区議団の活動

2004年第1回定例会

(2004年2月19日〜3月25日)


【本会議・質問】岩永しほ子加瀬次郎
【本会議・討論】長沢和彦来住和行長沢和彦小堤 勇池田一雄池田一雄
【予算特別委員会】長沢和彦小堤 勇池田一雄


【本会議・代表質問】
(2004年2月23日)

中野区議会議員 岩永しほ子

  1. 区長の政治姿勢と所信表明について
  2. 2004年度予算案について
  3. 保育園の株式会社委託について
  4. 教育行政について
    1. 30人以下学級について
    2. 学校選択制について
    3. 図書館の委託問題について
  5. 山手通り沿道問題について
  6. 区民を詐欺被害から守る対応について

○31番(岩永しほ子) 2004年第1回定例区議会におきまして、日本共産党議員団の代表質問を行います。
 区長の政治姿勢と所信表明についてお聞きをいたします。
 イラク戦争は、米英が大量破壊兵器の存在を最大の理由にして引き起こしたことは世界中が知っていることです。世論調査では、アメリカ国民の50%がイラク戦争は戦う価値がなかったと考え、大量破壊兵器の脅威を意図的に強調したと考える人が54%に達しています。
 アメリカの調査チームのデビット・ケイ団長が大量破壊兵器はもともと存在しなかったと明言して辞任しました。加えてブッシュ大統領はNBCテレビで、フセイン政権が大量破壊兵器を保有していると言ったのは明らかに事実ではなかったと認めた上で、大義のない戦争であったことがはっきりしました。歴史的な捏造との疑惑が指摘され、それぞれの国が責任が厳しく問われています。
 各国の国民は、米英が戦争を始める前から反戦・平和の声を上げ、地球的規模で史上空前の反戦運動と平和の国際秩序を守れという運動が起きたのは初めてのことです。世界の政府の7割が戦争反対の声を公然と表明し、アメリカは戦争承認の国連決議を得られず、正当性を欠いたまま外交的敗北の中で開戦し、今日も占領を続けています。
 アメリカの一国覇権主義に反対し、同盟国であったフランス、ドイツが戦争反対の声を上げました。さらに非同盟諸国やアラブ・イスラム諸国、ロシア、中国の連携は、無法な戦争に反対する事実上の国際共同戦線をつくり、国連憲章に基づく平和の国際秩序を目指した流れとなり、今やアメリカは国際政治の中で孤立を深めています。
 区長は、こうした世界の流れに反し、占領を続けるアメリカ政府をどのように見ていますか、お聞きします。
 区長は所信表明で「我が国は国論を二分しつつイラクに自衛隊の派遣を行いました」と言いつつ、「権限や置かれた立場、責任の異なる自治体の長として、その是非を論じることは控えるべき」と述べています。ところが「派遣された自衛隊がイラク復興に貢献できることを祈る」と自衛隊の派遣を認めています。
 自衛隊の派兵は占領を続けるアメリカ支援のために、平和を求める世界と憲法を守れという国民の声に反して、戦後初めて強行された暴挙です。しかも、派兵するために、サマワで起きている銃撃事件や自衛隊が占領軍の一員として連合軍の指揮下に入ることを隠し、自衛隊の先遣隊報告は出発前に東京でシナリオが書かれており、サマワ評議会議長の歓迎談話が偽りであったことなどが次々に明るみに出されました。許されないことです。
 イラク戦争は、アメリカが国連の承認を得られないまま先制攻撃で引き起こしたものであることは明白です。そのアメリカの占領を支援するために行われた自衛隊の派兵は憲法違反です。
 中野区は、憲法擁護・非核都市を宣言し、平和行政の基本に関する条例を制定しています。その第2条の立場は、核兵器廃絶にとどまらず、平和に対するあらゆる脅威をなくすために取り組むことを責務にしています。
 中野区の宣言や条例の立場を貫き、自衛隊の派兵は憲法違反であるということを明白にすべきです。見解をお聞きします。
 所信表明には、中野区における改革の取り組みは、基本的には国全体が目指すべき方向をリードするものと区の進む方向を示しています。そして区民が個人の自立と自己責任を前提に、支援が必要な人には、自身の選択と契約に基づく適切な支援が提供される補完性原理に基づく社会を目指すと表明しています。
 補完性原理とは、西室泰三東芝会長を議長にした地方分権改革推進会議の答申に出てきた考えです。それは、すべてのことは個人責任における自立が原則であること。それが困難な人には、住民や地域が助け合い、それで解決しない問題については、市区町村が、それができなければ都道府県、最後に国家という順番で行うこととしています。この考え方は、これまで行政が担ってきた責任を徹底して個人や家族、地域の責任に転嫁しようというものです。それゆえ憲法25条、国民の生存権と国の社会的使命の理念に逆行するものと各界から批判されています。
 この自己責任で自立することを国民に迫る政治が国民に犠牲を押しつけ貧富の差を拡大させ、経済や生活問題を理由にした自殺を急増させたのです。住民に社会サービスの負担を増加させ、保健、医療、福祉を交代させ、自治体の財政や住民の暮らしを直撃しているのです。
 この考えを区政に持ち込むことは、国や都の自治体と住民いじめを無批判に受け入れるだけにとどまらず、区も同じように住民いじめを進めるということになります。
 所信表明の最後に、この取り組みにおくれが生じることは取り返しがつかない事態を招くことになると言っています。これは保育園や図書館の委託、学校の統廃合など、福祉、教育を切り捨て、もっとスリムにならなければ中野区は取り返しがつかなくなると言っているのに等しく、明らかに地方自治法の精神に対立するものです。区長のいう行政にしかできない働きとは、自治法第1条の2に明確にされているように、住民の暮らしを守り、住民サービスを向上させることにあるはずです。
 構造改革をリードし、補完性原理で区政運営をする考えは自治体の役割を否定するものです。区民の暮らしを守り抜く姿勢こそ求められるところです。見解をお聞きします。
 さらに、政府が景気の回復基調を宣言したので、実感はないが、悲観ムードが部分的にも和らいできていることは歓迎したいとの認識を示しています。その裏付けに内閣府発表のGDP数値を示しましたが、肝心の個人消費は、雇用も家計も置き去りのために足踏み状態です。ですから、だれにも実感がわかないのです。
 その原因は、国の構造改革によって進められる大企業のリストラ応援、巨額の国民負担増、銀行の強引な不良債権処理と中小企業つぶしで雇用も社会保障も悪化しているからです。国民も中小企業も未曽有の生活危機に苦しんでいます。生活の不安を訴える人は67%と史上空前です。勤労者世帯の家計収入は97年から03年まで6年連続で落ち込み、月額7万円もの減収です。
 こんな状態に置かれている住民に厚生年金と国民年金の保険料を毎年引き上げ、少子化などを理由に給付水準を引き下げる年金改悪法案を閣議決定しました。年金改悪をされたのでは、冷え込んでいる家計にさらに重い負担と給付削減を押しつけることになり、住民の将来不安を広げ、経済への悪影響ははかり知れません。
 区長は、こうした国の構造改革をリードするということですが、住民の苦しみは構造改革によってもたらされているということに、どのような見解をお持ちでしょうか、お聞きいたします。
 国の三位一体改革、都の二つのプラン、第2次財政再建プラン、第2次都庁改革アクションプランも、こうした構造改革や補完性の原理の上につくられたものです。
 区長は、国の三位一体の改革について自治体のあり方として権限強化をもたらすと同時に厳しく経営能力を問うと述べています。三位一体改革は国庫補助・負担金を04年度から06年度までの3年間で4兆円程度減らすとして、初年度の04年度政府予算案では1兆円を削減、その中には自治体への公立保育所運営費の補助金を廃止することが含まれています。義務的な国庫補助・負担金を一般財源化することにしていますが、補助金の性格等を勘案しつつ8割程度を目安として移譲、義務的事業は徹底的な効率化を図った上でという条件をつけています。これでは住民にとっての福祉、教育などの水準が保障されなくなります。
 また、一般財源化に呼応して所得譲与税が創設されましたが、04年度に一般財源化した額に対し9割足らずの額しかないのです。結局、自治体の財政的な事情が厳しくなるだけで、財源不足を住民にしわ寄せすることにつながります。まさに自治体としての責任が果たせるのかが問われます。
 区長は、三位一体改革で厳しくなる財政については、自治体合併などで財政基盤を強化することも欠かせないと述べていますが、全国では合併しないと決める自治体が次々とあらわれています。財政危機の宣伝による合併に対し、合併のメリットのまやかしを見抜き出しています。
 全国知事会、市長会などの地方六団体は、地方財政への負担転嫁は住民福祉を守るため断じて認められないという共同声明を出しました。区長も加盟する市長会を含む六団体の声明です。国庫補助・負担金の廃止と税源移譲で歳入が落ち込み、住民いじめになるのではかないません。自治体の権限強化をするためには、基本的に財源保障と財政調整の機能を拡充することが必要です。
 区長は、今後の区の財政運営に三位一体の動向を注視し、その影響を適正に反映するとしていますが、地方六団体の声明の立場を貫き、その影響を区民に転嫁する考えは改めるべきと思います。見解をお聞きします。
 都の第2次都庁アクションプランの影響も適正に反映するとしています。
 このプランは、都立施設からの撤退、民営化の促進や区市町村への仕事押しつけなどを打ち出したものです。
 都は、補助金などの見直し・削減を目的にしている第2次財政再建推進プランとあわせた04年度予算案では、福祉、暮らし、教育などの都民施策予算を1,200億円削減しています。とりわけ保育園への補助金削減は深刻な影響を与えます。私立園などへの民間社会福祉施設サービス推進費補助の削減や三位一体の改革において廃止される公立保育園補助金が一般財源化されることにあわせ、独自に上乗せしている補助金を廃止するとしました。23区の影響額は67億円カットになると予測されています。区は新年度予算案で都からの補助金を2億6,000万円見込んでいます。保育水準確保の後退につながり、重大で、とても認められません。この影響が調整率52%のままの財調に算入されたのでは他の施策に影響します。
 共産党都議団は、都に対し、公立園への包括的な補助制度の創設を求めました。
 この二つのプランに加え、都と区の施策見直し協議により16の事業変更が04年度から行われることになり、区民への影響が生じます。
 一方的な補助金の削減と財源なき仕事の移管を認めるとしたら区の財政基盤は脅かされます。都に対し、国が補助金を廃止することを悪用して都も上乗せ分などの補助金を廃止するということはやめよと求めるべきです。見解をお聞きします。
 都は、二つのプランを進める理由を巨額の財源不足としています。しかし、都が見直さなければならないことは、財政危機をもたらす原因である都心への自動車の集中やヒートアイランド現象を加速させる超高層ビルと大型幹線道路中心の都市再生などへの投資です。困っている中小業者が使うことのできない新銀行への投資です。
