第3回定例会日程

本会議 9月11日、12日、13日、10月3日、16日
決算特別委員会 9月14日、19日、20日、21日、25日、10月2日
決算特別委員会分科会 9月26日、27日、28日
常任委員会 10月5日、9日、10日
特別委員会 10月11日、12日

一般質問に来住議員、羽鳥議員
総括質疑に小杉議員、広川議員
が立つ予定です。ぜひ傍聴にいらしてください

区立仲町保育園・大和東保育園の民営化ストップを!

(1)事業者募集が一時中断

中野区では前区長のもと強引な区立保育園の民営化が進められてきました。1995年には41園の区立園がありましたが、現在は20園となり、さらに8園については民営化にむけ事業者が決定しています。
仲町保育園と大和東保育園の民営化にあたっては6月11日に事業者募集が始まったものの、新区長の「区立園は一定数残す」という方針を受けて、「募集の一時中断」が7月5日の子ども文教委員会で報告されました。党区議団は区の対応を評価するとともに、募集の中止を要望しましたが、自民党・公明党からは「議会軽視だ」と発言があり、改めて7月30日に委員会で報告することになりました。

(2)広がった「民営化ストップを」の声

その間、保護者の方々を中心に「区立保育園の民営化を一旦ストップして待機児童のための新園開設を求める署名」が取り組まれ、3000筆を超える署名が集められました。7月30日、あらためて行われた委員会で事業者募集を再開する旨の報告がありました。再開の理由を「事業者の区に対する信頼が失墜する」と説明する区に対し、党区議団は「区民の信頼が失墜する」として、改めて事業者募集の中止を求めました。

(3)今こそ認可保育園の増設に力を入れよう

待機児童が問題となっている中、民営化に力を注ぐのではなく、認可保育所の増設こそ求められています。深刻な保育士不足に拍車をかける民営化はきっぱり中止すべきです。
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区民要求と響き合い区政を動かす党区議団

(1)「子育て先進区・中野」へ大きな一歩

●子どもの権利条例制定へ

党区議団は、条例の考え方や制定に向けた方法について質し、人権侵害に関する相談や救済申し立てに係る制度の構築についても提案。

●子どもの貧困に対する実態調査の実施へ

党区議団が一貫して求めてきた「子どもの貧困に対する実態調査」について、「具体的な調査方法等について、研究、検討」する旨の答弁を引き出しました。

●学童クラブ保育料の減免実施へ

学童クラブ在籍児童の第2子以上に対する軽減措置の実施の求めに、半額程度の制度創設を検討中。学童クラブの待機児童の解消についても質しました。

(2)震災対策に朗報

●23区唯一実施していなかった木造住宅の耐震補強工事助成
●通学路を含む狭あい道路のブロック塀等への支援制度
●感震ブレーカーの普及促進策、とくに高齢者・障害者のみ世帯へ
●家具転倒防止器具の取付け助成の普及ための利用しやすい助成制度
⇒実施に向けて検討へ

(3)核兵器廃絶にむけ

平和首長会議に参加へ党区議団が本会議で繰り返し求めてきた平和首長会議への加盟は、新区長のもとで参加が表明されました。新区長は、被爆者団体等が望んできた「ヒバクシャ国際署名」にも署名。核兵器廃絶と平和を願う中野区の意思を示しました。

(4)公契約条例制定へ大きく前進

党区議団が繰り返してきた条例制定について、新区長の下で「制定に向け検討」と初めて答弁がありました。労働者の生活と健康を守り、公共工事の質を守るために実現が求められています。

市民との共闘で区民参加の区政へ転換

第2回定例区議会は、多数の区民が傍聴する中で、酒井直人新区長による公約の一端が表明され、区政転換の息吹を感じるものとなりました。党区議団は、政策協定に基づき、区民参加による区政の実現に奮闘しました。

平和の森公園・哲学堂公園の再整備方針 ⇒ 見直し

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区立保育園・幼稚園全園廃止民営化方針 ⇒ 撤回

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児童館全廃方針 ⇒ 機能拡充し存続

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1万人アリーナ建設 ⇒ 区民参加で再検討

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2018年第2回定例会本会議一般質問:長沢和彦

2018年第2回定例会にあたり、日本共産党議員団を代表して一般質問をおこないます。
6月18日の早朝に起こった大阪北部地震により、お亡くなりになられた方のご冥福をお祈りいたしますとともに、被災された皆さまに対してお見舞いを申し上げます。
酒井直人新区長のご就任をお祝い申し上げます。日本共産党は市民団体である「区民の声を聴く中野区政を実現する会」の共同代表の一人として、酒井直人さんと政策協定を結び、区長選挙をたたかいました。日本共産党は、政策協定に基づき、区民要求実現のために努力を重ねていく決意です。

1. 区長の政治姿勢について

(1) 施政方針説明について

区長は、施政方針説明のなかで、新たな基本構想の制定について言及されました。
何をどのように改定するのかが大事であると同時に、現行の基本構想については、「広範な区民参加による議論を経たものは制定のみで」あったことを指摘し、「基本構想の制定にあたっては、区民ワークショップや基本構想審議会をはじめ、多くの区民の皆さんと意見交換を重ねて、次の時代の中野を思い描いてまいり(たい)」と述べられました。たいへん重要な考え方であり、区政運営の最上位に位置する基本構想を区民参加により制定をすすめようとされていることを高く評価します。
その上で、何点かうかがいます。
2005(平成17)年に制定した基本構想は、基本構想審議会を設置し、多くの区民が参加したワークショップも繰り返し開催されました。しかし、それを受けて区が提案した基本構想や「10か年計画(第1次)」は、ワークショプに参加した区民が望んだものとは違う内容のものが出され、決められていったと多くの区民が感じました。2001(平成13)年3月からの、区民への痛みの押しつけとなった「行財政5か年計画」と、2003(平成15)年2月作られた「経営改革指針」によって、「小さな区役所」、「成果の重視」、「市場・競争原理の活用」などの視点が取り入れられ、目先の採算・効率の追求や、「民でできることは民で」として、職員体制の維持・強化が図られないなど、こうした計画・指針がフィルターとなり、当時流行ったニュー・パブリック・マネージメント(NPM)、新しい公共経営の考えを前面に出す形で、今日の基本構想と10か年計画が制定・策定された経緯があります。前区長が当時の基本構想を変えたいという理由は、策定を検討していた10か年計画の邪魔にならぬよう、計画のための基本構想、計画に都合のよい基本構想にする必要があったからです。
区長には、徹底した情報提供・公開と区民との情報共有、区民参加と区民との双方向による議論、説明責任等を実施し、区民の権利の保障と住民自治を基本とした参加を根幹とした、区政の指針、及び計画となるよう、基本構想の制定と基本計画の策定に取り組んでいただくことを求めます。見解をうかがいます。

