【本会議・一般質問】
(2007年9月20日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 決算からみえてくる区政運営について
  2. 増税・負担増から区民のいのちと暮らしを守ることについて
    1. 影響する事業の負担の据え置き及び経過措置の延長について
    2. 国保の短期証・資格証明書の発行について
  3. 中野サンプラザ問題について
  4. 区民健診と特定健診・特定保健指導の問題について
  5. 妊婦健診の拡充と妊産婦タクシー券の支給について
  6. 多重債務の解決について
  7. 非核・平和行政について
  8. 野方駅の改善について

○30番(長沢和彦) 2007年第3回定例会本会議に当たり、日本共産党議員団を代表して質問を行います。

1 決算からみえてくる区政運営について

初めに、決算から見えてくる区政運営についてお聞きします。
まず、2006年度はどういった年度だったでしょうか。高齢者を襲った年金課税と定率減税の半減による庶民増税、介護保険制度の改定による負担増とサービスの後退、障害者と家族に負担と不安を押しつけた障害者自立支援法の制定、弱肉強食の構造改革による増税・負担増路線が区民生活を直撃し、将来不安を広げました。これら一つひとつの制度の改定や成立によってどういった事態となるかは、施行される前よりさまざま指摘されていたことからして、想像にかたくありません。それゆえ、区民への影響を総合的・一体的にとらえて、その痛みを和らげる施策・事業を行うことが区には求められていました。
我が党は、予算案の段階で、警察大等跡地や中野駅地区の整備の開発優先、業務プロセス改善など、不要不急の事業への歳出を改め、主に高齢者や障害者、子育て家庭の負担軽減、耐震補強等支援の拡充などを求めました。そうしたもとで、障害者自立支援法での地域生活支援事業を原則無料としたり、介護保険法の改定による軽度者のベッドが取り上げられる中で、ベッド購入助成などの改善が図られました。しかし、区民が必要とするサービスを漏れることなく提供する責任と役割から見て極めて不十分であり、区は区民生活の実態を見ようとしない冷たい態度に終始したと言えます。
そこで伺います。これら矢継ぎ早に行われた制度の改定、特に増税・負担増によるサービス低下と暮らし破壊に対する区政運営について、決算の時点でどのように見ているのか。区長のお考えを伺います。
次に、決算の特徴について触れながら、区の見解をお聞きします。
歳入で見ると、特別区民税の収入済額は約269億円で、前年度と比較して約22億円の増となっています。この主な要因とその額ですが、定率減税の半減で約8億5,000万、老年者控除の廃止と公的年金等控除の引き下げにより約5億、老年者非課税措置廃止で約1億5,000万など、年金課税、庶民増税によるものが増収全体の68%と大半を占めました。生活が厳しくても税金の名で区民はこんなにもむしり取られたわけです。
特別区交付金は、昨年度と比べておよそ21億円の増となりました。その理由は、調整3税のうち市町村民税法人分が増収になったことが挙げられています。国の政治によって減税の優遇措置をしてもらっている大企業が、それでも空前の利益を上げた結果、税収増になったということでしょう。この逆立ちした関係からも区は、区民にこそ温かい手を差し伸べる必要があったと言えます。伺います。
区民生活を守るべき区がその責任を全うしていないことは、次の事柄からも知ることができます。
実質収支比率は5.6%と、2005年度の6.3%に続き適正範囲とされる3~5%をまたも上回りました。つまり、適正な予算執行ではなく、余らせ過ぎたということです。金額で見ても、剰余金は2005年度の約42億円に続いて、およそ39億4,000万円も出しました。区民の所得が落ち込み、増税・負担増が生活を襲っているもとで、区民に寄り添った手だてもせず、これだけのお金を残したのは異常と言えます。
積立金は、05年度をおよそ53億円上回る、約105億円といった膨大な額を積み立てました。これまでは1990年度の約56億円が最高額でしたから、その2倍近い額を積み立てたことになります。やはり異常です。その結果、基金の合計は約280億円にもなりました。中でも、警察大学校等跡地をはじめ中野駅周辺まちづくりなど、大規模再開発型のまちづくり基金には単年度で16億円も積み立てています。とても区民の納得を得られるものではないでしょう。やる気になれば、介護保険施設における居住費と食事代の自己負担の軽減や、障害者サービスの自己負担の軽減など、福祉・暮らしを支える事業を区独自でも行えたはずです。余りにも区民生活からかけ離れた決算と言わざるを得ません。見解を伺います。

