区議団の活動

2005年第1回定例会

(2005年2月17日〜3月25日)


【本会議・質問】長沢和彦来住和行
【本会議・提案理由説明】長沢和彦岩永しほ子
【本会議・討論】岩永しほ子小堤 勇江田とおる池田一雄長沢和彦来住和行
【予算特別委員会】江田とおる昆まさ子


【本会議・代表質問】
(2005年2月21日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 所信表明及び2005年度予算案について
  2. 「中野駅周辺まちづくり計画素案」について
  3. 基本構想と10か年計画について
  4. 中野区自治基本条例について
  5. 介護保険制度の見直しにあたって
  6. 被爆60年にあたり、非核・平和行政の推進を
  7. 野方駅の改善について

○議長(山崎芳夫) 次に、長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕
○19番(長沢和彦) 2005年第1回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して質問を行います。通告の順序を変えて質問をさせていただきます。
 初めに、中野駅周辺まちづくり計画素案について伺います。
 中野駅周辺まちづくり計画素案が発表されました。焦眉の課題である警察大学校等跡地の利用について伺います。
 全体的な内容は、検討素案とほぼ同じであり、警察大学校等跡地のほとんどを民間企業に払い下げた上で、建築容積率を大幅に緩和する地区計画をかけて、高層、超高層のビルを建ち並べ、「にぎわいの心」にしようとするものです。その結果、2001年に中野区、杉並区、東京都の三者合意によってつくられた警察大学校等跡地土地利用転換計画の中心に据えられていた4ヘクタールの中央防災公園構想は、わずか1.5ヘクタールの防災公園へと縮小されました。
 昨年12月に、中央防災会議の首都直下地震対策専門調査会による被害想定が発表をされました。最悪の想定となる都心西部直下地震の場合、全壊家屋は従前の東京都の想定のおよそ20倍になる1万棟、焼失棟数はおよそ2.5倍の5万棟になります。住民の命と安全を守るために、避難場所整備に全力を挙げることは自治体の責務です。1.5ヘクタールの公園と0.5ヘクタールの公開空地では、全く不十分です。しかも、ビルとビルに囲まれた小さな防災公園では、震災の際に10万人の命の安全を保障することはとても無理な話です。そもそもビルとビルの谷間の公開空地では、上からの落下物とそれによる飛散物で、安全な避難場所にはなりません。また、大都市火災に対しては、防火樹林帯以上の避難場所環境をつくることはできません。こんな案でどうして10万人の命が守れるというのですか。伺います。
 我が党議員団は、警察大学校等跡地買収に当たって、財政的に重い負担がかからない事業手法である防災公園街区整備事業を提案してきました。特別区で初めて導入した杉並区では、日産自動車跡地に4ヘクタールの防災公園を整備することになっていますが、およそ100億円の公園整備が5億円の負担でできることになっています。区は、この方式について検討を約束されましたが、まじめに検討された形跡がありません。具体的にどのように検討されたのか、説明を求めます。
 警察大学校等が移転することになったのは、1988年、多極分散型国土形成促進法が施行され、法に基づいた同年7月の閣議決定によるものです。そこでは、行政機関の移転に際し、配慮すべき事項として、跡地については、移転の趣旨を踏まえ、極力、公共公益的利用を図るとされています。ところが、計画素案は、跡地全域に再開発等促進区を指定し、駅前立地にふさわしい土地の高度利用を行うことを打ち出しています。容積率の緩和を図って高層ビルを誘導し、かつデベロッパーの利益の確保だけはしっかりと保障するといった都市再生路線を露骨に進めるものと言えます。これでは、1省庁1機関移転の原則に反します。さらに、地球環境保護の立場からも逆行しています。どうお考えなのか、伺います。
 昨年4月の中野駅周辺まちづくり計画検討素案の土台となった新都市建設公社による中野駅周辺まちづくり計画検討委員会は、メンバーに都市再生のベテランを多数そろえ、公募区民から緑や防災に関する発言があっても、まともに取り合わず、都心で進められている都市再生型まちづくりを手本に報告としてまとめました。およそ住民参加とはかけ離れた、名ばかりの検討委員会でした。中央防災会議の被害想定に基づく南関東地域直下の地震対策に関する大綱の見直しが準備され、自治体の地域防災計画の全面的見直しも視野に入りつつあります。事は中野、杉並区民の命にかかわる百年の大計を見きわめる重要な計画です。拙速に計画決定を行わず、延期すべきです。大綱の見直し結果が出されてから、改めて区民の声が本当に生かせる住民参加でつくり直すべきです。伺います。
 次に、所信表明及び2005年度予算案について伺います。
 区長は、戦後60年の年に当たって、世界の安定と平和や日本の国際貢献について触れられました。戦後の原点とは何だったでしょうか。60年前、世界は、数千万人の人々の尊い命を奪った日本とドイツ、イタリアが起こした侵略戦争を厳しく断罪しました。こんなことは二度と起こしてはならない、戦後の世界はこの決意から出発しました。そして、この立場は国連憲章の土台になりました。日本が新しい憲法をつくり、二度と戦争はしないと世界に向かって公約し、世界に先駆けた恒久平和主義の決意を表明して国際社会に復帰したのも、この原点に基づくものです。そして、中野区においても、この平和の憲法を大切にし、平和と核兵器廃絶を訴えたのが、「憲法擁護・非核平和都市」の宣言です。区長、あなたはそうした認識をお持ちでしょうか。
 区長は、9条第2項は変えるべきと発言しました。その真意は軍隊を持つということです。それなら区長の言う国際貢献とは、軍事力を生かしたものなのでしょうか。それとも、この平和の憲法を生かしたものなのでしょうか、見解を伺います。
 区長は、将来にわたって、持続可能な社会をこの国に実現していくためには、新たな枠組みをつくり出さなければならず、それが現在進められているさまざまな規制緩和や構造改革の意味であるとの考えを示し、国の構造改革を賛美しています。では、この改革路線のもとで、国民、区民の暮らしはどうなったでしょうか。雇用者報酬、勤労者世帯平均年収、民間給与総額など、どれをとっても、97年、98年をピークに減り続けています。雇用者報酬で見れば、97年の280兆円から、03年には265兆円と、15兆円近くダウン。収入を補うために、取り崩した貯蓄額は9兆円にも上ります。これだけ国民の懐を冷え込ませながら、さらに政府は、大増税路線に踏み出そうとしています。来年度、再来年度に定率減税の縮小、廃止や年金課税の強化、社会保険料の値上げなど、国民生活の隅々にまで及び、これらの合計は7兆円です。庶民の所得が減り続けているときに強行される全く無謀な大増税であり、国民の暮らしや景気に対する破壊的影響ははかり知れません。一層の財政悪化という悪循環に陥る道と言えます。
 一方、トヨタ自動車など、一部の大企業は史上空前の利益を上げています。引き下げられた法人税もそのままという優遇を受けています。しかし、GDPも3期連続のマイナスで、景気はよくならない。リストラや海外生産に頼って高収益を上げようとする大企業を幾ら応援しても、GDPの約6割を占める個人消費が冷え込んだままでは、家計も日本経済も元気にはならないことを示しています。今日においても、区内の生活保護世帯の増加や国保の保険料の滞納状況を見れば、区民生活の困難さが容易にわかるではありませんか。区長は、改革の取り組みは中野区だけにではなく、日本中の自治体が求められ、競い合って実現しようとしているとの認識をあらわしていますが、あたかも大企業奉仕の構造改革路線しか道がないかのごとき認識では困ります。財政が厳しい中でも、今の改革路線ではなく、何とか住民の福祉と暮らしを支えようとしている自治体があります。この姿勢こそ、自治体本来の役割ではありませんか。立ちどまることもなく、区民不在で、国の改革路線を突き進むのは誤りです。見解をお聞きします。
 区長は、この所信表明の中でも、自己決定・自己責任を強調しています。もともと資本主義のもとでは、自己責任、自助が生活原則です。しかし、その原則は歴史の中で修正されてきました。初めは、労働者を対象とした社会保険の導入、その後、すべての国民を対象とした最低生活の保障という社会保障の創設、生存権の保障です。社会保障とは、資本主義の中で個人の自己責任だけでは生活がやっていけない、社会にも責任があるというところから始まったものであり、国民生活の一部を社会責任で、権利として確保するというものです。この生存権の保障のための国による措置が、同時に、需要をふやし、家計消費を支えることで、景気変動の波を抑え、所得格差を是正する所得再分配の機能も果たしてきました。ところが、国や財界は、構造改革の名で社会保障を後退させています。これは、人類社会の進歩にとって逆流と言わなければなりません。区長は、こうした歴史を逆行させる流れを認めるのですか、お聞きします。
 区長は、また三位一体改革についても言及していますが、この改革はいかに国の財政支出を減らすのかが目的で行われています。国庫補助負担金を減らしながら、税源移譲は進んでいないのが実態です。今年度、区においても、都の削減と合わせて8億3,281万円もの影響を受けています。所得譲与税で手当てされるとしても、5億1,807万円、62.2%しか戻ってきません。区長は、国も借金漬けで大変とおもんぱかった発言をよくされますが、累積債務の原因がどこにあったかの分析こそ必要です。国と地方の借金の一番の原因は、むだな公共事業と、国が世界第2位の軍事費に毎年お金をつぎ込んできたことにあります。今日においても、空港や道路など、むだと浪費にメスが入れられないままです。
 東京都はと言えば、その影響を区市町村に肩がわりさせ、区立保育園や学童クラブなどの補助金を削減しています。そればかりか、あらゆる福祉予算を削り、その影響は中野区においても甚大です。その一方で、都市再生の名で高層ビルを乱立させて、財政破綻と環境破壊を行っているのですから、都の借金は一向に減りません。こうしたもとで、中野区の財政と区民生活は疲弊しています。そうした実態に目をつむったままでは、区民が求める地方分権は進まないでしょう。国と都の責任をきちんととらえ、財源確保に全力を尽くすべきです。お答えください。
 また、2005年度予算案との関連で伺います。
 財政運営の考え方の予算編成の基本視点の中に、三位一体改革についての対応として触れられている部分があります。この中で、従前の国、都の負担分を安易に肩がわりすることなく検討するとか、都の施策の見直しに伴う補助金見直しについても、廃止、縮小が明らかになったものは事業の見直しを行うとしています。しかし、今、国や都が専ら削ってきているのは、区民生活に直結した福祉や教育にかかわる補助金などです。削ってくることを無批判に受け入れ、それこそ区民に肩がわりをさせるなど、どうしてできるのですか。道理のない国と都の方針を厳しく批判し、意見を上げ、ストップさせるために全力を挙げるとともに、区民の福祉の向上に欠かせないものは、区独自ででもできる限りの予算措置をすべきではありませんか。答弁を求めます。
 東京都との関係では、都区財調制度の見直しに当たっての区長の決意が述べられていますので、その点もお聞きします。
 大都市行政及び大都市事務についての都の考え方が示されましたが、その問題点として、第1に、地方自治法の規定と法改正に至る経緯、特に国会質疑を無視するものと言わなければなりません。都の態度は、市町村事務のうち、都が限定的に行う事務を明確にすることではなく、都の配分の拡大のみをもくろむものと言えます。第2に、都の役割をあいまいにしながら、府県事務や特別区の区域では府県事務として行うべき政令指定都市の事務まで、大都市事務に含めていることです。都は、府県として、都民のために高い行政能力を発揮すべきなのに、そうではなく、大型開発に巨額の税金をつぎ込み、都民生活をないがしろにしています。その上、大都市行政の概念を持ち込むことによって、都区財調制度の財源を吸い上げ、さらに開発につぎ込もうとしていると言えます。この中で、都が、主に福祉分野を中心として直接実施している施策や、区への補助として実施している施策をすべて大都市事務、すなわち市町村事務の範疇に新たに加えてきたことも留意する必要があります。都区財政調整交付金は、区にとって最も大きな財源となっており、来年度予算案でも31.8%を占めています。まさに都区財調の財源配分がどうなるかは、区政と区民生活に直接結びつく課題であり、正念場と言える重要な局面を迎えています。都区協議に当たっては、法の規定と原則があいまいにされることのないよう、改めて区長の決意を伺います。
 2005年度予算案について伺います。
 子ども家庭費の子ども医療費助成や私立幼稚園等保護者補助の増額、教育費での小・中学校の体育館窓ガラス飛散落下防止工事など、区民や団体からの切実な要求もあって予算計上されたことを評価します。
 一方、2003年度のがん検診に続く成人健診の自己負担の導入は、区民への新たな負担増となり、受診抑制が懸念されることから認められません。しかも、新宿区を見ても、導入時は低額であっても、毎年自己負担額が引き上げられていることからして、際限なく負担がふえ続けることを危惧するものです。区政運営を見ていると、区は負担の公平性だといって、区民サービスに受益者負担を求める傾向が強く出ています。しかも、サービスの受けられる条件や環境を整えることなく、このような理屈で進めています。こうした姿勢では、この先、所得格差を是正する所得再分配の仕組みを改めて、サービス提供は市場に、必要なサービスはみずからの財布で調達する、それも応益負担でとなりかねません。誤った公平論を用いて、区民負担を求めてはなりません。答弁を求めます。
 区が見直しを言うのであれば、区民合意のない警察大学校等移転跡地地区計画等推進支援委託や区が全額出す必要のない東中野駅前広場整備の設計委託料などの事業こそ見直すべきです。また、一例ではありますが、総務費、企画調整費の経営改革費として、目標と成果による組織運営の推進事業に、今年度と同様にコンサルタント委託を750万円計上しています。民間での成功例を基礎に、業務改善を進めることが目的のようですが、公務、公共部門と性格が違う市場原理ですべての施策事業を見るのでは問題があります。ましてや、外部にお任せでは、職場での議論が保障されているのかも心配されるところです。さらに、総務管理費の情報化推進費で、電子申請、電子調達システム運用が拡充されていますが、共同運営センターにかかわる負担だけでなく、それに伴うシステム改修などの経費が計上されています。個人情報の漏えいが危惧されるもとで、電子申請を活用できる住基カードを持っている人が区民の少数であることからして、費用対効果の点で、急いで行う必要があるのか、甚だ疑問です。財政が厳しいからこそ、不要不急の事業見直し、あくまでも区民福祉の向上を図るために力を注ぐべきです。見解を求めます。
 次に、基本構想と10か年計画について伺います。
 今定例会で、新しい基本構想を定めることにしています。区は、策定に当たって、この間、地域での意見交換会を行い、さらにパブリックコメントで区民の意見を求めてきました。そのことは、当然必要な取り組みでありましたが、問題は、これらで出された意見をどう基本構想や10か年計画に反映させてきたのかということです。区長は、所信表明の中で、多くの参加者とともに議論し、その思いが共有できたと確信していると言いますが、果たしてそうでしょうか。
 意見交換会も、パブリックコメントでも、「自分のことは自分で」、「みずから決定し、行動しという表現は押しつけがましい」、「自己決定、自助・共助という言葉が目立つが、区の責任が示されていない」、さらに、「現行基本構想の柱である憲法、地方自治法の精神が消えている」という意見が多数見受けられます。基本構想の意義を唱えた第1章や中野のまちの基本理念を定めた第2章の核心をなす部分に、これだけの意見が寄せられているのです。区民の心に届いているとは言い難い状況です。むしろ反発を強めているとさえ思えます。
 また、意見交換会が開かれるたびに、区民の参加がしりつぼみになっている状況をどう見ているのでしょう。「意見を言っても反論されるだけ」、「出された意見に対し検討もしようとしない」、「これでは意見を言ってもむだ」などの声が聞かれます。区民があきらめにも似た気持ちなっている証拠です。こうした事態では、基本構想で示す中野区のビジョンについて、区民と共有を図ることなど到底できないでしょう。区民の思いと乖離していると言わざるを得ません。見解を伺います。
