【本会議・一般質問】
(2007年2月22日)

中野区議会議員 かせ次郎

  1. 小児救急医療について
    1. 小児2次救急の再開について
    2. 医師不足の解消のための「ドクターバンク」の創設について
  2. 警大等跡地再開発について
  3. 桃丘小学校廃止問題について
  4. 区民健診について
    1. 乳がん検診にエコー検査を導入することについて
    2. 前立腺がんPSA検査を導入することについて
    3. 肝ウイルス検査を節目年齢で実施することについて
  5. 中野駅の改善について

○20番(かせ次郎) 2007年度第1回定例区議会に当たり、日本共産党議員団の立場から一般質問をいたします。

まず、小児救急医療について伺います。

初めに、小児2次救急の再開について質問します。
医師会の協力のもとで中野総合病院で実施されてきた平日・準夜間小児救急医療が新年度から土曜・日曜にも拡大されることは評価できます。ところが小児科医の不足から、中野総合病院の小児科病棟が閉鎖され、中野には緊急時に乳幼児が入院できる小児2次救急病院がなくなってしまいました。これでは安心して子どもを産み育てることはできません。せんだって中野総合病院をお訪ねしました。これまで大学病院の医局との連携で医師体制を整えてきたが、医師不足が深刻ということで、医局から派遣されていた医師を引き上げてしまった。残された医師の負担が大きくなり、やむなく小児病床を閉鎖したと語っておりました。医師不足を招いた原因は、政府与党の社会保障の切り捨て政治にあります。政府はこの四半世紀、医師がふえれば医療費が膨張すると宣伝し、医学部定員の削減を閣議決定までして医師の養成を抑制してまいりました。04年に導入された新臨床研修制度は、研修医に幅広い研修を義務づけ、力量アップを図るというもので評価できます。しかし、大学病院以外の指定病院でも研修できるようになり、大学病院の研修医が減ってしまい、医局には医師を派遣するゆとりがなくなってしまいました。これでは、大学の医局に任せておけばよかったが、医師の確保や人件費が大変で、1病院の努力で小児二次救急を再開するのは難しいと言っておりました。
そこで伺います。小児二次救急の再開を目指して、中野総合病院と話し合いを持つべきではないでしょうか。その際、募集経費助成や人件費補助などの助成制度の創設も検討すべきと思いますがいかがでしょうか。

次に、医師不足の解消のためのドクターバンクの創設について伺います。
従来の大学病院頼みが通用できなくなった今、医師不足の地域や診療科に必要な医師を派遣・確保する新たな公的な仕組みが必要になってまいりました。長崎県では、医師を県職員として雇用し、離島に派遣する。研修や代替医も県が保証する。北海道でも道と大学、民間病院の協力で、医師の不足地域や診療科に派遣、紹介する仕組みをつくっております。東京都でも公募などで医師を確保するプール制やドクターバンクなどを創設すべきです。小児科医の約3割は女性であり、結婚・出産を契機に退職し、機会があれば復帰したいと思っている方も多いとも聞いております。都に働きかけるとともに、国に対し十分な財政支援を行うよう働きかけるべきです。見解を求めます。
ところで、警察病院との協議はどうなっているでしょうか。2月19日、私は日本共産党区議団の一員として、飯田橋の警察病院をお訪ねし、新病院で小児二次救急医療を実施するよう申し入れを行ってきました。副院長は、小児救急の必要性は認識している。問題は医師不足だ。やらないと言っていないが、将来の課題だと話しておりました。警察病院は東京都から毎年3億円強の補助金を受けて運営されている病院です。その立場にふさわしく、地域の切実な医療要求に責任を負うべきです。新病院で小児二次救急医療を実施するよう、強く求めるべきです。答弁を求めます。