2 増税・負担増から区民のいのちと暮らしを守ることについて


(1)影響する事業の負担の据え置き及び経過措置の延長について

次に、増税・負担増から区民のいのちと暮らしを守ることについて伺います。
1番目に、影響する事業の負担の据え置き及び経過措置の延長について伺います。
65歳以上の高齢者非課税措置の撤廃による区民税と国保並びに介護保険の保険料の経過措置が今年度で終了し、来年度から本則となります。対象となる高齢者にとっては、税と保険料負担が一気に押し寄せることになります。05年度当初の推計では、新たに課税となる方は約7,000人、国保料で影響が出るのが約4,070世帯、介護保険では、同一世帯員が課税となった場合を含めると8,300名、これだけの世帯や人が影響を受けることになるのです。2年前と比べて暮らしがよくなったわけではありません。介護・医療・年金の社会保障改悪による負担増とサービスの減少によって、むしろ悪くなったと言えます。国に経過措置の延長を要望すべきではないでしょうか。また、区独自でも行うべきです。見解を伺います。


(2)国保の短期証・資格証明書の発行について

2番目に、国保の短期証・資格証明書の発行について伺います。
短期証・資格証明書の発行が23区の中でも突出しています。区は「加入者みんなで支える制度だから」と国民健康保険証を取り上げ、短期証・資格証明書の発行はやむを得ないとしています。しかし、なぜこんなにもふえているのか、その原因には言及しようとしていません。なぜですか。お聞きします。
国保料は毎年のように値上げとなり、特に生活が厳しくなっている中での負担増がこうした事態を招いています。青年層は、ネットカフェ難民に代表されるように、住むところさえ確保できない、派遣、請負、アルバイトなど不安定雇用が常態化しています。中小・零細業者のところでも、売り上げの減少、営業所得が伸びないため生活が成り立たず、倒産・廃業に追い込まれる業者も少なくありません。それでも業者は無理しても国保料を払っているとの調査結果があります。
こうした実態から、国保料の引き下げや減額制度、申請減免の改善などが必要ではないですか。このことが短期証・資格証明書をつくらない取り組みにつながると考えます。見解を伺います。
国で示した措置の対象外の拡大を図ることをことしの1定本会議質問で求めましたが、区は国民健康保険法の枠内でしか考えていません。しかし、短期証・資格証明書発行の措置の対象外を区の判断で広げることは、いのちと健康を守る上で、区民の暮らし向きから見て、欠かせないのではありませんか。例えば、資格証明書になれば、子ども医療証を持っていても全額窓口負担となります。ひとり親家庭も同様です。措置の対象外の範囲を区独自に広げることを改めて求めます。
そして、少なくとも子どもがかかった医療費の窓口負担は取ることのないようにすべきです。答弁を求めます。

