新型コロナウイルス対策についての緊急要望

20200309コロナ対策申し入れ

中野区長 酒井直人様
中野区教育長 入野貴美子 様
                              日本共産党議員団


新型コロナウイルス対策についての緊急要望


都内・区内でも新型コロナウイルスの感染が拡大し、区民に不安が広がっています。党区議団にも、「給食への納品がなくなってしまい、かなりの痛手」、「イベントの中止により 70 万円の売り上げがなくなった」、「 学校を早く開いてほしい」など切実な声が寄せられています。今般の事態に対して、政府の責任において実施すべきものは多いものの、中野区も、地方自治体として住民の暮らしと命を守る立場で、以下の対策について緊急に行うことを求めます。

1. 子ども・ 教育の分野について

・ 休校中であっても、学校で受け入れている児童のために給食の提供を検討すること
・ 3 月 16 日以降の学校休校の延長の判断にあたっては、科学的知見に基づいて判断すること
・ 学校休校の判断について子どもたち に理解してもらえるよう丁寧な説明を行うこと
・ 学童クラブの人員配置へ の支援を行うこと
・ 子どもの居場所を確保するため、児童館・キッズプラザについては 運営のあり方を柔軟に 検討すること

2. 産業・労働・区民のくらしに関わる分野について

・ 新型コロナウイルス感染症に伴う中小企業相談窓口を設置すること
・ 他自治体の事例も研究し、 売り上げが急減している中小企業に対して、利子補給制度や融資制度の実施を検討すること
・ 小中学校の給食食材等の納入業者に対して、損失を補填する措置をとること
・ 休業を余儀なくされているフリーランス、個人事業主に対して雇用調整助成金の特例と同様の 補償 を 国や 都と連携して実施すること

3. コロナウイルス対策全般に関わること

・ マスクが不足している医療機関に対し、災害備蓄用マスクを支給すること。また、高齢者施設、介護施設、介護事業所、 民間保育施設、障害者施設 の実態を調査して必要なマスクを支給すること
・ 区民の不安にこたえるため、保健所の相談体制を強化すること
・ 周辺自治体や都、国、医師会などの関係機関とも連携を強化し、迅速な情報共有と正確な情報発信に努めること
・ 感染者への差別・偏見、事業者への風評被害を防ぐ 措置を講じること
・ 以上述べた事項について、 適切な財源保障がなされるよう 国や都 に対して要望を取りまとめ て提出すること

2020年度一般会計予算・国民健康保険事業特別会計予算 賛成討論:いさ哲郎

上程中の第6号議案【令和2年度中野区一般会計予算】および第8号議案【令和2年度中野区国民健康保険事業特別会計予算】について、日本共産党議員団の立場で一括して賛成の討論をいたします。

第6号議案 一般会計予算に賛成する理由として2点述べます。
第一に、広範な区民要求に応える取り組みが示されているという点です。
防災分野では「木造住宅耐震改修助成の実施」は、木造住宅密集地域の多い中野区での実施が待たれていました。「洪水ハザードマップの充実」や区有施設など一時避難所への水・食料等の備蓄なども、区民の不安に応える観点から評価いたします。
子育ての分野では、「子どもの相談窓口の体制強化」や「木製おもちゃの配置」等の改善があることを評価します。「認可保育園の新規開設」は、当区においても深刻な問題である待機児童の解消のために急がねばならない施策です。併せて、保育の質の向上に取り組むことが求められます。また、「子どもの権利条例の制定検討」を歓迎します。
障害者支援の分野では、視覚障害者向けに点字版区報の発行が開始されることは重要です。また、「道路補修及びバリアフリー改良工事」、「ユニバーサルデザインフォントの導入」など、どんな条件にある方でも健常者と同じように不利益なく生きられる施策は、速やかに進めていただくよう要望します
環境分野では、持続可能性がうたわれる時代において、自治体にもその責務が問われる中、「蓄電システム導入支援」、「食品ロス削減の推進」など、環境の課題に具体的に取り組み施策が前に進むことを評価します。
「公契約条例」や「中野区男女平等基本条例」は、来年度より検討が開始となります。実効性のある取り組みとなるよう、議会の立場からも引き続き後押しをいてまいります。

第二に、ますます悪化する経済状況のもと、区民のくらしを守る予算となっている点です。内閣府が発表した2019年第4四半期のGDP速報値は年率換算で6.3%減と大きなマイナス、景気動向指数も1世帯当たりの消費支出も連続マイナスとなっており、昨年10月の消費税10%増税が、増税前から落ち込んでいた経済をさらに悪化させたことは、政府の数字からも、区内商店や区民の皆さんからの声からも明らかです。このような状況で、「子どもの貧困対策の具体化」は、格差貧困の拡大を止める具体的な施策の足掛かりとして、積極的な施策展開を期待するものです。債権管理対策の中で、生活再建支援の視点が盛り込まれることも重要です。
「区内事業所継承支援の推進」では、中小企業や小規模事業者の廃業増加への対応として、区内事業所の状況調査を実施するとしています。中野区の魅力に大きく関わる商店街のにぎわいに関わる施策であることから期待を寄せるものです。事業者への詳細な聞き取りなど実態調査を行いながら、実情に見合った支援へと対象を拡大させていくなどの改善も必要であることを併せて指摘しておきます。

一般会計予算全体を通していくつかの指摘と、要望も述べておきます。
 歳入で言えば、児童相談所設置関連をふくめ23区の行政需要はいつになく高まっています。それだけに、都区財政調整交付金の配分割合の変更は重要な課題です。「都区制度改革実施大綱」の厳正な運用と、基準財政需要額に算定すべき事項を捉えた配分割合の適正な見直しを区長先頭に求めていくことを強く要望します。また、消費税増税の影響に加え、今日の新型コロナウイルス感染に係る区民生活、地域経済等への影響も懸念されます。税・国保・介護の徴収については、区民生活に寄り添った対応を求めます。
歳出では、政策過程からの区民参加の実施が極めて大切です。また、財政運営については、今後の財政の厳しさに言及されていますが、それだけに区民の暮らし・福祉への影響を回避するための適切・柔軟な対応が必要です。基本構想・基本計画においては区有施設の配置整備計画が予定されています。新年度に計上されているコンサルタント委託により区有施設のマネジメント支援が施されますが、それにとどまらず区有施設が直接、区民の福祉や人権に関わり、地域コミュニティに貢献していることを捉え、徹底した区民参加と意志決定プロセスの可視化を前提として計画を策定していく事が欠かせないことを強調しておきます。

一般会計予算の最後に、自民党公明党から提出され、その後取り下げられた予算修正案について。提案者からの取り下げの理由は「各分科会での質疑を鑑みて」というものでしたが、まさに提案者から示されたように、各分科会の質疑の中で修正案の根拠が無いことが明らかになった、ということを一言述べておきます。