区長が施政方針説明のなかで述べているように、「中野区は自治基本条例を制定し、区民の区政への参加の権利を保障し、参加の仕組みを作ってきました」。問題は、それが生かされてきたのだろうかということです。区長が施政方針説明の冒頭に述べられたように、「区民参加のあり方」が問われたのが今般の選挙だったと思います。その点では、主に区の姿勢、区のトップの姿勢が政策決定過程を左右していたわけです。同時に、より住民参加を促していくための制度の構築を検討してみてはいかがかと考えます。
例えば、地域における課題の解決をより重層的に行う仕組みを構築するなどです。中野区では、町会・自治会等の各団体が活発な活動を行い、地域を支えていますが、一方で、多様化する住民ニーズなどから、個々の団体だけで解決を図ることが難しいことも増えています。また、現在、町会・自治会による地区町連の推薦によるメンバーの構成により、区民活動センター運営委員会による様々な取り組みが行われています。しかし、ここでもメンバーが固定化されがちで、その方々もいろいろな役割を担っているため忙しいのが実状だと聞きます。先般、「区民の町会・自治会活動への参加の促進に関する検討会」の報告書が議会に示されました。町会・自治会自らによる量的・質的な強化を図ることが求められ、そのための支援も必要です。同時に、住民参加を意識的に追及していくことも大切になっていると考えます。
例えば、横須賀市での地域運営協議会。各地域活動団体の連携、ネットワーク化を図り、地域で暮らす人々が主体となって地域の課題を解決するための地域自治組織として運営されています。各地域運営協議会では、地域の課題などについて話し合う「地域運営協議会と市長との車座意見交換会」なども開催されています。
また、上越市では、市の全域に地域自治区を設置して、各区に地域協議会を設置。身近な地域の課題について、そこで暮らす住民の皆さん自らがその解決方法等を議論し、地域の意見をとりまとめ、市長に意見を伝えるための機関となっています。
他の自治体においても、地域課題の解決を図るための組織やネットワークがつくられ、住民自治が実践されています。
もともと中野区においては、区民活動センターの前身である地域センターを中心に地住構想が掲げられ、住区協議会により活動実践が行われてきました。再び同じ構想をと言いたいのではありません。ただ、区民活動センターを中心とした区内15の地域、ここでの地域コミュニティは歴然と存在しています。それを生かしていく仕組みを検討されてはいかがかと考えます。見解をうかがいます。

中野駅新北口駅前エリア 区役所・サンプラザ地区の再整備についてうかがいます。
施政方針説明では、「中野四丁目新北口地区まちづくり方針において掲げた集客交流施設としての最大1万人収容のアリーナについて検証を行い…あるべき施設の規模、用途、スケジュール等について丁寧に議論してまいりたい」と述べています。
また、区長は就任会見で、「区長選で争点となった中野サンプラザ解体や1万人収容のアリーナ建設などの中野駅北口整備計画について『一度立ち止まる』と述べ、凍結を表明し…学識経験者らによる検証委員会を発足させ、答申を受けた上で方針を決める」と述べられたことが報じられました。
検証委員会の発足は大事ですが、様々な角度と立場からの検証が必要であり、きちんと区民からの公募を取り入れるなど、区民参加をこの事業においてもはかるべきと考えます。見解をうかがいます。

(2) 核兵器廃絶について

アメリカのトランプ大統領と北朝鮮の金正恩委員長が、6月12日にシンガポールで米朝首脳会談を行いました。両首脳が署名した共同声明では、金委員長は「朝鮮半島の完全な非核化への強固で揺るぎない決意」を表明し、トランプ大統領は「北朝鮮に対する安全の保証の提供」を約束し、米朝両国が「平和と繁栄を望む両国民の願いに従って新しい米朝関係を樹立」し、「朝鮮半島に永続的で安定した平和体制を確立」することを宣言しました。我が党は、長年にわたって厳しく敵対してきた米国と北朝鮮が、初の首脳会談を行い、朝鮮半島の非核化と平和体制構築をすすめ、両国関係を敵対から友好へと転換させるために努力することで合意したことに対して、心から歓迎するものです。
日本政府においては、対話による問題解決のための真剣な努力を行うこと、そして、日朝首脳会談の実現を願うものです。その際、核・ミサイル、拉致、過去の清算など両国間の諸懸案を包括的に解決して国交正常化に進もうという2002年の日朝平壌宣言をふまえた交渉が大切であると考えます。
核兵器をめぐっては、唯一の戦争被爆国である国民の願いは核兵器の廃絶です。核兵器禁止条約の発効・批准もその過程における重要な取り組みです。
「憲法擁護・非核都市宣言」を掲げる中野区として、平和と核兵器廃絶のために積極的に発信をしていただきたいと思います。
さて現在、平和首長会議に参加しているのは今年の6月1日現在、世界で7595都市。日本で1725都市です。東京都においては昨年10月以来、参加が続いています。現在、都内自治体では22区が参加、26市と5町でもすべての自治体が加盟しています。加盟していないのは、島嶼である利島村、三宅村、青ヶ島村、そして中野区だけです。平和首長会議は、核兵器廃絶を目指して様々な活動を展開しています。
区長には参加を表明していただきたいと考えますが、いかがですか。うかがいます。

2. 子ども施策について

(1) 子どもの貧困の克服について

区長は施政方針説明のなかで、「中野区を子育て先進区へ」と述べられました。子育てしやすい区政への転換は多くの区民・保護者の願いです。
主に経済格差によって生じている子どもの貧困への対策が、国とともに、地方自治体での取り組みが待たれています。その点で、区内の子どもの状況把握が欠かせません。区は「これまでも子育て支援サービスをはじめとしたさまざまな領域で、支援の拡充や所得に配慮した利用者負担を行うことなどにより、課題を抱える家庭の状況を把握してき(た)。これにより、必要な支援が適切に行われるよう、施策を展開してきている」と述べてきました。相談事業の充実や子育て関連の施設や施策実施のなかで実態を承知することもあるでしょう。しかし、表面化しにくい面もあります。子育てに係わる事業の申請時だけにとどまることなく、子どもの貧困の実態調査を実施していくことが必要ではないですか。見解をうかがいます。