3 中野サンプラザ問題について

次に、中野サンプラザ問題について伺います。
会計システムリース契約の架空取引疑惑については、いまだ調査中であり、真相が解明されていません。この問題を契機に起こっていることについてお尋ねします。
この間に、所有会社・まちづくり21の取締役の交代がありました。区からはこれまでの1名から2名の副区長が出ることとなり、うち一人の副区長が代表取締役に座るもとで、事態の収束を図ろうとしています。この件では、総務委員会で「取締役会の話し合いによってこのような形になった」との報告がありましたが、中野サンプラザ取得・運営等事業に関する基本協定書の第14条の2項では、所有会社における中野区からの取締役は「1名」、しかも「代表権を有せず」となっています。議会への説明もきちんとなされませんでした。区民からは「協定の変更がいともたやすく行われたのは問題」との指摘がされています。
所有会社の取締役の交代は、所有会社と運営会社のあり方があまりにも不自然であったことを図らずも証明しました。しかも、このドタバタ劇は、架空取引疑惑が引き金となってはいますが、実は、第三セクターを解散・清算するとき、あるいはした後の再整備にかかわって生じる莫大な利益をめぐる問題としてあらわれたと言えるでしょう。
区は、責任ある立場にあります。議会・区民に対して、所有会社・まちづくり21についての情報開示と説明責任をきちんと行うこと。さらに、運営会社・中野サンプラザについては、実質的な区の監視・点検が必要です。答弁を求めます。
もう1点お聞きします。
さきの総務委員会では、まちづくり21における現行の監査役に対し辞任を促したことが報告されました。我が党は、05年1定の予算特別委員会や総務委員会で「中野区の監査が及ばないが、どうするのか」とただしてきました。区は当初、「研究・検討を経て何らかのことができるよう」考えてと、根拠を示すことなくその場しのぎの答弁をし、その後、「地方自治法の枠組みの中ではできない」といって、国の新たな仕組みに期待する旨の答弁を繰り返してきました。国の動きに期待できないとなってからは、このことも初めから根拠に乏しいのですが、「現行のまちづくり21の監査役と、加えて外部の会計監査人によってしっかりやっている」、「事業運営、経営状況については、まちづくり21の取締役として副区長が状況を把握している」として、問題ないとの立場に立っています。しかし、まちづくり21の監査役3名に辞任を促したこと自体、我が党が指摘してきたように会計の透明化をめぐっては何ら担保になっていなかったと言えます。
地方自治法で定めた区の監査が及ばない、この問題が改めて問われているのではありませんか。答弁を求めます。

4 区民健診と特定健診・特定保健指導の問題について

次に、区民健診と特定健診・特定保健指導の問題について伺います。
2008年4月から特定健診・特定保健指導が実施されます。これまでの早期発見・早期治療を目的に、医療と一体不可分で行ってきた健診を、保健指導によって患者を減らすというもので、公的医療給付の削減が特定健診・特定保健指導のねらいと言えます。そして、健診・保健指導の実施責任を自治体責任から保険者責任へと変えました。
厚生労働省は、「生活習慣病とは不適切な食生活、運動不足、喫煙などで起こる病気」と定義して、自己責任によることを強調しています。保健指導の中身は対象者を「行動変容」させ、生活習慣を改めるように「自覚と努力」を促す支援を行うこととしています。そこでは生活習慣の改善だけが問題となり、労働や社会の環境改善の視点はありません。自己責任の押しつけです。今日、健康の自己責任論は、健康格差を拡大するだけと言えます。これでは国民の健康増進に対する国の責任回避です。
そこで伺います。実施責任が自治体から保険者になりましたが、自治体として区民のいのちと健康を守るためには、特定健診・特定保健指導にとどまることなく、総合的に保健施策・事業を行うことが必要です。見解を伺います。
その上に立って、区としての対応を求めます。
まず第1に、健診内容は、現行の区民健診の水準を維持することが必要です。厚生労働省が示した基本的な健診項目には、胸部レントゲンがありません。心電図、眼底、貧血の検査などについては、実施する必要性は医師の判断としているだけです。健診項目は、事実上ほぼメタボリックシンドロームに限定されています。しかし、従来の区民健診や職場健診に求められる対象疾患は、その他多くの診療科領域にわたるものであることからして、これでは被保険者のいのちと健康を守る中身にはなり得ません。これまでと同水準の健診内容に努めることを求めます。いかがですか。
生活保護者、現行の対象である35歳以上の区民など、区の一般財源で行う予定である健診についても同様であることを述べておきます。
第2に、区民がかかりやすい環境・条件を整えることです。
現行の区民健診に自己負担が導入されました。それまで伸びていた受診数・受診率が伸びず、かかりにくい状況になっていることが見て取れます。出された行政評価では、やはり目標を下回っています。自己負担が受診を抑制したと見るのが妥当でしょう。
さて、今度の特定健診においては、受診者の自己負担を予定しているようですが、一層の受診抑制になりかねません。自治体によっては、自己負担を取らずに実施を検討しているところがあります。自己負担なしでの実施を検討すべきですが、どうですか。お聞きいたします。
国が3分の1、都が3分の1、残り3分の1が保険者と自己負担というのが厚労省から示されている仕組みです。保険料が引き上げられることが想定できますが、保険料負担を抑えるための手だてが必要であることも要望しておきます。
特定保健指導についてもお聞きします。
厚労省が示した標準的な保健指導プログラムでの実施を考えているようですが、それだけでは不十分です。検討していることがあれば、お答えください。
また、特定事業者に偏らず、地域ぐるみで健康づくりを進めるためには、医師会の先生方をはじめ関係者の関与も必要です。さらに、特定保健指導を行う体制を整えて、保健福祉センターの活用を検討すべきではないでしょうか。以上3点、お尋ねします。

