区議団の活動

2012年第3回定例会

(2012年9月20日〜10月22日)


【本会議・質問】長沢和彦浦野さとみ
【決算特別委員会】岩永しほ子金子 洋


【本会議・代表質問】
(2012年9月20日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 区長の政治姿勢について
    1. 社会保障と税の一体改革について
    2. 経済の発展方向について
    3. 脱原発と核廃絶について
  2. 2011(平成23)年度決算と区政運営について
    1. 歳入・歳出からみた区政運営について
    2. 中野駅周辺まちづくりについて
    3. 国民健康保険について
    4. 介護保険について
  3. 中野区地域防災計画の修正について
  4. 学校教育について
    1. いじめについて
    2. 学校再編について
    3. 学校給食の負担軽減について

○議長(大内しんご) 長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕
○31番(長沢和彦) 2012年第3回定例会本会議におきまして、日本共産党議員団を代表し一般質問を行います。

1 区長の政治姿勢について

(1)社会保障と税の一体改革について

 初めに、区長の政治姿勢について伺います。
 社会保障と税の一体改革についてです。民主・自民・公明の3党合意により消費税増税の法案の成立が強行されました。しかし、国民が全く納得していないことはどの世論調査結果を見ても明らかです。社会保障と税の一体改革をうたいながら、社会保障は負担増のオンパレードの上、社会保障制度改革推進法で憲法25条の解体宣言まで打ち出すなど、社会保障のための消費税増税という偽りの看板は完全に投げ捨てられました。それどころか、今度は消費税増税で生まれた財源で新たな公共事業のばらまきを始めようとしています。
 区長は、消費税増税については避けられないと述べられてきました。しかし、なぜ消費税なのか。消費税はそもそも欠陥税制です。一つは、逆進性の問題です。消費税は原則としてすべての消費に課税され、食料品などにも例外なく課税されます。低所得者ほど負担率が高くなる不公平な税制です。
 二つ目に、消費税が転嫁できないという問題です。消費税は最終消費者に負担を求めていますが、事業者に納税義務が課せられています。政府が依頼して行った中小企業団体のアンケート調査では、売上高3,000万円以下で7割近くの事業者が消費税の転嫁が困難と回答するなど、売り上げの低い中小企業ほど消費税を転嫁できない実態を浮き彫りにしています。
 三つ目に、消費税増税が日本経済を重大な危機に突き落とすという問題です。消費税を5%も引き上げるというのは、それだけで新たに13兆5,000億円もの負担を国民に押しつけることになり、長引く景気低迷や雇用不安、所得の減少などで生活苦が広がっているもとで、日本経済と国民の暮らしに破壊的な打撃を与えます。地方自治体にとっては、地方消費税は現行1%が2.2%となり、地方消費税交付金の増額が期待されているようです。しかし、景気悪化による消費の落ち込みや税収の減少、社会保障で言えば充実どころか負担増と給付減が続けられていく中で、中野区と区民にとってもますます厳しい状況になるのではないでしょうか、見解を伺います。
 歳出で言えば、聖域なく無駄を削ること、歳入は富裕層への優遇税制を改め、適正な課税を行うことと、大企業への減税をやめることが必要です。富裕層は、最高税率の軽減や、土地や金融商品の売買益や利子、配当などのいわゆる不労所得に対する国際的に低い税率によって不当な優遇措置を受けています。そのため申告所得階級別の所得税負担率は所得1億円を境に所得税負担率が下がり始めています。大企業は法人税の引き下げだけでなく、研究開発費にかかわる税額控除、外国税控除、連結納税制度等を通じて多大な恩恵を受けています。
 大企業の実質税負担率は基本税率よりも低いだけでなく、一部軽減税率が適用されている中小企業よりもさらに低いのです。この10年間法定税率が横ばいなのに、次々と優遇措置がとられてきたため、大企業の実質税負担率が下がり続けています。課税の基本原則である応能負担原則に基づいて、大企業や富裕層、大資産家に対する課税を強化し、財政本来の垂直的な所得再配分機能を回復すべきです。あまりにも不公正な仕組みを是正することが必要ではないでしょうか、見解を伺います。

(2)経済の発展方向について

 次に、経済の発展方向について伺います。政府は、まともな経済政策を持ち得ているのか、このことが問われています。財界主導の野田内閣の日本再生成長戦略ではまともな経済の発展は望めません。必要なのは国民の所得を増やす経済改革です。正規雇用が非正規雇用に置きかえられ、働く人の賃金がどんどん切り下げられ、中小企業が廃業に追い込まれるという経済をそのままにしておけば、経済を立て直すことはできませんし、まともな税収も期待できません。
 大企業の260兆円を超える内部留保を生きた資金として国民経済に還流させて、正規雇用の拡大、最低賃金の引き上げを含めて労働者の賃金を増やしていくこと、中小企業への真っ当な下請単価とするなどを通じてまともな経済成長の実現につなげる必要があります。以前、大企業の内部留保を還流することを国の責任で行うよう求めたのに対して、内部留保はその経営によるものであり、関与する立場にないというものでした。内部留保のお金が世界を駆け回る投機マネーとして、サブプライムローン、リーマンショック、ギリシャに見られるような金融危機、財政危機を招く要因となっています。雇用拡大、賃金アップ、中小企業支援、農漁業支援など、内需拡大に使われるべきとの認識はありませんか、伺います。

(3)脱原発と核廃絶について

 次に、脱原発と核廃絶について伺います。関西電力がこの夏の電力需要の結果を明らかにし、原発を動かさなくても電力は足りていたことを認めました。政府は、再稼働しないと電力不足に陥るとさんざんおどして稼働させましたが、根拠がなかったことがはっきりしたわけです。政府は、再稼働方針を撤回すべきです。
 また、この間、政府が取り組んできた国民的議論についての取りまとめで、政府自身が、国民の過半数が原発ゼロを望んでいることを認めました。寄せられたパブリック・コメントでは、8割が即時の原発ゼロを求めていることも明らかになりました。
 今月14日に、政府のエネルギー・環境会議は、革新的エネルギー・環境戦略を決定しました。しかし、この方針には大きな二つの問題があります。第1に、2030年代に原発稼働ゼロを可能とするようあらゆる政策資源を投入するとされていますが、原発ゼロの期限としてあまりに遅過ぎます。第2に、核燃料サイクルについて、引き続き従来の方針に従い、再処理事業に取り組むとしていますが、再処理それ自体が危険きわまりないことに加え、新たな核燃料をつくり出すことになります。この方針は、原発ゼロを口にしながらその実現を先送りし、当面は原発に固執する立場を示すものです。昨日は、その原発ゼロさえアメリカと財界からの反発を受け閣議決定を見送りました。
 区長、原発再稼働反対と即時原発ゼロを表明すべきではありませんか、伺います。
 核兵器の廃絶についてです。2020年までに核兵器廃絶を目指す平和市長会議に江東区が7月1日加盟し、杉並区長が加盟を表明するなど、東京都内の加盟は17区19市2村の計38自治体、東京全体の73%になりました。今年は中野区が憲法擁護・非核都市の宣言を行って30周年です。非核宣言自治体協議会に参加をしています。2008年まで中野区は長く幹事を担ってもきました。核兵器廃絶を求める世論は大きく広がっています。その歩みを進めるためにも平和市長会議への加盟を求めます。

