、どれだけつくり出していくのか。こういうことが財政安定化の名のもとに進められており、基金のふやし方は決して適正とは言われません。
関連して、実質収支比率についてお聞きいたします。財政指標、財政の健全性を見るには、経常収支比率だけではありません。区も盛んにこれまで実質収支比率を問題にしてきました。ところが、適正とされる3%~5%を超えた途端に、実質収支比率のことはあまり触れない、議会の中でもあまりこのことを取り上げない、こういう状況になってきているように思います。06年度決算の実質収支比率は、この適正と言われる3%~5%の範囲内でしょうか。いかがでしょう。

○相澤経営分析・公会計改革担当課長 平成18年度の実質収支比率は5.6%で、適正な範囲であるというように考えてございます。

○岩永委員 きょうは時間の限られた中での総括質疑ですので、あまり今のお答えにやりとりをする時間はありませんけれども、3%~5%が適正と言われているのに、それを超えて5.6%が適正というのは、これは中野区の独自の判断というふうなことになってしまうのではないかということを指摘したいと思います。
今定例会の先議で行われた今年度の補正予算においては、既に新たな積み立てを28億円も行っています。地方財政法で規定した剰余金の2分の1積み立てをゆがめて、06年度決算剰余金の39億円のほぼ4分の3もお金を積み立てたことになります。05年度は最大の余らせ過ぎ、06年度は最大の基金積み立て、そして今年度は区民生活が苦しいこの時期に、負担の軽減策などを何らすることもなく、早くも多額の基金積み立てを行っていると言わざるを得ません。
そこで、例えば06年度に創設をしましたまちづくり基金についてお聞きいたします。
当初の1億円に15億円もの積み増しをしています。これは、計画的な積み立てだったのでしょうか。だとすれば、その計画的な根拠はどこにあるのでしょうか。

○長田計画財務担当課長 平成19年1月に策定いたしました「財政運営の考え方」では、18年度中の15億円のまちづくり基金への積み立ても、これを見込んだ上で、19年度以降の基金の計画を策定してございます。まちづくり基金は今後の、例えば(仮称)南部防災公園などのまちづくり事業に必要な資金を積み立てるものでございます。計画的な行政を運営していくために必要なものと考えてございます。

○岩永委員 その財政運営の見込みですけれども、どのように私たちには説明いただいたでしょうか。

○長田計画財務担当課長 「財政運営の考え方」の中に「基金の積み立て計画」、それから「基金・起債を活用する事業一覧」ということで、今御質問の中にございますまちづくり関係の事業についても、事業費、それから起債の額、基金から繰入額をお示ししているものでございます。

○岩永委員 これまでまちづくり基金につきましては、今課長が触れられた「財政運営の考え方」で繰越金を原資として積み立てるというふうに私たちは説明を受けてきました。それで、今年度については、今言ったような金額が積み立てられている上ですが、今後、まちづくり基金への積み増しは行われるのでしょうか。

○長田計画財務担当課長 今年度においてということで申し上げれば、今年度中に繰越金を原資とした積み立ては行う考えはございません。

○岩永委員 それは、最終補正ということになるんでしょうか。

○長田計画財務担当課長 先ほどお答えいたしましたが、今年度中の補正によって積み立てを増額するということはございませんということでございます。

○岩永委員 この区の、例えばまちづくり基金が一番端的にあらわれていると思うんですけれども、やはりこれを積み立てるためにかなりの、私たちで言えば、一般会計の中での他の事業への影響が出てきているということを言わざるを得ませんし、そういう意味で言えば、区の積み立て方は御都合主義と言えると思います。
「10か年計画を支える財政運営の考え方」では、基金・起債を活用する八つのまちづくり事業で407億5,900万円を見込んでいます。そのうち警大跡地整備の公園整備に38億1,900万円、同道路整備に61億4,200万円、中野駅南口を除く地区整備で139億6,700万円と、この三つの事業の合計は239億2,800万円で、実に八つの事業の59%を占めています。もちろん中央中の建てかえ事業経費は計算に入っていません。
先日、本会議でのかせ議員の質問に、区長は「警察大学校跡での価格などについては協議をしている」などの御答弁がありました。この事業の費用は、計画どおりというふうに見込まれるんでしょうか。

○長田計画財務担当課長 現時点では、「財政運営の考え方」でも財政フレームをお示ししてございます。この計画に基づいて進めてまいりたいと考えております。

○岩永委員 おさまらなくなった場合は、どのようにされるのでしょうか。

○長田計画財務担当課長 「財政運営の考え方」でそもそもお示しをしているところでございますが、この財政フレームについては、毎年度状況の変化に応じて見直しをしていくということでございますので、今後の状況の変化を詳細に把握しながら整理をしていきたいと考えてございます。

○岩永委員 そうしますと、毎年度の見直しの中では、この今示されている状況では済まなくなるということも十分起こり得る、そういうことになるわけですね。

○長田計画財務担当課長 財政状況、諸般の要因によって変化をしてまいりますので、そういったものに柔軟に対応していくものとして、計画的に行政を進めてまいりたいと考えてございます。

○岩永委員 こうして質疑の中でお聞きをしていますと、区政の軸足が区民生活を守ることに定まっていれば、今の苦しい区民の生活を支えるために使える財源はあったと言えます。私たちは、国の制度改革や負担増から区民の暮らしを守るための防波堤になり、地方自治の本来の仕事として、地方自治法で定められている区民福祉の増進に努めるための取り組みを求めて、06年度予算案に対する修正などを提案しました。ことし3月末の区民の年金受給額は、国民年金で年平均61万4,000円弱です。これは、税務課の方にお願いをして調べていただきました。この方が65歳以上の場合に支払うものは、国民健康保険料の均等割と介護保険料になります。合わせますと約3万5,000円以上になるというような状況です。生活費に回せるのは月に4万8,000円ほどになります。ここから医療費などを払っていくということになります。こうした医療の改悪なども含めて、どうして暮らそうかという不安が生活を押しつぶす状況になってきています。こういう状況の中で、この決算を踏まえて、改めて区民を支える幾つかの施策の実施を求めていきたいと思います。


 (ア)介護保険料・利用料の負担増の軽減について

まず、介護保険の保険料・利用料の軽減についてお尋ねをいたします。
この年度は、介護保険料も見直しをされました。高齢者を襲った増税により、非課税から課税になった人がいます。高齢の障害者の方は、障害者自立支援法の導入によって、1割負担が導入され、福祉作業所へ通うのにも利用料を払わなければならなくなっています。区は、地域生活支援事業を原則無料、食事代補助を実施され、そのことは評価をいたします。しかし、こうした高齢者や障害者の方の本人や家族の負担が大変に大きくなってきています。介護保険において、本人が非課税から課税になり、保険料の段階が高くなった人は何人でしょうか。また、本人は非課税ですが、同居人が課税になって保険料の段階が上がった人は何人でしょうか。

○今介護保険担当課長 非課税から課税になり第5段階になった人が、19年3月末日で4,566人、それから、同居人が課税になって第4段階になった人が689人でございます。

○岩永委員 増税により、非課税から課税になり、さらに住民税額が上がったことで、保険料ランクが上がった人に対して、区は18年度、19年度に激変緩和策を講じられました。しかし、来年度は本則になるという状況です。現在、第4段階を三つに分けた軽減額の平均は約4万2,000円ですが、これが本則になれば6,500円ほど引き上がることになります。また、第5段階を四つに分けた軽減額の平均は約5万2,000円ですが、これも9,000円ほどの引き上げになります。この激変緩和を受けている方は何人でしょうか。このことは、課長には何人かということをお聞きするということを言っていなかったんですが、質問をする過程の中で、これはぜひ何人かわかればというふうに思いますので、後で構いません。私が質疑をしている間に、ぜひ教えてください。
それで、質問を続けます。
また、高額介護サービス費も激変緩和され、昨年度の受給は2万6,000件以上になっているとお聞きしています。今年度は昨年度の同時期に比べて、既に1,000件以上がふえています。親の介護保険料が月2万円、それを払えずに10カ月滞納し、今分納と利用制限で持ちこたえている息子さんがおられます。また、配食サービスの回数を減らしたり、1食を数回に分けて食べている人もおられます。来年は、後期高齢者医療制度により、すべての75歳以上の高齢者の方が保険料を徴収されようとしています。その保険料額は国の計算では月平均6,200円と言われてきましたが、東京はその倍以上になる可能性もあるとの試算もあります。これ以上の負担は、高齢者のみならず、扶養している家族にも深刻な生活圧迫をもたらします。今、中野区が行っている保険料の激変緩和策と負担限度額減額を来年も継続してほしいと思いますが、いかがでしょうか。

