本会議・代表質問 長沢和彦

1 区長の政治姿勢と区政の基本について

○41番(長沢和彦) 2015年第3回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。
 初めに、区長の政治姿勢と区政の基本について。
 最初に、1番、安保法制について伺います。
 安保法制、いわゆる戦争法案を阻止する闘いが日本列島全体に広がり、空前の取り組みが生まれています。8月30日には、戦争法案の廃案を求めて12万人もの人々が国会を包囲し、全国1,000カ所で抗議行動が取り組まれました。国会では、参議院での審議を通じて、政府が戦争法案の根幹部分についてまともな答弁ができなくなっています。集団的自衛権行使の具体例としていた邦人輸送中の米艦防護やホルムズ海峡の機雷掃海という説明がことごとく崩れ去り、何のための集団的自衛権なのか、立法事実を国民に説明できなくなっています。さらに、戦争法案が自衛隊の軍事行動について歯どめを持たないものであること、クラスター弾や劣化ウラン弾、毒ガス兵器や核兵器まで法文上は運べることが明らかになりました。その上、自衛隊の内部文書で、米軍の指揮下での自衛隊の暴走が明らかになっています。
 第2回定例会での我が党の質問に、区長は、「政府と国会において責任を持って立法し、その執行を行うというもの」として、法案に対する御自身の見解を述べられませんでした。これまで、「集団的自衛権のあり方について議論することは大変重要なこと」、「今後の動向にも注目していきたい」と御自身の考えを示していました。法案について、特に集団的自衛権の行使について、改めて見解を伺います。
 4月に改定された新ガイドライン、日米防衛協力の指針では、地方自治体にかかわって二つの点で重大な改悪が行われており、戦争法案を他人事のように扱うことは許されません。一つ、重要影響事態を地理的に定めることはできないと想定し、地理的に無限定なエリアの出来事のために自衛隊を動員できる仕組みとなりました。二つ目に、新たに日本以外の国に対する武力攻撃への対処行動が加えられ、この場合でも、後方支援、兵站活動として、日米両政府は中央政府及び地方公共団体が有する機能並びに民間が有する能力を適切に活用するとされ、アメリカが自国の戦闘のために直接地方自治体を利用できる文言にされました。新ガイドラインを実行する法律が戦争法案です。区民の命を守るためのものではありません。反対すべきではないですか。伺います。
 二つ目に、中野区基本構想及び新しい中野をつくる10か年計画の改定について伺います。
 閉会中の各常任委員会において、基本構想と10か年計画改定に係る検討骨子が報告されました。国の地方創生基本方針及び地方版総合戦略との関係で伺います。
 現在策定中の地方版総合戦略である中野区まち・ひと・しごと創生総合戦略は、基本構想及び10か年計画と整合を図ると言います。地方版総合戦略の策定、検証に当たっては、幅広い年齢層から成る住民をはじめ産業界、市町村や国の関係行政機関、教育機関、金融機関、労働団体、メディア等で構成する推進組織でその方向性や具体案について審議、検討するなど、広く関係者の意見が反映されるようにすることが重要とされています。政府は、地方創生の本格的な推進に向けて、PDCAサイクルの確立とその稼働を位置付け、地方版総合戦略の施策効果を客観的に検証する、住民、産官学金労言が参画する外部の第三者機関の設置を重視しています。
 さて、中野区においては、この推進組織、第三者機関を置いていません。どのように計画を策定し、実施し、その効果を検証し、改善へとつなげていくのか、伺います。
 また、この際、区長が経営改革の根幹に据えているというPDCAサイクルについてもお聞きします。
 現行の基本構想の第4章、「10年後に実現するまちの姿」、「「区民が発想し、区民が選択する新しい自治」の10年後」の中で、「政策等の「計画‐実施‐評価‐改善」の段階ごとに区民が参加するしくみが整い、区民に開かれた区政運営が進められています」と記しています。計画については、意見交換会やパブリックコメントなどの区民参加の手続はあります。しかし、評価、改善などの段階ごとに区民の参加はどのような形で保障されているのでしょうか。伺います。
 基本構想と10か年計画の改定に係る検討骨子では、「将来を見据え地域社会として対応すべき社会状況、課題」、「少子高齢化・人口減少社会への対応」とし、「社会保障の行政負担の対応」とか、「生産年齢人口の減少に伴う、地域経済・財政への影響、地域活動の担い手の縮小等への対応が必要」と記述しています。骨子であるために区の真意は定かではありませんが、国が人口減少や生産年齢減少を迎えていることから、消費税増税をはじめさらなる自己負担増と社会保障給付の削減を意図していることから、中野区も同様の認識、対応なのかと懸念するものです。
 そもそも人口推計とは、最近の少子化、長寿化の傾向が50年間続くと仮定して、それらの数値をそのまま将来へ投影したらどうなるかを示したものと説明されています。これから50年後に約8,600万人に減少するという将来人口推計が報じられました。最近の日本の出生率の急激な低下をそのまま50年後にまで投影したものです。出生率の低下は、若い人の低賃金、不安定雇用、保育条件の悪化、教育費の負担高騰など、まさに経済、社会、政治の条件の悪化が原因と言えます。出生率などの数値が変われば、50年後の人口投影は大きく変動する可能性があります。
 人口減少傾向は決して宿命ではないと思います。また、現在の人口が当面すぐにはふえなくても、労働の生産性が増加すれば、社会的な生産や富は大きく発展していきます。将来の人口減少を宿命として、それを根拠にして年金を削減したり、将来世代との負担の公平などを口実にさらなる消費税増税や医療、介護の削減、自己負担増を行うのは誤りです。見解を伺います。
 少子化にかかわってお聞きいたします。
 区長は、第2回定例会の行政報告の中で、「真正面から出生率の向上に取り組む」とし、具体的な取り組みの実行及び出生率の目標の明確化について言及されました。そのこと自体は大変結構なことだと思います。しかしながら、一方で、児童館の廃止や小・中学校の統廃合など子育て世代の不安を増幅しかねない、安心な出産、子育てに逆行する区政運営が進められています。国も、多くの自治体も、少子化対応には取り組んでいましたが、少子化の解決、克服に向けては、政策的にも消極的でした。少子化打開に向けて計画を持たれることは歓迎すべきことです。であるなら、子どもたちの将来のためにも、区民施設は廃止、売却及び転換を図るのではなく、維持、充実、そして、活用を進めることが必要ではないですか。伺います。