2011年第4回定例会【本会議・代表質問】岩永しほ子

【本会議・代表質問】
(2011年12月1日)

中野区議会議員 岩永しほ子

  1. 区長の政治姿勢について
    1. 事業見直し案と新年度予算編成について
    2. まちづくり事業について
    3. 地域防災計画について
    4. 保育需要対応方針と「新システム」について
    5. 区民生活を守る立場について
    6. その他
  2. 区内事業者の仕事確保について
  3. 後期高齢者医療保険料について
  4. 教育行政について
  5. 交通不便解消と駅舎改善について
  6. その他

○副議長(久保りか) 岩永しほ子議員。

〔岩永しほ子議員登壇〕
○42番(岩永しほ子) 2011年第4回定例区議会本会議において、日本共産党議員団を代表して質問を行います。

1 区長の政治姿勢について


(1)事業見直し案と新年度予算編成について

最初に、区長の政治姿勢についてお尋ねいたします。
まず、事業見直し案と新年度予算編成についてお聞きします。
区は、来年度からの予算に反映させ、財政効果を生み出すため、76事項の見直し案を報告されましたが、子育てや教育にかかわるものが多く見直されています。その中でも、小・中学生の社会科見学と遠足代の公費負担の廃止は、それによって小学生に約2,300円、中学生に約3,900円の新たな負担となります。昨年度の区内中学生の年間1人当たり負担額は、給食費を除くと最低単価の学校でも9万4,843円でしたが、さらに支出がふえます。
就学援助の基準引き下げと私立小・中学生への支給廃止、生活保護世帯への修学旅行支度金の廃止は、給付が受けられなくなる世帯を生み出し、教育費が家計に食い込みます。
母子家庭への自立支援教育訓練給付金の対象者見直しと支給額の削減、自立支援給付見直しは、収入が厳しい母子家庭に追い打ちをかけ、自立の道を狭くします。
日本の子どもの貧困率は15.7%と過去最悪の水準となっている今、子育て世帯への負担軽減に取り組むことが求められています。義務教育の無償化を目指し、新たな負担とならないようにすべきです。見解をお聞きします。
区民の健康に必要ながん検診の見直しや眼科検診の廃止、高齢者施策のおむつサービスの所得制限引き下げ、障害者の福祉タクシーに所得制限の導入、障害者通所施設利用者の昼食代補助の廃止なども盛り込まれています。いずれも区民の健康福祉に直結するものであり、見直し事項からは外すべきです。見解をお聞きします。
さらに、高齢者自立支援住宅改修の限度額引き下げ、なかの生涯学習大学の年間授業料の大幅な引き上げ、区民歯科相談の事業統合と、都の包括補助で事業費の2分の1が賄われている事業まで見直しています。財源が確保できている事業まで見直す理由をお聞きします。
サービス後退にならないと説明された地域センターの廃止は、行政サービス窓口と職員が地域から消えてしまい、災害対応などへの新たな問題が生じるなど、繰り返される事業見直しで区民サービスは後退されています。区長はこれまで、「セーフティーネットが必要な人は支える」と言ってこられましたが、今回の事業見直しは、そのセーフティーネットが必要な区民の懐に直接切り込み、新たな負担を押しつけようとしています。ゼロベースで見直したとの説明ですが、投資的経費は見直されず、結局のところ、「かさむ経常経費をどう切り詰めるか」ということが目的になっています。
国は、構造改革を進めて自治体への教育や福祉関連予算を削減してきました。そのもとで区民生活を守ろうとすれば、自治体の教育や福祉の経常経費が膨らむのは当然です。本来、区民生活を守るための経常経費だったのではないでしょうか。見解をお聞きします。
確かに、税収や特別区交付金は落ち込んでいます。そのため2010年度は、予算編成時に「区税や交付金の減収で57億円の基金繰り入れをしなければならない財政非常事態」と警鐘乱打されました。実際は、予算見込みより増収となり、基金も毎年予測を超えて積み増ししています。
基金の積み立てや繰り入れは区長の区政運営によって決まります。10か年計画の基金積み立ては総額498億円ですが、そのうち減債基金とまちづくり基金だけで444億円になります。そして減債基金は、駅周辺開発関連と区役所建てかえだけでも201億円という起債を短期間に発行する借金の穴埋めとなります。そのため、年々ふえる福祉関連費を抑え込み、経常経費抑制を行っていると指摘せざるを得ません。
今、必要なことは、国や都からの補助金・交付金が見込めるので区の負担は極力抑制できる、財源が保障されているから見直さなくてもいいとの姿勢をとっている大規模開発の投資的経費に切り込むことです。不況のもとでは、投資的経費を極力抑えるため、施設の耐震化など必要なところに限って予算化し、開発事業は見直しや先送りすべきです。見直さないのでは区民にとって納得いくものではありません。区がしなければならないことは「住民の福祉の増進を図る」ための責任を果たすことであり、今、一番区民が望んでいることではないでしょうか。見解をお聞きします。


(2)まちづくり事業について

次に、まちづくり事業についてお聞きします。
事業見直しに中野駅地区や周辺開発事業の見直しが入っていないばかりか、都市型産業の集積・創出促進事業で一層の推進を図っていることは、区の開発優先の姿勢がさらに明確になりました。10か年計画期間に予定している起債発行総額のうち、中野駅地区・周辺開発関連と区役所建てかえに伴う起債発行と基金引当額が占める割合は4割以上です。そして、減債基金とまちづくり基金から繰り入れても残る109億円は、10か年計画以後にも引き続くサンプラザ再整備と区役所建てかえの財源に活用できることになります。開発事業に国や都の財源が充て込めるとしても、収納されるまでには区がいっとき支払うことや起債償還、また、予期せぬ事態への財源確保が必要です。区の資金計画を破綻させないために、さらに区民生活に必要な経費を抑え込んでしまうことが懸念されます。見解をお聞きします。
都市型産業と旗を振っても、今日の経済状況の深刻さは多額の税投入に見合うようには動いていません。だからこそ、企業誘致がしやすいように中野駅地区の2期・3期工事が必要になります。2期・3期の計画を進めれば、駅南側に新たな土地を買収しなければならなくなります。計画の規模、時期など、抜本的な見直しを求めます。
また、西武線連続立体交差事業は住民と議会、行政の運動で実現し、合意のもとで地下化計画が進んでいます。これによって、開かずの踏切は解消するでしょう。一方、立体交差事業とは別計画の沼袋・新井薬師前駅周辺のまちづくり事業は住民合意が整っていません。今日の経済状況から見ても急ぐ必要はなく、時期をおくらせるべきです。お答えください。


(3)地域防災計画について

次に、地域防災計画についてお尋ねします。
区は、3・11以後の地域防災計画の見直しは都の指針と調整して作成することにしていますが、都の防災対応指針が策定されました。今後は庁内的に課題を抽出して検討し、来年度の早い時期に防災会議を開催する予定とのことです。全庁的な検討と防災会議での課題整理は重要なことですが、どのような視点で検討し、計画にするかが重要です。北区では、防災計画見直しに当たってのあり方検討会を設置し、区民代表、議員参加で、学識者の各専門講義を聞きながら進めているようです。都もこれまでの「災害」の概念をとらえ直し、新たな視点からの対応を図ることにしています。中野区も、課題を整理し対策を立てるため、震災、防災などの専門家の意見が組み入れられるようにすべきです。見解をお聞きします。
党議員団は、第3回定例会の中で、地域防災計画見直しに当たって具体的に盛り込むさまざまな項目を求めました。この間、都は地中熱発電の普及、太陽光熱発電助成を再開しました。他の自治体でも、耐震化促進やマンション防災マニュアル化支援、災害時緊急告知ラジオの購入補助などの取り組みを展開しています。中野区も、防災の「予防」を位置付けた減災の取り組みを進めるため、防災計画の見直しを待つまでもなく、マンション防災マニュアル作成支援、災害時緊急告知ラジオ購入補助など、「予防」と「減災」対策を実施することが重要です。お答えください。


(4)保育需要対応方針と「新システム」について

次に、保育需要対応方針と「新システム」についてお聞きします。
区は、2014年度までに保育園待機児童数をゼロにすることを目標に、昨年8月に「今後の保育需要への対応方針」を策定しました。そして、ことし3月までに227人の保育定員をふやしましたが、新基準で136人いた待機児童は新たな申し込みが予想を超え、ことしの4月には135人の待機児童となりました。そこで、ことし9月に「対応方針」を見直し、来年4月までに226人の定員増を目標にしましたが、想定している計画数は217人と、目標に達していません。
区長会では、待機児童対策のため国有地・都有地の活用を求めています。このことは認可保育園の拡充に道を開くものであり、23区の中では認可園や分園の計画が進んでいます。認可保育園に入園することを希望する親子が入園できるようにすることは、区の保育責任を果たすことです。中野区も認可園増設の計画を立てることを求めます。お答えください。
認証保育所を選択しやすくするため保護者補助金を見直すことや、さらなる認証保育所の誘致拡大を図ろうとしていますが、区の保育責任を認証保育園に肩がわりさせることは認められません。しかし、認可園を不足させていることで、園庭もない、プールもないなど、認証保育所を選択せざるを得ない状況です。23区の中では文京区など複数区が、保育料は認可保育園と同額になるようにし、その差額を区が負担しています。認証保育所誘致を推進する中野区は、保育料を認可保育園と同じになるようにし、差額を区が負担するようにすべきです。見解をお聞きします。
指定管理の保育園について、保育士の勤務や経験による保育の質を問題にしてきました。区の資料によれば、四つの保育園の中で3年以上勤続している保育士は、宮園は18人中10人、宮の台は20人中11人、西鷺宮は20人中7人、打越は23人中9人となっています。中でも打越保育園は1年未満が4割以上になり、1年の間で10人がかわったことになります。これでは子どもたちにとって安定したよい保育環境とは言えません。区として調査し、安定した保育環境になるよう必要な指導・改善を行うことを求めます。御答弁ください。
「子ども・子育て新システム」は、文科省管轄の幼稚園と厚労省管轄の保育園を統合・一元化し、「幼保一体化」で「二重行政を解消する」ことを最大の看板にしました。この問題では、区議会が第3定において見直しを求める意見書を国に上げたところです。7月の「中間のまとめ」では、「一元化」や「二重行政解消」は、総合施設は「子ども家庭省」、ゼロから2歳児対象の保育所は厚労省、幼稚園は文科省と三元化されることになり、施設の類型や財政措置は複雑になり、自治体や保護者は混乱します。変わらないのは公的保育の解体だけです。中止・撤回を求めるしかありません。区の見解をお聞きします。


(5)区民生活を守る立場について

区民生活を守る立場についてお聞きします。
野田首相がアメリカに約束した環太平洋連携協定(TPP)への参加交渉をめぐり、首相が「すべての物品、サービスが交渉対象」と約束したとアメリカが発表しました。首相は「そうは言っていない」と、国民をごまかして進めようとしています。TPPは原則すべての関税をゼロにし、障害になるものは撤廃するものです。既にアメリカは、牛肉の輸入拡大や自動車輸入の規制緩和などを求めています。首相が幾ら否定しても、あらゆる物品・サービスが対象になることは免れず、TPP推進の中心にいるアメリカは、日本に民間医療保険や医薬品などの市場を開放するよう繰り返し要求し、公的保険制度や国民皆保険制度がその障害になるとしています。日本医師会は、混合診療の全面解禁で保険のきかない医療が拡大し、所得によって受けられる医療が制限され、もうけ本位の医療と不採算性部門の切り捨てなどが懸念されると、反対しています。また、「政府調達」では、政府・自治体の物品購入や公共工事で、国際入札を義務付けることを検討しており、そうなれば地元中小企業向けの官公需発注が困難になります。国民の9割が説明不足を指摘している世論調査を見ても、区長がTPPの参加方針に反対することは区民生活を守ることになります。見解をお聞きします。
法令による義務付け、枠づけの見直しと市町村への権限移譲のための地域主権一括法が成立し、来年4月からの実施に向け、どのような姿勢で具体化するのかが問われています。保育所の保育士配置や居室面積は最低基準として国が責任を持って法令で定め、財源措置をしていたものを自治体裁量にゆだねることにしましたが、地域格差を生じさせないために「参酌すべき基準」から「従うべき基準」に変更されました。ところが、待機児童対策として一部地域の面積基準緩和が告示され、中野区もその対象になりました。区は、都の条例整備を待って具体化しようとしています。
しかし、今回の面積基準緩和は真の待機児童対策にはならず、保育の質や内容の低下を懸念して「従うべき基準」に変更せざるを得なかった経過から見ても、詰め込みで保育環境を悪化させ、子どもたちの成長に取り返しがきかない状況を生み出すことは明らかです。区は実施すべきではありません。また、今後の保育実施に当たり、少なくとも現行の基準より後退することがないようにすべきです。2点についての見解をお聞きします。

2 区内事業者の仕事確保について

次に、区内事業者の仕事確保についてお聞きします。
区内の卸売・小売業の減少が目立ちますが、区内事業者や商店は震災と円高の影響を受ける中で年末を迎えます。建設関係の事業者は、このままでは年を越すのがやっとで、来年の経営はどうなるかと不安の声を上げています。
昨年度の中野区単独発注の工事関係契約実績額は、土木では96%分を、建築では91%、設備では77%、その他では8.5%分を区内業者が受注していますが、総額約32億円のうち68%分の受注です。件数が多くても大きな金額の発注は区外業者に行っていることにもなります。これまでも繰り返し区内業者への優先発注を求め、今年度から工夫されましたが、今後、中野中学校の建設工事、旧富士見中学校跡での整備工事などが予定されています。こうした、今後区が行う工事発注を区内業者が受注できるよう、分離発注の方法などさらに工夫を求めます。御答弁ください。
見直し事項では、耐震補強設計費補助の廃止を上げています。
区には木造住宅耐震補強工事助成がなく、この事業が辛うじて耐震化を促進する支援になっています。この事業は区内業者の仕事確保にもつながっています。それを廃止するのでは、ますます低所得世帯や高齢者世帯が耐震化への二の足を踏むことになり、業者への仕事が減ってしまいます。国も都も、各自治体でも、助成してでも木造住宅の耐震化を促進しようとする流れに逆行します。都は、大震災で受ける中野の被害は甚大と指摘している状況ですから、区民任せにして耐震化が後退するのは大問題です。
区民の命を守るため、また、区内業者の仕事確保につながり、経済効果もあるわけですから、設計費補助の廃止を取りやめることや、耐震補強工事助成の実施を求めます。お答えください。

3 後期高齢者医療保険料について

次に、後期高齢者医療保険料についてお尋ねします。
来年度は介護保険の第5期事業計画による保険料と、後期高齢者医療保険制度の見直しによる保険料の徴収となります。
11月10日、後期高齢者広域連合長名で「財政安定化基金活用の協議」を都に申し入れています。それによると、来年度、再来年度の「保険料算定に必要な保険料率の試算の結果」は、今年度と比べ「著しく増加する。このままでは改定した場合、120万人を超える被保険者のみならず、高齢期都民にとって大きな不安や混乱を与えることは歴然」と説明し、「財政安定化基金からの交付金の交付及び同基金への拠出額の積み増しにより」増加抑制を行い、「都民の不安や混乱の解消に努めたい」としています。現在8万4,527円の保険料は試算額では幾らになるかお答えください。また、区として保険料が引き上がらないよう、機会あるごとに広域連合に要請することを求めます。御答弁ください。

4 教育行政について

教育行政についてお尋ねします。
国は「新しい施設整備の基本方針」に基づき、「学校施設耐震化・防災機能の強化」として補正に計上しました。これによって公立小・中学校の耐震化率を約90%に高め、今後5年以内の早い時期に耐震化を完了させる予定です。また、来年度は地震から児童・生徒の命・身体の安全を確保する耐震化及び地域避難所機能に不可欠な防災対策事業の実施と、環境に配慮した次世代型学校づくりの推進のため、太陽光発電設備の設置、老朽校舎を高断熱化等に改修、節水型トイレ整備実施を希望する学校に対応するとしています。区もおくれている学校耐震化を早急に完了し、新しくする学校は環境に配慮した施設に整備すべきです。御答弁ください。
文科省は、2011年度見送られた小学校2年生の35人以下学級実現のため、4,100人の定員増を概算要求しました。今年度実施された小1の35人学級は、中野区では対象が2学級ありましたが、新学期が始まった4月22日からの対応であったため、学級増とはせず、職員配置の増となっています。一方、都の小1問題・中1ギャップにおける学級上限を38人にしたことにより、小・中学校とも2学級が増となっています。学校では、クラス数をふやすことが子どもたちのためであることを実感しています。
区教委が今年度中に考え方をまとめようとしている学校再編の中期・後期計画は、もはや少人数学級規模に転換することを抜きには成り立たなくなっています。前期計画の検証や、平和の森小学校が今でも校庭や施設規模が基準を超えている状況を見ても、教育環境を後退させてはなりません。中・後期計画の策定を中止すべきです。見解をお聞きします。

5 交通不便解消と駅舎改善について

最後に、交通不便解消と駅舎改善についてお尋ねします。
10月、警察庁は「良好な自転車交通秩序の実現のための総合対策の推進について」の通達を出しました。ことし3月に完成した山手通りは自転車帯を整備し、歩行者とのすみ分けをしていることにより、自転車利用者が歩行者への配慮を意識します。中野通りにはパーキングメーターがあり、青梅街道は車道の駐停車が多く、歩道には生け垣があります。今後、中野区内の青梅街道と中野通りでの自転車走行の対策が必要になります。都道ではありますが、具体化の可能性を関係機関と協議しなければなりません。どのように進めていくのか、見解をお聞きします。
京王バスに対し、本郷通りにはバス停があり、早朝・深夜以外の日中も走行するバスの増便を求める要望が出され、区長あてにも要請署名が提出されています。本郷通り沿道では東京工芸大学の校舎が新設され、今後、京王バス中野車庫のそばにある佼成病院が杉並区に移転します。その結果、学校や病院への移動手段としてバス利用の可能性が高まります。また、弥生地域センターの廃止により、区役所に来る機会がふえています。高齢者、子ども連れに限らず、バス増便への期待は大きく、区としても京王バスに再度増便を働きかけるなど、実現に向けた努力を求めます。御答弁ください。
東京メトロに対し、中野坂上駅や中野新橋駅の二方向避難路の確保、バリアフリー対策などが進み、中野坂上駅は来年夏の供用開始、中野新橋駅は2014年度完成、供用を予定するところにまでなりました。この駅舎改善に先立ち、中野新橋駅では、8年前からホームと電車の間に可動ステップが設置されました。東京メトロは、車体とカーブなどで生じるホームのすき間を埋め、転落を防ぐためと説明しています。また、東京メトロは各駅にホームさくを整備しています。
鉄道事業者には乗客の安全を確保する責任があります。区内の西武新宿線の新井薬師前駅や野方駅など、とりあえず利用者が多い駅にはホームさくの整備、カーブしているホームに可動ステップの設置が求められています。西武鉄道に働きかけることを求めます。お答えください。
以上で私の質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 岩永議員の御質問にお答えいたします。
政治姿勢について。事業見直しの対象者等についての御質問がありました。さまざま影響を受ける方々を例示しての御質問でありました。
このたびの事業見直しでは、さまざまな配慮から、これまでなかなか見直しに至らなかった事業についても対象として踏み込んで検討を行ったところであります。御指摘の事業についても、負担の公平や利用者負担の適正化、事業継続の必要性などの観点から判断をしてまいりました。
高齢化、少子化など、これからますますさまざまな施策が必要になっていく中で、そうした必要な施策をしっかりと実現していくためにも見直しに踏み込まなければならない、そうしたことも御理解をいただければと思っております。
それから、補助がある事業についても見直している。これはどういうことかという御質問であります。たとえ都の補助対象事業であっても、事業そのものの必要性などを検討して、見直すべきものは見直して一般財源の削減を図っていきたい。一般財源の充当を少なくしてまいりたいと、こういうことであります。
それから、経常経費の見直しについて、経常経費に無駄があるはずもないじゃないかと、こういうことであります。経常的に行っている事業や、その経費こそ見直しの対象とする必要があると、こう考えております。事業の展開が無駄がなく、また、かつねらいどおりに効果を上げられるよう、個々の事業のあり方を常に見直していくことが欠かせない、こう考えております。
それから、投資的事業を見直すべきだと、こういう御質問であります。
投資的事業、補助金や、あるいは財調の財産費や態容補正などの事業見合いの需要額算定と、こういったものは事業をやらなければ入ってこない財源でありまして、そういう意味では、そのお金を他に回すということはできないというわけでありまして、やはり基本的に、計画的に進めるべきまちづくりについては着実に進めていくことが必要だと考えているところであります。
それから、政治姿勢に関連しての御質問が幾つかありました。
TPPの参加方針に反対するべきではないかと、こういう御質問であります。貿易によって成り立ってきた我が国の経済のあり方を考えますと、アジア太平洋の経済連携の中で基本的な自由貿易の枠組みを構築して、各国が公正なルールに基づく経済活動を行うことに参加すると、このことは不可欠な問題だと考えております。農業や医療制度など、守るべき国内の制度についてはどのような形で守るのか、迅速で適切な情報公開に基づいて十分に国民的な議論をしながら、毅然としてTPPの交渉に参加していくことが求められていると私は考えております。
保育所の面積緩和について。認可保育園の面積基準の緩和につきましては、地方分権推進の一環として、法で定められた児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を都道府県の条例に委任するものでありまして、地域の実情に合わせた判断を自治体が行うために進めるべき改革であると、こう考えております。今後、東京都が条例を定めた段階で、その内容を踏まえ、区としての検討をしてまいりたいと思っております。
私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 教育行政について、学校再編計画を中止すべきではないかという御質問がございました。
学校行事など集団活動を活性化し、多様な子ども同士のふれあいにより社会性をはぐくむためには、学級数だけではなく、一定の集団規模を確保することが必要であり、子どもたちに集団教育のよさを生かしたよりよい教育環境を整備するために、学校再編に取り組んでいるところでございます。学校再編につきましては、いわゆる35人学級を踏まえた検討を行っておりまして、今後、国や東京都の動向について注視していく必要はあるというふうに考えておりますが、再編の計画を中止する考えはございません。

〔都市政策推進室長遠藤由紀夫登壇〕
○都市政策推進室長(遠藤由紀夫) 私からは、まちづくり事業についての御質問にお答えいたします。
まちづくり事業の財源についての御質問でございました。中野駅周辺のまちづくり事業では、国や都の補助金等をできる限り確保していくほか、起債や基金の活用によりまして、一般財源に負担をかけないこととしてございます。このため、まちづくり事業によって区民生活に必要な経費を抑え込むということにはならないものでございます。
次に、中野駅地区整備についてでございます。中野駅地区整備は、中野駅周辺の利便性や回遊性を高め、区民生活や地域経済に寄与するものであり、事業をより一層推進していくべきものでございます。中野駅地区第2期・第3期整備事業は今後も着実に計画を進めてまいります。
続きまして、まちづくり事業の実施についての御質問でございます。連続立体交差事業は踏切の除却により交通渋滞を解消するだけでなく、鉄道で分断されていた市街地の一体化を図るなど、総合的なまちづくりの推進に寄与する事業でございます。この連続立体交差事業を契機といたしまして、沿線地域をより住みやすく魅力あるまちにするため、駅前広場や道路などの整備を一体的に進めることが大切でございます。そのため、沼袋駅及び新井薬師前駅周辺におきまして、連続立体交差化計画にあわせまして、駅前広場とそれに接続する道路を本年8月に都市計画決定いたしました。計画策定に当たりましては、計画の進捗にあわせて説明会などを開催しており、幅広く区民の合意を得た上で計画決定したものでございます。引き続き必要な財源を確保し、早期の事業化に向けて鋭意取り組んでまいります。

〔都市基盤部長服部敏信登壇〕
○都市基盤部長(服部敏信) 私からは、区長の政治姿勢のうち、地域防災計画にかかわる御質問ほか何点かの御質問にお答え申し上げます。
まず、地域防災計画への専門家の意見の組み入れにつきましての御質問でございます。
地域防災計画の見直しに当たりましては、本年6月にお示し申し上げました「緊急対策 中野2011」でも明らかにしておりますように、何らかの形で専門家の意見の組み入れを得られるように考えていきたいと思っております。
次に、地域防災計画のうちマンション防災マニュアルの作成、また、災害時告知ラジオ等の購入助成の御質問をいただきました。マンション等高層建築物を対象とした防災マニュアルの作成につきましては、他区の事例等を参考にしながら研究してまいりたいと考えております。また、緊急放送などに対応いたしましたラジオの購入等につきましては、基本的に個人の負担で行うものと考えてございます。
次に、区内事業者の仕事確保につきまして、そのうち耐震補強設計費助成の継続についての御質問でございます。住宅の耐震改修工事を行った際に、所得税及び固定資産税の減免措置を受けるためには、これまでは自治体の耐震改修証明が必要でございましたことから、耐震補強設計費助成を行ってまいりました。先ごろの税制改正によりまして、民間の建築士によります耐震改修証明の発行が可能となったことや、昨年度の本件の助成件数は1件のみということでありましたことから、来年度、この助成制度は廃止する予定で考えております。今後は、区内事業者でございます区登録の耐震診断士や耐震改修施工者をさらに活用し、住宅の耐震化を促進してまいります。
次に、交通不便解消と駅舎改善につきましての御質問をいただきました。
まず、自転車の走行空間の確保の御質問でございます。議員のほうの引用されました警察庁の通達は、これは近年特に自転車走行のマナーの悪さが叫ばれ、交通環境に支障を来しかねないことから出されたものと認識してございます。区といたしまして、自転車走行にかかわります法令遵守やマナーの向上を目指しているものであります。十分な安全が確保されないような状況におきましてまで、自転車の一律的な車道走行を強制する意図はないと理解してございます。
続きまして、本郷通りのバスの増便についての御質問でございます。本郷通りを通行するバス路線は、中野車庫への出入庫を目的として早朝・深夜のみ運行してございまして、通常に利用する路線ではございません。したがいまして、事業者への働きかけを行う考えはございません。
最後に、ホームドア、可動ステップの関係で、野方駅、新井薬師前駅の御質問でございます。ホームドア等の設置につきましては、国土交通省のホームドアの整備促進に関します検討会の中間まとめを受けまして、安全性、緊急性を鉄道事業者が判断し、整備するものと考えてございます。新井薬師前駅のホームは連続立体交差事業でも改善を予定しているように、転落防止策として一定の安全対策はとられておりますけども、乗降の安全確保の必要が高いところであると考えてございます。御指摘の可動ステップの設置につきましては、車両ごとの出入り口の数の違いなどから難しいと聞いてございますけども、西武鉄道とは安全性確保について今後とも話し合いを行っていきたいと考えてございます。
以上でございます。
〔子ども教育部長村木誠登壇〕
○子ども教育部長(村木誠) 私からは保育需要対応方針に関する御質問と、教育行政のうち、環境に配慮した学校づくりに関する御質問にお答えをさせていただきます。
まず、待機児の対応についてでございますが、9月に策定いたしました今後の待機需要への対応方針について、平成23年度の改定版となってございます。ここでは進級等によりまして、確実に確保すべき定員増数を示すとともに、保育需要や人口の状況から平成26年度までの保育需要の増加を推測したものでございます。その対応策につきましては、9月の時点で現実に可能であると想定していた定員増数を記載したものでございます。現在、保育需要の推測値に対応するべく努力を傾注しているところでございます。
未利用国有地等につきましては、現在のところ想定している場所はございません。
認証保育所利用者の負担軽減についての御質問がございました。さまざまな保育サービスの保護者負担額について、サービス内容に応じた一定の公平性を保つ必要があると考えておりまして、今後、保育園保育料や認証保育所保護者補助等のあり方について、総合的に検討していく考えでございます。
次に、指定管理者園の保育所の状況についてでございますが、区立打越保育園を含む指定管理者につきましては、指定管理業務に係る基本協定書におきまして、保育内容についての調査及び必要な指示を行えることになってございます。定期的に担当職員が巡回をしているところでございます。区立打越保育園の運営につきましては、区が直接関与するところではございませんけれども、保育士の入れかわりなどが保育に影響を及ぼすことが確認された場合には適切な対応を図ってまいりたい、このように考えてございます。
次に、新システムの中止・撤回についてでございますが、子ども子育て新システムにつきましては、現時点で明確な内容となっていないため、今後の動向等注視してまいりたい、このように考えております。
最後に、環境に配慮した学校についての御質問でございます。
新しく建築する区立中野中学校につきましては、環境に配慮した学習空間として、健康的で快適な学校をつくることを計画のコンセプトに、太陽光発電や壁面緑化、高断熱化、ペアガラスなどを導入する方向で現在検討を進めているところでございます。今後も学校の改築等に当たりましては、環境に配慮した施設のあり方等を検討してまいりたい、このように考えているところでございます。
私からは以上です。

〔経営室長川崎亨登壇〕
○経営室長(川崎亨) 私から2点お答えいたします。
初めに、区内事業者の仕事確保の項で、工事の発注方法についてでございます。これまでも工事の発注に当たりましては、工事の規模、内容により、建築、電気、機械、土木に区分して発注しているところでございます。また、今年度からは一定規模の工事につきましては、制限付競争入札を実施し、区内の事業者に優先的に発注を行っているところでもございます。
次に、教育行政の項で、学校の耐震化促進についてでございます。平成19年12月に策定した中野区区有施設耐震改修計画の改定作業を現在進めておりまして、平成27年度までの早い時期に、教育施設を含めた耐震補強工事を完了させたい予定としております。
以上でございます。

〔区民サービス管理部長登弘毅登壇〕
○区民サービス管理部長(登弘毅) 私からは、後期高齢者医療の来年度の保険料についての御質問にお答えいたします。
来年度の保険料につきましては、現在、東京都後期高齢者医療広域連合で試算しているところであり、明らかになった時点でお示しをしたいと考えているところでございます。
また、保険料につきましては、適切な医療の確保と制度の持続可能性を勘案した適切な保険料の設定が望ましいと考えているところでございます。
以上です。

○副議長(久保りか) 以上で岩永しほ子議員の質問は終わります。

2011年第3回定例会【決算特別委員会・総括質疑】かせ次郎

【決算特別委員会・総括質疑】
(2011年10月6日)

中野区議会議員 かせ次郎

  1. 地域防災計画の改定について
    1. 災害対策本部組織の変更について
    2. 備蓄物資について
  2. 災害から区民の命を守ることについて
    1. 耐震改修促進計画について
    2. 木造住宅の耐震改修工事助成について
    3. 危険なブロック塀・建物について
    4. 長周期地震動対策について
    5. 帰宅困難者対策について
    6. 地震防災マップの改定について
    7. 水害対策について
  3. その他
    1. 桃花小学校体育館の浸水について
    2. 三谷橋の架け替えについて
  4. がん等検診について
  5. 旧桃丘小学校跡地の問題

○佐野委員長  次に、かせ委員、質疑をお願いいたします。

○かせ委員 御苦労さまでございます。最後の質問者ということになりますけれども……。

○佐野委員長 本日最後。

○かせ委員 本日最後ということですけれども、日本共産党の立場から、2011年度決算特別委員会総括質問をさせていただきます。

1 地域防災計画の改定について


(1)災害対策本部組織の変更について

 質問の項目については、通告のとおりにさせていただきたいと思います。
 まず、地域防災計画の改定についてでございます。東日本大震災の特徴は、広範囲にわたる大震災と、その後の津波、そして原発事故が重なるという未曾有の大災害となったことでございます。現在、中野区では防災計画の見直しの検討が行われておりますけれども、今回の震災被害から中野の防災計画にどう生かすのか、まずお聞きいたします。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 今回の地域防災計画の見直しに当たっては、東日本大震災への対応で顕在化した避難所開設ですとか、帰宅困難者対応などの問題点、また現在、区で被災地に派遣しております職員を通じて把握することのできた情報や、被災者の対応で確認できた課題などを検証した上で、その対応策をしっかりと計画に反映していきたいというふうに考えております。

○かせ委員 今回の定例会では、多くの方たちがこの問題を取り上げてきているわけですけれども、私たち日本共産党としても、この震災対策、これからつくられる地域防災計画については、地域の皆さんの命を守る、そういう規範、基準となりますか、そういったものを検討していくものだというふうに思っています。そういった意味では、職員の皆さんのいろいろな経験やら、それから、地域の中でさまざま活動されている多くの団体の皆さん、こういった方たちが真剣に議論して、立派なものをつくっていくと。そのために私たちも頑張っていきたいというふうに思っております。
 それでは、この計画の中で具体的に大きな力を発揮していくというのが、災害対策本部ということになりますけれども、今回、地域センターが廃止され、区民活動センターに組織がえされたことに伴い、災害対策時における地域本部の体制が変更されました。15の地域センターに地域本部が置かれ、センター長が地域本部長になり、本部員は6人から8人いる職員が配置されていたものが、区民活動センターでは、すこやか福祉センターから派遣されている職員は2名です。地域本部長には、すこやか福祉センターの所長や、本庁の副参事クラスからの職員が配置されるというふうに伺っております。日常生活をこなしながら、担当の地域の状況を把握するためにどのような対策を講じられているのですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 地域本部の職員が地域の状況を的確に把握できるよう、本年の5月に実施しました職員の風水害訓練におきましては、全地域本部を対象に訓練を実施しました。各地域本部の職員が参加しまして、地域の危険箇所等の確認を行ったところであります。
 また、避難所運営会議や避難所開設訓練等においても、地域本部を担当するすこやか福祉センターの職員、あるいは本庁の指定職員が参加しまして、地域防災会の方々とともに避難所施設の利用の計画の確認や、資機材の使用方法などについて訓練を行うなど、災害時に地域本部の職員として地域住民と協力して災害対応に当たることができる体制づくりに努めているところであります。
 今後とも訓練や研修などさまざまな機会を通じて、地域本部の職員が地域の状況を把握できるように取り組んでまいりたいと考えております。

○かせ委員 これから職員の方たち大変だと思います。今言われたように、実際に災害が発生したときには、地域の皆さんと協力していろいろなことをやっていくということがかぎになります。そのためには、日ごろから地域の方たちとの関係というものがつくられていかなければならないというふうにも思いますけれども、そういった面での対応、対策というのはどうお考えですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 繰り返しになりますけれども、実際、災害時には避難所運営というようなことを中心に災害対応していくということでありますので、避難所運営会議ですとか、訓練参加などを通じて、顔の見える関係を構築していきたいと考えております。

○かせ委員 ちょっと角度を変えてお聞きしますけれども、例えば、これまでの地域センターの方が担当していたときには、地域情報を得るために、地域のさまざまな行事であるとか、そういったことにも参加して、それで人的なつながりであるとか、それから地域の状況であるとか、そういったものをつかむという努力がされてきたわけですけれども、これからさまざまな分野で担当しながら、そういう地域情報をつかんでいくというのは、もちろん今言われたように防災会議とか、訓練に参加していくというのは、これは本当、大変なことですけれども、それだけではなくて、日ごろからの地域との関係、こういったものをつくっていくことが必要だろうというふうに思いますが、その点について、もう一度お伺いします。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) それぞれ本庁の指定分野の職員に当たりましては、平常の業務もあります。ここで確実にこういった形でというようなお答えはできませんけれども、顔の見える関係を構築するために努力を続けてまいりたいと思っております。

○かせ委員 そこのところが一番大事なので、ぜひ頑張っていただきたいと思います。
 それで、地域対策本部は第一線での避難救援活動を支える拠点として居続けるわけですから、適切な運営がいつでもできるような、そういった体制を構築するために、今後とも皆さんの御活躍を期待しております。


(2)備蓄物資について

 次に、備蓄物資についてもお聞きします。中野区の備蓄品は1日分で、乳児や高齢者については2日分を見込んでいるというふうに聞いています。1日持ちこたえれば、食料品や生活物資を補給できる。各家庭で二、三日分の食料を備蓄しておけば何とかなるといったものではないというふうに思っています。しかし、交通が遮断し孤立する事態、これは各地で起こっているわけですから、こんな事態が起こり得ないとは限らないわけです。そういった意味でお聞きしたいと思いますけれども、この備蓄品は1日でいいんだというようなこと、これは変えるお考えはあるんでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) この計画は東京都と各区市町村との役割分担に基づきまして、各区市町村においては1日分を備蓄するということに基づいておりまして、今のところ、これを変える考えはございません。

○かせ委員 先ほどの議論の中でも、東京都との関係というのを言われておりました。私もちょっと東京都のほうの防災計画、いろいろな情報があるので、ちょこっとながめてみたんですけれども、この部分については、やはり重大な変更、検討課題になっています。ですから、1日で済むというような、こういったものは見直しがされるんだろうと思うんですね。多分されると思いますけれども、そういった場合にどうなのか。このことも想定しておかないといけない。ですから、しませんよと、1日分でいいんですよというようなことで計画を進めると、結局、最後のところでこれを変えなければならんという事態があると思うんです。ですから、この部分については、これでいいんだということではなくて、少なくとも検討しておくぐらいのことを考えておかないと、ちょっと間違ってしまうんじゃないかと思いますが、もう一度お願いします。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 現在、東京都においても、東日本大震災を踏まえた地域防災計画の見直し作業が行われているということでございます。その具体的な内容というのはまだこれからということになっております。また、その内容を踏まえまして検討していきたいと考えております。

○かせ委員 それで、今の日にちについて、変更する、まあ、検討課題だということを言われたわけですけれども、この備蓄の中身についても検討しなきゃいけない。その単位について検討しなきゃいけないというふうに思っています。
 備蓄物資の資料を見てみますと、例えば、災害用一体型ミルク、粉ミルクで見てみますと、これ、ちょっと情報が古いので、後で、どうなったのかとお聞きしますけれども、平成19年の災害対策用備蓄物資一覧というのが地域防災計画の中にあります。それを見てみますと、320グラム入り粉ミルクが48カ所の避難所で400缶備蓄され、1避難所で割り振ると、たった8缶ということになります。乳児の予想避難数、約800人だというふうに聞いていますけれども、2日分を想定しておりますけれども、1缶を4人で分け合う、こういうのがこのときの計画でした。その後、見直しがされたとも聞いておりますけれども、現在はどうなっていますか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 現在、乳幼児用の粉ミルクにつきましては、1,600缶を備蓄しております。

