本会議・代表質問

1 区長の政治姿勢について

2015年第2回定例会本会議におきまして、日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。質問は通告のとおりで、その他の項はありません。
質問に先立ちまして、4月の区議会議員選挙では、日本共産党議員団7名全員議会へと送っていただきました。一つひとつの公約の実現に向けて、区民の皆さんと一緒に力を尽くしていく決意です。
それでは、質問に移ります。
初めに、区長の政治姿勢について。

(1)安全保障関連法案等について

まず初めに、安全保障関連法案等についてお伺いいたします。
今、国会では集団的自衛権行使容認を柱とした昨年の閣議決定を具体化するための「安全保障関連法案」の審議が行われています。この法案は、これまでの憲法解釈を根底から覆すもので、この間の国会審議からもこの法案の危険な中身がますます明らかになっています。加えて、政府自身が法案の提出根拠すらまともに説明できない状態ともなっています。
この法案は「日本が攻撃されていないのに、アメリカの起こす戦争にいつでもどこでも参加、支援することができる」「アメリカが無法な攻撃をしても、自衛隊が戦闘地域まで行って弾薬や武器の輸出などの軍事支援をすることができる」「攻撃を受ければ武力の行使も可能となる」まさに「戦争法案」であり、憲法9条を根底から壊すものです。
世論調査でも、6割近い方が反対をし、8割を超える方が「今国会での成立はすべきではない」と全国各地で抗議の声が上がり、連日のように抗議行動が行われています。6月4日の衆議院憲法審査会では、参考人の憲法学者3氏全員が本法案について「憲法に違反する」との認識を表明しました。また、一昨日の衆議院安保法制特別委員会参考人質疑でも、内閣の憲法解釈の中心を担った元法制局長官も憲法違反と主張するなど、本法案の違憲性がますます明白になりました。さらには、憲法学や政治学以外の方からも声が上がり、「安全保障関連法案に反対する学者の会」のアピールに賛同する学者・研究者は、本日の9時時点で6,600人を超えたとのことです。憲法違反・立憲主義にも反するこの法案は、撤回・廃案する以外にないと考えます。本法案に対する区長の見解を伺います。
ことしは戦後70年になります。憲法擁護非核都市である中野区の区長として、戦争法案の法制化に反対の意思を示してください。併せて伺います。
次に、横田基地へのオスプレイ配備について伺います。
先月の12日、日米政府は、米軍横田基地に垂直離着陸機CV22オスプレイ10機を配備すると発表しました。2017年後半までに3機を、2021年までに7機を追加配備するとしています。海兵隊所属のMV22オスプレイは既に沖縄に配備されていますが、空軍所属のCV22オスプレイの配備は日本で初めてとなります。このCV22は、特殊作戦機として使用されており、横田基地が特殊作戦機部隊の拠点になる可能性すらあります。米軍専用の横田空域は、1都8県にまたがり、日本の人口の3分の1を占める首都圏上空一帯が訓練空域として危険にさらされることになり、この中野区内の空も通ることになります。この配備計画発表後、ハワイにてMV22オスプレイ墜落事故が起きましたが、CV22オスプレイの事故率は、このMV22の7倍近くに達するという数字もあります。区民の安全を守る立場から、横田基地へのオスプレイ配備計画は撤回するよう国に求めるべきと考えます。見解を伺います。
この項の最後に、労働者派遣法の改正について伺います。
この法案は、派遣は臨時的、一時的業務に限るという大原則を担保する派遣制限を取り外し、人を入れかえれば永久に派遣労働を使い続けられる内容であり、「正社員ゼロ」「生涯ハケン」法案とも言うべき内容です。全国52の弁護士会のうち、41弁護士会から反対する会長声明や意見書が出されています。派遣可能期間を撤廃すれば、正社員から派遣への置きかえが大規模に進む可能性があり、また、派遣労働の常用化が進めば、雇用の不安定化・低賃金化がもたらされることは明らかです。加えて「残業代ゼロ」制度などを創設する労働時間法制の規制緩和も行われれば、長期過重労働を助長することにつながります。現在でも指摘されている貧困と格差がさらに拡大し、固定化する危険も大きくなります。先週19日に審議が不十分な中、衆議院厚生労働委員会と本会議で強行採決がされ、これから参議院での審議が始まります。若い方が置かれている就労の実態等については、あす、いさ区議が具体的に取り上げる予定ですが、こうした労働法制の問題について区長の見解を伺い、この項の質問を終わります。