○今介護保険担当課長 介護保険料の激変緩和措置につきましては、国の「保険料率の算定に関する基準の特例」、これにのっとって選択的に実施しているものでございます。これは、18年度、19年度の経過措置というふうにされておりますので、継続の考えは持ってございません。

○岩永委員 私は今、ずっといかに今回の、昨年度、今年度の増税が特に高齢者を襲ってきているのかということを、課長の皆さんのお答えの中で明らかになったと思います。そういう中で、国の施策が19年度で終わるから中野区も終わるという、そういう冷たいことを言っていたのでは、自治体としての役割がどこで発揮されるのかと、こういうことにつながります。ぜひ来年も継続するということを検討していただきたいと思うんですが、再度お答えください。

○今介護保険担当課長 介護保険につきましては、基本的な部分については全国統一的な考え方の中で運営されているというふうに思ってございます。この激変緩和措置につきましてもその一部というふうに考えてございまして、できるという、そういう基準の特例が示されたので、中野区はあえてそれを選んで2年間実施してきてございますが、19年度で一応それについては経過措置が終わるということでございますので、この部分につきましては国の基準にのっとって進めていきたいというふうに思ってございます。

○岩永委員 しつこいようですけれども、ぜひ来年度までにはまだ時間があります。中野区独自で実施継続をするという考えをぜひ検討していただきたいと思います。
あわせて、平成で言うと21年度、2009年3月までを期間にして、低所得者への保険料減額措置が実施されています。現在、何人の方がこの減額を利用されておられるでしょうか。

○今介護保険担当課長 9月現在で29人でございます。

○岩永委員 中野区は、この対象者の世帯の収入基準を、生活保護基準に基づいて計算しています。預貯金は200万円、一人ふえると50万円を加算するという計算の仕方で承認をしています。また、住宅地代や家賃の場合も、生活保護基準に基づいて加算をしています。港区では、この家賃・地代を上乗せして97万円を限度に控除しています。また、預貯金は一人世帯で300万円以下、一人ふえると100万円を加算して、非課税申告によって軽減をしています。中野区もこの家賃・地代の基準額や預貯金の対象額を増額して、低所得者への減額の対象を広げるべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○今介護保険担当課長 この制度に関しましては、区の独自の施策といたしまして第3期の介護保険事業計画の中で検討し、定めたものでございます。第3期が20年度までありますので、その後の状況を見ながら考えていきたいと思います。

○岩永委員 ぜひ実態に沿うような形で、条件の緩和を含めて検討し、実施していただきたいと思います。
私たちは、所得税や住民税の控除が受けられる高齢者の障害者控除について、区民へのお知らせを繰り返し区に求めました。区は、申請を簡素化したり、銀のしおり、区報、税のお知らせなどにも記述をされています。こうした改善は評価をしたいと思います。
しかし、この障害者控除に自分が対象になるのかどうかわからない、まず対象になるかもしれない、だめかもしれないけれども相談をしてみようなどなど、いわゆるそのことで相談をする、そういうふうにもう少し身近なものとしてとらえられるように、ぜひこのお知らせの内容をもう少し改善していただきたいし、区のホームページに載せたり、申請書はホームページから入手できるようにするなどの改善をしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○辻本障害福祉担当課長 障害者控除対象者の認定の取り扱いにつきましては、ただいま委員御指摘のとおり、さまざまな広報媒体を通じて案内しているところでございます。今後ともよりわかりやすいPR方法等、手続的な面につきましても検討してまいりたいと考えてございます。

○岩永委員 ぜひお願いをいたします。
介護保険では、不正申請による事業所指定取り消しが起きております。9月6日付、毎日新聞に、「高い志を持って介護の仕事に励むヘルパーの厳しい労働を正当に評価し、待遇改善を急がなければならない。そうしないと、国民は必要な介護が受けられなくなる」と報道されていました。介護職員の離職率は2割に達しています。給料が安く将来が見えない、募集しても応募がない、これは江古田の森の施設にも共通してあらわれたことでした。こうした中、サービス低下を防ぎ、介護のプロとしての自覚を持って働けるように、介護福祉士を目指せるようにと、ヘルパー不足と、そして質の向上を目指して奮闘している事業者も少なくありません。小規模事業者が多い介護の現場では、研修や養成講座を平日に開催するのは困難、休日に実施できればよい方で、こうした悩みを抱えながらも取り組みをさらに向上させていきたいという事業者などにこたえるために、区は事業所から参加ができるような研修や養成講座の支援をぜひ実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○今介護保険担当課長 中野区では、介護保険サービス提供事業者の質の向上を支援するため、年間15回の研修を実施しており、昨年度は延べ849事業所、1,035人が参加したという状況でございます。開催日時については、事業者の意見を考慮した曜日・時間帯をできるだけ設定しようとしておりまして、昨年度からは夜間開催も実施しているところでございます。
今後も引き続き事業者の状況を考慮して、休日開催等も視野に入れた参加しやすい設定をしていきたいというふうに思ってございます。

○岩永委員 ぜひ内容も含めて、本当に向上していきたいというヘルパーの方、ケアマネジャーの方、事業者の方などなどの声も反映して、ぜひさらなる改善と取り組みをお願いいたします。


 (イ)子育て世帯・母子家庭の支援について

では、次に、子育て世帯・母子世帯への支援についてお聞きをいたします。
06年度は、子ども医療費の助成を小学6年生までの入院に拡大され、いよいよきょう、今月10月から、中学3年生までが子ども医療費助成を受けられるようになりました。このことは大いに評価をしたいと思います。
内閣府「少子化社会対策に関する助成の意識調査」では、子どものいる20歳から49歳の女性の7割近くが、「少子化対策で重要なことは、経済的支援措置だ」と挙げています。また、厚生労働省が昨年11月に実施した「第5回21世紀出生児縦断調査結果」によると、4歳6カ月児の親の7割が「子育て費用を負担に感じている」との結果があります。子どもの成長に従って、子育て費用、特に教育費の負担が大きくなってきています。中野区では、就学援助は年度途中でも申請をできて、昨年度は小・中学で途中の申請は120件あったと聞いています。厚生資料の2によれば、23区の私立幼稚園に対して18の区が第2子への補助を実施されています。中野の保育料保護者補助の引き上げとともに、私立幼稚園への第2子への対応が必要だと思います。実施を求めたいと思いますが、いかがでしょう。

○馬神子育て支援担当課長 中野区では、現在、幼稚園・保育園も含めた幼児教育・保育の質の向上、それから負担の公平と申しまして、認証保育所への補助など、そうした施策を実施しております。私立幼稚園保護者補助金につきましては、現在、公私格差を是正するために、今後段階的な増額を計画しているところでございまして、今後もこの目的を達成すべく進めていきたいと考えております。

○岩永委員 区立幼稚園の保育料を上げて、そして私立幼稚園の保育料を、保護者補助を引き上げていくというやり方の公私格差には、私たちは賛成していません。子育ての視点から、やはり私立保育園の保育料の保護者補助の増額、これは必要なことだと思います。ぜひやっていただきたいと思います。
あわせて、この第2子への対応ですが、中野区は、1子・2子ということがなくて9,500円となっておりますが、他では第2子は1,000円とか、幾らか上がっております。中野ではこの第2子への軽減額をぜひ検討して、実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○馬神子育て支援担当課長 繰り返しになりますけれども、区では現在、段階的な全体の私立幼稚園保護者補助金額の増額を計画しておるところでございます。現在は、それをまず達成すべく、事業を進めていきたいと考えております。

