2008年第4回定例会【本会議・一般質問】牛崎のり子

【本会議・一般質問】
(2008年11月28日)

中野区議会議員 牛崎のり子

  1. 国民健康保険の資格証明書発行問題について
  2. 商店街の支援策について
  3. 高齢者、障害者施策について
  4. 環境への取り組みについて
  5. その他

○議長(市川みのる) 牛崎のり子議員。

〔牛崎のり子議員登壇〕
○19番(牛崎のり子) 2008年第4回定例会において、日本共産党の立場で一般質問いたします。

1 国民健康保険の資格証明書発行問題について

 国民健康保険の資格証明書発行問題についてお聞きします。
 厚生労働省の調査によると、国民健康保険料が払えない世帯から国保証を取り上げ、病院の窓口で全額負担になる資格証明書が発行され、そのため、「無保険」の医療難民になっている中学生以下の子どもが全国で3万3,000人いることがわかり、行政の非情な対応が浮き彫りになりました。
 区は、厚生労働省調査に対し、ことしの9月15日現在の資格書発行世帯は1,744世帯で、そのうち中学生以下の子どものいる世帯は16世帯と報告しています。しかし、この16世帯は、9月15日に短期被保険者証の世帯へ資格書を発行した490世帯の中の子どものいる世帯数であり、1,744世帯全部の状況を反映したものではなく、区はその実態は把握していないのです。
 中学3年生まで無料となった子ども医療制度は健康保険証がなければ活用ができず、医療費を全額支払わなければなりません。資格証明書になった世帯に子どもがいれば、その子どもが「無保険」になってしまうことは十分推測できるにもかかわらず、制度がそうなっているからと実態をつかんでいないことは問題です。このような対応についての区の見解をお聞かせください。
 調査発表後に、大阪府交野市では「子どもに責任はない」と中学生までの子ども本人に通常の保険証を発行しています。大阪府ではそのほか5市でも「義務教育終了前なのに、滞納の責任を負わすのはどうか」などの考えから、短期証の発行を実施しました。札幌市は、世帯主の納付状況と、子どもが等しく必要な医療を受けられるということとは別であるとの判断に立ち、資格書交付世帯の18歳未満の子ども全員に対し、1年間の保険証を発行することを決めました。東京23区では、品川、千代田の2区が当初から子どものいる世帯には資格書を発行しておりません。
 区では、乳幼児から中学生までの調査はしたが、18歳までの調査はしていないことがわかりました。資格書交付世帯の子どもが「無保険」になり、医療が受けられなくなっているなどの実態を把握してこなかったことは問題であり、区の姿勢が問われます。政府、厚生労働省は、保険料を滞納した場合でも「特別な事情を考慮する」と強調しています。速やかに実態調査を行い、保険証のない子どもには保険証を発行するよう求めます。お答えください。
 そもそも、高過ぎる保険料に問題があります。減免制度の周知も行き届いていないのが現状です。医療を受けられない事態を生み出してはなりません。全国市区町村の中で3割に当たる551市町村が、子どもに限らず資格書を全く発行していません。8,000余の世帯に資格書を発行していた広島市は、現在、発行がゼロになりました。区は「接触の機会をふやす」と言いながらも、文書や電話での催促が中心になっており、機械的に資格書を発行し、無保険世帯を生み出しています。皆保険の制度を生かし、早期発見、早期治療を進めるためにも、無保険世帯を生み出さず、短期証での必要な対応をすべきです。お答えください。

2 商店街の支援策について

 商店街対策についてお聞きします。
 政府与党によって繰り返される規制緩和、負担増により、地域経済の抱える問題は深刻です。区内では、この10年間で毎年平均1商店街が解散し、商店は平均105店舗が減少しています。会員は平成10年の3,689人から平成20年は2,600人と、1,089人が減少してしまいました。組織の弱体化、意欲の衰退、継承者不足による世代交代の悩みを抱えています。
 住民になれ親しまれ、暮らしと地域社会を支えてきた全国の多くの商店街が停滞・衰退し、各地で空き店舗とシャッター通りが珍しくなくなりました。毎日の生活に欠かせない身近な商店街の衰退は、単に中小商店だけの問題にとどまらず、町全体の衰退の一因であり、個々の商店、商店街の努力だけでは乗り越えられない社会的な問題があると考えます。特に今日は、原油、原材料高が中小企業、商店の経営を圧迫し、企業収益の減少と生活必需品の価格高騰による個人消費の落ち込みがさらに景気を冷やすという悪循環が区内商店街にも重くのしかかってきています。全く先行きが見えず、これから先どうなるかも予想できない不透明な状況です。区はこのような状況をどのように受けとめているのか、お聞かせください。
 高齢化社会を迎える中で、地域社会に根づいている商店街が果たす役割は重要です。生活に必要な利便性を提供するとともに、地域の祭や伝統、文化、防犯、安全、防災への貢献など、地域コミュニティの核として地域社会を支えているからです。区は大規模開発のまちづくりの中で、新しい企業誘致に力を入れていますが、区内商店街を活性化する計画と取り組みを具体的な施策として示すことが求められているのではないでしょうか。
 区は昨年度、にぎわい創出の取り組みとなる区主催のグルメコンテストという形で中野のブランドづくりとして「中野の逸品」を公募し、審査員によって認定しました。この「中野の逸品グランプリ2008」は、元気の出る試みと言えますが、イベントに終わらせず、商店街のアピールや魅力の発見につなげるなど、商店街活性化に向けた取り組みと結びつけ生かしていくことが大切です。区商連とも連携して実効ある取り組みを積極的に進めるべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 空き店舗利用の地域コミュニティ事業について伺います。
 区内商店街の空き店舗を利用して、高齢者や子どもなどが交流できる施設の運営で地域コミュニティの強化を図る事業に対し、店舗賃料の4分の3を3年間助成しています。現在、沼袋商店街の親子カフェ「ランチボックス」、都立家政商店街の洋書絵本専門店「スタジオ・ドリーム」の2カ所が助成を受けています。「ランチボックス」は、助成を受けて間もなく2年目を迎えます。これまでに1,000人を超す子どもたちが母親と一緒に訪れ、親子カフェは子育ての悩みを抱えるお母さんたちの居場所になっています。「やめないで続けてほしい」という声に確かな手ごたえとやりがいを感じている反面、最初から利益は度外視してきたとはいえ、補助がなければこのまま続けていけるのか、せっかく定着してきたお母さんたちの居場所がなくしたくないなど、不安がいっぱいあると聞きました。「スタジオ・ドリーム」も、何とか運営を安定させ、3年と言わず続けたい。家賃補助があるので、絵本の読み聞かせもお母さんたちの暮らしを思って無料にしている。区が「頑張って」と励ましてくれ、来所者の声にも励まされて続けているそうです。悩みながらも、それぞれの使命感で運営しているのです。区もやる気のある人たちが地域の中で展開してもらえるよう、工夫について考えていくと言っています。そこで、今後拡大していく上での課題をどのように整理をしているのかお答えください。
 また、支援のさまざまな工夫をして地域への貢献度が少なくないこの事業を、意欲のある人が利用しやすい事業となるよう努力していただきたいと思いますが、いかがでしょうか。
 区内共通商品券の利用拡大についてお聞きします。
 区商連は、商品券の利用拡大に商店街活性化の期待を持っています。党議員団は、10月23日、区長に対して「原材料高の影響から区民生活と営業を守るための緊急要望」を行いました。その一つとして、区内共通商品券に区がプレミアムつきで販売することを求めました。これは、例えば区内で1万1,000円の買い物ができる商品券を1万円で販売し、区内の消費拡大をつくり出すとともに、区民と商店街の支援を図るというものです。
 板橋区では、ことしもプレミアムつき商品券を発行しました。ことしで7回目になるそうですが、特にことしは区民に対する緊急経済対策として実施したそうです。事業費総額1億1,000万円で、区はプレミアム分800万円と事務手数料で約1,000万円を予算化、区商連が200万円を負担、区としては1,000万円の予算で区内の消費を1億円つくり出せるとしています。
 他区でも実施したプレミアムつき商品券に殺到する状況も、マスコミが取り上げるなど、暮らしに追い詰められている区民、消費者の暮らしの反映だと思います。
 台東区では、商品券事業についてのアンケート調査を行い、回答者が150人の中で、購入したと答えた30人の購入理由で最も多かったのは「プレミアムがついていたから」の23人でした。他区での取り組みも広がっているプレミアムつき商品券の発行を中野区としても区商連と相談し、実施していただきたいと考えますが、いかがでしょうか。
 さらに、区民生活と商店街活性化を進めるために商品券利用の範囲を拡大することが重要です。例えば、高齢者祝い金の対象年齢を引き下げる、出産祝い事業を実施して活用を図るなど、視点を広げて区としての商品券の購入活用を拡大するよう求めます。お答えください。
 中小企業振興基本条例を制定することについて伺います。
 中小企業振興基本条例を制定する動きが全国各地で広がっています。1999年に中小企業基本法が改正され、中小企業政策はこれまでの国の政策に準ずるものから、地方分権の流れの中で地方公共団体がその区域の経済的、社会的諸条件に応じた施策を制定し、実施する責務を有することへと変化しました。23区では、墨田区をはじめ9カ所を超える自治体が条例制定をしています。墨田区中小企業振興基本条例は、条例制定前の2年間、係長以下の職員が区内中小商工業者を訪問し、その実情を通じて実態を把握していったということです。いかに地域の中小業者の実情を反映させたかに特徴があります。中野では、中野区商店街の活性化に係る事業者の相互協力等に関する条例を制定し、商店街への加入促進を図っていますが、中小企業振興の視点が弱いと言わざるを得ません。景気の低迷と大型店の時間延長、休日営業などにより苦境に立たされ、倒産や閉店に追い込まれているところも少なくありません。「どうにかしなければ営業も生活も成り立たない」という状況のもと、区の支援が求められていると思います。
 今、中小企業が自治体と共同しながら地域経済を発展させていく主体となり、条例制定の流れが出てきています。中野区でも区内商店街や中小企業を守り、発展させるためにその根拠となるしっかりとした足場を持つことが必要です。これまでも条例制定を求め、区も一度は検討するところまで進みました。先進的な自治体に学び、中小企業振興基本条例の制定を求めます。お答えください。

3 高齢者、障害者施策について

 高齢者・障害者施策について伺います。
 国による年金給付額の切り下げ、税金の各種控除の廃止、保険料や医療費負担の増大、障害者自立支援法による負担など、高齢者・障害者の生活は、相次ぐ増税負担増で深刻です。こうした中で、区は区民生活を守り、少しでも痛みを和らげる施策を実施するために、次のことを求めます。
 初めに、高齢者会館等における入浴事業についてです。
 区は、平成20年3月をもって高齢者会館、ふれあいの家、地域センター、高齢者集会室の20カ所の入浴事業を廃止することを昨年11月に発表しました。高齢者会館等の入浴事業は、高齢者の親睦、交流の機会として展開されるとともに、閉じこもりがちなひとり暮らしの高齢者の生きがいの場として大切にされてきました。また、1人での入浴が不安だという高齢者にも利用されています。区の廃止提案に対し、利用者や地域から「やめないでほしい」という声が出される中で、区はこの間、関係分野の職員で検討会を開催するなどしてきました。区が今回報告をした検討状況でも、自家風呂がない場合、公衆浴場を利用する際に、身体機能の低下により徒歩では移動が困難な人がいる。ひとり暮らし高齢者や高齢者のみの世帯などの中には、1人での入浴に不安があったり、自家風呂の清掃などの維持管理が困難な人がいることが明らかになったと報告しています。このように区も入浴機会の確保が困難な高齢者がいることを認めているではありませんか。高齢者が利用する入浴事業は、今後とも継続すべきです。答弁を求めます。
 次に、地域支えあいネットワークについて伺います。
 区は(仮称)地域支えあいネットワーク構築に向けた3か年重点プロジェクト(案)を示しました。今、ますます高齢者の孤独死が深刻な社会問題となっており、ひとり暮らしの高齢者の日常の安否を確認する施策が求められています。区民の命と財産を守るのは、第一義的に区の役割です。対応困難ケースの対応については、行政がしっかりと責任を持ち、これを受けとめるための体制を整えることは当然です。
 そもそも区は、福祉電話による安否の確認を廃止するとき、「かわりに新しいシステムに移行するから心配ない」と区民に説明し、地域の人たちの協力により、見守り・支えあいの仕組みをつくるとして、「支えあいネットワーク『元気でねっと』の構築に向けた取り組みを進める」と言ってきたではありませんか。しかし、責任を持って推進することはできなかったと理解しております。そこで、高齢者見守り支援ネットワーク『元気でねっと』の失敗の原因をきちんと検証しているのか伺います。
 今度の支えあいネットワーク事業も、地域住民、福祉関係者との連携がなければ成り立つものではありません。そのためには、その活動を行う上で前提となる対象者の個人情報を地域で共有するためのルールづくり、地域の活動を結びつけるためのコーディネーター役を担うための人材確保など、地域の支え合い活動を推進するための核となる取り組みを区の責任で、区民が納得できる仕組みにすることが問われているのではないでしょうか。支えるほうも、支えられるほうも、困ったときは孤立しない、させない、安心できる地域づくりの検討を区民的に取り組むことが重要だと思いますが、区の見解はいかがですか。お答えください。
 次に、リニアパークの放置自転車駐輪対策について伺います。
 この問題については、1日も早い解決を求めてきましたが、一向に改善されたようには見えません。なぜ、いまだに何も変わっていないのですか。何が問題で進まないのでしょうか。私の総括質疑後の区の取り組みについてお聞かせください。
 区は「整理指導員を配置し、放置自転車による危険状態について、施設設置者に働きかけるほか、必要な措置を求めるなど条例改定も含めて検討する」と答えています。この立場で、今年度中なら今年度中と日時を決めて対策を行うよう求めます。お答えください。
 スマイルまつりが開催されている日でも自転車がいっぱいでした。「せめてスマイルまつり開催日ぐらいは全面的な駐輪禁止を実現してほしい」と関係者から強い要望が出されていることを申し添えて、この項の質問を終わります。

4 環境への取り組みについて

 環境への取り組みについてお聞きします。
 まず、家庭ごみの有料化についてです。
 家庭ごみの有料化については、第3回定例会では議会側からもそろって「有料化に対して問題あり」との意見が上がりました。にもかかわらず、区は有料化に向けた検討を来年度実施しようとしています。こうした状況の中でもなお有料化に向けた検討を進めることは乱暴だと言わざるを得ません。有料化した自治体では、確かに導入した当初は減るが、その後は増加に転じるリバウンド現象が報告されています。また、「お金を出しているのだから」といった意識も生まれ、ごみ出しのルールが荒れる例もあります。
 名古屋市では、行政の説明会2,300回、区内世帯の4分の1が参加し、行政と市民が徹底して話し合いを行って、有料化せずにごみ量を減らしています。現在も有料化せずに、徹底した分別と資源化により、この10年間に3割もごみを減らしてきています。事業者に発生抑制や資源化、処理費用の負担を義務付けられないまま自治体の負担がふえ、その結果、家庭ごみを有料化し、ごみ税とでも言いたくなるような負担増を強いることになるのではないでしょうか。審議会がごみ減量になるとの試案を示していますが、客観的な根拠が希薄だと感じます。今月26日にごみ有料化の成果と課題を考えるシンポジウムが開かれたことが報道されました。それによると、有料化による住民メリットとしては、ごみが減るので焼却炉の更新費を削減、ごみの関心が高まる、町がきれいになるなどが挙げられたようです。しかし、これらのメリットとして挙げられたことは、有料化をしなくても住民と自治体の協力、生産者責任の徹底、一層の資源化、分別に取り組むことで成果を上げられます。議会の意見に耳を貸さず、区民説明もないままに有料化の検討をするのは問題です。検討するという方針を見直すべきと考えますが、いかがでしょうか。
 次に、環境への取り組みについてです。
 温室効果ガスの排出削減が全人類的課題となっています。日本は、2012年までに1990年比で6%減らすよう京都議定書で義務付けられています。環境省がこのほど発表した2007年度の速報値では、減らすどころから8.7%もふえてしまっています。最大の原因は、災害や事故で原子力発電所の稼動が下がり、火力発電で補ったこと、日本経団連が自主行動計画で定めた排出削減が達成されなかったことです。政府がとってきた原発頼み、経団連の自主行動計画任せでは、温室効果ガス排出量の削減目標は達成できないことが露呈したと言えます。人類が一丸となって地球温暖化問題を克服しなければならないときに、日本が足を引っ張ることがあってはなりません。私たち日本共産党は、試行されている排出量取引制度に排出上限を課すこと、環境税の導入、自然エネルギーの推進、そして2020年度までの中期目標を定めることが重要だと主張しています。
 そこで、地球温暖化対策について何点か伺います。
 京都議定書を離脱し、温室効果ガスの排出削減に抵抗してきたアメリカでは、次期大統領が2020年までに1990年水準に引き下げる中期目標と、最終的には80%削減する長期目標を示しました。日本政府としても、温室効果ガス削減の中期目標を定めることが求められますが、区の見解をお聞かせください。
 経済産業省、文部科学省、国土交通省、環境省の4省は、太陽光発電の導入拡大に必要な措置をまとめた行動計画を11月11日に発表しました。補助金による住宅用太陽光発電の普及や、公的施設や教育機関への導入を図り、2030年までに40倍にふやすというものです。中野区としても、区民の太陽光発電設置助成に来年度から踏み切るべきだと考えますが、いかがでしょうか。お答えください。

5 その他

 その他で1点、給食の後の歯磨きについて伺います。
 食べることは人間としての最も基本的な営みであると言えます。そのためにも、口の健康は生涯にわたってケアが必要であり、歯と歯茎の健康は何よりも大切と言われています。今、生活習慣病が注目されていますが、虫歯も歯周病もそれに該当します。よい生活習慣は、幼児、児童・生徒の時期からしっかりと身につけることが大切です。食後の歯磨きの重要性が専門家から強調され、一般的な理解になりつつあります。歯科医師会のお話では、中野の子どもは3歳児までは虫歯が少なく、小学生になると虫歯が多くなる。62市区町村の中で4番目という結果だそうです。何とかよい状況を維持したいとの心配をされていました。
 現在、桃花小学校は給食後の歯磨きを行っています。桃園第三小学校時代の八、九年前から実施しているそうです。都の歯科医師会主催のコンクールで優勝したことがきっかけで、その状態を維持しようと始めて現在に至っているそうです。その後もたびたび優勝しているので、効果があると認識しているとのことです。時間がないことなど心配する向きもありますけれども、歯磨き粉を使っていないこともあって、蛇口が混み合うこともなく、きちんと順番に使っているので心配ないようです。コップや歯ブラシは自分の物を学校に置いているが、これも問題はないようです。すっかり習慣が身についているということではないでしょうか。既に区内でもこうした実践の成果があるのですから、給食の後の歯磨きを中野の子どもたちの現状を改善するためにも、方法についてはさまざまな工夫をしながら実施できるようにしてはどうでしょうか、伺います。
 以上で私のすべての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 牛崎議員の御質問にお答えをいたします。
 国民健康保険の資格証明書の発行についての御質問がありました。
 保険料を滞納している世帯については、保険料の督促、催告や訪問などにより状況の把握に努めているところです。資格証明書を発行する世帯については、短期保険証の交付やその更新の都度相談機会を設けており、資格証明書の発行前には弁明書の用紙を送付した上で、慎重に資格証明書を発行しているところです。
 短期保険証の発行について続けます。10月30日付で厚生労働省から、子どもがいる滞納世帯に対する資格証明書の交付の取り扱いについての通知がありました。そこで、資格証明書を発行している世帯のうち、義務教育終了までの子どもがいる世帯については、これまでの対応状況を改めて確認したところです。これまでも相談を受けて、その世帯の状況に応じた対応をしてきているところですが、今後も子どもに医療を受けさせる必要が生じ、医療費の一時払いが困難だとの申し出があった場合、短期保険証を交付するなどの対応をとってまいります。
 保険料を滞納している世帯については、保険料の督促や催告や訪問などによって状況の把握に努めているところでありまして、改めて実態調査を実施することは考えておりません。また、国の通知においては、一律に資格証明書の発行を行うということではなく、状況に応じて短期証と資格証明書を活用することとされているところです。区といたしましても、資格証明書を今後も活用して、着実な保険料納付につなげてまいりたいと考えております。
 商店街についての御質問がありました。商店街の状況についての認識をということです。
 環境問題や少子高齢化など、社会経済状況の大きな転換点にあって、また、近時の金融危機や原油高による消費の落ち込みなどの影響もあり、商店街等の経営状況が大変厳しいものになっているということは認識しているところです。商店街や商店が生き残っていくためには、個店みずからの経営革新と新しいライフスタイルを提案するなど、お客様の共感を得、支持される姿勢での取り組みが必要であると考えているところであります。区といたしましては、区商連が取り組んでいるモデル商店街の活動を積極的に支援し、新しい時代の商店づくりを推進してまいりたいと考えております。
 食の逸品グランプリについての御質問がありました。
 中野の逸品グランプリは、区民をはじめ各方面からの注目度も高く、中野のイメージアップにつながり、また、個店や商店街の活性化にも結びつき、顧客の拡大にも寄与できたものと考えているところであります。今年度は中野区商店街連合会と共催で実施をし、さらに発展させていきたいと考え、準備を進めているところであります。
 空き店舗を活用したコミュニティ推進事業についての御質問がありました。
 コミュニティ推進事業は、区内の空き店舗を利用して食育などを通じた地域のにぎわいを図る事業や、子ども、高齢者等の交流施設の運営などでコミュニティの強化と商店街の活性化を図ることを目的としているものであります。最長3年間の期限があるところで、その3年間で安定した収益事業としての確立をしていただくという取り組みだと認識しております。区内で5カ所の取り組みが行われておりますが、安定した収益事業として軌道に乗るというのは、なかなか難しいと聞いているところです。区といたしましては、専門家による経営相談などの支援を通じて収益の出るビジネスモデルの実現を支援していきたいと考えております。
 それから、プレミアム商品券、区内商品券にプレミアムをつけて発行するという御提案がありました。
 単位商店街のイベントの一環としての発行には一定の効果がある場合もあると考えておりますが、プレミアム商品券というのは、ある見方をすれば、一部の方に対する現金給付という性格を持ってもいるところであります。また、商店に対する値引き分の現金給付というような意味も持っているところであります。プレミアム商品券が発行されているときは利用されても、それ以外のときは利用されないといったようなことにもなるわけでありまして、必ずしも区内共通商品券の普及につながるとは考えておりません。区内共通商品券の普及拡大に向けて、区商連とも相談をしながら取り組みをしてまいりたいと考えております。
 それから、中小企業振興基本条例の制定についての御質問がありました。
 区内産業の活性化のためには、消費者のニーズ、あるいは商店街を取り巻く環境変化などに的確に対応するなど、具体的な方策が必要であります。そうした具体的な方策があって、それを法的に裏付けるという性格の条例でなければ、基本条例にも意味がないと考えるところであります。そうした具体的な方策の構築に向けて、現在さまざまな検討、取り組みを行っているということで御理解をいただきたいと思います。
 それから、家庭ごみ有料化についての検討についての御質問がありました。
 ごみの発生抑制や減量化のためには家庭ごみの有料化は効果的な施策であり、その実施に向け、具体的に検討していく考えであります。審議会からの答申もあり、また、検討しなければ具体的にする、しない、どういう形でするということにも検討ができないわけでありますので、実施に向け、具体的な検討を行ってまいりたいと考えております。
 それから、環境への取り組みについて、中期目標をつくることについての御質問がありました。
 中期目標については、国も検討を始めているところでありまして、その動向については見守ってまいりたいと思います。
 また、太陽光発電の設置助成についてであります。
 太陽光発電の設置助成を単なる現金給付の補助制度として行った場合には、予算額が普及の限界となるということは明らかであります。結果として持続し得ない政策となる可能性が大きいわけでありまして、なかなか効果は得られないと考えているところであります。単なる現金給付の補助制度ではない普及促進の方策などについて、さらに検討してまいりたいと思っております。
 私からは以上です。そのほかはそれぞれ担当のほうからお答えいたします。

〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 学校給食後の歯磨きにつきましてお答えいたします。
 給食後、歯磨きをしたい子どもが気兼ねなく歯磨きができる環境を整えるなど、学校の環境づくりにつきまして検討しているところでございます。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 高齢者会館等の入浴事業の廃止についての御質問にお答えいたします。
 高齢者会館等の入浴事業を廃止した場合に、入浴機会の確保が困難となる高齢者への対応策につきましては、個々の利用者からの聞き取りとアンケートなどを踏まえ、検討を行っているところでございます。
 次に、支えあいネットワークについての御質問にお答えいたします。
 まず、「元気でねっと」の検証についてどのように考えているかということでございますが、「元気でねっと」では高齢者を見守る協力員の確保が十分できず、見守りを希望する高齢者との組み合わせが伸びなかったというように考えております。その原因といたしましては、地域で既に見守りや関連する活動を行っていた団体等との連携が弱かったことや、仕組みが全区的、統一的な一律のものであったために、地域の実情に合った動きがとりにくかったというようなことなどがあると考えております。
 また、これからの支えあいの仕組みの推進についての御質問でございます。
 まず、コーディネートということですが、支えあいネットワークでは、活動を広げ、連携するためのコーディネートの役割を区が果たすようにしたいと考えております。また、支えあいネットワークについての進め方ですが、現在、各地域の町会、自治会や民生委員等への説明会を行っているところでございます。今後も関係者の意見などを十分聞いて進めていきたいと考えております。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) リニアパークの放置自転車対策についての御質問がございました。
 区といたしましては、現在、リニアパークが歩行者専用道路であることを路面シール、またチラシ、それから看板等で周知の強化を図るとともに、自転車放置防止指導員を配置し、対応を行っているというところでございます。
 また、バイクにつきましても放置されていることから、警察とも協議をしているところでございます。このブロードウェイでございますが、自転車駐車場附置義務を定めました中野区自転車等放置防止条例制定以前の施設でございますけれども、条例改正によりまして改善の勧告ができるということになったわけでございます。これを踏まえまして、ブロードウェイ管理組合と現在協議を進めているというところでございます。
○議長(市川みのる) 以上で牛崎のり子議員の質問は終わります。

2008年第4回定例会【本会議・代表質問】長沢和彦

【本会議・代表質問】
(2008年11月27日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 区長の政治姿勢について
    1. 政府の追加経済対策について
    2. 生活不安を和らげる施策について
    3. 安定した雇用を保障することについて
    4. 後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化について
    5. 憲法擁護の立場を堅持することについて
  2. 金融危機・物価高騰から区民の暮らしと営業を守ることについて
  3. 警察大学校等跡地と中野駅周辺まちづくりについて
  4. 第4期介護保険事業計画について
  5. 保育行政について
  6. 教育行政について

○副議長(やながわ妙子) 長沢和彦議員。

〔長沢和彦議員登壇〕
○30番(長沢和彦) 2008年第4回定例会に当たり、日本共産党議員団を代表して質問します。

1 区長の政治姿勢について


(1)政府の追加経済対策について

 初めに、区長の政治姿勢について伺います。
 最初に、政府の追加経済対策についてです。
 政府は、追加経済対策を発表しましたが、その中心は大企業・大銀行、大資産家への救済措置です。国民向けには総額2兆円の「定額給付金」を目玉にしていますが、発表してから所得制限などをめぐり、右往左往する始末です。結果、その判断は自治体に投げ出す無責任さを露呈し、全国の自治体の長から批判と怨嗟の声が挙がっています。政府の迷走ぶりはあきれるばかりです。しかも、この「定額給付金」は、3年後の消費税増税とセットの代物です。「ばらまきは一瞬、増税は一生」といったもので、各種世論調査でも「定額給付金」は歓迎されていません。景気対策にも役立たないと言われています。
 この間、雇用破壊や総額年間約13兆円もの負担増で内需を痛めつけてきた政府の責任は重大です。政府は、追加経済対策の中で「内需主導の持続的成長が可能となるよう、経済の体質転換を進めていく」と明言しました。外需依存型経済から内需主導型経済への転換は、もはや政府も認めざるを得ない共通認識です。ところが、内需主導を言いながら、個人消費対策はお寒い限りで、大企業優遇税制は一層拡充しようとするなど、景気低迷打開の処方せんが間違っています。
 今、求められるのは、庶民の懐を温め、GDP55%を占める個人消費を伸ばす対策ではないでしょうか。景気対策を言うのであれば、雇用をふやし、1兆6,000億円も切り下げられてきた社会保障費をもとに戻すなど充実させること。2兆円ものお金を使うのであれば、消費を温め、生活不安を取り除くことに使うべきです。また、消費を冷やし、将来不安を拡大する消費税増税などはもってのほかと言うべきでしょう。区長の見解を伺います。


(2)生活不安を和らげる施策について

 次に、生活不安を和らげる施策について伺います。
 中野区が政府の失政や行き過ぎに物を申さず、構造改革、規制緩和を進めてきた責任はやはり重いと言えます。3定の我が党議員団の質問に区長は、「まだ改革や規制緩和は必要」との認識を示し、「その成果の社会全体への波及に配慮する必要がある」と述べられました。しかし、労働者や庶民、中小企業に負担を負わせて一部の大企業には恩恵を与える、これが「構造改革・規制緩和」の目的です。ですから、大企業が空前の利益を上げていても、労働者の賃金は10年連続して下がりっぱなし。中小企業の経営悪化と倒産は激増です。今では本家の政府も「構造改革」を推進することも修正することもできず、混迷状態と言えます。
 区長、破綻した路線をこれ以上続けることなく、改めるべきです。そうでなければ、区民の生活不安は解消されません。当然持続可能な社会などほど遠いと言えます。後に触れる緊急経済対策資金などの積極的な施策は歓迎するものですが、経済的効果に首をかしげざるを得ない、また、区の膨大な負担にもなりかねない中野駅周辺の大規模開発は、この時期においても進めていく。これほど行き過ぎた規制緩和が問題になっているのに、事業の民営化、民間委託をさらに行い、公的責任の後退と区民不安を広げているのでは、一体何を見て区政運営をしているのか、その根本姿勢が問われます。
 サンプラザには「当初の方針を変更することも積極的に判断できる」と、基金からぽんと約14億円も出しながら、景気悪化と相次ぐ社会保障改悪にあえぐ区民は置き去りでは、区民の理解は得られないでしょう。自治体としての使命を果たし、その役割を発揮すべきです。来年度予算編成に当たっては、思い切った財政支出が期待されます。ため込んだ基金を今こそ暮らしと福祉を守るために使うことを強く求めます。区長の見解を伺います。


(3)安定した雇用を保障することについて

 次に、安定した雇用を保障することについて伺います。
 労働法制の規制緩和で、低賃金で「使い捨て」ができる非正規雇用=「働く貧困層」を拡大させたことは、内需低迷の大きな原因です。しかも、今、景気悪化を理由に大企業が競い合って、大規模な労働者の「首切り」、「雇いどめ」を進めています。カジノ資本主義によってつくられた景気悪化のツケを国民に回すことは許されません。大企業の身勝手なリストラをやめさせることが必要です。
 政府が労働者派遣法の改定案を国会に提出するなど、見直しが焦点となっています。問題となった日雇い派遣については、30日以内の短期派遣を禁止するだけです。しかし、30日を超えていれば、不安定な短期派遣は幾らでも可能といった内容です。日雇い派遣が急増したのは、雇用が不安定な「登録型派遣」を認め、対象業務についても、1999年に原則自由化したためです。それ以前に戻し、派遣労働は常用雇用を基本に、日雇い派遣は全面禁止とし、登録型派遣は例外として厳しく規制すべきです。
 派遣労働者の待遇改善や不安定雇用の是正について、派遣先労働者との「均等待遇」は盛り込まれず、「考慮」するにすぎません。登録型派遣の常用雇用化も「努力義務」にとどまっています。期間の定めのない派遣労働者について、派遣先が労働者を特定・選別することを認め、直接雇用の申し込み義務から除外します。これは法の原則にそむく改悪です。改定をいうなら、「みなし雇用」の導入など、派遣労働者に対する派遣先の直接雇用責任を強化することが重要です。政府に派遣法の抜本改正を求めていただきたい、答弁を求めます。
 官製ワーキングプアをつくってはならない、その立場から伺います。
 区は、民営化・民間委託を推し進め、さらにことし1月に「職員2,000人体制に向けての方策」を出し、今後も2,000人体制に固執した区政運営を行おうとしています。ことし1定の質問への答弁で、「人事政策については、30年から40年のスパンの展望を持って進めるべき」だとし、「人口減少や高齢化がさらに進み、公的資源の減少は避けられない」、「それを見越した定数管理が必要」だと述べられました。人口減少や高齢化が進むことはそのとおりだとしても、公的資源は今の政治の枠内の話であって、固定的にとらえるものではないでしょう。区が直接の区民サービスを行わず、2,000人体制に固執するおおもとに、人件費の削減と安上がりな労働に切りかえる方針があることは、やはり問題です。民営化・民間委託を進めることは、働く貧困層を拡大しかねません。本来、安定的で安心できる区民サービスを維持することと、働く貧困層を生まないことが必要です。そのためにも、自治体行政が範となることが大事です。
 同時に、指定管理者や業務委託、民営化した事業の事業所で働く労働者の実態把握も欠かせません。やはり区民サービスの維持とともに、適正な労働環境と職員待遇となっているかを把握し、改善すべきところは改善を図るべきです。
 入札契約の不調が続いていますが、原因は原材料高騰だけではありません。まともに暮らせる賃金が保障できずにいます。事は、区民サービスに直結する事柄です。また、区のアルバイトやパートなどの臨時職員、非正規職員の待遇改善を図ることも大切です。
 以上、3点について答弁を求めます。


(4)後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化について

 次に、後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化について伺います。
 今月の19日から国会の衆院厚生労働委員会で、野党4党が提出した後期高齢者医療制度廃止法案の質疑が行われています。我が党は民意にこたえて、この制度を廃止させるために引き続き力を尽くすことを述べておきます。
 後期高齢者健診を含め、今月11月末までだった受診期間が来年1月まで延長されました。第3回定例会では、後期高齢者健診については、75歳未満の健診と同様の健診項目とすることを「検討する」旨の御答弁でした。「胸部レントゲンと心電図をやってもらえなかった。先生や看護師さんに尋ねると、『ことしからなくなったんですよ』と言われた。去年まではやってもらえたのに。帰りにはお金まで取られた」、健診を受けた何人もの方からこうした声が聞かれます。改めて健診項目の検討状況を伺います。
 23区では中野区だけが取り残された75歳以上の後期高齢者健診の無料化についても伺います。
 昨年度まで70歳以上は無料で行っていたものです。中野区の「本来は500円の負担をしてもらうもの」だといったかたくなな態度はどうしてでしょう。健診事業は、やはり多くの区民に受けてもらうことにこそ意義と、また効果があるのではありませんか。そのために受診機会の妨げとなることは極力除くことが必要です。現在の受診者数も決して多いとは伺っていません。だからこそ、期間の延長を図ったのだと理解しています。
 区長、無料化に戻してください。答弁を求めます。


(5)憲法擁護の立場を堅持することについて

 次に、憲法擁護の立場を堅持することについて伺います。
 前航空幕僚長の田母神氏が、日本が侵略国家だったというのは「濡れ衣」だと戦前の日本のアジア侵略を否定する論文を発表したことで、日本とアジア諸国で批判が噴出しています。しかも、論文と同様の考えで職務権限を使い、自衛官に教え込んでいた実態が明るみになりました。
 政府・防衛省は、イラクでの自衛隊の活動を違憲と断罪した名古屋高裁判決に田母神氏が「そんなの関係ねえ」と暴言をはいたときにもかばい立てし、今回も田母神氏を懲戒処分にできず、6,000万円もの退職金を渡しました。田母神氏自身の責任とともに、政府・防衛省の責任を明らかにすることが真相究明と再発防止に不可欠です。「偏った歴史観を持つ自衛隊幹部が量産される」とマスコミも危険性を指摘し、「自衛隊内幹部教育の実態究明」の必要性を述べています。
 背景には、政府が自衛隊の増強を続け、海外派兵などの任務を与え、自衛隊の発言力の増大を認めてきたことがあります。政府は、自衛隊の給油活動を継続させる新テロ特措法の延長案の成立に執念を燃やしていますが、この戦争がテロをなくすどころか、さらに事態を悪化させています。その自衛隊のトップの人間が、憲法にも政府の公式見解にも反する行為を行ったのですから、事は重大です。
 憲法擁護・非核都市の宣言を持つ中野区の長として、歴史をゆがめる逆流と憲法をないがしろにする動きに対しては、積極的に発言していくことを求めます。見解を伺います。

2 金融危機・物価高騰から区民の暮らしと営業を守ることについて

  次に、金融危機・物価高騰から区民の暮らしと営業を守ることについて伺います。
 初めに、融資制度の拡充と改善についてです。
 三菱UFJ、みずほ、三井住友の3メガバンクグループの中小企業向け貸し出しが1年間で約3兆3,200億円も減少したことが各グループの中間決算でわかりました。3メガバンクを先頭に貸し渋り・貸しはがしが激しさを増しています。そのため、中小企業の資金繰り悪化が深刻になり、倒産も増加しています。
 我が党議員団は、10月23日に区長に「原材料高の影響から区民生活と営業を守るための緊急要望」を提出しました。景気悪化に苦しむ区民と中小業者に対する暮らしと営業の支援を求めたものです。今月11月18日より区の緊急経済対策資金の受付が始まりました。売上が一定以上減少している区内中小企業に期間限定で無利子の融資あっせんを行うというものです。区には約500人もの区内業者の方が相談申し込みに見えていると聞きます。このことは高く評価したいと思います。さらに一層の拡充と改善を求め、3点伺います。
 一つは、10億円の規模としていますが、十分とは言えません。もっとふやすべきです。また、来年度においても行うことを求めます。
 二つ目に、大銀行の貸し渋り・貸しはがしの実態は本当にひどいものです。この緊急対策を実施するに当たっても、みずほ銀行とりそな銀行は融資窓口になっていません。銀行窓口での相談も敬遠するなどの実態もあると聞きます。金融機関に対して、貸し渋り・貸しはがしを改めるよう強く働きかけを行ってください。
 三つ目に、融資の借りかえについても行ってください。さらに区として一層の支援策を行ってほしいと思います。御答弁を求めます。
 次に、民間の社会福祉施設への支援について伺います。
 物価高騰によって民間の社会福祉施設の運営はとても厳しくなっています。区内の介護保険施設の事業者の方は、「介護報酬が引き下げられ、ヘルパーの確保が大変になった。そのため、不足分を自分がこなしている。ケアマネジャーと両方で身体が持たない。その上、物価が上がって、事業所の経営は大変。閉めようかと悩んでいる」と話します。介護や障害者など社会福祉施設などへの運営を支援することが求められていますが、検討すべきです。伺います。
 「東京緊急対策・」の活用について伺います。
 東京都は、10月31日、金融危機と景気低迷を受けた「緊急対策・」を2,000億円規模の事業費で実施することを発表しました。都民の生活応援施策を盛り込んでいるのが特徴です。区の積極的な活用を求め、伺います。
 福祉施設における安心・安全対策の一つに、福祉施設の耐震化対策が挙げられています。大地震から入所者等を守るため、新たな補助制度により耐震化を促進するというものです。現在、区では区有施設の耐震化については、計画を策定して行っています。しかし、民間施設については、誘導や指導などが述べられているだけで、支援策らしきものはありません。関係者からは、費用の面で耐震補強工事に踏み出せないと聞いています。この対策事業を活用して、私立の保育園、幼稚園など、区内の民間施設の耐震化を図ることを求めます。お答えください。
 都の「緊急対策II」では、そのほかにも失業対策としての緊急雇用対策や生活困難者への緊急自立支援として、離職者支援緊急融資などが盛り込まれています。その中では、悪化する雇用環境への対応として、「50万人分の公的雇用を生み出す緊急雇用対策」を新規に実施するとし、区市町村との連携で延べ30万人分の雇用創出効果を期待しています。区として、例えば樹木剪定や自転車放置対策、通学安全指導員を増員するなど、積極的に活用されることを重ねて求めます。御答弁ください。