○かせ委員 1,600缶ですけれども、この人数とか、それから、その根拠というのはどうなっておりますでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 被害想定に基づきまして、避難する、粉ミルクを使用する適用年齢の人口を割り出しまして、それに基づく使用量を掛けまして必要数を出しております。それが1,600缶ということです。

○かせ委員 400缶が1,600缶、4倍にふえたということですよね。19年度では48カ所の避難所で400缶、現在は50カ所にふえていますけれども、それが1,600になったということは、四四、十六ですから、4倍にふえたということですね。そうしますと、人数はそれほど変わっていないとして、それは1人1びんですか、1缶ですか、ということになると。それを二つに、2日分だということですから、これはよくわかる話です。そうしますと、改善されたと。とてもいいことだと思いますが、他に変更されたものはありますか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 同じ19年当時と比較しまして、サバイバルフーズ、それから、要援護者用の食料であるアルファ化米、おかゆについては備蓄量がふえております。また、マンホールトイレについても、目標数であった200台の備蓄を達成しております。

○かせ委員 そういう意味では、命にかかわることについては少しふやされたと。食事とか、トイレですね。これは非常に大事なことですが、しかし、今度の大震災で、私たちも現地に行っておりますけれども、そこで言われているのが燃料の問題であるとか、それから、暖房器具が流されてしまってなくなってしまったとか、それから、発電機が不足しているとか、こういったことの要望が非常に強かったわけです。首都・東京で福島のような事態は起こったら困るんですけれども、ただ、どういう事態が起こるかはわからない。少なくとも、広範囲にわたる事故が、震災が起こった場合には、想定されるような物資の供給というのはできないかもしれない。そういった場合に、やはり大きな力を発揮するのは地元の備蓄品だということになります。そうしますと、こういった燃料とか暖房、発電機、こういったものについてふやす必要があるのではないかというふうに思いますが、いかがですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 発電機につきましては、既に各避難所の防災倉庫に1台配備しているほか、各地域防災会の活動拠点等々になります区立公園等、そこに置かれております防災資機材倉庫にも1台を配備しております。その発電機用の燃料につきましては、避難所の防災倉庫には18リッター、防災資機材倉庫には1リットルというものをそれぞれ備蓄しております。この発電機につきましては、投光器による照明の確保ですとか、炊き出し用のバーナー、あるいは防災用井戸のポンプの稼働などというものに使うことを想定しておりまして、現在の台数で一応対応可能というふうに考えております。
 また燃料につきましては、備蓄分で不足する場合には、災害時における燃料等の優先供給等に関する協定に基づきまして、東京都石油商業組合杉並中野支部に供給の協力を要請するということで対応を図っていくというふうに考えております。

○かせ委員 その供給についてですけれども、これも今後の東京都のほうの計画が変わる要素があるわけで、それとのすり合わせということも必要になるだろうと思います。今言われた燃料でありますとか、こういったことについては避難所の発電機であるとか、そういったことですけれども、やはり心配なのは、そういうところよりも避難所生活、避難所での暖房が足らなかったというふうに言われています。それから、いろんなところで避難されている方たちは、避難所以外で避難されている方たちというのは、やはりこの暖房というのは非常に大事になってくる。そういったことをいろいろ考えると、避難所に、防災倉庫に1台ずつ置いてあるとか、そういう水準じゃないだろうと思うんですね。ですから、この辺についてもやはりふやすように、特に見直しをするときの重点的なものとして考えていただきたい。そのことについては要望しておきます。

○佐野委員長 かせ委員、まもなく3時になりますが、いかがいたしますか。

○かせ委員 じゃあ、途中で切られるの嫌だから。

○佐野委員長 かせ委員の質疑の途中ですが、ここで休憩にしたいと思います。3時20分まで委員会を休憩とさせていただきます。

午後2時56分休憩
午後3時20分開議

○佐野委員長 それでは、委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

○かせ委員 それでは、先ほどの続きをやらせていただきます。原子力防災ということについてお聞きします。東日本大震災では原発事故が発生いたしました。東海地震は今後30年間以内の発生確率が87%、一説には90%と言う研究者もおりますけれども、これは近々起こるだろうと想定しなければいけません。そうした場合には、中部電力浜岡原発や、米軍横須賀基地の原子力空母ジョージ・ワシントンの原子炉事故も起こらないとは限りません。いざというときの備えに、備蓄物資の中に災害用救助の防護服や放射線線量測定器、ヨウ素剤の備蓄は必要だと思いますが、いかがですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 遠隔地で発生した原発事故などへの直接的な対応については、基本的には区が行うものではないと考えており、原子力災害に備えた備蓄を行うということは現在考えておりません。

○かせ委員 これも情報ですが、東京都では、今つくられている東京都の地域防災計画ですけれども、もともとあったものの中にも原子力防災というのは入っておりますけれども、さらに強化といいますか、充実といいますか、備えを大きくするというような検討をされているようです。特に、広範囲にわたる放射能の汚染、大事故といいますか、広域な大事故といいますか、そういったものに備えて、東京都は関係する地方自治体との協力で迅速な対応をとるんだというような検討がされているというふうにも聞いています。そうした場合に、当然ながら、その備えというものは、中野の場合には原発もありませんけれども、また原子力に関する事業者もないということで、そのことについては確かに不要だと思いますけれども、ただ、実際に中野ではそういう企業がないということですね。ですが、やはりそういう事故が発生したときの備えとしては、どうも自治体の責任として、そういう測定やら一時的な行動については、それぞれの自治体の協力を得るということになります。そうしますと、最低限の備品というものは必要になってくると思います。そういうことに対してどう対応するかということなんですが、東京都がそうした場合には、当然そうしなければいけない。そういうことについての突き合わせやら情報収集やら、これは必要になってきますが、そのことについてはどうですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 現在、東京都で行われております地域防災計画の見直しについての詳細は、まだ具体的に把握しておりませんが、東京都の動きでそのような場合は、広域的な、あるいは東京都と中野区という関係において求められるところについては検討していきたいと考えております。

○かせ委員 そうした場合に、そういったことも想定しながら、今後つくられる地域防災計画に書き込むということも必要になってきます。そのときにはそういう対応がとられるというふうに理解してよろしいですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 具体的に各区市町村が定めます地域防災計画における内容については、先ほども申し上げましたが、東京都と協議をするという形になっております。必要な記載がない場合には、東京都のほうから指導もされます。その中に原子力災害、原子力事故というようなものについての対応についての記載を求められるという場合には、計画の中に盛り込まざるを得ないというふうに考えて、その対応を考えていくということになると思います。

○かせ委員 ぜひ加えられるよう、検討をお願いしたいと思います。

2 災害から区民の命を守ることについて


(1)耐震改修促進計画について

 次に移ります。災害から区民の命を守るためにということで、幾つかの御質問を用意させていただきました。その中の第1番目に、耐震改修促進計画について伺います。
 中野区は、3月に中野区耐震改修促進計画を改定しました。この改定は住宅・建築物の耐震化率の現状の目標値を修正し、緊急輸送道路等沿道建築物、閉塞を防ぐべき道路沿道建築物の耐震化の促進に関する目標及び施設等を追加するというものです。どのように変更されたのか、お聞きします。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 耐震改修促進計画の変更内容でございますけど、まず、住宅の耐震化率の現状につきまして、75%を81%に変更いたしました。それから、目標値である平成27年度末の住宅の耐震化率90%、これは変更しておりません。それから、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化率の目標を新たに加えまして、平成27年度末の耐震化率を95%としたものでございます。

○かせ委員 この目標値の基準ですけれども、どこに置いたんでしょうか。また、目標を実現するためにはどのような対応を考えていますか。あわせて。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 地震による死者数を被害想定数から半減させるために90%の目標値を設定したものでございます。なお、緊急輸送道路沿道につきましては、それをさらに上回る数値ということで95%を設定したものでございます。
 それから、目標達成に向けてでございますけども、耐震診断の促進ですとか、各種助成制度の有効な活用を図るための普及啓発活動、さらには耐震改修促進協議会の活用など、さまざまに取り組んでいきたいと思っております。

○かせ委員 また、この計画変更は震災前につくられたものと聞いています。当然、今後計画の見直しということが必要になってくると思われますけれども、そういった検討といいますか、計画、あるんでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) この耐震改修促進計画の見直しでございますけども、実はこれは東日本大震災の直前に見直しをいたしました。したがって、まだ見直して間がないことですから、直ちに見直すと、そういった予定は今のところございませんけども、今回の大震災、これを受けまして、地震災害への新たな対応の考え方ですとか、法改正、こういったものが具体的に示されつつあります。そういった段階にあわせまして、再度見直す必要があるものと考えております。

○かせ委員 本会議で他会派の議員の方も質問していましたけれども、私も総括で取り上げるという準備をしてまいりましたので、なるべく重複にならないように配慮しながら、お聞きをしていきたいと思います。
 東京都の新たな条例、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例を生かすとは、具体的にはどういうことですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今回、今、委員御指摘の都の新たな条例、これによりまして、特に沿道の耐震化を促進すべき幹線道路といたしまして、特定緊急輸送道路、これが中野区内でも5路線指定されました。区はこの指定を受けまして、平成24年度より区内の特定緊急輸送道路沿道の建築物の耐震化促進に向けた助成制度などにつきまして、実施に向け検討しているところでございます。

○かせ委員 区市町村が6分の1の助成をするという場合に、所有者が3分の2から6分の1に軽減される、こういう新しい制度が導入されるわけですけれども、この制度を活用するということは、中野区が費用負担をするというふうに理解してよろしいんですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 耐震改修助成、耐震改修工事の助成につきましては、区も一定の負担がございます。


(2)木造住宅の耐震改修工事助成について

○かせ委員 わかりました。そうすると、緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進のために改修工事と、もちろんその設計もそうでしょうけれども、こういったものに中野区が6分の1を助成するんだということでありました。(「特定緊急輸送道路」と呼ぶ者あり)特定緊急輸送道路ですね。はい、そうです。区はこれまで、個人資産に資するものとして、木造住宅の耐震工事助成は実施してきませんでした。建物の倒壊による救援・復興の妨げになるということでは、沿道建築物と変わりないと思います。そこで、木造住宅の耐震改修工事助成についてお聞きします。どうするおつもりですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今、委員御指摘のとおり、緊急輸送道路沿道の建築物に関しましては、非常に公共性が高い、そういった観点から耐震改修工事まで助成している、そういったことでございます。それから、木造住宅の耐震改修に関しましては、これは現在のところ耐震診断、これを軸に耐震化の促進を図っておりますが、一定の成果を上げている、そういったふうに認識をしております。

○かせ委員 先ほども御答弁いただきましたけれども、住宅の耐震化率ですけれども、平成27年度目標値が木造住宅で83.1%、非木造で94.3%、合わせて90%というふうになっております。しかし、目標値を達成しても、木造住宅の約17%は危険な状態だと言わなければなりません。この数値、これらの住宅の、この数値に示される住宅の方というのは、建てかえや耐震改修をしたくても、余裕がないといった方々が多いというふうに思われます。ここに光を当てなければ、安全なまちにはなりません。このことに対する認識を伺います。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 地震に対する住宅の安全対策として耐震改修、これを実施することが望ましいわけでございますが、今、委員御指摘のこと以外にもさまざまな物理的な理由等によりまして、耐震改修が困難な住宅もあります。こういったものに対しても何らかの安全対策が必要であるというふうに考えております。

○かせ委員 所得税法が改正になりまして、23年分から住宅耐震改修特別控除の対象要件が緩和されました。住宅改修の費用に関し、補助金等の交付を受ける場合には、その住宅改修に要した費用の額から補助金等の額を控除する仕組みになりました。区は緊急輸送道路沿道建物の耐震改修工事助成に踏み切ったわけですけれども、木造住宅の倒壊で生活道路を封鎖することも、救援や復興の妨げになり、何よりも人命にかかわることだというふうに思います。そういった意味からも、木造住宅の耐震改修工事助成に踏み切るべきだと思っておりますが、再度お答えください。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 木造住宅の耐震化の取り組みでございますが、これまでも耐震診断の取り組みですとか、区登録の耐震改修施工業者の紹介、こういったことによりまして、住宅の耐震化促進については一定の成果が上がったものというふうに認識しております。一方、公共性の高い建物、これ以外に工事費用を助成することは適当でない、そういったことも考えておりまして、木造住宅の耐震改修工事費の助成を行う予定は今後、当面ないというふうに認識しております。

○かせ委員 耐震改修工事助成していないというのは、23区の中の本当ごく一部ということです。ですから、もう今度の場合の税制の改正ということについては、減税のためにということじゃなくなったわけですから、本当の意味で耐震改修を進めるということで考えを変えなければならないと思います。そういった意味で、他の区同様、耐震改修工事助成、木造住宅の耐震改修についても助成するよう、強く要望しておきます。


(3)危険なブロック塀・建物について

 次に、危険なブロック塀や建物について伺います。
 ブロック塀や、古い大谷石の擁壁の倒壊は避難路をふさぎ、人を押しつぶす危険もあります。それが通学時間帯ならば、子どもたちの安全が脅かされかねません。私は2005年の第3回区議会定例会本会議で、危険なブロック塀の撤去・改修を促進するための助成制度を提案して以来、この問題を追及してまいりました。区長は、個人の財産形成にかかわるという理由で取り合っておりません。しかし、21年度には通学路、避難道路等の道路沿いにおけるブロック塀等の危険度実態調査を実施しています。その結果はどうだったのか、また、どう生かされたのかを伺います。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) ブロック塀等の実態調査でございますけれども、区内の約2,000カ所で実施いたしました。その結果ですが、そのうち4割程度については今後注意を要すると、そういったものでございました。特にその中で、建築基準法に定める技術的基準を満たしていないなど危険性が高いもの、これにつきましては必要な補強を行うよう改善指導を行ったところでございます。また、この結果は耐震改修促進計画の改定版にも反映したところでございます。

○かせ委員 足立区では、11年度、6月から10月の期間、区内全域で老朽化して危険な建築物の実態調査を行っています。事業費用は300万円で、建築の専門家とともに外観を確認して回って、老朽化が目立つ建物の住所や危険度を記録した台帳をつくった。老朽化の激しい建物については、板囲いなどで一時的に対処し、区が耐震工事などを助成する制度も紹介している。所有者に修理を促すということでこういった取り組みをしているわけですが、中野区ではこういった考えはないんでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今、委員御紹介いただきました足立区の取り組みを含めまして、他の自治体の事例等さまざまな観点から検討いたしまして、効果的な対応を考えていきたいと考えております。

○かせ委員 よろしくお願いします。やはり事実をよくつかまえるということが、防災計画をつくる上で基礎になると思います。よろしくお願いします。


(4)長周期地震動対策について

 それでは、次に4番目、長周期地震動対策について伺います。
 東日本大震災で明らかになったのは、超高層建物や巨大建築物のもろさです。震度5強の地震で、240メートルを超える東京都庁舎は、大震災の影響で約15分間にわたって、4秒から5秒の周期で最大65センチ揺れたと言われています。日本建築学会によると、60メートル以上の超高層ビルは全国に約1,100棟あって、東京、大阪、名古屋の3大都市に集中している。そのうち10から100棟は、揺れが続くと天井や壁が壊れたり、ビルが傾いたりする危険があり、補強が必要だと指摘しております。今回以上の長周期地震動が起きるおそれがあり、古いビルは耐震補強が必要だとも言っております。長周期地震動は超高層建物に特徴的にあらわれます。被害を食いとめるためには、むやみに高い建物をつくらない、建設するときには、建物本体の耐震化だけでなく、建物内部の壁や天井、クーラーなどの機器の設置に至るまで、細かな規制や指導が求められると思います。いかがお考えですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今回の地震被害につきましては、建物の主体構造部よりも、むしろ仕上げ材ですとか設備など、二次部材の被害、これが大きくて犠牲者が発生しているところでございます。現在、国などにおきまして、二次部材に関する具体的な規制などについて検討していると聞いておりまして、それらの結果や最新の知見に基づきまして、適切に対応することが重要であると考えております。
 また、今回の地震後、区内で大規模な空間を有する施設などにつきましては、公共、民間を問わず安全性の確認を行ったところでございます。

○かせ委員 ところで、区内に60メーターを超える超高層ビル、何軒あるでしょうか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 現在、60メートルを超えるもの、これは建築基準法によりまして、超高層建築物として特別な揺れの検討が求められますが、これが区内では8棟ございます。それから、現在工事中のものが2棟ございます。

○かせ委員 こういった建物に対して、点検、あるいは補強工事などの対策をとられるべきだと思いますが、そういうことに対する対応はどうされているんですか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) 今、委員御指摘の長周期地震動、これにつきましては多くの専門家が研究されておりますが、まだまだ未解明な部分も多いと、そういったところでございます。現在のところは法的規制なども確立していないところから、今後その対応策については研究していきたいと考えております。

○かせ委員 その場合ですけれども、8棟、今、建設中2棟とありますけれども、特に民間の高層マンションであるとか、いわゆる区分所有されている方ってなかなか難しい問題があるだろうと思います。そういった場合に、やはり中野区の中に研究やら、そしてまた相談できるような窓口やら、こういった対策も練られる必要があると思いますが、その辺の検討はどうなりますか。

○豊川都市基盤部副参事(建築担当) かなり高度な専門領域になりますので、なかなか職員だけではというのもありますが、当面、例えば家具転倒防止器具の設置ですとか、さまざまな部屋の中の使い方、そういったことは普及啓発をしていきたいと思っております。

○かせ委員 ありがとうございました。


(5)帰宅困難者対策について

 それでは、次に帰宅困難者対策について伺います。
 帰宅困難者対策の基本は、むやみに移動を開始しないということだそうです。石原知事は条例を制定して、企業が一時的な避難施設になるよう、食料などの備蓄を求めるとも言っています。渋谷区では、新築の中高層マンションには条例で備蓄場所を義務化しました。これらの施策は、むやみに移動させないため効果的な方法だと思います。中野区でもこのような方策がとられるべきと思いますが、いかがですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 区としても、区内の企業や学校に対して、従業員や生徒の保護、情報の確保、食料等の備蓄などを内容とする帰宅困難者に対する対策というものを推進するように働きかけていくことが必要だと考えており、東京都の取り組み等についても参考として対策を検討していきたいと考えております。

○かせ委員 よろしくお願いします。
 それでは、帰宅困難者のことで、3月11日の震災の日でありますけれども、避難所に帰宅困難者が詰めかけて、避難住民との混在で混乱が生じたところもあったとも聞いております。渋谷区では、区民は小学校の避難所へ、帰宅困難者は多人数の支援・受け入れが可能な指定施設へと誘導し、住民の安全を確保し、円滑な帰宅支援を行っております。ところで、中野区には支援・受け入れ施設は幾つありますか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 現在のところ、帰宅困難者の支援施設、受け入れ施設として、計画上規定している施設はございません。

○かせ委員 非常に不十分だというふうに思っています。今後、この一時的な受け入れ施設というのは非常に大事なことになると思います。東京都のほうでもそういったことについては働きかけているようでもありますけれども、都の施設、ここにはあまりないですか。都、あるいは民間の大規模な施設でありますとか、そういったものの協力を得ながら、こういう施設をつくっていくということが大事になりますが、御見解はいかがですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 今後、中野区駅周辺に所在する事業所や警察大学跡地等の開発により業務を開始する事業者等と協議を行い、帰宅困難者の受け入れ施設についての協力を要請していくというふうに考えております。

○かせ委員 渋谷区と同じように、いざというときには、あなたはこちら、それで帰宅困難者、外部の方はこちらというようにすみ分けができるよう、準備をしていただきたいと思います。
 次に、情報提供の問題ですけれども、混乱防止のために大事なことは情報の提供でありまして、いろんな方が提案されております。特にごった返した駅舎などでは、音よりも視覚からの情報が有力だというふうに思います。また、視覚障害者の方にもいい方法だというふうに思います。駅やホールなどの管理者と協定を結んで電光掲示板を設置し、避難場所や休憩所、災害情報などの情報を提供する、こういうお考えはありますか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 昨日のやながわ委員の質問に対しても区長からお答えをさせていただいたところでありますが、中野駅周辺や区内の主要な幹線道路における帰宅困難者対策として、情報提供の方法については、一斉送信メール、エリアメールや、ツイッターの活用を今現在は検討しているところでございます。電光掲示板についても情報提供手段の一つとして、今後研究をしていきたいと考えております。

○かせ委員 商店街の有線放送ということも考えられると思います。いざというときには、防災情報を放送できると、そういう協定を結んでおくということも考えられますが、いかがですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 帰宅困難者への情報提供手段の一つとして、電源確保というような問題もありますが、商店街の有線放送の利用が可能かどうかというような点を商店街とも確認等をしながら検討していきたいというふうに考えております。

○かせ委員 ありがとうございました。


(6)地震防災マップの改定について

 それでは、次に、中野区防災地図の改訂について伺います。
 渋谷区では東日本大震災が発生したのを契機に、渋谷区防災地図を作成し、全戸配布するなど大量に頒布しています。ねらいは、想定を超えた震災への対応を区民に徹底するということだそうです。現物を取り寄せてまいりました。こういうものです。これを見てみますと、地図には、一番目立つところにこういう赤い網かけがしてありまして、一時、あれですね。先ほど見まして、帰宅困難者支援のことが一番目立つ位置にあります。帰宅困難者のための情報提供ということで、地図にはトイレの開放とか、一時受け入れ、そういった施設が書かれております。単に一時避難場所や、避難所、二次避難所、広域避難所などが、必要な情報を1枚の地図に落とされております。この地図をもらってきましたけれども、そのときに言われていたのは、この裏にいろいろな情報があるわけですけれども、この情報は平成23年3月11日に発生した大震災ですね、これに備えて、今まであった地図を全部見直しをして、この地図を見ることによって、避難場所がどうか、それから、外来者の人がどこに行けばいいか、そういったことを明記するということです。ですから、ねらいは、震災時に混乱しないように、必要な情報を1枚のマップにしたためた。それで、外来の方たちは渋谷のことをよく知らない。だけれども、住民の人たちが必要な情報をしっかりと知っている。それぞれうちに張ってあれば、いざというときに来街者の人に対して案内ができたり、情報提供ができたり、そういったことができる。それで、そういった混乱を未然に防ぐためにつくられた地図だというふうに聞いております。
 中野区でも、こういった震災、中野区では防災地図というのがかつてつくられましたけれども、こういった防災地図について、このように新しい状況の中でわかりやすい地図、こういったものをつくっていくという考えはございますか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 地域防災地図の改訂につきましては、現時点では直ちに行う予定はございませんが、区民への正確な情報提供の一つの方法として、今後検討してまいりたいと考えております。

○かせ委員 必要な情報、これをしたためたこういった地図というのは有効だというふうに思います。ぜひ早急につくるよう検討していただきたいと思います。
 渋谷区では、この渋谷区防災地図のもとになっているのが、実は2006年につくられておりまして、渋谷区地震防災マップ、揺れやすさマップと地域危険度マップと二つの地図がセットにされたものです。2006年に策定されたこの地図というものは、揺れやすさマップについてですが、都心西部直下地震、このときの想定ではマグニチュード6.9であります。6.9の地震が発生した場合の震度分布を50メーターメッシュごとに5段階で表示して、危険度マップの建物被害危険度、この震度分布に建物の構造、木造であるのか、非木造であるのかということとか、外観目視調査、こういったものをした上で、倒壊危険度を50メーターメッシュ7段階で表示されていると、こういうものであります。この情報を見ただけでも、渋谷区の防災に対する、何といいますか、危険性というのが非常にわかりやすい、そういう地図がつくられています。もちろん、このときの地図には避難場所であるとか、広域避難場所であるとか、さまざまな情報もありますけれども、どちらかというと、外来者向けというよりも、地域の人に向けられたものだということであります。この地図がもとになっております。
 私たちが聞いたところでは、渋谷区の担当者は、地震防災マップをつくることでよかったことは、防災のための基礎データが整理できたことだと言っております。そして、このことが今後の防災対策やまちづくりに生かせると、こういうふうに言っております。中野区でも、こういった考えに基づいて地図をつくっていくということは必要だと思いますが、いかがでしょう。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当)  現在、中野区で作成しておりますパンフレット、「中野の防災」(地震に備える)の中には、広域避難場所の地域割りや避難所の位置などを記載した中野区防災地図というものを掲載しております。渋谷区が作成している地図の内容についても、今後、参考として反映できるところは、防災地図に反映していきたいと考えております。

○かせ委員 また、中野区でも渋谷と同じように危険な、先ほどもありましたけれども、目視調査をするというような計画はありますか。もちろん区の職員だけでできる話ではありません。建築士協会などの協力が必要ということになります。区内業者の育成という意味でも、建物調査、取り組んではいかがでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 区で直ちに外観目視検査を実施するという予定はございませんが、今後とも防災対策の推進に当たっては、区内の建築関係団体等との連携を図って推進していきたいと考えております。

○かせ委員 ありがとうございました。


(7)水害対策について

 次に、水害対策について伺います。
 台風12号及び台風15号は、日本全土にわたり大きな被害を与えました。地球温暖化による日本近海の海水温が上昇していると、そのことが関係しているとも言われ、異常気象はことしだけではなく、今後とも引き続き続くだろうというふうにも言われています。そういった意味で、都市型水害対策というのは非常に重要になってまいります。8月26日の大雨では、区役所で時間雨量が84.5ミリを筆頭に、江古田川で80.5ミリ、弥生町で75.0ミリ、50ミリを超える豪雨となったものの、河川のはんらんはなく、床下浸水は27床、床上浸水が18、事業所の浸水は28と、宮下交差点や区役所周辺、新井四丁目付近の道路が冠水するなどの被害にとどまったというふうに言われています。激特事業による河川改修や、地下貯留池の整備が功を奏したと思われます。29日の本会議質問で浦野議員が上高田一・二丁目の浸水被害についてただしたのに対し、東京都に対応を求めるとの答弁がありました。
 ここで私、聞きたいのは、その際に、時間雨量100ミリ対応をこの際求めるべきだと思っておりますけれども、いかがでしょうか。

○古屋都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 東京都下水道局では、区内の下水道につきましては、時間当たり50ミリの降雨に対応するよう設計整備を行っているということでございます。そのために、50ミリ以上の対応を求めることは現在のところは難しいと考えております。

○かせ委員 全部にわたってということではなく、例えば、常に水害が発生するところ、既に50ミリじゃ足らんというところがあります。それで、今度の被害を見ましても、受け入れの貯水池であるとか、河川であるとか、まだまだ、まあ、もったわけですけれども、そこに行く間のことが問題だということで、特に今後想定される建築について、特に公共建築物については、今までは50ミリを基準としてきましたけれども、そういう対応というのは当然必要になってくるだろうと思うんですが、そういったことについてはいかがですか。

○古屋都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 公共物につきましては、設置のときに雨水の流出を抑制するような設備等を設置するようにお願いしているところでございます。こうした対策によって、公共施設からの下水道に流れる分を少しでも抑制できるようにしていくべきであると考えております。

○かせ委員 今、触れましたけれども、いわゆる雨水の抑制ということも大事だと思います。それで、私いろいろ準備をするときに調査していただきましたけれども、また、今度の論議の中でさまざまな対策がとられるということを認識いたしました。それで、盲点となっているところについて、何とかしたいという思いがあります。それは、大型の駐車場等を、実は駐車場に降った雨が一気に押し流されるということが各所にあります。こういったことへの対応というのは近々求められるんじゃないかというふうに思いますが、それへの対応というのはどうなりますか。

○古屋都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 駐車場につきましてはいろいろな、面積とか、あるいは一時的に、建物を建てるまでの間、駐車場として有効活用するとか、そういうことで、期間もいろいろございます。そういう中で、駐車場を雨水流出の抑制の施設の対象にしていくということにつきましては、駐車場の路面舗装の仕様であるとか、その面積等多くの条件がありますので、その辺を一つひとつ整理していくということが必要だろうと思います。つきましては、駐車場における雨水流出抑制の設備につきまして、対策につきましては引き続き研究をしてまいりたいというふうに考えております。

○かせ委員 ありがとうございました。

3 その他


(1)桃花小学校体育館の浸水について

 順番で行こうと思いましたけども、時間が心配になりました。申しわけないんですが、順番を入れかえさせていただきまして、その他に移らせていただきます。よろしくお願いします。
 その他として、桃花小学校体育館等の浸水について伺います。
 桃花小学校の体育館棟は3月に竣工したばかりです。きこえとことばの相談や、学童クラブ室、キッズ・プラザ等、体育館等との複合施設。建設されたばっかりであるのにもかかわらずに、2度浸水事故が起こっております。最初は5月3日です。この日は時間雨量が10.5ミリで、警報は出ていなかったということです。このときの原因は何だったんですか。

○小山内経営室副参事(施設担当) 5月の事例は、落ち葉が排水溝をふさいだことが原因で、玄関及び廊下の一部が浸水したもので、清掃等の日常管理をすることで解消しております。
 その後、5月29日に14.5ミリの降雨量では同様の被害は起きておりませんでした。

○かせ委員 2度目の事故は8月26日の集中豪雨だというふうに聞いています。8月31日に私も現地に行ってきました。現場を見てみますと、浸水したのは西側玄関からで、広いテラスにたまった雨水が排水されることなく、入り口から、玄関から浸入して、きこえとことばの教室を水浸しにし、階段を伝って地下に降り注いで、あわやという、体育館とエレベーターに浸水するというような事態、こういった事態が発生し、職員が総出でマットを敷き、そして水をかいて防いだという、こういう状況でした。その原因というのは何だったんですか。

○小山内経営室副参事(施設担当) 8月26日の雨は1時間あたり84.5ミリの猛烈な雨量で、大量の雨が雨水貯留槽に流入し、2台の排水ポンプが同時運転したため、屋外の排水経路が満水となり、玄関前の排水溝からの排水が阻まれたため起きた事故であります。

○かせ委員 私が見てきますと、長い排水溝がありますけれども――溝ね、排水溝、いわゆる排水をする口というのは1カ所しかなかったんですよね。ですから、5月のときに落ち葉で詰まったけれども、1カ所だったから詰まっちゃったということです。それから、構造を見ますと、排水口をつくる場所はいっぱいあるんですが、そこにもつけられていない。こういうことを見ますと、素人の私でも、これじゃあ、何かあったら対応できないなというふうに思います。やはり、こういうことをチェックできなかったというところに大きな原因があります。
 そこで、時間がないので、ちょっと、先ほどの議論もありますけれども、一番大事なのは、そういったものをチェックできるその力、それがないのではないかというふうに思います。はしょってしまいますけれども、こういった技術の強化といいますか、そういったことに対しての特別な手だてというのはやられなければいけないと思いますが、その辺はいかがですか。

○小山内経営室副参事(施設担当) もともと、この地域は50ミリ対策が求められておりましたので、設計段階では、約1.2倍の60ミリまでは対応できるようにというようなことをしておりましたが、今回はやっぱりその想定を超えてしまったということで対応できなかった。設計段階ではそれなりの対応をしてきたというふうに考えております。

○かせ委員 想定以上の浸水があったというのは台風のときなんですよ。5月のときには警報も何もなかった。実際には10数ミリの雨だったんです、時間雨量。通常の雨ですよ。そのときに水があふれるなんていうのはあり得ない。とんでもない構造だと思いますよね。だから、そのときに、それを見る目がなければならないんです。ところが、そこに目が行かないという、そこにやはり大きな問題があると思うんです。こういうことについて、きっちりとやっぱり、何といいますかね、どうするんですか、これ。技術者の、時間の関係で急ぎますけれども、ぜひとも技術者の技術の養成ですか、そういったことについては技術力を高める、こういったことについては特段の努力をしてほしいんですよ。その辺について、どうですか。

○小山内経営室副参事(施設担当) これまでも総括係長を中心にベテラン職員が担当者をフォローする体制を築いてきたというふうに理解しておりますが、より一層、そういった技術の継承を図ることを視点に置きながら、一層の充実を図っていきたいというふうに考えております。


(2)三谷橋の架け替えについて

○かせ委員 それでは、次に移ります。
 三谷橋のかけかえについてであります。三谷橋というのは、区立第六中学校のすぐ裏に中野工業高校があります。中野工業高校が妙正寺川の東西を分けている、そういう状況にあります。平成20年に区立第六中学校の廃校の後に、跡施設利用について、区は東京都と売却問題で交渉中だというふうに聞いております。東京都との協議、どうなっていますか。

○伊東経営室副参事(経理担当) 旧第六中学校につきましては、売却に向けた東京都との協議を引き続き行っているところでございます。また、これに伴います周辺整備について、関係部署と連携を図りながら現在進めているというところでございます。

○かせ委員 旧第六中の南側に隣接して、都立中野工業高校の校舎があります。敷地は老朽化し、東京都は建てかえる計画だとも聞いています。中野工業高校は敷地が、先ほども申し上げましたけれども、妙正寺川を挟んで南北に分断されているため、河川の管理道路もありません。しかも、南側の野方二丁目側には老朽化した古い校舎があり、境界の道路は狭くて、防災上危険な地域とも言われています。このような状況をどう認識していますか。

○田中都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 河川管理用通路につきましては、本年の第1回定例会で区長が答弁しておりますとおり、東京都が策定しております荒川水系神田川流域河川整備計画というのがございますけれども、そこで妙正寺川全体の河川改修計画について示されておりまして、中野工業高校の用地につきましても、今後の河川改修にあわせて河川管理用通路をつくるという計画になっているとのことでございます。
 それから、周辺道路につきましても、いろいろと議会から御意見をいただいているところでございます。御指摘の中野工高の南側用地、これ野方二丁目、これもお答えしてよろしいですか。

○かせ委員 はい。

○田中都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 二丁目用地、いわゆる実験棟の敷地でございますけれども、ここの道路は一部区間、狭いところがございますので、改善が必要だというふうに考えております。

○かせ委員 今、御答弁ありましたけれども、非常に問題になっているところです。その際に、あの敷地については、管理道路については東京都でしっかりつくってもらうということと、あの敷地については、防災上の拠点ということで緑道公園なり、そういった場所にすべきだというふうに私は思っていますけれども、そういった方向で検討していると理解してよろしいですか。

○田中都市基盤部副参事(地域まちづくり担当) 今の御指摘でございますけれども、現在、旧六中用地が避難所機能を有してございます。中野工業、あるいは、今東京都で、先ほども、せんだって御答弁申し上げましたように、その建てかえ、あるいは六中用地の売却について協議をしているところでございますけれども、仮にこちらの用地を拡充して中野工業高校というふうになった場合には、中野工業高校が避難所機能を担っていただく必要がございますので、そういった関連する防災機能を高める整備は不可欠だというふうに考えております。

○かせ委員 よくわかりました。
 それで、そのことに関連しますけれども、三谷橋についてですが、今度の激特事業の中でも手つかずになっています。見たところ、非常に危険じゃないかというふうに思われるところです。この三谷橋、建てかえてほしいという声も出ています。このことについてはどうお考えですか。

○古屋都市基盤部副参事(道路・公園管理担当) 妙正寺川のいわゆる激特事業では、この地域の整備として川底の掘り下げを行うということで、河川の断面の拡大を図り、1時間当たり50ミリの雨量を流すことができるという河道、いわゆる川の道の整備を行っております。東京都では、平成22年11月に神田川流域河川整備計画というのを策定しておりますが、この中で三谷橋のかけかえを含めて、この地域の護岸改修を今後の改修予定にしているところでございます。区としましては、護岸の整備時期が未定であるということもございますので、東京都の工業高校の建てかえ計画と整合性を図りながら、早期に改修を実施していただくように働きかけていきたいと、このように考えております。

○かせ委員 よろしくお願いします。

4 がん等検診について

 あと25分です。3番に戻らせていただきます。がん検診等についてでございます。
 がん検診の負担軽減。平成15年度から大腸がん検診を除く各種がん検診、平成17年度から成人健診、それから大腸がん検診、眼科検診について自己負担が導入されました。そこで、検査件数の推移を見てみたいと思います。
 まず、胃がん検診です。胃がん検診のエックス線検査の検査料は1,000円です。無料化であった平成14年、有料化後の16年度、後期高齢者医療制度導入前の21年度のそれぞれの受診者数はどうなっていますか。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 胃がん検診のレントゲンの受診者数でございます。平成14年度が9,881人、平成16年度が5,509人、平成21年度が4,885人でございます。

○かせ委員 これを見てみますと、急激に減少しているということがわかります。
 一方、胃がん検診の血清PET検査は200円ですけれども、これについてはどうですか。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 血清ペプシノゲン検査の受診者数でございますが、平成14年度が5,850人、平成16年度が6,635人、平成21年度が5,348人となっております。

○かせ委員 この推移を見てみますと、21年度は若干減っているという傾向ですけれども、ほぼ横ばいというふうに見ることができます。
 それで、子宮がん検診はどうでしょうか。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 子宮がん検診の受診者数でございます。平成14年度が1万1,637人、平成16年度が1万1,793人、平成21年度が、女性特有のがん検診を2,527人加えまして、9,351人となっております。

○かせ委員 これを見てみますと、有料化されたときには、これはまあ横ばいですけれども、21年度、そういった無料検診が導入されたということで、一気に件数が上がっているというふうに見てとれます。この推移を見てみますと、費用が高ければ高いほど受診者数は減少した。無料にすれば受診者数は伸びている。検診費用と受診者数との関係というのは明らかだというふうに思います。このことについてはどう思いますか。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 検診費用と受診者数の関係をどう見るかという御質問でございます。確かに、個別に見てみますと、費用がかかるから、受診をちゅうちょしているというような方もいらっしゃるだろうということは想定してございます。ただ、中野区に限らず、受診者数、受診率の低下傾向につきましては、現在、自治体の中で大きな問題になってございます。23区全体を見てみましても、検診料を無料にしている区のほうが受診率が高いということは一概には言えないという状況になってございます。東京都もこれを憂慮いたしまして、効果的ながん検診受診率向上の手引を作成するなど、現在、積極的に取り組んでいることとなっております。