 区が自己決定・自己責任と、自助、共助、公助の考え方をどうしても用いたいのは、区の本来行うべき仕事を縮小するため、つまり区の役割や責任をより小さくすることに目的があるとしか思えません。区は、専らサービスの量の確保は民間に期待しています。しかし、例えば介護保険で見られるように、事業者を選ぶ自由はあっても、必要なサービスを選ぶ自由はありません。必ずしもサービスが整っているわけではなく、あるサービスから選びなさいとしているだけです。したがって、民間だけに期待するだけでは、区の責任を果たしているとは言えません。質の確保については、評価や監視、指導、支援を行うとしています。調整役として、あるいは権利擁護センター、第三者評価などの活用で、区民からの苦情や要望にこたえることで区としての責任を果たすとしていますが、事後の対応としてしか機能しない面があります。また、評価のあり方で言えば、評価基準と実態との乖離などが指摘されています。現場でサービスを提供しながら信頼関係をつくってきたからこそ、苦情やトラブルに対応でき、改善を図ることもできました。少なくとも区にその責任がありました。住民が必要とするサービスを直接区が行うことを、初めから度外視してはなりません。
 また、新しい基本構想の発想では、経済給付的支援策も生まれません。区長は、基本構想を策定するに当たって、現行基本構想の理念は受け継ぐとしています。しかし、「ともにつくる人間のまち中野」の基本理念が、後景に追いやられています。たとえ、国や都がやらなくても、目先の効率や採算に合わなくても、住民福祉のために仕事をしてこそ、自治体と言えます。自治体変質の延長にある基本構想案は、全く異質のものとしか思えません。これでは現行基本構想の理念を受け継いだとは言えないではありませんか。答弁を求めます。
 区は、区民にとって欠かせない施設を区の都合でゼロベースで見直すとし、施設の大リストラ計画を進めることにしています。高齢者や障害者の施設であれ、子どもの施設であれ、身近にあったからこそ喜ばれ、利用されてきているものです。合意もなく、一方的につぶすことを方針に掲げているもとでは、とても区民の納得は得られません。改善すべき点はあるでしょう。しかし、つぶすことや用途の変更が先にありきは間違いです。区民や利用者の声を誠実に受けとめ、考えを改めるべきです。伺います。
 ところで、区長のおっしゃる箱物批判は、区民の福祉の増進に欠かせない施設のことなのでしょうか。一方、中野駅周辺まちづくりでは、超高層ビルを林立させようとしています。区が導き、推進する区民不在の開発型超箱物はよいのですか。これこそ、全国で浪費と環境破壊だとの批判を受けてきた典型ではありませんか。暮らしや福祉は、個人や家庭、そして地域での責任を強調しながら、区はまちづくり、しかもサンプラザの取得を初め、中野駅周辺まちづくりなど、大規模再開発に力を入れるとしています。区民が求めるまちづくりを標榜しながら、実際には企業の呼び込みや高額所得者だけを歓迎するようなまちづくりになりかねません。現在、区内に住み、働く人々をいかに支えていくかの発想に乏しいと言えます。結果、民間会社が参入しやすいように条件や環境を整備してあげるのが区の仕事であるかのようです。区民サービスを削減しながら、自治体の市場化を進めて、開発事業に費用も労力もつぎ込むようでは、区民の理解を得ることはできないでしょう。改めるべきです。伺います。
 次に、中野区自治基本条例について伺います。
 憲法が地方自治の本旨として規定しているように、地方自治の主人公は住民です。区は、住民自治の原則を尊重し、区政運営のあらゆる場において実現していくように努めなければなりません。また、条例の制定に当たっては、これまでの区と区民の民主的な努力とともに積み上げられてきた社会的成果や到達点を無視してはなりません。区は、これまで地域の自治や参加を保障した住区協議会での取り組みや教育行政における区民参加条例をつくって、住民参加を進め、自治の発展を図ってきました。
 区長は、所信表明で、住区協議会について触れていますが、制度疲労を起こし、さらに区のかかわりがそもそも誤りであったかのような主張は、実態からかけ離れています。確かに、地域センター及び住区協議会構想が、順風満帆で来たわけではありません。だからこそ、議会からも、区民からも、改善が求められていたのです。区みずからも検討会を立ち上げ、検討してきた経緯があります。92年3月に区が出した「住区協議会の発展をめざして」という冊子があります。この中で、「地・住構想は、住民自治をより一層実りのあるものにしようとする息の長い壮大な実践である」とし、「憂慮するのは、区みずからが住区協議会を生かそうとしないときで」、「区は息長くともにつくる姿勢を保っていかなければならない」としています。さらに、「地域住民に身近な拠点として、真に区民と区の協働の場としていかなければならない。区はこれに対応して十分な体制を整え、住区協議会への援助を行っていく必要がある」と言われていました。区長みずからも、2002年の決算特別委員会の場で、「地域センター、住区協議会構想というのは、参加の区政の仕組みとして地域住民に根付いている、今後とも推進をしていくべきもの」との考えを表明していたではありませんか。問題は、区がそのような姿勢で取り組んでこなかったところにあります。区は、その反省の上に立って、住区協議会を投げ出すのではなく、充実を図るために、住民との一層の協働を探ることが大切であり、必要です。自治と参加を言うのであれば、これまでの中野区の取り組みを生かし、その発展の上に進めることが肝要です。そうでなければ、幾ら自治や参加を叫んでも、絵にかいたもちとならざるを得ないでしょう。住区協議会をきちんと自治基本条例の中に位置付けるべきです。見解を求めます。
 自治基本条例は、今後の区政運営の道しるべになるものだと考えます。したがって、住民の福祉の増進のために活用されなければならないことは言うまでもありません。所信表明で、住民みずからがその負担と責任で社会をつくることが地方分権の目標であり、今後の自治体のあるべき姿だとの考えを示しています。しかし、これでは必要な住民サービスばかりか、住民の自治と参加の権利さえも財布の中身次第で、区の役割でも責任でもありませんよと言っているに等しいではありませんか。区が、憲法で保障されている基本的人権の実現に努めることに背を向けているようでは困ります。しかも、今日の区政運営のあり方に多くの区民の不満や批判があるもとでは、そのことを踏まえることが、なおのこと大事だと言えます。区が、住民が主体となって、地域での自治と参加を進めることに期待をし、促すことが間違いとは思いません。しかし、区が決してそれを押しつけてはならないし、ましてや区の役割と責任回避のための道具にしてもなりません。あくまでも住民の暮らしと人権を守る立場から、参加と自治を進める、そのための条例にすることが大切です。見解をお聞きします。
 自治の基本原則を明らかにするとしているのであれば、国との関係にも触れるべきでしょう。つまり団体自治の規定です。例えば、「条例に盛り込むべき主な項目と考え方(案)」では、条例が必要とされる背景の一つに、自治体の権限が拡大されたことを挙げています。確かにその部分もありますが、財源はと言えば、保障されているどころか、逆に減らされ、権限を果たし難い状況が生じています。それだけに、国、ナショナルミニマムの拡充、必要な法制度の整備、情報の提供、財源の保障など必要な施策を講じることを求めるなど、きちんと据えることが必要です。また、地方分権後も、国からの監督、統制を強める仕組みが幾つも存在しています。非民主的な関与の改善などにより、地方自治体の自治権の拡充に努めることも、触れられなければならないと考えます。見解を伺います。
 区長の在任期間を定めようとしていますが、これは誤りです。大綱では、「区長の職にある者は、連続して3期を超えて在任しないよう努める」としていますが、参政権こそ法的にも実質的にも最高レベルの参加のあり方です。そこに、努力目標とはいえ制限を設けることは感心しません。参加の仕組みを整え、進めることを目的とする条例の趣旨に反するのではないですか、お聞きします。
 そもそも今定例会で性急に通そうとしているところに、参加と自治をおざなりにしています。審議会での議論を重ねてきたと言いますが、公募区民が余りにも少なかったのが実態です。それを補うことを何かしているかと言えば、数回の説明会ぐらいで、昨年秋に行われたシンポジウムでも、区民の参加はまばらといった状況でした。区民が、この瞬間、この条例を本当に必要としているのでしょうか。もっと時間をかけて、自主的な区民参加を図って進めるべきです。しかも、パブリックコメントをやるにはやりましたが、本定例会で何としても上程したいがために、議会と区民へのパブリックコメントへの回答は、議案を上程した後に行おうとするなど、既に条例で掲げようとする目的や原則をないがしろにしていると言わざるを得ません。これが最高法規の条例では、余りにも寂し過ぎるではありませんか。急ぐべきではありません。見解を伺います。
 次に、介護保険制度の見直しに当たってお聞きします。
 新年度は介護保険の見直しの年です。保険料と利用料が高過ぎて、必要な介護サービスが受けられないという構造的欠陥にメスを入れ、改善を図ることが求められています。
 保険料の減免について伺います。
 65歳以上の高齢者が負担する保険料については、設定方法等の変更を打ち出しました。法案では、住民税非課税世帯を対象にした現行の第2段階の保険料を二つに分割、年金収入が80万円以下で、年金以外に所得がない人を新第2段階とし、現行よりも保険料の割引率を大きくするとしています。一方で、政府の大増税計画によって、住民税非課税から課税となる高齢者が多数出てきます。今回の見直しに当たって、放置できない重大問題です。区は、現在減免策を行っていますが、保険料の設定方法の見直しによってどのようになるのでしょうか。あくまでも低所得者への負担増にならぬよう減免策を講じるべきだと考えますが、いかがですか。答弁を求めます。
 訪問介護利用料の低所得者への軽減について伺います。
 国は、介護保険導入以来、特別対策として行ってきた訪問介護サービスの低所得者対策をこの3月末で廃止し、1割負担にしようとしています。これまでにも国に軽減策の継続を求めることと、区が独自にでも継続することを求めてきましたが、制度施行時における利用者負担の激変緩和措置として実施していると、区はいつも制度の解説だけに終わっています。実態を無視した余りにも冷たい態度です。2003年度実績で見ても、国制度で5,729件、区独自の軽減策で1万1,1303件と利用しています。軽減策が継続されるなら、区制度の利用は今後ともふえていくでしょう。しかし、負担増になるなら、サービス利用を控えることが心配されます。介護保険が実施されてからの5年間、高齢者、利用者の暮らしが豊かになったのならまだしも、逆に介護や医療、年金などの矢継ぎ早の負担増と給付減が行われました。ますます負担が重くなっているときだけに、継続が必要ではありませんか。国に強く求めるべきです。国の制度が廃止されても、区の独自制度を続けるべきです。答弁を求めます。
 特別養護老人ホームなどの居住費と食費の負担も重大な問題です。入居者の居住費や食費を保険給付の対象から外して、原則として全額自己負担とするというもので、他の項目に先駆けて、ことしの10月から実施するとしています。対象となる施設は、特別養護老人ホームなどの介護保険3施設、ショートステイも含まれます。さらに、デイサービスや通所リハビリでも、食事代を保険の対象から外し全額自己負担とするものです。1カ月当たりの負担額は、厚労省のモデルケースで、特養ホームの個室に入っている要介護5の人の場合、1割負担の2万6,000円に加えて、居住費が6万円、食費が4万8,000円の合計13万4,000円になります。現行より2万7,000円から3万7,000円の負担増となります。低所得者には、上限が設けられ、現行制度に比べて負担が軽くなる世帯もありますが、住民税非課税で、年金収入80万円を超える世帯では、月1万円を超える負担増になる人も生まれます。利用料が払えず、施設を出される人が出ることが心配されます。区はかかる事態にどう対処するのですか。国に見直しを求めるべきです。伺います。
 軽度の要介護者(要支援・要介護1)の保険内サービスを削減する動きについて伺います。
 法案では、予防重視型システムへの転換として、新予防給付を新たに創設することにしています。対象となるのは、現行制度で要支援と要介護1と認定されている高齢者です。区内の認定者数で見ると、04年4月現在、およそ4,000人が対象となっています。問題は、新予防給付で、これまで利用していた訪問介護などはサービスの内容、名称も変わり、生活機能を低下させるからと、これまでの家事援助型の訪問介護は原則行わないとしていることです。現在、こうした動きに対し、家事援助型のサービスを利用している方や家族からは、「物忘れが少しずつ出始めていて、見守りのためにも絶対にヘルパーが必要」、「1人では家事は困難なので、ヘルパーが入れなくなったら生活できない」。事業者からも、「不衛生になりがちな生活を清潔に保つためにも打ち切られたら大変」だとの声が聞かれます。実態を無視して、一律の形でなくすことは許されません。サービスが制限された場合、自宅での自立した生活に支障を来す人が生まれることが容易に予測できます。どのように対処するのか、伺います。
 政府は、介護予防を進める主な理由として、介護給付費を抑制することを挙げています。もちろん高齢者の生活や権利を守り、介護に対する安心を広げながら、健康づくりなどを進めることによって、結果として給付費を抑えていくことは望ましいことです。しかし、政府の考え方は、高齢者福祉全体に視野を広げて、介護予防、健康づくりを真剣に考え抜いたものとは到底言えず、給付を減らすためにいかに介護サービスを切り捨てるかという狭い発想でしかありません。介護予防重視型システムへの転換を掲げても、それが高齢者の健康づくりに実るだけの財政的な裏付けもなく、新しく始める地域支援事業も、これまでの老人保健事業などを再編したものであって、予算規模は変わりません。それどころか、全額公費負担だった事業を介護保険に移行させるため、国庫負担だけはちゃっかりと約半分にするありさまです。こんな貧弱な体制で、高齢者に十分な対応などできるはずがありません。国に対して財政的にもきちんと責任を果たすよう強く求めるべきです。答弁を求めます。
 高齢者が新予防給付を受けるべきか、従来の介護給付を受けるべきか、どちらが本人の状態改善につながるかの判断一つとってみても、高齢者の健康状態や生活の様子、希望を審査する行政の側がしっかりとつかんでいなければできないことです。地域の高齢者の状態をつかみ、その信頼を得ながら、それぞれの人に合ったメニューを提供していく運営体制を構築してこそ、介護予防の効果も上がるし、健康づくりも進みます。区が高齢者の実態をよく把握して、取り組みの主体となることが必要です。介護保険を狭い意味で運営することだけを自分たちの責任と考えるのではなく、介護、医療、福祉、公衆衛生などの連携を図り、民間任せ、あるいはケアマネ任せの現状を改めて、自治体が責任を持って、高齢者や障害者の状態をつかみ、健康づくりに取り組むべきです。見解をお聞きします。
 次に、被爆60年に当たり、非核・平和行政の推進を求めて伺います。
 ことしは戦後60年、被爆60年に当たる年ですが、同時に、5月には核不拡散条約、NPT再検討会議が開かれます。前回2000年の再検討会議で、核廃絶に向けた明確な約束が行われましたが、実行に向けてその約束が果たされていません。それどころか、アメリカはイラク戦争を起こし、小型核兵器の開発、使用さえ明言しています。北朝鮮もNPT再検討会議から離脱し、核兵器の製造を発言しているもとで、核兵器をめぐる情勢は憂慮する事態になっています。一方、世界各地での核兵器廃絶を求める世論と運動は大きく前進しています。平和市長会議に向けて、全国市長会が核兵器の廃絶を求める決議を採択したこともその一つです。平和市長会議が提案した2020年までに、全世界の核兵器をなくすためのプランを実行する上で、5月の会議の成否が決定的に重要です。高齢となった被爆者の方々には時間がありません。核兵器廃絶の道筋が明らかにされることを強く願っています。区が、今日の核兵器をめぐる情勢をきちんととらえ、世界と日本の核兵器廃絶を強く求める世論と運動に呼応した取り組みが求められています。その決意をお聞きします。
 来年度の予算案におよそ400万円が計上をされました。その一つは、平和資料室の改善に充てられることになっています。区内で活動する平和団体などにも呼びかけて、展示物などの充実を図っていただきたいと考えます。また、平和資料室と言いますが、余りにも資料が少な過ぎます。区民に呼びかけて、戦争や核兵器に関する資料や図書を集めていただきたい。同時に、区としても計画的に予算を組み、やはり関連する資料、図書、ビデオなど充実を図っていくことが必要です。区のこの問題に対する姿勢が問われています。いかがですか、お聞きします。
 平和関連事業については、戦後60周年行事の開催や平和展などを予定しています。これだけ見れば、例年と変わらないようにも思えます。それだけに、企画の内容や参加の呼びかけなどが重要になってきます。区民参加で、特に被爆者の方々や、戦争体験者に語り部となってもらい、戦争や被爆の実相を語り継いでいく取り組みが大切と考えます。若い人たちが参加しやすいような工夫も求められます。同時に、憲法擁護を掲げる区としては、憲法講座など憲法に関する取り組みも行っていただきたいと思います。あわせて答弁を求めます。