第8号議案 国保特別会計予算について述べます。来年度、中野区の一人あたり国民健康保険料は1298円の増加という方針が示されていますが、国保料の基礎分・支援分は減額となります。そのため多くの区民にとっては保険料が引き下げられることが明らかであるため、本議案に賛成するものです。同時に一人あたり保険料の引き上げは一般会計からの繰入金の減額によるものです。同じ所得でも社会保険に比べ重い保険料負担は多くの区民の滞納という形で現れています。国は、保険料減額のための一般会計からの操入金を敵視して、来年度からは市町村へのペナルティまで実施しようとしています。国に対してはこうした地方自治を侵害する制度運用を改めるよう要望すること求めるとともに、区は区民生活を守る立場に立って一般会計からの操入金の減額を改めるべきであると指摘しておきます。

以上、2議案に対する賛成の討論と致します。

2020年第1回定例会本会議一般質問:小杉一男

2020年第1回定例会本会議において日本共産党議員団の立場で一般質問を行います。質問内容は通告通りで、その他の項は失語症者向け意思疎通支援者の派遣について取り上げます。

1. (初めに)学校教育と子どもの人権について(伺います)

① (まずは)学校生活での環境について(です)

昨年10月に文科省が発表した「児童生徒の問題行動・不登校等生徒指導上の諸課題に関する調査結果について」によると、年間30日以上欠席する不登校児童生徒が小中学校で2013年から上昇し続けています。中学校で12万人、小学校で4万5千人。中野区でも200人ほどの児童生徒が不登校となっており、年々増加しています。
 中野区において不登校児童生徒が上昇傾向にある状況についてどのようにお考えですか。答弁を求めます。
適応指導教室が2か所の分室でも運営され、登録児童数も上がっていることは喜ばしいところです。しかし、それでも、登校できない児童生徒はおられます。
不登校に対する法律や国の基本方針では、個々の不登校児童生徒の多様な学習活動の実情を踏まえ、状況に応じた支援が行われること、登校という結果のみを目標とするのではなく、児童生徒が自らの進路を主体的に捉えて、社会的に自立することを目指すなど、大きく変わりました。児童生徒の才能や能力に応じて、それぞれの可能性が伸ばせるように、本人の希望を尊重したうえで、さまざまな機関を活用し、自立支援を行うことが掲げられています。
不登校の児童生徒を身近で支える保護者たちが孤立するのではなく、保護者同士が交流しながら子どもに向き合うことが必要です。そのためにも、2017年3月の文科省の通知にあるように、不登校の児童生徒の保護者らから、同じ立場同士で意見交換ができる交流の場所・機会を作ってほしいと強く求められています。
 不登校の児童生徒の保護者間の交流機会の提供を行うよう、早急に支援の充実を行うべきではないでしょうか。答弁を求めます。
不登校の他に、いじめ認知件数や暴力行為、自殺率などの上昇もあり、こうした数字は小中学生からの警鐘と思われます。子どもたちの様子や保護者の声によると、学校生活における子どもたちをめぐるストレスやプレッシャーは以前に比べて強いものになっています。授業時間は増加し続けています。
国連の子どもの権利委員会は1998年から度重なり、日本の教育分野の過度な「受験競争」への懸念を示してきました。競争主義を脱却することや子どもを学びの主体としてとらえること、個に寄り添う教育など、未来の教育を考えていく必要があります。
 国連の子どもの権利委員会から勧告されている、子どもたちの学校生活におけるストレスフルな環境についてどのように認識し、改善を目指そうとしていますか。答弁を求めます。

② (続いて)子どもの権利条例の検討準備について(です)

新年度予算案で子どもの権利条例の検討準備を行う提案がされました。
中野区内の不登校児童生徒の、ある保護者の方は「学校の理解ない対応に疲弊させられている保護者は大勢います。しかも理解ある先生との会話ならまだしも、理解のない先生複数人とのやりとりを多くは母親一人が背負っています」と言われていました。現在のいじめ防止対策推進法の「いじめ」の定義にある「児童等と一定の人的関係にある他の児童等」の「等」には教職員は残念ながら入っていません。教職員の対応により精神的苦痛を受け、不登校になった児童も少なからずおられるし、不登校児童生徒や保護者への差別や偏見もあると聞いています。この方は「子どもの権利条例というものがあったなら、どれほど早くに親子の精神的苦痛が和らいだものかと思います。ぜひその条例は必要だと思います」と期待を込めていました。
子どもに関わるいじめ、虐待、自殺など深刻な事態が広がる中だからこそ、いま子どもの権利条例の制定が求められています。
 子どもの権利条例の制定の意義や必要性について改めて伺います。答弁を求めます。
全国40以上の自治体ではすでに子ども条例が制定されています。毎年開催されている「地方自治と子ども施策」全国自治体シンポジウムに参加しました。
条例設置の自治体の多くは、選任されたオンブズパーソン(権利擁護委員)が子どもからの苦情を聞き、助言・支援及び関係機関への協力依頼などを行っています。相談で解決しない場合は、救済申し立てにより関係者等への調査に入ったり、その過程で事実関係の確認や必要と認める場合は、勧告や意見表明、是正要請などを行ったりもできます。議論になっていたのは、その機関の「独立性」や「中立性」についてです。「独立した立場でないと子どもの立場を貫くことはできない」など、行政から独立した機関の構成員として選任をされないと、職務が全うできない場面もあると語られていました。
子どもの人権救済を子ども主体で行っていくために、同条例の制定に向けて、児童生徒、教員、保護者、行政、地域それぞれが十分な議論をしていくことが求められます。中野区には「教育行政における区民参加に関する条例」が制定されており、第4条では「区民参加においては、権利の主体としての子どもの参加と意見表明の機会が保障されるよう配慮されなければならない」と掲げられています。こうした条例も踏まえて、より一層、前に踏み出すべきです。
 新年度においては、審議会の設置が予定され、検討が進められるようですが、そこでの審議は公開とし、子どもの意見を聞く機会についても検討してはいかがでしょうか。答弁を求めます。

③ (加えて)教職員の労働環境の改善について(です)