○かせ委員 中野区の実態からすれば、そういう傾向が出ているわけです。ですから、ここは中野区ですので、もともと無料検診を出発したのがこの中野なんですよ。その視点から見て、私は負担軽減が必要だし、また、でき得るならば無料化にしてほしいという要望を持っています。そういうことで、まあ、答弁を求めても変わりないでしょうけど、そのように私たちは今後とも要望しておきますので、よろしくお願いします。
 時間がないので、次に移ります。被用者保険の被扶養者の特定健診について伺います。
 平成20年度の医療制度改革により、生活習慣病予防のための特定健診と特定保健指導が医療保険者の義務になりました。このために、区民全体を対象にした成人健診が廃止され、新たに健康づくり健診が実施されています。もともと中野区の成人健診は区単独事業として、日ごろ健診の機会の少ない自営業者や、家庭の主婦などに重点を置き、実施されてきたものです。被用者保険の被扶養者、つまり家庭の主婦などの健診が配偶者加入の企業保険の検討対象になり、区からは離れてしまいました。区民の健康を増進することは自治体の責務です。その責務を果たすためにどのような工夫をするのかを伺います。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 委員が今おっしゃったように、区民の健康を増進するということは、確かに区政の責務でございます。ただ同時に、健康増進法の骨子から申し上げますと、区民の務めであるということも認識してございます。工夫といたしましては、民間企業の協定による普及啓発活動、具体例といたしましては、今、委員各位にも御協力いただいておりますように、乳がん撲滅ピンクリボン運動、そして、協定企業と共同で街頭キャンペーンを先日も実施いたしたところでございます。また、厚生委員会で御報告させていただきました中野区民の健康づくりを推進する会を設置いたしまして、関係団体、区民との協働により、健康づくり運動を推進していくなど、区民の健康増進に向けて工夫しているところでございます。

○かせ委員 基本的な健診には胸部エックス線検査もありません。また、貧血検査や眼底検査、心電図検査は前年度の検査結果に基づいて、医師の判断で実施されています。そのため、これでは不十分だということで、23区内の17の区で独自に上乗せの実施がされています。例えば葛飾区では、上乗せ項目として、がん検診等を同時に受診できる仕組みになっております。中野区でも被扶養者に対し、このような仕組みをつくるべきと思いますが、いかがですか。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 中野区におきましては、国が定めました必須項目のほかにどのような検診項目を追加するかは、それぞれの医療制度改革以降、医療保険者が判断するものと考えておりまして、現時点では区が上乗せ実施を行う考えはございません。

○かせ委員 これは先ほども申し述べましたけれども、もともとの成人健診はこういった家庭の主婦たち、主婦の方たちにきっちりと受診の機会を持たせるということが出発でした。そしてまた、先ほどの御答弁の中にはありましたけれども、区民の健康の実態をつかむのは自治体の役割だと認められています。そういうことからしますと、この制度の問題で、これは保険者の方たちの責任だということでは済まない問題だというふうに思います。これは要望にしておきますけれども、ぜひ中野区でもこういった被保険者の扶養者に対する健診制度の改善、これを求めておきます。
 それで、3番目に眼科検診について伺います。
 厚生労働省研究班の調査で、40歳以上の方の約4%に緑内障が認められたと聞いています。緑内障は途中失明の原因病ですが、失明予防で何よりも大事なことは、早期発見、早期治療に尽きるというふうに思います。見解を伺います。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 今、委員が御指摘されたように、日本眼科医会のホームページを見ましても、緑内障の原因は不明であること、そして40歳以上の方20人に1名の割合で緑内障を発病するというふうにありまして、早期発見、早期治療は必要ということで認識してございます。

○かせ委員 中野区の眼科検診は、50歳、55歳、60歳、65歳の区切り検診です。早期発見のためには、さらに40歳、45歳を追加すべきだというふうにも思いますが、いかがですか。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 眼科検診は、国の定める健康増進法や指針に基づかない検診でございまして、区独自に実施している検診でございます。現在、全事業の見直しを行っておりまして、その中で総合的に検討していきたいというふうに考えてございます。

○かせ委員 いい方向で検討していただきたいと思います。
 検診期間が短いという声もあります。国保特定健診と同様に、6月1日から1月31日にしてはどうかというのが多くの区民の皆さんの要望だと思います。これについてはいかがですか。

○石濱健康福祉部副参事(健康推進担当) 眼科検診は、現在、御指摘のように国保特定健診の開始より1カ月遅い7月1日から受診を開始してございます。ただ、この検診期間につきましても、繰り返しになりますが、全事業の見直しを行っている中で総合的に検討してまいります。

○かせ委員 ありがとうございました。
 それでは、また戻りまして、その他に移ります。

5 旧桃丘小学校跡地の問題

 その他として、旧桃丘小学校跡地の問題についてお聞きします。
 桃丘小学校跡地施設の活用について、学校法人タイケン学園との間で基本協定が締結されました。桃丘小学校跡施設については、桃園児童館の廃止や、桃丘小学校の廃校で、子どもの居場所やコミュニティ活動や、防災の拠点がなくなるのではないかという不安がありまして、区に対しても要望が出されてきたところです。タイケン学園が使用する施設は校舎の部分で、校庭は区の管理だということを聞いています。
 そこで伺いますが、地域コミュニティの場や行事の場、こういうものを子どもの居場所として活用できないでしょうか。その場合の手続はどうなるのか、あわせてお答えください。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・文化担当) 旧校庭の使用につきましては、その使用目的、形態等が適正であり、施設運営に支障がない範囲であれば検討できるものと考えているところでございます。なお、手続につきましては、普通財産貸し付けによるものとなります。

○かせ委員 具体的に言いますと、どういうことですか。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・文化担当) 例えば、コミュニティの場として、区民の方の行事でお祭りといったことにつきましては、今申し上げました普通財産の貸し付けの手続を踏んでいただきまして、お貸しするといった事例がございます。

○かせ委員 何か質問の趣旨が伝わっていないようで、例えば、申し込みをするときにどうするのかとか、また、だれが判断するのかとか、その辺の問題なんですが。

○滝瀬都市政策推進室副参事(にぎわい・文化担当) 失礼いたしました。普通財産貸し付け申込書というのに記載をいただきまして、そこには使用目的、使用場所等を記載していただくということでございます。使用許可につきましては、部長、都市政策推進室長の判断によりまして、使用の承認をするといった手続になります。

○かせ委員 その辺については、利用しやすいように簡潔といいますか、わかりやすいように地域の方たちにお知らせをいただきたいと思います。
 それから、桃丘小学校は避難所に指定されています。防災備蓄倉庫も備わっております。この指定は継続されるということですけれども、収容人数の変更はありますか。また、いざというとき、いつでも避難者を受け入れる体制はありますか。あわせてお答えください。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) タイケン学園は、旧桃丘小学校を使用するに当たり、その条件として、避難所開設等に協力するということになっております。タイケン学園が使用するということに伴った収容人員の変更は基本的にはないというふうに考えております。

○かせ委員 変更はないということですが、これまではこの収容人員というのは、校舎であるとか、それから校庭であるとか、その施設全体が入っていたと思いますけれども、その辺の変更というのは、そういったものはどうなんでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) タイケン学園が使用する部分に関して、基本的には災害時避難所という開設を条件としておりますので、その部分に関しては、基本的には、繰り返しになりますが、収容人員の変更はないと考えております。ただ、今後、旧桃丘小学校を避難所としております地元の桃園町会防災会とタイケン学園、そして区職員が参加しまして、避難所運営会議を開催する予定であります。その中で校舎の利用計画等について協議確認をしてまいりたいと思っております。

○かせ委員 この問題については、長い時間をかけていろいろ御苦労された、その到達点だというふうに理解しております。地域の皆さんとの協働で、桃丘地域のコミュニティと防災の拠点として生かされるよう要望して、この質問を……(「かせ委員、プールや水の状況聞かないの」と呼ぶ者あり)じゃあ、この際ですから。(「大丈夫。時間あるから」と呼ぶ者あり)プールについての議論も実はされておりました。防災備蓄としては当然そういうことが含まれるわけです。これについてはどういう見解ですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 申しわけありません。今の質問の趣旨がよくわからないのですが。

○かせ委員 プールの使用についてはどうなんですか。今までは、あそこは防災用の防災水として利用するという取り決め、これ、そういうふうになっているんですけれども、先ほどのその使われ方についてはこれからの協議だと言いますけれども、その設備、防災水ですね、防火用水利ですよね。防火用水利として指定されています。これについてはどうなんですか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 防火水利じゃない、消防用水利という……。

○かせ委員 消防用です。そうです。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 消防用水利の指定のほうはもう解除されているはずだと理解しております。(「解除されたら何もしないでいいのかって言ったほうがいいよ」と呼ぶ者あり)

○かせ委員 地域の防災については、これから、いずれにしても今後の地域防災計画がつくられると。それも今までの想定よりも大きく超えるということになります。ですから、その辺についても今後やっぱり見直す、そういうことも必要だろうというふうに思います。今後の地域の皆さんとの協議や、いろんな場所での防災会との協議であるとか、そういったところでぜひ最善を尽くしていただきたいというふうに思います。ありがとうございました。
 何とか全部こなしました。
 私、今度の質問では、やはり区民の命、健康、そして財産を守っていくという自治体の使命として、今、本当に真剣に考えるときだというふうに思っています。そういったことを考えていく上で、もちろん住民の皆さんとの、そしてまた職員の皆さんとの協議、それから意見交換、そして、あわせて何よりも議会とやっぱりしっかりと議論をしながら、すばらしい防災計画をつくれればというふうに思っています。私たちも、そういう意味では真摯にこの問題を受けとめて協議していきたいと思いますので、よろしくお願いをいたしまして、私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。

○佐野委員長 以上でかせ委員の質疑を終了いたします。

2011年第3回定例会【決算特別委員会・総括質疑】長沢和彦

【決算特別委員会・総括質疑】
(2011年10月5日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 2010年度中野区一般会計決算について
    1. 歳入歳出について
    2. 財政状況について
    3. その他
  2. 国民健康保険事業について
  3. 子育て支援について
    1. 保育行政について
    2. 療育センターアポロ園について
    3. その他
  4. 区立小・中学校施設の安全性と防災機能の確保について
  5. 地域の交通手段について
  6. その他

○佐野委員長 次に、長沢和彦委員の質疑をお願いいたします。

○長沢委員 2011年の第3回定例会決算特別委員会に当たりまして、日本共産党議員団を代表して総括質疑を行わせていただきます。

1 2010年度中野区一般会計決算について


(1)歳入歳出について

 初めに、2010年度、平成22年度の中野区一般会計決算について伺います。
 初めに歳入歳出についてでありますが、その中で歳入、特別区民税についてお伺いしておきます。特別区民税収入の減少は、給与所得をはじめとする総所得金額が落ち込み、納税義務者数が減少、1人当たりの税額の減少によるものであるとの説明がされました。中野区の財政白書、平成22年度決算の状況、この7ページの図4に特別区税の推移が出ております。平成22年度の特別区民税は276億円、これと同水準なのは平成18年度の270億円であります。その平成18年度の歳入決算は959億円であり、本22年度の決算年度より40億円少ない規模であります。また、歳入規模が本決算年度に近いのは平成13年度の983億円で、この年度の特別区民税は252億円でありました。これも決算年度よりも24億円少ないわけであります。前年度と比べまして減収なのはそのとおりでありますが、この10年間の財政規模から見れば高い水準にあるのではないかというふうに思っておりますが、いかがでしょうか、御見解を伺います。

○青山区民サービス管理部副参事(税務担当) ただいまお尋ねの特別区民税の収入でございますが、金額だけを見れば同等の水準の年度が以前にもございました。しかし、特別区民税につきましては、平成18年度に老年者控除の廃止と定率減税の縮小、19年度に税源移譲と定率減税の廃止があったことなどから収入額が増加してきたものでございまして、18年度、19年度の税制改正以前と単純な比較はできないというふうに考えております。

○長沢委員 それで、その下の、同じ7ページの図5では、納税者1人当たりの所得額の推移が出ております。10年前と比較すれば、37万円の減収であります。この点だけいっても、区民の暮らしの厳しさが非常によくわかるというふうに思っております。今おっしゃられました定率減税の廃止、また老年者非課税措置の廃止、公的年金のこうした控除の削減等、こうしたものによって区民はやはり増税となったわけであります。所得は減少しているのに、これら増税によって特別区民税はふえていた。また、平成19年の税源移譲で所得割の税率が一律10%となったことによって住民税の負担感はやはり大きいというふうに思っております。このころから区民税の徴収率が落ち込み始めていることからしても、そういうふうにとらえることができるんじゃないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

○青山区民サービス管理部副参事(税務担当) 住民税につきましては、前年の所得に対して課税するものでございますため、比較的所得の低い層が多い中野区におきましては、税制改正による住民税額の増加が徴収を厳しくする一つの要因となってございます。特に税源移譲によって住民税率がそれまでの5%から10%にふえた納税者が多く、住民税の負担感が大きくなり、このことが徴収率の低下につながっているというふうに考えてございます。

○長沢委員 それで、この決算年度、特別区民税は当初予算では269億5,000万円を計上しておりました。第4次補正で5億7,000万円の増額をしているために、予算現額では275億2,000万円、調定額311億5,000万円、収入済額は276億2,000万円となっております。税収入は厳しいと言われておりましたけども、実態としては増額、増収となった。この理由は何でしょうか、伺います。

○青山区民サービス管理部副参事(税務担当) 22年度の当初予算の見積もりの際には、課税対象となります前年、21年中の所得は、年間を通して不況の影響を受けたために前年度よりもかなり大きく減少するというふうに見込んでございました。しかし、実際に課税を行った時点では、所得の減少は大きかったものの、見込みほど大きくはなかったということがございまして、調定収入額が見込みよりも増加し、増額補正となったということでございます。

○長沢委員 見込みほど大きくはなかったと。かたく見られるということはあると思っておりますけども、決算額でいえばそういう状況になったということであります。
 次に、特別区の交付金について伺いたいと思います。収入済額は前年度比で5億5,600万円余の減の313億5,800万余の金額でありました。低成長の影響により、市町村民税法人分の減収があらわれていると言われております。歳入に占める特別区の交付金は構成比31.4%で、特別区税とともに歳入全体の特に一般財源の重要な要素であるというふうにも思っております。初めに普通交付金なんですが、普通交付金の予算額297億円に対し、当初算定額は301億円、再算定額も同額でありました。前年の平成21年度の再算定額が予算額からも当初予算額からも低くなってしまったことから見れば、予算額そのものは確保できたと思いますが、いかがでしょうか、伺います。

○奈良政策室副参事(予算担当) 21年度の再算定におきましては、リーマンショックの影響によりまして、財調財源であります市町村民税法人分が大幅に下がってございます。22年度はこうした動向を踏まえまして的確に算定を行いまして、予算額が確保できたというふうに考えてございます。今後も的確な予算額となるよう経済動向などに注視をしながら、算定に努めていきたいというふうに思ってございます。

○長沢委員 ここの部分、普通交付金については変動が激しいということは私どもも認識をしております。それでもう一つ、特別交付金なんですが、これは昨年も取り上げさせていただきました。同じことを伺うんですが、決算年度、予算現額で8億円に対し、収入済額はおよそ12億円でありました。平成19年度からの三位一体改革の影響等を反映して、普通交付金が区55%、都45%になった際に、この普通交付金と特別交付金の割合を95対5にしたときから、当初予算、中野では5億円を計上されています。確かに普通交付金とはこの性格は違いますし、また申請の時期もしんしゃくして、かたく見積もることはあるとは思っております。しかし、あまりにも実態とかけ離れてはいないか。条件は違わないのに他区では年度ごとにやはり変えているところもあります。なぜ中野区ではこの間、この5億円、そして補正で増額をし、収入済額ではかなり大幅に上回ると。こういったやり方をとられているのか、伺います。

○奈良政策室副参事(予算担当) 特別交付金につきましては、特別交付金の配分割合の変更時に5億円程度の歳入が見込まれるということを想定しまして算定をしたものでございます。その後も特別交付金につきましては、各区の特別の財政需要による変動的要因が大きいということがございますので、そういったことから現在でも5億円と想定して算定をしているといったことでございます。

○長沢委員 特にこの特別交付金については専ら、専らというか、要素としては震災等に対する、こうした特別の財政需要ということで、これが入ってくるというふうに認識をしておりますが、今年度は震災と風水害により生じた特別のそうした財政需要がありました。この金額、必ず入ってくると思っておりますけど、そういうふうに理解してよろしいですか。

○奈良政策室副参事(予算担当) 震災にかかわる経費につきましては、災害救助法によりまして、求償対象となる区民につきましては、この特別交付金の算定の対象外になると思ってございますが、それ以外に支出をいたしました震災によった経費、こういったものは特別交付金の対象になるというふうに考えてございます。

○長沢委員 この辺では適正な予算の計上がやはり求められていると思っています。また、特別区長会でもこの5%を2%に戻すということを主張されていると思いますが、この普通交付金への拡大、つまり、5%特別交付金を2%に戻して、98対2と、普通交付金のほうにそういうことでは区長会のほうで要望されているというふうに伺っておりますけど、これはなぜできないんでしょうか、伺います。

○奈良政策室副参事(予算担当) 今、御質問にございましたとおり、区長会といたしましては、財政調整交付金の透明性、公平性、こういったものを高める必要性から、可能な限り普通交付金による対応を図ることとしまして、特別交付金の割合を2%に戻すよう求めてございます。区側といたしましては、可能な限り普通交付金で対応しまして、透明性、公平性を高めるといったことを主張してございますが、都側は各区のニーズが高いといったことを理由としまして、主張しておりまして、区側の見解との間に隔たりがあるということでございます。今後も引き続き変更の割合を求めて協議を行っていく方向でございます。

○長沢委員 その点はぜひ頑張っていただきたいなと思っています。
 次に歳出についてでありますけども、ちなみに、この年度も多額の不用額が出ました。41億5,800万円。この点は監査から指摘をされております款、都市整備費にとどまらないというふうに思っております。平成21年度の不用額が43億8,500万円余だったわけでありますが、財政規模からすると、この当該決算年度、平成22年度の予算現額に対する不用額の比率は大変高いというふうに思っております。この点では、適正な予算計上と執行管理、あるいは事業の進行管理が求められております。また同時に、区民の福祉、暮らしを支える施策、事業の実施、この必要があったんではないかということで何点か伺いたいと思います。
 初めに、離職者緊急支援事業についてでありますけども、離職者の緊急支援事業は生活保護の相談窓口などと一体的な運営を行っていると聞いております。生活に困窮した人がさまざまな悩みを抱えて相談に来る中で、生活保護だけでない相談機能があることは大変重要だというふうに思っております。昨年度の相談者の数や国が実施をしております住宅手当の利用者数のこの実態をお伺いしたいと思いますが、いかがでしょうか。

○黒田健康福祉部副参事(生活援護担当) 離職者の緊急支援事業についての相談者数の延べ件数でございますが、平成22年度4,556件でございます。また、国制度のほうの住宅手当の利用者数については220人というふうになっております。

○長沢委員 また、この事業は生活保護を利用しなければならなくなる、そういった方々をその直前で支援をすると。こうしたいわゆる第2のセーフティーネットとしての大きな役割もあると思っております。ちなみに、就職をされた、こうした方は何人いらっしゃったのか、伺います。

○黒田健康福祉部副参事(生活援護担当) 平成22年度就職者数は108人となっております。

○長沢委員 事業を利用した人が生活保護になってしまったというケースもあると考えておりますが、その数についてはいかがでしょうか、教えてください。

○黒田健康福祉部副参事(生活援護担当) 離職者の緊急支援事業からやむなく生活保護になった方につきましては、平成21年度10月からこの事業を実施しておりますが、21年度で7件、平成22年度は27件、平成23年度は8月現在で3件というふうになっております。

○長沢委員 そういう意味では、生活保護に移行したケースは極めて少ないのかなというふうに思います。その点でも、そこの離職者の緊急支援事業は第2のセーフティーネットの役割をしっかり果たしているんではないかと考えます。
 今、国のほうが求職者の支援制度、これを10月から始めるとしておりますけども、現在のこの事業との関連はあるのか。また、現在の事業は来年度も継続実施をされていくのか。この点を伺いたいと思います。いかがでしょうか。

○黒田健康福祉部副参事(生活援護担当) 今、委員のほうからおっしゃいました求職者の支援制度につきましては、国の制度で雇用保険に加入していない方や、パートや短期派遣で働いている方について、そういった方が失職した場合に支援を強化するというような形で開始されたものでございます。結果としましては、今現在やっております住宅手当の対象者と重なる部分もございます。こちらについては、どちらも国の制度というふうになりますので、今後、国のほうで整理されていくというふうに聞いてございます。住宅手当のほうでございますが、来年度については継続の予定であるということで東京都のほうから説明を受けているところでございます。

○長沢委員 今、大変倒産でありますとか失業でありますとか、そういったことが多い。また、住宅の手当のことについていえば、働いてもワーキングプアと言われるように、非正規の労働者の中でなかなか厳しい状況にある中で、こうした事業自身は引き続き行っていただきたい。また、充実をしていくことを強く求めたいというふうに思います。
 もう一つ伺いたいのは、後期高齢者、この葬祭費のことであります。この年度、後期高齢者葬祭費の給付が後期高齢者医療保険に移ったことで、それまで7万円が給付をされておりました、この葬祭費が5万円となりました。23区においては引き続き7万円の給付をと、こうした議論があり、中野区以外はすべて2万円を上乗せして7万円の給付を行ったわけであります。なぜ中野区では上乗せをしなかったのか。また、今年度も他区では引き続き7万円の給付を維持されているのか。この点について伺いたいと思います。いかがでしょうか。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 従来は区の単独事業でありました後期高齢者葬祭費でございますけれども、平成22年度からは東京都後期高齢者医療広域連合の給付事業に変更になったものでございます。広域連合の条例に基づきまして5万円としているために、区としては上乗せをする考えはございません。また、現在、他区においては7万円と聞いているところでございます。

○長沢委員 繰り返しませんけど、これはこのときの予算の際にも言わせていただきましたが、一応23区の中で足並みそろえて7万円でやっていこうという話もあり、それが中野区だけがこの2万円、要するに5万円にしてしまったということで、この点は改善をぜひしていただきたい。今はやりませんということをお話しされましたけども、ぜひその点は強く要望しておきたいと思います。
 もう1点、歳出にかかわりまして、図書資料費について伺います。図書資料費の購入は7,500万円の予算に対し、7,440万円の支出でありました。これ、その前の年、平成21年度の決算額は1億900万余だったことから見ても、いかに削減をされたかというのが見て取ることができます。平成22年度は購入費の残が60万円程度であったわけでありますが、あまりにも予算が少額であったかがやはりここで見て取れますし、相当区民要望を抑制したのではないかとも思われます。図書資料の購入費の減額の率が23区でも、この平成22年度は突出をしておりました。もともと少額であったわけですから、全額の支出をして、区民の図書資料充実のこうした願いにこたえるべきではなかったかと思っておりますが、いかがでしょうか、伺います。

○天野教育委員会事務局副参事(知的資産担当) 図書購入の予定と実際の契約時点における図書とは在庫状況などから一致しないことが多いという実情がございます。そのため、年度末における残予算の全額執行に係る最終調整なども困難でございます。しかしながら、貴重な予算であるということは十分認識しておりますので、今後も効率的に支出するよう努力してまいります。

○長沢委員 また、中央図書館では売れ筋の小説などを寄贈してほしい旨のチラシを張っております。他の地域館についても同様かもしれませんが、それ自体に異論はないんですが、あまりにも少額の購入費を補う行為として行っているのでは寂しい限りであります。今年度も増額の7,500万円の予算でありましたけども、やはり知的財産にふさわしく増額を図るべきではないかと思いますが、いかがですか。

○天野教育委員会事務局副参事(知的資産担当) 現在、各図書館の個性づくりを進める選書を行っておりまして、できるだけ多くの図書の書類を維持するなどの工夫を図りまして、限られた財源を有効に使用して蔵書構成の充実に努めているところでございます。

○長沢委員 当然ながら、この質的にというんでしょうか、さまざまな種類ということではそのとおりかもしれませんが、やはり絶対量として足りないんではないかということを指摘させていただきます。
 また、DVDなどの視聴覚資料はここ何年も基本的には購入をされていないと伺っています。中野区では中央図書館に視聴覚ライブラリーを持っております。しかし、視聴覚資料としてあるのは専らビデオだけで、DVDなども先ほどと同様、寄贈されたのが大半であります。区民ニーズに全く合っていないのではないでしょうか。例えば全国視聴覚教育連盟などでも地域における教育メディア利用の普及や活性化について言及をされています。視聴覚資料をしっかり位置付けて予算化すべきだと考えますが、いかがですか。

○天野教育委員会事務局副参事(知的資産担当) 現在、教育用のDVDにつきましては、東京都などから寄贈を受けてはおりますが、区としましては視聴覚資料を予算化し、収集していくという考えはございません。

○長沢委員 この点についても、やはり区民ニーズとしてかなり高いものがあるということ。そのことだけは指摘もし、またぜひ予算化すべきだということを重ねて要望しておきたいと思います。ありがとうございました。
 次に、中野駅北口整備にかかわって何点か伺います。北口駅前広場の整備のために関東バスの乗り場が移転となりました。このバス停留所の移転にかかわる費用負担、これはどうされたのか、伺います。

○秋元都市政策推進室副参事(中野駅周辺整備担当) 現在の北口駅前広場の再整備に津きましては、中野区が事業主体となって整備を進めるものでございますので、広場内等にございますバス停留所の移転につきましては、区が補償整備を行っていく。こういう状況でございます。ただし、その維持管理でございますが、その費用につきましては、それぞれのバス事業者が負担をしていくということになってございます。

○長沢委員 同様にバスの案内所が区庁舎の用地内に移転整備をされました。この整備費の負担はどうされたのか。そしてまた区庁舎内のこのバス案内所の設置については、どのような形で、これは有償の貸し付け等、このようなことでなっているのか。その点について伺いたいと思います。

○秋元都市政策推進室副参事(中野駅周辺整備担当) 北口駅前広場内に設置されておりました関東バス所有のバス案内所、これにつきましても同様の考えに基づきまして、もともとございました建物の評価をいたしまして、区が移転補償を行っているというものでございます。このバス案内所を移転設置をした区庁舎用地の部分でございますが、これにつきましては有償で区が貸し付けを行っているというものでございます。

○長沢委員 先般、建設委員会にて中野駅地区第1期整備に伴う区庁舎用地についての報告がされました。これは今伺ってきたような北口の前の広場の整備にかかわるものであります。これに伴って、区庁舎用地を夜間タクシー待機所として無償で貸し付けるというものであります。なぜ無償なのか。もともと北口のタクシー乗り場は正式なものではなくて、便宜的といいますか、実際に既成事実として行われてきたというふうに理解をしております。区が無償で貸し付ける。区庁舎用地を提供する。この根拠は何ですか、お答えください。

○秋元都市政策推進室副参事(中野駅周辺整備担当) 今、委員のほうからお話がございましたように、北口駅前広場には正式なタクシー乗降場がなかったわけでございますが、北口駅前広場の工事に伴いまして、現実的にはそこを利用していたタクシーが中野通りを利用することとなり、結果として中野通りに負荷をかける。こういったような交通管理者等の強い要請、こういったものを受けまして、ほかに適地がないこともあったことから、やむなく区庁舎用地の一部を区民等の利用に支障を来さない範囲で、タクシーの利用に供することとしたわけでございます。この利用でございますけれども、今申し上げたように道路の円滑な交通に資するといった公共性の観点から、また利用時間、それから利用期間、こういったものが短く限定されていること、利用に当たりまして、先ほど申し上げたバス案内所のような固定設置するようなものがないといったことなどの理由から、使用料を免除するとしたものでございます。なお、現在、タクシー業界と調整をしてございまして、区庁舎用地のタクシー利用につきましては、現段階ではまだ行われていないという状況にございます。

○長沢委員 安全管理者、つまり警察のほうからの強い要請があってということでございます。先ほど触れさせてもらいましたが、もともと正式なタクシー乗り場は南口にあり、北口は、そういう意味ではない。そこをある意味では便宜的といいますか、既成事実としてやっていたものを、安全管理者のほうからのそういう要請でということで、道理がない話かなと思っておりますけども、不本意ながら区のほうでもつけられたのかなと、御答弁を聞きながら、そのような印象を持ちました。いずれにしましても、いわゆる時限的なものだと。そういうことで、この辺は理解をしたいと思いますが、もう一度確認させてください。いかがですか。

○秋元都市政策推進室副参事(中野駅周辺整備担当) 今、御答弁申し上げましたように、タクシー利用につきましてはやはり期間を定め、さらには深夜という時間を定め、利用させるといったことから、やむを得ない判断というふうに思っております。


(2)財政状況について

○長沢委員 次に、2番目に財政状況について伺います。財政指標の一つであります実質収支比率、これをどう見るのかということで伺いたいと思います。この平成22年度当初予算額では、財政調整基金からの繰入金は約57億円でありました。予算現額では約40億円余り、第2次補正で1億2,800万円余、第3次補正で3億4,000万円余の増額を行い、61億円の予算額まで計上されましたが、第4次、最終補正といっていいんでしょうか。この中で21億円の減額により、約40億円余となったわけであります。しかしながら、この調定額、収入済額ともに10億円でありますけど、この点は間違いございませんか。

○奈良政策室副参事(予算担当) そのとおりでございます。

○長沢委員 平成22年度の一般会計の実質収支比率は1.8%となっております。しかし、この実質収支額と比率はかなりの幅を持ったものであるというふうに思っております。そして、黒字か赤字かを見る単年度収支も、この実質収支が変わることにより大きく変わることになります。純剰余金、実質収支は13億円余りあったことからも、仮に10億円の繰り入れをしなければ実質収支は3億円余り、財調基金の積み立ては25億円となり、年度末残高はおよそ220億円にもなります。ただし、単年度収支は6億4,200万円余の赤字、そして実質収支率は0.5%となります。逆に予算現額のこの40億円余りをそのまま調定額、収入額としたら、実質収支は43億8,800万円余、単年度収支は34億円余の大黒字となります。実質収支比率は6.0%にもなります。こんなにも幅があって、言ってみればどこに着地をさせるかは財務方の判断、裁量によるもの、そのように理解していいですか。

○奈良政策室副参事(予算担当) 財政調整基金の繰入額につきましては、歳入と歳出の決算見込みを勘案しながら、必要な額を想定いたしまして繰り入れていくといったことでございます。

○長沢委員 平成22年度の予算審査の中では、約57億円の財政調整基金からの繰入金についてかなり議論がございました。しかし、決算では指摘したような結果となったわけであります。予算編成のときに相当額の繰入金を要することはそのとおりだとしても、結果として今おっしゃられたこの歳入歳出の見合いで繰入金を行わないという判断は、これは常にあるという。そのように理解してよろしいんですか。

○奈良政策室副参事(予算担当) これまで財政運営の考え方でお示しをしておりますが、基準となる一般財源規模、これを歳入歳出ともに650億円と設定をいたしまして、予算編成時におきましては歳入と歳出が均衡せず、歳入が不足する場合には財政調整基金から繰り入れを行うといったことにしてございます。この考え方に沿って、当初予算におきましても財政調整基金からの繰り入れを計上しているものでございます。実際に財政調整基金からどの程度の繰り入れを行うかといったことにつきましては、先ほどもお答えしましたとおり歳入歳出の決算見込み、これを勘案しながら必要な額を想定して繰り入れを行ってございます。こういうことを行った結果、財政調整基金からの繰り入れを最小限に抑制をいたしまして、一定の基金残高を確保することで健全な財政運営につながっているというふうに考えてございます。

○長沢委員 歳入歳出の見込みということをおっしゃいましたけど、先ほど言われたように非常に幅がある。逆に言えば、それだけゆとりもあるというふうにも見えるわけです。決算から見れば、健全な財政運営ということを今おっしゃったようにうたうことはあっても、ある意味で財政危機をあおるような、こうした言動については慎むべきであろうと思っております。区民の福祉、暮らしを、そういったことを支えるための予算と執行を強く求めて、この項の質問を終わります。

2 国民健康保険事業について

 国民健康保険事業について伺います。初めに、保険料の収納にかかわってでありますけども、保険料の収納のここ数年間の傾向と平成22年度の収納率について伺います。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 現年分の収納率でございますけれども、平成20年度が81.3%、21年度が80.9%、22年度、昨年度が80.9%ということで、ここ数年は何とか横ばいを維持できているのかなといった状況でございます。

○長沢委員 また、この10月、9月末でということになりますでしょうか。この国民健康保険証の更新の時期でもございました。短期証、資格証の交付件数は、これはどのくらいになっているんでしょうか、教えてください。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 短期証に関しましては、この一斉更新に伴いまして、1万384件、資格証明書に関しましては793件発行させていただいております。

○長沢委員 それで、この資格証の発行なんですが、厚生労働省は経営難や失業など、特別の事情がある場合は資格証明書を出してはならない旨を強調する通達、事務連絡をたびたび発令をして、滞納理由を丁寧に把握するよう自治体に要請をしております。特別の事情の有無の把握を適切に行った上で、こうした793件ということでしょうか、この件数になっていると理解してよろしいですか。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 資格証明書の発行に際しましては、必ず弁明書の提出を求めるなど、特別の事情の有無の把握に努めているところでございまして、こういった国の通知に沿った取り扱いを行っているというふうに考えております。

○長沢委員 793件について、すべて事情を把握されていると。こういうふうにとってよろしいんですか。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 事情を把握しているということよりも、特別の事情の有無を確認させてはいただいているといったところかと思います。

○長沢委員 資格証の発行、国のほうも区のほうもそうですが、相談の接触機会を設けると。こういうことが言われているわけであります。しかしながら、実際の収納率のほうも言われましたけど、横ばいということでありますが、大変低い状況になっていることは、これは疑う余地はないかと思っております。実際にこういう資格証明書を交付しても、滞納、これ自身は減っていないのではありませんか。いかがですか。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 経済状況の悪化などに伴いまして、滞納者の方は増加傾向にあるというふうには思っておりますけれども、この滞納者の方の増加を食いとめるといった上では、この資格証は有効ではあるというふうに考えております。

○長沢委員 本年度も旧ただし書きになりました。そのことについてはまた別な機会にしたいと思っておりますし、この間もそのことについては指摘をしてきました。こういう中で、言ってみれば収入は上がっていない。具体的に言えば、年金なんかも中野区なんかの国保の場合でも、やはり若い人も多いということも言われていますけど、同時に60歳から70歳までのこういった方々も多い。そういう中では、年金の収入もこの4月に減りました。こういう中で保険料だけが上がっていくような中で、非常に大変厳しい。払いたくても払えないような状況や、またもっと言えば、医療機関にかかること自身も抑制をしているという、こういう事態はきちんと行政としても、保険者である区としても把握をしていただきたいなと、これは要望しておきたいというふうに思っています。
 それでもう1点、繰出金、国保から見れば繰入金について伺います。決算年度、平成22年度の繰出金は、法定内で約16億円、法定外で約38億円の支出であります。この法定外の内訳について教えていただければと思いますが、いかがですか。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 法定外の一般会計にして見れば繰出金になりますが、その他一般会計繰出金38億円の内訳といたしましては、まず区の事業の負担分ということで9億円、それから保険料の不足分として8億4,000万円程度、それから調整交付金の未交付分として17億1,000万円程度、それとあとは前期高齢者交付金の返還金分として3億5,000万といったところが内訳となっております。

○長沢委員 この点は、前の年の平成21年度が法定外繰り入れ約33億円でありましたので、ふえた分は細かくはあるかと思いますが、専ら最後に言われた平成20年度の前期高齢者交付金の、これの超過交付額の返還金として約3億5,000万円、これが加わったというふうに見ることができます。それで、保険料の不足分として約8億円。このこと自身、確かに大きな額でありますけども、先ほど言わせていただきましたが、保険料の値上げが実際にこうした事態を深刻にしていると思っています。また、財政交付金の未交付分が約17億円と、これが今の内訳の中では一番大きいわけでありまして、この点は1984年の国庫負担の削減から相次ぎ国の負担削減が続いて、加えて財政交付金や三位一体の影響などもありました。ここでやはり国民健康保険の保険料を上げずに、きちんと本当にみんなが払える。あるいは医療機関に、命と健康を守るという、こういう制度の本旨といいますか、趣旨を生かすならば、国に国庫負担の増額を求めるべきじゃないかと。また、財政力のある東京都に、仕組み自身は今ないのかもしれませんが、しかし、応分の負担をさせるべきではないか。このように考えますが、所管としましてはいかがでしょうか、伺います。

○古川区民サービス管理部副参事(保険医療担当) 国の負担をふやすことに関しましては、その財源を、税金を新たに国民のほうに転嫁するこというふうにも考えられまして、今、ふえ続ける社会保障負担について、国や自治体がどういうふうに負担をしていくのかといったところは国でも議論されているかと思いますし、また国民にどれだけ負担をお願いするのかといったところは国民的な議論が必要だというふうに考えております。

