2.消費税は今こそ5%に減税を

201
「2%だけど、じわじわと苦しくなっていると感じる」「これ以上の値上げはできない」と、10月の消費税増税に対する苦しい思いの声が寄せられています。「集めたお金をちゃんと使ってくれるなら・・・」という声もありますが、消費税が導入されてから30年、消費税収の8割は法人税減税に使われています。消費税を5%に下げる緊急対策を行うとともに、中野区においても区民の暮らしの苦しさによりそった施策が求められます。

1.2020年 変わる区政を区民とともに

101
羽鳥だいすけ 区民委員会(委員長) 交通対策調査特別委員会
小杉一男 子ども文教委員会 交通対策調査特別委員会
来住和行 建設委員会 地域包括ケア特別委員会(委員長)
浦野さとみ 総務委員会 地域包括ケア特別委員会
長沢和彦 厚生委員会 駅周・観光特別委員会
いさ哲郎 区民委員会 駅周・観光特別委員会(副委員長)

2020年度は中野区の区政運営方針となる「基本構想」と「基本計画」が策定されます。区民の声がしっかりと反映されるよう力を尽くし、住民福祉の増進という自治体本来の役割を発揮し、すべての区民が中野区に住み続けられるよう奮闘していきます。ともに力を合わせましょう。

2019年第4回定例会本会議一般質問:いさ哲郎

2019年 第4回定例区議会において、日本共産党議員団の立場で一般質問を行います。
質問にあたり、台風15号・19号で被害に遭われた皆さんにお見舞い申し上げます。

■防災の備えについて■

 まず防災の備えについて伺います。中野区では、台風19号上陸にあたって、前日の10月11日金曜日の夕方、気象庁から「大雨・強風・雷注意報」が発表されたタイミングで夜間休日対応の職員への連絡を行い、区民活動センターにおける一時避難の準備を開始しています。この台風で区民活動センターへ自主避難された方は320名で、各区民活動センターへおかゆ・水・毛布を50セット配布したと聞いています。他の自治体では一時避難所への食料の提供などで混乱があったとのニュースもあり、この中野区の対応は評価に値すると考えます。配布については、地域の防災倉庫から車両にて運搬したとのことで、風雨の中大変な苦労をされたことと思います。今後も同様の対応をする想定であるなら、あらかじめ区民活動センターに食料等を備蓄することも検討が必要ではないでしょうか、伺います。

 中野区からの避難情報の発信については、既に防災担当より、19号上陸時に中野区ホームページが閲覧できない状況が生まれたことを聞いています。この原因は、東京都のセキュリティクラウドへアクセスが集中したためとのことでした。これを回避するため別経路を検討するとのことですが、そうなると今度は、災害時、区役所内に設置されたネットワーク機器がアクセス集中によりダウンすることはないのか、懸念が生じます。こういった可能性の検討がされているのか伺います。災害時を想定した機器の増強を検討すべきです。併せてお答えください。

場合によっては地域で事業者が運用するネットワークが物理的なダメージを被ることもあり得ます。中野区では、地域限定で高速無線通信を行う地域BWA(広域移動無線アクセス)をつかったネットワーク環境の整備について、昨年事業者と契約し協定を交わしています。地域BWAは、災害時のネットワークインフラ確保はもちろん、日常的にも活用が見込めるものと認識しています。区は、この地域BWAの活用についてどのような検討をしているのでしょうか。

災害時、行政としてどんな情報をどのように提供するかの見直しも必要です。世田谷区では、区ホームページに「災害時の情報収集」というページを設け、雨量や水位、被災時の問い合わせ先、高所カメラ、防災アプリのリンク先など、災害時に必要な情報を1ページに一括して掲載しています。翻って中野区の場合は「中野区 防災」というキーワードで検索すると複数の防災関連情報のページが出てきて、どこに欲しい情報があるのか開いてみないとわからない状況です。世田谷区のようなホームページの構成の見直しを検討してみてはいかがでしょうか。またその際、PDFファイルのリンクを貼るのでなく、軽量の画像を直接添付するなどで、あえてリンク先に飛ばなくてもそのページで確認できるというレイアウト方法もあるかと思います。災害時にはネットワーク接続が重くなりがちです。アクセシビリティの観点からこの検討も併せて伺います。

長野県では、台風19号での水害発生時に、Twitterによる県民からの救援要請を見つけ、50件の救助につなげたとのニュースがありました。SNS、とりわけTwitterは即時性という点から災害時に活用すべきツールとして位置付ける必要があると考えます。中野区では、台風19号上陸の際には、防災担当と広報担当が協力してTwitterの問い合わせ対応をしたと聞きました。兼任であるとか、ついでの業務と考えるのでなく、しっかりと位置付けて災害時の専任者を置くべきと考えます。また、災害時専用のTwitterアカウントを作成し、情報の発信とともに区民からの問い合わせや救援要請に応えていく体制を整えるべきと考えますがいかがでしょうか。

 今お聞きした対策はネットありきの話です。ネットワークが生活インフラとして定着しはじめた一方、デジタル機器を使えない・持っていないという高齢者や障害者などでデジタルディバイドが命の問題になりかねません。防災無線の放送が聞こえないという声はどの地域でも聞きます。会派でこれまで求めてきた、ポケットベル電波を利用した防災システムや地域防災FMなども引き続き検討を要望いたします。災害時に命に係わる情報が区民にあまねく行き渡るよう、必要な予算措置も講じながら取り組みを強化することを求めてこの項の質問を終えます。