一昨年10月に実施した学校教員勤務実態調査でも、平日の教員の勤務時間が11時間を超える長時間となっていることが明らかとなりました。区においては「学校における働き方改革推進プラン」を策定し、2018年度から3年間の期間で取り組みが進められています。これらは子どもたちにとってもゆとりのある教育を受けるために必要なことです。
 同「プラン」は4つの「取り組みの方向性」のもとで準備されてきています。その進捗状況をお示しください。
勤務時間管理はこの4月から、わが会派も求めてきた庶務事務システム(静脈認証)で行われます。しかし、国会でも文科大臣が「実際にはタイムカードを押した後に引き続き職場に残って働いている方がいる実態も承知しています」との答弁もしています。業務内容が変わらなければ持ち帰り残業を行うだけになります。4月からの勤務時間管理を行うに当たっては、厳格な運用を行うよう求めたいと考えます。
同プランでは「週当たりの在校時間が60時間を超えないように」するのが当面の目標とされていますが、「勤務実態調査」では小学校で41.9%、中学校で52.3%の教員が60時間を超えていました。
 現時点では教員の週当たりの平均在校時間は何時間となっていますか。答弁を求めます。
教職員の長時間労働の是正は、労働条件の改善として緊急であり、子どもの教育条件としてきわめて大切な課題となっています。
昨年12月に公立学校の教員に「1年単位の変形労働時間制」導入を可能とする法律が成立しました。この法案審議にあたっては、多くの教員が「長期休業中の休日を増やしても業務が多く消化できない」「平日の勤務時間が増えると仕事もさらに増えるのではないか」「学期中に体調を壊す教員がさらに増える」などと訴え、「反対」の意思を表明されていました。
法改定によって、教員の時間外在校等時間を「1か月45時間以内、1年間360時間以内」にする「指針」が告示されました。中野区の小中学校の教員の時間外労働が、1日当たり4時間近くあるものを半分に減らさなくてはいけなくなります。本当にできるのか疑問です。
教員の負担は非常に大きくなっています。今後は道徳の所見や小学校英語、プログラミング教育など、新学習指導要領の実施で業務量が増えていき、本来業務の指導や児童生徒に向き合う時間がより一層確保できなくなる懸念があります。
そもそも学校現場の矛盾は授業数に比して2割も少ない教員定数で、以前より膨大な業務をこなしているのが現状です。教員1人当たりの授業負担は長い間、「1日4コマ、週24コマ」とされてきましたが、国はその基準を投げ捨て授業負担を増やしてきました。週5日制の後も授業が教員増なしに増やされてきました。1日5コマ、6コマの授業をすれば残る時間は25分だけです。その中で授業準備や採点、各種打ち合わせ、報告書作りなど公務が終わるはずがありません。中学では部活動指導などのために長時間労働になっています。
こうした教員の長時間勤務の実情を顧みず、「指針」という上限を押し付け、「1年単位の変形労働時間制」を教育現場に定着を図ろうとしているのは許されません。
 政府や東京都に抜本的な大幅な定員増を求めるべきです。また、区としても教員の増員を検討すべきではないでしょうか。(見解を伺いまして、この項の質問を終えます)

2. (続きまして)学童クラブの待機児童の解消について(伺います)

共働き世帯などの小学生が過ごす学童保育を利用する子どもは1500人あまりです。この5年で120人あまりが増加しています。今後も増加していくことが予想されています。こうした区民要望を受け止め、学童クラブを必要とされる地域にしっかりと区の責任で整備をしていくことを求めてきました。学童クラブは保育園と異なり、学校と自宅の間の通学路にあることが望ましく、学童クラブの誘致には十分な配慮が求められてきました。
4月から3か所の新規の民間学童クラブの運営が開始します。区も必要な地域に民間学童クラブを誘致してきましたが、通学路から外れているなど、必ずしも待機児童の解消につながらない困難さがあると感じています。
 民間学童クラブを誘致しても、残念ながらなかなか定員を上回らないところもあります。こうした定数が充足しない理由はどのようなものと把握していますか。答弁を求めます。
昨年4月現在の待機児数は185人でしたが、今年1月時点では70名に減っています。学童の空きがあるのに活用されていないのではと残念に思います。
 学童クラブを利用する児童や保護者のニーズをしっかりと把握し、それに基づいた区の対応を検討する必要があるのではないでしょうか。答弁を求めます。
新年度の「学童クラブ利用案内」では、「利用待機になった場合」の取扱いが変わるとされています。公立学童クラブの利用待機になった場合、区が保護者に連絡をし、利用希望の変更などを確認しています。その際、民間学童クラブを利用する場合、一部の民間学童クラブにおいて、区立の辞退をする必要がなくなりより利用しやすくなります。区民がより利用しやすくなるようにいっそうの改善を求め、この項を終えます。

3. (続きまして)国民健康保険について(伺います)

① (まずは)「多子世帯への均等割保険料の減免について(です)

国民健康保険は被保険者ごとに保険料がかかります。世帯に配偶者や子どもがいれば均等割保険料が賦課されますが、この仕組みは他の保険種別にはありません。わが党は国と都道府県の公費負担4.6兆円に1兆円の財源を投入し、「均等割」や「平等割」の保険料を廃止するなどの提案をしています。
それが実現するまでの間、自治体の努力で保険料の減免・徴収猶予を行う自治体が広がってきています。これは国保法77条に基づくもので、「決算補填以外の目的」と言われるもので、東京都の国保運営方針でも解消・削減すべき「赤字」とされていないものです。
東京都内では東大和、昭島、清瀬、あきる野各市で条例付則や取扱要綱で規定し、18歳未満の子どもに対し、均等割保険料の減免を行っています。東大和市では18歳未満の3人目以降は均等割保険料を未徴収に、昭島市では18歳以下の2人目の均等割保険料を半額にし3人目以降を9割軽減にしています。中野区の場合は2人目以降5割軽減ではおおよそ4500万円、3人目以降9割軽減では6000万円で実現できます。
 子育て世帯の支援として、18歳未満の子どもに対し被保険料の均等割を減免することを検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

② (続きまして)短期保険証・資格証の発行(です)

中野区では国保における滞納繰越世帯の割合は2014年度26.8%であったものが、18年度には29.6%に上昇してきています。
滞納世帯に短期保険証や資格証明証を発行するに当たっては、納付相談・指導を通じて滞納者の実情等を十分に把握し、その実情を勘案するとなっています。「納付相談・指導に一向に応じようとしない」「十分な負担能力がある」などと認められる場合に発行するとされていますが、多くの自治体では資格証・短期証の発行を機械的に行っています。
中野区では2018年度には短期保険証が5117世帯に、資格証が942世帯に発行されましたが、区の窓口に来て、納付相談を経て一般保険証に切り替えられた方はわずか144件でした。資格証も一般証や短期証に切り替わったのは45件に過ぎませんでした。
横浜市は「事務取扱要綱」を改定し、行政側が悪徳滞納者と証明できない限り短期証の発行は行わないよう変更し、資格証明書や短期保険証の交付をゼロにしました。これらの発行によって滞納世帯と接触を増やしたからといって保険料の収納が可能という実態は少なく、その反対に発行のコストや手間がかかり行政効果が薄いと判断し、発行を取りやめたそうです。
また、正規の保険証を取り上げその代わりに渡す資格証明書は、医療機関の窓口でいったんは10割の負担をしなければならない事実上の無保険の制度で、お金がなければ医療にかかれないという制裁措置そのものです。
 短期証や資格証の交付について、発行コストや手間など経済効率性の観点や医療の受診抑制防止の観点から短期保険証・資格証の発行を見直すことを検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。
長年の国庫負担割合の削減に続き、都道府県化による一般会計からの法定外繰り入れの停止が目指されています。しかし、国保加入世帯の平均所得は約136万円、約70%の世帯所得は100万円以下です。これが国保世帯の生活実態です。政府も国保制度には構造的な問題があると認識しながら、放置をしてきました。現在、住民の福祉の増進を図る地方自治体の役割が問われていることを述べて、この項を終えます。

