【本会議・討論】
平成18年度一般会計歳入歳出決算並びに平成18年度国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算に対する反対討論(10月12日長沢和彦)

○30番(長沢和彦) ただいま上程されました認定第1号、平成18年度一般会計歳入歳出決算並びに認定第3号、平成18年度国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算に対して、日本共産党議員団の立場から反対討論を行います。
第1は、そもそも区民生活と区民要求にこたえなかった決算であるという点です。歳入では、特別区民税や特別区交付金などが大幅増収になりました。
一方、多くの区民は増税と負担増の影響を受けました。給与や所得・収入は、連続的に落ち込んでいるのにです。だからこそ区は、国の悪政によってもたらされた区民の痛みや苦しみに寄り添い、和らげる施策・事業を予算編成の段階から、あるいは補正予算を組んででも対応すべきでした。私たちは、区が実態として現れているのに何もしようとしない、いや、「それで構わない」としていることを見過ごすことはできません。
なお、私どもが質問や予算の組みかえ案などを示したときに、区からは「経常化した経費」については、「財政が逼迫する」などの答弁が繰り返されてきました。しかし、すべてが「経常化した経費」の事業ではない事実誤認を指摘するとともに、「構造改革」路線、わけても増税・負担増路線による区民への影響、その深刻さから経済的負担の軽減策を提案していることを強調しておきたいと思います。
第2に、区民の暮らしを尻目に剰余金づくりと基金積立に専念している点です。当該年度は、基金積立に一般会計で約105億円と、区政史上最大の金額を積み立てました。その上、剰余金は05年度のおよそ42億円に続いて約39億4,000万円にもなりました。この年度の最終補正において、財政調整基金をはじめとした各基金に約61億円を積み増しし、基金合計は約280億円にもなっています。つまり「余らせ過ぎ」が、これだけの剰余金と基金の積み増しを可能にしたのです。
それではどうやって余らせたのか。このことが厳しく問われています。例えば決算説明書の歳出総括を見ると、不用額で「未執行による残」が各分野で散見されます。本来ならば、予算計上の段階できちんと精査されなければならないはずです。同時に、執行上の工夫や柔軟な対応が必要でもありました。こうした執行のあり方が、剰余金と基金積み増しの原資を「つくり出す」結果となりました。
また、区は、基金積立については「適正」とか「計画的に」と言っています。しかし、「財政運営の考え方」では、今年度からの数字を落としているだけで、06年度については明示されていません。しかも、今定例会の冒頭に提案された補正予算では、当該年度の「決算剰余金を財源に10億円を財政調整基金等に積み立てる」としていたのを、財政調整基金に約25億円、まちづくり基金に3億円と、28億円を超える基金積立を早々と行いました。これでどうして「適正」、「計画的」などと言えるでしょう。
第3に、警察大学校等跡地や中野駅周辺まちづくりをはじめ大規模開発事業が、区政運営の中で最優先に進められている点です。警察大学校等跡地の公園やF字道路の用地取得については、「開発者負担の原則」は既に破綻をしました。しかし、区はそれを認めようとしません。要は、中野駅周辺まちづくりまで手を伸ばして再開発・整備を行うことで、開発事業者に協力金なるものを出してくださいとしているだけです。区がそれでは今後、中野駅周辺まちづくりにどれくらいの財政支出をするのか。そのことは明らかにされていません。開発事業者が利するだけの話です。しかも、「広い緑豊かな防災公園を」との区民の願いは、ここでも背を向けられたままです。
区民の暮らしと福祉に目を向けず、開発会社化にひた走る区政運営と、その一端である06年度決算は認めることはできません。
最後に、国民健康保険事業特別会計決算について述べます。
国民健康保険料は年々上がり続け、10年前と比較するとおよそ2倍にもはね上がりました。特に当該年度は、年金課税の強化と定率減税の半減によって、雪だるま式に保険料の値上げとなりました。しかも、前年度と比較して所得割料率は引き下がったものの、均等割額は1,200円アップの3万3,300円にもなり、低所得者ほど一層過酷な負担になったことは看過できません。
本定例会では、受診抑制につながる短期証・資格証明書の発行を問題にし、申請減免の改善などを図ることを提案してきました。今の事態の大本には、国民皆保険を突き崩す国による相次ぐ制度改悪と国庫負担率の引き下げがあります。
国保事業が区民のいのちと健康を守る役割をきちんと果たし、あわせて、区が国と都に財政支援を要求することを強く求めて、認定第1号と第3号への反対討論とします。