2 2011(平成23)年度決算と区政運営について

(1)歳入・歳出からみた区政運営について

 次に、2011(平成23)年度決算と区政運営について伺います。
 初めに、歳入・歳出から見た区政運営についてです。今年の1定本会議の中で、今年度予算の質問の際にも指摘をしましたが、予算と決算の乖離は必然なことです。歳出で言えば、前年度に匹敵する41億円もの不用額が生じました。財政調整基金からの繰入金は、当初予算額36億7,000万円余りに対し、決算では20億円で済みました。逆に14億2,700万円余を積み立てています。その結果、平成23年度の当初予算案の概要では、財政調整基金残高147億円だったのが決算では204億円となり、大幅な乖離があります。
 問題は、財政が厳しい、財政非常事態などと言って区民要求を抑え込み、区民施策を後退させていることにあります。地方自治体として自由に使える一般財源の多寡に気をとめることは当たり前と言えます。ただ、議会や区民にそのことだけを強調して、特定財源の行方に無関心を装っているのでは困ります。何より福祉、教育など直接の区民サービスには充てられる一般財源が乏しいとしながら、開発事業関連は特定財源で行っているので、区の財政に負荷をかけてはいないとはならないはずです。特に本決算年度は大幅な組織改編を行い、都市政策推進室を設けたことで多くの職員が開発及び関連事業にかかわった年度です。事業費、工事費だけを問題にしているのではありません。財政が非常事態であるとの認識は改めるべきではありませんか、伺います。
 2011年度は、当初予算が成立した後に3.11大震災が発生しました。その後、第1次補正で大震災と被災地の救援、復興支援の予算を計上しました。機敏な対応であったとこの点では評価するものです。ただし、区内の小・中学校の耐震化は、本来ならば本決算年度に終える計画でした。先送りし、遅れを招いたことは厳しく指摘しておきます。
 その小・中学校の施設については毎年小・中学校から改善の要望が出されています。中野区中学校PTA連合会からは、特別教室への空調機器の設置や雨漏りしている施設の早期改善や、危険が伴う施設、老朽化した教室、体育館の改善、黒板やトイレの改善等々の学校施設、設備の改善が出され、しかも、学校間の格差があまりにも大きくなっていることに胸を痛めています。区教育委員会は、学校の施設、設備の改善は計画的に実施していると言います。しかし、予算時の修繕、改修が小・中学校それぞれ1校程度ではあまりにも寂し過ぎるし、遅過ぎます。ですから、例えば雨漏り補修のような、決算年度で小学校9校、前年度で同6校、中学校で5校と、対症療法的な補修が必要になっているのではないですか。学校施設の維持を困難にしています。教育行政の最も重要な仕事の一つである学校施設の整備に力を入れ、早急に改善を図ることを求めます。
 新しい中野をつくる10か年計画(第2次)の2年目となったのが本決算年度です。重点プロジェクトとしていたエコ・支えあい・商店街の3ポイントと地域通貨は、エコポイントは始められましたが、全体の3ポイントは機能しませんでした。制度設計の段階から課題を抱えていたと推測できます。何より区民、議会、特に関係者とともに練り上げていく姿勢に欠けていたと言わざるを得ません。
 また、同じく10か年(第2次)でうたっている地球温暖化防止戦略で、温暖化対策推進オフィスの開設を今年度から行う。そのための事前準備の期間として本決算年度が充てられていました。施設を貸し付ける契約締結候補者が決まりましたが、契約には至らず今日まで経過しています。区内の環境などに携わる団体を追い出し、区民に施設利用させず、温暖化防止を標榜しながらこうした事態を招いている区の責任は重大と言えます。目玉として掲げていた施策が次々と失敗、破綻しています。今日の区政運営のあり方に問題はないのでしょうか。真摯に検証する必要があると思われます。見解を伺います。

(2)中野駅周辺まちづくりについて

 次に、中野駅周辺まちづくりについてです。決算年度である2011年度の当初予算は区政史上最高額でした。その要因の一つが、中野駅地区整備と中野駅周辺整備の事業でした。現在中野駅地区整備が第2期、第3期と続き、周辺整備も同様に進めていくことにしています。先般中野駅周辺まちづくりグランドデザインのVer.3が示されましたが、さらに開発の規模を拡大するものとなっています。
 さて、本決算年度に開発者協力金が8億6,400万円歳入・寄附金として入りました。平成27年度までに総額約43億円を超える金額が入る予定です。しかし、中野駅周辺まちづくりにかかわる費用の一部でしかありません。まちづくり基金への積み立てが毎年の財政運営の考え方で示されていますが、開発協力金以外では何を原資とするのでしょうか。また、今後どれだけ積み立てていくのか伺います。
 「中野駅周辺まちづくりに関する事業者提案ヒアリングの実施について」の報告がされました。「グランドデザインVer.3の検討課題にかかわる実現可能性をさまざまな観点から考察するため、事業者提案ヒアリングを実施する」というものです。提案内容の一つは、区役所・サンプラザ地区を中心とした周辺街区を含む一体の開発整備と事業展開の可能性、しかし、区役所は中野区のものであり、サンプラザはまちづくり中野21と区が関与しているものであって、将来も持ち続けるとしています。区がこの地区に対してみずからの構想を描くことができないのでしょうか。
 二つ目に、中野区役所、中野体育館、防災空間など公共施設の立地のあり方や施設整備の考え方においても区の施設のあり方や施設整備について、みずからの考え方を用いていないのでしょうか。また、区民参加により練り上げていく姿勢が見えないのはなぜですか、伺います。

(3)国民健康保険について

 次に、国民健康保険について伺います。保険料値上げの激変緩和策として、2011、2012年度の2年間経過措置を実施していますが、これがなくなると相当の保険料の値上げとなる被保険者が生まれます。例えば年金受給者2人世帯では、年収200万円の方で約3万円の負担増、年収200万円の給与所得者2人世帯の方で3万4,000円の負担増、同じく3人世帯では5万6,800円もの増になります。収入が低く世帯員数の多い家庭ほど負担が重くなります。
 我が党は、さきの定例会本会議質問で、経過措置の継続を求めましたが、それを賄うための財政負担などもあることから、期間の延長は避けたほうがと考えていると答弁されました。しかし、経過措置をやめると、対象となっている被保険者が保険料を納付することは極めて困難になります。滞納者がまたも増え続けることになる。徴収強化と保険証の取り上げにより、医療機関にかかることもできなくなりかねません。ほうっておくわけにはいかないでしょう。特別区長会で対処するなり、財源を東京都に求めることが必要ではないですか、伺います。

(4)介護保険について

 次に、介護保険についてです。今年度より第5期の介護保険事業が行われて、中野区は6月25日に保険料等の通知を発送しました。その後、窓口、電話による問い合わせが7月6日までの10日間で1,077件あったと聞きます。中でも保険料についての問い合わせが625件と多く、その約半数の304件が保険料が高いという意見でした。さらに減額の相談も61件ありました。
 そこで伺いますが、この問い合わせの多さから見て、事前の情報提供と周知に問題はなかったのでしょうか。パブリック・コメントによって計画一般への意見をもらうことはあったとしても、保険料段階区分の変更などは既に示されていたのですから、区民に伝え、質問、意見などをもらうなどを実施してもよかったのではないですか。決まったものだからと済ませてしまうのでは保険者としての責任を果たしたことにはなりません。当然選択肢として介護保険料のさらなる抑制や据え置きなども視野に入ったと思われます。見解をお聞きします。
 報酬改定により生活援助の時間区分が30分以上60分未満から、20分以上45分未満に短縮されました。全日本民医連の調査によると、生活援助の時間短縮が利用者、家族の生活に影響をもたらしていることが報告されています。時間不足で洗濯ができない、希望の店で買い物ができなくなった、調理について、総菜をスーパーで購入するようにしたなどが寄せられています。区内のサービスを受けている高齢者からは、「ヘルパーが忙しそうで声をかけづらい」、ヘルパーからは「話ができない」、「時間を気にしてしまい確認の作業をしているよう」と、生活援助にとって重要な会話の機会が奪われています。また、「報酬が減ったため続けられない」といった声も出ています。利用者から声が上がるのを待つのではなく、実態の把握と対応策が必要ではないですか、伺います。