4. (続きまして)介護保険の運営について(伺います)

① (まずは)介護保険事業計画の進捗(です)

現在は3年間の第7期介護保険事業計画の2年目の19年度が終わる時期です。
この1年半あまりの間では計画期ごとのサービスの実績値が計画値を下回る状況となり、予定されていた介護給付費準備基金の取り崩しが行われずに2018年度末で、27億6800万円余となっています。
厚労省は2018年7月に「介護保険事業(支援)計画の進捗管理の手引き」を作成し、計画に掲げたサービスごとの見込み量と実際の利用状況が乖離していた場合、新たな取り組みを行わないと乖離が広がり、計画が形骸化するおそれがあるため、区市町村は計画年度の途中でも取り組みや目標の修正を検討する必要があるとしています。
 2018年度の介護給付費の見込みよりも4.8億円下回っています。見込み差の要因はどのようなものがあると考えていますか。答弁を求めます。
現在、地域包括ケア「見える化」システムが導入されています。都道府県・市町村における計画策定・実行を支えるために「介護・医療の現状分析・課題抽出支援」「取組事例の共有・施策検討支援」などの機能が提供されています。こうした指標を用いて、地域間や時系列で比較し地域の課題を把握することが目指されています。
 認定率や受給率、受給者一人当たり給付費の指標に焦点を置いた観点から、中野区の特徴点についてどのように把握されていますか。答弁を求めます。
先ほどの「手引き」では「受給率」に関わって「事業者の公募過程で問題が生じている」ことについて、想定したサービスが利用されない理由としてサービス提供事業者が想定通り開設できない場合があることを示し、参入しない理由を参入が期待できる法人等に聞き、その理由に応じて保険者として対応、協力すべきことの有無を検討する必要があるとしています。第7期計画における介護施設の整備目標の多くは残念ながら達成できていません。
 参入が期待できる法人等に参入しない理由を聞き取り、それに応じた対応や協力すべきことを検討すべきではないでしょうか。答弁を求めます。
高齢者やその家族から必要とされる介護保険施設の整備は待ったなしです。
 介護保険施設整備における土地所有者からの提供を進めるために、区報・ホームページに留まらず、区民に対し土地提供のメリットを含め土地提供をいっそうに呼びかけるべきではないでしょうか。答弁を求めます。

② (次に)介護人材確保に向けた取り組み(伺います)

団塊の世代が75歳を迎える2025年に向け、介護人材を量と質の両面から確保するために、国と地域が共同し、取り組みが進められています。国の事業として「介護に関する入門的研修」が実施されています。中野区では認定ヘルパー養成研修を2016年から実施しています。
 中野区の認定ヘルパー研修はどれくらいの人が受講し、事業者への紹介につながっているのでしょうか。答弁を求めます。
東京都が進めている「TOKYO働きやすい福祉の職場宣言」は高齢・児童・障害分野の施設・事業所が働きやすさの指標となる項目を明示した都独自の「働きやすい福祉の職場ガイドライン」を踏まえ、人材育成、キャリアップ、ライフ・ワーク・バランスなど働く人にやさしい職場づくりに取り組んでいることを申請し、それが公表される仕組みとなっています。東京都内で940事業者が宣言事業所として公表されています。中野区内では1月末現在34事業所に留まっています。これらには施設や通所介護の事業所など一定規模のところが目立ちます。高齢・児童・障害分野のどこの施設・事業所でも働きやすくなるように推進していくべきです。
 宣言に至らない介護事業者や小規模事業者などへの支援について、区としてはどのように行っていくおつもりですか。見解を伺いまして、この項の質問を終えます。

5. (続きまして)アルコールによる健康障害への対策について(伺います)

国はアルコール健康障害対策推進基本計画を2016年に策定し、東京都も推進計画を定めました。中野区は昨年「自殺対策計画」を策定しましたが、アルコール健康障害対策計画はありません。
少量のアルコールは大脳皮質の機能を抑え、短期的には不安を和らげますが、中等量以上になると衝動性や攻撃性を強め自己破壊的な考えが生じてしまいやすいのです。アルコール依存症に罹患していない、健康な状態の人にも出現すると言われています。自殺者の9割以上が何らかの精神障害に罹患していますが、働き盛りの男性の自殺ではアルコール摂取が影響している事例が多いとの統計も出ています。
 アルコールやうつと自殺の関係について、どのように認識していますか。自殺者の中でアルコール問題に関係する方はどれほどおられましたか。答弁を求めます。
アルコール依存症とは、寝付くためや憂さ晴らしで飲み始めたつもりが、いつしか飲む量も増え、歯止めがきかなくなってしまい、やがては身体を壊し、仕事で失敗したり人間関係でトラブルを起こしたりするようになります。依存症という病気は自分が病気であるという自覚がない、病識が欠如したまま症状の重症化が進む方が多いといわれています。
内閣府実施の調査によると、アルコール依存症の相談場所として最も多いのが、「医療機関」(79%)で、「公的機関」は36%に留まっています。中野区ではすこやか福祉センターで、精神保健相談として専門医や保健師が応対し、アルコール関連の相談を行っています。その中では家族が相談に来て「本人をアルコール専門機関に受診させたい」や「本人の酒の量が多く、このままでは死んでしまうのではと心配している」などの相談が寄せられています。相談件数の中で、アルコール関連の相談は2018年度112件のうち8件、2019年度101件のうち14件で7%~14%ですから少ないとも言えません。
 アルコール健康障害を有している方やその家族が、相談拠点であるすこやか福祉センターで適切な相談をうけられるよう、いっそうに周知していくべきではないでしょうか。答弁を求めます。
自治体として積極的に取り組んでいるのが板橋区です。同区では保健所でアルコール依存からの回復をサポートするために、看護師・臨床心理士などの専門家とともに本人ミーティング(継続相談会)や家族ミーティングを開催しています。昨年度の実績は家族100名、本人44名でした。アルコール依存症の専門医療機関への受診勧奨も行われています。
 本人や家族のミーティングの開催とアルコール専門医療機関や自助グループとの連携も強化していくべきではないでしょうか。答弁を求めます。
警視庁の調べによると、少年の飲酒による補導件数が近年増加傾向にあります。未成年者に飲酒をさせない取り組みを進める必要があります。中野区主催の成人式で毎年、飲酒メーカーが飲酒との付き合い方を説明していますが、公的な場で特定企業が成人を迎えた若者に飲酒を誘引することは、不適切と言わざるを得ません。本来ならば、医師などの専門家に依存対象についての話題提供をいただく方がふさわしいと思います。いずれにしても、実行委員会の皆さんが創意工夫し公的な場にふさわしい演者を選定するべきです。
 成人式では公的な場にふさわしい演者を選定すべきではないでしょうか。見解を伺いまして、この項の質問を終えます。