子育て支援を目的に、国保に加入する18歳未満の多子世帯の均等割の軽減についてうかがいます。
国民健康保険の保険料は、応能割である所得割と、世帯員の人数に基づいた均等割を合算して保険料額を定めています。しかし、他の被用者保険は均等割負担を求めていません。それゆえ、多子世帯の国保料が高くなっています。第1回定例会本会議でも同様の質問をさせてもらい、その際「平成30年度の保険料率の算定に当たり…、所得割と均等割の賦課割合について、均等割を低くすることで、低所得者と多子世帯の保険料負担に配慮したい」とのご答弁でした。今年度から、多子世帯の国保料の減免にふみ出す自治体が各地で出てきています。「国保の都道府県化」のもとでは、「地方単独の保険料軽減に充てる「法定外繰入は“解消すべき繰入”と扱われますが、国保法の規定にそった「保険料の減免に充てるため」の繰入は“続けても良い繰入”に分類されています。国保法第77条は、被保険者に被災・病気・事業の休廃止などの「特別な事情」がある場合、区市町村の判断で保険料を減免できることを規定しています。この規定を活用し、多子世帯を「特別な事情」と認定することで、負担軽減をはかることの検討をしてはいかがですか。うかがいます。

(2) 待機児童解消について

はじめに、今年4月1日の待機児童数は何名だったのか。昨年度と比べてどうであったのか。うかがいます。

区がすすめた区有施設・公有地の活用による待機児童解消緊急対策における保育施設整備、いわゆる認可外区立保育施設についてうかがいます。この区立保育施設は、中野駅を境に北部地域に7か所整備されました。家から離れている。通勤で利用する駅から遠い。就学前まで通年で通えない。などの保護者の声を聞きます。整備にあたっては、公園を一時閉鎖する。園舎整備のため公園の樹木を伐採した。住民・利用者からの反対や見直しの意見があったにもかかわらず強行をしました。しかし、結果は5月時点で約3割程度の入所にとどまりました。緊急対策として区立保育施設の整備そのことは止むを得なかったと思いますが、余りにも検討が不十分だったのではないでしょうか。区はこのたびの結果をどのように受け止めていますか。うかがいます。

待機児童対策は、認可保育園の増設を基本にすすめることが必要です。そのために、1つは保育園の整備場所を、区が責任を持って提供・誘致することが有効であると考えます。廃校となった旧小中学校の一部を活用した増設や上高田4丁目都営住宅の公園予定地での増設。また、現在、民営化に移行するため仮園舎として使用している民間委託の保育園の場所についても、移行後、保育園増設に活用することを検討してはいかがでしょうか。

2つ目に、保育士不足を解消するために、いっそうの保育士への処遇改善支援を実施することを求めます。ご答弁ください。

区立保育園の民営化についてうかがいます。
区長は全園民営化の方針を見直すことを明言しました。我が会派として再三述べてきましたが、今日の民営化は待機児童解消に逆行します。区は「1園当たりおおむね10人程度の保育定員の増加が図られる見込み」と言いますが、待機児童の多い0歳児~2歳児の定員枠はさほど増えません。区は、民営化に人員を割くよりも、待機児童対策の強化にこそ人員を割くべきです。区立保育園を残すのであれば、退職不補充を改めて、区職員として保育士を採用することが必要です。新卒採用であれば人件費を圧迫することにはなりません。現に、2015(平成27)年度から3年間は新規に区保育士を採用してきました。
区立保育園の民営化は一度ストップして、待機児童解消を最優先とした保育行政をおこなうべきではないですか。うかがいます。

(3) 区立幼稚園について

区長は施政方針説明の中で区立幼稚園について「存続させ(る)」ことを明言されています。
先日、会派で区立かみさぎ幼稚園と区立ひがしなかの幼稚園を視察させていただきました。学級編成は、3歳児・4歳児・5歳児クラス。3年保育を希望する保護者が多いのが現状です。かみさぎ幼稚園では、71名の幼児数に対して、特別な支援を必要とする幼児は18名、ひがしなかの幼稚園では、73名の幼児のうち4割を超える幼児が対象であるように、特別な支援を必要とする幼児がたいへん多く通っています。区立幼稚園の存在が欠かせない理由の1つがここにあります。
改めて、区立幼稚園の役割についての見解を求めます。

来年度から区立幼稚園における幼稚園型一時預かり事業が実施されます。預かり時間は14時~17時を予定し、通常の幼児教育(保育)時間後の実施になるかと思いますが、人員体制の強化が必要となるのではないでしょうか。うかがいます。

(4) 児童館と学童クラブについて

区長は、児童館の全館廃止に反対を表明し、存続を求めて選挙戦をたたかわれました。多くの子育て世代、子どもたちから歓迎されたと思っています。
施政方針説明では、「児童館の全廃についても見直し、…一定程度存続させ(る)」と述べられました。中野区では、以前は1小学校区に1児童館という構想のもとで、児童館が配置されていました。キッズプラザを小学校内に整備することで、児童館廃止とU18プラザへの転換がすすめられてきましたが、その後、U18プラザについても廃止となりました。地域で望まれている施設をなくしてしまうことには、やはり問題があります。
中野区で子育て中の保護者で構成する子育て環境向上委員会という団体が、「『子育ての悩み』どこに(誰に)相談してましたか?」という「子育て世代へのアンケート調査」の結果報告書をまとめています。報告書のなかで、「ママ友(パパ友)」に次いで、「児童館(職員や相談員への相談)」が多かったことがわかります。児童館の仲間づくり事業でママ友ができたという声も多かったとの記述もありました。
子育て支援の拠点として、地域にバランスよく配置し、機能も充実していく必要があるのではないでしょうか。「一定程度存続させ(る)」と言いますが、どのような構想をお持ちなのでしょうか。うかがいます。

また、中高生の居場所づくりも必要です。現在、中高生に対しては、活動発信応援助成を実施して、中高生の活躍機会、発表機会を増やす活動を応援しています。この事業を続ける上でも、中高生の活動拠点は欠かせないと思います。
中高生の居場所としては、どのような構想をお持ちなのでしょうか。また、施設配置や運営にあたっては、ぜひ中高生たちの参画を促してほしいと考えますが、答弁を求めます。