 野方駅の改善について伺います。
 来年度予算案に野方駅北口整備事業化調査費等として、103万円が計上されています。今年度の調査の結果はまだ報告されていませんが、今年度中に明らかにされると聞いています。来年度はその結果を踏まえて、準備のための調査を行うと伺っています。
 杉並区では、下井草駅に「駅・まち一体改善事業」を活用して、来年度には工事着工、再来年度には竣工が予定されています。野方駅の北口開設とバリアフリー整備については、こうした「駅・まち一体改善事業」の活用も検討すべきです。踏切渋滞解消のための連続立体事業は、何十年と月日のかかる事業です。これを理由におくらせてはなりません。先日、野方に引っ越されてきたお年寄りの方が、「身近な駅がこんなだとは知らなかった」と、階段の上り下りの困難さを嘆いていらっしゃいました。地元住民や団体からも、予算がついたことを歓迎すると同時に、やはり「いつまで待たせるのか」の声は一段とふえている状況です。これ以上、利用者、住民を待たせてはなりません。利用者、住民に情報提供し、意見をもらいながら、早期の実現を求めます。お答えください。
 あわせて、新井薬師駅の改善についても伺います。
 住民組織の新井薬師駅利用者の会が、昨年6月に、利用者と最寄りの地域住民にアンケート調査を行いました。その中で、エレベーター、エスカレーターなどのバリアフリー整備を求める声が寄せられています。開かずの踏み切りが解消されていないもとで、南北の往来に不自由があることも要因となっています。利用者、住民の声にこたえるべきです。また、すぐにでも改善を図ってもらいたいこととして、北口の始発から終電までの開設が求められています。さらに、駅舎内の表示が要望されています。これも開かずの踏切に起因した問題ですが、現在、南北の往来を急ぐ方は、駅員に断ってホーム内の階段を使えることになっています。踏切が閉鎖していることや、駅舎内の階段を使用できることを事業者の西武鉄道が表示すべきです。これらの改善を図るよう、区として西武鉄道に要望することを求めます。御答弁ください。
 以上で私の質問を終わります。ありがとうございました。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の質問にお答えをいたします。
 まず、中野駅周辺まちづくりの計画素案の防災公園のことであります。
 防災公園については、1.5ヘクタール、それから、それに隣接をした形で公開空地を0.5ヘクタールを確保するということでありまして、合わせて2ヘクタールの防災公園及び公園スペースをつくるということであります。それらと連続した形で公開空地、まとまったオープンスペースを配置をするということで、全体として3から4ヘクタールのオープンスペースを確保していきたいというのが、警察大学校等跡地の中でのオープンスペース公園の考え方ということとなっております。そういう意味で、1.5ヘクタールでは足りないという議論とはちょっと違うのかなというふうに思っているところであります。
 広域避難場所の機能ということでありますが、広域避難場所については、中野駅北口付近から警察大学校等移転跡地にかけての約21ヘクタールが指定をされているという状況であります。その中に、約10万人が安全に避難できる有効面積を確保するというふうに考えているところでございます。
 それから、災害時に区民の皆さんが避難できる空間は、御質問にありましたような建物に取り囲まれた谷間のような狭い空間ということではなく、耐火建築物や樹木で安全性が高まったオープンスペースとするというふうに考えているところであります。
 それから、避難の安全性、また防災という観点からは、広域避難場所周辺の既成市街地においても、建築物の不燃化、耐震化等を進めて、より一層まちの安全性を高めていく取り組みが重要であるというふうに考えております。そうしたこととあわせて、中野の防災性を高めていくということが重要だと考えているところです。
 それから、区民参加と計画のつくり方といったようなことについてであります。
 計画の策定に当たっては、昨年度行いました中野駅周辺まちづくり調査検討委員会や中野駅周辺まちづくり区民検討会などにより、従来から区民の意見を聞く機会を十分にとってきたところであります。また、これまで中野駅周辺まちづくり計画をテーマとする区民と区長の対話集会なども実施をしてきたところであります。先般、まちづくり計画素案を報告をさせていただいたところですけれども、今後も区民の意見を聞きながらまとめていきたいと考えているところであります。
 中野駅周辺において想定されている避難圏域の人口がすべて避難できる有効面積を確保するという考え方でありまして、将来において被害想定が変わったとしても、避難については十分な広さを確保するものと考えているところであります。
 防災に関するさまざまな最新の知見、最新の報告といったようなことが出ているということでありますけれども、そうしたことについては、常にこれからも適宜対応していきながら、防災の計画、防災のまちづくりを進めていくということであります。
 それから、防災公園街区整備事業についての検討ということです。
 警察大学校等移転跡地を整備する事業手法としては、道路や公園など基盤施設の整備を土地区画整理事業等開発者負担によって行う方法を考えているところです。御提案の趣旨にもありましたように、区の財政負担をできるだけ少なくするということ、それから中野区が必要だと考えるまちづくり、これがきちんと進んでいくということ、環境や安全と調和をした空間がきちっと確保できるということ、そうしたことをさまざま勘案しての整備の手法という検討でなければならないと考えているところであります。独立行政法人であります都市機構が事業主体となります防災公園街区整備事業に関しましては、防災公園に接続する避難路に相当する道路の用地費や整備費を区が負担しなければならないということがあります。また、さまざまな土地を都市機構が取得をして保有する間の利子負担が生じるといったようなこともあります。また、事業完了までの事務費も毎年区が負担しなければならないといったようなところから、現時点では適当な事業手法ではないと考えているところであります。今後、財務省の意向でありますとか、事業の採算性などによって、他の事業手法などとともに検討する可能性はあると考えているところであります。
 それから、まちづくりに関連して、東京への一極集中の排除という考え方と現在の計画の考え方ではそぐわないのではないかという御質問でありました。警察大学校等移転跡地には、交流とにぎわいを生む機能を導入するということ、それから、環境との共生に配慮した緑あふれるまちの形成に努めるということ、中野の新たな顔となる拠点をつくることを目指しているわけであります。こうした中野のまちの姿というものは、中野駅周辺ということだけではなく、中野のまち全体にとっても必要なことと考えているところであります。
 一極集中との関係というか、考え方についてでありますが、国においても、平成11年度を初年度とする第5次首都圏基本計画においては、首都圏の活力創出といった観点から、低未利用地の有効活用を示しているところであります。また、東京都におきましても、平成13年策定の東京都の新しい都市づくりビジョンというものにおいて、集積のメリットというものを明示をしているといったようなことになってきています。このように、近年においては、国や都においても、首都圏の都市機能の維持向上には、一定の集積はむしろ必要であるとの考え方が示されているというところだというふうに理解をしているところであります。中野のまちのこれからの自治、あるいは区民の暮らしの向上といったような観点から、一定のにぎわいというものを生み出していくということ、これは欠かせないことなのでないかと私は考えているところであります。
 それから、所信表明、予算案に関してという質問の中で、憲法9条2項についての私の発言と、それから今回の所信表明の中での国際貢献とはどういうことなのかといったような御質問でありました。
 唯一の被爆国として、また敗戦からの復興を経験した国として、また世界でも指折りの経済大国となった我が国であります。我が国が紛争地域の復興や安定、核軍縮の実現など、国際社会で果たすべき役割はさまざまな分野であり、大きいだろうと考えているところであります。そうしたことについても、憲法の希求する世界の安定と平和の実現に向けて、適切に組み立てられていくことが必要だと考えているところであります。
 それから、構造改革路線についてであります。
 公共部門の役割がますます重要となっている中、官から民へという流れは逆行していないかといったような御質問でありました。官から民へ、中央から地方へという構造改革のもととなる考え方は正しいと考えております。日本は人口も少なくなっていく、産業構造も成熟化していくという中で、これから、これまでのような成長モデルを描いた社会、財政構造、そうした中ではやっていけない国になってきているというふうに考えているところです。国全体の新しい活力を生み出していく、そうした方向を今、模索をしているというところだと考えております。健全な地域間競争で新たな豊かさを目指していくことが、我が国の進むべき方向でありまして、こうした構造改革については推進をしていかなければならないと認識をしているということであります。
 それから、三位一体改革の関連で、幾つか御質問がありました。
 国の一般会計の構造についてでありますけれども、現在では、一般歳出の比率でいうと、社会保障費の割合が高くなっておりまして、公共事業費の割合は減っている形になっているところであります。そうした中にあって、歳出を歳入で賄えないというのが、この国の財政構造ということでありまして、ただ、三位一体改革というのは、この財政構造そのものを改善するといったような内容とはなっていないわけであります。三位一体改革は、国の関与を減らしながら地方の自主性をふやしていく。その中で新しい社会全体の活力を生み出していく方法を探ろうというのが三位一体改革だというのが、我々地方六団体の考え方であります。三位一体改革では、住民に身近な地方が、みずからの責任で行政運営を行うために国から地方への税源移譲を行うものでありまして、真の地方自治を確立する、これから先、本当に住民の負担で、住民が安心して暮らせる地域社会をつくっていく、そのためには避けて通れない改革だというふうに考えているところです。こうした流れの中で、国の役割、都の役割といったようなことにも、きちんと整理をしていかなければならないと考えているところです。
 都区制度改革についての御質問もありました。
 平成12年度の都区制度改革では、都区間の役割分担に伴う事務配分と財源配分など、都区の合意を見ずに課題として残されたままスタートをしたところです。先ほど来、何度か御質問でお答えしてきたように、特別区としては、都は、地方自治法の定めにのっとって、府県事務と大都市事務の内容を明確にすべきであると考えているところです。特別区長会、それから特別区議長会、一致して取り組むように結束を固めているところでありまして、中野区におきましても、区長と区議会が一緒に取り組むことが重要だというふうに考えているところであり、特段の御協力をお願いをしているところであります。私としても、特段の決意を持って取り組んでいきたいと考えているところであります。
 それから、予算の中で、健診の自己負担導入といったようなこと、それから不要不急の事業を見直すべきではないかといったような御意見がありました。区は区民にとって常に必要なサービスを見きわめ、給付と負担のあり方を検証して、必要な見直しを行っていかなければならないと考えています。そうすることが、区民の福祉を守る財源を確保していく、強力な財政体質をつくっていく、その上では欠かせないというふうに考えているわけであります。さきにお示しをしております17年度予算についても、こうした考え方に基づいて編成をしたものです。
 それから、不要不急の事業を見直すべきだという御質問でありました。幾つかの例示もあったところです。今回の予算案で盛り込んでいる事業、こうした事業については、区が区民のために何をするべきかということをしっかり検討した上で予算編成をしているというつもりであります。
 御指摘の幾つかの事業についても、ここで手がけていくことが区民福祉の向上のためには、ぜひ必要な事業だというふうに考えたから取り組んでいるということを御理解いただきたいと思います。
 それから、基本構想と10か年計画の関係で、策定過程への区民意見の反映といったようなことについて、幾つか御意見がありました。
 まず、憲法、地方自治法との関係でありますけれども、基本構想は、憲法や地方自治法の理念に基づいて策定するものでありまして、これらの精神が消えているといったようなことには当たらないというふうに私は考えているところであり、区民の皆様にもそのようにお話をしているところです。
 それから、意見交換会については、検討の段階ごとにきめ細かく行ってきたところであります。いただいた御意見については、十分参考にして案づくりに反映をさせてきたところであります。素案に至る過程の資料をごらんいただければ、反映状況についても御理解いただけるものというふうに考えているところです。区民の方からも、自分たちの意見が反映されているといったような声もいただいているところであります。こうしたことから、区民意見交換会の回を重ねるごとに、区民の考え方が生かされた基本構想としてまとまってきているというふうに考えているところです。
 それから、自己決定・自己責任というのは、区の役割や責任を小さくする目的にすぎないのではないかといったような御質問がありました。また、現行基本構想の理念を受け継ぐと言いながら受け継いでいないといったような御質問もありました。
 経済の低成長が進んで人口減少社会へ向かう中、少子高齢化への対応など、区が果たすべき役割は、ますます大きくなってきているわけであります。自治体でありますから、住民の負担の範囲で十分な役割を果たしていける、そうした自治体になっていかなければならない、これは当然でありまして、そうした自治体運営、新しい時代に合った行政運営を区民自身の決定と責任によって行えるようにしていくというのが新しい基本構想の考え方であります。区が、質量ともに、十分なサービスが提供される制度づくりを担うとともに、利用者の権利が損なわれないように努めていくということであります。
 また、公共サービス分野にも新たな担い手が登場し、NPOや民間事業者が、多様で質の高いサービスを提供するようになってきたということもあり、区としてこうした資源を有効に活用して区民福祉の向上を図っていくということであります。区民の自治、そして協働を推進をしていくという意味で、「ともにつくる人間のまち中野」という現行基本構想の理念はしっかりと受け継いでいるというふうに考えているところであります。
 それから、施設配置の関連で、施設を一方的につぶそうとしながら、中野駅周辺まちづくりでは高層、超高層ビルを林立させようとしているといったような御指摘がありました。まちづくりの素案については、内容をよく見ていただければというふうに思っております。
 現在の区の施設のすべてを今後も維持し続けるということはできない状況にあるわけであります。そうした中で、施設配置の見直しを進めながら、区民にとって本当に必要な施設、本当に必要なサービスを確保していくということが重要だと考えているところであります。今後、具体的な案を区民にお示ししながら、十分に御意見を聞いて、その検討を進めていきたいというふうに考えております。
 なお、中野区のにぎわいと活性化のためには、中野駅周辺というのは、先ほども申し上げました極めて重要な事業と認識をしているところです。このことは区民の福祉の向上のためにも欠かせないことだというふうに考えていることを改めて申し述べさせていただきたいと思います。
 それから、被爆60年に当たっての何点かの御質問であります。
 NPT再検討会議についてです。
 今年の5月にニューヨークで開催されるNPT再検討会議には、中野区も参加をしております日本非核宣言自治体協議会として代表団を派遣する予定であります。区では、核保有国や核実験国に核廃絶を求めるメッセージを送付するなど、NPT再検討会議の成功に向けて取り組んでいきたいと考えています。
 平和資料展示室の充実に関しては、平和の森公園内の平和資料展示室のリニューアルに当たっては、戦時中の資料や物品の提供を区民に呼びかけることなどを考えているところであります。展示についてわかりやすいものとなるよう工夫をしていきたいと考えております。
 被爆60年、憲法擁護の取り組みということですが、平和の意義を若い世代に伝えていくためには、戦争や被爆体験者が直接生の声で語る、みずからの体験談が有効であります。区内の各地域でさまざまな形で平和事業を繰り広げていきたいと考えています。区は、平和事業の実施、参加と自治の推進、男女共同参画を初めとした人権問題の取り組みなど、憲法の理念を尊重し、憲法が目指す社会の実現に向けた施策を展開してきたところであります。今後とも、そうした施策の充実に努めていきたいと考えております。
 私からは以上であります。