○長沢委員 この間、区長をはじめ国に求めるといったら、すぐそれが国民の税金なんだということは、これはちょっと事実と違うんではないかと思うんですね。大体税や社会保障は所得の再分配の機能としてあるわけで、それ以前に労働分配がまずあるわけで、いわゆる企業、法人との関係においては、この点については全く触れられないんですね。私たちは逆に言えば、金余り現象である、そういう大企業など、そういうところが応分の負担をすべきだと思っておりますし、今、税や社会保障の改革、これは現実には新たに国民に増税を行うと。社会保障については、これを抑制していくと。こういう誤った方向でありますけど、実際に全体としてそういうことを議論していくということ。これについては大事なことだというふうに思っています。これは通告していることではないので、改めて答弁を求めませんけども、そういうことでは今言われている、常に国に求めれば、それが何かあたかも直接的に国民の税金にはね返るような、そういうのは誤っているということだけは指摘をさせていただきたいと思います。ありがとうございます。結構です。

3 子育て支援について


(1)保育行政について

 次に、子育て支援について伺います。初めに、保育行政についてであります。このたびの認可保育園の面積基準の緩和については、我が党議員が本会議一般質問でただしたところ、地域の実情に合わせた判断を自治体が行うために進めるべき改革であると認識していると、このように答えられました。今回の特例措置に対して国の基準などは不要であり、恒常的に自治体に任せればよい。国の基準を下げても構わないと。こういった認識を示されたということですか。改めて確認したいと思います。いかがですか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 認可保育園の面積基準につきましては、児童福祉法で定められていたこれまでの基準を都道府県での条例で定めるとされたことにつきましては、地方分権の一環として地域の実情に合わせた判断を進めるということで、必要な改革であるというふうに考えております。一方で、面積基準の緩和につきましては、当該年度の前々年度の4月1日の待機児童数が100人以上であるということなどを満たす自治体について、平成26年度までの時限的措置、特例措置として認められるということでございまして、恒常的に自治体に任せられるものではないというふうに考えております。これにつきましては緊急的な手段として、自治体の実情を踏まえて検討しているものであるというふうに考えてございます。

○長沢委員 今回の特例措置は今御紹介というか言われましたけども、厚生労働省では地域の自主性及び自立性を高めるための改革の推進を目的に、こうした一部緩和することが設けられたということであります。しかしながら、大切なのは、憲法や児童福祉法、子どもの権利条約を踏まえて、地域の自主性及び自立性をどのような方向で高めていくのかということだというふうに思っております。その点では認可保育園の面積基準が現行のままでよいと思われているんでしょうか。例えば2009年の3月に全国社会福祉協議会が公表し、厚生労働省に提出をした、機能面に着目した保育所の環境、空間にかかわる研究事業総合報告書では、現行の保育環境の厳しい状況が明らかにされております。日本の住宅計画の基本概念である食寝分離を実現する環境にすべきという考えが示されています。そのためには、少なくとも2歳児未満は3.3平米を4.11平米、2歳児以上は1.98平米を2.43平米に改善することを提言しております。また、国際的にも低い水準である保育環境を少しでも改善することが大切でもあります。施設面積の拡大こそ必要であると考えますが、いかがですか、お答えください。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 我が区におけます現在の待機状況を踏まえますと、既存の施設、これを緊急的に最大限活用していくということは検討する必要があるというふうに考えてございます。各園の保育室の形状などの現状を考慮した上で判断する必要があるというふうに考えてございます。

○長沢委員 専門家や保育現場からは、子供の発達を阻害し、事故を招く恐れがある。保育の質が低下をするなど、不安や心配の声も上がっています。区立、私立を問わず、保育現場や保護者からの意見聴取は行ったのか。また、保育園施設の現況を把握されているのか。この点についてはいかがですか、伺います。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 東京都におきましては、本年度中にこの法改正を踏まえた条例を制定するというふうに聞いてございます。区といたしましては、この内容を見て、区としての検討を行っていくということになるというふうに考えております。

○長沢委員 しかし、このこと自身は時限的なものでもありますけれども、先食いでしかない。つまり、翌年になればまた、先に入れてしまっているわけですから、そういう意味では入れないという状況。言ってみれば待機児解消の根本的な解決にはならない。このように思っておりますけど、この点について御認識はいかがですか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 面積基準の緩和につきましては、年度内の緊急的な需要に対する対応の手段となるものでありまして、抜本的には各年齢における保育需要に応じた保育定員の拡充を進めていく必要があるというふうに考えております。

○長沢委員 やはりそこが大事であるわけでありますけども、詰め込みでは保育の質や保育水準の確保はできないというふうに思います。公的保育を守ること。特にその認可保育園の増設と保育水準の維持拡充こそ待機児解消の道であり、保護者、保育者の願いであるというふうに思っております。この点についてはどのような認識なのか、再度伺いたいと思いますが、いかがですか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) この面積基準の緩和につきましてでございますが、職員の配置基準については従前どおりの基準でございます。また、十分安全性の配慮、検討のもとで実施するということで、保育水準を低下させるものであるというふうには考えてございません。

○長沢委員 やはり認可保育園自身を、これをふやしていくと。行政、区の責任においてふやしていくことを改めて要望しておきたいと思います。
 では関連してなので、関連してというか、この後の質問に関連してなんですが、子育てに係る費用の軽減について1点伺いたいと思います。厚生労働省の国民生活基礎調査概況で相対的貧困率が2009年は16.0%となり、1985年以降最悪の水準となったことがわかりました。18歳未満の子どもが生活の厳しい家庭で育っている割合を示す子ども貧困率も15.7%と過去最悪の水準となりました。貧困の克服は社会全体で取り組むべき重要課題であり、当然ながら国も自治体もそのために力を尽くすべきことは言うまでもありません。
 中野区の次世代育成支援行動計画、この後期計画では、子育てに係る経済的負担が重いと感じている保護者の割合は、平成20年度88.9%、これが平成26年度70%、こうした目標の達成度をはかる指標に挙げております。また、現状と課題で国や都の施策との十分な連携を図りながら、子育て家庭へより一層の経済的支援を行うことが求められているとも述べています。子ども手当は減額となる方向であります。また、中野区の他の手当や助成も拡充が図られることは予定をされておりません。この目標達成のために具体的な施策を考えていらっしゃるのか、伺います。

○白土子ども教育部、教育委員会事務局副参事(子ども教育経営担当) 保護者の負担軽減策につきましては、子ども手当に係る法改正等、今後の国の動向などを見きわめまして、総合的に検討してまいりたいと考えてございます。

○長沢委員 一定の方向は政府の案ではありますけども、出されているというふうに思っています。しかし、中野区独自でそういったこと自身がやれないで、こうした指標として出しているということは、これはいかがなものかということは指摘をさせていただきます。
 もう一つ、扶養控除の廃止の影響について伺います。扶養控除が廃止・縮小となったことで、所得課税、住民課税によって算出をしていた保育料がどうなのかを心配されております。7月15日付で厚生労働省雇用均等・児童家庭局長から各都道府県知事などあてに控除廃止の影響を受ける費用徴収制度等にかかわる取り扱いについてという通知が出されました。中野区においても扶養控除見直し前の旧税額により、年少扶養控除の廃止による影響を生じさせない対応をすると見てよいのか。これ、保育料についてに限ってでありますけども、伺いたいというふうに思います。いかがでしょうか。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 保育料は所得税額によって階層を決定しているということから、年少扶養控除の廃止等によりまして、これと連動し、来年度から保育料の負担に影響が生じるということになります。これにつきましては、厚生労働省から見直しの影響を可能な限り生じさせない対応について要請されているというところでありまして、他の自治体の動向等も見ながら、今後判断していきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 次に、認可保育園の保育料についてでありますけど、昨年度の目標体系の見直し方針で保育料の見直しがうたわれております。これは具体的にどのように見直しをされるんですか、伺いたいと思います。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 保育料につきましては、平成16年度に改定を行いましてから見直しを行っていないということでございます。この間、認証保育所等の多様な保育サービスの拡充がされるなど、社会状況の変化があったということでございまして、さまざまな保育サービスについて一定の負担の公平性を保つという観点から、保育料、あるいは補助金等の保護者負担のあり方について総合的に検証が必要であるというふうに考えてございます。

○長沢委員 その一つ前に行った年少扶養控除の廃止による影響を生じさせないと。この点については検討するということですが、これはとらざるを得ないというふうに思っております。また、次世代の育成支援行動計画で経済的に支援が求められていると。こうしながら、保育料の値上げそのものを行うというのは、これはやはりやるべきではないということを強調しておきたいと思います。
 それで今、保護者負担ということで公平性等がいろいろ言われています。認証保育所の保護者補助、この増額を求めて、この項の最後に質問したいと思っています。平成22年度には認証保育所が2カ所ふえたことで、保護者補助を受けている件数も大変大きくなっております。これは子ども文教の45の資料で出ております。それで、認可保育園の入園を希望しながら入れない子どもたちが認証保育所に入所している例がたくさんあります。高い保育料を軽減するために認可保育園との保育料の差額を限度額2万円の補助をしている。このことは大変結構なことだというふうに思っていますが、しかし、それでもこの認証保育所の保育料が高くて、入所をさせられない家庭もあります。このことは承知をされていますか、伺います。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 認証保育所の保護者補助につきましては、利用者の負担を軽減するということが目的でございまして、利用している認証保育所の保育料と認可保育所に入所した場合の保育料を比較いたしまして、その差額につきまして、2万円を限度にして補助しているというものでございまして、差額満額を補助するという趣旨のものではございません。他区の同様の補助と比較いたしますと、おおむね平均に位置しているというふうに認識してございます。

○長沢委員 23区の中では保護者補助の制度の実施も中野は非常に早い時期にやれたということは結構だというふうに思っておりますけども、しかし、この制度が実施された後、保護者補助、補助金といっていいんでしょうか、この増額を図る区がふえてきております。
 子ども文教の38のところに、これは経年の変化ということはとらえられませんけども、例えばこの中で杉並区であるとか、あるいは品川区、これが増額を図っています。また、本年度より中央区でも、ここでは、これは前年度だから反映されておりませんけど、2万円の上限だったのが5万円に引き上げられたわけであります。中野区の平成22年度の月額の交付額の件数は、上半期と下半期を合わせて628件ございます。限度額の2万円の補助金を受け取っている世帯はこのうち535件、実に85%にも当たるわけであります。この認証保育所の保護者補助の増額、これはやはり行うべきではありませんか、お答えください。

○海老沢子ども教育部副参事(保育園・幼稚園担当) 先ほど申しました、区といたしましてはさまざまな保育サービスについて保護者負担のあり方について総合的に考えていく必要があるというふうに考えてございまして、認証保育所の保護者につきましても、この中で検討してまいりたいというふうに考えております。

○長沢委員 認可保育園の保育料やこの問題についても、言ってみれば、認可保育園の、これを増設していくということが基本だと思っています。しかしながら、そこは区民要求から見て、まともに行われていないというふうに思います。その間にもこの認証保育所の保護者補助を増額を図っていくということは、やはりこの認可保育園の保育料と、この開きを埋めるということでも最低限行政が行わなければならない仕事だというふうに思っています。間違っても認可保育園の保育料を上げることによって是正をすると。こういったことはやってはならないということ。このことは厳しく指摘をして、この質問を終えたいというふうに思います。

○佐野委員長 長沢委員の質疑の途中ですが、ここで一たん休憩に入りたいと思います。

午後2時56分休憩
午後3時20分開議

○佐野委員長 それでは、休憩前に引き続き総括質疑を続行させていただきます。
 長沢委員、質疑をお願いいたします。


(2)療育センターアポロ園について

○長沢委員 次に、療育センターアポロ園について伺います。当該決算年度は、アポロ園が民間に業務委託となった初年度となります。区直営のときとどのように相談支援のあり方が変わったのか、伺います。

○伊藤子ども教育部副参事(子育て支援担当) 委託したことによりまして、医療的ケアの実施、緊急一時保育の対応時間の1時間の拡充、また個別指導の実施におきまして、平日の対応が困難な場合は土曜日に対応することができるようにするなど、支援の内容を拡充したところでございます。また、保護者の相談につきましては、従来は直接アポロ園に相談をするという形で対応しておりましたけれども、昨年度からは療育センターアポロ園に予約し、すこやか福祉センターにおいて状況を判断し、アポロ園の相談につなげるよう変更してございます。

○長沢委員 医療ケアでありますとか緊急一時の拡充が図られているということは結構なことだというふうに思います。ただ、直営のときのようにアポロ園に直接つなぐことはされていないと。区が障害等の実態を把握するのは、適切な施策を行う上では当然大事なことであるというふうに思っております。同時に、速やかにつなげていくということも大切であるということでは、やはり改善が必要になっているんではないかと思いますが、その点はいかがでしょうか。

○伊藤子ども教育部副参事(子育て支援担当) 区として地域の身近な窓口で乳幼児期から学齢期までの継続した支援を行えるよう、すこやか福祉センターを発達相談支援の窓口といたしました。現在は、保護者は直接アポロ園ではなく、すこやか福祉センターを通して予約をするということにしてございますが、このことによりまして、専門職員が相談者の持つさまざまな課題を聞き取り、早期の段階で総合的かつきめ細やかな支援につなげることができているというふうに認識してございます。相談受け付け、利用に関しましては、従前より予約制でございましたので、すこやかを通したことにより予約がおくれるというようなことは発生していないというふうに認識しております。また、現在の体制となったことによりまして、かつて療育センターだからこそ少し敷居が高いというふうに思われていた保護者にとって、すこやかが気軽に相談できる場所ということで活用できているというふうに思ってございます。

○長沢委員 四つのすこやか福祉センターでございますが、こういう中でそうした相談事業を行っている。それで場合によってはアポロなどにつなげているということだというふうに思っておりますけど、一方、区立、私立を問わず、保育園などからは療育センターアポロ園からの専門医による巡回指導をふやしてほしいと、このような要望が出ていることを伺っていますが、そのことを所管としましてはどのように受けとめていらっしゃいますか、伺います。

○伊藤子ども教育部副参事(子育て支援担当) 保育園等への巡回訪問事業は1園当たり年間3回の基準ということで現在も実施しております。ただし、対象児童数が増加傾向にありまして、1園で10名を超えるなど、在籍児童数の多い園につきましては、今後実施方法について検討する必要があるというふうに認識しております。また、巡回訪問事業は保育園等の発達障害児への対応力を向上させるということを目的に行っております。今後は保育園等での発達支援対応力の標準化、また向上をさらに図るために、巡回訪問事業のみではなく、例えば広汎性発達障害評定尺度という、PARSというものがございますが、そのような導入など、さまざまな手法を検討する必要があるというふうに認識してございます。

○長沢委員 また、アポロ園では児童デイサービスを実施されています。昨年度、この平成22年度は児童デイサービスを希望した人すべてが利用できたんでしょうか。また、現時点ではどうなのか、教えてください。

○伊藤子ども教育部副参事(子育て支援担当) 平成22年度につきましては、7月末で3名の待機児者が発生いたしました。それ以後、10月末時点で5名、1月末時点で5名、年度末時点で6名となり、本年度、新年度には解消しております。また、今年度、一、二歳児のクラスでは、この10月末で定員に達する見込みとなっております。3歳児クラスについては現時点でまだ空きがあり、待機は発生しておりません。

○長沢委員 こうした児童デイサービスの待機児に対しては、現時点ではないということだったわけでありますけども、昨年度についてはどういう対応をされてきたのか、伺います。

○伊藤子ども教育部副参事(子育て支援担当) 待機児が発生した場合につきましては、個別指導での対応や待機児のグループをつくりまして、グループ指導など、児童デイサービスを利用できることになるまでそのような対応で支援しております。

○長沢委員 10か年計画及び次世代育成支援計画では、南部地域に療育センターを整備することにしております。その時期につきましては平成27年度だと伺っています。新たな療育センターの整備によって待機児の解消も、あるいは相談支援体制の拡充も図られるというふうに思っておりますが、それでもまだしばらく先の話であります。その間にも相談支援の充実を図っていくことが必要でありますけど、この点はどうされていくのか、伺います。

○伊藤子ども教育部副参事(子育て支援担当) 南部の療育施設が開設されるまでの間に利用待機児者が発生する状況となった場合につきましては、現在も行っている個別指導及びグループ指導等によって対応していきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 やはり一方で保育園や幼稚園、また個別の保護者からの相談ということも今、量的にも、あるいは質的にもといっていいと思いますが、大変多くなっている。困難なケースも多いというふうにも伺っています。その点ではぜひとも委託をされますけれども、区が責任を持って支援強化をしていただきたいなと、このことは要望しておきたいと思います。


(3)その他

 その他で関連しまして、すこやか福祉センターについてなんですが、1点伺います。すこやか福祉センターは就学前から学齢期の障害や発達に課題のあるすべての子どもたちの個別支援計画を学校、家庭、地域を交えて作成をされることにしております。今後もお話の中にもありましたが、対象児童がふえてくるとともに、あわせてすこやか福祉センターそのものの体制強化も必要になるというふうに考えますが、その点はいかがでしょうか、お答えいただきたいと思います。

○大橋北部すこやか福祉センター副参事(地域ケア担当) すこやか福祉センターでは、保育園、幼稚園、学校等の関係機関からの相談や家族からの相談、及び乳幼児健診等の事業から把握された発達や成長が気になるお子さんとその家族に対して、各種相談や在籍施設等へのアプローチにより、身近なところで継続的な支援を行っております。対象児が入園や就学時に際して個別支援計画を作成し、それを活用することで対象児の発達を支援する環境が整えられ、対象児と家族の戸惑い等を軽減するとともに、成長のステージを通じて一貫した支援をすこやか福祉センターによって実現できるものと考えております。今後、すこやか福祉センターの福祉職と保健師がチームとして関係機関との連携をさらに強化し、また研修やケース検討を通じて、その専門性を高めることに取り組みながら、多様化している、また複雑化している障害児とその家族への支援の強化を図ってまいりたい。そのように考えております。

○長沢委員 どうもありがとうございます。

4 区立小・中学校施設の安全性と防災機能の確保について

 次に、4番目に、区立小・中学校施設の安全性と防災機能の確保について伺いたいと思います。文部科学省はことしの6月に、東日本大震災の被害を踏まえた学校施設の整備に関する検討会を設置しまして、この学校施設の安全性や防災機能の確保などについて検討し、7月に本検討会においての緊急提言が取りまとめられました。この中では、学校耐震の安全性の確保では、学校施設の耐震化の推進に続き、非構造部材の耐震化について触れられております。そこで、非構造部材の安全について初めに伺います。天井材や窓ガラス、外装材などの非構造部材、地震時の非構造部材による被害には、頭上等への落下や転倒による直接的な人的被害のほか、避難経路の通行阻害等の二次災害もあります。東日本大震災により、多くの学校施設において非構造部材の被害が発生をいたしました。今回の大震災によります中野区内の小・中学校での被害はどうであったのか。また、その対応についてどうされたのか、まず初めに伺います。

○小山内経営室副参事(施設担当) 施設分野では、災害対策本部施設点検班として現場に出動し、損傷状況について確認をしました。その結果、壁等のひび割れ、タイルの剥落などが小・中学校のうち13施設で確認されました。そこで、速やかに補修等を行い、学校の運営に支障がないよう処理いたしました。

○長沢委員 文部科学省がこの非構造部材の耐震化について調査を行っております。この点では、学校職員による年1回以内の点検か、学校施設者、専門家による3年以内の実施の有無を尋ねたところ、3分の1が未点検であったと。全国の学校のことでありますけども。また、耐震対策の実施率も45.5%と言われているところであります。中野区の小・中学校では、定期の点検、あるいは日常点検をどのように行っていらっしゃるのか。また、非構造部材の耐震対策の実施はどうなのか、伺います。

○小山内経営室副参事(施設担当) 施設分野では、毎年度の早い時期に施設を所有する所管分野の施設管理担当者に対して、日常点検等の進め方について施設管理の手引を用いて講習会を開催しているところであります。また、施設分野では建築基準法に基づく点検を専門業者に委託するとともに、耐震対策も含め、安全点検などを施設分野として実施しております。

○長沢委員 昨年、施設整備方針と施設整備基本計画が改正をされました。これは市町村が作成する施設整備計画の目標達成のために必要な事業として、今伺っております非構想部材の耐震化が明記をされたわけであります。現在、区で見直しの作業をされていると思いますが、区有施設の耐震改修計画、これにこの非構造部材の耐震を明記することになるのか、伺います。

○小山内経営室副参事(施設担当) 現在検討を進めている区有施設耐震改修計画において非構造部材についてどのように盛り込むかは検討中であります。

○長沢委員 ぜひこの点についても明記をしていただきたいというふうに思っております。
 次に、学校の防災計画の策定に関して伺います。平成21年7月施行の学校保健安全法第27条で、学校安全計画の策定等が定められております。中野区立小・中学校の学校防災計画、また学校防災マニュアル、これはどうなっているのか、伺います。

○喜名教育委員会事務局指導室長 学校の防災計画でございますが、これは消防法第8条に基づいて作成し、管轄の消防署に提出をしております。御指摘の学校保健安全法に基づく学校安全計画を包括したものになっております。学校はこの防災計画をもとにいたしまして、安全指導や避難訓練の計画を立てて、地震や火災等の想定ごとの避難マニュアルを作成して、安全教育を実施しているところでございます。

○長沢委員 また、教育委員会の役割というんでしょうか、としても、各学校が防災体制を整備するに当たって、防災担当者の力量の向上、参考資料の提供や先進校の視察、防災教育研究校の指定等、教育委員会の指導、助言、支援がこの点では欠かせないというふうにも思っております。学校防災体制の整備指針を示して、担当者会議の開催などにより、具体的な学校支援が必要だというふうに思っておりますが、この点はいかがでしょうか、伺います。

○喜名教育委員会事務局指導室長 防災担当者につきましては、基本的にすべて副校長が消防庁の防火防災管理講習を受けております。したがいまして、すべて防火防災管理者となってございます。そのことによりまして、一定の力量を持っているというふうに認識をしているところでございますが、防災教育にかかわる指導助言につきましては、これまでも教育課程届け出説明会等で必要な計画の作成について指導助言をしております。今後も学校の防災意識の高揚と教員の力量形成、これに向けて防災教育にかかわる指導助言を続けてまいります。

○長沢委員 次に、地域の拠点としての学校施設の機能の確保について伺いたいと思います。さきの緊急提言では、地域の拠点としての学校施設の機能確保に言及しております。学校機能再開までの救命避難期、生命確保期、生活確保期、学校機能再開期と、こうしたフローを示して、その時期に応じた応急避難場所機能と学校機能及び必要な施設整備を記しております。例えばバリアフリーや、あるいは太陽光パネルの設置などもこうしたところに含まれるわけですが、高齢者などの避難生活に配慮した和室等の整備でありますとか、体育館に断熱性能を確保する。こうした検討が必要になっているんじゃないかと思っておりますが、いかがでしょうか、伺います。

○小山内経営室副参事(施設担当) 基本的に児童・生徒が安全安心な学校生活が送れることを優先的に施設の機能を考えており、現段階では和室の必要性があるとは考えておりません。また、体育館の断熱性能の確保を図るなどの整備につきましては、建てかえ時の整備計画の中で研究していきたいと考えております。

○長沢委員 ここでちょっと地域の課題で1点伺っておきたいと思っております。実は旧第六中学校が避難所として指定をされております。これは平成19年修正された現在の地域防災計画においてですね。これ、六中の用地売却後においてもその機能を引き継ぐことを東京都に求めていく。しかし、体育館は原則として避難所として使用する考えはないと。これは私、2定の本会議の質問に対して御答弁がございました。旧六中の避難所の収容人数は短期で約3,100人、長期で約1,550人としています。これは体育館を含めての収容人数分だというふうに思っておりますが、体育館を使用しないとなると、収容人数の変更が必要となります。不足分をどこで収容することになるのか、伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 旧第六中学校の避難所としての具体的な収容人員については、旧教室等の施設の状況等を確認、踏まえまして、さらに検討していきたいと考えております。

○長沢委員 体育館はDランクということで原則使わないということですけども、それを踏まえた上での検討ということですか。もう一度ちょっとお願いします。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) そのとおりでございます。

○長沢委員 また、この旧六中は野方地域の中で拠点医療救護所を設置する避難所に指定をされております。地域的な立地条件でここにしたというふうに推測できるわけですが、拠点医療救護所の設置は引き続き旧六中でいいのか。この点について伺いたいと思うんですが、いかがでしょうか。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 現時点で拠点医療救護所の変更については考えてはおりません。

○長沢委員 この項の最後に防災教育、防災管理等について伺っておきます。東日本大震災を受けた防災教育、防災管理等に関する有識者会議が中間報告案をまとめております。そこでは大震災を踏まえた諸課題を記し、今後の防災教育、防災管理等の考え方と施策の方向性を明示しております。全体としては文部科学省から示されることになるだろうというふうに思っておりますが、現時点において取り入れるべき点や実施の強化が図られるべき点があると思っておりますので、幾つか伺いたいと思います。
 まず学校と地域防災の関係に関してであります。避難所の運営については、本格的には災害対策担当部局がその責任を有することになっていると思いますが、災害対策地域本部に移行するまでの間を想定して、学校内での運営体制や初動体制を示しております。今回の大震災では、相当の期間、学校が教育委員会や災害対策本部、担当部局との連絡自体は困難であったという。こうした事例や災害対策本部から十分な支援が得られず、教職員が長期にわたり避難所運営にかかわったと。こうしたことか報じられ、また伺ってもおります。このことを踏まえれば、中野区においても対策を考えておく必要があると思っておりますが、いかがでしょうか、伺います。

○佐藤都市基盤部副参事(防災・都市安全担当) 東日本大震災の反省を踏まえまして、中野区では区内で震度5強以上の地震が発生した場合、避難所を開設する体制を整えるということで方針を明確に、徹底をしているところでございます。初動期におきましては、学校の教職員は児童・生徒の安全確保や保護者への引き渡しなどの業務を中心に行う必要があるというふうに考えており、避難所の開設に当たっては参集した区の避難所班の職員ですとか、地域防災会の避難所運営委員の役員の方々に協力をして対応をしていただきたいというふうに考えております。

○長沢委員 防災教育そのものについても伺います。有識者会議の中間発表案では、自然災害等の危機に際して行動につなげる態度の育成と支援者となる点から、社会に参画する意義を高める防災教育の推進がうたわれております。現在、中野区内の小・中学校では、いわゆる防災教育はどのような形で行っているのか、伺います。

○喜名教育委員会事務局指導室長 先ほども触れさせていただきましたが、各学校では防災計画を作成しまして、これをもとに安全指導や避難訓練の計画を立て、安全教育の一環として防災教育を進めております。また、昨年度、本区第七中学校は東京都教育委員会の安全教育推進校として、安全教育にかかわる実践を重ねております。東京都においてもその成果を発表したところでございます。また、やながわ委員からの御質問にもお答えをいたしましたが、安全教育はみずからの判断で行動できる力を育成していくものでございます。子どもの発達段階に応じてさまざまな取り組みを進めているところでございます。

○長沢委員 また、今回の大震災後、区内でこの中野区とゆかりがある自治体や地域などを含めて、東北地方の被災に関連した教育、あるいは被災地に思いをした、こうした取り組みなどがあれば、少し御紹介いただきたいと思います。

○喜名教育委員会事務局指導室長 震災直後より各学校は被災地に対して何ができるかを考えてまいりました。その中で児童会や生徒会の発案による募金活動につきましては、全校で取り組んでおります。また、吹奏楽部を中心にしたチャリティーコンサートを行ったり、ランドセルや文房具、千羽鶴等を被災地の学校にお送りするといった活動を行っております。また、先日開催いたしました中学校生徒理科研究発表会におきましても、今回の津波による塩害にかかわる研究が発表されました。その中でも被災地への思いが語られていたところでございます。

○長沢委員 引き続き力を入れていただきたいと思っておりますし、やはり学校現場での行動というんでしょうかね、そういったところにも取り組んでいただきたいなというふうに思っております。
 もう1点、教職員の防災教育の研修、これについても伺っておきます。充実をぜひ図っていただきたいという立場から伺います。防災意識や防災教育の指導力、緊急時の対応力、あるいは心のケアを行うためのカウンセリング力など、こうした向上を目指して、校内の研修会の実施が必要であるというふうに思っています。また、校外研修受講者による伝達の講習や教育委員会等からの情報提供の活用も役立つとも言われていますが、区ではどういうふうにされているか。あるいはどうされているのか、この点について伺います。

○喜名教育委員会事務局指導室長 災害時の子どもたちの心のケアに関しましては、その重要性にかんがみまして、この夏の研修会で取り上げたところでございます。また、防災教育に関連しましては、先ほどお答えいたしましたが、第七中学校の取り組みがございますので、この成果を共有するなど、今後も研修を工夫してまいりたいと思います。また、東京都教育委員会等でも研修会ですとかシンポジウムを開催しております。その参加者による教職員の伝達講習の方法についても考えてまいりいと思います。また、情報提供でございますけれども、教育委員会事務局としても、防災教育にかかわる情報提供、資料提供をしてまいりたいと思います。

○長沢委員 この項の最後にもう一つ、防災教育を効果的に推進するためには、児童・生徒の発達段階に応じて危機を回避する能力と結びつけながら体系化を図る。あるいは教科の内容や特別活動との横断的、総合的な関連づけを工夫して、各学校で作成する学校安全計画、学校防災計画という言い方もするんでしょうか。こうした計画の中に位置付けることが重要であるとの、こうした指摘もありますが、この点については教育委員会としてはどうされていくのか、伺います。

○喜名教育委員会事務局指導室長 御指摘のとおり安全教育、防災教育につきましては、みずからの判断で行動できる力の育成を目指しております。その具体的な能力といたしましては、今お話しいただきました危険を予測し、回避する能力ということでございます。これにつきましては、学校教育のすべての活動、特に社会科や理科の教科の内容として、また特別活動の中でも盛り込まれております。これらを確実に実施していくことが知識面での安全教育というふうにとらえております。また、さらに避難訓練等で実際の行動を起こしながら、それと関連づけていくということで総合的に行ってまいります。

○長沢委員 今、文部科学省、内閣府や厚生労働省、それぞれのところで震災を受けまして、さまざまな見直しというんでしょうか、計画策定なども行われているというふうに理解しております。文部科学省でいえば、先般、中央審議会でしょうか、そちらのほうにもこの防災計画というんでしょうか、安全計画についての諮問をされたというふうに伺っています。当然ながら、そういったことができてから、またいろいろ考えていかなければならないこともあるかと思いますが、同時に、すぐにでも生かせるものについては早速、さまざまな現場で生かしていただきたいな。このことは重ねて要望しておきたいと思っています。

5 地域の交通手段について

 最後に、地域の交通手段について伺います。2008年9月に中野区オンデマンド交通検討報告書が出されました。さらに区の関与形態を変更し、オンデマンド交通の導入可能性を再度検討した追加の報告書が同年12月に出されております。そこで伺いますが、現在、オンデマンド交通についてはどういう扱いになっているのか、伺います。

○高橋都市基盤部副参事(交通対策担当) オンデマンド交通につきましては、区内で公共交通が利用しづらい地域において高齢者など移動に制約のある方の交通手段として導入について検討を行ってきたところでございます。導入に向けては交通事業者を支援するための区の財政負担等、慎重に検証すべき課題がございますので、なお引き続き検討してまいりたいというふうに存じます。

○長沢委員 その調査報告書を読みましても、区内に公共交通の空白地域が存在をしております。また、区有施設の移転や、あるいはその機能の変更も10か年計画等で計画もされていまして、新たな交通手段等が求められていると、このようにも考えます。また、地域の交通手段ということでいえば、現在ミニバス1路線ございますが、こうしたミニバスの新たな路線をふやしてほしいという、こうした地元地域からの要求もあります。オンデマンド交通の導入をすこやか福祉センターの四つの領域内で試行をしていただくなど、地域の交通手段の拡充について改めて検討をしていただきたいと思っておりますが、最後に重ねてこの点を伺いますが、いかがでしょうか。

○高橋都市基盤部副参事(交通対策担当) 先ほどのお答えの繰り返しになり恐縮ですが、引き続きの検討課題ということで御理解いただきたいというふうに存じます。

○長沢委員 以上で私の総括質疑を終えさせていただきます。

○佐野委員長 以上で長沢委員の質疑を終了いたします。

2011年第3回定例会【本会議・一般質問】浦野さとみ

【本会議・一般質問】
(2011年9月29日)

中野区議会議員 浦野さとみ

  1. 原発事故後の区の対応について
    1. 放射能汚染から命と健康を守る対策について
    2. 自然エネルギーを普及・促進させるための対策について
    3. その他
  2. 区民の命を守る震災対策について
    1. 区立小・中学校等子どもの施設の耐震化促進について
    2. 既存の区立園を民営化した四つの私立保育園の耐震化
    3. 防災用品・食品等の備蓄の拡充について
    4. 障害者の避難所について
  3. 2012年度介護保険制度改定に伴う区の対応について
    1. 介護保険料の負担軽減について
    2. 介護予防・日常生活支援総合事業について
    3. 特別養護老人ホームと老人保健施設の増設について
    4. その他
  4. 西武新宿線地下化と沿線および駅周辺のまちづくりについて
    1. 西武新宿線地下化に伴う住民の立ち退き問題について
    2. 沿線および駅周辺のまちづくりについて
    3. その他
  5. 上高田一・二丁目の内水対策について
  6. その他

○議長(大内しんご) 次に、浦野さとみ議員。

〔浦野さとみ議員登壇〕
○20番(浦野さとみ) 2011年第3回定例会に当たり、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

1 原発事故後の区の対応について


(1)放射能汚染から命と健康を守る対策について

 初めに、原発事故後の区の対応について伺います。
 放射能汚染から命と健康を守る対策について。3月11日の東日本大震災後、東京電力の福島原発事故によって、大量かつ広範囲に放射性物質、死の灰が放出され、国民の放射能への不安が大きく広がっています。科学的知見によれば、放射能による健康被害にはこれ以下の被爆なら絶対に安全という、いわゆるしきい値はなく、被爆は少なければ少ないほどよいというのが放射線防護の大原則です。とりわけ放射能への感受性が高い子どもの健康を守ることは、日本社会の大問題であると考えます。とにかく子どもを守りたい、今は大丈夫でも食品からの内部被爆等、数年後が本当に心配ですなど、子育て中の親や妊娠中の方々から不安の声が多く寄せられています。国の検査では、安全と言われていた牛肉から暫定基準値を超えるセシウムが検出されるなど、多くの方は安心と言われていたものがそうではないことにも大きな不安を抱え、消費者、国民の行政に対する信頼は揺らいでいます。
 中野区は、原発事故後、新宿区に設置してある東京都の測定による状況や積算値の想定から、現在は健康への影響が発生する状況ではないとの認識を示しています。しかし、区が参考としている測定器設置場所である新宿区では、8月にはプール水の測定、9月7日には小・中学校や保育園などの給食食材のサンプリング調査が行われました。空間放射線量の測定器を区民へ貸し出すことも9月から開始をしています。また、杉並区では、給食食材等の独自調査を行うため、ゲルマニウム半導体検出器の導入に係る補正予算が提案されています。また、高い放射線量が測定された場合は、除染することも明らかにしました。区民向けの説明会やシンポジウムなども複数回にわたり積極的に行われています。
 これらのように、今、各地の行政が区民の声にこたえながら、独自の対応を開始しています。そこで伺います。
 第1に、国の責任で都道府県が行っている食品検査体制を抜本的に強化するよう国に求めると同時に、自治体独自の食品検査体制の整備、給食食材等の測定を中野区でも開始してください。
 第2に、都内の一部地域でもホットスポットと呼ばれる場所が見つかっています。側溝や水はけの悪い場所、子どもが長く居る場所や遊ぶ場所は、集中的に継続して調査をし、対応が必要な場所は対策をとっていくべきです。
 第3に、現在、区には東京都から貸し出しを受けている空間放射線量の測定器が2台あります。特に東京都からの返却の要請がなければ、年度内は借りることができるとのことですが、例えば新宿区のように、一定のルールを設けながら貸し出しの要望があれば区民への貸し出しを行うことはできないのでしょうか。
 第4に、区は7月に試測結果を発表した際に、今後区民に放射線に関する正しい知識を得ていただくために、普及啓発等に取り組むとのことでした。ホームページの更新によって普及啓発を行っていますが、大変わかりにくいとの声も聞かれています。わかりやすく更新することは当然ですが、専門家をお呼びしての学習会や区民への説明会なども積極的に行ってはいかがですか。
 第5に、区民が立ち上がり、未来を担う子どもたちの命や健康を守ろうと、独自の測定などが行われています。例えば区民が独自測定をした結果、線量の高い場所があった際には、区へ報告をしていただき、必要な対策を検討する、その際の専用窓口を設置することなどはいかがですか。
 以上、五つについて答弁を求めます。
 区民の中にも、区と連携しながら取り組みたいと思っている方々も多数います。区民も最大限協力をするので、区も独自の対策を進め、協力型でさらなる解決を図っていく。とりわけ放射能への感受性が高い子どもの健康を守ることは、未来にとっても大事なことを申し添え、次の質問へ移ります。


(2)自然エネルギーを普及・促進させるための対策について

 次に、自然エネルギーを普及促進させるための対策について伺います。
 原発事故後、自然エネルギーへの関心や要望は高まっています。特に広く取り組める条件のある太陽光発電に関しては、東京都も電力不足を踏まえた対策として、家庭におけるエネルギー機器等に対して補助制度を開始しました。国による補助制度も使える今、区での助成制度実施によって、導入の促進が図られると考えます。お答えください。
 中野区環境基本計画では、2017年度までに区内すべての小・中学校と区有施設30施設に、太陽光発電の設置を目標に掲げています。具体的な整備目標、計画について答弁を求めます。