学童クラブについて、お聞きします。
学童クラブの待機児童数は、今年の4月時点で80名。この事業においても待機児童の解消をはかることが求められています。個別に要件を把握しながら入所を決定しているとは思いますが、新3年生が退所する事態が生まれていることや、キッズプラザ併設の学童クラブにおいては、キッズプラザを代替場所として利用していることを聞きます。しかし、学童クラブは、放課後に保育が必要な児童の生活を保障する役割があります。学童クラブの質を確保しながら、待機児童解消をはかることを求めます。
今後どのように待機児童を解消していくのでしょうか。うかがいます。

この間、学童クラブの待機児童対策として、民設民営による増設がおこなわれてきました。現在、全ての学童クラブが民間事業者による委託により事業が行われています。区が「運営ノウハウを保持し、民間事業者に対する適切な指導・評価を行う」ためには、また、適切な支援を行うのであれば、学童クラブ事業においても直営での運営が一定程度必要ではないでしょうか。新たに増設をしていく際には、直営での学童クラブ運営の実施を検討されてはいかがでしょうか。うかがいます。

また、学童クラブ保育料について1点うかがいます。
学童クラブの在籍児童で、2人以上の児童が在籍する世帯があります。現在、学童クラブ保育料は1人4400円。おやつ代1250円が加わると5650円になります。兄弟で在籍すれば1万円を超える負担です。子育て支援の観点から、2子以上の児童が在籍する世帯に対して、学童クラブ保育料の減額の検討を求めますが、いかがですか。うかがいます。

(5) 子どもの権利条例について

区長は、選挙のさなかに「子ども権利条例の制定」について言及されました。
日本において「子どもの権利条約」を発効したのは、1994年5月です。それから24年と四半世紀近くが経過しましたが、子どもたちをめぐる状況の厳しさは、いまもなお続いていると言えます。
子どもは、小さいときから人間として扱われることを通して、かけがえのない存在として、人間としての尊厳と豊かな個性を持つものとなります。子どもの権利条約は、子どもの「人格の完全なかつ調和のとれた発達」に向けて、子どもの権利が「子どもの最善の利益」を考慮して、子どもをとりまくあらゆる場において実現されることを求めています。そのために、第一に、子どもが保護の対象・客体であるだけでなく、何よりもまず権利の主体であり、しかもその権利を子ども自らが行使することができるとの立場に立っています。条約を貫くこの基本的思想は、条約の随所にあらわれていますが、とりわけ、「自己の意見を形成する能力のある子どもは、自己に影響を及ぼすすべての事項について自由に自己の意見を表明する権利」を認めて、子どもに意見の表明の権利を保障している点に端的にあらわれていると思います。
国連の子どもの権利委員会においては、法制度や運用だけでなく、子どもたちがおかれている現実が具体的にどれだけ変わったのかが厳しくテストされ、審査されることになっています。子どもの権利員会からは、日本政府に対して、幾度となく勧告が出されています。
そこでうかがいますが、子どもの権利条例の制定にあたっては、いかなる考え方や方法ですすめられようとしているのでしょうか。中野区の教育や子育て施策に、どのような形で生かされていくとお考えですか。
また、例えば、他市で実施しているような子どもの権利状況の改善を図るための制度(子どものオンブズパーソン)を設けることも検討されてはいかがかと考えます。答弁を求めます。

3. 高齢者施策について

(1) 地域包括支援センターについて

区長は、すこやか福祉センターの機能の強化について言及され、8か所整備の考え方については再検討することを述べられました。
先般、地域包括支援センターについては、区が整備しようとしている8か所のすこやか福祉センターに併設する考えであることが報告されていました。超高齢化がすすむ中で、地域包括支援センターが区内8か所で足りるのかという議論があります。同時に、現在はすべての地域包括支援センターが委託業者により運営されています。2006年の介護保険制度改正によって地域包括支援センターの設置が義務付けられましたが、現在の8か所以外で、当初のように区直営の基幹型地域包括支援センターの設置が必要ではないでしょうか。うかがいます。

(2) 「地域共生社会」について

厚生労働省に設置された「『我が事・丸ごと』地域共生社会実現本部」がいうところの「地域共生社会」とはいかなるものでしょうか。「地域住民や地域の多様な主体が『我が事』として参画し、人と人、人と資源が世代や分野を超えて『丸ごと』つながることで、住民一人ひとりの暮らしと生きがい、地域をともに創っていく社会」としています。理念的に同意できる部分はあります。しかし、国や自治体の責任を曖昧にし、地域住民に地域生活課題解決の責任を丸ごと丸投げするようにも受け取れます。
シドニー・ウェップが著した『防貧策』は、社会福祉領域における公私関係論を論じた歴史的著作といわれています。同書においてウェップは、「新たな支援方法を常に追求し、困難な事例に対しても愛情に溢れたケアを心がけ、・・・民間部門が、公的機関だけによって実施される比較的低水準のサービスを上回るサービスを実践・実施することで、結果的に公的サービスにおける健康で文化的な水準を押し上げる効果があると指摘しています。これを「繰り出し梯子理論」といいますが、ここには現代に通じる示唆があると考えます。
地域における住民協働の運動・実践が、公的サービスを上回る内容を有することがしばしばあります。この住民共同の運動・実践が、私的サービスを公的サービスに昇華させる流れが、あたかも繰り出し梯子が伸びるように見えることから、そう命名されました。
例えば、介護保険における訪問介護事業は、1956年に長野県で制定された「家庭養護婦派遣事業」を端緒として自治体に広がり、1963年に老人福祉法に「老人家庭奉仕事業」として法定され、介護保険法では8条2項に明記された。保育運動においても同様の状況がありました。
現在政府がいう「地域共生社会」は、社会保障などの公的サービスを縮小したところに、その代替として地域住民に地域解決責任を負わせるものであり、住民共同の運動・実践とはまったく異なるものです。
確実に超高齢化社会が到来するもとで、国の責任とともに、特に影響の大きい高齢者分野における住民共同の社会の実現に向けた、区の公的責任の発揮、専門性に裏付けられた支援が欠かせないと考えます。見解を求めます。