〔区民生活部長本橋一夫登壇〕
○区民生活部長(本橋一夫) 自治基本条例に関しまして、その中の住区協議会に関するお尋ねにお答えをいたします。
 住区協議会につきましては、これまで区が唯一の地域合意の形成の場として位置付けてきたこと、また職員が事務局の仕事を担うことによりまして、気づかぬうちに行政の発想の枠の中におさめてしまい、本来の住民参加のあり方を損ねてきたことなどに問題があったと反省をしております。今後は、地域で活動している団体やグループが、相互の協力関係をつくりながら、地域の課題などを自主的に話し合い、柔軟な発想で取り組まれて、中野の住民自治を推進していかれることを期待しているものでございます。したがいまして、住区協議会に関する規定を自治基本条例の中に盛り込むという考えは持っておりません。

〔区長室長田辺裕子登壇〕
○区長室長(田辺裕子) 自治基本条例に関します残りの質問にお答えをさせていただきます。
 区民が、住民主体の自治と参加を推進することを区民に押しつけてはならないというようなことで、それが人権を守る立場から、参加と自治を進めるための条例とすべきであるというような御質問でした。
 区という自治体の主権者である区民が公共の課題の解決に向けて、ともに考え、みずから決定していくことを進めていくべきであると考えまして、そのような理念のもとに条例の検討をしてきてございます。
 次に、国や都の関係ということで、自治体の自治権の拡充に努めることも触れるべきではないかということでございました。
 国や広域自治体であります東京都との関係は、法律で定められるべきものと考えております。地方政府であります区が、みずからの行政の運営の基本でありますとか、区民の自治活動の推進を目的として定めるのが自治基本条例であるというふうに考えております。
 区長の在任期間に、努力目標とはいえ制限を設けることは条例の趣旨に反するのではないかという御質問でございました。
 区長は、区の行政を自主的かつ総合的に実施する役割を持ち、幅広い事務にわたる権限を有しております。特定の者がこの権限の集中する職に長期間にわたり在任することは、自治の理念に照らして好ましくないというふうに考えてございます。自治体の長の在任期間につきましては、長期にわたらないよう努力規定を設けることは、活力ある区政運営を実現するため、条例の趣旨に反していないというふうに考えております。
 最後に、スケジュールのことで、性急な条例制定ではないかという御質問でございました。
 条例の検討につきましては、基本構想を描く区民ワークショップや基本構想の審議会の検討の中から始まっておりまして、長い時間をかけて、区民参加のもとにつくりあげてきたものというふうに考えております。
 以上でございます。

〔保健福祉部長菅野泰一登壇〕
○保健福祉部長(菅野泰一) 介護保険制度の見直しに係る質問にお答えいたします。
 初めに、保険料の減免につきまして、今回の介護保険制度改正により、低所得者層と言われている現第2段階被保険者の約半数が、第1段階の保険料率と同額の保険料に軽減されると見込まれております。この新たな保険料率につきまして、介護保険運営協議会において、区の減免制度のあり方とあわせまして御議論をいただき、区として必要な対応を図ってまいりたいというふうに考えております。
 続きまして、ホームヘルプ利用料の減額についてでございます。
 訪問介護の利用に関する軽減につきましては、利用者負担の激変緩和を図るということから、5年間の経過措置として実施されてきたものでございます。経過措置の趣旨から、その継続を国に対し要望するということは考えておりません。また、区が単独で軽減を行うということも考えていないところでございます。
 続きまして、ホテルコストにつきましての御質問についてお答えいたします。
 要介護等の認定を受けた高齢者等が、住みなれた自宅や地域で住み続けるためにも、在宅と施設の利用者負担の均衡を図ることは必要だというふうに考えております。施設利用者のうち、保険料段階が、第1段階、新第2段階、新第3段階の低所得者につきましては、居住費、食費につきまして、一定の補足的給付を行うことによりまして、負担の軽減を図ることとしております。区といたしましても、制度の趣旨に従った円滑な導入を図りたいというふうに考えておりまして、国に対しまして見直しを求めるという考えはございません。
 新予防給付と生活援助の関係につきましての質問にお答えいたします。
 これまで要支援、要介護1など、軽度の認定者に対する介護サービスが、利用者の状態の改善につながっていないという反省の上に立ちまして、新予防給付が創設されたものでございます。このため、新予防給付では、生活機能を低下させるような家事代行的なサービスは、原則的には行われませんが、必要性を厳格に見直した上で、本人の機能の維持回復に役立つような訪問介護は提供されるというふうに言われております。区といたしましては、支援が必要な高齢者に対する個々のケアマネジメントが重要だと考えておりまして、この体制の構築に着実に対応してまいりたいというふうに考えております。
 続きまして、地域支援事業の財政負担というような御質問にお答えいたします。
 (仮称)地域支援事業の財源につきましては、被保険者の保険料で50%、それから残りにつきまして、国が25%、都と区がそれぞれ12.5%という案が示されております。また、地域支援事業の事業規模につきましては、当該市町村の介護保険給付費の3%を上限とするとの案が示されておりますけれども、現時点では、地域支援事業へ移行する現行事業についての見直し内容の詳細につきましては、不明でございます。区といたしましては、こうした国の動向を注視しつつ、今後の対応につきまして検討してまいりたいと考えております。
 最後に、介護や医療の機関連携と区の役割につきましての質問にお答えいたします。
 日常的な健康づくりや介護予防から、介護保険サービスの利用まで、医療機関や介護事業者などの各種機関の連携体制を確保いたしまして、区民を必要なサービスへつなげていくための総合的なケアマネジメントシステムの構築、これが重要でございますが、このこととあわせまして、地域で保健福祉等のサービスを提供する体制づくりにつきまして、区として責任を持って推進してまいりたいと、このように考えております。
 以上でございます。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、まず、野方駅の改善につきまして御答弁をさせていただきます。
 野方駅の北口開設及び駅構内のバリアフリー整備につきましては、区の重点課題というふうに考えておるところでございまして、平成17年度につきましては、今年度の委託調査をもとに実現に向け、さらに努力をしてまいりたいというふうに考えてございます。
 次に、新井薬師前駅についてのお尋ねがございました。
 この新井薬師前駅につきましては、プラットホームが地上にございます。また、改札口も南北に配置をされておる平面駅ということでございます。このためにバリアフリーの整備対象駅ということにはなっていないということでございます。
 また、北口の開設時間につきましては、ほかの駅でも同様の状況がございます。これまでも西武鉄道に要請をしてきておるところでございますが、駅舎職員の配置上、開設時間の延長についてはなかなか難しいというふうに聞いております。また、踏切遮断時の駅構内の利用でございますが、これはあくまでも駅舎運営の現場の中での対応をということでございまして、こういうふうに聞いておるところでございますが、緊急な状況に応じた対応であると思っております。したがいまして、このことについて、直ちに西武鉄道へ要請をするというふうなことは考えていないということでございます。
 以上でございます。

○議長(山崎芳夫) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。

▲ページトップ


【本会議・一般質問】
(2005年2月23日)

中野区議会議員 来住和行

  1. 区長の政治姿勢について
  2. 30人学級を早期に実現することについて
  3. 子育て支援の拡充について
    1. 公的保育の充実で待機児をなくすことについて
    2. 乳幼児・子ども医療費助成制度を拡充することについて
  4. 防災対策を強化することについて
    1. 耐震性確保の支援事業を充実することについて
  5. 建築行政を見直すことについて
    1. 「開発許可」制度を見直すことについて
    2. 「絶対高さ制限」を導入することについて
    3. ワンルーム、ウィークリーマンションについて
  6. 小売店支援の中小企業振興基本条例を策定することについて
  7. 山手通りと東中野駅前広場問題について