■学校教育について■

(小学校の建て替え)
次に学校教育について伺います。桃園第二小学校と中野本郷小学校の校舎建て替えについては、現地建て替えとするか、他地域の仮校舎を使うかがテーマとなっています。仮校舎の場合は、桃園第二小は上高田小、中野本郷小は旧向台小と、どちらもこれから他校と統合し廃校になる予定の学校を仮校舎とし、学区域を大きく超えて通学路が長くなることが問題とされてきました。この場合、どちらも通学するのに大人の足で20分以上かかる地域もあり、児童にとっては通学そのものが大きな負担となります。
 最初に桃園第二小の建て替えについてお聞きします。11月4日に行われた桃園第二小の意見交換会では、参加された50名近い方から多くのご意見が出されました。「資料を見る限り上高田小での仮校舎ありきに見える」「通学路として想定されるもみじ山通りは補助220号線の整備工事でさらに車の往来が増え安全確保が難しいのではないか」「学校は地域の核であり、これだけの疑問が出ていることを無視すれば区の信頼はなくなる」などです。上高田小はありえないとの意見が多数を占める中、旧九中での仮設校舎の再検討や、昭和区民活動センター建て替えエリアも含めて検討を、とのご意見については、上高田小を仮校舎とする計画に替わる現実的な代案として、再検討の余地は無いのでしょうか。また、桃園第二小での現地建て替えについてはいかがでしょうか、伺います。
 小学校校舎の建て替えのようなテーマでは、こうした保護者や地域の願いに真摯に応えることが求められていることを強調しておきます。

 次に、中野本郷小の建て替えについてお聞きします。本郷小学区域にお住まいの未就学児の父母の方から聞き取った内容ですが、越境して桃花小への新入学も選択肢として提案されたが、桃花小は元々児童が多く転校するにも不安がある、かつ一度桃花小を選択したら、新校舎完成後の中野本郷小へ転校はできないと言われた、こういう訴えです。学区域を超えて遠い距離に通学させるか、本郷小には転校できない前提で桃花小へ入学させるか、難しい判断を迫られています。この父母の方は、仕事が多忙で意見交換会には参加できていません。2回開催された意見交換会について、どちらも条件的に難しかったという方は他にもいるのではないでしょうか。特に情報が行き届いていない未就学児の父母を取りこぼさないためにも、意見聴取の機会をさらに増やすことが必要です。不安を取り除く丁寧な対応が求められていると考えますが、いかがでしょうか。

 上高田小・新井小の統廃合計画が示されたのち、廃校となる上高田小を避け、近隣校である白桜小や谷戸小を選ぶ児童が増えたということは、これまでの議会でも委員会でも取り上げられてきました。今回の桃二小の校舎建て替えで、さらにこの近隣2校で児童が増えることは当然考えられます。本郷小でも事情は同じで、先ほど紹介した父母の例のように桃花小への転校や、新入学の際に初めから桃花小を選ぶという父母が増えることは想定されて然るべきです。その桃花小はというと、今から10年前に桃三小、仲町小、桃丘小の三つの学校が統合された学校で、現年度で児童数が700人に迫る区内で3番目に児童が多いマンモス校です。この桃花小でさらに児童が増えるとなると、今でも教室不足が起きているという状況で、先々深刻な事態が懸念されます。第3回定例会での質問で取り上げた通り、桃花小では学童クラブもいっぱいです。これまで推進してきた学校統廃合の影響が、こういうところに出てきています。20年先の人口減少に今から備えるとなると、この20年の間の子どもはどうなるのか。区の子育て政策の基本姿勢の1つが「今の子どもを大切にする」ということです。齟齬をきたしかねません。改めて、中野区が行ってきた小中学校の統廃合について、学区域と学校の配置の関係、地域とのかかわりなど、区民生活や子どもへの影響を軸に、振り返って検証をする時期に来ているのではないでしょうか。伺ってこの項の質問を終えます。

■介護保険事業について■

次に、介護保険事業についてお聞きします。来年度介護保険法改定が狙われています。この改定で厚労省は、給付と負担の見直しの検討項目として、要介護1・2「軽度者」の生活援助サービスや、ケアプランの作成費用など8項目を盛り込みました。要介護1、2の人の生活援助サービスについては、介護保険給付から、市区町村の裁量で実施する「総合事業」に移すとしています。
この要介護1・2の介護外しについて、区内ヘルパーさんからは「家事支援しているから在宅生活が維持できている。一人でお風呂に入るのが難しい人、身体の状況から食事や掃除などできない人はどうするのか」との懸念をお話しいただきました。またある区民の方は「父が要支援から要介護1になり、車いすレンタル代が安くなり電動ベッドも借りられて良かった。料金が上がるとまた家計を切り詰めなければいけない」とのご心配の声がありました。この法改定を巡り、事業者、利用者ともに不安が広がっています。お聞きします。中野区では要介護度1・2の方は何人いるでしょうか。要介護者認定者全体の中で要介護1・2の割合はどれくらいになるでしょうか。
 
全国老人福祉問題研究会は、来年に予定されている介護保険改定についてのアピール文の中で、「そもそも要介護1・2は軽度者ではない」と指摘しています。『介護認定審査会委員テキスト2009(改訂版)』では、要介護度の判定基準において、『認知症自立度Ⅱ以上であること、認知機能や思考、感情等の障害により充分な説明を行ってもなお、予防給付の利用に係る適切な理解が困難である状態』または『疾病や外傷等により、心身の状態が安定していない状態』のみを要介護1と判定すること、とされ、軽度者とは扱っていません。この要介護1・2で保険給付が外れ、サービスが低下するならば、介護度が重くなっていくことが懸念されます。万が一、法改定の方向で要介護1・2が介護保険から外れ総合事業へと移行した場合でも、重度化を防ぐため同等のサービスが保証されなければいけないと考えます。この点について区の認識を伺います。

過去には、2015年度の介護保険法改定で要支援1・2の人の予防給付を総合事業へと移行していますが、この移行期間終了後に自治体の指定を更新しない事業所が相次ぎました。単価が安く人材が集まらない、結局それまで介護事業を行っていた事業者が安く請け負うことになったが継続が難しいなど、財政的支援の途切れがそのまま事業に反映した様相が見て取れます。この度の要介護1・2の介護外しで同じ轍を踏まないためにも、介護事業者を守り、支援策を拡充させていく必要があります。
現在中野区は、介護職員初任者研修の受講費用一部助成などの事業者支援メニューを用意していますが、これで十分とせず、さらなる支援策を検討すべきです。中野区介護サービス事業所連絡会が本年6月に行った事業所アンケートから、介護職員の人材不足、とりわけ若い世代の不足が見て取れます。他自治体では、資格取得のための助成金の拡充や介護事業所の離職率を引き下げる取り組みなど、様々な独自施策を持っているところがあります。こういった他の自治体の施策を参考にしながら、中野区でもさらなる事業者支援策の拡充、特に介護職員の人材確保につながる支援策を検討すべきと考えます。この点についてはいかがでしょうか。