3 警察大学校等跡地と中野駅周辺まちづくりについて

 次に、警察大学校等跡地と中野駅周辺まちづくりについて伺います。
 区は、明治大学と帝京平成大学及び中野駅前開発特定目的会社の開発を受託している東京建物株式会社の3事業者から、それぞれ中野四丁目地区計画の変更に関する企画提案書を受理し、その内容を確認の上、東京都に既に送付しています。今後は、2大学が整備する区域、東京建物が整備する区域の地区計画変更の手続に入ることになります。今回示された警察大学校等跡地の全体建設基本計画図は、東京警察病院と野方警察署は現状の建物、他の区域については、現時点で想定される建物を地権者の了解のもとで策定されています。
 そこで、示された建設基本計画図をもとに伺います。
 公園の南側に横幅140メートル、高さ100メートルの超高層ビル、東西には高さ50メートルを超える高層ビルに囲まれた公園では、安全で快適な公園にはなり得ないのではないですか。複合日影図は開発地域周辺への影響でしかありません。なぜ公園への影響線を書き込まなかったのでしょうか。100メートルの高い壁からの日影は大きく伸び、直近の北側の公園を覆い尽くすことになるのではないですか。また、風洞実験の結果についても詳細な報告はありません。答弁を求めます。
 中学校の教育環境への影響も問題です。校庭の3分の1は、冬至の3時間以上は日影になります。教育環境の整備・改善を言いながら、こんな計画でいいのですか。また、公園への避難路についても確保できていません。答弁を求めます。
 東京建物が整備する区域の特例について伺います。
 この区域については、地域の活性化やまちのにぎわい創設など、建物施設の一部を公益性の高い利用に供する場合、容積率をさらに10%も上乗せしています。しかし、マンション、不動産不況の中で、このような計画で問題はないのでしょうか。他の再開発で見られるような、自治体が売れ残った余剰床を買い取り、不要な施設を整備するはめにならないと確約できるのか、伺います。
 次に、地域住民との関係について伺います。
 中野四丁目と高円寺北の住民からは、計画に関する問題提起がされています。ところが、区からはまともな回答がないと不満は増すばかりです。近隣住民と関係者を交えた話し合いの場を早急に持つべきではありませんか、伺います。
 次に、中野駅地区整備構想について伺います。
 2008年度中に南北通路の四つのパターンを一つに絞り込み、駅前広場の役割分担を再度検討し、中野駅地区整備構想素案を取りまとめることにしています。我が党議員団は、開発については必要最小限とすることを主張してきました。中野駅地区に関していえば、中野駅改築については、事業者のJRの負担と責任が明らかにならないうちから、区が突き進むのは時期尚早であることを述べてきました。周辺まちづくりについても、既存の商店街への影響や交通渋滞などの環境への影響、そして、区が支出する負担などを問題にしてきたところです。
 区の負担は一体どれほどになるのか、南北通路の四つのパターンのどれをとっても、そして、重層構造の北口広場整備など、大規模開発にならざるを得ません。区の負担が大きくなるのは自明のことです。出されている「中野駅地区整備構想のたたき台」において、想定する区の負担責任と負担割合について伺います。
 一つは、自由通路の建設費用と維持管理の負担はどうなるのでしょうか。二つ目に、駅舎改築で区の負担はあるのですか。三つ目に、重層構造の北口広場、駐車場、駐輪場の建設費用の総額と維持・管理の負担はどうですか。以上お答えください。
 今日、景気悪化が進む中では、区の財政にも多大な影響を及ぼすことになります。そんなときに、こうした大規模開発事業が優先されてよいのかが厳しく問われています。また、「中野駅地区整備構想のたたき台」をもとに、住民説明会を4度行ったと伺っていますが、延べ67人しか参加していません。情報が行き届いていないのが現状です。地元商店会からは、商売に影響することから不安の声が挙げられています。住宅ビルから業務・商業ビルに変更になったことで心配は一層強まっていると言えます。立ちどまって検討し直すべきではないですか。答弁を求めます。

4 第4期介護保険事業計画について

 次に、第4期介護保険事業計画について伺います。
 初めに、今日の段階で政府・厚生労働省に求めていただきたい事項について伺います。
 1点目は、介護報酬の引き上げについてです。
 政府・与党は、10月30日に来年4月からの介護報酬3%引き上げ方針を決定しました。しかし、まだ不十分との声が医療・介護関係団体や労働組合などから相次いで上がっています。介護報酬は3年に一度改定されますが、これまでは2003年にマイナス2.3%、2006年にマイナス2.4%と連続の引き下げでした。事業者の経営は圧迫され、賃金の低迷と過重労働から、介護労働者の離職が進行、人材不足が深刻化しました。日本医師会は3%の引き上げでは過去のマイナス分も取り戻せないと指摘、少なくとも5%以上の引き上げが必要だと訴えています。他の医療団体や組合からも4%から5%以上が必要、そうでなければ、2万円の賃上げはできないとも言います。また、利用者・高齢者の負担増につながらないよう、国庫負担をふやすことも要求しています。区内の事業者においても、介護ヘルパーが集まらない状況があります。利用者へのサービス低下になりかねません。介護報酬の引き上げと保険料・利用料に連動しない国の負担の増額を求めていただきたい。答弁を求めます。
 2点目に、要介護調査認定の調査項目の削減です。
 厚生労働省が「要介護認定」のための調査項目を削減する検討を進めています。現行の82項目のうち、14項目を削減する案を提示しました。現場からは「介護度が軽度に認定されるのではないか」、「特に認知症高齢者の認定が軽度となることが心配」など、不安の声が上がっています。削除される項目には、じょくそう、火の不始末など、ケアマネジャーから、命にかかわる内容であり、介護負担や介護量に影響を与えると指摘されるものが含まれています。項目がなくなれば、調査員が特記事項を記入する欄もなくなるため、認定審査会に重要な情報が伝わりにくくなります。今でも要介護2だった高齢者が要支援2になるなど、判定が軽くなり、必要なサービスが受けられなくなる事態が広がっています。調査項目の削減でますます高齢者の健康と生活の実態からかけ離れた認定結果が続出するおそれがあります。調査項目の削減をやめるよう要望すべきです。お答えください。
 保険料と利用料について伺います。
 この間、第4期計画の策定に当たって、保険料の負担軽減を求めてきました。保健福祉審議会の答申では、「おおむね12段階の設定を軸に保険料率を定める必要がある」と述べ、「介護保険部会の中での十分な審議を踏まえて、適切な決定が望まれる」としています。より負担能力に応じた保険料に改善することが必要です。また、介護給付費準備基金を取り崩して活用することも欠かせません。介護保険改定後の第3期計画では、2006年度に2億2,700万円余り、2007年度にはおよそ3億円を積み増ししました。2008年度においても積み増すことになるでしょう。介護サービスが利用できていないことと、介護保険料を取り過ぎたということです。保険料の引き下げを検討すべきです。
 低所得者を対象とした区独自の減額制度について伺います。
 第3回定例会本会議で現行の減額制度は「今後も必要」と答弁されています。ただ、活用している高齢者が少ないことは、要件の緩和などの改善が待たれていると考えます。介護保険料の普通徴収の収納状況を見ても、本制度の対象となる第2段階と第3段階は収納率が70%台、しかも第3期計画の平成18年度、19年度と連続した落ち込みです。収納の8割を占める特別徴収は年金からの天引きのため、数値にはあらわれませんが、老年者控除や非課税限度額の廃止など年金課税が強まったことで厳しい状況にあることは疑いのないことです。これまでにも資産要件の緩和などの改善を求めてきました。また、一般財源の投入も否定することなく行うことも要望してきたところです。減額制度の改善を改めて求めます。お答えください。
 利用料の軽減策について伺います。
 「高齢福祉・介護保険サービス意向調査報告書」を見ますと、「介護保険制度全体をよくするため、区が力を入れるべきこと」の設問に対し、サービス利用者も未利用者も「利用料を補助するなど、利用者の負担を軽減する」は23%強の数値です。しかし、サービス利用者で世帯収入別で見ると、80万円以下が40%強と高く、やはりここでも低所得者向けの対策が必要であることが見てとれます。ケアマネジャーへの「供給不足以外で必要なサービスが提供できない場合」の設問に、「経済的な事情により費用負担が困難」との回答が34.5%と2番目に多いことでも、軽減策が待たれていることがわかります。また、未利用者からは、「介護保険料を納めているが、利用料負担ができず、必要な介護サービスが使えない」との訴えも聞きます。都内の区市でも介護保険法改定後に軽減策の取り組みがふえています。第4期計画に当たっては、利用料の軽減策を検討すべきではありませんか。答弁を求めます。

5 保育行政について

 次に、保育行政について伺います。
 9月1日に東中野にオープンしたばかりの認証保育所「ハッピースマイル」が突如閉鎖する事態となりました。ハッピースマイルに子どもを預ける親や職員が閉園を知らされたのは前日の10月30日、同園を経営していたエムケイグループから送られてきた1枚のファクスによってです。理由は、経営難で会社が清算手続に入るというだけ、あまりにも無責任です。
 東京都と中野区の責任も重いものです。保育の市場化を進めてきました。しかも、エムケイグループは情報産業に始まり、リフォーム業など、もうけのために業態変更を繰り返してきた会社です。そんなところに保育を投げ出しました。区は今年度ここに1,500万円の補助金を出しています。それがほかに流用された、子どもたちが借金の担保にされたということです。認証した都ばかりか、都から意見を求められる区も、態度を決めるに当たって、きちんとした調査が必要でした。区の責任も問われます。お答えください。
 今回の事件で、「民間に任せればよくなる」という幻想が見事に打ち砕かれました。保育を企業にゆだねるとどうなるのか、保育の市場化の姿を鮮明にしたと言えます。このように、もうかると思って飛びついたが、もうからなければ撤退や倒産ということになる。今回のような企業による認証保育の不正や倒産は、この1年だけでも都内で3件目です。安定的な保育を営利企業に求めることは間違いです。
 今や区内の待機児は、11月1日現在で305人にも上っています。2010年度までには解消すると抗弁されていますが、その保障はありません。しかも、認証保育所や家庭福祉員の活用などは、本来、保護者が望む保育とは違います。認可保育園の拡充ではない扱いでは、根本的に待機児解消を解決することにはなりません。事は、区が中野の子どもたちをどのように見ているのか、保育をどうとらえているのかにかかわる問題です。どの子にも安心して安定的な保育を実施することが区の義務であることを自覚し、公的保育制度を守る立場から、認可保育園の増設計画を持つべきです。答弁を求めます。

6 教育行政について

 教育行政について伺います。
 初めに、小中学校再編計画について伺います。
 中・後期の小中学校の再編計画の改定作業が行われています。現在、前期の再編計画の実施中ですが、「仲町小を残して」、「東中野小を廃止しないで」と、児童・保護者だけでなく、地域挙げて存続を望む要求が出されたように、この間の教訓が生かされなければなりません。つまり、再編・統合廃止が先にありきの計画ではだめだということです。学校再編計画の改定において大事だと思われる点について伺います。
 1点目に、子どもの教育への影響はどうかという点です。
 通学区域が広がれば、通学が困難な児童が出てきます。事故多発の幹線道路を小学1年生が渡ることになり、長い距離の通学路は、犯罪から子どもたちを守る上でも心配です。さきの東中野小の廃校は、この心配を如実にあらわしました。教育上は、丁寧できめ細かい指導が難しくなります。勉強面もそうですが、学校と家庭との関係も希薄になりかねません。
 教育委員会は、「適正規模」を強調するだけで、具体的に子どもの教育にとって何がプラスなのかを示せません。しかも、その「適正規模」も、子どもの教育にとって適正という意味ではなく、国と同様に財政効率の面で言っているに過ぎない。子どもの教育にとっていい規模とは、もっと小さいサイズだというのが世界の流れです。
 地域の中で子どもたちが育ち、学校では一人ひとりの子どもに目が行き届いて、学ぶ喜びを実感し、教員と子どもとの人間的に温かい関係がつむがれる、そんなサイズが適正と言えます。
 例えば、小規模校のデメリットとしてよく言われるのは、「単学級などにより固定化して切磋琢磨できない」というものです。学校教育での切磋琢磨は、多人数と勝負していくようなものとは違い、一人ひとりの子どもが学力を身につけたり、人間的な面で成長することが目的です。また、教員数を十分に確保できないとも言われます。確かに現行では、小規模であれば専科教員をはじめ教員の配置が限られます。しかし、それは国と東京都の政策の誤りから生じているもので、国は2010年までに「1万人の教員削減」を決めています。東京都は、今も全国でただ一つ少人数学級に背を向けたままです。教育委員会は、その解決にこそ力を注ぐべきであって、矛盾を子どもと保護者に押しつけるのはあんまりです。
 しかも、小規模校のよさは、現在の中野区の学校においても十分発揮されています。教育委員会は、小規模校であることを再編・統合廃止の理由にしていますが、仲町小でも東中野小でも「小規模でいい」と児童や保護者、地域の関係者からは言われていたではありませんか。
 1973年に当時の文部省が出した通達「公立小中学校の統合について」でも、「小規模校としての教育上の利点も考えられるので、総合的に判断した場合、なお小規模校として存置し、充実するほうが好ましい場合もある」と、「小規模校の尊重」を述べています。教育委員会がこの通達をきちんと検討したのですか、伺います。さらに、計画の改定に当たっては、小規模校を否定することは改めるべきです。見解を伺います。
 計画の改定では、相変わらず40人学級を前提に考えていることも問題です。「よりよい教育環境を目指す」と言いながら、学習面でも生活面でも既に成果が出ている少人数学級の取り組みは全く視野に入っていません。先ほど触れたように、少人数学級に取り組んでいないのは東京都だけです。しかし、その東京都下の自治体では、世田谷区や杉並区が独自に少人数学級の実施に踏み出し、足立区、品川区では区独自に教員を採用してクラスに配置するなどの取り組みが広がっています。中野区においても検討すべきではありませんか。伺います。
 二つ目に、地域の核としての役割についてです。
 子どもたちは、学校や家庭だけでなく、地域でも育てられ、成長していきます。それは、地域に子どもたちが見えているからです。また、学校は運動会やお祭り、文化祭などを含め、「地域の核」としての役割を担っています。そこに学校があるから、地域に残って子育てができるという点で、地域を維持するために欠かせない施設でもあります。子どもが少なくなったからといって、安易に統廃合を進めれば、地域の養育力やコミュニティの崩壊、地域社会の荒廃という取り返しのつかない事態を招きかねません。こうした不安や懸念は既に廃止された地域からも出ています。実際に、仲町小や東中野小に通っていた子どもたちも、統合校に集めたい教育委員会の意図に反して、指定校を選ぶ子どもは少ないと聞いています。旧仲町小の子どもたちは、同じ町に住みながら、通学路の坂道を上っている子、下っている子がいます。計画の改定に当たっては、こうしたことを繰り返してはなりません。答弁を求めます。
 三つ目に、住民の合意が欠かせないという点です。
 地域の子育て、地域の存続にも深くかかわることだけに、学校の再編・統合廃止は行政が一方的に進めてはならず、徹底した住民合意が欠かせません。前期の計画においても、これが一番教育委員会に欠落していた点です。
 「区民との意見交換会など、適正な手続をとってきた」から問題はない、「既に決定している計画」だとする教育委員会の態度は、およそ学校教育をあずかるものとして感心しません。何か形式的なことではなく、どういう学校をつくるかは住民が決めていくという、教育における地方自治の本質的な問題としてとらえなければならないはずです。
 教育委員会では、これまでの統合・廃止の検証を行っていると聞きます。しかし、区民には情報が出されない。これでは中・後期計画に生かされようもありません。前期の計画においては、住民参加の形骸化が問題となりました。そのことを繰り返さないためにも、住民参加を保障しなくてはなりません。その際、再編計画の検討であっても、現状維持も選択肢に残し、自由な議論を保障すべきです。また、子どもも住民であり、最大の当事者です。その子どもたちの意見表明権を大切にすることが求められます。
 計画の改定については、住民参加の保障と住民合意の尊重、そして、子どもの権利条約と区民参加条例を生かすことを区民に約束しているのですから、きちんと果たすべきです。御答弁ください。
 次に、学習指導要領の改訂について伺います。
 文部科学大臣は、ことし3月に改悪した教育基本法と学校教育法に基づいて学習指導要領を改訂・告示しました。文部科学省は、学校教育法第33条の「教育課程に関する事項は…文部科学大臣が定める」の規定により学習指導要領を編成し、これを官報に告示することによって、その法的拘束力の根拠としています。そのため、これに従わない教員は処分を受けることになりました。実際に最近でも「国旗・国歌」の扱いや特定の授業にかかわって、少なくない教員が処分され、争いとなっています。
 しかし、告示は本来的には法的拘束力が伴うものではありません。学習指導要領についていえば、教育が本来的に人間の内面的価値に関する文化的営みであることから、教育内容に対する国家の介入は極力抑制的であることが大原則です。したがって、日本国憲法のもとにあっては、国が一方的に指導助言の範囲を超えて強制することは不当です。最高裁も、学習指導要領について、教育の機会均等と全国的な一定の水準維持の目的のために、必要かつ合理的な範囲での大綱的基準ととらえており、さきの原則を前提に、実際に子どもの教育に具体的にかかわる教員の専門的知見を生かした創意工夫の余地を認めるべきである旨を判示しています。
 そこで伺います。学習指導要領は「教師の手引き」、今もそうした位置付けだと理解しますが、教育委員会の見解を伺います。
 以上で私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。(拍手)

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 長沢議員の御質問にお答えいたします。
 政府の経済対策をめぐって、個人消費を伸ばす対策について等々の御意見があったところであります。
 内需主導の持続的成長が可能となるような経済の体質転換を進めていくといった考え方に関連して、民にできることは民に任せるといった考え方についての御意見もあったところです。今後、こうした内需主導の経済の体質転換を進めていくというためにも、やはり民間にできることはしっかりと民間にゆだねていく。政府は、行政は行政にしかできない役割をしっかりと担って、市場が間違いを犯すといったようなことに対して適切に対策を講じていくといったような役割分担がこれからも重要であると、このように考えているところであります。
 経済対策についてですが、雇用や金融資本市場の安定対策、また、中小企業の支援、住宅投資の促進など、経済対策は総合的に行う必要があると考えております。それぞれの政策の成果が結果として直接的あるいは間接的に個人消費の拡大、内需の拡大へとつながっていくべきと考えているところであります。
 消費税についての御意見もあったところですけれども、個人の社会保障、福祉の充実ということが中長期的に見て、国民の生活に対する安心感を守るという上で欠かせないところであり、それがひいては経済の活性化にもつながっていくと考えております。一方、そのためには、行政の無駄を徹底的に排除するということを前提とした上で、御意見にもありましたような消費税も含む総合的かつ抜本的な税制の見直しの中で、一定の負担増を国民にお願いする、そうした議論をしていくことも欠かせないのではないか、私はそう考えております。
 それから、ため込んだ基金を今こそ暮らしと福祉を守るために使うことを強く求めるという御質問がありました。これまで基金をためることを悪であるというような考え方に立っておられたお立場からの御意見であるということについて、いささか当惑をしているものであります。御意見のとおりに、仮に歳入をすべて歳出として使ってしまった、そういう過去があったとしたらば、現在このようなことが言えるのかどうか、十分に考えていただきたい、このように思うわけであります。
 特定目的基金については、義務教育施設や社会福祉施設の整備、まちづくり、特別区債の償還財源など、それぞれの目的のために計画的に積み立てているものであり、目的外に使うことはできないのであります。また、基金をいたずらに取り崩し、事業を拡大することは、財政の悪化を招くことになるわけであります。区民サービスの維持、向上を図るため、民間の力を活用するなど、効果的、効率的な行政運営に努めることが自治体としての使命であり、区民生活を守ることであると考えているところです。しかし、昨今の国内外の経済状況を見ますと、100年に一度と言われるような大変な経済危機が訪れているというような状況でもあり、来年度の区の歳入見通しは大変に厳しいものとなるだろう、このことは明らかなわけであります。
 財政調整基金については、こうした景気変動が区の財政に与える影響を抑える、そのために活用していくことと同時に、適切な施策を着実に打っていくために活用していくということも必要であると考えているところであります。
 それから、労働者派遣法についての御質問がありました。
 労働者派遣法の一部改正については、国会提出に向け、11月4日に閣議決定をして改正案が示されたところであります。今後も国会での論議を注視してまいりたいと思います。
 それから、区の事業における委託先等の職員の処遇についての御質問がありました。
 事業者が雇用する労働者の待遇については、基本的には使用者と労働者の問題であると考えております。区といたしましては、過度な価格競争が労働者の賃金へのしわ寄せやサービスの低下につながるということがないよう、内容と価格の両面から事業者を選定する総合評価方式の入札、あるいはプロポーザル方式の導入、また、最低制限価格の設定など、サービスの内容に見合った調達方法をとっているところであります。
 また、区の非正規雇用職員--という表現をされたわけですけれども、非正規雇用職員の待遇の改善を図ることについてであります。
 区において、いわゆる常勤の職員以外の職員の待遇に問題があるとは考えておりません。
 それから、後期高齢者健診の充実と70歳以上の健診の無料化という御質問もありました。
 後期高齢者健診、長寿健診ですけれども、これにつきましては、区が国民健康保険の保険者として行う特定健診とは異なりまして、東京都後期高齢者医療広域連合の委託を受けて行っているものでありまして、健診項目も異なっているところであります。区として独自に行う健診項目があるかどうか、検討しているところであります。特定健診や後期高齢者健診、長寿健診については、受診者が一定の自己負担をすることで制度がつくられているわけであります。現行の自己負担は妥当なものであり、みずからの健康づくりについて、みずから責任を持っていただくといった意識を持っていただくという上でも一定の意味がある、このように考えております。
 それから、前航空幕僚長による発言についての御質問がありました。
 政府見解と異なる主張を自衛隊の幹部の立場で発表したということにつきましては、既に政府としての対応が行われたところであります。このことに対して、中野区の区長として発言することはありません。
 それから、融資制度の拡充と改善についてであります。
 現時点、10億円規模ではもう不十分ではないかという御質問でありますが、さきの御質問にもお答えしておりますように、現時点で既に想定の2倍を超えているところであります。今後の融資実行額により不足額が見込まれる場合--恐らくそうなるわけでありますが、その場合には予算の補正措置を講じることを考えているところであります。財政調整基金の活用を行うわけであります。来年度に向けては、経済状況を十分踏まえながら、必要な見直しを行ってまいります。
 今回の緊急経済対策資金のあっせんに当たっては、大銀行の貸し渋り・貸しはがしの実態といったようなことが御質問の中で触れられたわけですけれども、そうしたことにならないよう十分趣旨を踏まえ、指定金融機関の協力をお申し出いただいているところでもあります。円滑な融資が実行されるよう、引き続き協議・協力要請を行ってまいります。
 融資の借りかえなどにも支援策をという御質問もありました。一定の条件の中で融資の借りかえにも対応しているところであります。
 社会福祉施設等への支援についてであります。
 区は、介護報酬の大都市の状況を考慮した引き上げや介護職員への報酬増などを要望してきたところであります。また、区といたしましても、研修等により介護サービスに従事する人材の育成・確保に努めているところであります。
 それから、都の「緊急対策II」の活用についての御質問がありました。
 現在のところ、まだ東京都から「緊急対策II」をもとにした区市町村への通知は届いておりません。したがって、具体的な内容については、まだ把握できていない状況であります。正式な通知を待って対応を検討してまいります。
 それから、警察大学校跡地の都市計画公園についての御質問がありました。
 区が報告をしてまいりました内容は、警大等跡地の事業者の建築基本計画について、区域外への複合日影等、ガイドラインで定めたところの地区全体で遵守するべき事項、これについての確認を行った結果であります。こうしたものを報告してまいりました。公園と事業者の建築物の関係でありますとか、風洞実験の結果等につきましては、今後、事業者からの説明を求め、協議をしていくことにしているところでありまして、協議の過程で適切に説明してまいりたい、こう考えております。
 それから、中央中学校の教育環境への影響についてということであります。
 中央中学校敷地の冬至日における日影の影響は、教育環境に悪影響を及ぼすというものではないと考えております。また、統合中学校敷地を含む区域におきましては、今後、歩行者通路等の地区施設を地区計画に定めてまいります。その中で避難路の確保について図ってまいりたいと考えております。
 それから、区域4と5について、余剰な床が生じたら区が買い取って不要な施設を整備するのではないかという御質問でありますが、全くそのようなことは考えておりません。
 それから、地域住民の皆さんとのお話し合いについてであります。区として必要な説明や意見交換の場を設定してまいりたいと考えております。
 それから、中野駅地区の整備構想についてであります。
 JR中野駅を中心とする直近の地区につきましては、その整備の方向を示す整備構想素案、これを今年度中には作成したいと考えているところです。交通結節点機能を高める上で不可欠な各施設の整備費用でありますとか、その負担割合、また、管理の方法等につきましては、その構想素案を踏まえて、今後、整備の内容を具体化する中で検討することになるわけであります。その検討に当たっては、区民の負担が最小となるような事業手法等を採用してまいりたいと考えております。
 それから、景気悪化が進んでいる中で、区の財政にも影響を及ぼすことになる駅の整備のあり方、急ぐ必要はないのではないか、こういう御質問がありました。
 中野駅周辺のまちづくりは、警察大学校等跡地のまちづくりを契機として、新たなにぎわいをつくり出し、その経済活動が中野区全域に波及効果を及ぼし、活性化を進めていくことを目的の一つとしているところであります。その実現に向けて、にぎわいと活力にあふれた中野駅周辺のまちづくりを推進する、そのためのまちづくりということであります。そのために必要となる中野駅の交通結節点機能の整備・向上は欠かせないものと考えております。また、このまちづくりは、30年あるいは50年といった長いスパンで効果を求めていく息の長い取り組みになるというものであります。したがいまして、目先の経済環境等もあるわけでありますけれども、そうしたことを踏まえながら、長期にわたる大規模な事業に今後とも着実に検討を進めてまいりたい、このように考えております。
 私からは以上であります。そのほか、それぞれ担当のほうからお答えいたします。

〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 教育行政につきましてお答えいたします。
 まず、学校再編と子どもの教育への影響についてでございます。
 学校統合に関します1973年の国の通知について検討したかという問題、それから、小規模校を否定する考えは改めるべきだという御質問でございました。
 御指摘の通達は35年前に出されたものでございますけれども、その後の児童・生徒数の一貫した減少傾向に対応して、児童・生徒の学習環境を維持・向上させ、学校の活力を高めていくために、文部科学省は本年6月に学校の規模や適正配置につきまして、中央教育審議会に審議を要請し、同審議会では作業部会を設置して検討を行っているところでございます。学校が一定規模の集団となることで多様な児童・生徒及び教職員相互の触れ合いが可能となりまして、教員配置数の増によって児童・生徒の習熟度に応じた複数のグループ分けによるきめ細かい指導が可能となることなど、利点があると考えております。学校再編は集団教育のよさを生かした教育環境の充実のために進めているものでございまして、学校再編計画の改定に当たりましても、小規模校を適正規模にすることを目的に行ってまいります。
 それから、区独自でも少人数学級の実施をという御質問でございます。
 これまでも少人数指導によって児童・生徒一人ひとりに応じたきめ細かな指導をしておりまして、学力の向上に結びついているところでございます。少人数学級よりも、教科の特性に応じて柔軟に対応できる習熟度別指導やチームティーチングなど少人数指導の充実に今後とも取り組んでまいりたいと思っております。
 それから、2番目の学校再編と学校の役割についてでございます。
 学校統合により地域社会の荒廃を招くことのないようにすべきだという御質問でございました。
 学校が地域に支えられ、地域の核としての役割を果たすのは大切なことであると考えております。新校が統合によりまして広くなった地域全体の核となるよう、従来の学校と地域との関係を継承し、発展させながら、さらに連携を進めてまいりたいと思います。
 それから、3番目に学校再編計画の改定と住民合意についてでございます。再編計画の改定に当たりまして、住民意見の表明をどう保障していくのかという御質問でございました。
 再編計画の改定に当たりましては、適宜適切な方法で住民の意見を聞く機会を持ちたいと、このように考えております。
 最後に、学習指導要領の改訂につきまして、御質問がございました。
 学習指導要領は、学校教育法施行規則52条及び74条に基づき、文部科学大臣が公示する教育課程の国の基準でありまして、各学校は教育課程の基準として、これによらなければならないものでございます。判例におきましても、法規としての性格を有するものと認められております。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 第4期介護保険事業計画についての質問にお答えいたします。
 まず、介護報酬の引き上げについて、国に求めるようにということでございますが、介護報酬の引き上げにつきましては、区としても、これまでも全国市長会等を通じて国に要望してきたところでございます。今回、国としては、こうした要望を受けとめ、介護報酬について引き上げを示したものと考えており、今後の動向を見きわめながら、必要があれば働きかけを行っていきたいと思います。
 次に、要介護認定調査の調査項目の削減についてでございます。
 国の案に従ってチェック項目に仮に変更があったといたしましても、認定申請者の問題状況を記載する欄や他の項目、あるいは主治医の意見書によって申請者の健康や生活実態の把握が可能であると考えております。国に調査項目削減をやめるよう要望することは考えておりません。
 次に、介護保険料の設定についてでございます。
 介護保険料につきましては、保険料の段階設定を見直すほか、介護給付費準備基金の活用も検討し、保険料の増が大幅なものとならないようにしたいと思います。
 次に、介護保険料について、区独自の減額制度についてのお尋ねでございます。
 区独自の減額制度につきましては、介護保険財政の枠内で第4期計画期間中も継続することとしております。この制度の利用要件につきましては、現在見直す考えは持っておりません。
 次に、利用料の軽減策についての御質問でございます。
 介護サービスの利用料について、区が一般財源を投じて独自の施策を講じるということは考えておりません。介護保険では、所得の低い方を対象に、介護保険施設利用の際の居住費や食費負担を軽減する制度や、生計困難者に対する利用者負担額減額制度がございます。低所得で利用者負担が困難な人に対しましては、こうした制度を紹介しているところでございます。

〔子ども家庭部長田辺裕子登壇〕
○子ども家庭部長(田辺裕子) 東中野の認証保育所につきましてのお尋ねでございます。認証に際して都から意見を求められる区の調査をきちんとすべきではなかったかという御質問でございます。
 認証申請の際に都から地元の区市町村に対して意見照会がございますが、事業者の提出した事業計画書や地域の保育需要、利用者の利便性などを考慮して推薦をするかどうか判断をしています。今回の事態を踏まえまして、区として行うべき調査のあり方につきまして、東京都とも協議しているところでございます。
 次に、認可保育園の増設計画を持つべきではないかというお尋ねでございます。
 長期的に見ますと、乳幼児の人口が減少していく中で、待機児解消のために認可保育園を増設していくことは考えてございません。民間活力の活用により多様な保育需要にこたえていくという考え方は変わりませんが、認証保育所制度の諸課題について、東京都と十分協議をして必要な対策を講じることなど、安定的な保育を実現してまいります。

○副議長(やながわ妙子) 以上で長沢和彦議員の質問は終わります。

2008年第3回定例会【決算特別委員会・総括質疑】かせ次郎

【決算特別委員会・総括質疑】
(2008年10月2日)

中野区議会議員 かせ次郎

  1. 水害対策について
  2. 警大等跡地、中野駅周辺再開発について
  3. 介護保険事業計画策定について
  4. 地域包括支援センターについて
  5. 健診について
  6. 小児救急医療について
  7. その他契約について
  8. (仮称)区民活動センターについて

○かせ委員 日本共産党議員団の立場から総括質問をさせていただきたいと思います。きょうの総括ですが、1番目に水害対策について、2番目には警大等跡地、中野駅周辺再開発について、3番目に介護保険事業計画の見直しについて、4番目に地域包括支援センターについて、5番目に健診について、6番目に小児救急医療について、7番目には(仮称)区民活動センターについて、そして8番目にその他として、契約問題について質疑をさせていただきたいと思います。

1 水害対策について

 それでは、まず水害対策について伺います。
 集中豪雨の中でも降雨の範囲が非常に狭く、単位時間当たりの降雨量が非常に多いものをゲリラ豪雨と呼ばれております。気象庁のアメダスの観測データによると、1時間当たりの降雨量80ミリメートル以上の年間発生率は1981年ごろまで平均で10.3回、それに対して98年以降は18.5回となりまして、明らかに増加しております。特にことしは例年になく多く発生して、全国に多大な被害をもたらしました。7月には金沢市の浅野川の氾濫で約2,000棟の住宅が浸水、8月5日には東京都豊島区で地下マンホール内で作業員5名が流され、死亡するという事故も起こっています。また、29日未明には場所当たり1時間に130ミリを超える豪雨となり、名古屋市では床上浸水が935戸、床下浸水は5,849戸、死者の出た岡崎市では降り始めからの雨量が年間総雨量の3割に相当するという447.5ミリにもなったと言われております。中野区では、こういったゲリラ豪雨の被害、どうなっておりますでしょうか。

○志賀危機管理担当課長 このことしのゲリラ雨による被害ということでよろしいでしょうか。

○かせ委員 はい、結構です。

○志賀危機管理担当課長 少々お待ちください。

○かせ委員 お探しのようですけれども、ちょっと。わからなければいいんだけど。じゃ、どうぞ。

○志賀危機管理担当課長 申しわけありません。ゲリラ豪雨ということではございませんが、この間のことし7月29日と9月6日、2回ほど中野区内において被害が発生しております。本日の決特の資料のほうで、追加の資料で総務105の資料がお配りされておりますけども、そこに記載されておりますとおり、7月29日には床上浸水が2件、床下浸水が3件発生しております。また、9月6日におきましては、床上浸水が3件、床下浸水が6件という状況になっています。これにつきましては、いずれも半地下住居ということでございます。

○かせ委員 今回の場合はその程度で済んだわけですけれども、3年前には妙正寺川の氾濫で大変大きな被害を出しております。そこで、雨水流出抑制装置の設置助成についてお聞きをしたいと思います。都市型水害と言われるように、都市部では地表面がコンクリートで覆われ、降った雨水は土中にしみ込まず、一気に河川に押し流され、許容量を超えて護岸の決壊や内水氾濫による被害を引き起こしています。中野区では神田川や妙正寺川の改修や和田弥生幹線の整備で被害が格段に減少しましたけれども、まだまだ十分とは思えません。
 2005年、当時の土木担当課長は、基本的に時間当たり100ミリの降雨でも耐えられる雨水対策が必要だとの認識を示しました。昭和63年から平成12年まで実施し、休止された雨水流出抑制装置の設置助成の開始を求めたことに対して、民間施設への助成は成果があったこと、今後の雨水流出事業について検討したい。こういった答弁をしております。その後の検討はどうなっているでしょうか。

○遠山土木・交通担当課長 お答えいたします。
 今、委員から御紹介いただきました、この雨水流出抑制施設の設置、これは私ども要綱によって指導しているところでございます。助成の休止につきましては、平成12年当時、区の助成に対する補助を7年間継続しておりました東京都が、事業の普及啓発という役割は達成したという見解から補助金の打ち切りを行ってございます。区としても当時、年間80から90件前後の指導実績件数の推移を確認できたことから、都と同様、導入策としての役割は果たしたものということで助成を休止し、指導要綱に基づく指導だけに切りかえてございます。その後、推移を検討しながら現在に至っているわけでございますが、景気の動向などによる建築確認件数の増減の影響を受けて、指導件数そのものは増減ございますが、この助成をした当時とほぼ同様の指導実績件数、設置件数の実績を上げているということから、指導だけでも区民の理解を得ているということで、助成については現在考えているところではございません。

○かせ委員 少し先のほうまで言ってもらっちゃったんですけれども、区と国の公共施設で雨水貯留施設の設置状況ですけれども、これはどうなっていますか。

○遠山土木・交通担当課長 この助成が行われた平成12年までで主に指導件数が、例えば平成12年、最後の年でございますが、90件指導件数がございます。現在、直近でございますと、平成18年が92件、平成19年が75件とほぼ同様の件数をその雨水流出抑制設置についての指導を行っているということでございます。

○かせ委員 今、効果があったということの中で、役割は終わったというようなことを言われているんですけれども、実は東京都では、宅地の雨水の地下浸透を予定している皆さんということで、公共雨水貯水升を無料で設置するというような制度がございますよね。

○遠山土木・交通担当課長 すみません。その東京都が対象にしているものについて、ちょっとこちらでは情報を確認してございません。申しわけございません。

○かせ委員 これはこういうパンフレットです。最近もらったものです。これは「宅地の雨水の地下浸透を予定している皆さんへ」ということで、宅地内の雨水管や雨水を地下に浸透させる機能を持つ排水設備は公道内の公共雨水浸透升に接続するよう協力をお願いしていると。なお、公共雨水浸透升は宅地内の雨水のみを浸透させ、公共下水道に取り入れる施設ですと。トイレや台所の汚水を流すことはできません。宅地内に雨水専用の排水設備を設置する場合には、公共汚水升を東京都下水道局が無料で設置しますと、こういう案内が出されているんですけれども。