6. (最後に)その他(の項として)

① 失語症者向け意思疎通支援者の派遣について(伺います)

新年度案では地域生活支援事業の意思疎通支援事業として「代筆・代読支援」の実施が予定さています。わが会派として求めてきており、多くの視覚障害者からも、喜びの声を伺っています。しかし、その中でも失語症者を支援する方から制度拡充の要望が寄せられています。
失語症者は高次脳機能障害の1種であり、主には脳出血、脳梗塞などの脳血管障害によって脳の言語機能の中枢が損傷されることにより、獲得した言語機能が障害された状態と言われています。失語症者は全国20~50万人います。失語症になると生活のあらゆる場面で意思の疎通ができなくなります。よって失語症の症状や対応を理解して会話の支援ができる支援者が必要なのです。2018年度から東京都は失語症者向け意思疎通支援者の養成を開始しています。
 東京都において意思疎通支援者の養成はどれくらい進んでいますか。答弁を求めます。
障害福祉サービスの同行援護には「視覚障害により移動に著しい困難を有する方等」と限定されており、失語症者は対象外となっています。そして厚労省が、地域生活支援事業の意志疎通事業の中で、失語症者も対象であることを明確化させました。
 中野区においても地域生活支援事業の意思疎通支援事業として、失語症者向け意思疎通支援者を派遣することを実施する検討を行うべきではないでしょうか、伺いまして、私からの質問を終了いたします。

2020年第1回定例会本会議一般質問:羽鳥だいすけ

2020年第1回定例会にあたって、日本共産党議員団を代表して質問を行います。

1. 施政方針説明と区長の政治姿勢について

最初に世界的に大きな問題になっているコロナウィルスによる新型肺炎について伺います。2月17日時点で新型肺炎の罹患者は中国を中心に世界で7万人以上、死者1700人以上となっています。メディアで連日大きく取り上げられていることや蔓延する情報の中にはデマも含まれており、区民にも不安が広がり、連日の問い合わせは約100件にも上っています。多くの専門家が指摘しているように、過度に恐れるのではなく、通常とっている手洗いやうがい、消毒などが極めて有効だと言われています。正確な情報を公的な機関がしっかりと発信することが重要です。区はホームページの最初の画面にコロナウィルス感染症についてのリンクを設け、区民に周知をしていますが、不安を解消させるほど情報が広がってはいないのではないでしょうか。
Q1.他にも区のお知らせ掲示板やジェイコムとの協力など、区が持つあらゆる媒体を活用して、予防についての知識や感染が疑われる場合の対応など、区民の不安にこたえる情報発信が必要ではないでしょうか。

またこの病気が中国を中心に広がっていることから現在、「中国人お断り」など、病気にかかった人を区別せず、特定の国へのヘイトスピーチにつながる言動が特にインターネットを中心に広がっています。「何かを排除すれば安心な気がする」という気分感情に付け込んだものであり、放置するわけにはいきません。
Q2.正確な情報発信とともに区として「不安に付け込んだヘイトスピーチは許さない」という発信も必要ではないでしょうか。

施政方針説明についてです。新年度に向けて取り組みの中で「子どもの権利条例の制定検討」「認可保育園の新規開設」「子どもの貧困対策の具体化」「洪水ハザードマップの充実」「木造住宅耐震改修助成の実施」など、この間、多くの区民から求められてきた施策が示され、高く評価いたします。
その中でも私が大事だと思ったのが、「子どもの貧困対策の具体化」です。なかなか声として上がってきづらい「貧困」という問題に目を向けた対策は、わが会派としても繰り返し求めてきたことであり、積極的な施策展開を期待するものです。
この「貧困」とは政治によって作られています。その中でも昨年10月に行われた消費税増税は国民の暮らしに重大な影響を及ぼしています。内閣府の景気動向指数は5カ月連続マイナス、総務省の家計調査では1世帯当たりの消費支出は3カ月連続マイナスとなりました。本日発表された10~12月期の国内総生産(GDP)は年率換算で6.3%減と消費税増税による深刻な不況の現状は明らかです。
Q3.区長は今の日本経済と区民の生活実態について、どのような認識をお持ちでしょうか。お尋ねします。

この項目の最後に「対話の区政」についてお尋ねします。昨年、34歳で首相に就任したフィンランドのサンナ・マリン首相は「社会の強さは、富裕層が持つ富の大きさではなく、最も弱い立場の成員がどれほど豊かで快適な生活を送れているかによって計るべきものである」と述べています。彼女の人生経験にも裏打ちされた素晴らしい発言だと思います。先日発表された中野区基本構想素案に「10年後に目指すまちの姿」の中で「人との交流やつながりを広げ、誰一人取り残されることのない安心できる地域社会を築きます」と明記されました。社会の中で困難な人に目を向ける姿勢が区政の中にあることは大きな希望です。
区長は施政方針説明の「むすびに」の項目の中で「常に変わりゆく社会課題に即応していくためには、課題を共有し、ともに考え、ともに解決に向けて行動する人を増やしていくことが不可欠であると考えています」と述べています。区長が「活動人口」と呼ぶ区民を大きく広げていくことは非常に重要です。そうした区民を増やすには、区政に「自分の意見が反映された」と思えることが大切です。そのことは「中野区基本構想に関するアンケート」において、「どのような基本構想なら親しみが持てるか」という設問において、「区民の意見が反映された基本構想であること」という回答が一番であったことからも明らかです。
「対話の区政」は対話をしたら終わりではありません。対話をして、それを生かす過程と区民にその過程が見えることが大事です。
Q4.区長にとって、「対話の区政」とは何でしょうか。答弁を求め、この項目を終わります。

2. 公契約条例について

次に公契約条例について伺います。昨年12月に中野区公契約条例推進委員会が主催した学習会に参加してまいりました。多摩市で公契約審議会の委員長を務めている古川景一さんをお招きしての学習会は大変示唆に富むものでした。公契約条例は前区長の下では、「効果が明らかでない」として制定は検討されてきませんでしたが、酒井区長が公約にも出され、区の方針は180度変わりました。そして「当初予算案の概要」にも項目出しがされました。地域で公契約条例に向けての区の方針を伝えると多くの方から「いい条例にしてほしい」と歓迎の声が聞かれ、条例についての期待を感じます。「区民のためになる良い条例にしたい」、私もその思いでいます。その上で何点か伺います。
Q5.まず、条例の制定及び施行に関する工程をお示しください。

2018年第2回定例会で公契約条例の役割について尋ねたいさ議員の質問に対し、区は「公契約条例により労働者への適正な労働条件や処遇を確保し、ダンピングの防止を図ることにより公共サービスや公共工事の質の向上、地域経済の活性化などが図られる」と答弁されています。私も同感であります。しかし条例が理念を宣言するだけのものではこの目的は達成できません。
Q6.条例は労務報酬下限額の定め、いわゆる賃金条項があるものにすべきと考えますが、区の見解をお答えください。