この間の中野区の介護保険事業において、第7期では基金26億円のうち12億円の取り崩しが行われる方針が示されましたが、1年目結局取り崩しをせず、この先この方針がどうなっていくのか懸念があります。また介護保険料基準額の見込みについても一層の正確さが求められます。医療費、教育費など生活費全般の上昇、賃金の抑制、経済状況の悪化など、国民生活が日々厳しさを増している情勢です。介護が必要な高齢者やその家族にはより一層の経済的な厳しさがあります。介護保険事業8期に向かって、高齢福祉介護保険意向調査の項目に、高齢者・利用者・ケアマネそれぞれの保険料・利用料の負担の懸念について項目を設ける必要があると考えます。行政が、本来の役割である区民福祉の充実のための力を発揮することが今こそ求められています。介護保険料を少しでも下げるため、あらゆる努力をすべきです。伺ってこの項の質問を終えます。

■旧中野刑務所正門について■

 次に、旧中野刑務所正門について伺います。大正4年に建てられた旧中野刑務所正門は、日本の建築史においても、大変に高い価値を持つ建物とされています。昭和58年に刑務所が解体された際にも、日本建築学会等からの要望も受けて、現在まで保存されています。区内平和史跡の一つにもなっており、また教育委員会発行の「中野を語る建物たち」にも掲載され、レンガ造建築として最も成熟した遺構との評も寄せられています。旧中野刑務所正門は、文化財が少ない中野区の得難い文化資産であると考えます。文化の推進を掲げる中野区としては、この保存について真摯に取り組むべきとの立場から質問をいたします。
 最初にお聞きします。旧中野刑務所正門の文化的価値について、中野区はどのような認識でしょうか。

今年11月の区民委員会では、新たに門の移設の可能性について、専門家に依頼した調査の結果が報告されました。門の全体を持ち上げ移設する「曳家」という方法について、技術的には可能であるとの結論と共に、工期に5年、費用はおよそ5億円かかるとのことでした。この調査により、建築当時より地盤面が約60cm上がっていることなど、新たに分かったこともありました。報告資料には、文化財の価値として真正性、オーセンティシティという観点から、現地保存が望ましいとの指摘と共に、建設当時の姿に戻す必要性についても記述がありました。そして現地保存であったとしても、建設当時の姿をできるだけ取り戻すために、埋まっている地面から一度引き上げ、地盤を固めたのちに門を元に戻す「揚屋(あげや)」が必要とも記述されています。この『建設当時の地盤面に戻す』という手法は、文化財として保存するために必要な一般的な前提なのか、それともこの事業者の独自の判断であるのか、どちらでしょうか、伺います。

続けてお聞きします。もし仮に、地盤面を建設当時の高さに戻すことが文化財としての価値の前提だったとしても、その方法は「揚屋」だけではないはずです。私はこの11月の区民委員会にて、門の周辺を掘削し、建設当時の地盤面とする方法について質しました。その場合には、他に比べ低地になることから雨水の流入などの対策として排水設備を新たに設けなければいけないとの答弁がありました。しかしこの掘削と排水設備の設置という方法については、今回は調査されておらず、したがってその工期や費用など示されていません。門の現地保存について、この方法も急ぎ調査し議論のための材料を揃えるべきです。区の見解を伺います。

区民委員会に示された調査資料では、門と学校施設との共存についても記述がありました。しかし門の議論においては、その当初から旧中野刑務所正門と平和の森小学校の共存がテーマの一つとなっていました。校舎の配置をどうするのか、門の公開はどうすべきなのかといった議論の中で、区は、まちづくりの計画のあった隣接する国有地を、新たに学校用地として充当するという計画も示しながら、専門家も交えて学校施設との共存を図る努力をしてきたものと認識しています。文化施設も学校も、どちらもが地域の皆さんにとっても、区にとっても重要です。改めて、校舎の配置の見直しも排除せず、文化財の専門家にも加わってもらいながら、どちらも活かす最善の策を検討すべきです。伺います。学校施設の移転を考えれば時間のゆとりはありません。他方、貴重な文化資産を損ねるようなことがあってはならないということも強調しておきます。

■再開発と地域の住環境について■

 次に、再開発と地域の住環境について伺います。最初に中野3丁目地域における工事ついて。この地域の商店の皆さんからは、再開発完了までの間の商店街のにぎわいについて心配する声が聞こえてきます。特に、JRの線路に近い地域では、工事に伴う騒音・景観の悪化、工事車両の通行など、商店街の活気への影響が懸念されています。伺います。区は、こういった商店の皆さんの声に対し、どのように対応していくのでしょうか。また、隣接する住宅街への工事車両の進入を防ぎ、歩行者の安全をどう確保するかについても併せてお聞きします。

 次再開発工事の完了後についてもお聞きします。再開発による商業施設建設と道路の拡幅・新設によって車両の通行が増加することは明らかです。隣接する住宅街への車両の往来を抑制する措置が必要と考えます。近隣に住む皆さんの安全と静謐な住環境を守る具体的な取り組みはあるでしょうか。伺います。

 次に、中野2丁目地域について伺います。この地域は、公社住宅跡地の再開発により120m・145mと100m超えのビルが2棟建設され、その東側に、大久保通に向かって南北に幅13mの道路が新設される計画となっています。現在この地域には、中野駅南口ファミリーロード商店街へと接続する東西方向の道路があり、朝晩だけなく一日通じて少なくない人の流れがあります。新設される予定の13m道路とは直角に交差し、通行する車両と歩行者との交錯の危険が懸念されます。この交差点には信号機を設置するなどの対策が必要になるのではないでしょうか。警察との協議などは行っているでしょうか、伺います。

次に、中野4丁目、特に新北口西エリア周辺についてお聞きします。この地域では、165mのマンションの建設計画が明らかとなり、住環境に大きな影響があることから近隣の皆さんの中で話題になっていました。最初に伺います。この建設について、その計画用地には地権者はどれだけおり、うち準備組合に加入したのはどれだけでしょうかでしょうか。また、世帯数はどれだけになるでしょうか。