 この二つのプランには多くの団体が抗議しました。また、区長会や市長会から異議が出ています。区民の立場に立てば、仕事は移管するが財源は渋るという都の態度は認められません。
 区長は、二つのプランの影響をそのまま区民サービスにはね返さないこと、都に対し、必要な財源を確保する姿勢をとるべきです。見解をお聞きします。
 2004年度予算案についてお聞きします。
 区は財政の苦しさを理由に福祉、教育関連予算や施策の削減・廃止などを行い、区民サービスが大きく後退しています。歳出に占める教育・民生費の割合は、99年度決算では60.1%ありましたが、02年度では50.4%と減っています。
 ところが、04年度予算案は、これまでのような事業の見直しをするというだけでなく、将来のまちづくりのために、いよいよ大規模再開発に踏み出す予算案になっており、今までと質の違う予算編成であることが指摘できます。
 特にサンプラザはまちづくりに必要だからと税金で新会社をつくって買収します。その一方、福祉や区民施設の一層の委託化、民営化を進め、区民サービスに責任を果たさなければならない行政責任を投げ出すようになっています。保育園を指定管理者に委託する姿勢は、その最たるあらわれです。
 03年区民世論調査には、10年後の中野区のまちの姿として、高齢者や障害者、子どもへの福祉が充実したまち、30.4%、公園や緑が多く自然環境の恵まれたまちに、23.6%とあります。ここに区民全体の願いがあらわれています。警察大学校跡地は広場を中心に一体の活用ができるようにと願う区民に反して、区画整理事業で再開発を進める準備を始めようとしています。
 中野区民にとって二度と得ることのできない広さを持つこの土地を再開発用地に切り売りすることは、後世に財政負担にとどまらない悔いを残します。
 私たちは、区が進めようとする都市再生の問題を繰り返し指摘しています。区は持続可能な行財政運営のためにまちづくりは必要と反論します。そして区民の合意もないままに急いで計画をつくり、全国の自治体が財政困難に陥る原因になった大規模再開発を都市再生の名で進めようとしています。
 区民生活から見れば、サンプラザやまちづくりのために福祉や教育予算を削られるのは悔しい、納得できないという声が大きくなっています。
 区政の進もうとしている方向は大規模再開発に向かっていることが予算にあらわれています。区長はその道を選ぶのでしょうか、お聞きします。
 予算案とともに示された16から20年度の財政運営の考え方には、歳入確保策として受益者負担の適正化、歳出構造の見直しとして事業の廃止・転換と民間活力の導入、検討課題として委託化・民営化と学校の統廃合が示されています。いずれも所信表明で示した構造改革と補完性原理を具体化したもので、区民いじめに拍車がかかり、行政の責任を放棄するという自治体としてのあり方が問われるものです。
 国保加入者への保険料もさらに引き上げ、均等割は800円アップで3万200円に、所得割はその率を100分の204から208にと引き上げます。その結果、ますます保険料の負担は重くなり、払いたくても払えない区民を生み出すという悪循環になります。保険料を払えない人への短期証は1月末で5,180人、資格証明書は172人に達しています。
 高齢者施策のいきいき入浴サービスは、都の指導だからと有料化し、障害者施策では、かみさぎこぶし園や福祉サービス事業団の民営化、障害者社会参画や障害者・難病患者の福祉手当の削減と社会的弱者にある人たちへのしわ寄せが大きくなっています。聴覚障害者の方々を初め、区長は弱者の声を聞いてくれなくなったという不満が出ています。
 成人健診は、無料化を04年度は継続しますが、05年度には有料化する方向を出しています。
 社会的弱者と言われる人たちを初め区民の暮らしに責任が持てる予算とはいえません。見解をお聞きします。
 子どもや子育て世代はどうでしょう。保育園を指定管理者制度で無理やり委託しようとするため、業者選定過程に重大な問題を残したまま、宮園と宮の台保育園の委託を決めました。指定管理者に委託させることは、中野の子どもたちを安上がり保育だけでなく、財界が求める史上の原理に任せるものです。今年度に策定予定だった保育基本計画は棚上げのまま、委託や民営化を進めることで中野の保育サービスの後退は免れません。
 その上、保育園保育料も平均で6%引き上げ、子育て中で出費のかさむ勤労者世帯に一層の負担を押しつけようとしています。そのほかに乳幼児健診、育児支援、アポロ園支援、学童クラブ、児童館、子育てサポート、子どもの権利条約、成人のつどいなどの施策予算が軒並み減少しています。
 未来を担う子どもたちと子育て世代に責任が持てる予算ではありません。見解をお聞きします。
 新年度は事業部制が導入されて作成した予算です。各部が何に重点を置いた予算かが問われます。母子保健や男女平等などを無理やり統合してつくった子ども家庭部では、男女平等に関する事業費が減少しています。部枠予算になる各部から出された予算要求では、250前後ある事務事業のうち144事業もがマイナスになっていたとのことです。そのまま予算案に反映されています。人件費を見ると、仕事がふえたと思える子ども家庭部は減っており、大きく事業が減っているはずの都市整備部とサンプラザの事業を取り組む企画調整担当がふえています。
 私たちは、事業部制による部枠予算では、各部が競い合って区民施策を削ることになると指摘しましたが、心配したとおり事業の廃止・転換が行われ、区民サービスが後退することになっています。
 事業部制の部枠予算で区民サービスを後退すべきではありません。事業部制を見直すべきです。見解をお聞きします。
 一方、区民とともに要求してきた痴呆性高齢者グループホームの建設費補助、本町四丁目デイサービスセンター整備の準備、情緒障害児学級の開設、延長保育の拡大、耐震補強等対策、成人健診の無料化継続などの予算が盛り込まれたことは評価できます。引き続き税金のむだ遣いを改め、私たちが以前から拡充を求めている乳幼児医療費助成制度は、北区が新年度から全小・中学生の入院費無料を行うなど各地で充実していますが、中野でも実現させること、介護保険料・利用料の軽減策の実現など、区民の暮らしを守り、自治体としての責任を果たすために取り組むことを表明して、次の質問に移ります。
 区立保育園を株式会社に委託することについてお聞きします。
 区は、4月から保育園に指定管理者制度を導入することを突然、発表しました。余りのことに、11月30日に開かれた説明会には、区が用意した資料が足りなくなるくらい会場いっぱいに区内の保育園保護者が参加しました。
 そこでは、延長保育など区民サービスを拡大するために委託するという区に、それは区の怠慢を棚上げにしている、人件費が高いから直営にしないというが、子どもに使うべきところは使ってほしいとの声、保育サービスが不足している地域の保育園を選んだという区に、次々と保育園をつぶしてきたからと批判の声が次々と出されました。4月実施ありきの区に、保護者や職員から、余りにも突然、話し合いをという声がわき上がり、7万を超える陳情署名が集まりました。さらに、保育園を委託するな、指定管理者として株式会社に委託するなという取り組みは大きくなり、ことし2月12日、ZEROホールに680人が集まりました。
 保育士が一斉にかわっても子どもは3日もあればなれるという子どものことを考えない区への怒り、経験のある保育士に励まされて親子も育ってきた発言への大きな共感、私たちの手で保育をしたい、子どもの命を大事にする保育をしたいと声を詰まらせる保育士と非常勤職員に大きな拍手が送られました。そして集会のアピールでは、保育園は子どもの成長、発達を保障するところ、だからこそ知識と経験を積んだ保育士による安定した保育が必要です。中野区はなぜそんなに委託を急ぐのでしょう、なぜ職員が入れかわってしまう委託をしなければならないのでしょう、私たちは本当に怒っています、委託は嫌、子ども最優先の保育行政にしてくださいと決議しています。
 先ほど04年度予算案を審議し、可決される前に、先議で宮園と宮の台保育園を指定管理者に民間委託する条例を議会が通してしまいましたが、保護者や区民、職員の理解もなく4月から指定管理者に委託するには無理があります。私たちは対象になっている保育園を視察しましたが、施設整備だけを見ても時間的に無理があります。
 4月実施はやめての区民の声を受けとめ、4月からの委託はやめるべきです。見解をお聞きします。
 区は、土地・建物は区のものだから、指定管理者に委託しても区立に変わりはなく問題はないと言います。本当にそうでしょうか。指定管理者といっても民営化と同じことです。区は管理する主体から退き、指定管理者が直接の管理者になります。これまで行政が直接的に責任を追ってきた区立保育園と本質的に異なる保育園になるのです。
 全国的には、保育園への企業参入について、営利目的の企業参入はなじまないと要綱などで禁止し、拒否する自治体が名古屋、大阪など10市以上あります。
 企業参入では直接子どもの発達に責任を持たなければならない保育士は、企業の都合による不安定雇用の保育士になり、保育の安定的運営と質を確保するということでは、子どもにしわ寄せがいきます。民間に働いている保護者は民間の労働状態をよく知っています。だからこそ指定管理者による民間委託に反対の声が強いのです。せめて子どもにかけるお金と手間を惜しまないでほしいと願うのです。
 子育ては社会的なものです。財政効率では計れない、子どもを育てるという責任を果たす事業にはなじまないからこそ保育への企業参入が禁止されてきたのです。
 保育園の民営化計画に対し、取り消しを求める裁判が四つの自治体で起きています。中野区も同じ過ちを犯しています。私たちは、指定管理者に委託しなくても保育サービスを拡充できることを提案しています。
 説明会などで区長は、区立保育園はなくてもいい、全園民営化を目指すと言っています。これは許されない発言です。撤回すべきです。未来を担う子どもたちに公的保育の責任を果たすべきです。見解をお聞きします。
 教育行政についてお聞きします。
 まず30人以下学級についてです。
 昨年11月、文部科学省が04年度から少人数指導などに伴う教職員の定数加配を少人数学級実施のために振り返ることができるよう検討し、希望する学校の状況報告を都教委に求めました。ところが、都教委は区市町村教委に通知せずに該当がありませんと回答してしまいました。
 日本共産党区議団は、区教育長に、都においても希望する区市町村、学校が少人数学級を実施できるようにすることを求めて申し入れを行いました。教育長は、都教委から何も聞いていないことを明らかにし、都教委の真意を確認することが必要との見解を示されました。
 区市町村に問い合わせもせず該当なしと返事したこと、こうした都教委の姿勢についての教育長の見解をお聞きします。
 文部科学省の調査によれば、学級編成の弾力化で少人数学級を実施している自治体は30道府県に達しています。最近では、少人数学級に否定的な態度を示してきた兵庫県も、ことし4月から全県で小学校1年生を35人学級にすると報道されています。いずれの自治体でも大きな教育効果が上がり、子どもたちにもよい影響をもたらしているとの検証が出ています。