4. 震災対策について

施政方針説明で、「木造住宅の耐震補強工事への助成制度の創設」に触れられました。実効性のある制度にしていくことが欠かせません。他区においては、制度はあるが耐震化が期待した程すすんでいないことも報告されています。助成制度の要件をどのように設定していくかなどは、検討が必要になってくると考えます。
現在、中野区の木造住宅の耐震化率は、86.9%です。目標は平成32年度までに95%。平成37年度までに100%を目指すことにしています。
木造住宅の耐震補強工事の助成については、実効性のある制度の創設とするためにも、制度設計のところから関係者を含めての検討を求めますが、いかがですか。うかがいます。

ブロック塀等の安全性確保について。
大阪北部地震では、学校のブロック塀の倒壊による痛ましい事故がありました。国も全国の自治体に点検を指示し、東京都からは、教育庁地域教育支援部義務教育課長名で、区市町村教育委員会あてに「学校におけるブロック塀等の緊急点検等について」という依頼文書が出され、点検結果について報告をすることになっています。
学校や公共施設にあるブロック塀等の点検は可能であり、耐震性や安全性を確保するための措置はできます。一方、民家のブロック塀等についての安全の可否は困難です。しかしながら、倒壊等による事故を防ぐと同時に、避難路の妨げにならないことも求められます。東日本大震災の際には、区内の狭隘道路においてブロック塀が倒壊し道路を塞いでしまった状況がみられました。
現在、区では生け垣助成を実施していますが、2014(平成26)年度から2016(平成28)年度の3年間で申請は10件とうかがっています。ブロック塀等の撤去が思うようにすすんでいないのが現状のようです。
そこでうかがいますが、2002(平成14)年度以前まで実施していたブロック塀等の撤去への助成について検討してみてはいかがですか。答弁を求めます。

阪神・淡路大震災、東日本大震災では、電気器具の転倒による火災や停電後の電気復旧時に火災が発生する通電火災が多発しました。震災時に電気が原因となる火災対策に効果的とされるのが感震ブレーカーです。
区長は、施政方針説明の中で「木造住宅密集地域への感震ブレーカーの普及などにも取り組(む)」と述べられました。現在、中野区では、感震ブレーカーの設置を希望する区民には、あっせんをしていますが、実績件数は芳しくありません。
木造密集地域である、東京都が調査・報告で示した建物倒壊危険度ランクの高い地域などは、緊急的な安全対策が求められます。きめ細かな普及・啓発が大事になっていると思われますが、どのように普及をすすめていくのでしょうか。
また、まずは災害時要援護者への支援として高齢者や障害者のみ世帯に対して、感震ブレーカーの助成を実施してみてはいかがですか。うかがいます。

家具転倒防止器具の取付助成について。
現在、中野区では高齢者及び障害者等の災害時要援護者の方の安全確保をはかるため、家具転倒防止器具の取付工事を無料で行なっています。地震が起きるたびに、家具の転倒防止設置の必要性が強調されています。
東京都からは、器具の取付けに対して包括補助対象事業として2分の1の補助が出ることになっていますが、器具の取付けだけでなく、器具代についても補助が出る事業です。ところが中野区では、家具転倒防止器具の代金は自己負担になっています。
ここでも安全性を確保するための家具転倒防止器具の設置をすすめていくための普及・啓発が大事になっていますが、同時に、器具代の補助についても検討してはいかがですか。うかがいます。

2018年第2回定例会本会議一般質問:いさ哲郎

2018年第2回定例区議会におきまして、日本共産党議員の立場で質問いたします。

1. 平和の森公園再整備計画について

最初に平和の森公園 再整備計画についてお尋ねします。1975年9月に法務大臣が廃止声明を出すまで続いた刑務所移転運動の後、区民と議会からなる区民協議会でこの跡地活用について討議を重ねる中で、今後二度と出現しえないであろう貴重な公共空間であるとの認識に至り、「みどりと広場の避難場所」であるという結論に到達した、これが平和の森公園の出発点です。避難場所としての機能とともに、可能な限り空間として確保し、分割的な利用はせずに一体的な活用をする、固定したスポーツ施設は一切設けない、これが、20年余りの区民運動の到達点です。
こののち、1980年の「中野刑務所跡地にみどりの防災公園をつくるために」の基本計画案において、みどりの広場を中心に樹林帯と水辺をできるだけ多く配置して防災に備えること、子どもたちが自由に遊びをつくり出せるような広場や家族でレクリエーションを楽しめる多目的な空間とすること、障害のある人・お年寄り・子どもなどあらゆる区民が気軽に利用できるよう十分配慮すること、これらの柱が定まりました。
1997年の平和の森公園第2期整備地域検討会においても、この公園の基本的な位置付けは、「みどりの防災公園」と「家族を中心としたレクリエーションの場」であることが確認されています。このように、区民・中野区・区議会で長年かけて到達した合意の結晶が平和の森公園です。
酒井直人新区長は施政方針説明で「平和の森公園については、第2工区の工事内容について、もう一度区民の皆さんの意見をしっかりとお聞きした上で、300mトラック、バーベキューサイトなどの必要性についても判断いたします」と述べました。300mトラックについては、現状の草地広場の使い方ができなくなってしまうことについて、区民の皆さんから数多く声が寄せられています。競技者が本気で走るそのすぐ横で就学前の子どもを遊ばせるわけにはいかないとの意見もありました。子どもが自由に駆け回ったり凧揚げをしたり、なんでもできる本来の草地広場の価値が損なわれてしまうという懸念もありました。そもそも記録をとるような正式競技ではトラックは400mであり、区が説明してきたようなオリンピックを意識した運動施設たりえない、こういう指摘もありました。
どの角度からも、300mトラックや100mの直線を新設する理由、必要性の根拠が乏しいというのが区民の皆さんの結論です。何より、平和の森公園の歴史そのものである「長年の区民合意」にも反しています。第2工区の工事、草地広場への300mトラック・100mの直線設置については中止の判断をすべきと考えますがいかがでしょうか。

バーベキューサイト設置についても、住宅地の近くで火を扱い煙が出ること、バーべーキューに伴う飲酒や喫煙、ごみやにおい、騒音の心配など少なくない区民の皆さんからの懸念の声があります。バーベキューサイトの設置についても同様に中止の判断をすべきと考えます。いかがでしょうか。

