本会議・代表質問 長沢和彦

3 2014(平成26)年度決算と区政運営について

 3番目に、2014、平成26年度決算と区政運営についてお伺いいたします。
 2014年度の一般会計決算は、区政史上最大の実質収支額は約44億円となりました。単年度収支も26億円の黒字、実質単年度収支は50億円もの黒字となっています。歳入で特別区交付金と特別区税、地方消費税交付金の一般財源が大幅な増となり、歳出では約57億円もの不用額を生んだことで、積立金は122億円、財政調整基金だけで24億円の積み立てを行っています。積立基金の年度末現在高は、約527億円にもなりました。この年度、財政調整基金からの繰入金はゼロ円となっています。一般会計では第5次まで補正予算が組まれましたが、財政調整基金からの繰り入れは減額が多く、歳入歳出の調整によって、当初予算で計上していた19億5,000万円は取り崩す必要がなかったばかりか、剰余金まで多額に生んでしまったということでしょう。それだけ財政は余裕があったことが見てとれます。
 問題は、この年度を含めて、財政非常事態だと区民と議会に喧伝し、事業見直しと称して、福祉、教育など区民サービスを削減してきたことです。そのことが厳しく問われます。我が党は再三、予算で財政難を強調し、決算では基金に積み増しを行う虚構の財政難であることを指摘してきました。そのことがいよいよはっきりとしてきたと言えます。区政史上最大の剰余金を生み出し、基金に積み増し、基金残高も最高額を更新するという区民犠牲の上に成り立たせてきた財政運営の実態です。これが区の標榜する財務規律なのですか。伺います。
 平成23年度事業見直し内容についてを振り返ると、平成26年度財政効果としておよそ5億5,000万円の財政効果を期待していました。一般財源、経常経費の削減が目的であったことから、初年度の平成24年度から見ると、3年間で約17億6,600万円の削減が計画されていました。もっぱら高齢者、障害者、子育て世代にかかわる事業の廃止、削減と新たな負担増です。暮らし応援に背を向け続けたばかりか、新たな負担増と区民サービス削減を行ったことについて伺います。
 教育費についてです。
 今年度の予算の審査の際にも触れましたが、中野区は、普通会計で見た教育費は、23区でも最低クラスです。2015年度決算値での23区比較は現時点ではできませんが、当初予算額から考えても、区の普通会計決算値で見たとき、117億4,366万4,000円、前年度比マイナス10.1%となると、23区での位置は変わらないと思われます。中P連、小P連をはじめ関係者、保護者からは、学校施設、設備の改修と改善の要望は数多く寄せられています。その声にきちんと答えるべきではありませんか。
 また、就学援助の認定基準の見直しによる削減が2012年度より行われています。決算で示された財政状況から見れば、削減する必要は全くなかったことは明らかです。低所得者世帯がふえ、子どもの貧困の克服が喫緊の課題になっている昨今、認定基準の引き上げをすべきです。答弁を求めます。
 この年度は、認証保育園等の保護者補助金が上限2万円から6万2,000円に拡大されました。このことは喜ばしいことです。しかし、財源は認可保育所の保育料の値上げによるもの、同じ子育て世代の負担で賄おうというものでした。決算値を見ると、認証保育所等保護者補助には2013年度比で9,266万8,000円の増額、一方、保育料の値上げ負担はおよそ2億円の増額となっています。一般財源を出し渋って子育て世代間で負担を担わせるやり方も問題ですが、この機に補助金支出以上に保育料負担を徴収するとは、あまりにもひどいのではないですか。伺います。
 事業見直しが実施されてから、中野区福祉団体連合会からは、毎年、障害者福祉手当第2種を以前の金額に戻してほしい、福祉タクシー券給付については見直し、増額をとの要望が出されています。障害者の方が病院に行くことや社会参加を行う、日常生活を送る上で、障害者福祉手当や福祉タクシーは欠かせない事業です。増税などによる生活必需品の値上げが生活苦に追い打ちをかけ、それだけに事業の充実が求められています。