(2)行政報告について

次に、行政報告について伺います。
区長は、一昨日の行政報告の中で「経済は長期間の低迷を余儀なくされています」と触れ、「最近は国の経済政策効果もあり、緩やかな回復基調にあるとされる状況とはなっていますが、全体として新たな経済成長の軌道を描き出すことはできていません」と述べています。
先週18日に厚生労働省が発表した4月の毎月勤労統計調査によると、実質賃金指数は前年同月比で0.1%減と、24カ月連続のマイナスとなりました。日本経済はさらに深刻さを増しています。先日、区内で数十年飲食店を営んできた50代の方から「何とかこの間自転車操業でお店を続けてきたが、この二、三年は売り上げも落ち、借金をしないと商売が続けられない状態となった。今月末でお店を閉じるしかなく、来月からの生活をどうしたらよいか」との相談が寄せられました。区民の暮らし向きや中小経営の御商売の状況がよくなっているとは決して言えない状況です。これまで区長は、アベノミクスへの評価を示していましたが、現在も同じような評価をされているのでしょうか。経済全体を立て直し、財政再建を進めていくためには、何よりも個人消費をふやし、中小企業応援の施策への転換が必要ではないでしょうか。見解を伺います。
次に、今年度から開始を予定しているマイナンバー制度について伺います。
ことし10月から、住民票を持つ全員に生涯変わらない番号を割り振り、来年1月から税・社会保障分野で国が管理を強めるこの制度については「プライバシーの問題はもちろん、この制度の目的が社会保障削減にあること、情報は集積されるほど利用価値が高まり攻撃されやすくなること、一度漏れた情報は流通・売買され、取り返しがつかなくなること」などを指摘してきました。この期間、日本年金機構で100万件を超える年金の個人情報が流出する問題が起きました。国の公的機関からこれだけの個人情報が流出した前例はなく、NHKの世論調査でも76%の方が情報流出と悪用に不安を感じると回答をするなど、多くの方が不安を感じています。年金機構だけの問題だけでなく、厚生労働省が手だてを講じていなかったこと、流出が発覚した意向の対応についても次々とその問題が明らかになりました。マイナンバーが対象とする個人情報は、医療保険だけでも9,000万人を超えることになります。年金情報流出の検証も対策も進んでいない中での本制度施行は、あまりにもリスクが大きいのではないでしょうか。国に対してマイナンバー制度は中止すべきこと、少なくとも実施の時期を見送るべきであることを求めるべきではないでしょうか。答弁を求めます。

(3)基金の活用について

次に、基金の活用について伺います。
今年度の財政運営の考え方によれば、昨年度末の基金残高が511億円であり、さらに今年度末にはプラス12億円の523億円に積み上がる見込みとなっています。この年度当初からも、財政調整基金16億円を積み増ししています。この期間、「財政非常事態」として、月にわずか5,000円の障害者第二種手当の削減や区内4カ所の高齢者福祉センターを廃止するなどしてきましたが、こうした基金残高を見ると、お金がないわけではないということがはっきりしています。先ほども少し触れたように、区民の暮らしや御商売が大変な今、財政調整基金等を活用し、切実な願いに応えるべきと考えます。以下、4点について伺います。
国民健康保険料の通知書が先週半ばから各世帯へ届きました。前年度比で平均で年間3,000円強の値上げとなり、通知が届いた方からは「毎年の値上げで、もうこれ以上の負担は耐えられない」などの声も寄せられました。区へもそういった電話が入っていると伺っています。今、国民健康保険料は約3世帯に1世帯が滞納し、払いたくても払えない状況が続いています。一般会計からの繰入金をもっとふやすなどして、保険料を抑えることが必要ではないでしょうか。
2点目、区立小・中学校の特別教室の完全冷房化を早期に進めていくことについて伺います。
区では、今年度中に小学校の「図工室」・中学校の「理科室」については設置を完了させる予定です。しかし、小学校では「理科室と家庭科室」が、中学校では「美術室・技術室・家庭科室」については未設置が多く残されています。夏の気温は35度を超え、やぶ蚊や周辺への騒音対策等で窓が開けられずに、季節によってはとても厳しい状況下で授業が行われていると伺っています。猛暑が続くような最近の気候では、集中力の低下や熱中症なども懸念されます。生徒がよりよい環境で学べるようにするためにも、特別教室の完全冷房化をという声は毎年中学校PTA連合会からも要望として出されています。
今月の15日、東京都は各区市町村教育委員会教育長宛てに「公立学校施設冷房化支援特別事業実施要項の一部改正について」という通知を出しました。この中では、支援対象教室の拡大が示され、本制度の活用で特別教室の冷房化をと示されています。支援対象教室には「理科室、家庭科室、調理室、被服室、図工室、美術室及び技術室またはそれに準じた教室」が加えられました。ぜひこの制度も活用しながら、また基金も積極的に活用しながら、区立小・中学校特別教室の冷房化を一気に進めていくべきではないでしょうか。答弁を求めます。

(4)その他

防災について2点伺います。
ことしは阪神・淡路大震災から20年、東日本大震災から4年となりました。最近も全国的に大きな地震が相次いでおり、首都圏でも大きな揺れを感じる地震もありました。住宅や建物が密集している都内においては、建物の耐震化や出火防止という予防対策をさらに重視していくことが求められます。国はことし3月に「首都直下地震緊急対策推進基本計画」を改定し、住宅等の耐震化や家具の固定化についても具体的な目標率を定めました。特に、生命、財産にかかわる被害の軽減に大きく関係する住宅や多数の方が利用する建築物の耐震化率は、5年後の平成32年までに全国で95%を目指すとしています。区では、住宅の耐震化促進事業として耐震診断や建てかえなどの支援は行っていますが、住宅の耐震補強工事助成など、事業全体の拡充を行って区内における住宅の耐震化を進めていくべきではないでしょうか。見解を伺います。
もう1点、地震の際に自動的に電気を遮断する感震ブレーカーの普及について伺います。
さきに述べた国の基本計画の中で、地震に伴う火災対策として、電気に起因する出火の防止が極めて重要とし、延焼のおそれのある危険な特定地域では、感震ブレーカーの普及率25%を目指すという具体的数値目標が初めて示されました。昨年の第3回定例会決算特別委員会総括質疑において、当区議団としても感震ブレーカーについて普及促進や区としての補助制度検討について取り上げてきました。区としても「都の対応を見ながら検討していきたい」との答弁がありました。今回の国のこうした方針も受け、区としても普及啓発や設置促進のための対策を検討すべきと考えますが、いかがでしょうか。答弁を求め、この項の質問を終わります。