○岩永委員 ぜひ私立幼稚園へのこうした取り組み、助成・支援を実施していただきたいと思います。
それで、児童手当支給年齢が拡大されました。前年度。区が予定していたほどに対象者がふえませんでした。見込み違いという説明を受けましたけれども、なぜこうした大きな見込み違いが起きたということになるんでしょうか。

○馬神子育て支援担当課長 児童手当の対象拡大につきましては、まず、国の方の試算で8割以上の方が対象になるであろうという試算がございました。それをもとにまずは当初予算を算定いたしました。しかしながら、23区状況を見てまいりますと、近隣区におきましてもおおむね60%程度、65%程度というところでございまして、中野区においても同様の結果であったということが言えると思います。

○岩永委員 大きな見込み差を出して、残念ながら、見込んだほどに対象にならなかったという世帯が多かった。そういう中で、年少扶養控除がなくなり、かえって負担がふえたとの声もあります。今年度は、所得税の定率減税半減と税源移譲も行われています。国民生活基礎調査では、子どもがいる世帯の平均所得金額は、05年までの10年間で64万円近くが減収しているとなっています。本会議で長沢議員が、国民健康保険の資格証世帯への子どもに対する子ども医療費助成が受けられるようにと求めました。子育て支援策が保護者の経済事情で受けられず、事態をさらに深刻化することがないようにすることは、国の責任です。区は、資格証の世帯にはどのようにしているのでしょうか。

○柿内保険医療担当課長 新たに国民健康保険の被保険者資格証明書の交付対象となる世帯につきましては、保険料が納められない特別な事情をお尋ねするため、事前に弁明書を送付いたしております。法令に定める公費負担医療を受けていただく場合は、その旨、弁明書に御記入いただき、提出と、国民健康保険料の納入についての相談をお願いしているところでございます。事前に手続と御相談をいただければ、法令に定めてございます公費負担医療を受けていただく方に関しては、国保の資格証明書は交付しないものでございます。

○岩永委員 その事前の相談ですね。弁明書を出すということですけれども、それは、資格証の世帯にはすべて事前に送る。それで、そこで出してもらうと、こういうことになるんですけれども、どの程度の反応、弁明書ですね、どの程度返ってくるものでしょうか。

○柿内保険医療担当課長 特に弁明書の数については統計としてとってございません。

○岩永委員 きょうから中学3年生まで子ども医療費の対象者が広がりました。それに伴って、親の状況も範囲が広くなります。資格証になる保護者の範囲も広がったわけですから、今言われたような弁明書等への働きかけをぜひ強めていただきたいというふうに思います。やはり、子ども医療費の助成が受けられるように、国保課の方でもぜひ努力していただきたいと思うんですが、あわせてその弁明書を私もいただいて、見てみました。そうしましたら、こういうふうになっているんですね。法令に定めるものは委員ですけれども、マル福、マル障、マル乳――これは乳幼児医療費のことですね。マル幼、マル親――ひとり親ですね。こうした五つの、いわゆる中野区が独自でやっていたりしているものについては「法令医療給付に該当しません」と、こう書いてあるので、今言われた法令でない、乳幼児医療費や子ども医療費は法令ではありませんので、該当しないというふうに思ってしまう可能性が十分にあると思います。ですから、この「該当しません」というような、こういう書き方というのはもう少し、こういう方もぜひ出してくださいとか、お問い合わせくださいとか何とか、もう少し積極的に出せるような内容に改善していただきたいんですが、いかがでしょう。

○柿内保険医療担当課長 弁明書につきましては、医療費給付の有無にかかわらず送付しているものでございます。資格証明書の対象外となる法令医療給付等について一時的に記載しているものでございまして、弁明書の送付はその後の納付相談の機会につなげているものでございます。法令の定めのない公費負担の受給者証のみを理由に国保証の適用除外とすることはできませんけれども、納付相談の内容によりましては、国保証を交付することもできるということでございます。

○岩永委員 ですから、ぜひこの「該当しません」というように、はねつけられてしまうような、そういう印象を受けるわけですから、もう少し対象になる、出してみよう、そういうふうに前向きに出せるような内容として、ぜひ改善をしていただきたいと思います。これを出すのは、今後の納付にもどうつなげていくかということがあると先ほどおっしゃったわけですから、出していただいた方が区としてもいいわけですね。であれば、もっと積極的に身近に感じられるような内容としての改善を求めておきたいと思います。
年間所得230万円以下、1カ月20万円以下の貧困率は、OECDの子どもの平均12.1%ですが、日本は14.3%、貧困家庭のもとで暮らしている子どもの貧困がふえています。今、乳児院、児童養護施設、母子生活支援施設などは満ぱいです。子どもの貧困率増大の原因の一つが、母子家庭での貧困が広がり、母子家庭の6割が貧困ライン以下という生活状況です。05年の全国母子世帯調査では、月17万7,000円足らずの収入です。所得は、全世帯平均の4割にしかなっていません。中野区の母子家庭は約3,000と聞いています。厚生資料の79では、保育園でも母子世帯が231世帯となっています。母子家庭の母は83%が就業していますが、不安定雇用拡大策の影響をもろに受け、約半数は臨時やパート、仕事が続けられるか、求人がなくならないか、リストラや契約更新ができなくなるのではないかなどの不安を抱えながら就労し、経済的支援は切実だと指摘されています。
そうした状況の中で、中野区は母子世帯の休日・年末保育料を今年度から半額にしたとお聞きして、一歩前進を評価したいと思います。区は毎年2,000人からの利用者がいたひとり親家庭休養ホーム事業を今年度から廃止し、国の母子家庭への自立支援三つの事業の中から、母子家庭自立支援教育訓練給付金事業を実施しました。ところが、目標の25件に対し2件しか支給できていません。これはなぜでしょうか。

○馬神子育て支援担当課長 自立支援教育訓練給付金と申しますのは、母子家庭の就業につながる能力開発のために指定講座等を受講した場合に、受講料等の一部を給付する事業でございます。18年度開始いたしました。区報等で広報はいたしましたけれども、やはり対象者に対する周知が十分ではなかったと認識いたしております。今年度は、8月に児童扶養手当の現況届申請が窓口でございますが、そのときに個別にこの事業の御案内を申し上げましたところ、現在30件ほどの問い合わせがございました。今後、こうしたお問い合わせが申請に結びつくように、相談に応じていきたいと考えております。

○岩永委員 あわせて、国の常用雇用転換奨励金、これは雇用した企業に30万円が支払われます。区は、この制度を実施しておりません。不十分な側面がある事業だとは思いますが、少しでも常用の道を確保するために制度化して、他の実践をしているところなども検証して、改善の手立てをとっていくべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○馬神子育て支援担当課長 区といたしましても、母子家庭の経済的自立のためには安定した就労というのが重要であると認識しております。また、その場合、仕事と子育てを両立するための支援というのもあわせて行う必要があると考えております。委員御指摘の事業につきましては、既に実施している自治体においても、事実上実績が上がらないと、なかなか進まないというところもあると聞いてございます。このような状況の推移なども見きわめながら、実効性のある方法について今後検討していきたいと思います。

○岩永委員 それから、生活維持と子育て支援は大変重要なものです。育児のヘルパー派遣や子どもショートステイを実施されております。ショートステイの活用が広がっていますが、十分な予算措置の拡大が必要だと思いますが、いかがでしょうか。

○馬神子育て支援担当課長 ショートステイ事業につきましては、保護者の方が入院ですとか出張などの際に利用されております。宿泊を伴う保育を提供する事業といたしまして、現在も年間を通じて利用できるよう整備しておりますので、今後とも必要な方が利用できるよう、周知を十分図っていきたいと思います。

○岩永委員 さらに、緊急にお金が必要なときの無利子・無保証人の貸付制度、これを実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○瀬田生活援護担当課長 母子家庭向けの女性福祉資金制度などにおきましては、現在、生活資金、住宅資金、就職支度資金など、多くの母子世帯向けの貸付資金について無利子での制度運用を行っております。無利子に加えて、お尋ねの無保証人を要件とした貸付制度の新たな制度改正や創設につきましては、特に保証人について公金である貸付金の確実な返還を担保する意味で、最小限必要な条件として定めていることなどから、大変難しいと考えてございます。
母子家庭をめぐる大変厳しい状況をかんがみまして、今後ともさまざまな生活上の悩みを抱えて来所される母子家庭の方々には、その内容について十分にお聞きをした上で、活用し得る他の制度ですとか、類似の制度などへ御案内をさせていただくなど、できる限りの生活サポートに努めてまいりたいと考えてございます。