2 区民の命を守る震災対策について


(1)区立小・中学校等子どもの施設の耐震化促進について

 次に、区民の命を守る震災対策について。
 区立小・中学校等子どもの施設の耐震化促進について伺います。
 3月11日の震災では、沼袋保育園で下水道管の水漏れ、中野体育館で天井の破片が落下するなどの被害が出ています。内閣府の中央防災会議では、首都直下型のマグニチュード7クラスの地震が今後30年以内には7割程度の確率で発生し、また政府の地震調査委員によれば、立川断層帯でも地震発生の確率も高まったと言われています。いつ地震が起きてもおかしくありません。第2回定例会本会議、長沢議員の質問に対し、Bランク評価とされ、耐震改修が実施されていない7校の小・中学校についても、耐震改修を早期に完了するよう取り組むとのことでした。この残された7校については、すぐにでも行うべきです。具体的な実施予定について、答弁を求めます。


(2)既存の区立園を民営化した四つの私立保育園の耐震化

 次に、既存の区立園を民営化した四つの私立保育園の耐震化について伺います。
 今年度、その一つである七海保育園の耐震化工事が実施される予定となっています。しかし、他の園長先生からは、子どもの安全を守るために既存施設の耐震化改修をとにかく急いで行ってほしいとの強い要望が出されています。災害時における児童等を対象とした二次避難所として、協定書も締結している残りの3園について、代替地の確保もしながら、耐震化を早急に実施すべきと考えますが、実施予定について答弁を求めます。


(3)防災用品・食品等の備蓄の拡充について

 次に、防災用品、食品等の備蓄の拡充について伺います。
 区の地域防災計画によると、現在区内では7カ所の備蓄倉庫と48カ所の避難所備蓄倉庫に防災用品が保管されています。被災後、東京都などからの救援が行われるまでの間、被災者の食品を確保するため、調達による1食分を含む1日分、高齢者や乳幼児、障害者などの災害時要援護者用食料は2日分が目標とされています。備蓄物資のみでは被災想定人口14万8,000人の被災者の7日分の食品を確保できないため、不足分は都や区内供給業者から調達するとしています。しかし首都直下型地震では、交通網のマヒ等によって、供給業者から調達が困難なことも予想されます。区では各家庭に対し、非常食や避難用用品等の防災用品のあっせんを開始しました。各家庭個人での備えはもちろん重要と考えますが、避難所予定開設期間である7日分の食品を避難所備蓄倉庫で確保できるよう検討すべきと考えますがいかがでしょうか。
 また、避難所備蓄倉庫は、避難所に指定されている小・中学校が中心となっています。今回の震災でも明らかになったように、保育園や幼稚園等でも帰宅困難な親の迎えを待つため、園内にて一夜を過ごさざるを得ない子どもや職員等も多くいたと聞いています。二次避難所として協定を結んでいる保育園や障害者施設等においても、防災用品、食品等の備蓄倉庫の設置が急がれるのではないでしょうか、答弁を求めます。


(4)障害者の避難所について

 次に、障害者の避難所について伺います。
 防災計画の中では、障害者等を対象とした二次避難所においては、都立中野特別支援学校等、五つの施設と協定を結んでいます。しかし、災害時という状況の中で、障害者の方が安全に避難するために、もっと多くの避難場所が必要です。移動手段さえ確保できないことや、例えば排泄一つにおいても、介護や介助が必要な場合も増えてくることが予測されます。一定バリアフリー化が進んでいる場所を障害者の優先避難場所にすることも検討すべきではないですか。いかがでしょうか。

3 2012年度介護保険制度改定に伴う区の対応について


(1)介護保険料の負担軽減について

 次に、2012年度介護保険改定に伴う区の対応について伺います。
 私は作業療法士として8年間医療介護現場で働いてきました。入院でのリハビリを受けるにも、日数制限が設けられたために、十分なリハビリを受けられない方、またお金がないために病院受診を控える方がいることを多く見てきました。お金のあるなしで命や健康に差別があってはならないと強く思っています。
 そこでまず介護保険料の負担軽減について伺います。
 2011年6月、国会では介護サービスの基盤強化のための介護保険法等の一部を改正する法律が可決されました。今回の改定は、団塊の世代が後期高齢期に達し、日本社会の高齢化がピークを迎える2025年に向けたものと言われています。現在5割の公費負担を大幅に引き上げない限り、公的制度としては破綻してしまうことを初めに指摘しておきます。その上で、ますます各自治体の対応は重要となってきます。高齢者の次期介護保険料は、全国平均で月5,000円を超えると見込まれています。その上昇幅を抑制するために示されたのが、都道府県の財政安定化基金、市町村の介護給付費準備基金の取り崩しです。取り崩すかどうかは、自治体の裁量に任されているために、対応にばらつきが出る可能性もある一方、独自の対応で解決が図られます。準備基金に関し、第4期では第5期計画も視野に入れながら、この3年間で8億円の取り崩しが予定されていましたが、2009年度はゼロ円、2010年度は2億円、今年度は予算で約3億2,000万円となっており、取り崩し予定額から約2億8,000万円残となっています。低所得者はもちろん、区民の負担が厳しい今だからこそ、来年度以降、準備基金の取り崩しによって保険料の値上げを抑え、負担軽減をすべきです。いかがでしょうか。
 さらに、保険料の急激な上昇を抑制するため、都道府県は来年度に限って財政安定化基金を一部取り崩すことを認めています。区として東京都に対し最大限拠出の取り崩しを求めていくことも必要ではないでしょうか。いかがですか。
 区では現在、12段階にて介護保険料の設定を行っています。より負担能力に応じた保険料設定とするため、この12段階設定をさらに細分化し、せめて低所得者世帯への介護保険料の負担軽減をすべきではないですか、答弁を求めます。


(2)介護予防・日常生活支援総合事業について

 次に、介護予防、日常生活支援総合事業について伺います。
 各自治体の判断により、予防給付の切り下げを可能とする介護予防、日常生活支援総合事業が新たに導入をされました。問題は、要支援者の一定部分を予防給付から地域支援事業へ移しかえることによって、介護給付費の抑制を可能にする点にあります。財政措置についても、財源となっている介護給付費3%内という上限枠を引き上げるかどうかは、依然として不透明なままです。配食・見守りなどの保険外サービスが組み込まれれば、これまで予防給付で訪問介護を受け、ヘルパーの支援で食事づくりをしていた方が、総合事業で有料の配食サービスに変更され、新たな自費負担が発生することもあり得ます。総合事業を実施するかどうか、実施する場合のサービス内容や自己負担額をどうするかの判断は、すべて各自治体に委ねられています。杉並区では第5期介護保険事業計画においては、この介護予防、日常生活支援総合事業の導入は見込まないこととしています。中野区でも、不透明なこの事業に対して、第5期計画では導入しないことも一つの選択肢ではないでしょうか。見解を伺います。


(3)特別養護老人ホームと老人保健施設の増設について

 次に、特別養護老人ホームと老人保健施設の増設について伺います。
 日本共産党議員団は、南部地域に特別養護老人ホームの整備を繰り返し求めてきました。地域住民の中には、中野富士見中学校の跡地活用などを求める声もあり、今年4月6日に南部地域に特養ホーム増設を求める要望署名を区長あてに提出しています。第4期計画の中で、残りの未整備に関して、南部地域で整備する計画はどのように達成するのか、具体的にお答えください。
 さらに、特養ホーム待機者は1,200人を超えており、不足状態は明らかとなっています。第5期でも具体的な整備目標を持つべきです。答弁を求めます。
 また、区内に100床しかない介護老人保健施設についても整備を目指すとしています。需要や要望も多いため、具体的な整備目標を明らかにすべきではないでしょうか、お答えください。

4 西武新宿線地下化と沿線および駅周辺のまちづくりについて


(1)西武新宿線地下化に伴う住民の立ち退き問題について

 次に、西武新宿線地下化と沿線及び駅周辺のまちづくりについて伺います。
 初めに、西武新宿線地下化に伴う住民の立ち退き問題について伺います。
 今回の西武新宿線の地下化については、長年にわたり交通渋滞の原因となっている開かずの踏切問題を解決し、地域住民の方々の念願がようやく実を結ぶという点では、大変歓迎するものです。しかしこの地下化に伴って、沼袋駅や新井薬師前駅周辺の一部地域住民の立ち退き問題が浮上しています。ここでは新井薬師前駅に絞って伺います。
 都市計画決定の中で、新井薬師前駅については、列車とホームのすき間を小さくし、安全性向上を図るため、鉄道の線路を北側へ移設し、カーブを緩やかにするとしています。しかし、今回の事業の目的は、踏切渋滞の解消にあります。今回のこの立ち退き理由は、鉄道事業者である西武鉄道が、乗客の安全を確保するために、今でさえホームドアや可動ステップの設置などの安全策をとることをせず、この地下化の工事に便乗して行おうとしているのではないですか。これでは地元住民が納得しないのは当然です。
 そこで3点伺います。
 第1に、西武鉄道に対して地下路線や駅舎の設計に当たっては、住民の立ち退きという犠牲が生じないよう、計画の一部変更も含めて協議してください。そしてその結果を地域住民に報告してください。いかがですか。
 第2に、今回の決定までに東京都や西武鉄道の対応・説明が不十分だったという声が地元住民からは多く出されています。地元ではこの問題に対処するため、西武線地下化と暮らしを守るネットワークが結成されました。今後、用地測量説明会や事業認可、工事説明会と続きます。住民の意見や要望が反映するような、地権者以外の地域住民も参加できるような協議会の設置や説明会開催なども必要ではないですか、いかがでしょうか。住民合意なしにはこの計画は進められません。区も、地域住民の要望や意見に真摯に対応してください。住民の合意がないまま、一方的な計画の進行はしないということを明確にしてください。答弁を求めます。
 第3に、新井薬師前駅の安全対策は直ちにでも実施すべきです。10年以上もかかる完成までの期間において、ホーム柵や可動ステップなどの安全策を講ずるよう、西武鉄道に求めてください。また、通行時には線路まで人が出てしまうほど狭くて危険な踏切通路の拡幅についても、区としても西武鉄道へ働きかけてください。西武鉄道も、区と協議したいと住民に回答しています。答弁を求めます。


(2)沿線および駅周辺のまちづくりについて

 次に、沿線及び駅周辺のまちづくりについて伺います。
 ここでは沼袋駅周辺に絞って伺います。
 新青梅街道から沼袋駅へは道路幅員6メートルの一方通行で、両サイドには各商店が並んでいます。この道路が14メーターに拡幅され、相互通行となる計画が進められています。現在の商店が軒並み立ち退き対象となり、商店街の様相を一変させるものとなります。都内でもこの規模の商店街の立ち退きは例がないとも聞いています。商店街の皆さんの中には、現段階では正確な状況がわからず、困惑されている、賛成か反対かも判断しかねるという方も多数いらっしゃいます。
 そこで5点伺います。
 第1に、都市計画決定による道路の拡幅は、商店街の皆さんに甚大な影響を与えます。まずは、現段階での正確な情報を地域の方々へお伝えすることが大前提となります。具体的にどのような方法で進めていくのかお答えください。
 第2に、今後地域住民の方によるまちづくり協議会を立ち上げ、区は積極的支援を行うとしていますが、協議会へ参加する住民が10年以降の完成時にはここには住んでいない、全く別なまちになってしまうのではないでしょうか。その中でこの協議会のあり方や参加形態はどのようにお考えですか、お答えください。
 第3に、沼袋の商店街は比較的小さな店舗が多く並んでいます。拡幅予定地だけが買収の対象となり、わずかな残地があっても、そこには住むことができないという声も多く聞かれています。このような住民へはどう対応していくつもりでしょうか。お答えください。
 第4に、道路が6メーターから14メーターに拡幅された場合、現在の商店街にはないような高さのビル建築が可能となります。そういったビルが建築されることになれば、周辺の住環境も一変し、日照被害や風害も発生します。商店街だけでなく、周辺住民に対する説明も区の重要な役割です。この方々への説明や対策などはいかがお考えでしょうか。答弁を求めます。
 第5に、当然ながら住民の合意が得られなければ、道路拡幅はできません。合意がないまま強引な計画推進はしないということを明確にしていただきたいと思いますがいかがでしょうか。

5 上高田一・二丁目の内水対策について

 最後に上高田一、二丁目の内水対策について伺います。
 先月26日の集中豪雨では、区内でも床上・床下等の浸水被害83件をはじめ、道路冠水や土砂流出などの被害が出ました。水害から区民を守るために、被害の大きかった地域を中心に、その対策が急がれます。上高田地域においても、浸水被害が8件報告されました。マンホールが浮き上がるほどに水があふれたと聞いています。上高田一、二丁目の内水対策では、二丁目公園雨水調節池が整備されていますが、今回の浸水はそこへつながる配水管が対応できなかったことも原因と考えられています。区として正確な原因把握とあわせ、原因に合わせた側溝や配水管整備等の必要な対策が急がれると思います。答弁を求めます。
 以上、すべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 浦野議員の御質問にお答えいたします。
 放射能汚染にかかわる質問であります。
 職員の検査体制の構築について。国による出荷制限の要請、都内の卸売市場における確認の徹底等によりまして、一般の食材の安全性は保たれていると認識をしております。区として独自に検査を行うことは考えておりません。
 それから、放射線量の高いところがあれば測定をするべきだという御質問であります。
 6月23日から7月1日まで実施をした区内110カ所における放射線量の試測結果を見ても、地表からの高さ5センチメートルのところでは、値が特に健康に影響を及ぼす状況のレベルではありません。また、その後の東京都の測定値も安定をしております。したがって、いますぐ何らかの対応をしなければならないとは考えておりません。
 測定器の貸し出しですけれども、都からの貸与機器は、今後本格的な測定が必要となる事態の場合に備え、区で保管しているものであります。区民への個別の貸し出しは予定しておりません。
 放射線の知識普及について。区は放射線に関する知識普及につきまして、医師会と共催で講演会を開催したほか、放射線についてわかりやすい内容の小冊子を、区民活動センターやすこやか福祉センター等で配布をしております。今後ともホームページなどの内容をより一層工夫しながら、知識の普及に努めていく考えであります。
 放射線専用窓口を設置できないかというような御質問であります。
 現在区では保健所や各関係所管で放射線に関する問い合わせ等に対応しております。これからも,区民からの要望や問い合わせに対して、各担当において十分に対応できるよう、引き続き情報共有を図り、取り組んでまいりたいと考えております。
 それから、自然エネルギーを普及促進させるための対策についてというところで、太陽光発電機器の区の補助制度を創設するべきではないかという御質問であります。太陽光発電機器の設置そのものへの補助は考えておりません。本年7月から各家庭における節電や省エネの取り組みとして、前年と比べた電気使用量の削減率に応じてポイントを交付する「なかのエコポイント制度」を開始しております。この中で太陽光発電機器を設置した場合のメリットも得られるということであります。なかのエコポイントの周知を図るとともに、ポイントの交付等によりまして、機器の導入等を促進してまいりたいと考えております。
 整備目標や計画については、今後の自然エネルギーを含めた国のエネルギー政策の方向性を見極めた上で、目標や計画についても検討していきたいと考えております。
 それから、子ども施設の耐震化促進についての御質問です。
 私立保育園の耐震化について。区立保育園を民営化した園の中で、七海保育園以外の3園のうち2園については、私立園で独自に行った耐震診断において、補強が必要との結果が出たことを承知しております。残りの1園につきましても、今年度中に耐震診断を実施する旨を聞いております。新しい中野をつくる10か年計画において、私立園の施設改善について支援をするというふうにしているところでありまして、保育園を運営する社会福祉法人の判断に基づき、改修を行う際には、都が実施している補助制度等を活用しながら支援を行ってまいりたいと考えております。
 私からは以上です。

〔経営室長川崎亨登壇〕
○経営室長(川崎亨) 小・中学校の耐震化についてお答えをいたします。
 平成23年2月に改定をいたしました中野区耐震改修促進計画では、平成27年度末までに防災上重要な区有建築物の耐震化率を100%とすることとしております。この促進計画を受けまして、今年度は技術面から検討した結果を踏まえ、施設の利用計画、財政状況の視点を加え、耐震改修にかかるスケジュールを策定する予定でございます。

〔都市基盤部長服部敏信登壇〕
○都市基盤部長(服部敏信) 私からは、震災対策そのほか何点かの御質問にお答え申し上げます。
 まず震災対策のうち食料の備蓄拡充についての御質問がございました。
 食料の備蓄につきましては、都区の役割分担に基づきまして、区は1日分を目標に備蓄調達し、2日目以降は東京都が広域的な見地から必要量を備蓄調達することとしてございまして、区といたしましては引き続き1日分を目標に備蓄していくつもりでございます。
 また、区民の皆さんに対しましては、引き続き少なくとも3日分の水や食料を日ごろから蓄えていただくよう、呼びかけていきたいと考えてございます。
 次に、二次避難所への備蓄についての御質問でございます。
 避難所に避難された被災者のうち、避難所で生活することが困難となりました高齢者、障害者、被災された孤児、児童、乳幼児等で、避難所では十分な救援・救護活動が実施できないと区が判断した場合には、中野区内の高齢者施設、障害者施設、児童施設等を二次避難所として貸し出しすることとなってございます。ここの二次避難所におきまして必要な物資につきましては、被害の状況等によりまして、必要となります物資が異なりますことや、備蓄場所の確保が難しいことから、避難所や区内7カ所にございます備蓄倉庫から輸送して対応することを想定してございまして、二次避難所におきましての備蓄については考えてございません。
 また、関連して二次避難所の増設の質問でございます。
 障害者を対象といたしました二次避難所につきましては、障害者の通所施設など障害者の受け入れに適した施設を想定してございます。今後、施設の改修等によりまして二次避難所としての条件にかなう施設が整備された場合には、新たな指定を検討していきたいと考えてございます。
 次に、西武新宿線地下化に伴います駅周辺まちづくりに関連して、連続立体工事前の早期のホームドア設置についての働きかけについての御質問がございました。ホームドアの設置につきましては、国土交通省のホームドアの整備促進に関します検討会の中間取りまとめを受けまして、安全性、緊急性を鉄道事業者が判断し、整備するものと考えてございます。ホームドアの必要な駅につきましては、他の路線でも多数あることから、その必要性や緊急性などを考えて区の対応を検討していきたいと考えてございます。
 続きまして関連して、開かずの踏切の交渉経過でございます。
 これまで西武鉄道に対しまして、新井薬師駅西側にあります踏切道の拡幅を目指しまして、敷地内にあります遮断機等の移設に向けて、その費用負担や拡幅整備に伴います一部鉄道用地の使用などにつきまして、協力を求めてきてございます。踏切道の拡幅につきましては、鉄道事業者の協力が不可欠でございまして、連続立体化事業以前であっても、踏切の安全対策につきましては継続して鉄道に対しまして協力してお願いしていきたいと考えてございます。
 最後に、上高田一、二丁目の内水対策につきましての御質問がございました。東京都下水道局では、区内の下水道につきまして、時間当たり50ミリの降雨に対応するよう設計整備を行ってございます。今回の降雨につきましては、この水準を超えます1時間当たり84.5ミリ、これは区役所周辺で計ったところでございますが、当該地域におきましてもほぼ同等でございまして、当該地域におきましては、かつては水利であった場所周辺などで被害が発生したと認識してございます。区といたしましては、今後とも都に対しまして貯留管施設整備の推進など、浸水対策を働きかけていきたいと考えてございます。
 以上でございます。

〔区民サービス管理部長登弘毅登壇〕
○区民サービス管理部長(登弘毅) 私からは、介護保険に関する御質問のうち介護保険料、それと介護予防・日常生活支援総合事業についての御質問にお答えいたします。
 平成24年度から26年度を経過期間とする第5期介護保険事業計画中の介護保険料についてでございますけれども、これにつきましては現在保健福祉審議会で検討中でございます。区としましては、審議会の答申を踏まえ、給付と負担のバランスに配慮しながら、適切な介護保険料を設定していきたいと考えております。
 次に、介護予防・日常生活支援総合事業を導入すべきではないという御質問でございます。
 平成24年度から新たに制度として創設されます介護予防・日常生活支援総合事業の詳細な内容につきましては、まだ国のほうから示されておりません。区としましては、情報収集に努め、引き続き検討していきたいと考えております。
 以上です。

〔健康福祉部長田中政之登壇〕
○健康福祉部長(田中政之) 私からは、特別養護老人ホームと介護老人保健施設の整備に関する御質問にお答えをいたします。
 まず特別擁護老人ホームについてでございます。特別養護老人ホームの第5期介護保険事業計画における整備目標につきましては、現在中野区保健福祉審議会で審議中でございますが、第5期分として新たに整備すべき目標を設けたいと考えているところでございます。第4期介護保険事業計画の50床の不足分につきましては、公有地の活用によりまして整備に努めてまいりたいと考えているところでございます。
 次に、介護老人保健施設についてでございます。介護老人保健施設は、要望や需要の高い施設でございますが、整備が進まず不足している施設でもございます。第5期介護保険事業計画につきましては、現在中野区保健福祉審議会で審議中でございますが、引き続き整備に努めていきたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

〔都市政策推進室長遠藤由紀夫登壇〕
○都市政策推進室長(遠藤由紀夫) 私からは、西武新宿線地下化と沿線まちづくり及び駅周辺のまちづくりについての御質問にお答えいたします。
 まず初めに西武新宿線地下化の計画の変更についての御質問でございます。
 現在の新井薬師前駅は、ホームが急カーブ状で、電車とホームとの間が大きいことから、利用者の安全性を確保するため、カーブを緩やかにする必要があり、大規模な公共事業である連続立体交差事業の実施において抜本的な対策を講じることは必要なことと考えております。こうした利用者の安全性の確保等の観点から、既存の鉄道施設の外側の一部についても、都市計画として定めることとし、東京都が8月に都市計画決定をしたものでございます。計画変更を求める考えはございません。
 次に、住民との合意形成についてでございます。
 今回の連続立体交差化計画は、区をあげての要望にこたえて東京都が計画化したものであり、一日も早い本事業の実施は区民の総意と考えております。計画の策定に当たっては、昨年2月に都市計画の素案説明会を開催し、さらに10月には都市計画案としての説明会を開催しており、地権者以外の住民も含め、より多くの区民の方の合意を得ながら決定されたものと考えております。今後とも地権者への対応に当たっては、個々の丁寧な対応などを東京都に求めていきたいと考えております。
 次に、沼袋駅周辺でのまちづくりについてでございます。
 住民への周知につきまして、沼袋駅周辺につきましては、西武新宿線の連続立体交差化計画に合わせまして、駅前広場とそれに接続する道路、区画街路第4号線として、本年8月に都市計画決定をいたしました。計画策定に当たっては、本年3月に都市計画素案説明会を行うなど、計画の進捗に合わせて説明会などを開催しており、幅広く区民の合意を得た上で都市計画決定をしたものでございます。この各区は、連続立体交差化に伴って、地域の安全利便性、にぎわいを高めていき、より住みやすく魅力あるまちにするためのまちづくりの一つの事業として計画しているものでございます。
 住民参加のあり方についてのお尋ねでございます。
 沿線のまちづくりは、鉄道の地下化とあわせて駅前広場や道路などの整備を一体的に進めていくものでございます。そのため、まちづくりについて検討協議する場として、関係権利者や商業者、周辺地域の居住者などが参加する、地元主体の協議組織も立ち上げ、積極的な支援を行っていきたいと考えております。
 次に、残地での再建についてのお尋ねでございます。
 区画街路第4号線の整備に当たっては、道路拡幅に係る土地や建物などにつきまして、生活再建に主眼を置いて適正な補償を行ってまいります。事業の実施に当たっては、権利者個々の意向や事情を十分聞き、事業の補償とあわせ個別事情の相談など、きめ細やかな対応を図っていきたいと考えております。
 道路拡幅後の周辺環境への影響についてでございます。
 区画街路第4号線の整備に伴いまして、建築物の建てかえが行われる区域におきましては、土地の有効利用を促進するとともに、統一的な街並みと機能的で魅力ある商店街を形成するよう誘導する必要がございます。このため、事業の実施に当たっては、通風・採光等の市街地環境にも配慮しながら、良好な市街地空間が形成されるよう、地区計画の導入を検討してまいります。
 最後に、住民との合意形成についてでございます。
 西武新宿線の連続立体交差事業は、区と区民が取り組んでまいりましたまちづくりの活動が評価されて決定されたものであり、一定の合意形成ができ上がっているものでございます。引き続き沿道の権利者や住民の方とともに、よく話し合いながら、地域全体の将来図を見据えた、よりよいまちづくりを推進してまいります。

○議長(大内しんご) 以上で浦野さとみ議員の質問は終わります。

2011年第3回定例会【本会議・代表質問】来住和行

【本会議・代表質問】
(2011年9月28日)

中野区議会議員 来住和行

  1. 区長の政治姿勢と2010年度決算について
    1. 東日本大震災の復旧・復興支援について
    2. 原発依存から脱却し、エネルギー政策を転換することについて
    3. 2010年度決算について
    4. その他
  2. 福祉を優先し区民の命を守る防災について
    1. 木造住宅の耐震補強工事への助成について
    2. 家具転倒防止器具助成について
    3. 緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成制度について
    4. 防災・減災対策の強化・拡充について
    5. 地域防災計画の見直しについて
    6. その他
  3. 保育園の保育水準を維持・拡充することについて
    1. 待機児をなくすことについて
    2. 認可園の面積基準緩和をしないことについて
    3. その他
  4. 区立学校の学校再編計画の問題について
  5. 障害者福祉の充実について
    1. 中野区移動支援サービス事業について
    2. すこやか福祉センターの相談支援について
    3. その他
  6. 自殺者を出さない取り組みについて
  7. 東中野地域のまちづくりの問題について
  8. その他

○議長(大内しんご) 来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕
○41番(来住和行) 2011年第3回定例区議会に当たり、日本共産党議員団を代表し一般質問を行います。

1 区長の政治姿勢と2010年度決算について


(1)東日本大震災の復旧・復興支援について

 区長の政治姿勢と2010年度決算について。
 まず、東日本大震災の復旧・復興支援について伺います。
 東日本大震災から半年が過ぎ、地震・津波で亡くなられた方、行方不明で2万人にも及び、親を失い、悲しみと困難を背負った子どもたちが2,000人とも言われています。避難所となっていた被災地の学校、体育館、公民館が閉鎖される中、それでも約7万5,000人が避難生活を送っておられます。私はボランティアとして宮城県石巻市に5月と9月の2回、行ってきました。大きな違いは、瓦れきが撤去・集約され、生活の場が仮設住宅へと移ってきていることでした。その仮設住宅での被災者からの声は、「現金収入がなく、税金・保険料の負担が重い、網戸がない、物干しがない、浴槽が深くふろに入れない、食料、衣類、トイレットペーパーが欲しい」などの切実なものでした。
 多くの人が暮らしと営業の見通しが持てないいら立ちの中、2年後には仮設住宅を出なくてはならない不安と、「復興だ」、「自立だ」と言っても、「生活再建なくして復興も自立もない」というのが半年たった被災地に行っての私の実感です。
 被災地にはまだまだ全国規模の物資の支援、ボランティアの支援が欠かせません。日本共産党も全党挙げて継続した支援を行っていきます。
 全国の地方自治体からは、ぎりぎりまで職員が削減され、厳しい労働環境の中にありながら、被災地の行政を支援するため駆けつけています。
 中野区も東松島市をはじめ12の自治体に職員を派遣しています。派遣された職員と、それを現場で支えておられるすべての職員の皆さんに敬意を表したいと思います。
 区長は被災地、被災者の現状をどう見ておられるのか、被災者の生活再建と被災自治体への支援に国と地方自治体は何をすべきとお考えか、お聞きします。
 国難とも言うべき地震、津波、原発事故の重大かつ深刻な事態が進行し、迅速で根本的な打開策が政治に求められているときに、野田首相は、民、自、公と連携し、震災復興に乗じて財界主導の「社会保障・税一体改革」の名による社会保障改悪と消費税大増税への道へ突き進もうとしています。その中身は、消費税10%への増税と法人税の減税を柱とし、医療費では現行の3割負担に加え、外来受診のたびに定額負担の上乗せ、年金は支給開始年齢を68歳ないし70歳まで引き上げようというものです。
 復興財源と言うなら、空前の規模に膨らんだ大企業の内部留保の活用、法人実効税率5%引き下げをやめれば、10年間で約12兆円の財源を生み出し、庶民増税は必要ないことも財務省の試算でも明らかです。原発の建設・推進予算の削減、政党助成金の廃止など、歳入歳出を見直し、被災地と国民の願いにこたえるべきです。区長の見解をお聞きします。


(2)原発依存から脱却し、エネルギー政策を転換することについて

 次に、原発依存から脱却し、エネルギー政策を転換することについてお聞きします。
 福島の原発事故はいまだ収束に至らず、放射能汚染は被害を拡大し、見通しの立たない原発事故による避難生活者は10万人を超えています。
 今回の事故で放出された放射能物質の線量は、広島型原爆の20個分の恐るべき量に達しています。原発推進の政府と企業は、これまでIAEA(国際原子力機関)から過酷事故対策をとることを勧告されていながら、「日本では過酷事故は起こり得ない」と対策をとってきませんでした。歴代の政権が原発企業からの政治献金に手を染め、「原発安全神話」にどっぷりとつかって原発を推進してきたこと、さらに原子力の規制機関とされてきた原子力安全・保安院が、県・国主催の説明会で「やらせ」までやっていたことです。
 第2回定例区議会で区長は、「原子力発電をゼロにするという判断は、原発事故の収束過程や今後の安全対策など明らかでない現時点では語ることができないと考える」との答弁でした。
 杉並区長は、「大きな危険を伴う原子力発電については、過渡的なエネルギーであるべきであり、将来的には再生可能エネルギーへ切りかわるよう段階的に縮小していくことが重要」と、エネルギー政策の転換の姿勢を明らかにしています。私たちは、危険な原発に依存したエネルギーから再生可能エネルギーへの転換で原発ゼロを目指すべきと考えますが、改めてお聞きします。区長の原子力発電とエネルギー政策の転換についてのお考えをお答えください。


(3)2010年度決算について

 2010年度決算についてお聞きします。
 構造改革、規制緩和の政治によって社会・経済のゆがみが中小企業の倒産と雇用破壊を生み、失業と貧困層を拡大させたのが2010年度でした。
 この年度は、警察大学校等跡地地区整備関係48億円余、中野駅地区基盤整備、東中野駅前広場関連で次年度への繰り越しを含め9億3,000万円余となるなど、本格的に大規模開発に乗り出す年度になりました。区民の暮らしはと言えば、中野区がハローワークと連携し開設した離職者への支援相談窓口には4,500件以上の相談が殺到しました。区税収入の中心となる特別区民税は前年度と比べ18億円の減、納税できる人の減少と、納税する区民1人当たりの所得が10年前より年間36万8,000円もマイナスとなっていること、中でも、給与生活者の1人当たりの給与が前年度より年間14万円余も減収となりました。
 これまで区長は、構造改革と規制緩和をリードすることを区政運営の基本姿勢とされてきました。しかし、この流れは区民生活を苦境に追い込み、格差を拡大することとなったのではありませんか。私たちは、国民の懐を暖め、消費と内需拡大で不況を打開する道筋を繰り返し提案してきました。区民にとっての暮らし応援として、認可保育園の増設で子育て支援、高齢者特定健診の無料化で健康支援、商店街支援で地域支援などの施策を大胆に進めるべきではなかったでしょうか。答弁を求めます。
 2010年度も予算化しながら、41億円余も不用額として残すことになりました。歳入歳出のより一層の精査が求められます。積立基金については、「新しい中野をつくる10か年計画」の改定で出された財政見直しでは、財政調整基金と主要な目的基金で329億円を基金残高として見込んでいましたが、決算年度末現在高は374億円にもなりました。中でも財政調整基金は見込みを大きく超え、204億円にもなっています。
 そこでお聞きします。新年度の予算編成に当たっては、基金を生かし、区民の暮らしを優先した編成とすべきです。答弁を求めます。

2 福祉を優先し区民の命を守る防災について


(1)木造住宅の耐震補強工事への助成について

 次に、福祉優先に区民の命を守る防災についてお聞きします。
 まず、「木造住宅の耐震補強工事の助成」について。
 中野区において東日本大震災の発生から簡易耐震診断の希望がふえています。しかし、一般診断や補強工事へと結びついている状況ではありません。これまでも老朽化による木造住宅の建てかえはあるものの、耐震補強工事へとなかなか進んでまいりませんでした。その理由には、資金がない、高齢のみ世帯であるなどから、耐震補強工事が進んでいません。
 区はこれまで、「耐震改修工事については、個人のお住まいの安全性を確保するという目的であり、個人の財産形成につながることから助成しない」との立場を繰り返しています。中野区のように住宅密集地域において大切なことは、家をまず崩れない、倒れない建物にすることで自分の命を守ってもらう、倒壊家屋が火災の発生源とならないようにすることが、地域における防災・減災の基本です。個々の安全確保は、地域にとっての安全・安心のよりどころであり、地域社会にとっては公共性そのものです。特に経済的理由で耐震改修がおくれることがあってはなりません。区が誘導していくことによって、より安全な住宅へと改修できる制度となります。同時に、そのことが地元業者への仕事確保にもなります。
 国は大震災を教訓に、リフォームにも一体として生かせる制度をスタートすると言います。区として耐震補強工事助成を早急に制度として確立すべきです。お答えください。


(2)家具転倒防止器具助成について

 次に、家具転倒防止器具助成について伺います。
 中野区が配布した「中野区のお知らせ」によると、「大きな地震が発生したときに、建物の倒壊は免れても、家具類の転倒、落下によりけがをしたり、命を落とすケースがあり、東京消防庁の想定では、家具類の転倒、落下により、約5万4,500人の負傷者を予想しています」と、対策をとることを推奨啓発しています。
 簡単にできる地震対策でありながら、思うように進みません。西東京市では、7月の1カ月間、家具転倒防止器具を無償での支給受け付けを行った結果、4,430件の申請があったとのことです。この制度は、もともと東京都が器具の取りつけと器具代の半額を補助しています。中野区は取りつけ代の半額の補助を都から受けながら、器具代の補助制度を持たないために、補助を受けられないでいます。区民は不利益をこうむっています。中野区はこれまで「家具転倒防止器具は安価なものであり、工事費の助成で十分」との態度をとり続けていますが、直接家具でけがをしなくても、出入り口をふさがれ、避難の妨げとなるなどの二次災害を防ぐ上でも重要です。3・11以降、取りつけ件数が若干ふえている今こそ、この制度が活用されるよう器具の無償支給に踏み出すべきです。答弁を求めます。


(3)緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成制度について

 次に、緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成制度についてお聞きします。
 東京都は「緊急輸送道路沿道建築物の耐震化を推進する条例」を4月に施行しました。条例は、首都直下型地震の切迫性を指摘されている中、震災時において避難、救急消火活動、緊急支援物資の輸送及び復旧・復興活動を支える緊急輸送道路が建築物の倒壊により交通網が遮断されることを防止するため、沿道の建築物の耐震化を推進し、震災から都民の命と財産を保護することを目的としています。
 今回、特定緊急輸送道路に指定された環七、青梅街道、新青梅街道、目白通りの沿道の建物は、耐震診断が義務化されます。診断費用は、基準金額の全額は国と東京都負担となります。改修工事は努力義務です。中野区が補強設計、改修工事費の基準金額の6分の1を負担することで、建物所有者は6分の1負担で改修ができる制度です。中野区も助成制度として立ち上げるべきではないでしょうか。答弁を求めます。


(4)防災・減災対策の強化・拡充について

 次に、防災・減災対策の強化・拡充についてお聞きします。
 東日本大震災から、中野区は「緊急対策」を6月に実施しました。緊急地震速報受信機設置など、評価できるものです。当面考えられる4点についてお聞きします。
 第1に、3月11日当日は、保育園、幼稚園、障害者通所施設など保護者との連絡が絶たれる状況となりました。このことから、大災害時の保護者との連絡が確実にできるシステムを通信事業者と協力して確立することが必要になっています。東京都にも要望しつつ、システムの確立をすべきと考えますが、お答えください。
 第2に、電源、通信網遮断を想定し、今回、避難所としての学校に設置されたデジタル防災行政無線システムを公私立保育園、幼稚園、福祉施設にも設置し、非常時に災害対策本部と連絡がとれるようにすること。答弁を求めます。
 第3に、3月11日の当日、区立小中学校では子どもの帰宅判断は学校の判断とされました。家族が自宅にいない中、また、余震が続く中での家や学童クラブ等への移動判断が安全であるかは悩むところであります。保護者が引き取りに来るまでは学校に子どもをとめ置くなどの統一基準を教育委員会は持つべきではないでしょうか、お答えください。
 第4に、同報系無線について。公園など区内113カ所に設置された屋外スピーカー、避難勧告などの災害情報を区庁舎から直接区民に発信するものです。このスピーカーの音が聞き取りにくい、反響して何を言っているのかわからないとの苦情が依然として寄せられています。スピーカーの位置、高さ、設置箇所を含めて検討し、解決を図るべきです。答弁を求めます。


(5)地域防災計画の見直しについて

 次に、地域防災計画の見直しについてお聞きします。
 報道によると、東京大学地震研究所の解析では、首都圏でマグニチュード7級の地震が「直近のデータを踏まえると、今後30年間で98%になる」と想定しています。国の新たな被害想定を考慮するとしても、地域防災計画の見直しに当たっては、立川断層地震、東京直下型のほかに、東海・東南海・南海の3連動地震を想定したものとすることが重要です。これを想定して長周期地震動、大停電、帰宅困難者対策を盛り込むことを求めます。
 さらに、足立区は防災計画の見直しでは、大規模停電等に加え、原発事故、放射線対策を早急に組み込むとしています。世田谷区も放射能事故対応を盛り込む準備を始め、大田区では既に事故対応が計画されています。
 中野区でも原発事故への対応策を取り入れて見直すとともに、区民参加で区民の意見を反映させることもあわせてお答えください。