3 中野区地域防災計画の修正について

 次に、3番目として、中野区地域防災計画の修正について伺います。
 東京都が12日に地域防災計画の修正素案を発表しました。これまでも指摘してきましたが、東京都の被害想定に見られる被害の過小性、首都機能優先などの欠陥とゆがみは是正されていません。現行計画で想定していた風速15メートルの強風下での火災延焼など最悪の事態も除外しています。そもそもこの被害想定は文部科学省の研究プロジェクトをバックデータとしているもので、震源や震度について、文部科学省自身が、「今回の試算は多くの仮定に基づいている」と異例のコメントを付しています。また、東京都も、「各地震の震度分布をはじめとする被害想定は一定の条件を設定したシミュレーションの結果であり、条件の設定内容を変更することで結果が大きく異なるものであることに留意が必要」としています。
 区は、東京都の被害想定をもとに地域防災計画の修正を行うこととしています。また、東京都の地域防災計画と整合性を図ることにしています。区は「想定を災害対策の上限ととらえるのではなく、想定外の事態への備えについても適切に対応策を講じることとする」と言います。当然その対策はとられなければなりませんが、現時点において前提条件を最悪の事態を想定し、被害を最小限に抑える施策をどう構築するかが検討されるべきではないですか、伺います。
 第39次修正方針では、災害に強い都市基盤の整備がうたわれています。建物の耐震化や不燃化の促進、公園等のオープンスペースや災害に強いライフラインの整備等、どれも大切な施策です。ただ、被害を減らすには欠かせない木造住宅の耐震化は遅れています。東京都の木密地域不燃化10か年プログラムは道路整備が中心です。東京都の計画では、耐震化の促進には助成制度の拡充が重要なのに盛り込んでいないのは問題です。
 さて、災害の危険が高いとされる木密地域に対しては、住民による防災活動を醸成し、地域防災会をはじめ、コミュニティ組織と行政が連携して防災まちづくりを推進していくことが期待されます。そうした継続的な取り組みの中で、地区・地域としての公的事業を導入することの是非を具体的に検討する方法が地区・地域の持つコミュニティを維持するためにも望ましいと言えます。木密地域にはコミュニティの形成、維持に欠かせない路地的空間があり、世代を通じた住民間のつながりや、日常生活における相互の助け合いが息づいているところが多く見受けられます。こうした関係性は一度崩壊すれば再生は容易でなく、地域の防災力を衰退させかねません。
 我が党議員団は、この夏、京都市を木造密集地域の事業の視察で訪ねました。京都市には、重点的に改善すべき密集市街地が59地区、364ヘクタールと広大に存在していますが、通常火災の発生率は全国平均を下回っています。また、阪神・淡路大震災の際は、消防団をはじめとする住民の人命救助活動による成果が注目されました。近い将来に発生する首都直下型地震などに備えるためには、避難路の確保など都市基盤の整備とともに初期消火のための消火器設置など、まちなみの改変がなくても防災強化の取り組みを推進することが必要です。見解をお聞きします。
 震災応急対策の充実では、社会的弱者を基準として、すべてにゆとりを持って対処できるように計画すべきです。この点でもやはり予防原則の立場が大切でもあります。第39次修正方針では、地域の防災行動力の向上がうたわれています。「区民や事業者への・・・・防災行動能力の向上を図ること」は大事です。その際、これまでの防災訓練に加え、地区・地域での図上訓練を支援してはどうですか。
 また、災害要援護者への対策強化の取り組みの推進は待たれるところですが、日常からの取り組みなくしては効果があらわれないと思われます。登録が思うように進まない中でどう構築していくのか。第39次修正方針で触れられていない関係機関の中に医療、介護、障害福祉等の関係者を交え、検討や人的交流をつくっていくことが必要ではないですか。区が調整役となって進めていくことを求めるものです。お聞きします。
 狭い面積の中野区ではありますが、それぞれの地域における災害危機に関する諸条件や危険要因は違います。地域住民の意向を反映させるなどが大事です。地域ごとの防災計画及び防災マニュアルの作成を支援することを求めます。また、地域の住民たちが防災専門家の助言を受けながら、地域版のハザードマップの作成を行えるよう行政が支援していくことも検討してはいかがでしょうか。こうした取り組みを通じて防災力の醸成と向上につなげてはどうでしょうか、伺います。

4 学校教育について

(1)いじめについて

 次に、学校教育について伺います。
 初めに、いじめについてです。昨年10月の滋賀県大津市における中学2年生の自殺事件、この事件を契機に、今いじめが国民的な問題となっています。子どもを守り育てる学校で深刻ないじめが見抜けず、とめられず、子どもが死を選ぶ。それだけは防ぎたいとだれもが思います。そのために何が必要なのか、国民的な討論が待たれています。
 8月に神戸市内で教育のつどいが開かれ、いじめ問題の真摯な討論と交流が行われました。その中で、いじめを暴力や人権侵害の問題としてとらえること、教職員が子どもたちの命と人権を守ることを何よりも大切にする感覚を研ぎ澄ますこと、それは、いじめられている子どもに対してだけでなく、いじめている子どもにも同様であること、子どもの中にこそ解決の力があり、それを引き出すことが大切なこと、さらに、保護者、教職員が敵対関係に陥るのではなく、ともに力を合わせた学校づくり、地域づくりが求められていること、そして、競争と管理、自己責任を基調とした新自由主義的な教育改革が子どもたちばかりでなく、親や教職員など子どもにかかわる人々に多大なストレスを与え続けており、この抜本的な改善なくしては根本的な解決は難しいことなどが討論で交わされました。
 そこで伺います。区教育委員会は、いじめについてはどのようにとらえて、どう対処し、解決に努めているのでしょうか、伺います。
 大津市で起きたいじめ自殺事件の背景にある制度の問題も見なければならないと、いじめ問題で発言を続けている教育評論家の尾木直樹さんは言います。各地で導入が進む教員評価制度や学校評価制度では、いじめの報告が教員や学校の評価を下げてしまう。学校選択制が広がり、いじめの報告があると、保護者の選択に影響が出ることも真実を明らかにすることにブレーキをかけていると思う。いじめはどの学校にあってもおかしくない。大切なのは、早期に発見し、対処すること。いじめの報告をマイナスに評価するのではなく、20件発見して18件は解決したというような教育実践の成長を評価するようになってほしいと述べています。本来学校はそうでなければならないと思います。いじめを解決するために何が大切なことだと考えているのか、区教育委員会の見解を求めます。

(2)学校再編について

 次に、学校再編について伺います。学校再編計画改定(素案)の作成に向けて検討がされていると聞いています。区教育委員会は、前期の再編計画について検証を行ったと言いますが、よかったと言われている点だけを取り上げて、実際にあった不安や心配をはじめ問題点についてはきちんと取り上げていないのではないか。私ども日本共産党議員団は、これまでに学校再編、いわゆる学校統廃合については、子どもの教育への影響について、地域の核としての役割について、住民合意について、おおむねこの3点から区教育委員会を質してきました。改定素案が示されるこの機会に、改めて区教育委員会にお尋ねします。
 初めに、前期計画による子どもの教育への影響はどうだったのかという点です。大体、適正規模や一定の集団規模とは、子どもの教育にとって適正という意味ではなく、行政的に効率がいいとされている規模でしかありません。子どもの教育にとっていい規模とは、もっと小さいサイズだというのが世界の流れです。ですから、一クラスの規模を見直す少人数学級もその点から推奨されているのです。
 そこで伺いますが、一人ひとりの子どもが学力を身につけ、人間的に成長する上で、学校統廃合はどういった効果をもたらしたと言えるのですか。それは小規模校では得ることができないものだったのか伺います。
 また、例えば東中野小の廃校に伴う通学上の困難に見られるように、子どもと保護者に負わせることになった事柄についてはどう検証しているのか伺います。
 二つ目に、学校は地域の核としての役割を担っている点についてです。学校は防災の拠点であったり、文化、スポーツの活動拠点であったりと、さまざまな意味で地域の拠点となっています。そこに学校があるから地域に残って子育てができるという点で、地域を維持するために欠かせない施設です。地域の養育力やコミュニティの後退などが言われている時代に容易に統廃合を進めれば、コミュニティの崩壊、地域社会の荒廃という取り返しのつかない事態を招くおそれさえあります。また、地域に開かれた学校をうたいながら、その芽を摘んでしまうことにならないのでしょうか。東中野の地域からは、東中野小と昭和小の統廃合では、通学校の選択が分散し、地域のコミュニティを壊す要因となったと憤り、計画改定で新たに中学校の統廃合をすることで地域から学校をなくさないでほしい旨の陳情が教育委員会に出されています。コミュニティの後退など、地域に多大な影響をもたらしたことをどのように総括をしているのか伺います。
 三つ目に、住民の合意が欠かせない点です。述べてきたように、子どもへの教育的視点や地域の子育て、地域コミュニティの存続に深くかかわるのが学校の統廃合です。それだけに行政が一方的に進めてはならず、徹底した住民参加と合意が欠かせません。前期計画を見ても、この点が欠けていたと言えます。中野区小学校PTA連合会からは、中野区立小中学校再編計画改定における基本的な考え方(案)についての意見書が出されています。
 前期計画に対して、分析と検証が不十分ではないかというものです。現状維持や小規模校として存置し、充実させることも選択肢に入れて、当事者である子どもたちの意見表明権を尊重しながら、関係地域の自由な議論、協議を保障すべきと考えます。このことは形式的なことではなく、どういう学校をつくるかは住民が決めていくという教育における地方自治の本質的な問題です。この点で、前期計画における議論と計画決定において、あまりにも乱暴で一方的に進められ、住民合意が図られなかったのではないですか。見解を伺います。
 義務教育にかかわる私費負担、保護者の負担軽減について、ここでは学校給食の負担軽減について伺います。給食の時間は子どもたちにとって一番楽しい時間です。栄養士と調理師の工夫と努力で多彩な献立の毎日に喜び、クラスの仲間たちと一緒に食べることが大好きです。まして孤食、朝食抜きの子が深刻な現在、栄養面でも人格形成でも学校給食が果たす役割はますます大きなものとなっています。