○遠山土木・交通担当課長 すみません。ちょっと私、誤解をしてございました。この東京都が行っている公共雨水浸透升につきましては、今、委員の御紹介のとおり、御自宅でいわゆる公共雨水浸透升に接続するようなケースの場合、いわゆる敷地外につきましては下水道局が行う公共雨水浸透升への接続を無料でできますというお話ということで理解してございます。

○かせ委員 こういった東京都の制度ですから、了解しているかあれですけれども、そういった実績については何か情報を得ていますか。

○遠山土木・交通担当課長 私どもが指導要綱に基づきまして設置をお願いしているものにつきましては、基本的にはこの公共下水に接続をしているものというふうに考えてございます。

○かせ委員 それで、実はこの制度を活用いたしまして、いろいろな自治体では民間の民地の助成部分ですね、それについて上乗せをして促進するというような対策をとっていますけれども、御承知でしょうか。

○遠山土木・交通担当課長 自治体によりましては、かつての中野区と同様に雨水流出抑制の装置を設置する際に、その助成をしている自治体もあるということは承知してございます。

○かせ委員 これは先ほどの資料と一緒に東京都の下水道局の資料ですけれども、インターネットでとったものです。その中に、例えば雨水浸透施設助成等制度ということで、平成20年、ことしのものですけれども、23区内で雨水浸透施設設置の助成等の制度を行っている区の一覧というのが出されています。「一定の条件のもとで交付されていますので、詳しくは」と書いてありますけれども、自治体に聞いてくださいということですが、ここでやられているのは、品川区、それから大田区、世田谷区、渋谷区、杉並区、板橋区、練馬区、こういう自治体でやられています。例えば品川区は民間の小規模施設及び個人の家屋等を新改築する場合には、定めた単価で算出して、上限40万円まで支給するとか、それから近くの渋谷区は、やはり個人所有の家屋で50平方メートル未満では40万円を助成すると。限度額ですけども。こういったことを行うことによって、この東京都の制度を有効に活用するようにということで対策をとっております。こういったことをやろうというお考えはどうでしょうか。

○遠山土木・交通担当課長 ちょっと説明が不足していたかなと思います。現在、中野区におきましても、助成は平成12年から休止をしているわけでございますが、雨水流出抑制の設置につきましては指導要綱でお願いをしている。それにつきましては、公共施設についてはもちろんでございますが、民間の300平米以上を指導させていただいてございますが、それについては御協力をいただきまして、雨水流出抑制装置を設置していただいています。その設置していただいた装置の接続に関しましては、東京都の先ほど委員から御紹介いただきました無料で公共下水のところにつなぐということは実施されているものでございます。

○かせ委員 それでは、雨が降るたびにいろいろ問題といいますかね、住民の皆さんから苦情が絶えない問題が、駐車場などのちょっと規模の大きな公開空地、そこに降った水が周辺にあふれてしまって、水害の原因になっているというような話も聞いていますけれども、そういったことについてはどう認識、承知をしていますか。

○遠山土木・交通担当課長 委員のお話の中で、例えば駐車場とか、そういったいわゆる建物がない場合についてのお話で、例えば角度があると、土地面の整備の仕方にもよるとは思いますが、雨が浸透しないで低いところへ流れて、大きな問題といいますか、課題を残しているという実態があるというのは承知してございます。

○かせ委員 この先ほどの雨水流出抑制設置を指導されているということですけれども、これはたしか建築確認のときに指導していくということですね。そうしますと、こういったオープンスペースについてはどういった指導をするのかなというふうに思ってしまうんですけれども、どのように指導されているんでしょうか。

○遠山土木・交通担当課長 今、委員の御指摘の、例えば駐車場のみのオープンスペースということでは、私どもの現在の雨水流出抑制指導要綱の指導対象にはなってございません。

○かせ委員 だから聞いているんですけれども、今では要綱も何もないというわけですけれども、そうした場合にこのままにしておいていいかどうかということになるわけですよ。どうするのかということを聞きたいわけです。

○遠山土木・交通担当課長 すみません。説明不足だったと思います。助成自体は休止してございますが、指導要綱に基づく指導、そして民間の方々の設置協力ということはずっと続けてございます。ただ、今、委員の御指摘されました駐車場等のオープンスペースにつきましては、この指導要綱の対象が民間の住宅、そして敷地面積300平米以上という要件でございますので、御指摘の駐車場等のオープンスペースのみのところではこの指導要綱の対象にはなっていないということでございます。

○かせ委員 どうも対策がないみたいなことに聞こえてしまうわけですけれども、やはりこれは大きな問題ですから、そういうときこそ雨水流出を防ぐために浸透装置なり抑制装置なり、そういったものを普及させるために助成制度をむしろ復活していくというようなことが考えられるんじゃないかと思うんですけども、そういうお考えもないということですか。

○遠山土木・交通担当課長 本来目的としてございました住宅に対しましては、助成は休止をしてございますが、それなりの実績を上げているということでございます。それから、今、委員の指摘をいただきました駐車場等のオープンスペースを私どもで持っている指導要綱で雨水流出抑制装置を設置するようにするかどうか。いわゆる指導範囲の指導対象の拡大ということについては研究をしてみたいと、このように考えてございます。

○かせ委員 わかりました。それでは次に移りますけれども、私道舗装、下水管改修助成についてお聞きをしたいと思います。私道整備助成と私道排水設備助成についての実績、どうなっておりますでしょうか。

○石田公園・道路担当課長 今、委員の御質問の件でございますが、私ども中野区としましては、私道の舗装の助成について、例えば過去3カ年、平成17、18、19でございますが、相談件数が127件ございました。そのうち実際の申し込みが52件でございます。舗装の3カ年の助成に基づく延長は、2,611メートルでございます。また、私道の排水の設備の助成について、これも過去17、18、19年の3カ年でございますが、相談件数103件、そのうち申し込みが53件でございました。その3カ年の助成対象の総延長でございますが、2,214メートルでございました。以上でございます。

○かせ委員 いただいた資料を見てみますと、例えば私道舗装については、平成18年が相談件数で43件で申し込み件数が24件、実績件数でも24件です。それから、私道下水道のことについては、同じく相談件数34件に対して申し込み17、実績も17ということになります。これを見てみますと、相談件数の約半分が申し込みし、そして実施されているということが読み込まれるわけですけれども、これはどういう理由でしょうか。

○石田公園・道路担当課長 私どもは私道並びに排水の整備に関しまして、これは15年度から地権者もしくは所有者の方に1割もしくは、または2割の御負担をちょうだいして、地権者さんみずからが整備するというシステムでございます。その中で、例えば道路についていいますと、1人の地権者だけではなくて、いわゆる権利関係が、例えばAさん、Bさん、Cさんというふうになっております。排水関係につきましても、やはり地下埋設物がありまして、その権利関係もいろいろ複雑なことがあるわけでございます。そういったことから、相談に見えた方は先ほど申しました件数でございますが、実際、地権者、隣近所の方だと思いますが、そういった方々の合意に達した方が初めて、私どものほうに助成の申し込みをされるということだろうというふうに認識しておるところでございます。

○かせ委員 権利関係等、難しい問題も確かにあると思います。これはなかなか簡単には解決できない問題かなと思いますが、ただ、私どもが承知しているところでは、そういった、例えば狭隘で行きどまりの道路に面して、住まわれている方は高齢者の世帯で、いわゆる負担が重くてできないという、そういった声もあります。それで、この負担はどういうふうになっていますか。具体的に幾ら。

○石田公園・道路担当課長 今申しました8割とか9割を区のほうで助成しまして、利用者の方が8割の場合だと残り2割、私ども9割負担すると、残り1割の負担が地権者さんの方が負担していただけるということになります。ちなみに、先ほど申しました実績を一度ベースに計算してみますと、18年と19年の実績をベースに、地権者さんがどれぐらい負担するのだろうかということで計算してみますと、道路の舗装関係でいいますと、1戸当たりですね、1戸というか、1世帯と言ってもいいのかもしれませんが、1世帯で約3万1,000円程度。下水関係でございますが、同じように計算しますと、1戸当たり4万4,000円ぐらいになるというふうに計算上は出てまいります。この際、舗装と下水を同時にやられる方もいらっしゃいますし、いや、私のほうは舗装だけでいいよという方も実際はいらっしゃいます。したがいまして、最大公約数として、今申しました3万1,000円と4万1,000円の合計ということもあり得るのかなと思います。以上でございます。

○かせ委員 つまり、私道についてはおおよそ3万円で、それから下水については4万5,000円ぐらいと。そうしますと、かなりの負担になるわけですよね。7万円から8万円ぐらいのお金がかかるということになります。実はこの金額ですけれども、その負担感というのは、そういった高齢者の方たちにしてみれば大変なものだというふうに思うんですね。そしてまた、その地域ですね。そういった狭小な地域こそ、今たくさん水がたまったり、いろいろ問題を起こしている地域なんですけれども、その辺についてのとらえ方というのはどうなっていますか。

○石田公園・道路担当課長 先ほど来、先生が御指摘のゲリラ豪雨とかいう話題が出ておりましたですけど、確かに中野区におかれましては比較的低地なところに水が冠水するということも、私ども道路管理者という立場でもっても認識しているところでございます。そのときは一般論で申しますと、先ほど来出ております河川の改修とか雨水流出抑制対策とか、そういった総合的に判断をして解決していかなければならないというふうに考えておるところでございます。以上です。

○かせ委員 それで、非常に今後は重要な対策だろうと思うんですね。ですから、そういったところもいろいろなところに散見しているわけですから、本管のほうを整備したとしても、末端のほうでそのまま残しておいたのでは水害対策として非常に心細いというか、それこそ大変な事態を招きかねないわけで、これに対しての対策というのはしっかりとってもらいたい。それで私はかつて行っていたように、区が10割を助成する。こういった仕組みを早急に再開すべきだというふうに思っております。先ほどこれについては何か答弁があったようですから、私としてはそれを強く要請しておきたいと思います。
 次に、ヒートアイランド対策について伺います。
 東京は過去100年間で平均気温が3℃も上昇しています。緑はその蒸散作用や遮蔽作用で夏季の気温低減に効果があり、東京都の10キロメートル四方の緑被率を約10%上げることにより、最高・最低平均気温を0.3℃低下させることができるというふうに言っています。
 08年の予算特別委員会では、牛崎議員が緑の基本計画について伺いました。中野区の現在の緑被率はわずか5.67%でしかありません。この緑被率をどうふやしていくかということです。今定例会でも緑化問題が多数議論されています。屋上緑化や壁面緑化、学校校庭の芝生化などを挙げられていますが、それも重要ですけれども、身近にある緑をどうするか。こういった視点も大切だというふうに思っております。
 そこでお伺いをしたいわけですけれども、保護樹木、保護樹林について、前回の質問では助成額が低いというお話でした。実態はどうなっているのでしょうか改めて伺います。

○石田公園・道路担当課長 民有地の保護樹林、保護樹木についての御質問でございました。それについてお答えさせていただきます。民有地の保護樹林、保護樹木は、この開発の進んだ中野区においては貴重な緑であるというふうに認識しているところでございます。数字的には、平成19年度末現在で緑の保護と育成に関する条例に基づき指定されている樹林は41カ所で10万5,223平米でございます。保護樹木は315本ということになっております。ピーク時から比べますと、保護樹林は約3%減になっております。保護樹木はやはりピーク時から比べますと約14%の減になっておるというところでございます。以上です。

○かせ委員 本当に昔から比べると緑もどんどん少なくなる一方でして、この保護樹木、樹林というのは大切なわけです。それで、1本の助成額、これは6,000円だというふうに聞いておりますけれども、剪定や落ち葉の処理など管理費のごくごく一部だというふうに思います。そのことについて何かお話なんかどこかから聞いておりますか。
 聞くまでもないことですので。やはりそれがネックだというふうに思うんです。それで、もう少し管理費を上げるべきだと。助成額を上げるべきだというふうに思うんですが、そういう考えはございますか。

○石田公園・道路担当課長 今、委員の御指摘で、その助成額の件でございます。これはもう繰り返しになりますから余り申しませんが、例えば保護樹木は1本当たり年間6,000円なんですね。それで、確かに安いよねという御意見も片やちょうだいしているところでございますが、私どもとしましては、この保護樹林の減少について、例えば東京都下の他区でも同様な状況にあるということでございます。その件について私ども、例えば樹林所有者の税の負担減額を求めるために、23区並びに東京都さんから国に対して何とか税金の減免をできませんかとか、そういうお願いをしているところでございます。かなり、そうはいっても実現が難しいということでございます。以上です。

○かせ委員 それと生産緑地の問題ですけれども、これもいろんなところで生産緑地を守ってほしいという声があります。でも、残念ながら毎年毎年少なくなってしまう。こういうことについて、前には生産緑地の買い上げについても検討したいというような、そういう答弁をされたこともあるわけですけれども、これについてはどうお考えでしょうか。

○登都市計画担当課長 中野区内の生産緑地区でございますけども、現在は13カ所、2.59ヘクタールということで、これは平成5年当時と比べますと半減をしているという状況でございます。御案内のとおり、生産緑地区の維持は農業の後継者問題がございまして、後継者がいない場合はその維持が困難となっているという状況でございます。また、区に対して買い取り請求が出てくるわけでございますけども、直ちにそれに対応するというのも財政状況等からなかなか難しいという状況もございます。こうした中で、23区としましても、今年度、東京都の21年度予算に対する区長会からの要望で、新たに生産緑地の買い取りに対する財政支援に関する措置を要望したところであります。これらの動向を踏まえながら区として対応していきたいと考えております。

○かせ委員 私も都計審におりまして、よく毎年のようにそういう諮問が出されて、そのたびに悲しい思いをするわけです。この思いは皆さん一緒だと思うので、ぜひそういう取得できる手法を、23区、東京都も一緒になって検討していただきたいと思います。

2 警大等跡地、中野駅周辺再開発について

 次に、警大等跡地、中野駅周辺再開発について伺います。
 この年、警察大学校等跡地道路、公園用地を132億3,500万円で取得、独立行政法人都市機構に中野駅周辺まちづくりに係るコーディネート等業務を1億419万円で委託しました。この委託は、07年7月6日から08年3月28日までの単年度の契約で、次年度以降についても同様の業務が再委託されると言っていることから、今後多額の費用が継続して中野駅周辺の大規模再開発につぎ込まれることになるという重大な転機ということになります。また、道路・公園用地の取得費は約1.7ヘクタールの用地を約132億円で当初の85億円をはるかに超えるものでしたが、これは囲町公園と南東側の民間開発地域の約3.5ヘクタールが競争入札に付されて、中野開発SPCが約1,370億円、平米当たりの単価で390万円で落札し、これが地価を高騰させた。そういったことが原因だというふうに思います。
 この中で私が質問していきたいのは、まず、なぜUR都市機構なのかということの問題です。そういった点から、まず契約問題について質問します。まず契約問題ですけれども、都市機構からまちづくり推進室あての「中野駅周辺まちづくりに係るコーディネート等業務委託について」という回答書があります。情報公開により求めたものですけれども、ここにあるものですけれども、これによりますと、6月1日に都市機構に対し見積もりが依頼され、そして6月15日付で区に回答したということがわかります。見積額は消費税込みで1億419万円となっています。当然区はこの見積もりが適正かどうかをチェックしなければなりません。そのためには区独自で積算が必要ということになります。区の積算はどの部署で何人が何人かけて行われたのか、お答えください。

○松前拠点まちづくり担当課長 URに業務を委託する際には、拠点まちづくり室におきまして積算をしてございます。どこで何人かと申し上げますと、拠点まちづくり室の担当及び管理職がその積算をしているものでございます。

○かせ委員 その証拠といいますかね、そういうものは示せますか。

○松前拠点まちづくり担当課長 積算をした資料はございます。

○かせ委員 今お持ちですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 一応庁内の資料として手元にはございます。

○かせ委員 その積算根拠はどうなっていますか。

○松前拠点まちづくり担当課長 積算をする際には、通常の23区で定められてございます積算基準によりまして積み上げて行っているものでございます。

○かせ委員 これはURが見積もりの依頼をしたときにつけられた資料ですが、その中には、例えば中野駅周辺まちづくりに係るコーディネート業務経費内訳明細書というのがありまして、件名ごとにどういう立場の人が何人加わってそういう業務をしますよというようなこととか、それから例えば中野駅周辺まちづくりの総合的な推進に向けたコーディネート業務ということでは、主任技師、それから何人とか、技師何人とか、こういうようなことが書かれています。それから、中野駅周辺まちづくりコーディネート業務、こういったものについては一式幾らとか、こういうものがいろいろな部面にわたってかなり分厚い計算書になっていますが、これが添付されています。当然これをチェックするわけですから、中野区がこのような詳細な単価であるとか、そういったものを書き込んで積み上げていたということですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 委託を実施する際には、区があらかじめ必要とされる人的な量等を把握した上で、先ほど申し上げました積算基準にのっとりまして積算を行っているものでございます。

○かせ委員 これらについて、実は情報公開をしても出てこないんですよ。それで、このURのほうは黒抜きでありますけれども、これですべて項目がわかります。どういう体制でやるのか。そういったものが細かに書かれているんです。あるのであれば、なぜ情報公開で公開できないんですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 委員のおっしゃっているのは区の積算内容がなぜかというところでございましょうか。

○かせ委員 そうです。

○松前拠点まちづくり担当課長 それはお出しできるものはお出しできるのではないかというふうに思ってございますが。

○かせ委員 それでは、私どもこれからいろいろ機会がありますので、そういう手続をとらせていただきますけれども、間違ってもこういった資料はありません、存在しませんと、そういうようなことはなく、必ず公開できると約束できますね。

○秋元中野駅周辺整備担当課長 お答え申し上げます。
 区の積算根拠、こういったものは、要するに区が積算をして金額を出す算出根拠になるものでございまして、その後のいわゆる契約事務、こういったものに支障を来すということから、区の積算したもの、こういったものについては公開できないということでございます。

○かせ委員 済んだことでしょう。これが出されているわけですよ。こちらが。それで、あると言っているけれども、じゃあ、積算したという根拠というか、痕跡とか、そういったものは全く見えていないわけですよ。だから、情報公開がされ、今できないということですけれども、じゃあ、存在しないなんていうことを言っているわけですけれども、これはどうなんですか。

○秋元中野駅周辺整備担当課長 区の積算根拠について公開請求があった場合、不存在という御回答をしたことは一切ございません。今後の業務に支障を来すので公開できないということで御回答申し上げているものでございます。

○かせ委員 それでは、あるとおっしゃるわけですから、当然突き合わせがされたということになります。そうすると、見積もりね。URが示した見積もりと、それから区が示した見積もり、それは合っているということですか。合っているか、それは比較してどうなんですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 区が積算したものよりもURから出てきた見積もりのほうが下回っていたということでございます。

○かせ委員 その問題については、やはりまだ区民の皆さんが見てどうなのかという問題を残していると思います。そういうふうに御答弁をしました。
 次に、25日の本会議で区長はURと交わしたまちづくりに関する覚書ということで、職員も少なく、大規模開発の経験がないからということで、URに今後のまちづくりを共同でやっていこうというような覚書を交わしたわけですよね。まちづくりに係る情報の共有、人材育成、人的交流、事業推進など、幅広い連携協力の力関係を構築するためだということですけれども、都市計画事業の多くをこのようなことでURに依存するということ、これはやはり区民の感覚からすれば、なかなか理解されないだろうと思うんですけれども、今後ともURとは共同歩調でやっていくということですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 今年度は昨年度に引き続き、URに一括委託をしていることでございます。次年度以降についてはまだ定まっておりませんので、はっきりとは申し上げられません。

○上村中部地域まちづくり担当課長 お答えいたします。
 質問の中に今、5月に中野区とURが交わした覚書のことにつきまして御質問がございましたので、趣旨をもう一度確認させていただきます。
 今、警大跡地のことに関しての委員からの御説明の中でございましたけども、これは警大跡地だけではなくて、中野区におけるまちづくりの現状はさまざまな大きな課題を持っておりまして、これについて相互協力しながら、お互いの使命を果たしていきたいということで、覚書を交換したものでございます。以上でございます。

○かせ委員 今回のこれ、いろいろ調べてみまして驚くんですけれども、まずURに対してですよ、契約をまだしていないURに対して見積もり依頼をして、そしてURが見積もった全く同じ金額でそれをチェックをして、それをゴーとして、そしてまたURに同額でそれを委託させるわけですよね。そういったことについてはやはり大きな問題があるし、今後もそういうやり方をやるということになれば、大問題だというふうに思います。
 それで、さらにその中で再委託という問題が出ているわけですけれども、今もおっしゃいましたけれども、URに7月9日に再委託承諾していますよね。そのときにURに再委託をしたわけですが、どういう委託をしましたか。

○松前拠点まちづくり担当課長 区としてはURに委託をしたわけでございます。区が再委託ということはございません。

○かせ委員 委託は区がURにした。それは当たり前ですけれども、実は7月9日にURから再委託の申請が出され、それに対して回答しているわけですよね。その再委託を7月9日に承諾しているわけですけれども、当初このコーディネート業務一式をURに委託をしたんだけれども、ほぼ同じ日程の中で、本当に近似の中で再委託ということがされているわけですよ。その再委託の内容についてはどうなっていますかということ。

○松前拠点まちづくり担当課長 URの再委託の内容についてでございますが、これはURがこの業務を遂行するに当たって必要だと思われる実務的な作業を再委託しているものだというふうに認識をしております。

○かせ委員 具体的に答えてほしかったわけですけれども、例えばURに委託をしたことについては五つありますよね。一つは、中野警察大学校等跡地におけるまちづくり推進支援業務、これは受託したのが日建設計で、4,890万。それから二つ目には、中野駅南口地区におけるまちづくり推進支援事業、受託したのがアークポイントで約960万。JR駅の高層検討業務についてはJR東日本コンサルタンツというところで約400万。そして、中野警察大学校跡地等地区の樹木調査については、東京ランドスケープ研究所というところに210万ぐらいということで再委託しているわけです。中野区はそれを了承しているわけです。これについては、金額でいえば62%に当たります。これを再委託を認めているわけですけれども、間違いありませんか。

○松前拠点まちづくり担当課長 区はURへ委託をしたわけでありまして、URがどこにどのような額で再委託をしているかというところを区が詳細まで関知をするところではないというふうに認識しております。

○かせ委員 認識しているんですよ、だから。承諾書を与えているんだ。承諾しているんだよ。

○松前拠点まちづくり担当課長 URが必要な作業推進をするに当たって必要と思われる項目を再委託する。それにつきましては作業依頼の承諾についてというところを確かに受け取ってございます。そういう再委託をするということについては認識をしております。

○吉原委員長 暫時休憩します。3時になりましたので、3時休憩をとらせていただきます。再開時刻を3時20分といたします。

午後3時00分休憩

午後3時20分開議

○吉原委員長 委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き総括質疑を行います。かせ委員、お願いします。

○かせ委員 引き続き質疑をさせていただきます。
 先ほどURとの契約問題についてですけれども、やはり区民の目から見て納得できないというふうに思います。今後こういった契約問題については、後でも触れますけれども、区民の目から見て納得のいくといいますかね、そういう契約に努めていただきたいというふうに思います。
 それで、次に移りますけれども、地区計画の問題、建築計画、それから土地の利用計画、こういったものについては合意がされているわけですけれども、この中でやはり区民の皆さんからはいろいろ危惧される声が聞こえています。それで、大幅に省略いたしまして、この私たちが問題にしているのは、いわゆる1.5ヘクタールの公園と、それから周辺合わせて3~4ヘクタールの公開空地、これは区民、私たちはこの地域に緑豊かで安全な防災公園を中心とした計画にすべきだということで運動を進めてきましたし、また多くの区民の皆さんの願いもそこにあるだろうというふうに思っています。
 それで、この公園は、高さについては区域後の業務商業ビルが地上22階で約100メーター、明治大学が地上16階建てで約70メーター、帝京平成大学が55メーター、こういう巨大ビルが南側にずっと連なるということになりますけれども、そしてまた、今後の計画、北側についても高い建物が建つと。まさに高いビル、超高層に囲まれた公園ということになりますけれども、こういったことに対してやはり大きな問題があるだろうと。超高層ビルに囲まれた公園は風害や日陰で快適性に問題がある。大震災が襲えば長期地震動の影響などで壁やガラスなど落下物が起きやすいし、こういうことで問題もあるということと、また一方では火災旋風の危険、こういったこともあるだろう。こういう心配がされているわけです。そこで、こういった不安についてどのようにこたえるのかということです。いかがでしょうか。

○松前拠点まちづくり担当課長 委員の御質問は、高い建物ができると、それに関して安全性の確保や周辺生活者への影響についてどう考えているのかということかというふうに思ってございます。基本的に区は2007年に策定いたしましたガイドライン、そして、今まさに事業者と取り交わそうとしております覚書がございます。その中におきまして日陰への配慮、あるいは風対策、そしてCO2 抑制等々、安心・安全等につきましてきちんと最大限の努力をするように、またそれを遵守できるようにという覚書を取り交わそうとしているところでございます。

○かせ委員 それで、こういったことについては近隣住民の皆さんの意見とか合意とか、こういったものが必要だということで、あるいは調整が必要だということで、まちづくり連絡会というのがつくられているわけですけれども、12月4日ですが、建設委員会で地区計画区域内の地権者の合意が必要だ。関係地権者との連絡調整は区の役割だということで私に答弁されたと思います。しかし、近々、つい最近、あそこの地域の現に住まわれている方からいろいろ声がかかってきました。説明会というものが開かれたそうなんですが、まちづくり連絡会が情報提供の場にされてしまった。いわゆる連絡調整というような役割を果たしていない。それから、これまでは何の合意もない。こういうようなことが不満の声として出されているんですが、どうなっていますか。

○松前拠点まちづくり担当課長 まちづくり連絡会でございますが、関係地権者を含めてあの地区計画にかかわるところの皆様方に集まっていただいて、開催をしているものでございます。その中では、この警大跡地開発、これに係るさまざまな情報を交換する場というふうなことになってございます。開発に係る内容をお示しするとともに、それにかかわる意見もちょうだいをしているという場でございます。

○かせ委員 連絡調整ですから、それでやはり区民の合意が得られるような、そういった納得のいく今後の進め方というものを期待したいと思います。
 それで、次に移りたいと思いますが、せんだって区役所で説明会が行われました。説明会では、高円寺北一丁目の方から、東側に高い建物が建てば日陰になる。最近、太陽光発電パネルを取りつけたが、採算がとれなくなる。風害や騒音が心配だ。こういった被害についてどう補償してくれるんだと。こういった声が多数出ております。これに対して区側は、区が補償することは考えていないと、このようににべもない答えをされて、住民の皆さんが怒っていたというふうに思いますけれども、住民は区に損害賠償を求めているということではないんですね、よくよく聞いてみますと。それは、直接事業者の声を聞きたい。区は事業者の代弁をする必要はないんだ。そういうことが趣旨だというふうに私は聞きました。それで、都市計画決定で地区計画の変更が決定してしまったのではもう固定化してしまって、その段階で住民の皆さんと突き合わせても、もう変更できないだろうと。だから、今、近隣住民の皆さんとの意見交換なり、そういったものが効果があらわれるように事業者を含めて話し合いを持ってほしいと、こういうことだと思うんですが、私もそれは当然だろうと思うんです。どうお考えでしょうか。

○松前拠点まちづくり担当課長 説明会におきまして、そのような事業者と住民の直接話し合いの場が要望されていると。そういうことにつきましては事業者のほうにも伝えているところでございます。今後は開発を進める過程におきましては、事業者が直接そういった説明会を行う必要というところも今後はあるのかというふうには思ってございます。ただ、その時期等につきましては、事業者と協議をしていきながら、今後適切に実施をできるようにはしたいというふうに思ってございます。

○かせ委員 大変関心の高い問題でもありますし、それから周辺のみならず、やはり中野区全域にわたってさまざまな影響を与えるものですから、区が独走することのないように。それでまた、住民の皆さんやそういった区民の皆さんの意見、要望が十分に反映されるよう、そういった努力をしていただきたいと思います。そのことをお願いをしまして、次に移りたいと思います。御苦労さまでした。

3 介護保険事業計画策定について

 次に、介護保険事業計画の見直しについて伺います。
 介護を必要としている人が利用できない実態を改善すべく、介護保険の第4期事業計画策定に当たって、私たちは次のことを求めているところです。一つ目は、深刻な介護福祉士などの人材を確保すること。二つ目には、介護取り上げをやめること。三つ目には、特養ホームを初めとした基盤整備を図ること。四つ目には、国庫負担を引き上げ、保険料、利用料の減免制度を拡充すること。この4点であります。来年4月から実施する介護保険の第4期事業計画の策定準備はどこまで進んでいるんでしょうか、伺います。

○飯塚介護保険担当課長 お答えいたします。
 中野区保健福祉審議会介護保険部会で策定に向けた審議をいただいております。現在、中間報告のための作業を行っているところでございます。今後、中間報告等を踏まえまして、具体的な計画の策定に入っていく予定でございます。

○かせ委員 高い利用料や介護度をもとに低く設定された利用限度額、それに最近の介護取り上げが加わって、介護を必要とする高齢者が在宅で生活を送ることはますます厳しくなっているというふうに言われています。一方では、特養ホームへの入居ですけれども、全国で38万5,000人の方が順番待ちをしているという状況であり、有料老人ホームや高齢者専用賃貸住宅などが利用できる経済的な余裕がなければ在宅は無理、施設もだめ、こういった状況が起こっております。一方では、介護難民という言葉さえ生まれているという状況であります。
 区は第4期計画を策定する中でこのような問題を改善するという姿勢はお持ちでしょうか。

○飯塚介護保険担当課長 今の介護サービスの基盤、これは充実してきているというふうには考えております。それでもなお不足するもの、それからさらに充実が必要なものについては計画に取り込むようにしていきたいと、そのように考えてございます。

○かせ委員 特養ホームについてお聞きしますが、現在の待機者は何人おられるでしょうか。

○飯塚介護保険担当課長 私の持っている最も新しいデータというのが平成19年10月現在のものでございます。これによりますと、区内で特別養護老人ホームへの入所を希望している待機者1,005名ということでございます。

○かせ委員 1,005名の方が待っているということです。それで、江古田の森の施設ができたわけですけれども、待機者は前回と比べてどうなっていますでしょうか。

○飯塚介護保険担当課長 これは3年に1度の調査でございまして、平成16年1,273名でございます。

○かせ委員 そうしますと、3年前と比べて1,300人が1,000人、こういうことですけれども。ということですね。3年前から比べれば300人ぐらい減っているんだということですね。それにしても1,000人ということですよね。私たち、いろんなところで話を聞きますけれども、2年も3年も待たなければならないという方たちもたくさんいる。そういう状況です。今後、施設ですけれども、国のほうは参酌標準みたいなものを決めて、その計画にのっとってやられていると思いますけれども、施設を抑制するというような動きもありますし、重度化をあおるような、そういったものも私たちは心配しています。こういう状況が許されると、介護職員の負担の増大であるとか、人材確保という問題についても大きな影響を与えるということで、問題ではないかというふうに思っています。
 それで、第3期計画が示されて、次に第4期については次のステップに行くということなんでしょうけれども、この第3期計画というものは達成されたんでしょうか。

○飯塚介護保険担当課長 達成されたものも達成されなかったものもあるということでございます。

○かせ委員 もう少し詳しくお話しできますか。

○飯塚介護保険担当課長 施設面についていえば、施設的には入所施設、グループホームなんかは比較的計画どおりいったと。ただ、地域密着型というのが新たにできたわけですけど、これがなかなか参入が、地域密着型の小規模多機能型居宅介護という、そういう施設なんかはなかなか事業者の参入が難しいと、そんなような状況でございます。

○かせ委員 先ほどからも聞いておりますけれども、施設面が非常に足らないということですから、施設面の拡充と充足できるように積極的な計画をつくっていただきたいというふうに要望しておきます。結構です。
 次は介護認定です。介護保険法の改悪によって、06年度以降は介護度が本人の実態に合わずに軽度の認定にされるという問題が起こっています。同居家族がいる場合、訪問介護の生活援助サービスがほとんど受けられなくなった。高齢者が高齢者を見る老老介護の世帯が半数を占めており、同居家族があったとしても、ヘルパーの訪問が受けられれば老老介護の世帯にはどれだけ救いになるかわからないと、知れないと。ヘルパーの訪問が受けられれば本当に救いになっているんだよというようなお話も聞いています。
 それで、厚労省からしばしば、同居家族等がいる場合における訪問介護サービスの生活援助の取り扱いについてということで事務連絡が来ておりますけれども、どういう内容でしょうか。

○飯塚介護保険担当課長 一律機械的に判断するのではなく、さまざまな状況を踏まえて判断するようにということだと思います。

○かせ委員 そういう通達がしばしば出ているという状況です。それだけ利用者から見れば納得いかないというような内容なんだろうと思います。区はそういったことについて事業者やケアマネに対して、必要とするサービスが利用できるようにという法の趣旨ですね。そういったものをどのように指導しておられますか。

○飯塚介護保険担当課長 指導ということになりますと、苦情や相談が寄せられた場合ということになるんですが、これは事実関係を確認した上で、ケアマネジャー、それから事業者と、不適切な対応があれば、きちんと指導するということになります。それから、ケアマネジャー、あるいは事業者に対する研修、これを行っておりますが、この機会に個々の利用者、それから家族の状況等を総合的に考えて、判断するようにということを求めているところでございます。

○かせ委員 いろいろ実態が示されております。例えば奥さんのいる71歳の男性は、20代で交通事故に遭い、下半身麻痺、それ以来、車いす生活になったと。今では下半身の感覚もなくなっている。体感機能障害1級で障害者1級の認定も受けていると。昨年3月までは要介護3であったのが、4月に要介護2に下げられて、それまで週1回2時間だった生活援助が、同居家族があるため30分に切り下げられてしまったというような事例があります。当然こういったことについては、先ほどの通達によれば、機械的、一律的ということではなくて、または同居家族があったとしても、実態に合った評価をするということになりますが、そういうような運営がされているんでしょうか。

○飯塚介護保険担当課長 現在もこの要介護度、それから利用者本人の状態、こういうことも配慮しながらケアマネジャーがサービス内容を決定しておるわけでして、サービスが必要な人が必要なサービスを受けられるように努めているというふうに考えております。以上でございます。

○かせ委員 その趣旨にものっとって、しっかりとした指導、あるいは情報提供をしていただきたいというふうに思います。また、こういう実態を改善する事業計画にすべきだというふうに思います。これについてはいかがでしょうか。

○飯塚介護保険担当課長 現在において、例えばショートステイ等不足しておりますけども、こういったような介護保険サービス等につきましては、第4期の事業計画で充実を図っていきたいと。必要なサービス内容については盛り込めるものは盛り込んでいきたいというふうに考えてございます。

○かせ委員 2006年からの第3期事業では、05年度末5億7,000万円であった介護給付費準備基金の約半分の2億8,000万円を取り崩すことになった。しかし、基金は9億7,000万円にも膨れ上がり、今年度末には10億円を超えることとなりそうです。これは保険料の取り過ぎということであり、区民に利用してもらえた介護サービスが少なくなったということではないでしょうか。実際、2006年度介護保険特別会計から事業者に支払われた保険給付費は制度発足後初めて前年度を下回ることとなりました。第4期事業計画では、介護の社会化という介護保険の理念が十分に発揮されるよう、保険料、利用料の負担の軽減やサービス基盤の整備拡充など、区民に喜んで介護サービスが利用されることになるよう要望して、この項の質問を終わります。

4 地域包括支援センターについて

 次に、地域包括支援センターについてお聞きします。地域包括支援センターは、介護保険法の改正を受け、地域高齢者の保健福祉の増進を包括的に支援することを目的に2年前に創設されました。高齢福祉の総合相談、介護保険関係やケアプラン作成など、高齢者のさまざまな相談をワンポイントで受け入れる大切な役割を担っております。中野区には八つのセンターがありますが、いずれのセンターとも相談件数がふえ、職員の方が大変苦労しております。
 せんだって、中野地域包括支援センターを訪問しました。実態を伺いましたが、中野地域包括支援センターは区内8カ所の中でただ一つの区の直営センターです。対象地域は桃園地域、昭和地域、上高田地域センターにまたがる広大な地域で、対象高齢者は約9,000人、年間の相談数は約1万2,000人で、月平均で約1,000人であります。要支援1、2の方のケアプラン策定も月70件を超えています。こういった件数ですけれども、どういう体制をとっているんでしょうか。

○鈴木中部保健福祉センター所長 現在職員4名と一部業務委託で対応してございます。

○かせ委員 それで、業務の内容ですけれども、どういう業務をされていますか。

○鈴木中部保健福祉センター所長 高齢者の方々とその家族の総合的な相談、それから介護予防プランの作成、それから権利擁護等の御相談、そういった内容の相談、仕事をやってございます。

○かせ委員 何人の方でやられていますか。

○鈴木中部保健福祉センター所長 先ほど申しましたけれども、職員4名と一部業務委託の体制で行っております。

○かせ委員 月数では約400件ぐらいの相談ということですよね。どうですか。

○鈴木中部保健福祉センター所長 相談件数につきましては、年間で1万2,000件ということでございます。

○かせ委員 それでは全体について伺いますけれども、8地域センターで相談件数はどうなっているでしょうか。

○伊東福祉推進担当課長 お答えいたします。
 8カ所全体での相談件数でございますが、平成19年度では4万4,107件の相談件数となってございます。

○かせ委員 相談件数は4万件ということですけれども。それと、件数じゃなくて、対象とする高齢者人口とか、そういったものについての調査はありますか。

○伊東福祉推進担当課長 中野区全体では約5万9,000人の65歳以上の高齢者の方を対象としてございます。

○かせ委員 人口当たりでどうでしょうか。1センター当たりの担当する高齢者人口ですが。

○伊東福祉推進担当課長 1カ所当たり約7,400人の65歳以上の高齢者の方を対象としてございます。

○かせ委員 実は23区の高齢者人口と地域包括センターの数と、それから1カ所当たりの人口、こういったものを調べてみました。それで、中野は今おっしゃったように高齢者人口が約6万、5万9,000、それでセンターが8カ所ですから、今おっしゃったとおりです。1カ所当たりでは約7,400。それで、これと比較しまして、品川区では高齢人口が6万6,800人で、センターが20カ所で、1カ所当たりでは約330人。これが一番センターとしての担当する高齢者が少ないところです。お隣の新宿はどうかといいますと、人口は中野とほぼ近いわけですよね。約5,700。それに対してセンターは10カ所もあります。むしろ、中野のほうが多いわけですね。その新宿で10カ所ありまして、1カ所当たりでは5,700人ということです。こうしますと、先ほどの件数、特に中野は件数が多いわけですけれども、この平均からしてもかなり中野は多い。何人ぐらいが適当だというふうに思いますか。