 区は、介護保険があるからと、65歳以上の障害者福祉手当第2種の減額を合理化していますが、誰もが代替できるわけではなく、しかも、1割、2割の負担が生じることも指摘してきたところです。福祉タクシー券に所得制限を設けたことについても、多くの障害者が悲痛を訴えています。障害があるゆえに必要な事業です。
 区は、事業見直しによって、障害者福祉手当第2種では決算年度で975万2,000円を削減、福祉タクシーに所得制限を導入することで年額865万円の財政効果を期待しました。合わせても1,840万円の一般財源が工面できなかったわけではないでしょう。65歳以上の障害者福祉手当第2種の復活と福祉タクシー券支給の所得制限の廃止を求めます。御答弁ください。
 特別会計について、初めに、国民健康保険事業の保険料について伺います。
 2014年度から法定減免の拡充が行われています。今年度になってからは、1,700億円の公付金による低所得者対策強化が図られました。それでも高過ぎる国保料によって、厳しい生活実態があります。生活保護基準をぎりぎり上回っている低所得の世帯が、国保料を払うことによって、生活保護基準以下に落ち込む実態があります。
 区では、保険料の申請減免を設けて、生活保護基準の生活費の115%を基準としています。この10年あまりの国保料の値上げは、全世帯に影響を及ぼしたばかりか、低所得世帯には打撃となっています。しかし、その間もこの基準は変えられていません。制度があっても、活用しづらい、活用できないというものです。その理由は、あまりにも115%の基準が低過ぎて、対象から外れてしまうからです。引き上げが必要です。23区で検討していただきたいと考えますが、いかがですか。伺います。
 国民健康保険では、均等割りがあるために、子どもが多いほど保険料がふえる仕組みになっています。少子化を克服する上でも、子育てへの逆行になりかねません。軽減措置を設けることが必要です。国に軽減措置を要望すべきではないですか。また、多子減免制度を実施している北九州市のような地方自治体もあります。23区においても検討すべきだと考えます。答弁を求めます。
 介護保険料についてもお聞きします。
 今年度が初年度に当たる第6期中野区介護保険事業計画では、保険料基準額が年額6万7,900円と、第5期計画と比べて年額4,100円の値上げとなりました。第5期計画の最終年度であった2014年度の介護保険事業特別会計の決算を見ると、介護保険給付準備基金繰入金が1億9,000万円余と少額で済み、実質収支額は2億2,438万7,000円もの高額になりました。ことしの第1回定例会の総括質疑の際に、2014年度の実質収支は2013年度の実質収支額1億5,722万円を下回ると述べられていましたが、実際には大きく上回ることになりました。
 第5期計画からの準備基金と第5期計画最終の当該決算年度での実質収支は、第6期計画の保険料算定に少なくない影響をもたらします。その点で問題はなかったのでしょうか。第6期計画においては制度の改定があったことから、介護保険サービスの抑制も起こり得ます。サービス量から保険料算定をする仕組みから見ても、保険料設定は妥当とは言えないのではないですか。平成26年度決算値から見て、第6期計画における保険料設定についての見解を伺います。
 また、介護保険料軽減のために一般財源の投入は適当でないとするのは誤りであることも指摘しておきます。介護保険法令上は、法定分を超える一般財源からの繰り入れを禁じる規定や制裁措置は一切ありません。厚生労働省の指導なるものも、保険料減免に伴う一般財源投入について述べたものであって、介護保険事業計画に基づく保険料設定に際しての一般財源投入について述べたものではありません。厚生労働省の言う単独減免三原則なるものも介護保険法令上の規定はどこにもなく、単なる事務連絡にすぎないものです。しかも、国自身が、法定分の負担以外に、これまで、介護従事者処遇改善特例交付金、介護職員処遇改善交付金を一般財源から投入し、さらに、今回の改定で、低所得者の保険料軽減に一般会計からの繰り入れを法制化しました。区として一般財源の投入を検討すべきではないですか。伺います。