3 保育園の保育水準を維持・拡充することについて


(1)待機児をなくすことについて

 次に、保育園の保育水準を維持・拡充することについてお聞きします。
 まず、待機児をなくすことについて。
 中野区は、4月には保育園待機児をゼロにすることを約束してきました。しかし、認可保育園を希望しながら待機児となった児童は4月1日で356人になっています。
 これからの半年間、区内の認可園だけでなく、認証保育所を含め、ゼロ歳から1歳児の保育園希望者は入所できる園はないという状況になっています。
 待機児ゼロを言いながら待機児をなくせないのは、専ら認可園での詰め込みと、認証保育所、保育ママ制度に頼るなどして、認可保育所を思い切って増設してこなかった区の姿勢にあります。保育園の待機児童を本気でなくすには、認可保育園を増設する以外にはありません。お答えください。


(2)認可園の面積基準緩和をしないことについて

 次に、認可園の面積基準緩和をしないことについてお聞きします。
 待機児童が深刻な地域においては、「地域主権改革」一括法で来年4月から3年間に限り、最低基準の引き下げが可能となり、ゼロ歳から1歳児をさらに詰め込むというものです。23区では、中野区をはじめ15区がその対象自治体となっています。東京都は第4定から第1定で面積基準緩和の条例を提出すると言われています。しかし、東京都が決めたとしても、その面積基準を導入するかどうかは、自治体、すなわち中野区の判断です。既に中央・文京・北・板橋・葛飾の5区は、緩和の予定はないと明言しています。対象区の北区は4月に認可園6園を整備し、待機児を解消してきました。保育関係者からは、諸外国と比較し、日本の最低基準はとても低い。「食寝分離」など、現在の基準でも課題が多いのに、切り下げられれば日常保育をもっと困難にするとの声が上がっています。
 中野区も「子どもにしわ寄せが行く」基準緩和はすべきではないと考えます。見解をお聞きします。

4 区立学校の学校再編計画の問題について

 次に、区立学校の学校再編計画の問題についてお聞きします。
 区教育委員会は、2005年度に策定した学校再編計画の中後期について、今年度中に計画を策定するとしています。05年の再編計画では、1クラスの基準を40人と定めてきましたが、東京都も昨年度より小1問題、中1ギャップの防止解決から、小・中とも1クラス40人になったら2クラスにできるとし、今年度からは39人で2クラスに編制できることになりました。
 その結果、中野区においても昨年度、5校でクラス増となっています。文科省も今年度から小1を対象に35人学級とし、来年度は同じ2年生にも拡大します。私たちは、30人以下学級が世界の流れであることを指摘してきました。
 区教委が進めた前期計画では、地域の結びつきが壊されてしまった地域も少なからず生まれました。
 1クラス40人の基準も変わり、東日本大震災における学校の役割にも新たな視点が向けられようとしています。区教育委員会の教育ビジョン(第2次)においても、今後の学校再編については、「学校間の連携や地域・家庭との連携などを踏まえて検討します」としており、これまでの学校再編計画の根拠も崩れています。学校再編計画の中後期計画そのものをまず撤回すべきではありませんか。答弁を求めます。

5 障害者福祉の充実について


(1)中野区移動支援サービス事業について

 次に、障害者、福祉の拡充についてお聞きします。
 まず、中野区移動支援サービス事業についてお聞きします。
 この事業は障害者自立支援法に基づき、屋外の移動が困難な障害者等に対し外出のための支援を行うことで、地域での自立・社会生活を促すことを目的としています。買い物、新規就業時の通勤、介護者の不在による通所及び通学その他の外出の際のヘルパーの付き添いです。委託事業として実施されています。昨年度の年間実績は、利用者300人を超え、義務教育通学等支援事業の利用者も50人を超えています。
 移動支援サービス事業の中で、中学生等への支援として、プールを利用する際に送迎時間は認められても、プール利用時間は除外されていることです。中学生ともなると、遠距離のプール利用となるなど生活圏が広がることから、プール事業内も支援サービス事業としてカウントできるよう改善すべきではないでしょうか。障害者にとって、プールなど身体を使っての活動は心身の成長に効果的な役割を果たしています。制度を拡充・充実することで、利用者もさらに積極的になると考えられます。せっかくの自立支援のための事業です。改善拡充されることを求め、答弁を求めます。
 さらに移動支援サービスの認定において、中野区では区分認定の5の障害者が「身体介護なし」とされるケースがあると聞きます。杉並区では、区分3以上の認定を受けている障害者はすべて「身体介護あり」とし、さらに基準単価に初期加算を上乗せするなどして、希望の多い短時間の移動支援サービスの利便性を図っています。移動支援サービスの支給決定に当たっては、利用者の実態をしっかり把握し、少なくとも区分3以上の方は「身体介護あり」となるよう支給決定基準を改善すべきではないでしょうか。答弁を求めます。


(2)すこやか福祉センターの相談支援について

 次に、すこやか福祉センターの相談支援についてお聞きします。
 区内4カ所のすこやか福祉センターは、子育て、保健、福祉、支えあいの地域拠点として、相談、各種事業をワンストップで提供を行うとしてきました。障害者の相談・支援については、ケースワーカーの配置は欠かせません。しかし、配置されているのは中部すこやか福祉センターのみで、北部、南部、鷺宮には配置していないことから、相談はできても、その人に応じたプログラムの構成や各種給付の交付は、結局、区役所まで行くことなしには完結しません。障害者の方々にとって、1カ所で完結できるシステムが望まれます。すこやか福祉センターでの相談機能が事業と一体となってこそワンストップと言えます。サービスの向上が図れるよう、今後の取り組み改善方について答弁を求めます。
 すこやか福祉センターによっては、子育てに関係する案内の表示、掲示が十分でないところもあります。センターが子育て、保健、福祉の地域拠点と認識できるよう、工夫・改善が必要です。あわせて答弁を求めます。

6 自殺者を出さない取り組みについて

 次に、自殺者を出さない取り組みについてお聞きします。
 自殺者数は1995年から増勢に転じ、98年以降、3万人を超えています。原因は、うつ病を含む気分感情障害の疾患数の推移と一致していると、「救える死」の著者、精神科医の天笠崇医師は警告しています。最近では、「年越し派遣村」が開村した2009年1月から6月にかけて最も多い自殺者数が記録されたと言います。さらに3月11日の東日本大震災後の5月は全国で3,329人と急増し、月別自殺者数が公表されるようになって最悪の数字となったこと、月別自殺者数は、その時々の政治、経済、社会的な状況と密接に関連して動いていると指摘しています。
 中野区の本庁舎正面にも自殺防止の横断幕が掲げられています。自殺を減らすには、社会的要因を取り除く粘り強い取り組みがあってこそ、キャンペーン型の事業での成果も出るのではないでしょうか。自殺対策基本法は、「自殺対策は、自殺が個人的な問題としてのみとらえられるべきものではなく、その背景にさまざまな社会的な要因があることを踏まえて、社会的な取り組みとして実施されなければならない」とし、行政、事業主、国民の責務を規定しています。
 自殺総合対策大綱では、自殺対策の数値目標として、2016年までに2005年の自殺死亡率を20%減少させることを掲げています。中野区も数値目標を持って積極的な取り組みが必要となっていると考えます。自殺の予防・防止のためにどのような取り組みをしていくのか、お答えください。

7 東中野地域のまちづくりの問題について

 次に、東中野地域のまちづくりの問題についてお聞きします。
 東中野駅を中心としたまちづくりに関連して、これまで東中野一丁目58番街区開発に関連し、550万円のコンサルへの支出、山手通りから駅舎までの線路上空を活用したJR東中野駅ビルへの区負担、「東中野まちづくり計画、素案」、2005年から2010年度までの委託費3,100万円の問題。この検討会については、住民を傍聴させないなどの問題点を指摘してきました。中野区は今後、「東中野まちづくり検討計画案」をもって地域での説明会を開くとのことです。
 東中野地域では、説明会を前に、東中野駅直近の山手通りに面する研修ホテル施設が来年3月で閉店・売却すると発表し、地元では、雇用されてきた方々の働く場が失われる問題が起き、不安が広がっています。この土地売買には「東中野まちづくり計画」が関係しているのではとの関係者の声も伝わり、見過ごすことができません。
 発表された東中野まちづくり検討素案によると、駅周辺の土地利用を高度化することから、「駅から見える雑多な街並みは東中野の魅力やイメージを低下させている」と断定しています。まち並みにはそれぞれの歴史があり、誇りもあります。まちづくりで大切なことは、そこに住み、暮らす住民自身の意思を尊重することが大前提です。「東中野のことはそこに暮らす住民自身が決める」、このことをしっかりと踏まえて説明会に中野区は臨むべきと考えますが、見解をお聞きいたします。
 これですべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 来住議員の御質問にお答えいたします。
 復旧・復興の現状と国、地方公共団体の役割についてということです。
 被災地では国や地方自治体からの派遣職員、また警察、消防、自衛隊をはじめ民間事業者、ボランティアなどの協力によって、被災者の仮設住宅への入居や瓦れきの撤去、主なライフラインの復旧などが進んできております。今後、被災自治体の市町村復興計画が策定され、復興に向けた事業が本格的に展開されていくことと認識しております。復旧・復興へ向けた息の長い取り組みというのが求められていると思いますし、国や地方が挙げて被災地を支援していく、ともに復興の道を歩んでいくことが大事だと考えております。
 国は、被災者の方が再起に向けて安定した基盤を確立できるよう、復旧・復興に向けた財政的な支援と地域特性を踏まえた規制緩和などの制度的支援を確実に行っていくべきだと思います。地方自治体は、被災者へのきめ細やかな直接的支援をはじめとして、被災自治体の復興に向けたさまざまな行政活動について、同じ地方事務を扱う自治体として、できる限りの支援をこれからも引き続き行っていく必要がある、こう考えております。
 復興財源についての御意見並びにお尋ねがありました。
 復興に要する直接・間接の負担は、最終的には、どのような形であったとしても国民全体が負うものであります。これを避けて通ることはできない、このように思います。企業の内部留保をどのように活用するのかということについての方法のお示しはありませんでしたけれども、どのように活用したとしても、国民全体が負うものであることには間違いないということであります。
 本格的な復興予算の財源については、国の歳出削減と復興債によって賄われ、復興債償還のために臨時増税が検討されているとの報道を見ているところであります。復興財源の検討に当たりましては、現在の経済状況への対応に加えて、将来に向けた産業経済の構造改革、また社会保障制度の再構築などを見据えて、国の歳入歳出全体の見直しを図っていく必要があると考えております。増税の時期や、あるいは経済対策など、大変微妙で難しい段階にある、こう考えているところです。
 それから、原発とエネルギー政策についての御質問がありました。
 地球環境全体の問題などを踏まえますと、将来的に再生可能エネルギーの活用を拡大していくということは言うまでもないことだと考えております。その一方で、それには高度な技術開発、あるいは大変な時間が必要だということも事実だと思っております。そのため、原子力発電を含む現在のエネルギー供給構造を短時間で、短期間で変更するということは難しいと考えております。
 今後の原子力発電のあり方につきましては、これから十分に行われるであろう検証や、それを踏まえた安全対策の再構築など、その行方を見守っていくべきだと考えております。
 再生可能エネルギーが大幅に活用できるようになるために、さまざまな技術開発や期間が必要だとすれば、同じような期間や同じような手間暇が原子力発電のあり方の中で検討されていくということになれば、また別の見方も出てくる、そういうことも考える必要があるのではないかと考えております。
 それから、区民の暮らしは1人当たりの所得が減になるなどして厳しい生活になっているということで、暮らしの支援として、まず認可保育園の増設をするべきだという御質問であります。
 ここ数年の保育需要は増加傾向にありますことから、早急な対応を行わなければならない、こう考えております。今後、女性の働き方や子どもの育ち方に対する親のニーズが多様化することが考えられることから、認可保育園のみではなく、さまざまな保育施設による受け入れ拡大を進めているところであります。
 また同じように、高齢者特定健診の無料化で長生きの支援を進めていくべきではなかったのか、こういう御質問であります。
 後期高齢者の長寿健診は、受診者が一定の自己負担をすることで制度がつくられており、現在の自己負担金は妥当な金額と考えております。受診料につきましては、健康増進法で定める、区民みずからが健康状態を自覚し健康増進に努めなければならないという考え方に基づき徴収をしているものであります。自分の健康は自分で守るという観点からも、無料化する考えはありません。
 それから、商店街支援で地域支援を進めていくべきではなかったかといった項目もありました。
 平成22年度においては、商店街が自主的に行うイベントや、商店街街路灯の改修などに対する支援、また、中野区商店街連合会が行う事業のうち、商店街に中小企業診断士を派遣し、経営に関する助言、指導などを行うといった商店街の組織力強化にかかわる事業への支援を行うなど、商店街に対して支援を行ってまいりました。
 それから、2010年度の決算で41億円余りが不用額として残ったと。不用額はなくすべきで、また財調基金も全部使うべきだと、こういう御質問でありました。とんでもない考え違いだと思っております。
 予算編成に当たりましては、区民にとっての価値と満足度を高めるため、常に事業の効果を検証しながら、的確な経費の積算に努めております。また、事業の執行段階においても、一定の成果を確保しながら、執行方法の工夫や見直しを行うなど、めり張りをきかせた機動的な事業執行によって経費の節減を図るなど、堅実な財政運営を行ってまいりました。
 財政調整基金については、これまでも財政運営の考え方で明らかにしているとおり、年度間の財源の不均衡を補う年度間調整機能として活用し、持続可能な財政運営を行っていく上で、この基金の積み立て、できるだけこの基金を長もちさせるということも本当に大事なことだと、このように考えております。
 リーマンショック以降、中野区は一般財源を投入するべき事業の経費、これをなかなか削減することができずにおります。その一方で、一般財源の収入というものは大幅に低下している現状にあります。そうした中で、足りない分を足りないだけ財政調整基金の取り崩しで賄うなどというようなことがあっては、財政調整基金は直ちに底をついてしまう、そういうことになるわけであります。基金もない、一般的な歳出を一般的な歳入で賄えない、そのようなことになれば、自治体の財政破綻というようなものも見えてくるわけでありまして、区民のために、持続可能な区政運営を行っていく上で、これからも適切な財政運営に努めていきたい、このように考えております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 震災時の学校の対応についてお答えいたします。
 教育委員会として、今後、震度5強以上の地震が発生した場合は、小学校は原則として保護者に引き渡しを行うこととするよう、既に方針を示しているところです。
 次に、学校再編計画についての御質問もございました。
 これまで推進してきました再編計画により、統合新校では児童・生徒数の増加により学級や集団が活性化され、多様な人間関係の中で子どもたちの社会性や、一人ひとりの実態に応じた指導も可能になるなど、施設面も含め、良好な学校環境が整っているというふうに考えております。
 教育委員会として引き続き学校再編を進めていく考えでございまして、今年度中には中後期の学校再編計画の基本的な考え方の案をお示ししたいと考えております。

〔都市基盤部長服部敏信登壇〕
○都市基盤部長(服部敏信) 私からは、防災関係、その他の関係の御質問にお答え申し上げます。
 まず、木造住宅の耐震化、耐震改修工事助成に関する御質問でございます。
 木造住宅の耐震化促進につきましては、耐震診断を中心に助成を行っているものでございまして、耐震改修工事そのものの助成は考えてございません。今回の大震災を受けまして、耐震診断の助成の枠の拡大を図っているところでございます。
 続きまして、家具転倒防止器具の助成の御質問でございます。
 家具転倒防止器具取りつけにつきましては、高齢者の方々など自力で取りつけが困難な方を対象に、取りつけ業者を無料で派遣しているものでございまして、今回の震災を受けまして、御要望の数もふえてございます。しかし、器具につきましては比較的安価であることから、個人負担の範囲でお願いしてございます。
 次に、緊急輸送道路沿道建築物の耐震改修助成の御質問でございます。
 緊急輸送道路沿道建築物の耐震化促進につきましては、区では現在、耐震診断及び耐震改修工事にかかわります費用の助成を行っているところでございます。今回、都の特定緊急輸送道路につきましては、区内でも該当する道路があることから、その沿道におきましてその制度が適用できるよう、検討を行っているところでございます。
 続きまして、保護者との連絡手段の確保につきましてでございます。
 保育園、幼稚園、通所施設等々、保護者との連絡手段の確保につきましては、災害伝言ダイヤルやホームページ等を活用する方法を検討してございます。
 また、幼稚園や保育園等への移動系無線の設置の御質問でございました。移動系無線につきましては、割り当ての周波数帯が限られているために、避難所となります区立小・中学校や、地域本部となります区民活動センターなど、災害時に活動の拠点となります施設に限定して設置しているものでございまして、保育園、幼稚園、福祉施設等への設置は考えてございません。
 次に、同報系防災行政無線の調整につきましての御質問でございました。
 同報系防災行政無線につきましては、今後デジタル化等の再構築を行う際に、スピーカータイプの変更や、屋外拡声子機の設置等、移設等を行いまして、放送の聞こえにくい区域の解消を図ってまいりたいと考えてございます。
 続きまして、長周期地震動対策等につきましての御質問でございます。
 地域防災計画の見直しに当たりましては、長周期地震動対策、大規模停電対策及び帰宅困難者対策なども含めて、幅広く課題としてとらえていきたいと考えてございます。
 もう1点、防災関係で放射能事故の対策の御質問でございました。
 地域防災計画では、遠隔地で発生する原発事故などにつきましては、計画の対象として扱うものではないわけでございますが、区内で発生する放射能事故対策につきましては、現行の地域防災計画でも大規模事故等対策計画として位置付けてございます。今後、地域防災計画の見直しに当たりましては、そうした事故の対策につきましても視野に入れまして検討していきたいと考えてございます。
 最後に、東中野地域のまちづくりの問題につきましての御質問でございました。
 本年3月にまとめられました東中野地域まちづくり検討素案を受けまして、現在、区ではまちづくり構想の素案の取りまとめを行っておりまして、素案がまとまった段階で意見交換会を開く予定でございます。このまちづくり構想は区の上位計画に基づくとともに、住む方、働く方、業を営む方、土地を持っている方など、各エリアの関係する方々の意向に沿ったものとすることが必要であると考えてございます。そういった考え方に基づきまして、今後意見交換会を進めていきたい、そう考えてございます。
 以上でございます。

〔子ども教育部長村木誠登壇〕
○子ども教育部長(村木誠) 私からは、保育園の水準確保に関する御質問にお答えをさせていただきます。
 まず、待機対策でございますが、区は昨年8月に、今後の保育需要への対応方針を策定いたしまして、将来需要を推計して、計画的に対応を進めてきたところでございますが、需要が予測を上回る状況となりました。つきましては、今年度の需要の増加を踏まえて対応方針を早急に改定いたしまして、区立保育園の建てかえ・民営化による定員増を基本といたしまして、需要に見合った保育サービスの量、認証保育所や家庭福祉員など、多様な施策により提供し、待機の解消を図ってまいりたい、このように考えております。
 次に、面積基準の緩和についてでございます。
 認可保育園の面積基準の緩和につきましては、地方分権推進の一環として法で定められた児童福祉施設の設備及び運営に関する基準を都道府県の条例に委任するものである、このように認識しておりまして、地域の実情に合わせた判断を自治体がみずから行うために進めるべき改革であると、このように認識しているところでございます。認可保育園の面積基準の緩和につきましては、今後、都が定める条例の内容を踏まえまして、区としての検討を行ってまいりたい、このように考えております。

〔健康福祉部長田中政之登壇〕
○健康福祉部長(田中政之) 私からは、障害者の移動支援サービスについての御質問にお答えいたします。
 まず、プールでの利用時間の算定についてでございます。
 移動支援は、自宅から目的地までの移動介助及び目的地における移動、食事、排せつ等の介助や危険回避のために必要な支援でございます。個々の障害状況などを判断し、支給決定を行っているところでございまして、一律にプール利用の時間を移動支援の対象とすることは考えてございません。
 次に、支給決定基準の改善についてでございます。
 移動支援につきましては、障害者自立支援法の居宅介護の基準を準用いたしまして、個々の障害状況を踏まえ、身体介護あり、身体介護なしの区分により支給決定を行っているところでございます。このことから、障害程度区分を指標として一律に移動支援サービスの身体介護あり・なしの判断を行うことは適当ではないと考えているところでございます。
 私からは以上でございます。

〔地域支えあい推進室長長田久雄登壇〕
○地域支えあい推進室長(長田久雄) 私からは、すこやか福祉センターの相談支援についての御質問と、それから、自殺者を出さない取り組みについての御質問についてお答えをさせていただきます。
 まず、すこやか福祉センターの障害者相談支援事業についての御質問でございます。
 すこやか福祉センターでは、すべての圏域で同質の区民サービスを提供することを目標として、施設面の整備を待つことなく、窓口開設時間の延長など、ソフト面の充実に着手しているところでございます。障害者への相談支援事業につきましても同様であり、中部すこやか福祉センター以外の圏域への拡大について、現在検討を行っているところでございます。
 それから、子育て支援事業について、地域住民にとってわかりやすい広報が必要であるという趣旨の御質問をいただきました。
 すこやか福祉センターは、身近な地域で妊娠から出産、子育てが安心して行われるように、各種相談及び各種サービスの提供、事業の実施により総合的に子育て支援を実施しているところでございます。各種相談やサービス提供、事業の実施に当たっては、子育て支援ハンドブック「おひるね」や、区報、ホームページ、区のお知らせ版へのポスター掲示、児童館等、地域にある施設でのチラシの配布等により区民への周知を行っているところでございます。また、民生児童委員、次世代育成委員や地域で子育て支援活動をしている団体等への情報提供や、連携して地域での子育て支援に取り組んでいるところでございます。
 今後とも広報を活発に行うほか、職員のアウトリーチ、つまり地域に出向いての実態把握でございますが、こういった取り組みや、子育て支援事業の実施を通して、すこやか福祉センターの子育て支援機能の地域住民への周知を図っていきたいと考えているところでございます。
 続きまして、社会的要因も踏まえた区の自殺防止の取り組みについての御質問にお答えをさせていただきます。
 問題を抱えた人に相談窓口等を周知するために、ホームページでのPR、自殺予防リーフレットの配布のほか、中野駅ガード下でのパネル展示等を実施しているところでございます。今後、実施予定でございます区民向けの講演会で周知をさらに広げるとともに、すこやか福祉センターにおいて保健師等による心の健康支援を継続して実施してまいります。
 私から以上でございます。

○議長(大内しんご) 以上で来住和行議員の質問は終わります。

2011年第2回定例会【本会議・討論】浦野さとみ

【本会議・討論】
議員提出議案第15号、「教育基本法・学習指導要領の目標を達成するため、最も適した教科書の採択を求める決議」に対する反対討論(7月5日浦野さとみ)

○20番(浦野さとみ) ただいま上程されました議員提出議案第15号、教育基本法・学習指導要領の目標を達成するため、最も適した教科書の採択を求める決議について、日本共産党議員団の立場から反対の討論を行います。
 第1に、本決議は、文部科学省の教科用図書検定調査審議会の答申を理由に、議会が教育委員会に対し政治的干渉・介入をするものです。
 第2に、来年の中学校教科書の採用に当たっては、国の教科書検定で合格した中から、特定の教科書を各教育委員会で採択させようとする動きが強まっています。自民党内では、教科書問題についての「日本の前途と歴史教科書を考える議員の会」が活動を再開し、特定の教科書採択を進める運動を展開しています。また、侵略戦争を美化している日本(にっぽん)会議は、公民や地理の教科書で、特定の教科書が高得点となるよう採点をつけ評価しています。
 今回の決議は、まさにこうした流れを推し進めようとすることをねらったものです。
 審議会答申の中にある、【地域実情に最も適した教科書を採択していく】、このことを尊重するのであれば、現場の子どもたちや先生、学校ごとの意見こそ尊重すべきです。これに議会があえて教科書採択に条件をつけたりすることを求めることは、まさに教育への政治的干渉であり、極めて危険なことです。
 以上を指摘し、反対討論といたします。(拍手)

○議長(大内しんご) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより起立により採決いたします。
 上程中の議案を原案どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(大内しんご) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

2011年第2回定例会【本会議・討論】長沢和彦

【本会議・討論】
第60号議案 「中野区立児童館条例の一部を改正する条例」に対する反対討論(7月5日長沢和彦)

○31番(長沢和彦) ただいま議題に供されました第60号議案、中野区児童館条例の一部を改正する条例に対し、日本共産党議員団の立場から反対の討論を行います。
 反対の理由は、児童館をつぶしてしまっては、子どもの居場所を確保できないために、中野の子どもたちの豊かな育ちを保障できず、子育て支援に逆行するからにほかなりません。
 児童館は、小学生や中学生だけでなく、乳幼児親子の居場所としても重要な施設です。どの児童館でも乳幼児親子が来館して、子ども同士の交流や親子同士の交流の場として活用されています。週に何度かは児童館職員の援助のもと、子育て事業が行われてもいます。
 区は、乳幼児親子の居場所の代替場所として保育園を挙げています。しかし、近くの私立保育園での子育て事業は週3回、限られた時間だけのものです。児童館のように、開館時間にいつ行っても親子で触れ合う場、ほっとルームという場所があって、毎日のように自由に通えるものではありません。特に午前中は小学生もいないので、広い遊戯室で伸び伸び遊べていました。
 また、キッズ・プラザは、条例規定からは小学生を対象としています。児童館のように、乳幼児から中高生までを対象としているわけではありません。キッズ・プラザ緑野で乳幼児親子の対応を検討しているといいますが、やはり、児童館のような活用ができる保障はありません。区も言うように、原則は、やらないというものです。桃花小や武蔵台小と同様に例外の扱いでしかないのです。しかも、学校の授業などと動線がぶつからないことが重要なはずですが、緑野小のキッズ・プラザの場合は、設計の際に動線について検討された形跡はありません。
 北部圏域では、江古田児童館がなくなり、沼袋西児童館がなくなり、さらに丸山児童館の廃止で、乳幼児親子の居場所を奪うことになります。子育て支援を言いながら、児童館をつぶすのは問題です。残して充実・発展させることこそ必要です。
 キッズ・プラザの設置と学童クラブの移転及び廃止についても関係するので、触れておきます。
 キッズ・プラザ緑野の設置については、区は小学校内にキッズ・プラザ設置を進める際に、2教室分、約120平米を確保すると言ってきました。しかし、キッズ・プラザ緑野の敷地面積は約88平米しかありません。狭いところに押し込むことになります。キッズ・プラザでは共通して高学年の児童の参加が減っていると言われていますが、施設規模が小さくなったことで魅力を失っているのではないでしょうか。
 中野区の標準的な児童館の規模は500平米です。安全に健やかに子どもたちの居場所として存在する児童館をつぶしてしまうのは間違いです。
 もう1点、学童クラブについてです。
 厚生労働省の放課後児童クラブガイドラインによれば、学童クラブが子どもたちの生活の場を保障するため、児童1人当たり1.65平米の広さが必要です。これまでは一応この基準を守ってきました。丸山学童クラブの現行の定員数は、児童館内と学校内を合わせて85名。施設面積は約139平米あります。しかし、今度は約88平米と、現行の6割しか確保できません。学童クラブの定員数は施行規則で定めるとしていますが、需要調査を行った上で決めることにしています。しかし、ガイドラインの基準1人当たり1.65平米を守るならば、最大で53名しか受け入れられないということです。キッズ・プラザで吸収できるようなことも漏れ聞こえてきますが、そもそも役割が違います。しかも、先ほど触れたように、キッズ・プラザ自体が狭いのですから、それも無理な話です。学童クラブは、保護者から保育料まで取りながら放課後のクラブ児童の生活と遊びを保障しないあり方は無責任であります。
 以上述べて、反対の討論とします。(拍手)

○議長(大内しんご) 他に討論がなければ、討論を終結いたします。
 これより起立により採決いたします。
 上程中の議案を委員長報告どおり可決するに賛成の方は御起立願います。

〔賛成者起立〕

○議長(大内しんご) 起立多数。よって、上程中の議案は可決するに決しました。

2011年第2回定例会【本会議・代表質問】長沢和彦

【本会議・代表質問】
(2011年6月22日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 大震災・原発事故からの復興と中野区の震災対策及び区政運営のあり方について
    1. 東日本大震災からの復興について
    2. 原発依存からの脱却について
    3. 中野区地域防災計画の見直しについて
    4. 密集住宅市街地における災害対策について
    5. 区政運営のあり方について
  2. 区立小・中学校と保育園の耐震化について
  3. 「地域主権改革」について
  4. 介護保険制度の改定と第5期介護保険事業計画の策定について
  5. その他

○議長(大内しんご) 長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕
○31番(長沢和彦) 2011年第2回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して質問をいたします。
 質問に先立ち、東日本大震災で被災をされた皆さんに心よりお見舞いを申し上げます。
 また、我が会派の議員が不正転入事件にかかわったことに対し、区議会並びに区長、職員、そして、区民の皆さんにおわびを申し上げます。

1 大震災・原発事故からの復興と中野区の震災対策及び区政運営のあり方について


(1)東日本大震災からの復興について

 大震災・原発事故災害からの復興と中野区の震災対策及び区政運営のあり方について。
 初めに、東日本大震災からの復興について伺います。
 中野区の岩沼市や東松島市、亘理町など被災地の救援と復興支援については、高く評価し、敬意を表するものです。また、我が党議員団は独自に石巻市に行き、救援・復興支援を行ってきました。引き続き救援・復興支援に力を尽くす決意です。
 復興に当たっては、被災者の生活再建と地域社会の再建を復興の土台にすべきです。復旧・復興の課題は山のようにありますが、すべての被災者がもとの生活を取り戻し、立ち上がることを復興の基本理念に据えなければならないと考えます。計画をつくるのは住民合意で、実施は市町村と県・国が連携して、財政の大半は国の責任でを原則にすべきです。被災地の実情を無視した上からの青写真の押しつけはとるべきではありません。
 ところが、衆院で可決した民主・自民・公明3党提出の復興基本法案は、生活の基盤である住まいと生業の再建が復興の土台であるにもかかわらず、こうした肝心の点はあいまいで、大企業の要求にこたえる新成長戦略を進めるものとなっています。
 例えば漁港の集約と企業参入を進める水産復興特区。現在、漁業権は優先的に漁業協同組合に与えられています。漁業者は、とり過ぎたりしないよう丁寧に漁獲高や種類を管理し、漁場を耕してきた。とれるだけとり、もうからなくなると撤退する、そんな大企業の参入を許せば、復興どころか漁場は荒廃してしまうと憤っています。
 阪神・淡路大震災のときにも、住民の意見も聞かずに国が勝手に急いで都市計画の線引きをやったり、神戸空港をつくったりしました。それが今日では、新長田地区再開発事業を見ても、建物は建ちましたが、もともとあった長田のよさは失われてシャッター通りとなり、神戸空港も赤字に陥っています。
 今度も被災者が置き去りにされようとしていますが、この轍を踏んではいけません。被災地にも赴いた区長に、復興に当たっての御所見を伺います。
 大震災の復興財源には復興税を、復興財源に消費税増税をといった議論があります。折しも社会保障改革集中検討会議が社会保障改革案を発表し、消費税を2015年までに10%に引き上げることを明記しました。将来的には社会保障給付に係る公費全体を主として消費税で賄うことを打ち出すなど、社会保障を消費税収の範囲に抑え込む暴論です。同時に、国民生活と日本経済の活力を奪うことによって、国を挙げての復興にも大きな障害となります。
 行政報告の中で区長は、復興増税も社会保障負担の増加も最終的には避けて通れないと言います。しかし、国民に増税と負担増を強いることでしか財源を確保できないのでしょうか。復興財源をどのように確保すべきか、国民的な議論が必要です。
 私どもはまず、金額的にも最も大きい大企業や大資産家への減税を中止することで2兆円。歳出では、不要不急の大型公共事業の見直しや米軍への思いやり予算、グアム移転などの経費の削減など、歳出の無駄を削って復興に回すことが必要と考えます。
 国の1次補正予算で、国会議員の歳費を半年間30%削減することになりました。これ自体は当然ですが、わずか22億円で、復興財源に比べたらスズメの涙にもなりません。政党助成金は年間320億円にもなります。血税分け取りのこの制度こそ廃止が求められます。
 ただ、こうした無駄をすべて削ったとしても、20兆円を超える震災復興財源のすべてを賄うことは不可能です。したがって、一時的には国債発行によって復興財源の一部を賄うことも必要です。震災復興のために発行する国債は、通常の国債とは別建てにして、市場を通さずに売り出すことを我が党は震災復興国債として提案しています。個人だけでなく、大企業に購入してもらうようにする。余剰資金の有効活用になり、経済全体にプラスに影響をもたらすことになります。もちろん借金であることには違いがありません。何年か後には返済財源を確保する必要があります。ただ、そのときには震災復興の一定のめどが立ちますし、景気回復を見込むことも可能になるでしょう。区長の見解をお聞かせください。


(2)原発依存からの脱却について

 次に、原発依存からの脱却について伺います。
 東日本大震災により引き起こされた東京電力福島第一原発は、これまで経験のない過酷事故を引き起こしました。これは、国や電力会社などが原発の大事故は起きないとしてきた安全神話による人災です。福島第一原発事故はまだ続いており、危険で困難な原発の処理、引き続く放射能の被害への対処と災害復旧対策は何年にもわたり長期化すると言われています。原発事故の危機収束の展望を政府が責任を持って示すことが大切です。その上で、政府が放射能被害への国民の不安にこたえる措置をとることが求められています。
 私ども議員団は、独自に区内の公園など59カ所68地点の放射線量の測定を行ってまいりました。区は今後、本格的に放射線量の測定が必要となる場合に備え、区内の小学校、保育園等で試測を行って、計測器の精度や実用性を検証するなどの予備的対応を行うとしています。試測とはいえ、子ども施設の測定を決めました。加えて、子どもたちが通う公園、広場などでの測定も必要ではないでしょうか。定点での測定と公表の実施を求めます。お答えください。
 当面の過酷事故に対する原子力防災と緊急時対策、独立した規制機関の確立が求められるとともに、今後、原発依存からの撤退と再生可能エネルギーへの転換は避けられません。そもそもこんなに狭い島国で、しかも地震多発の日本で54基もの原発が存在すること自体が異常です。今の原発技術は本質的に未完成で危険なものです。核燃料棒の中に蓄積される放射性物質を原子炉の内部に絶対かつ完全に閉じ込める技術を持っていません。加えて、我が国のほとんどの原発で使われている軽水炉は構造上の問題があります。さらに、使用済み核燃料を後始末する方法が見つけ出されていません。これらの課題が未解決のまま推進されているのが原発行政の現状です。
 福島第一原発事故を機に、原発の縮小・廃止を求める国民世論が鮮明となっています。各界の有識者などから原発政策を転換すべきだとの発言も相次いでいます。世界でもスイスやドイツに続いてイタリアが国民投票で原発からの撤退を決めました。
 エネルギー政策のあり方や低エネルギー社会の取り組みは、国民的な議論と合意形成が必要です。資源エネルギー庁の資料をもとに見ても、日本の太陽光と風力、バイオマスなどのエネルギーを合計した潜在量は12兆キロワット時ほどあり、原発の総発電電力量の40倍程度にもなります。地域特性に応じて、風力、太陽光、地熱、小型水力発電など新エネルギー開発を推進すべきです。日本でも原発ゼロへ、期限を決めた原発撤退の取り組みが必要ではないでしょうか、御所見を伺います。


(3)中野区地域防災計画の見直しについて

 次に、中野区地域防災計画の見直しについて伺います。
 3月11日の大震災と原発事故災害を踏まえ、地域防災計画の見直しが求められています。どう見直すのかが重要であると思います。
 防災対策の理念として、自助・共助・公助が強くうたわれるようになりました。市民の側からではなく、政府を含む行政側から強調されています。自助・共助が社会を営む限りでは本来的役割と考えられても、自治体行政がわき役でよしとしているのであれば問題です。区民の責務で防災の基本を自覚し、みずから災害に対して備える手段を講ずるよう努めなければならないとしても、行政がそのための環境を整えることや支援を行うことに責任を果たさねばなりません。災害に備えることも身の安全やまちを守ることも難しい住民と地域の状況があることを知るべきでしょう。
 また、自助・共助・公助は、地域社会に生じている災害危険の現状が行政の手に余る状況にまでなっていることのあらわれとも言えます。しかし、そのことも都市政策の失敗や社会システムのゆがみの結果を地域に押しつけるものと見ることができます。コミュニティー自体が崩壊しかねない地域事情と、なぜコミュニティーが衰退するのかを直視することなく、自助・共助の美名のもとに住民に過大な防災活動を分担させる考え方では、結局、地域防災力の充実には結びつかないのではないでしょうか。行政が補助的な支援者としての位置付けでは、防災に関する責任の後退であると考えます。区が果たすべき役割など、公的責任を具体的に計画に明記することを求めます。
 地震規模(マグニチュード)の見直しにより、被害想定とその対策が求められています。東京都も見直しの検討に動き始めました。見直しの際、区有施設の安全対策として、現在の耐震改修計画を早急に見直すことは当然ですが、マンション、アパート、一戸建てなど個別の被害想定と安全対策が必要ではないですか、伺います。
 また、例えばいわゆる住宅団地を含めて中高層共同住宅への居住が一般的となり、区内でも30メートルを超える高層マンションは多数存在します。これまでの大地震でも、住戸内における負傷者の多数発生、ドアの開閉不能、給排水設備や供給処理設備の損傷、あるいはエレベーターの停止と閉じ込めなどの防災課題が明らかとなりました。また、今回の大地震では、都心の超高層ビルで長周期地震動による大きな揺れが発生しました。区内でもオフィスだけでなく、住宅の高層階での家具の飛散による事故や居住者の孤立、ライフライン事故など、超高層ビルの安全は未知数です。長周期地震動の対策が急がれると考えますが、見解を伺います。
 現行の中野区地域防災計画では、第3編の大規模事故等対策計画で予防・応急対策などを記していますが、原発事故を想定した対策の記述はありません。当然、改定の際には原子力防災対策についての記述が必要と考えますが、いかがですか、お答えください。