○伊東福祉推進担当課長 何人ぐらいが適当かという数字はございませんが、確かに委員御指摘のとおり、1カ所当たりの対象者数につきましては、ほかの区に比べて多くなってございます。何人ぐらいが適当かということは、そういった基準はございません。

○かせ委員 やはりこれまで余りにも多いということで、増員を私たちは主張してきましたけれども、今後のワンストップでいろいろな相談を受けるというこの位置付けからしても、さらに数をふやしていただきたい。その中で、いろいろ中野のところについては特に多いというわけですから、これについては十分に検討して改善していただきたいというふうに要望しておきます。

5 健診について

 次に、高齢者健診について伺います。時間が非常に押していまして、今定例会本会議では同僚議員から多くの高齢者健診の健診項目をふやすべきだという質問がされ、区長は区独自で上乗せすることが必要かどうか検討すると。こういうような答弁がございました。私は非常に前向きなものだということで歓迎をしております。
 それで、中野区医師会からもいろいろ相談があると思いますけれども、胸部レントゲン検査、心電図検査、貧血検査、眼底検査を実施してほしいというような要望があります。このことについてですが、こういった検査はどういう検査なのかというのをまずお聞きをしたいと思います。

○本保保健予防担当参事 お答えいたします。
 四つの健診項目についての御質問ですけれども、あらかじめお断りしておきたいことがございます。それぞれ四つの健診項目、疾病などを発見することができる項目ではございますけれども、必ずしも発見する項目であるということと、多くの区民を対象とした行政で行う健診の項目として妥当であるということは一致する場合ばかりではないということがあるということについて含みつつ、お聞きいただければというふうに思います。
 最初の胸部レントゲン検査でございますけれども、肺がん、肺結核など呼吸器疾患を主に発見するものでございますけれども、それ以外に心臓の肥大、大血管の偏りなどの循環器疾患、あるいは骨折や骨の奇形などの骨疾患などを発見する検査でございます。それから、2番目の心電図検査でございますが、心臓の肥大、心筋梗塞等の既往症の発見、あるいは不整脈などを見つけることができる検査でございます。それから、貧血検査ですけれども、これは文字どおり貧血を発見する検査でございますが、その背景には慢性の出血、栄養不良、あるいは悪性疾患、そういうものが潜んでいる場合がございますので、そういうことが推定できる場合がございます。それから、最後の眼底検査でございますが、眼底の血管の変化を見ることによって高血圧、あるいは糖尿病の程度を知ることができる。あるいは別の緑内障も発見できる検査ということでございます。四つの検査については以上でございます。

○かせ委員 いずれも重要な検査だというふうに思います。それで、実は平成18年度中野区成人健診の有所見等の結果と後期高齢者健診・成人健診の検査項目という、これは特別委員会か何かで住民の方から出された資料ですけれども、それによりますと、心疾患では69歳以下が37.5%に対して、75歳以上が62%もあるというような結果が示されておりまして、心疾患であるとか肺がんであるとか、それから全身のチェックをするためには、こういった検査こそ大事だというふうに言われております。ですから、この検査はまた改善することによって実施されるよう強く求めておきたいと思います。

6 小児救急医療について

 次に、時間の関係で小児救急医療まで飛んでしまいたいと思います。
 休日夜間小児初期救急ですけれども、実績はどうなっていますか。

○原田子ども健康担当課長 お答えいたします。
 平成19年度実績が1,811人になっております。

○かせ委員 その前の何年かにわたってはどうですか。推移を知りたいと思います。

○原田子ども健康担当課長 平成17年からの実績を申し上げます。17年度が年間1,379件、18年度が1,142件、19年度が1,811件となっております。

○かせ委員 非常に多くの方たちが利用されているということが確認できます。そこで、中野区医師会がアンケート調査を行いました。「小児科で入院できる病院は中野以外にはない」という声が多いわけですけれども、回答者は878名中287名。「中野区に入院可能な医療機関がありません。どうすべきでしょうか」といった設問に対しては、「区内に入院可能な施設を確保すべきだ」というふうに答えられた方が692名で、実に78.8%の方です。「中野区以外の医療機関と連携して入院ができるようにする」との答えは308名で35%でした。このことについてどういう認識をされていますか。

○原田子ども健康担当課長 これにつきましては、実は中野区は区西部医療圏といたしまして、24時間の小児二次救急診療体制を新宿、中野、杉並3区と連携しまして、東京医科大学附属病院、慶応義塾大学医学部附属病院、東京女子医科大学附属病院、東京国立国際医療センターの4病院を指定しているところでございます。この4病院につきましては、区内から遠距離ではございません。ということで、こちらを御利用いただくというふうに考えてございます。

○かせ委員 中野総合病院の小児病棟と医師会との連携で、小児二次救急医療が取り組まれてきたわけですけれども、残念ながら総合病院の医師体制が崩れるという中で中断してしまっております。私たちは、このことについてはすぐにでも再開してほしいというふうに思っているわけですけれども、総合病院との間ではどのような対応がされているんでしょうか。

○原田子ども健康担当課長 年に2回ほど、この小児救急をお願いしている関係でお話し合いを持たせていただいております。大変院長が小児科確保に向けては努力していただいていることは存じております。

○かせ委員 総合病院では医師体制さえ整えば再開できるんだというようなことも言っています。医師体制の問題ですけれども、いろいろ提案してきましたけれども、実はニュースが飛び込んできまして、千葉県の銚子市の市立総合病院が財政難と医師不足で診療が休止したという、こういうニュースを御存じだと思います。背景は、2004年4月に始まった新臨床研修医制度があるというふうに言われています。従来は研修医が大学病院に集中していたけれども、研修医が研修先を希望できるようになったということで、大学病院が人手不足になってしまった。で、大学から派遣されていた医師が一斉に引き上げる。こういった事態が起こってしまって、地方であるとか中小病院の医師不足を招いた。このように言われています。大学病院の研修プログラムを強化したりというようなことをして、医師の養成を早めるというような声も上がっていますけれども、区としてはどのようにお考えでしょうか。

○原田子ども健康担当課長 地域の基幹病院の診療休止というのは地域にとっても大きな痛手でございますので、保健所長会等では臨床医師研修制度の見直し等を働きかけているところでございます。

○かせ委員 東京都にはドクターバンクという制度がありますけれども、これについてはどのようにお考えで、そしてまたどのように活用していきたいという、そういったことについてはいかがですか。

○原田子ども健康担当課長 東京都のドクターバンクにつきましては、現在、島嶼地域の公立医療機関医師の休暇中の代診医師についてのみの登録制度でございまして、都心部については想定されておりません。都としてはそれ以外にも小児科医養成など、医師確保の対策をとり始めておりますので、これを見きわめていきたいと考えております。

○かせ委員 もうここまで来ますと、どこでも一緒ですけれども、医師体制が本当に大変だと。あわせて看護婦の体制も大変だということで、あらゆる手だてを講じて、知恵を出し合って、一日でも早く医師体制を確保したい。こういうことで今後とも検討していただきたいと思います。
 大分はしょってしまいました。それで、もう時間の関係でその他にいきたいというふうに思います。

7 その他契約について

 その他についてですが、その他契約。先ほど言いました契約の問題です。区内の業者団体からは、中野区契約事務規則の前払い金の制度について、現行の支払い限度額と前払い率の改善が求められています。他区においてもこの間、見直し改善が図られていると聞いております。中野区の現状と前払い率の他区との状況はどうなっておるでしょうか。

○篠原経営室特命担当課長 お答えいたします。
 工事契約におきます前払い金でございますが、23区で申し上げますと、各区それぞれ工事種別、それから契約金額に応じまして、支払いの率、それから限度額が違っております。おおむね23区で申し上げますと、支払い率につきましては40%、4割でございます。限度額につきましては1億円というような状況でございまして、中野区の2割、5,000万、5億を超えれば1億という部分では、中野区は少し低いというような状況です。

○かせ委員 今おっしゃいました、他区と比べて前払い率が低いということですけれども、今、中小業者の皆さんの実態というのは非常に苦しいと。特に原油の高騰によってその影響も受けているということで大変苦労しているというふうに私たちも聞いています。だから、この前払い率についても非常に重要な問題となっているわけですけれども、そういった声をどのようにお聞きしていますか。

○篠原経営室特命担当課長 昨今の原油高、それから鉄鋼材の高騰によりまして、区内事業者にとっては材料を購入するのが非常に大変であると。また、現金決済を求められるというような状況もあるというふうに聞いてございます。

○かせ委員 そういうことで悲鳴が上がっているというのは聞いているわけですけれども、それに対してどのようにこたえていくかということだろうと思うんですね。そういうことについての検討といのはまだされていないんですか。

○篠原経営室特命担当課長 昨年、中野区入札契約制度改革の基本方針、これを定めてございます。本年度からさまざまいろいろ取り組みをしているものと、まだ検討途中のものがございます。そういった中で今、検討を既に始めたと、そういうところでございます。

○かせ委員 検討されたということですけれども、総合評価方式ですけれども、今年度から試行的に実施されているというふうに聞いております。本格実施に当たっては検証し、改善を図るということになりますけれども、その際に区内業者からの意見を聴取することが必要かなと思っております。この辺についてはいかがでしょうか。

○篠原経営室特命担当課長 本年度上半期、9件試行実施をしてございまして、今現在7件終わってございます。7件の終わったものにつきましては、それぞれ事業者からアンケート調査をいたしまして、お声を聞いてございます。そういった声の部分とか、あと実施結果、そういったものを検証しまして、下半期また同様に見直すところは見直しをして、試行実施をしていきたいというふうに考えてございます。そういったことを踏まえて、来年度以降、本格的な導入に向けて準備を進めていきたいというふうに考えてございます。

○かせ委員 やはり契約問題ですから、公平、公正、それと透明性と、こういったものが当然保障されなければならないわけですけれども、現在、区内事業者にあっては、評価項目の中に営業拠点の所在地を入れて、地元業者であれば加算されることになっていると。評価項目の追加や改善評価点の配点に努めてほしいというようなことが言われているわけですけれども、いかがでしょうか。

○篠原経営室特命担当課長 区内業者の評価点につきましても、上半期の実施結果、それから下半期の実施結果を踏まえまして、加点のあり方について検討してまいりたいというふうに考えております。

○かせ委員 ぜひそのようにしていただきたいと思います。区は区内業者の努力を口にしますけれども、年々状況は厳しくなる一方だというふうに思います。それで具体的な支援やアドバイス、こういったものが欠かせないと思いますが、区内地元業者を育成していくという視点での考えといいますかね、手法でありますとか、そういったものはいかがでしょうか。

○篠原経営室特命担当課長 私ども契約担当も直接指導とか、そういうような立場にはないわけですが、この間、総合評価を行いまして、さまざま区内業者の弱みというものがわかってまいりました。例えば同種工事におきます実績であるとか、それからあと、配置予定技術者、技術者の関係ですが、その資格、それから経験、それから勤務年数、それからあと、ISOを取得していない企業がかなり多くございまして、そういった環境への取り組み、そういった弱みですね。そういったものがございます。こういった弱みを解消することによって評価点もかなり加点ができるといった点から、こういった情報を関係所管に情報提供を行いまして、さまざまな施策において事業者の育成につなげていきたいというふうに考えてございます。

○かせ委員 ぜひ厳しい地元の業者の皆さん、その皆さんの経営の役に立つと。安心して中野で営業できるというような観点から、この契約問題でも努力していただきたいということを要望しておきます。
 それでは、5分間ありますので、予定しておりました質問をさせていただきます。

8 (仮称)区民活動センターについて

 (仮称)区民活動センターへの転換問題ということであります。
 町会、自治会長との検討を進めているために、準備会のあり方、区民活動センターに移行した場合のサービスや対応など、町会役員を初め地域住民は今日の状況を知らされておりません。知らせるべきだというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○遠藤区民生活部経営担当課長 (仮称)区民活動センターへ転換することについての区民の皆さんへの周知につきましては、運営業務の受託者として運営委員会準備会議が全地域にでき、運営方法が明確になった段階で、区民の皆さんに広く説明していきたいというふうに考えております。

○かせ委員 準備会の参加メンバーは地域に任せているため、広く住民の意見を反映するには不公平になる可能性があるというふうに思います。それで、公募区民の参加を区として位置付けるべきだというふうに思いますが、いかがですか。

○遠藤区民生活部経営担当課長 運営委員会は自主的な団体でございまして、運営委員会の委員構成につきましては、地区町会連合会を中心に地域で公共公益的な活動を行い、地域で広く活動している団体からの推薦者等で構成されることを想定してございます。地域の主体性を尊重したいと考えております。

○かせ委員 次に、運営委員会が雇用するスタッフの確保や区とのリスクの分担、地域の担い手が高齢化し、不足している問題など、各地域の町会自治会連合会と区長との意見交換会は不安の声が上がっています。来年7月実施に固執せずに、地域住民の声を十分に反映できるよう対応すべきだと思いますが、いかがですか。

○遠藤区民生活部経営担当課長 (仮称)区民活動センターへの転換につきましては、地域で既に受託のための体制ができ上がりつつある地域もございます。そうした動きに水を差さないように留意しながら、今後対応を検討し、地域への対応を十分説明をしながら進めてまいりたいというふうに考えております。

○かせ委員 行政の窓口サービスは自動交付機にするとしていますが、当面は調整役として配置される複数の職員が税と住民票の証明をオンラインシステムの端末を使用して行うとしています。オンラインシステムが残って職員が携わるということになれば、現在行っている窓口サービスは継続すべきだというふうに思います。可能な区民サービスを低下させるべきではないというふうに私たちは思いますが、いかがですか。

○遠藤区民生活部経営担当課長 (仮称)区民活動センターにおきましては、転換した際には、オンラインシステムによるサービスの提供というものは想定してございません。そういった形で対応してまいりたいというふうに考えております。

○かせ委員 これまでの地域センターのあり方というのは、地域の区役所、あるいは区役所の窓口だということで、非常に区民にとっては大切な施設であったというふうに思います。では、そういったことの運営にかかわることですから、何よりも地域住民の皆さんの要望、意見というのはその中に反映されなければいけないというふうに思います。そういった意味では、この地域センターのことについては、7月実施というようなことにこだわらないで、やはり皆さんが納得いけるような、そういった仕組みとして、そういった地域の宝物として今後きちっとしたものをつくっていっていただきたいというふうに思います。
 そのことをお願いを申し上げまして、私のすべての総括質疑を終わらせていただきます。ありがとうございました。

○吉原委員長 以上をもちましてかせ次郎委員の質疑を終了いたします。

2008年第3回定例会【決算特別委員会・総括質疑】長沢和彦

【決算特別委員会・総括質疑】
(2008年10月1日)

中野区議会議員 長沢和彦

  1. 2007年度決算と区政運営について
  2. 中野サンプラザ問題について
  3. 新しい中野をつくる10か年計画について
  4. 子育て支援について
    1. 保育園について
    2. 子どもの健康について
  5. 野方小と沼袋小の統合について
  6. 民間作業所への支援について
  7. 都市計画マスタープランについて
    1. 都市計画マスタープランについて
    2. その他

○長沢委員 2007年度の決算総括質疑に当たりまして、日本共産党を代表しまして質疑を行わせていただきます。

1、2007年度決算と区政運営について

 1番目に、2007年度決算と区政運営について。
 初めに、一般会計の歳入のところでお伺いをいたします。
 区民には増税と負担増、大企業・大資産家には減税という国の逆立ち税制の影響が色濃く出ているのが特徴であると思っております。定率減税の廃止、税源移譲による住民税のフラット化、そして、65歳以上の高齢者の老年者非課税措置の廃止、これは経過措置として3分の1減額後の額、そして、さらに住民税の増税に連動した国保や介護の保険料の負担増がこの年度も行われました。また、生活保護の削減、これ自身も看過できないものだというふうに思っております。国民への負担増とサービスの給付減は無慈悲に継続推進する内容であります。貧困と格差をさらに拡大するものと言えます。
 区民への影響はどうか。定率減税の廃止で幾らの増収か、また、老年者非課税措置廃止の経過措置、先ほど言いました3分の1減額後の額でありますが、これで幾らの増収か、さらに、住民税のフラット化による、これは単純に増税とは所得税とのあれがありますから言えませんが、これによる区としての増収は幾らかということをまず先にお伺いしたいと思います。

○中井税務担当課長 定率減税の廃止につきましては約10億5,000万円の増収でございます。また、老年者非課税措置廃止の経過につきましては約3,900万円。それから、税源移譲によります住民税のフラット化、これにつきましては約5億円の増収となってございます。

○長沢委員 特別区民税の現年課税分の収入済み額は約285億円です。これは一昨年度、06年度と比較すると約20億円の増収となっています。決算年度のこの07年度の増収分のおよそ55%がこれら庶民増税によるものであります。06年度の定率減税の半減、老年者控除の廃止と公的年金控除の縮小、老年者非課税措置廃止の経過措置、これらによって約15億円がやはり増収になりました。こう見ますと、05年度を起点として見ると、区民はこの決算年度と合わせると27億円も増税による被害をこうむったということになります。
 高齢者の年金収入は減っています。勤労世帯は給与・賃金は上がらず、下がり続けてもいます。若者の正規雇用の道は閉ざされ、ワーキングプア状態は放置されたまま。自営業者も消費不況と物価高騰が襲っています。また、きょうから電気・ガスなどの公共料金やあるいは食品など、こうした一斉値上げもされる。こうした社会経済情勢のもとでの増税・負担増が行われるということであります。区民の暮らしのこの厳しさをどのように見ているのか、お伺いします。

○長田計画財務担当課長 お答えをいたします。少子・高齢化の進展の中で、やはり区民の皆様にも不安感が強まっているというふうには感じてございます。年金、医療、介護などの社会保障制度の安定的な将来像の確立が欠かせないものというふうに考えてございます。社会全体の将来像を見据えた負担と給付の議論に基づきました持続可能で安心な制度づくりが求められているものというふうに認識を持っているところでございます。

○長沢委員 これら庶民増税については、昨年の3定の本会議の一般質問の際に、年金等への課税については世代間の負担の公平化、このように、また定率減税の廃止についても、景気対策として行われてきた暫定的な税負担の軽減措置の廃止だと、このように答弁をされています。今もこれにつきましてはそうした御認識なんでしょうか。

○長田計画財務担当課長 認識に変更はございません。

○長沢委員 世代間の負担の公平論というのは、今、問題となっている後期高齢者医療についても同様の理屈で実施をされたものでありますけれども、これは特に世代間を対立分断し、財源の取り合いをさせるといった、そうした考えに基づいて行われています。この点では国の責任の放棄がある。また定率減税については、導入当時、政府も恒久的な減税との認識を示していました。しかも、景気がよくなったから廃止というのも、生活の実態や実感ともかけ離れています。法律改正によるものであるために、いち自治体行政がストップできるといった、そうしたたぐいの話でないことは私どもも重々承知をしています。しかし、この問題での認識がやはり政策立案と予算編成、個々の施策・事業と大いにかかわる、このことも明らかであります。
 もう1点、大資産家や大金持ちへの減税も見過ごせません。2003年に創設された証券優遇税制をこの決算年度1年間延長しました。株式配当所得と株式譲渡所得への課税を20%から10%に軽減する、これを1年間延長したわけであります。この決算年度の株式譲渡益課税による税収は幾らとなりますか。

○中井税務担当課長 株式譲渡益の税収につきましては約4億4,000万円になります。

○長沢委員 大変大きい額でありますけど、しかしながら、これは本則20%であればもっと増収になった、こうも見てとれるわけであります。
 次に、特別区交付金、財政調整交付金について伺いたいんですが、決算年度で約351億円、2006年度と比較して約20億円の増加です。区の配分割合が52%から55%になったことと市町村民税法人分の増収によるものでありますけれども、05年度と比較し06年度が約21億円の増であったことからも、ここでのこの間の増収はやはり歳入の大きな特徴とも言えます。この点では、大企業への減税を改めもとに戻せば、もっとふえたとも見られます。大企業への減税は温存、しかも、新たな大企業向けの減税、減価償却制度の見直しなどもこの年行われました。負担の公平を述べるのであれば、やはり庶民と大企業、大金持ちとのこの不公平こそ問題にすべきではありませんか。この点での御認識を伺います。

○長田計画財務担当課長 特別区交付金との関係の御質問でございます。減税によって企業活動の活性化が図られ、結果として収益増につながり、住民税法人分の税収増をもたらすものというふうに認識をしてございます。特別区交付金は、景気や企業収益の状況に影響されるものでございます。経済活動の活性化は特別区交付金増の大きな要因であるというふうに認識を持ってございます。

○長沢委員 実際には法人税で入ってくるお金自身は、企業が利益を上げながらも、やはり9年前、10年前と比べても横ばいといったのが状況ですから、そうした認識ではいかがかというふうに思っています。
 法人所得課税については、所得税や個人住民税のいずれも1988年の抜本的税制改正以降、急激に最高税率の引き下げと税率構造の簡素化の名による税率構造も見直しが進められ、応能負担、累進課税が否定され続けてきました。小泉内閣以前は、資産家・大金持ち減税は庶民への特別減税を組み合わせて実施をしていました。それが2001年の小泉内閣発足以降、庶民増税と大金持ち減税を同一年度で実施する、こうした形に変化をしています。特に1999年に恒久的減税として実施された減税3項目、所得税の最高税率引き下げと所得税・住民税の定率減税と法人税率引き下げのうち、所得税・住民税の定率減税の引き下げだけが廃止となりました。所得税最高税率の引き下げ、法人税率引き下げの2項目が本則とされた、ここに小泉構造改革の本質を象徴的に示していると思っております。やはりお金の集め方というところにおいては、そのことを承知した上での区政運営が必要であったというふうに思っておりますけど、いま一度所見を伺いたいと思います。

○長田計画財務担当課長 税制改正を踏まえまして、税収や交付金などの歳入の確保を図り、強固な財政基盤を確立することによって、持続可能な区政運営を行っていくべきものというふうに認識を持っているところでございます。

○長沢委員 改めれば、もっと増収となったということが実際のことじゃないかというふうに思っておりますけど。
 歳出のところで、基金の積み立てについて伺います。この間の剰余金と積立基金がどうなっているのか、これは05年度、06年度、そして、この決算の07年度についてそれぞれ伺いたいと思います。

○相澤経営分析担当課長 お答えいたします。2005年度、剰余金、つまり実質収支額でございます、42億1,300万円。2006年度、39億3,800万円、2007年度につきましては31億2,700万円でございます。各積立基金、これの合計積立額でございますが、一般会計ベースで2005年度は52億1,300万円、2006年度は105億2,900万円、2007年度は89億6,600万円でございます。

○長沢委員 昨年も指摘をさせていただきましたけど、剰余金と、そのもとでの基金積み立てというのは表裏の関係だというふうに思っています。一昨年、昨年度より余らせたという額は減っていますけども、それでもこの決算年度も少ない額とは言えません。やはり予算の編成等執行のあり方が厳しく問われていると、このように認識しています。それで、結果、年度末の積立基金はおよそ364億円と、これ自身は中野区政史上最高額になったというふうに思いますが、これは間違いございませんか。

○相澤経営分析担当課長 間違いございません。そのとおりでございます。

○長沢委員 特に財政調整積立基金について伺います。05年度に31億5,800万円、06年度はおよそ31億円、この2年度については繰入金はありません。決算年度は4億7,000万円を繰り入れましたが、それでもこの財調基金は53億8,800万円を積み立てました。その結果、年度末積立基金の現在高は187億2,000万円にもなっています。これは計画どおりの積立基金額と言えますか。

○長田計画財務担当課長 まず、繰入金でございますが、退職手当の不足分について基金から繰り入れを行ったものでございます。また、積立金につきましては、剰余金の2分の1以上を基金に積み立てることや臨時的な増収分を積み立てることとしてございまして、繰入額、それから積立額ともに計画に基づいたものでございます。

○長沢委員 計画としている根拠、その文書は何ですか。

○長田計画財務担当課長 平成19年1月にお示しをいたしました財政運営の考え方でございます。

○長沢委員 この財政運営の考え方、19年の1月に示したもので言いますと、財調の基金残高は128億円。しかし、実際の残高は約59億円も多かったということであります。この点はどのように説明されますか。

○長田計画財務担当課長 特別区交付金の臨時的な増収分を積み立てたことによりまして、基金計画よりも残高がふえたということでございます。

○長沢委員 この07年度の財調基金の積み立てそれ自身についてもお伺いします。この年、年度当初におよそ5億円、そして、先ほど御紹介いただきました07年3定の補正予算で基金の積み立ては06年度の決算剰余金39億円、2分の1を下らないというのが地財法での規定でありますけど、しかし、4分の3のお金、28億円、うち財調基金は25億円、これを積み立てております。補正予算にて暮らし応援の事業を予算すべきであったけども、やはりしませんでした。やはり矢継ぎ早の区民増税と負担増のこの時期に財調基金をふやしてきた、このことを私たちは指摘せざるを得ません。
 我が党は予算議会のときに、例えば区独自のヘルパー派遣や低所得者支援や児童手当の年齢引き上げ、あるいは出産祝い金などの子育て支援なども提案をしてきたところであります。住民福祉の充実を図るべきであったというふうに思っておりますが、御所見を伺います。

○長田計画財務担当課長 一時的、臨時的な増収により生まれました収入、収支差額を経常的な経費の増加に充てていくということ、こういったことを繰り返してまいりますと、最終的にはやはり財政破綻を招くということになるというふうに考えてございます。今日の世界的な経済動向を見ますれば、今後の歳入状況は大変厳しいものになってくるということは明らかでございます。もし年度間の調整の機能を持つ基金がなければ、こうした景気の変動や一時的な支出に対応することができないということが明らかでございます。健全な財政運営を行っていく上で基金活用が非常に重要であり、こうした財政運営を行うことによって区民の暮らしを守れる区政をつくっていけると考えてございます。

○長沢委員 先ほど増税と減税との関係において言いましたので、それはもう繰り返しません。しかし、実際に言っていた経年的にかかるということですけど、別にそれ自身はまたやる上での判断ということがあると思っています。もともと、先ほど言いました国によるやっぱりそういうのがあったということでありますので、そのこと自身をストップさせるということ自身は到底難しいのだが、しかし、やっぱりその認識をした上でどうかということであって、その意味では、例えば1年でも計画的に何年間だけそういうものを実行するということはこれまでの区政の中でもあったことであり、それをもっとやるべきだったのではないかと、そういうふうに思っています。
 歳出のところでもう1点伺います。都市整備費中、拠点まちづくり費の執行済み額が約134億7,400万円と約7割近くを占め、突出をしています。警察大学校等跡地の都市計画道路と都市計画公園用地の買収によるものであります。ことし1定の決算年度最終補正による増額で、当初予算額約86億円が約132億円にもなりました。およそ46億円も増額になったということでありますけど、この理由は何でしょうか。

○松前拠点まちづくり担当課長 警察大学校跡地、道路・公園用地の修復費についてでございます。当初の予定算定に当たりましては、直近の取引事例でございました東京警察病院、その用地の取引単価を参考に当初の予算を計上したものでございます。その後の地価の上昇等で増額となったものでございます。

○長沢委員 この点では、民間に土地を売却させた、そのことが地価の高騰を招いたと言えます。国や東京都からの補助金と起債を発行しての取得でありますけれども、これにつきましても区民の税金であることに違いはありません。それで伺いますけども、この道路と公園の整備にはおよそ幾らかかることになりますか。

○松前拠点まちづくり担当課長 道路と公園の整備費用でございますが、まず街路、都市計画道路につきましては、今年度その設計に着手をするところでございます。したがいまして、具体の整備費用につきましては、そういった設計が定まっていく中で今後定まるものと認識をしてございます。

○長沢委員 総務の13の資料を出していただきました。その中で、20年度は今おっしゃられました設計とかですね。調査もありますか。21年度、22年度、道路で言いますと21年、22年、23年度とそれぞれ事業費として一応ここには落とし込んでいると。工事だけでどのぐらいになりますかね。道路で言えば7億3,000万余ですかね。公園のほうでいきますと2億1,300万ですか。こういったことが変更になると、そういう理解でいいですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 一定の想定見込みでこういったところは立てているわけでございます。ただ、具体的には今後の事業者の開発ボリューム等々によって定まっていくものというふうに考えてございます。

○長沢委員 これだけでも大変な額というふうに思っております。それで、都市計画道路の下に埋設をする共同溝は自治体の負担であるというふうに理解しておりますけど、これは地元の区が負担をすることになる、こういう理解でいいですか。また、費用自身はどれぐらいになるとお考えですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 都市計画道路、区画街路につきましては、中野区の負担で整備をするものでございます。また、その整備費用につきましては、先ほどと同じ答弁になりますが、今後定まっていくというふうにとらえてございます。

○長沢委員 当初、区は開発者負担行為で行うと説明をしてきました。このことで、都市計画道路と都市計画公園についての――このことでというのは起債とか補助金を使ってということですが、このことについては開発者、事業者の直接の負担はなくなったと、そういう理解でいいですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 事業者の皆様による開発協力金そのものが直接この整備にかかわるという形では、なくなってございます。

○長沢委員 中野駅周辺地区における都市基盤施設等整備にかかわる開発事業者の開発協力金は、これは何を根拠に出してもらうということになりますか。

○松前拠点まちづくり担当課長 開発協力金の算定の考え方でございますが、こちらは警察大学校跡地内の都市計画道路及び都市計画公園の整備費用を根拠としてございます。具体的には、都市計画道路、その整備費用の半分に当たる額を各開発事業者の床面積案分で案分をした額、並びに事業者の利用する土地、その3%相当の土地を公園整備するものとした額を考え方としてございます。

○長沢委員 これは協力金という形でありますけど、これから、既に区のほうが要望して、その中で事業者の方々、SPCと二つの大学については要綱の第5条、協定締結、これには同意をしますよとおっしゃっているところであります。また先般、覚書というのも、これはまだ案の段階ですが、交わしていくということになりますけれども、この協力金という形であるけども、少なくとも今言われたことについてはしっかり守らせるという理解でいいですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 開発協力金につきましては、覚書の中でもしっかりお約束事項というふうにして遵守をしていただくというふうにとらえております。

○長沢委員 今出されている事業者には幾らを出してもらう、実際には協力金としては幾らぐらいになるというふうにお考えですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 金額等につきましては、考え方は先ほど述べたとおりでございます。こういった考え方をもとに、今後事業者と協議を進めていく中でその額等は定まっていくというふうに思っております。

○長沢委員 警察病院や杉並区においても開発協力金の対象であるというふうに理解しますけども、ここも同じように今はわからないということになりますか。

○松前拠点まちづくり担当課長 杉並区等々につきましても、開発協力金は同じ考え方で働きかけていこうというふうに思っております。

○長沢委員 警察病院自身は実際に既に病院の経営をされています。でき上がっているものですけども、こういったところには協力金としては一定算出はできるのではないかと思いますけど、それはどうなんでしょうか。

○松前拠点まちづくり担当課長 警察病院につきましても、この考え方は同様にお示しをしているところでございます。

○長沢委員 ですから、それは向こうとしての回答としてはどういうふうになっているのかということなんですが、どうなんですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 働きかけを行っておりまして、まだ御回答としては正式にはちょうだいをしてございません。

○長沢委員 もう一つ、区も開発者であるというふうに思いますけど、区自身が幾ら払うというのはどうでしょうか。

○松前拠点まちづくり担当課長 区につきましても先ほどと同じ考え方を想定してございます。中野区も一開発者としまして、今後中野のまちづくり基金に積み立てていくという考えを持ってございます。

○長沢委員 金額については、これもわからないというふうに思っておりますけど、今の時点でわからないということで、これはいつごろにこの金額、こうした開発協力者たちの幾らということが定かになるということになりますか。

○松前拠点まちづくり担当課長 事業者に対しましては、今後の協議を進めていく中で定まっていくというふうに思ってございます。区としてはなるべく早く定めてまいりたいと思っているところでございます。

○長沢委員 もうちょっと具体的に言っていただければと思うんですが、つまり、覚書をする、その後締結でしょうかね。そのときにはわかるということですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 覚書を取り交わしまして、この条項に基づいて開発協力金については協定を結んでいく。その結んで協議を進める中で額や時期が定まっていくと、そういうことでございます。

○長沢委員 定まって、その上での締結という理解でいいですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 締結をした中で定めていくということでございます。

○長沢委員 締結をした中で定めていくということで、そこでは、じゃあ、定める上ではまだ、そこで締結をしたけども、動きがあると。幾らだということで、その額は、お願いはするけれども、そこで払いますというのが締結ではなくて、締結をしたら、後もその金額についてはそこで動いていくと、そう理解していいんですか。

○松前拠点まちづくり担当課長 まず、覚書を交わしてまいります。そして、その中で開発協力金の額、そして、その御協力いただく時期等を協議していって、最終的に締結が定まるというふうにとらえてございます。

○長沢委員 ありがとうございます。これからも警察大の跡地については、道路や公園の整備の費用でありますとか、あるいは共同溝の整備など、区の費用負担はこれからも続いていくというものであります。莫大な税金がこれからも投入をされるし、あるいは開発者に対する協力金というのも、今のところ定かにはなっていないというふうに理解をします。さらに、中野駅の周辺まちづくりにおいても、開発がやはりこういったところで、お金の使い方ということが優先になっていると、このことを指摘、強調しておきたい、このように思います。ありがとうございます。
 もう一つ、国民健康保険について伺いたいと思います。
 まず、国民健康保険料の滞納の件数、これは資料を出していただいております。厚生の64、滞納件数が3万204件と、世帯ということだと思いますが、これはやはりここだけ5年間のほうで見ても3万件台に出たということになります。実際に滞納率そのものは、この決算年度どれぐらいだったんでしょうか。まずそこを伺いたいんですが、いかがですか。

○柿内保険医療担当課長 厚生60でございますように、厚生の資料でございますが……。

○長沢委員 ごめんなさい。すみませんね。厚生63でランク別のが出ています。この後お聞きしたいんですが、ここで出ている合計、いわゆる収納率の84.4、これは逆に、要するに16.幾つというのが滞納率ということに見ていいんですか。

○柿内保険医療担当課長 必ずしもそうではございませんけど、当たらずとも遠からずという形でございます。

○長沢委員 ランク別の収納率、これは今、私が言いました厚生63のランク別の収納率一覧、これを見ますと、2006年度の全体では収納率が85.1ですかね。それで、10万円未満、低所得者で76.4という数であります。これが19年度、この決算年度では全体が84.4で、10万円未満では76.0と。この年、国保料はこの年度も値上がりとなりました。その点ではやっぱり厳しい被保険者たちの実態が見てとることができます。
 もう一つ、厚生67の資料、ここで短期証、資格証明書の資料を出していただきました。17年度が一斉更新でありましたけど、この年においては、短期証、資格証も大変多かった。それで、当該決算年度におきまして一斉更新がやはりされています。短期証はやはりここでもふえております。資格証明書自身は減っているというわけでありますが、あわせて20年度、今年度についても出てきております。こうした傾向自身は、担当としてはどのように見ていらっしゃるんですか。

○柿内保険医療担当課長 これにつきましては、保険料の滞納が続く場合には短期証を発行いたしまして、さらに滞納が続きまして納付相談にも応じないような場合につきましては、資格証明書を発行することになってございます。したがいまして、国民健康保険での滞納状況によりまして、資格証明書等の発行件数は変わってくるものと考えてございます。

○長沢委員 今、課長のほうからも言われたように、一定そのときの件数ということでありますので、傾向としてはやはりふえてくることもあると、そういうことだと思っています。私はなぜこの資格証明書の発行の問題を重視するかということでありますけども、やはりこのことが医療の受診抑制から重症化、あるいは中には死亡と、命にかかわる問題であるから私どもこういった問題を取り上げさせていただいています。
 先般、広島市が資格証明書の発行をゼロにした、こうしたことが報道されました。ことし1月のNHKの「クローズアップ現代」で、昨年1年間64件の死亡事例が起きて、そのうち広島市で16件を占めるなどの報道が行われ、このことで市議会や国保運営協議会でも批判が広がった、そうした中でこうしたゼロにしたということだというふうに思っております。
 昨年、この場で我が党議員団が実態調査を求めました。区は、資格証明書が受診抑制の段階の目的として使われているわけではないので調査しないと、このように答弁されています。しかし、今、広島市の例を出したように、結果としてはこうした事態が起こるというものであります。制度の中には措置の対象外の規定があります。これは国民健康保険法の第9条第3項で、その他政令の定める特別な事情というものでありますけれども、その中で、「世帯主又はその者と生計を一にする親族が病気にかかり、又は負傷したこと」とあります。こうした方々を把握せずに資格証明書を発行してはいませんか。

○柿内保険医療担当課長 資格証明書を発行する前の対象者に対しまして相談の機会を設けまして、滞納者の事情の把握に努めるなど適切に対応しているものでございます。

○長沢委員 この点については、昨年のここでの質疑の中でも、あらかじめ弁明書も送っていると、その中で事情をいろいろ聞いていると、そういう御答弁でもありました。じゃあ、その弁明書は、この決算年度で何通受理をされたんですか。

○柿内保険医療担当課長 弁明書を持ってきた方につきましては、個々の事情に応じまして十分な納付相談を行っているわけでございます。その際には、実際の納付や分割納付の約束を行うなどによりまして、資格証明書の交付からは除外してございます。平成19年度は、弁明書を受理扱いとしましてそれに基づいた取り扱いはしていないものでございます。

○長沢委員 19年度は幾つだったんですか。

○柿内保険医療担当課長 19年度は、弁明書を受理扱いとして取り扱った件数はございません。

○長沢委員 いや、弁明書を持って、いわゆるそこでの相談活動、その中で納めてもらう、どういうふうに納めてもらうか、また幾ら納めてもらうかを受けていると、相談を聞いているということだと思いますけど、受理はしなかったけども、じゃあ、そういった方々はみんな弁明書をお持ちになるということなんですか。

○柿内保険医療担当課長 必ずしも弁明書をお持ちになるとは限りませんけど、弁明書をお持ちになった方につきましては、納付相談を行いまして、先ほどの答弁の繰り返しになりますけれども、実際の保険料を納付していただいたり、分割納付によりまして改めて保険証を継続して発行するものでございます。