5 妊婦健診の拡充と妊産婦タクシー券の支給について

次に、妊婦健診の拡充と妊産婦タクシー券の支給について伺います。
今や子どもを産み育てる環境を整えることは、だれもが大事な課題であるとの認識に立っていると思います。とりわけ、出生率の低い中野区においては、特段の努力が必要です。
ことしに入って、厚生労働省が「妊婦健康診査の公費負担の望ましいあり方について」を自治体の関係機関に示しました。そこでは、公費負担について「14回程度行われることが望ましい」との考えを示しています。一方で、「財政厳しい折、公費負担が困難な場合、経済的理由等により受診をあきらめる者を生じさせないため、これを基本として5回程度の公費負担を実施することが原則であると考えられる」と記しています。
区では、今年度からこれまで2回であった妊婦健診が5回に拡大され、区民から喜ばれています。これまでの前期・後期の健診票による2回の健診に加えて、他の3回は6,000円を上限とした助成を行っています。さらに、妊婦健診の時期と内容等については、厚労省の通知をもとに検討しているようです。健診の中身については、内診と血液・尿の検査が基本のようですが、実際には常に超音波で胎児の発育状態を診ているため、相当の金額がかかると言われています。上限の6,000円をもっと引き上げることが必要です。伺います。
厚労省の通知では、経済的理由等により受診をあきらめる者を生じさせないため、これを基本とすることを明記しています。今日、経済的に苦しくて本来必要な妊婦健診を受けられない、受けないといったことも出ています。多くの妊婦が胎児と母体の健康の心配と同時に、費用負担が不安となっているからです。
23区の各自治体においても、積極的に検討がなされていると聞きます。中でも、例えば台東区では、14回すべてに6,000円の助成をすることにしています。当区においても、さらに回数をふやすことを求めますが、いかがでしょうか。
また、現在の償還払いを改め、現物給付による窓口での負担をなくすことも、安心して受診してもらう上で必要です。答弁を求めます。
医療機関までの交通手段への助成を求め、お聞きいたします。
妊婦健診のところで述べたように、妊産婦は通常14回ほどの健診を受診しています。妊娠後期に入ると医療機関まで、当然帰路も同じですが、大変な思いをして通うことになります。産後は、新生児を抱えての通院となり、一層大変になります。産科が区内や近隣区において減少していることも、家から遠く離れたところまで通わなければならないという要因となっています。それだけに支援が必要と考えます。具体的には、妊産婦タクシー券の発行を求めます。この中野区で安心して子どもを産む一助になると考えますが、いかがでしょうか。伺います。