(4)密集住宅市街地における災害対策について

 次に、密集住宅市街地における災害対策についてお聞きします。
 中野区では、これまでも木造住宅密集地域整備促進事業などを行ってきています。大震災後、防災についての関心も高くなっていると思われます。したがって、住宅密集地域の多い区内での独自事業の創設も研究・検討すべきだと考えます。例えば神戸市では阪神・淡路大震災後、数年を経た段階で、幅員4メートル未満の細街路に対して、住民合意で道路中心線を確定すれば、4メートル未満であっても舗装整備を行うという路地・まち再生事業を行いました。必要とされる住宅の建てかえがなかなか進まないのは、市道を中心とする幅員4メートル未満道路での敷地境界と道路中心線が確定していないことに原因があるとの認識から、制度化に踏み切りました。これは被災地域だけでなく、都市に普遍的に見られる細街路敷地が抱える大きな整備課題であり、都市計画の問題として重要との指摘があります。木造密集地域の改善は、将来に向けて大きな、しかも困難な課題です。改善のためには多様な選択肢が必要ではないですか、伺います。
 もう1点伺います。現在、西武新宿線の地下化に伴うまちづくりの検討が行われています。地下化後の上部利用については、緑の遊歩道などを整備し、災害時には緑の防火遮断帯と避難路として活用が図られるよう、関係機関と協議をしていただきたいと思います。答弁を求めます。


(5)区政運営のあり方について

 次に、区政運営のあり方について伺います。
 行政報告では、区の財政体力に応じた区政運営を行うため、新しい目標体系に基づく事業のあり方や執行体制、事業・制度内容の見直しを行うと述べています。別のところで、財政問題についても、具体的には今年度以降の課題としていた事務事業の見直しについて、より一層の踏み込みを図ると、これまでの行革と区民負担を改めるのではなく、一層切り込むことを宣言しています。しかし、これまでも、そしてこれからも進める職員削減による人手不足と施設の廃止・売却が、震災をはじめ災害や大規模事故時には応急対策、復旧・復興を進める上で障害になりかねないのではないですか。さらに、ごみの有料化や保育料、区有施設の使用料の値上げなど区民に新たな負担を押しつけるのでは、この不況の中、福祉と暮らしの後退になりかねないのではありませんか、伺います。
 今日の被災地での住民同士の支え合いは確かに本物であり、力強いものを感じます。行政報告では、この震災の経験から、いざというときの安心・安全を守るためにも、地域の支え合いのネットワークをさまざまな取り組みで強化していくことが欠かせないと述べています。そのことはそのとおりだとしても、一方で区民負担や福祉の削減を行うのでは、支え合いの基盤を弱めてしまい、本当に地域の支え合いを推進するつもりがあるのか、疑問を抱かざるを得ません。区が行おうとしている支えあいネットワークも、一部の人たちだけで取り組むのでは長続きはしないし、疲弊してしまいます。いざというときのために、区民の暮らしをしっかりと応援する中で、支え合いの取り組みを図ることが肝要ではないですか、見解を伺います。
 また、今回の大地震では、小・中学校での帰宅困難者対策として避難所の開設に加え、地域センターが避難者を受け入れました。余震が続く中で、地域住民の方の自主避難に対応したと伺っています。防災拠点としての役割を発揮したと言えます。区民活動センターになっても、地域での防災拠点としての機能と役割が求められています。その点では、地域活動の推進を図ることを目的とした運営委員会や、集会室の貸し出しや管理運営を受託した民間事業者にその役割を担わせることはできません。職員が担うことになると思いますが、緊急時・災害時のために、地域の住民と職員との防災体制の確立と防災訓練を実施すべきではありませんか、伺います。

2 区立小・中学校と保育園の耐震化について

 次に、区立小・中学校と保育園の耐震化について伺います。
 そもそも当初の計画では、今年度中にすべての区立小・中学校の耐震化は終了するはずでした。耐震化を先延ばししたことへの批判は免れません。大地震もあり、保護者、関係者から早急な耐震工事の実施が求められています。
 これまでの安全・安心交付金にかわり、学校施設環境改善交付金要綱が今年度よりつくられました。また、東京都が補正予算で、耐震化のための補助の基準を、Is値0.3未満の対象をIs値0.3以上の施設についても単価差の2分の1の補助を実施することを決めました。子どもたちが通う学校の安全確保、そして、地域の避難所としても耐震化は欠かせません。国と都の交付金の活用を図って、残された7校13施設の耐震化を急ぐべきです。答弁を求めます。
 中央中は、今年度いっぱいは現在の校舎、体育館を使用することになります。ここの体育館の耐震性能評価はDランクと危険が高いままです。生徒の安全を確保するためにどのような対策をとるのか、伺います。
 関連して、旧第六中学校についてお聞きします。廃校により既に教育財産ではありませんが、避難所に指定をされています。ここの体育館の耐震性能ランクはやはりDです。地域防災組織の方からも心配と不安の声が出されています。現在、売却なり等価交換なり東京都との協議の内容が明らかにされないもとで、いつまで避難所として使用するかもわからない状況です。地域住民の避難所として安全対策を図るべきではないですか。なお、体育館はほこりだらけで、すぐに使用できる状態になっていません。管理についても対応を図るべきです。お答えください。
 保育園についても同様のことが言えます。10か年計画で示している民営化予定の区立園の耐震化は行われていません。民営化それ自体に問題はありますが、次元の違う話として、耐震化による安全を確保しなければなりませんが、どうされるのか伺います。
 また、この間、既存の区立保育園施設を民営化した私立保育園から耐震改修が求められてきました。今年度、やっと1園での実施が予算化されたところです。改修を望む他の私立保育園からは、区による具体的な計画と支援が求められています。園舎の耐震強度については、当該民営化園から本当に大丈夫なのかと指摘をされてきたところです。社会福祉施設等耐震化促進事業を活用して、独自に耐震診断を施してきたといいます。改修に向けて区がきちんと見通しを示すべきではないですか。
 しかも震災の関連で見ても、災害時における児童等を対象とした避難所施設利用に関する協定書を平成16、17年に区長とそれぞれ既存施設を譲り受けた私立保育園で締結をしています。震災時など二次避難所として施設を提供することにしている点からも急ぐ必要があるのではないですか、答弁を求めます。

3 「地域主権改革」について

 次に、「地域主権改革」について伺います。
 地域主権改革一括法案が成立をしました。我が党議員団はこの間、法案の問題点を指摘し、ただしてきたところですが、改めてお聞きをします。
 国はすべての国民にナショナルミニマムを保障する責任があります。このため、保育所や高齢者・障害者施設、公営住宅などについて、運営や設備の最低基準を定めています。地域主権一括法は、その最低基準の決定を地方にゆだねるもので、関係41法律の改定に及びます。これには当然見直しをされるべき条例の委任化や事務手続の簡素化につながるものも含まれますが、ナショナルミニマムを保障する国の責任を投げ捨てるものが中心で、住民生活と命に直結する部分が多いことが問題です。議論されている法令の義務付け、枠づけの見直しも、今まではこれを守りなさいと国が課してきた基準を、従うべき基準と標準と参酌すべき基準に分け、標準、参酌すべき基準になるにつれて自治体の裁量で決められる度合いが強くなるものです。
 特徴は、地方自治の充実がナショナルミニマムと切り離されて、あるいはそれと対抗する形で出されていることです。マスコミでも、ナショナルミニマムとは基本的に官僚の既得権益というものと完全にイコールでくくられてしまっています。しかし、求められる地方自治とは、国家による基本的人権保障と強く結びつき、その責任の上に築かれるものであるはずです。国のナショナルミニマム保障の上に、住民に身近な各自治体の創意工夫が上積みされて、よりよいサービス提供が生まれます。あるいは、自治体の先進的な取り組みが中央政府の政策を充実させることにつながります。それこそが日本国憲法が求める地方自治の姿ではないですか、見解を求めます。
 保育園を例に伺います。東京都などの大都市では当分の間標準でいいという附則が入ったことで、実質的に面積基準の緩和が行われることになりかねません。待機児対策としての詰め込み保育を今まで以上に強くすることになります。
 震災との関連で防災基準も重大です。保育所の防災基準は、一般の建物よりもかなり厳しい基準が課せられています。2階に保育室がある場合には準耐火建築でなければなりません。屋内階段のほかに、火が回らないように区画された避難用階段か滑り台をつけなければならないのです。しかし、これを参酌基準にしてしまうというのです。現行の水準を後退させてはなりません。改善こそ必要です。
 その点で、定員の弾力化や認証保育所での待機児解消は、人員配置や施設整備など保育の質や、今回のような大地震が起きた際に問題となります。14日に、面積基準の緩和を検討してきた東京都児童福祉審議会・専門部会が事実上態度表明を断念しました。特別区区長会の代表や認可保育所の責任者の代表が、面積基準の緩和は子どもにしわ寄せがいく施策だとそろって反対したことによるものです。
 今年度においても、認可保育園を希望して入れなかった子どもさんが356名もいます。区は待機児をゼロにすると区民と議会に述べてきましたが、弾力化や認証保育所の誘致などでは解消されないことが明らかになりました。そもそも認可保育園を希望する区民の願いにこたえられていません。必要なのは認可保育園の大幅な増設と充実です。答弁を求めます。

4 介護保険制度の改定と第5期介護保険事業計画の策定について

 次に、介護保険制度の改定と第5期介護保険事業計画の策定について伺います。
 制度改定では、要支援と認定された軽度者への介護サービス切り下げを打ち出しています。一つは、介護予防・日常生活支援総合事業を創設し、市町村の判断で、要支援者のうちの一定部分を総合事業に移すことを可能とするものです。
 もう一つは、2種類以上の在宅サービスを組み合わせる複合型サービスの創設です。法律が明示するのは、訪問介護と小規模多機能型居宅介護の組み合わせだけですが、省令で対象の拡大ができることになっています。問題なのは、複合型サービス事業者への報酬を市町村の判断で国の基準より低くすることが可能とされています。そこで伺いますが、中野区の判断となった場合、少なくとも現行の介護サービス水準を後退させることなく維持すべきではありませんか、答弁を求めます。
 今度の改定の目的は、公費抑制と重度者向けに重点化することにあります。在宅での重度者の受け皿として法律に盛り込まれたのが巡回型訪問介護・看護です。これを高齢者専用の集合住宅とセットで整備すれば、特養ホームの待機者解消も図れると説明がされています。しかし、介護も看護も人材不足の中、巡回型訪問介護・看護が成り立つかどうかは不透明です。しかも、サービス量をふやしても、事業所への報酬は一定の包括払いとされるのでは、必要な介護を必要な時間提供できないおそれがあります。特養ホームには低所得者向けに食費と居住費の軽減がありますが、高齢者住宅には家賃助成もなく、低所得者は入れません。在宅も施設もサービスの拡充が必要です。
 さて、現行の第4期介護保険事業計画では、特養ホームの増設により700床の見込みを設定していました。しかし、現在630床にとどまっています。中部圏域の東中野に1カ所50床が増設される予定ですが、第4期の計画で掲げていた南部圏域での整備については計画さえありません。第5期介護保険事業計画で、不足している南部圏域での特養ホームの建設をはじめ、希望する区民の願いにこたえるためにも、増設を計画に盛り込むべきであります。お答えください。

5 その他

 その他のところで2点伺います。
 野方から高円寺駅間のバス路線が廃止をされて2年半以上が経過をいたしました。今も野方地域の方々からバス路線の復活を求める声を聞きます。環七にある野方駅南口から商店街までの坂道がつらいなど、高齢者の方からそうした声が強く出されています。以前と同様の運行ダイヤでなくても、1時間に一、二本でよいから運行してほしいとも言います。区からも関東バスに野方-高円寺駅バス路線の復活を求めていただきたいと思います。答弁を求めます。
 もう1点、関東バス野方停留所に雨よけの屋根を設置していただきたいと思います。雨の日などは運行ダイヤが乱れがちになります。当然、バスを待つ人たちがバス乗り場で並ぶことになります。土地は中野区の所有です。運転に支障が生じぬよう関東バスと協議をして、実現を図っていただきたいと思います。お答えください。
 以上ですべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の御質問にお答えをいたします。
 東日本大震災からの復興の考え方についてということであります。神戸市の例なども引いての御質問でした。
 将来に向けた復興については、国の復興再生基本計画にのっとり、県または市町村が主体的に地域の実情を踏まえ、住民の意見を聞きながら、きめ細やかな復興計画を策定するものとされております。市町村が作成する復興計画の実施について、県・国は責任を持って連携・協力し、必要な財源を確保し、支援していくべきだと考えているところです。
 それから、復興財源について、震災復興国債というお考えをお聞きいたしましたけれども、どういう形であろうと返さなくてよい借金はないのであります。国債である以上、国民が負担して償還することに違いはないということです。復興したら景気は回復しているかもしれないから、このぐらいの借金は返せるんだと、こういったような御発言もあったですけれども、私はそういう簡単なことではないだろうと、こういうふうに思います。
 それから、放射線量の試測及び定点での測定ということであります。
 放射線の測定については、広域的かつ継続的、十分な精度管理に基づいた対応が必要であると考えております。そのため、区に近接をし、また、測定実績のある東京都健康安全研究センターにおける測定値を参考にしております。同センターの測定値は、6月15日に東京都が区内2カ所で実施をした空間放射線量、この測定結果とほぼ同じ値でありますことから、区として定点的な測定を現在行う予定はありません。
 また、今回の試測につきましては、学校、保育園等の校庭や園庭を対象に行うことを考えております。試測結果についてはどう取り扱っていくのか、公表の仕方を含め今後検討していきたい、こう考えております。
 それから、原発依存からの脱却についてという御質問がありました。
 経済や社会システムを維持する上で原子力発電への一定の依存というのは急速には転換できません。また、原子力発電をゼロにするという判断は、原発事故の収束過程や今後の安全対策などが明らかでない現時点で語ることはできない、こう考えております。
 原子力発電の安全性の再構築の道筋や代替となる発電方法の実現可能性、太陽光には資源的制約、また時間的制約が、風力にも時間的な制約があります。地熱、小型水力などについては、立地可能な箇所数がそう多いわけではありません。そうした実現可能性などを地球なども含め、地球温暖化防止の視点、これも踏まえながら、幅広く議論していく必要がある、こう考えております。
 私からは以上です。その他、それぞれ担当のほうからお答えいたします。

〔都市基盤部長服部敏信登壇〕
○都市基盤部長(服部敏信) 私からは中野区の地域防災計画見直しにかかわる質問ほか、数点の御質問にお答え申し上げます。
 まず、地域防災計画の見直しの項で、自治体防災の責務・役割についての御質問がございました。
 災害から区民の命やまちを守るためには、自助、共助、そして公助の三つの柱が大事であると考えてございます。この三つの柱がそれぞれの役割を果たしていくことが地域防災の基本と考えてございます。
 続きまして、建物種別ごとの被害想定という御質問がございました。
 地域防災計画では、地域におけます安全性の度合いや建物の構造等を踏まえまして、被害想定を算出しているところでございます。個々の建物の安全対策につきましては、耐震診断等別な他の施策が必要と考えてございます。
 続きまして、長周期地震動の対策の御質問がございました。
 長周期地震動につきましては、これまで明らかにされてこなかったものでございますが、さまざまな現象が起きていることは認識してございます。区内にも中高層の建築物がございますが、それらに対する長周期地震動の影響につきまして、今後解明していく必要があると考えてございます。
 続きまして、原発被害の想定の御質問もございました。地域防災計画にかかわりましての想定がございました。
 地域防災計画は、区内で発生いたしました大災害や事故に対応するものでございます。遠隔地で発生しております今回の原発事故などにつきましては、計画の対象として扱うものではないと考えてございます。
 次に、密集市街地におけます災害対策の御質問でございます。密集市街地の改善の事業についての御質問がございました。
 木密事業や不燃化促進事業を行っております区域に対しましては、これまでもパンフレットやまちづくりニュースの配布、建てかえ相談会の開催などを通じまして周知を行ってきてございまして、今後ともさまざまな手法を用いながら事業の周知を図っていきたいと考えてございます。
 御指摘の密集市街地の改善につきましては、事業の規模、また、多くの部門にわたる事業であることから、国や都の役割があるものと考えてございます。したがいまして、区独自の事業の創設は考えてございません。
 区政運営のあり方の項で、地域住民と職員との訓練の実施という御質問がございました。
 地域センター再編後も災害対策は区の職員が責任を持って行ってまいります。地域住民と区職員とが連携・協力する訓練といたしましては、避難所の開設や運営を協力して行う訓練をこれまでも行ってまいりましたが、引き続き内容を充実させまして行っていきたいと考えてございます。
 また、小・中学校並びに保育園の耐震化にかかわりまして、旧第六中学校の体育館についての御質問がございました。
 旧第六中学校は避難所として指定されておりますので、用地売却後におきましてその機能を引き継ぐことを東京都に求めてきてございます。体育館は原則として、避難所として使用する考えはございません。
 その他の最後の項に2点ございました。関東バスの路線復活の御質問でございます。
 関東バスは平成20年9月に路線の再編等を行いまして、高円寺駅-野方間の路線を廃止し、さらに先の練馬駅まで行く高円寺駅-練馬駅間の路線に統合してございます。関東バスからは、バス停の位置以外は路線のルートが完全に重なっていることから、採算上復活は困難との意向を確認してございます。区といたしましても実現は困難と考えてございます。
 最後に、野方停留所の屋根の設置の件でございます。御提案の停留所につきましては、屋根のような構造物を道路上に設置することは、道路関連法令に定める要件を満たすことが難しいことから、設置できないと考えてございます。
 以上でございます。

〔都市政策推進室長遠藤由紀夫登壇〕
○都市政策推進室長(遠藤由紀夫) 私からは西武新宿線の地下化後の上部利用についての御質問にお答えいたします。
 西武新宿線の連続立体交差事業による鉄道の上部空間の活用につきましては、これまでの地元のまちづくり勉強会などの成果を踏まえながら、連続立体交差事業の進展に合わせ、地域とともに検討し、西武鉄道をはじめ関係機関と協議を行ってまいりたいと考えております。

〔政策室長竹内沖司登壇〕
○政策室長(竹内沖司) まず、区政運営のあり方についてのうち、事業見直しによる災害対応及び区民への影響についての御質問にお答えをいたします。
 災害時にあっても、区民の安全で安心な生活を守るためには、地域支えあいネットワークなどの施策を着実に進展させていくと同時に、今回の震災対応を進めていくことが重要であると考えております。一方で、大震災の発生により、区財政がさらに厳しくなることが見込まれており、区の財政体力に応じた区政運営を行うためには、事業見直しを着実に実施し、目標と成果による区政運営を強固で機動的なものとすることにより、業務運営の効率化と必要な区民サービスの維持を実現していきたいと考えております。
 次に、「地域主権改革」についてのうち、ナショナルミニマムに関連する御質問にお答えをいたします。
 地方分権として、補完性の原理に基づく国の責務、それから、セーフティーネットとして定める基準、こういったものを守った上で、地方がみずからの地域に責任を持ち、都市地域間競争を行っていくことによって、住民にとっての価値や満足度を高め、国全体の活力を高めていくことになると考えております。住民にとって必要な施設の運営ですとか、設備の基準などについては、地域の実情に応じて住民の意見を聞きながら、地方自治体が主体的に定めていくことができることこそ、真の地方自治の実現につながるものだと考えております。

〔子ども教育部長村木誠登壇〕
○子ども教育部長(村木誠) 私からは区立小・中学校と保育園の耐震化についての中で、まず、区立小・中学校の耐震化のお尋ねに対してお答えをさせていただきます。
 区立小・中学校において耐震性能がBランク評価とされた、耐震改修が実施されていない学校が7校ございます。今回お示しをいたしました緊急対策中野2011の中で、区有施設の耐震改修計画の改定をすることとしてございます。この計画によりまして、区立小・中学校につきましても早急に見直しを行い、耐震改修を早期に完了するよう取り組んでまいります。なお、改修に当たりましては、国などの交付金を活用していきたいと、このように考えております。
 次に、中央中学校体育館の関係でございますが、中央中学校の体育館につきましては、生徒の生命・安全確保の観点から、現在、体育の授業や部活動、全校行事等、代替施設での使用の可能性について検討しているところでございます。早急に結論を出していきたい、このように考えております。
 続きまして、区立保育園の耐震化でございますが、今後、民営化を予定している区立保育園5園につきましても、区立小・中学校と同様、早急に見直しを行い、耐震改修を早期に完了するように取り組んでまいります。
 続きまして、私立保育園の耐震化でございますが、既存の区立保育園を民営化した私立保育園につきまして、都補助のほか、区の補助金を活用して行った耐震診断におきまして、強度上補強をすべき箇所が見つかった園があるということは承知をしてございます。新しい中野をつくる10か年計画(第2次)におきましても、区立園の施設改善につきまして支援を行うこととしております。保育園を設置・運営する社会福祉法人の判断に基づき、都が実施している補助制度等を活用し、改修支援を行ってまいりたい、このように考えてございます。
 次に、地域主権改革にかかわります認可保育園の増設にかかわる御質問にお答えをいたします。
 認可保育園の定員の弾力化につきましては、児童福祉法最低基準におけます1人当たりの面積基準を遵守した上で、可能な範囲での定員増を行っているところでございます。区は区立保育園の建てかえ民営化による定員の拡大を計画的に進めるとともに、認証保育所や家庭福祉員などのさまざまな保育サービスを複合的に組み合わせまして、保育園の待機の解消に努めてまいりたい、このように考えているところでございます。
 以上でございます。

〔区民サービス管理部長登弘毅登壇〕
○区民サービス管理部長(登弘毅) 私からは介護保険制度の改定とサービス水準の確保についての御質問にお答えします。
 今回の介護保険制度の改定により新たに創設された介護予防・日常生活支援総合事業あるいは複合型サービスの詳細な内容につきましては、国からまだ提示されておらず、引き続き情報収集に努めたいと考えております。
 また、これらの制度の導入については、中野区保健福祉審議会での審議も踏まえ、適正なサービス水準の確保や給付と負担のバランスなどを十分勘案しながら検討してまいりたいと考えております。
 以上です。

〔健康福祉部長田中政之登壇〕
○健康福祉部長(田中政之) 私からは特別養護老人ホームの増設についての御質問にお答えをいたします。
 第4期介護保険事業計画で整備することとしております南部・中部圏域での特別養護老人ホームの整備につきましては、引き続き可能性を追求してまいります。
 また、第5期介護保険事業計画の策定に当たりましては、現在審議が行われております保健福祉審議会での施設整備における検討を踏まえ、計画を策定してまいりたいと考えているところでございます。
 以上でございます。

○議長(大内しんご) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。

2011年第1回定例会【本会議・一般質問】かせ次郎

【本会議・一般質問】
(2011年2月22日)

中野区議会議員 かせ次郎

  1. 国民健康保険料の引き上げを行わないことについて
  2. 中野駅周辺の開発計画について
  3. 地域センターの窓口業務の継続について
  4. 環境リサイクルプラザの問題について
  5. 西武新宿線の地下化工事に伴う諸問題と沿線・駅舎の安全対策について
  6. その他
    1. 安心して歩ける桃園川緑道について
    2. その他

○議長(伊藤正信) 次に、かせ次郎議員。

〔かせ次郎議員登壇〕
○31番(かせ次郎) 2011年第1回定例会に当たりまして、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

1 国民健康保険料の引き上げを行わないことについて

 まず最初に、国民健康保険料の引き上げを行わないことについて伺います。
 中野区は4月から国保料の大幅な引き上げを実施しようとしております。今回の改定は、これまでの値上げに加え、住民税方式を旧ただし書き方式に改めるというもので、扶養控除や社会保険控除、障害者控除などが考慮されなくなるために、低所得者をねらい撃ちにした改悪となっています。例えば年金受給者で年収200万円の2人世帯では1.57倍の10万円、65歳未満の給与所得の2人世帯では1.66倍の15万円、年収250万円の4人世帯では1.76倍の22万円にもなります。経過措置がとられたとしても、2年間だけで、年金生活者で年収200万円の2人世帯では9,100円の引き上げとなり、大幅な値上げには変わりありません。
 そこで伺います。今度の保険料の改定でどれだけの引き上げになるのか、22年度と旧ただし書きへの移行後の平均と値上げされる世帯数の割合はどうなっているのかを伺います。
 先だって、中野社会保障推進協議会と区との対話集会に参加させていただきました。会場からは、「今でも保険料が高過ぎる。今度の改定では、年金の1カ月分の値上げだ。これでは払っていけない」、こういった悲痛な叫びがありました。議会資料でも、保険料の収納率が年々悪化し、07年から09年の3年間に10万円未満が76.0%から70.7%に、10万円から20万円が81.7%から75.2%と、低所得層ほど収納率は落ちております。また、09年度の全体の収納率は81.1%で、23区の中で18位です。これは中野区は低所得層が多く、払いたくても払えない区民が多いということを示しているのではないでしょうか。
 政府、厚労省は異例の通達を出しました。「国保財政の一般財源の繰り入れは控え、保険料で賄え」と言っています。このようなことでは、際限ない保険料の引き上げになってしまいます。保険料の滞納者には容赦ない取り立てや差し押さえまで行われ、制裁として保険証の取り上げまで起こっています。これではだれでも必要な医療が受けられるとする国民皆保険の制度は成り立ちません。国保料の改定は、国民生活に直結する大問題です。そのために板橋区や世田谷区、荒川区などでは、国保運営協議会に議会代表や公募区民の参加もあり、議会にも資料が出され、詳細な報告がされています。
 ところが、1月26日の厚生委員会では、他の区で報告されているような保険料改定の詳細な資料も、「確定していない資料を公表すると混乱する」という理由で示されませんでした。しかも、区民への説明は、条例案が可決され、被保険者に通知が出された後、5月に地域説明会を実施するということですが、これでは「お上の決定には黙って従え」ということになるのではないでしょうか。
 区は、国や都と共同して、区民の健康で文化的な生活を保障する義務があります。そのために、国民健康保険の保険料の引き上げを抑えるために、国保財政への一般財源の繰り入れを行ってきました。また、我が党議員団は、「国庫負担の割合を国に求めるべきだ」とただしてきましたが、区長の見解は、「負担を税に転嫁するもの」というものでした。しかし、開発事業では、「国や都の補助金を活用する」では道理が足りません。国や都に対し、公費負担の割合をふやし、保険料の引き上げを抑えるべきです。また、今回の保険料の引き上げは、一般会計からの繰り入れをふやしてでもやめるべきです。あわせてお答えください。

2 中野駅周辺の開発計画について

 2番目に、中野区周辺の開発計画について伺います。
 まず、中野サンプラザと区役所の一体整備についてであります。これまでの区の説明では、2012年までに再整備等の計画案を作成することになっています。そもそもこの計画は、区役所の移転改築を前提にしたものです。この地区の再整備にとどまらず、当然、新区庁舎の移転改築費用をどうするのかの検討がなされなければなりません。区役所の移転改築との関係はどうなっているのかを伺います。
 昨年3月に示された「再整備の考え方」では、サンプラザの建物を残し、スーパーリフォームする案から、区役所、サンプラザ敷地一体開発による超高層ビルを建てる計画まで、四つの案が提案されています。しかし、財源はどうなるかについては、明確な説明がありません。この点についても、あわせて伺います。
 2番目に、庁舎移転用地の活用について伺います。
 中央中学校南側の公務員宿舎用地0.5ヘクタールが新たな公園用地として活用されれば、1.5ヘクタールの公園面積が2ヘクタールに拡大し、防災機能が改善され、学校の教育環境が向上することは、区民と結んだ運動の成果だと評価しています。しかし、10万人の避難場所の主要な施設となる防災公園としては、まだまだ不十分です。もしも区立体育館南側の0.4ヘクタールを新たな公園用地とすることができれば、高層ビルに囲まれた中庭のような公園が、けやき通りに面した公園となり、景観上も防災公園としての機能も改善されます。この際、区役所移転を中止し、公園として整備すべきです。答弁を求めます。
 次に、囲町地区の行きどまり道路の解消について伺います。
 警察大学校等跡地の整備が進む中で、囲町地区の動きは見えていません。整備地区の区画道路の整備は進んでいますが、新設道路と囲町の居住地区の間には緑地帯が設けられ、生活道路と接続していません。住民からは、「長い間の願いであった行きどまり道路の解消はどうなるのか」といった不安の声が上がっています。こういった問題について、住民の要望にこたえ、個別的な対応も含め、改善の方策をとるべきです。答弁を求めます。

3 地域センターの窓口業務の継続について

 3番目に、地域センターの窓口業務について伺います。
 7月には地域センターが廃止され、(仮称)区民活動センターに転換されようとしています。しかし、いまだに区民の理解と合意は得られているとは思えません。特に、地域事務所の併設となる南中野、東部、江古田、野方、鷺宮以外の区民活動センターでは、地域センターで行われていた窓口業務が廃止され、住民票や印鑑証明、納税証明などの諸証明の交付などが受けられなくなります。区は、コンビニに交付機を置き、24時間対応できるのでサービスが充実すると言っていますけれども、しかし、高齢者にとってなじみにくいのがIT機器です。「これでは機械に弱い年寄りを除外するものだ」との怒りの声も聞こえます。また、「コンビニがない地域はどうするのか」、こういった声もあります。こういった声にどうこたえるのか、お聞きします。
 スケジュールを見てみますと、2月から東部、桃園、新井、薬師の4地域で先行実施し、7月には残りの地域についても一斉に転換が図られるとしています。しかし、コンビニでの諸証明書の交付業務の開始は来年の2月ということです。この間はどうするつもりですか。
 また、このような見通しの立たない計画で、どれだけの区民が納得できるでしょうか。引き続き15カ所の地域センターでの窓口業務を継続すべきです。答弁を求めます。

4 環境リサイクルプラザの問題について

 4番目に、環境リサイクルプラザの継続について伺います。
 消費者センターと環境リサイクルプラザは、「区民のリサイクル活動を支えるため、区民みずからが環境や資源問題を考え、交流し、活動できる場」として1997年に開設されたものです。しかし、区は、利用率が低いことを理由に、昨年の第4回定例会で消費者センターを廃止し、中野区役所1階ロビーの一角に消費生活センターを開設しました。ここでは、消費生活の苦情相談を受け付けるもので、これまでのような区民の活動を支える場も機能もありません。こうした消費者団体の活動をどうするのか、その対案は全く示されていません。
 しかも、環境リサイクルプラザについても、7月には「機能転換」の名のもとに、会館の管理運営を民間事業者に丸投げし、企業活動の場として提供しようとしています。1月17日の利用者の説明会では、「6月末をもって環境事業者への民間貸し付けになるので、区民の利用はできなくなる」と一方的な通告がされ、活動の場を失う利用者団体は途方にくれています。中野区の消費者運動は、30年の歴史があり、この間、区の積極的な支援のもとで、大きな成果を上げてきました。今度の区の処置は、区民を「2階に上げてはしごを外す」に等しいひどい仕打ちです。
 環境リサイクルプラザは、約50の団体が登録し、環境消費者活動の拠点として利用しています。いずれも専用の会館があればこそ、全区的な課題や専門的な課題に継続的に取り組むことができました。例えば布のリサイクルに取り組む「かおり会」では、古布の裂き織りを3台の織機を使って活動しています。織機は畳、1畳ほどの大きさで、簡単に移動はできません。また、廃食油から石けんをつくっている「せっけんの輪」では、石けん製造機、粉砕機は、大きくて重く、移動は困難、石けん製造に使う苛性ソーダは危険物で、専用の保管庫が必要、廃油のろ過には1カ月かかる、こういうことです。
 こういった活動は、区民活動センターでできるとは、到底思えません。やみくもに利用者団体を追い出し、せっかく根づいた区民運動をつぶすようなことがあってはなりません。そのためには、環境リサイクルプラザに区民活動のできる場を引き続き確保すべきです。答弁を求めます。

5 西武新宿線の地下化工事に伴う諸問題と沿線・駅舎の安全対策について

五つ目に、西武新宿線の地下化工事に伴う諸問題と沿線駅舎の安全対策について伺います。
 1月24日、我が党区議団は、西武新宿線各駅の利用者の会の皆さんと西武鉄道本社に出向き、西武新宿線の地下化工事に伴う諸問題と、沿線駅舎の安全対策について申し入れを行ってきました。この項の質問は、中でも緊急かつ重要な問題について絞ってお尋ねをします。
 まず、ホームドアの設置についてであります。
 1月16日、JR山手線の目白駅で、全盲の男性がホームから転落し、亡くなる事故がありました。相次ぐホームからの転落事故に、国土交通省も動き出し、2月9日には、JR東日本、JR東海、東京メトロ、京王電鉄、西武鉄道など、15事業主が出席するホームドア整備促進に関する第1回検討会が開かれました。JR山手線では、2017年度まで全駅にホームドアを設置するという予定であり、今後は全国の駅に波及する方向です。
 申し入れでは、駅のホーム改修に合わせ設置するのはもちろんのこと、各駅のホームにホームドアを設置するよう求めました。中野区でも、西武鉄道に働きかけるとともに、JR中野駅や東中野駅についても設置を求めるべきです。答弁を求めます。
 次に、新井薬師前駅の工事に伴う立ち退き問題についてお伺いをします。
 昨年の第4回定例会では、同僚の牛崎議員が西武新宿線新井薬師前駅の地下化工事に伴う諸問題について伺いました。その後、周辺住民の皆さんの思いが申し入れ活動で語られておりますので、区の対応を求めてまいります。
 まず、工事の影響を最小限に抑える工法と設計にしてほしいという要望です。線路の位置の変更は少なくしてほしい。工事が完成した後には、地権者として住み続けられるような計画にしてほしい。線路敷の活用では、緑のオープンスペースとして整備してほしいなどの要望が出ています。このような要望にどうこたえるのか、答弁を求めます。
 3番目に、新井薬師前駅の開かずの踏切問題について伺います。
 連続立体交差化が実現するのは、まだまだ先のことです。一方、待ったなしで改善が求められているのが、新井薬師前駅の踏切の安全問題です。昨年の第3回定例会での牛崎議員の総括質問で、「線路敷内での歩道幅を拡幅する件で西武鉄道と交渉している。問題になっているのは費用負担だ」といった内容の答弁でした。その後の交渉はどうなっているのでしょうか。危険な踏切をこれ以上放置するわけにはいきません。区の責任で改善を急ぐべきです。あわせてお聞きします。
 4番目に、鷺ノ宮駅南口のエレベーターを設置することについて伺います。
 既に鷺ノ宮駅北口とホーム、改札口との間ではエレベーターが設置されていますが、南口にはエレベーターがなく、利用者から何とかしてほしいという強い要望があります。西武鉄道は、設置場所がないことを理由にしています。しかし、駅南側には駐車場になっている民有地があり、この用地を取得できれば済む話です。区が用地を取得して貸与することも含め、利用者の要望にこたえるべきです。

6 その他


 最後に、その他として、安心して歩ける桃園川緑道にすることについて伺います。
 今、「安心して歩ける桃園川緑道に」という声が地域で高まっています。中央四丁目の三味線橋付近の放置バイク問題では、さくを設けてもらい、現在のところ駐車しているバイクはありません。しかし、最近では、少し離れた場所に分散化されたようにも思われます。結局、規制だけでは根本的な解決ができないということになるのではないでしょうか。
 放置バイク問題は、バイクの保管場所が不足していることが大きな原因です。公共のバイク駐輪場の設置や、集合住宅への附置義務の強化など、検討すべきではないでしょうか、答弁を求めます。
 桃園川は、しばしば氾濫を起こす暴れ川でした。そのため、河床を掘り下げ、ふたがけをして、下水道にされました。当初、上部は道路にする計画だったようですが、四季折々の花を植えた安心して歩ける緑道にしてほしいという運動が起こり、その成果が今日の桃園川緑道につながっています。それだけに住民の思いは深く、多くの人々に愛され、利用されています。
 そこで、緑道利用者の声から、以下のような改善方を求めます。
 まず、高齢者の方からの声です。緑道には、いすやベンチがない。花壇や手すりを利用しているが、何とかしてほしいとの要望です。立派なベンチを望んでいるのではなく、ちょっと一休みして、息を整えるといった程度のものなら工夫はできるはずです。
 09年の第3回定例会での私の一般質問では、「調査検討していきたい」との答弁でした。その後どうなったのか、早急な改善を求めます。お答えください。