また賃金条項があるだけでも実効性があるとは言えません。私も参加した学習会では福島第一原発事故後の除染作業において労働者に支払われるはずの危険手当について紹介されていました。工事の発注者である環境省は危険手当分のお金は出しているものの、それは労働者の手に渡らず中間業者がピンハネし、労働者は被曝の危険がある仕事を低賃金で行っている実態があります。その背景には環境省が「労働者を雇用する事業者が労働者に危険手当の支払いを約束していれば、支払われていなかった場合に摘発する」となっているからです。これでは現場の労働者の低賃金が放置されてしまいます。建設の現場では重層下請けの構造により、発注段階では適正な賃金で計算したはずなのに、現場で働く労働者の賃金に反映されていない事例があると聞きます。
Q7.そのようなことを防ぐために、何次下請けであろうとも労働者に支払われた賃金が労務報酬下限額を下回った場合、労働者の賃金請求権が発生することを条例に明記すべきと考えますが、区の見解をお答えください。

また労働者に賃金支払いがきちんと行われているかを把握するためには、賃金台帳を区がきちんと把握できるようにしなければなりません。昨年まで渋谷区では公契約条例に労務報酬下限額があることとそれを担保するための賃金台帳の作成・提出が明記されつつも、その内容が不十分であったため実際の賃金が労務報酬下限額を下回った場合でもそれが放置されている実態があったそうです。それを指摘する多くの区民の声があり、ようやく昨年、そうした抜け穴をふさぐ要綱の改正を行ったそうです。
Q8.区の条例制定にあたっては他自治体の事例もよく研究し、受注者に対して一人ひとりの労働者の賃金をきちんと保証する賃金台帳の提出を義務付ける必要があると考えますが、区の見解をお答えください。
重層下請け構造がある以上、それがある上でなお実効性を確保する仕組みが必要です。区と受注者との関係だけで賃金条項を守らせるというだけでは足りません。また実行させるにしても
Q9.区との契約条項の中に、受注者に対して労働条件の確保を下請けと連帯して責任を負わせる項目が必要です。さらに条例違反には契約上の不利益を負わせる項目が必要ではないでしょうか。区の見解をお答えください。

また公契約約条例の運用を始めていけば、賃金台帳の確認や事業者への指導など、条例に基づく職員の仕事は大きく増えることが想定されます。公契約条例は条文があるだけでは実効的ではありません。その条例を運用する職員が、適正な単価の保障が業務の質を保障し、区の発展のためになるという公契約条例の意義をよくとらえる必要があります。
Q10.そのために、特に制度の開始時期に条例の意義について区職員の研修を行うべきではないでしょうか。また、適切に条例の運用を行えるよう、先行自治体の事例も研究して、職員の配置数についても加増を検討すべきではないでしょうか。

また条例が対象とする労働者の範囲も重要な論点です。公契約条例を制定した自治体の中には、雇用されている労働者のみが対象とされ、一人親方や指定管理者の下で働く労働者が対象とされていない場合もあります。
Q11.しかし、条例の趣旨からすれば、こうした方々も対象とすべきではないでしょうか。行政が働く貧困層を生み出してはいけません。区の見解をお答えください。この条例が中野区のさらなる発展に貢献することを願ってこの項目の質問を終わります。

3. 気候変動対策について

続いて気候変動対策について伺います。昨年は気候変動問題が一躍注目を集めました。世界各国で若者が立ち上がり声を上げています。そこには、今行動を起こさなければ、取り返しがつかなくなるという深刻な危機感があります。日本においても昨年の台風被害、この冬の歴史的な暖冬など気候変動の影響を大変身近に感じるものとなっているのではないでしょうか。世界の多くの識者が触れている通り、気温上昇を1.5度未満に抑える確率を66%以上にするために残っている炭素排出量は現在の世界の排出量のわずか8年分しかありません。まさに1年1年の真剣な取り組みが求められています。また最近、危機感をもって言われているのが、温度上昇がある程度までいくと、温暖化の連鎖反応が起こり、気温上昇が止められなくなるということです。
来年度に蓄電池への導入補助事業が行われることは重要と考えますが、やはりこの危機的な事態に対処するために、環境基本計画策定待ちにせず、新たな政策を出すことを強く求めます。
こうした危機的な事態にあることを自治体が「気候非常事態宣言」を出して、積極的に周知していく動きが世界的に広がっています。日本でも昨年、長崎県壱岐市を皮切りに8自治体が宣言しましたが、2020年に入ってすでに7自治体が新たに宣言を出すなど、今年はその動きはさらに加速すると思われます。以前の質問でも指摘しましたが、すでに気候変動対策に動くことは、ステータスではなく、スタンダードになっています。エネルギーの一大消費地である23区の中野区で「気候非常事態宣言」を出すことには大きな意味があります。
Q12.中野区も「気候非常事態宣言」を出し、世界に向け気候変動対策に取り組む区の姿勢をアピールすべきではないでしょうか。区の見解をお答えください。

先日発表された中野区基本構想素案には環境に向けた取り組みの中で「脱炭素」を目指すことが掲げられました。これまでは「低炭素」でしたが、現在の時世に沿って目標を引き上げたとのことで、非常に重要なことです。区として「脱炭素」を目指すとなれば、広義には民間部門を含めて、中野区からのCO2排出量を実質ゼロにすることが含まれます。
基本構想は10年後に目指す中野区の姿を示すものですから広義の意味でも達成に向け努力していくべきです。
Q13.環境基本計画の改定に向けて、どのような方策ならば可能か検討していくべきではないでしょうか。

また「脱炭素」を狭義で捉えれば、事業者としての中野区からのCO2排出を実質ゼロにするということになります。現在、中野区は電力の多くを再生可能エネルギー比率の高いものを購入しているとのことで、その比率は全消費電力のうち80%を占めています。
Q14.残りの20%についても再生可能エネルギー比率の高い電力への切り替えを検討するべきではないでしょうか。また80%の部分に関しても、再生可能エネルギーを100%に近づけていくべきではないでしょうか。

こうした使用電力の100%再生可能エネルギー化への取り組みを可視化するものとして、「再エネ100宣言 RE Action」というものがあります。日本の環境NGOや研究機関が主催をするもので、2050年までに使用する電力を100%再エネ電力とすることの宣言であり、その達成のために毎年、進捗状況を報告する事を求めています。この宣言をすることで、その場所に再生可能エネルギーの需要があることをアピールし、再生可能エネルギーの供給を増やすことを目的としています。
Q15.気候非常事態宣言と合わせ、この「再エネ100宣言 RE Action」を出してはいかがでしょうか。