○岩永委員 現在ある母子福祉資金は、十分に活用されているとは言えません。今、無保証人というのは難しいというお話しでしたが、母子家庭にとってのこの保証人を準備するという、これも大変深刻な問題になってきます。ぜひ母子家庭がお金が緊急に必要なときに活用できるような制度を、ぜひ改善したり、つくっていったりしていただきたいと思います。
死別の場合や、また夫が生活費を入れない、夫の突然の行方不明など、母子家庭になる事情はさまざまです。私が受ける相談で共通していることに、深刻な住宅問題があります。子どもを抱えて、特に女の子と男の子がいる場合は、成長する過程でも一部屋で生活することはできません。母子家庭が抱える究極の問題として、経済的支援とともに住宅支援があります。この住宅支援の具体化をぜひお願いしたいと思います。例えば、母子家庭への住宅家賃補助や転宅資金の援助など、こうしたことを実施していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○登都市計画担当課長 現在のところ、家賃の助成は考えておりませんけれども、居住安定事業の充実をなどを図る中で対応してまいりたいと考えております。

○岩永委員 時間がありませんので進みますが、この住宅問題は本当に深刻です。切実な問題になってきております。ぜひ区も積極的に支援をする方向で検討していただきたいと思います。


 (ウ)区民の健診を充実することについて

次に、区民への健診を充実することについてお聞きいたします。
来年4月から、これまでの基本健診がなくなり、国保加入者は40歳から74歳までを対象に特定健診を受けることになります。その他各保険者が特定健診を実施していきます。75歳以上は、広域連合が行う後期高齢者健診になります。お尋ねいたしますが、今年度まで区が実施している成人健診、がん検診は、どのように変わるのでしょうか。

○尾﨑健康・高齢担当参事 平成20年度からの医療制度改革によりまして、区が実施してきました成人健診、これが医療保険者が行う特定健診に変わることになります。委員今お話しのとおり、医療保険者は、加入している被保険者と40歳から75歳未満の被保険者に対しまして、国が示した特定健診及び特定保健指導を実施することになります。また、75歳以上の後期高齢者につきましては、後期高齢者医療広域連合の努力義務となっておりますが、東京都の広域連合が健診を行うようになると聞いております。
そこで、区が行う基本健診といたしましては、医療保険者の対象外で区民健診では対象としている35歳から39歳までの区民や医療保険に加入していない生活保護受給者の健診を実施することを考えているところでございます。また、区民健診の中で、がん検診、あるいは成人歯科検診、眼科検診につきましては、引き続き区として実施する考えでございます。

○岩永委員 そうしますと、現在やっております、例えば大腸がん検診だとか、胃がん・子宮がん・乳がん・肺がん等々というがん検診がありますが、これらは引き続きそのまま受けられるというふうに考えていいんでしょうか。

○尾﨑健康・高齢担当参事 がん検診につきましては、基本的に大きな変更は考えておりません。ただ、がん検診の事業実績などの検証を行うことにしておりますので、そうした中で見直しする項目が出れば検討することも考えております。

○岩永委員 厚生42の資料で、この数年間の各成人健診、がん検診の結果が出ています。多くの方の受診がされておりますので、今検証するということでしたが、基本的には今のこの項目が予防的にも受けられていく必要があるだろうと思いますので、ぜひ現在のがん検診などが減らされることのないようにお願いをいたします。
それで、尿の潜血検査、胸部レントゲン、また現在は必須項目の心電図などは条件付きになります。血液の一般検査や血糖値などの検査、特定健診の4項目以外の眼底検査など、従来の身体状況の全体をチェックできるような区民健診を区としても全区的に受けられるようにすべきだと思いますが、いかがでしょうか。

○尾﨑健康・高齢担当参事 今回の保険者による健診につきましては、国が示した健診項目、必須項目、それから医師の判断に基づき選択的に実施する項目、そういったものが定まっております。そういった保険者の実施義務としてやられる特定健診、そういったものを見ながら、区として実施する健診項目について考えていきたいと思っております。

○岩永委員 メタボリックシンドロームを中心とした特定健診だけでは十分ではないということを指摘をされているところです。ぜひ全体的な状況がわかるような、これまでも取り組んできた、こうした特定健診の対象外になっているもの、また、詳細検診項目というふうに挙げられているもの以外でも、区としてぜひ実施をするようにしていただきたいと思います。
後期高齢者健診では、9月12日、埼玉・千葉・神奈川・東京の広域連合長連名で厚生労働大臣に緊急要望を提出しています。保険料軽減などのための6項目の要望です。国や都に健診事業の財政支援を求めるとともに、区としても他の自治体と共同して、75歳以上の健診は無料で実施できるような働きかけをしていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○柿内保険医療担当課長 健診事業の後期高齢者の自己負担につきましては、現在、東京都後期高齢者医療広域連合で検討中と聞いてございます。健診を受診する方と受診しない方との公平を図るといった観点から、一定の自己負担は必要と考えてございます。

○岩永委員 まだ自己負担については結論が出ていないと思っています。ぜひこうした高齢者の方に対する負担が発生しないような、そういう姿勢で臨んでいただきたいと思います。
区は、「健康福祉都市宣言」をしています。加入保険の種類にかかわらず、区民の健康を増進する責任があります。それは、その人は国保だとか、この人は社会保険だなどと言っていないで、区民全体を視野に入れた取り組みを進めていくことが大事だと思います。どのような体制で臨んでいくのでしょうか。

○尾﨑健康・高齢担当参事 平成20年度からの医療保険者が実施する特定健診、特定保健指導や区が行うがん検診をはじめとする区民健診、さらには、区民を対象とした健康づくりへの活動支援など、区民が健康づくりに主体的に取り組んでいけるように関係団体、区民等の連携により健康づくりを進めていく考えでございます。

○岩永委員 この特定健診がそれぞれの保険者ということになり、区としてもなかなか区民の全体がわかりにくくなってくるというふうにお聞きしています。ぜひ区として区民の状況がわかるような、そういう努力をしていただきながら、区民の健康増進に努めていただきたいというふうに思います。要望しておきます。


(2)区政に対する信頼の回復について


 (ア)中野サンプラザ問題について

では、次に、区政に対する信頼の回復についての項目で、まず、中野サンプラザの問題についてお尋ねいたします。
区が出資して設立した所有会社の代表取締役が交代しました。この退任した方は、パートナーとして事業を運営する民間企業グループの中心的役割を果たした方です。有識者の選定が下した該当者なしの判断を、部課長の庁内検討で選定し、地元企業で決定したという事業体の代表者であります。この地元企業グループということについては、04年第4回定例会本会議の平島議員の質問に対し、区長は「ビジネスバンク・コンサルティングについては、その経営者の方については中野出身、中野での事業活動から発展してこうした企業を運営されているに至っている。そうした意味では、中野のまちということを強く意識した運営がこれからもなされていくことを区としては期待している」と答弁されています。区長の答弁は、サンプラザの事業パートナーをこのグループに決める上でのキーワードになっています。このたび、わずか2年半ほどでこのような運営会社の問題が起こり、代表取締役から失脚したことは、区長答弁に照らしてどのように説明されるのでしょうか。

○川崎経営担当課長 今、代表企業のお話がございましたが、この代表企業、法人としては存続をしてございますが、また、ただいまお話がありました御本人につきましても、運営会社、株式会社中野サンプラザの代表権のある会長ということで経営に携わっているということで、現時点ではその影響はないというふうに考えております。

○岩永委員 私は、この方が、ビジネスバンク・コンサルティングも名前が変わりましたね。そして、代表格、いわゆる取締役社長でもなくなった。そういう状況の中での今の状況をお聞きしたんですが、区としては問題がないととらえているということですね。
このサンプラザを購入するに当たり、事業の調査をして「適正評価報告書」を提出したのは東京建物株式会社です。この企業は、他の企業と共同して今回、囲町公園跡地を路線価より4倍の価格で購入していますが、これは偶然のことでしょうか。