 次に、中野三丁目から中央一丁目にわたる緑道の舗装の問題です。管理が不十分で、舗装がはがれたり、膨張して膨れ上がったりしている部分も散見します。管理を十分に、破損は直ちに修繕してほしいものです。また、タイルがかたく、雨の日には滑りやすく危険だという声もあります。滑りにくい舗装に変えるべきです。あわせてお答えください。
 次に、プランターの問題です。
 緑道に置かれたプランターは古く、ひび割れたり壊れたりしたものが多く見られます。見苦しいばかりか、高齢者がいすがわりにも使っているので危険でもあります。適宜更新するとともに、いすに置きかえるなどの工夫をすべきだと思います。答弁を求めます。
 以上で私のすべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) かせ議員の御質問にお答えをいたします。
 国民健康保険料についての御質問であります。
 平成23年国民健康保険料の料率算定では、1人当たりの保険料は平均9万3,105円から9万4,479円へと1,374円上がる見込みであります。中野区の想定では、約2万2,000世帯、32%程度の世帯で保険料が上がると見込んでおります。一方、1万5,000世帯、22%程度の世帯では保険料が下がると見込んでおります。
 この決定についての御質問もありました。いわゆる旧ただし書き方式というのは、所得に応じて保険料を賦課するべきというやり方で、国全体でとっている方式であります。23区以外の大多数の自治体で、大多数の国民が旧ただし書き方式による国民健康保険料という形でサービスを受けている、こういうことであります。したがいまして、制度本来のあり方にしていくということで、23区の区長会でこのような決定を行いました。
 国民健康保険料につきましては、23区の場合、23区が統一保険料として算定をしております。これに基づいて、各区が保険者として責任を持って運営をしております。この23区全体での決定、23区共通の保険料だということでありますので、御理解をいただきたいというふうに思っております。
 4月に被保険者全世帯へ算定方式の移行についてお知らせ文を送付し、あわせて5月に地域説明会を行い、十分に周知をする予定であります。その後、6月に保険料の当初賦課通知を発送する、そのような予定となっております。
 国や都に対して公費負担の割合をふやし、保険料の引き上げを抑えるよう求めるなど、保険料の引き上げはやめるべきと考えるがどうか、こういったような御質問がありました。
 国の負担をふやすということは、その財源としての税金が必要ということになります。日本の国は、もう言うまでもなく、税収よりもはるかに多い赤字国債を出さないと財政が成り立たないような国であります。新たに税金による歳出をふやすということになれば、どのような対応が必要になるのか、おのずと税金を新たに国民に転嫁すると、このようなことになるわけであります。ふえ続ける社会保障負担について、自治体や国がどう分担していくのか、国民に対してどうお願いができるのか、給付と負担のバランスの中で国民的議論が必要だと、私は再三申し上げております。
 それから、区役所、サンプラザ地区整備についての御質問であります。
 区役所移転に当たりましては、現在の区役所敷地の資産価値を最大限活用していくこととしております。また、区役所、サンプラザ地区整備に必要な資金の調達につきましては、保有している土地の資産価値を最大限活用する方策を検討してまいります。
 区役所の移転を取りやめるべきではないか、こういう御質問であります。
 区庁舎の移転建てかえ計画につきましては、新しい中野をつくる10か年計画に基づき、区役所、サンプラザ地区を広域的な集客力を備えたまちの顔として整備することとあわせて、着実に進めていかなければならない、こう考えております。
 それから、囲町の行きどまり道路についての問題であります。
 囲町のまちづくりにおいて、この行きどまり道路の問題についても解消していくことが重要であり、今後囲町のまちづくりを積極的に進めていく中で解決を図っていくべき問題だと、こう考えております。23年度の予算案におきましても、囲町のまちづくりについて、所要の経費を計上し、地元のまちづくり協議会の支援を行うこととしております。
 私からは以上です。

〔区民生活部長鈴木由美子登壇〕
○区民生活部長(鈴木由美子) 私からは、地域センターの窓口業務と環境リサイクルプラザについてお答えいたします。
 まず、コンビニエンスストアでの交付がお年寄りになじみにくいのではないかという御質問ですけれども、コンビニエンスストアにおけます証明書交付サービスは、コンビニエンスストアに設置してあります多機能端末から行政サービスを選択して、後は音声入りの画面操作に従って画面をタッチしていけば必要な証明書を受け取れるものという仕組みになってございます。既に導入している自治体に問い合わせても、操作方法についての苦情というのは寄せられていないというふうに聞いているところでございます。
 また、証明書コンビニ交付サービスは、区外のコンビニエンスストアでも利用できることができます。また、コンビニ交付が利用可能な店舗は、中野区内だけでも38、また隣接の地域でも多数あるというふうに考えておりまして、区民の方々には、操作方法や利用可能な店舗についての御案内を丁寧に行って、不安の解消に努めていきたいというふうに考えてございます。
 また、地域センターの窓口を継続すべきだという御質問ですけれども、今回、地域センターを(仮称)区民活動センターと(仮称)地域事務所へ転換する目的といいますのは、基本構想で描く持続可能な地域社会を目指して、地域住民が主体となった地域自治、地域活動を推進すること、それと区民満足度の高い小さな区役所を実現することにあるというふうに考えてございます。来年2月には、今申し上げたコンビニエンスストアでの端末を活用した住民票と印鑑登録証明書の交付サービスを予定しておりまして、着実に効果的効率的な窓口サービスの提供に努めていきたいというふうに考えております。
 また、7月から2月までの移行に当たりましては、先ほどいでい議員の御質問にもお答えしたとおり、即日で住民票、印鑑証明が発行できるように体制を考えていきたいというふうに思っているところでございます。
 環境リサイクルプラザにつきましては、区民の共通の財産である区の施設というのは、行政課題の遂行に資するため有効な活用が図られなければいけないというふうに考えてございます。今、地球温暖化防止対策を進めるためには、区民の方々のCO2削減の取り組みを促進することができる環境事業者などの民間活力を活用することが区としては重要かつ効果的であると考えております。区民の方々の活動の場は、地域センター、区民活動センター、区の集会室がたくさんございますので、そうした場を活用してもらいたいというふうに考えております。したがいまして、転換後の環境リサイクルプラザに区民活動の場を設けるということは考えてございません。
 以上です。

〔都市整備部長服部敏信登壇〕
○都市整備部長(服部敏信) 私からは、西武新宿線地下化にかかわります何点かの御質問と、その他の項の桃園川緑道にかかわります御質問等にお答え申し上げます。
 まず、駅舎の安全対策の中で、ホームドアの設置でございました。
 ホームドアの設置に関しましては、国土交通省で検討会が開催されまして、ことしの夏ごろを目途に整備促進に関する中間報告がされると聞いてございます。ホームドアの設置につきましては、検討会の結果を受けまして、各鉄道事業者が乗客の安全管理の面から優先順位をつけ、判断し、整備するものと考えてございます。したがいまして、現時点で区のほうから働きかけることは考えてございません。
 また、鷺ノ宮駅南口にエレベーター設置という御質問がございました。
 鷺ノ宮駅南口につきましては、バリアフリー整備が求められておりますが、敷地上の制約や構造上の問題がありまして、西武鉄道としては難しいと聞いてございます。現時点で西武鉄道側にさらに区として要望することは考えてございません。
 さらに、新井薬師前駅の開かずの踏切の問題でございました。
 踏切道の拡幅には、鉄道事業者の協力が不可欠でございます。これまで西武鉄道に対しまして、敷地内の遮断機等の移設に関する費用負担や拡幅整備に伴います一部鉄道用地の使用などについて協力を求めてまいりました。区といたしましては、連続立体交差化以前の現段階におきまして、取り組みが可能な踏切の安全対策を進めてきたところでございます。今後ともこうした対策を進めてまいりたいと考えてございます。
 次に、その他の項で、バイクの駐車場の整備と集合住宅の附置義務の関係の御質問がございました。バイク駐車場につきましては、バイクでの利用が想定される施設の設置者がバイク需要に見合った駐車場を設置すべきものと考えてございます。こうしたことから、区は民間のバイク駐車場の整備の促進に努めているとともに、規制、誘導など、国の積極的な施策展開についても求めるとともに、東京都整備保全公社の助成制度の積極的なPRを進め、整備を積み上げていきたいと考えてございます。
 また、集合住宅へのバイク駐車場の附置義務でございますけれども、現在運用しております中野区共同住宅等建築指導要綱によりまして、原動機付自転車を含め、自転車等置場設置を指導しているところでございますが、区の住宅政策審議会の答申では、自動二輪車の駐車分も含め、自転車駐車場の附置義務強化を示してございまして、今後条例化に当たりましては、その方向で盛り込んでいきたいと考えてございます。
 次に、桃園川緑道のいすやベンチの件の御質問でございます。
 同緑道には、全体で35カ所のいすやベンチを設置してございます。これらのベンチにつきましては、緑道の幅員が狭く、利用者の声が民家まで届きまして近所迷惑にもなりやすいために、整備時点におきまして、地域での説明会とか、個別説明を行い、合意のもとに設置したものでございます。ここ数年、特にベンチやいすは、路上生活者の寝泊り、あるいは深夜たまり場になってございますので、そういった問題が顕在化してございます。このために新たないすやベンチの設置については、現段階では困難と考えてございます。
 次に、緑道の舗装についてでございます。
 主な舗装は、耐用年数や美観を重視してタイル張りにしてございますが、補修に努めてきてございますものの、竣工から15年以上経過しているところから、場所によりましては傷みが進んでいるところもございます。しかしながら、舗装材の大幅な変更は現段階で困難でございますが、将来、下水道の大規模改修に合わせまして、どのようなものが適しているかどうか検討していきたいと考えてございます。
 最後でございます。緑道のプランターの関係の御質問がございました。
 プランターにつきましては、主に放置自転車対策、あるいはバイク対策で置いているものでございます。維持管理に努めておりますが、ひび割れしているものにつきましては、順次取りかえてまいります。
 いすやベンチにつきましては、先ほども御答弁させていただきましたけれども、路上生活者の寝泊まりとか、深夜のたまり場になっているという問題もありますので、プランターをいす等に置きかえることは困難であると考えてございます。
 以上でございます。

○議長(伊藤正信) 答弁が残っておりますけれども、時間がオーバーしましたので、以上でかせ次郎議員の質問は終わります。

2011年第1回定例会【本会議・代表質問】来住和行

【本会議・代表質問】
(2011年2月22日)

中野区議会議員 来住和行

  1. 区長の政治姿勢と2011年度予算案について
    1. 施政方針について
    2. 区役所移転建て替え問題について
    3. 予算案について
  2. 認可保育園の増設で待機児を解消することについて
    1. 待機児対策の抜本的見直しについて
    2. 「子ども・子育て新システム」の問題について
  3. 介護保険と高齢者福祉について
    1. 介護保険制度の改定について
    2. 高齢者福祉について
  4. 教育行政について
    1. 少人数学級と学校統廃合について
    2. 学校施設の整備について
  5. 山手通りの環境と安全対策について
  6. 東中野駅東口のエスカレーター・エレベーターの設置について

○議長(伊藤正信) 次に、来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕
○41番(来住和行) 2011年第1回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。

1 区長の政治姿勢と2011年度予算案について


(1)施政方針について

 まず、区長の施政方針について。
 区長は、「社会保障制度を将来にわたって安定的なものとして設計し直すためには、増税の必要性は私も認めるべきだと思います」と述べ、増税と社会保障などの給付と負担のバランスを言いつつ、「規制緩和や企業の税負担の軽減」の主張をしています。現政権のもと開かれている社会保障改革集中検討会議で、経済同友会は、財源をすべて消費税とする年金制度を提案し、企業負担のある厚生年金制度をなくそうとしています。医療の3割を本人負担とする高齢者医療制度まで要求しています。民主党政権が突き進む増税路線こそ、財界の要求による大企業の法人税減税の穴埋めです。区長は、民主党政権をばらまきと声高に批判していますが、よって立つ足場は民主党政権と同じではありませんか。
 区民への増税を前提とする立場をとる以上、区長が現政権を批判することはできません。区民の暮らしを守るべき区長は、新たな区民負担に毅然と立ち向かう姿勢こそ求められます。住民の福祉の増進を図ることを基本とした地方自治法第1条に立って区政運営に当たるべきではありませんか。答弁を求めます。


(2)区役所移転建て替え問題について

 次に、区役所移転建てかえ問題についてお聞きします。
 昨年10月に実施した日本共産党区議団の区民アンケートでは、区役所の移転に反対は70%でした。移転建てかえは、区民の合意は得られていません。中野区役所は、耐震上も特段に問題のない庁舎であります。中野区庁舎より古い渋谷区、品川区などでも耐震補強で、建てかえをしないで使用する方針です。中野区は、区役所移転先用地の費用36億円を土地開発公社に対する債務保証と移転先解体費用の3,800万円を補正で予算計上しています。まだ使える区役所をなぜ移転建てかえるのか。その理由は、中野サンプラザ、区役所地区一体の開発の種地とするためです。移転建てかえの建設費用は、ほぼ全額中野区負担となります。区民に建設費の見込みも示さず用地取得に走るのでは、区民は納得できません。区役所移転建てかえ建設費にどれだけ見込んでいるのか、お答えください。
 区役所の移転建てかえよりも、先送りした第四中学校、第五中学校、大和小学校などの区立小・中学校の耐震改修を優先実施し、児童の命を守るべきです。認可保育所の増設で保育園待機児を解消する。1,200人も待機している特養ホームを増設すること、これが区民が望んでいることです。区役所移転建てかえは無駄遣いと、区民の批判は免れません。区役所移転建てかえはやめるべきです。答弁を求めます。


(3)予算案について

 予算についてお聞きします。
 中野区の新年度予算案は、一般会計総額で史上最高の1,113億円となっています。区民の要望でもあった子宮頸がん予防ワクチン、小児肺炎球菌ワクチン接種や区立保育室の開設などは評価できます。しかし、区民が区民施策充実の実感を持てるものとはなっていません。その特徴は、基金を349億円も残しながら、借金と特定財源に依存する予算となっています。昨年に比べ、169%増の89億円余となった投資的経費、中野駅周辺まちづくりの19億円余、警大跡地道路整備10億4,000万円、東中野駅西口4億3,000万円など、駅周辺開発中心型予算となっているのが特徴です。
 中野駅周辺の本格的な開発にいよいよ乗り出します。そこでお聞きします。2015年完了予定の第2期整備、2018年完了予定の第3期整備は、それぞれの事業費は幾らになるのか、答弁を求めます。
 予算案が区民の所得減少、自殺者の増加、失業、倒産などの苦しい区民の暮らしの実態と向き合ったものとなっていないことです。中野区だけが実施していない木造住宅への耐震補強工事への助成制度をつくるとともに、全国180を超える自治体に広がった住宅リフォーム助成制度、大きな経済効果を発揮し、地域を元気にする暮らし応援のこの助成制度の実施を求めます。
 いまだ23区で中野区だけが区民に負担を強いている後期高齢者健診、国保特定健診の500円の費用負担、2,250万円の予算で無料にできます。加えて、がん検診の費用も無料化し、検診の目的である早期発見、早期治療の効果をより高めることです。答弁を求めます。
 青年をめぐる雇用状況は深刻です。区も就職説明会の回数をふやすなどしてきました。足立区では、正社員を目指す青年を対象に、社会人の基礎力向上や面接対策の集中セミナーと合同面接会をセットで実施しています。中野区の就職面接会の充実を求めます。
 雇用促進の事業を展開する上で、専門の分野がどうしても必要です。足立区が雇用専門家を設置しているように、中野区も緊急雇用創出補助を活用するなどして専門の分野を設置してみてはどうでしょうか。

2 認可保育園の増設で待機児を解消することについて


(1)待機児対策の抜本的見直しについて

 次に、認可園の増設で待機児童を解消することについてお聞きします。
 待機児童対策の抜本的な見直しについて。
 認可保育所に入れない待機児は、全国で過去最高の2万6,000人を超え、潜在的な入所希望者を含めると100万人とも言われています。中野区においても、1月の待機者は476人にもなっています。この責任は、政府が認可保育所をふやさず、待機児対策として保育所定員の弾力化で定員枠を超えた児童の詰め込みに終始し、公的責任を果たしてこなかったことにあります。中野区も定員の弾力化等で、認可園全体でこの1年で63人も定員を超えて受け入れてきました。待機児がふえる中、区立園の廃止、建てかえ民営化、認可園の定員を超えての詰め込み、認証園の設置等で待機児対策を乗り切ろうとしました。しかし、株式会社認証園ハッピースマイルの2カ月での倒産、認証園誘致も区の計画ほど参入が見込めなくなっています。結局、廃園した東中野保育園を認可園の分園として再開、中部保健福祉センター跡での4月からの区立保育室をオープンし、新年度には区立弥生保育園の分園を開設します。待機児対策の目玉としてきた民間任せでは、待機児対策が立ち行かないばかりか、認可園の定員の弾力化も既に限界ではありませんか。
 品川、練馬、江東、荒川、世田谷区などでは、新年度に認可保育所を増設誘致します。中野区も、これまでの待機児対策を抜本的に見直さざるを得ません。認可園の増設で待機児を解消すべきです。答弁を求めます。
 今後も保育園需要はふえていきます。これまでの対応は場当たり的と言わざるを得ません。待機児解消に南江古田など耐震改修を行い、区立園として存続する一方、既に廃園になっている旧西中野、桃が丘仮園舎、住吉保育園などの有効活用を進めることです。分園方式を活用することも一つの選択肢です。答弁を求めます。
 廃園となった区立住吉保育園は、当面母子施設として貸し出すことになっており、その後において保育園としての活用は可能です。地域でも保育園活用の署名運動が取り組まれています。これらに加え、さらに未利用国有地を活用するなど、区が責任を持って待機児対策に取り組むべきではありませんか。お答えください。


(2)「子ども・子育て新システム」の問題について

 子ども・子育てシステム導入の問題についてお聞きします。
 政府は、今、待機児増にかこつけ、子ども・子育て新システム導入を2013年から実施する方向です。これまでは保育水準を確保するため、職員数、設備、施設の基準を国が定めていました。この基準をなくし、自治体は要保育度を認定するだけで、保護者は自分で指定事業者を探す直接契約制にしてしまうというものです。私立保育園の経営者をはじめ、保育園関係者の声を聞かず、財界の要求につき従って保育を営利企業の金もうけの対象とすることにあります。これでは保育料も現在の応能負担から、認証園と同じよう、所得に関係なく応益負担となり、重いものとなります。新システムは保育制度を根底から壊すことになります。区の見解をお聞きします。

3 介護保険と高齢者福祉について


(1)介護保険制度の改定について

 次に、介護保険と高齢者福祉についてお聞きします。
 介護保険導入から10年、これまで私たちは制度の抜本的見直しを求め、国庫負担の増額、低所得者への保険料、利用料の軽減、減免制度などを繰り返し求めてきました。第5期介護保険事業計画に当たり、保健福祉審議会が発足し、介護保険部会で検討することとなっています。そこで、4点についてお聞きします。
 重い費用負担が原因で必要な介護サービスが受けられない、認定制度や支給限度額などの制約で必要なサービスを受けられないなどを、保険者として区が直接実態を調査し、その調査をもとに次の事業計画を議論、検討すべきではないでしょうか。郵送による返信記入方式での実態把握では、正確なニーズがつかみ切れないではありませんか。直接面談方式による調査をすべきです。
 第2に、保険料について、今回の計画検討に当たっては、第4期計画で8億円を取り崩す予定が給付費の支出が下回ったことから、介護給付費準備基金残高はさらに積み増しし、16億円余となっています。基金を活用し、保険料の引き下げをすべきです。段階区分もさらにふやすべきです。特に、低所得者には減額制度拡充による軽減対策を検討することを求めます。
 第3に、施設整備のおくれは、依然として介護の負担が家族にのしかかっており、ショートステイなどの入所施設の増を図る上でも、計画未達成となっている中南部地域に100床の特養ホームの整備計画を早急に達成することが必要です。
 東中野五丁目区有地を活用しての50床の特養ホームが2013年4月に開設されますが、特養ホーム、老健施設の数は現在23区の中では、その数は下位の22位です。国・都・区有地を積極的に生かして南部地域への特養ホームの建設を具体化し、実現することを求めます。
 介護保険の最後に、現行の制度では、要支援と認定された方は全国一律の基準で介護保険のサービスを原則1割負担の利用料で受けられます。厚労省が今国会に提出予定の介護保険法改定案では、要支援と認定された方は、保険サービスの対象外とするかどうかは市町村で判断し、保険外サービスとして実施されている地域支援事業に組み込む案となっています。要支援の認定者は、区内で約3,200人、何らかのサービスを利用している人は7割の2,200人です。これらの方々がヘルパーによる生活援助などの現行の保険サービスを取り上げられることになり、保険給付が切り下げられることになりかねません。中野区も、国の動向を見るでは済まされません。国分寺市では、保険料の負担増抑制のための国庫負担の増、軽度者への保険給付の継続など、介護実態を踏まえ、要望書を提出しています。区として、国に対して意見を出すべきです。答弁を求めます。


(2)高齢者福祉について

 高齢者福祉についてお聞きします。
 中野区においては、在宅における区独自の高齢者福祉のサービスが実施されていません。現在、おむつサービス、火災安全システム、三療サービスなどの8事業が実施されていますが、いずれも東京都事業をやっているにすぎません。高齢者福祉の充実のためには、介護保険以外の選択メニューを準備することです。渋谷区で始まったホームヘルパー派遣事業も実施の区がふえています。中野区もホームヘルパーの派遣事業に乗り出すべきではないでしょうか。高齢者がいつまでも元気に地域の中で自立できるよう支援していくには、まず高齢者の実態把握がどうしても必要です。
 中野区も区の責任において、例えば介護保険の要介護認定を受けていながら介護保険サービスを利用していない方、介護保険の要介護認定を受けていない高齢者のうち、2年以上医療及び区民健診を受けていない方、対象を明確にし、直接訪問面接による調査を求めます。
 また、熱中症対策についても、高齢者訪問調査での危険度の高い区民の実態把握と注意喚起、さらには区有施設の活用で対応していくことなども具体的に検討すべきではありませんか。お答えください。
 次に、教育行政についてお聞きします。

4 教育行政について


(1)少人数学級と学校統廃合について

 少人数学級の学校統廃合について。
 政府は、今春から公立小学校の35人学級に向け、小1について、現行の40人から35人に引き下げる改正案を閣議決定しました。改正案の附則には、小2から中3までも順次、基準改定を検討すると明記しています。
 少人数学級の教育的効果は歴然であり、長年の国民的運動で31年ぶりでの引き下げとなります。東京都が実施した昨春の40人学級から39人学級で、区内で小学校3学級、中学校1学級がふえることになりました。今回の35人学級は、中野区の学級編制にこの4月どのように影響するのか、お聞きします。
 新宿区では、小学校2校を統合するかしないかの検討協議会で、1月20日、区教委の代表が、「子どもの数が増加傾向にあること、35人学級が実施されれば施設面からいって物理的に無理でないか。統合を見送って、地域と教育委員会が協力して子どもをふやすために努力していく」との発言もあり、統合計画を見送りの方向に踏み出したとの報道がありました。
 中野区は、05年に作成した統廃合計画の中期・後期計画を変えないで実施するとし、そのスケジュールを3月までに出すと言っていました。明確な理由は示さず、公表を先送りしています。どこでどのように検討しているのか、区民関係者に検討状況をなぜ公開しないのか。加速する少人数学級の新しい流れを考えるならば、少人数を指導する場合の教室や普通教室そのものが不足することは明確ではありませんか。まず、中期・後期計画を撤回すべきです。お答えください。


(2)学校施設の整備について

 学校施設の整備についてお聞きします。
 桃園第二小学校は、ことし創立90周年を迎えます。児童数の増加で、体育館に併設の高齢者在宅サービスセンターを閉所し、教室の増に備えます。昨年11月に桃園第二小学校の施設の改善について、PTAより要望書が議会に出されました。学校は、本校舎と体育館棟は道路をまたぐ構造となっているために、雨の日など大変な思いを児童はしています。増設する教室に雨の中を給食ワゴン車で本校舎から運ぶことにもなります。安全対策上からも、雨よけ設置要望にこたえるべきではありませんか、お答えください。
 谷戸小学校の耐震建てかえによって、長期間の工事となります。授業への影響を最小限にとどめる努力を求めるとともに、学校、地域からの長年の要望であります地下体育館へのエレベーターの設置をこの工事にあわせて実現すべきと考えますが、お答えください。

5 山手通りの環境と安全対策について

 次に、山手通りの環境と安全対策についてお聞きします。
 山手通りの中野区間の街路整備は、この3月で完了となります。この間、計画は大幅に変更され、6車線計画を4車線とし、中央分離帯を縮小、歩道を5メートルから10メートルに広げ、自転車帯の設置などの改善が行われました。地下高速道路の排気ガス対策も換気所に脱硝装置を設置し、二酸化窒素等の除去をするとともに、換気塔の大きさ、排気塔の高さを縮小し、地域にとって負担を軽減するものにできました。
 整備は進みましたが、自転車と歩行者を区別する標識が認識されず、危険な状態も発生しています。標識はありますが、役割を果たしていません。自転車と歩行者を区別できる標識等の対策を求めるべきではないでしょうか、伺います。
 また、一部に歩道の改善すべき段差の箇所や民地と道路との段差による雨水対策なども残されており、中野区間の全体を区として調査し、問題箇所の改善を3月までに解決するよう東京都に求めるべきです。
 私は、昨年の9月15日の本会議で、東中野換気所の2本の換気塔の上部に排ガスによるすすが付着していることを指摘しました。首都高によると、調査の結果、8月の猛暑で地下トンネル内の排気機能システムの設計ミスにより、1日約7万台の排ガスを処理せず、生の状態で40日間も換気塔から排出していたとのことです。この事故を指摘するまで隠していたことも問題です。
 首都高は、毎月、排ガス処理のデータ数値をホームページ上で換気所ごとに公開しています。昨年10月には、トラブルが発生した東中野喚起所の8月のデータは公開表示されていません。今回、データの開示を求めたところ、通常稼動と変わらない除去率の数値を入れ込んで発表しています。これはデータのねつ造です。毎月公開されている数値のデータそのものが疑わしくなります。東京都と首都高の管理責任を明らかにさせるべきです。事故の発生について、当該自治体に報告させることも求めるべきではありませんか、お答えください。
 換気所の排気ガス処理状況や装置の稼動状況は、首都高から一方的に発表される情報のみです。これまで私は区に対し、排ガス処理数値をリアルタイムでだれでも確認できるように要求すべきだと求めました。しかし、その必要性を区は否定し続けています。首都高が40日間も事故を放置し、隠し、データを操作し、ねつ造してきたことが明らかになった以上、中野区は首都高の言いなりにならず、リアルタイムでの除去率提示、公開を要求すべきです。答弁を求めます。

6 東中野駅東口のエスカレーター・エレベーターの設置について

 最後に、東中野の東口エスカレーター・エレベーターの設置についてお聞きします。
 これまで東口利用の地域住民、商店街、老人クラブの方々とJR東中野に要望署名を提出してきました。さらに、地域の「住みよい東中野をつくる会」の皆さんが早期に東口のバリアフリーを求める要請行動を行っています。中野区は、東口エスカレーター・エレベーターの設置については、「JR東日本に対し、区として今後とも要請を続けていきたい」とのことでした。どのように行動されたのか、お聞きします。
 東口改札口までは道路から34段上り、さらに34段の駅階段で、合計68段上って改札口です。06年交通量調査で、駅利用者の数は、エスカレーターのある西口南側の利用者が8,300人であるのに対し、東口は南北合わせて1万7,400人の利用者です。東口へのエスカレーター・エレベーターの設置を求める根拠は整っています。JRが設置する気になりさえすれば、改札からホームまでのエスカレーター・エレベーターの設置は先行してできるはずです。また、ホームのベンチも、西口側には2カ所設置されていますが、東口、すなわち新宿寄りには、ホームにベンチさえ設置されていません。あわせて東口のバリアフリー対策を強く求めるべきです。答弁を求め、すべての質問を終わります。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 来住議員の御質問にお答えをいたします。
 社会保障制度を将来にわたって安定的なものとして設計をしっかりとつくり直していく、そのためには増税についても、さまざまな方策の一つとして増税についても必要性を認めるべきだ、このような考え方を私は持っております。そういったことについて、けしからんというような御発言でありましたけれども、高齢化を迎えて、国でかかっていく社会保障の経費というのは刻々とふえ続けているわけであります。ふえる経費をどうしていくのか、そのことについてきちんとしたお考えをお示しになるべきではないかと、こう思うわけです。企業からとればいいというようなこともあったようにちょっと聞こえましたけれども、企業がたくさん税金を負担すれば、それは勤労者の給料が下がる、あるいは物価が上がる、あるいは企業は資本で動いていきますから、外国に逃げていってしまう、そうしたことにつながるわけであります。仮に企業が負担をしたとしても、いずれそれは国民経済全体の中で日本国民が負担をしなければならない、そのことには違いがないのでありまして、給付に対して必要な負担を確保するべき方策として、何らかの形で税、保険料などをふやしていく、このことが必要になるということについては、この議会の中でも多くの方はやむを得ないとお考えになっているのではないかと、私は思っているわけであります。将来にわたって安定的な社会保障制度を構築することこそが、住民の福祉の増進を図ることにつながる、そのように私は考えているわけであります。
 区役所の移転建てかえ問題についてであります。
 区庁舎移転の検討を進めている段階でありまして、現時点では庁舎建設の想定額についてはお答えできません。
 区庁舎の移転建てかえ計画につきましては、新しい中野をつくる10か年計画に基づき、区役所、サンプラザ地区を広域的な集客力を備えたまちの顔として整備することとあわせて、着実に進めていかなければならない、こう考えております。
 中野駅地区の第2期、第3期の整備費用の見込みについてであります。
 中野駅地区整備については、その内容、時期、整備手法などを検討しているところでありまして、想定事業費については、整備の内容を明らかにする中でお示しをしていくべきと考えております。
 それから、木造住宅の耐震改修工事助成、リフォーム助成についてであります。
 木造住宅の耐震改修工事に関しては、耐震補強設計費及び工事監理に要した費用について5万円の助成を行っております。補強工事費用そのものの助成は考えておりません。
 住宅リフォーム助成については、住宅の改修を行う際に、資金の調達が困難な方に対して、民間金融機関の融資のあっせんを行っており、特に耐震改修にかかる住宅リフォームへの助成は考えておりません。
 それから、国保特定健診や後期高齢者健診、がん検診の無料化についてであります。
 区の健診を受ける人と受けない人との負担の公平性や、経費の一部を自己負担することにより健康意識の向上を図るといったようなことなどから、一定の負担をお願いしているところであります。国保特定健診、後期高齢者健診及びがん検診を無料にする考えはありません。
 それから、青年の雇用促進についてであります。
 若者の就労雇用を確保するためには、区内の雇用を生み出すための産業の活性化が大切だと、こう考えております。区としては、そのためのハードとソフトの整備をさらに進めていく考えであります。現在、実施をしておりますハローワーク新宿、杉並区との共催による合同就職面接会の内容の充実も図ってまいります。専管組織を設置する考えはありません。
 それから、認可保育園の増設で待機児を解消するべきだと、このような御質問であります。
 区立保育室事業や区立認可分園計画については、待機児童の緊急対策として3年から5年程度の期間限定で実施するものでありまして、恒久的な認可施設の増設として実施するものではありません。認可保育所の保育定員の増につきましても、保育需要の増加に対して、既存認可保育園を最大限活用する必要があることから、児童福祉法で定められた面積基準の範囲内で、一時的な対策として実施をしているところであります。今後の対策においても、区立保育園の建てかえ民営化による定員拡大を機軸とし、保育需要の推移を踏まえ、年度ごとの需要に見合う保育サービスを認証保育所や家庭福祉員、幼稚園預かり保育など、多様な施策によって提供してまいりたいと考えております。
 それから、空き施設等を活用した認可園の増設についての御質問であります。
 廃園された保育園等は、新しい中野をつくる10か年計画において、今後の活用を計画化されている施設や耐震性が低いなどの問題がある施設でありまして、今後とも保育園としての活用は考えておりません。
 旧住吉保育園につきましては、小規模多機能型居宅介護施設等に活用されることになっておりまして、保育園施設として活用する考えはありません。
 それから、内閣府の少子化社会対策会議で出されました子ども・子育て新システム制度案要綱についての御質問であります。
 これについて、現在検討中であると聞いております。対策会議の考え方を政府がどのように受けとめているかは定かでありません。また、この間の政府・与党の動向などから見て、現時点でこの制度案要綱について正面から受けとめてコメントする意義はないのではないかと、こう考えております。
 私からは以上です。

〔教育長田辺裕子登壇〕
○教育長(田辺裕子) 教育行政につきまして、35人学級の学級編制への影響の御質問がございました。
 小学校1学年で35人学級編制が実施された場合、学校によっては学級数が増加する可能性があると考えてございます。
 次に、これに伴いまして、学校再編計画の中止についての御質問がございました。
 これからの中野の教育検討会議であった報告への取り組み、児童・生徒数等の推移の調査など、教育委員会事務局でその検討を現在行っているところでございます。また、前期の統合校でアンケートを実施するなど、現在その検証に向けた事務を進めているところでございまして、その結果につきましては、23年度にも御報告をしたいというふうに考えております。また、学校行事などの集団活動の活性化や多様な子ども同士の触れ合いによる社会性をはぐくむには、一定の集団規模を確保することが必要であり、したがいまして、中・後期の再編計画について検討を中止する考えはございません。
 次に、桃園第二小学校PTAの御要望につきまして御質問がございました。
 桃園第二小学校のPTAから要望がございました雨よけの設置につきましては、直ちに対応することは難しいと考えてございます。
 最後に、谷戸小学校体育館へのエレベーターの設置でございます。
 体育館棟へのエレベーターの設置工事につきましては、校舎の改築、耐震補強工事の終了後に行う方向で検討してございます。

〔保健福祉部長田中政之登壇〕
○保健福祉部長(田中政之) 私からは、介護保険と高齢者福祉についての幾つかの御質問にお答えをいたします。
 初めに、介護保険制度の改定についての御質問にお答えをいたします。
 まず、介護保険事業計画に係る実態把握調査についてでございます。
 今回実施する調査は、要介護、要支援認定者等の保健福祉や介護保険のサービスの利用状況や今後の利用意向等から、区全体のサービスの必要量を把握するために行うものでございます。調査を効率的に行うことも必要でございまして、訪問による方式で実施することは考えてございません。
 次に、介護保険料の設定についてでございます。
 介護給付費準備基金は、保険給付に要する費用に不足が生じた場合に、当該不足の財源に充てることで保険料と給付のバランスを保つためのものでございます。また、保険料の所得段階区分につきましては、第4期介護保険計画におきまして、第3期の8段階から12段階に大きく段階をふやし、低所得者の保険料負担の軽減を図っているところでございます。また、減額制度については、現行制度を維持していきたいと考えているところでございます。具体的には、第6期中野区保健福祉審議会の審議内容や答申を踏まえて判断をしたいと考えているところでございます。
 次に、特養ホームの整備についてでございます。
 第4期介護保険事業計画におきましては、中南部に100床を整備することとしておりまして、現在、中部圏域におきまして50床の整備が具体化したところでございます。引き続き整備の可能性について追求してまいりたいと考えてございます。
 次に、総合サービスの導入についてでございます。
 介護保険制度の見直しで国が提案している保険者の判断による予防給付と生活支援サービスの総合的な実施を可能とする仕組みにつきましては、制度改正に関する説明会もこれからでございまして、詳細が不明でございます。詳細な内容を把握した上で、保健福祉審議会の審議も踏まえながら検討していきたいと考えているところでございます。
 それから、高齢者福祉についての御質問にお答えをいたします。
 まず、高齢者の訪問調査についてでございます。
 区は、行政としての責任と役割を果たすため、すこやか福祉センターを区内4カ所に展開をし、福祉に関する総合相談や包括ケア等、職員が地域に積極的に出て、地域の実態把握を行うアウトリーチの福祉を展開していく考え方でございます。
 最後に、区の独自のホームヘルプサービスとそれから熱中症対策についてお答えをいたします。
 高齢者等へのホームヘルプサービスにつきましては、区の補助事業として社会福祉協議会でほほえみサービスや高齢者困りごと支援などのサービスを行っているところでございます。したがって、区が直接ホームヘルプサービスを実施する予定はございません。
 高齢者の実態把握につきましては、毎年民生児童委員によるひとり暮らし高齢者等確認調査で実施をしているところでございます。今後は、すこやか福祉センターにおきましても、実態把握のための訪問調査を実施していく予定でございます。
 熱中症への注意喚起につきましては、民生児童委員の訪問の際や高齢者の集まりなどでチラシを配布するなど、機会をとらえて訴えていきたいと考えてございます。
 また、夏季の日中につきましては、高齢者会館などへの来館を積極的に呼びかけたいと考えてございますが、開館時間以外の対応につきましては、人的配置の問題もございますので難しいと考えているところでございます。
 以上でございます。

〔都市整備部長服部敏信登壇〕
○都市整備部長(服部敏信) 私からは、山手通りの環境と安全対策及び東中野東口のエレベーター・エスカレーター設置につきましての御質問にお答え申し上げます。
 まず初めに、山手通りの自転車通行に関しましての御質問でございます。
 山手通りにおきましては、自転車に対する路面表示などの追加対策が行われてございます。東京都におきましても、安全対策につきまして十分配慮が行われているものと承知しておりまして、区がそうした対応、当然の取り組みに対しまして特段の要望をすることは考えてございません。
 また、民地との段差と舗装につきましての御質問でございます。
 山手通りにつきましては、現在工事期間中でございまして、事業者でございます東京都が当然に対応すべきものと考えてございます。そうした段差の問題、情報や要望等が区に提供されれば、都に伝えてまいります。
 次に、東中野駅東口のエスカレーター・エレベーターの設置についての御質問でございます。
 東中野駅西口整備の協議とあわせまして、東口のバリアフリー化につきましてこれまでも要請してきたところでございますが、駅の構造や地形などもありまして、現時点では整備が難しいと承知してございます。
 以上でございます。

〔区民生活部長鈴木由美子登壇〕
○区民生活部長(鈴木由美子) 私からは、東中野換気塔の測定データの提供を求めることについてお答えいたします。
 二酸化窒素などの測定データは、適宜首都高のホームページで公表されているところでございます。また、御質問にありました件につきましても、首都高から連絡を受けているところであり、原因につきましても、昨年夏の猛暑のため換気システムの運転能力を高めたところ、非常用運転の稼働域に達してしまって、除去装置を通らない排気が起こったためとの説明を受けたところです。非常用の経路は、通常時運転に加えて稼働するシステムであるため、通常時の経路に当たる除去装置を経た換気のデータ測定は可能であったため、後日ホームページにデータ掲載をしたということでございます。
 区は、首都高からこうしたことが、同じことが起こらないようにする非常停止の対策が講じられた報告を受けておりますけれども、今後とも管理に万全を期すよう、改めて求めたところでございます。
 また、測定データにつきましては、実測値の1日平均値を算出するなどの必要がありまして、リアルタイムでの公表はできないということもあり、区としてはこうしたことを求める考えはないということでございます。
 以上です。

○議長(伊藤正信) 以上で来住和行議員の質問は終わります。