先日行われた、区役所建て替えの地域への説明会では、参加された地域にお住まいの皆さんからは厳しいご意見が相次ぎ、近隣に建設予定の二つのマンションについての質問が集中しました。一つは先ほど述べた新北口西エリアの165mのマンション、もうひとつは、現在の体育館の近隣で建設計画のあるマンションについてです。新区役所新庁舎はその二棟の大きなマンションに挟まれる格好となり、この立地を考慮しないまま新区役所の1棟分だけで日影や風害の説明をされても全く意味がない、こういうご指摘もありました。区役所新庁舎についての説明会であったものの、より大きな影響のある建物の計画について何も話されないことが、近隣住民の皆さんの思いとは相容れなかったということだと思っています。伺います。区は、議会でも報告されている近隣のマンション建設計画などについて、説明会に参加された近隣住民の皆さんにその場で情報提供すべきだったのではないでしょうか。

中野4丁目にお住まいの皆さんは、サンプラザ建て替えで大きく住環境が変わることを余儀なくされています。その上、地域に大きなマンションが2棟建設されさらに住環境が大きく変わることが懸念されるとなれば、心配するのも当然です。そもそもこの2棟のマンション建設は、最近までほとんど情報がなく、隠されてきました。これが、区民の皆さんの中に「結論ありき・住民置き去り」という疑念を大きくしていることは改めて指摘をしておかなければいけません。これまで区が、組合施工を理由に情報を出さずにきたことは否定まではできません。しかし新北口西エリアの165mマンションには駅からペデストリアンデッキが続くことや、2000台分の公共自転車駐輪場の計画があるなど、区の関与なしにできるものではなく、情報の透明性の観点から疑問が残ります。住民参加を後回しとするまちづくりは軋轢を生みます。インバウンドよりも住環境に力を入れて欲しいという地域住民の皆さん、区民の皆さんの声は少なくありません。この声にどう応えていくのか、中野区の姿勢が問われています。伺います。

■その他:図書館について■

 その他のところで図書館についてお聞きします。図書館については、「今後の図書館サービスのあり方検討会」がこれまで4回開催され、図書館はどうあるべきか、地域の意向なども汲み上げる努力が行われてきました。この検討会にて、地域開放型学校図書館について、見直しの声が相次いでいたとのことです。児童の安全・学校のセキュリティ上の懸念、学校本来の機能上の懸念、これまで地域開放型の議論が地域図書館の統廃合とセットで行われてきたこと、そもそも地域住民の側から地域開放型を作って欲しいというような声はない、などのご意見があったと聞いています。お聞きします。区は、こういった検討会での意見を踏まえ、その方向に沿って新たな方針を作っていくべきではないでしょうか。

この検討会では、地域図書館の価値についても多くの意見が出されています。「図書館は地域の居場所でもあるのだから近くにあることが大切だ」「本町図書館が廃止となると新しい図書館では保育園児や障害者にとっては遠い」「地域図書館を、図書館空白地域である大和町や鍋横に新たに設けるのはどうか」など、様々なご意見が出されました。いずれも、地域図書館の価値、有用性について指摘しており、地域住民の思いがはっきり表れています。区は検討会でのこのご意見を受け、地域図書館のあり方についても再検討をすべきです。伺います。

この検討会のまとめ資料の中には「学校図書館と区立図書館の連携のため、協議会のようなものを設置したらどうか」とのご意見もありました。現在は、指定管理者による「利用者懇談会」が区民の意見を聞く場となっています。しかしながら、利用者懇談会への区民参加は少ないと聞いています。過去には中野区は「図書館運営協議会」を行っていました。自らの区の事例ですから、大いに参考にしながら、利用者懇談会を、より区民の意向を反映し、中野区の文化を推進し、図書館の活用に資する会議体へと引き上げることを検討してはいかがでしょうか。

以上で全ての質問を終わります。

2019年第4回定例会本会議一般質問:長沢和彦

 2019年第4回定例会本会議にあたり日本共産党議員団を代表して一般質問を行います。
 

1.区長の政治姿勢と区政運営について

(1)政治姿勢について

○「桜を見る会」による公金支出が、公職選挙法及び政治資金規正法違反の疑惑として大きな問題になっています。安倍政権による「税金の私物化」、モラルハザードは目に余る事態となっています。昨日、国会のすべての野党が参加する「総理主催『桜を見る会』追求本部」が発足しました。徹底した真相究明が必要です。
 暮らしと経済に目を向けると、10月より消費税が増税となりました。消費が冷え込んでいる時期の増税は初めてであり、深刻な消費不況になりかねません。すでに区民からは負担増を嘆く声が聞こえてきますし、零細企業や商店からは憤慨する声も寄せられています。
政府の経済指標でも景気の悪化を招きかねない事態がみてとれます。日本共産党は、消費税を5%に引き下げ内需をあたためる経済政策を提案し、その実現に力を尽くします。そもそも空前の利益を得ている富裕層や大企業への優遇税制を是正し、「能力に応じた負担」を原則とする税制改革が必要です。大企業でいえば大幅な賃金アップを避け、設備投資にもお金を回せず、結果内部留保を貯めています。
規制緩和による非正規労働を改善し、正規雇用を拡大していくことも欠かせません。
 労働分配を正し、所得の再分配機能をまともに機能させることが、今日の日本には必要だと考えます。GDPの6割を占める家計消費を温めることこそ重要です。
区長は、今日の日本経済と国民・区民の暮らしの実態をどのようにみているのか。見解をうかがいます。

(2)基本構想・基本計画について

10月28日付で、中野区基本構想審議会より答申が出されました。
 区はこの答申を踏まえて基本構想と基本計画を策定していくことにしています。 現状規定や課題抽出は、今後の区政運営の指針をつくる上で重要な構成・要素になります。同時に、自治体として普遍的な理念や役割については、基本構想・基本計画でしっかりと明記しておくことも大切だと考えます。
 その立場から何点かうかがいます。