(3)学校給食の負担軽減について

 さて、現在中野区の公立小・中学校では、給食費は保護者の負担となっています。今年の4月からは、その給食費が値上げとなり、保護者にとって負担が増えました。長引く不況と国民への増税・負担増に加え、子育て世代は出費がかさんでいます。給食費の滞納がクローズアップされた時期もありましたが、依然として克服されておらず、支払いが困難な家庭も増えています。給食費の公費負担には根拠があります。学校給食法第11条の保護者負担の規定は、制定当時の解釈で、児童または生徒が学校給食を受ける場合のその保護者の負担の範囲を明らかにしたものであって、保護者に公法上の負担の義務を課したものではないと説明されています。
 当時の文部事務次官通達では、例えば保護者の経済的負担の現状から見て、地方公共団体、学校法人、その他の者が児童の給食費の一部を補助するようなことを禁止する意図ではないとし、学校給食が円滑に実施されることが期待されるという立法の根本趣旨に基づいて解釈されるべきとしています。学習指導要領で教育の一環と定められた学校給食は、憲法26条に基づけば、完全無償の方向に進むべきです。中野区においても、学校給食の負担の軽減を実施することを求めます。お答えください。
 以上で私のすべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の御質問にお答えをいたします。
 政治姿勢について、消費税増税についての御質問がありました。社会保障制度の目的の一つは、所得の再分配にもある、このように言われています。その財源としては、幅広く消費に応じて課税される消費課税が、技術的にも、国民にとってのわかりやすさなどからも、有効性が高いと考えております。低所得者対策であるとか、資産保有者への対応などについて、さまざまな方法で補うことも考えるべきだ、このこともまた当然だと思います。
 なお、大企業への所得課税を強化したとして、それが製品の価格に転嫁されることになれば、結局は消費者が負担するということになると考えます。
 それから、大企業の内部留保を国民経済に還流させ云々といういつもの御主張があったわけですが、単純に内部留保金を切り崩せば企業活動の縮小を余儀なくされるとともに、不況下においては経営破綻を恐れる企業も増えているということを考えるべきだと思います。産業の構造転換による成長分野の創出というのが非常に重要だというふうに言われておりますし、私もそう思います。そういう意味で、企業の内部留保金というのは、技術開発や、いい意味での設備投資に向けられるべきものだというふうに考えるところであります。
 それから、脱原発と核廃絶についての御質問がありました。今後の原子力発電のエネルギー全体に占める位置やその割合については、十分な検証や安全対策の再構築、また代替エネルギー供給の可能性なども踏まえて、その行方を見守っていくべきだと考えます。安易に原発再稼働反対であるとか、あるいはいついつまでに原発稼働ゼロというような一見して耳ざわりのよいような主張に飛びつくこと、このことについては私は非常に危惧を持っているところです。
 それから、平和市長会議に参加をするようにということであります。平和市長会議につきましては、会議そのものが国内外の数多くの自治体の意思をどのように確認して運営されているのか、また、区の発言というものが宣言等の決定の中でどのように取り扱われるのかなど、疑問な点が多く、区民の総意としての意思を託すには不明な部分が多過ぎて、参加することは考えていない、このように考えております。ただ、中心的に活動しておられる広島市長がかわられたということがあります。新しい市長になってどういうふうになるのかということについては様子を見ることも必要かなというふうには思います。
 それから、財政非常事態という認識を改めるべきだ、こういうことであります。区は基準となる一般財源規模を650億円と定め、歳出をこの範囲内とする一方、歳入がこの額を上回る部分は基金に積み立て、下回る部分については基金から繰り入れるという形で予算編成を行っております。歳入は中期的なスパンで見ますと、上下はしていますが、ならしてみて650億円程度と見ることが妥当なのではないか、このように思っております。ややそれを上回る部分があったとすれば、これを基金に積み立てていくというような形で、長い目で見て財政の健全性を保つことができるのではないか。そのような考え方から、こうした目安を持って運営をしてまいりました。
 現に歳出は扶助費の増嵩などによって基準を常に上回っております。歳入は、ここのところ、これに満たないというところです。特にこの数年は大変厳しい状況ということになっています。したがいまして、平成24年度の予算では、財政調整基金からの繰り入れを約57億円としなければ予算が組めなかったわけであります。23年度予算編成でも、財調基金からの繰り入れを行って予算がようやく編成できたということです。これを実際に繰り入れずに過ごしてきたというのは、厳しい財政状況の中でさまざまに工夫をして、事業の見直し、あるいは予算の配当保留など、歳出削減努力を行ったという結果なわけでありまして、だからといって、それも見越してもっと基金から繰り入れるべきだというような議論は全く当たらない、このように思うわけであります。
 それから、10か年計画のあり方についてであります。特に地球温暖化防止で掲げていた施策が次々と長沢議員の言葉によれば失敗、破綻をしているということであります。10か年計画は年次的に事業計画を固定的に定めて区民に約束しているものではありません。これは最初から繰り返し何度も申し上げております。区政としての目標を定めて適切に成果を上げるように、そのときそのとき事業の成果を見直しながら、評価をしながら、改善を加えていくというようなことで行ってきております。今後とも着実に目標達成に取り組んでまいりたい、こう思っております。
 それから、まちづくり基金への積み立ての原資の問題であります。中野駅周辺のまちづくり事業は、国や都の特定財源、特別区交付金の財産費の確保など、財源的裏付けを持って行っております。まちづくり基金ですべて賄う、こういうわけではありません。そもそもまちづくり基金は、中野区の総合的なまちづくりに要する財源を確保するために設けているものでありまして、中野駅周辺に限定したものではありません。防災まちづくりであるとか、西武新宿線沿線のまちづくりなど、区内各所で展開するさまざまなまちづくり事業を対象とするものであります。このため、行財政運営の基本方針では、積立財源として、開発協力金のほか、土地の売却による収入及び毎年度の決算剰余金の中から財源として充てていく、このように定めているところであります。今後の積立額については、財政運営の考え方の中でもお示しをしていますが、毎年度の積立については、財政状況やまちづくり事業の進捗度を勘案しながら行うことになってまいります。
 それから、中野駅周辺のまちづくりについて、事業者提案のヒアリングについての御質問です。区役所・サンプラザ地区再整備や、公共施設のあり方等につきまして、現在区としての検討を進めている段階であります。その検討の一つの材料として、事業者の提案内容については参考としてまいります。
 それから、国民健康保険料の経過措置を継続するべきだと、こういう御質問でありました。国民健康保険料につきましては、23区で同一保険料率を定めているところです。特別区長会の協議によって決めているわけです。現時点ではまだ特別区長会の協議が終了しておりませんので、その協議内容についてここで申し上げるわけにはいかない、このように考えております。そこで、これ以降は、現時点での私の考え方ということでのお答えになります。
 平成23年12月の国民健康保険法施行令の一部改正によりまして、平成25年度には、特別区を含む国民健康保険の全保険者が旧ただし書き方式になります。この旧ただし書き方式への移行に伴う激変緩和の経過措置を23年度、24年度と2カ年定めて実施をしてきたところです。期間を定めて行うから経過措置なのでありまして、この経過措置についてもそれを賄うための財源負担、これは一般の区民の皆さんからの税金によって賄う、こういうことでもあるわけであります。経過措置で期間を定めたということの意義を考えれば、継続はするべきでないと思うわけであります。
 また、東京都からお金をもらってくればいいではないか、こういうことでありますが、特別区のみ東京都に財源負担を求めるということも適切でない、このように思います。
 それから、介護保険料改定に伴う区民周知についての御質問がありました。介護保険料の改定に当たっては、第5期介護保険事業計画策定の際に、区民や関係団体への説明や意見交換を行ってきました。介護保険料は3年ごとに改定をしておりまして、4月には65歳以上の被保険者全員に介護保険料の改定内容を説明した介護保険だよりを郵送して周知を図っております。また、介護保険料に関する個別のお問い合わせについても丁寧に説明をして理解をしていただけるように努めているところであります。
 それから、生活援助の時間区分の変更に伴う実態把握についてであります。訪問介護の生活援助の時間区分の変更につきましては、サービス提供の実態を踏まえて国が定めたものであります。ケアプランを作成する際にケアマネジャーからサービス利用者へ周知されたところです。また、利用者からのサービス利用に伴う意見や要望は、区としても区内の介護サービス事業者で構成する中野区介護サービス事業所連絡会との定期的な事務連絡会などを通し把握をしているところであります。現在は適切なサービスが提供されていると認識をしているところです。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 2011年度決算と区政運営についての中から、小・中学校の施設の改善の御質問がございました。
 毎年度技術職員により学校施設の安全点検を行い、計画的に修繕を行ってございます。昨年度は、小学校では外壁改修工事やトイレ改修工事など、中学校では冷暖房設備改修工事や受水槽改修工事などを必要に応じて行ったところです。工事の内容によりましては、工期の短縮や効率性、経済性を考え、大規模改修に合わせて工事を実施するなど、計画的に学校環境整備に努めているところでございます。
 次に、学校教育について、まず、いじめについての御質問がございました。いじめは人権を侵害するものであり、どこの学校でも起き得ることととらえ、未然防止、早期発見、早期対応に重点を置き取り組んでございます。これまでも中野区では毎年いじめのアンケートを継続的に実施するなど、いじめの解決に向けた取り組みを進めてまいりました。
 教育委員会におきましては、ことし7月17日付の東京都のいじめ緊急調査の結果を報告し、いじめの早期発見、早期対応の方向性について協議をしてまいりました。これを踏まえ、子ども110番やいじめアンケート等に加え、調査結果と区のいじめ対策を保護者や地域に公表することといたしました。幅広くいじめに関し周知を図ることも対策の一つと考えております。いじめ問題の解決に向けては、今後とも充実を図ってまいりたいと考えています。
 次に、いじめの件数と教員の評価のお尋ねです。いじめはどこの学校にでも起こり得るという認識で、早期発見、早期対応に努めているところでございまして、いじめの件数が教員の評価に短絡的に関連するものではないというふうに考えています。
 最後に、いじめを解決するために学校や教育委員会はいじめの状況を保護者、地域に正しく伝え、学校、保護者、地域が子どもたちの抱える問題点を共有し、大人全体が問題の解決に向けて協働して取り組むことが大切であると認識しております。
 次に、学校再編についてです。まず、学校再編による効果と検証について、統合新校では、児童・生徒数の増加により学級や集団が活性化され、多様な人間関係の中で子どもたちの社会性が育まれ、教員数の増加により一人ひとりの実態に応じた指導も可能となるなど、また、施設面も含め良好な学校環境を整えることができたと考えています。
 通学の安全対策につきましては、保護者や地域での意見などを踏まえ、通学安全指導員の増配置、交通安全施設の整備など、十分に配慮してきてございます。
 次に、地域への影響についてです。統合により学校を中心としてより大きなコミュニティができたと考えています。学校と地域の連携を進めることによって、学校を中心とするコミュニティの活性化を図っていきたいと考えています。
 次に、前期計画の決定の手順についてです。前期再編計画については、各学校、関係団体や、現在の区民活動センターなどで数十回にわたり意見交換会などを開催し、その後パブリック・コメント手続を経て策定したものであり、十分な論議を経て合意を得たものと考えてございます。
 次に、学校給食の負担軽減について、完全無償の方向に進むべきではないかという御質問でした。学校給食法第11条では、学校給食の実施に必要な施設及び設備等は学校設置者の負担とし、これ以外の学校給食に要する経費は保護者の負担とすると規定しています。中野区の学校給食の経費につきましては、この規定に従って、学校設置者と保護者とで負担をしています。家庭の経済状況により給食費の負担が難しい場合には、各家庭の状況により生活保護または就学援助により支援を行ってございます。したがいまして、現時点では新たな負担軽減について考えてございません。