 東京都では、30人学級の実現を求めて120万人の署名が出されています。市長会を初め特別区教育長会も要望しています。私たち区議団は定例会のたびに区教委としての実施の検討と都への要望を求めてきました。今回の文部科学省からの調査は、都や区が具体的な一歩を踏み出すよい機会であったと思います。
 区教育委員会は少人数学級の必要性を認識すべきです。見解をお聞きします。
 学校選択制についてお聞きします。
 05年度から導入する準備のために1,370万円余の準備予算が計上されています。選択制の導入に対する教育委員会の議決もないままに選択制実施の準備予算を計上するというやり方は問題です。
 そもそも各自治体では、いじめの被害救済対応などとして通学区域を柔軟で弾力的にとってきました。中野もそうでした。ところが、99年10月に当時の文部省が「通学区域制度の弾力的運用について」という通知を出したことから、教育改革の規制緩和の一環として学校の特色化となって弾みがついたようです。
 この問題では、品川、杉並など各地の調査を見ると、通学のしやすさ、友人関係などが選択の大きな理由として挙げられています。選択制でなくても、従来の柔軟な対応で十分に対応できます。
 学校の特色化を選択制のコンセプトにし、学校間の競争を強いることにより、学校は生き残りをかけた競争にいやおうなしに巻き込まれてしまいます。その結果、子どもたちを巻き込んだ学校の序列化が進行すると指摘されています。子どもや保護者はサービスの選び手に過ぎなくなり、子どもと保護者、現場の教職員、地域住民が参加して協働してつくる学校づくりができなくなります。
 昨年の12月に学校の適正配置と選択制について教育委員と区民との対話集会が2日間、実施されました。そこで出された選択制についての意見は、地域の子どもは地域で育てることが望ましい、地域の学校を大切にしたい、風評によって子どもが少なくなった学校はどうなるかなど、ほとんどが導入について懸念し、反対する意見が出されました。私たち区議団と町会連合会との予算懇談会の席上でも選択制を批判する意見でした。さらに、中学校PTA連合会が行ったアンケートの賛同意見は22%、これに対し否定的意見は56%もあります。
 対話集会では、教育長の選択制で地域の学校を選んでほしい旨の発言があり、別の委員が区民の理解は不十分だとわかったと発言しました。急いで導入する理由はどこにもありません。
 教育委員会のかたくなな姿勢は、選択制先にありきで、中野の子どもと区民、教職員に不安と混乱をもたらすものです。関係者が理解しないことを強行することが教育委員会のすることでしょうか。
 なぜ子どもに不安を与え、保護者、区民からも不安や反対の意見があり、区民の合意が形成されていないにもかかわらず強行しようとするのですか。決まってもいない選択制の導入を予算化しておくというのは納得できません。子ども、区民、学校不在です。再検討すべきです。
 図書館問題についてお聞きします。
 図書館業務の委託は、今までの窓口業務を中心に配置していた非常勤職員を解雇して、中央館の窓口と地域館のほとんどの業務を委託するとしています。
 私たちは、委託する理由になっている開館日の拡大、職員の専門性の確保などについて区の怠慢を問題にしてさまざまな指摘をしてきました。今回の委託が実施されれば、全都で委託実施率は中野区がトップになり、区の職員は館長だけで、後は業者に委託という図書館も中野だけです。非常勤人件費より委託料が高くなっても委託するということは、委託の目的が職員を減らすことにあるからです。また、職員管理をしない図書館だから、館長の役割は少なく、一人でいいというのは、区民に対して無責任です。
 館長の勤務時間は週40時間であり、1日11時間を開館する図書館に区立でありながら職員がだれもいない空白の時間や曜日があるという状態が起きてきます。図書館利用者はたくさんの不安と不満をもっています。せめて図書館経験のある館長の配置をという区民の声が届いているはずです。
 館長は専任で有資格者の経験のある人を配置し、複数の職員を配置すべきです。見解をお聞きします。
 教育委員会は、業務委託は行政内部の変更であり、区民に改めて説明することは不要との説明をしてきましたが、ようやく2月7日に図書館業務改善の説明会をもちました。
 この案内は図書館でのポスター掲示とホームページの掲載だけということも問題です。初めて委託に関する全貌が区民に明らかにされました。参加した人たちからは、地域館は館長以外皆業者というのはショック、ぜひ複数の職員を、都の中で中野は委託の進んだ区になるのか、館長以外の委託は公共図書館としての本質が失われることはないか、公共図書館サービスのために区民が職員ではなく業者と連携するのは矛盾、委託業者の司書が3割あればよいということは、残りの人はパート、アルバイト、図書サービスが蓄積されず、どう考えるのかなど、たくさんの意見が出ました。このこと自体、委託問題は行政内部の問題にとどまらないことを示しています。
 委託により図書購入費の確保ができると説明していました。にもかかわらず、新年度の図書資料購入費は今年度より1,300万円上乗せた7,000万円です。区民一人当たり236円になるそうですが、まだ23区中20番目前後です。やはり委託の目的は区民サービスではなく職員削減が目的と言えます。
 図書館運営を心配するこうした区民の声をどう受けとめますか。03年度からの委託内容を再検討すべきです。お聞きします。
 区は、図書館の委託事業者としてNPOを考えていました。そこで区のNPOに対する見解をお聞きします。
 図書館の委託業者には、二つのNPOを含め10社以上の応募があったとのことです。
 区長は政策でNPO支援の推進を掲げています。そうしたことを反映してか、職場を奪われようとしている非常勤職員を中心に、新たな雇用の手段として、委託の時期に間に合うようにとNPOの立ち上げが進められました。昨年10月の中野まつりには二つNPOが取り組みの内容を紹介しています。こうした動きが、職員の中で区立図書館のあり方についての議論が深まらないままNPOを立ち上げることにたくさんの時間がとられ、そのこと自体が目的になってしまったと聞いています。どうしたらいいかわからない、本当にこれでいいのかという声が聞こえました。
 NPOの特徴は、社会的な役割を果たす意志を持ち、かつ行政にコントロールされない非政府性、収益を分配しない非営利性にあります。NPOが事業を行う目的は、会員相互の内部利益ではなく、その事業を通して公共的ニーズを満たし、地域やまちの活性化につながる社会的効果をもたらす公共性と公益性を果たすことが求められています。
 行政はNPOは真に対等な関係を確保することが必要です。しかし、最近では各地でNPOが行政の施策切り捨ての受け皿になり、低賃金雇用の隠れみのになっている事例が報告されています。そのために行政が指導している例があらわれているとも指摘されています。
 NPOの支援は、行政と行政にコントロールされないNPOとが対等な関係を確保した上で行われなくてはなりません。改めてNPO支援のあり方をお聞きします。
 次に、山手通り沿道の問題についてお聞きします。
 一つ目は山手通り問題についてです。
 首都高速道路公団は、地下高速中央環状新宿線の事業計画において、排気ガスを吹き出す換気塔による環境への影響を検討した検討図と規模の見直しをした場合のイメージ図を提出してきました。それによれば、高さは当初から予定していた45メートルのほかに30メートルと15メートルの3種があります。規模は幅7メートル、長さ15メートルの当初から予定していたものと高さ7メートルまでは幅7メートル、長さ15メートルは同じでも、7メートル以上の高さの部分は長さを半分にするというものです。換気塔の規模が小さくなることは沿道住民にとって必要なことです。こうした見直しが行われたことは、この計画が説明された16年も前から、沿道住民を中心に健康と環境を守れという運動があったからです。
 今後、環境負荷をさらに小さくするために、さらに幅を小さくすることができるのか、高さをどうするのか、何より重要な問題は換気塔に設置する電気集塵機と低濃度脱硝装置だけでは除去できない有害物質の微粒子をどう除去するのかという検討です。
 排気ガスが与える生活と環境への負荷を小さくするためには、土壌による大気浄化システムを実現することが必要です。そうすれば、換気塔の高さや規模を小さくすることができます。換気塔が小さくなれば、中央分離帯や歩道の幅を広く確保でき、緑樹帯をふやし、土壌による浄化システムを設置する場所の確保につながります。
 中野区は、公団が示す資料を判断の基本にせず、住民の健康と環境を悪化させないために、都や公団に働きかける責任を果たす立場にあります。
 改めて、換気塔や高速道路出入り口付近に土壌大気浄化システムの設置を求めていただきたいと思います。区の見解をお聞きします。
 二つ目は、住宅や敷地問題などに対する相談体制についてです。
 本町一丁目の地域は、山手通りの事業や坂上交差点地域をセンターコア再生ゾーンに、地域全体を再開発促進誘導地域に指定しています。これにより事業所ビルや高層ビルしか建てられないようなまちになりつつあります。
 加えて、ことしの夏ごろに都が新しい用途地域・地区の見直しを決定する予定です。日影規制の見直し、土地の細分化を防ぐための建築物の敷地面積の最低限度が導入されます。そうなると、新たに土地を分割すると60平米以下の土地に建物を建てることができなくなります。
 本町一丁目地域に、ある不動産会社が用途地域指定の変更を紹介した「我が家が幾らで売れるか、あなたは御存じですか」というチラシを急告として配布しました。どうしたらよいのかという住民の心配している声があります。このままでは不動産会社の格好の活動の場になり、地域住民は安心して住んでいられなくなります。
 住民の不安を受けとめ、相談などができる体制をとっていただきたいと思います。いかがでしょうか。
 最後に、区民を詐欺被害から守る対応についてお聞きします。
 昨年の夏、友人の高校2年生の子どもあてに高額の携帯電話代を請求する手紙が届きました。当時、消費者センターに問い合わせたところ、多い日で1日五、六十件くらいの相談があるとのことでした。中野以外に杉並、渋谷などでも同じことが起きているということでした。
 また、高齢でひとり暮らしの女性に、顔見知りの人が着物の帯を預かってほしいと置いていき、預かった印の判を押させました。後で代金が支払われていないと督促状が届きました。別の高齢者の女性は、川島商店街に日がわり店として布団販売の店があらわれ、若い五、六人の青年に囲まれて30万円もの羽毛布団を売りつけられました。手付金1万円を支払い、次の日、布団が届くというものでした。いずれの人も時間を置かずに相談があったため被害は避けられましたが、実際に被害を受けた人が少なくないと思われます。
 消費者センターには、このような不当請求の相談が急増しており、相談員は大変だそうです。
 今、おれおれ詐欺を初めあの手この手で高齢者や子どもたちをターゲットにした詐欺事件が多発しています。新聞、テレビのニュースで知っていたから被害を免れた。知人や近所の人と話していて被害を免れたということも聞きます。
