開発優先から人間のまちへ-新年度予算に対する日本共産党区議団の見解

「構造改革」と規制緩和政策が貧困と格差を拡大させています。中野区民一人当たりの所得は5年間で14万7千円も減少するなか、増税で区民7千人が新たに課税対象となります。国保、介護保険の負担も雪だるま式に膨らみます。06年度だけでも14億5千万円もの区民税の増収を見込みながら、中野区は区民を支援する手立てをとろうとしないばかりか、地域センターの廃止、7つの児童館の廃止、2つの区立幼稚園の廃止、8つの小学校と5つの中学校の統廃合をすすめる「10か年計画」を決定しました。
中野区は福祉や区民サービスを切り捨てる一方で、警大跡地等の調査費を今年も計上し、大規模開発のための「まちづくり基金」を設けるとともに、年度末には億円の基金を溜め込みます。
日本共産党議員団は、区民生活を守り子育てを支援する予算の組み替え案を提案しました。区政の大もとを変え、人間にあたたかい区政の実現に全力をつくします。

本会議一般質問

岩永しほ子

区民サービス後退の予算は許されない

区長は国の構造改革をリードし、「官から民」への流れを変えるべきではないと表明している。しかし、小泉構造改革により、中野で新たに7千人の高齢者を課税対象になり、介護保険のホテルコストや障害者自立支援法による1割負担の導入など、高齢者や障害者が生きていけないと声をあげている。区民の所得も毎年減り続けている。青年の雇用も深刻である。それでもこの方向は当然とするのか。また、「溜め込み」予算だが、住民の我慢と痛みのうえの税金は、まず区民サービスに使う立場に立つべきだ。

(区長)新たな経済力を高めるとともに、負担と給付のあり方は適切な見直しを行う。基金の適正な水準の実現・維持したい。

子育て支援の拡充を

区長は現金給付施策を否定しているが、全国的には広がっている。少子化対策は緊急の課題である。乳幼児と子ども医療費は通院・入院の対象年齢拡充、入院食事代を助成することなど求める。

(区長)考えていない。

10か年計画は見直し安全な南部地域に

10か年計画による地域センター、保育園、児童館・学童クラブ、幼稚園の計画は見直すべき。図書館の図書資料購入費のさらなる増額と視聴覚資料の購入を。防災公園整備のための東大海洋研移転後の跡地確保、本郷通りの歩道改善を。

(部長)新年度に本郷通りの現況調査をし、順次整備する。

池田一雄


中野区が道路・公園の負担、区民への約束破る

10万人の命は守れない小さな公園

中野区は財務省との協議の結果、開発者負担をあきらめ、道路も公園も、中野区の負担でつくることにしました。中野区の財政負担は極力小さくするとの、区長の答弁は破られたことになります。また、肝心の防災公園も1・5haと小さく、周りを超高層ビルが取り囲むことになれば、大震災の際、逃げ込んだ10万人の命も守れません。緑も撤去されてしまうでしょう。
こんなまちづくりは許せません。今こそ原点に立ち戻って計画をつくり直すべきです。

障害者いじめの自立支援法

区独自の利用料軽減策を実施せよ重度の障害者ほど、福祉サービス施策を受ける際の負担が大きくなるのでは、社会保障が無いのに等しく、荒川区をはじめ多数の自治体が障害者サービスの利用料軽減策を実施すると発表しています。中野区においても是非、実施すべきです。

子育てクーポンや教育費援助を

所得が最も落ち込んでいる世帯が子育て世代です。子育て支援のため給食費、文房具などに当てられるクーポン券を発行したり、妊婦タクシー補助券や小学校アルバム代補助、中学校修学旅行補助などを実施するなど区は次世代育成に積極的に取り組むべきです。

大きな不安のなか障害者「自立支援」法が施行

4月1日、障害者「自立支援」法が施行されました。
応能負担が応益負担に変えられたことで、これまで無料で施設を利用できていた障害者からも一割の負担が課せられ、障害の程度が重い人ほど多くのサービスを利用し、多くの負担が課せられることになりました。
「自立支援どころか、障害者の自立を妨げ、生きる権利を奪う」と関係者から強い反対の声が上がり一度は廃案となったものを、総選挙後、自民党・公明党が強行成立させたものです。
全国1700か所の障害者共同作業所が加盟している「きょうされん」が施行直前に実施した全国調査では、施設の在籍者数の、約2・6%に相当する人が退所あるいは、退所の意思を示しているとしています。
実施前からこの状況です。