〔都市基盤部長尾附F登壇〕
○都市基盤部長(尾附F) 私からは、中野区地域防災計画第39次修正についてお答えをいたします。
 まず、前提条件としての被害想定についてでございます。地域防災計画の修正に当たっては、東京都の新たな被害想定を前提としながらも、想定外の被害にも適切に対応できるように対策について現在検討を進めているところでございます。
 次に、防災まちづくりについての御質問でございます。木造住宅密集地域における住宅の不燃化等の防災まちづくりの取り組みにつきましては、震災時における火災の被害が多く想定されている中野区において、区民の命と生活基盤を守る上で重要な施策でございます。こうしたハードの都市基盤の整備に合わせて、消火器や消防水利等の地域の防災基盤の整備、また地域住民による防災行動力の向上等の取り組みを進め、災害に強いまちづくりを進めていく考えでございます。
 次に、地域での図上訓練の支援についてでございます。これまでも初期消火や応急救護などの実動訓練のほか、避難所開設運営図上訓練や、クロスロードなど、参加者みずからが災害時にとるべき行動について考え、話し合う取り組みに対して、区として支援を行っているところでございます。今後とも内容の充実を図りながら支援を継続してまいります。
 次に、災害時要援護者への支援についてでございます。区では、災害時における要援護者への対応をより確実なものにするため、平常時の見守り、支え合い活動等、非常災害時救援希望者登録制度の一体的な運用を図るための検討をしているところでございます。また、災害時要援護者の状態をふだんから把握している医療、介護、障害福祉等の関係事業者等も一定の役割を担うべきと考えており、今後、介護、福祉の関係部署と連携し、安否確認や生活支援への連携のあり方などについて協議検討をしてまいります。
 最後に、地域版ハザードマップ等の作成支援についてでございます。これまでも地域で防災まち歩き、防災マップづくり等の取り組みを行う際には、防災担当の職員が防災マップの作成方法等について助言するなどの支援を行っているところでございます。あらかじめ避難時の危険な場所や、いざというときに役立つ場所を防災マップに書き込み、そのマップをもとに地域住民で災害時にとるべき行動等を話し合い共通理解を深めておくことは、地域での災害による被害の軽減につながると考えております。今後とも支援を継続してまいります。
 以上でございます。

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【本会議・一般質問】
(2012年9月21日)

中野区議会議員 浦野さとみ

  1. 脱原発に向けた区の姿勢について
    1. 放射能汚染から区民を守る対策について
    2. 再生可能エネルギーの普及・促進について
  2. 生活保護行政について
    1. 貧困の拡大について
    2. ケースワーカーの増員について
    3. 窓口対応について
  3. 高齢者施設の拡充について
    1. 入浴事業について
    2. 孤独死・孤立死をなくすことについて
  4. 地元業者の仕事確保と地域経済の発展について
    1. 公契約条例について
    2. 住宅リフォーム助成について

○副議長(久保りか) 次に、浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕
○20番(浦野さとみ) 2012年第3回定例会本会議において、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