 こうしたことへの注意や対応を喚起するには、情報が迅速に住民に届けられることが一番です。現実には、気がついた集合住宅のオーナーや管理組合が玄関に張り紙をするとか、警察からのニュースが回覧されるなどの個別対応が中心です。
 そこで、区として、そうした事件を1件でも知り得たときには、迅速に情報として提供することが肝心です。本人だけでなく、家族や近隣の話題にすることで防ぐことができます。
 区民に相談先がいつもわかるようにPRすること、必要な体制をとることが大事です。情報提供は、例えば高齢者会館などの区民の施設利用者に、ポスター掲示や話題にするなど、学校も含め工夫して行っていただきたいと思います。いかがでしょうか、お聞きします。
 以上で私の質問を終わります。
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 岩永議員の質問にお答えします。
 イラク問題についてですが、国連が中心となって国際的な協調の中でイラクの主権移譲や復興が行われることを強く望んでいるところでありまして、一日も早くイラク国民による政権が発足することを願っているものであります。
 また、自衛隊派遣についての憲法問題ということでありました。
 平和な国際社会の実現は人類の願いでありまして、イラクの復興、人道支援のために我が国の果たすべき役割は重要であると考えております。このことはさきにも申しましたが、区民等しい考え方であると私は思うところであります。
 具体的に国が法やしかるべき手続によって行ったことについて、行政の長として、自治体を代表する役割として、憲法違反であるかどうかといったことについて申し述べるべき立場ではないと考えております。
 それから、政治姿勢の問題で、構造改革、補完性原理、あるいは市民の自立を前提とすることは、区民いじめであって責任放棄ではないかという御質問でありました。
 日本が今、長期的な低迷から回復をするには、構造改革というのは本当に必要だと私は思っています。40兆円余りの税収しかない中で国家予算は80兆円の規模になっているわけであります。このことは所信表明でも申し上げたところです。国の債務、地方の債務を合わせますと700兆円を超えているということです。2006年を境に日本は人口が減っていくということの中で、経済成長の新しいエンジンも見出せない、こういう状況の中で、私たちはこの国をどうしていくのか、私たちの社会をどう守っていくのか、持続させていくのかという大きな課題を今持っているんだと思っています。私は、行政も幅広い意味で市民の協働として行われるべきものだと思っています。市民がいて、どこか別なところに国があったり行政があったりするわけではないのであります。市民がお互いに力を出し合い、支え合って、私たちの命であるとか、あるいは暮らし、そうしたものを守っていくために行政を形成しているわけであります。そういう意味では、まず個人の自立が前提となり、お互いに必要な支援をし合う、支え合うという補完性の原理は、当然これからの社会を考えていく上で必要な考え方であると考えているわけであります。
 それから、国の姿勢、あるいは国の三位一体改革に伴って国が補助金をなくすのに伴って東京都もどんどんと補助金を切ってしまうといったことについて、区としてきちんとものを言っていくべきだということでありまして、私もそのように、国、都が政策的にそれぞれの役割として果たしていくべきことについては、しっかり果たせということは主張してまいりたいと思っているところであります。
 また、三位一体改革についても、幾つかのお話がありましたけれども、先ほど言いましたように、日本全体がどういう形で構造改革をしていくのか、そういうことの中で避けて通れない改革の一つが三位一体改革ということでありまして、自治体の権限を強化しながら国全体の構造改革、再生を進めていくということでは、避けて通れない、つらいところであっても、それぞれの自治体がきちんと受けとめて、それを乗り越えていくということが必要だと思っています。
 それから、16年度予算について、まず将来のまちづくりのためサンプラザを取得する、大規模再開発をしようとしているのかといった質問でありました。
 まちづくりについては、将来の中野のまちをよりよいものにし、区民の福祉の充実をしていくということのためには、大切な、重要な課題が数多くあると考えております。民間活力の活用でありますとか、適切な財源確保、そうしたことを行いながら、16年度予算のみならず、今後の計画的な財政運営などによって、過大な負担を伴わない形で進めていきたいと思っております。
 それから、予算を縮小するという中でさまざまなサービスが減ってきているという御指摘でありました。歳出額が減ったからサービスが減るということであれば、予算がふえればサービスはよくなる、予算が減ればサービスは悪くなる、こうした議論になってしまうわけでありまして、我々行政に携わる者がよりよい財政運営をしながらサービスをよくしていくという営みが見えなくなってしまうわけであります。私どもといたしましては、予算が減っていく中でも、区民にはよりよいサービスが提供される、そうした社会を目指していくということで御理解をいただきたいと思っています。
 それから事業部制については、事業部制をやったがために予算が減って、やめるべきだということでありましたけれども、事業部制は、予算や人員、施設といった資源を最も効果的に活用して、区政の目標を達成するために導入したものでありまして、これからも着実にこの改革を進めていきたいと思っております。
 それから、保育園の指定管理者制度の4月からの実施は見合わせるべきだということでありました。
 指定管理者制度の導入ということによって、私たちは、より必要とされているサービスが実現していない、この現状を変えていきたいということが一つあるわけであります。また、これからの行政のあり方、公共サービスをどうふやしていくのかというあり方を考えたときに、指定管理者制度、あるいは民間の力を活用していく、そうしたやり方をきちんと取り入れながら、行政は行政として、その中でサービスがきちんと提供されていく、利用者の利益が守られていく、そうしたことを進めながら公共サービス、公益サービスの質をよく、ふやしていくということをやっていく責任があると思っております。区の公的責任をしっかり果たしながら指定管理者制度についても進めていきたいと思っております。
 指定管理者制度についてさまざまな御意見をお持ちの区民の皆さんもまだまだいらっしゃるということでありますので、今後とも十分に説明をしていきたいと思っております。
 私の方からは以上であります。
〔教育長沼口昌弘登壇〕
○教育長(沼口昌弘) 30人以下学級の件についてお答えを申し上げます。
 この件につきましては、東京都教育委員会につきまして、文部科学省の調査に対する東京都の見解、この回答の真意を確かめてまいりました。東京都教育委員会の見解は、今回、文部科学省が行いました調査の趣旨につきましては、都道府県として現行定数配分の中で新たに研修指定校を指定して、少人数学級を実施するか否かという調査でございまして、共産党都議団の申し入れにあるような、区市町村の学校が少人数学級を希望しているか否かの調査ではないというものでございました。
 なお、区教育委員会といたしましては、少人数学級よりも、教科の特性に応じまして柔軟に対応できる少人数指導の充実を図ることが望ましいと考えておりまして、23区教育長会を通じまして、このための加配措置の充実を要望しているところでございます。
〔教育委員会事務局次長山下清超登壇〕
○教育委員会事務局次長(山下清超) 学校選択制についてでございます。
 この仕組みは、教育内容の充実や質の向上、特色ある教育活動の推進、学校の活性化などを期待して導入しようとしているものでございます。
 この検討に役立てるために昨年10月に実施しました区民アンケートでは、現行の指定校変更制度のままでよいとする意見は約10%にとどまりまして、現行制度の基準緩和や学校選択制そのものを望む意見がそれぞれ40%を占めております。多くの区民の皆さんは何らかの変革を求めていると私どもは受けとめてございます。こうしたことから教育委員会では学校選択制を実施すべきものと考えてございます。
 なお、今後、実施案の検討ですとか、準備を進める際には、区民、保護者の皆さん等の意見を十分に聞きながら進めていく考えでございます。
 それから、図書館の委託についてでございます。
 地域図書館長の配置については、業務量を勘案して区の職員一人ということにしてございます。人選にも留意をする考えでございまして、運営上、問題が起こるということはないと考えてございます。
 また、委託でございますけれども、利用者サービスの向上をできるだけコストをかけないで行いたいということが目的でございまして、こうした目的を達成できるような受託者の選定に努力をしてございますし、委託の仕様の中で司書の配置率を義務付けるということで専門性も十分に確保できると考えてございます。委託を進めることの効果は大きいと考えているところでございます。
〔区長室長金野晃登壇〕
○区長室長(金野晃) NPO支援のあり方についてでございます。
 NPOは、自主・自立の団体として、公共的、公営的サービスの担い手となると考えております。こうしたNPOの支援ということにつきましては、情報の公開や透明性といったものを確保しながら、NPO活動の自立性、継続性が確保できるような環境の整備を行っていきたいと考えております。
 図書館関係のNPOにつきましても、同様の考え方のもとに支援ができると考えております。
〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 土壌脱硝装置でございますが、これにつきましては、国土交通省が板橋の大和交差点で大気浄化のフィールド実験を行ってございます。その結果でございますけれども、沿道の大気濃度の改善効果が確認されなかったところでございます。さらに、処理能力が不安定であるということ、それからまた広い面積が必要だということでございます。そういうことから首都高速道路公団としては土壌脱硝装置の導入は行わないということにしてございます。区としましては、改めて国や公団に対しまして申し入れをするということは考えていないというところでございます。
 次に、不動産会社のチラシでございますが、区は用途地域・地区の見直しに関しまして、地域説明会の開催を初め区報、ホームページ等の広報を行ってきております。また、御指摘のような住まいに関します質問、また相談につきましても、都市整備部で対応しておるところてございます。今後も区民に対します適時、適切な広報や相談等を充実してまいりたいと考えてございます。
〔環境部長寺部守芳登壇〕
○環境部長(寺部守芳) 区民の詐欺被害のお尋ねでございます。
 被害の防止につきましては、消費者センターで区報により注意を呼びかけたり出張啓発などを行っているところでございますが、被害のケースによりましては、地域住民の防犯活動とも連携し、臨機応変な対応ができるよう努めてまいります。

