【本会議・討論】
一般会計予算および国保会計予算に対する反対討論(3月7日来住和行)

○30番(来住和行) 日本共産党議員団を代表し、2007年度中野区一般会計予算及び国民健康保険事業特別会計予算に対する反対討論を行います。
第1の問題点は、87億5,000万円の警察大学校等跡地の用地取得等に係る予算が組まれていることです。これは、超高層ビルの建設を中心とした再開発計画を推し進めるためのものであり、本予算の最大の問題点です。10か年計画では、区役所とサンプラザなど中野駅周辺の巨大再開発事業を推進することが予定されていますが、その先駆けとなるもので認めることはできません。
第2の問題は、高齢者や障害者、子育て世代が増税や負担増に苦しめられ、非正規社員の拡大で青年の雇用状態が最悪になっているとき、中野区としての可能な施策の充実が求められますが、そうした配慮が行われていないことです。
中学3年生までの医療費無料化が実現することになりました。これは共産党議員団が繰り返し要求してきたものであり、都民・区民の大きな世論に従ったものとして評価するものです。
しかし、他区が行っている「障害者サービス1割負担の軽減」や、国や都が推進し、他の22区が実施している「耐震補強工事助成」を中野区はいまだに拒否しています。その一方で、公私格差是正に名をかりた区立幼稚園保育料の値上げ、予算上は見えていない区民施設使用料の値上げなど、区民負担を増大させることが計画されています。
今年度末中野区の積立基金は281億円になりますが、区民の生活を守るために還元することを考えるべきです。
第3の問題点は、「市場化テスト」を導入して事業の民営化をあらゆる分野に押し広げ、「政策研究機構」なる組織をつくり、区民生活の実態とかけ離れたところで区の政策づくりをしようとしていることです。区が保育園や幼稚園の民営化を強引に推し進め、児童館や学童クラブの統廃合・民間委託を進めようとしていることに批判の声が相次いでいます。図書館の民間委託がなし崩し的に広げられています。広範な区民や町会自治会から批判と反対の声が上がっているのに、地域センターの廃止と管理委託を進める予算がつけられていることも問題です。
「何でも民営化でいいのか」という声が関係団体の中から上がっていますが、当然の声です。市場化テストと政策研究機構なるものを導入することによって、この路線がますます強引に進められ、区民不在の区政になっていかざるを得ません。
日本共産党議員団は、このような予算の問題点をただし、区民の要望を実現することを願って、予算の組み替え動議を予算特別委員会に提出しました。
特徴は、警察大学校等跡地の用地取得を中心とする「中野駅周辺整備」や市場化テスト、政策研究機構設立などに係る予算を削減し、一方で区立幼稚園、認可保育園保育料の据え置き、子育てクーポンや出産祝い金の支給、介護保険料や障害者サービスの自己負担軽減、耐震補強工事助成の実施、学校給食食器の改善やトイレ改修など、41項目の事業に係る予算を組むものです。
これに係る費用は約22億円です。予算全体から見ればわずか2%でこれらのことができます。予算組み替え動議は、委員会の多数で否決されましたが、本来区自身がこのような区民の願いにこたえる努力をすべきことです。
区長は、かつて「国全体が目指すべき方向をリードする」と述べ、今回は「中野の取り組みから日本を変えていきたい」と述べました。国は、強引な民営化と社会保障の切り下げを行い、増税や法律の改定などで国民負担を際限なくふやし、国民に耐えがたい痛みを押しつけています。区長は、こうした国の方針を法律ができる前から先取りし、民営化や福祉の切り捨てを行ってきたのが実態です。そのことによって、国民も区民も苦しめられています。
国保会計について一言述べます。
国民健康保険料を納めたくても納められない低所得者や若者が急増しています。この事態に追い打ちをかける形で、さらに国保料の値上げが行われます。
住民税フラット化の影響で、課税所得金額が200万円以下の場合、現行税率が5%から10%に上がり、国保料率の所得割が高くなります。あまりにも影響が大きいことから、来年度1年間の激変緩和策として、10%から7.5%に下げる措置をとらざるを得ませんでした。それも1年のみの緩和策です。均等割は3万3,000円から3万5,100円に上がることになります。
中野区は、他区に比べ国保料滞納者に対する短期証、資格証明書の発行が特別に多いことが問題になっています。お金の切れ目が縁の切れ目どころか、命の切れ目にすらなってきています。短期証・資格証明書の発行について、除外規定を設けるなど区民の生活実態に即した改善を強く求めます。
今日の事態は、国が国庫負担率を下げてきたことに最大の原因があります。国に対し、抜本的な対策をとるよう強く求めます。
以上のことを述べ、反対討論といたします。