○川崎経営担当課長 ただいま御質問の件につきましては、民間の企業活動の一環でございますので、区としてはコメントできる問題ではないというふうに考えております。

○岩永委員 サンプラザの出融資清算まであと7年です。10年後の清算や再整備への検討について、05年3月に「事業に関する協定書における規定の変更確認書」を区と出融資企業との間で取り交わしています。2012年までに交渉案をまとめるとしていますが、清算や整備などについてはどのような検討状況でしょうか。

○川崎経営担当課長 ただいまお尋ねの再整備の構想でございますけれども、これにつきましては、区がまちづくり整備の方針、これを区議会の議決をいただいた上で定めて、これに基づきまして運営会社が区と協議をしながら、平成24年6月までにその計画案、構想案をまとめるということになっております。
このまちづくりの整備方針でございますけれども、これは中野駅周辺のまちづくりの一環として定めていくことになりますので、現在進められております中野駅周辺まちづくりの検討がさらに具体的になった段階で、このサンプラザ地区についてどうするかという検討をさらに進めていく、そのように考えております。

○岩永委員 今のところ、そうしますと、区議会に報告していただけるような状況にはないと、こういうことでしょうか。

○川崎経営担当課長 昨年12月に策定いたしました中野駅周辺まちづくりのグランドデザインにおきましては、区役所とサンプラザ地区について、商業業務と文化・芸術の機能の導入を描いておりますけれども、これをいかに具体的なものにしていくかにつきましては、まだ現時点では御報告する段階にはございません。

○岩永委員 区の出資割合が小さくなり、区の監査が及ばなくなったことについて、私たちは対応を求め、その都度「国との協議で何らかの対応がとれるようにする」との答弁がありました。また、この事業が立ち上がるときの出資や融資などの変更に伴い、議会や区民への説明など不十分と大きな問題になりました。何か変更が起きる場合は、その都度きちんと報告をすると議会にも約束をされてきています。今回、まちづくり21の役員に区の副区長のうち一人は代表取締役に、一人は取締役に就任しました。もともと区からの役員は一人でいいと議会に報告がされてきています。その考え方が変わったことについての十分な説明がありません。第三セクターに関する指針の改定では、「役職員の選任については、職務権限や責任にふさわしい人材を、民間も含めて広く求めることが適当であり、民間の運営ノウハウを有する人材が積極的に登用されるよう努めること。当該第三セクターの事業内容、あるいは他の出資者との関係で、地方公共団体の長などが役員に就任する場合に当たっては、その職責を十分果たし得るよう検討した上で就任する必要がある」となっています。この第三セクターに関する指針などについても、区は遵守をすると言ってこられました。今回、どのように検討され、その内容を議会に報告されたのでしょうか。お聞きします。

○川崎経営担当課長 今回の所有会社の取締役3名のうち2名に副区長が就任したことにつきましては、本会議でも区長より御答弁を申し上げたとおり、今般起きています運営会社と所有会社との関係などについて、区の主導で明確に対応していくという、そういった必要性から、副区長2名を派遣し、その1名が代表権を持つ取締役となったということでございます。
また、このことにつきましては、所管委員会である総務委員会の方に御報告をさせていただいているところでございます。

○岩永委員 先ほど読み上げました指針の部分は、十分議会の理解も得られるような、単なる報告ではなくて、実質あるものにするというようなことが指摘をされているところだと思います。また、基本協定書の第14条に照らした報告の問題では、本会議で長沢議員も取り上げました。特に、14条の2項ですね。「項は、新会社における取締役1名を選任するものとし、当該取締役は新会社の代表権を有せず、無報酬とする」――これは区の出す役員のことを言っていますけれども、これは照らしては、議会にきちんと報告をするなど、議会との相談はあったのでしょうか。

○川崎経営担当課長 今委員が読み上げられた協定では、区が派遣をする取締役1名については無報酬とし、代表権を有しないということでございますけれども、その代表取締役を区が派遣する取締役が担わないという、そういった規定ではございませんので、この規定にのっとって協議をして、進めてきたところでございます。この内容については、総務委員会での事前の御相談ということではなく、報告ということでさせていただいたところでございます。

○岩永委員 私がお聞きしている総務委員会の報告は、二人の副区長がそれぞれの役に就いたという報告であって、この14条の2項に基づいて、今回中野区としてはこういう変更をして、こういう考え方で、このような方向で行きますという、この14条の2項に基づく報告だったというふうに聞いておりませんけれども、それはいかがでしょうか。

○川崎経営担当課長 総務委員会の報告の際に、確かにこの条文を引いての御説明は申し上げませんでしたが、所有会社の取締役会において、石神副区長が代表取締役に選任をされた旨の御報告をさせていただいたところでございます。

○岩永委員 大事なことは、こうした基本協定書などがあるわけですから、その変更は何によって行われたのか、どういうことでそれが保証されていくのかなど、基本のことに基づいて報告などが行われていくべきだと思います。こうした基本協定書に基づいて、区はどういう立場に立っていくのかということは、この事業が始まる当初から重大な関心事であったわけですから、ただ報告をすればいいということではないだろうというふうに思います。
当時の助役や政策室長は、「運営事業者のかかわりも含め、サンプラザ事業に議会や区民がかかわれる対応を具体化する」と説明されました。区の監査が及ばないことを承知しながら、その道を選んだのは区長です。外部監査を実施しているから問題ないでは、説明に筋が通りません。もともと、サンプラザを購入し、契約したときから、外部監査は導入されることになっておりました。監査が及ばない事態をつくったこの責任が区にある。そうしたサンプラザを購入するときから、区民と議会がかかわれる組織をつくると言ってきたわけですから、何らかの対応をすることが区民と議会への信頼を回復する一歩になると思います。どのように具体化されるでしょうか。

○川崎経営担当課長 ただいま委員が御紹介いただきましたこの当時の助役の発言などでございますが、当時、所有会社に関しまして、区の出資割合が減ったということによりまして、地方自治体としての関与ができなくなった。これについては、議会から厳しい御指摘をいただいたところでございます。これを受けまして、当時、区としても対応策を検討したいということでお答えをし、その後、議会の方に「議会の議決すべき事件等に関する条例」という形で御提案をさせていただきました。具体的には、サンプラザ地区にかかわるまちづくり整備の方針に関することでありますとか定款の変更、会社の合併、こういった重要事項について、区が意思決定をする場合には議会の議決を経ること。また、自治法によりまして報告等することとなっております経営状況の報告、これにつきましても、この条例により区議会に毎年報告をするという、そのような仕組みをつくりまして、条例という形で御提案をさせていただいたところでございます。

○岩永委員 問題は、今お答えのあった範囲にはとどまらない、そうした状況が最初からあったわけです。もう既に出融資を変更するという時点で、3月契約時点では区の監査が及ばないということがわかっていながら、そういう出融資の道を選んだわけですから、区としてはきちんとした説明責任だけではなくて、納得できる対応をとるべきではないでしょうか。そこのところをもう一度、地方自治法の上に立ってお答えください。

○川崎経営担当課長 地方自治法で定められています何件かのことにつきまして、この出資割合が変更されたことによって及ばなくなった、今お話があった監査などもそうでございますけれども、これにつきまして、厳しい御意見をいただきながら区としても検討を進めてきたわけですが、先ほど申し上げた条例という形で御提案をし、その後、自治体の監査についていかに及ぼすことができるかというようなことで、都を通じ国などに見解を求めてきたということについては議会でも御説明をしてきたところですが、残念ながら、今この時点では具体的にその打開する策というものは見出しておりませんけれども、先ほど委員からもありましたように、監査役による監査でありますとか、監査法人によります会計監査人の監査、こういったものを十分発揮しながら、適正な関与を保っていきたいというふうに考えております。

○岩永委員 とても納得ができません。もう既に2年以上たちます。先ほどから何度か言いましたけど、当初からもう及ばないということがわかる道を選んだ出融資のサンプラザの事業でした。ですから、地方自治法の立場に立ってどうするのかということが、区は今でも問われています。このまま10年間振り切っていくというわけにはいかない、そういう状況ですから、ぜひ議会や区民への説明と約束は守るようにしていただきたいと思いますので、今後ともこの問題についてはお聞きしていきたいと思います。
以上でサンプラザの問題については終わります。