○議長(山崎芳夫) 次に、来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕
○30番(来住和行) 2005年第1回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。
 田中区政になってのこの間、中野体育館における公金横領事件、文化・スポーツ振興公社公金盗難事件、幹部職員による出勤簿偽装に対する中野区監査委員会への住民からの監査請求、中野駅周辺まちづくり調査委託における不適切な事務処理問題、また中野サンプラザ取得・運営における枠組みの突然の変更とゆがみの問題など、一連の事件や問題は、区政に対する区民の信頼を失わせる結果となりました。ところが、田中区長は、これらの問題に対し、施政方針で、区民と議会に謝罪どころか事件や問題に触れることさえしませんでした。ここに田中区長の区民と議会への政治姿勢を見ることができます。
 まずサンプラザ問題についてお聞きします。
 日本共産党議員団は、サンプラザ取得・運営には、区が税金を投入するための公共性、広域性がないこと、将来のまちづくりにおいては、区がつくるまちづくりの開発計画によって十分反映できることから、区が買い取るべきではないと指摘してきました。しかし、区は、中野駅周辺まちづくりの種地にするため税金を投入してサンプラザを取得・運営する株式会社を設立しました。新会社の資本金3億円のうち区が2億円出資することで、事業における絶対的支配権を確保する、この支配権はいかなる場合でも変わらないこと、取得費用は融資で調達することを区民や区議会に説明してきました。ところが、区民や区議会に報告もしないまま、サンプラザを所有するまちづくり中野21の資金調達などの基本的枠組みを大きく変更したのです。そのため区民や区議会から強い批判が上がっています。
 その一つがまちづくり中野21への出資計画です。既にサンプラザを運営する株式会社中野サンプラザからの新たな資本金の増資が行われ、さらに3月末には別種類の株を発行する都市再生ファンドからの出資が計画されています。これらの出資はサンプラザの運営に当たって金融団の発言権を大きくするばかりか、10年後にサンプラザの事業を清算するときに区の持ち分をわずかなものにしてしまいます。区がこの事業から手を引いたとしても、別の企業がかわって事業は継続されることが予測されます。結局、区が関与し、税金を投入することで、国の払い下げ価格が半分となり、区が貴重な国民の財産を企業が安く購入できる手助けをしたことになります。区民にとって事業を続けてもやめてもメリットはなく、区が取得・運営する必要はなかったことが明らかになりました。
 こうした状況を踏まえ、少なくとも3月末に予定している都市再生ファンドからの出資計画を中止させることを求めます。区長の見解をお聞かせください。
 次に、住民監査請求について伺います。
 職員の服務を管理する職責にあり、職員の模範となるべき総務部長、総務課長等が、無断欠勤していた幹部職員のカードを使い出勤簿を1カ月半も不正に打刻し、2カ月分の給与を支給した、このことに対し住民から、社会的に責任を負うべき者が、いかなる事情といえどもやってはならない不正打刻を続けた上に、給与を不正に支給させた総務部長等の社会的不正行為によって生じた損害を中野区に返還することを監査請求されたものです。
 これに対し、中野区監査委員会は、給与支払いに係る区への損害を確定し、総務部長及び総務課長等について責任を確定し、その補てんを行うための措置を講じることを区長に勧告したものです。
 区長は、区への損害は生じていない。当該勧告について特段の措置は講じないとする通知を監査委員会に行いました。区長は、議会にも、これまで事務運営上の過ちで、直接、区の財政に被害を与えたというところには至らないと説明してきましたが、今回も同じ態度です。
 そこで伺います。中野区監査委員会からの勧告は、中野区の処理の誤りをただすことを求める重大なものです。これに対する区の通知は勧告を全く否定するものです。区側にまともに答える姿勢があるのなら、内部調査に終始せず、第三者による再調査もできたはずです。答弁を求めます。
 次に、同じく監査委員会より指摘を受けた中野駅周辺まちづくり調査委託費1,470万円の不適切な事務処理問題です。
 警察大学校等跡地を中心としたまちづくりについては、区民から議会に既に19件もの陳情が出されていることからも、区政の最重要課題です。今回、区から出された中野駅周辺まちづくり計画素案の基礎となる調査委託であっただけに、監査委員会の重大な指摘を見過ごすことはできません。
 指摘の第1は、入札の原則とされる競争入札をとらず、なぜ東京都新都市建設公社と随意契約をしたのか。第2は、新都市建設公社が1,470万円で受託しながら、禁止されている一括再委託を株式会社日建設計に498万円で再委託したか。さらに、区はこの事実を知りながら確認も協議もなぜしなかったのか。第3は、契約書に基づいた適正な検査がなぜ行われていなかったか。これだけの指摘を監査委員会から受けたこと自体、異常なことです。
 この間、議会で明らかになったのは、財務省と中野区との交渉の場に日建設計を3回、出席させていること、当初、財務省が直接、日建設計に出席を求めたとの説明から、中野区が求めたに変更、さらに再契約に関与していないと言いつつ、調査・検討内容の細部の確認のために出席させたとの理由もその後変わるなど、新都市建設公社の日建設計への再委託が調査の一部でなく全面委託であったことが理事者の答弁で疑う余地はありません。
 監査委員会の指摘と議会の質疑の経過から、区民と議会の不信と疑惑は一層深まったといえます。中野区に対し厳しい反省を強く求めるものです。見解をお聞きいたします。
 次に、30人学級を早期に実現することについてお聞きいたします。
 30人学級など行き届いた教育を求める署名は、毎年100万人分を超えて都議会に提出されています。日本共産党は2月15日にも石原都知事に対し30人学級の実現を求める5万3,000人の署名を提出したばかりです。東京都公立小学校長会も、小学校1、2年生での30人程度の学級を都教育委員会に要望しています。既に30人学級は、未実施の5都県のうち、佐賀県と石川県が来年度実施を表明し、岐阜県、香川県もこれに続く動きを見せています。いよいよ東京だけが取り残される自体となりかねません。
 文部科学省は、国が都道府県に配分している加配教員を担任に充てるなどして、都道府県の判断で少人数学級に踏み出すことを容認する方針です。中野ではどうでしょうか。区立のすべての小学校の加配されている教員は、04年5月で29人となっています。30人学級で学級数を見るならば、1年生で9学級、2年生で14学級となり、当面、1、2年生から実施するなら23人の教員で賄うことができるのです。
 1月18日の区民と教育委員との対話集会で、教育長も「40人近い学級と30人程度の学級を比較すれば、私見ではあるが、少ない方が学級は落ち着いている」と発言されています。
 区長と教育委員会は、子ども、父母、教職員の共通した声を受けとめ、全国の実践の成果、教育成果に深く学び、中野区教育委員会として国や東京都に対し30人学級の早期の実現を正面から強く要求すべきです。答弁を求めます。
 教育委員会は、少人数学級の私たちの求めに対し、少人数教育の意義を認めながらも、現状を合理化するために少人数学級の必要性と全国の流れに目を閉ざそうとしているにすぎません。区教委は昨年10月に公表した中野区立小・中学校再編計画案が国や石原知事と同じ40人学級を基礎としています。この計画案で学校の再編を進めていくならば、限りなく40人に近いクラスが続出することにならざるを得ません。既に対象校となっている仲町小学校の関係者から、仲町小は地域に見守られて、家庭的で温かさを持ち、安心して通わせることのできるすてきな学校です。だからこそ私たちは仲町小学校の廃校に反対ですと訴え、地域での署名運動が始まっているではありませんか。
 そこで伺います。40人学級を基本に据えた再編計画案は、いずれ30人学級の実現によって見直し、変更せざるを得ないと考えますが、答弁を求めます。
 次に、公的保育の充実で待機児をなくすことについて伺います。
 少子化の克服は日本の未来にかかわる重要問題です。子育てしやすい環境づくりは政治が最も重視しなければならない課題の一つです。
 中野区は、子育ての総合支援を目的に中野区次世代育成支援行動計画を策定します。これに先立ち子育て支援アンケート調査を実施され、結果は、保護者の多くが経済的支援を最も強く求めていること、保育所の待機児解消なども子育て世代の強い要求となっています。
 計画案では、待つことなく保育サービスが利用できるようにする、目標として待機することなく子どもは安心して保育所で過ごすことができているとしています。保育所へ入れない待機児の実態は、12月末でさえ、毎年平均150人もいるのです。この間、中野区は、朝日が丘、野方ベビーなど乳児専門園を廃園し、高根、西中野、前原、若宮の各園を廃園してきました。子どもを安心して産み・育てる条件の基本となる区立園の廃園は、子育て支援とは逆行するものです。
 計画素案では、待機児解消に認可保育所定員の見直し、弾力化を進めるとしていますが、既にこれまでも区立園の運用定数をふやし、数字合わせをすることで詰め込み保育の手法をとってきたではありませんか。2000年次の区立園37園の認可定数は3,829人、5年後のことしは29園となり、認可定数は2,608人で、何と1,221人もの減らされ方です。年度末の待機児が200人を超える事態を打開し、待機児を解消するには保育所の増設しかありません。区立園及び認可園の開園を早急に行うべきです。答弁を求めます。
 計画素案で待機児解消事業に挙げているのが認証保育所の開設です。そもそも認証保育所は東京都の独自制度で、認可保育所と違い、正規職員以外は保育士資格も問わない、施設、設備の基準も緩く、園庭の必要もないなど、子どもの成長・発達を保障する保育施設としては極めて不十分なものです。一方、保育料は事業者が自由に設定できます。保育料が3歳未満児で月220時間以下利用で上限8万円と父母にとっては大変な負担です。同時に、保育料は所得に関係なく一律のため、若い所得の低い層には一層重い負担となっています。認可園に入れないからこそ、やむなく認証保育所を選択せざるを得ないのが実態です。
 中野区は、本来負うべき子育ての責任と役割を第三者評価や苦情処理などの専ら民間事業者の運営指導に解消し、責任転嫁を図っているにすぎません。中野区は、区の責任において待機児解消をいつまでに実現するのか、年度ごとの待機児解消目標数字を明確にお答えください。
 次に、乳幼児子ども医療費助成制度の拡充について伺います。
 ことし1月から品川区が小学校6年生まで、4月からは港区と台東区がそれぞれ中学校3年生までの通院、入院の完全無料化に踏み切ります。新年度予算案によると、入院費の助成を大田区、葛飾区が中学校3年生まで拡大するなど、23区全体の流れは中学生までとなってきました。中野区の乳幼児医療費助成制度は、新日本婦人の会を中心とした運動や議会陳情が制度の充実に大きな役割を果たしてきました。中野区は新年度予算案で入院費に限り小学校6年生まで拡大するとしています。
 そもそも医療費助成制度は、早期発見・早期治療を目的としているところにもあります。この趣旨からも、子ども医療費助成を通院治療にまで広げることが、子どもの病気を入院に至らしめない実効ある制度となることを確信します。子ども医療費助成を通院にまで拡大し、対象を中学生までとし、完全無料化することを強く求めるものです。御答弁ください。
 同時に、東京都が所得制限を導入していることです。所得制限をなくすことで、中野区の財源負担は03年決算で8,500万円軽くすることができます。東京都に対し所得制限撤廃と対象年齢の引き上げを強く求めるべきです。お答えください。
 中野区は、入院給食代については助成から除外していますが、本制度の考え方として、子育て世代の経済的負担の軽減を理由としていることからも、また入院時の給食、すなわち食事療養費は患者の治療の状態に応じた食事が用意され、入院治療の一貫として考えるべき性格のものです。既に23区では15区が食事療養費を助成の対象としているものです。中野区も子育て世代が安心して子育てできる条件を整えるため、乳幼児・子ども医療費助成制度の効果が全面的に生かせるよう、食事療養費までを助成対象とすべきと考えます。答弁を求めます。
 次に、中野区地域防災計画の修正案について通告をしておりましたが、これについては割愛させていただきます。この項の耐震性確保にかかわる総合支援事業の拡充について伺います。
 昨年4月より始まった住宅の耐震診断、家具転倒防止器具取付助成制度は先進的な取り組みとして高く評価されるものです。申し込みの72%が簡易耐震診断を受け、その約70%が倒壊、または大破壊の危険があるとの結果で、専門家の診断が必要とされました。専門家の無料診断は、1970年以前に着工した木造住宅です。助成件数が70件と限定されたため1月段階で終了いたしました。区内には対象となる住宅は約3万棟あることから、助成予算を増額することが求められています。拡充の考えがあるのか、お答えください。
 また、耐震診断から補強工事へと結び付いたのは78件中12件で、相談中が4割にも上っています。補強、建てかえに対する助成があってこそ、この制度を飛躍的に実効性あるものに高めることができます。1月に実施した中野区の防災シンポジウムで紹介された耐力コウバンで補強する方法などは、費用に比べ効果が期待されるものではないでしょうか。耐震補強工事に対し直接助成を検討すべきと考えますが、答弁を求めます。
 同時に始まった家具転倒防止金具取付助成は、対策の必要度から言うなら41件と少ないのが実態です。我が党議員団は、小千谷市でのボランティアに参加し、ひとり暮らし高齢者の家具片づけを行ってきましたが、家具の転倒防止がいかに重要かということを痛感させられました。財産を守るというより命を守る上で、この制度の普及は本格的に進める必要があります。
 そこでお聞きします。建築条件、世帯条件を緩和し、だれでも気軽に全世帯が対象となるよう拡大すること、さらに取付金具を初め無料制度の対象を拡大することを求めます。そして一連の総合支援事業を広く区民に知らせる上で、ステッカーやのぼり等を生かして、街場の工務店、設計事務所などの事業者にも協力を積極的に求めることなど、制度を一層普及することについて答弁を求めます。
 次に、建築行政を見直すことについてお聞きします。
 中野区が開発行為に許可を与えたことによって、東中野の名所でもあった日本閣を解体し、中野区一の超高層マンションを売りとした高さ110メートルの超高層マンション2棟を三井不動産と日本閣観光が建設しようとしています。敷地は、区道に接しているとはいえ、北側は幅約4メートルしかないため、現況では高さ40メートルが限度です。しかし、道幅を8.3メートルに広げ、容積率をアップさせる一方、敷地を二つに分割することによって、日影規制を2棟別々にクリアする手法を用いていることから、北側地区の第1種中高層住居専用地域の約40棟が2時間以上の日影被害を受けます。区立東中野幼稚園、区立第三中学校にも甚大な被害が及びます。同様のケースは中野三丁目でも起きています。既に議会に陳情されているように、敷地前面道路を拡幅することによって、本来4階建てしか建たない条件に8階建てマンションを強行しようとするものです。
 地域住民にとって許しがたいのは、開発者は事前に区に建築内容、規模について相談し、了解を取り付けていることです。日本閣・三井グループの場合でも、申請からわずか5日間で開発行為が許可されていること、しかも、許可を手にするまで開発者も中野区も地域住民には情報を知らせない、これではだれのための開発か、だれのためのまちづくりか、行政の根本姿勢が問われていると言わざるを得ません。問題は都市計画法が地域住民への説明の責任を開発者と行政に負わせていないからです。区への開発許可申請時には、既に建設内容、規模を事業者は決めているのです。これでは地域は置き去りにされるだけで、まちづくりが町全体のものとは成り得ません。
 中野区は、開発者からの相談を受けた段階において、地域住民に開発者の責任で説明会を開き、理解を求めることを開発許可の条件とすべきです。それに必要な中野区独自の条例を検討すべきです。答弁を求めます。
 さらに、問題なのは東京都安全条例の運用の問題です。例えば、4メートルしかない道路を敷地前面の道路だけを6メートルに拡幅することによって高い建築物を建ててしまう、この建築手法を認めているのは、23区では中野区以外は二、三区のみです。お隣の杉並区の担当者は、地域の安全性が確保されず、まちづくりは地域全体として考えるべきと指摘し、認めていません。中野区はこのような無秩序な乱開発に等しい許可行為は直ちに見直し、やめるべきです。答弁を求めます。
 次に、絶対高さ制限を導入することについてお聞きします。
 都内各地で住環境を守る立場からマンション建設に伴う住民運動が起きています。近隣区でも規制緩和の中で事態は同様です。これらを事前に解決し、かつ良好な住環境を保全する立場から、都内11の区市で建物の高さを制限する絶対高さ制限を決め、実施に踏み出しています。
 新宿区でも、良好な住環境や街並みの維持という点から、地域にふさわしくない建物、建築物が建っているとして、区内の78%に当たる地域に高さ制限をかけます。これまでの住宅地中心の高さ10メートル以下地区は残し、10メートルごとに5段階に分け、高くても17階から18階程度に抑える高さ制限を実施します。都市計画法に基づく高度利用地区が除外されるなど問題はありますが、それでも積極的に住民の立場で規制していく姿勢が伺えます。
 中野区内でも、東中野地域を中心に建築協定で高さ10メートル以下、2階までとする住民間の協定が3地域で締結されてきましたが、10年ごとの更新が厳しく、現在はなくなっている状況です。地域の住環境を守り、街並みのよさを保存する立場から、建築行政の見直しがどうしても必要です。行政としての役割を発揮できるよう、住民の立場で、住環境と景観を守る立場からの絶対高さ制限の導入を中野区も検討すべきと考えます。答弁を求めます。
 次の分譲マンションの実態調査については割愛させていただきます。
 次に、ワンルーム、ウィクリーマンション等の問題について伺います。
 最近、ワンルームマンション等の一部をウィクリーとして運用する事例がふえ、地域の問題になっています。昨年、江古田四丁目に建設されたマンションの場合、その一部をインターネット上でウィクリーやマンスリーとして提供する広告を出していました。
 厚生労働省は、旅館業法の営業許可を受けていない業者が1日から1週間程度の単位でマンション等の空き室に客を宿泊させ、貸室業でなく旅館業と判断される営業を行っている実態があることを示し、そのような情報に接した場合は、営業実態を調査し、無許可営業と判断される場合は営業中止の指導を、また悪質な事例には、警察と連絡をとって厳正な対処をするようにとの通知を出しました。
 前記の江古田四丁目の業者の場合、周辺住民がその広告に気づき、保健所とも連絡を取り合って調査を進めるうちに、業者みずからが広告をやめたことで一応収まっています。しかし、同じ業者が区の南部地域や新宿区に所在するマンションで引き続きウィクリーの広告を出しています。他の業者が同じ方法で賃貸マンションをウィクリーで運用している事例も見られます。区として実態調査を行い、無許可営業があれば厳しく指導すべきです。見解をお聞きします。
 さらに、ワンルームマンションの問題では、指導要綱は共同住宅等の管理上の指導基準を定め、50戸以上は24時間、常時駐在する管理人による管理とするなど、戸数に応じた管理体制を基準化していますが、実態は区として把握していません。ワンルームマンションに関する紛争は広がっているだけに、各区で条例化が進められています。中野区も住民の立場で指導できるよう要綱を条例化し、ワンルームマンションの実態を把握することがまず重要です。答弁を求めます。
 小売店支援の中小企業振興基本条例制定について伺います。
 店舗面積500平米以上の大型店は区内で22店舗あり、深夜営業にとどまらず、中には24時間営業の店舗もあります。区内商店街は、どこでも長引く不況と大資本、大企業の殴り込み商法に苦しみ、閉店する店も少なくありません。
 また、さきに紹介した日本閣超高層マンションも、1階から3階を物販とし、1階には大型店を誘致するとしています。この地域には、ライフ、サミット、いなげ屋などの大型店が乱立状態にあり、近隣商店街は深刻な影響を受け、倒産も後を絶たず、商店街としての存立さえ危ぶまれる状況です。
 現在の大店立地法では、新たに出店したり拡張する大企業と関係商店街とは対等に話し合う場が保障されていないのです。そこで、期待されるのが小売商業調整特別措置法、すなわち商調法です。昨年の都議会において日本共産党議員の質問に、まちづくりの観点から商調法を使い、大企業者の新設、増床について調査の申し入れを受け付けると東京都は回答しています。商調法は、知事に調査を申請し、申請を受けた知事は、大企業者に出店計画の延期、規模縮小、計画の一時停止を勧告、従わない場合は命令し、さらには違反者には罰金も課すものです。実効的で活用の効果は極めて高いと考えられます。
 中野区も、さきの4定において同法律を積極的に活用できるよう支援すべきとの我が党の質疑に、区としては、この法の趣旨を踏まえて対応するとの答弁でした。
 そこでお聞きします。計画されている日本閣超高層マンションに特定の大企業者が物販大型店の出店開始を計画している段階において、商店街、また業種別組合等から都知事に対し商調法の申請が出されたら区としても支援すべきと考えますが、答弁を求めます。
 中野区行政として、区内商店、中小企業を守り発展させるために、その根拠となるしっかりとした足場を持つことがどうしても重要です。その立場から私たちは繰り返し中小企業振興基本条例の制定を求めてきたところです。さきの定例会では、他区の状況やその効果等も踏まえた中で、条例制定の必要性や有効性について検討するとの答弁でした。いまだに条例も要綱も持ち合わせていないのは中野区など3区だけです。区内の基幹産業である商店、中小企業の育成に対する区の姿勢が問われています。条例化をどのように検討し、いつ制定するのか、具体的にお答えください。
 次の文化・スポーツ振興公社については割愛させていただきます。
 最後となります山手通り、東中野駅前広場について伺います。
 住民運動団体の山手通り関係5区連絡会は、首都高速道路公団と東京都に対しそれぞれ要望書を提出し、交渉してまいりました。そこで、換気塔部の問題、二つについて伺います。
 第1は、昨年9月30日の決算特別委員会において、換気塔部の中央分離帯を縮小して歩道部分を広げることを私は求めました。これに対して、区の答弁は、現段階では非常に厳しいとの答弁でした。しかし、公団との交渉の中で、既に公団は歩道を広げる検討を具体化しているとの説明でした。したがいまして、今、公団がどの点を具体的にどう検討しているのか、御答弁をお願いします。
 第2は、換気塔に地下高速道路から地上に排出される排気ガスの濃度を計測し、表示することについてです。この問題でも、中野区の答弁は「公団の方といたしましては、現段階では濃度の表示装置につきましては考えてございません」とのことでした。しかし、公団は「危機管理のために地下に測定表示が必要と考えている。換気塔の実施設計の段階で検討していきたい」と12月16日に説明をいたしました。
 そこで伺います。地域住民がだれでも排気ガスの処理濃度、これをリアルタイムで確認できる装置を設置するように中野区として東京都と公団に強く要求していただきたい。答弁を求めます。
 東中野の広場問題、最後になります。
 新年度予算案に東中野駅前広場の概略設計費738万円が計上されました。JR改札口へ区道を接続させる調査と聞いております。本計画は、JR側にとっての利便性の向上になることから、調査費や設計費についてもJR側に応分の負担を当然求めるべきではありませんか。また、最終的に駅前広場がどうなるかについては、近隣、とりわけ隣接商店街にとっては死活問題です。地元の意向を十分に調査することなしに進めるべきではありません。お答えください。
 以上をもって私の質問、すべてを終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 来住議員の質問にお答えをいたします。
 サンプラザ事業についてであります。
 この事業は10年間の安定的な運営が可能となるよう枠組みを構築したものでありまして、所有会社における区の支配権を維持しつつ、民間の経営能力や資金力を生かした枠組みであると考えております。この枠組みに沿って本事業を着実に推進していくことが必要であり、3月の株式会社まちづくり中野21の資金調達は予定どおり実施したいと考えております。
 住民監査請求に関する監査委員の勧告についてであります。
 住民監査請求に基づいて監査委員から行われた勧告については、真摯に受けとめてきたところであります。監査結果の判断の対象となった事項、年次休暇の承認でありますとか、病気、休職、処分、あるいは超過して支払われていた給与の返還状況などについて、改めて調査、検討を行った結果、給与支払いにかかわる区への損害は生じていないと判断をしたものであります。
 中野駅周辺まちづくり調査委託に関する監査の指摘事項についてということであります。
 中野駅周辺まちづくり調査委託に関する監査の指摘事項については、2月7日の総務委員会で報告をしているとおりでありまして、随意契約に関しては、特命理由を明確にした上で、契約担当者において、関係諸規則に応じて適正に処理をしたものであります。また、委託先からの聞き取りも含め調査もいたしましたが、一括再委託とは認められなかったものであります。
 それから財務省との協議にコンサルタントが同席していた経過についての御質問もありました。本年度当初、財務省と区との協議の際、コンサルタントの同席があった件についても、これまで答弁しているとおり、財務省の求めに応じて区が当該コンサルタントに連絡をし、出席を求めたものであります。
 私からは以上であります。

〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 30人学級を国や東京都に対して強く求めるべきではないかということでございます。
 中野区教育委員会といたしましては、少人数学級よりも、クラスの人数といたしましては、40人学級を基準といたしまして、教科の特性に応じて柔軟に対応できる少人数指導を充実していくべきだと考えてございます。加配教員等もそうした観点から活用することが有効であると考えてございます。
 次に、30人学級になった場合には、学校の再編計画の見直しが必要ではないかという御質問でございます。
 さきに取りまとめました学校再編計画案につきましては、望ましい規模を小学校では18学級程度、中学校では15学級程度とするところでございます。仮に30人学級になったとしましても、現在の小規模校が望ましい規模の学級数に達するということではございません。また、非常に大きな学校に成り過ぎるという心配もございませんので、学校再編計画全体に大きな影響を与えることはないと考えてございます。

〔子ども家庭部長柳澤一平登壇〕
○子ども家庭部長(柳澤一平) 子育て支援の拡充について何点かお答え申し上げます。
 待機児解消のために認可園の開設を早急に行うべきではないかという御質問、そして待機児解消はいつまでに実現するのか、年度ごとの待機児解消目標数字も明確にというものでございます。
 待機児の解消には、認可保育所の定員の見直し、弾力化、また認証保育所など多様な方策により実現していこうと考えてございます。それから待機児は平成21年度までに解消したいと考えておりまして、認証保育所の開設時期や弾力化については、平成17年度中に明確にする予定でございます。年度ごとの待機児解消児数につきましても、同時に明らかにしたいと考えてございます。
 それから子どもの医療費助成制度の対象を通院まで拡大、また中学生の医療費の無料化もというものでございました。
 小学生の医療費にあっては、特に入院した場合の経済的な負担が重い状況にあるという認識をしてございまして、小学生を持つ保護者が安心して子育てができるよう、入院医療費の自己負担分を助成する趣旨で子ども医療費助成制度を創設することといたしました。当制度の拡充につきましては、現時点では考えてございません。
 それから東京都に対して乳幼児医療費助成制度の所得制限撤廃等を求めるべきではないかという御質問でございました。乳幼児医療費助成の都制度の改正については、特別区の区長会を通しまして、これまでも要望をしてきているところでございます。今後も引き続き機会をとらえて要望していきたいと考えてございます。
 それから入院時の食事療養費負担も助成対象とすべきではというものでございます。食費は入院、在宅ともに共通する経費でございまして、平均的な家庭における食費を勘案した額の負担を求めるということは、在宅との費用負担の公平化を図るものでございまして、入院時の食事療養費負担への助成を実施する考えはございません。
 以上でございます。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、まず初めに耐震性確保の支援事業を充実することのうち、予算の御質問がございました。
 診断助成の予算についてでございますが、平成16年度の実績を踏まえまして、17年度予算につきましては、増額計上をしているところでございます。
 また、耐震補強工事や家具転倒防止器具の取り付けはみずからの責任で対策をとるべきであり、区といたしましては、助成を行うべきではないと基本的に考えております。ただ、独力では取り付けが困難な高齢者のみの世帯などを対象として器具取付工事費については区が負担をしているところでございます。なお、対象者の拡大については考えていないところでございます。
 次に、耐震施工業者、事業所へのステッカーについてでございます。
 耐震支援事業の周知を図るために、区内に点在します事業所へのステッカー張り出しや看板設置を行うこととしておりまして、ただいま準備をしているという状況でございます。
 次に、開発行為の事前説明についての御質問がございました。
 開発許可につきましては、許可の基準が法令に定められてございまして、この基準に適合し、かつ申請手続に違反をしていないと認めるときは許可をしなければならないと規定をされておるところでございます。このため現行制度の中で、事前説明会の開催を義務付け、かつ許可の要件とすることは難しいと考えてございます。ではございますけれども、当区では、建築物の建築を目的とした開発許可申請がほとんどであることから、開発許可の事前相談時に中高層建築物の建築に係る紛争の予防と調整に関する条例に基づきまして、説明会の開催と条例に定める手続について指導をしているところでございます。
 次に、建築物と敷地前面道路についての御質問がございました。拡幅された敷地前面の道路が道路法、都市計画法等の法令に基づく道路であり、かつ一定の幅員以上があれば法令に適合するものと判断をしているところでございます。現在、御質問と同様な事例について、指定確認検査機関が行った確認処分についての審査請求が中野区建築審査会に提出をされておるところでございます。この建築審査会の裁決を待ちたいと考えております。
 次に、絶対高さ制限の導入についての御質問がございました。
 絶対高さ制限の導入につきましては、土地の合理的な利用を制約しないよう十分に留意しつつ、地域の状況をよく踏まえた上で検討していかなければならないものと考えております。
 それから共同住宅等建築指導要綱の条例化についての御質問がございました。
 中野区共同住宅等建築指導要綱では、戸数に応じた管理体制を基準化し、事前指導を行いまして、さらに建築完成時、建物完成時には完成届の提出を義務付けて、提出された書類で管理体制を確認しております。ワンルームマンションをめぐりましての紛争は、建築時には多く見られるところでございます。しかし、建築後の管理については、ごみ出し等のトラブルがあるということは承知をしておるところでございますけれども、紛争にまで至るような問題は生じていないと認識をしております。建築後の管理体制を監視するような規定を条例化するということは、難しいものと考えておるところでございます。
 最後に、山手通りと東中野駅前広場についての御質問でございました。
 まず歩道幅員の拡大でございます。公団は歩道を拡幅する方向で交通管理者、関係機関との調整を行っていると聞いております。
 次に、濃度表示装置でございます。公団からは、換気塔からの排出ガスの影響は小さい、その影響は測定ができない値であると聞いておるところでございます。また、供用開始後、東京都の環境影響評価条例に基づいた事後評価が実施され、結果が公表されるとも聞いておるところでございまして、区としましては、ガス濃度の表示装置設置を求めていく考えはございません。
 最後になりますが、東中野駅前広場整備にかかわる概略設計の経費についてでございます。
 駅前広場と駅舎の間の線路上空活用に当たりまして、区は全上空のうちの一定幅について歩行者空間を公共的に確保していきたいと考えております。17年度の概略設計はJRと共同で検討している上空活用全般にわたって設計を行うものではないというところでございます。歩行者空間整備として区が負担すべき経費を把握するための設計でございます。今後のJRとの共同事業を検討する中で欠かせないものと考えております。
 地元への対応でございますが、上空活用については、JRとの協議を進めながら、適時、適切に関係者に対しまして説明や情報提供を行っていきたいと考えております。
 私からは以上でございます。

〔保健所長清水裕幸登壇〕
○保健所長(清水裕幸) ウィクリーマンションの実態調査や無許可営業への対応についてのお尋ねにお答え申し上げます。
 いわゆるウィクリーマンションと称する施設は、御指摘のように旅館業法の適用対象施設として取り扱っているところでございます。こうした施設におきまして、営業許可を受けずに事業を行っている事業者についての情報を得た場合は、速やかに営業実態を調査し、旅館業法に抵触すると判断される事業者については、営業を中止するよう指導するなど適切な対応を図っているところでございます。また、悪質な事例につきましては、警察と連携を図りながら厳正に対処していきいたと考えてございます。
 以上でございます。

〔区民生活部長本橋一夫登壇〕
○区民生活部長(本橋一夫) 小売店チェーンの関係の御質問がございました。
 まず商調法のお尋ねでございます。
 小売商業調整特別措置法は、中小小売商団体と大企業との間で具体的な紛争が生じた場合に、申請により都知事が斡旋、調定、勧告などを行うものでありますが、紛争の調査、調整もできることになっております。都において調査等が行われる場合は、区といたしましても、法の趣旨を踏まえながら適切な対応をしてまいりたいと考えております。
 次に、中小企業振興基本法でのお尋ねがございました。
 現在、区では、中野の産業全般につきまして振興施策の体系化を検討しているところであります。区と事業者、それぞれの課題と取り組みの方法について、関係団体等との意見交換もしながら検討をしていく予定でございます。この検討の中で、条例で規定することが必要、かつ効果的な事項なども整理しながら検討してまいりたいと考えております。

○議長(山崎芳夫) 以上で来住和行議員の質問は終わります。

▲ページトップ


【本会議・提案理由説明】
2005年度中野区一般会計予算案に対する修正案(3月10日長沢和彦)