中野区は何の軽減策もなし

こういった声を反映し、東京23区でも、荒川区が在宅の障害者の全サービスの利用者負担を3%に減額し、通所施設の食事代を半額にするなど、すでに17区で軽減策を実施するとしています。
しかし、田中区長は「独自の軽減策は考えていない」と冷たく突き放しています。
日本共産党区議団は、区立の障害者施設の利用者負担に関する条例に反対し(かせ議員が討論)、食費の負担軽減など、区独自の軽減策を実施するよう求めました。

とりもどそう「にんげんのまち・中野」を

3月24日まで開かれた第一回定例区議会で、日本共産党区議団は、自民・公明政権による大増税から区民生活をまもる施策を求め、また、「新しい中野をつくる10か年計画」による区民サービスの低下を許さない立場で論戦に臨みました。

田中区長は、国民に痛みばかりを押しつける国の「改革」を、「リードし続ける存在でありたい」と施政方針説明で述べ、質問に答えて、6月の区長選に立候補することを表明しました。
日本共産党区議団は、国の構造改革が区民に何をもたらしたかを明らかにし、区民の暮らしを支える施策こそ必要との立場から、区の姿勢を質しました。そのなかで、2つの区立幼稚園の廃園計画に対し、存続を求める父母の方々の運動と連携し、区が「園児募集停止は再検討する」となったのは成果でした。
また、「改正介護保険法のもとでの区独自の負担軽減策を求める陳情」には、かせ次郎議員が賛成討論を、「区立幼稚園の存続を求める陳情」には江田とおる議員が賛成討論を、「国民保護協議会条例」には小堤勇議員が反対討論を、「区民公益活動の推進に関する条例」には長沢和彦議員が反対討論を、「医療制度改悪に対して意見書を」の陳情には昆まさ子議員が賛成討論を、「オリンピック招致決議」には来住和行議員が反対討論をそれぞれ行ないました。

とりもどそう「人間のまち・中野」

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とりもどそう「人間のまち・中野」

大企業減税の一方で、庶民大増税、医療・年金改悪

小泉内閣になって、あいつぐ医療・年金・介護などの社会保障改悪と税制改悪で、国民負担増はすでに6.7兆円。今年は、定率減税の半減と国保料・介護保険料の値上げが直撃します。
そのうえ、新たに定率減税の全廃や高齢者の医療改悪など新年度予算に盛り込まれた国民負担増は2.7兆円。
一方、83兆円もの余剰資金をためこみ、空前の利益をあげている大企業の方の減税は恒久措置されます。大企業に応分の負担を求めれば増税など必要ありません。

区民を守るべき中野区田中区政が「10か年計画」で追い打ち

せめて身近な区政だけは区民の味方であってほしいのに、田中区政は、『新しい中野をつくる10か年計画』を決定し、区民サービスを本格的に切り下げようとしています。
浮かせたお金を基金に積み立て、 警察大等跡地をはじめとする中野駅周辺の大規模再開発などに備えるためです。
「警察大跡地には『10万人の避難場所』に考慮した広い緑の公園を」という区民の声に背を向けるものです。

■小・中学校統廃合

小規模校の良さをみとめない、学習と生活両面で効果のある少人数学級に背を向けた強引な計画。 区立の14校が対象に。

■学童クラプ・児童館・・・

区の都合だけで機能を学校内に移そうというもの。 校庭も体育館も、児童館のようには使えません。“すし詰め”の心配も。

■保育園民営化・幼稚園廃止

職員、保護者・区民が、長年育んできた区立園。保育・幼児教育のこれまでの蓄積を投げすて、目先の採算だけを優先した行政責任の放棄です。

■地域センター廃止

区役所の出先機関や地域コミュニティの核の役割を果たしてきたセン夕一を廃止し、「区民活動セン夕一」という名の単なる貸部屋に。

力をあわせて区政転換を

かつて中野区は、全国初の産休明け(0歳児)保育、区民参加の教育委員準公選など「ともにつくる人間のまち中野」をスローガンに、「自主・参加・連帯」の自治体として、先進的な施策を行なってきました。
ところが、田中区長の進める「l0か年計画」は、区と区民が協働してつくりあげてきた区民施設と区政サービスを根底から覆すもので、区民のあいだに不安と怒りが高まっています。
今年6月は区長選。「にんげんのまち中野・みんなの会」など区民の運動がおきています。日本共産党区議団は、区政転換へ全力をあげます。