○長沢委員 この弁明書の扱いというのは、先ほども特別な事由というところで言いましたけど、やはり病気になり、または負傷しているというところについては、これは対象外にするということでありますから、そこのところは、当該所管としては、国民健康保険課としてはしっかりと実情を、実態把握はしていただきたいと思っています。
 それで、問題は、申告がなければ資格証明書を発行する、要するに、事情を把握するまでは発行しないと、このことを改めて求めたいと思いますが、いかがですか。

○柿内保険医療担当課長 資格証明書でございますけども、対象、滞納者でございますけども、催告書などの通知を発送いたしまして納付相談を促すなど、滞納者の事情の把握には努めてございます。残念ながら相談にも応じず、また、支払い困難な状況をお示しいただけないような滞納者につきましては、資格証明書を発行することになるものでございます。

○長沢委員 やはりいずれにしても、先ほど、テレビでやっていたものではありますけれども、そうした事例を紹介させていただきました。実態把握はいずれにしてもやっぱり欠かせないというふうに思っています。
 もう1点、申請減免について伺います。
 これは区内の飲食業を営むAさんが、原油・原材料高騰の影響を受けて、仕入れ材料が昨年同時期と比べても30%から40%値上がりして1カ月5万円の負担増になり、高い国民健康保険料が払えなくなってしまったと。この内容を国保減免申請書に記入し提出をし、このほど減免通知が届いて、6カ月分で8万円が減額になったというものであります。こうした事例がこの区内においてもございました。原油・原材料高騰を受けている、こうした業者などに対して減免申請をきめ細かく周知することが必要ではないかと思っておりますが、いかがでしょうか。

○柿内保険医療担当課長 減免申請につきましては、区のホームページでの広報のほか、保険料の当初賦課の時期でございます毎年6月に国民健康保険の加入の全世帯に対しまして国保ガイドを送付いたしまして、保険料の減免も含めました国民健康保険制度の周知を図っているものでございます。国民健康保険の加入者の方にはさまざまな状況の方がいらっしゃいますので、納付相談等の機会をとらえまして減免申請の周知も図っていきたいと考えてございます。

○長沢委員 ありがとうございます。それで、今、国民健康保険の滞納というか、資格証なり、こういった問題を取り上げましたけど、やはり大もとにおいて、この点でも国の国庫負担の問題、つまり、この国の国庫負担が83年まで医療費に対して45%でありましたけど、84年から38.5%に切り下げられました。年々これは国保保険料がやはりどんどん上がっていると。その点では、前の水準にこの国庫負担を戻させること、国の負担をふやすことが必要ではないかと。そのようなことは考えられてはいませんか。

○柿内保険医療担当課長 中野区も全国市長会等を通じまして、保険料収納率の低下懸念に対応しました十分な財政措置を講じることなどを国に要望しているものでございます。

○長沢委員 ありがとうございます。要望されているということでありますので、やはり国の責任と負担をあいまいにして、そのことを区民に転嫁しては絶対にならないということを申し上げて、この項の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

2、中野サンプラザ問題について

 2番目に、サンプラザ問題について伺います。
 初めに、会計システム、リース契約の問題についてお聞きします。
 昨年5月に、当時の運営会社取締役から架空取引の疑いがあると問題が提起され、所有会社である株式会社まちづくり中野21に影響のあることから、区議会に報告がされてきたところであります。この問題が依然として解決をされていないわけでありますが、どのように解決をしていくのか、この点をまず最初に伺います。

○川崎経営室経営担当参事 お答えをいたします。本事業の代表企業でございます株式会社BBHから新たに運営会社に代表取締役が派遣をされることになりました。その上で、ただいま御質問がありましたリース契約問題につきまして、弁護士に再調査を行わせることとなりました。株式会社まちづくり中野21、所有会社と区といたしましては、その結果を待つこととしております。なお、その依頼をする弁護士につきましては、第三者性を持たせるということでございまして、このことについて問題提起をした元取締役側にもその説明をしているということでございます。

○長沢委員 今ので言うと、改めてということで弁護士などを入れて調査ということですが、BBHの取締役がかわったということで、そのことが必要と、そういう理解でいいですか。

○川崎経営室経営担当参事 この問題につきましては、当初から運営会社自身が問題についてしっかり説明をすべきだということで求めてきたわけですけれども、この間、これについて区としてもまだ納得いく答えがもらえなかったわけですが、今回改めて、代表企業であるBBHがその責任におきまして第三者性を持った弁護士を入れて調査をするということでございます。

○長沢委員 それと、9月の総務委員会では、新たにこれ以外に名義貸しの問題が発覚したことの、そうした報告がございました。8月8日付の株式会社NSP、中野サンプラザ、この回答を読んでも、出資会社間の紛争があることが見てとれます。7月31日付のまちづくり中野21から株式会社中野サンプラザへの照会状では、経営陣の度重なる変更や代表企業の株式会社BBHから取締役が派遣されていないことへの説明が求められています。この件については、NSP側の回答でも触れられているように、05年、06年、07年と3年前からこうした事態があったということであります。この点で、まちづくり中野21あるいは具体的に中野区として把握して改善要求をする、このことが遅かったのではないでしょうか、御認識を伺います。

○川崎経営室経営担当参事 役員の交代につきましては、当然のことながらその都度説明を受けてきたわけでございますが、これらにつきましては運営会社内部のことであるということ、また、サンプラザの運営自体が順調に推移していたということで、とりたてて今回のような理由を問いただすということはしてきませんでしたが、今回の一連の動きを踏まえまして、改めて所有会社として文書をもって確認をするということにしたものでございます。

○長沢委員 今、サンプラザの運営は順調に推移をされていたということだけど、それは、現在中野サンプラザが運営しているいろんなさまざまなことが順調に、例えば黒字であるということがこの間ずっと報告は受けている。だから、その運営自身が順調ということと、こうした出資者というか、経営陣たちがということの、そこはやっぱりきちんと峻別をしなくちゃいけないのかと思っています。私が言うのは、運営が順調というのはそういったことかと思っていますけど、その点ちょっともう一度御回答いただけますか。

○川崎経営室経営担当参事 今、委員がおっしゃいましたように、まず一つ、運営が順調というのは、サンプラザの経営が順調にいっていると。それは順調に収益を上げるということがありますけれども、一方で、経営が健全に行われているということもありますので、そういった意味では、役員にかかわることなどについても当然、まちづくり中野21あるいは区としても関心を払ってきているということでございます。

○長沢委員 それで、2007年の決算にて、株式会社まちづくり中野21運営等に係る各種調査費、これは経営費としてでしょうかね、892万5,000円を支出しています。年度末ぎりぎりの3月13日の総務委員会でこのことの報告がありました。経費については予備費を充用しているというものでありますけど、その理由は何でしょうか、改めてちょっと伺いたいんですが。

○川崎経営室経営担当参事 その理由というのは、予備費を充用した理由ということでよろしいでございましょうか。今回、リース問題あるいはサンプラザ事業をめぐりまして、専門家の意見、支援を求めるという必要が生じたわけでございますが、これにつきましては、当初予算で措置をしていなかったということ、また、経費の必要が生じた段階で補正予算をお願いするいとまがなかったということから、予備費で対応したものでございます。

○長沢委員 ここでは、今おっしゃられた弁護士費用、公認会計士費用、それは今おっしゃられたところだと思うんですね。それ以外に不動産鑑定費用、エンジニアリングレポート作成費用というのがございます。それぞれ262万5,000円、エンジニアリングレポート作成費用は210万円というものでありますが、これは何のための経費ですか。

○川崎経営室経営担当参事 今回、リース契約問題に端を発しまして、サンプラザ運営事業につきまして全体について弁護士と相談をしていく中で、所有会社の資産状況などについてもしっかり把握をしておくべきであるというようなアドバイスもいただきまして、不動産評価を行ったものでございます。また、エンジニアリングレポートにつきましては、不動産評価に先立ちまして建物の状況を調べたものでございます。

○長沢委員 これについてはそれぞれ、同じ時期だったら同じ時期ということでいいんですが、契約はいつされているんですか。

○川崎経営室経営担当参事 弁護士との契約は昨年の7月でございました。その後、弁護士との相談を経まして、昨年の10月にそのほかの契約をしたものでございます。

○長沢委員 このことについては、議会、総務委員会でありますけど、こうしたことについては報告はなかったというふうに記憶しているんですが、どうでしょうか。

○川崎経営室経営担当参事 委員会の御審議の中で、やはり区としても専門家のしっかり助言を受けるべきではないかという御意見もいただきまして、それに対しまして、区としても専門家との契約をいたしましたということで御報告はさせていただきましたが、そのほかの不動産鑑定評価でありますとかエンジニアリングレポート、これらにつきましては、検討の基礎素材を得るというようなねらいがございましたので、従来、そういった検討の基礎となるもの、これらの途中の段階では御報告をしてきた例があまりないというようなことから、途中での御報告は申し上げなかったわけですが、年度が切りかわるところで予備費を充用しているというようなこともございましたので、改めて3月の段階で、関連するものすべてについて御報告を申し上げたところでございます。

○長沢委員 今、いみじくも参事のほうがおっしゃられました。ですから、これが出てきたというところにおいては、再整備、まちづくりの方針というのは、不動産鑑定士やエンジニアリングレポート作成費用のこちらのほうですけども、こういったものがやはりにわかに出てきたと。唐突の感が否めないと思っています。これについてはどのように御説明されますか。

○川崎経営室経営担当参事 今、まちづくりの整備方針が唐突にというようなお話だったかと思いますが、確かに議会の予定、提出案件ということでは御説明をしてございますけれども、これはまだ正式に区議会に御提案をする前ですので、具体的な説明は控えさせていただきますが、まちづくりの整備方針につきましては、サンプラザ地区につきましての基本的な整備の考え方、これにつきまして、現時点の第1段階的なものについては現時点でお示しをすべきだろうということで、今回、議会のほうに御提案をしようということで考えているものでございます。

○長沢委員 議案の上程が予定をされていることであまりあれですけど、またそのときに具体的にお伺いしたいと思っていますけど。要するに、契約はこういう形でされていたということにおいて、先ほどもおっしゃられたように、それ自身は議会に対して報告がなかったというものであります。もともとサンプラザを取得するというところでは、極めて抽象的な言い方ではありますけれども、やはり中野駅の周辺のまちづくりとの関係においてもお話はありました。しかし、そこがやはり先行するということで、そのもとでのサンプラザの取得、いわゆる10年間は今のまま運営をするんだということでもありましたし。それにもかかわらず、区としてのサンプラザの今後ということにおいて判断が迫られると、こういう状況にあったという、こういうふうに理解していいですか。

○川崎経営室経営担当参事 当初の計画では2012年までに、あと4年後までに整備計画をつくることになっております。それに先立ちまして、区として整備方針、これは区議会の議決を経た上で区が示すということになっておりました。そういった意味では、この時期に基本的な方針は定めておくべきだろうというふうに考えております。また、事業の基本的な枠組みの見直しなども視野に入っているという点もございます。

○長沢委員 情報提供の仕方がやはり十分ではなかったということは、このことは指摘をしたいと思っております。また、区民にとって大変大きな問題であるこのサンプラザのありようがやはり早くも問われる、こうした事態になったというふうに認識しております。その点で区の姿勢が厳しく問われている、このことを指摘して、この項の質問を終わりたいと思います。ありがとうございました。

○吉原委員長 長沢委員の質疑の途中ですが、ここで3時休憩をとります。

午後3時00分休憩

午後3時21分開議

○吉原委員長 委員会を再開いたします。
 休憩前に引き続き総括質疑を行います。

3、新しい中野をつくる10か年計画について

○長沢委員 3番目に、新しい中野をつくる10か年計画についてお伺いします。
 現在、10か年計画の改定に向けて作業が行われております。改めて改定の理由を伺います。

○髙橋政策室特命担当課長 現計画におきましては、計画当初、平成17年度からおおむね5年間、または区を取り巻く社会経済情勢が大きく変化した場合に、必要に応じて改定していくこととしてございます。計画策定当初から5年、制度の変更や社会状況の変化もありまして、前期5年の取り組みの総括やさまざまな制度の変更など社会状況の変化を踏まえつつ、今年度から来年度にかけまして見直しを行うものでございます。

○長沢委員 まず、やっぱり大事なのは、どんなに時代が変わっていても自治体行政が区民の福祉、暮らしを守る、この役割は変わらない、このように思っております。しかも、社会経済情勢の変化ということをおっしゃられましたけども、貧困と格差が広がり、10か年計画策定時とは状況が一変しました。少子化に歯止めがかからず、急速な高齢化が進む中、学校や区民施設を廃止・統合するのでは、行き届いた教育に背を向け、あるいは行政サービスの後退を招き、また、自治の発展をも阻害することになりかねないというふうに思っております。その点では、しっかりと検証をして計画の見直し、改定をすべきだ、このように思いますが、いかがですか。

○髙橋政策室特命担当課長 計画の策定当時から社会状況の変化などにつきましては、現状に合った形での取り組みが求められると認識しているところでございます。計画の改定に当たりましては、このような認識のもと、行政評価やPDCAサイクルによる事業見直しなどを踏まえつつ、施設のあり方も含めまして、区民にとってまさに必要なサービスの本質を見きわめながら改定を進めていきたいと、そのように考えてございます。

○長沢委員 10か年計画の策定、やはりこれを前後して起きた、あるいは表面化をした、こうした問題がどういったことで起きたのかというのを見ておくことが必要だと思っています。例えば耐震偽装やワーキングプア、偽装請負、違法派遣、食品の安全・偽装問題、また、介護保険事業者や認証保育所の不正などなど、このことが行き過ぎた規制緩和などの構造改革路線、こうしたもとでなった。つまり、国民の、区民の安心と安全、これを脅かすものとなったということであります。もはや破綻したこの路線を受け継ぐ計画、これは見直すことが必要である、このように思います。
 10か年計画を検証するとおっしゃいますけども、計画の中身は目標値や成果指標にとどまらず、きちんとした公の責任を計画に位置付けることを求めます。今のようにやみくもに民間にゆだねているのでは、区民の安心・安全や暮らしと人権を守ることはできない。また、区が直接サービスを行うことも否定してはならないというふうに思っておりますが、いかがでしょうか。

○髙橋政策室特命担当課長 民間の活力も活用することで、多様で質の高いサービスを提供することができている事業もあります。一方で、公共性・公平性などの観点から、区がみずから行うべき事業もあると考えてございます。このようなことを踏まえまして、官と民との役割については、区民サービス向上の観点から十分な検討を進め、10か年計画の改定に反映していきたい、そのように考えてございます。

○長沢委員 官と民の役割分担というお話でもあるんですが、そもそも一つひとつの自治体行政が行ってきた公共サービスというのは、やはりそれの意味、理由があるというふうに思っています。それは、民間事業者が営利目的で競い合うことによる弊害が自覚されて、その弊害を予防すると、そのために公共サービスとして行われてきたこと、裏を返せば、公共サービスについては、競争にゆだねることで損なわれてはならない守るべきものが、こうした質があるんだということが、これが社会的に認められていたからこそ行われていたというふうに思っています。このことについては、やはりどんな時代にあっても、冒頭に言いましたが、自治体行政が区民の福祉・暮らしを守ると、安心・安全をきちんと認識して守っていくということにおいては、欠かしてはならないことだと思っています。
 この項の最後に、この策定に当たってのことで、現行の10か年計画の策定に当たっては、並行して基本構想の改定が行われてきたわけであります。そのため、区民が多数参加したワークショップや、あるいは審議会などを重ねてきたというふうに記憶しております。今度の計画改定はそうしたことは考えていないようでありますけども、やはり大きく区民に呼びかけて参加をしてもらう、そうした中での改定を行うべきではないか、この点はいかがでしょうか。

○髙橋政策室特命担当課長 前回は、基本構想の策定においての区民ワークショップ等であったというふうに記憶してございます。今回の改定につきましては、自治基本条例に基づく意見交換会やパブリックコメントの手続はもとより、区報やホームページ等でお知らせを通じまして、区民からの意見を幅広く反映していくつもりでございます。

○長沢委員 自治基本条例自身は必ずしも手続だけを整備したものとは思っていません。しかし、実際には区民の参加や協働を確保するという、そういう活用のされ方というんでしょうかね、それについては極めて問題があるというふうに思っています。やはりこの改定に当たって、先ほど認識として述べさせていただきましたけれども、10か年計画の策定の以降といいますか、そのときとは状況が一変しているというふうに思っておりますので、そこではやはり本当に広く区民に呼びかけ、参加を確保しながらぜひ進めていただきたい、このことを強調しておきたいと思います。ありがとうございます。

4、子育て支援について


(1)保育園について

 次に、4番目に子育て支援について伺います。
 初めに、保育園についてであります。ここでは初め、保育制度の改変の動きについて御認識を伺いたいと思っております。
 政府・厚生労働省は、年内に保育制度改変の結論を出すとして、社会保障審議会の少子化対策特別部会の場で検討を急いでいるようであります。日本保育協会、全国保育協議会、全国私立保育園連盟、全国保育士会の会長ら保育関係者を集めたヒアリングが先日開催されました。規制改革会議などが求めている保育所への直接契約、直接補助方式の導入、保育の最低基準の緩和・撤廃に対して、これらすべての関係者が断固反対を表明しております。保育制度改変についての区の御認識を伺いたいと思います。

○白土保育園・幼稚園担当課長 保育制度の改革について、政府内でいろいろな議論がなされているということは承知してございますけれども、具体的な方針がまだ出されている段階ではないということで、区としてこれに対してどのような認識を持つかという段階ではないというふうに思っております。

○長沢委員 当初、厚生労働省は、この点について極めて慎重な態度をとっていましたけど、しかし、昨年来、このことについて、今言ったように、規制改革会議など、そうしたところのこうした直接契約、直接補助方式、言ってみれば最低基準をなくしてしまうような、こうした方向に厚生労働省自身も動き始めています。そういうもとで、やはり公的保育制度でありますから、これを壊すようなこういう改変は認められないと、このことをしっかり国に要望していただきたいと思うんですが、いかがですか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 保育所の最低基準の緩和ということで報道が一部ございましたけれども、これについては、事実と異なるというところがあるというふうに厚生労働省のほうから連絡が来ております。また、現段階で保育制度改革の中身について具体的に示されたものはございませんので、要望を出す段階ではないというふうに考えてございますが、今後制度の内容が明らかになってくれば、特別区としてそれに対して要望していくということはあろうかと思います。

○長沢委員 次に、認可保育園の増設を求めてお聞きをしたいと思います。
 この定例会本会議で来住議員がこのことを質問いたしました。区立園の民営化や指定管理者制度の導入では、待機児の解消といった切実な区民の要求にこたえられなかったということであります。この点ではやはり区当局に反省を促し、また方針転換をすべきだ、このように思いますが、いかがですか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 保育所全体の定員でございますが、区立保育園の一時的な募集停止などによりまして一時的に減少しておりますけれども、平成22年度以降、これにつきましては、区立保育園の民営化、それから認定こども園、認証保育所の開設、それから、家庭福祉員の増員などにより拡大していく見込みでございます。これにより、現在の待機児数のままであれば、平成22年度以降は解消していくものというふうに考えてございます。

○長沢委員 その一つが本郷保育園の廃止、その上での区立やよい幼稚園から転換する認定こども園でその地域の子どもを吸収すると、こういうことだというふうに思います。しかし、それだけではやはりふえ続ける待機児を解消することにはならないと思っています。
 厚生13の資料を出していただきました。この中で、待機児童数は――失礼しました。これは19年度ですから、この20年度、本年4月1日での現在待機児数は、旧定義で何名でしょうか。また、新定義では何名でしょうか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 平成20年4月1日現在の待機児数でございますが、旧定義で259人、新定義で144人でございます。

○長沢委員 つまり、認可保育園に入りたいという方々ということでは259名ものこうした待機児がいらっしゃるということです。新定義、先ほど御説明があったように、認証保育でありますとか、あるいは家庭福祉員、こうした活用をされてということだと思います。しかし、もはやこうした対症療法では解決はできない。しかも、根本的には認証保育所の誘致や認定こども園の転換、あるいは家庭福祉員では子どもと保護者の要求にこたえたことにはならないのではないですか。希望されているのは、入所希望は認可保育園、この辺はどのように受けとめられていますか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 認可保育園の御希望ということは十分把握しておりますけれども、今後の保育所全体の定員につきましては、待機児急増の背景などを分析いたしまして、今後の保育需要を見きわめた上で、幼稚園・保育園の認定こども園への転換、それから、幼稚園の預かり保育による保育の拡大などの動向を踏まえまして、中長期的な展望に立って需給のバランスを総合的に検討していきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 ですから、そもそも認可保育園と認証保育所や認定こども園というのは別物なんですね。児童福祉法の24条であります、1項。この中で、「保護者から申込みがあったときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない」。保育に欠ける子どもを中野区がその実施責任があるということですね。その後にただし書きがあります。「付近に保育所がない等やむを得ない事由があるときは」と、これを活用して認証保育園や家庭福祉員や、こうしたことを利用しているというふうに理解するんですが、違いますか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 基本は認可保育園でございますけれども、中野区の状況において、例えば江東区におきますように、マンションがどんどん建って、保育所の絶対数が圧倒的に足りなくなるというような状況がない中で、待機児が急増しているという状況でございますので、今後の保育需要を見きわめた上で、中長期的な展望に立って待機児解消対策を進めていきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 今のね、これまで多分、中野区として人口動態とか、そういう形だけで見てきたんじゃないですか。これだけ、厚生13の資料で、4月時点だけでも、この近年100を超えて、先ほどで言えば旧基準259名ですよ。人口動態だけじゃないですよ。今の社会状況が、こうやって親が働き続けるということが、それがやっぱりこれだけふえているから、だから求められているんでしょう。そもそも先ほど言った認可保育園と認証は違いますから。保育料の負担が違うし、保育は託児ではありませんから。現に、認証保育所の保護者負担、この決算年度で、認可保育園を希望した人に対して補助をすると。これは執行率、補助月額最高2万円ですね。99.5%ですよ。いかに希望者が認可保育園に多いかということがあらわれているじゃないですか。
 認可園をふやす計画を持つことが必要だと思います。現在、東京都では、緊急3か年事業、これで、2010年度までに認可保育園の定員を6,500人ふやすことにしています。こうした東京都の事業なども活用して、認可保育園、これをふやしていただきたいと思いますが、いかがですか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 先ほどの繰り返しになりますけども、中長期的な展望に立って待機児童対策を進めていきたいと。それまでの間につきましては、認証保育所の誘致、あるいは家庭福祉員の増員、さらには、認可保育所の定員のさらなる弾力的運用などによって対応していきたいというふうに考えてございまして、認可保育園をふやす考え方は持ってございません。

○長沢委員 それはやっぱり子育て世代の願いに逆行しているというふうに言わざるを得ないと思っています。
 それで、保育園の民営化などの点で伺いたいと思っていますけど、今との関連もありますが、保護者の願いは保育の量だけを求めているんじゃありません。保育の質、これを求めております。保育の質の確保、これはどうあるべきだというふうにお考えですか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 確かに委員御指摘のように、保育サービスの量の充実だけではなくて、保育サービスの質の確保、これは大変重要だというふうに考えてございます。区として乳幼児期の保育・教育は、その子の人格形成の基礎を培っていく上で大変重要であるというふうに考えてございます。したがいまして、幼児教育の質の向上のために保育サービスの質の確保は不可欠であるというふうに考えてございまして、また、民間の私立保育園・幼稚園の力も大変大きいと考えているところから、相互に連携・協力しながら進めていきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 そういうふうな御答弁だと、先ほどのとやっぱり矛盾するんですね。緊急避難的な形で活用ということは、これはあり得ると思います。しかし、やっぱり中長期的にというふうにおっしゃっていたから、そこできちんと、これは区立だけを言っているわけじゃないですよ。区立・私立問わず、やはり認可園をふやしていくということが、それこそ保育の質を確保すると、今の保育水準を確保するということにつながると思っています。これは現実に、実際に今の認証保育園が、保育料の問題もありますけれども、保育資格が6割程度でよしとされているということや、園庭がなかったりとか、そういうさまざまな問題、これでどうやって質を確保するのかと、こういうことが問われていると思っています。
 それで、この決算年度の中、民営化園に対する補助金を出されています。入所児童処遇改善費補助、これは2園に対して1,000万円を支出されておりますけれども、何のための補助金ですか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 入所児童処遇改善費でございますが、これは民営化した私立保育園の運営の円滑化、それから、入所児童の処遇の安定及び向上、これに資することを目的としております。補助の対象となる経費については四つございまして、一つが施設及び設備の整備に要する経費、二つ目が物品の購入に要する経費、それから職員の人件費、この職員の人件費に関しましては、開設当初の円滑な運営のための職員の加配に係る人件費でございます。四つ目が、これ以外で児童の処遇改善のための経費で区長が認めたものということでございまして、例えば職員の研修費等児童の処遇改善のための経費でございます。

○長沢委員 区独自の補助や旧都加算と言っていいんでしょうかね、これの上乗せなどもやはりされています。2007年度で加算額、児童1人当たり月額は1万8,160円。23区中、これは上から15番目と。しかし、これには、今お話のあった入所児童処遇改善費、これは3カ年ですから、こういった時限的なものまで含んでいるわけであります。つまり、それらを除いた経年的なものは、他区と比較するとずっと少ないということになります。この点では、増額をする、そうしたお考えはありますか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 今、委員御指摘の助成額の調査でございますけれども、これは東京都民間保育園協会が行った調査というふうに承知しております。この区市町村助成額でございますが、資料の一覧表の備考にもあるとおり、区部では次世代育成支援ソフト交付金が含まれている場合があると。また、内容を見ますと、旧都加算と言われる子育て推進交付金相当の助成金も含んでいるということで、中野区の単独助成額は他区と比べて低いように見えますけれども、単純な比較はできないだろうというふうに考えてございます。ちなみに、前年度の調査では、中野区は23区中、上から8番目でございました。

○長沢委員 ですから、それはそういう経過的なといいますか、時限的なものが入っているからというふうに、そのように先ほども指摘を言わせていただきました。やはり私立幼稚園の園長会などからも、直営区立園と同様の運営ができるように、総じてそのことが求められています。その点で、区立・私立問わず保育水準の確保、そして、保育環境の整備が必要だというふうに思いますが、いかがでしょうか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 職員の構成、保育士の構成も含めて、安定的な保育環境というのは必要だというふうに思ってございます。私立保育園の保育士につきましては、区立保育園に比べて若い保育士が多いというのはそのとおりでございます。ただ、これは区立保育園・私立保育園を問わず、職員構成としては年齢的にも、あるいは経験的にもバランスがとれていることが望ましいというふうに考えてございます。

○長沢委員 今、バランスがとれているほうが望ましいというお話がありましたのでね。実際にやっぱり私立の保育士の年齢構成が、若い保育士が偏りがちになるという、そういう傾向があるんです。もちろんそれぞれの園によって努力をされているというのはあります。しかし、給与が頭打ちになったり、休暇もろくにとれないということで、退職者もそうしたことから多くなりがちです。継続した安定した保育を望みながら困難な状況にあるという、こういうふうだと思います。一方、区立園はどうか。保育士採用はこの間、退職不補充のまま来ました。現在、区立園の保育士で20代の方はいらっしゃいますか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 区立保育園の保育士で20代の保育士はおりません。一番若くて、4月1日現在でございますが、30歳でございます。

○長沢委員 やはりこういった退職不補充でこうした福祉職、保育士を採用してこなかったというところが、こうしたゆがみを生んだというふうに思います。これはやはり放置できないという問題だと思いますけど、新規採用、これを行うべきだと思いますが、どうでしょうか。

○白土保育園・幼稚園担当課長 保育士の新規採用につきましては、計画的に区立保育園の民営化、これを進めていく中で、区立保育園の運営上、保育士の欠員等が出て、運営に支障を来すということが予想される場合には、採用していかなくてはいけないというふうに考えてございます。ただ、その場合でも、保育士の職場を保育園、児童館などに限定するのではなく、保育園で培った経験や能力を地域子ども家庭支援センターなどの相談業務やケースワーク業務、これに積極的に活用したり、あるいは事務職場全体に配置するなども視野に入れながら、2,000人体制の実現に向けて人材の育成・活用を図っていきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 民営化の際に支障を来したらというお話ですけど、要するに、冒頭に言いました公的保育制度のかなめは、区直営の保育園を維持すると、このことがやっぱり大事だと思っています。それは保育の質の確保はもちろん、区民の子育て支援の要求を酌み取る上でやはり欠かせない。やはりそこの自治体行政での保育に対する姿勢と取り組みを見るとき、公立の保育園が基準となっている。ですから、区内の民営化園、民営化になった園からも全園の民営化は問題だ、公的保育の基盤を崩すことになるから、壊すことになるからだ、この指摘はもっともだというふうに思います。全園の民営化についてはやはり撤回すべきである、このことを強調して、保育園についての質問は終わりたいと思います。


(2)子どもの健康について

 二つ目、子どもの健康について伺います。
 小児の流行性耳下腺炎、おたふく風邪や水痘、水ぼうそうの予防接種に対する公費助成については、本会議の一般質問で検討するとの御答弁がありました。大変結構なことでありまして、ぜひ実現に足を踏み出してほしいというふうに思っております。
 そこで、何点か確認をしたいと思うんですが、おたふく風邪と水ぼうそうは法的疾患と現在されていませんけども、国が認めていないのはどうしてなのか、また、これが見直しをされる、そうした見通しはあるんでしょうか、伺います。

○本保保健予防担当参事 お答えをいたします。予防接種に関しましては、国の検討会の中間報告が平成17年に示されております。これは行政が予防接種を行う一つの根拠になっているものでございます。この報告の中で、御質問の二つの予防接種について、一定の効果が認められるものの、定期接種化に当たっては医学的見地からも副反応などの報告もあり、なお問題があるとして慎重な考え方を持っております。具体的には、水ぼうそうのワクチンについて、流行の予防などの効果が認められる一方、ワクチンの接種後も水ぼうそうが10から15%の頻度で発生するということ、それから、接種率が高くなりますと、ワクチンの効果が減少する可能性があるというふうに報告をしてございます。もう一つのおたふく風邪についてでございますけれども、ワクチンの効果についてもやはり一定の効果が確認されている一方、副反応についても報告されており、無菌性髄膜炎の発生が1,000人から6,000人に1人発生するなど、安全性の点で懸念が残っているというふうに報告してございます。このようなことから、国は現時点では法定化に踏み込んでいないというふうに考えられます。
 今後のことでございますけれども、国の検討会につきましては、医学的あるいは医療経済的な見地からの検討は継続しております。ただ、今後どのような判断が示されるかは不明なところでございますけれども、先行する他自治体においての実績・評価なども見守りながら、検討を中野区内においても続けていきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 そうすると、検討という御答弁の御趣旨は、まだ医学的な見地、医学経済学的なという、そちらの側面もあるんだと。単純に財政面のことからではない、そういうふうに理解していいんですか。

○本保保健予防担当参事 そのとおりでございます。

○長沢委員 国自身は、そうすると、その結果といいますか、一定の検討報告はされているわけですけど、しかし、今もってまだ検討されているという、研究というんでしょうか、というお話でもありましたけど、それはいつごろにその結果が出るんですか。

○本保保健予防担当参事 前回の中間報告は17年の段階ですので、その検討が今、継続されているというふうに考えられますけれども、次の最終報告がいつ出されるかということについては、情報が今のところございません。

○長沢委員 現在、自己負担と言うんでしょうかね、自己負担でございますけど、これ自身をされている方はどれぐらいいらっしゃると承知されていますか。

○本保保健予防担当参事 この二つの予防接種につきましては、法定接種ではございませんので、中野区での接種率というのは把握されてございませんけれども、一般的に2割から3割というふうに推定されているところでございます。

○長沢委員 先ほどの医学的見地と、それら自身が報告を待ってからというお話かもしれませんけど、大変これは費用としては高いというふうに伺っています。今、子育て支援というところでは、経済的な支援自身を求める、これがやっぱりどの調査においても一番であります。そういう意味では、費用の負担額から接種を中止するとか見合わす、こうしたことがならないように、そういったことも含めて、しっかりと中野区としても検討していただきたい、このことは要望しておきたいと思います。
 もう1点、現在、やむを得ない事情により法定接種を受けることができなかった子どもに区で行っているのは麻疹・風疹、MRと言われるものでありますけども、2年前よりワクチン2回接種法が実施され、今年度から5年間の時限措置でこれが中学1年生、高校3年生、第3期、4期、追加をされたわけであります。しかし、接種率は低調である。一方、区内の罹患者の報告が相次いでいると、こういうことを聞いております。現在の方式だと、中学2年生は5年後の第4期接種を待つことになり、これも1万円ほどということですから、かなり高額な自費で接種を受けざるを得ないわけであります。この辺についても公費による助成を行うべきではないかと思いますが、いかがでしょうか。

○本保保健予防担当参事 委員御指摘のように、今年度から開始されました麻疹・風疹の第3期、第4期の予防接種につきましては、接種率の向上が課題となっているところでございます。ただ、特に第3期の接種率向上につきましては、教育委員会と保健所で実態の把握と接種の効果的な勧奨方法につきまして現在検討しているところでございます。ですので、中学2年生から高校2年生までの公費助成につきましては、第3期、第4期の接種率の推移を踏まえて考えていきたいと思っているところでございます。

○長沢委員 昨年だったでしょうか、大変このMRがはやりました。そういったことから国もこうした動きになったというふうに思っておりますけれども。やはり検討されるということでありますけども、しっかりと検討した上で、この点についても足を踏み出していただきたい、このことを強調しておきたいと思います。どうもありがとうございます。

5、野方小と沼袋小の統合について

 次に、野方小と沼袋小の統合の問題について伺いたいと思います。
 まず初めに、法務省矯正東京支所の移転については、平成25年度までに完了すると、このように伺っておりますけど、本会議の他の議員さんの質問の答弁におきまして、法務省矯正東京支所の用地取得の話はまだと、このような答弁がございました。そういった不確定な状況のもとで、しかし、統合自身の準備は始めているんでしょうか、伺います。

○青山学校再編担当課長 お答えいたします。法務省矯正研修所につきましては、移転予定地である昭島市及び立川市、東京都の3者が当該施設を含む土地利用計画を国に提出したことから、移転がほぼ確実になったと考えております。野方小学校と沼袋小学校につきましては、平成23年4月に現在の野方小学校の校舎で統合し、その後、法務省矯正研修所の移転跡地に新校舎を建設して移転する計画でございます。

○長沢委員 今の計画、予定においては23年度に現在の野方小で統合し、そうすると、28年でよかったですかね、新しいところに移るというのは。確認しておきたいと思いますが、どうですか。

○青山学校再編担当課長 法務省の現在の計画では、平成25年度中に移転を完了するということになってございますので、現在のところ、私どもの想定としましては、平成28年度に新校舎を建設して移転をしたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 25年での完了ということが、これが大前提と。それで、2年間での建築、新しく新築をして、そこで建てて28年から。しかしながら、それも想定であるというお話です。今年度、野方小は13学級、そして、野方小に仮に平成23年度に統合すると、全学年の学級数は幾つになると、このように予測していますか。

○青山学校再編担当課長 野方小学校と沼袋小学校の統合新校につきましては、平成23年4月の統合時には全校で16学級と見込んでございます。

○長沢委員 そのはじいている算出の根拠というのは何ですか。

○青山学校再編担当課長 統合時の児童数につきましては、統合新校の通学区域内における現在の両校の児童数及び未就学児の数をもとに推計したものでございます。

○長沢委員 この点では、野方小は新井でありますけど、この新井、野方近辺、しかも、斜め前にファミリーマンションが現在建設をされています。来年にはできるというもの、104世帯でしょうか。それ以外にも近くでやはりマンション建設が進められている。あるいは野方一丁目・二丁目自身も、大変狭隘道路が多いところでありますけど、今、新しく新築の建物、一戸建てがふえて、セットバックする中で道路が広がっているということがありますけれども、そういった新しく新築もふえている。やはりファミリー層自身がふえている。こういった子どもがふえる要素、要因がありますけれども、その辺のところは加味しての想定なんでしょうか。

○青山学校再編担当課長 野方小学校の近隣の集合住宅の建設については、私どもも情報把握をしているところでございますが、学級数に大きく影響があるほどの児童数の増加はないものと考えてございます。

○長沢委員 16学級ですから、仮に23年度の4月で3学級がふえるということになります。あるいは、その後のことを見越しても、3から5学級がふえる。そうなると、どう学校内で教室を確保するのか、また関連する設備を確保するのかということになると思います。例えばこれが3学級なり、あるいは3から5ふえるとなると、生活科室やコンピュータ室や多目的ルームや資料室や備蓄倉庫など、これを普通教室に変えていかなければならなくなります。あるいは現在行われている少人数指導、習熟度別授業、これを行うとなると、ここでも教室が必要になる。既にこれで、野方小で16から18学級を確保する教室、部屋は足りないんじゃないですか、違いますか。

○青山学校再編担当課長 まず、統合時に必要な普通教室につきましては、現在、他の用途に使っております部屋を改修することで確保できるというふうに考えてございます。その他の部屋につきましては、現在、学校と相談しながら、新校の教育活動に必要な部屋がどういう部屋であるかということを精査しているところでございます。

○長沢委員 私が紹介させてもらったところ、普通学級以外のところで普通学級に転用して使うというお話だと思います。しかしながら、そういう中で教具や教材などを保管する、そういう資料室、どこをどうというのがありますけども、あるいは地域の備蓄倉庫がありますけども、どこに確保しなければならないのか。こういった新たな設備を整えることが必要になると思いますけど、一体どこにつくられるんですか。

○青山学校再編担当課長 倉庫など日常の教育活動に使用しない部屋につきましては、例えば屋外の邪魔にならない場所に移設することなども含めて、現在検討しているところでございます。

○長沢委員 文部科学省が示す学校施設基準において、野方小は今でさえ児童1人当たりの校庭面積が狭いです。沼袋小の児童が来たら、これはさらに狭くなる。校庭にこうした仮の施設、こうしたことを考えられているんですか、建てることを。

○青山学校再編担当課長 校庭の利用の妨げになる形での設置ということは考えてございません。現在の校舎等建物の間のスペースに倉庫等を設置するということで検討しているところでございます。

○長沢委員 校庭だけじゃなくて、野方小、私も存じ上げておりますけど、間の施設、体育館とかのそういう、横につけるんでしょうか、校庭の裏といいますか、そういったところにつくんでしょうか。非常にそういう意味では、先生方や子どもたちが非常に不便になる。そういうことまでして、やはり23年度のこういう統合なのか、このことを指摘せざるを得ないんですが。
 もう一つ、沼袋小に現在、2004年4月に開設された通級指導学級「のびのび教室」がございます。ことし4月時点で21名の子どもさんたちが在籍校から通級をされている。さらにこの秋、2名の児童が加わることになる予定だとお聞きをしています。この点は傾向として年々ふえているということでありました。学習する部屋や調理室、プレールーム、職員室など現在の沼袋小学校の3階スペースを活用しています。この沼袋小の児童は、野方小との統合により、平成23年度には野方小に移ることが予定されていますけど、それでは、のびのび教室の子どもさんたち、いや、この要するに施設は、行き場としてはどうされるんですか。

