本会議・一般質問

1 若い世代の労働実態について

○20番(いさ哲郎) 2015年第2回定例会本会議において、日本共産党議員団の立場で一般質問を行います。
 まず最初に、若い世代の労働実態について、4点お伺いします。
 第1に、若者を大量に採用し使い捨てるように扱う、ブラック企業が社会問題化したことを受け、4月17日、青少年雇用促進法が超党派で参院を通過しました。今、若年層が経験しているブラック企業の実態は壮絶です。休暇や休日もない長時間過密労働、サービス残業、セクハラやパワハラ、働き過ぎて心や体を壊す、そしてその先には過労死や過労自殺があります。この国の働かせ方が総じて異常であることは疑いようがありません。
 中野区で日本共産党として行ってきた独自の調査でも、中野区内の青年からさまざまな違法労働の実態を聞き取ることができました。酒類量販店に勤めていた青年は、ボージョレーヌーボーなど季節販売品の売れ残りを買い取りさせられていました。運送会社に勤めているという青年は、賃金支払いの先送りや会社車両のガソリン代自腹などの条件に耐えながら5年以上も勤めてきたのに、会社の計画倒産のために通告なしの急な首切りに遭っていました。こういったブラックな働き方は今日では学生のアルバイトにまで広がっており、ブラック企業に続きブラックバイトという言葉まで登場しました。
 ことしの3月31日には、四季の森にある明治大学の構内において、「ブラックバイトにつぶされないために」という企画があり、私も参加してまいりましたが、この企画の場で学生アルバイトの驚くべき労働実態が報告されました。講義中でも試験中でも電話で呼び出され、顧客対応しなければいけない。1日5時間という契約なのに11時間もシフトを入れられる。テスト前だからと断ったのに週6日、7日という無理なシフトを組まれる。やめたいと申し出たら、次の採用の広告費などの名目で100万円以上の請求が来た。さんざん残業をさせておきながら、残業代は出せないからとお店の商品が現物で支給されるなどなど。学生のブラックバイトでは、その本分である学業に多大な支障を来し、場合によっては学業を断念せざるを得なくなるようなケースもあります。このことは社会全体にとって大きな損失です。中野区としてもブラック企業問題、違法労働問題についての対策を講じる必要があるのではないでしょうか。お答えください。
 第2に、神奈川県では、県、神奈川労働局、経済団体、労働団体が連名により、『「若者の使い捨て」撲滅かながわ宣言』というものを出し、『「若者の使い捨て」対策を実施します!』という積極的なウェブサイトを作成しています。若者の使い捨て・職場のパワハラに対する電話とメールの受付を設置、労働相談会や講演会、セミナーなどの啓発活動など、極めて具体的な対策を講じています。また、簡単な労働法規の解説のほか、県の労働相談窓口等を掲載した「若者が安心して働き続けるために」というリーフレット、若者の使い捨ての典型的な事例や関連する労働法規等をわかりやすく解説したリーフレットなどもサイト上にアップしています。県内の労働センターのリンクや電話番号もすぐ見てわかる場所に掲載されています。
 先日の都議会でも、ブラック企業、ブラックバイトの問題について質問された舛添都知事は、学生が法令に反した労働条件での勤務を強いられ、学業に支障を来すことはゆゆしき事態だと答弁し、トラブル解決や啓発活動を進めるという認識を初めて示しました。国も東京都も若年層の違法労働について動き出しています。中野区としても若い世代の違法労働対策に特化したウェブサイトを作成すべきと考えます。答弁を求めます。
 第3に、現在、中野区のウェブサイト「ぐっJOBなかの」の中には就職にかかわる情報が日々掲載されています。このサイトの利用・運用規約というページには、その第4条に、法令等に違反し、または違反するおそれのある行為があったときは登録を削除する、また登録を受けようとする情報が事実と異なるときには登録を削除するという文言があります。つまり、違法労働行為があった場合には登録を削除するということになります。また、募集と契約内容が違うとなると労働基準法違反が疑われ、登録削除ということになります。しかし、幾ら違法があったら登録削除などといっても、違法があった場合にどこに連絡すればいいのか、その連絡先などの記載もありません。そもそも何が労働基準法違反なのかを判断する方法がない、相談する先もわからないというのが現状ではないでしょうか。このサイトの規約にもかかわる問題ですから、違法な行為、登録情報と提示内容が違うような場合の連絡先・相談先をきちんと案内するようなコーナーをサイト内に作成すべきと考えます。他区においても東京都労働相談情報センターのリンク先と電話番号をページ内に記載するということは既に幾つかの自治体で行っています。中野区ウェブサイトの改善を求めます。お答えください。
 第4に、ポケット労働法についてお聞きします。
 東京都の作成しているポケット労働法を中野区において積極的に活用すべきと考えます。B6版132ページの小冊子ですが、労働法に関してコンパクトにまとめてあります。若い人たちは残念ながら労働法そのものをきちんと学ぶ機会にも恵まれていません。労働法を知っていただく機会として、このポケット労働法を成人式において新成人に配布してはどうかと考えますが、いかがでしょうか。
 また、区内の高校、大学、専門学校に呼びかけ、学校の図書館や学生課へ配布し、学生課とも共同して学生への告知をすることは基礎自治体の責任の範囲でできることではないでしょうか。お答えください。
 以上でこの項の質問を終了します。