次に警大等跡地再開発について伺います。
2月15日、中野区都市計画審議会が開かれ、「中野四丁目地区地区計画の決定について(都決定)」と、「東京都市計画公園(中野中央公園)の変更について(区決定)」が諮問されました。諮問に先立って行われた広告・縦覧では、区決定の都市計画公園の変更について、390通の意見書が寄せられましたが、3分の2は反対の意見です。いずれも貴重な意見であり、時間をかけて慎重に審議すべきものです。ところが、わずか2時間ほどの大半を報告で使い、1時間足らずの審議で合意の答申を出してしまったことは余りにも拙速です。12月14日の都計審では、桃園地域の都市計画マスタープランの一部修正が報告されました。都市計画法では、市町村の定める都市計画は基本方針、都市計画マスタープランに即したものでなければならないとし、基本方針を定めようとするときは、あらかじめ公聴会の開催等、住民の意見を反映させるために必要な措置を講ずるものと定めております。それだけ大切なものが、区民の意見も議会への報告も、都計審での議論もなく変更される、しかも重大な変更であるにもかかわらず、一部修正で済ませることなどとんでもありません。これまでの都市計画マスタープランでは、賑わいの心は中野通りに沿った地域です。これでは警大跡地に超高層の商業業務ビルを持ってくるには無理があるため、強引に変更しただけではありませんか。新年度予算では都市計画道路と中央公園の用地取得で86億円、都市計画道路整備費に3,000万円も計上しています。これまで区は開発者負担の原則を声高に言ってきました。しかし、結局区が土地を買い、整備することになってしまったではありませんか。このまま事業を進めたとき、区が負担する開発費用はどのくらいになるのか。また、開発者からの負担金はどのくらいになるのか。またその保証はあるのかをお聞きします。
次に、警察庁宿舎用地の問題です。
05年8月に東京都、中野区、杉並区が関東財務局に要望した警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案の見直しでは、中学校用地として、現在の中央中学校の南側に都市計画道路に沿って配置されていました。ところが財務省の土地処分方針では、中央中学校の南側に警察庁宿舎用地が割り込んできました。囲町にあった宿舎を移転して、区画道路を確保したと言っていますが、区民の目から見れば、教育環境を犠牲にして道路と中央公園に面した一等地を警察庁宿舎に提供したとしか思えません。校庭の日陰、ビル風の発生など、教育環境を著しく悪化させ、防災公園と一体となった校庭の利用も、広域避難場所への避難経路も遮断してしまう。こんな計画では困るといった意見が、学校関係者を含む区民から出されています。
一方財務省は、23区内の公務員宿舎についての有識者による会議で、23区内の公務員宿舎について、都心部からの移転、跡地売却にかかるグランドデザインを策定するとし、中野の警察庁宿舎は今回保留となっています。学校行事として確保するよう、財務省に交渉すべきです。見解を求めます。

次に、桃丘小学校廃止問題について伺います。
来年の4月には仲町小学校、桃丘小学校が廃校になり、桃園第3小学校が統合新校として桃花小学校に生まれ変わる予定です。この統合計画については、仲町小学校の父母や住民から議会に見直しを求める陳情が出されていました。地域の文化と交流、防災の拠点としての学校が失われ、小さな子どもを遠くの学校に通わせることへの不安からのものでした。こういった声に耳を傾けず、強引に計画が進められてきましたが、今また中野三丁目の住民から、桃が丘児童館がなくなり、桃丘小学校まで廃止されたのでは、桃丘地域に子どもの居場所がなくなってしまうといった声が上がっています。
そこで伺います。桃丘小学校施設に子どもの居場所、地域の交流と活動の拠点としての場所を確保すべきと思いますがいかがでしょうか。