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【本会議・一般質問】
(2004年2月25日)

中野区議会議員 加瀬次郎

  1. 警大跡地等、中野駅周辺まちづくりについて
  2. 中野サンプラザの取得について
  3. 介護保険の改善について
  4. 「元気でネット」について
  5. 24時間対応の緊急ヘルパー派遣の制度を
  6. 安全・安心のまちづくり条例について
  7. 「住基カード」について

○20番(かせ次郎) 日本共産党議員団の立場から一般質問をさせていただきます。
 まず中野駅周辺まちづくりについてお伺いいたします。
 1月18日、中野ゼロ小ホールで「中野駅周辺まちづくりフォーラム」が開催されました。駅周辺まちづくりに区民要望がどう反映されるのか、中野の町の将来像はどうなるのかとの関心の高さを反映いたしまして、盛況でございました。しかし、出席した区民の見方は厳しく、わずか3回の中野駅周辺まちづくり調査検討委員会の審議で中間まとめをし、3月には素案をまとめるというやり方は、余りにも拙速過ぎるといった怒りや、強引な会議の持ち方、計画の大きな転換に対する不満で収拾できない混乱ぶりでありました。
 2001年に中野区、杉並区、東京都の三者連名で財務省に提出した「警察大学校等移転跡地土地利用転換計画案」は、各住区協議会の代表や青少年、女性、小・中学校PTA、福祉団体や商業関係者など区民が30人、区議会代表が4人、学識経験者が5人で構成されていました。議論も十分尽くせるように配慮され、12回の検討を重ねた末にまとめられたものです。
 これに対して、今回の中野駅周辺まちづくり調査検討委員会は、都の外郭団体である財団法人東京都新都市建設公社を事務局とし、再開発事業を担当している都の都市計画局都市づくり政策部長を含む3人が参加し、学識経験者は4人、区民は公募の5人を含めても、わずか13人です。しかも、女性委員はたった1人だけで、男女共同参画社会の実現をという区の基本姿勢に照らしても、区民参加は名ばかりと言わざるを得ません。フォーラムでは、検討委員会のメンバー自身から、事務局、すなわち新都市建設公社主導で話がまとめられているといった発言がありました。また、いみじくも、都の都市づくり政策部長は、港区の六本木防衛庁跡地計画が当地に最もふさわしいと紹介いたしました。この計画は、三井不動産が中心になって開発するもので、高さ250メートル、57階建ての超高層ビルを中心にして5棟のビル群を建設しようという計画です。
 このことからも、今度の中間のまとめは、区民の声や願いを無視し、都市再生の名による大規模再開発で、中野駅周辺を超高層ビルの町に変えようというねらいであることがはっきりしたではありませんか。
 一方、区民からは、せっかくの緑と広い空間をどう生かしていくのか、防災という視点からも公園にしてほしいといった要望が次々と出されました。これに対して、ゲストとして壇上に並んでいた検討委員からも、できることなら公園にしたいという発言まである状況でした。今はまだ検討委員会の中でも議論が尽くされていない、意見がまとまっていないという状況ではありませんか。
 次回3月の検討委員会では、事務局の主導によって強引にまとめ上げるといったことは決してすべきではありません。この際、次回の素案の取りまとめを延期すべきと思いますが、いかがでしょうか。
 次に、「警察大学校等移転跡地土地転換計画案」を生かすことについて伺います。
 この土地利用転換計画案では、土地利用の方針に中央防災公園と既存の囲町公園と合わせて約4ヘクタールの公園を整備する計画になっております。
 先だって、財務省の担当課長からお話を聞いてまいりました。それによりますと、中野区からは土地利用転換計画をペンディングにしてほしいという話はあったが、廃止したという話は聞いていない。中野区の財政が厳しいということで、国として以前、防災公園街区整備事業の手法が考えられると紹介したことがあると言っておりました。私たちからは、都立公園や区立公園の可能性はないのかと質問いたしました。これに対し、国有地の処分方法として、もしも区立公園を整備するということならば、3分の1は国の無償貸与で、3分の2は都・区間の協議によって決められる。交渉によっては、区の持ち出しは極めて少なくとのことでありました。このことは現に平和の森公園整備の経過で証明されていることです。
 土地利用転換計画案を生かし、中央防災公園を整備しようという努力はしたのでしょうか。公園整備に向けた検討や関係機関への働きかけもまともにしないで、最初から開発者負担の原則の都市再開発事業しかないといった考え方で警大跡地を切り刻み、超高層ビルの町に変えてしまえば、中野駅周辺を安全と憩い、交流の町にしてほしいという区民の願いは永久に奪われてしまいます。
 財務省からは、期限を設けて、期限内に計画案を作成しなければ、他に売却してしまうといったスタンスではない。国有財産の処分については、地元が土地利用計画案をつくることが基本だと言っているんです。急ぐ必要はありません。
 私たちは、超高層ビルの立ち並ぶ町ではなく、土地利用転換計画案に示されているように、防災公園を中心に置き、樹木を生かし、区民の切実な願いである緑豊かな計画になるよう再検討すべきだと思います。区長はこのことについてどういう見解を持っているかを伺います。
 次に、中野サンプラザ取得問題にお聞きします。
 新年度予算では、中野区の活性化と中野駅周辺まちづくりの推進を図ることを目的に、区と民間事業者が出資する新会社を設立し、中野サンプラザの取得・運営等を行うための予算案2億円余を計上しています。しかし、サンプラザを保有し、維持管理を行うとしていますが、おおむね10年間の話であって、新会社の唯一の目的は、中野サンプラザを再開発の種地にすることではありませんか。しかも、区役所を警大等跡地に移転することも含め、区役所と中野サンプラザを合わせた用地を活用し、警大跡地との一体的な再開発事業に乗り出そうということが明らかになってきました。
 これまで第三セクターを使った再開発事業が全国各地で進められてきました。しかし、それらは行き詰まり、既に破綻している事例が各地で生まれております。そのために、地方では、これ以上再開発事業を進めることができなくなってきました。その結果、都市再生の名による再開発事業が大都市部に集中してきているのが現在の特徴であります。もしこの道に突き進めば、中野区の将来に重大な禍根を残すことになります。私たちは、そのことを繰り返し主張してきました。改めて中野サンプラザの取得をやめることを求めます。見解を伺います。
 次に、介護保険について伺います。
 介護保険が実施されてから4年、早くも来年には抜本改正の年を迎えようとしております。保険給付の削減や介護報酬の見直し、保険外負担の拡大、現在40歳以上となっている加入年齢をさらに引き下げる、支援費制度を介護保険制度に統合するなどの議論がされ、次の通常国会には改正案が提案されるとのことであります。このままでは、介護保険制度が高齢者と国民にとって一層の負担となってくることが予想されます。
 そこで、区民、関係者から求められている数点についてお伺いいたします。
 まず、ホームヘルプサービス利用料の軽減策について伺います。
 介護保険法では、経過措置として、介護保険制度実施前から区のホームヘルプサービスを利用していた高齢者や特定疾患による介護認定を受けている世帯の生計中心者の住民税が非課税の低所得者の訪問介護について、本来10%の利用料負担があるところ、03年6月までは3%、05年3月までは6%の負担に軽減するとしてきました。
 中野区は、公平性を確保するために、区の独自施策として、新たな利用者に対して同様の支援策をとってきたところですが、このままでいけば、来年の4月からは国の制度では1割負担となります。「これ以上引き上げられたら、はってでも自分のことはしなければならない」といった人も大勢いるんです。こういった所得水準の低い高齢者世帯の状況を考えるならば、これ以上の負担増を求めるわけにはまいりません。
 区は、国に対して、ホームヘルプサービス利用料の軽減策を継続するよう強く求めるべきであります。いかがでしょうか。
 次に、介護報酬の改定について伺います。
 先だって、社会福祉協議会(社協)に伺いました。介護保険の実態について聞いてまいったわけであります。社協は、苦情対応の仕組みづくりやサービスの質の向上のために設立された「中野区介護サービス事業者連絡協議会」、いわゆる事業者協議会の事務局の役割を担っています。したがって、事業者の実態を知る上で大変参考になりました。
 事業者連絡協議会には、ケアマネジャー部会やホームヘルパー部会などが設けられ、研修や課題別の意見交換会などを企画しているようです。4月の制度改定以来、参加者が極端に少なくなったとのことであります。ケアマネジャーには月1回以上の訪問が義務付けられるなど仕事がふえているのに、介護報酬が低く抑えられているため、人員増を望むことができず、出席するゆとりがなくなったとのことです。また、ホームヘルパーは9割が登録ヘルパーのため、安い介護報酬では生活を維持できない。また、区内で立ち上がった小規模の事業者はどんどん淘汰されているとも聞いています。
 介護サービス事業者の経営が安定し、安定した介護力が保持できなければ、介護保険制度は継続できません。その意味からも、一方では社会福祉協議会への支援を強めるとともに、介護労働の実態に合った介護報酬とするため、国に改善を強く求めるべきです。
 介護保険を支えるのは、介護の最先端で働いているケアマネジャーやホームヘルパーです。こういった介護労働者の生活が守られ、誇りを持って働き続けることができる介護報酬とするよう、区は国に働きかけるべきと思っております。見解を求めます。
 次に、保険料の問題について伺います。
 介護保険制度発足以来、第1号被験者の所得段階別被保険者数は年々増加し、特に第1段階と第2段階は顕著であり、中野区の統計によりましても、14年度末現在では約2万人で、全体の36%を占めています。徴収方法は、第1段階では73%が、第2段階では26%が普通徴収です。普通徴収の所得段階別収納状況を見てみますと、第1段階と第2段階は年々悪化し、02年度では第1段階の4.5%、第2段階の13.6%で、900人もの人が未納者となっております。
 介護保険は、未納者には厳しく、介護サービスを受けようとしても、全額自己負担となるなどのペナルティーが課せられています。この900人もの人が介護保険を申請しても全額負担をしなければサービスが受けられなくなったり、または受けるためには滞納した保険料を払わなければならないといった状況にあるということです。
 現在、高齢者世帯の生活実態は深刻です。「1食分の食事を2回に分けて食べ、病院に行く回数も減らしている」、「区に申請の相談に行ったら、たまった保険料を払ってくださいと言われた。おいそれとは相談もできない」という話を何人もの人から聞いています。
 中野区では、昨年4月から区独自の介護保険料の減額制度を実施しています。減額措置の対象者は、生活保護受給者を除く保険料区分が第1段階の被保険者と第2段階の被保険者というのはよくわかりますが、減額の基準になっている収入設定が第2段階のひとり暮らしの場合は、生保基準に合わせて150万円と設定する点など、基準の設定が低く設定されていることです。年間150万円の生活は、月々には12万円ほどの収入ということです。ここから部屋代やら医療費などを引けば、手元には5万円から6万円しか残らないということです。また、70万円のラインについても同様であります。
 経済的な理由による未納者をなくすため、減額制度をさらに改善すべきと思いますが、いかがでしょうか、伺います。
 次に、小規模特養ホームの整備について伺います。
 先だって、ある民間の在介センターを訪問しました。そこで伺ったのは、在宅介護の大変さでありました。特に高齢者が高齢者を介護する、いわゆる「老老介護」は深刻です。介護する側が倒れてしまうという例もあり、特養ホームに入所させようとしても、区内には7施設530床しかなく、ショートステイも6施設36床、それも常に満床で、介護プランをつくるのに大変苦労しているとのことでした。
 現在、中野区の特養ホーム入所希望者は1,000人を超えており、2年待ち、3年待ちが常態化しています。しかも、特養ホームでは要介護度が高くないと利用しにくく、「介護保険はサービスを選択できる制度だという約束が守られていない」、「約束が違うではないか」といった不満も出ております。
 中野区では、江古田の森の保健福祉施設の整備が進んでいるものの、それでも介護施設の不足は深刻です。特に特養ホームについては、施設の用地確保が困難であり、小規模特養ホールなど小規模施設を整備する方向で検討してはいかがでしょうか、見解を伺います。
 次に、高齢者福祉について伺います。
 まず、「元気でねっと」についてお聞きします。
 今、ひとり暮らしの高齢者の孤独死が社会問題になっております。最近、本町四丁目で84歳のひとり暮らしの女性が亡くなっているのを早朝、ヘルパーさんに発見されました。前日の夕方までお元気だったそうです。また、南台一丁目では、77歳のひとり暮らしの男性が、新聞がたまっていることから知り合いの人が息子さんに連絡して発見されました。死後1週間だったそうです。こういった状況から、ひとり暮らしや閉じこもりがちのお年寄りには地域社会の中で見守り、支え合うというシステムが必要であり、待たれていると思います。
 新年度予算では、高齢者見守り支援ネットワーク「元気でねっと」に1,079万円が計上されています。この事業は、地域住民などが見守りや声かけなどを行うことにより、ひとり暮らしなどの高齢者の日常の安否を確認するとともに、異常を発見した場合には速やかに在宅介護支援センターにつなげ、高齢者が安心して地域で自立した生活ができるように支援する制度です。この制度を定着、充実させるためには、ボランティアの協力員をどう募るのか、どれだけの人に協力してもらえるのかがかぎになります。
 ところが、協力員として期待されてきた民生委員からは、「地域の高齢者を公平に見守るという活動は、もともと自分たちの仕事だ。特定の人の協力者にはなれない」という意見が出され、町会・自治会からは、「これまで自分たちがやってきたことを区は手柄話にするのか」、「区が本来やるべき仕事を簡単に人に任せるな」といった不満も噴出したと聞いております。
 これで本当に円滑な運営ができるでしょうか。心配です。今後、協力員をどう確保していくつもりなのかをお聞きします。
 さて、ここで大切なことは、ひとり暮らしの高齢者などが急に倒れ込んでしまったり、そのまま孤独死させないということです。特に夜間、土日の対応が重要であり、ボランティアの協力だけでは対応できません。区の説明では、在介センターに転送電話を置き、受託した支援事業者に連絡できるとのことですが、それでは対応できません。また、消防庁の緊急通報システムの活用も考えられているようですが、それも協力会員が不在のときは適応できません。
 そこで、24時間対応の緊急ヘルパー派遣の制度についてお伺いいたします。