6 多重債務の解決について

次に、多重債務の解決について伺います。
1定の予算特別委員会の総括質疑で、我が党の来住議員が国保料の滞納を完納した事例を示しながら、鹿児島県奄美市での取り組みを紹介しつつ、多重債務者問題についてただしました。区からは、多重債務問題改善プログラム、これに注目をしていきたい旨の答弁がありましたが、その後、4月になって政府の多重債務者対策本部から同プログラムが発表されました。そこでは「地方自治体は、住民の接触機会が多く、多重債務者の掘り起こし(発見)・問題解決に機能発揮が期待できる」とし、地方自治体の役割について、「多重債務者への対応は自治体自らの責務との意識を持って、主体的に相談窓口における積極的な対応を行うことが望まれる」としています。
5社以上のサラ金から借り入れている人が230万人いると言われています。これらの人の大部分が高利の借金の返済のために新たな借り入れをする自転車操業状態に陥った多重債務者と見られています。警察庁のまとめによると、自殺の原因・動機は、この10年来、「経済生活問題」が「健康問題」に次いで2番目に多いのが特徴です。
一方、昨年末、長年の課題だった灰色金利撤廃を盛り込んだ改正資金業法が成立しました。今、こうした点から、既存の多重債務者に対するカウンセリング体制の充実など、自治体行政の役割は欠かせません。国の動き待ちにならず、早急に区が取り組みを行うべきです。
そこで、何点か伺います。
一つ目に、多重債務者向けの相談窓口の設置に努め、各分野・各担当者が連携して対策に当たるようにすべきです。また、区職員向けの研修にも力を注ぐべきと考えます。いかがですか。
多重債務者は、業者への支払いを優先するため、多くが住民税や国保料、保育料や給食費などを滞納しています。滞納の背後に借金があるケースは相当あると見られていることから、区職員が意識を持てば、この種の多重債務者の掘り起こしにかなりの力を発揮できると思います。
二つ目に、現在、消費者センターで弁護士・司法書士など専門家への紹介・誘導が行われているようですが、相談者の目の前で約束をとるなど、確実に専門機関に結びつけることが必要です。借金に追いまくられた人は、疲れてぼろぼろになっています。債務整理ができることすら知らない人も多く、単に弁護士の連絡先を教えるだけでは、自分から連絡しない場合があります。
三つ目に、多重債務者への周知も大事です。区報を使っての特集記事の掲載を実施すべきです。また、多重債務者向けのパンフレットを作成し、税や国保などの窓口に用意することを求めます。
四つ目に、相談者へのアフターフォローを行い、生活再建につなげることが欠かせません。
長期にわたって灰色金利を払ってきた場合、過払い金の返還請求ができる場合も多いことがわかってきました。多重債務の解決が、住民税や国保料の滞納分に充てられるといった例が各地の自治体で生まれ、結果的に自治体財政に貢献しています。同時に、多重債務者には、それぞれに借金を背負うに至った原因があり、病気や失業、事業の失敗などをきっかけに生活困窮に陥ったケースでは、単に債務を整理するだけではその人の生活再建につながらず、再び高利の借金に手を出さざるを得ない場合もあります。相談者と定期的に連絡をとり、その都度必要な行政サービスを提供できることが望ましいと考えます。見解をお聞きします。

7 非核・平和行政について

次に、非核・平和行政について伺います。
人類史上初めて、広島と長崎に原子爆弾が投下をされてから62年を迎えました。被爆者は平均年齢が73歳を超えています。核兵器廃絶を求める被爆者の叫びは、今圧倒的多数の政府を含む世界の声となっています。
核兵器廃絶と非核三原則の厳守を政府に宣言させる「非核日本宣言」の運動が広がっています。田上富久長崎市長は、ことしの長崎平和宣言の中で「今日、被爆国の我が国においてさえも、原爆投下への誤った認識や核兵器保有の可能性が語られる中、単に非核三原則を国是とするだけではなく、その法制化こそが必要です」と述べています。日本非核宣言自治体協議会の幹事を務める中野区が、政府に対して非核三原則の法制化を率先して求めるべきではないでしょうか。伺います。
毎年、終戦記念日の8月15日に、区長が防災無線を使って区民に向かって話をされていることは評価するものです。同時に、黙祷を捧げるなど、区民に呼びかけることを求めたいと思います。
あわせて、8月6日広島、9日長崎の原爆の日においても、同様に黙祷を捧げるなどできないでしょうか。中野区では、平和の集いを開催している時期です。そうした取り組みとあわせて行うことを是非検討していただきたいと思います。戦争や被爆の惨禍を決して風化させないためにも、積極的な取り組みをお願いするものです。いかがでしょうか。
三つ目に、以前から求めている区内にある戦跡や被爆地から寄贈されたアオギリとクスノキに銘板の設置を行っていただきたいと思います。ほとんどが民有地のため難しい点があることも承知しています。しかし、説明が記された銘板があるとないとでは、区民の関心も違ってきます。条件が整うところから設置してはどうでしょうか。お聞きいたします。