〇日本国憲法と地方自治法における地方自治の本旨である住民自治と団体自治の視点を盛り込むことが必要と考えます。中野区の基本構想に地方自治体の目的である「住民福祉の増進を図ること」が貫かれていることも大切です。
例えば、全国で広がっている子どもの医療費助成。国は制度を作ろうとせず、実施自治体にペナルティまで課しています。
窓口での一部負担の軽減に対して「患者の過大需要や医者の過大供給をもたらし、過大な診療が行われる」、「モラルハザード」の問題だと言う識者がいます。しかし、現在では、ほとんどの自治体が小児医療費の助成を行い、特に就学前の児童に関しては、窓口での一部負担がないのが通例です。東京都では2007年10月から中学卒業までの子どもに関し一部負担を無償としています。本来ならば子ども医療費助成は国の制度として作ることが求められます。自治体での取り組みが国の制度設置に影響を与えることに繋がると考えます。
住民自治は、その地域の住民とその代表者によって行われる、つまり民主主義を徹底することであり、団体自治は、国から相対的に独立した地方自治体がその責任において事務が執行されることを言います。この両者が相まって地方自治が健全に発展していくと言われています。また、「住民福祉の増進」は、区民生活総体を意味し、本質的な地方自治の役割と捉えられています。
こうした視点をきちんと据えた基本構想・基本計画となることを求めます。見解をうかがいます。
                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                                        
〇2018年に公表された「自治体戦略2040構想」では、AIやロボティックス、RPAなどを活用して「従来の半分の職員」で自治体業務を機能化させると提言しています。「自治体戦略2040構想」の柱の1つである「公共私のベストミックス」の基礎を支える「スマート自治体」は、AI等の積極的活用が前提になっています。
 AIは情報処理技術であって、情報処理と制御をするソフトウェアです。自治体職員の仕事に、何をどのようにAIを道具として使っていくのか、自治体現場での議論が欠かせないと考えます。その意味で、ただでさえ少ない公務員の数を半減させる「スマート自治体論」は非現実的とも言えます。むしろ公務員の役割を積極的に見直して、憲法で規定された住民の幸福追求と、最低限の健康で文化的な生活を保障する「全体の奉仕者」としての公務労働者の増員を行い、質の高い行政サービスを充実していくことこそ必要になっていると思われます。
また、「自治体行政の標準化・共通化」も提言されていますが、これでいけば効率性・能率性を強めるために自治体の独自性を退けることになりかねません。
 区職員の専門性を高め、住民からの相談や実情の把握、他部門との連携など、住民の基本的人権を守る自治体の機能、区の役割をしっかりと果たしていくことが大切ではないでしょうか。見解を求めます。

○参加と自治についてもお聞きします。参加と自治については、中野区自治基本条例で謳っていることではありますが、基本構想・基本計画のなかでも改めて記す必要があると考えます。普遍的なテーマであるがゆえに、ともすれば行政都合によって、なおざりにされかねません。参加と自治は区政運営全体を貫くものであり、同時に、地域における課題解決や要求実現のプロセスとしても欠かせないものです。触れておくべきだと考えます。見解をうかがいます。

○現状規定とそのもとでの課題抽出については、今日の社会経済情勢を捉えたとき貧困と格差のひろがりのもとで区民の多くが豊かさを実感できず、安心感を持てずにいます。区民生活の実態から出発し、そこでの課題抽出とその解消・解決の方向性、及び政策については、新しい基本構想のもとで描くことが必要ではないでしょうか。いかに中野区として貧困と格差の問題に向き合うのかが問われています。見解を求めます。

○今日、個人の尊厳とジェンダー平等は極めて重要です。差別や分断をなくし、誰もが自分らしく生きられる社会の実現が待たれているところです。
働く場で、また、政策・意思決定の場への女性登用の促進。性暴力、DVなど女性に対する暴力を許さず、ハラスメントに苦しむ人をなくしていくこと。LGBT/SOGIに関する差別のない社会、国籍や民族の多様性を認め合い共生する社会の実現など。基本構想・基本計画の改定の機会をとらえ、中野区からジェンダー平等社会を推進、発信していく事が大事だと考えます。
基本構想審議会の答申では「多様性を受け入れ、誰もが輝ける社会」として、「それぞれの個性や意思が尊重され、誰もが、生涯を通じて自分らしく暮らすことができるまちになっている」と将来の姿を描いています。答申で言及しているこのような視点を、基本構想・基本計画の中できちんと位置づけて盛り込むことを求めますが、見解をうかがいます。
 

(3)子ども・高齢者の施策について

(子ども) 
○基本構想審議会の答申では、「子育て・教育」のところで「子どもの命と権利の保護」を謳っています。児童相談所等の設置にあたってはもちろんの事、子どもに関わる部署をはじめ地域全体で育むことを位置づけ、子どもの最善の利益を守り、子どもの意見表明権をいかした区政運営となることを要望します。教育・保育においては、「自己肯定感」を狭く捉えることなく、「自分が自分であって良い」「ありのままの自分」の存在を認める保育・教育の現場であってほしいと願っています。
 中野区では「子育て先進区」を表明していることから、子育ち・子育ての分野で区民・子育て世帯が実感できる施策を行っていくことが必要と考えます。 
 子育て実態調査を実施したなかで、子どもの貧困の解消を国や都に求めると同時に、中野区としても実施を図ることが大切です。
例えば、第2子、第3子への給食費の軽減や国保の均等割の減免などは、子育て世帯から歓迎されるでしょう。他の自治体や国と東京都への波及的な効果も期待されます。とかく財政問題が言われがちですが、中・長期的にみれば健康増進や食文化の推進など相乗的な取り組みとしての効果も期待できると考えます。実態調査の結果も踏まえて、より建設的・重層的な子育て施策の検討を求めます。ご答弁ください。
(高齢者)
○高齢者施策に関してうかがいます。
 「自治体戦略2040構想研究会」による報告書では、2040年頃に「我が国の内政上の危機」が迫ってくるとしています。これは日本の高齢者人口が2040年頃にピークを迎えることを受けての捉え方です。では、これから高齢者数が最も伸びる地域はどこかと言えば大都市圏。しかも東京圏、そして東京都がダントツです。そのうえ高齢者のなかでも年齢の高い層が急速に増加することになります。このことに伴い、東京を中心とした大都市圏では、入院・介護のニーズが全国で最も高くなり、絶対量として膨大な医療・介護サービスの需要が発生すると言われています。東京圏の後期高齢者収容能力は、2015年時点で東京23区においてすでに介護施設とサービスが不足している状況です。それが10年後の2025年になれば周辺3県を含む東京圏全体として大幅に介護施設・サービスが足りなくなり、2040年になるとさらに悪化することになります。こうした状況に対して「2040構想」は「圏域内の自治体が連携して長期にわたる医療・介護サービス供給体制を構築する必要がある」と述べるだけで、その具体的な解決策はまったく示していません。
「2040構想」では、人口減少・高齢化に伴って、自治体、住民組織、市場の3つがそれぞれ機能低下していかざるを得ないため、公共私間の協力関係を新たに構築しなければならないとしています。この協力関係を「プラットフォーム」と呼んで、東京圏のプラットフォームが必要と説いています。しかし、行政を広域化するのではなく、狭域でまちづくりに取り組む区市町村を補完・支援していくことが都道府県の役割です。区市町村や住民に身近な地域単位での高齢社会のまちづくりを進めるというのが地域包括ケアの理念でもあります。
 区は「自治体戦略2040構想」で想定している事態をどのようにとらえていますか。見解をうかがいます。