○長沢委員 ただいま議題に供されました第6号議案、2005年度中野区一般会計予算案に対する、お手元に配付の修正案につきまして、提出者の8名を代表しまして提案理由の説明を行います。
 修正に当たりましては、区民の命と暮らし、安全を図る事業を中心に、特に必要と考え提案するものでございます。
 それでは、お手元に配布してあります修正案提出資料をごらんいただきたいと思います。
 歳入については、13款国庫支出金、17款繰入金において、表のような修正を行います。これによって、修正後の歳入合計は、原案に対し9,130万5,000円増額し、875億2,830万5,000円とするものです。
 次に、歳出についてです。3款区民生活費、5款保健福祉費、6款都市整備費、7款教育費についてそれぞれ修正し、歳出合計では、原案に対し9,130万5,000円増額して、875億2,830万5,000円とするものです。
 詳しい内容につきましては、お手元に配付しております2005年度予算修正案、歳入歳出増減分の説明に、それぞれの修正項目と修正する増減の額が記載しておりますので、ごらんいただきたいと思います。これも見ていただきながら、若干説明を加えたいと思います。
 まず、歳出から御説明します。
 3款区民生活費では、1項地域活動費の地域活動調整事務153万円を減額するものです。地域センターを(仮称)区民活動センターに移行するために、外部から講師を招き、マニュアル作成も行うといったものですが、区民合意のないもとでは、このような予算計上は必要ないと判断したものです。
 次に、5款保健福祉費、3項健康づくり費の健康診査委託料の成人健診は、自己負担対象となる方々への400円の徴収を行わず、引き続き窓口負担を無料とするため、医療機関への健診委託料を増額するものです。
 同じく保健福祉費の10項、介護保険費の介護サービス利用者支援ですが、これは、原案では国・区とも1割の自己負担で予算計上している低所得者の訪問介護利用料については、引き続き6%の負担でサービスを受けられるよう、5,581万7,000円の増額をするものです。
 次に、6款都市整備費、4項建築費の耐震診断助成については、原案で見込んでいる90件から200件に増額するものです。昨年の中越地震や中央防災会議等の被害想定の影響もあって、震災に対する区民の不安が増幅している中、かつ区内において対象となる家屋がおよそ1万6,000件もあるもとで、件数増は必要と判断したものです。
 次に、耐震改修補助についてです。これは新規の事業として提案するものですが、住民税非課税世帯を対象に、工事費用の半額を50万円を上限に補助するものです。耐震改修としては簡易なものを想定していますが、家屋の倒壊による被害を最小限に抑えることができると考えます。実質的な改修につながることを目的に計上するものです。
 同じく建築費の家具転倒防止器具取りつけと金具代ですが、器具の取りつけについては、原案の50棟に100棟プラスし、150棟とするものです。あわせて、現在は自己負担となっている金具代についても助成を図るものです。
 次に、都市整備費の6項、地区整備費の中野駅周辺整備費のうち、警察大学校等移転跡地地区計画等推進支援委託経費と、それに伴う事務経費の削減で、1,220万円を減額するものです。これにつきましては多くを語る必要はないと思いますが、区民の合意がないもとで、先般示された計画素案を強行することは認められないと判断し、減額をするものです。
 次に、7款教育費では、3項教育経営費の区立学校の再編200万円を減額するものです。区教育委員会の再編計画案の考え方及び進め方には、問題が多過ぎると認識しています。もともと区民に示した学校再編計画案においても、学校統合委員会活動は2006年度からとしていました。もっと慎重であるべきです。したがって、拙速に進めることになる原案については、削減するものです。
 歳出については以上です。
 次に、歳入について御説明します。
 13款国庫支出金、2項国庫補助金の都市整備費補助金は、耐震診断助成の増額に伴う経費の2分の1の国庫補助金額716万1,000円を増額したものです。
 次に、17款繰入金ですが、歳出との関係で、財政調整基金繰り入れを増額することによって調整したものです。
 以上、簡単に修正案の内容を御説明しました。委員の皆さんの御賛同により修正案が成立できますことをお願い申し上げて、説明を終わらせていただきます。

▲ページトップ


【本会議・提案理由説明】
乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃し、新たに中学生までに拡大することを求める意見書(3月25日岩永しほ子)

○議長(山崎芳夫) 提案者代表の説明を求めます。岩永しほ子議員。

〔岩永しほ子議員登壇〕
○31番(岩永しほ子) ただいま上程されました議員提出議案第5、乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃し、新たに中学生までに拡大することを求める意見書につきまして、提案理由の説明をいたします。
 なお、提案理由説明は案文の朗読をもってかえさせていただきたいと存じますので、御了承願います。

 乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃し、新たに中学生までに拡大することを求める意見書

 子育て世代にとって、子どもの健やかな成長と、子どもが病気になったとき、医療費を気にせず医者にかかれることは切実な願いです。
 去年、中野区が実施した「子育て支援アンケート」では、「子育ての悩み」の問に対して、「出費がかさむ」が最も多く、「今後の支援策としてすすめてほしいこと」についても、「子育て費用の助成」が最も多いという結果でした。経済的支援を求める区民の声がいかに切実で強いものであるかを示しています。
 中野区では、平成17年10月から子ども医療費助成制度を創設して、小学生の入院医療費の助成を開始することになっています。
 さらに助成制度を充実し、次世代育成を支援するためには、東京都の所得制限の撤廃が不可欠です。
 区長会も来年度予算に関して所得制限の撤廃を要望しています。
 よって、中野区議会は、東京都が乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃し、対象を中学生までに拡大することを求めます。
 以上、地方自治法第99条の規定に基づき、意見書を提出いたします。

年 月 日

東京都知事あて

中野区議会議長名

 以上でございますが、同僚議員におかれましては、何とぞ満場一致で御賛同賜りますようお願い申し上げ、提案理由の説明といたします。

▲ページトップ


【本会議・討論】
「中野区の一般職の任期付職員の採用に関する条例」への反対討論(2月17日岩永しほ子)

○31番(岩永しほ子) 日本共産党議員団を代表して、ただいま上程されました第19号議案、中野区の一般職の任期付職員の採用に関する条例に反対の討論を行います。
 上程されている議案は、4月1日から任期付短時間勤務職員制度を導入するための条例です。区はこの条例をつくることによって、現在、臨時職員として働いている保育園の朝と夕方の特例保育パート188人と小・中学校障害児の介助員43人を対象に全員3月で雇用止めした上で、新たな採用を行った任期付短時間勤務職員に切りかえようとしています。
 臨時職員については8年前、特別区人事委員会から23特別区に対し、脱法的任用を解消するために正規職員や特別職非常勤にするよう改善要請がなされ、他区においては非常勤化が進められました。ところが中野区は違法性がないと主張し、改善を怠ってきました。そのため昨年11月、特別区人事委員会から中野区の臨時職員の任用は脱法的だとした判定がおろされ、区はこの問題の早急な改善が求められることになりました。その結果、臨時職員を非常勤職員にするのではなく、4月から任期付短時間勤務職員制度で解決しようとしています。
 職員の任用にかかわる問題は、区長会と特別区職員労働組合連合会の統一交渉にゆだねられています。この任期付短時間勤務職員制度については区長会と特区連の間で合意が得られず、昨年12月14日に区長会が提案を取り下げ、廃案になっています。ところが、中野区は中野区職員組合に1月12日、臨時職員が加入している組合には20日に制度導入について提案し、いずれも合意しないまま4月から強行実施しようとしています。
 私たちは組合や臨時職員との合意を得るために議案の提案を見直すことを求めましたが、区長が所信表明を行う本会議の日に先議案件で提案してきました。このようなやり方は、23区間の区長会と特区連のルール、中野区の労使間のルールを破るものです。さらに4月までのわずか1カ月半で準備しようとすることは異常であり、それぞれの現場で子どもたちを巻き込んだ混乱をもたらすことになりかねません。しかも、これまで中野区のために働き続けてきた保育園の朝夕のパートさんや学校の障害児介助員の首切りにもつながる問題です。
 区は昨年、図書館、保育園、学校栄養士の非常勤職員の職の廃止を強行し、裁判に訴えられています。この解雇事件で2月8日に開かれた都労委の審問において、公益委員から中野区に対し非常勤雇い止め事件の問題が未解決のまま、新たな雇用問題を起こすことは避けるべきである旨の発言がなされています。
 このような区の人事政策に対する無責任さを追認するために提案された状況をかんがみて、本議案に反対し、討論を終わります。

▲ページトップ


【本会議・討論】
「2005年度中野区一般会計予算」「2005年度中野区国民健康保険事業特別会計」への反対討論(3月11日小堤 勇)

○9番(小堤勇) 日本共産党議員団を代表して、上程中の第6号議案、2005年度中野区一般会計予算並びに第8号議案、2005年度中野区国民健康保険事業特別会計に対する反対討論を行います。
 区はこれまで市場競争原理の導入、ゼロベースからの見直し、官から民へといって行政サービスを低下させてきました。そしていよいよそうした自治体としての変質化を正当化し、本格的に進めることになる新たな基本構想と10か年計画を決定しようとしています。
 今区民が区政に求めている役割は何でしょうか。区民一人当たりの2004年度分の課税所得は年間所得400万2,000円で、3年前に比べ12万2,000円も減少しています。23区平均のマイナス6万5,000円と比べて中野区民の暮らしの困難さが急ピッチで進行していることをうかがわせます。しかも、年金改悪や配偶者特別控除廃止など、社会保障の切り捨てが引き続き行われてきたこともあり、区民の暮らしの深刻さが増しており、中野区は、他自治体にもまして行政のきめ細かな対応をとる必要があります。その上、来年度からの政府の大増税路線です。この国の冷たい政治から区民の暮らしを守り、応援する区政、そうした区の姿勢こそ区民の求めるものです。
 ところが、新年度予算では、保育園の民営化を一層進め、学校給食調理業務委託の推進、成人健診の有料化、国がやめると直ちにやめる介護保険の訪問介護利用料助成、自治体としての行政責任の放棄とも言うべき事態が進行しています。そして、こうした自治体の変質化の流れを今後本格的に進めるための基本構想と10か年計画です。
 第2には、区民合意がない大規模再開発を強引に進める予算であるという点です。
 緑豊かな広い防災公園を期待している区民の願いも聞き入れず、警察大学校等跡地に高層ビルを林立させる中野駅周辺まちづくり計画に、中野区民はもとより杉並区民からも批判が高まっています。
 跡地をディベロッパーに払い下げ、地区計画を導入して、その具体化に向けた検討に2,000万円余を予算計上しました。この間の区民説明会などで示された区民の願いは、10万人の避難場所にふさわしい公園面積と緑の確保です。こうした声に耳をかさず強引に進めることは禍根を残すまちづくりになり、しかも大規模再開発の種地となるサンプラザは、当初の資本割合が大きく変更され、民間企業言いなりの再開発が画策されているのです。そして何よりも、昨年12月に発表された中央防災会議の中間報告は、これまでの被害想定をはるかに超えており、計画は区民の命と安全を考え、専門家や区民を交えてしっかりとした検討をし直すべきです。
 第3は、区民の暮らしより基金の積み立てを優先した予算であるという点です。
 今年度予算の最終補正で14億5,000万円が都区財政調整の結果、再調整追加分として計上されました。特別区交付金は当初予算と比較すれば16億5,000万円の増です。これは小泉内閣が、国民には負担増を押しつけながら大企業のリストラを応援するという政治の中で、V字型回復をなした大企業による市町村民税法人分の増によるものです。つまり、労働者、都民の犠牲の上で得られたものです。ところが中野区は国の悪政によって塗炭の苦しみに遭う区民のためには義務的なものしか使わず、この補正予算では4億5,000万円余を基金に積み立てました。そして来年度予算でも21億円余を積み立て、年度末には124億円になる見込みです。2003年度の基金総額を2001年度と比較すれば、区民一人当たり173.7%のふえ方です。23区平均はわずか103.8%にしかふえていません。
 また、中野区独自の施策をほとんど全部削った2001年2月策定の中野区行財政5か年計画ですら、2005年度から基金への積み立てが可能になるとしていたのですから、基金総額が少ないとはいえ、区民の所得がここまで落ち込んでいるときだから、ため込み優先ではなく、区民の命、暮らし優先、少なくとも区民施策は後退させないという予算にすべきです。
 さて、本予算には、区民の要望を反映したものもあります。小学生入院医療費助成や子ども虐待対策ワーカーの配置、就業支援、私立幼稚園等、保護者補助の増額、地震対策としての小・中学校の体育館窓ガラス飛散落下防止工事など、これまで我が党が求めてきたものであり、評価できます。しかし、予算総体として見るならば、本予算は自治体の変質化を正当化し、区民の命や暮らしよりも大型再開発やため込みを優先する内容になっており、賛成することはできません。
 昨日の予算特別委員会で我が党は、住民の福祉の増進という自治体が自治体としての役割を果たすべきとの立場から、区民の命と暮らし、安全を図る事業を中心とした修正案を提案しましたが、残念ながら多数の賛同を得ることができませんでした。
 続いて、国民健康保険事業特別会計について述べます。
 保険料は、応益部分の均等割で1,900円アップの3万2,100円に引き上げ、3年連続という異常な値上げであり、一層の区民負担を求めるものになっています。とりわけ、所得格差が広がる中で、低所得者の負担をさらに重いものにしました。10年前と比べると均等割は1万2,600円も上がっており、払いたくとも払えない区民をさらにふやし、短期証、資格証明書の発行増加で病院に行きにくくなり、健康破壊にもつながるもので反対です。
 以上を述べまして、2005年度一般会計予算及び2005年度国民健康保険事業特別会計に対する反対討論といたします。

▲ページトップ


【本会議・討論】
「中野区基本構想」への反対討論(3月25日江田とおる)