2. 哲学堂公園再生整備基本計画

次に哲学堂公園再生整備基本計画についてお聞きします。区長は施政方針説明において「哲学堂公園については、利活用のビジョンをもう一度立ち止まって議論し、そのビジョンに基づいて駐車場や学習展示施設、管理棟の必要性や規模について判断する」としています。この方針を高く評価し、いくつか質問させていただきます。
哲学堂公園再生整備基本計画については、多くの区民の皆さんから陳情や要望書など様々ご意見をいただいています。児童遊園をそのまま残してほしいこと、公園全体が樹木、野鳥など貴重な生き物の宝庫であること、計画について近隣住民や公園利用者に十分な説明がなく、合意もないこと、公園の利用状況の調査もなかったこと、学習展示施設建設の建設や管理棟の建て替えは現在の管理棟の位置で検討してほしい、観光資源としての利用の検証はされたのか、などです。そして意見交換会そのものについても、担当者からの一方的な説明であって、これでは意見交換会とは言えないとの厳しいご意見もありました。これまでの、名勝指定と一体となった観光拠点化のビジョンを一度立ち止まって議論するとした理由は、こういった区民の皆さんの声に応えるためであるということでよろしいでしょうか。お答えください。

また、一度立ち止まるということは、7月末が納期となっている学習展示施設建築の実施設計、既に完了している七十七場を含む公園部分の実施設計、すべて見直すということでよろしいでしょうか。これもお答えください。

利活用のビジョンを再検討する際、どのような住民参加の形式となるでしょうか。近隣住民、公園利用者がどのように加わり、どのように意思決定していくのが望ましいか、区の認識をお伺いします。

この公園の価値は、「他に類を見ない哲学のテーマパーク」というだけでありません。先日行われた公園観察会に私も参加しましたが、ガイドさんの説明によって、いかにこの公園に多様な生物相が形成されているか、本当に驚きました。公園内に自生するイヌザクラの幹の太さは都内随一であるとのことですし、南方熊楠で有名な変形菌、いわゆる粘菌も見つかりました。キツツキの一種であるコゲラをはじめ様々な野鳥の鳴き声が響き渡り、あの面積の中によくぞここまでと感心しきりでした。公園も緑も少ないこの中野区で、このような貴重な自然環境の価値は他に代えがたいものがあります。公園の価値は、地域の中で、皆さんの生活とともに歴史を刻んで作られてきたものです。井上円了が四聖堂を建設した1904年から、100年以上の歳月をかけ、地域の皆さんとともに里山として育ってきたのが哲学堂公園です。
またこの公園のみどりの価値については、多くの公園利用者のみなさんから様々な資料によって示されてもいます。哲学堂公園再生整備基本計画のビジョンを立て直すにあたり、地域の声とともに、みどりと自然に詳しい利用者の皆さんの意見をしっかり聞き取りながら、ヒマラヤ杉を含めた今あるみどりを、できる限り手を付けず残す方向で検討するのが望ましいと考えますが、いかがでしょうか。お尋ねします。

「哲学堂公園のみどりは今のまま、そのままがいい」「うっそうとした樹林こそ哲学の場にふさわしい」「建物を建てるより、子どもたちのために緑を残してほしい」区民のみなさんからみどりの存続を願う沢山の声が届いています。この声に応える計画の転換を重ねて要望します。

3. 公契約条例について

次に公契約条例についてお聞きします。まず公契約におけるダンピングの原因となっている重層下請け問題についてです。すでに国交省では重層下請構造の改善に向けた取り組みを行っています。2016年の中央建設審議会・社会資本整備審議会産業分科会建設部会基本問題小委員会の中間とりまとめにおいても、重層下請構造が及ぼす影響として、下請け対価の減少や労務へのしわ寄せだけでなく、施工管理や品質面に及ぼす悪影響が列記され、この是正に向けた取り組みについても指針が示されているところです。公契約条例の実施により、この重層下請構造の中間搾取業者、つまり中抜きをしている事業者のメリットをなくし、適正な労働環境の維持と事業の品質向上が期待できます。重層下請の実態について、当区で発注している事業について、実態調査を検討すべきではないでしょうか。認識をお伺いします。

公契約条例が求めるものは、労働者の適正な賃金や労働条件の確保です。しかし目的はそこにはとどまりません。公契約条例の本来の目的は、下請け労働者の適正な労働条件を守らせることによって公共サービスの質の向上をはかることではないでしょうか。この点について区の認識をお伺いします。

区の発注する事業においては、適正な下請け賃金を保証する。このことが事業の質を担保する。これは、下請け業者だけでなく行政にとっても大きなプラスとなります。公契約条例を制定すべき理由はここにあります。すでに公契約条例を実施している他の自治体では、賃金アップがモチベーションとなり、例えば暗渠の清掃事業で質が向上しクレームがなくなったとか、地元の事業者が戻ってきたとか、目に見える変化が起きているところもあります。当区でも公契約条例の制定を検討すべきではないでしょうか。

先行する自治体にも学びながら、実効性のある本気の取り組みとして公契約条例を制定し推進していただくことを重ねて要望しておきます。

4. 民泊施行について

住宅宿泊事業、いわゆる民泊についてお聞きします。6月15日より住宅宿泊事業法が施行となりました。法施行当日は、新聞各紙はじめ多くのメディアがこのニュースを取り上げました。全国に6万件存在すると言われた民泊物件のうち、6月8日までに届け出を行ったのは2707件に留まっていたとのことです。実数に対し申請数はわずか4.5%ということです。2017年5月時点で中野区が民泊サイトを調査した結果、当区にはおよそ750件の民泊があったと報告を受けています。当区において民泊事業の申請があったのは、条例施行前日の14日までで66件とのことですので1割に届いていません。こういった数字の乖離についてどう考えればいいでしょうか。ニュースメディアでは、民泊事業を断念したケース以外に、多くがヤミ民泊、つまり違法な民泊として残ったのではないかと指摘されています。当区にもすでに、ヤミ民泊の疑いを含め苦情が88件以上寄せられていると聞いています。苦情のあった案件について、区として調査に入った件数は何件で、その後なんらかの改善があったのは何件でしょうか。

民泊仲介サイトの最大手、エアビーエヌビーは、法施行直前の6月14日には違法物件を削除したとのニュースが各紙に掲載されました。最大時6万件以上掲載されていた物件は一気に4万件削除され1万件台となったとのことです。しかし現実にはどうだったか。私のところには、区民の方から「まだ違法物件が掲載されている」との告発がありました。この告発を受け、エアビーエヌビーサイト上の区内物件の調査をしてみたところ、事業者登録の申請の際に区から発行される申請番号を記載しない物件、存在しない申請番号を記載した物件に加え、「この物件は旅館業法でも民泊新法でもなく定期借地である」と明記された物件もありました。これらはすべて違法です。区としても、区内の違法物件が法施行後も掲載されていることを認識していると伺いました。民泊仲介業者の管理責任は観光庁にあります。区としては、仲介業者に対し法令を守り違法物件削除すること、違法物件を掲載しないことについて指導を強めるよう、観光庁に要望を出すべきと考えますがいかがでしょうか。