1 脱原発に向けた区の姿勢について

(1)放射能汚染から区民を守る対策について

 初めに、脱原発に向けた区の姿勢について。放射能汚染から区民を守る対策について伺います。
 東京電力福島第一原発事故によって飛散した放射性物質による汚染の影響は、事故から1年と6カ月が経過した現在も、決して収束したとは言えない状況です。先日、東京電力福島第一原発から200キロ離れた日本海側の信濃川河口の海底にも、事故によると見られる放射性セシウムが堆積していることが、近畿大学などの調査で明らかになりました。濃度は、東京湾の荒川河口と同程度のもので、水深30メートル地点では海底面から深さ2、3センチの濃度が最も高く、乾燥した重量1キログラム当たり480ベクレルとのことでした。ことし3月にも東京大学の研究チームが、東京電力福島第一原発事故の事故後1年間に摂取した飲食物による内部被爆で、都内に住む乳幼児の場合、10万人当たり2人から3人の確率で、一生のうちに甲状腺がんになるとの推計を発表しました。これは、この事故の影響が、東京の子どもにまで及ぶことを示す結果となっています。海洋や河川、食品、土壌、空間の局所的な汚染など、区民の不安は続いています。
ことし4月から食品に含まれる放射性セシウムの線量が年間1ミリシーベルトに引き下げられ、新規制値が適用されています。しかし、これまでも繰り返し申し上げてきたように、チェルノブイリ原発事故後、年間0.4ミリシーベルトの低線量内部被爆を受けた欧州でも、数年後からがんの発症率の急増、免疫力の低下などの健康被害が報告されています。また、多くの専門家も、飲食と呼吸での長期の低線量内部被爆を指摘し続けています。この長期の低線量内部被爆について、区としてはどういう認識であるのか見解を伺います。
 中野区は、給食食材の放射性物質検査について、東京都が実施している安全安心のための学校給食環境整備事業を活用するかどうか、検討の結果実施しないこととしました。その理由には、前日までに食材を持ち込むことが難しいこと、万が一基準値を超えた場合の対応が難しいこと。保育園が東京都の事業対象には入っていないことなどを挙げました。事業の活用に当たり、財政的な面も検討されたと思いますが、実施しないとした理由には、財政的なことも含まれているのか、見解を伺います。
 また、今、申し上げた理由とあわせて、国や各都道府県が実施、発表している検査体制、データで安全を十分に確認しており、安全の確保ができているとして、区独自の測定はしないこととしています。しかし、各都道府県の検査体制やデータで安全を十分に確認していると言いつつも、万が一基準値を超えた場合の対応が、という点で矛盾する見解が生まれています。以前も指摘したように、流通している食品からも基準値を超えるものが出ていることからも、国や都の検査体制が十分とは決して言えません。だからこそ23区内でも自治体独自で給食食材検査を実施したり、民間の検査機関などを活用したりしている自治体が多数あると認識しています。放射線防護の原則に立てば、しきい値はありません。少なければ少ないほどよいというのが大原則です。だからこそきめ細かな測定が求められており、区内の学校で使われている食材がどうなのか、きちんと測定し、データを公開することが必要です。何より区民の不安にどうこたえるのかという区の姿勢が問われ続けています。中野区において、区民の健康を守るという立場で、学校給食食材についての検査を実施すべきです。答弁を求めます。
 土壌汚染と空間の局所的な汚染について、1点伺います。
 都内において、雨水が流れ込み、たまりやすく水はけの悪い地点では、比較的高い測定値が出ています。土壌については、街路樹や植え込みなど、放射性物質が蓄積、集中している箇所で、1キログラム当たり8,000ベクレルを超える高濃度の放射性物質が散在していることが、日本共産党の都議団の調査で明らかになりました。葛飾区の都立水元公園においては、1キログラム当たり25万ベクレルが測定された土壌もありました。また、空間においても、東京都が示す測定の高さ1メートルで毎時1マイクロシーベルト以上という除染基準を超える、地上1メートルの高さで毎時1.16から1.22マイクロシーベルトの箇所も複数発見されました。これは、さきの調査をもとに、東京都建設局立ち合いのもとで明らかになったものです。このように、都内でも土壌や空間の局所的汚染箇所があることは明らかであり、定期的な測定が不可欠です。ことし7月、特別区区長会では、東京都に対し、都立公園等の各施設で定期的な調査を実施して公表することや、除染目安を超える線量が測定された場合の速やかな措置を講ずること、また放射性物質の対応で地方自治体の対策に要した費用は国が全額負担することを要望しています。これは当然のことだと思います。中野区としても、このことを踏まえた上で区有施設、特に保育園や幼稚園、児童館などの子どもたちが日常的に過ごす場所において、放射性物質が蓄積、集中している可能性が高い雨水升等の土壌を中心に測定を積極的に行うべきではありませんか。ここで遊ぶ子どもたち、また清掃している人の安全、健康を守る上でも必要と考えます。答弁を求めます。

(2)再生可能エネルギーの普及・促進について

 次に、再生可能エネルギーの普及促進について伺います。
 東日本大震災と福島原発事故は、日本のエネルギー政策の脆弱さを悲劇的な形であらわにしました。原発に頼らないエネルギー政策について、国民的議論が必要です。その大きな柱となるのが、再生可能エネルギー、自然エネルギーの活用です。地球温暖化を加速する二酸化炭素はもとより、放射能汚染など環境負荷をふやすエネルギーは避けるべきということ、そしてエネルギー生産を電力会社などの地域独占、利潤追求型から、過疎の山間地から人口過密の都市部まで、それぞれの地域の実情に合った地産地消型に転換をし、装置の生産や設置工事によって地域の中小企業にも仕事を確保していくという視点が重要です。現時点でこの再生可能エネルギー、自然エネルギーに対する認識、地産地消型にエネルギーを転換していくことについての区の見解を伺います。
 石炭・石油・天然ガス・核燃料は、やがて枯渇します。しかし、地球に降り注ぐ太陽は埋蔵ウランのすべてを原発で燃やした熱量の500倍もの熱量があると言われ、太陽起源の再生可能エネルギーの活用は、将来の可能性を切り開くと言われています。中野区においても、この太陽光熱が一つのエネルギー資源として有用ではないでしょうか。
 区の環境基本計画では、多くの区民、事業者が環境負荷の少ないエネルギーの効率的な利用が進んだまちを目指すとされ、その取り組みの柱として、住宅や事業者への自然エネルギーの設備の普及促進、また区有施設への自然エネルギー設備の設置促進が示されています。具体的には、2017年度までに区内の太陽光発電機器の設置件数目標は4,000件、また区内小・中学校の全校、区有施設30施設に太陽光発電機器設置が目標化されています。しかし、区内住宅への太陽光発電機器等の設置は2010年度までで470件、区内小・中学校等への設置も1けた台にとどまっています。昨年、今後の自然エネルギーを含めた国のエネルギー政策の方向性を見極めながら、目標や計画について検討していきたいと答弁されていますが、目標達成のための今後の具体的な計画について答弁を求めます。
 太陽光発電機器の設置を区内へ普及促進していく上では、財政的支援が必要です。現在区独自での助成制度はありません。各家庭用の国による助成制度とあわせ、区としての助成制度を開始すべきです。また、国による補助制度の継続もあわせて求めるべきです。答弁を求めます。

