本会議・代表質問 来住和行

1 区長の政治姿勢について

○42番(来住和行) 2015年第4回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。
 まず、区長の政治姿勢について伺います。
 政府・与党による安保法制(戦争法)が強行採決されて2カ月余がたちました。この法律に盛り込まれた「戦闘地域」での兵たん、戦乱が続く地域での治安活動、米軍防護のための武器使用、そして集団的自衛権行使と、そのどれもが憲法9条をじゅうりんして自衛隊の海外での武力行使に道を開くものとなっています。圧倒的多数の憲法学者、歴代の内閣法制局長官、元最高裁判所長官など広範な人々から憲法違反という批判が集中しています。このような重大な違憲立法の存続を一日たりとも許すわけにはいきません。
 日本共産党は、来るべき国政選挙で戦争法廃止を掲げる勢力が多数を占め、連合政府を実現するために野党間の選挙協力実現を目指し、団体・個人との懇談を精力的に進めています。戦争法の強行採決後も高校生、大学生、学者、労働者が全国各地で集会、ウォーク、講演会など盛んな運動が新たなうねりとなっています。この法律が執行されるような事態が起こることが絶対あってはなりません。私たちは、執行する前に法を廃止することに全力を挙げます。安倍政権は、戦後半世紀にわたって歴代政権が「憲法9条のもと集団的自衛権は行使できない」としてきた憲法解釈を変えてしまったのです。どんな政権にあっても、憲法の枠の中で政治を行う、これが立憲主義だと考えます。区長の見解を伺います。
 次に、沖縄の基地問題について伺います。
 昨年11月の知事選で圧勝した沖縄県の翁長知事は、仲井真前知事の辺野古沿岸部の埋め立て承認について第三者委員会の検証結果を受け、10月に取り消すべき瑕疵があると結論づけました。普天間基地の辺野古移設に合理的説明・根拠がないことや、自然破壊・住民生活の大きな被害、沖縄の基地負担の固定化などが理由です。
 知事の取り消し処分が適法かつ正当であることは言うまでもありません。今回の提訴は、翁長知事の埋め立て承認取り消しを違法だとして撤回を求めた安倍政権の是正勧告や是正指示に知事が従わなかったからだというものです。しかし、知事の道理ある決定を覆し、新基地建設を強行するため、政府は行政不服審査法を用いて執行停止・審査請求を行い、他方で地方自治法に基づく代執行の手続に着手しました。行政不服審査法は、不当な行政処分に対して国民の権利を擁護するものであり、国がこれを行使するのは不当な行為です。1999年の地方分権一括法成立以前は、国と県(自治体)は上下・主従の関係の事務処理でした。機関委任事務が廃止され、自治体の法定受託事務となったことから、国と自治体の関係は平等の関係となったのです。
 区長にお聞きします。自治体の長が住民の総意のもとに判断し、正当な手続をもって執行することに対し、執行停止の裁判で首長の権限を奪おうという国の地方自治破壊の姿勢が許されていいとお考えでしょうか。答弁を求めます。
 次に、平和の森公園再整備についてお聞きします。
 平和の森公園の新体育館建設計画が公園再整備の名のもとに、現況の公園を根本から変えてしまう方針となっています。平和の森公園は世代を超え利用され親しまれている公園です。平和の森公園は区民協議会の計画案をもとに建設されました。ところが、今回の再整備の方針について、中野区は「刑務所開放に係る長い区民の活動の歴史や区民協議会の計画案を継承したものであると考えている」と言います。継承しているという区民活動の歴史とは、中野区民、中野区、超党派の区議会、都議会、国会議員一丸となった住民参加であり、それをもとに中野刑務所解放促進同盟、そして中野刑務所跡地利用計画区民協議会です。区民協議会委員は34人で構成され、各団体、周辺の住民、町会関係の方々、学識経験者など多彩なメンバーで構成されています。区民の活動の歴史を継承すると言うならば、少なくとも住民と関係者の参加のもとに検討すべきでありませんか。答弁を求めます。
 多目的広場についても、区民協議会による計画案では、「多目的広場につきましては、区民の誰もが健康づくりや子どもの自由な遊びなど気軽にレクリエーションを楽しめ、また災害時には多人数を収容できるように、覆蓋部には特定の競技施設は設けず、芝生の多目的広場を設けるとの方針が示されています」。「同様に植林帯につきましては、公園の周辺部には高木の常緑樹を中心に多様な樹種の樹林帯を設け、自然景観が四季を通じて楽しめるようにする。樹林帯の中にはジョギングコース、簡単なトリムコース、小川などを設けるとの方針が示されています」と答えているのです。この区民活動の歴史や区民協議会の計画案を継承するのであれば、覆蓋部には特定の施設をつくらないというのが継承するということではありませんか。自然景観と防災機能を残し、生かすこと、子どもたちの自由な遊び場を残し、生かすことではありませんか。答弁を求めます。