 世田谷区では、高齢者の24時間・365日の不安を解消することを目的として、1月から北沢地域を対象に「24時間・365日の安心」モデル事業を開始しました。この事業は、二つのプログラムがあります。その一つは、厚労省のモデル事業で、「ナイト・ケアパトロール(在宅オン・コールシステム)」です。事前登録制で、夜間の介護に不安を抱く要介護高齢者に緊急通報システムのペンダントを支給、オペレーションセンターの看護士、介護福祉士が応答し、必要に応じて巡回ヘルパーが即時に対応するというものです。二つ目は、16年度から区単独事業として新規実施するもので、「高齢者安心コール(24時間・365日の安心コール)」という制度です。24時間、365日対応のコールセンターを設置し、ひとり暮らし、高齢者のみ世帯全員を対象にして、だれでも日中、夜間を問わず、24時間いつでも緊急時に電話を受け付け、必要に応じてヘルパーやケアマネジャーが自宅を訪問するというものです。
 世田谷区では、諸経費として新年度予算に2,820万円を計上していますが、一つには定時提供の介護サービスの併用で、在宅で入所施設並みの介護を提供できること、二つ目にはいざというときの不安を解消して、ひとり暮らし、高齢者のみ世帯が安心して在宅での生活を継続できるという二つの効果を期待しております。
 中野でもこのような事業を実施すべき時ではないでしょうか、見解を求めます。
 次に、安全・安心まちづくり条例についてお聞きします。
 東京都は、「東京都安全・安心まちづくり条例」を7月に公布しました。これは近年、都内の犯罪件数が増加していることから、警察による取り締まりや行政機関の協力だけではなく、都民や事業者との連携した一体的な取り組みで犯罪に強いまちづくりを進めるというものです。これは警察力が弱くなったから、都民や事業者にも責任の一端を担わせようというものです。
 中野区の条例の考え方でも、警察署等との連携、協力、助言が各所に散見されています。今、子どもたちが犯罪に巻き込まれないようにと、登下校時にPTAの方が見回り活動したり、町会・自治会の方が自主的に巡回パトロール活動に取り組まれています。しかし、条例によって半ば強制されたり、警察力の補完のために組織されるようなことになれば、本末転倒です。
 自主的なパトロールが警察主導のもとで犯罪防止活動に取り込めなければ、何の訓練も受けていない区民を危険にさらすことも心配されます。また、今後、警察の助言によって町の隅々に防犯カメラなどが設置されるようになれば、結果的に住民が住民を監視し合うということになりやしないかと危惧しております。わざわざ条例を制定する必要がどこにあるのでしょうか、お聞きします。
 犯罪の増減は、その時々の社会・経済状況に左右されやすく、今日の犯罪増加や体感治安の低下は、深刻な不況や相次ぐ社会保障の切り捨てなどで、将来に見通しを持てないといった社会不安が大きな原因と考えられます。したがって、自治体がまずやらなければならないことは、医療や福祉、暮らし、営業を守るための施策を充実させ、安心して暮らせる町を実現させることではないでしょうか。
 都は、おまわりさんを減らし、警備に回していますが、こうした公安・警備警察中心から刑事・防犯活動を中心に切りかえ、とりわけ、交番・派出所やパトロールなど現場体制を強化することが必要です。実際、区内にある派出所の多くは無人で、「御用の方は電話してください」といったチラシや案内板が机の上に置かれているだけです。これでは何かあったときに間に合いません。住民の不安にこたえることもできません。
 区民の安全を守り、不安を取り除くためにも、無人の派出所をなくし、いつでも区民からの相談に応じられるよう都に対して求めるべきであります。見解を伺います。
 次に、住基ネットについて伺います。
 まずは住基ネットの安全確認について伺います。
 昨年12月、長野県は「市町村ネットワークの安全性調査について」の中間の取りまとめを発表しました。この調査は、長野県が阿智村、下諏訪町、波田町の3町村の協力を得て実施したもので、住民基本台帳ネットワークシステムの一角を占める住基CS(コミュニケーションサーバー)に一般の人でも容易にアクセスすることができるということを実験によって証明したものです。
 一方、1月27日には、全国市長会が総務省に対し、「電子自治体推進に関する意見書」を提出しています。この意見書では、セキュリティーの問題にも触れています。紹介いたしますと、「地方自治体のセキュリティー対策については、自主的な取り組みに任せるだけでは地域格差が生ずる可能性がある。一部団体の脅威が全体に影響する可能性もあるため、全団体が迅速に的確な水準の対策を講ずることができるよう、国、地方自治体及び専門事業者による支援チームを編成して取り組む等の措置が必要である」というものです。これは、一自治体が強固な防御システムを構築しても、全国のどこかの自治体で脆弱な環があれば、そこから住基ネットにたやすく侵入することができ、その被害は全国に及ぶということです。
 長野県の調査の結果や全国市長会の主張からも安全性は崩れています。国に対して安全性を確保するための迅速な対応を求めるべきですが、いかがでしょうか。
 次に、住基カードについてお聞きします。
 昨年8月の住基ネットの第2次サービスの開始に伴い、交付が始まった住基カードは公的な身分証明書になるということで、希望者には顔写真が添付できるICカードになりました。中野区では、今年度、カード購入に要する経費として2,100万円もの予算を組みましたが、現状では申請数はわずか1,000件程度でしかありません。
 一方、このカードの発行手続は問題があり、佐賀県鳥栖市では虚偽の申請に基づいて、全く別人に住基カードを交付するという事件が起きました。総務省の山口副大臣は「本人確認の際、はがきを持ってきてもらうやり方プラス何かできないか、今後検討したい」と見直しの必要性を述べています。
 中野区では、鳥栖市の事件を教訓にどのような対応をするのかをお聞きします。
 公的個人認証カードについてお聞きします。
 本年1月から、「いつでも、どこからでもインターネットで電子申請」のうたい文句で公的個人認証サービスが始まりました。電子申請については、当面、国税申告の手続、社会保険関係の手続に限定されておりますが、将来は旅券の申請、法人税の確定申告、婚姻届や転出届などにも利用される予定です。さらに自治体によっては独自サービスを追加するという動きもあります。
 インターネットでの申請は目には見えません。ICカードとパスワードの活用により、成り済ましやデータの改ざんを防止するとしていますけれども、パスワードを解読することは難しいことではないと言われるように、100%安全ではありません。サービスを拡大すればするほど、危険性は増すということになります。
 カードに新たな機能を付加することは慎重であるべきと思いますが、いかがでしょうか。
 そのことをお聞きいたしまして、私の質問、終わらせていただきます。ありがとうございました。(拍手)
〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) かせ議員の質問にお答えいたします。
 警察大学校跡地の土地利用に関連しての御質問です。
 調査検討委員会の素案のまとめを延期すべきだということでありますが、調査検討委員会については、区民の意見や要望等を参考にいたしまして、3月末までに計画素案をまとめていただくということを予定しております。その素案を踏まえて、区としては来年度、さまざまな形で区民の御意見や御議論をいただきながら、区の計画案を策定していく考えでありまして、3月までの検討委員会を中心とする素案のまとめを延期する考えはありません。
 それから、警察大学校等跡地土地利用転換計画案についてですけれども、これについては、清掃工場がそこに存在するということを前提につくられているものということもありまして、当然これの見直しが必要ということについては、東京都、国、それから、杉並区の了解も受けまして、現在、警察病院、それから、区画道路の第1号、2号、これ以外のもの、防災公園も含めた見直しを行っているというところであります。
 敷地内の既存の緑を十分に生かすことを配慮していきたいというふうに思っております。また、オープンスペースにつきましても、不燃化建築物に囲まれました防災空間が必要ということでありまして、オープンスペースを十分に確保しながら、防災空間として機能するものをつくっていきたいというふうに考えているところであります。
 それから、サンプラザの取得をやめるべきだというようなことであります。
 サンプラザの取得というのは、中野の町が現在のにぎわいを維持し、さらに将来にわたってにぎわい、活力を高めていくということを守るために一つは行っているものであります。また、区の中心でもあり、中野駅直近であります中野サンプラザの立地については、今後のまちづくりの中でも極めて重要なものという認識を持っております。中野の将来に対する区民の意向を反映したまちづくりをする必要があるということから、区が関与した形でこれからもあり続けることが必要だということでありまして、サンプラザの取得については、これからも進めてまいりたいというふうに思っております。
 それから、介護保険についてであります。
 ホームヘルプサービス利用料軽減の継続については、国のホームヘルプサービス利用料軽減策というのは、制度施行時における利用者負担の激変緩和措置として実施しているものでありまして、区として継続要望する考えはありません。
 それから、介護報酬の改定要望についてであります。
 介護報酬の地域別単価については、今後の賃金、物価等の動向を踏まえながら、必要があれば特別区長会等を通じて国に要望していきたいというふうに思っております。
 それから、保険料減額の要件の緩和ということでありますけれども、保険料の独自減額制度の財源というのは、他の第1号被保険者の保険料を財源としていることであります。そうしたことから、対象者については、生活保護基準同等程度ということにしているわけでありまして、現在の時点で要件を緩和する考えはありません。
 それから、特別養護老人ホームについては、国は介護保険制度全般の見直し検討を行っております。その中で小規模、多機能なサービス拠点の整備についても議論がされているところでありまして、今後の特別養護老人ホームの整備に当たりまして、これらの国の動向を見きわめながら、第3期の介護保険事業計画策定の中で詰めていきたいというふうに思っております。
 その他については、それぞれ担当の部長の方からお答えいたします。
〔保健福祉部長菅野泰一登壇〕
○保健福祉部長(菅野泰一) 「元気でねっと」についての御質問でございます。
 「元気でねっと」につきましては、民生委員等の説明におきまして、御指摘のような意見も多く出されておりました。ただし、皆様、委員もおっしゃいましたように、必要性については十分御理解をいただいているところでございます。このシステムにつきましては、民生委員を初めといたします地域で現に活動している方々の協力なしでは成り立たないものというふうに考えております。区といたしましては、地域の方々が気持ちよく取り込めるよう、寄せられた御意見なども踏まえまして、内容について手直しを加えているところでございます。
 それから、緊急ヘルパー派遣制度につきましての御質問でございますが、世田谷区でモデル実施しておりますこの事業につきまして、現実にはこれから始まるというふうに聞いております。今後その成果等を参考にしてまいりたいというふうに考えております。
〔総務部長石神正義登壇〕
○総務部長(石神正義) 私からは、「安全・安心まちづくり」についての御質問にお答えします。
 昨今の社会情勢を反映しまして、犯罪の増加、また、悪質、複雑化によりまして、従来の警察署等を中心とした枠組みだけでは、区民の安全を守れないのではないかというような時代になってきたと認識してございます。犯罪の少ない安全で安心なまちづくりを進めるためには、警察官の増員や無人交番を解消していくことは大切なことだと思います。警察官の増員につきましては、都も積極的に検討するというふうに聞いております。区といたしましては、犯罪の発生状況を見ながら、状況に応じたパトロールの強化、また、警察署員の増加などを要請していきたいというふうに考えてございます。
 また、区民による防犯などのパトロールというのは、区民同士の監視の強化ということではなくて、地域の安全を守ろうとする区民の主体的な活動というふうに考えております。こうした取り組みによりまして、地域の住民の連帯感が向上すると、また、犯罪の抑制につながり、安全で安心なまちづくりが進むというふうに思ってございます。
 次に、住基カードに関連したセキュリティー対策に対する国への要望でございます。
 すべての自治体が一定水準のセキュリティーレベルを確保するということは極めて重要であるというふうに認識してございます。これまでにも中野区として区長が参加しております全国市長会を通じまして、国等に対して情報化施策の推進等に関する要望事項の中で、安全性確保のための措置について要望してきております。また、さまざまな機会を通じまして、セキュリティー強化についての働きかけを国に対して行ってきているところでございます。今後も必要に応じて対応していきたいというふうに考えてございます。
〔区民部長本橋一夫登壇〕
○区民部長(本橋一夫) 住基カードについてのお尋ねで、長野県の安全調査と安全点検についてでございます。
 長野県の調査では、住基ネットの本人確認情報に対する危険性は確認されませんでしたが、庁舎内に無法な物理的な侵入がされた場合には、庁内LANにある住民の個人情報について一定の危険性が存在することが示されたものと受けとめております。
 住基ネット自体の安全性は高いものの、住基ネットと接続している庁内LANが物理的にインターネットと接続している区市町村におきましては、セキュリティーレベルの維持向上が課題であります。総務省や指定情報処理機関では、こうした区市町村を対象にセキュリティー診断を実施すると聞いているところでございます。
 なお、当区では物理的にインターネットとは切断しておりますので、侵入の余地はございません。中野区では本年、庁内LANや住基ネット等の情報システムの安全性を点検するための外部監査を予定しており、今後ともシステムのセキュリティーには万全を期していきたいと考えております。
 次に、本人確認の関係であります。
 中野区ではこれまでも写真が張られた身分証明書などで本人確認ができないような場合には、郵送した照会書による本人確認等をしておりますが、その際には持参された照会書の確認に加えまして、健康保険の被保険者証の提示を求めるなどしておりますし、また、必要に応じて窓口での聞き取りをするなど、より確実な本人確認を実施しているところでございます。
 公的個人認証などの機能を住基カードの方に活用していくということの安全対策についてですが、公的個人認証サービスは、インターネットを使った行政機関での申請や深刻などの際に他人への成り済ましとか内容の改ざんなどを防止する仕組みであります。このシステムの整備、運用につきましては、国の技術基準やセキュリティー対策指針を明記した処理要領が基本になっております。十分な安全対策が講じられているものと考えているところであります。
 住基カードには広範な活用ができるような形で高度なセキュリティー機能が備わっております。そういった意味でシステム面で安全性は確保されているものと考えているところでございます。