次に、区民健診について伺います。

まずは、乳がん検診にエコー検査を導入することについて質問します。
昨年の第4回定例会で池田議員が、40歳に引き上げた検査開始年齢をもとの30歳に戻し、乳がん検診に超音波検査を導入するよう求めましたが、国の指針に従い実施していると冷たい答弁でした。ところが厚生労働省研究班主任研究員大内憲明東北大教授の研究で、マンモグラフィと視触診併用の乳がん検診を受けても、40歳代では3割近くが乳がんを見落とされている可能性があることがわかりました。日本では、乳がんにかかる人は40代が最も多い。しかし、乳腺密度の濃い40代は、マンモグラフィに腫瘍が写りにくい。一方エコー検査は、乳腺の濃さに影響されにくく、20代から40代の乳がん発見に効果が高いというものです。大内教授は、40代の女性の乳がん死亡率を減らすには、エコーを使った検診が有効だと指摘しております。マンモグラフィに比べエコーの普及率がはるかに多く、受診しやすいこと、X線の被爆が心配ないという点でも、優れた検査法です。そこで伺います。乳がん検診に超音波検査を導入するとともに、検査年齢を30歳に戻すべきと思いますがいかがでしょうか。

次に、前立腺がん、PSA検査を導入することについて伺います。
厚生労働省が発表した平成17年人口動態統計概数によれば、昨年度男性のがん部位別死亡数では第8位、9,268人の方が前立腺がんで亡くなっています。これは女性の乳がんの死亡数1万720人とほぼ同じです。欧米ではさらに高い割合で、厚労省も、日本でも2020年には肺がんに次いで第2位になると予測しています。前立腺がんは、既に転移している場合には、5年生存率は約20%、10年生存率は10%未満と言われています。一方では、早期に発見し適切な治療をすれば予後もよく、100%助かると言われています。PSA検査は血液による検査で、苦痛も少なく安全な検査であり、区民や医師から注目されている検査です。女性に乳がん検診があるように、男性にも前立腺がん検査として、前立腺PSA検査を導入すべきではないでしょうか、伺います。

次に、肝ウイルス検査を節目年齢で実施することについて伺います。
02年度から始まったC型肝炎ウイルス検査は、40歳を起点に5歳ごとの節目年齢で、70歳までを対象に、1人1回についてのみ実施されてきました。C型肝炎ウイルスは、感染しても目立った自覚症状もないため、気がつかないうちに慢性肝炎になり、肝硬変や肝臓がんに進行しかねない恐ろしいものです。現在では、かつてのような点滴による感染事故は少なくなってきたものの、既に感染し、気づかないままの持続感染者を発見することは、引き続き重要な課題です。新年度予算では、これまでの検査で一巡したとして、節目年齢の検査はやめて、40歳のみにしようとしていますけれども、これでは検査を見送った人や、区外から転入してきた人をフォローできません。これまでどおり節目年齢での検査を継続すべきです。答弁を求めます。