○41番(江田とおる) ただいま上程されております第20号議案、中野区基本構想について、日本共産党議員団の立場から反対討論を行います。
 現基本構想は、ともにつくる人間のまち中野を基本理念として、中野区政の基本的方向を明確に示しました。このもとで区と区民の協働によって、子どもたちや障害者、高齢者の施策の充実と教育の発展に特別の努力が払われ、多くの成果を上げてまいりました。また、住民運動と自治の力によって憲法擁護・非核都市の宣言、これに続く平和行政の基本に関する条例、あるいは教育行政における区民参加に関する条例など、全国から注目される重要な条例がつくられてまいりました。
 ところが、2001年に始まった行財政5か年計画によって、中野区が培ってきた福祉、教育の切り捨てが始まり、ここ数年の間に中野区の福祉は見る影もないほどの後退をしております。田中区政になって、市場競争原理の導入やゼロベースからの見直し、官から民へなどの方針に基づき、中野区がとってきた方針や施策に対する総括も検証もないまま一方的な見直しが強行されています。
 今回の基本構想は、その流れを全面的に進めようとするものであります。
 当初示された基本構想案では、自己決定・自己責任と自助・共助を連動させることによって個人責任を求める姿勢が露骨に出ておりました。上程されている基本構想では、自己決定・自己責任という言葉が削除され、多少やわらげた表現になっております。この間、区民から強い批判が上がっていましたので、これを受けての修正であろうと思います。しかし、表現を変えただけで、実際には区の考えが改められたわけではありません。もともとこの言葉と考え方は、新自由主義の思想によって財界と国が押しつけているものであります。中野区はそれに忠実に従おうとしているのであります。
 この間、国は社会保障の切り捨てを次々に強行し、国民負担をふやしてきました。東京都においても、都市再生の名で大規模再開発に財政をつぎ込む一方で、区市町村や民間法人に対する補助金、都民への福祉施策を大幅に削減してまいりました。中野区もまた行財政5か年計画などで区民福祉に対する廃止・縮小、この間、強行してきたところであります。
 こうした政治のもとで、特に低所得者と高齢者、障害者は厳しい生活を余儀なくされ、将来の生活に重大な困難と不安を抱えざるを得なくなっているのが現状であります。そのようなときに、自己決定・自己責任を平然と持ち込み、自治体の本来的役割を後退させ、個人責任を求める姿勢は到底容認できません。
 10年後の姿として、中野駅周辺は「業務・商業施設、住宅、教育機関などさまざまな施設が複合的に融合され、サンプラザや区役所、中野駅北口広場一帯の再整備が動き始めています」と記述されています。これは住民参加による中野のまちづくりのあり方を根本から否定し、デベロッパーと東京都、中野区が一体となり、都市再生路線に基づいて中野駅周辺を再開発事業優先でつくり変えていこうとするものであります。中野区基本構想のねらいの一つがここにあると私は思います。
 緑豊かな広い公園を確保し、防災機能の充実と環境保護を兼ねた整備を行うことは、多くの区民の願いであり、合意点でもあります。首都直下地震が切迫しているもとで、それに対する備えを行うことは、国、都、区がそれぞれのレベルで取り組むべき最重要課題ではありませんか。区民の安全と子どもたちの豊かな育ちを保障する環境を整備することに区政は誠実な努力を行うべきであります。
 区は当初、基本構想とその裏付けとなる10か年計画を同時進行で作成することとし、昨年の4定に提案することにしていました。しかし、その予定が大幅に狂い、10か年計画はことしの秋口という言い方になっております。この間に示された10か年計画の案を見ればわかるように、区と区民が協働で築いてきた住民参加の歴史と成果を根本から否定するものになっています。地域センターから職員を引き揚げ、地域センター・住区協議会構想の取り組みを一方的につぶすことを初め児童館の一方的な廃止・縮小と学童クラブの小学校への吸収、区立保育園の全面的な民営化、そして小・中学校の統廃合などなど、区民生活に直結している大事な施設と施策が対象となっています。これまでの施策に対する評価や検証、関係者との話し合いもないまま、一方的に廃止・縮小・見直し計画をつくり、説明会という形で区民に押しつけようとするやり方は到底納得できません。基本構想はこの10か年計画を裏付けとしており、両者は表裏一体の関係にあります。これでは自治体本来のあり方を偏執させることになり、容認できません。
 以上、主な点に限り理由を述べて、反対討論といたします。

▲ページトップ


【本会議・討論】
「中野区吸い殻、空き缶等の散乱防止に関する条例の一部を改正する条例」への反対討論(3月25日江田とおる)

○42番(池田一雄) 上程中の第23号議案、中野区吸い殻、空き缶等の散乱防止に関する条例の一部を改正する条例について、日本共産党区議会議員団の立場から反対の討論を行います。
 本議案は、現行条例に加えて歩行喫煙を規制し、あわせて禁止区域の指定、同地域においての喫煙禁止及び過料処分について定めるものです。
 日本たばこ産業の調査によると、96年以降、減少してきた喫煙者は04年10月には29%に減っています。たばこ製造企業の社会的責任も厳しく問われ始めています。受動喫煙による有害性も明らかにされ、その防止のためとして健康増進法も施行されました。今や交通機関においても、長距離列車の一部を除いて禁煙化されています。こうした状況から、人に迷惑をかける歩行喫煙者等はどんどん取り締まれというようなことが見せしめにも必要との考え方も出てくるのかもしれません。
 しかし、個人の嗜好に基づく喫煙による迷惑行為を防ぐことは、本来マナーの徹底により行うことであります。喫煙の及ぼす迷惑に関してすべての人がしっかり認識を持ち、共通のマナーとして社会的に広がっていかなければなりません。
 携帯電話を車内で使わないとのマナーは、新聞の投書欄やテレビの番組、地方議会を含むさまざまな公開の場での社会的討論や事業者の啓発活動によって大きな世論が形成されました。それによって車内において携帯で会話をする人は極めて少なくなりました。たまたま今月13日の新聞にも投書がありました。渋谷区内の18歳の高校生の投書で、年配の女性に優先席近くでの携帯の使用を注意されたことについて、そのときはよく理解できなかったが、後で反省をしたとの内容です。
 それと同じように、喫煙についてもマナーを守ろうという声が世論の体制となるようにする努力が大切なのではないでしょうか。つまり、喫煙者も非喫煙者も歩行喫煙が場所や状況次第では他人にけがを負わせかねない危険を持っている、好ましくない行為であることを理解し、たばこを吸う人はみずから注意し、吸わない人は批判ができるマナー社会の形成が必要ではないかということです。たばこについては、携帯電話と異なり、その音頭をとるのは自治体の役割です。歩行喫煙禁止にしても、散乱防止にしても、自覚が伴わなければ実効は上がりません。そういう方向に広く区民の目が届くように、まず区として考えられるあらゆる方法で対処すべきではないでしょうか。
 パブリックコメントで賛成、反対を問わず大変多かった意見は、喫煙者が安心して吸える場所をつくるべきだということでした。当然のことなから、その喫煙所は周辺の人々に害を与えてはならないと区も回答の中で述べています。ところが、条例説明で報告された区の対策は、区内でも最も人通りの多い横断歩道の脇に野天の喫煙所をつくるというもので、これでは喫煙者にも歩行者にも歓迎されるものではありません。
 また、過料の徴収ということになれば、予定されている禁止区域の20ヘクタールにも及ぶ広い区域内で、少数の徴収人で過料徴収することになれば、当然、一部の地域にしか及びませんから、不公平との批判も出かねません。徴収人をふやせば、その人件費はばかにならないものになるという新しい問題も出てきます。それらに使う予算を喫煙所整備に充てるべきではないかとのパブリックコメントの意見も尊重してほしいものです。
 現行条例には、犬の糞の持ち帰りについても規制があります。そのうち、これについても過料を科そうということになるかもしれません。人が迷惑を感じる行為はちょっと考えてもたくさんあります。電車内でのシャカシャカヘッドホン、車内でのお化粧、毛糸編み、大股開きや出入り口近くでの床のベタ座りなどなど、このような行為をすべて規制ありきで取り締まるというのでは、行動の批判を社会的活動の中でつくり出してきた人々の知恵も生かされなくなります。何でも法律、条例で取り締まろうというのでは、余りにも味気ないではありませんか。
 区はパブリックコメントの意見を十分に取り入れて、良識ある行政として喫煙についてのマナー啓発に全力を注いでほしいということを述べて、終わります。

▲ページトップ


【本会議・討論】
「中野区自治基本条例」への賛成討論(3月25日長沢和彦)

○19番(長沢和彦) ただいま上程されました第35号議案、中野区自治基本条例について、日本共産党議員団の立場から、委員会修正案に反対、原案に賛成の討論を行います。
 初めに、委員会の修正案について述べます。
 自治の基本原則を定めた第2条の5項中の「対等の関係で」を削ることには賛成できません。これは公益のために活動する区民の団体と区との関係がどういったものであるかを規定するものであって、上下主従の関係でないことを明記した文言であることから削るべきではないと考えます。対等の関係であるからこそ、区民の団体の自主性、自立性が尊重され、損なわれることのない関係を確保しているといえます。区が区民の団体を下請のように扱ってはならないことはもちろん、区民の団体を区の仕事を受けることが目的化されていては、自主性、自立性及び民主制が確保された団体とはおよそいえないでしょう。
 次に、我が党が総務委員会に提出した修正案について触れます。
 言うまでもなく地方自治の主人公は住民であり、区長を初め執行機関、職員及び議会は、住民自治の原則を尊重し、それを行政のあらゆる場において実現していくよう努めなければならないと考えます。本条例の目的に憲法と地方自治法に基づくことを明記することで、そのことが条例全体の中にきちんと据えられると考え、提案をしたものです。
 また、第7条の区長の在任期間については、問題があるとの認識から削除することを提案しました。区長は幅広い事務にわたる権限を有しているがゆえに、長期にわたって区長が在任することは自治の理念に照らして好ましくないといえますが、4年に一度の選挙により区民の審判を受けるわけです。参政権が最高レベルの参加のあり方からしても、本条例案に盛り込んだことは非常に残念で、参加を原則とした条例の趣旨を生かせるか、甚だ疑問であります。区民が望めば何期だって在任できることは当たり前のことで、そのことが自治をゆがめるとはいえないでしょう。逆に区民が望まなければ1期ででも退いてもらうのも当然のことです。努力義務とはいえ、在任期間の規定があたかも活力ある区政運営の実現に欠かせないかのような条項は、それこそ自治の理念に照らしてふさわしいとは言えません。3項で立候補の自由を妨げるものと解釈してはならないとしていることを十分に踏まえることが必要です。
 さらに、第16条の1項、住民投票の請求及び発議についてのところで、18歳以上の区民、永住外国人などを含めることは、今日の時代と社会の要請から当然と考え、提案したものです。
 我が党の修正案については、残念ながら賛同を得ることができませんでした。
 次に、原案についての見解を述べます。
 初めに、本条例案が極めて拙速に今定例会に上程されたことは、条例が目指すところの趣旨から見て問題があったと指摘せざるを得ません。例えば、大綱から条例案になる過程で共同提案や地域協定の文言及び規定条項をいとも簡単に外してしまったところに、軸足の定まらない区の姿勢が見てとれます。これが中野区で最高規範となる条例では余りにも寂し過ぎます。それだけに運用に当たっては特段の努力を求めたいと思います。
 原案については、これまでの区と区民が積み上げてきた成果や到達点の上に自治と参加の仕組みをつくることは必要であり、特に区民が区の政策のすべての過程に参加する権利や住民投票などは、区民が要望してきたもので、条例に書き込まれたことを評価し、その的確な運用をもってすれば区民福祉の向上に役立つものになるとの立場から賛成をするものです。
 以下、原案については、次のことを強く求めます。
 第1に、本条例の運用に当たっては、これまでの自治と参加の仕組みを生かし、さらに推進、発展を図ることが必要です。もともと中野区は区民とともに自治と参加を築いてきた歴史があります。住区協議会や教育行政、区民参加行政などは、その典型ともいえます。問題は、区がこうした仕組みを十分に生かすことなく区政を運営してきたことです。そこをきちんと総括しなければ、新たな参加と自治のシステムができましたといったところで、絵にかいたもちとならざるを得ないでしょう。
 第2に、本条例とこの間の区政運営や基本構想、10カ年計画との関係についてです。この間の区政運営を振り返ってみると、参加は手続、区の考えは知らせる、区民の声は聞く、区長が決める、説明するというだけの情報公開や提供、住民参加、説明責任だけになって、住民の自治と参加を大切にしてきたとは思えないふしがあります。また、昨今、新しい公共性や公共性の多様化ということが盛んに言われています。確かに、公共性が行政の独占物であるとは思います。しかし、自治体は住民の基本的人権を守り、住民の福祉の増進のために仕事をするというはっきりした責任と役割があります。つまり、憲法と地方自治法を生かす基本姿勢を誠心誠意貫くことが求められていると考えます。私たちが修正案を出した理由も、その点を明確にすることにありました。
 ニュー・パブリック・マネジメントなどの手法で区政運営を行っている自治体では、参加や共同をキーワードにはしていても、住民犠牲の行革を進める行政の都合のよい道具になってしまっているところもあります。中野区においても、その傾向が強く出ていますが、住民参加と称して区民に負担を押し付けたり、安上がり行政のために仕事を委託したりすることは厳に慎むべきでしょう。基本構想と10か年計画との関係においても、本条例を構想と計画を進めていくため、住民参加の手続や権利などをルールとして確立することだと位置付けていますが、行政の都合ではなく、真に区民参加と自治の発展に生かせるよう強く要望し、討論とします。

▲ページトップ


【本会議・討論】
「乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃し、新たに中学生までに拡大することを求める意見書」への賛成討論(3月25日来住和行)

○30番(来住和行) ただいま上程されました議員提出議案第5号、乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃し、新たに中学生までに拡大することを求める意見書に対し、日本共産党の立場から賛成の討論を行います。
 この意見書は、東京都に対し既に区長会が要望しているように、乳幼児医療費助成制度の所得制限を撤廃すること、あわせて対象を中学生まで拡大することを求めるものです。
 本制度は、東京都が1994年に初めて3歳未満時から無料化をスタートさせ、98年4歳未満児、2000年5歳未満児、そして2001年に小学校入学前までと対象を拡大してきたものです。これまで日本共産党は子ども医療費無料化の条例を都議会に4回提案し、制度の道を開いてきました。以来、都議会の役割と都民の要求と運動と結び合って制度を前進させてきました。同時に区市町村の独自の取り組みが制度の成果と前進を築いてきたといえます。
 東京都が所得制限を撤廃しない中にあっても、特に23区では、それぞれ独自の努力で制度の充実を図ってきたのです。
 ことしの1月から品川区が小学校6年生まで、港区と台東区が4月からそれぞれ中学校3年生まで、大田区、葛飾区が入院費に限り中学校3年生までとするなど、対象年齢の引き上げが行われます。
 このように区市町村が所得制限の撤廃と年齢の引き上げ、さらに入院食事療養費の助成にも努力が重ねられてきました。子育て世代の経済的負担を少しでも軽減することになるとの立場から、子育て支援の重要な施策として各自治体が位置付けてきたからではないでしょうか。
 中野区においても、10月から入院に限り小学校6年生まで無料を拡大することになりましたが、東京都の所得制限がなくなれば03年決算で8,500万円、中野区の負担が軽減されることになります。2003年の国の医療保険の改正によって、3歳未満児は3割から2割負担となったことから、東京都の負担は軽減されているのです。東京都の所得制限の撤廃が実現するなら、中野区負担の軽減となるだけでなく、制度の一層の拡充の展望が広がることになります。
 子育て世代への支援は、子どもの健やかな成長を願う区民の共通の思いです。本制度の充実、拡大こそ子育て支援の大きな柱の一つとなることを確信し、賛成討論といたします。

○議長(山崎芳夫) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより起立により採決いたします。
 上程中の議案を、原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(山崎芳夫) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

▲ページトップ