○青山学校再編担当課長 のびのび教室をどのようにするかについては、先ほど申し上げました教室の確保等とあわせまして、現在、さまざまな角度から検討しているところでございます。

○長沢委員 先ほど教室が足りなくなるのではないか、あるいは普通教室に転用した際に、物自身は別な形で設備をするというお話でありますけど、そうすると、こののびのび教室は野方小には場所としては移れない。今のスペースを野方小でどう確保するということになるんですか。

○青山学校再編担当課長 基本的には野方小の校舎本体との連携というものが十分に図れるような形で、さまざまな形で検討しているところでございます。

○長沢委員 現在、沼袋小でののびのび教室、この中で、やはりこれまで沼袋小の児童ともこののびのび教室の子らが同じ施設にいて、そういう中で理解をし合い、交流を深めることができた、このようにお聞きしています。やはりそれは大事な教育の観点だというふうに思っていますけど、こういった観点はお持ちではないんですか。

○青山学校再編担当課長 先ほど申し上げましたように、ほかの児童が通っている校舎との連携を十分図れるようにして、のびのび教室の子どもたちにも指導の妨げとならないような形でやっていきたいというふうに考えてございます。

○長沢委員 どこに行くのかというのが依然としてはっきりしないもとでありますけど、いずれにしても、平成23年度からの統合には無理がある、このように思います。これは見直すべきだと思いますが、いかがですか。

○青山学校再編担当課長 沼袋小学校は区内の小学校の中でも特に小規模化が著しく、なるべく早期に学校規模を適正にする必要があるため、統合時期は当初の計画どおり進めていく考えでございます。

○長沢委員 その適正とかいうあれ自身はきょうやりとりしませんけども、勝手に教育委員会が、区の教育自身が当てはめているもので、今だって、少人数で沼袋小の子どもたちは本当に元気で生き生きと学校に通って勉強していると思いますよ。周りの保護者や地域の方々だって、やっぱりそうだというふうに思っています。これは要するに28年度からの新校ができるわけですから、やはり統合するのであれば、それに合わせた、そういう方針に転換をすべきである、このことを指摘し、この項目の質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。

6、民間作業所への支援について

 6番目に、民間作業所への支援について伺いたいと思います。
 社会福祉法人中野愛育会は、来年度から新体系に移行するため準備をしていると伺っております。区も一緒に協議を重ねているというふうに聞いております。その際に生じる課題として何が挙げられているのか、お聞きしたいと思います。いかがでしょうか。

○大橋障害施設担当課長 愛育会が自立的で安定的な運営をできるような、そういう財政基盤を確立することが課題となっております。その中で、事業計画や収支のバランスが明確になること、また、施設の配置や環境整備が適切に進められる、そういうことが挙げられております。

○長沢委員 ちょっと確認したいんですが、安定的はいいですけど、自立的でというのは、自前でやってくださいという意味ではありませんよね。ちょっと確認したい。

○大橋障害施設担当課長 自立支援給付費を得て、また、利用者の自己負担も得て、そして、ほかに事業的な収入を確保できる方法を探りながら経営的にも自立的なという、そういうことを課題として今、愛育会と協議をしているところです。

○長沢委員 ちょっともう一回。要するに来年4月ですから、自立支援法のもとで、大変厳しくなっているもとで、今のことで区の支援自身はないということなんですか。そうしたものを含めて自立・安定ではないんですか。一応確認します。

○大橋障害施設担当課長 基本的な方向といたしまして、愛育会が自立的、そして、安定的な運営ができるようにということで協議を重ねております。

○長沢委員 じゃあ、質問を移ります。社会福祉法人中野愛育会からこの間ずっと区に要望している事項がございます。愛育会が運営している第1杉の子作業所の2階の部屋、旧宮園乳児室、これを貸してほしいというものであります。2年半待たされて、やっと貸してもらうことになったと伺っています。新体系移行に伴う事業、生活介護と就労継続B型を行うことにしていると伺っています。その際に改修等が必要になりますが、それへの支援が求められております。例えば1階の就労継続B型の中で調理・配食業務をと考えているというふうに伺っています。今の旧宮園乳児室の調理室のままでは使える面積が狭く、しかも動線が悪いと。また、2階で生活介護を行うとなると、物を運ぶのにリフトなどが必要となるというふうにおっしゃっております。こうした改修への支援が必要だというふうに思いますが、どうされますか。

○大橋障害施設担当課長 第1杉の子作業所の2階については、愛育会から要望を受けまして、その貸し出しについて今、協議をしているところです。そして、新法の事業のあり方につきましても、いろいろと愛育会から考えを示してもらっておりまして、いろいろと協議を進めていく、その中で、また改修の範囲や区の対応についても協議の中でいろいろと進め、そして検討していきたいと、そういうところでございます。

○長沢委員 愛育会としては、事業として生活介護、そして就労継続B型だけではなくて、就労移行支援、これをも展望しているというふうに伺っております。区からもその事業が期待をされていると、区は期待をしているということだと思っております。しかし、やはりやってほしいという、区からは、それだけでは事が進まないのではないか。法人の努力だけではやはりままならないのが実情だというふうに思います。ジョブコーチの配置が必要だが、しかし、今のままでは雇える状況、経営状態ではないということです。この点でも支援を求められておりますが、どのように思われますか。

○大橋障害施設担当課長 これまでの愛育会との話の中で、就労移行支援、就労に結びつくような事業をやっていただきたいというこちらからの話はしておりますけれども、それに向かっての愛育会としてジョブコーチを配置するということについては伺っておりません。障害者福祉事業団にジョブコーチがおりますので、その必要な支援をそこができると、そのように考えております。

○長沢委員 ジョブコーチをすぐ必要という意味ではなかったんですが、やはり就労移行支援をしていくというところでは、自前でジョブコーチを、これを配置ということも当然必要ではないかという御認識を愛育会の方がされていたということでありますけども。
 今年度新体系移行のための支援策を区として行ったと伺っていますが、それは具体的に何でしょうか。

○大橋障害施設担当課長 今年度の予算に計上いたしましたが、3点ございます。一つは、国民健康保険連合会への自立支援給付費の請求を行うための、そのために必要となるシステム初期導入費でございます。これはパソコンを使って自立支援給付を国民健康保険連合会へ請求すると、そういう事務が新しく発生いたします。その機器の予算計上です。2点目が、それを行う、請求事務を職員が行うに当たりまして、事前に研修等、または勉強等する期間が必要だと。その間、その職員が指導の時間から抜ける部分を臨時職員等でやっていただく、その人件費、1月から3月の3カ月間を計上しております。3点目が、新体系移行に伴い必要となる施設整備のための維持補修費用、それを計上しております。この3点です。

○長沢委員 ありがとうございます。第1だけではなくて、どこでも利用者がふえて施設が狭くなったために、運営に支障を来していると伺います。例えば沼袋三丁目にあります第4杉の子作業所、ここが移転希望をここ何年も前から区に出されておりますけども、既に今のところでは狭過ぎる。なるべく早く区の空き施設に移転をしたい。利用者の保護者からも繰り返し要望が出されていると伺っております。新体系に移行するとなりますと、第3事業所の今の第3杉の子の分場になる。事業としては生活介護と就労継続B型のサービスを行っていく。利用定員はそれぞれ6名と10名の16名。本来は生活介護と就労継続B型、このサービスを区切って二つの事業が円滑にできることが望ましいというふうにもおっしゃっています。この点はどうされますか。

○大橋障害施設担当課長 施設の条件や改善についての要望または御意見等については、愛育会から伺っております。そして、私ども区としても、今の施設については課題があると、そういう認識は持っております。この問題については、やはり総合的に障害者の福祉施設の全体の課題として受けとめて、今後この対応の検討をしていきたいと、そのように考えております。

○長沢委員 先ほども言いましたけども、どこでもやっぱり施設が狭いというところで、共通した悩みというんでしょうか、出されています。第5杉の子作業所、やはり場所が狭くて、自閉症の利用者の方が時々パニックを起こす。しかし、ワンルームのため、カーテンで仕切って落ちつかせるしかない。それでもだめなら踊り場にと。その辺では、近所から虐待に見られかねない、要らぬ誤解を受けると、こんなことまで心配されている。火事になったら逃げ場もない。やはり新体系事業の実施に適合した施設の整備・改善、このことが待たれている、このように思っております。
 もう1点、第3杉の子作業所というのが大和町三丁目にございます。これが移行後、第3事業所となりますけれども、ここの施設では耐震性に問題があると伺っております。この点はどうされますか。

○大橋障害施設担当課長 耐震性能の評価につきまして、Bランクの評価を受けている施設です。耐震の改修の計画上では、おおむね23年度までに耐震改修を完了すると、そういう計画となっております。

○長沢委員 同時に、移行後の円滑な運営を図るため、愛育会としても運転資金の助成、またこれにかわる措置を求められていますけど、この辺についてはいかがでしょうか。

○大橋障害施設担当課長 運転資金のやはり課題につきましても愛育会のほうからお話をいただいておりまして、今後、愛育会と協議をしながら、区として何ができるかを考えていきたいと、そのように考えております。

○長沢委員 よろしくお願いしたいと思います。
 もう一つ、精神障害者の共同作業所においても実情は同じであります。野方六丁目にある二つの作業所、両所とも利用者がふえ続け、狭くて息苦しいほどの劣悪な環境だというふうに伺います。その中で、利用者・職員ともども頑張っていると聞いています。見学や通所希望者も途絶えることがありませんけれども、スペースの狭さを理由に通所希望者の受け入れができず、適切な処遇ができないでいるとも伺います。速やかな作業所の移転支援を求めております。これについてはどのようにお答えされますか。

○大橋障害施設担当課長 御指摘の作業所につきましても作業所の環境改善の要望等がありまして、やはりその点では課題があると区としても認識しております。やはりこの問題につきましても、総合的に障害者施設の全体的な課題として受けとめて、その対応を考えていきたいと、そのように考えております。

○長沢委員 ここの両作業所については、現在のところからそう遠くない場所に候補地があったけども、結果的にそこでの契約がだめになったと聞いています。そのことについて詳細は伺いませんけども、やはりこうした作業所の移転場所を見つけるのは大変なことであります。仮に民間物件の移転を行うのであれば、やはり実態に見合った家賃等の助成も欠かせない。また、区有施設のあいているところなどの情報提供、当事者を交えての施設の利用検討なども、これも必要である、このことも求められておりますけども、いかがでしょうか。

○大橋障害施設担当課長 今現在、この家賃について、2所の作業所についての助成を行っております。もし移転ということになれば、適切な家賃について検討していきたいと、そのように考えております。

○長沢委員 すみません。一緒に伺っちゃったんですけど、区有施設のあいているところの情報提供、あるいは当事者を交えての施設の利用検討、こうしたこと自身も一方では出されていると思っておりますけども、その点はいかがですか。

○大橋障害施設担当課長 今後、区有施設を提供できることになれば、それぞれの団体に情報提供として協議を行っていくことになると考えております。そして、現在、区有施設の活用については区全体で検討している状況にあり、事業者の方に施設を特定して情報提供する状況にはないと考えております。

○長沢委員 また、ここも当然、新しい法律のもとでの新体系移行というのが23年度中に移行しなければならないということであります。この精神障害者の共同作業所においても当然このことを視野に入れているわけでありますけども、それに対しても支援を求められていますけど、この点について区のお考えをお聞きしたいと思いますが、いかがでしょう。

○大橋障害施設担当課長 これまでも区は、新体系移行を踏まえた協議を事業者と行ってまいりました。そして、移行のための支援策も用意したりしております。今後も引き続き、新体系移行を進めるようよく協議をしてまいりたいと、そのように考えております。

○長沢委員 ありがとうございます。民間作業所全体が障害者自立支援法のもとで厳しい運営状況、これにさらされるということにもなります。施設や運営のありようは、利用者へのサービス確保にも直結するものでございますので、支援を重ねて求めたいと思っております。
 もう1点、障害者の就労支援を促す立場から伺います。障害者会館が指定管理者の管理委託に移されようとしておりますけども、この障害者会館では長年にわたって障害者が清掃業務を行っておりました。仮に管理委託になったとしても、就労支援の立場から引き続き働けるように区に特段の努力を求めたいと思いますが、いかがでしょうか。

○大橋障害施設担当課長 障害者福祉会館の事業は、清掃事業も含めて指定管理者の業務とする、そういうふうに考えて進めております。障害者雇用につきましては、指定管理者に対して一定の働きかけをしていきたいと、そのように考えております。

○長沢委員 どうもありがとうございました。
 この項目でもう1点、障害者の就労支援ネットワークについてお伺いします。
 就労支援ネットワークについては、中野区保健福祉総合推進計画2005の中で拡充をうたっております。現在の成果はどうなのか、また、障害者福祉事業団が事務局の役割を果たすとされていますが、具体的にはどのような役割を果たしているのか、伺いたいと思います。

○辻本障害福祉担当課長 お答えいたします。就労支援ネットワークでございますけども、区内の官民の授産施設あるいは共同作業所などが連携をいたしまして、仕事の受注管理あるいは就労機会の拡大などの活動を行っているところでございます。区といたしましては、着実に成果を上げていただいていると認識しているところでございます。また、障害者福祉事業団、これは事務局の機能を果たしているということでございまして、会議の運営のほか、中野就労支援ネットワークニュースの発行、さらには、最近行われましたところでは、特例子会社の職場見学会などを実施してございまして、ネットワークの活性化に努めているところでございます。

○長沢委員 どうもありがとうございました。これでこの項の質問を終わりたいと思います。ありがとうございます。

7、都市計画マスタープランについて


(1)都市計画マスタープランについて

 次に、都市計画マスタープランについてお伺いします。
 1番目に、都市計画マスタープランについてでありますが、都市計画マスタープランを改定するというものでございますけども、現行の都市計画マスタープランを説明会あるいは委員会等で基本とする、また踏襲する、このようにおっしゃっておりますが、これは具体的に何を指しておっしゃっているんでしょうか。

○田中都市計画調整担当課長 現在、都市計画マスタープランの改定の作業を進めております。現行の都市計画マスタープランにおきましては、将来目指す方向としまして、安全で快適なまち、それから、安心して暮らせる活気あるまち、もう一つ、ともにつくる中野のまち、この三つを柱として掲げております。これらの柱とともに、その柱に基づく基本的な方針につきまして、基本的に踏襲をしていくという考え方でございます。具体的なところがもしわかりにくいということでございましたら、反対に、どういうポイントで改定を進めていくかというのを御説明させていただくとわかりやすいと思うんですけれども、その用意はございます。

○長沢委員 今のは踏襲するということですが、そうですね。改めて何か、じゃあ、加えると、あるいは変更するという角度からお伺いしたいんですが、どうでしょうか。

○田中都市計画調整担当課長 都市計画マスタープランにつきまして、見直しを加えていくポイントとしては五つぐらいを考えております。それらについて必要な改定を加え、それら以外のところについては基本的に踏襲するというものでございます。
 まず、大きな一つ目でございますけれども、現在の都市計画マスタープランの達成状況を見たときに、必ずしも十分でないところがあります。その大きなところとして三つを挙げさせていただきたいと思っているんですけれども、その三つにつきましては、見直すというよりも、今までの記述以上に強調していく必要があるというふうに考えております。
 その1でありますけれども、災害に対するまちの安全性の確保でございます。これは災害に対しての安全性、脆弱性というのはまだまだ残されておりまして、今後とも、あるいはこれまで以上の施策を持ちながら、まちの安全性の確保を進めていく必要があると考えています。
 それからもう一つ、二つ目でありますけれども、小さな二つ目ですね。まちの活力の向上でございます。商店街や産業が活気にあふれる、あるいは人々が集い交流する魅力あるにぎわいがあるまちをつくる、あるいは商業業務地に拠点集約化を図る、そういったことが今の都市計画マスタープランで方向づけているところでございますけれども、現実を見ていきますと、まだ必ずしもそこのところは十分な取り組みが進んでいないと考えております。中野区には、実は区内に11万人の方々が働いていらっしゃいます。そういった、これは年々ふえてきている状況がございます。今後とも中野のまちの活力あるいは魅力を高めるために、中野駅周辺のまちづくりでありますとか、そういったことを通じながら、産業機能の活性化についての取り組みも一層強める必要があるかと思います。
 それから、現行都市計画マスタープランとの関係でいきますと、三つ目でありますけれども、まちづくりに向けての住民合意形成を十分にこれまで以上に図っていく必要があるということでございます。区民による主体的な取り組み、あるいは区民主体のまちづくりとして区民による地域づくりを進める、実践する、これが現行マスタープランに方向づけているところでありますけれども、現実的に地域の中でいろいろなルールづくり、あるいは具体的な事業を進めていくための合意形成、それがなかなか進まないために、いろいろな事業あるいは施策、そういったことが動いていない状況がございます。これにつきましては、さまざまな都市計画事業ですとか、あるいは地区計画ですとか、あるいは地域地区の変更など、都市計画の仕事の上での前提となりますので、住民間の合意形成ということがですね。これらについて、より促進を図るような手だても含めて検討していく必要があるかと思いますし、また、そういった身近な地区でのまちづくり活動を支援するといったことも強化する必要があるかと思います。
 それから、大きな二つ目でございます。地球環境問題の深刻化――すみません。時間をちょっといただきます。少子・高齢化の進展、これは全国的な、あるいは全世界的な課題だと思いますけれども、中野区としてもこれに取り組んでいく必要があるかと思います。これはあまりまだ触れていなかったんですね。ですから、触れる必要があると、付加する必要があると考えております。
 それから、都市計画の提案制度――まだ大きな二つ目です。都市計画の提案制度あるいは景観法もできました。法制度が変わったことにつきまして、今のマスタープランでは対応しておりませんので、触れます。
 それから、三つ目でございますけども、中野区の中に目を転じてみましたら、中野駅周辺のまちづくりでありますとか、西武新宿線の連立化、あるいはそれに伴う沿線まちづくり、あるいは国家公務員等宿舎あるいは小・中学校跡地の有効利用、そういった新しい都市整備の課題が出てきております。そういったことに対応していく必要があるということでございます。
 それから、四つ目としましては、中野区の個性の強化を図る必要がある。今のマスタープランでは必ずしもそういうことは全くうたっておりませんでした。個性を生かして、これは住みやすく、中野に住まいを選択していただく、また、働く人が中野に仕事場を選択していただく、商売・事業を行う方々が中野に選択していただく、働きやすくて暮らしやすい、そういった魅力を高めることを都市計画マスタープランの中でも打ち出していく必要があるかと思います。
 最後でありますけれども、都市計画マスタープランは基本構想と、それから都市計画区域マスタープランを上位計画として、それに即して定めることになっております。現在のマスタープランが策定された以降、基本構想を区として改定いたしました。また、東京都でも都市計画区域マスタープランを改定いたしました。その内容に整合するように改めていくということでございます。
 そういったところが大きな見直す点でございます。そのほかのところにつきましては、踏襲をしていくというところでございます。

○長沢委員 たくさん説明をしていただきまして、それ自身はありがとうございます。それで、ちょっと聞き方を変えるというか。委員会、議会にということですね、あと、住民説明会にということで、一度基本的な考え方ということを示されていますね。私も住民説明会のところを一度参加させていただきました。今、私が最初に質問した踏襲するとか基本とするとかで、そのことはそうですということなんだけど、今おっしゃられた改定のポイントみたいな、そういうお話というのはされていないんですよね。基本的な考え方についても、そういった書き方、記述はされていないですね。いや、いわゆる点在というか、入っているとは思いますよ。そのことはどういうふうに思われますか。

○田中都市計画調整担当課長 基本的考え方、これは7月末から8月上旬にかけて意見交換会で御紹介した資料でございますけれども、今申したところは、主なところは改定の目的という章のところに挙げてございます。今、ちょっと多く時間をいただき説明をさせていただきましたけれども、基本的なところはそこに記述をしておりまして、先日も説明をさせていただいたところでございます。

○長沢委員 それと、先ほど達成状況が十分でないということを強調したんだという、三つ目にまちづくりの住民合意形成ということもおっしゃいました。この点では、現行の都市マスの7章部分というのは非常によく書かれているなというふうに思っています、達成状況はどうあれね。どうあれというのは、結局、行政主導型を改めてこうしていくんだということが要するに現行都市マスでは書かれていることなんですけども。確かに基本的な考え方で、このことについては多くの方々から、中野のまちをともにつくるという、こういうサブタイトルといいますかね、これをどうするんですかということで、当然生かしますとかおっしゃっているんだけども、しかし、やはり考え方のところでは、協働という文字はありますけど、その点については触れ方が不十分かなと思っています。先ほどの五つの改定ポイントの中でそのことは強調はされているんだけど、強調するというよりは、7章の協働のまちづくり自身をどう生かしていくのか、なぜこれがいかなかったのかという、そういう分析と、要するに検証自身が必要じゃないかと思っています。あわせて、この7章の部分はどうしていくのか、お答えいただけますか。

○田中都市計画調整担当課長 4月末から8月にかけての改定の基本的な考え方の資料におきましては、将来の都市づくりの基本的な姿を記述して御説明した資料でございます。中身としましては、都市マスの位置付けでありますとか、基本理念、目標、都市整備の基本的考え方といった点をお示ししたところでございます。その後、地域別のまちづくりの方針並びに、第7章に当たりますそれをどう推進していくかということについても、都市計画マスタープランとしてはもちろん盛り込んでいくつもりでございました。これは次のまた素案をお示しする段階で考えて、お示ししていこうというふうに考えております。

○長沢委員 もう1点、進め方の問題として伺っておきます。建設委員会で一度、都市計画審議会に諮問する、こうした報告がされていますけど、これはしないということに変わりました。なぜ変更されたんですか。

○田中都市計画調整担当課長 委員の今の御紹介の旨は、たしか1年半、昨年の3月であったでしょうか。そのときに、おおむねの都市計画マスタープランの策定に向けた流れを区のほうから説明申し上げました。その中で、都市計画審議会への諮問といったことも想定しているというふうに確かにお答えを申したところでございますけれども、今の中野区の考え方といたしましては、これらにつきまして、諮問という形で都市計画審議会にお諮りをすることはせずに、その都度、策定状況あるいは案の中身、そういったことについて都市計画審議会に報告申し上げ、いろいろと御議論をいただき、意見をいただき、それを反映して改定を進めると、そういう考え方をとってございます。

○長沢委員 報告し、議論をしていただいて意見をもらう。意見具申ということでいいんですか。そういう位置付けがあるということですか。

○田中都市計画調整担当課長 はい、意見を伺うという考え方でございます。

○長沢委員 それともう一つ、先ほど、説明会があって、素案の段階でもう一度意見交換会があるということであります。手続的に伺いたいんですが、その後はどういう形になって、これがいつ決定という、そういうスケジュールになりますか。

○田中都市計画調整担当課長 意見交換会は10月末から11月の半ばにかけまして実施をする予定でございます。そこで、そのほかいろいろな手段をとりまして、資料の中身については広報する手だてを並行してとってまいります。そこでいただいた意見をもとに、素案というもので検討し、案として固めていきたいと思ってございます。それに基づきまして、その案をもってパブリックコメント手続に来年に入って入りたいと思っております。今後のスケジュールの予定としましては、年度内に改定を行いたいと考えております。

○長沢委員 計画の改定のやはり今の段階からしっかりと区民の参加と協働を貫く。つまり、意見交換会、パブリックコメントという、もうこれだけでおしまいですよと、やはり必要であれば意見交換会ももっとやるし、パブリックコメントについても双方向ということで、決定の段階にとどまらず、そういったこともぜひ検討していただきたいというふうに思っております。これは要望しておきます。ありがとうございます。


(2)その他

 その他の項で、上鷺宮まちづくりについて伺います。
 9月に2回、(仮称)まちづくりを語る会が地元にて開かれました。事前に上鷺宮地域の住民には上鷺宮のまちづくりについての中野区からのお知らせが配られましたけども、住民からは不安と不満の声が出されました。1年前に撤回、ところがまた出てきた。住民の皆さんが心配していたことが現実に起こってしまったというものであります。この語る会に私も一度参加をさせていただきましたが、事実上抗議集会と化したというふうに思っています。この点はどのように受けとめられていますか。

○萩原北部地域まちづくり担当課長 前回、地域の皆様にたたき台を提案させていただいた際に、道路の計画のところで住民の皆様から反対の意見が出されまして、まちの課題やあるべき姿、あるべき将来像について意見交換というところまで至りませんでした。今後はまず、地域の皆様がともに課題やあるべき姿を共有できる場をつくっていく必要があるというふうに考えておりまして、区はいつまでに何をするというような期限や方向性の与件を持たずに、地域の皆様がともに語り合える場を根気よく始めていきたいというふうに考えております。

○長沢委員 ぜひやっぱり住民を引き回すようなことだけはやめていただきたいと思っていますし、そういう意味では、今のやり方というのは時期尚早ではないかというふうに思っております。どうもありがとうございます。
 以上で私のすべての質問を終わります。ありがとうございました。

○吉原委員長 以上をもちまして長沢委員の質疑を終了いたします。

2008年第3回定例会【本会議・一般質問】せきと進

【本会議・一般質問】
(2008年9月25日)

中野区議会議員 せきと進

  1. 介護保険制度について
  2. 警大跡地と中野駅周辺の再開発について
  3. ごみの減量と再資源化について
    1. ごみの減量について
    2. ごみの再資源化について
    3. その他
  4. 非核平和行政について
  5. 区民の太陽光熱利用推進について
  6. その他

○副議長(やながわ妙子) 次に、せきと進議員。

〔せきと 進議員登壇〕
○9番(せきと 進) 2008年第3回定例会において、日本共産党議員団の立場から一般質問を行います。

1 介護保険制度について

 まず初めに、介護保険制度について伺います。
 介護保険制度は3年ごとに見直されることになっており、中野区でも来年2009年4月からの第4期事業計画策定に向けて作業が進められているとのことです。
 過去2回の改定では介護報酬が引き下げられました。03年は2.3%、06年は2.4%です。介護報酬の引き下げが介護職従事者の生活を困窮に追い込み、深刻な人材不足を引き起こしたことは広く認知されるに至りました。
 介護職の賃金の低さは深刻です。財団法人介護労働安定センターの調査によると、訪問介護員の6割は非正規雇用で、平均しますと賃金が時給1,121円、週の労働時間は28.3時間、月収はわずか13万2,500円、これは税込みであります。
 実際に話を聞きますと、労働と見なされない移動時間を差し引く実質的時給は700円程度、単一事業所のみの登録では年収が100万円未満だそうです。収入の変動も激しく、給料が月によって2万円から3万円も上下するため、生活が安定しないとのことです。
 国も問題として認識せざるを得なくなり、「介護労働者の確保・定着等に関する研究会」を設置し、検討を始めています。中間まとめでは医療分野の他の専門職、例えば看護師や准看護師と比較して賃金が低い現状が示されました。次回の改定でどこまで介護報酬を引き上げるか、今まさに審議されているところです。
 日本共産党は昨年末に、福祉職の深刻な人材不足を打開するための緊急提言を発表し、国に申し入れました。内容は、低すぎる介護報酬を実態に見合った額に引き上げること、公費による月額3万円の賃金特別加算を緊急的に行うこと、国庫負担をふやして保険料と利用料を軽減することなどです。
 区として介護職従事者の労働環境についてどのように考えているか、見解をお聞かせください。
 こうした労働条件が介護職の人材不足を引き起こしています。介護職の離職率が2割を超え、そのうち就業して3年未満での離職が7割以上と、働き続けたい職業とは言いがたくなってしまいました。離職理由で最も多いのが待遇、つまり賃金を筆頭とした労働条件です。
 千代田区は、今年度から区内24時間体制の介護施設に対し、夜間労働の賃金や家賃など、人材の確保と育成に向けた補助制度を始めました。中野区も介護職への家賃助成に踏み切るべきだと考えますが、いかがでしょうか。
 介護福祉士を養成する大学や専門学校では、ことしの入学者が定員の半分未満という深刻な定員割れに直面しており、募集を停止する学校も後を絶ちません。国の研究会も指摘しているとおり、能力伸長や処遇における経験考慮など、介護職を働きがいのあるものにしていくことが緊急の課題です。
 2009年4月から訪問介護員3級に対する介護報酬が打ち切られるため、訪問介護の仕事につくには2級取得が実質的な要件となります。しかし、2級取得に必要な130時間の講座を受講するには期間が3カ月から6カ月、受講料も7万円から10万円かかり、人材育成の阻害要因と言われます。そこで、介護職の人材確保のためにも、中野区としてホームヘルパー養成講座受講の支援金制度を創設してはいかがですか。答弁を求めます。
 次に、介護保険料について伺います。
 厚生労働大臣は、2009年度の改定で介護報酬を引き上げる方針を示しました。ここまではよいのですが、財源については介護保険料の値上げをほのめかしています。介護保険の財源は、減らした国庫負担を引き上げることで十分確保できます。
 介護保険料を含めて社会保険料は全般的に、所得税や住民税と比べて低所得者ほど負担率が重くなる逆進性が強いと言われています。中野区の介護保険料は5段階だった所得段階区分が8段階へと細分化されましたが、十分とは言えません。
 朝日新聞の記事によれば、所得税と住民税と消費税を足した税金の合計と、厚生年金、政府管掌健康保険、介護保険、雇用保険を足した社会保険料の合計を比較した場合、年収200万円の世帯では、税負担は消費税のみで収入の3.3%に当たる年6万6,000円なのに対し、社会保険料は12.9%の25万8,000円と4倍近くになっています。
 このように低所得者にとって高過ぎる介護保険料について、独自の助成制度を設ける自治体があります。介護保険料の全国平均が4,000円を超える中、埼玉県の美里町は一般財源を投じ、65歳以上で非課税世帯の保険料を月2,980円に抑え、喜ばれています。
 中野区の介護給付費準備基金は9億7,000万円にもなりました。これを取り崩して、介護保険料を引き下げるべきだと考えますが、いかがですか。
 また、厚労省は介護保険料の軽減措置を2009年度からの第4期も継続し、さらに対象者を広げる方針を決めました。中野区第4期事業計画でも65歳以上の減額制度は継続し、資産要件の緩和など対象者の拡大が必要ではないですか。
 さらに、制度を支えつつ、逆進性を解消するためにも、もっと所得段階区分を細分化することが求められます。
 以上3点についてお答えください。
 なお、中野区の第3期介護保険事業計画には、さきに述べた介護給付費準備基金について、基金の残金は第4期事業計画期間以降の保険料負担を軽減するために活用しますと明記されております。
 先日、障害のある方が65歳を迎えました。障害者福祉から介護保険へ移らされた結果、家事援助は週0.5時間減り、週1回の通院介助と週1回の買い物は打ち切られてしまいました。
 厚生労働省が2007年3月に通達「障害者自立支援法に基づく自立支援給付と介護保険制度との適用関係等について」には「一律に当該介護保険サービスを優先的に利用するものとはしないことにする」とあります。私はこの通達を携え、この方と一緒に区役所の障害福祉や介護保険の窓口を回りましたが、救済されませんでした。
 障害のある方が65歳という一定の年齢に達したのですから、介護予防の必要性は高まり、給付はふえると考えるのが普通ではありませんか。障害者が安心して65歳を迎えることができない事態が現に生まれている中野区の現状を認識していますか。お聞かせください。
 国による介護保険の給付抑制のもと、必要な介護が受けられない事態が生まれました。これに対し渋谷区は、切り捨てられた給付を独自施策で補っています。訪問介護の時間延長、同居家族がいても利用できる生活援助、通院先での見守りも可能な外出介助などを創設し、一般財源を充てています。
 中野区としても、介護保険の枠外で利用できる、区独自の訪問介護事業を検討してはいかがでしょうか。お答えください。
 次は、御家族の特養ホーム入所を希望されている方のお話です。介護が必要なこの方は認知症で目が離せない容態で、同居の家族は仕事に出ているため、3カ月ごとに病院を転院する生活を何年も送っています。「中野区特別養護老人ホーム優先入所等に関する指針」では、この家庭は「介護者が就労しており、手伝う人がいない」ので評価指標2が下され、事実上書類審査どまりです。要介護度や住宅の状況もありますが、介護者が就労している場合と、介護者がそもそもいない場合との差が大き過ぎます。就労しているのに介護者とはいかなることですか。
 認知症を抱える高齢者が、同居家族を理由に書類選考で落ちてしまうのではあんまりです。せめて二次評価に残り対面調査が受けられやすくなるよう改善を求めますが、いかがですか。
 次に、三療について尋ねます。
 三療は、あんまマッサージ指圧、鍼、灸という三つの医療行為の総称です。日本は聖域なき構造改革の号令のもとに毎年の自然増分を抑制する医療費削減政策がとられています。医療費と一緒に住民の健康まで削ろうという政策は許すことができません。一方で近年は三療の再評価が進んでおり、世界100カ国以上で取り入れられています。現代西洋医学は通常医療と位置付けられますが、もう少し穏やかな代替医療を希望する人々がふえていて、アメリカでは年間1億ドルを投じて代替医療を研究しています。施術にかかる経費の安さも通常医療の比ではありません。イギリスは家庭療法の普及によって国民医療費の軽減を図るという政策に転向しました。
 中野区は60歳以上の区民を対象に、高齢者会館など31施設で月1回、900円で三療が受けられる事業を実施しており、2007年度は延べ4,000人近い利用がありました。江戸川区では、75歳以上の区民を対象に、治療院で三療が無料で受けられる三療券を年15枚、希望により支給しています。無料券の利用は2007年度で延べ9万人近くもありました。
 現行の施設内三療施術は、視覚障害者の雇用創出という重要な役割を果たしていますから、事業継続ないし拡張が望まれますが、それとは別に、江戸川区に倣った三療券を検討してはいかがでしょうか。代替医療の普及による区民の健康維持、高齢者の介護予防について区の見解を伺いまして、この項の質問を終わります。

2 警大跡地と中野駅周辺の再開発について

 次に、警大跡地と中野駅周辺の再開発について伺います。
 日本共産党議員団は、警大跡地や中野駅周辺の大規模再開発は、開発が開発を呼ぶとめどない費用負担の連鎖に陥るので、行政として乗り出すべきではないという立場です。
 先日、中野駅地区整備構想案の区民説明会が開催されましたが、参加された区民の方から、中野駅駅舎を改築するというのは初めて聞いた話で、突然こんなに具体的な説明をされても意見など述べられようはずがないと言われました。
 区は来年3月までに中野駅の整備構想をまとめるとしていますが、これは警大跡地の再開発に伴う駅利用者の増加に対処する必要にかられてのことです。そのため工程が圧縮されており極めて性急で、区民への周知や意見の聴取が形式的に終わりやしないか心配です。中野駅の改築は多くの区民にとって、警大跡地並みかそれ以上に重要な事柄ですから、先行した警大跡地に引きずられる形で中野駅再開発の住民参加が損なわれることがあってはなりません。
 警大跡地の再開発に伴う昼間人口増加への対応は最小限にとどめ、中野駅の再開発については、区の費用負担を明らかにした上で、区民に周知し意見を求める機会の保障が必要ではないですか。性急な工程で進めようとしている現計画の見直しを求めます。お答えください。
 警大跡地は切り売りされ、中野区は2007年度に132億円を投じて道路・公園用地を取得、他の部分も民間企業や大学などに売却されました。
 5月19日の朝日新聞には、早稲田大学は来年、日本人学生と留学生が一緒に住む900人規模の寮を東京、中野に着工予定と報道されています。中野区はこれまで警大跡地に大学等教育研究機関を誘致し、都市型産業との産学連携を図ると言っていました。区は、学生寮がもたらす効果についてどのように見込んでいるのですか。伺います。
 独立行政法人都市再生機構URは、国が財界主導で進めている「規制改革・民間開放推進会議」の提唱を受け、10年間で8万戸もの賃貸住宅を削減する方針を打ち出しています。機構の賃貸住宅業務は民間に開放し、機構は再開発業務に力を入れるようです。
 中野区はことし5月、都市再生機構と覚書を交わし、区内におけるまちづくりの推進に当たり、まちづくりに係る情報の共有、人材育成・人的交流、事業推進など、幅広い連携協力の関係を構築するとしました。覚書の法的地位、拘束力については諸説があり、判然としません。契約と同等なのか、契約より弱いのか、区の見解をお示しください。
 都市再生機構の前身だった公団は、住宅供給の目的を終えたとして過去に何度も廃止が検討されましたが、なぜか今もって温存されています。現在も続く独立行政法人の存廃議論には必ず都市再生機構の名前が出てきますし、14兆円という途方もない負債の報道もあります。14兆円の負債は有利子であり赤字とは異なると機構は説明していますが、都市再生機構がいつどうなるのか心配だという声は絶えません。必要な人材育成は区が自前で行うべきと考えますが、いかがですか。
 中野区の学校再編計画では、中央中学校と第九中学校が統合し、現在の中央中学校の位置に統合新校が開校すると記されています。中野区が4ヘクタールの防災公園を中心とした警大跡地の利用計画を取りやめて、民間の高層ビルを呼び込む計画への変更を図った過程の最終段階において、区は統合新校の校庭と1.5ヘクタールの公園とが、道路を挟んで一体的な防災空間を形成する配置になると説明していました。それが中野駅周辺まちづくり計画の決定から1年が経過した2006年3月に財務省が決めた土地処分方針では、学校用地の南に隣接して国が利用する土地が割り込んできており、校庭と公園の連続性を分断するばかりか、学校に日陰を落としかねない配置へと変更されていたのです。
 区は、この変更がされたのは、住民が提出した陳情を議会が全会一致で採択したことによると説明しています。しかし、陳情に書かれていたことは、囲町地域と警大跡地との境に東西の道路を新設するとともに、土地区画整備を行い、住環境の向上と災害に強い住宅優先地区としてほしいというもので、区画道路2号の形状や警察庁宿舎には全く触れていません。
 2006年4月の教育委員会協議会で、教育長は、警察庁宿舎用地の話は飛び込んできたものだ、道路を通すことがどうしても必要だという判断になり、警察庁宿舎の移設先を中野区の公共施設の中で賄ったのだと発言しています。区画道路2号や警察庁宿舎のことを判断したのは中野区、杉並区、東京都、財務省の四者協議であり、執行機関です。議会や住民ではありません。
 当事者である学校側の意見を聞いたのでしょうか。さきの続きで、教育長は次のように述懐しています。区財政も大変だが、統合新校なのだから奮発して思い切ってとってもらいたいというのが我々の思いだったと。また、西、北、東をビルに囲まれる配置が決まるに当たっては、もう少し教育委員会で議論できる場がなければまずかったのかなと。
 そこでお尋ねします。警大跡地の統合新校と公務員宿舎の配置を変えたことについて、区は教育委員会にいつ意見を求め、どういった回答をどのように四者協議会に戻したのですか。
 中央中学校の教育環境改善を求め、この項の質問は終わります。