〇また、ひとり暮らし高齢者についてはどうでしょう。65歳以上の高齢者のいる世帯中のひとり暮らし高齢者世帯の割合のことを指す「ひとり暮らし高齢者の出現率」を都道府県別でみると、東京都は2015年には65歳以上の割合が24.6%。出現率は35.8%と全国一位です。これまで基礎自治体単位で、高齢者、とりわけひとり暮らし高齢者を主な対象とする多くの調査を実施してきた明治学院大学の河合克義名誉教授は、東京都港区と山形県を対象とした調査について述べています。第1に、共通点として、生活保護基準相当額以下のひとり暮らし高齢者は、大都市と農村という地域の違いを超えて5割半いることがあげられています。参加している社会活動の実態については、社会参加している高齢者の割合に差異はみられません。相違点として、住宅の種類を比較すると山形県では持ち家率が約9割と高く、港区は5割です。港区ではひとり暮らし高齢者の4分の1が公営賃貸住宅に住んでいます。また、緊急時の支援の有無は、山形県では支援者がいない人が5.7%に対し、港区では
16.7%と割合に違いがあります。
では、中野区ではどうでしょう。今後、ひとり暮らし高齢者の増加が想定されています。課題への認識と高齢者への政策・施策の検討・実施を急がなければならないと考えます。特に高齢者の住まい確保、なかでもひとり暮らし高齢者の住まいの確保は喫緊の課題であると認識しています。
区は、地域包括ケアの推進を言いますが、その目的や現状に照らせば現在は緒についたばかりと言えます。見解をうかがいます。
 

(4)その他

○哲学堂公園の国の名勝指定について、うかがいます。
 11月15日、文部科学大臣が諮問した文化審議会による答申で、哲学堂公園が新たに国の名勝に指定されました。来年の2月に国の告示により名勝指定認可されることになります。
哲学堂公園については、区長は公約どおり昨年度に再生整備計画の見直しを行い、「インバウンドを目指した周辺エリアの整備と施設整備を優先した」考え方を改め、「歴史文化を守り、区民や外来者が憩い楽しむ利活用」を目指した整備とするとしました。  
このたびの国の名勝指定は中野区では初めてのことであり、それゆえに名勝指定にふさわしく保存がなされ、区民はもとより訪れる人びと誰もが親しめる文化財となることを期待します。
国の名勝指定を受けた文化財として、区は今後どのように哲学堂公園の保存活用計画を作成していくのか。うかがいます。
 

2.生活困窮者自立支援制度について

○2018年に改正生活自立支援法が成立し、目的に「人の尊厳」を掲げ、これまでの経済的事情による困窮に加えて「社会的孤立」が定義に入れられました。人の生活上の困難が複合的で折り重なっており、同時に孤立を伴っているという社会的背景があることから法律で定められました。
 区の就労支援事業プログラムによる実績をみると、2017年度は、支援者数497人に対し、就労者261人、2018年度は、支援者数417人に対し、就労者数236人と、支援者中、5割強の人が就労に結びついています。しかし、中にはすぐに辞めてしまうなど、長く続かず安定的な就労に繋がっていないとも言われています。当然、支援事業を繰り返し受ける方もいると聞きます。
現在、区では生活保護受給者の就労支援プログラムと一体的に就労準備支援事業を実施しています。この事業は、就労意欲が未形成であったり、生活習慣上の問題等から、ただちに一般就労をめざすことが困難な者に対して、就労に必要な知識や能力向上を行うものです。区では現在どういった訓練を行っているのか、うかがいます。

〇就労準備支援事業は、人によっては就労自立のハードルが高く感じられると言われています。したがって、すぐには就労自立に繋がらなくても、日常生活自立や社会生活自立を目指すための訓練プログラムの充実を図ることはできないでしょうか。見解をうかがいます。

○家計改善支援事業について、うかがいます。
生活困窮者自立支援制度の任意事業であった家計相談支援事業は、家計の状況を「見える化」し、利用者の家計管理の意欲を引き出す相談支援事業であり、貸付けのあっせん等も含むとしていました。ただし制度施行以来、中野区では実施していませんでした。
家計相談支援事業については、「支出の節約に関する指導その他の指導」と定義されていましたが、自治体における実践での「一方的な指導ではない支援が効果的」と言った現場の声が強く、また、実施の中で、自立相談支援とは異なる家計改善支援の専門性が明確になってきています。これらを踏まえ、昨年の法改正で、家計改善支援事業に改めるとともに、生活困窮者が自身で家計の把握を行い、その改善に取り組む力を育てる支援との位置づけを明確化しました。
そして、支援の効果として、この事業を通じて自力で家計を管理できるようになり、世帯の家計基盤が整った結果として、再び困窮状態になることの予防や滞納している税・公共料金等や債務の解消、就職活動の円滑化、効果的な貸付の実施などが期待されています。法改正では、家計改善支援事業の実施は努力義務となりました。
そこでうかがいます。家計改善支援事業に対する区の認識と、本事業の実施についての検討を求めますが、いかがですか。お答えください。
 