 (イ)幹部職員の不正打刻について

続きまして、幹部職員の不正打刻についてお聞きをいたします。
区の服務規定などでは、事前に休暇申請が出せない場合、また休暇決定期間が過ぎた後も本人と連絡がつかない場合は、どのような対応をして事務的な処理をするのでしょうか。お聞きします。

○合川人事担当課長 職員の有給休暇等の申請につきましては、勤務時間規則、これは中野区職員の勤務時間あるいは休日、休暇等に関する条例施行規則でございますけれども、この27条第3項で、事前に承認を得るということになってございます。ただ、同項後段のただし書きでございますけれども、「病気、災害、その他やむを得ない事由の場合については、事後において承認を求めることがでる」ということでございますので、そういった場合は事後の手続という形になります。

○岩永委員 この事後の手続ですが、当時、総務委員会では、約五日程度、五日か1週間を経過した場合には、再度連絡をとる。場合によっては、自宅まで訪ねるというような答弁がありましたが、それは今も同じですか。

○合川人事担当課長 今も同じでございます。

○岩永委員 今回のこの幹部職員による打刻事件では、当時の総務課長と部長との間で、休んでいる参事のタイムカードを打刻する相談があったとのことをお聞きしています。課長が管理監督をする責任のない部長に報告し、上司である助役に報告をしていなかったこと。また、相談を受けた部長は、助役への報告の指導や上申をしていないことなども明らかになっています。総務委員会で欠席していることを承知している助役は、けがでの1週間の休暇を認める決裁はしていますが、その後のことについて報告は求めていない。こうしたことが、今回の問題へと大きくつながっていったということが言えます。先ほど御紹介いただいたような、当たり前に処理されなければならなかった手続について、職員には徹底されているのでしょうか。

○合川人事担当課長 職員の服務規律の徹底につきましては、例えば選挙の機会ですとか、あるいは年末年始の機会、またそれぞれの機会、あるいは職員の服務の手引きということで個々に徹底をしてございます。適宜適切に服務規律については徹底をしているところでございます。

○岩永委員 参事のけがの休暇が切れる2月16日に本人から電話があり、「しばらく出勤できない」とのこと。しかし、その後に連絡がついたのは3月の下旬。総務課長は、タイムカードの打刻をしていること、休暇の手続が必要なことを本人に伝えています。その後、手続がされていません。ようやく4月下旬に本人との再度の連絡がつき、5月6日に提出されたとする申請をもとに、2カ月もさかのぼる手続を、人事課など関係する多くの職員がかかわって処理をしています。区では、五日以上連絡のない職員は、自宅訪問などの確認をし、必要な手続をとるとのことですから、課長は忙しかったことを理由にその手配をしていませんでしたが、「しばらく休む」との電話があったにしても、その後に申請が出ていないのですから、職員を派遣すべきでした。区は、「参事は重篤だったが、必要な連絡がとれていたので欠勤ではなかった。そこで、5月6日に出された休暇申請を2カ月も遡及して許可したことに問題はない」と主張しています。しかし、区の監査でも、また裁判の第1審でも、区の処置は認められていません。全国の自治体でもいまだにその例はありません。この裁判では、区の情報公開審査会会長が区の求めに応じて区を擁護する陳述書を提出しています。情報公開審査会は区長の諮問機関ではありますが、この条例に基づく公平な取り組みなどをするという、そうしたことを具体的に進めるための審査会としての役割を持っています。第三者的存在であることが必要です。さらに、この方は、全国の住民自治を励ましてきた人でもあります。その人を裁判に巻き込んでしまったことになるのではないでしょうか。区としてとるべきではなかったと思いますが、見解をお聞きします。

○川崎経営担当課長 今、委員会から御紹介ありましたように、区の主張を補強するために御依頼をしたものでございます。これについては適切であるというふうに考えております。

○岩永委員 中野区の情報公開に関する条例では、この第1条目的ですね。「区民の知る権利を保障し、区民と区との情報の共有を図ることにより、住民自治と開かれた区政運営を推進することを目的とする」となっています。また、「審査会は、この条例の公正な運営を確保するため、区長の附属機関として設置する」となっていますが、大事なことは「公正な運営を確保する」ということではないでしょうか。そういう意味では、今、区としてその手続が適正であったというこの答弁は大変残念でなりません。当たり前の手続を怠り、やってはならない欠勤の参事のタイムカードを打刻して起きた事件です。控訴を取り下げ、真摯に自浄能力を発揮することを区民は求めています。区が控訴して、一体何が区民の利益を守ることになるのでしょうか。お答えください。

○川崎経営担当課長 今回の控訴審におきまして、区としては一定の主張をしております。これにつきまして、十分な審理を尽くしていただくことが必要だというふうに考えております。

○岩永委員 以上でこの問題は終わります。

2 施設使用料について

続きまして、施設使用料の問題についてお聞きをいたします。
区は、団体の活動に着目して有料・無料の対応をこれまでしてきました。この活動内容で区が振り分けることは困難であり、区民の自主的活動に混乱をもたらすと私たちは指摘してきました。区も区民の自主申告で対応するとの方針で臨んできましたが、今回の見直しは区側の対応に統一性がないことをあらわしたものであり、もともと活動内容を振り分けたことに無理がありました。それを今さら透明性や公平性を口実に減免制度をなくし、その活動内容によって使用する施設に異なる負担割合を持ち込むことは、区の都合を区民に押しつけるだけです。自治活動や区民の文化・スポーツへの支援より減額・免除制を廃止し、できるだけ使用料として徴収するためとしか思えません。
そこでお聞きいたします。目的外使用での使用料、指定管理者の施設での使用料は、どのような扱いになるのでしょうか。

○相澤経営分析・公会計改革担当課長 行政財産使用料条例に基づく目的外使用につきましては、使用料として区の歳入となることでございます。

○岩永委員 時間が迫ってきましたので、飛ばします。事務所機能以外、減価償却費、人件費、施設維持費も使用料の算定基準に含むとしています。例えば、今後、地域センターを区民活動センターに転換し、運営を民間に任せるようにしています。かみさぎこぶし園や文化・スポーツ施設を指定管理者にしています。こうした施設では、独自の事業活動も展開します。そうした場合の施設コストは決算額に反映して、それも見直し金額に含まれ、使用料に反映するのでしょうか。お聞きします。

○相澤経営分析・公会計改革担当課長 指定管理者が管理している施設の目的外使用、そういった場合については、目的外の使用に分けられる、人件費など分けられるものにつきましては、目的外施設利用にかかわる経費部分を積算してございます。ただ、施設の維持管理のために必要な清掃などの施設全体の維持管理費、減価償却費もそうですけれども、それにつきましては、現実問題としまして、独自のコストだけを分けるというのは非常に難しいということでございます。総コストを、利用が100%稼働としたとして割り返して、一こま当たりのコストを積算しているということでございます。

○岩永委員 そこには大きな問題があります。施設の性質別に負担割合を設定しておりますが、文化・スポーツを嗜好性の高い活動とすることには大きな問題があります。文化・スポーツ施設の区民負担割合は70%となっています。嗜好性が高いという、こうした位置付けでは、区の文化・スポーツ活動への考え方が後退になってしまいます。
さらに、こうした施設は、青少年が多く使っています。青年館を廃止するとき、その活動場所は地域センターなどにあると説明してきましたが、今度こうした負担を求めることは、青少年の活動場所を奪うことになります。区には、区民の文化・スポーツへの取り組み高める責任があります。総務資料95では、引き上げ率を算出するための使用料収入予定額というものがあります。この額次第で原価が変わり、改定予定額が決まるという恣意的な、客観性のないものと言わざるを得ません。これで使用料を決めることも問題です。区民の文化・スポーツの取り組みを高め、青少年への支援も充実させる、こうしたことも必要です。このような負担割合の導入は見直すべきです。いかがでしょうか。

○相澤経営分析・公会計改革担当課長 文化・スポーツ振興、これは区民の健康・生きがいの視点から重要な施策だというふうに考えてございます。そのため、原価100%を利用者負担ではなく、税で負担する割合を設け、7割の利用者負担割合を設定したものでございます。