3 ごみの減量と再資源化について


(1)ごみの減量について

 次に、ごみの減量について伺います。
 区内で行政回収しているごみの35%は事業系です。小規模事業者は有料ごみ処理券を貼付することによって行政回収にごみを出すことができます。ことし4月、事業系一般廃棄物処理手数料が改定され、キロ当たり4円値上がりして32.5円となりました。
 ごみ処理券は1種類しかありません。可燃ごみも資源ごみも共通のごみ処理券で出すことができます。ごみの資源化は焼却処分よりお金がかかるため、事業者が資源化に取り組んだ結果、受益と負担の公正性は悪化してしまうという矛盾が生じます。
 廃掃法、廃棄物の処理及び清掃に関する法律は、廃棄物の処理における事業者の責務を「自らの責任において適正に処理しなければならない」と規定しています。事業系ごみを原則どおり自主処理へと誘導していく施策が求められます。
 目黒区の自由が丘商店街では、1996年から民間業者にごみ処理を委託しています。業者が365日毎晩、深夜0時から翌朝6時まで商店街を戸別回収する方式で、廃掃法を達成し、交通渋滞やカラス被害の防止に役立ち、23区の有料ごみ処理券より低料金と、よいことづくめです。
 事業系で一番混入が多いとされる紙ごみについて、中野区は行政回収していないので業者を紹介するにとどまっています。目黒ではエコライフめぐろ推進協会が事業系古紙の回収をごみ処理券より廉価で行っています。中野区は事業系ごみの減量に向けて、どんな方策を考えていますか。お答えください。
 10月から区内全域でごみの出し方が変わります。区は各地域センターで4回ずつ説明会を開いたほか、全戸に案内を配るなど、周知徹底に取り組んでいます。区職員の努力にもかかわらず、10月から何でも燃やすと思い込んでいる人はまだまだたくさんおります。10月からのごみ収集は混乱が予想されます。
 廃プラスチックの焼却は清掃一組、東京23区清掃一部事務組合が強行したことです。メタンガスの発生抑制や焼却熱での発電などと相殺するので、廃プラ焼却による二酸化炭素の排出量はわずかしかふえないとする清掃一組の主張には、住民だけでなく専門家も、その算出方法等に異議を唱えています。廃プラスチック焼却は、焼却型清掃工場のごみ不足解消が主な目的ではないかとの疑念はいよいよ晴れません。他区では容リプラの資源化を行っていないところもあり、23区で燃やすごみの区分がそろっていないことが誤解と混乱を招く最大の要因だと思います。
 中野区内外で家庭ごみの有料化が話題になっています。家庭ごみの排出は住民が日常的に行うことなので、有料化することが地方自治法227条の「特定の者のためにすることにつき、手数料を徴収することができる」という規定に抵触するのではないかという議論があります。環境省と総務省が法の規定に違反しないとの統一解釈を示していますが、横浜地裁では藤沢市の有料化が提訴され、227条の解釈をめぐってまさに係争中であり、論争は今も続いています。
 第2回定例会で牛崎議員も指摘しましたが、ことしの4月から家庭ごみの有料化を始めた新潟県上越市では、コンビニエンスストアのごみ箱が家庭ごみであふれるという事態が起こりました。田園地帯も多いので、市内全体で見れば微増でしたが、若年層が多く住む地域では5割以上もふえたという話でした。ごみ箱を店内に移したり、市が何度も啓発や勧告を行ったりしたことで幾らか沈静化したそうですが、ごみが減ったのは職員が啓発に汗を流して回った成果であり、有料化しなくてもできたのではないかと振り返る人もいるようです。
 ごみの発生抑制で重要なことは、消費者がごみを出さない商品を選んで買うことともう一つ、生産者がごみを出さない商品を工夫して開発することです。中国は2004年から月餅などの過剰包装を禁止していますが、先ごろ「過剰包装制限条例案」を発表しました。日本では拡大生産者責任が進展していないのに、いつも消費者の排出責任ばかりが問われます。区民の理解が得られない家庭ごみの有料化は実施してはなりません。
 ごみの減量のためにできる施策は、家庭ごみ有料化以外にもたくさんあります。家庭ごみの有料化以外に中野区が考えているごみ減量施策についてお聞かせください。


(2)ごみの再資源化について

 次に、ごみの再資源化について伺います。
 東京23区のうち8区が実施している、家庭で使用済みとなった食用油、家庭用廃食用油の再資源化についてです。
 宇都宮市では、昨年11月から、家庭及び学校給食で使用済みとなった廃食用油の回収を始めました。福祉作業所で燃料を精製し、ごみ収集車3台が走行、今後増車したいとのことです。
 来住議員がことしの予算特別委員会で家庭用廃食用油の資源化について質問した際、中野区としても今後の検討課題としたいと答弁されておりましたが、進捗状況をお知らせください。


(3)その他

 中央区では、今年度から蛍光管の拠点回収も行っています。蛍光灯は国内で年間4億本廃棄され、その85%が埋め立てられているそうです。日本電球工業会は、微量ながら水銀が含まれているので容易には破棄せず、自治体や業者に適正処分を依頼するよう呼びかけています。経済産業省は「廃棄物処理・リサイクルガイドライン」の中で、自治体による回収、リサイクルの支援を位置付けており、蛍光管の再資源化は今後の進展が期待されます。中野区でも蛍光管の拠点回収を実施するよう求めます。御答弁ください。

4 非核平和行政について

 次に、非核平和行政について尋ねます。
 東京23区で日本非核宣言自治体協議会に加入しているのは、中野区を含め6区にとどまっています。中野区は総会への出席はもちろん、幹事を務め、会の運営に主体的にかかわっていることはすばらしい取り組みであり、今後も継続していただきたいと思います。
 日本非核宣言自治体協議会とは別に、平和市長会議という非政府組織があります。1982年の第2回国連軍縮特別会議で広島市長が提唱した「核兵器廃絶に向けての都市連帯推進計画」に賛同する都市で構成された団体で、131の国または地域、2,410都市が加盟しています。平和市長会議の目的は世界恒久平和の実現に寄与することであり、核兵器の廃絶が最重要課題ではありますが、飢餓や貧困、難民、人権など、人類の共存を脅かす諸問題の解決や、環境保護も行動計画に盛り込んでいます。
 中野区が日本国内164番目の平和市長会議加盟都市になることを望みますが、いかがでしょうか。
 原子力空母について伺います。
 きょう9月25日午前10時前、米海軍の原子力空母ジョージワシントンが横須賀に配備されました。
 横須賀が米空母の母港とされるに当たり、1973年に日本政府と米軍は三つの約束を交わしています。配備はおおむね3年、新たな施設の建設は求めない、空母艦載機の離発着訓練はしない、ですが、一つも守られていません。3年どころか30年以上も配備されています。
 この空母では5月に大火災が発生し、1人が重度の火傷、37人が負傷しています。2カ月もたってから発表された事故の原因は、乗組員が補助ボイラー室で無許可の喫煙をしたことでした。米国を出航する直前の8月16日に、同空母の乗組員が殺人と暴行の容疑で逮捕される事件も起こり、横須賀市民の怒りと不安を増幅させています。また、米軍の原子力潜水艦が、2006年6月から2008年7月までの2年間にもわたって、放射性物質を含んだ水を漏らしていた可能性があることがわかりました。
 これまで日本政府と米軍は、放射能漏れを起こしたことがなく、乗組員は訓練されている、だから米原子力軍艦は安全なんですと言っておりましたが、どちらも崩れ去りました。原子力空母は安全ではありません。
 横須賀基地で空母の原子炉事故があった場合、原子力資料情報室の被害予測では、風下8キロメートルまでが全員死亡、13キロメートルまでは半数死亡、60キロメートルは嘔吐や白血球への異常があらわれるということです。数年後の発症も含め、百数十万人ががんで死亡する大惨事です。中野区と米軍横須賀基地の距離は50キロメートル、急性障害発症圏内です。
 神奈川県内の7割の自治体の首長も反対の声を上げている原子力空母の配備について、憲法擁護・非核都市の宣言を行っている中野区の区長はどのようにお考えか、お聞かせください。

5 区民の太陽光熱利用推進について

 次に、区民の太陽光熱利用推進について質問します。
 ドイツは2030年までに自然エネルギーの発電の比率を45%にまで高め、原子力発電を2020年までに廃絶する計画です。日本は太陽光発電の普及を地球温暖化防止の柱に据え、2020年までに現在の10倍まで高めたいとしていますが、そのためにはドイツのような電力の固定価格での買い取り制度や原発からの計画的撤退など、エネルギー政策の抜本的転換が不可欠です。
 東京都は来年度から、都民の太陽光熱利用を推進するため、太陽光発電に30万円、太陽集蓄熱に20万円、太陽熱温水に3万円、それぞれ自宅などの設置に補助金を出すことに決めました。2年間で4万件、予算措置は90億円を見込んでいます。太陽光発電設置は200万円以上かかるので、都からの30万円助成に区独自助成が上乗せされると導入しやすくなります。
 中野区として来年度から太陽光発電への助成を行うべきです。いかがですか。
 太陽熱の利用についてです。
 板橋区は新エネ・省エネ機器助成制度を実施しています。2007年度は太陽光発電が31件、太陽熱温水は0でしたが、ガス発電給湯器が10件、CO2冷媒ヒートポンプが40件、潜熱回収型給湯器が70件、それぞれ板橋区の補助金がついて新規に設置されました。
 家庭からの二酸化炭素排出量は、全国平均では13.5%ですが、住宅都市である中野区は45.4%と高く、特に家庭からの二酸化炭素排出削減が中野区では求められます。世帯当たりの二酸化炭素排出量は年5,200キログラムですが、用途別内訳で見たとき給湯は14.3%で、冷房の1.9%よりずっと大きな割合を占めています。
 今は簡単にお湯が出せますから、お湯の節約で二酸化炭素排出削減がねらえる一方、気をつけていないと排出増になりかねません。
 太陽熱温水は地味ですが、効率、耐久性、費用対効果ともに高水準と言われます。東京都が始める補助金制度に上乗せして、中野区でも2009年度から区独自の太陽熱利用への助成制度を実施してはどうでしょう。板橋区のような新エネルギーへの補助金も検討する価値があると思います。お答えください。

6 その他

 最後に、トイレについて質問します。
 保健福祉センター江古田の森が、おととい23日に第2回江古田の森まつりを開きました。施設利用者だけでなく、公園利用者も多く集まりました。
 公園利用者の要望にこたえてごみ箱を設置したら、カラスに荒らされ対応に追われたりだとか、保健福祉施設の駐車場に車を置いて公園に遊びに行く人がいたり、公園と一体的であるがゆえの苦労が保健福祉施設江古田の森にはあるようです。
 江古田の森公園を訪れる人に感想を聞くと、樹木がいっぱい、自然豊か、大多数が肯定的な内容でした。一点だけ、公園のトイレがもう少しきれいだったら、こうした声が聞かれます。江古田の森公園は開園して1年半ですが、トイレだけが不相応に劣化しているように見えます。公園のトイレは紙がないからと、保健福祉施設にトイレ使用を願い出る人もいるようです。
 中野区ホームページに掲載されている内容をそのまま読み上げます。「公衆トイレの清掃は、公園トイレの清掃とあわせて、一人の清掃員が毎日40数カ所を巡回しながら行っています。」ここまでですが、一日8時間を40カ所で割ると1カ所の清掃は12分、これは移動時間込みの時間です。これではトイレの清潔さが保たれないのもやむを得ません。
 公園を含め、公衆トイレについては予算を増額するなど、清掃を強化するべきではないですか。
 また、1月に質問した小・中学校のトイレに擬音器を設置することについても再度求めます。
 以上2点を伺いまして、私の質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) せきと議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、介護保険制度について。介護保険の介護従事者の人材確保の関連であります。
 まず、介護報酬の改善が必要ではないかという御質問であります。
 区といたしましても、都市自治体の意見を十分に踏まえて、適切に報酬を設定するようにということで、全国市長会を通じても要望を行っておりますし、特別区長会でも要望を行っております。特にことしの7月には、特別区長会として国に要望を行いました。私もその幹事の一人として舛添大臣にお会いをしてきました。中野区選出の松本衆議院議員と特別区長会の役員と訪問をしたところです。舛添大臣もそうした要望の趣旨は十分理解ができるということで、検討をしていくという回答でありました。
 それから、介護従事者の人材確保支援策についてであります。千代田区で行っているような家賃補助をするべきではないかという御質問でありました。中野区では家賃補助を行う考えはありません。
 それから、研修の受講の支援金の制度を創設してはどうかといったようなことであります。
 現在、区では事業者及び従事者を対象に研修を行っているところです。中野区内におけます介護従事職員の人材確保策について、区としてほかにどのようなことができるのか、検討を行っているところであります。
 それから、介護保険給付費準備基金についての御質問がありました。
 この基金は、介護給付の変動などに備えて安定した介護サービスを提供するためのものであります。第4期介護保険事業計画の策定に当たって、介護保険料設定における基金の取り扱いについても定めていきたいと考えております。
 介護保険料の減額制度についてであります。
 区独自の減額制度については、介護保険料段階区分が第1、第2、第3段階で、生活に困窮し介護保険料の納付が困難な方に対して実施をしているところであります。この減額の制度自体は今後とも必要ではないかと考えております。
 それから、保険料の段階設定をもう少しふやしていくべきではないかという御質問であります。
 現在、この段階のあり方について、中野区保健福祉審議会において検討しているところでありまして、それを踏まえて段階設定を行っていきたいと考えております。
 それから、障害のある方の介護保険への移行についてであります。
 65歳以上の障害のある方が要介護状態となって、介護保険サービスの利用ができる場合は、自立支援給付ではなく、まず介護保険給付が優先されるわけであります。障害者が必要とする支援内容を介護保険サービスで受けることができない場合あるいは不足する場合等について、個々の実情に応じて自立支援給付を併給、あわせて受けることができるということになるわけであります。そういう場合があるというわけであります。65歳となった障害のある方についても、区では国の通達も踏まえ、個別のケースに応じて適切に対応しているところであります。また、区独自に訪問介護などの介護事業を実施する考えはありません。
 それから、特別養護老人ホームの優先入所指針についての御質問もありました。中野区特別養護老人ホーム優先入所指針については、国の方針及び東京都の共通指標による評価表を参考に定めたものでありまして、指針では特養ホームへの入所の必要性については、さまざまな状況等を踏まえて総合的に判定をしております。同居家族がいる場合に一律に排除しているというわけではなく、個別の状況を踏まえて対応しているところであります。
 それから、三療サービスの無料券を出してはという御質問でありました。
 サービスの利用に当たりましては、受益者に一定額の負担をお願いするという考え方をとっております。
 それから、中野駅地区の整備についての御質問がありました。この駅地区の整備につきましては、現在、専門家等を交えて検討してきた複数の案をたたき台として、区民の皆さんや関係者の意見を伺っているところであります。今後、駅周辺の他の4地区との関連や、駅前広場整備の方向性なども含めて区としての考え方を整理し、区の案がまとまった段階で説明会の実施などによって区民意見の把握に努めていきたいと考えております。
 それから、早稲田大学の施設の波及効果についてということであります。
 早稲田大学は、日本人学生のほかに留学生等も使用する学生寮を主体に、地域と連携した講座や産業連携の事業を行う拠点としての機能を持つ国際交流施設を計画しているわけであります。効果は主として、産学公連携の推進や異文化交流活動等による波及効果が期待できると考えているところであります。
 それから、覚書の位置付けというようなことであります。覚書は一定の法律効果の発生を目的とした契約行為であります。
 それから、まちづくりにかかわる人材育成についての御質問もありました。区が自前で行うべきではないかということであります。現在、取り組んでおりますまちづくりについては、区が取り組まなければならない課題が多岐にわたり、しかも、区が取り組んだことの少ない課題が多く、現在の職員体制ではこれまでの職務経験や知識、技術の面で十分対応し切れないことがしばしば生じると考えております。こうした課題に的確にこたえ、かつ職員の職務能力を養うためにも、URや民間の持つさまざまなノウハウを活用することが重要だと考えております。
 それから、統合新中学校と国家公務員宿舎の配置に関連しての御質問がありました。
 区は、中野駅周辺まちづくり計画に基づく土地処分を国に要請をしたところです。その後、国が国家公務員宿舎の再配置計画の検討を進めておりました。その時点で区議会で採択された囲町地区のまちづくりを求める陳情、これを踏まえて、この陳情を実現して東西の道路をつくれるようにするためにはということで、区は警察大学校跡地の南側にあった警察庁宿舎の移転を要請したわけであります。これを受けて、警大跡地の土地利用を検討していた四者協議会での調整を経て、国が国家公務員宿舎の配置について統合新中学校の南側に決定したというものであります。こうした経過について、教育委員会には適宜情報提供をしてまいりました。
 それから、平和市長会議に加盟してはどうかという御質問でありました。
 平和市長会議につきましては、参加して行動するに際して、数多くの海外自治体、さまざまなお国柄、さまざまな自治体の考え方というものがある中で、それらの意思をどのように確認していくのか、また、区の発言がその決定過程でどのように取り扱われるのかなど、区民の総意としての意思を託すには不明な点が多く、加盟することは考えておりません。
 それから、原子力空母の配備についての御質問もありました。
 原子力空母の配備に際しては、地元である横須賀市民の十分な理解を得た上で、円滑かつ安全に行われるのが望ましいと考えております。米軍の配置、配備そのものは日米安全保障条約に基づいて、日本の安全を守るためにも行われているものと認識をしております。この日米安全保障条約が憲法擁護・非核都市の宣言と矛盾するとは考えておりません。原子力空母配備について、この宣言を根拠に何か申し上げるようなことはないと考えております。
 私からは以上であります。

〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 小・中学校のトイレの擬音装置につきましては、前回もお答えしたとおり、さまざまな観点から検討が必要でありまして、現時点で直ちに設置する考えはございません。

〔区民生活部長大沼 弘登壇〕
○区民生活部長(大沼 弘) ごみの減量と再資源化についてお答えいたします。
 企業系ごみの減量化についてお答えいたします。
 事業活動から生じる廃棄物の処理責任については事業者への周知徹底に努めるとともに、大規模事業所に対しては廃棄物の再利用計画書の提出を求め、定期的な立ち入り検査などを実施しているところです。その他の事業所についても適宜適正排出の指導を行っているところであります。
 ごみ減量の有効な施策についてお答えいたします。
 ごみのより一層の減量を図るため、他区に先駆けたさまざまな資源回収施策を展開してきたところです。家庭ごみの有料化はごみ減量にとって効果のある政策と考えているところであります。
 廃食用油の回収についてお答えいたします。
 廃食用油の回収については、安定的な回収拠点の整備や精製器の工夫などさまざまな検討が必要であり、現在のところ拠点回収については考えていません。
 蛍光管の拠点回収についてお答えいたします。
 蛍光管については、現在、不燃ごみとして収集しているところであり、資源としての拠点回収の考えはありません。
 区民の太陽光熱利用推進についてお答えいたします。
 太陽光熱機器に対する助成についてお答えいたします。
 単なる現金給付の補助金制度では、予算額が普及の限界になるなど、結果として持続しない施策となり、効果は得られないと考えているところであります。
 以上です。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 私からは、その他の項で、公園トイレ等の清掃の強化についてのお尋ねにお答えをさせていただきます。
 公衆トイレ、公園トイレの清掃でございますが、これは原則といたしまして一日一回、特にまた、利用者が多いというところにつきましては複数回実施をしております。日常の清掃についてはこれで十分というふうに考えております。また、公衆トイレなどはこの毎日清掃に加えまして、月一回のきめ細かな定期清掃という形で念入りに行っているというところでもございます。今後も清掃方法などを工夫してまいりたいというふうに考えております。

○副議長(やながわ妙子) 以上でせきと進議員の質問は終わります。

2008年第3回定例会【本会議・代表質問】来住和行

【本会議・代表質問】
(2008年9月24日)

中野区議会議員 来住和行

  1. 区長の政治姿勢と2007年度決算について
  2. 「区立小中学校再編計画」を中止し再検討することについて
  3. 認可保育所を増設し待機児をなくすことについて
  4. 環6(山手通り)の環境問題について
  5. その他

○議長(市川みのる) 来住和行議員。

〔来住和行議員登壇〕
○41番(来住和行) 2008年第3回定例会本会議に当たり、日本共産党議員団を代表して質問します。

1 区長の政治姿勢と2007年度決算について

 まず、区長の政治姿勢と07年度決算に関連し、後期高齢者医療制度を廃止することなど、6項目を柱にお聞きします。
 昨年8月のサブプライムローン破綻をもとに発生した金融混乱は、ついにアメリカ大手証券会社リーマン・ブラザーズが破綻する事態となり、混乱はさらに大きく深刻なものとなっています。投機マネーによる物価高騰は、生活危機、食糧危機、資源危機となって、世界全体の国民を苦しめています。今、まさに、小泉・安倍・福田内閣と引き継がれた構造改革の破綻は明らかであり、「資本主義という社会制度の是非が問われる」状況が生まれています。
 連日報道されている輸入汚染米問題。基準値を超える残留農薬やカビ毒米が、酒、菓子、おにぎり、給食にまで使用されていた事件です。本来、輸入は義務のないものです。国産米で需要は賄えるのに、アメリカへの配慮から大量の米を輸入したことにあります。構造改革と規制緩和の政治では、国民の食の安全は守れないと言わざるを得ません。
 毎年3万人以上の自殺者、若者を非正規雇用でモノ扱い・使い捨てにし、年収200万円以下の給与所得者は1,000万人を超え、区内の若者・20~30代の55%が年収100万円台となっているのです。
 この間、日本共産党議員団は、区長に構造改革と政治のあり方について問うてきました。これに対し、区長は、貧困や格差を固定化させないため、日本経済を立て直すために構造改革に取り組んで、その成果がようやくあらわれていると答弁されています。
 そこで、お聞きします。世界と日本経済の深刻さ、貧困と格差の拡大、食の安全、区民生活の実態などに照らして、区長は弱者切り捨ての構造改革の成果は今日においても上がっているとの認識でしょうか。見解をお聞きします。
 07年度決算は、特別区民税が定率減税の全廃等によって19億9,000万円の増となりました。区民への負担はこの年度だけではなく、この前々年から老年者控除の廃止と公的年金等控除引き下げが強行されており、前年度に非課税から新たに課税対象となった約8,800人など、区民は07年度以前から負担に次ぐ負担が負わされてきたのです。
 子育て世代にとっても、この年度から区立幼稚園の保育料の値上げが行われました。特別区民税の区民1人当たりの負担増は、05年と比較して1万4,000円の増、1世帯当たりで2万2,000円ふえました。一方、収納率は前年より0.2ポイント低下し91.4%となるなど、区民負担は限界に来ていると言わざるを得ません。
 日本共産党議員団は、少なくとも増税で増収となるその一部でも、困窮する区民の暮らしを支えるために、介護保険料の負担軽減や区独自のヘルパー派遣、青年の就労支援と家賃補助をすることなどを提案いたしました。しかし、区として新たな痛み和らげの手だてはとられませんでした。一方で、区民の願いに背を向け、中野駅周辺整備警大跡地の道路と公園用地の取得のために約132億円を投入し、私たちがこれまで指摘してきたとおり、今回発表となった「警察大学校等跡地まちづくり建築基本計画案」からも大規模再開発となったことは明白です。さらに、この07年度の積立基金は、前年度に比べ89億円もふやし、約364億円となったことがその特徴です。一言で言うならば、いよいよ大規模開発に乗り出す“助走”の1年となったといえるのではないでしょうか。
 今、国民は、政治の争点として税金の使い方、取り方に高い関心を寄せています。私たちは、最大のむだは年間5兆円もの軍事費と、条約上で出す義務のないアメリカ駐留軍への「思いやり予算」2,500億円を削減すること、あわせて大企業・資産家への行き過ぎた減税をもとに戻すことで生み出す7兆円の財源を提案しています。ところが、自民・公明・民主党も、財源といえば消費税の増税を持ち出します。麻生太郎自民党新総裁は、2011年から毎年1%ずつ消費税を増税し、15年までに10%前後までに引き上げる姿勢を示しました。消費税こそ低所得者に最も重くのしかかる福祉破壊税です。国民の増税への批判も大きくなっています。
 毎年、自・公政権のもとで社会保障費が削減されてきたことから、医療・介護が立ち行かないと、日本医師会も「社会保障費2,200億円の削減と断固戦う」と宣言しました。さらに、原油高騰と農産物自給率低下のもと、漁業・農業関係者も、営業と農政の転換を求めて立ち上がるなど、税金の使い方への怒りが広がっています。
 区長は、むだを削り財源を生み出す政治はどうあるべきとお考えでしょうか。区政運営においても、家計に軸足を置いて、健康で文化的な生活を保障することが自治体の長としての役割であり、そのことが区民の願いです。見解を伺います。
 次に、後期高齢者医療制度を廃止することについてお聞きします。
 制度への国民・区民の怒りは、時がたつほど広がっています。75歳という年齢を重ねただけで別枠の医療制度に囲い込まれ、保険料でも医療でも差別を押しつけられるからです。こんな冷酷な制度は世界のどこにもありません。
 4月、年金の天引きが始まると、全国で怒りが沸騰しました。政府・与党も「手直し」を余儀なくされ、その説明のために金額が判明したものだけでも8億2,000万円以上もの税金を投入しました。政府が巨費を投じて宣伝を繰り返さなければならないほど、この制度は国民が求める「安心な医療」とかけ離れているということではありませんか。
 この10月15日には、4回目の年金からの天引きが行われます。中野区でも健保組合に加入するサラリーマンなどに扶養されている75歳以上の方が新たな対象になります。後期高齢者医療制度の問題で、中野区役所の窓口に直接あるいは電話での問い合わせや怒りの声を寄せられた数は1万件以上。地域センターにも地域の方々が声を持ち込んでいます。怒りを越えて、悲しい、情けない、とまで声を震わせる高齢者の方々。戦前・戦後を苦労して生き抜いてこられた方々が、あの暑い夏のさなかに区役所窓口に来られ、訴えられる生の声を、区長はどのように聞き、どのように受けとめられたのか、お答えください。
 後期高齢者医療制度の廃止法案が参議院では可決されています。国民、区民の願いは、「こんな制度はやめてほしい」「廃止するしかない」、この1点です。20日、厚労相も、年齢で差別をする現制度にかわる新しい制度をつくると語るなど、現制度の根幹的な誤りを政府自身が認める新しい事態となりました。
 日本共産党の岩永議員が、「医療費削減を目的として高齢者だけ別立てにする制度は廃止することを求めるべきだ」と区長に求めたことに対し、「改善すべき点は改善した上で、安定した医療制度を持続させていくこと」と答弁されましたが、現制度ではいくら改善・手直しをしても国民・区民にとって安心の制度とはなり得ないということではありませんか。今日の新たな状況を踏まえ、本制度に対する区長の見解を伺います。
 次に、区民健康診断について伺います。
 区民健康診断も、制度変更によって、35歳以上が健康づくり健診、40歳以上が特定健診、75歳以上が後期高齢者健診となりました。
 今回、健診を受診した高齢者からの「500円の負担があるのに胸部レントゲンも心電図もない健診なんかとんでもない」という声がたくさんあります。これまで中野区は、70歳以上の方々の健診は無料でした。これまで有料だった他区の中でも、制度変更を機に高齢者への負担を軽減するために無料としたため、中野区だけが有料化となっているものです。東京日の出町では、来年4月から75歳以上の医療費と人間ドック検査料まで無料化するといいます。
 高齢になればなるほど病気になりがちです。早期発見、早期治療にこそ本制度の趣旨があります。費用の負担なく、これまでと同じように70歳以上の方々が安心して健康診断を受診できるように、無料にすべきです。お答えください。
 健診項目でも、75歳以上の後期高齢者健診には差別が持ち込まれています。健診項目に心電図、胸部レントゲン、尿酸などの血液検査を項目に入れるとともに、眼底検査も特定健診、後期高齢者健診でも実施すべきです。答弁を求めます。
 次に、非正規雇用をなくし、若者に夢が持てるようにすることについてお聞きします。
 労働のルールが壊され、派遣や請負、契約社員など低賃金の不安定雇用が広がり、働く人の3人に1人、若者や女性の2人に1人が非正規の労働者になっています。多くの人が、「明日の仕事もわからない」、「結婚もできない」という不安定な状態にあるといえます。財界・大企業の目先のもうけのために、政府が労働法制の規制緩和を続けてきたからです。特に1999年の労働者派遣法の大改悪によって、例外だった派遣労働が原則自由化され、雇用破壊が急速に広がったことです。
 このような状態が放置されれば、中野区のこれからの将来を支えるべき基盤が失われていくことになりかねません。雇用のあり方を、雇用・労災保険等の社会保険と年金・医療制度が確保されるよう、改悪以前の労働法制に戻す抜本改正こそ急ぐべきと考えます。見解をお聞きします。
 同時に、自治体に働く臨時職員の改善も必要です。中野区の労働条件は、社会保険・雇用保険はあるものの、時給は一般事務の23区平均が879円に対し830円、保育士は968円に対し920円と、低く抑えられています。ここでの労働条件の改善向上を求めます。同時に私たちは、若者の積極的な雇用を行い、職場の活性化と技能の継承を計画的に進めることを提案してきました。正規職員の新規雇用をふやすことを求めるものです。あわせてお答えください。
 さらに、若者が多く住む中野区、人口の5人に1人が青年です。新宿区では、民間賃貸住宅家賃助成で区内への若者世代の定住化を促進しています。学生・勤労者向けで月額1万円、最長3年間。ファミリー世帯で月額3万円、最長5年間です。昨年は、募集に対し、倍率は3から6倍と大変好評です。中野区においても、まず18歳から29歳の学生及び勤労単身者に対し家賃助成の実施を行い、若者支援に乗り出してはいかがでしょうか。お答えください。
 原油・原材料価格の高騰から暮らしを守ることについて伺います。
 まず、中小業者への支援についてお聞きします。
 原油・原材料高騰の悪影響は全業種に及び、業者の営業は深刻な状況にあります。政府のセーフティネット保障対策も実施されていますが、業種が運送業や建設業等に限定されているため、窓口への申請も土木と運送業が中心になっています。
 中野区の経営支援特別資金の利用も、既に8月末で350件となっており、今年度から受付期間も長くなったこととあわせ、営業経営環境も厳しくなっていることから利用者は増加しています。この融資制度は、景気低迷により経営に支障を来していることが条件です。
 同旨の融資で、中央区、練馬区では本人負担の利率を0.1%とし、江東区でも0.2%です。ところが、中野区は本人負担分の利率を0.4%としていたのを、07年度になって0.5%に引き上げています。景気低迷の中だからこそ、区内の事業者が継続して営業、経営ができるよう、本人負担率を引き下げるべきではありませんか。答弁を求めます。
 中野区に対し、クリーニング生活衛生同業組合から「原油高騰に伴う補助金交付に関する陳情書」が提出されました。既に渋谷区では、クリーニング業者への支援として1店舗当たり年額20万円を助成します。
 中野区は、原油・原材料費の高騰が中小業者を直撃している現状と実態を把握するとともに、例えば住民税の納税猶予・分納などの要望に真摯に対応すること、国保料、介護保険料の減免・猶予すること、また、都の制度融資借入先への返済凍結を求めるとともに、区融資について返済猶予などの対策を検討するとともに、相談窓口を開設するなど、個別・具体的な支援の対策を検討することを求め、答弁を求めます。
 次に、学校・保育園給食への影響に対する対応についてお聞きします。
 食料品を中心とした物価の値上がりにより、小・中学校及び保育園の給食に大きな影響が及んでいます。食材費の値上げを理由に、給食費の値上げを行った区市も出ています。現場ではさまざまな工夫と努力がされていますが、「食材選定に関し価格を最優先、質の低下はやむを得ない」、「国産小麦粉の使用をやめた」など、質や安全が二の次になりかねない事態も懸念されます。食育を推進するためにも、できるだけ国産の食材を使用したい。しかし、国産の食材は価格が割高との悩みも聞かれます。
 そんな中、中央区は補正予算3,700万円を組み、給食食材費に投入を決めました。これ以上の安い食材のやりくりは、メニューの固定化と食育の推進に反する事態になりかねないとの判断からと聞きます。足立区も同様の対応を決めました。ほかに6区と2市で食材費への補助について、9月または12月議会に補正予算が予定されています。現場からは、せめて安全な米を直接まとめて学校・保育園に区から支援してほしいとの声が寄せられています。杉並区、狛江市では農産物の現物支給・支援も検討されています。
 日本共産党の都議会議員団は、都知事に対し、給食費の保護者負担を抑え、給食の質を確保できるよう、区市町村に給食食材の補助を行うことを要求しています。現物での支給をはじめ、給食費の値上げで保護者負担とならないよう、区としての対応を強く求め、答弁を求めます。
 ここまで提案してきたものは、いずれも緊急・切迫した区民の要望であり、07年度積み増しした基金の一部を回すことで実現可能なものです。このことを申し上げ、次の質問に入ります。

2 「区立小中学校再編計画」を中止し再検討することについて

 「区立小中学校再編計画」を中止し、再検討することについてお聞きします。
 中野区は、2005年度から5年ごとに前期、中期、後期の3期に分けて、区立小・中学校の統廃合を進めてきました。来年度がこの5年ごとの改定年に当たることから、教育委員会は再編計画の改定作業に着手しました。
 桃園第三、仲町、桃丘小に始まった統廃合計画は、来春が東中野、中野昭和小学校と続きます。中学校は、第六中と第十一中が統合され、中野富士見中と第一中が来春統廃合となります。廃校となった学校、されようとしている学校は、これまで地域で培われ、引き継がれた学校の歴史を地域から消し去られることになります。
 この間、仲町小、中野富士見中、東中野小の保護者・地域から少なからぬ「学校を残して」の切実な声がどれだけ寄せられたことか。仲町小から統合の桃花小に通う保護者からは、大きな学校、30人超のクラスとなり、子どもが落ちつかない状態が続き、「仲町小がよかった」と子どもが言うなどの悩みが語られています。また、地域のお祭りでみこしをかつぐ子ども集団が崩れてしまったとの町会役員の嘆く声も聞かれます。
 前期計画の最後となる丸山、野方、沼袋小学校の場合でも、統廃合の場所、時期に大きな変更が生じたこと、沼袋小学校に設置している情緒の障害学級も、当初の計画では野方小学校に設置することになっていたものを、この学級だけを沼袋小学校に残すなどの重大な変更が行われようとしていることに、「新校が建つまで統合するのを見合わせるべきだ」との意見が強く出されています。
 9月18日の教育委員会に区教委により提供された「教育に関する事務の管理及び執行の状況の点検及び評価等について」の外部評価結果の中でも、「保護者との間で合意形成がうまくいっているとは言えない」との指摘があります。前期計画強行の中でわき出た「学校を残して」の要求。さらに前期計画で起きているさまざまな矛盾からも、「再編計画」そのものに問題があったということではありませんか。見解を求めます。
 中野区において学校統廃合、再編については、「区立学校適正化規模適正配置審議会」の設置に始まり、2年数カ月に及ぶ審議を経て、「小規模校を統廃合し望ましい学校規模を確保しなければならない緊急性は見当たらない」との結論を得ていたものです。
 当時の文部省も「小規模校には教職員と児童・生徒の人間的ふれあいや個別指導の面で小規模としての教育上の利点も考えられるので、総合的に判断した場合、なお小規模校として存置し充実するほうが好ましい場合もある」との通達を出しているのです。さらに通達は、住民合意について、「学校規模を重視するあまり、無理な学校統合を行い、地域住民等との間に紛争を生じたり、通学上著しい困難を招いたりすることは避けなければならない」、「学校統合を計画する場合には、学校のもつ地域的意義等をも考えて、十分に地域住民の理解と協力を得て行うよう努力すること」としているのです。
 中野区教育委員会では、さきに紹介した審議会答申を根拠なく否定し、「全体として白紙から考えるべきである」として、05年小中学校「再編計画」を決定したのです。もともと学校の統廃合は、子どもたちや保護者、地域、学校から要望したものではなく、中野区の財政難を理由とした「10か年計画」の一貫の施策で進めたもので、教育的検証はされていないのです。「再編計画」が1学級の児童数を40人とする40人学級を前提条件としていることにもあらわれています。40人学級に固執しているのは、全国で東京都だけです。
 中野区内の学校を30人学級にすることで、小学校で62学級、中学校で27学級がふえることになるのです。教育委員会が今やるべきことは、何より少人数学級、30人学級の実現を早急に図ることではありませんか。そして、中学校PTA連合会などから出されている67項目の施設改善要求に着手することです。学校統廃合について、中央教育審議会も来年6月ごろに報告を出し、09年には新たな通達が出されることにもなるといいます。
 まず、これらの情勢を踏まえること、既に中・後期再編計画の対象校に挙げられている第三中学校関係地域からは、区長・教育長に対し「学校を残せ」の陳情が町会長をはじめ地域から提出されています。教育委員会と中野区には、これらにどうこたえるのかが問われています。中野区教育委員会と中野区は、「小中学校再編計画」を中止し、保護者、学校、住民の参加のもとに抜本的に再検討をすべきです。見解を求めます。