3.文化芸術活動及び施策について

〇2017年6月に「文化芸術基本法」が制定されました。2001年に「文化芸術振興基本法」として議員立法により制定されたものが、16年ぶりに改正されました。この改正で法律前文に「我が国の文化芸術の振興を図るためには、文化芸術の礎たる表現の自由の重要性を深く認識し、文化芸術活動を行なう者の自主性を尊重することを旨としつつ、…」と、「表現の自由」が加えられました。「表現の自由」は、人々の自由な創造活動を促し、文化・芸術の発展に大きく寄与するものです。
 改正された基本法では、第2条の基本理念のところの文化芸術の創造と享受について、旧法では「国民がその居住する地域にかかわらず等しく、…」となっていたのを、「国民がその年齢、障害の有無、経済的な状況又は居住する地域にかかわらず等しく、…」と追加・変更されました。さらに、「文化芸術の施策推進に当たっては、乳幼児、児童、生徒に対する文化芸術に関する教育の重要性に鑑み、学校等、文化芸術活動を行う団体、家庭及び地域における活動の相互の連携が図られるよう配慮されなければならない」と、基本理念の条文に新たに加わりました。未来ある子どもたちが本物の芸術に触れることの大切さを謳った条文が新設された意義は大きく、関係者からも注目されています。その上で、第2条10項で総括的に、「文化芸術に関する施策の推進に当たっては、文化芸術により生み出される様々な価値を文化芸術の継承、発展及び創造に活用することが重要であることに鑑み、文化芸術の固有の意義と価値を尊重しつつ、観光、まちづくり、国際交流、福祉、教育、産業その他の関連分野における施策と有機的な連携が図れるよう配慮されなければならない」と改正の趣旨を述べています。
 文化芸術基本法の目指すところの理解を深め、中野区での文化芸術施策に活かすべきと考えますがいかがですか。うかがいます。

○文化芸術基本法では、「文化芸術団体の役割」を明記し、さらに、「関係者相互の連携及び協働」として、国や地方自治体、芸術団体などの連携を求めています。同時に、国などとの連携はあり得ますが、創造活動、文化・芸術の享受は、ほんらい国の施策とは関係なく行われるものです。文化芸術基本法の審査の際には、議案提案者から「国への協力がないと支援がうけられないと、こういうことがあってはならない」との答弁を得て、国会での共通認識となりました。
ところが、国際芸術祭・あいちトリエンナーレ2019での「表現の不自由展・その後」展示が、脅迫などでいったん中止となり、そののちに再開となりましたが、文化庁は、あいちトリエンナーレへの補助金の全額不交付を、補助金の審査委員会にも諮らずに決めました。不交付理由に「展示会場の安全や事業の円滑な運営を脅かすような重大な事実」を認識しながら、その事実を申告しなかったことなどを挙げています。しかし、文化庁には暴力から表現の自由を守る責任があります。それを放棄した決定は悪しき前例となりかねません。「表現の不自由展・その後」を前後して、さいたま市大宮区での公民館だよりへの不掲載、川崎市での映画祭、三重県伊勢市での「市の展覧会」など、全国いたるところで同様のことが起きています。本来、自由であるはずの文化・芸術活動が、芸術家・専門家はもとより、多くの国民の創造活動が委縮してしまいかねません。表現の自由が脅かされれば、民主主義の土台が崩れます。
中野区においては、文化・芸術活動における表現の自由を尊重し、区民公益活動に対する政策助成の支給、区の後援申請・許可などが公正・公平に行われることが必要です。見解をうかがいます。

〇文化芸術基本法の第二章では文化芸術推進基本計画等が述べられています。その第7条の2では、地方文化芸術推進基本計画を努力義務により定めるものとしています。その際、国の「文化芸術推進基本計画を参酌して、その地方の実情に即した文化芸術の推進に関する計画」の策定を求めています。
また、2018年には、「国際文化交流の祭典の実施の推進に関する法律」、「障害者による文化芸術活動の推進に関する法律」が成立しました。これらの法律は、地方自治体に施策の実施や基本計画を作るよう求めています。
 一方で、地方自治体の文化分野の職員が少ないなかで、計画ばかり作成することになって本来の現場の仕事に力が裂けなくなるということが懸念されています。そうなると、国の作った計画を少々手直ししたような、どこの自治体も似たような計画になってしまわないかと、専門家も危惧を表明しています。個々の計画を次々と作るのではなく、新たに作る基本計画で定めるべきと考えますがいかがですか。うかがいます。

○中野区として予算をきちんと確保しつつ、住民が文化・芸術をつくり、楽しむことができるように、区の文化・芸術に関する条例の制定が必要であると考えます。 
2016年の文化庁の調査では、文化振興に関する条例が設置されているのは、23区では13区です。
 文化芸術基本法第35条は、地方自治体による文化・芸術の施策の推進を求めています。条例の設置は、中野区での文化・芸術の活動と施策に安定的・継続的にとりくむ基盤になると考えます。検討を求めます。

4.中野駅周辺まちづくり

○中野駅新北口駅前エリア(区役所・サンプラザ地区)について
中野駅新北口駅前エリア再整備事業計画(素案)では、区有地等資産活用の考え方の中で、「公的資産の有効活用や公共施設の適正配置の観点から総合的に判断…、土地のみでの所有も視野に入れて検討」するとしています。権利変換により権利床として床と共有の土地として持つのか。それとも跡地は土地単独で持つのか。定期借地権を設定することで土地は手放さずに持つべきなのか。現在、こうした議論がみられます。先般の区民会議をはじめ区民のなかでは、サンプラザ跡地に整備する集客交流施設の規模等について、いまだ納得していない状況がみられます。このエリアの区民財産の活用等についても慎重に合意形成を図ることが欠かせないと考えます。
会派としては、貴重な区民財産をすべて転出(売却)することは避けるべきであることを主張してきました。前提として、事業計画(素案)で示された新区役所整備費用254億円と、借入金返済43億円などは、ここの再開発事業で工面しなければなりませんが、権利床を持つことで将来に生じかねないリスクが懸念されています。
そこでうかがいますが、権利床を持つことにどのような目的があるのか。また、「土地のみでの所有も視野に検討」とは、何を想定している記述なのか。お聞きします。