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【本会議・討論】
「指定管理者の指定について」にたいする反対討論(2月23日長沢和彦)

○19番(長沢和彦議員) ただいま上程されました第26号議案及び第27号議案、指定管理者の指定についてに対し、日本共産党議員団の立場から反対の討論を行います。
 反対理由の第1は、本来、区が負わなければならない公的責任を後退させるものであるからです。中野区は他区に先駆けて産休明け保育を行うなど、長い年月にわたっての保護者・区民の運動、それにこたえるべく行政がともに力をあわせて制度を確立、充実してきました。子どもを真ん中において保育士・職員と保護者が子どもの豊かな育ちにとって何が大切なのか、そうした取り組みを進めながら中野の保育を築いてきたと言えます。
 ところが、今日、区立園での産休明け保育、延長保育のおくれが言われ、またそれを理由にして指定管理者制度が導入されました。待機児解消の課題も依然としてあります。しかし、その責任は、保護者・区民、そして職員や非常勤職員にあるのではなく、行政にこそ問われています。この間に七つもの保育園を廃止し、保護者・区民の願いに背を向けてきました。さらにたび重なる国、都による補助金のカットや制度改悪によって各自治体も大きな影響を受け、特に区立園の多い中野区は財政的に大きな打撃を受けてきました。本来ならば、区が区民の先頭に立ってこうした不条理をただすことが必要だったわけですが、先日の施政方針説明を伺っていると、国の言いなり、あるいはその路線を率先して進めていく決意だけが聞こえてくるようでもあります。ここには、子どもの豊かでそこやかな育ちをいかに保障するかの立場は見えてきません。
 今回のような保育の実施義務を怠るのは誤りであり、公的責任の後退は見過ごせません。
 第2に、余りにも突然で性急な進め方である点です。
 保護者・区民、そして職員からも、余りにも突然な指定管理者制度の導入に不安と不信が広がり、区職員組合が7万、中野区保育園父母連絡会は1万2,000、中野区立保育園を守る区民会議で1万5,000筆もの署名が短期間の中で集まりました。しかも、昨年の第4回定例会では父母・住民への情報提供と説明責任を求める陳情が採択されたにもかかわらず、この間の区の説明が到底理解と納得のいくものでなかったことは、新たな陳情で実施延期を求めていることで明らかでありませんか。既にその数も2万748筆に達しています。また、区への指導を求めた厚生労働大臣あての署名も1万3,723筆集まり、本日、この時間に厚生労働省に提出するとも聞いています。受託する事業者にばかりおもんばかって、保護者・関係者・区民をないがしろにするような進め方はやめるべきです。
 第3に、子どもの心に大きな影響を与えるのではと心配される職員の総入れかえ問題です。
 小学校就学までは選択した保育園で保育が保障されているにもかかわらず、しかもさきの民営化の際に再三にわたって保護者・区民から批判をされていたにもかかわらず、その上、今回は1年延期した前回と違って短期間で強引に押し進めようとさえしています。こんなことでどうして子どもの育ちを支えていけるというのでしょう。子どもの気持ちを踏みにじる行為として認めるわけにはいきません。
 このことは、現在、大阪・高石市や大東市、枚方市、最近では横浜市でも、保護者が民営化、民間委託を中止せよと提訴し、裁判で争われているほどの大きな問題です。それなのに一顧だにせず進めるのはとんでもないことです。
 第4に、非常勤職員の首切り問題です。
 財政が厳しいなど緊急的な対応であるならば、非常勤職員の一層の活用を真剣に検討すべきです。しかし、逆にこの機会をとらえて該当する2園ばかりか、すべての非常勤職員の首切りを行おうとしています。これが長年にわたって正職員とともに子どもの育ちを支え、一生懸命に力を尽くしてきた人たちへの態度でしょうか。ここでも父母との信頼関係を壊し、子どもの気持ちに寄り添うといった姿勢は微塵も感じられません。
 しかも、聞くところによると、解雇される非常勤の方々は不当解雇だとして中野区を裁判で訴えようとしているではありませんか。
 第5に、保育の質の低下が心配される点です。
 株式会社の保育園では、正規常勤ではなく短期契約の安い賃金の保育士を雇うことが明らかになりました。これは顔ぶれが年中変わり、子どもが安心できる人間関係は育ちません。
 大体、営利を目的とする株式会社は、委託費の中から株主の配当や役員報酬を生み出すことに努めます。このことは、いい悪いといった次元の話ではなく、株式会社の存在に規定される事柄です。人件費や給食費などを切り詰められた分が株主の配当や役員報酬に回されることになりますが、そもそも税金がそういう使われ方をしてよいのかといった疑問が残ります。保育という場にふさわしくない、なじまないという保護者・区民からの声が巻き起こるのも当然です。
 最後に、指定管理者の選定のあり方についてです。
 選定のチェックリスト104の大項目については、反映状況が余りにも簡素化され、報告はわずかA3用紙3枚だけです。選定委員会の資料が乏しく、これでまともな選定ができるのかと思わざるを得ません。
 しかも、延べ8事業者に対して、わずか2時間の検討しか行っていません。
 さらに、区民委員会では、安心・安定できる保育士の配置や雇用形態についての質疑がありましたが、区は答弁に窮すると、すぐ保育士の力量ややる気の問題にすりかえます。しかし、問題にしているのは、制度的なことであって、具体的な一人ひとりの保育士のことではありません。それでは、区が保育士の力量ややる気を選定のときに検討しているかといえば、そんな形跡は全くないわけです。本当に無責任としか言いようがありません。事業者がどうこうという以前に、区の選定の仕方が余りにもおざなりではないですか。
 今回の区立保育園への指定管理者制度の導入に続く管理者の指定は、中野の保育行政に大きな汚点を残すことになるでしょう。区長の施政方針説明では、今後も積極的に行う旨の話がありましたが、何の検証もなく、まして保護者、区民の合意もないまま株式会社の参入を導き、子どもを市場に投げ出すことが二重に公的責任を放棄するものであることをしっかりと自覚すべきです。
 私ども日本共産党議員団は、子ども一人ひとりの豊かな育ちを大事にする公的保育を守るため、今後も保護者、関係者、区民の皆さんと力を合わせることを申し上げ、本議案の反対討論とします。

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【本会議・討論】
2004年度予算に対する反対討論(3月12日来住和行)

○30番(来住和行) 日本共産党議員団を代表して、上程中の第6号議案、2004年度中野区一般会計予算並びに第8号議案、2004年度中野区国民健康保険事業特別会計予算に対する反対討論を行います。
 この予算は、不況の中で苦しむ区民の暮らしをかえりみず、中野駅周辺の大規模再開発にいよいよ乗り出し、自治体として本来果たすべき役割を後退させ、変質させるものであります。今、区民の暮らしは未曽有の危機的な状況です。小泉内閣が「構造改革」の名で、国民には負担増を押しつけながら、大企業のリストラ応援、中小企業つぶしを依然として強行しているからです。ところが、区長は施政方針説明で、この間の中野区の改革の取り組みを、国全体が目指すべき方向をリードするものと、自画自賛するばかりか、保育園や図書館などの委託、民営化がおくれると取り返しのつかないことになるとまで言いました。その区長が、全国に先駆けて強行しようとしているのが、宮園、宮の台保育園の株式会社を含む指定管理者への委託です。かつての中野区は、全国で初めて産休明け保育を実施したり、23区で初めて乳幼児医療費助成を行うなど、子育て支援に熱心でした。ところが昨年11月、中野区の突然の発表に、父母や職員、区民が直ちに陳情署名に取り組み、10万筆を超える署名が区長と議会に寄せられました。しかし、中野区はこの広範な区民の願いを無視し、強行しようとしています。区民はお客様でなく、区政の主人公です。区は、性急な実施をやめ、父母や職員の声にこたえて再検討すべきです。
 保育園だけではありません。七つの地域図書館も館長一人残し、非常勤職員を解雇してすべて業者に委託という、23区でどこもやったことのない図書館運営にしようとしています。学校給食も、民間委託をさらに進める調理業務に加え、栄養士業務もこれまた非常勤職員を解雇して、民間に委託しました。その一方で、いいきいき入浴サービスの有料化や保育料の値上げなど、区民負担をふやししています。中野区は民間でできるものは民間にと称して、本来、自治体でやるべき仕事を次々と民間任せにしています。残った自治体の仕事も受益者負担の名で住民負担をふやす、まさに自治体の営利企業化ともいうべき変質化を進める予算となっています。これが本予算に反対する第1の理由です。
 第2は、区民の声を聞かず、大規模再開発を進める予算であるという点です。中野区は2億円を出資して株式会社を立ち上げ、そこに50億円以上の借金をさせて赤字のサンプラザを買収し、ここを種地として六本木、汐留などを参考にした中野駅周辺再開発を進める計画です。新都市建設公社や都市再生という名で新たなむだ遣いを進める国や東京都の言いなりになるようなことがあってはなりません。しかし、区は区民の声をほとんど聞くことなく、わずか半年の期間で4回の調査検討会でまとめ上げるという実に乱暴なやり方です。これでは、区民参加は名ばかりです。今、こうした区の方針に対して、区民の中には緑の広場と避難場所を求める声がますます広がっているのではないでしょうか。この間、政府は大規模開発に巨額の税金をつぎ込み、これが一層財政破綻を深刻にし、社会保障を切り捨ててきました。中野区がそのお先棒をかつぎ、リードするようなことはやってはなりません。
 一方、本予算には住民の要望が生かされたものもあります。痴呆性高齢者グループホームの建設費補助、本町デイサービスセンター整備の準備、情緒障害児学級の開設、延長保育の拡大、耐震補強等の支援、分譲マンション支援など、これまで我が党が求めてきたものであり、評価できるものです。しかし、予算総体として見るならば、本予算が営利企業化、開発会社化とでも言うべき中野区政の変質化を進めるものとなっており、賛成するわけにはいきません。
 さて、昨日の予算特別委員会で我が党は、住民の福祉の増進という自治体が自治体としての役割を果たすべきとの立場から修正案を提案しましたが、多数の賛同を得ることができませんでした。ただ、この委員会において議会の増額修正権を否定するかのような部長の発言について、一言述べておきます。地方自治法第97条では、「議会は、予算について、増額してこれを議決することを妨げない。ただし、普通公共団体の長の予算の提出の権限を侵すことはできない。」と定めています。問題は、「長の予算の提出の権限を侵す」というのはどういう場合かということですが、旧自治省は1977年10月、新たな行政局長通知を出しました。これまで新たな款項を加えたり、新たな事項を加えることで、既存の款項に影響を与えることなどが長の予算提案権を侵害するとされてきたものを廃止し、実質的内容において侵害しているかどうかを判断の基準に変えたのです。一部の款項の額において増額という変更が生じたことをもって、長の提案権を侵すかのような発言がありましたが、それは不適切です。款項が議決の対象ですから、予算の修正権の活用とは款項の増減を含むものであることは、自明のことです。我が党は今後とも議会に与えられた権限をフルに生かしつつ、区民要望の実現に力を尽くすものです。
 続いて、国民健康保険事業特別会計についてであります。保険料は均等割で800円アップし3万200円に、所得割は料率を住民税額100分の204から208に引き上げるものです。一層の負担を区民に求めるものとなり、とりわけ低所得者の負担は重く、払いたくても払えない区民をさらにふやし、短期証、資格証明書の発行を増大させ、病院から区民の足を遠のかせ、健康悪化と重病化をもたらすもので反対です。
 以上を述べまして、2004年度一般会計予算と2004年度国民健康保険事業特別会計予算に対する反対討論とします。

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【本会議・討論】
「中野区安全で安心なまちづくりを推進する条例対」に対する反対討論(3月25日長沢和彦)