現在、区が購入している新電力は出光グリーンパワーやエネット株式会社など、大手電力によるものになっています。電力切り替えは大事な取り組みの一つですが、再生可能エネルギーの利点の一つに地域経済循環を促すものになるというものがあります。その点で私は再エネの潜在的供給量が多い地方の自治体との連携が考えられないかと思います。世田谷区では2自治体、横浜市では12自治体と連携し、区内の個人あるいは企業・団体などに再生可能エネルギーの電気を供給しています。区が使用する電力をこうした地方から供給を受けるということも再生可能エネルギー比率を上げるために考えうる方策ではないでしょうか。
Q16.例えば、里まち連携自治体との協同などを検討してみてはいかがでしょうか。区の見解を求めて、この項目の質問を終えます。

4. 交通政策について

続いて交通政策について伺います。第4回定例会において区は、「交通弱者の移動環境の改善について」という報告を行い、一昨年のアンケートで明らかになった若宮・大和町の交通不便を解消するための実証実験を行う方針を示しました。地域で「こういう報告がありましたよ」と話をすると、「ぜひともやってほしい」「ルートはどうなるだろうか」と歓迎と期待の声が寄せられます。
報告によれば、コミュニティタクシーの利用が1日に70人程度なければ採算を取ることは難しいとのことです。実証実験の際に「もし本当に走った場合はどのくらいの人が利用するか」ということがきちんと推定できるようにしなければなりません。先日、特別委員会で視察に伺った西東京市では昨年実証実験を行いましたが、参加がかなり低調だったと聞ききました。周知の課題もあったとのことでしたが、利用するにあたっての事前登録が必要であったことや、運行日が一週間のうち限られた日数にとどまっていることも原因なのではないでしょうか。
Q17.中野区の実証実験においては、事前に回数券を買ってもらう事や、事前登録を必要としない事、毎日の運行を確保することなど、参加しやすい条件を整えることが必要ではないでしょうか。

またコミュニティタクシーのような地域公共交通は地域住民から認知され、親しまれることが非常に重要です。この間の区の取り組みでも周知しただけでは実証実験を行っていることすら知られないという事になりかねません。実証実験に当たって住民を巻き込む取り組みが必要です。岐阜市ではコミュニティバスの運行の際に、ルート選定や運賃などの基本的事項を決める場に市民が参加している仕組みがあります。そうした中で、利用者が落ち込んだ際にも「自分たちのバスを守ろう」と乗車運動をおこしたり、利用率をあげて運賃値下げを実現させたりしています。
Q18.今回の実証実験の取り組みの際には、地域住民と広く語り、地域住民にとって必要とされるルートの検証を行うなど、たくさんの方が利用するような方策を考えていくことが必要ではないでしょうか。

交通空白地域の移動支援の検討とともに「交通政策基本方針」の作成が報告されました。中身については今後議論していかなければなりませんが、今日は体制の問題について一点伺います。
交通政策基本方針とは基本的人権たる交通権を区民に保障するために、中野区としてどのような課題があり、どのような施策を行わなければならないかを明らかにするものです。交通政策基本方針がとらえる範囲について国土交通省は「自治体」を単位としていますが、同じ自治体の中でも課題は様々であり、その地域の「生活圏域はどこか」というそこに暮らす生活者の視点を取り入れることが重要です。また中野区は今後、高齢者特に単身高齢者の増加などの課題もあり、方針を作るにあたっての分析作業には高い専門性が必要です。
区は今年度から交通政策を組織として新たに設置しましたが、都市計画課長と交通政策課長が兼ねられているなど、現在の体制では基本方針策定の業務にも支障が出てくるのではないでしょうか。
Q19.交通政策に関する知識や経験のある土木技術系職員の配置や東京都などで公共交通政策や整備などの専門経験のある人材の配置など、組織体制の強化が必要と考えますが、いかがでしょうか。伺ってこの項目の質問を終えます。

5. 児童相談所について

続いて児童相談所についてお尋ねします。区は2021年度の児童相談所開設に向けて、準備を進めています。地域の身近なところにこうした拠点ができるということで大いに期待をしております。今日はそこで働く職員についてお尋ねをいたします。今中野区では児童相談所開設時の○○人という職員定数を満たすべく各地に職員を派遣し研修を行っています。区はそのことと東京都児童相談所の元職員などを会計年度任用職員でスーパーバイザーとして雇い、体制を充実させると言っています。しかしこの間多くの専門家などが懸念しているのは一度働いた職員がわずかな期間で辞めざるを得ないという実態です。昨年会派として視察に伺った静岡市児童相談所でも 多くの職員が1、2年で児童相談所を辞めてしまうとのことでした。また、今こうした事例が全国各地で相次いでいるだけに職員の引き抜き競争も起こっていると聞いています。福祉職については健康福祉部が中野区福祉職人材育成プランを作成し、研修にあたらせていますが、こうした現状があるだけに開設当初の人員分の研修は行なっているから大丈夫とは決して言えないのではないでしょうか。
Q20.児童福祉に関する知識や相談援助業務のスキルのある職員を継続して児童相談所に配置するため、区の福祉職全員員について、児童福祉の専門的知識や相談援助業務に関する研修を受講させるなどの方策も検討すべきではないでしょうか。

昨年11月に行われた特別区講演会で児童相談所についてのお話を伺いました。そこで区の児童相談所が設置されることで懸念されることが何点か触れられていました。
一つは今後の子ども家庭支援センターのあり方についてです。区は児童相談所の設置とともに総合子どもセンターとしてまとめられてしまいます。「児童相談所」という名称から相談に足踏みしてしまうということもあると聞きます。子ども家庭支援センターは地域の身近な子育て相談の拠点ということで、児童相談所とは別の専門性が求められる側面もあります。そうした時に、一体化してしまうとなれば、「相談しづらい」ということも出てくるのではと懸念します。役割分担が必要だと感じました。
Q21.区民が相談に来やすくするためにも、子ども家庭支援センターとして残して、役割分担を明確にしておくことでも検討すべきではないでしょうか。

また、介入と支援の分離も課題です。児童相談所は子育てなどの支援を行うところであると同時に、非常時には児童を引き離すなどの介入の措置をとるところでもあります。介入を行った担当が継続的に支援をすることで問題が生じないか、と議論があると聞きます。
Q22.しかし一方で事案の引継ぎがうまくいかないなど、事例もあると聞きます。そういったことには注意を払いつつも、緊急的な措置が必要な相談に対して迅速な対応ができるようにするため、機能分化した方がよいのではないかと考えますが、区の見解をお尋ねします。

またもう一つの懸念事項は単独児相になることによる事例の共有が円滑に行えるのかということです。これまでは都の児童相談所であったために、引っ越してもネットワークで結ばれた事例共有がすぐに行えていましたが、単独児相になると、それぞれの情報はそれぞれの区のものになります。担当にお聞きしましたところ、個人情報の問題もありすべての情報を共有するというわけにはいかないとのことでした。都を中心に事例共有の仕方を検討しているとのことですが、情報の齟齬から救える命が救えなくなってしまったということになってしまってはいけません。
Q23.専門家も交え、必要な情報を共有できるよう研究を進めていくべきではないでしょうか。