2 生活保護行政について

(1)貧困の拡大について

 次に、生活保護行政について伺います。
 貧困の拡大について。ことし5月時点での全国での生活保護受給者数が211万人を超え、現行生活保護法のもとで過去最高と言われています。しかし、人口も1.5倍にふえており、人数の単純比較ではなく、人口に対して利用されている方がどの程度なのかという利用率で比較されるべきです。日本弁護士連合会の資料によれば、利用率はむしろ減少しており、1951年度の3分の2程度となっています。中野区では6月現在、生活保護を利用している方は6,092世帯、7,074人、人口の2.25%となっています。決算資料からも、利用者及び率ともに増加をしており、近年は高齢者世帯、その他世帯での増加が顕著となっています。しかし、そもそも非正規雇用の拡大による収入不安定や低賃金、また失業率が高止まりをしていること、景気の悪化に伴い、国民の生活実態は年々悪化していることがこの大きな要因と考えられます。中野区においても、国民1人当たりの平均給与収入は減少し続けています。2011年の厚生労働省の国民生活基礎調査によれば、1世帯当たりの平均所得が前年より11万6,000円減っており、生活が苦しいと感じる割合は61.5%で過去最高となりました。日本の相対的貧困率は16%に及び、6人に1人が貧困ラインとなっています。これは、OECD加盟の30カ国中、メキシコ・トルコ・アメリカに次いで貧困者の割合が高くなっていることを示しています。社会保障の基本は、貧困を取り除くことです。
2012年に入ってから全国で起きている餓死・孤立死事件の発生の背景には、生活保護の利用率、捕捉率の低さが影響していると、日本弁護士連合会をはじめとした有識者は指摘をしています。しかも、生活保護を利用する資格のある人のうち、現に利用している人の割合、捕捉率は2割程度にすぎません。残りの8割、数百万人もの人が生活保護から漏れているのです。生活保護受給者がふえている背景には、こういった貧困の拡大があること、また利用率や捕捉率が低い状況にあることについて、区の見解を伺います。
 生活保護受給者がふえていることが、国や地方財政を圧迫しており、これを引き下げないと財政が破綻するかのように言われることがあります。しかし、日本の生活保護費のGDPにおける割合は0.5%であり、OECD加盟国平均の7分の1にすぎません。諸外国に比べ極端に低いのです。財政面においては、特別区区長会が国に要望しているように、全額国費負担で行われるべきです。区としてもこれが実現されるよう、国に国費負担の増額を求めるべきではありませんか。見解を伺います。

(2)ケースワーカーの増員について

 次に、ケースワーカーの増員について伺います。
 野田政権は、2013年度政府予算案をつくる際の基本方針となる概算要求基準を示しましたが、この中で生活保護費を削る方針を打ち出しました。また、有期性の導入、現物支給化、扶養義務強化等も検討をされています。自立生活サポートセンターもやい代表理事の稲葉剛氏は、「例外的な事例をもとにムード先行で議論を進めるのではなく、生活困窮者の実情を踏まえた冷静な議論を求めたい。また、扶養義務強化という方針は、国が目指す貧困の連鎖防止という政策理念に真っ向から矛盾している」と指摘しています。さきに述べたように、貧困なのに受けられない人が膨大にいることが実態です。現在の貧困の状況を正確にとらえ、困窮者はしっかり制度を活用することができるような、最後のセーフティネットとして十分に機能するような取り組みが求められています。そのためにも、充実した人員体制でのきめ細かな対応が必要です。
 ケースワーカーの職務内容は、社会福祉法で規定され、被保護者の生活困難の実情を把握、理解し、扶助の支給を迅速に行うとともに、対人援助の技術を用いて被保護者の生活課題を解決することとなっています。だからこそ、1人当たりのケースワーカーが受け持つ世帯数の標準数は80世帯とされています。中野区では、昨年度、地区担当では平均96世帯、高齢者担当を含めれば平均111世帯と標準数をいずれも上回っています。これでは本来の果たすべき役割を行うにも、かなり大変な状況があることが推測されます。よりきめ細やかな対応を行う上でも、ケースワーカーの配置数をふやすべきです。見解を伺います。

(3)窓口対応について

 次に、窓口対応について伺います。
 厚生労働省は、不正受給に対する告訴などの手続の円滑化、申請者などのうち暴力団員と疑われる者の早期発見などの効果が期待されるという理由で、不正受給者対策に関する予算事業を活用し、警官OB等を福祉事務所へ配置することを積極的に検討するよう指示しました。しかし、全国公的扶助研究会会長の吉永氏は、「福祉事務所に警官OBを常時配置すると、生活保護利用者や相談に訪れる人を犯罪者視し、結果としてセーフティネットである生活保護が機能しなくなる恐れが強い。生活困窮者がふえている中、今以上に福祉事務所から住民を遠ざけ、相次いでいる餓死・孤立死をふやすことにもなりかねないと危惧している」と警鐘を鳴らしています。既に警官OBを雇用している自治体においても、福祉事務所の窓口で相談者に威圧的な対応をするなどの問題が起きています。警官OB配置は、福祉行政の変質にもつながりかねません。これらの危惧されていることについて、区の見解を伺い、この項の質問を終わります。

3 高齢者施設の拡充について

(1)入浴事業について

 次に、高齢者施策の拡充について伺います。
 初めに、入浴事業について。中野区における入浴事業は、1970年代から開始され、全国的にも非常に特化した事業でした。身体機能の低下により、入浴機会の確保が困難となった高齢者に対して、入浴の場を提供し、高齢者の健康増進と福祉の向上に寄与することが目的の入浴困難高齢者支援事業もその一つでした。しかし、ことし6月いっぱいでこの事業は廃止されました。区は、介護保険内の日常生活総合支援事業への移行によってその受け皿をつくっていくと繰り返し述べていました。しかし、廃止を決定した後に利用者へ説明し、結果的に新事業移行希望者が少なく、これまでに当議員団が指摘してきたとおり、従来の事業を利用されていた方の行き場が失われました。そのことについてどう認識をされていますか。また、この方たちに対してどう対応されていくのか、あわせて見解を伺います。
 現在区は、高齢者福祉センターの廃止を予定し、今議会で条例提案がされる予定ですが、結局は高齢者サービスの後退、同じようなことが起きるのではないでしょうか。高齢者福祉センターにおける入浴事業は継続すべきです。答弁を求めます。

(2)孤独死・孤立死をなくすことについて

 次に、孤独死・孤立死をなくすことについて伺います。
 ことしに入り、障害者や高齢者を抱える世帯が社会保障の手が届かないまま家族ごと倒れる孤立死が相次いでいます。東京都監察医務院が都内23区における孤独死の実態をまとめた統計によると、年齢が上がるとともに孤独死の発生率は上昇し、男性については完全失業率が高い区ほど発生率が高く、また生活保護率が高く、平均所得が低い区ほど、男性の孤立死率が高いことがわかりました。区内におけるひとり暮らしの方で自宅で亡くなられた方は、5年前の2008年には160人、昨年の速報値で212人となっており、年ごとに増加をしています。男性が全体の4分の3を、また70歳以上の方は97人と、全体の約半数を占めています。現在区では、年1回民生委員が訪問し、健康状態や家事全般の自立度などの調査を行うひとり暮らし高齢者調査が行われています。2009年度からは従来の70歳以上のひとり暮らしの方に加え、75歳以上のみで構成されている高齢者世帯も対象に加えられました。状況に応じて地域包括支援センターへの引き継ぎも含めた必要な支援を行っていると伺っています。訪問件数は年間1万件以上ということで、非常に意味のあることだと感じています。東京都港区では、東京都の高齢者見守り拠点の補助を活用し、社会福祉士や主任介護支援専門員などの専門資格を持つ相談員が、介護保険や高齢者向けのサービスを受けていない単身世帯の高齢者を対象に、区全域で訪問する取り組みを開始しています。担当課長は、地域とのかかわりが少ないひとり暮らしの高齢者に、行政の側から手を伸ばして出向く、困りごとなどの相談を受けて、関係機関と連携し、必要な支援につなげるのが目的と話されています。
 区としても現在行われている民生委員による調査をはじめ、区内のいろいろな機関と連携をしながら、現状を把握し、その実態の中から孤独死・孤立死をなくしていくことにどう生かし、取り組んでいくのか、見解を伺います。