○19番(長沢和彦) ただいま議題に供されました第15号議案、中野区安全で安心なまちづくりを推進する条例に対して、日本共産党議員団の立場から反対の討論を行います。
 反対理由の第1は、本条例制定の背景の分析や制定理由が乏しい点です。そもそも犯罪の増減という現象は、その時々の社会経済状況に左右されやすいものです。したがって、犯罪を減らすには、昨今の社会不安の増大の根本問題をまず検討する必要があります。同時に相次ぐ警察の不祥事や刑事捜査能力の低下がなぜ生じたのか、この問題の徹底的な検証も必要です。この点を抜きにして、犯罪の原因を安易に区民の意識の問題にすりかえたり、本来的に刑事警察の活動により、検挙率を高めることによって担うべき防犯の役割を区民に肩がわりさせようとすることは、厳に慎まなければならないと考えます。
 さて、区は、パブリックコメントの実施に当たり、条例制定の背景を説明していますが、警察発表の犯罪認知件数や検挙率を挙げて、犯罪の増加や検挙率の低下を記し、区民の体感治安の悪化を強調しています。しかし、区内の犯罪認知件数は必ずしも増えていません。東京都全体では増加していることも根拠にしているようですが、そのことでなぜ中野区の条例制定が必要なのかは説明されていません。
 また、体感治安の悪化という主観的な概念を持ち出して制定理由としていることも問題です。犯罪被害に遭いそうな不安を感じるかと問われれば、不安を感じないと答える人が少数となるのは当然です。短いスパンで発表する警察の発表の仕方やそのまま報道するマスコミの報道姿勢によって、体感治安は幾らでも変わり得るのが実態です。区民に不安感があるとしても、それが直ちに条例の制定理由になるものではないでしょう。
 他のところでも、安全で安心なまちづくりは、まず区民や事業者の皆さんがと、防犯の意識や活動を、区民、事業者に半ば強要する記述が見受けられます。このような説明をもとに区民、団体の意見を聞いたのだとしたら、条例制定を是とする声が多くなるのもいわば当たり前と言えます。
 区は、条例を制定するのであれば、当然さまざまな角度からの真摯な検討が必要だったはずです。深刻な不況や度重なる社会保障の切り捨てなど、将来に見通しが持てないといった社会不安の増大や国際化や情報化、あるいはやみくもな構造改革、規制緩和路線のもとで発生した社会病理をどのようにとらえ、どう克服していくのか、区がこうした点を検討もせず、犯罪の増加や体感治安の悪化を、区民意識や心がけの問題に矮小化することは間違いです。
 防犯の役割を本来的に担う警察について言えば、警備、公安警察偏重と不祥事及び警察官の犯罪続発の原因となっている警察機構を抜本的に改善し、住民の安全を最も身近で守る任にある交番、派出所勤務の地域化や、刑事課の警察官らが十分に職務を遂行できる警察の組織改革と警察官の意識改革が必要なことも、今日自明のことではないでしょうか。
 国民、区民の警察への信頼失墜は明らかです。そうした点を抜きに、防犯を自治体行政と区民、事業者の共同の責任に転嫁しようとしているのも誤りです。
 反対理由の第2は、本条例制定とその施行によって、区が期待することとは違う地域社会になりかねない、そのことを危惧するからです。
 1点目に、本条例は、具体的な記述はわずかに見られますが、全体的に抽象的なものとなっています。具体的な内容をほとんど定めていないため、第11条で「必要な事項は区長が定める」とし、具体化を区長に白紙委任することとしています。議会が関与できず、区長の裁量で施行されることは問題です。
 2点目に、都条例との関係についてです。
 区は、都条例は都の役割を果たすものといって、あたかも区の条例とは関係がないかのように言いますが、トーンの強弱こそあれ、大半は東京都の条文そのものを引き写しにしたものと言えます。現に、東京都は、条例の中で、都下の区市町村との連絡調整に当たり、区市町村の安全安心まちづくりへの支援、協力を打ち出し、各自治体行政に条例制定を事実上迫っています。都条例は、間違いなく警視庁主導の条例です。区の条例でも、ひっきりなしに警察署との連携や協力が明文化されていますが、やはり警察主導にならざるを得ないわけです。区が目指す安全安心のまちづくりとは、結局のところ、都条例を補完するだけのものと言わざるを得ません。
 3点目に、本条例の目的遂行のため、区民や事業者、占有者の努力義務規定をふんだんに設けています。しかも、区民と事業者、占有者は、協力するよう努めるものとするとされ、区と警察署などの関係行政機関に従わされる構造になっています。区は、強制するものではないとしていますが、実際に東京都の条例が施行されたもとで、中野区安全安心まちづくり協議会が中野署、野方署の管轄で既につくられ、警察主導で動き始めています。
 また、民間パトロールについても、自主性を強調しますが、犯罪の予防が目的である以上、犯罪に対応する技術や権限を持っている警察と無関係にパトロールしてみたところで、目的を達成することはまずできないでしょう。ノウハウも警察から指導、助言を受けるしかありません。それでは、警察からの要請に対し、区民、事業者が協力を拒否できるかといえば、防犯活動に非協力な者、地域の安全を考えていない者というレッテルを押されかねず、拒否することは難しいと考えられます。これでは、事実上協力を強制されるに等しいと言えます。
 4点目に、第9条では、共同住宅などの建設物の設備の設置に関して、警察署長に意見を求めるよう助言を行うとしています。ここで警察が何を意見するかといえば、防犯カメラの設置などを促すものです。ここでも、どこに設置するのか、どの時間帯に撮影するかなどは、警察の指導、助言なしにはまず判断ができません。しかも、防犯カメラの設置は、プライバシー権を侵害する問題をはらんでいます。防犯対策の名目で集合住宅の出入り口や付近の通行人の行動まで常時監視することが許されるならば、プライバシー侵害が、自由自在の監視社会が生み出されることになりかねません。
 以上のように、防犯システムの指導権は警察が握るとなれば、いかに善意から出た施策や行動であっても、区は予算を投入して警察の下請けをすることになり、住民や事業者は警察の目と耳の代わりを務めることを意味します。区の期待に反して、住民が住民を監視する地域社会になりかねないことを危惧するものです。
 最後に、区が人種、国籍、思想、信条、性別などにかかわらず、多様性の中で共生、共存できる人間像を信頼しようとするのなら、また、地域コミュニティの希薄化の解決を図ろうとするならば、地域社会にくさびを打ち込み、住民を分断してはなりません。本条例の底流に流れるものからは、残念ながら、皮相な人間観しか見えてきません。監視や排除ではなく、受容と共生による安全で安心なまちづくりの推進こそ行政が区民や事業者と進めるべきものです。このことを申し上げ、本条例への反対討論とします。

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【本会議・討論】
「中野区公の施設に係る指定管理者の指定手続きに関する条例」に対する賛成討論(3月25日小堤 勇)

○9番(小堤 勇) ただいま議題に供されました第11号議案、中野区公の施設に係る指定管理者の指定手続に関する条例に対し、日本共産党議員団の立場から討論を行います。
 本条例は、今後の中野区が行うであろう指定管理者の指定に係る手続を定めるものです。
 地方自治法第244条は、住民の福祉を増進する目的をもって設置されている公の施設の管理については、当該の自治体あるいは自治体が出資する法人など、公共性を持つ団体に限っていました。政府は、規制緩和の一環として、この制限を撤廃するために、民間のノウハウを活用するという口実で、公の施設の管理を営利を目的とする民間法人にも委託できるように、昨年6月に地方自治法の一部改正を行いました。
 日本共産党は、指定管理者制度の導入に道を開く地方自治法の一部改正が提案された際、これに反対の態度をとりました。地域住民にサービスを提供するということは、自治体本来の任務であり、それを民間法人にゆだねるということは、自治体の責任放棄とも言うべきものだからであるからです。
 さて、本議案は、地方自治法の一部改正が行われたもとでの指定管理者の指定手続に関する条例であります。現在行っている管理委託制度は、3年以内に指定管理者制度に統合が義務付けられており、既に中野区文化スポーツ振興公社を初め指定管理者への委託の検討が行われています。こうした状況を勘案した上で、本条例に賛成することにしました。
 ところで、私たちは、本条例が可決、公布されることで、ここを先途とばかりに民間法人への管理委託が次々に進められはしないかと危惧をしております。そのいい例が、中野区が区立保育園の指定管理者に営利企業を指定したことであります。営利企業は、保護者、区民の要望にこたえるために、事業メニューはふやすでしょう。しかし、肝心の子どもたちの成長、発達に決定的な影響をもたらす質の確保、保育士の継続性、安定性の確保などには大きな疑問があります。これらのことが十分な検証もなく、保護者、職員との内実の伴った話し合いもないまま強行されるということは、到底認めがたいことです。今回のような乱暴なやり方が繰り返されるようなことがあってはなりません。今後、指定管理者の指定を検討する際には、仕事の内容と指定管理の妥当性を十分調査し、少なくとも区民の不安や不信をかったり、サービスの低下を招くことのないようにすべきです。
 以上のことを申し上げ、賛成討論といたします。

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【本会議・討論】
「区立保育園運営委託実施計画の撤回、ならびに非常勤保育士の全員解雇撤回を求めることについて」に対する賛成討論(3月25日池田一雄)

○42番(池田一雄) ただいま上程されました2003年第53号陳情、区立保育園運営委託実施計画の撤回並びに非常勤保育士の全員解雇撤回を求めることについて、に対し、共産党議員団の立場から賛成討論を行います。
 最近、「人間の発達」というテレビ番組を見ました。乳児の言葉と知識の発育の状況を、豊富な実験のもとに解き明かしていく科学番組でありました。赤ちゃんに働きかけるときの大人のしぐさや言葉かけ、ちょっとした視線の配り方にもいろいろな意味が含まれていて、その結果のもたらすものは、乳児の発育に大きな影響があるものだということを科学的に明らかにした番組でした。このことからも、昼間両親にかわって子どもの発達の営みに深くかかわっていく保育士の大切さがよくわかりました。この大切な役割を果たす保育士には、そのための知識、技術に裏打ちされた経験の積み重ねが必要で、実際の場面としては、教師や看護士などと同様なコミュニケーション労働という形であらわれてきます。保育士として備えられなければならないこの知的熟練性を得るためには、安定した雇用関係のもとで技術や経験を継承できる適切な人的配置などの職場環境が必要になってくるのです。このことがそれなりに保障をされ、そのもとで多くの保育士が育てられてきたのが区立保育園と言えます。
 非常勤保育士も正規保育士の不足した分野を補って、長年にわたりこの保育環境のもとで、常勤、非常勤の違いはあっても、ともに研さんを積み重ね、保育士としての知的熟練性を高めてきたことには変わりはありません。だからこそ第三者の行政評価でも、区立保育園は高い評価を得られたのであり、非常勤保育士はその一端を担っていたのではないでしょうか。その大事な役割を10年以上にもわたって支えてきた非常勤保育士を、一般職で行う職は一般職で対応する、そこに特別職の非常勤を当てるのは、特別職の性格からいってもあわないといって解雇して、株式会社などに保育園を受け渡せば、レベルダウンするであろう保育の質に甘んじなければならないのは、つまるところ子どもたちということになります。非常勤保育士を解雇することは、中野の保育園運営に重大な支障をもたらしてくるであろうことを指摘しておきます。
 同時にこのことは、区の不当なやり方を批判して闘う19名の公務公共一般労働組合員である非常勤保育士への不当労働行為でもあり、見過ごすことができないものであります。
 さて、53号陳情の第3項は、「保育基本計画の策定を含め、区の保育行政のあるべき姿を示し、保護者を初めとする関係者の意見を十分に聞きながら、区の保育行政のあるべき姿を慎重に検討するようにしてください」となっています。本会議で理事者が、中野の保育計画については、来年度予定している次世代育成支援対策推進法に基づく地域行動計画の中で明らかにしていきたいと答えていること。区民委員会で採択された21号陳情の第3項「既存保育園の民営化・民間委託園については、父母・中野区・事業者による三者協議会を設置してください」で、区の保育行政のあるべき姿を三者で話し合っていこうとの方向が示されていることなどから、当然採択してしかるべき陳情項目ではないでしょうか。
 区長は、保育園の指定管理者制度への移行を進めることを含め、中野の保育園をすべて民営化、民託化するという路線を明らかにしています。このことは、国が強引に推し進めている構造改革路線の一環で、本来自治体が責任を持ってやらなければならない保育の仕事を市場に投げ出すものであります。これは、今後の中野の子育て、子育ちの施策に重大な後退をもたらすものであり、賛成できません。
 さらに、第2号陳情第2項についても一言触れておきます。
 保護者の皆さんが指定管理者への移行措置に関して特に心配していることの一つが、実施後の職員の引き継ぎ期間であります。区は、要望にこたえて5月まで区の保育士の引き継ぎ期間を延ばしたと言いますが、今回の移行が余りにも突然で、かつ急速に進められたことから、保護者の理解を得られたものでないことは、第1号陳情の趣旨からも明らかです。子どもなんか三日もすればなれるなどという暴言も一部も聞かれましたが、余りにも乱暴な考え方です。十分な引き継ぎ期間が保障されるべきです。
 以上をもって討論とします。

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【本会議・討論】
中杉通りに関する陳情への賛成討論(3月25日池田一雄)

○42番(池田一雄) 上程中の第4号陳情について、賛成する立場から討論を行います。
 東京都が行った将来交通量推計結果によると、補助133号線の2025年、平成37年時点での予測一日交通量は2万4,000台となっています。1999年、都が行った実地調査では、西武新宿線鷺ノ宮駅踏切から南へ約250メートル離れた中杉通りに面する白鷺二丁目46番地地点で、一日交通量9,400台、時速10.1キロメートルというかなりの程度の渋滞となっています。この状態で交通量が現在の2.6倍にもふえてしまったら、都心の渋滞地域を上回る大渋滞となることは火を見るより明らかです。西武新宿線の踏切が立体化されていないことからくる弊害です。これでは恐らくドライバーは大渋滞を避けて、環七なり環八なり、西武線と立体化された道路に逃げて、都が予測したような交通量には達しないことも考えられます。
 陳情が指摘するように、西武新宿線の踏切立体化が実現されなければ、白鷺一丁目区域に道路を新設しても、決して渋滞解消には結びつかないし、新設の意味がないと言えます。少なくとも立体化の進捗状況が道路計画に反映されなければ、道路予定地の住民を初め周辺住民が納得できるものにはならないでしょう。また、肝心の道路予定地の住民に対し、何の説明も通知もなしに優先整備路線に選定することは、住民参加の道路行政とかけ離れているとの陳情者の主張は至当なものであります。
 以上の事情を踏まえて、本陳情に賛成するものであります。
 以上で討論といたします。

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