本会議・討論 浦野さとみ

決算認定に対する反対討論

○31番(浦野さとみ) 上程中の認定第1号、平成26年度中野区一般会計歳入歳出決算の認定について、認定第3号、平成26年度中野区国民健康保険事業特別会計歳入歳出決算の認定について、認定第4号、平成26年度中野区後期高齢者医療特別会計歳入歳出決算の認定について、及び認定第5号、平成26年度中野区介護保険特別会計歳入歳出決算の認定について、日本共産党議員団の立場から一括して反対の討論を行います。
 一般会計決算では、認証保育園の保護者補助金の上限が拡大されたことや、区有施設、小・中学校の耐震対策が図られたことは評価いたします。しかし、予算案の際にも指摘したことがこの決算でも明らかになりました。
 歳入面において、特別区民税では納税義務者数の増により前年度比で約6%増にはなりましたが、区民の暮らしや御商売は年々困難さを増し、所得格差も拡大をしています。当該年度の厚生労働省の国民生活基礎調査において、貧困線とされる年収122万円以下の世帯は16.1%と過去最悪となり、中でも18歳以下の子どもの貧困率は16.3%に上りました。パートや派遣など非正規で働く労働者は2,000万人を超え、年収200万円以下のワーキングプアは8年連続で1,000万人に達しました。富裕層は100万世帯を突破したのに、金融資産が全くない世帯は30%を突破したという数字もあります。大企業や大資産家には恩恵を与えるが、国民の暮らしは顧みようとしないアベノミクスがこうした事態に拍車をかけたことは明白です。まして、この26年4月に消費税率が8%へ引き上げられようとする中においては区民生活を支える予算編成こそが求められていました。
 以下、4点について反対の理由を述べます。
 第1に、この年度も含め「財政非常事態」だと区民や議会に説明をしながらも、約57億円もの不用額を生み出し、実質収支額は区政史上最大の約44億円、単年度収支は26億円、実質単年度収支も50億円もの黒字となりました。この年度、財政調整基金からの繰越金は0円となり、逆に財政調整基金だけで24億円の積み立てを行っています。積立基金の年度末残高は約527億円にもなり、これまでも指摘してきたように虚構の財政非常事態であったことが改めて明らかになりました。財政非常事態を理由に行った教育、障害、高齢者分野等での事業見直しは行う必要がなかった上、区民生活が大変な中においては、自治体の本来の役割として区民の切実な願いに応えることは十分に可能だったのではないでしょうか。
 第2に、やはり中野駅周辺を中心とした大型再開発を聖域化していることです。中野駅西側の南北通路や橋上駅舎の基本設計や都市計画手続など、中野駅周辺地区の再開発を進めるための地区整備には約2億9,000万円を計上しました。しかし、繰越明許費が1億5,000万円となるなど見通しの甘さも見受けられます。加えて、建設分科会での質疑においては、今後、この南北通路や橋上駅舎の工事を進めていく上で区の負担額が71億円にもなることも明らかになりました。また、四季の森公園の管理費だけで年間8,000万円となり、他の公園管理費と比較をしても特別扱いしていることも浮き彫りになりました。中野駅周辺を中心とした大規模な再開発は区民参加で見直すべきことを改めて指摘いたします。
 第3に、区民にさらに負担を押しつけ、また区民との約束をもほごにすることを行ったことです。認可保育園の保育料が所得の低い層ほど大きな比率で値上げをされました。認証保育所との負担の公平化という名目ですが、認可園保育料の値上げによる増収は認証保育所保護者補助の拡大分をはるかに上回り、この機に保護者補助金支出以上に保育料負担を徴収したことはあまりにもひど過ぎます。また、地域住民の声を無視して、防災上も貴重な東中野小学校跡地など、区民財産の売却計画を策定したことは許しがたいことです。また、憲法擁護、非核都市宣言を生かす区政が一層強く求められている中で非核宣言自治体協議会から脱退したことも見過ごすことはできません。
 第4に、区民の切実な要求にも背を向けていることです。依然として多くの待機者が生まれている保育園や特別養護老人ホームの増設の取り組みは不十分であり、また学童クラブにおいても待機児が出ていることは軽視できません。小学校跡地など、今ある区有施設などを活用しての早急な対応を図ることも求められます。また、毎年のように区立中学校PTA連合会からも要望として出されている小・中学校の特別教室の完全冷房化をはじめ、トイレの洋式化をはじめとした学校施設設備の改善、木造住宅の耐震補強工事や住宅用の太陽光発電設備への助成なども実施を改めて求めます。加えて、この年度を含めて行ってきた事業見直しについては、復活も含め、区民からの切実な願いや要求に応える予算編成に改めるべきです。
 次に、各特別会計について述べます。
 国民健康保険事業特別会計では、法定減免の拡充が行われ5割軽減対象者がふえ、低所得者対策が図られたことは評価します。しかし、均等割額、所得割額、賦課限度額のいずれもが引き上げられ、全体として保険料は値上げとなりました。さきに述べたように、国保加入の自営業者や非正規労働者の所得は低下しており、保険料負担は家計にも重くのしかかっています。国庫負担を2分の1へ戻すことを区は国に求めること、加えて多子減免制度を23区においても検討すべきです。
 後期高齢者医療特別会計では、国保同様保険料が値上げとなりました。財政安定化基金の繰り入れによって値上げ幅を抑えたことは評価できますが、この年度は国と都と区の三者による基金への拠出が行われませんでした。これを行えば値上げ幅をもっと抑えることは可能だったはずです。
 介護保険特別会計では、当年度は第5期事業計画の最終年度となりましたが、この5期計画で目標としていた特別養護老人ホーム100床分の期間内開設の見通しを立てることができませんでした。民間任せにせず、きちんと区が責任を持った上での目標達成、加えて目標自体の引き上げも改めて申し添えます。
 以上を述べまして、4議案に対する反対討論といたします。