8 野方駅の改善について

次に、野方駅の改善について伺います。
9月3日の建設委員会で、野方駅南北自由通路及び駅舎整備についての検討状況等が報告されました。事業スケジュールでは、本日の補正予算にも計上された第三セクターを設立し、実施設計、工事と進み、2010年度前半に工事完了となっています。もともと2009年度末の完成予定が、区と西武鉄道との調整が整わず、今回のスケジュールとなりました。つまり、およそ半年ほど完成がおくれることになったわけです。地域住民・利用者からは、早期の実現が切に望まれています。中野福祉団体連合会との懇談の場でも、同様の声が寄せられました。おくれる原因となった未調整の事項とは何だったのか、どういった形で調整が図られたのか、伺います。
早期の実現に向けて頑張っていただきたいと思います。事業スケジュールでは、10月に基本協定締結、ことし中に自由通路・駅舎の実施設計に着手するとしています。住民・利用者の意見を反映できるようお願いするものです。また、区が整備する自由通路のエスカレーターについては、上りだけでなく下りも整備することをぜひ検討してほしいと思います。答弁を求めます。
以上ですべての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の質問にお答えをいたします。
決算における負担増と行政サービスについてとの御質問でありました。
平成18年度の住民税の改正は、景気対策として行われてきた暫定的な税負担の軽減措置の廃止でありますとか、世代間の負担の公平化を意図したものと受けとめているわけであります。また、介護保険制度の改定や障害者自立支援法の制定は、将来を見据えた上でサービスをしっかり維持し、拡充していくということを目指したものであります。
区は、それぞれの制度運営をしっかりと行い、今後も安定したサービスの提供と区民の視点でのサービスの向上に努めていかなければならないと、こう思っております。
企業の収益の増加についてですが、企業の収益の増加は、住民税法人分の増加などによりまして特別区交付金の増につながり、区のサービスの確保・向上に寄与したというふうに考えております。
経済の活力が高まること、これも低迷した区民の暮らしを活性化するという意味での効果があるわけでありまして、企業の減税の優遇措置というものについての評価、これもいささか長沢議員と私とでは考え方が違うのかなと思っております。
それから、決算の剰余金と基金の積み立てについてであります。
積み立てをしてはいけないというか、積み立てに対する否定的な御質問でありました。施設の建てかえでありますとか景気変動、収入が多いときも少ないときもこれはあるわけであります。また、都市基盤施設を整備していくなど、基金がなければ対応することができないわけであります。そこで、財政が破綻するというようなことに仮になりでもすれば、セーフティーネットなど欠くことのできない区民サービスも維持することができなくなるということになるわけであります。
区政を取り巻く環境が大きく変化を続けております。経済状況も不透明であります。そうした中で、着実に政策を実行し、その成果を持続的に発展していく必要があるということであります。学校や区の施設の修繕や建てかえ・整備、まちづくりなど、将来の財政需要に対応していくためには、それらに備えて適正に基金を積み立てていかなければならない、こう思っております。
それから、負担の据え置き、経過措置の延長についてということであります。
区民税については、地方税法によって定められておりますので、経過措置の延長要望や区独自での対応については考えておりません。
介護保険料の経過措置については、激変緩和のための措置であります。また、介護保険は、21年度からは第4期介護保険事業計画に基づく保険料になるわけであります。したがいまして、経過措置の延長ということは難しいと考えております。
それから、国民健康保険料の経過措置につきましても、激変緩和の措置であります。また、過去の経緯から、特別区は23区統一保険料方式を採用しております。そういう意味で、区独自で経過措置の延長を要望する考えはありません。
それから、国民健康保険の短期証・資格証明書の発行についての御質問がありました。
中野区が突出しているという御質問でありましたけれども、中野区が突出しているという、そういう実態とは考えておりません。全体として収納率が低いというようなことから、ある程度短期証や資格証明書を発行するというのは中野区だけではなく、やむを得ないことだというふうに考えております。
中野区では、保険料の収納率が低迷する中で、短期証や資格証明書を活用しながら、未納世帯との納付交渉の機会をふやしているわけです。そうした努力をしながら、滞納の解消に努めているわけであります。
17年度の保険証の一斉更新に当たりまして、短期証や資格証明書が一時的に増加をいたしました。その後も納付相談にあわせて活用しているところであります。
それから、国保の減免制度の関係であります。
所得の低い世帯には、保険料の所得に応じた減額賦課でありますとか、災害に遭った場合等には減免制度があるわけであります。保険料の減額賦課や減免制度につきましては、国民健康保険料の規定に基づき、基準政令等に従って実施をしていく考えであります。
短期証・資格証明書の発行についてであります。
資格証明書を発行しない場合というのは、国民健康保険料で定められているわけでありまして、この区としてその範囲を広げるべきではないかという御質問ですが、区として独自に範囲を広げるというのは、法で定められているということでもありまして、従前どおりの考えでまいりたいと、こう思っております。
それから、お子さんの医療費の窓口負担に関係しての御質問でありました。
区では、子どもやひとり親家庭に対する医療費助成を行っております。この制度は、保険診療の一部負担金を助成するという制度でありまして、被保険者資格証明書で診療を受けた場合は、一たん医療費の全額を自己負担した上で、後日、療養費と医療費助成の申請をいただいた、これに対しての支払いをすることになるわけであります。その際、納付相談を受けていただきまして、個々の納付状況によりまして、短期被保険者証、あるいは国民健康保険被保険者証に切りかえるということもあるわけであります。そうした場合には、子どもの医療に係る窓口で負担をするということはなくなるわけであります。
それから、株式会社中野サンプラザへの関与についてということであります。
所有会社まちづくり中野21でありますけれども、この経営状況や重要な役員人事などについて、議会に報告をしてきたところであります。今回のリース契約問題につきましても、所管委員会で経過を御説明してきております。区は、これまでも所有会社に取締役を派遣することによって、運営会社の経営状況を把握してまいりました。
それから、今回副区長が代表取締役に就任したことが基本協定に抵触するのではないかということでありますが、基本協定を変えるものではないかといったような御質問でもありますが、このことが基本協定に抵触するものとは思っておりません。今後も本事業の枠組みに沿いまして、所有会社を通じて運営会社に適切に関与していくということであります。
所有会社の監査についての御質問もありました。
所有会社の監査につきましては、会社法の枠組みの中で、監査役及び監査法人が務める会計監査人によって適正に行われているわけであります。今回、監査役に辞任を求めましたのは、リース契約問題についての当事者企業の役員でありましたため、この問題についてより公正性・透明性を高めるためであります。また、区が派遣をする取締役を通じまして、所有会社の経営状況について把握をして、議会にもこれからも適正に報告をしていきたいと、こう思っております。
それから、非核三原則法制化を求めるべきという御質問であります。
日本が核兵器を「持たず・つくらず・持ち込ませず」との非核三原則を堅持することにつきましては、これまで歴代の内閣によって累次にわたって明確に表明をされてきております。政府としては、今後ともこれを堅持していく立場に変わりがないということが明言もされているところであります。法制化を要望する考えはありません。
それから、8月15日に黙祷を呼びかけてはいかがかということであります。
追悼の意をあらわす方法として、黙祷ということもあるわけであります。そうした方法、考え方というのは内心の問題に関することであります。一定の団体の集いとか集会・会議などで呼びかけるということはある、それはそうだと思っております。しかしながら、防災無線のスピーカーなどを使いまして、不特定多数の方に呼びかけるという性質のものではないと、このように思っております。
それから、銘板の設置についてであります。
区内にあります戦跡については、御質問にもありましたように、私有地にあるものが多いわけであります。銘板の設置に対する所有者の方の御意見がさまざまであるということでありまして、なかなかこれの推進は難しいのではないかと考えております。
被爆地から寄贈されましたアオギリとクスノキにつきましては、若木が成長してまいりましたので、銘板の設置について検討をしていきたいというふうに考えております。
私からは以上であります。