次に、中野駅の改善について伺います。
私は9月議会で、中野駅南口の水たまり問題と北口改札口の段差対策について質問しました。JRに申し入れしたという答弁でしたけれども、昨日は北口改札問題で前向きな答弁がありましたが、水たまり問題はどうなったかお聞きします。
北口改札の段差解消の問題で、JRは19年度に昇降機かスロープの設置を検討しているとの答弁でした。中野駅利用者の会などが駅舎改善の署名運動を行っていますが、障害者の方や高齢者の方、ベビーカーを押した若いお母さん方からは、昇降機よりもスロープの方が使い勝手がいいといった声が聞かれます。私は、こういった要望に従い、早期実現に向けた交渉をすべきと思いますが、改めて答弁を求めます。
ところで、中野駅には障害者用トイレもありません。交通バリアフリー法の趣旨からしても、JRに設置を求めるべきです。あわせて伺います。
以上、誠実で端的な答弁を求め、私のすべての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) かせ議員の御質問にお答えをいたします。
小児救急医療についてであります。中野区としては、区内に小児二次救急指定医療機関がなくなったことは、大変残念なことと考えているわけであります。これまで小児二次救急医療再開に向けて、関係機関に働きかけを続けてきたところであります。今後とも、東京都、中野区、医師会等の関係機関と十分協議をしながら、東京警察病院を含め、実施の可能性のある区内関係病院に積極的に働きかけ、区としてできる最大限の努力をしてまいりたいと考えているところであります。
それから、医師不足解消のために長崎県や北海道云々といった事例の御紹介もありました。東京都におけるドクターバンクの創設についてということであります。医師の確保については、全国的には各地域の実情によってさまざまな方策が講じられていると認識をしているところであります。東京都内においても、国や都がそれぞれ確保に向けた検討を行っているということであります。区としても、できる方策に努めていきたいと思っております。
それから、警察大学校等の跡地の問題であります。
区が負担する開発費用等についてであります。警察大学校等跡地の都市計画道路及び都市計画公園の用地取得につきましては、過去の取り引き事例を参考に、来年度の予算案では約86億円あまりを計上したところであります。都市計画公園につきまして、1ヘクタール以上の都市計画公園について、都市計画交付金の交付が可能となるといったようなことがありますので、こうした特定財源の確保といったようなことから、区の負担といったようなものも、その面で軽減もされるというふうに考えております。
また、中野駅周辺のまちづくりに当たっては、開発者負担の原則に基づいて、開発者等に任意の寄付金である開発協力金を負担していただくということで考えているわけであります。負担額も含めた全体の枠組みについては、できるだけ早い時期に固めていきたいと考えております。
この協力金につきまして、今後財務省の売却条件の中に盛り込んだり、早い時期から周知徹底を図るということなどを通じまして、開発者等の理解と協力が得られるものと考えております。
それから、中央中学校の南側の用地についてであります。当該土地につきましては、昨年3月に決定された財務省の土地処分方針で、国が利用することになっております。今後この処分方針に沿って、地区計画の都市計画決定を行うこととしているわけであります。
桃丘小学校の廃止をめぐっての御質問もありました。桃丘小跡地につきましては、10か年計画におきまして、新しい産業関連施設、文化芸術の活動拠点などとしての活用を図ることとしているわけであります。これらの機能と施設内容を具体化すべく検討しているところであります。
私からは以上であります。そのほかはそれぞれ担当の方からお答えをいたします。

〔保健福祉部長金野 晃登壇〕
○保健福祉部長(金野 晃) 区民健診についてのお尋ねにお答えいたします。
まず、乳がんの超音波検査ですが、国の指針では、乳がん検診については、40歳以上の女性に視触診検査とマンモグラフィ検査を併用実施することになっております。現在はその考え方に基づいて行っております。超音波検査について、新たな考え方が出ているという報道がございますが、まだ国の見解とはなっておりません。注目をしていきたいと考えております。
次に、前立腺がんのPSA検査についてでございます。この前立腺がんPSA検査につきましても、検診としての国の評価が保留となっております。したがって、現段階では前立腺がん検診の実施は考えておりません。
次に、肝炎ウイルス検査の節目年齢についてのお尋ねでございます。
肝炎のウイルス検査は、成人健診受信者の40歳から70歳の節目年齢の方を対象として、平成14年度から18年度までの5年間実施し、対象者全員に受診機会を提供しております。今後も健診の未受診者で肝炎ウイルス検査を受けたことがないという方につきましては、希望があれば年齢にかかわりなく、肝炎ウイルス検査を実施することにしております。したがって、新規の対象者として通知をするのは40歳だけになりますが、検査の必要な方についてはだれでも受けることができるということになっております。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 中野駅の改善について、2点ほど御質問いただきました。
まず、南口の水たまりについての御質問でございました。これにつきましては、JRは平成17年度に南口の改修工事、これを実施をしております。この御質問の点について、区としてJRに改修をするよう再三申し入れをしているところでございまして、今後JRの対応を待っていきたいと考えております。
それからもう1点、北口スロープの設置と障害者用トイレの整備でございます。北口改札前の階段、これにつきましては19年度をめどに、スロープもしくは階段昇降機で小階段の解消を検討しているというふうに聞いております。
また、多機能トイレの整備でございますが、これにつきましても再三設置の申し入れをしておるところでございますけれども、駅舎の大規模な改修が必要であるというようなことから、現在実現までに至っていないというところでございます。JRに対し整備に向けた再度の要請をしてまいりたいと考えております。
○議長(高橋ちあき) 以上でかせ次郎議員の質問は終わります。