○岩永委員 先ほども言いました。区が本当にこうした文化・スポーツが政策として必要だというのであれば、7割というのは余りにも払えない。特に、青少年にとっては払えない、そうした状況も生み出すことになり、決して適正な額とは言えません。見直しを強く求めて、この質問は終わりたいと思います。

3 地域センターの問題について

続きまして、地域センターの問題についてお聞きをいたします。
現在、地域センターを区民活動センターに転換するという計画の検討はどのようになっているのでしょうか。

○遠藤中部地域担当課長 現在、(仮称)区民活動センターの運営の委託を想定しております運営委員会のあり方や、運営委員会の実務を担う事務局スタッフ確保の方策について検討を行っているところでございます。

○岩永委員 ことしの1定でも、この検討はどうなっているのかということについてはなかなか明かしてもらえませんでした。そういう中で、地域との話し合いの中で出てきた問題点などについて検討して、早急に考え方をまとめていきたいというようなことが言われていました。そういう中で、自動交付機活用という話も出てきています。この自動交付機を設置するとなれば、1台幾らぐらいになるんでしょうか。

○奥山戸籍住民担当参事 自動交付機の価格というお尋ねでございますが、自動交付機つきましては、その使用などによりまして価格に幅がございます。例えば、簡易なものであれば1台七、八百万とか、あと、かなり高機能のものであれば1台1,500万から2,000万とか、そういった価格の差がございます。それと、この自動交付機については、これをコントロールするコンピューターが必要になりますので、それらの開発、こういったことも費用としては必要になるわけでございます。

○岩永委員 具体的な金額がわかりませんでしたけれども、少なくても今のお答えからいけば、相当の経費が見込まれるのではないかと思います。地域センターのオンラインシステムなどにどれくらいの経費がかかったのかを調べてみました。地域センターの第1次・第2次オンラインシステムの設置費用3億3,800万円、戸籍用ファクシミリ初期投資1,380万円余、リース料の単年度が448万円などです。ことしの予算特別委員会で来住議員がこの問題を取り上げ、職員の複数配置を活用してこのシステムを活用する、むだのない検討を求めました。それに対して、区では、「現在検討しているところであります。その具体的な方法としましては、オンラインを活用するかどうかという形で手渡しをするかなども検討している」という、こういう答弁でした。こうしたシステムや機器を生かして、15カ所のセンターで諸証明の発行ができるようにすることは、新たな投資をしなくても、引き続き区民サービスが提供できることとなります。むだのない使い方をすべきですが、どのように構築するでしょうか。

○遠藤中部地域担当課長 職員につきましては、地域と区のパイプ役としての配置を検討しているところであります。諸証明の交付につきましては、自動交付機により区民の利便性を高めていきたいというふうに考えております。

○岩永委員 ぜひ今あるこうした財産、これは区民の税金で買った財産ですから、むだになることがないように活用のしっかりとしたことを検討していただきたいと思います。
以上でこの項の質問は終わります。

4 図書館行政について

では、続きまして、図書館行政についてお聞きをいたします。
文教資料58、59に図書館利用や登録状況が示されていますが、登録者は減少しています。図書館では、利用者や登録者の増加を目指しております。図書館に足を運んでもらうには、魅力がある、役に立つなどのサービス提供が欠かせません。その根幹を成す蔵書・資料サービスでは、視聴覚資料の購入希望が大変多くなっています。図書館だよりにも、前年度も、今年度も視聴覚資料の購入については「購入できない」と載っており、さらに、寄贈などをお願いしています。5か年計画で17年度まで休止しておりました本やCDの寄贈は私も賛成ですが、図書館として図書費の増額と、来年度からは視聴覚資料の購入を再開すべきだと思いますが、いかがでしょうか。
倉光中央図書館長 視聴覚資料の購入につきましては、メディアの提供方法や、あるいは利用形態の変化等、さまざまな角度から検討してまいりたいと考えております。

○岩永委員 今の館長のお答えは、この間、一貫して変わりません。もう何年もそういうふうなお答えをいただいていて、いつになったら検討結果が出るのか。もう既に17年度が終わって、2年目ですね。区民の間では「一体どうなっているのか」という声が、やはり月日がたてばたつほど大きくなっているわけですね。ぜひ図書費の増額、これも当然実施をしていただきたいし、視聴覚資料の購入再開のための検討をしていただきたいと思うんですが、いかがでしょう。

○倉光中央図書館長 これまで図書館では、図書資料の整備を限られた財源の中で最優先してまいりました。おかげさまで、今年度はようやく図書資料費として1億円を確保できたところでございますが、視聴覚資料につきましては、残念ながら、本格的に再開購入するまでには至っていないのが現状でございます。このような現状を踏まえて、また昨今のメディアの変化状況等も踏まえまして、さまざまな角度から検討してまいりたいと、こういうふうに考えております。

○岩永委員 ぜひ購入再開のための検討をしていただきたいと思います。
18年度の不明図書は、8館平均0.6%、6,075冊になっています。特に、中央図書館が多い状況です。区民の貴重な財産がなくならないようにしている努力は認めますが、どう対処していくのかが課題です。教育委員会ではブックディテクションの導入などの検討もしているというふうに聞いておりますが、図書館を利用したことが私もありますけれども、なかなかなじみにくい。また、図書館の側も人を配置して協力を求めるというような人手をかけています。積極的なレファレンス活動、親切でその場で質問にも答えられ、図書館は、そして蔵書はみんなの財産との意識啓発を進めることが不明本解消の手立てになると思います。そうしたことにも役に立つフロアサービスや館内サービスの実施をしてはいかがかと思いますが、いかがでしょうか。

○倉光中央図書館長 不明図書の防止策についてのお尋ねだと思いますが、この防止策といたしましては、IDタグを活用したブックディテクションシステムの導入が有効な手段でなると考えており、できるだけ早期に導入できるよう検討してまいりたいと考えております。

○岩永委員 今言いましたが、ブックディテクションというのはなかなか図書館にはなじみにくいものです。ぜひ館を挙げて、人としてこの問題を解決する手立てをとっていただきたいと思います。
川島商店街の元気村で、商店街や中央図書館、区民の方、ボランティアの読み聞かせ会などが協力した取り組みがありました。子どもたちへの働きかけと図書館の宣伝になったと私は思っています。区民の声を生かしながら、今後も図書館の宣伝を積極的に進めていくことが大事ではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○倉光中央図書館長 昨年度の川島商店街への事業協力に際しましては、おはなし会の運営などに地域のボランティアの方の協力を得るなどして取り組んだところでございます。今後も引き続き地域と連携した子ども読書活動、図書館のPRを推進してまいりたいと考えております。

○岩永委員 子どもの読書推進活動計画が2003年度までを計画期間として策定されて、その具体化が重要視されてきています。特に、子どもたちとの関係で、どうした具体化を進めていくのかということなども関心の高いところです。中野区では、ブックスタートなどに際しては、乳幼児健診のときなどに実施をしているということで、そういう場所でこのような絵本のある子育てとか、「ねえ、絵本読んで」とか、「どの本、読もうかな」などという、本当に子どもに向けたこうしたことが配られていて、関心が高める取り組みもしています。同時に、こうしたブックスタートとあわせて、学校の都合はあると思いますが、ブックトークの働きかけをさらに進めることが大事ではないかと思うんですが、いかがでしょうか。

○倉光中央図書館長 ブックトークについての各学校への働きかけでございますが、学校関係者向けに、区立図書館では、利用案内を作成・配付してございます。ブックトークについてもこの中で案内するなど、希望の掘り起こしに努めているところでございます。

○岩永委員 今、朝の読書会だとか、読み聞かせ会だとか、本当に子どもたちの読書についての関心が高くなってきています。質のよい働きかけをできるのは図書館です。ぜひそういった立場でさらに取り組んでいただきたいと思います。
学校図書館は、読書活動推進計画の具体化に重要な役割を担うものです。文教資料の9を見ますと、まだ文部科学省が示した基準に達していない学校が残されています。昨年の総括質疑でもこの改善を求めました。教育委員会として、必要な予算を措置すべきです。児童・生徒の長期休み期間だとか、地域の開放なども視野に入れるとなると、一層図書館の蔵書の充実、そして施設設備の整備が求められてきますが、いかがでしょうか。