〔保健福祉部長金野 晃登壇〕
○保健福祉部長(金野 晃) 私からは、区民健診と特定健診・特定保健指導の問題についてお答えいたします。
まず、総合的に保健施策・事業を行うべきということでございますが、平成20年度から医療保険者が実施する特定健診・特定保健指導、これと区が実施するがん検診などの区民健診、また区民を対象とした健康づくり活動支援など、これらの連携により健康づくりを進めていきたいと考えております。
また、区としても特定健診の対象にならない35歳から39歳までの区民や生活保護受給者などを対象に、健診・保健指導を行う考えであります。区民が主体的に健康づくりに取り組んでいけるように、関係団体、区民との連携による健康づくりを進めていきたいと考えております。
次に、特定健診の健診項目についてのお尋ねでございます。
中野区の国民健康保険が実施することになる特定健診の項目につきましては、国が基準案で示している必須項目を実施するほか、国の方では選択的に実施するとしている項目につきましても、一部につきましては必須項目と同様に取り扱うということを検討中でございます。中野区民の健康データを踏まえた健診内容としていきたいと考えます。
次に、特定健診への自己負担についてのお尋ねでございます。
特定健診の費用は、国や都の補助のほか、保険料と自己負担で賄うことが制度の基本的な考え方でございます。これを踏まえて適切な自己負担のあり方を検討していきたいと考えます。
次に、特定保健指導の実施内容についてのお尋ねでございます。
国の標準的な保健指導プログラムということでございますが、これは国が示している基準となる考え方であり、実施に当たっては、制度の趣旨に沿って成果が上がるよう運用を工夫してまいりたいと考えます。
また、特定保健指導について、関係機関等の関与が選定に必要ではないかというお尋ねがございました。特定保健指導につきましては、外部委託によって行いたいと考えているところでありますので、その委託する業者の選定につきましては、十分検討していきたいと考えております。
また、特定保健指導の実施方法・実施場所についてのお尋ねもございました。
特定保健指導の実施方法につきましては、個別の支援とグループ支援を組み合わせて行うこととしております。実施場所につきましても、事業実施の効率性や区民の利便性を考慮して決めていきたいと考えます。
私からは以上でございます。