3 認可保育所を増設し待機児をなくすことについて

 次に、認可保育園を増設し待機児をなくすことについて伺います。
 保育を必要と認められながら認可保育園に入れないでいる子ども、保育所待機児は、0歳児から2歳児までの合計で218名にもなりました。新入園を迎える4月1日で見ても、0、1、2歳で06年までは50人から80人台であった待機児が、07年から180人台へと倍増したのが特徴です。4月1日に入所できなかった保護者の不安と怒りは大きく、区政そのものへの不信の声となっています。
 3月に廃園となった東中野保育園、住吉保育園へ通園可能な地域で待機している数は、07年4月で東中野12名、中央17名、本町13名と、3町合計で42名にもなり、廃園した東中野保育園の定員規模数が待機児となっています。
 中野区は、41園あった区立園を27園まで廃園し、公的責任を放棄し、もっぱら民営化と認証保育所、家庭福祉員などの民間頼みが、待機児増の結果となっているのではありませんか。見解を求めます。
 計画の中身はどうか。区立園の東中野、住吉の廃園に続き、南江古田、野方保育園の廃園、そして区立園の建てかえに伴う民営化です。新たな認証保育所の誘導や認定こども園に期待するなど、ここでも民間頼みで、待機児を解消するための中野区としての抜本的なみずからの施策を持ち得ていません。
 区が頼みにしている東中野駅前の日本閣超高層マンションの認証保育所も9月にオープンしました。待機児の保護者からは、保育料が高くてとても無理との声が寄せられています。30人の定員ながら、6人の入所にとどまっています。
 「新しい中野をつくる10か年計画」の成果指標の数値目標では、来年の09年度には待機児率をゼロにすることになっていますが、目標達成の見通しと数値目標設定の根拠、未達成となる待機児率についてお答えください。
 東京都も、都全体としての待機児が激増しているために、その対策に乗り出しています。その一つとして、都有地を認可園設置に積極的に提供することを明言しています。
 中野区は、児童福祉法第24条「児童の保育に欠けるところがある場合において、保護者から申込みがあったときは、それらの児童を保育所において保育しなければならない」、この立場で「10か年計画」待機児対策を見直すべきです。区立園廃止と民間頼みの保育行政をきちんと転換し、施策として認可保育所の建設を位置付けて、待機児の解消を図るべきではありませんか。答弁を求めます。
 待機児解消の一つとしている認定こども園は、区立みずのとう、やよい幼稚園が2010年4月から民間事業者によって開園となります。幼稚園と保育園の機能を持つとされています。ここでも、月々の幼稚園の保育料は事業者が設定することになっています。現在の区立幼稚園の保育料は、月額9,900円、入園料は2,400円となっています。配布された保護者への案内では、認定こども園となる、みずのとう幼稚園が月2万6,000円程度、教材費、給食費、設備費などを加えて、月額3万9,000円程度になります。やよい幼稚園が月額別途費用を入れて3万3,000円程度とされており、二つの園で月額7,000円もの違いが生まれることになります。さらに、幼稚園児が保育園的機能を利用する場合は、別途保育料を支払うことになります。
 そこで、お聞きします。入園料はいくらになるのか、毎月の保育料でどのくらいになるのか、区立園との違いはどのくらいになると予測されるのか、幼稚園利用、保育園利用のモデルでお答えください。少なくとも区立園の負担を超えないようにすべきではありませんか。区としての新たな保護者補助を検討しているのか、お答えください。

4 環6(山手通り)の環境問題について

 次に、環6(山手通り)の環境対策についてお聞きします。
 中央環状新宿線、山手トンネルが昨年12月に一部開通し、1日平均約3万5,000台が地下トンネルを走行しています。地下トンネルの車の排気ガス除去は、換気所において二酸化窒素(NO)、浮遊粒子状物質(SPM)ともに、1日の管理目標値としていた80~90%台の除去率をクリアしていると首都高は発表・公表しています。
 中野区も、独自に環6の二酸化窒素汚染状況調査、交通量・騒音・振動調査を実施してきました。NO調査は、20年前から山手通り換気所を中心に沿道及び後背地の12カ所を特定し、年2回実施してきたところです。地下トンネル開通後となる1月の測定では、昨年1月との比較で、全体的な濃度は下がったが、沿道から50メートルの後背地点で55ppmの高い濃度が測定される結果が出ています。
 全面開通後には、地下、地上で8万台の車の走行が予測されるだけに、区としても独自の環境調査は重要なものとなります。住民団体が環6を中心に実施している年2回のNO2簡易測定は、本町60カ所、東中野65カ所、新宿150カ所で測定を実施しており、中野区の測定データとも照合して取り組まれてきているものです。
 中野区は、この調査を環境調査に対応する職員減から、外部委託で実施してきました。ところが、今年度から予算が計上されず、調査を中止し、12カ所の測定採取器も撤去しました。この調査費用は、07年度決算で執行額は26万円でしかありません。環境に対する区民の要求・要望が高まっていることから、環6沿道の二酸化窒素汚染状況調査測定を再開することを求めます。お答えください。
 東京都と首都高は、地下トンネル供用開始後に環境影響評価(アセスメント)を実施することを約束しています。本格アセスを前に、実測値調査を実施し、そのデータが本格アセスの基礎になるとも言われています。中野区は、東京都、首都高任せにすることなく、調査の範囲、データの公開などを要求していくことが大切です。実測値調査と本アセスメントの時期、規模についてどうなっているのか、お答えください。
 この8月から、東京都大気汚染医療費助成制度が始まり、18歳以上のぜんそく治療が無料となりました。中野区への申請件数は8月で513件となっています。申請するには、医者の証明書提出が条件となります。申請時の費用負担を軽減してほしいとの声が聞かれます。東京全体での申請者は1万3,000人で、当初予測していた7万8,000人からすると約18%にとどまっています。
 中野区は、独自のポスター、チラシをつくるなど、また区内医療機関への周知協力を依頼するなど、努力を行ってきました。引き続きこの制度を知らせていくことは大切と考えます。そもそもこの制度は、大気汚染でぜんそくで苦しんでこられた患者の方々が、車製造メーカー、首都高、東京都を被告として争ってきた裁判が和解してできた制度です。この方々が制度の周知のために独自に作成した立て看板などの利用も呼びかけられています。8月から、中野区大気汚染障害者認定審査会で認定審査が行われています。一層の周知の方法も工夫しつつ、取り組みを強めていただきたいと思いますが、答弁を求めます。

5 その他

 最後に、その他として、「中野区における『ペットとの共生』のための提言」に関連してお聞きします。
 中野区「ペットとの共生を考える懇談会」は、ことし3月、半年に及ぶ論議を経て、区長への提言が行われました。それによると、中野区には登録されている犬は8,095頭、猫は06年度の都の調査で推計すると約2万頭、飼い主のいない猫は約3,000頭とされています。犬の運動場所の確保問題や、災害時におけるペットへの対応など、区として解決すべき課題はたくさんあります。
 ここで、飼い主のいない猫を減らすという点について伺います。全都で約12万頭と言われる飼い主のいない猫、その対策として、既に19の区で不妊・去勢手術代助成の制度を実施しており、成果が報告されています。残されているのは、江東、江戸川、葛飾、そして中野区だけです。お隣の渋谷区でオス5,000円、メス7,000円、新宿区ではメス9,000円の助成をするとともに、飼い猫にも助成を行っています。隣接区間で助成実施区とそうでない区が長期に放置されていることは、施策の効果に影響が出てきます。現在、中野区では、個人やグループのボランティアに頼っているのが現状です。本提言でも、行政の役割の一つとして不妊・去勢手術への助成を挙げています。東京都もこの5月、「区市町村包括補助事業」を立ち上げ、「飼い主のいない猫対策」としても選択できる事業としてスタートさせています。これらの事業を活用するなどして早く制度化することが、飼い主のいない猫をこれ以上ふやさないこととなり、制度の効果をより高めることができます。
 そこでお聞きします。急ぎ助成制度を確立し、実施を図るべきと考えますが、明快で具体的な御答弁を求めます。
 これで私のすべての質問を終わります。

〔区長田中大輔登壇〕
○区長(田中大輔) 来住議員の御質問にお答えをいたします。
 まず、構造改革の成果についてという御質問でありました。
 御質問の中で、今日の経済状況を指して資本主義の限界であると、このような御発言もあったわけでありますが、そうした御発言であるとすれば、私とは根本的に考え方が異なっているということであります。
 資本主義というものをどのようにとらえておっしゃられているのか、わかりませんけれども、資本制と市場メカニズムに基づいて経済社会を運営していく。そして市場の暴走や失敗というものを政府が政策によって是正したり改善したりしながら、社会全体の構成、これを増大させていくという今日の私たちが普通に考えている社会システム、これが私どもは正しいというか、これに基づいて政府も動いていくべきであるし、私どももこれに基づいて動いていくべきだと、このように思っております。
 仮にそれに対置するものが、生産手段の国有化等、政府の力に基づく市場の統制というのでしょうか、統制経済、計画経済というものを想定されているんだとすれば、歴史的にそのような取り組みがどこを見ても失敗をしている、悲惨な事例しか見られていないというのが現実であろうと、こう思っているわけであります。そういった意味で、根本的に考え方が違っているということからまずお答えをしていかなければならないかなと思ったので、申し上げたところです。
 構造改革の成果についての御質問ということでありますけれども、格差の固定化を防ぎ、将来にわたってこの国がこれからも活力を持ち続けていくために、そのためには新たな経済の発展の方向性や発展し得る社会の活性化というものが欠かせないわけであります。そういう意味で、将来にわたって持続可能な国をつくり上げていくためには、まだまだ改革や規制緩和が必要であると、このように考えているところであります。
 今日の経済状況というのは、米国の不動産市況の低迷に端を発して、サブプライムローンというようなものが破綻をする、そのことに基づいて金融危機が起きている、それに伴うさまざまな経済事象であるわけですけれども、私が申し上げたような日本の国の活性化を考えていく構造改革というものとは次元の違う問題であると、このように考えているわけであります。
 それから、生活保障についての御質問がありました。国民が安心して生活設計していくためには、将来にわたって安定的な社会保障制度が確立される必要があるわけであります。そのために、行政のむだは徹底して排さなければならないと、このように考えております。見解の違うところは、やはり国防、防衛に関する経費を一切すべてむだであると、このように断じるお立場は、私はとれないということが違うのかというふうに思っております。まず、行政のむだは徹底して排さなければならない、このようなことであります。
 さらに、さまざまな改革を進め、経済活動を活性化しながら、給付を支えられる負担のあり方などについても着実に議論をし、財源を確保していく、このことが必要だと考えております。
 自治体といたしましては、地域の行政に責任を持ち、徹底してむだのない効果的な行政運営をするとともに、地域経済の活性化を図りつつ、住民サービスの維持、向上を図り、地域の発展や住民福祉の増進に努めていきたい、このように考えているところであります。
 それから、後期高齢者医療制度の廃止という動きを受けての御質問ということであります。廃止という動きとは聞いておりません。区への御相談やお問い合わせについての状況は、私も把握をしているところであります。主なものは、制度の内容に対する疑問、御意見等に対する御説明、あるいは保険料の内容及び計算方法などについての御相談等であるわけであります。
 長寿医療制度については、さまざまな御意見があるところですけれども、安定した医療制度を、保険制度を持続させていくことが区民の健康を維持するために最も大切なことであるという考えは、私も変わっておりません。今後、制度に変更があるような場合には、情報を適切に収集をして、的確に対応していきたい、こう思っております。
 それから、70歳以上の方の健康診断、500円の自己負担を無料にすべきではないかという御質問であります。健診については、医療費と同様に受診者が一定の自己負担をすることで制度がつくられております。受診に際してお願いをしている現行の自己負担額は、妥当なものと考えております。
 健診項目の充実については、後期高齢者健診、長寿健診の健診項目については項目をふやす場合には区の財源で行うこととなるわけであります。健診項目について、区独自に対応すべきことがあるか、検討していきたいと考えております。
 それから、改悪以前の--改悪というのは議員の言葉でありますけれども、改悪以前の労働法制に戻す抜本的改正こそ急ぐべきだという御質問であります。国は、10月上旬を目途に労働者派遣法の改正案づくりを進めていると聞いております。区としては、その動きを注目してまいりたいと考えております。
 それから、職員の採用に関する御質問もありました。23区の臨時職員の時間給については、その時間給の中に交通費相当分を含んでいる区があったり、別途支給をしている区があったりと、一概に比較することはできないのであります。中野区は、交通費を別途支給をしておりますので、低いとは考えておりません。今後も他区の状況等を踏まえながら、必要があれば見直しを行っていきたい、このように考えております。
 それから、若者の正規職員の新規雇用をふやすべきだという御質問もありました。職員の採用については、本年1月に策定した職員2,000人体制に向けての方策においてその方針を示しているところであります。退職者等を考慮しながら、職務に必要となる職員については今後も計画的に採用をしてまいります。
 それから、非正規雇用をなくし、若者が夢を持てるようにすることについてということであります。若年層への家賃補助をするべきだということであります。学生及び勤労単身者を対象とした区独自の家賃助成については、考えておりません。
 それから、中小企業者の支援についての御質問で、経営支援特別資金に関する御質問がありました。平成19年度の経営支援特別資金の利率は、金融機関との協議によりまして2.0%から2.3%と0.3ポイント上がったわけであります。この上乗せ分を区と利用者で、区が2、利用者1、2対1の割合で負担するという考えで経営支援特別資金の本人負担率は0.5%としたところであります。これを引き下げる考えはありません。
 それから、中小業者の支援についてという御質問がありました。経営相談につきましては、毎日専門相談員によります商工相談を実施しているところであります。そして、経営資金の支援については、毎年度、社会経済状況を踏まえながら融資のメニューを検討し、融資制度として用意をしているところであります。税や保険料などについては、それぞれの制度の中で御相談を受けているところでありますので、御理解をいただきたいと思います。
 それから、学校・保育園給食の対応であります。学校給食の最近の食材の値上がりに対しましては、国や都の栄養の基準を満たしつつ、献立を工夫して対応しているところでありまして、年度内の値上げはないと聞いているところであります。
 なお、区立保育園の給食にかかわる経費は、保育料の中に含まれているわけでありまして、原油高騰に伴い給食の原材料価格が上昇しても、直ちに保護者の負担増になるといった仕組みとはなっていないものであります。
 私からは以上であります。そのほか、それぞれの担当の部長等からお答えをいたします。

〔教育長菅野泰一登壇〕
○教育長(菅野泰一) 学校再編計画につきましてお答えいたします。
 再編計画の中止と再検討という御質問でございました。
 学校再編計画につきましては、適正規模の学校をつくり、今後の中野区全体の教育環境を整備するという観点から、区民との意見交換や区議会での審議などいろいろ議論を重ねまして、適正な手続に基づき策定したものでございます。今後もこれを着実に実施していく考えでございます。

〔子ども家庭部長田辺裕子登壇〕
○子ども家庭部長(田辺裕子) 認可保育園を常設し待機児をなくすことについて、区が区立保育園を廃止して公的責任を放棄した結果、待機児が民間頼みになってふえているのではないかという御質問でした。
 保育所全体の定員は、区立保育園の一時的な募集停止などにより一時的に減少しましたが、平成22年度以降は区立保育園の民営化、認定こども園、認証保育所の開設、家庭福祉員の増員などにより拡大していく見込みでございます。したがいまして、区立保育園を廃止し、民営化したことによって待機児の増加の原因になったというふうには考えておりません。また、区が保育行政の責任を放棄したことになるというふうにも考えておりません。
 民間の力が保育サービスの拡充には非常に重要というふうに考えておりまして、区は民間の力が大いに発揮できるよう民間事業者を支援するとともに、利用者に対しましては、不公平・不利益な取り扱いを受けることのないよう、相談や対応に努めてまいります。
 次に、2009年度の待機児0%の目標達成の見込みと目標設定の根拠についてです。「新しい中野をつくる10か年計画」における2009年度の目標は、2005年度の0.88%という待機児の数値をもとに保育需要を予測して設定したものでございます。待機児が増加している現状では、2009年度の目標、保育園の待機児率0%の目標の達成は難しいと考えております。2009年度の待機児率につきましては、今年度開設された認証保育所や、来年4月に桃が丘保育園・児童館の跡に開設予定の私立保育園などの定員増加分の動向を十分見きわめてまいります。
 また、区立保育園の建てかえ、民営化による認可保育所の開設につきましては、定員の拡大、延長保育の拡充、地域の子育て支援など多様なサービスが期待でき、待機児の解消も図れますので、引き続き推進してまいります。
 最後に、認定こども園の入園料、保育料に対する補助制度等についての考え方についての御質問でございました。区立幼稚園から転換する、やよい、みずのとうの認定こども園におきましては、幼稚園機能だけを利用する場合は私立幼稚園と同程度の入園料や保育料となる予定でございます。保育園機能を利用する場合は、保育園の認可を受けますやよい認定こども園の場合は、認可保育園の保育料と同額になる予定でございます。一方、幼稚園型のみずのとうでは、認証保育所など認可外保育施設の入園料や保育料がおおよその目安となります。
 認定こども園を利用した場合の保護者補助のあり方につきましては、保育園や認証保育所などそれぞれの施設を利用した場合の区の補助制度を適用していく考えでございます。

〔区民生活部長大沼弘登壇〕
○区民生活部長(大沼弘) 環6の環境問題について、二酸化窒素汚染状況調査の再開についてお答えいたします。
 区の測定採取器は、年に2度採取しているのみの簡易な測定ということもあり、より精度の高い都の観測システムの補完としては十分に機能し得ない現状などを勘案し、撤去したところでございます。東京都の観測装置により、時間単位での常時観測ができ、環6の環境状況は把握できるところであります。
 以上です。

〔都市整備部長石井正行登壇〕
○都市整備部長(石井正行) 山手通りの環境アセスメントの時期と規模についての御質問がございました。
 この環境アセスメントにつきましては、東京都環境影響評価条例、これに基づいて実施をすることというふうになっておりまして、この首都高、中央環状新宿線の現在の開通区間について、この11月ごろに第1回目を開始する予定というふうに聞いております。また、中央環状新宿線の全区間、この完成後の平成22年度になりますが、その時期にさらに第2回目のアセスを実施する予定となってございます。
 また、環境アセスの調査対象項目でございますが、大気汚染、騒音、振動などの11項目について実施をするということでございます。

〔保健福祉部長金野晃登壇〕
○保健福祉部長(金野晃) 大気汚染医療費助成の質問にお答えいたします。
 大気汚染医療費助成につきましては、これまで18歳未満を対象としていたわけですが、昨年の大気汚染訴訟の和解により、都は本年8月より気管支ぜんそくについて全年齢を対象に助成を開始し、区市町村が窓口となって事務処理を行っているところでございます。
 この事業のPRにつきましては、区としても区報、ホームページで広報するほか、医療機関に依頼して対象者への周知を図るとともに、区独自のポスターを作成、掲示するなど、積極的にPRに取り組んできているところでございます。

〔保健所長浦山京子登壇〕
○保健所長(浦山京子) 飼い主のいない猫の不妊・去勢手術費用助成についてお答えいたします。
 現在、懇談会の答申を踏まえ、区としてペットと共生する地域社会について総合的な施策のあり方を検討しているところであります。
○議長(市川みのる) 以上で来住和行議員の質問は終わります。

2008年第2回定例会【本会議・討論】山口かおり


【本会議・討論】
新井保育園転園計画と保育環境を整備することを求める陳情に対する賛成討論(山口かおり)


 ただいま上程されました第1号陳情「新井保育園転園計画を凍結し、保育環境を整備することについて」を、日本共産党の立場から賛成討論いたします。
本陳情は、新園運営事業者の募集を延期し、転園計画を3年間凍結し、新井保育園として保育するために園舎等を設置することを区に求めるものであり、2030筆の署名が届けられています。

 新井保育園については、耐震性の問題により、現在の保育園施設での保育を続けることが困難なことから、新園が建設されるまでの間、近隣の保育園に転園する計画が進められています。しかし、その計画に対して、陳情者である新井保育園の保護者たちからは、入園の際に民営化に伴い転園が発生するという説明を受けておらず、生活や仕事に混乱が生じているという声がだされています。
 その後、区は新井保育園の民営化に関する説明や、保護者との話し合いの場を何度か持ってきましたが、5月に開催された説明会の際にも、転園に関しての質問や意見が多くだされ、保護者の不安は払拭されていません。受け入れ先である沼袋保育園では、高齢者会館の一部を活用するなどして、園児を受け入れる予定ですが、沼袋保育園での保護者説明会においても、受け入れによって保育室が狭くなることや安全性の観点からやはり多くの不安の声が出されており、区議会議長に対しては新井保育園の転園計画を見直すように求める要望書が1475筆の署名とともに出されています。両園の保護者に対して、十分な説明がなされ、納得が得られているとは到底いえない状況にあります。

 また、中野区では4月1日時点で待機児童が144人も生み出されており、区がどのようにこうした待機児童に対して保育環境を整備する責任を果たしていくかが問われています。新井保育園では現在、待機児童数が特に多い0歳児、1歳児の園児募集が停止されており、さらには来年度も園児募集の停止が続くことから、待機児童の増大に拍車をかけています。
 新園の事業者の募集が既に行われていますが、4月に民営化事業を開始した陽だまりの丘保育園では、民営化による保育の質の低下や安全対策が大きな問題となり、転園を望む声や受け入れ先がないためにやむなく引っ越しまで検討しているという保護者もいると聞きます。職員の体制や安全性などに多くの苦情や問い合わせが区や東京都に出されており、区の民営化計画によってさまざまな問題が生じています。これ以上、区は、保護者の合意なく、強引な民営化計画を進めるべきではありません。

 区が、保護者の声に応え、転園計画を見直し、十分な保育スペースを確保できる園舎などを設置するよう努力することを求め、賛成討論といたします。

2008年第2回定例会【本会議・討論】長沢和彦


【本会議・討論】
高校歴史教科書における「集団自決」の記述に関する請願に対する賛成討論(6月17日長沢和彦)


 ただいま上程されました第5号請願と第6号請願に対し、日本共産党議員団の立場から賛成討論をおこないます。
 両請願は、高校教科書検定による「日本軍の関与」がなかったかのような修正・削除に対し、同記述を回復することを文部科学省に求める意見書の提出を求めたものです。

 両請願にたいする賛成理由の第1は、通説とされている「日本軍の関与・強制」を削除する根拠がないからです。
  教科書の記述で、沖縄戦の住民虐殺が書かれるようになったのは、80年代になってからです。検定で日本軍による住民殺害の記述を認めるという文部省の方針を受け、翌1983年に、家永三郎氏が『新日本史』で日本軍の住民殺害を書き、検定申請します。
 文部省はこのときに、住民殺害に削除の意見はつけませんでしたが、「沖縄戦の記述の一環として、・・・最も犠牲者の多い集団自決を加える必要がある」との検定意見をつけます。その結果教科書は、「沖縄戦は地上戦の戦場となり、…砲爆撃にたおれたり、集団自決に追いやられたりするなど、非業の死をとげたが、なかには日本軍のために殺された人々も少なくなかった」という記述になりました。この検定に対して、家永氏が第3次教科書訴訟をおこし、南京大虐殺、731部隊などと並んで、沖縄戦に対する検定も裁判の争点になりました。この裁判の中で、国側は、「集団自決」について、日本軍によって犠牲にされたのではなく、国のために自ら殉じた崇高な死であるという殉国美談として描き出します。これに対して、現地沖縄もふくめ、歴史研究者たちは、家永訴訟を支援し、「集団自決」は日本軍によって強制されたものであることを徹底して明らかにする取り組みをすすめます。その結果、最高裁の判決は、検定を容認するものでしたが、判決の中で、「集団自決」については、「崇高な犠牲的精神によるものと美化するのはあたらないとするのが一般的であった」とし、「軍による住民殺害とともに集団自決と呼ばれる事象を教科書に記載することは必要と考えられ、また、集団自決を記載する場合には、それを美化することのないよう適切な表現を加えることによって他の要因とは関係無しに県民が自発的に自殺したものとの誤解を避けること」と述べています。
 こうして、「集団自決」については、自発的に国のために殉じたのではなく、日本軍によって犠牲にされたという趣旨で、「日本軍によって集団自決に追い込まれた」「強いられた」という表現が教科書でなされるようになっていきました。
 今回の文部科学省の検定意見は、最高裁の判決でさえ認定した記述を、今日では通説となっているものを20年ぶりに書きかえようというわけです。

 第2に、文部科学省のこれまでの言明に反して、係争中の一方の主張を検定意見の根拠にしていることです。
 沖縄戦をめぐっては、2005年から「新しい歴史教科書をつくる会」が策動をはじめています。現会長の藤岡信勝氏らが中心となって、「沖縄戦の授業案」なるものが雑誌に掲載されました。そこで藤岡氏が、問題にしたのが「沖縄戦で民間人が軍の命令で集団自決させられた」という記述でした。
 同年夏には、その「つくる会」が支援をし、座間味島の元日本部隊長の梅澤裕氏と渡嘉敷島の部隊長の弟が、軍命令があったと書いたのは、名誉毀損であると、大江健三郎氏と岩波書店を相手取って損害賠償、出版差し止めを提訴しました。問題は、今回の検定での文部科学省の検定理由の1つにこの裁判があげられていることです。しかも、検定意見が出されたのは、地裁で確定される前です。係争中の一方の側の主張を根拠にすること自体、異常のきわみです。ただし、その裁判においても大阪地裁は、日本軍による命令を推認できると判断し、被告の全面勝訴となりました。
 また、この検定の担当の調査官は、「つくる会」の歴史教科書・改訂版の監修者を代表する研究グループに所属していた経験をもつ人物であることも、国会の場で明らかにされました。こうした事実からも、今回の検定が、学問的な検討のうえにおこなわれたものではなく、侵略戦争を美化する特異な立場から、極めて政治的におこなわれたものであり、認められません。

 第3に、沖縄戦研究で明らかになった、「集団自決」においての日本軍の関与・強制という事実を削除するものであるからです。
 今回裁判で争われた、座間味島の梅澤裕部隊長の「自分は軍命令を出していない」という証言・手記は、すでに1986年に、『沖縄県史』編集に関わっている沖縄資料編集所の雑誌に掲載されています。すでに、20年前に、部隊長がはっきりと自分は軍命令を出していないと主張していることが、公式の出版物で刊行されている。つまり、今になって出てきた新しい事柄ではありません。
 沖縄では、日本軍によって、住民に対して「絶対に捕虜になるな」「捕虜になることは恥である」という教育や宣伝がやられました。また、学校、役場や新聞などあらゆる媒体を通してもおこなわれました。捕虜になるのは恥だということとセットで、「軍官民一体」「共生共死」が繰り返し強調され、日本軍が玉砕するときには、住民も一緒に死ぬのだということが叩き込まれていったのです。さらに、渡嘉敷島や座間味島を含め慶良間諸島では、あらかじめ日本兵から手榴弾が配られていました。その状況下で米軍が上陸してくる。逃げ場も無い小さな島で、とりあえず山に逃げる。しかし、もうだめだ、日本軍も玉砕だと思い込む中で、「自決」がはじまったのです。「自決」がはじまったときに、渡嘉敷島でも座間味島でも、「軍命が下された」と聞いたとの証言がたくさんあります。同時に問題は、直接の軍命だけにあるのではなく、日本軍と日本軍によって指導された戦時体制によって、米軍が上陸してきて追い詰められた状況下で、自分たちは死ぬしかないと思わされていたことにあります。アメリカ軍は住民だとわかれば保護しました。ですから、客観的に見れば住民は生き延びることができた。にもかかわらず、自決するしかないと思い込まされ、死ぬための手段として手榴弾が日本軍からあらかじめみんなに配られていた。「集団自決」を考えるとき、それが基本的に、日本軍がいたところで起きていたことを見るのも大事な点です。軍がいなかったところでは「集団自決」は起きていません。そこでは、移民帰りの人だけでなく、戦争に疑問を持つ人、民間人が犠牲になることはない、と素直に考える人はあちこちにいましたが、彼らがそうした考えに基づいて、住民たちを説得し米軍に集団で投降できたのは、日本軍がいなかったからです。日本軍がいれば、そうした人たちはスパイ、裏切り者として殺されていました。
 そのことを教科書で一言で表現すれば、「日本軍によって集団自決を強いられた」「日本軍によって集団自決に追いつめられた」となります。これが、この20年来の研究の成果を踏まえての教科書の記述なのです。
 教科書には、“部隊長の命令によって集団自決が起きた”という書き方はどこにもされていません。より抽象的な日本軍という言い方で、その責任を明らかにしています。にもかかわらず、文部科学省の検定についての説明では、「部隊長の命令があったとは言えないから」と、およそ理由にならない理由をあげて、日本軍による強制を削除する理由にしているのです。
 「集団自決」における日本軍の「軍命」を否定する人々は、それは、戦後に援護金を受け取るためのつくり話だったと言います。しかし、これもまったく根も葉もない話です。一昨年、歴史研究者が、アメリカ軍の公式資料から「集団自決」に関するものを見つけ、沖縄タイムスに発表しました。これは、アメリカ軍が慶良間諸島に上陸した直後の文書です。住民の証言の多くが収集された70年代以降の証言内容とまったく同じ証言が、1945年3月末、集団自決の直後の時点で、米軍によって記録されていたのです。ですから、軍命とは、戦後に援護金欲しさに後から作り上げたものという主張に何の根拠もないことは、この資料からも明らかです。
 文部科学省のいうような、日本軍の関与・強制を否定する研究などどこにもありません。日本軍が「集団自決」に住民を追い詰めたこと自体を否定する、論理も何もない政治的な意図をもった主張だと言わざるを得ません。

 最後に、検定制度について述べます。
 「集団自決」から「日本軍の関与・強制」の記述を削除する教科書検定は、学問的な通説を逸脱した、文字通り一方的な立場から行われたものです。まさに教育への政治介入そのものであり、文部科学省が検定を撤回しなかったばかりか、訂正申請を修正させてまで「強制」記述を改めなかったのは、教科書検定制度の危険性を浮き彫りにしています。誤った検定意見を撤回し、正しい記述を回復するのは当然であり、政治的な介入がまかり通る密室の教科書検定制度そのものを、抜本的に見直すことが不可欠です。
 以上述べて、第5号請願並びに第6号請願の賛成討論とします。

2008年第2回定例会【本会議・討論】岩永しほ子


【本会議・討論】
児童館廃止条例案に対する反対討論(6月17日岩永しほ子)


 日本共産党議員団を代表し、上程されました第57号議案「中野区立児童館条例の一部を改正する条例」に反対する立場から討論を行います。

 中野区は、10か年計画に沿って2014年度までに児童館を7館廃止するとしています。その計画推進の1番目が議案として上程された塔山児童館です。
 塔山児童館は東部地域センターに併設して、1983年に25番目の児童館としてようやく開館しました。その児童館にある塔山学童クラブは、塔山児童館ができる20年前に区内4つの学校で「子どもクラブ」として開始していた学童保育事業の一つでした。本議案で廃止となれば、遅くに児童館に移行した学童クラブが真っ先に学校に後戻りすることになってしまいます。
 中野区の児童館建設は学童クラブの歴史と密接な関係があります。学校の空き教室を使って始まった学童保育は、安全対策や活動スペースなどの苦労が多く、1966年に「校庭開放と区別して学童保育の確立を」と望む区民から請願が出され、区議会で採択されました。そして、10年の間は毎年2館ずつのペースで児童館建設が始まりました。
 1973年には「幼児グループ」事業がはじまり、その頃から、児童館の行事は子ども実行委員会を組織するなど子ども主体となり、次第に地域から大人の参加も広がりだしました。1978年には区の児童館条例が全面的に改正され、児童福祉法や東京都の設置基準に基づき、スペースの確保、児童への健全な遊びの提供、乳幼児親子や小・中学生への情操育成など、子育てネットワークの核として活動を展開しています。学童クラブと一体となって取り組む児童館まつり、親子育成事業などでのボランティア参加や地域との連携を深めることにより、児童館が「人づくり」の役割も果たしています。
 こうした活動の展開ができるのは、子どもが歩いて行ける身近な距離に児童館があり、職員配置と、地域団体や父母などによる運営協議会の設置などでの民主的な運営がされているからです。
 ところが、10か年計画によって遊びの機能が学校に移行され、キッズプラザ事業とする位置づけは、条例もない設置根拠に乏しいものに変えられようとしています。先にも触れましたが、児童館が、地域に住むすべての乳幼児親子や児童・生徒の健全育成事業に取り組めたのは、事業目的が明確であり、そのために必要な設置基準などが示された条例があったからです。なんの根拠も示されないまま子どもたちは学校に押し込められ、当該学校以外の子どもたちが参加できず、場所を提供するだけのキッズプラザでは地域との連携も深められず、「連携と人づくり」という、これまで築いた地域の財産が継承されません。
 また、学童クラブが児童館建設に道を開き、1972年に児童館事業として位置づけたことにより、学校から児童館に移行してきたものを再び学校に閉じ込めてしまい、その上民間に委託しようとするのでは明らかな事業の後退です。加えて、学校への移転は体育館や校庭などの使い方と安全対策、具合が悪くなったときの静養スペースを確保する対策などは今より後退することも目に見えています。児童福祉法に基づいて制定された「放課後健全育成事業の実施について」で求められている「施設や運営を向上させる努力」をすることとにも逆行したままです。
 児童館の廃止による問題は、子どもたちの活動と居場所を奪うだけでなく、地域の養育力と子育てネットワークの低下を招きます。
 中野区が少子化対策を喫緊の課題としているときに、子どもたちの身近にあって健全育成を地域住民とともに取り組んでいる児童館廃止に区民の合意はありません。納得のいかないまま、廃止することは、子育て支援が財政効率を優先させたものとなり、子どもたちに負担をおしつけるものとなります。児童館を廃止することは見直すべきです。
 以上を指摘して、本議案への反対討論とします。

2008年第2回定例会【本会議・討論】来住和行


【本会議・討論】
東中野小学校を廃止する条例案に対する反対討論(6月17日来住和行)


 上程されました第62号議案に日本共産党議員団を代表し反対の討論をおこないます。
 本議案は、東中野小学校を廃校し、中野昭和小と統合するとともに、中野富士見中学校と第一中学校を統合するというものです。
 学校の歴史には、それぞれ創立の経過があります。学校があるゆえに、そこにくらし、住み続けてきた人々もいます。学校は、住民と区民の手によって育まれてきた区民の歴史的財産であり、文化的、教育的資産です。
 教育委員会はもとより、区行政と議会は住民に代わって区民の財産を守り育てる義務と責任があります。

 本議案に反対する理由の第一は、合意が得られていないということです。東中野小学校の統廃合の再検討を求める趣旨の6400筆の署名が東中野小学校同窓会の飯田雄一会長と「東中野に学校を残す会」会長名で、区長と教育長に要望書が提出され、2月15日には「統合の再検討を求める」要望書が区議会議長に提出されています。
 この間開かれた3回の区主催の住民説明会は280名が参加し、圧倒的に、統合計画の見直しを求める意見が多数でした。5月に実施された東中野小学校PTAの統合アンケートでも、統合に賛成した保護者は1人だけという結果です。このことからも、地域と保護者の理解は得られていません。
 また、「学校統合委員会」の副委員長をはじめ複数の委員から統合反対の態度表明がされ、さらに5月26日に区議会議長に、「統合の見直しについて」の陳情書が同窓会会長と父兄有志代表名で提出されています。
 中野区と教育委員会に問われているのは、説明のあり方や不充分さではなく、東中野小学校と中野昭和小学校を統合することに道理がなく、地域と保護者の合意は得られていないということです。

 反対の第二の理由は、児童の安全が確保されていないことです。子供の安全を確保することは、すべてにおいて最優先されるべき重要課題です。
 東中野小と昭和小の統合においては、これまで地域と保護者から通学安全対策での強い要望が出されていたのに、区側は無視してきました。区は、あわてて本年4月22日初めて、10項目の対策を示したのです。
 東中野小PTAから2004年11月に「直線で1.4kmとあるが、実際に歩いてみてのことか」「山手通り、早稲田通りについてどのように検討したのか」「青原寺交番前の交差点は事故が多い」などの意見が地域と保護者の共通の要望書として提出されています。
 小学校PTA連合会からも同年12月に「抜本的な安全対策」を求める要望書が出されています。
 区が安全対策の目玉のひとつとしてきた、新たな通学路に指定した上高田中通りのガードパイプも、布設し2カ月後には車にぶつけられ曲がるなど、区側提案の安全対策に保護者、地域の信頼は得られていないのです。

 小さな身体にランドセルを背おい、手に道具を持ち、早稲田通り沿いを歩き、山手通りを横断し、危険な上高田中通りを30分も通学する計画でありながら、交通安全対策の検証を区も教育委員会も実施してきませんでした。だから、対策の提案も出せなかったのです。せっぱつまって今回出した提案も、警察だのみのものなど抜本的な安全対策とは到底いえません。
 5月23日に本議案関連を議決した教育委員会においても、「今後とも通学安全対策については教育委員会の議題としていく」ことを確認せざるをえませんでした。このことからも議決した教育委員会自身が安全対策は万全でないことを認めているものです。
 「子供たちにもしものことがあったら誰が責任をとってくれるのか」といった説明会での地域、保護者の切実な訴えはもっともな声と受けとめるべきです。
 また、昭和小の保護者からも、子供の交友関係が山手通りを横断して拡大することに、不安が表明されていることも無視できません。
 子供の登下校時における安全対策がいまだ確定せず、子どもの安全といのちの保障に対し、地域と保護者にその理解が得られていないのが第二の問題です。

 反対の第三の理由は、乱暴な計画であるということです。戦時中に塔山小学校、桃二小学校があったにもかかわらず、東中野小学校は現在の第三中学校所在地に開校されました。空襲で焼失したもののこの地域には一つの小学校が本来必要と、現在の位置に設置され51年の歴史をきざんできました。
 中野富士見中学校もまた、49年におよぶ、歴史を重ねてきた点においては、変わりはありません。
 中野区における学校統合再編についての検討は、2000年1月に「適正規模適正配置審議会答申」として「小規模校を統廃合し、望ましい学校規模を確保しなければならない緊急性は見当たらない」との結論を得ていたものです。
 ところが、田中区政になって「すべての施設をゼロベースで見直す」として、これまで小規模校の良さを認めていた教育委員会も、人間関係の固定化が進む、学校行事の活気が失われるなどの理由をあげ、小規模校を否定する論を展開しました。しかし、いずれも財政効率の尺度からのものです。
 学校の存在が住民の心にどのような位置を占めているのか、地震、水害等の避難場所、子供を通しての情報発信、地域コミュニティの基地としての重要な拠点、何より子どもの立場、教育的視点からの検証もない中で、計画は15年間で小学校29校を21校に、中学校14校を9校に削減するというものです。統合ありきのモノサシをあてて切り捨てる、乱暴な計画を強行したことにあります。

 最後に、東中野小学校における教育方針は全体として地域、保護者の方々の支持と理解のもとに実践され、高い信頼を得てきました。区と教育委員会はここにこそ自信と確信を持つべきです。これからもそこを拠り所として子供の成長と教育に責任を負う行政を推進すべきです。
 学校は子供が主人公であり、学校は保護者と地域の協力・協同の力をもって、それを活かしてこそ豊かに育まれるものです。
 合意のない乱暴な統廃合は、中野の教育現場により一層の困難を持ち込み、区政への信頼も失いかねないことを強く指摘し反対の討論とします。