○小谷松教育経営担当課長 学校図書館の充実ということでございます。今、委員お話がございましたとおり、文部科学省の方で示しております図書標準、これを一つの目安と、目標といたしまして、各学校での蔵書の充実を図っているというところでございます。現在、中野区小・中学校で全体として70%の学校がその基準を満たしているわけでございます。これから各学校ごとにこの基準達成に目標といたしました学校ごとの計画書、これを策定いたしまして、財源的にも限りがあるわけでございますけれども、各学校の方で段階的にその基準の達成を目指して努力をしているという状況でございます。

○岩永委員 同じくこの文教7の資料で、小・中学校の図書購入費一覧がありますが、こうしてまだ未達成の学校と照らし合わせて見ますと、前年度よりも増額をしている学校の方が少ないんですね。減額をしている学校があります。必要なことは、やっぱり教育委員会として必要な予算を確保して、予算を措置して、この達成に取り組んでいくことではないかと思いますので、もう一度、教育委員会として、もちろん学校との相談は必要ですが、こうした予算の配置なども含めての手立てを求めたいと思うんですが、もう一度お答えください。

○小谷松教育経営担当課長 学校の図書・蔵書の充実ということで言いますと、学校自身が本を購入するお金、これは基本的に校割予算の中で一定の額を学校の方に割り当てております。当然、学校の学級数だとか、それから児童数とか、そういったものに応じて柔軟に対応できるような形をとってございます。学校全体として、その学校の経営を行う中で、もちろん図書の充実もそうでございますけれども、全体としてそれぞれ予算の執行を行っているというところでございます。
それからまた、この目標値というものにつきましては、文科省の基準値というものが学級数をベースとして算定しているわけでございます。したがいまして、例えば昨年度目標値を達成したけれども、少し児童・生徒の数がふえて学級数がふえたといったようなときには、翌年度その数値を割るというような、そういった現象もございます。それに特別支援学級等も含めた全体の学級数の中でその数値を出してございますので、これだけが一つの目標ということではございませんけれども、これからの学校図書の充実ということでは一つの目標ということでそれを掲げてございます。もちろん、このほかにも図書館の充実、いろんな角度でやっていく必要があろうかというふうに思います。地域利用の促進であるとか、あるいは地域図書館との連携によります団体貸し出しの活用、そういったいろんな方向でこれからの学校図書の充実を図っていくということも必要だと思ってございますので、もちろん、個々の学校の蔵書を充実するということにつきましても、今後なお学校と連携をとりながら、その充実に努めてまいりたいと思っております。

○岩永委員 私は教育委員会としての予算化ということを求めたのは、校割予算の中だけではなかなか大変ということがあって、教育委員会としての特段の予算措置を求めました。引き続き改善を求めていきたいと思います。
学校図書館指導員の役割は、本当に大きな成果を生み出しています。配置できる時間の延長をしてほしい、また今後統合になる桃花小学校や緑野中学校など、統合による新しい学校ができていきます。廃校になる学校、受け入れる学校などの整理は一人の指導員では大変です。必要な指導員の配置などをするべきだということを要望して、このことについての質疑は終わります。

5 山手通り問題と地域課題について

○岩永委員 最後になります。山手通り問題と地域課題についてお聞きいたします。
ことし8月31日に、地域の皆さんと山手通りの地下高速道路の見学をいたしました。本町出入り口になるところから入り、南の方に向かって神田川の下を通り、渋谷区境にある換気塔の下まで歩きました。首都高からは火災などの事故に対する大がかりな設備の説明を受け、もし事故が起きれば、一体この付近一帯はどうなるのかと参加者は不安に思ったものです。山手通りに関係する五つの区の住民が共同して、45メートルの高さになる換気塔に排気ガスなどの大気情報を提供する電光掲示板の設置を求めています。また、降った雨が中野坂上交差点から下り坂になっている神田川に流れ込んでしまう状況がもう既に起きています。40メートルに広がった車道の雨がしみ込むこともなく、川に流れ込むのは、水害の不安を大きくします。車道に降った雨がじかに流れ込まず、一時貯留できるようにすることが必要だと求めています。繰り返しこのことについても区にぜひ求めていただきたいとしてきましたが、区としても住民の生活を守る立場に立ち、首都高と東京都にその対策を求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○登都市計画担当課長 自動車排ガスの測定につきましては、既に山手通り沿道で行われて、公表されております。したがいまして、新たな電光掲示板の設置までは必要ないと考えております。
また、山手通りに降った雨の件でございますけれども、山手通りの車道部につきましては、降雨時の安全な走行の確保と騒音を軽減するというために排水性の舗装を予定しております。一定程度道路下にしみ込みまして、雨水ますに流れ込んで、下水管へ流れ込むと、こういう構造でございます。したがいまして、直ちに川に流れていくということではございませんけれども、今後下水道事業で和田弥生幹線への取水設備の整備も予定されておりますので、そういったものの早期の整備の促進をお願いしたいというふうに思っております。

○岩永委員 課長も山手通りにいらしたから、今の状況は御存じなのでは――いらしたかどうかわかりませんけど、御存じなのではないかと思うんですが、道路の真ん中に45メートルの細長い煙突が建つわけですね。そこから排気ガスが排出される。脱硝装置や集じん装置も住民運動で設置させることができましたけれども、それでもやっぱり排気ガスが出てくる。特に、本町のあそこは出入り口もできるわけですね。どういうふうな大気状況になっていくのかというのは、住民にとっては生活そのものと密着した問題なので、大気状況がわかるようにしてほしいということを区の方からも求めていただきたいと思ったわけです。電光掲示板が不要だというのは首都高からたびたび言われていますから、区からもそういうふうに言われると、何だ首都高と同じなのかと、こういうことにもなってしまっていけませんので、ぜひ区民のなぜそういうことを要望しているのかということなどにも関心を払って、ぜひ実施できるような立場を区としてもとっていただきたいと思います。
さらに、12月には、この高速道路の供用が開始されます。そして、上の山手通りの整備も進んでいきます。中野坂上交差点から南北に坂になっており、横断歩道で信号待ちをしている人の安全確保が必要です。同時に、バス停の屋根の設置や坂上交差点などでの風害から利用者を守るための改善が必要です。住民は京王バスや東京都にもそうした取り組みを求めてきているところですが、区としてもぜひ歩行者の安全や、また住民の安全確保などへの対応として求めていただきたいと思いますが、いかがでしょうか。

○登都市計画担当課長 山手通りで新たに自転車道等が整備されるということから、仮に歩行者の安全を確保するために一定程度問題があるというような場合につきましては、首都高や東京都に対して、より安全な確保ができるようなさまざまな工夫をお願いしたいと思っております。

○岩永委員 ぜひ安全の確保ができるように取り組んでいただきたいと思います。ここの地域は、本当に大きく変わりました。坂上交差点を中心にして、まちの様子が変わりました。先ほど雨のことも言いましたけれども、本郷通りの地下の和田弥生幹線ができても、神田川の50ミリ対応は完全ではないという状況もありまして、あの山手通りに降る雨が川に同じように降っているときに流れてくるということに対しては何とかしてほしいというような要求が地域としては切実です。ぜひそうした地域の声を理解して、やはり区民のそうした立場に立ってこの山手通りの問題にぜひ区としても取り組んでいただきたいということを要望しておきます。

○今介護保険担当課長 先ほどお尋ねいただいてお答えしなかったことでございます。激変緩和の人数ということでございますが、5,255人で、これは増税により課税になって、保険料段階が上がった人すべてでございます。

○岩永委員 ありがとうございました。長いことあれしていたものですから、うっかり失礼して、ありがとうございます。本当にこれだけの人たちへの影響がここでも見られるということで、ぜひ区は今制度改革や増税などで痛めつけられるような状況に中に置かれている区民を支えるという、自治体としての本来の役割を発揮していただくよう、再度改めてお願いして、私のすべての質問を終わります。

○吉原委員長 以上をもちまして、岩永しほ子委員の質疑を終了いたします。