4 地元業者の仕事確保と地域経済の発展について

(1)公契約条例について

 最後の項、地元業者の仕事確保と地域経済の発展について伺います。
 初めに、公契約条例について伺います。
 公契約条例を制定する自治体は、野田市、川崎市に続き昨年12月には多摩市、相模原市で、またことしに入り国分寺市が、6月末には渋谷区で予定価格が1億円以上の工事請負契約という制限はあるものの、23区では初めて制定されました。近年問題にもなっているのは、価格競争の激化により落札額の低下が進み、質の低下やそこで働く人たちがワーキングプアとなる労働条件の悪化です。こういった問題に対し、公契約条例は、自治体にとっては公共サービスの質が確保されること、区民にも安全で良質な公共施設、公共サービスが提供されるというメリットがあります。労働者にとっても、適正な労働条件、賃金を保障するだけでなく、事業者にも適正な価格でより公平な受注競争による会社の安定的運営を保障するものです。また、何より地域経済を元気にする力となります。23区においても、さきの渋谷区をはじめ足立区では、昨年度から区職員と有識者による入札制度全般に関する検討会が立ち上がり、ことし4月からは入札制度の一部改正が、世田谷区においても昨年9月に公契約のあり方検討委員会が設置され、区内の労働環境の実態把握等を行い、検討を進めています。中野区も、公契約条例の設定に向け、踏み出すべきです。そのための検討委員会の設置も含め、条例制定に向けた検討を開始すべきです。見解を伺います。

(2)住宅リフォーム助成について

 最後に、住宅リフォーム助成制度について伺います。
 全国商工新聞の調査によれば、住環境の整備や地域経済対策などを目的とした住宅リフォーム助成制度は、この1年で200の自治体で実施され、全国533の自治体へ広がっています。東京都でも、品川区や大田区をはじめ6区7市町で実施され、地元の中小建設業者の仕事の確保、雇用の拡大、地域経済への大きな波及効果を生んでいます。震災対策の面からも有用であり、耐震補強工事をする際に、内装・外壁・断熱その他の改修を行う例も多くなってきているようです。この観点からも、住宅リフォーム助成について、中野区でも実施を検討すべきです。答弁を求めます。
 以上ですべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 浦野議員の御質問にお答えいたします。
 長期の低線量被爆についての御質問です。
 国が定めた食品の基準は、低線量内部被爆による健康影響に関して、幾重にも安全側の想定を重ねて設定されたものです。また、国の調査報告でも、低線量内部被爆は食品が中心で、呼吸や皮膚からの吸収はほとんど考慮しなくてよいとされております。現在の国や都の空間線量測定や食品のモニタリングや監視体制下においては、呼吸や飲食による長期の低線量内部被爆を心配する状況にはないと考えております。
 雨水升など特定箇所の土壌測定についてであります。
 国は、空間放射線量の値を除染の目安としており、東京都でも空間放射線量の測定により、土壌からの影響の参考とすることができるものとしております。雨水升などの特定箇所について、区では区民等からの情報提供があった場合に、国の除染等の方針に基づいて測定等の対応を行うこととしております。現在までこの除染基準に該当するような情報は寄せられていないことから、区としても特定箇所の土壌の測定を行うことは考えておりません。
 それから、再生可能エネルギーの普及促進についてであります。
 区内で地産地消型エネルギーと考えられるものは、太陽光、太陽熱などでありますが、これらの再生可能エネルギーの普及促進に今後も努めてまいりたいと考えております。
 太陽光発電機器の目標についてということであります。
 区有施設の太陽光発電につきましては、小学校5カ所、母子支援施設、勤労福祉会館、野方駅南北自由通路、四季の森公園管理棟など計10カ所に設置をしております。また、区ホームページによりまして、国や東京都の実施する住宅用太陽光発電システムなどの補助制度について、情報提供も行っております。この太陽光発電施設の設置件数ですが、着実に件数が増加をしておりまして、平成24年、ことしの3月末で840件にのぼっているところです。
 新たな目標達成の姿や数値目標につきましては、今後環境基本計画アクションプログラムの見直しを行う中で検討してまいります。
 それから、太陽光発電機器の補助制度についてであります。
 来年度の国の補助がどうなるかについては、情報収集してまいります。
 区として太陽光発電機器の設置への補助は考えておりません。
 国や都の補助制度については、区のホームページによって周知を図るとともに、なかのエコポイント制度の拡充を通して、太陽光発電機器の導入等につながるインセンティブづくりに努めてまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 脱原発に向けた区の姿勢についてのうち、給食食材の測定についてお答えをいたします。
 国や各都道府県などが公表している産地での検査結果や流通段階での検査結果、平成24年4月からの国の新たな基準や、それに基づく検査の実施体制など、総合的に判断して、給食食材の測定を現在のところ行わないこととしております。したがいまして、財政的な理由で実施が困難と判断したわけではございません。給食食材の測定は行いませんが、今後とも各学校と教育委員会とできめ細かく国や都道府県が公表している検査結果等を確認しながら、安全性の確保に努めてまいります。

〔健康福祉部長田中政之登壇〕
○健康福祉部長(田中政之) 私からは、生活保護行政についての御質問にお答えいたします。
 まず生活保護の増加の要因と背景でございますけれども、高齢世帯と傷病、障害のない稼働世帯を中心とする、いわゆる「その他世帯」の増加率が高いということから、高齢化の進行、景気の低迷が大きな要因と考えております。
 それから捕捉率についてでございますけれども、世帯の収入が把握できないということから、中野区として生活保護の捕捉率のデータはございません。
 次に、生活保護費の全額国庫負担についての御質問でございます。
 特別区長会、全国市長会ともに平成25年度の予算要望におきまして、生活保護費の費用負担について見直し、全額国庫負担とすることを要望しているところでございます。区として独自に要望していく考えはございません。
 それから、ケースワーカーの増員についての御質問がございました。
 今後も景気の回復がすぐに見込めない状況と高齢化の進行などから、保護世帯は増加していくものと考えております。研修による職員の能力の向上や収入資産調査の専門員、臨時職員の配置などによる業務の効率化を図るほか、必要に応じて職員の配置についても考えていきたいと思っております。
 最後に、警察官OBの配置についてでございます。
 窓口や相談室訪問時など、暴力的な行為や言動などが発生している状況でございます。職員と執務環境の安全を確保し、適正な業務運営を行うために、警察官OBの配置について検討していきたいと考えております。警察官OBの配置によりまして、生活保護の相談や申請が抑制されるというような事態は起きないものと考えているところでございます。
 以上でございます。

〔地域支えあい推進室長瀬田敏幸登壇〕
○地域支えあい推進室長(瀬田敏幸) 私からは、まず高齢者会館における入浴事業についてのお尋ねにお答えいたします。
 同事業の利用者のうち、新規事業への移行の希望が少ない、また多くの利用者が見込めないことに加えまして、事業者にとっても事業の採算性が見込めず、本年7月からの開始は見送らざるを得なかったものでございます。現行制度の廃止に当たりましては、利用している方に対して個別に相談を行い、お一人お一人の状況に合ったサービスの御案内などを行ったところでございます。また、入浴サービスの提供につきましては、施設維持や運営経費に多額の経費を要することもありまして、区としてこれまでの入浴事業を継続する考えはございません。
 また、孤立死・孤独死についてのお尋ねがございました。
 区は民生委員の訪問活動の実態を把握しつつ、加えましてすこやか福祉センター職員みずからによる訪問活動などを行ってございます。また、地域での支えあい活動を行っている方からの異変通報を24時間365日受け付けてきているところでございます。さらに電気・ガス・水道などのライフライン事業者など、区内169事業者との情報連絡会の開催や、日常的な緊急通報の連絡体制を設けております。今後も、生活援護分野などの関連所管や地域包括支援センター、ライフライン事業者などとの連携をさらに強化しつつ、孤独死・孤立死をなくすよう努めてまいります。
 以上でございます。

〔経営室長川崎亨登壇〕
○経営室長(川崎亨) 公契約条例制定に向けた検討会の設置についてお答えをいたします。
 労働者が適正な労働条件で働き、賃金の支払いが保障されるということは、労働基準法や最低賃金法などの法体系によって守られるべきものであると考えております。したがいまして、区として公契約に関する条例の制定に取り組む考えは持っておりません。したがいまして、条例制定のための検討会の設置も考えておりません。
 以上です。

〔都市基盤部長尾附F登壇〕
○都市基盤部長(尾附F) 私からは、住宅リフォーム助成についてお答えいたします。
 住宅の改修に当たっては、住宅の改修を行う際に資金の調達が困難な方に対して、民間金融機関の融資あっせんを行っております。住宅リフォーム工事費に対する助成は、公共的な見地からの必要性は低く、助成は考えておりません。
 以上でございます。

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