 平和の森公園の機能についての質疑で、「当時の中野刑務所跡地の利用に当たっては、周辺には公園が少なく、密集地域であるという状況を踏まえまして、災害に強いまちづくりの観点から防災公園としての機能を確保することが優先課題だったというふうに認識しているということでございます」と答弁されています。
 公園再整備の方針では、平和の森公園の避難計画人口は3万7,513人。沼袋、新井薬師の帰宅困難者想定でさらに2,600人を加え、新体育館を含む公園全体を救援物資の保管、警察、消防、自衛隊などの拠点、災害ボランティア活動拠点にも活用するということです。体育館は遺体収容所にもなります。公園再整備方針では地域住民の安全な避難が確保される場所の保障とはなり得ません。
 区民協議会の計画案について、区も、「計画案の位置付けであるが、一つに公園の基本計画案策定に当たっては、まず第1に防災公園としての機能を確保しなければならない。そのための基本配置と構造を踏まえつつ、緑の広場を中心に植林帯と水辺をできるだけ多く配備すべきである」と答弁しているように、平和の森公園の防災公園としての機能の特徴を緑の広場と、樹木帯と水辺を基本とした防災公園としているのではありませんか。さらに、中野区の防災計画では、平和の森公園には少年スポーツ広場の3,000平米に仮設住宅も建設されることになっています。もしここに体育館を建てるということになれば、仮設住宅は公園のどこに確保できるのでしょうか。答弁を求めます。
 体育館建て替えついては、当初計画どおり第九中学校跡地に移転し、もみじ山文化の森とあわせ、文化創造地区を形成するとしてきた2009年4月の中野区都市計画マスタープランと2010年の新しい中野をつくる10か年計画どおりに進めるべきです。体育館を区役所建て替えの犠牲にしてはなりません。スポーツ団体の要望でもある体育館利用が中断することのない計画を区民参加のもとで速やかに始めるべきです。答弁を求めます。
 次に、区民の暮らしと新年度予算について伺います。
 1年を通して働いても年収200万円以下のワーキングプアが2014年は2013年より20万人ふえて2,000万人となり、史上最多を更新しました。全労働者に占める割合は24%、4人に1人に当たります。貧困層がふえたのは非正規労働者の増大にあります。一方で富裕層も急増し、国税庁の調査では、年間所得5億円超が13年には1,415人となり、所得合計額は2兆3,300億円にもなりました。アベノミクスによる株高が富裕層の所得を押し上げ、格差が拡大するばかりです。
 政府は消費税率を2017年4月に10%に引き上げる予定です。消費税8%への増税で個人消費は冷え込み、日本経済は大きな打撃を受けました。直近の世論調査では、10%増税反対は日経で56%、朝日で60%に達しています。10%への引き上げは暮らしと経済の土台を壊してしまいます。「年金は下げられ、物価は上がり、10%への増税では暮らしていけない。軽減税率を心配するなら、増税を中止してほしい」というのが区民の声です。区長の見解を伺います。
 新年度予算について党議員団は、区民の暮らしを支える予算にと383項目を区長に要望し、提出させていただきました。進行中の開発については、2015年度当初予算で中野駅周辺地区整備3億円余、中野駅地区都市施設整備15億7,000万円余を計上しました。今後の大規模開発では、中野駅南北通路で71億円、新区役所で201億円。これ以外の中野駅西口、南口、囲町地区については予定される額は示されていません。数年かけて連続して進める開発に対し、世界と日本の経済が見通せない中で突き進むことの危険性に誰が責任をとれるのでしょうか。開発全体を区民の暮らしと人口動態から根本的に考え直す年度とすべきではありませんか。
 区民の願いは、この間の事業見直しで切り捨ててきた社会科見学・遠足代のバス代補助、子育て世代にとって切実な就学援助の基準の見直しによる対象者外し、福祉タクシーの所得制限など切実なものです。当事者の実態把握を行い、新年度予算には福祉・教育の施策として反映すべきです。
 財政非常事態の声のもとに、この間、区民施策を削り、一方で基金をふやす予算編成と予算執行が行われてきました。これを転換し、基金の活用も行いながら区民の暮らしを支える予算とすべきです。答弁を求めます。
 この項の最後に、来年は北京市西城区との友好交流30周年に当たります。この10月には西城区から書画70点を送っていただき、中野区・西城区との民間交流書道展が開催されました。この報告とお礼を兼ねて、日中友好協会中野支部の一員として11月6日に西城区を表敬訪問してきました。その際、来年の30周年にあわせて、4月には西城区で書道交流の展示会を開催することが合意され、民間交流を継続発展させることとなりました。西城区からは、自治体レベルの交流についても30周年にふさわしい交流にしたいとの積極的な考えが語られております。中野区として、西城区との30周年記念交流が自治体間交流事業として発展する機会にしていくべきではないでしょうか。今後の展望と30周年記念交流事業についてお考えをお聞きします。