〔子ども家庭部長田辺裕子登壇〕
○子ども家庭部長(田辺裕子) 妊婦健診の拡充と妊産婦タクシー券の支給についてお答えをいたします。
妊婦健診につきましては、妊婦が健診を受けやすくするため、今年度から従来の2回の助成に加えまして、健診時の平均的負担額6,000円を3回分支給する拡充を行ったところでございます。厚生労働省も5回程度の公費負担を原則としておりまして、現在のところ、5回の公費負担を維持することとしたいと思っております。
妊婦健診の現物給付につきましては、全都的に受診券方式で協議が進められておりまして、来年度からは窓口負担は軽減される見通しでございます。
タクシー券の御要望でございましたが、妊産婦の方々は日常的に一般交通機関を利用されておりますので、特に健診等のために妊産婦タクシー券の支給については考えておりません。

〔区民生活部長大沼 弘登壇〕
○区民生活部長(大沼 弘) 多重債務の解決についてお答えします。
相談窓口の設置、関係機関の連携及びアフターフォローについてです。
多重債務の相談は、消費者センターで対応しています。今後は庁内での連携を強めるとともに、研修の機会を設け、各窓口での適切な対応を図っていきたいと思います。
確実に専門機関に結びつけることについてです。
消費者センターで受けた相談は、法テラスや法律相談センターなどを紹介したりしています。ケースによっては、法テラスなどの弁護士の予約をとるなど、確実に専門機関に結びつけているところであります。
多重債務者の周知についてです。
多重債務に関する問題については、毎月発行の啓発誌「相談の現場から」で取り上げ、地域センターなど区内の各施設に配付しており、庁内でも適宜配付しているところであります。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 野方駅の改善につきましてお答えをいたします。
野方駅南口における区と西武鉄道の駅前広場機能のあり方について、協議に時間を要してまいりましたが、先般、区の要請に基づきまして、店舗面積、これを縮小する方向で調整が整ったところでございます。
また、野方駅南北自由通路、これのエスカレーターにつきましては、設置スペースの関係から上り、もしくは下りの一方しか設置が無理というところでございます。ただ、エレベーターが南北それぞれに設置をされるということでございまして、特段の問題はないものと考えてございます。

○議長(市川みのる) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。