今、23区のほとんどでいっせいに児童相談所の開設準備が進められていますが、開設時に職員数が確保することが難しいということで、開設を遅らせると発表したところも出てきました。中野区でも今すぐ、そういう状況というわけではないとは思いますが、ぜひ区には開設時に働くことになる職員状況をよく見極めていただきたいと要望いたしまして、この項の質問を終わります。

6. 学校統廃合について

最後に学校統廃合について伺います。昨年11月に中野区教育委員会において、第四中・第八中と鷺宮小・西中野小の統合時期についての議論が行われました。議論の結果、区の両方の学校とも、当初予定通り合併するとしています。
区は適正な学校規模を確保することを統廃合の基準に置いていますが、区が適正な学校規模を確保できていないとしている小規模校のデメリットでは切磋琢磨する場面が少なくなる、人間関係が固定化する、学校行事に制約を受けるなど、根拠としては薄いのでと感じます。またこの間、学校統廃合により生徒・児童数が増え、一人当たりの校庭面積の基準を下回る新校が相次ぐなど、「適正な学校規模」にしたことによって、「良好な学校環境」が妨げられている事例が多く発生していると感じます。
Q24.区が適正な学校規模が必要というエビデンスとは何なのでしょうか。また適正な学級規模にすることが、かえって良好な学校環境を妨げているのではないでしょうか、見解をお尋ねします。

また先の報告で述べられたことですが、第四中・第八中統合新校の新校舎完成は美鳩小擁壁の工事により2年の遅れとなっていますが、報告の中ですでに「さらなる延長もあり得る」との記述があり、何の保証もありません。そうなれば、今後ますます生徒に遠距離通学を強いる期間が長くなってしまいます。「仮校舎からすぐに戻ってこられるなら」と思っていた人も裏切られた思いでいる人は多いのではないでしょうか。昨年の予算特別委員会総括質疑でも触れましたが、この間の人口推計には大きな狂いがあり、そのことが他の再編校にも大きな影響を及ぼしています。新校舎がいつできるかも未定という、新たに考える時間ができたわけですから、
Q25.第四中・第八中、鷺宮小・西中野小という第二次再編計画でまだ統合していない学校についてはその再編時期を見直すべきではないでしょうか。答弁を求めます。

7.第15 次 東北支援ボランティア

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支援募金・物資(冬物新品)のご協力をお願いします
出発は1月26日(日)です(物資は事前に取りに伺います)
今回のボランティアは現地の商店で購入した生活用品の配布、冬物の物資のバザー、劇団「じゃけん」の演劇公演を行います。支援募金・物資の提供など皆さんのご協力をぜひともお願いします。

6.文化審議会が答申 哲学堂公園が国の名勝指定へ

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11月15日、国の文化審議会が「名勝の指定」として、哲学堂公園を指定するよう文部科学大臣に答申しました。国の文化財として名勝指定されると、中野区は公園の樹木や各施設の保護・保存が求められるとともに、国や都からの財政的な支援が受けられます。「広場と緑を守れ」との区民や公園利用者の声が区政を動かしました。
今後の保存管理活用計画の策定に向けて、引き続き、区民・公園利用者の皆さんとともに、区民が憩い楽しめる公園づくりに力を尽くします。

女性差別撤廃へ 意見書採択

日本が1985年に女性差別撤廃条約を批准して35年経ちましたが、性暴力や男女賃金格差、差別的扱いなど、性別による差別が撤廃されたとは言いがたい状況です。
条約の実効性を確保するために、共産党が意見書案を提案。会派「育緑」を除く全議員が賛成し、国へ意見書を提出しました。これからも「ジェンダー平等」など人権が保障される社会へ皆さんと歩みます。

5.区民要求の実現で暮らし応援の区政へ

昨年12月の区議会に来年度予算で検討中の主な取り組み(案)が示されました。党区議団が求めてきた事業や、区民からの要求が強い事業が盛り込まれています。拡充が図られる事業もあります。引き続き、区民の願いに根ざした政策を掲げ、区民生活が守られるよう力を尽くします。

(1) 子ども

① 子どもの権利条例の検討
子どもの最善の利益を守るためにも、子ども施策の充実や子どもの意見表明の権利行使が大切となります。

② 子どもの貧困対策の推進
 今年度実施した実態調査をもとに、具体的な事業化を検討していくことにしています。ひろがる貧困と貧富格差の解消につなげていきます。

求めていきます
・ 認可保育園と学童クラブの待機児童解消に、取り組みを強化させます
・ 2021年度に開設予定の児童相談所については、職員体制の充実とスキル向上に、取り組みをいっそう強化させます
・ 障害児の医療的ケア付きショートスティを速やかに実施することを求めていきます

(2) 区民・高齢者・障害者

① 手話の理解及び障害者の多様な意思疎通の促進に関する事業
手話言語条例と意思疎通促進条例の制定が準備されています。やさしい手話教室などの事業が実施される予定です。

② 胃がん健診の改善
胃X線検査に加え胃内視鏡検査を実施する予定です。医師会など専門的見地から要望されていた事業。党区議団も繰り返し求めてきました。

求めていきます
・ 保険料は18年間値上げが続けられています。高すぎる国保料の値上げストップと子どもの「均等割」減免の実施のために奮闘します
・ 改定のたびに引き上げられている介護保険料。保険料引き下げと介護サービスの充実に力を入れます

(3) 防犯・防災

① 「木造住宅耐震改修助成(パッケージで感震ブレーカー設置を検討)、ブロック塀建替え助成等」の実施を予定
木造住宅耐震改修助成は23区で唯一中野だけが未実施でしたが、実現の運びに。党区議団は一貫して実施を求めてきました。

② 一時避難所に飲料水などの物資を配備
台風など風水害の一時避難所に飲料水などの物資を配備します。昨年の台風19号での経験を踏まえ、実施されます。党区議団も強く求めてきました。

③ 「自動通話録音機貸与事業」
特殊詐欺被害の未然防止のために、事業が拡大されます。

求めていきます
・ ダンボールベッドの備えなど備蓄倉庫の拡充や、災害弱者に配慮した避難所運営に努めることを求めていきます

(4) 労働・文化

① 「(仮称)男女共同参画・多文化共生推進条例の検討」
性的少数者や多文化共生についての理解促進の視点を踏まえて現行条例の改正を検討していくことにしています。党区議団はジェンダー平等社会の実現に向けた主張をしてきました。

② 公契約条例の検討
党区議団は制定を早くから求めてきました。建設団体をはじめ区内事業者から切実に求められていた公的契約に係る質の向上と適正な労働条件の確保が図られよう提案していきます。

4.羽田新着陸ルートは撤回を

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政府が実施しようとしている羽田新着陸ルートにより、航空機が中野区上空を1時間最大で44回通る見込みとなっています。これまで都心上空を通る着陸ルートがなかったのは国と自治体が協議し、このルート設定をさせなかったからです。落下物の危険性など解決できない問題がある以上、新着陸ルートは撤回すべきです