○中野駅周辺の再開発による人口増における他の分野・施策への影響についてうかがいます。
 駅周辺・観光特別委員会で、中野駅周辺で新たに昼間人口2万人増、夜間人口1万人増を想定している旨の話がありました。
 夜間人口がこの地域で1万人も増えれば、新たな行政需要が生まれることになります。あるいは行政サービス量の拡大が求められることになります。
 例えば、学校の教室は足りるのか。保育園には入れるのか、子ども関連施設や公園を利用できるのか。子育て世帯だけみても、認識を共有し対応・対策を検討しておかなければならないのではないでしょうか。
 さいたま市の副都心開発として進められてきた武蔵浦和駅周辺再開発では、開発地区面積30ヘクタールのうち6つの街区・計13ヘクタールで再開発が完了していますが、開発地区周辺の小中学校がすべてマンモス校となり、校庭面積は県平均の3分の1以下、全国平均の5分の1以下です。教室不足が深刻で、部活動では校庭での走り込みができない、1棟のマンションで下層階と上層階で学区が違うなどの問題も出ています。公園が不足し、児童センターや子育て支援センターは人があふれ、子どもや親子が安全に遊ぶ場所がない、保育所は10希望まで申し込んでも入れないなど、採算優先の再開発の弊害が広がっていると聞いています。
 中野区でも同様のことが起こりかねません。他の分野・施策への影響をどのようにとらえていますか。庁内で情報を共有した議論を行っているのか、うかがいます。

7.第4回定例会の日程

11月26日(火) 本会議(一般質問)
11月27日(水) 本会議(一般質問)
11月28日(木) 本会議(一般質問)
12月2日(月) 常任委員会
12月3日(火) 常任委員会
12月4日(水) 常任委員会
12月5日(木) 特別委員会(交通特、包括ケア特)
12月6日(金) 特別委員会(駅周・観光特)
12月10日(火) 本会議(議案等議決)

第4回定例会での質問予定
長沢和彦 11/26(予定)
いさ哲郎 11/27(予定)

6.第3回定例会、主な質疑のやり取りを報告します

(1)一般質問

① 来住和行

平和行政
Q.来年は広島・長崎に原爆が投下されて75年であり、国連で発効50年を迎える核拡散防止条約再検討会議も行われる。区は1990年に中野区における平和行政の基本に関する条例を制定し、その第3条では平和行政を推進するため国内及び国外の諸都市との平和に関する交流を進めるとしている。来年夏の被爆75年の広島・長崎市主催の記念式典に、区の事業として中野区民の親子での参加を呼び掛ける事業をしてはいかがか。
A.実際に被爆地を訪れ、核兵器の悲惨さや平和の尊さを身近に体験することは意義がある。事業の規模や対象者、経費などの課題があり、他の自治体での取り組みも参考に実施すべきか検討する。

② 羽鳥だいすけ

エアコン
Q.荒川区でも実施したような高齢者・障害者を対象としたエアコン新規導入への上限5万円の助成制度を中野区でも行うべきでないか
A.荒川区と同様の制度は区の財政負担も多額になるので、他の自治体の動向もふまえ、十分な検討が必要。
水害対策
Q.水害が発生した時に、自分のところの浸水がどの程度になるか写真など使って分かりやすくイメージできるようハザードマップを充実すべきでは。
A.ハザードマップの充実を検討したい。
公営住宅
Q.区内にある公営住宅の戸数を維持・拡充する必要があるのでは
A.戸数を維持しつつ、住宅確保要配慮者については民間と連携し、民間賃貸住宅も活用しながら対応する。

(2)総括質疑

① いさ哲郎

学童保育
Q.増え続ける学童クラブの待機児童解消のため、登録児童数・待機児童数が多い地域に学童クラブ新設を検討すべきでは。
A.校舎や学校敷地に余裕が無く新設は困難であり、民間誘致を検討している。

若者支援
Q.区が(仮称)総合子どもセンター内に設置を検討している若者支援の窓口については、単なる就労支援でなく福祉的なサポートも必要と考えるが。
A.社会参加に向けた準備や居場所づくりなども含めたサービスについて検討する。

桃園川緑道
Q.世田谷区ではワークショップ形式による住民参加で緑道の整備を行っている。桃園川緑道についても住民参加でリニューアルを検討しては。
A.リニューアルや改修の際にはそういう手法を取り入れながら考えていく。

② 小杉一男

ひきこもり支援と高齢者の居場所
問  補助金を出すなど、区独自のひきこもり支援の取り組みを行っては。
答  悩みを抱える方にどのような支援が可能か検討する。また、関係団体とも連携し、必要とされる支援を考えたい。
問 まちなかサロンや地域の居場所をマップ化し、公開しては。
答 社協と協議の上、手軽に情報が得られるようにしたい。

聞こえのバリアフリー
問 早期に補聴器を使用する重要性をどう認識しているか。
答 聴覚のバリアの解消は重要であり、コミュニケーションの確保にも有効である。
問 東京都の制度を活用して聞こえのバリアフリーを実現するよう踏み出すべきでは。
答 国は認知症進行抑制効果を検証する研究を始めており、情報収集に努めたい。

4.視察に行ってきました

201911視察に行ってきました2
201911視察に行ってきました1
区議団では10月17,18日で静岡市と野洲市に行政視察を行いました。静岡市では今後、中野区でも開設する予定の児童相談所と里親制度の充実について、野洲市では税金滞納を福祉支援へとつなげる「滞納いただきました条例」について学びました。

3.学習会「ジェンダー平等の社会へ」を開催しました

201911学習会「ジェンダー平等の社会へ」を開催しました
区議団では10月26日、中野区同性パートナーシップ宣誓制度1周年を記念した講演会「ジェンダー平等の社会へ」を開催しました。自身も同性愛者で弁護士の南和行さん、中野区パートナーシップ制度第1号の大江千束さん(LOUD代表)に講演していただきました。LGBTをめぐる性における「普通とは何か」というお話、宣誓書を受け取って1年経っての体験談などの話に参加者は大きくうなずいていました。