またこの問題は、管轄が国であるからで済ませられる問題ではありません。区には、区民の福祉の向上を図る責任があります。区民の暮らしがかかっている以上、区でできる努力をすべきです。先ほど伺った点、区民からの苦情の対処にせよ、違法物件の調査にせよ、少なくない人的なコストがかかります。区内ヤミ民泊の実態、そして違法な物件が放置されている民泊仲介業者の実態からも、現在の体制で全て対処することは困難があるのではないでしょうか。違法物件に対処するための必要な人員の確保を検討すべきです。伺います。

オリンピックに向け宿泊施設が不足するというのが国の民泊解禁の動機でしたから、滞っている民泊事業推進のために今後追加で規制緩和されるような事態も懸念しています。先々、区条例の見直しを検討することも排除せず、住民の生活を守るという毅然とした姿勢で違法民泊に対処いただきたいことを要望しこの質問を終わります。

5. 区民健診等について

次に、区民健診等についてお聞きします。初めに国保特定健診についてです。当区では、国保特定健診は申し込みが不要であるものの、自己負担が500円かかります。しかし隣接する杉並区、渋谷区、新宿区では負担がかからず無料です。区の境界近くにある医療機関では、相互乗り入れができるようになっており、隣接する区の国保特定健診も受信することが可能となっています。ところが、中野区民は窓口で500円支払うが、隣接区の区民は窓口負担がない、このことについて区民からだけでなく医療機関の側からも疑問の声が聞こえています。単なる負担感でなく、なぜ中野区民だけ窓口負担が発生するのかと、明確な隣接区との格差として見られています。
健診のメニューについては、この4区で比較すると心電図と胸部X線検査の扱いが多少異なります。杉並区は心電図がなく胸部X線検査は300円の追加検査、渋谷区は心電図と胸部X線は医師の判断、新宿区は心電図が医師の判断で胸部X線は希望者であり、中野区ではどちらも通常の検査内容に含まれています。この差が500円の窓口負担に表れているということになりますが、こうやって比較した時に区民の理解を得られるかというと簡単ではないように思います。健康にかかわる事業は、その区の「住みやすさ」という指標と直結しています。酒井区長の区政運営の柱の一つである「安心して地域で暮らし続けられるまち、中野」の実現のためにも、隣接3区では実現している国保特定健診の自己負担ゼロを当区でも検討してはいかがでしょうか。お尋ねします。

続けて1歳6か月児歯科健康診査についてお聞きします。現在のこの健診はすこやか福祉センターにおける集団検診です。1歳半の健診については、今年から1歳6か月児健康診査が集団検診から一般の小児科医院等での個別受診方式に変わりましたが、その評価検証はこれからです。次は歯科健康診査も個別受診方式に変わるのではないかとの懸念から質問させていただきます。1歳6か月児歯科健康診査を集団検診から個別受診方式に変更したのは23区で江東区だけです。2016年度の受診率を比較すると、中野区の87.73%、23区平均の85.35%に対し、江東区は74.38%と大幅に低い数字が出ています。自治体ごとに様々事情が異なり単純比較が難しいにせよ、受診率低下についても大きな懸念を抱いています。この点について区の認識を伺います。

2016年度版の「地域支えあい推進室事業概要」には、1歳6か月児歯科健康診査について、「乳臼歯の萌出が始まり、咀嚼や発音など、口の基本的機能が獲得されてくる時期に、健診、健康教育や個々の生活習慣、食習慣に応じた保健指導を行い、口腔機能の育成、乳歯う蝕予防を目指す」と記載があります。歯の状態から、生活習慣の指導をし、子どもの虐待や育児放棄の兆候・発達の問題を見つけたり、親御さんの悩みに応えたりと、福祉的な視点で母子を見守ることができる制度であると評価をしているところです。日付の都合がつけにくいことについては区の方にも要望が寄せられていることかと思いますが、集団検診は行政が実施しているという安心感があるという声もあります。福祉的な観点から、1歳6か月児歯科健康診査については現状の集団検診のまま継続すべきではないかと考えますが、区の認識をお伺いします。

仮に個別受診へ移行するとしても、この福祉的な視点がなければいけないと考えます。次の歯科健康診査は3歳児です。3歳になるまで福祉的アクセスがないというのは遅すぎはしないでしょうか。この点はどのような認識でしょうか。

6. 差別のない地域社会づくりについて

(1) 中野区パートナーシップ宣誓について

次に、中野区パートナーシップ宣誓についてお聞きします。当区は5月、パートナーシップ宣誓に取り組む方針を発表し、8月から受付を開始するとしました。宣誓書だけでなく、希望するカップルには公正証書の受領証も交付するとのことで、大きなニュースとして取り上げられました。LGBT施策の大きな前進として評価するところです。
中野区パートナーシップ宣誓の考え方についての意見交換会には、多く方が参加されていたと聞いています。時間いっぱい使いきって発言が相次ぎ様々な意見が交わされたとのことですから、この取り組みを巡って、当事者の皆さんには多くの意見や考え方があるということが伺えます。中野区パートナーシップ宣誓については、スタートしてからも引き続き意見交換会を重ねることが重要ではないでしょうか。今後もこういった意見交換会を開催する考えはあるのでしょうか。お伺いします。

せっかく宣誓書が手に入っても、その宣誓書が何であるのか広く知られていなければ意味をなしません。とりわけ、金融機関、医療機関、不動産業界等、生活に直接かかわる業界には真っ先に周知をする必要があります。こうした業界に対しどのように徹底を図るのか、お尋ねします。

一番肝心なのは、地域の共同体がLGBTカップルを丸ごと認め受け入れることです。LGBTそのものが比較的新しい概念であることから、中高年世帯には用語としても聞きなれないものであるし、若い世代であっても誤解や偏見にまみれていることもあります。全区民的な啓発活動は、パートナーシップ宣誓の大前提です。また、2013年に行われた「LGBTの学校生活に関する実態調査」では、性別違和のある男子の25%は小学校入学前に自覚があり、50%が小学校卒業までに自覚したと回答しています。子育てや学校教育の場で、早い段階でLGBT教育を進める必要があるのではないでしょうか。子どもも含めた全年代への啓発・教育について、これまで以上の取り組みが必要になると考えます。区の認識をお伺いします。併せて、今後予定されている具体的な取り組みがあればお示しください。

(2) 差別扇動に対する取り組みについて

次に、差別煽動、いわゆるヘイトスピーチについてお尋ねします。外務省のホームページには、『解消法施行から2年 これからもヘイトスピーチ、許さない』との新たなバナーが貼られています。ヘイトスピーチ解消法施行から2年が経過してどうなったか。市民的な力で押し返しつつあるものの、いまだ特定の国籍や民族に対する憎悪表現やヘイトクライムはなくなっていません。2016年の熊本地震では、「朝鮮人が井戸に毒を投げ込んだ」という関東大震災の時にそのまま使われたものをはじめ、デマに基づく様々な差別煽動がSNSで拡散されました。この度の大阪地震でも同様の民族国籍差別のヘイトデマが複数確認されています。ネット上で再生産される差別煽動にどう対処するのか。これは、単なる善悪の問題ではありません。人権や尊厳を踏みつけにし、社会の基盤そのものを揺るがしかねない問題と捉えるべきです。中野区でも、閉店中の店舗が襲撃されるというヘイトクライムが発生したということは2016年9月議会での質問で報告したとおりですが、昨年にも、公園で遊んでいた児童に対して「お前は何人だ、朝鮮半島に帰れ」と罵声を浴びせた男性がいたとの連絡がありました。許しがたいことです。これ以上ヘイトを放置するわけにはいきません。当区でも、独自の努力でできることを実践すべきです。
法務省作成の「ヘイトスピーチ許さない」のポスターは、現在区役所内では1階 ロビーに1か所だけ貼られています。これを、区役所の他のフロアや区民活動センターなど他の区有施設にも貼りだすこと。法務省作成の啓発冊子を区役所窓口や区有施設窓口に配置すること。ホームページや区報で啓発活動を行うこと。これらは費用もかからず、すぐに行うことができます。ヘイトスピーチに対する啓発のためにも、これらを行うべきと考えますがいかがでしょうか。

法務省ホームページには、2014年の国連自由権規約委員会、そして国連人種差別撤廃委員会の最終見解として、日本政府に対してヘイトスピーチに対処するよう勧告されているとの記載があります。まちづくりにおいてユニバーサルデザインを推進し、オリパラに向けて様々な取り組みを行おうという中野区ですから、自治体として差別煽動をなくす先頭に立つべきです。大阪市では本年7月1日より「大阪市ヘイトスピーチへの対処に関する条例」が全面施行となりました。中野区でも、ヘイトスピーチを禁止する条例の制定を検討してはいかがでしょうか。お尋ねします。

京都市では「ヘイトスピーチ解消法を踏まえた京都市の公の施設等の使用手続に関するガイドライン」を策定し昨日より施行されています。川崎市では「東京五輪・パラリンピックも控え、差別があっては恥ずかしい。そうした姿勢で成立の準備をしたい」と市長が発言し、検討に向かっているとのことです。すでにヘイトが持ち込まれている中野区ですから、区長自らの言葉で「中野区はヘイトスピーチを許さない」と外に向けて発信することには大きな意味があると考えます。今後のヘイトを許さない実効性のある取り組みと、区長ご自身からの発信に期待します。

7. その他(自転車駐車場について)

その他で自転車駐車場、いわゆる駐輪場についてお聞きします。昨年1月には中野駅周辺自転車駐車場整備計画が策定されました。計画では、中野駅周辺で2011年からの5年間は7500台前後の自転車を収容する駐輪場を維持しているとし、将来にわたっても自転車利用率と将来人口推計から20年後の2047年まで継続的に7500台前後の利用状況になると需要を推計しています。にも拘わらず、この計画では、中野区での自転車駐車場整備における収容台数を1500台も削減し6000台とする方針となっています。その理由については以下のような記述がありました。「区内外の広範囲から自転車が中野駅に集中することにより、駅周辺の歩道部においては歩行者と自転車の交錯等が生じており、今後の整備台数は中野駅周辺のまちづくりの方針と整合した適切な台数を設定する必要がある」つまり、自転車と歩行者の錯綜をなくすために自転車利用を減らしたい、そして駐輪場がなければ自転車利用は減るだろう、という諭立てです。また、この1500台分については、丸ノ内線や西武線の近隣駅で吸収する、そちらに留めてほしい、こういうことも特別委員会で説明がありました。この計画は自転車利用の現実に即しているとは言えないのではないでしょうか。方針を再考すべきと考えます。区の認識をお伺いします。

自転車駐車場設置における鉄道会社の付置義務について、一昨年の特別委員会において会派で質しました。その時の答弁では、JR、東京メトロ、西武鉄道各社への申し入れや協議も適宜行っているとのことでした。どんな協議や申し入れを行い、現在はどうなっているのでしょうか。お尋ねします。

放置自転車については、中野駅周辺では日中300台前後存在することは区も把握しています。その300台は当然一か所にあるのではありません。点在しています。この現実から考えるべきことは、十数台から数十台規模の小規模な駐輪場を点在させなければ違法駐輪は解決できないということではないでしょうか。例えば中野駅北口サンクオーレの東面と南面の歩道はどうでしょうか。ここにはスーパーやコンビニ、書店等の利用のため恒常的に放置自転車がありますが、この歩道はもともと幅が広いこともあり通行に不便をきたすほど邪魔にはなっているとは言えないとみています。現状に即してここを駐輪スペースとすること。これは現実的な回答の一つであると考えますが区の認識をお示しください。

こういった条件のある場所は他にもあるかも知れません。民間の駐輪場設置業者の力も活用し、小規模な駐輪場を点在させる施策を新たに進めてみるのはいかがでしょうか。お尋ねします。

本年6月8日、国交省は「自転車利用推進計画」を閣議決定しています。この中で「地方版の自転車活用推進計画」策定のための手引き書をとりまとめるとしています。国を挙げて自転車の活用を推進しよう、自治体でも取り組みを計画しようという動きの中、駐輪場を減らしてよいのか、この判断をすべきと考えます。健康づくりのため、環境のため、そして何より中野区のにぎわいのため、自転車活用を推進すべく駐輪場をふやすべきであること強調し、全ての質問を終わります。